JP5422657B2 - ストレージシステム及びストレージシステムの処理効率向上方法 - Google Patents

ストレージシステム及びストレージシステムの処理効率向上方法 Download PDF

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Description

本発明は、ストレージシステム及びストレージシステムの処理効率向上方法に係わり、特にストレージシステムが備える複数の論理記憶領域について入出力処理を行うプロセッサの通信オーバヘッド増大を防止し、もってストレージシステムの処理効率向上を可能とするストレージシステム及びストレージシステムの処理効率向上方法に関する。
政府、企業、大学等の各種機関では、多種多量のデータを取り扱うために、比較的大規模なストレージシステムを用いてデータを管理する。このストレージシステムは、多数の記憶デバイス(例えばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive, 以下「HDD」)など)をアレイ状に配設して構成されるもので、例えば、RAID(Redundant Array of Independent (or Inexpensive) Disks)に基づく記憶領域を提供する。記憶デバイス群が提供する物理的な記憶領域上には少なくとも1つの論理ボリューム(以下、「ボリューム」)が形成され、このボリュームがホストコンピュータ(以下、「ホスト」)に提供される。ホストは、所定のコマンドをストレージシステムに送信することにより、ボリュームに対してデータの書込み、読み出しを行うことができる。
なお、上記の論理ボリュームは、前記記憶デバイス群によって提供される論理記憶領域の一単位であり、一つあるいは複数の論理ボリュームが作成する論理記憶領域をホストから識別可能に設定することによって、ホストが単位論理記憶領域として認識する論理ユニット(Logical Unit、LU)が生成される。
従来からストレージシステムには、高性能化が求められている。特許文献1には、ストレージシステムの高性能化に関する技術が開示されている。具体的には、特許文献1は、各ボリュームでデータ処理(データの書込み、読み出しなど)を実行する制御部において、前記各ボリュームを担当するマイクロプロセッサパッケージ(MicroProcessor PacKage、以下、「MPPK」)を予め決めておき、処理に必要となる制御情報をMPPK内のローカルメモリに格納しておく技術を開示している。また、あるボリュームの処理を担当するMPPKを別のMPPKに切り替える技術も開示している。
特開2008−269424号公報
ストレージシステムは、複数のボリュームを利用する種々のストレージ機能を有する。例えば、一のボリュームに格納されているデータを他のボリュームにコピーするボリュームコピー機能がある。ボリュームコピー機能は、コピー元とコピー先の二つのボリュームを関連付け、コピー元のボリュームからコピー先のボリュームへデータをコピーする処理であり、例えばリモートコピー処理が含まれる。
一方、このようなストレージ機能を実現するために、各ボリュームに対する処理を実行する複数のMPPKの間での通信が必要となる場合がある。例えば、ストレージシステムのディスク制御部に第1のMPPKと第2のMPPKが設けられており、それぞれ、そのストレージシステムによって提供される第1のボリュームと第2のボリュームとの入出力処理を担当しているものとする。この場合、第1のMPPKが入出力処理を担当する第1のボリュームから、第2のMPPKが入出力処理を担当する第2のボリュームに対する、2つのボリューム間のコピー機能を実現するためには、ホストが第1のボリュームに対して入力要求をすると、その入力データを第2のボリュームにコピーする必要があるために、第1のMPPKから第2のMPPKに対して入力データのコピー要求が実行される。このコピー要求処理は、第1のボリュームと第2のボリュームとを同一のMPPKが担当していれば不要であるため、通信に関するオーバヘッドが増大して処理効率の低下要因となる。
従来のストレージシステムにあっては、上記のようなストレージ機能を実現するために発生するMPPK間通信処理を考慮して、ボリュームの入出力処理を担当するMPPKを決定していなかった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その一つの目的は、ストレージシステムが備える複数の論理記憶領域について入出力処理を行うプロセッサの通信オーバヘッド増大を防止し、もってストレージシステムの処理効率向上を可能とするストレージシステム及びストレージシステムの処理効率向上方法を提供することにある。
上記の、及び他の目的を達成するための、本発明の一態様は、
外部装置のデータ記憶領域として使用される複数の単位論理記憶領域を提供する記憶媒体を備えた記憶装置と、前記記憶装置と通信可能に接続されており、前記外部装置から前記各単位論理記憶領域に対するデータIO処理を実行する複数の演算装置とを備えたストレージシステムであって、
前記各単位論理記憶領域と、当該単位論理記憶領域の前記データIO処理を実行する前記演算装置とを対応付けて保持している担当演算装置保持部と、
前記各単位論理記憶領域と、当該単位論理記憶領域について設定されている、前記単位論理記憶領域の使用態様を示す情報であるストレージ機能情報とを対応付けて保持しているストレージ機能保持部と、
前記各単位論理記憶領域について、前記ストレージ機能保持部から取得した当該各単位論理記憶領域に設定されている前記ストレージ機能に基づいて、当該各論理記憶領域と対応付けられている前記演算装置を前記担当演算装置保持部から取得して当該担当演算装置を変更する必要があるか判定し、変更する必要があると判定した場合に、当該各論理記憶領域と対応付けられている前記演算装置を他の前記演算装置に変更する演算装置変更部と、
を備えているストレージシステム
である。
本発明によれば、ストレージシステムが備える複数の論理記憶領域について入出力処理を行うプロセッサの通信オーバヘッド増大を防止し、もってストレージシステムの処理効率向上を可能とするストレージシステム及びストレージシステムの処理効率向上方法を提供することができる。
図1は、情報処理システム1及びストレージシステム200の構成例を示す図である。 図2は、ホスト100として使用することができるコンピュータ10の構成例を示す図である。 図3は、ストレージシステム200のメモリパッケージ220に格納される制御情報部、プログラム部、及びキャッシュ部の一例を示す図である。 図4は、ボリュームテーブル2211の一例を示す図である。 図5は、メモリ262に格納される制御情報の一例を示す図である。 図6は、メモリ262に格納される担当MPPKテーブル263の一例を示す図である。 図7は、制御情報部221に格納される担当MPPKテーブル2212の一例を示す図である。 図8は、ローカルコピーテーブル2213の一例を示す図である。 図9は、ローカルコピー機能におけるIOプログラムの処理フローの一例を示す図である。 図10は、実施例1のローカルコピー機能におけるコピープログラムの処理フローの一例を示す図である。 図11は、実施例1のローカルコピー機能におけるペア操作プログラムの処理フローの一例を示す図である。 図12は、実施例1のローカルコピー機能における担当切り替えプログラムの処理フローの一例を示す図である。 図13は、実施例1の変形例におけるIOプログラムの処理フローの一例を示す図である。 図14は、実施例2における担当MPPKテーブル2212の一例を示す図である。 図15は、実施例2におけるペア操作プログラム3221による処理フローの一例を示す図である。 図16は、実施例2における担当MPPK手動切り替えプログラム2262による処理フローの一例を示す図である。 図17は、実施例3におけるメモリパッケージ220の構成例を示している。 図18は、MPPK210の使用率を管理するMPPK使用率テーブル2217の一例を示す図である。 図19は、実施例3における担当切り替え閾値テーブル2251の一例を示す図である。 図20は、実施例3におけるペア操作プログラム3221による処理フローの一例を示す図である。 図21は、実施例3における負荷判定付担当切り替えプログラム2261の処理フローの一例を示す図である。 図22は、実施例4における担当切り替え閾値テーブル2251の一例を示す図である。 図23は、実施例4における負荷判定付担当切り替えプログラム2261の処理フローの一例を示す図である。 図24は、実施例5におけるローカルコピーテーブル2213の一例を示す図である。 図25は、実施例5における負荷判定付担当切り替えプログラム2261による処理フローの一例を示す図である。 図26は、ストレージシステム200のメモリパッケージ220の構成例を示す図である。 図27は、拡張ボリュームテーブル2214の一例を示す図である。 図28は、拡張ボリューム機能におけるIOプログラム2222の処理フローの一例を示す図である。 図29は、拡張ボリューム操作プログラム3222の処理フローの一例を示す図である。 図30は、ストレージシステム200のメモリパッケージ220の構成例を示す図である。 図31は、リモートコピー機能を実現する構成の一例を示す図である。 図32は、リモートコピーテーブル2215の一例を示す図である。 図33は、リモートコピー機能におけるジャーナル作成処理フローの一例を示す図である。 図34は、リモートコピー機能においてPVOL側から転送されてきたジャーナルをJVOLからSVOLへ書き込む処理フローの一例を示す図である。 図36は、リモートコピー用担当MPPKテーブル2216の一例を示す図である。 図36は、実施例7によるリモートコピー機能のペア操作プログラム3223の処理フローの一例を示す図である。 図37は、実施例8の負荷判定付担当切り替えプログラム2261の処理フローの一例を示す図である。 図38は、実施例9の負荷判定付担当切り替えプログラム2261の処理フローの一例を示す図である。 図39は、実施例10の担当切り替え閾値テーブル2251の一例を示す図である。 図40は、実施例10の負荷判定付担当切り替えプログラム2261の処理フローの一例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、実施例に即して添付図面を参照しながら説明する。
[実施例1]
図1から図13を用いて、本発明の実施例1による情報処理システム1を説明する。図1は、本実施例による情報処理システム1の全体構成の一例を示している。
情報処理システム1のシステム構成
情報処理システム1は、ホスト100とストレージシステム200とを備えている。ストレージシステム200は、後述するように、ホスト100が処理するデータを格納するための記憶領域を提供する記憶媒体を備える装置である。ホスト100とストレージシステム200とは、ネットワーク110によって接続される。ネットワーク110としては、例えばLAN(Local Area Network)を適用することができ、また他の適宜のプロトコルによるネットワークを採用することができる。
ホスト100
ホスト100は、UNIX(登録商標)等の適宜のOS(Operation System)が稼働しているコンピュータであり、そのOS上で、例えばデータベース管理システムなどのアプリケーションソフトウェアを実行することで、所定の業務処理を行う装置である。ホスト100で実行される業務処理に用いられるデータの一部、又は全ては、ストレージシステム200によって提供される記憶領域に格納される。ホスト100はストレージシステム200に格納するデータの書き込み及び読み出しを行うため、ストレージシステム200に対してネットワーク110を用いてリード要求、ライト要求を発行する。
図2に、ホスト100として使用することができるコンピュータ10の構成例を示している。このコンピュータ10は、中央処理装置11(例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、以下簡単のため「CPU」と称する)、主記憶装置12(例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory))、補助記憶装置13(例えばHDD)、ユーザの操作入力を受け付ける入力装置14(例えばキーボードやマウス)、出力装置15(例えば液晶モニタ)、他の装置との間の通信を実現する通信インタフェース16(例えばNIC(Network Interface Card)やHBA(Host Bus Adapter))を備えている。
ホスト100では、補助記憶装置13に格納されたアプリケーションプログラムが、中央処理装置11によって主記憶装置12に読み出されて実行され、種々の業務データ処理が行われる。
保守端末270
次に、保守端末270について説明する。保守端末270は、後述するストレージシステム200の動作状態をモニタし、あるいは例えば保守上必要な操作命令を与えるための端末であり、例えばSVP(SerVice Processor)である。
図1に示すように、保守端末270は、保守ポート275、CPU271、メモリ272、及び入出力部274を備え、これらの間は内部ネットワークによって互いに通信可能に接続されている。保守ポート275は、後述するストレージシステム200のMPPK210にある保守ポート213と接続されており、MPPK210から稼動情報を取得し、あるいはMPPK210に保守操作命令を送信するために使用するポートである。
メモリ272には、前記MPPK210に関する処理を実行するための保守用プログラム273が格納されており、CPU271がメモリ272からこの保守用プログラム273を読み出し実行することで、前記したMPPK210に関する保守を実現する。なお、メモリ272は、MPPK210から得た情報を格納するためにも使用される。
入出力部274は、ユーザからの操作入力を受け付けるためのキーボード、マウス等の入力装置、及びユーザにMPPK210から取得したストレージシステム200の稼動情報を表示するためのディスプレイ装置等の出力装置を含む。なお、保守端末270は、ストレージシステム200の内部ネットワーク280によってMPPK210の保守ポート213に接続されている。
ストレージシステム200
次に、本実施例のストレージシステム200の構成を、図1を参照して説明する。本実施例のストレージシステム200は、大きく分けて、フロントエンドパッケージ260(Front End Package、以下「FEパッケージ」)、マイクロプロセッサパッケージ210(MPPK)、メモリパッケージ220、バックエンドパッケージ230(Back End Package、以下「BEパッケージ」)、及びディスク装置240を備え、これらは、内部ネットワーク280を介して相互に通信可能に接続されている。
なお、ストレージシステム200は、それぞれ複数のFEパッケージ260、メモリパッケージ220、BEパッケージ230、ディスク装置240、及び3以上のMPPK210を有するように構成してもよい。
FEパッケージ260は、通信ポート261とメモリ262とを有する。通信ポート261は、ホスト100がストレージシステム200にIO要求を発行するために用いるポート(図8の例では、通信インタフェース16である。)と接続されており、ホスト100からライト要求及びリード要求を受け付けることができる。なお、ホスト100のポートとポート261は、ネットワーク110によって直接接続してもよいし、1以上のスイッチなどを介して間接的に接続してもよい。
メモリ262は例えばRAMで構成されており、ホスト100から受領したリード要求及びライト要求を、当該要求を処理するMPPK210(要求先のボリュームに関するデータ処理を担当しているMPPK)の情報や、ホスト100から転送されたデータ、ホスト100へ転送するデータを一時的に格納する。なお、FEパッケージ260は複数のポート261とメモリ262とを有してもよい。
MPPK210は、プロセッサ211、ローカルメモリ212、及び保守ポート213を有し、これらは、ネットワーク214によって相互に通信可能に接続されている。一つのMPPK210が、複数のプロセッサ211、ローカルメモリ212、又は保守ポート213を有するとしてもよい。MPPK210としては、例えば種々のデュアルコアプロセッサ(Dual Core Processor)、カッドコアプロセッサ(Quad Core Processor)を採用することができ、この場合、それぞれのプロセッサパッケージ内に実装されているコアがプロセッサ211に相当する。
プロセッサ211は、後述するメモリパッケージ220のプログラム部222に格納されているプログラムを読み出して実行することで、ホスト100からのライト要求及びリード要求の処理などを実行する装置である。
ローカルメモリ212は、例えばRAMで構成され、プロセッサ211が実行するプログラムの一時データを格納しておく、及びHDD240やメモリ220に格納されているデータ(後述する制御情報、業務データ、プログラムなど)を格納するためのキャッシュメモリとして使用されるローカルメモリ212は、プロセッサ211からの距離が後述するメモリパッケージ220及びディスク装置240に比べ近いため、プロセッサ211がより高速にアクセスすることがが可能となる。
保守ポート213は、ネットワーク280を介して、保守端末270にある保守ポート275に接続されている。保守ポート213は、保守端末270にMPPK210の稼動情報を送信し、あるいは保守端末270からの保守操作命令を受け付けるために使用される通信ポートである。
メモリパッケージ220は、制御情報部221、プログラム部222、及びキャッシュ部223を有する。プログラム部222には、ストレージシステム200による処理を実現するためのプログラムが記録されている。制御情報部221には、これらプログラム部の222のプログラムが利用する制御情報が、例えばテーブルの形式で記録されている。メモリパッケージ220に格納されたプログラム及びプログラムが利用する制御情報は、MPPK210のプロセッサ211がメモリパッケージ220から読み出し処理する。プログラム部222に記録されるプログラム、及び制御情報部221記録される制御情報の詳細は後述する。
キャッシュ部223には、HDD240に格納されるデータ及びディスク装置240から読み出したデータを一時的に格納する。メモリパッケージ220は、ディスク装置240に比べて高速な記憶媒体であるRAM等で構成されるため、ディスク装置240に格納される使用頻度の高いデータなどを、キャッシュ部223に格納することにより、常に全てのデータIOについてディスク装置240にアクセスする場合に比べて、ホスト100からのリード要求、ライト要求などの処理の高速化を図ることができる。なお、メモリパッケージ220は、障害発生時におけるデータ消失などを避けるために多重化してもよい。
BEパッケージ230は、ポート231とメモリ232とを有する。ポート231は、ネットワーク283を介してディスク装置240に接続されており、ホスト100からのライトデータをディスク装置240に書き込んだり、ホスト100からのリード要求に応じてディスク装置240からデータを読み出したりするために使用される通信ポートである。メモリ232には、ディスク装置240へ転送するデータ、及びディスク装置240から読み出したデータを一時的に格納する。なお、BEパッケージ230は2以上のポート231及びメモリ232を有しても良い。
ディスク装置240は、本実施例では例えばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、「HDD」)によって構成されており、ホスト100によって実行されるアプリケーションソフトウェア等がデータを格納するための論理記憶領域を提供する物理記憶装置である。
1つ以上のディスク装置240を、パリティグループという単位でまとめてRAID(Redundant Arrays of independent (or Inexpensive) Disks)で運用し、高信頼化を図ることができる。前記のように、ディスク装置240からなるパリティグループを一つ以上の論理記憶領域に分割して、それぞれを単位論理記憶領域である論理ボリューム250としている。
なお、本実施例では、物理的な記憶媒体としてHDD240を使用したが、フラッシュメモリ、半導体ドライブ(Solid State Drive、「SSD))、あるいはDVDなどの光ディスクを記録媒体として採用してもよい。
メモリパッケージ220の構成
図3にはメモリパッケージ220の詳細構成例を示している。メモリパッケージ220の制御情報部221には、ストレージシステム200がホスト100からのデータIO処理、及び本発明に関する処理を実行するために用いる制御情報が、テーブルの形式で格納されている。本実施例では、制御情報部221には、ボリュームテーブル2211、担当MPPKテーブル2212、及びローカルコピーテーブル2213が格納されている。
プログラム部222には、MPPK210によって実行されるプログラムが格納されている。本実施例では、プログラム部222は、IOプログラム2222、担当切り換えプログラム2224、負荷判定付担当切り換えプログラム2261、担当MPPK手動切り換えプログラム2262、及びローカルコピーペア操作プログラム3221が格納されている。各テーブル、プログラムの詳細は、関連図面を参照して後述する。なお、キャッシュ部223は、上記したように、ホスト100とディスク装置240との間で授受されるデータの一時記憶領域として使用されるもので、詳細な説明は省略する。
制御情報部221
次に、メモリパッケージ220の制御情報部221に格納されるテーブルについて説明する。図4には、制御情報部221内に格納されるボリュームテーブル2211の一例を示す。
ボリュームテーブル2211
ボリュームテーブル2211は、ディスク装置240によって提供される単位論理記憶領域であるボリューム250に関する属性情報を格納する。ボリュームテーブル2211は、ボリューム番号欄22111、及び機能ビット及びペア番号を情報として有するボリューム属性欄22112を備える。なお、以下簡単のため、ボリュームテーブル2211等のテーブルに設定された各欄に記録される情報自体についても、例えば「ボリューム番号22111」等のように、その情報が記録される欄に付した符号と同一の符号を付けて表すものとする。
ボリューム番号欄22111には、ストレージシステム200内部で各ボリューム250を一意に識別するための識別符号であるボリューム番号が記録される。ボリューム番号は、ディスク装置240によって提供される複数のボリューム250に対して、MPPK210がシリアルにユニークな番号を付与する。
ボリューム属性欄22112で、機能ビットは、ボリューム番号22111によって識別されるボリューム250に適用されているストレージ機能(後述)の情報であり、ペア番号はそのストレージ機能において、当該ボリューム250とペアを構成しているボリューム250を特定するためにMPPK210によって付与される番号である。図3の例では、ボリューム番号2で特定されるボリューム250は、ストレージ機能としてローカルコピー機能のSVOL(Secondary VOLume、副ボリューム)が適用されており、そのペアを構成しているボリューム250のボリューム番号は1であることを示している。
次に、特定のボリューム250と、そのボリューム250の処理を担当するMPPK210との関係について説明する。本実施例のストレージシステム200では、各ボリューム250に関するデータ処理(ホスト100からボリューム250へのIO処理など)を担当するMPPK210が予め決定されている。このように、各ボリューム250のデータ処理を担当するMPPK210を予め決めておくことで、ボリューム250の特定のデータ処理に必要となる制御情報へアクセスするMPPK210を一つに限定することができる。
特定ボリューム250に関するデータ処理を行うMPPK210が予め決定されていれば、他のMPPK210と通信を行う必要がなく、処理に必要となる制御情報を1のMPPK210のローカルメモリ212に格納することができ、ボリューム250の処理を高速化することができる。例えば、ボリューム250のデータのうちダーティデータ(キャッシュ部223には書き込まれているがまだディスク装置240にデステージされていないデータ)がどのアドレスに存在するかを示す情報、あるいは後述するローカルコピー機能における差分データを示すコピー済みビットマップをローカルメモリ212に置くことで、MPPK210がそれらにアクセスする処理を高速化することができる。
特定のボリューム250を担当する担当MPPK210を決める場合、FEパッケージ260は、ホスト100からIOを受領すると、IO発行先ボリューム250の情報に基づき、IO要求を担当MPPK210へ割り振る必要がある。FEパッケージ260は、この割り振りを実現するための情報として担当MPPKテーブル263を保持している。
図5には、メモリ262の構成例を示している。メモリ262には、FEパッケージ260の処理において使用される担当MPPKテーブル263が格納されている。図6に担当MPPKテーブル263の一例を示している。
担当MPPKテーブル263は、ボリューム番号欄2631、及び担当MPPK番号欄2632を有する。ボリューム番号欄2631には、ボリュームテーブル2211のボリューム番号欄22111と同じボリューム250の識別符号であるボリューム番号が記録される。
担当MPPK番号欄2632は、ボリューム番号2631によって識別されるボリューム250の処理(当該ボリューム250へのIO処理など)を担当しているMPPK210の識別番号である。MPPK番号は、ストレージシステム200の運用開始前に、あらかじめシステム管理者が各MPPK210に対して一意に付与しておく識別番号である。FEパッケージ260は、ホスト100からIOを受領した場合、そのIO対象のボリューム250が有するボリューム番号2631により、担当MPPKテーブル263を検索し、IO対象ボリューム250を担当しているMPPK210のMPPK番号2632を取得して、当該MPPK210にIOを送信する。
担当MPPKテーブル2212は、メモリパッケージ220内の制御情報部221にも保持されている。図7に制御情報部221内にある担当MPPKテーブル2212の一例を示している。
制御情報部221内の担当MPPKテーブル2212は、FEパッケージ260内に保持されている担当MPPKテーブル263と同じ構成を有しており、ボリューム番号欄22121、及び担当MPPK番号欄22122を備えている。図6の例では、ボリューム番号1で識別されるボリューム250の担当MPPK210の担当MPPK番号22122が1であることを示している。
ストレージ機能の説明
ローカルコピー機能
次に、ストレージシステム200を備える図1の情報処理システム1におけるストレージ機能に対する本発明の適用について順次説明する。
ストレージ機能の一つにローカルコピー機能がある。ローカルコピー機能は、ストレージシステム200内で、1のボリューム250に格納されているデータのコピーを他のボリューム250に作成する機能である。ローカルコピー機能では、コピー元となるボリューム250(Primary VOLume、以下「PVOL))と、コピー先となるボリューム250(Secondary VOLume、以下「SVOL))の二つのボリューム250が関連付けられている。この関連づけられているPVOLとSVOLのペアを、以下ローカルコピーペア、又は単にペアと呼ぶ。
以下では、ストレージシステム200が、ローカルコピー機能のペアとして設定されているボリュームについて行う処理について述べる。まず、ローカルコピー機能の通常動作を簡単に説明する。
ローカルコピー機能においては、まずホスト100あるいは保守端末270からローカルコピー開始指示を受領する。この指示は、PVOL及びSVOLにそれぞれ付与されたボリューム番号22111を含む。指示を受領すると、ローカルコピー機能は、後述するように、ローカルコピーテーブル2213に、ペア番号、PVOL番号、SVOL番号、ペア状態を記録する。
ローカルコピー機能は、ある時刻におけるPVOLに格納されているデータをSVOLにコピーする機能、及び常にPVOL及びSVOLに格納されているデータを同一に保持する機能を提供する。さらに、そのPVOLとSVOLとのペアを分割して、PVOL、SVOLそれぞれに対するホスト100からの読み書きを許可する、ペアが分割されていた間にPVOLに書かれたデータをSVOLに反映することでPVOLとSVOLのデータを再び同一にする、正方向のペア再同期機能、及び逆にペアが分割されていた間にSVOLに書かれたデータをPVOLに反映することでPVOLとSVOLのデータを再び同一にする、逆方向のペア再同期機能を提供する。
図8は、本実施例におけるローカルコピーテーブル2213の一例を示す。ローカルコピーテーブル2213は、ローカルコピー機能が提供されるペアとして設定されているPVOLとSVOLの関係を管理するためのテーブルである。
ローカルコピーテーブル2213は、ペア番号欄22131、PVOL番号欄22132、SVOL番号欄22133、及びペア状態欄22134を備える。ペア番号欄22131には、ローカルコピー機能が設定されているPVOLとSVOLのペアに対して割当てられている番号であるペア番号が記録される。ペア番号22131を用いて、ストレージシステム200内部でペアを一意に識別することができる。
PVOL番号22132は、ローカルコピーのコピー元であるPVOLのボリューム番号である。SVOL番号22133は、ローカルコピーのコピー先であるSVOLのボリューム番号である。
ペア状態22134は、当該ペアのPVOL又はSVOLに対してホスト100からのデータ入出力があったとき、それをどのように処理したらよいかを切り替えるために使用される変数である。ペア状態が「同期」と記録されている場合は、ストレージシステム200は、PVOLに対する書き込みデータをSVOLにコピーする。ペア状態が「分割」と記録されている場合は、ストレージシステム200は、PVOLに対する書き込みデータをSVOLにコピーせず、PVOLデータ書き込みによって生じた差分データを保持するコピー済みビットマップ(図示しない)にデータが書き込まれたことだけを記録する。
従来のローカルコピー機能による処理例
図9を用いて、ストレージシステム200のIO処理の例として、PVOL、SVOLからなるボリューム250のペアにローカルコピー機能が適用されていて、ペア状態が前記の「同期」である場合のPVOLへのIO処理を説明する。この処理は、PVOL側、SVOL側のボリューム250について、それぞれメモリパッケージ220にあるIOプログラム2222が実行されることにより行われる。
図9のIOプログラム2222によりプロセッサ211は、ホスト100からのIO処理要求(コマンド及びデータ)を受信し(S101)、IO対象ボリューム250(PVOL)の特定と、その入出力処理に必要なキャッシュメモリ223やデータ転送エンジン(図示しない)などの資源を確保する(S102a)。
さらにプロセッサ211は、ポート261からキャッシュメモリ223へのデータ転送を行い(S103a)、ホスト100へレスポンス、すなわちIO処理の完了報告を行う(S104a)。
その後、プロセッサ211は、ローカルコピーテーブル2213及び担当MPPKテーブル2212から、副ボリューム250(SVOL)の担当MPPK210のMPPK番号22122を取得し(S125)、IO対象ボリューム担当MPPK210(つまり、処理を行っているプロセッサ211が属するMPPK210)と同一であるか判定する(S126)。同一であれば(S126、Yes)、副ボリューム250へのデータ転送処理も同じプロセッサ211が実行することができる。
すなわち、担当MPPK210に属するプロセッサ211は、副ボリューム250(SVOL)への転送に必要な資源(データ転送エンジンや副ボリューム250に割り当てるキャッシュメモリ223など)を確保し(S127a)、IO対象ボリューム250に割り当てたキャッシュメモリ223から副ボリューム250に割り当てたキャッシュメモリ223へのデータ転送を行い(S128a)、S127aで確保した資源を解放する(S129a)。その後プロセッサ211はS102aで確保した資源を解放し(S105a)、処理を完了する(S120a)。
S126で副ボリューム250(SVOL)の担当MPPK210とIO対象ボリューム250(PVOL)担当MPPK210が異なると判定された場合(S126、No)、副ボリューム250へのデータ転送処理は、副ボリューム250(SVOL)の担当MPPK210に属するプロセッサ211が行う必要がある。そのためPVOL担当のプロセッサ211は、コピー要求(S103aでコピーしたキャッシュメモリ223のアドレスとコピーしたデータ長を含む)を送信(S130)して、副ボリューム250(SVOL)の担当MPPK210のプロセッサ211にコピー処理を依頼する。
副ボリューム250(SVOL)の担当MPPK210のプロセッサ211は、S130で生成されたコピー要求を受信し(S131)、副ボリューム250へのデータ転送に必要な資源を確保し(S127b)、IO対象ボリューム250(PVOL)に割り当てたキャッシュメモリ223から副ボリューム250に割り当てたキャッシュメモリ223へのデータ転送を行い(S128b)、IO対象ボリューム担当MPPK210のプロセッサ211にコピー完了報告を送信し(S132)、S127bで確保した資源を解放して(S129b)、処理を完了する(S120b)。
IO対象ボリューム担当MPPK210のプロセッサ211は、コピー完了報告を受信し(S133)、前記S105aを実行して処理を完了する(S120a)。
このように、PVOLであるIO対象ボリューム250を担当するMPPK210と、SVOLである副ボリューム250を担当するMPPK210とが異なる場合、MPPK210のプロセッサ211間で通信処理(S130、S131、S132、S133)を実行する必要が生じるため、各プロセッサ211の処理オーバヘッドが増大する問題がある。
本実施例のローカルコピー機能による処理例
図10は、本発明の実施例1における、ローカルコピー処理の一例を示すフローチャートである。図示のローカルコピー処理は、メモリパッケージ220のプログラム部222に格納されているローカルコピープログラム3222(以下「コピープログラム」)がMPPK210のプロセッサ211で実行されることにより実現される。コピープログラム3222は、上述したコピー済みビットマップをチェックし、コピー処理を起動するプログラムなどからコールされる。
なお、図10のローカルコピー処理はPVOL250の担当MPPK210で起動されることを前提とした例であるが、必ずしもPVOL250の担当MPPK210で起動する必要がある訳ではない。
まず、コピープログラム3222によって、プロセッサ211は、コピー済みビットマップからPVOL250とSVOL250の格納データの差分がどこにあるか特定する(S500)。次に、プロセッサ211は、担当MPPKテーブル2212を参照することで、PVOL250の担当MPPK210が自MPPK210であるか否かをチェックする(S501)。PVOL250の担当MPPK210でないと判定した場合(S501、No)、処理を終了し(S507)、PVOL250の担当MPPK210で再起動する。本実施例では、2つのMPPK210のうち、一方が、PVOL250担当MPPK210が自MPPK210でないと判定した場合、他方のMPPK210が本処理を再起動する。3以上のMPPK210が設けられている場合には、予め規定した順序で各MPPK210が担当MPPK210の判定を行う。
起動したMPPK210がPVOL250の担当MPPK210であると判定された場合(S510、Yes)、プロセッサ211は、SVOL250の担当MPPK210が自MPPK210であるか否かをチェックする(S502)。自MPPK210がSVOL250の担当MPPK210であると判定した場合(S502、Yes)、自MPPK210がPVOL250とSVOL250の両方のボリューム250の担当MPPK210であるため、PVOL250からSVOL250へデータをコピーし(S504)、処理を終了する(S507)。
次に、SVOL250の担当MPPK210がPVOL250の担当MPPK210と異なる場合の処理について説明する。S502において、自MPPK210がSVOL250の担当MPPK210でないと判定された場合(S502、No)、コピープログラム3222は、SVOL250の担当MPPK210へSVOL側の処理を依頼し、SVOL250の担当MPPK210からの応答を待つ(S508)。なお、ここでのコピージョブの内容は、コピーするデータのアドレスをSVOL250の担当MPPK210へ通知することである。
SVOL250の担当MPPK210のプロセッサ211は、PVOL250の担当MPPK210のプロセッサ211から、SVOL側の処理依頼を受領する。次に、SVOL側のプロセッサ211は、PVOL250からSVOL250へデータをコピーする(S511)。最後に、SVOL250の担当MPPK210のプロセッサ211は、PVOL250の担当MPPK210のプロセッサ211に完了を報告する(S513)。
PVOL250の担当MPPK210のプロセッサ211が、SVOL250の担当MPPK210のプロセッサ211からの完了報告を受領すると(S509)、処理を終了する(S507)。
コピープログラム3222は、ローカルコピー機能が設定されたボリューム250のペアを作成した後、PVOL250とSVOL250のデータが一致するまで、あるいは、ペアを分割したのち再同期して再びPVOL250とSVOL250のデータが一致するまでのプロセッサ211の処理を実行している。
担当MPPK切り替え処理
次に、図11及び図12を用いて、PVOL250を担当するMPPK210とSVOL250を担当するMPPK210とを同一とするための処理である、担当MPPK210の切り替え処理を説明する。
図11のペア操作プログラム3221は、プロセッサ211がローカルコピー機能のペア生成、ペア分割、再同期、あるいは解消の要求を受け取り、必要に応じてボリューム250の担当MPPK210を切り替え、ペア状態を変更するために実行されるプログラムである。
ペア操作プログラム3221によって、プロセッサ211は、ストレージシステム200が保守端末270を介して管理者から受け取った操作要求を判別する(S201)。
操作要求がペア作成だった場合は、必要な操作可否チェック処理(例えば管理者が指定したボリューム250が既に他のボリューム250のペアとして定義済みでないことなど)を行い(S202a)、管理者が指定したPVOL250及びSVOL250の担当MPPK番号22122を担当MPPKテーブル2212から取得し(S203a)、担当MPPK210が自MPPK210であるか判定する(S204a)。
PVOL250及びSVOL250の担当MPPK210が同一でないと判定された場合(S204a、No)、ペア操作プログラム3221により、SVOL250を切り替え対象のボリューム250として、PVOL250の担当MPPK210を切り替え先のMPPK210として指定して、後述する担当切り替えプログラム2224を呼び出し、SVOL250の担当MPPK210をPVOL250の担当MPPK210に切り替え(S205a)、処理を後述のS211aに進める。
PVOL250及びSVOL250の担当MPPK210が同一であると判定された場合(S204a、Yes)、担当切り替えプログラム2224は呼び出されない。次いでプロセッサ211は、ローカルコピーテーブル2213に新規ペアのレコードを割り当て、ペア状態22134、PVOL番号22132、及びSVOL番号22133を書き込み、ボリュームテーブル2211の機能ビット、ペア番号を含むボリューム属性22112の書き換えを行い(S211a)、処理を完了する(S220)。
操作要求が「ペア分割」、「ペア解消」、「正方向のペア再同期」、又は「逆方向のペア再同期」であると判定された場合は、必要な操作可否チェック(例えば管理者が操作要求において指定したボリューム250がペアとして定義済みであることなど)を行う(S202b〜S202e)。次いで、、操作要求が「ペア分割」、「正方向のペア再同期」、又は「逆方向のペア再同期」である場合、ローカルコピーテーブル2213のペア状態22134、PVOL番号22132、及びSVOL番号22133を書き換える(S211b〜S211d)。操作要求が「ペア解消」である場合、ローカルコピーテーブル2213の該当レコードをクリアし、ボリュームテーブル2211の機能ビット、ペア番号を含むボリューム属性22112の書き換えを行い(S211e)、処理を完了する(S220)。
次に、担当MPPK210を切り換えるための担当MPPK切り換え処理について説明する。図12に示している担当切り替えプログラム2224は、担当MPPKテーブル2212に記録されている担当MPPK番号22122を更新することなどで、担当MPPK210を実際に切り替えるプログラムである。プロセッサ211が担当切り替えプログラム2224の処理を実行することにより、切り替え先MPPK210で、切り替え対象ボリューム250の処理を開始することができる。
担当切り替えプログラム2224は、切り替え元MPPK210のローカルメモリ212から対象ボリューム250の制御情報(例えば対象ボリューム250のダーティデータが格納されているキャッシュ部223のアドレスを示す情報)を、メモリパッケージ220の制御情報部221に書き出す(S400)。
次に、担当切り替えプログラム2224は、担当MPPKテーブル2212の担当MPPK番号22122を更新する。担当MPPK210を、MPPK1からMPPK2へ切り替える場合、担当MPPK番号22122を1から2へ切り替える(S401)。そして、担当切り替えプログラム2224は、対象ボリューム250に他のストレージ機能が設定されているか否かを判断する(S402)。他のストレージ機能が設定されていると判定した場合(S402、Yes)、担当切り替えプログラム2224は、その機能に関する制御情報(例えばコピー済みビットマップ)を、ローカルメモリ212からメモリパッケージ220の制御情報部221に書き出し(S403)、処理を終了する(S404)。他のストレージ機能が設定されていないと判定された場合(S402、No)、S403をスキップし処理を終了する(S404)。
次に、図13を用いて、本実施例の変形例を説明する。図13は、本実施例の変形例におけるIOプログラム2222の処理の一例を示すフローチャートである。図9のIOプログラム2222によりPVOL250からSVOL250へデータをコピーすることでPVOL250とSVOL250のデータを一致させるためには、ホスト100からPVOL250へのIO要求を停止し、あらかじめ図10に示したコピープログラム3222でPVOL250からSVOL250へ全データをコピーしておく必要がある(正方向の同期処理)。
これを回避して、ホスト100からのIO要求を受け付けながらデータをコピーするために、図9と異なり図13ではSVOL250へのデータコピー(S126〜S129a及びS130〜S133)を実行する代わりに、PVOL250に対するライト要求によって生じた差分に相当するビットをONとし、コピー済みビットマップをOFFにする処理を行う(S134)。プロセッサ211はバックグラウンドで図10に示すコピープログラム3222の処理を実行することで、PVOL250に格納されているデータのうち、コピー済みビットマップがOFFになっている領域にあるデータをコピーすることができる。そのため、PVOL250、及びSVOL250の格納データを一致させるることができる。これによって、ホスト100からのライト要求を受け付けつつ、ある時刻のPVOL250のコピー(スナップショット)を作成することができる。
本実施例では、図11のS204a、及びS205aに示した処理によって、PVOL250及びSVOL250の担当MPPK210が同一になるように制御しているから、図9に示したMPPK210間での通信処理(S130、S131、S132、S133)及び図10に示したMPPK210間での通信処理(S508、S509、S513)が不要になるため、プロセッサ211の処理オーバヘッドを削減することができる。
[実施例2]
次に、図14〜図16を用いて、本発明の実施例2を説明する。図14は、本発明の実施例2における、担当MPPKテーブル2212の一例を表している。図14は図7と異なり、担当MPPKテーブル2212に手動切り替え可否フラグ欄22123を備える。本発明の実施例2においては、手動切り替え可否フラグ22123がOKの時は、該当するボリュームを担当するMPPKを手動での切り替えが可能であり、NGである場合は手動切換ができない状態であることを示している。
図15は、本発明の実施例2における、ペア操作プログラム3221による処理の一例を示すフローチャートである。図15は、実施例1の図11と異なり、状態変更ステップS211a、S211c、及びS211dの前にそれぞれ、切り替えNGステップS210a、S210c、及びS210dが設けられ、状態変更ステップS211b及びS211eの後ろにそれぞれ、切り替えOKステップS212b及びS212eが設けられ、可否チェックステップS202cの後ろに担当取得ステップS203c、同一チェックステップS204c、及び担当切り替えステップS205cが設けられている。
切り替えNGステップS210a、S210c、及びS210dにおいて、プロセッサ211は、PVOL250及びSVOL250に該当する担当MPPKテーブル2212の手動切り替え可否フラグ22123をNGに設定する。一方、切り替えOKステップS212b及びS212eにおいて、プロセッサ211は、PVOL250及びSVOL250に該当する担当MPPKテーブル2212の手動切り替え可否フラグ22123をOKに指定する。
図16は、本発明の実施例2における、担当MPPK手動切り替えプログラム2262による処理の一例を示すフローチャートである。担当MPPK手動切り替えプログラム2262は、例えば図15の担当切り替えステップS205a、S205c、及びS205cに適用される。
担当MPPK手動切り替えプログラム2262に従って、プロセッサ221は、ストレージシステム200が保守端末270を介して管理者から受け取った操作要求を受け付け(S1601)、操作要求にある切り替え対象ボリューム250に対応する担当MPPKテーブル2212の手動切り替え可否フラグ22123を参照する(S1602)。
手動切り替え可否フラグ22123がOKの場合(S1602、Yes)、担当切り替えプログラム2224を呼び出して切り替え対象ボリューム250の担当MPPK210を切り替え(S1603)、処理を完了する(S1604)。担当MPPKテーブル2212の手動切り替え可否フラグ22123がOKでない場合(S1602、No)、担当切り替えプログラム2224を呼び出さずに処理を完了する(S1604)。
以上のように、ローカルコピーのペアが分割又は解消の指示を受けたときは、担当MPPK210の手動切り替えが可能になる。ペアが分割している間は、PVOL250に入った書き込みデータはSVOL250に反映する必要がなく、それぞれの担当MPPK210は別でもプロセッサ210の処理オーバヘッドが増加することはないので、手動で担当MPPK210を切り替えても問題がない。むしろ、一の担当MPPK210が高負荷である場合、一方の処理を別のMPPK210に手動で移してやることで負荷分散が可能になる。
一方、分割したペアを再同期する際には、PVOL250、SVOL250それぞれの担当MPPK210が別々だと、図10に示した通信処理(S508、S509、S513)が発生し、プロセッサ211の処理効率が低下する。プロセッサ211がS203c、S204c、及びS205cを実行すると、ペアを再同期する際にPVOL250、SVOL250の担当MPPK210を同一にすることができ、S210a、S210c、S210dをプロセッサ211が処理することで、同一となったPVOL250、SVOL250の担当MPPK210を手動で切り替えてしまうことを防ぐことができる。
以上に示したとおり、本発明の実施例2では、ペア分割時の手動による負荷分散と再同期時の処理効率向上を図ることができる。
[実施例3]
次に、図17〜図21を用いて、本発明の実施例3を説明する。図17は、本発明の実施例3における、メモリパッケージ220の構成例を示している。図17のメモリパッケージ220は図3の実施例1で使用した構成と異なり、制御情報部221にMPPK使用率テーブル2217(後述)と担当切り替え閾値テーブル2251(後述)とを含む。
図18は、MPPK210が処理を実施している割合である使用率を管理するMPPK使用率テーブル2217の一例である。MPPK使用率テーブル2217は、MPPK番号欄22171と使用率欄22172とからなる。MPPK番号22171は既出のMPPK210の識別番号である。使用率22172は、当該MPPK210の使用率の一定時間内のピーク値を百分率で表している。例えば、各MPPK210について、1秒間あたりの使用率のうち、1週間ごとの最大値を格納する。
図19は、本発明の実施例3における、担当切り替え閾値テーブル2251の一例を示している。担当切り替え閾値テーブル2251は、ストレージ機能の機能種別欄22511と、対応する機能種別においてPVOL250を担当しているMPPK210について規定されている負荷閾値22512を保持する。PVOL負荷閾値2512は、SVOL250のオーナ権をPVOL250のオーナ権を持つMPPK210に移動すべきか否かの判断基準として、PVOL250のオーナ権をもつMPPK210の使用率と比較される。
図20は、本発明の実施例3における、ペア操作プログラム3221による処理の一例を示すフローチャートである。図20は図15と異なり、担当切り替えステップS205a、S205cの代わりにそれぞれ負荷判定付担当切り替えステップS206a、S206cを含む。負荷判定付担当切り替えステップS206a、S206cは、担当切り替えステップ205a、S205cと異なり、プロセッサ211は担当切り替えプログラム2224の代わりにPVOL番号22132、SVOL番号22133を指定して負荷判定付担当切り替えプログラム2261(後述)を呼び出す。
図21は、負荷判定付担当切り替えプログラム2261の処理の一例を示すフローチャートである。まず、負荷判定付担当切り替えプログラム2261によってプロセッサ211は、PVOL250の処理を担当しているMPPK210の使用率22172を、MPPK使用率テーブル2217を参照することで取得する(S301)。
次にプロセッサ211は、担当切り替え閾値テーブル2251に記録したPVOL負荷閾値22512とS301で取得した当該MPPK210の使用率22172とを比較し(S302)、使用率22172がPVOL負荷閾値22512より小さい場合(S302、No)、SVOL250を切り替え対象のボリューム250として、PVOL250の担当MPPK210を切り替え先のMPPK210として指定して担当切り替えプログラム2224を呼び出し、SVOL250の担当MPPK210をPVOL250の担当MPPK210に切り替え(S320)、処理を完了する(S330)。
使用率22172がPVOL負荷閾値22152以上の場合(S302、Yes)は、プロセッサ211は担当切り替えプログラム2224を呼び出さずに処理を完了する(S330)。そのためこの場合は、SVOL250の担当MPPK210は変わらない。
以上に述べたとおり、実施例3においては、担当切り替え閾値テーブル2251に記録するPVOL負荷閾値22512より、移行先となるMPPK210の使用率22172が小さい時に限りプロセッサ211はSVOL250を担当しているMPPK210の担当切り替えを行うため、PVOL負荷閾値22152を調整することで、使用率22172が高くなっているPVOL側のMPPK210に担当が切り替わることを防ぐことができる。
[実施例4]
次に、図22及び図23を用いて、本発明の実施例4を説明する。図22は、本発明の実施例4における、担当切り替え閾値テーブル2251の一例を示している。図22は図19と異なり、ストレージ機能の機能種別22511ごとに、SVOL負荷閾値22513をも保持している。SVOL負荷閾値22513は、PVOL250の担当MPPK210を、SVOL250の担当MPPK210に切り替えることができるか否かの判断基準として、SVOL250を担当しているMPPK210の使用率22172と比較する値である。
図23は、本発明の実施例4における、負荷判定付担当切り替えプログラム2261の一例を示すフローチャートである。図23は図21と異なり、S302とS330の間に、S303、S304、及びS321を含む。
PVOL側のMPPK使用率22172が閾値以上であった場合(S302、Yes)、S303においてプロセッサ211は、SVOL250の担当MPPK210の使用率22172を、当該MPPK番号22171によりMPPK使用率テーブル2217を参照することで取得する(S303)。次にプロセッサ211は、担当切り替え閾値テーブル2251に記録したSVOL負荷閾値22513とS303で取得した使用率22172とを比較し、使用率22172がSVOL負荷閾値22513より小さい場合(S304、No)、PVOL250を切り替え対象のボリューム250として、SVOL250の担当MPPK210を切り替え先のMPPK210として指定して担当切り替えプログラム2224を呼び出し、PVOL250の担当MPPK210をSVOL250の担当MPPK210に切り替え(S321)、処理を完了する(S330)。
使用率22172がSVOL負荷閾値22513以上の場合(S304、Yes)は、プロセッサ211は担当切り替えプログラム2224を呼び出さずに処理を完了する(S330)。そのためこの場合は、PVOL250の担当MPPK210は変わらない。
以上に述べたとおり、実施例4においては、担当切り替え閾値テーブル2251に記録するSVOL負荷閾値22513より、移行先となるMPPK210の使用率22172が低い時にはプロセッサ211が担当切り替えを行うため、SVOL負荷閾値22513を調整することで、PVOL250の担当MPPK210をSVOL250の担当MPPK210へ切り替えることもでき、また使用率22172が高くなっているMPPK210に担当が切り替わることを防ぐことができる。
[実施例5]
次に、図24及び図25を用いて、本発明の実施例5を説明する。図24は、本発明の実施例5における、ローカルコピーテーブル2213の一例である。図24は図8と異なり、PVOL移動可否フラグ22135(後述)を含む。
図25は、本発明の実施例5における、負荷判定付担当切り替えプログラム2261による処理の一例を示すフローチャートである。図25は図23と異なり、S304とS321の間に、S305を含む。
S305においてプロセッサ211は、ローカルコピーテーブル2213のPVOL移動可否フラグ22135を参照し(S305)、PVOL移動可否フラグ22135が可の場合(S305、Yes)、引き続いてS321を実行することでPVOL250の担当MPPK210をSVOL250の担当MPPK210に切り替える。PVOL移動可否フラグ22135が否の場合(S305、No)、そのまま処理を完了する(S330)。この場合は、PVOL250の担当MPPK210は変わらない。
以上に述べたとおり、実施例5においては、ローカルコピーテーブル2213に記録するPVOL移動可否フラグ22135が否である場合、プロセッサ211は担当切り替えを行わない。このため、オンライン業務に使用している場合など、担当切り替えによる性能影響を避けたいペアに対しては、PVOL移動可否フラグ22135を否に設定しておくことでPVOL側MPPK210の担当切り替えを防止し、それ以外のペアについては負荷に応じて担当切り替えをプロセッサ211に実行させることができる。
[実施例6]
拡張ボリューム機能への適用
次に、図26〜図29を用いて、本発明の実施例6を説明する。図26は、本発明の実施例6における、メモリパッケージ220の構成例を示している。図26は図17と異なり、制御情報部221に拡張ボリュームテーブル2214(後述)を、プログラム部222に拡張ボリューム操作プログラム3222(後述)を含む。
次に、ストレージ機能の一つである拡張ボリューム機能について述べる。ローカルコピー機能の場合と同様に、拡張ボリューム機能の概要を述べ、担当MPPK210を予め決めるアーキテクチャでの問題点、担当MPPK210の切り替え方法について述べる。
拡張ボリューム機能は、複数個のボリューム250をまとめて一つの大容量のボリューム250としてホスト100に提供する機能であり、コンカチネーション(concatination)機能とも呼ばれる。複数個のボリューム250から構成されるボリューム250を拡張ボリューム、その拡張ボリュームを構成するボリューム250を構成ボリュームと呼ぶ。複数個のボリューム250を使用することにより、通常ボリューム250より多くのディスク装置240を使用することができ、高性能、大容量のボリューム250を提供できる。ホスト100は、拡張ボリュームを複数のボリューム250の集合として認識するのではなく、一つの高性能、大容量のボリューム250として認識する。
図27は、拡張ボリュームを管理するための拡張ボリュームテーブル2214の一例である。拡張ボリュームテーブル2214は、拡張ボリューム番号欄22141と構成ボリューム番号欄22142とからなる。拡張ボリューム番号22141は、各拡張ボリュームを互いに識別するための識別番号である。
本実施例では、各拡張ボリュームを構成する構成ボリューム250のうちのいずれかのボリューム250に付されているボリューム番号を拡張ボリューム番号22141とする。このため、ホスト100からのIO要求は、まずFEパッケージ260によって、拡張ボリューム番号22141と同じ構成ボリューム番号22142を有するボリューム250の担当MPPK210へ振り分けられることになる。構成ボリューム番号22142は、拡張ボリュームを構成する構成ボリューム250の識別番号である。
図27の例では、構成ボリューム番号1,2,3の三つのボリューム250から拡張ボリュームが構成されており、その拡張ボリュームの拡張ボリューム番号22141は1である。ホスト100からのIO要求は、構成ボリューム番号が1である構成ボリューム250の担当MPPK210へ振り分けられる。ホスト100からのIO要求の対象領域が、構成ボリューム番号が2である構成ボリューム250に含まれていたとしても、IO要求は構成ボリューム番号が1である構成ボリューム250の担当MPPK210へ割り振られる。このとき、構成ボリューム番号が2である構成ボリューム250の担当MPPK210と構成ボリューム番号が1である構成ボリューム250の担当MPPK210が異なれば、構成ボリューム番号が1である構成ボリューム250のMPPK210は構成ボリューム番号が2である構成ボリューム250の処理を実行することはできない。
次に、図28を用いて拡張ボリュームへ発行されたIOの処理方式について説明する。図28は拡張ボリュームへ発行されたときに実行されるIOプログラム2222の処理の一例である。
IOプログラム2222は、IO対象領域の開始アドレスを含む構成ボリューム250を特定する(S700)。次に、IOプログラム2222は、S700で特定した構成ボリューム250の担当MPPK210が、自MPPK210か否かを判定する(S701)。
構成ボリューム250の担当MPPK210が自MPPK210の場合(S701、Yes)、次に、IOプログラム2222は当該構成ボリューム250に対して実行可能な範囲のIOを実行する。具体的には、IOプログラム2222はIOの終了アドレスが、構成ボリューム250に含まれるか否かを判断する(S703)。含まれる場合(S703、Yes)、IOプログラム2222はホスト100が指定したIO範囲の末尾までのIOを構成ボリューム250に対して実行し(S707)、処理を終了する(S709)。
一方で、S703において、IOの終了アドレスが、構成ボリューム250に含まれない場合(S703、No)、ホスト100からのIO範囲が次の構成ボリューム250を含むことを意味している。この場合、IOプログラム2222は、現在処理対象としている構成ボリューム250に格納されている末尾のアドレスまでのIOを実行し(S704)、現在処理対象としている構成ボリューム250の次の構成ボリューム250を処理対象としてS701へ戻る(S706)。S701からS706を繰り返し実行することで、IOを最後まで実行することができる。
S701で構成ボリューム250の担当MPPK210が他のMPPK210と判定された場合(S701、No)、IOプログラム2222は、構成ボリューム250の担当MPPK210へIO処理の実行を依頼する(S710)。この依頼を受領した担当MPPK210は、IOプログラム2222のS700からS710を実行することでIOを処理する。
図28の説明からも分るように、同一拡張ボリューム内の構成ボリューム250の担当MPPK210が異なっている場合、IOに同期してMPPK210が通信を行う必要がある。
図29に、拡張ボリューム操作プログラム3222の処理の一例を示す。拡張ボリューム操作プログラム3222は、プロセッサ211が拡張ボリューム機能のボリューム追加やボリューム削除の要求を受け取り、必要に応じてボリューム250の担当MPPK210を切り替え、構成を変更するために使用されるプログラムである。
拡張ボリューム操作プログラム3222によってプロセッサ211は、ストレージシステム200が保守端末270を介して管理者から受け取った操作要求を判別する(S1401)。操作要求がボリューム追加だった場合は、必要な操作可否チェック(例えば管理者が指定したボリューム250が既に他の拡張ボリュームの構成ボリューム250として定義済みでないことなど)を行い(S1402a)、管理者が指定した拡張ボリューム番号22141の先頭ボリューム250及び追加するボリューム250の担当MPPK番号22121を担当MPPKテーブル2212から取得する(S1403a)。
次いで、先頭ボリューム250及び追加ボリューム250の担当MPPK210が同一であるか判定し(S1404a)、同一でない場合(S1404a、No)、先頭ボリューム250をPVOLとしてと指定し、追加ボリューム250をSVOLとして指定して、負荷判定付担当切り替えプログラム2261を呼び出す(S1405a)。先頭ボリューム250及び追加ボリューム250の担当MPPK210が同一である場合(S1405a、Yes)、負荷判定付担当切り替えプログラム2261を呼び出すことなく、拡張ボリュームテーブル2214の該当する拡張ボリューム番号欄22141について構成ボリューム番号22142を追加する構成変更を行う(S1411a)。追加する構成ボリューム番号22142は、すでに既存の拡張ボリュームに割り当てられている構成ボリューム番号22142と重複しないように順次発番すればよい。
ある拡張ボリュームから構成ボリューム250を削除する場合には、必要な可否チェック(例えば削除対象として指定された拡張ボリュームが存在することなど)を行い(S1402d)、削除可能であると判定した場合に、拡張ボリュームテーブル2214の該当する拡張ボリューム番号欄22141について構成ボリューム番号22142を削除する構成変更を行う(S1411d)。
本発明の実施例6においては、負荷判定付担当切り替えプログラム2261により、本発明の実施例5におけるローカルコピー機能と同様に、拡張ボリューム機能においても、先頭ボリューム250と追加ボリューム250とを同一のMPPK210に割り当てること、また、先頭ボリューム250の担当MPPK210の負荷が高い時に切り替えを行わないように構成することができる。
[実施例7]
リモートコピー機能への適用
次に、図30から図36を用いて、本発明の実施例7を説明する。図30は、本発明の実施例7における、メモリパッケージ220の構成例を示している。図30は図26と異なり、制御情報部221にリモートコピーグループテーブル2215(後述)及び、担当MPPKテーブル(リモートコピーグループ)2216(後述)を、プログラム部222にリモートコピー機能に用いるペア操作プログラム3223(後述)を含む。なお、簡単のために図示を省略するが、リモートコピー処理における従来の基本的な機能を提供するリモートコピープログラムもプログラム部222に格納されている。以下、このリモートコピープログラムの構成も、必要に応じてコピープログラムと略称して説明に使用する。
次に、ストレージ機能の一つであるリモートコピー機能について述べる。ローカルコピー機能と同様に、リモートコピー機能の概要を述べ、担当MPPK210を予め決めるアーキテクチャでの問題点、担当MPPK210の切り替え方法について述べる。
リモートコピー機能は、あるストレージシステム200にあるボリューム250に格納されているデータのコピーを、別筐体であるストレージシステム200に作成する機能である。ローカルコピー機能と同様に、コピー元ボリューム250をPVOL、コピー先ボリューム250をSVOLと呼ぶ。リモートコピー機能を用いて、PVOLのデータを別のストレージシステム200にあるSVOLにコピーしておくことで、災害、又は、システム障害などによりPVOL側のストレージシステム200が被害を受けた場合にも、SVOLに格納されているデータを用いて業務を継続することが可能となる。
図31には、リモートコピー機能を実現する構成の一例を示している。正ストレージシステム300は、PVOLを有するストレージシステム200であり、副ストレージシステム400は、SVOLを有するストレージシステム200である。
まず、正ストレージシステム300の構成について説明する。PVOL301及びPVOL302は、リモートコピーのコピー元ボリューム250である。ジャーナルボリューム303(以下「JVOL」)は副ストレージシステム400へ転送するためのデータを一時的に格納しておくためのボリューム250である。
次に、副ストレージシステム400の構成について説明する。副ストレージシステム400は、正ストレージシステム300と同様の構成を有する。SVOL401、SVOL402はリモートコピーのコピー先ボリューム250である。JVOL403は正ストレージシステム300から副ストレージシステム400へ転送されたデータを一時的に格納しておくためのボリューム250である。
矢印307は、リモートコピーのペア関係を示している。図31の例では、PVOL301とSVOL401がペアである。すなわちPVOL301のコピーはSVOL401である。そして、PVOL302とSVOL402がペアである。
次に、リモートコピーのコピー動作の概要を説明する。コピープログラムは、リモートコピーのPVOLにホスト100からライト要求を受けると、ライトデータとライトデータに対する制御情報から成るジャーナルと呼ばれる転送データを作成し、JVOL303へ格納する。ホスト100のライト要求受け付けを完了した後、ジャーナル308をJVOL303から副ストレージシステム400のJVOL403へコピーする。最後に、副ストレージシステム400において、JVOL403からジャーナル405を読み出し、ジャーナル405内のライトデータをSVOLに書き込む。以上のようにして、コピープログラムは、PVOLのデータをSVOLへコピーする。
矢印304は、PVOL302に対するライト要求を意味している。ジャーナル305は、JVOL303に格納前のジャーナルの様子を示している。そして、ジャーナル308は、正ストレージシステム300から副ストレージシステム400へ転送中のジャーナルの様子を示している。ジャーナル405は、副ストレージシステム400のJVOL403からSVOL402へコピー前のジャーナルの様子を示している。
最後に、リモートコピーグループ306について説明する。リモートコピーグループ406は、リモートコピーグループ306と同様である。
リモートコピーグループ306は、複数のPVOL301,302、及び複数のJVOL303を有する。リモートコピーグループ306の特徴は、ホスト100から同一リモートコピーグループ306内のPVOL301,302に発行されたライト順序どおりに、ライトデータをSVOLに書き込むことである。図31の例で具体的に説明する。
ホスト100からライト要求1がPVOL301に発行され、その後、ライト要求2がPVOL302へ発行されたとする。このとき、副ストレージシステム400では、ライト要求1をSVOL401へ書き込んだ後、ライト要求2をSVOL402へ書き込むように制御される。
以上のように正副リモートコピーグループにおいてライト順序を保証する理由は、ライト順序が入れ替わると、あるPVOLで先に書き込まれたデータが、コピー先であるSVOLに未反映であるなど、SVOLを用いた業務復旧ができない可能性があるためである。
リモートコピー機能は、ライト順序を保証するためにジャーナルに後述するライト順序番号を格納し、副ストレージシステム400へ転送する。そして、副ストレージシステム400は、ジャーナルに格納されているライト順序番号順にライトデータをSVOLに書き込む。
図32は、リモートコピーグループ306、406の管理情報を格納するリモートコピーテーブル2215の一例を示している。リモートコピーテーブル2215は、リモートコピーグループ番号欄22151、属性欄22152、JVOL番号欄22153、PVOL番号欄22154、SVOL番号欄22155、及びライト順序番号欄22156からなる。
リモートコピーグループ番号欄22151には、各リモートコピーグループ306,406を識別するための番号であるリモートコピーグループ番号が記録される。属性欄22152には、リモートコピーグループ番号で特定される各リモートコピーグループ306,406が、コピー元のリモートコピーグループであるか、コピー先のリモートコピーグループであるかを示す情報である属性が記録される。JVOL番号欄22153には、各リモートコピーグループ306,406に設けられているJVOLを識別するためのボリューム番号であるJVOL番号が記録される。PVOL番号欄22154には、各リモートコピーグループ306が有するPVOLのボリューム番号が記録される。SVOL番号欄22155には、各リモートコピーグループ406が有するSVOLのボリューム番号が記録される。ライト順序番号欄22156には、PVOLにデータが書き込まれた順に生成されるジャーナルに付与する番号であるライト順序番号が記録される。ライト順序番号22156は、リモートコピーグループ単位に、PVOLにデータが書き込まれる都度自動発番される。
図32の例では、リモートコピーグループ番号が1であるリモートコピーグループ306は、PVOLを含むコピー元のリモートコピーグループである。そして、このリモートコピーグループ306は、JVOL11,12、及び、PVOL1,2,3を有している。PVOL1,2,3のデータのコピー先となるSVOLが、それぞれSVOL20,12,13である。最後に、ライト順序番号の現在値が100である。すなわち、次に作成されるジャーナルに対して、ライト順序番号100が割り当てられる。その割り当て後、ライト順序番号22156は101へ更新される。
ボリューム250の処理に必要となる制御情報と同様に、リモートコピーテーブル2215も、MPPK210内のローカルメモリ212に格納すれば、PVOLへのライト要求の性能を向上することができる。
しかし、リモートコピーテーブル2215のライト順序番号22156は、ライト要求が発生するたびに参照され、更新される。このため、リモートコピーテーブル2215をローカルメモリ212に格納するためには、リモートコピーテーブル2215のライト順序番号22156へアクセスするMPPK210を一つのMPPK210に限定し、当該MPPK210のローカルメモリ212のみに格納する必要がある。
これを実現するために、リモートコピー機能では、リモートコピーグループ毎にリモートコピーの処理を担当するMPPK210を予め決め、当該MPPK210がリモートコピーテーブル2215を自身のローカルメモリ212に格納する。
ここで、一つのジャーナルを処理する毎にリモートコピーテーブル2215を参照及び更新する処理の例として、ジャーナル作成処理及びジャーナルリストア処理を以下に説明する。
まず、図33を参照して、ジャーナル作成処理フローの一例を説明する。ジャーナル作成処理は、ストレージシステム200のプロセッサ211が、メモリパッケージ220のプログラム部222に格納されているライトデータ受領プログラム及びジャーナル作成プログラム(図示省略)を実行することで行われる。
ストレージシステム200のライトデータ受領プログラムがホスト100からライト要求を受領すると(S3300)、ライト対象のボリューム250に対してライトデータを書き込む(S3301)。続けて、ライトデータ受領プログラムは、ジャーナル作成プログラムを起動する(S3302)。
ジャーナル作成プログラムは、リモートコピーテーブル2215からライト順序番号22156を取得する(S3303)。後続のジャーナル作成に使用するライト順序番号を用意しておくため、ジャーナル作成プログラムは、取得したライト順序番号に1を加えてライト順序番号を更新する(S3304)。
次いで、ジャーナル作成プログラムは、取得したライト順序番号22156、PVOL番号22154、SVOL番号22155、リモートコピーグループ番号22151などのジャーナルに関する制御情報と、ライトデータからジャーナルを作成しJVOLに格納する(S3305)。
ジャーナルの格納によりJVOLの使用率が変わるため、ジャーナル作成プログラムはJVOLの使用率を更新する(S3306)。最後に、ジャーナル作成プログラムは、呼び出し元のライトデータ受領プログラムへ完了報告する(S3307)。完了報告を受領したライトデータ受領プログラム231は処理を終了する(S3308)。
次に、図34を参照して、PVOL側から転送されてきたジャーナルをJVOLからSVOLへ書き込む処理の一例を説明する。ジャーナルをJVOLからSVOLへ書き込む処理をリストア処理と呼ぶ。このリストア処理は、ストレージシステム200のプロセッサ211が、メモリパッケージ220のプログラム部222に格納されているリストアプログラム(図示省略)を実行することで行われる。
まず、リストアプログラムは、リストア対象のジャーナルを決定する(S3400)。但し、リストア対象のジャーナルは、JVOLに格納されているジャーナルのうち、最も古いジャーナルからライト順序番号が連続するように決定する。例えば、ライト順序番号1から1000までのジャーナルがある場合、ライト順序番号1から100までのジャーナルをリストア対象とすることは可能である。しかし、ライト順序番号50から100までをリストア対象とすることはできない。また、ライト順序番号1から30までと、ライト順序番号50から70までのジャーナルをリストア対象とすることもできない。これは、ホスト100からPVOLに書き込まれたデータを、ライト順序番号22156どおりにSVOLに書き込むことで、SVOLの状態を常に、PVOLで過去に起こり得た状態に保つためである。これにより、PVOLに障害が発生した場合、SVOLを利用した業務処理の再開が可能となる。
次に、リストアプログラムは、リストア対象に決定したジャーナルのライト順序番号22156のうちの最小値を変数iに代入する(S3401)。なお、変数iは、MPPK210のローカルメモリ212に一時的に格納するものとする。リストアプログラムは、ライト順序番号順にジャーナルを参照し、当該ジャーナルがリストア対象か否かをチェックする(S3402)。リストア対象でないと判定した場合(S3402、No)、リストア処理を終了する(S3410)。
S3402でリストア対象であると判定した場合(S3402、Yes)、リストアプログラムは、リストア対象と判定したジャーナルをリストアする処理(S3403〜S3406)を実行する。
まず、リストアプログラムは、参照したジャーナルの適用先SVOLを決定する(S3403)。あるPVOLへのライトに対して作成されたジャーナルは、当該PVOLとリモートコピー機能のペア関係にあるSVOLにリストアする必要がある。リストアプログラムは、ジャーナル作成時にジャーナルに格納したSVOL番号22155を用いてジャーナルの適用先SVOLを決定する。
ジャーナルの適用先SVOLを決定すると、リストアプログラムは、ジャーナルをSVOLに書き込み(S3404)、リストア済みライト順序番号22156を、適用したジャーナルのライト順序番号22156で置き換える(S3405)。最後に、リストアプログラムは、変数iに1を加えて(S3406)、次のジャーナルを処理するためS3402へ返る。
以上の構成により、リモートコピー機能が設定されているPVOLへのライトデータが、PVOLに書き込まれた順序を保持したままSVOLにコピーされる。なお、このように構成されたリモートコピーグループは、一般にコンシステンシーグループ(consistency group)と呼ばれる。
図35にリモートコピーグループの処理担当MPPK210を管理するリモートコピーグループ用担当MPPKテーブル2216(以下簡単のため「担当MPPKテーブル2216」と称する。)の一例を示している。担当MPPKテーブル2216は、リモートコピーグループ番号欄22161、及び担当MPPK番号欄22162からなる。
リモートコピーグループ番号欄22161には、各リモートコピーグループ306,406を識別するための識別番号であるリモートコピーグループ番号22161が記録される。担当MPPK番号欄22162には、図7に示した担当MPPKテーブル2212の場合と同じ担当MPPK番号22162が記録される。
次に、ローカルコピー機能、拡張ボリューム機能と同様に、リモートコピー機能のPVOL、JVOL、SVOL、及びリモートコピーグループの担当MPPKをどのように設定すれば最適であるかについて説明する。
まず、正ストレージシステム300におけるリモートコピーの処理について説明する。リモートコピー機能は、ホスト100からPVOLへのライト要求を受領すると、そのライト要求に係るデータをPVOLに書き込むと共に、ジャーナルを作成し、JVOLに格納する。PVOLの担当MPPK210とリモートコピーグループの担当MPPK210が異なる場合、PVOLの担当MPPK210はリモートコピーグループの担当MPPK210へジャーナル作成処理を依頼する必要がある。このとき、PVOLの担当MPPK210とリモートコピーグループの担当MPPK210との間での通信が必要となる。
次に、リモートコピーグループの担当MPPK210が作成したジャーナルをJVOLに格納する。リモートコピーグループの担当MPPK210とJVOLの担当MPPK210が異なる場合、リモートコピーグループの担当MPPK210はJVOLの担当MPPK210へジャーナル格納処理を依頼する必要がある。このとき、リモートコピーグループの担当MPPK210とJVOLの担当MPPK210との間での通信が必要となる。
最後に、JVOLに格納されたジャーナルを副ストレージシステム400へ転送する。具体的には、リモートコピー機能を実現するコピープログラムによってリモートコピーグループの担当MPPK210が、転送すべきジャーナルの決定や、決定したジャーナルが格納されているJVOLの格納アドレスなどを取得し、ジャーナルを転送する。このため、リモートコピーグループの担当MPPK210とJVOLの担当MPPK210が異なる場合、リモートコピーグループの担当MPPK210は、転送ジャーナルの特定や、格納アドレスを決定した後、JVOLの担当MPPK210へ副ストレージシステム400への転送を依頼する必要がある。このとき、リモートコピーグループの担当MPPK210とJVOLの担当MPPK210との間での通信が必要となる。
以上のようにして、正ストレージシステム300では、ジャーナルを作成するために、最大2往復のMPPK210間の通信、作成したジャーナルを転送するために1往復のMPPK210間の通信が必要となる。
次に、副ストレージシステム400におけるリモートコピーの処理について説明する。副ストレージシステム400では、正ストレージシステム300から転送され、JVOLに格納されているジャーナル内のライトデータをSVOLに書き込む。
まず、副ストレージシステム400のコピープログラムにより、JVOLに格納されているジャーナルのうち、最も小さいライト順序番号22156を有するジャーナルが検索される。そして、当該ジャーナルのライト順序番号22156が、前回SVOLに書き込んだジャーナルのライト順序番号22156の次の番号であるか否かを判定する。検索して取得されたジャーナルのライト順序番号22156が前回SVOLに書き込んだジャーナルのライト順序番号22156の次の番号であれば、リモートコピープログラムは、ローカルコピープログラムを起動し、JVOLからSVOLへのコピーを指示する。
この際、リモートコピーグループの担当MPPK210とJVOLの担当MPPK210が異なる場合、コピープログラムをJVOLの担当MPPK210で起動する必要がある。このとき、リモートコピーグループの担当MPPK210とJVOLの担当MPPK210との間での通信が必要となる。
また、JVOLの担当MPPK210とSVOLの担当MPPK210が異なる場合、ローカルコピー処理のSVOL側処理をSVOLの担当MPPK210へ依頼する必要がある。このとき、JVOLの担当MPPK210とSVOLの担当MPPK210との間での通信が必要となる。
以上のようにして、副ストレージシステム400でジャーナルをSVOLに書き込むために、最大2往復のMPPK210間通信が必要となる。
次に、以上に述べたMPPK210間での通信を回避する方法について述べる。
図36は本発明の実施例7による、リモートコピー機能のペア操作プログラム3223の処理の一例を示すフローチャートである。ペア操作プログラム3223は、プロセッサ211が保守端末270等を通じて管理者からリモートコピーのペア生成、ペア分割、再同期、又は解消の要求を受け取り、必要に応じてボリューム250の担当MPPK210を切り替え、ペア状態を変更するためのプログラムである。
ペア操作プログラム3223によってプロセッサ211は、ストレージシステム200が保守端末270を介して管理者から受け取った、又は他方のストレージシステム200から受け取った操作要求を判別する(S1501)。
S1501で操作要求がペア作成又はJVOL追加であると判定した場合、ペア操作プログラム3223は、必要な操作可否チェック(例えば管理者が指定したボリューム250が既に他のペアとして定義済みでないことなど)を行い(S1502a)、管理者が指定したPVOL250とリモートコピーグループ306、又はSVOL250とリモートコピーグループ406、又はJVOLとリモートコピーグループ306,406の担当MPPK番号22122、22162を担当MPPKテーブル2212及び2216から取得する(S1503a)。
次にペア操作プログラム3223は、取得した担当MPPK番号22122、22162によって、リモートコピーグループ306の担当MPPK210と、PVOL250、JVOLの各担当MPPK210とが同一であるか、及び、リモートコピーグループ406の担当MPPK210と、SVOL250、JVOLの各担当MPPK210とが同一であるかを判定する(S1504a)。担当MPPK210が同一でないと判定した場合(S1504a、No)、リモートコピーグループ306をSVOLとして、又はリモートコピーグループ406をPVOLとして負荷判定付担当切り替えプログラム2261を呼び出し(S1506a)、MPPK210の使用率に応じて担当MPPKを切り替える。
さらにプロセッサ211は、担当MPPKテーブル2212の手動切り替え可否フラグをNGに設定し(S1510a)、リモートコピーテーブル2215の変更やボリュームテーブル2211の機能ビット、ペア番号を含むボリューム属性22112の書き換えを行い(S1511a)、処理を完了する(S1520)。
S1501で操作要求が正方向のペア再同期、逆方向のペア再同期であると判定された場合、可否チェック処理S1502c及びS1502d、状態変更処理S1511c及びS1511dの内容が、それぞれペア作成、JVOL追加の場合の可否チェック処理S1502a及び状態変更処理S1511aの内容と異なるのみで、他の処理、例えば負荷判定付担当切り替え処理S1506aとS1506c、S1506d、及びS1510aとS1510c、S1510dの処理内容は同一である。
次に、S1501で操作要求がペア分割、ペア解消又はJVOL削除であると判定された場合、必要な操作可否チェック(例えば、管理者が指定したボリューム250がペアとして定義済みであることなど)を行い(S1502b,S1502e)、リモートコピーテーブル2215の変更、ボリュームテーブル2211のボリューム属性欄22112に記録されている機能ビット及びペア番号の書き換えを行い(S1511b,S1511e)、担当MPPKテーブル2212の手動切り替え可否フラグをOKに設定し(S1512b,S1512e)、処理を完了する(S1520)。
以上説明した本発明の実施例7の構成によれば、負荷判定付担当切り替えプログラム2261により、実施例5におけるローカルコピー機能、実施例6における拡張ボリューム機能の場合と同様に、リモートコピー機能においても、リモートコピーグループ306とJVOL303、リモートコピーグループ406とJVOL403、リモートコピーグループ406とSVOL401,402、リモートコピーグループ306とPVOL301,302とを同一のMPPKに割り当てること、及びそれぞれの切り替え先のMPPK210の負荷が高い場合には切り替えを行わないようにすることができる。
[実施例8]
次に、図37を用いて、本発明の実施例8を説明する。図37は、本発明の実施例8における、負荷判定付担当切り替えプログラム2261の処理フローの一例を示す。
図37は図25と異なり、PVOL側の負荷が閾値未満であると判定した場合(S302、No)、及びPVOL側の担当MPPK210を切り替えてもよいと判定した場合(S305、Yes)に実行されるカスケード先取得ステップS310a、S310bを備える。このカスケード先取得ステップS310a、S310bにおいて、MPPK210のプロセッサ211は、担当MPPK210の切り替え対象であるPVOL又はSVOLがカスケード設定を有するか確認する。ここで、カスケード設定とは、あるペアのPVOL又はSVOLとして機能しているボリューム250が、さらに他ペアを構成するボリューム250でもあることを意味する。
カスケード先取得ステップS310a、又はS310bにおいて、プロセッサ211は、ボリュームテーブル2211のボリューム属性欄22112を参照して、切り替え対象であるPVOL又はSVOLにカスケード設定がされているか、すなわち他のペアのボリューム250として使用されているかを判定する。カスケード設定がされていると判定した場合、プロセッサ211は、カスケード先の全てのボリューム250を指定して担当MPPK210の切り替えを行う(S320、S321)。
以上説明した実施例8においては、担当MPPK210切り替え対象のボリューム250に別の機能のペアが設定されていた場合でも、そのペアに含まれる相手ボリューム50の担当MPPK210も一括して切り替えるので、ペアを構成するボリューム250の担当MPPK210が異なることとなる場合に生じるMPPK210間の通信を回避することができる。
[実施例9]
次に、図38を参照して、本発明の実施例9を説明する。図38は、本発明の実施例9における、負荷判定付担当切り替えプログラム2261の処理フローの一例を示す。図38は、図37と異なり、カスケード先取得ステップS310a、S310bの次に、それぞれ判定ステップS311a、S311bを有する。負荷判定付担当切り替えプログラム2261は、判定ステップS311a,S311bにおいて、担当MPPK210の切り替え対象のSVOLがカスケード設定されていると判定した場合(S311a又はS311b、Yes)、そのまま処理を完了する。
以上説明した実施例9の構成によれば、担当MPPK210の切り替え対象のボリューム250に別の機能が設定されていると判定した場合、そのペアを構成するボリューム250の担当MPPK210を切り替えることによる影響を回避することができる。
[実施例10]
次に、図39及び図40を参照して、本発明の実施例10を説明する。図39は、本実施例における担当切り替え閾値テーブル2251の一例を示している。
図39に示す本実施例における担当切り替え閾値テーブル2251は、図22の場合と異なり、ストレージ機能の機能種別22511ごとに、移動VOL数最大値22514と重み22515とが記録されている。移動VOL数最大値22514は、一のボリューム250に複数のストレージ機能が重複して設定されている、前記のカスケード設定である場合、ボリューム250の担当MPPK210を切り替える際に、そのボリューム250に設定されているストレージ機能種別ごとに最大いくつのボリューム250を切り替えることができるかを示す値である。
また、重み22515は、ペアを構成するボリューム250の担当MPPK210を選択する際の基準となる数値で、各機能のペアにおいて担当MPPK210が異なる場合に、どれくらいの通信オーバヘッドが生じることとなるかを示す。図39の例では、ローカルコピー機能のペアの場合に比べ、リモートコピー機能のペアにおいては、2.5倍の通信オーバヘッドが生じることを示している。
図40は、本発明の実施例10における、負荷判定付担当切り替えプログラム2261の処理フローの一例を示す。図40の処理フローは図38の場合と異なり、S311a又はS311bにおいてカスケード先があると判定された場合、それぞれS312a又はS312b、S313a又はS313b、及びS314a又はS314bによる処理を含む。
S311a又はS311bにおいて、負荷判定付担当切り替えプログラム2261は、担当MPPK210の切り替え対象のSVOLがカスケード設定されているか判定し、カスケード設定されていると判定した場合(S311a又はS311b、Yes)、そのペアで担当MPPK210を切り替えることになるボリューム250の機能種別パターンを列挙し(S312a又はS312b)、担当切り替え閾値テーブル2251の移動VOL最大値22514と比較して、切り替えるボリューム250の数が移動VOL最大値22514を超えない機能種別パターンがあるか判定する(S313a又はS313b)。該当する機能種別パターンがないと判定した場合(S313a又はS313b、No)、そのまま処理を完了する。
該当する機能種別パターンがあると判定した場合(S313a又はS313b、Yes)、負荷判定付担当切り替えプログラム2261は、切り替え対象のSVOLにカスケードされているすべてのペアの重み22515を担当切り替え閾値テーブル2251から取得し、重み22515の合計が最小になるペアを選択する(S314a又はS314b)。
以上説明した実施例10の構成によれば、担当MPPK210の切り替え対象のボリューム250が別の機能のペアでもある場合、そのペアのボリューム250が別のMPPK210によって担当されるために生じる通信オーバヘッドを抑え、さらに担当MPPK210を切り替えることによる影響を所定の範囲内に抑えることができる。
以上要するに、本発明の実施形態によれば、ボリュームの担当MPPKの切り替えを、当該ボリュームについてのストレージ機能の設定状況を考慮して行う。また、ストレージ機能の処理負荷を考慮して担当MPPKを切り替える資源と、切り替え先MPPKを決定する。このため、ストレージ機能が適用されているボリュームの担当MPPK切り替えによる性能低下を回避することができる。また、ストレージ機能を考慮しない場合に比べ、MPPK間での負荷分散をより均等にすることができる。これにより、MPPKの利用率を向上させることができる。
以上、本願発明を、その実施例に即して添付図面を参照しながら説明したが、本願発明は、これらの実施例に限定されるものではない。また、本願発明の趣旨を逸脱しないいかなる変形例、均等物も本願発明の範囲内のものである。

Claims (8)

  1. 外部装置のデータ記憶領域として使用される複数の単位論理記憶領域を提供する記憶媒体を備えた記憶装置と、前記記憶装置と通信可能に接続されており、前記外部装置から前記各単位論理記憶領域に対するデータIO処理を実行する複数の演算装置とを備えたストレージシステムであって、
    前記各単位論理記憶領域と、当該単位論理記憶領域の前記データIO処理を実行する前記演算装置とを対応付けて保持している担当演算装置保持部と、
    前記各単位論理記憶領域と、当該単位論理記憶領域について設定されている、前記各単位論理記憶領域から他の前記単位論理記憶領域に当該各単位論理記憶領域に格納されているデータをコピーする機能であるコピー機能の種別を示す情報であるストレージ機能情報とを対応付けて保持しているストレージ機能保持部と、
    前記各単位論理記憶領域について、前記ストレージ機能保持部から取得した当該各単位論理記憶領域に設定されている前記ストレージ機能情報に基づいて、当該各単位論理記憶領域と対応付けられている前記演算装置を前記担当演算装置保持部から取得して当該担当演算装置を変更する必要があるか判定し、変更する必要があると判定した場合に、当該各単位論理記憶領域と対応付けられている前記演算装置を他の前記演算装置に変更する演算装置変更部と、
    前記コピー機能が設定されている前記各単位論理記憶領域について、コピー元である前記単位論理記憶領域又はコピー先である前記各単位論理記憶領域の少なくともいずれかに対して担当する前記演算装置に許容される負荷の閾値を保持している負荷閾値保持部と、
    前記各演算装置と、当該各演算装置が有する前記データIO処理を行うプロセッサの使用率を取得して前記各演算装置と対応付けて保持しているプロセッサ使用率保持部と、を備え、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域に、前記コピー機能を設定する場合に、当該各単位論理記憶領域を担当する前記演算装置と、前記他の単位論理記憶領域を担当する前記演算装置とが異なるか判定し、異なると判定した場合に、同一の前記演算装置が前記各単位論理記憶領域を担当するように、前記担当演算装置保持部を更新し、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域に、前記コピー機能が設定されており、当該各単位論理記憶領域の格納データを同期させる処理を実行する場合に、当該各単位論理記憶領域を担当する前記演算装置と、前記他の単位論理記憶領域を担当する前記演算装置とが異なると判定し、同一の前記演算装置が前記各単位論理記憶領域を担当するように前記演算装置を変更した場合に、変更後の前記演算装置の前記プロセッサ使用率を前記プロセッサ使用率保持部から取得し、当該プロセッサ使用率が前記負荷閾値を超えないと判定した場合に、前記担当演算装置保持部を更新し、
    前記負荷閾値保持部には、前記コピー機能が設定されている前記各単位論理記憶領域について、一括して前記担当演算装置を変更することが許容される前記単位論理記憶領域の数の最大値である変更許容領域数と、前記コピー機能が設定されている前記各単位論理記憶領域の担当演算装置が異なる場合に当該演算装置間で実行される通信負荷の重みを表す指数である通信負荷重みとが保持されており、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域に、前記コピー機能が複数設定されており、当該各単位論理記憶領域を担当する前記演算装置と、前記他の単位論理記憶領域を担当する前記演算装置とが異なると判定した場合に、前記変更許容領域数以下で最も前記通信負荷重みが小である組み合わせを構成する前記単位論理記憶領域を、同一の前記演算装置が前記各単位論理記憶領域を担当するように前記演算装置を変更するように前記担当演算装置保持部を更新する、ストレージシステム。
  2. 請求項1に記載のストレージシステムであって、
    前記記憶装置は、複数のディスク装置から構成したRAIDグループから生成された前記単位論理記憶領域としての論理ボリュームを前記外部装置に提供しており、
    担当演算装置指定部は、前記各論理ボリュームを識別するための識別符号であるボリューム番号と、当該論理ボリュームの前記データIO処理を実行する前記演算装置を識別するための識別符号である担当演算装置番号とを対応付けて保持している担当演算装置テーブルであり、
    前記ストレージ機能保持部は、前記各論理ボリューム番号と、当該論理ボリュームについて設定されている前記ストレージ機能を示す情報である機能情報とを対応付けて保持している論理ボリュームテーブルであり、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域に対応付けられている前記演算装置を変更するために、前記担当演算装置テーブルを更新する演算装置切り替え部である、ストレージシステム。
  3. 請求項1に記載のストレージシステムであって、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域に、前記コピー機能が設定されており、当該各単位論理記憶領域の格納データを同期させる処理を実行する場合に、当該各単位論理記憶領域を担当する前記演算装置と、前記他の単位論理記憶領域を担当する前記演算装置とが異なるか判定し、異なると判定した場合に、同一の前記演算装置が前記各単位論理記憶領域を担当するように、前記担当演算装置保持部を更新する、ストレージシステム。
  4. 請求項3に記載のストレージシステムであって、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域に、前記コピー機能を設定する場合、及び前記各単位論理記憶領域に前記コピー機能が設定されており、当該各単位論理記憶領域の格納データを同期させる処理を実行する場合に、当該各単位論理記憶領域を担当する前記演算装置を強制的に外部から変更するための操作である手動変更操作を受け付けないように設定される、ストレージシステム。
  5. 請求項1に記載のストレージシステムであって、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域が、前記外部装置に対して複数の前記単位論理記憶領域によって作成された一つの論理記憶領域である拡張記憶領域を提供する拡張記憶領域機能が設定されており、当該各単位論理記憶領域が前記拡張記憶領域を構成する単位論理記憶領域であると判定し、当該拡張論理記憶領域を構成する前記単位論理記憶領域を同一の前記演算装置が担当していないと判定した場合に、当該各論理記憶領域と対応付けられている前記演算装置を他の前記演算装置に変更する、ストレージシステム。
  6. 請求項1に記載のストレージシステムであって、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域に、常時前記外部装置のデータIOを処理する正記憶領域と、前記正記憶領域のある時点における格納データがコピーされる副記憶領域と、前記正記憶領域から前記副記憶領域へコピーされるデータを一時格納する一時記憶領域とで構成されるリモートコピー機能が設定されており、当該各単位論理記憶領域が、前記副記憶領域及び前記一時記憶領域によって構成されるリモートコピーグループに属し、前記副記憶領域、前記一時記憶領域、及び前記リモートコピーグループを同一の前記演算装置が担当していないと判定した場合に、当該各論理記憶領域と対応付けられている前記演算装置を他の前記演算装置に変更する、ストレージシステム。
  7. 外部装置のデータ記憶領域として使用される複数の単位論理記憶領域を提供する記憶媒体を備えた記憶装置と、前記記憶装置と通信可能に接続されており、前記外部装置から前記各単位論理記憶領域に対するデータIO処理を実行する複数の演算装置とを備えたストレージシステムの処理効率向上方法であって、
    前記各単位論理記憶領域と、当該単位論理記憶領域の前記データIO処理を実行する前記演算装置とを対応付けて担当演算装置保持部に保持し、
    前記各単位論理記憶領域と、当該単位論理記憶領域について設定されている、前記各単位論理記憶領域から他の前記単位論理記憶領域に当該各単位論理記憶領域に格納されているデータをコピーする機能であるコピー機能の種別を示す情報であるストレージ機能情報とを対応付けてストレージ機能保持部に保持し、
    前記各単位論理記憶領域について、前記ストレージ機能保持部から取得した当該各単位論理記憶領域に設定されている前記ストレージ機能に基づいて、当該各論理記憶領域と対応付けられている前記演算装置を前記担当演算装置保持部から取得して、当該担当演算装置を変更する必要があるか判定し、
    変更する必要があると判定した場合に、当該各論理記憶領域と対応付けられている前記演算装置を他の前記演算装置に変更し、
    前記各単位論理記憶領域に、前記コピー機能を設定する場合に、当該各単位論理記憶領域を担当する前記演算装置と、前記他の単位論理記憶領域を担当する前記演算装置とが異なるか判定し、異なると判定した場合に、同一の前記演算装置が前記各単位論理記憶領域を担当するように、前記担当演算装置保持部を更新し、
    前記各単位論理記憶領域に、前記コピー機能が設定されており、当該各単位論理記憶領域の格納データを同期させる処理を実行する場合に、当該各単位論理記憶領域を担当する前記演算装置と、前記他の単位論理記憶領域を担当する前記演算装置とが異なるか判定し、異なると判定した場合に、同一の前記演算装置が前記各単位論理記憶領域を担当するように、前記担当演算装置保持部を更新し、
    前記コピー機能が設定されている前記各単位論理記憶領域について、コピー元である前記単位論理記憶領域又はコピー先である前記各単位論理記憶領域の少なくともいずれかに対して担当する前記演算装置に許容される負荷の閾値を負荷閾値保持部に保持し、
    前記各演算装置と、当該各演算装置が有する前記データIO処理を行うプロセッサの使用率を取得して前記各演算装置と対応付けてプロセッサ使用率保持部に保持し、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域に、前記コピー機能が設定されており、当該各単位論理記憶領域の格納データを同期させる処理を実行する場合に、当該各単位論理記憶領域を担当する前記演算装置と、前記他の単位論理記憶領域を担当する前記演算装置とが異なると判定し、同一の前記演算装置が前記各単位論理記憶領域を担当するように前記演算装置を変更した場合に、変更後の前記演算装置の前記プロセッサ使用率を前記プロセッサ使用率保持部から取得し、当該プロセッサ使用率が前記負荷閾値を超えないと判定した場合に、前記担当演算装置保持部を更新し、
    前記負荷閾値保持部には、前記コピー機能が設定されている前記各単位論理記憶領域について、一括して前記担当演算装置を変更することが許容される前記単位論理記憶領域の数の最大値である変更許容領域数と、前記コピー機能が設定されている前記各単位論理記憶領域の担当演算装置が異なる場合に当該演算装置間で実行される通信負荷の重みを表す指数である通信負荷重みとが保持されており、
    前記演算装置変更部は、前記各単位論理記憶領域に、前記コピー機能が複数設定されており、当該各単位論理記憶領域を担当する前記演算装置と、前記他の単位論理記憶領域を担当する前記演算装置とが異なると判定した場合に、前記変更許容領域数以下で最も前記通信負荷重みが小である組み合わせを構成する前記単位論理記憶領域を、同一の前記演算装置が前記各単位論理記憶領域を担当するように前記演算装置を変更するように前記担当演算装置保持部を更新する、ストレージシステムの処理効率向上方法。
  8. 請求項7に記載のストレージシステムの処理効率向上方法であって、
    前記各単位論理記憶領域が、前記外部装置に対して複数の前記単位論理記憶領域によって作成された一つの論理記憶領域である拡張記憶領域を提供する拡張記憶領域機能が設定されており、当該各単位論理記憶領域が前記拡張記憶領域を構成する単位論理記憶領域であると判定し、当該拡張論理記憶領域を構成する前記単位論理記憶領域を同一の前記演算装置が担当していないと判定した場合に、当該各論理記憶領域と対応付けられている前記演算装置を他の前記演算装置に変更する、ストレージシステムの処理効率向上方法。
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