JP5422573B2 - 高粘度指数潤滑油基油の製造 - Google Patents

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Description

本発明は、高粘度指数潤滑油基油を、高油含有量のワックス質原料から製造するためのプロセスに関する。
種々の目的に対して、高品質潤滑油基材の需要が増大している。特に、プレミアム乗用車のモーター車輌潤滑油の処方(「0W30」および「0W40」乗用車モーター油など)は、種々の要求(高粘度指数(VI)および低流動点を含む)を満たす高粘度指数基油を用いることを必要とする。
原料材から高粘度指数基油を製造することは、典型的には、あるタイプの処理(水素化および引続く接触脱ロウという水素処理列など)を必要とする。処理の過酷度は、処理される原料材の性質による。過酷度が上がったプロセスは、基油のVIを改善するのに用いられることができるが、これらの過酷度の上昇はまた、典型的には、収率の劇的な低下をもたらす。従って、実用的および経済的な理由から、高粘度指数基油を形成するのに用いられることができる初期原料材の範囲が限定される。
必要なことは、高粘度指数基油を形成するために用いられることができる初期原料材のタイプを拡張するための方法である。
米国特許第6,294,077号明細書 米国特許第5,282,958号明細書 米国特許第5,098,684号明細書 米国特許第5,198,203号明細書
J.Amer.Chem.Soc.(第114巻、第10834頁、1992年)
一実施形態においては、少なくとも140のVIを有する高粘度基油を製造するための方法が提供される。該方法には、少なくとも10wt%のワックス中油を含む原料材を、原料の4〜15wt%を370℃未満で沸騰する生成物へ転化するのに効果的な条件下に水素化する工程、引続いて、水素化された原料を、少なくとも140のVIおよび−18℃以下の流動点を有する基油を製造するのに効果的な条件下に接触脱ロウする工程が含まれる。
種々の実施形態においては、本方法は、少なくとも4cSt、または少なくとも5cSt、または少なくとも6cStの粘度を有する基油を作製するのに用いることができる。或いは、本方法は、4cSt以下、または5cSt以下、または6cSt以下の粘度を有する基油を作製するのに用いることができる。
種々の実施形態においては、本方法は、基油を、原料の少なくとも4wt%、または少なくとも6wt%、または少なくとも8wt%、または少なくとも10wt%を370℃未満で沸騰する生成物へ転化するのに効果的な水素化条件を用いることによって、作製するのに用いることができる。或いは、本方法は、基油を、原料の12wt%以下、または10wt%以下を370℃未満で沸騰する生成物へ転化するのに効果的な水素化条件を用いることによって、作製するのに用いることができる。
種々の実施形態においては、原料のワックス中油含有量は、少なくとも15wt%、または少なくとも20wt%、または少なくとも25wt%、または少なくとも30wt%であることができる。
過酷な水素化前後の原料について、蒸留曲線を示す。 種々のプロセスに従って製造された基油について、低温特性および収率を示す。
次の本発明は、高品質基油を、予想外の高収率で作製する好ましい方法を示す。該方法は、高ワックス質原料材の水素化と、得られるワックスの水素異性化との組み合わせを用いて、140超のVIおよび少なくとも−18℃以下の流動点を有する極高VIの潤滑油が製造される。以下に特定される条件の好ましい組み合わせは、驚くべきことに、予想外の高収率もたらすことができる。これは、より高い油含有量(またはより低いワックス含有量)の原料材を用いることを可能にする。
一般に、本発明は、高油含有量のワックス質原料(油含有量15〜40%のスラックワックスなど)を過酷に水素化して、粘度指数(VI)140超の基材を製造することによって、高粘度指数基油を製造するためのプロセスを提供する。高油含有量(>15%)を含むスラックワックスまたはワックス原料材は、ワックス異性化単独により、または緩やかな水素化とワックス異性化との組み合わせによってさえ、VI>140の生成物を製造するのに用いられることができない。本発明は、水素化の過酷度を上げることが、下流ストリームのワックス異性化装置からの最終潤滑油のVIおよび収率に、いかに影響を及ぼすかを示す。本発明はまた、水素化の過酷度について、生成物のVIおよび収率を水素化脱ロウ工程全域で改善するのに好ましい範囲が存在することを示す。本プロセスの技術は、広い粘度グレード範囲(100〜700N)の高いワックス中油(15〜30%)を含有するスラックワックス、並びに油含有量40%以下または更に40%超のソフトワックス原料へ適用可能であって、VI>140および流動点−18℃未満を有する3〜8cSt基油が製造される。
概観
高粘度指数基油は、種々の高品質潤滑油を製造するのに必要とされる。特に、種々の特性(140超のVIおよび−18℃以下の流動点を含む)を満たす基油は、高終点潤滑油に組込まれることができる。0W30または0W40乗用車モーター油などである。これらのモーター油は、プレミアム生成物を表し、高価値使用の油である。現在、これらの高粘度指数基油は、スラックワックス原料を水素化し、次いで異性化することによって製造される。水素化工程は、硫黄50wppm未満および窒素1wppm未満の水素化生成物を製造するように選択される。従来の方法を用いて、10%未満のワックス中油を有するスラックワックス原料は、4cSt基油を作製するのに用いられることができ、一方より重質の基油(6cSt)は、20%未満のワックス中油を有するスラックワックスを用いて作製されることができる。
本発明の種々の実施形態は、より広範な原料材を用いて、高粘度指数基油を効果的に形成することを可能にする。一実施形態においては、油含有量10wt%超(少なくとも15wt%、または少なくとも20wt%、または少なくとも25wt%など)のスラックワックスが、有機硫黄および窒素を除去するのに必要とされるより、高い転化率で、過酷に水素化される。過酷に水素化された原料は、次いで脱ロウされ、好ましくは水素仕上げされて、少なくとも140のVIおよび−18℃以下の流動点を有する基油が製造される。本発明に従って、140超のVIを有する基油の形成を可能にする一方で、水素化および脱ロウ工程の組み合わせ全域において基油の全収率が大幅に改善される、水素化の範囲が特定されている。これは、高粘度指数基油の製造が経済的に実行可能である入手可能な原料材を増大する。他の実施形態においては、本発明は、より低いワックス中油含有量の原料と共に用いられて、更により高品質(140を優に超えるVI値など)の基油が製造されることができる。好ましくは、得られる基油は、4cSt基油、または他のより軽質グレードの基油に相当する。
他の実施形態においては、油含有量15wt%超(少なくとも20wt%、または少なくとも25wt%、または少なくとも30wt%など)の原料が、有機硫黄および窒素を除去するのに必要とされるより高い転化率で、過酷に水素化される。過酷に水素化された原料は、次いで脱ロウされ、好ましくは水素仕上げされて、少なくとも140のVIおよび−18℃以下の流動点を有する基油(5cSt以上)が製造される。本発明に従って、140超のVIを有する基油の形成を可能にする一方で、水素化および脱ロウ工程の組み合わせ全域において基油の全収率が大幅に改善される、水素化の範囲が特定されている。これは、高粘度指数基油の製造が経済的に実行可能である入手可能な原料材を増大する。他の実施形態においては、本発明は、より低いワックス中油含有量の原料と共に用いられて、更により高品質(140を優に超えるVI値など)の基油が製造されることができる。
更に他の実施形態においては、油含有量20wt%超(少なくとも25wt%、または少なくとも30wt%など)の原料が、有機硫黄および窒素を除去するのに必要とされるより高い転化率で、過酷に水素化される。過酷に水素化された原料は、次いで脱ロウされ、好ましくは水素仕上げされて、少なくとも140のVIおよび−18℃以下の流動点を有する重質基油(6cSt以上)が製造される。本発明に従って、140超のVIを有する基油の形成を可能にする一方で、水素化および脱ロウ工程の組み合わせ全域において基油の全収率が大幅に改善される、水素化の範囲が特定されている。これは、高粘度指数基油の製造が経済的に実行可能である入手可能な原料材を増大する。他の実施形態においては、本発明は、より低いワックス中油含有量の原料と共に用いられて、更により高品質(140を優に超えるVI値など)の基油が製造されることができる。
上記のプロセスは、一定の範囲の過酷な水素化が、全水素化プロセスからのより高い収率を可能にするという予想外の発見によって可能にされる。典型的には、水素化工程または接触脱ロウ工程は、その工程全域で収率のいくらかの損失をもたらすであろう。従って、水素化および接触脱ロウの両工程を用いて、基油を原料材から製造することは、両工程全域で収率損失を有すると予想されるであろう。
水素化工程については、収率の損失は、沸点温度に関して、原料内の分子の「転化率」として表されることができる。この用途においては、転化率とは、沸点370℃超から沸点370℃未満へ転化される原料内の分子のwt%をいう。脱ロウについては、過酷度は、仕上げ生成物の所望の流動点に基づいて測定される。より低い流動点の達成には、過酷度の上昇、そして典型的には脱ロウ工程の収率の低下が必要とされる。
本発明のプロセスにおいては、全収率の改善をもたらす過酷な水素化の範囲が特定されている。水素化工程は、転化率の量に関して特徴付けられる。所望レベルの転化率を達成するのに用いられる水素化条件は、重要ではない。その代わりに、必要とされることは、転化率自体の量である。好ましくは、水素化工程における転化率の量は、約6wt%〜約12wt%であるべきである。一実施形態においては、水素化工程における転化率の量は、少なくとも4wt%、または少なくとも6wt%、または少なくとも8wt%である。他の実施形態においては、転化率の量は、15wt%以下、または12wt%以下、または10wt%以下である。
水素化原料材は、特定された転化率の量を経ているが、これは、次いで、接触脱ロウされる。典型的には、接触脱ロウ工程からの収率損失は、水素化工程によるいかなる収率損失とも加算されるであろうことが予想されるであろう。しかし、予想外にも、本発明の過酷な水素化は、所定の流動点で、接触脱ロウ工程からの収率の改善を可能にすることが見出されている。従って、本発明の過酷な水素化は、転化による収率の直接的な損失を引き起こすとしても、この収率損失は、接触脱ロウ工程における収率を改善することによって緩和される。
本発明の利点は、用いられる出発原料材に関する。いかなる特定の理論にも束縛されることなく、特定の出発原料を与えれば、本発明は、緩やかな水素化を含むか、または水素化を全く含まないプロセスに比較して、より高割合の末端メチル基を有する潤滑油生成物を提供するであろうと考えられる。目標VIおよび/または収率を達成するように処理される場合には、本発明は、従来の処理に比較して、流動点およびくもり点が改善された潤滑油を提供するであろう。
本発明の処理は、二つの異なるタイプの利点を達成するのに用いられることができる。より高いワックス中油含有量(10wt%超のワックス中油など)の原料について、本発明は、原料が、より高価値の生成物を効果的に製造するのに用いられることを可能にする。標準的には、より高い量のワックス中油の原料は、燃料水素化分解装置の原料、または他のより低価値の生成物として用いられるであろう。本発明は、高粘度基油の生成に用いられることができる原料のタイプを拡大する。
本発明によって可能にされる第二のタイプの利点は、いかなるタイプのワックス質原料についても、低温特性および収率を更に上げる能力である。従って、高粘度基油を製造するのに典型的に用いられる原料については、本発明は、原料の処理が、所定の流動点で、VIおよび収率の更により高い組合せの基油を製造することを可能にする。
原料材
種々の実施形態においては、原料材は、スラックワックス、高ワックス含有量ラフィネート、高ワックス含有量減圧留出油、溶剤またはプロパン脱ロウ若しくは脱油からの高ワックス含有量スラックワックス、高ワックス含有量ソフトワックス、または他の高ワックス含有量原料材(ワックス中油10wt%超の油含有量を有する)であることができる。これらの原料は、例えば、軽粘度の基油(4cSt)を作製するのに用いられることができる。より重粘度の基油(6cSt以上)については、ワックス中油20wt%超の原料が用いられることができる。適切な原料の例を、表1に示す。
Figure 0005422573
本発明の一態様では、原料材が、硫黄および/または窒素の除去に必要であるよりも過酷に水素化される。好ましくは、本発明の原料材は、硫黄含有量1wt%以下、または0.5wt%以下、または0.25wt%以下を有する。好ましくは、本発明の原料材は、窒素含有量1000wppm以下、または500wppm以下、または100wppm以下を有する。硫黄および窒素の含有量は、それぞれ、標準ASTM法D5453およびD4629によって測定されてもよい。
水素化
ワックス質原料材は、典型的には、硫黄および/または窒素汚染物を、潤滑油として許容できない量で含む。従来、ワックス質原料材が、許容できない量の硫黄および/または窒素汚染物を含む場合には、これらの原料材は、少なくとも有効量の硫黄および/または窒素汚染物を除去するのに適切な条件下に水素化触媒と接触されて、水素化原料材が製造されるであろう。「有効量」とは、潤滑油として許容可能な硫黄および/または窒素レベルに達するための、少なくともその量の窒素および硫黄の除去を意味する。
従来、水素化はまた、原料材から最終的に製造されるであろう潤滑油のVIを改善するのに用いられることができる。より過酷な水素化は、一般に、より高いVIの潤滑油をもたらすであろう。しかし、より過酷な水素化はまた、典型的には、潤滑油を形成するのに用いられる脱ロウ工程の後、実質的な収率損失をもたらす。更なる収率損失の影響から、有効量の硫黄および/または窒素を除去するのに必要とされる量を超える水素化は、典型的には回避される。
本請求発明は、収率およびVIの間の典型的な逆相関が、全プロセスに対して回避されるプロセスを提供する。過酷な水素化工程は、意図的に、第一の工程における可能な収率を低下させるものの、得られる水素化された原料は、次の脱ロウ工程で用いるのにより適切である。結果として、接触脱ロウ工程後の全収率は改善される。
本明細書で用いるのに適切な水素化触媒は、少なくとも一種の第VIII族金属、および好ましくは少なくとも一種の第VIII族金属(それらの混合物を含む)を含むものである。好ましい金属には、Ni、W、Mo、Co、およびそれらの混合物が含まれる。これらの金属または金属の混合物は、典型的には、酸化物または硫化物として耐火性金属酸化物担体上に存在する。金属の混合物はまた、バルク金属触媒として存在してもよく、その際金属の量は、触媒を基準として、30wt%以上である。好ましい触媒には、金属酸化物担体上に担持されたニッケル、ニッケルおよびモリブデン、コバルトおよびモリブデン、またはニッケルおよびタングステンを有する触媒が含まれる。
適切な金属酸化物担体の限定しない例には、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニア、またはそれらの混合物が含まれる。好ましくはアルミナである。好ましいアルミナは、ガンマまたはイータアルミナなどの多孔質アルミナである。金属酸化物担体の酸性度は、助触媒および/またはドーパントを添加することによって、または金属酸化物担体の性質を制御することによって、例えば、シリカ−アルミナ担体に組込まれるシリカの量を制御することによって制御されることができる。本明細書で用いるのに適切な助触媒および/またはドーパントの限定しない例には、ハロゲン(特にフッ素)、リン、ホウ素、イットリア、希土類酸化物、およびマグネシアが含まれる。ハロゲンなどの助触媒は、一般に、金属酸化物担体の酸性度を上げる。一方、イットリアまたはマグネシアなどの弱塩基性ドーパントは、これらの担体の酸性度を低下させる傾向がある。
バルク触媒は、担持触媒の代替を提供する。バルク触媒には、担体物質が含まれず、かつ金属は、酸化物または硫化物として存在するのではなく、金属自体として存在することが特記されるべきである。これらの触媒には、典型的には、バルク触媒に関して上記される範囲内の金属、並びに少なくとも一種の押出し成形剤が含まれる。
担持水素化触媒の金属(個々または混合物のいずれも)の量は、触媒を基準として、約0.5〜約35wt%の範囲である。第VI族および第VIII族金属の好ましい混合物の場合においては、第VIII族金属は、触媒を基準として、約0.5〜約5wt%の量で存在し、第VI族金属は、約5〜約30wt%の量で存在する。金属の量は、原子吸光分光法、誘導結合プラズマ原子発光分光法、または個々の金属についてASTMによって特定される他の方法によって、測定されてもよい。
一実施形態においては、効果的な水素化条件には、温度280℃〜400℃、好ましくは300℃〜380℃、圧力1480〜20786kPa(200〜3000psig)、好ましくは2859〜13891kPa(400〜2000psig)、空間速度0.1〜10LHSV、好ましくは0.1〜5LHSV、および水素処理ガス速度89〜1780m/m(500〜10000scf/B)、好ましくは178〜890m/m(1000〜5000scf/B)が含まれる。
水素化は、ワックス質原料材中の窒素および硫黄汚染物の量を、これらの汚染物をそれぞれ、アンモニアおよび硫化水素へ転化することによって低減するであろう。これらのガス状汚染物は、従来の技術(ストリッパー、ノックアウトドラム等など)を用いて、水素化原料材から分離されてもよい。別に、水素化装置からの水素化流出物が、次の脱ロウまたは水素仕上げ段を阻害しないであろう汚染物の量を含む場合には、水素化装置からの全てのガス状および液体流出物は、第一の脱ロウ段へ送られてもよい。
水素化反応段は、一つ以上の固定床反応器または反応域(単一の反応器内)を含んでなることができ、そのそれぞれは、同じか、または異なる水素化触媒の一つ以上の触媒床を含むことができる。他のタイプの触媒床が用いられことができるものの、固定床が好ましい。本明細書で用いるのに適切なこれらの他のタイプの触媒床には、流動床、沸騰床、スラリー床、および移動床が含まれる。反応器または反応域の間、若しくは同じ反応器または反応域内の触媒床の間の段間冷却または加熱が、脱硫反応が一般に発熱性であることから用いられることができる。水素化中に生成される熱の一部は、回収されることができる。この熱回収の選択肢が利用可能ではない場合には、従来の冷却が、冷却水または空気などの冷却設備によって、または水素クエンチストリームを用いることによって行われてもよい。この方法においては、最適反応温度が、より容易に保持されることができる。
脱ロウ
脱ロウ触媒は、脱ロウ触媒が、分解よりむしろ優先的に異性化によって、脱ロウを行う限り、結晶質または非晶質のいずれかであってもよい。結晶質物質は、少なくとも一個の10または12員環通路を含むモレキュラーシーブであり、アルミノシリケート(ゼオライト)ベースであってもよいか、またはアルミノホスフェートベースであってもよい。好ましくは、モレキュラーシーブは、少なくとも一個の10員環通路を有する。より好ましくは、触媒は、一次元10員環モレキュラーシーブである。適切なゼオライトの例には、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−57、フェリエライト、EU−1、NU−87、ITQ−13、およびMCM−71が含まれる。少なくとも一個の10員環通路を含むアルミノホスフェートの例には、SAPO−11およびSAPO−41が含まれる。好ましい異性化触媒には、ZSM−48、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−12、およびZSM−35が含まれる。本明細書で用いられるように、ZSM−48には、EU−2、EU−11、およびZBM−30が含まれる。これは、構造的にZSM−48と同等である。モレキュラーシーブは、好ましくは水素形態にある。還元は、脱ロウ工程自体での現場で生じることができるか、または他の槽内における現場外で生じることができる。
脱ロウ触媒は、二元機能性である。即ち、それらは、金属水素添加成分(少なくとも一種の第6族金属、少なくとも一種の第8〜10族金属、またはそれらの混合物である)で充填される。好ましい金属は、第9〜10族金属である。これらの金属は、触媒を基準として、0.1〜30wt%の割合で充填される。触媒の調製および金属の充填方法は、例えば特許文献1に記載される。これには、例えば、イオン交換、および分解性金属塩を用いる含浸が含まれる。金属分散技術および触媒粒子サイズの制御は、特許文献2に記載される。小さな粒子サイズおよび良好に分散された金属の触媒が好ましい。モレキュラーシーブは、典型的には、高温に耐性のある結合剤物質と複合化され、脱ロウ条件化で用いられて、仕上げ脱ロウ触媒が形成されてもよいか、または結合剤を含まなくてもよい(自己結合)。結合剤物質は、通常、無機酸化物である。シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカと他の金属酸化物(チタニア、マグネシア、トリア、ジルコニア等など)との二成分組合せ、およびこれらの酸化物の三成分組合せ(シリカ−アルミナ−トリアおよびシリカ−アルミナ−マグネシアなど)などである。仕上げ脱ロウ触媒中のモレキュラーシーブの量は、触媒を基準として10〜100wt%、好ましくは35〜100wt%である。これらの触媒は、噴霧乾燥、押出し成形等などの方法によって形成される。脱ロウ触媒は、硫化または未硫化形態で用いられてもよく、好ましくは硫化形態である。
脱ロウ条件には、温度200〜500℃、好ましくは250〜400℃、更により好ましくは275〜350℃、圧力790〜20786kPa(100〜3000psig)、好ましくは1480〜17339kPa(200〜2500psig)、液空間速度0.1〜10時−1、好ましくは0.1〜5時−1、および水素処理ガス速度45〜1780m/m(250〜10000scf/B)、好ましくは89〜890m/m(500〜5000scf/B)が含まれる。
一実施形態においては、脱ロウ生成物は、分留されるかまたはされることなく、水素仕上げ域へ送られることができる。水素仕上げは、緩やかな水素化の形態であり、いかなる潤滑油範囲のオレフィンおよび残留芳香族をも飽和し、同様に、いかなる残留ヘテロ原子および色相物質もの少なくとも一部を除去することを目的とする。脱ロウ後水素仕上げは、通常、脱ロウ工程とカスケードで行われる。一般に、水素仕上げは、温度約150℃〜350℃、好ましくは180℃〜250℃で行われるであろう。全圧は、典型的には、2859〜20786kPa(約400〜3000psig)である。液空間速度は、典型的には、0.1〜5時−1、好ましくは0.5〜3時−1であり、水素処理ガス速度は、44.5〜1780m/m(250〜10,000scf/B)である。
水素仕上げ触媒は、第VI族金属、第VIII族金属、およびそれらの混合物を含むものである。好ましい金属には、強度の水素添加機能を有する少なくとも一種の貴金属、特に白金、パラジウム、およびそれらの混合物が含まれる。金属の混合物はまた、バルク(担持されない)金属触媒として存在してもよく、その際金属の量は、触媒を基準として30wt%以上である。
いかなる適切な水素仕上げ触媒も用いられてもよい。第VI族および/または第VIII族金属を有する非晶質基体などである。或いは、ゼオライトが、基体中に含まれることができる。ZSM−48またはZSM−35などである。水素仕上げ触媒は、担持触媒であることが好ましい。適切な金属酸化物担体には、低酸性酸化物が含まれる。シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、またはチタニアなどである。好ましくはアルミナである。芳香族飽和に好ましい水素仕上げ触媒は、比較的強度の水素添加機能を有する少なくとも一種の金属を、多孔質担体上に含むであろう。典型的な担体物質には、非晶質または結晶質酸化物物質が含まれる。アルミナ、シリカ、およびシリカ−アルミナなどである。触媒の金属含有量は、非貴金属について約20wt%の高さであることができる。貴金属は、通常、約1wt%以下の量で存在する。好ましい水素仕上げ触媒は、触媒のM41Sクラスまたはファミリーに属する中間細孔物質である。触媒のM41Sファミリーは、高シリカ含有量を有する中間細孔物質であり、その調製は、非特許文献1に更に記載される。例には、MCM−41、MCM−48、およびMCM−50が含まれる。中間細孔とは、細孔サイズ15〜100オングストロームを有する触媒をいう。このクラスの好ましい要素は、MCM−41であり、その調製は、特許文献3に記載される。MCM−41は、均一サイズの細孔の六方晶系配列を有する無機多孔質非層状相である。MCM−41の物理構造は、ストローの束様であり、ストローの開口部(細孔のセル直径)は、15〜100オングストロームの範囲である。MCM−48は、立方対称であり、これは、例えば特許文献4に記載される。これに対して、MCM−50は層状構造を有する。MCM−41は、中間細孔範囲の異なるサイズの細孔開口を有して作製されることができる。中間細孔物質は、金属水素添加成分を有してもよい。これは、少なくとも一種の第VIII族金属である。好ましくは、第VIII族貴金属、最も好ましくはPt、Pd、またはそれらの混合物である。
次の実施例は、本発明の改善された効果を示すであろう。しかし、いかなる意味においても、本発明を限定することを意味するものではない。
実施例1
高粘度基油の製造は、適切な原料(ワックス中油15wt%超、または20wt%超の原料など)を選択することによって始まる。油を含む典型的な高ワックス含有量の原料は、硫黄、窒素、芳香族、または他の汚染物質(オレフィンなど)を含んでもよい。これは、ワックス異性化プロセスを阻害するであろう。原料は、制御可能に水素化されて、硫黄、窒素、芳香族、および他の汚染物質が除去され、および高ワックス含有量の原料が過酷に水素化されて、ワックス異性化前に原料特性が改善される。水素化装置における、より高い転化率は、硫黄および窒素を50ppmwSおよび1ppmwN未満へ転化するのに必要とされるより大きいが、これは、接触異性化工程との組み合わせで用いられる場合には、収率および低温特性の全体的な改善を可能にする。高度に水素化された原料材は、異性化される場合には、まさしく硫黄および窒素汚染物質を除去するのに緩やかに水素化された原料材に比較して、より高い粘度指数の潤滑油基油を製造する。
高い過酷度の水素化プロセスは、ニッケルモリブデン、コバルトモリブデン、ニッケル、ニッケルタングステン、若しくは他の活性な水素化または高度に活性な水素精製触媒を用いることができる。いかなる特定の理論にも縛られることなく、高い過酷度の水素化プロセスは、油分子を脱アルキルし(VIを品質向上する基本的なメカニズムであると考えられる)、かつパラフィンを部分的にさえ異性化(過酷な水素化後のワックス中油の増大を反映する)してもよいと考えられる。
表2は、水素化(HDT)の転化率を上げることが、いかに水素化溶剤脱ロウ油の粘度指数を上げるかを示す。水素化に先立って、原料は、表1に示される原料に対応する。原料を、商業的に入手可能なNiMo担持触媒を用いて水素化した。表2は、転化によるVIの品質向上が、転化率<6%で、>6%転化率より急勾配であることを示す。例えば、6%転化率は、水素化油について25VIの品質向上を達成し、一方更なる6%の転化率は、単に9超のVIの品質向上を達成した。典型的な留出油水素化分解およびラフィネート水素化は、このスラックワックス水素化におけると類似のVIの品質向上を達成するのに、はるかにより高い転化率を必要とする。高い油VIの品質向上を達成する中程度の転化率(6%)のメリットはまた、最小の蒸留変化(特にバックエンド)で示される。これは、従って、高粘度物質の大部分を保持する(図1を参照のこと)。
図1はまた、本発明の過酷な水素化および緩やかな水素化分解プロセスの間の相違を強調することを注目されたい。水素化分解プロセスにおいては、蒸留曲線の変化は、曲線の全幅を通して、より明確であろう。対照的に、図1の蒸留曲線の変化は、過酷な水素化に付されたものであるが、これは、より顕著に、原料のより低沸点成分に焦点が合わされる。
後に示されるように、より高いHDT油のVIはまた、異性化生成物のVIを上げる。最終潤滑油生成物の高いVIおよび収率の両者を達成するのに、最適のHDT転化率が存在すると思われる。
Figure 0005422573
水素化後、原料を接触脱ロウする。例えば、貴金属(典型的にはPt)をゼオライト上に担持して含む触媒を用いる典型的なワックス異性化プロセスは、水素の存在下に低または高圧で、および高温で用いられて、原料材中のパラフィンが異性化され、不飽和化合物が飽和される。これは、より高い粘度、低流動点、低ワックス含有量の潤滑油基油をもたらす。これは、高品質潤滑油をブレンドするためのグループIII潤滑油基油規格を満たすか、またはそれを超える。
表3は、表2に示される下段の三種の水素化原料について、ワックス異性化プロセスからの潤滑油生成物のVIおよび収率を示す。原料を、0.6wt%Ptを含む担持ZSM−48触媒により、記載の流動点へ脱ロウした。図2は、種々のHDT−生成物を、異なる潤滑油流動点へ脱ロウするのに必要な370℃転化率を示す。図面は、6%HDT転化率の原料は、最良の異性化選択性を有することを示す。これは、任意の潤滑油流動点を達成するのに必要な最低転化率によって反映される。この図面に加えて、表3は、より高いHDT転化率は、連続的に、最終潤滑油生成物のVIを上げるものの、潤滑油の収率は、連続的には、上昇しないことを示す。表3は、各脱ロウ原料の未処理測定値、および流動点−23℃へ補正された値の両方を示す。表に示されるように、水素化工程の転化率6.1wt%を達成する過酷な水素化は、実質的に、脱ロウ工程からの収率を上げる。11.8wt%転化率においては、脱ロウ工程からの収率は、依然として、2.3wt%転化率の場合に対するものより高いが、脱ロウ収率の相違は、初期の転化率の相違より小さい。
Figure 0005422573
表3に報告される生成物はまた、流動点およびVIを測定する前に、水素仕上げ工程を経たことを注目されたい。
実施例2−収率の利点
種々の実施形態においては、本発明の他の態様は、望ましい基油のより高い収率を、あまり望ましくないと従来考えられている油含有量の原料を用いることによって達成する予想能力である。
従来、高粘度の4cSt基油を製造するためのプロセスは、ワックス中油8〜10wt%を含む原料で開始する工程を含むであろう。この原料は、硫黄および窒素を除去するのに十分な転化率レベルへ水素化されるであろう。典型的には、これは、3%未満の転化率を必要とするであろう。0.5〜2.5%の転化率などである。水素化原料は、次いで、基油を提供するのに十分な流動点(−18℃など)へ脱ロウされるであろう。水素化および脱ロウ工程の組み合わせ全域の収率は、30〜40%の範囲にあるであろう。
本発明のプロセス条件を用いて、より高い全体収率は、4cStの高粘度基油を形成するのに不適切なものとして従来考えられた原料を用いて、達成されることができると考えられる。実際に、本発明の方法の下では、ワックス中油が原料中で増大するにつれて収率は上がると考えられる。ワックス中油の増大から収率が上がるという、この更なる利点は、原料が、所望のVIを生じることがもはや可能でないほどに十分なワックス中油を含むまで、継続するであろう。その時点で、更なるワックス中油は、本発明のプロセスの下では、収率の急速な低下をもたらすと考えられる。
例えば、本発明に従って4cStの高粘度基油を作製する場合には、より高いワックス中油を有する原料が用いられることができる。ワックス中油を少なくとも10%、または少なくとも15%、または少なくとも20%、または少なくとも25%、または少なくとも30%を有する原料などである。水素化の過酷度は、ワックス中油の量に従って異なることができる。より高い収率は、より高い過酷度およびより高いワックス中油の両方の組み合わせを用いて、可能であると考えられる。例えば、ワックス中油を少なくとも25%、またはワックス中油を少なくとも30%有する原料は、より高い過酷度(少なくとも10%、または少なくとも12%、または更に15%以下など)で水素化されることができる。次の脱ロウ工程の後、より高いワックス中油の原料のこのより過酷な水素化は、水素化および脱ロウ工程の組み合わせ全般の収率45%以下を可能にすることができるであろうことが考えられる。より一般には、本発明のより高いワックス中油の原料を用いることによって、より高い収率が、従来の方法に比較して達成されることができることが考えられる。35%超の収率、または40%超、または45%超などである。
上記に類似の相関関係はまた、他グレードの油に当てはまるであろう。5cSt基油、または6cSt基油などである。従って、ワックス中油を少なくとも15%、または少なくとも20%、または少なくとも25%、または少なくとも30%有する原料を用いることによって、より高い収率が、5cSt基油を作製するのに可能であろう。ワックス中油を少なくとも20%、または少なくとも25%、または少なくとも30%、または少なくとも35%有する原料を用いることによって、より高い収率が、6cSt基油を作製するのに可能であろう。

Claims (16)

  1. 少なくとも140のVIおよび4cSt〜6cStの粘度(100℃)を有する高粘度基油を製造する方法であって、
    ワックス中油を少なくとも15wt%含む原料材を、前記原料材の6〜12wt%を370℃未満で沸騰する生成物へ転化するのに効果的な条件下に水素化する工程であって、
    前記水素化の前記効果的な条件には、水素化触媒存在下における、温度280℃〜400℃、圧力1480〜20786kPa、空間速度0.1〜10時 −1 および水素処理ガス速度89〜1780m /m が含まれる工程;および
    水素化された前記原料材を、少なくとも140のVIおよび−18℃以下の流動点を有する基油を製造するのに効果的な条件下に接触脱ロウする工程であって、
    前記接触脱ロウの前記効果的な条件には、脱ロウ触媒存在下における、温度200〜500℃、圧力790〜20786kPa、液空間速度0.1〜10時 −1 および水素処理ガス速度45〜1780m /m が含まれる工程
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 少なくとも140のVIおよび少なくとも6cStの粘度(100℃)を有する高粘度基油を製造する方法であって、
    ワックス中油を少なくとも25wt%含む原料材を、前記原料材の6〜12wt%を370℃未満で沸騰する生成物へ転化するのに効果的な条件下に水素化する工程であって、
    前記水素化の前記効果的な条件には、水素化触媒存在下における、温度280℃〜400℃、圧力1480〜20786kPa、空間速度0.1〜10時 −1 および水素処理ガス速度89〜1780m /m が含まれる工程;および
    水素化された前記原料材を、少なくとも140のVIおよび−18℃以下の流動点を有する基油を製造するのに効果的な条件下に接触脱ロウする工程であって、
    前記接触脱ロウの前記効果的な条件には、脱ロウ触媒存在下における、温度200〜500℃、圧力790〜20786kPa、液空間速度0.1〜10時 −1 および水素処理ガス速度45〜1780m /m が含まれる工程
    を含むことを特徴とする方法。
  3. 前記水素化工程における転化率は、少なくとも8wt%であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記水素化工程における転化率は、10wt%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記プロセスは、水素仕上げ工程を更に含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  6. 少なくとも140のVIおよび5cSt〜6cStの粘度(100℃)を有する高粘度基油を製造する方法であって、
    ワックス中油を少なくとも20wt%含む原料材を、前記原料材の6〜15wt%を370℃未満で沸騰する生成物へ転化するのに効果的な条件下に水素化する工程であって、
    前記水素化の前記効果的な条件には、水素化触媒存在下における、温度280℃〜400℃、圧力1480〜20786kPa、空間速度0.1〜10時 −1 および水素処理ガス速度89〜1780m /m が含まれる工程、および
    水素化された前記原料材を、少なくとも140のVIおよび−18℃以下の流動点を有する基油を製造するのに効果的な条件下に接触脱ロウする工程であって、
    前記接触脱ロウの前記効果的な条件には、脱ロウ触媒存在下における、温度200〜500℃、圧力790〜20786kPa、液空間速度0.1〜10時 −1 および水素処理ガス速度45〜1780m /m が含まれる工程
    を含むことを特徴とする方法。
  7. 前記水素化条件は、前記原料材の6〜12%を生成物へ転化するのに十分な条件であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記水素化条件は、前記原料材の少なくとも6%を生成物へ転化するのに十分な条件であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 前記水素化条件は、前記原料材の少なくとも8%を生成物へ転化するのに十分な条件であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  10. 前記水素化条件は、前記原料材の少なくとも10%を生成物へ転化するのに十分な条件であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  11. 前記水素化条件は、前記原料材の12%以下を生成物へ転化するのに十分な条件であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  12. 前記水素化条件は、前記原料材の10%以下を生成物へ転化するのに十分な条件であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  13. 前記原料材は、ワックス中油を少なくとも25%含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  14. 前記原料材は、ワックス中油を少なくとも30%含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  15. 前記プロセスは、水素仕上げ工程を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  16. 前記水素化工程および前記脱ロウ工程の両工程での収率は、少なくとも40%であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
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