JP5422272B2 - 核医学診断装置、及び、核医学診断装置における検出器の故障特定方法 - Google Patents
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請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の核医学診断装置であって、前記光源からの光に基づく前記光電子増倍管からの出力に基づいて、前記検出器の故障の有無を判断する判断手段を更に有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、放射線の入射を受けて前記放射線を光に変換するシンチレータと、2次元的に配置されて、前記シンチレータによって変換された光を増幅するとともに増幅された光量に応じた電気信号に変換する複数の光電子増倍管と、前記シンチレータと前記複数の光電子増倍管との間に設けられた光学シャッターとを有し、被検体に投与された放射性物質から放射される放射線を検出する検出器と、前記検出器の出力に基づいて前記放射性物質の分布を画像化する画像生成手段と、を有する核医学診断装置における検出器の故障特定方法であって、前記放射線に代えて光源から照射された光を、前記シンチレータの前方に設置された光導波手段によって前記シンチレータに入射させ、前記シンチレータは前記光導波手段によって入射された光を前記光電子増倍管に出力し、前記光学シャッターによって、前記シンチレータから出力された前記光源からの光の一部を前記複数の光電子増倍管のうちいずれかの光電子増倍管に選択的に入射させ、前記光電子増倍管は前記シンチレータからの光を増幅するとともに電気信号に変換し、前記光源からの光が選択的に入射させられた前記光電子増倍管からの出力に基づいて、前記光が選択的に入射させられた前記光電子増倍管の故障の有無を判断することを特徴とする核医学診断装置における検出器の故障特定方法である。
この発明の第1実施形態に係る核医学診断装置について図1から図3を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る核医学診断装置を示す図である。図2は、この発明の第1実施形態に係る検出器を示す側面図である。図3は、この発明の第1実施形態に係る検出器を示す正面図である。この実施形態では核医学診断装置の1例としてPET装置について説明する。
データ収集部2は、複数の放射線検出器10、光源20、光導波部30、収集処理部3、画像生成部4、判断部5、表示部6、操作部7、制御部8、及び送受信部9を備えている。データ収集部2は、被検体に投与された放射性物質から放射された放射線(γ線)を検出し、検出された放射線に基づいて被検体内の放射性物質の分布を表す画像データを生成する。寝台装置50は、被検体を載置するための図示しない天板と、その天板を被検体の体軸方向に移動させる図示しない移動機構部とを備えている。なお、寝台装置50の天板の位置を固定させて、放射線検出器10を移動機構部によって天板に載置された被検体の体軸方向に移動させる構造としても良い。
PET装置としての核医学診断装置1は図示しない環状保持部材を有し、その環状保持部材の内側に環状に設置されている複数の放射線検出器10を備えている。そして、環状に設置されている複数の放射線検出器10の内側に、寝台装置50の天板が挿入される領域が形成され、その領域に被検体を載置した天板を挿入して撮影を行う。このようにPET装置として核医学診断装置1では、複数の放射線検出器10が、寝台装置50の天板に載置された被検体の周囲に環状に配置される。そして、環状に設置されている複数の放射線検出器10は、被検体に投与された放射性物質から放射される一対のγ線を同時係数法によって検出する。
操作者が操作部7を用いて放射線検出器10の検査の指示を与えると、その検査の指示を示す情報が操作部7から制御部8に出力される。例えば、操作者が操作部7を用いて、通常の撮影モードに代えてメンテナンスモードの実行指示を与えると、メンテナンスモード実行指示を示す情報が操作部7から制御部8に出力される。さらに、操作者が操作部7を用いて光源20を点灯させる指示を与えると、操作部7から光源20の点灯を示す情報が制御部8に出力される。制御部8はメンテナンスモード実行指示を示す情報と点灯を示す情報とを操作部7から受けて、その情報が示す指示に従って光源20を点灯させる。例えば光源20にスイッチング回路を設けておき、制御部8はそのスイッチング回路をONすることで光源20を点灯させる。同様に、操作者が操作部7を用いて光源20を消灯させる指示を与えると、操作部7から光源20の消灯を示す情報が制御部8に出力される。制御部8は消灯を示す情報を操作部7から受けて、その情報が示す指示に従って光源20を消灯させる。例えば、制御部8はスイッチング回路をOFFすることで光源20を消灯させる。
収集処理部3は、光電子増倍管(PMT)12によって変換された電気信号を収集し、収集されたデータを判断部5又は送受信部9に出力する。
判断部5は、光源20からの光に基づく放射線検出器10からの出力に基づいて、放射線検出器10の故障の有無を判断する。光電子増倍管(PMT)12から出力される電気信号は、放射線検出器10に入射する光の光量に比例する。この実施形態では、光源20から発せられる光の光量に対する、故障していない状態の放射線検出器10から出力される電気信号を予め測定しておき、その測定値を基準値として図示しない記憶部に予め記憶しておく。
表示部6は、判断部5から出力された判断結果を表示する。例えば判断部5によって放射線検出器10が故障していると判断された場合、表示部6は故障している旨を表示する。一方、判断部5によって放射線検出器10が故障していないと判断された場合、表示部6は故障していない旨を表示する。操作者は、表示部6に表示されている故障の有無を示す情報を参照することで、放射線検出器10の故障の有無を認識することが可能となる。
送受信部9は送受信インターフェースなどで構成され、ネットワークNを介して処理装置60との間で情報の送受信を行う。例えば送受信部9は、放射線検出器10から出力された電気信号を収集処理部3から受けた場合、その電気信号を処理装置60に送信する。また、送受信部9は、放射線検出器10の故障の有無を示す情報を判断部5から受けた場合、故障の有無を示す情報を処理装置60に送信する。また、送受信部9は、放射線検出器10の検査指示を示す情報(メンテナンスモード実行指示を示す情報)を、ネットワークNを介して処理装置60から受信し、その検査指示を示す情報を制御部8に出力する。
画像生成部4は、収集処理部3によって収集された放射線投影データにOSEMなどの再構成処理を施すことで、被検体内の放射線物質の分布を表す画像データを生成する。また、画像生成部4は、収集処理部3によって収集された放射線投影データにランダム補正、散乱線補正、正規化、及び減弱補正などの補正処理を施した後に、再構成処理を施すことで画像データを生成しても良い。画像生成部4は、生成された画像データを表示部6に出力する。表示部6は、画像生成部4によって生成された画像データに基づく画像を表示する。
処理装置60は、核医学診断装置1に設置された放射線検出器10の故障を、ネットワークNを介した遠隔操作によって判断する。処理装置60は、操作部61、送受信部62、判断部63、及び表示部64を備えている。
送受信部62は送受信インターフェースなどで構成され、ネットワークNを介して核医学診断装置1との間で情報の送受信を行う。例えば送受信部62は、放射線検出器10の検査指示を示す情報(メンテナンスモード実行指示を示す情報)を、ネットワークNを介して核医学診断装置1のデータ収集部2に送信する。データ収集部2の送受信部9は、放射線検出器10の検査指示を示す情報を処理装置60から受信し、その検査指示を示す情報を制御部8に出力する。さらに、操作者は操作部61を用いて、核医学診断装置1に設置されている光源20を点灯又は消灯させる指示を与えると、操作部61から光源20の点灯又は消灯を示す情報が送受信部62に出力される。送受信部62は、光源20の点灯又は消灯を示す情報を、ネットワークNを介して核医学診断装置1のデータ収集部2に送信する。データ収集部2の送受信部9は、光源20の点灯又は消灯を示す情報を処理装置60から受信し、光源20の点灯又は消灯を示す情報を制御部8に出力する。
次に、核医学診断装置1及び処理装置60の動作、すなわち、放射線検出器10の故障を特定する方法について説明する。
核医学診断装置1が設置されている場所で放射線検出器10の検査を行う場合について説明する。まず、操作者が操作部7を用いてメンテナンスモード実行の指示を与える。さらに、操作者が操作部7を用いて、複数の放射線検出器10のうち検査対象となる放射線検出器10に対する光源20を点灯させる指示を与える。これにより、操作部7から光源20の点灯を示す情報が制御部8に出力される。制御部8は、点灯を示す情報に従って光源20を点灯させる。これにより、検査対象となる放射線検出器10に対する光源20から光が発せられて、光導波部30を介して光が検査対象となる放射線検出器10に入射する。収集処理部3は、検査対象となる放射線検出器10から出力された電気信号を収集して判断部5に出力する。判断部5は、光源20からの光に基づく放射線検出器10からの出力と、図示しない記憶部に記憶されている電気信号の基準値との差分を求め、その差分が予め設定されている閾値以上であれば、検査対象となる放射線検出器10が故障していると判断する。一方、判断部5は、その差分が閾値未満であれば、検査対象となる放射線検出器10は故障していないと判断する。そして、判断部5は判断結果を表示部6に出力する。表示部6は判断部5による判断結果に基づいて、検査対象となる放射線検出器10が故障している旨又は故障していない旨を表示する。
次に、遠隔操作によって放射線検出器10の検査を行う場合について説明する。まず、操作者が操作部61を用いてメンテナンスモード実行の指示を与える。操作者が操作部61を用いて、複数の放射線検出器10のうち検査対象となる放射線検出器10に対する光源20を点灯させる指示を与える。例えば、サービスマンが、核医学診断装置1から遠隔の地に設置された処理装置60の操作部61を用いて、検査対象となる放射線検出器10に対する光源20を点灯させる指示を与える。これにより、送受信部62は、検査対象となる放射線検出器10に対する光源20の点灯を示す情報を、ネットワークNを介して核医学診断装置1に送信する。また、操作者は操作部61を用いて、故障の判断を行う装置を指定する。処理装置60によって故障の判断を行う場合には、操作者は操作部61を用いて処理装置60を指定する。一方、核医学診断装置1によって故障の判断を行う場合には、操作者は操作部61を用いて核医学診断装置1を指定する。送受信部62は、故障の判断を行う装置を示す情報を、ネットワークNを介して核医学診断装置1に送信する。
次に、この発明の第2実施形態に係る核医学診断装置について図4及び図5を参照して説明する。図4は、この発明の第2実施形態に係る検出器を示す側面図である。図5は、この発明の第2実施形態に係る検出器を示す正面図である。
次に、放射線検出器10Aを備えた核医学診断装置及び処理装置60の動作、すなわち、放射線検出器10Aの故障を特定する方法について説明する。
核医学診断装置1が設置されている場所で放射線検出器10Aの検査を行う場合について説明する。まず、操作者が操作部7を用いて、複数の放射線検出器10Aのうち検査対象となる放射線検出器10Aに対する光源20を点灯させる指示を与える。さらに、操作者が操作部7を用いて、検査対象となる放射線検出器10Aに含まれる液晶パネル13のうち光透過状態にする液晶ブロックを指定する。これにより、光源20の点灯を示す情報と指定された液晶ブロックの位置を示す情報とが、操作部7から制御部8に出力される。制御部8はスイッチング回路を制御することで、検査対象となる放射線検出器10Aに対する光源20を点灯させ、液晶パネル13のうち指定された液晶ブロックを光透過状態にする。これにより、検査対象となる放射線検出器10Aに設けられた液晶パネル13の一部に光透過部13Aが形成される。そして、検査対象となる放射線検出器10Aに対する光源20から光が発せられて、光導波部30を介して光が検査対象となる放射線検出器10Aに入射する。放射線検出器10Aに入射した光はシンチレータ11を透過し、液晶パネル13に形成された光透過部13Aを透過して、複数の光電子増倍管(PMT)12のうち、光透過部13Aの位置に対応する位置に設置されている光電子増倍管(PMT)12(特定の光電子増倍管(PMT)12)に入射する。光が入射した光電子増倍管(PMT)12は、光を増幅するとともに増幅された光量に応じた電気信号に変換する。収集処理部3は、検査対象となる放射線検出器10Aの特定の光電子増倍管(PMT)12から出力された電気信号を収集して判断部5に出力する。判断部5は、光源20からの光に基づく光電子増倍管(PMT)12からの出力と、図示しない記憶部に記憶されている電気信号の基準値との差分を求め、その差分が閾値以上であれば、検査対象となる放射線検出器10Aの特定の光電子増倍管(PMT)12が故障していると判断する。一方、判断部5は、その差分が閾値未満であれば、検査対象となっている放射線検出器10Aの特定の光電子増倍管(PMT)12は故障していないと判断する。そして、判断部5は判断結果を表示部6に出力する。表示部6は判断部5による判断結果に基づいて、検査対象となる放射線検出器10Aの特定の光電子増倍管(PMT)12が故障している旨又は故障していない旨を表示する。
次に、遠隔操作によって放射線検出器10Aの検査を行う場合について説明する。操作者が操作部61を用いて、複数の放射線検出器10Aのうち検査対象となる放射線検出器10Aに対する光源20を点灯させる指示を与える。さらに、操作者が操作部7を用いて、検査対象となる放射線検出器10Aに含まれる液晶パネル13のうち光透過状態にする液晶ブロックを指定する。これにより、送受信部62は、光源20の点灯を示す情報と指定された液晶ブロックの位置を示す情報とを、ネットワークNを介して核医学診断装置1に送信する。また、操作者は操作部61を用いて、故障の判断を行う装置を指定する。送受信部62は、故障の判断を行う装置を示す情報を、ネットワークNを介して核医学診断装置1に送信する。
2 データ収集部
3 収集処理部
4 画像生成部
5 判断部
6 表示部
7 操作部
8 制御部
9 送受信部
10 放射線検出器
11 シンチレータ
12 光電子増倍管(PMT)
13 液晶パネル
14 電源部
20 光源
30 光導波部
50 寝台装置
60 処理装置
61 操作部
62 送受信部
63 判断部
64 表示部
Claims (5)
- 放射線の入射を受けて前記放射線を光に変換するシンチレータと、2次元的に配置されて、前記シンチレータによって変換された光を増幅するとともに増幅された光量に応じた電気信号に変換する複数の光電子増倍管と、前記シンチレータと前記複数の光電子増倍管との間に、前記シンチレータから出力された前記光源からの光の一部を、前記複数の光電子増倍管のうちいずれかの光電子増倍管に選択的に入射させる光学シャッターとを有し、被検体に投与された放射性物質から放射される放射線を検出する検出器と、
前記検出器の出力に基づいて前記放射性物質の分布を画像化する画像生成手段と、
光源と、
前記シンチレータの前方に設置されて、前記放射線に代わって前記光源から発せられた光を前記シンチレータに入射させる光導波手段と、
を有することを特徴とする核医学診断装置。 - 前記光学シャッターは液晶パネルによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の核医学診断装置。
- 前記光源からの光に基づく前記光電子増倍管からの出力に基づいて、前記検出器の故障の有無を判断する判断手段を更に有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の核医学診断装置。
- 前記光学シャッターによって前記光源からの光が選択的に入射させられた前記光電子増倍管からの出力に基づいて、前記光が選択的に入射させられた前記光電子増倍管の故障の有無を判断する判断手段を更に有することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の核医学診断装置。
- 放射線の入射を受けて前記放射線を光に変換するシンチレータと、2次元的に配置されて、前記シンチレータによって変換された光を増幅するとともに増幅された光量に応じた電気信号に変換する複数の光電子増倍管と、前記シンチレータと前記複数の光電子増倍管との間に設けられた光学シャッターとを有し、被検体に投与された放射性物質から放射される放射線を検出する検出器と、
前記検出器の出力に基づいて前記放射性物質の分布を画像化する画像生成手段と、
を有する核医学診断装置における検出器の故障特定方法であって、
前記放射線に代えて光源から照射された光を、前記シンチレータの前方に設置された光導波手段によって前記シンチレータに入射させ、
前記シンチレータは前記光導波手段によって入射された光を前記光電子増倍管に出力し、
前記光学シャッターによって、前記シンチレータから出力された前記光源からの光の一部を前記複数の光電子増倍管のうちいずれかの光電子増倍管に選択的に入射させ、
前記光電子増倍管は前記シンチレータからの光を増幅するとともに電気信号に変換し、
前記光源からの光が選択的に入射させられた前記光電子増倍管からの出力に基づいて、前記光が選択的に入射させられた前記光電子増倍管の故障の有無を判断することを特徴とする核医学診断装置における検出器の故障特定方法。
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