JP5421099B2 - 肺動脈性肺高血圧症の治療のためのバソペプチダーゼ阻害剤の使用 - Google Patents

肺動脈性肺高血圧症の治療のためのバソペプチダーゼ阻害剤の使用 Download PDF

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Description

本発明は、PAHの治療および/または予防のための医薬の調製のための、単独の活性剤としての、またはPAHの治療のための医薬と組み合わせてのバソペプチダーゼ阻害剤の使用に関する。
肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、動脈内膜病巣、中膜肥大および前毛細血管性肺動脈の肥厚を特徴とする致命的疾患である。肺動脈性肺高血圧症から起こる後負荷(post-charge)の増加は、右心室肥大および右心不全の発症を招く。基礎となる病原メカニズムは、血管運動調性の増加および前毛細血管抵抗血管の長期変形であると思われる。
重篤だが、比較的まれなこの疾患の治療は、例えばプロスタサイクリン誘導体、エンドセリンレセプター拮抗剤もしくはホスホジエステラーゼ阻害剤などの、短期肺血管拡張を引き起こす薬剤の使用によって、ここ10年で改良されている。それにもかかわらず、その治療がそれぞれ短所を有する。プロスタサイクリン作用薬は、半減期が比較的短く、持続注入によって投与しなければならず、一方で、他の薬剤は、それほど有効でなく、かつ/または肝毒性を示す(Bull. T. R.、Semin. Crit. Care Med.、2005年、26、425頁)。その結果、これらの各種治療アプローチは、組み合わされることが多いが、それにもかかわらず、改良しなければならない。
ファシドトリル、即ちベンジル(s,s)-2-(2-アセチルスルファニルメチル-3-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イルプロピオニルアミノ)プロピオネートは、しばしば「バソペプチダーゼ阻害剤」と呼ばれる新規クラスの心血管系医薬のプロトタイプであり、心血管ペプチドメッセンジャーの代謝に関与するアンギオテンシン転換酵素(ACE、EC3.4.15.1.)とネプリリジン(EC3.4.24.11)の2種類のメタロペプチダーゼに対して同一分子中に強力な阻害活性を併せ持つ。
バソペプチダーゼ阻害剤は、病因、病巣、症状および認められている治療法の点でPAHと明らかに異なる2種類の比較的一般的な病態である動脈性高血圧およびうっ血性心臓事象の動物モデルおよびヒト臨床試験で使用できることが実証されている。この医薬は、PAHでの使用について全く提唱されたことがなく、この疾患の動物モデルにおいて、ACEの阻害が無効であり、有害にもなりうることを示唆した実験報告さえある(Ishikawaら、J. Intern. Cardiol.、1995年、47、225頁; ZhouおよびLai、J. Appl. Physiol.、1993年、75、2781頁)。
Bull. T. R.、Semin. Crit. Care Med、2005年、26、425頁 Ishikawaら.、J. Intern. Cardiol.、1995年、47、225頁 ZhouおよびLai、J. Appl. Physiol.、1993年、75、2781頁 S.M. Bergeら、「Pharmaceutical Salts」、J. Pharm. Sci、66、1-19頁(1977年) RosenbergおよびRabinovitch、Am. J. Physiol.、1988年、255、484頁 Schermulyら、Amer. J. Resp. Crit. Care Med.、2004年、169、39頁
本発明者らは、一方で、単独使用のバソペプチダーゼ阻害剤がPAHに有効であり、他方で、バソペプチダーゼとPAHについて認められている治療法の組み合わせが、前記疾患の発症の鈍化に極めて有効であることを予想外にも実証した。
したがって、第1の目的によると、本発明は、PAHの治療および/または予防のための医薬の調製のための、単独の活性剤としての、またはPAHの治療のための医薬と組み合わせてのバソペプチダーゼ阻害剤の使用に関する。
第2の目的によると、本発明は、バソペプチダーゼ阻害剤およびPAH治療のための医薬と薬学的に許容可能なビヒクルの組み合わせにも関する。
さらなる目的によると、本発明は、PAHの治療および/または予防のための医薬の調製のための、本発明による組み合わせの使用にも関する。
別の目的によると、本発明は、本発明による化合物または組み合わせの、当該化合物または配合物を必要とする患者への投与を含む、上記治療処置法にも関する。
本発明によると、その組み合わせは、2つの活性成分を別個に同時投与し、または時間的に順次投与することを可能にする。
好ましくは、本発明による組み合わせは、経口経路による投与に適した形態で提示される。
有利には、相乗効果を示す組み合わせが好ましい。
好ましい態様によると、本発明による配合物は、2つの活性成分を同一の単位用量で含有する。
特に、バソペプチダーゼ阻害剤として、ファシドトリルまたはオマパトリラト、さらに好ましくはファシドトリルが挙げられうる。
特に、ホスホジエステラーゼ阻害剤、さらに具体的にはシルデナフィル(Viagra(登録商標))またはタダラフィル、好ましくはシルデナフィルなどのPDE-5阻害剤が、PAH治療のための医薬として挙げられうる。
ファシドトリルとシルデナフィルの配合物は、特に好ましい。
好ましくは、バソペプチダーゼ阻害剤は、経口経路による投与に適した形態で提示される。一般に、バソペプチダーゼ阻害剤は、10から200mgの用量で1日1回から3回、好ましくは1日2回、好ましくは約100mgを1日2回投与する。
好ましくは、PDE-5阻害剤は、経口経路による投与に適した形態、典型的には、フィルムコーティング錠の形態で提示される。一般に、PDE-5阻害剤は、10から200mgの用量で1日1回から3回、好ましくは1日2回投与する。
投与される各成分の量は、疾患の病因および重症度、患者の状態および年齢、各成分の効力、および、他の要因を考慮して治療医によって決定される。
さらに一般的には、本発明による医薬は、非経口、経口、直腸、経粘膜または経皮経路による投与を目的とした形態で提示されうる。
したがって、前記医薬は、注射用懸濁液または溶質または複数回使用バイアルの形態で、素錠またはコーティング錠、糖衣錠、カプセル、ゼラチン軟カプセル、ピル、カシェ剤、粉末、直腸カプセルまたは坐薬、極性溶媒中経皮使用または経粘膜使用のための溶液または懸濁液の形態で提示される。
そのような投与法に適した賦形剤は、セルロースまたは微結晶セルロースの誘導体、アルカリ土類金属炭酸塩、リン酸マグネシウム、デンプン、変性デンプン、固形ラクトースである。
直腸使用には、カカオバターまたはポリエチレングリコールステアレートが、好ましい賦形剤である。
非経口使用には、水、水性溶質、生理的血清、等張溶質が、最も便利に使用されるビヒクルである。
投与量は、治療適応症および投与経路に応じて、また、対象の年齢および体重にも応じて、幅広い範囲(0.5mgから1000mg)内で変動しうる。
「経口投与に適した配合物」とは、患者に経口投与されるのに適した形態である配合物を意味する。配合物は、カプセル、カシェ剤または錠剤などで、それぞれ、所定量の活性成分を含有する別個の単位の形態;粉末または顆粒の形態;水性液体または非水性液体中の溶液または懸濁液の形態;あるいは、水中油型液体エマルジョンまたは油中水型液体エマルジョンの形態で提示できる。活性成分は、大型丸薬、練り薬またはペーストの形態でも提示できる。固体剤型では、本発明による有用な化合物は、少なくとも1つの不活性な従来の賦形剤(またはビヒクル)例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなど、または(a)賦形剤または希釈剤、例えば、デンプン、ラクトース、サッカロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸など、(b)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ポリビニルピロリドン、サッカロースおよびアラビアゴムなど、(c)保湿剤、例えばグリセロールなど、(d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ポテトデンプンもしくはマニオクデンプン、アルギン酸、特定の複合ケイ酸塩および炭酸ナトリウムなど、(e)溶解遅延剤、例えばパラフィンなど、(f)吸収促進剤、例えば四級アンモニウム化合物など、(g)湿潤剤、例えばセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセリルなど、(h)吸着剤、例えばカオリンおよびベントナイトなど、(i)潤滑剤、例えば、タルカム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなど、(j)乳白剤、(k)緩衝液、および腸管の特定部分で遅延される方法で本発明によって有用な化合物を放出する作用物質と混合する。
「非経口投与に適した配合物」とは、非経口経路で患者に投与されるのに適した形態である配合物を意味する。当該配合物は、無菌状態であり、エマルジョン、懸濁液、水性および非水性注射溶液を含み、懸濁剤、増粘剤および抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、ならびに当該配合物を等張化し、適切な方法で望ましい受け手の血液でpHを調整する溶質を含有できる。
「直腸投与に適した配合物」とは、直腸経路で患者に投与されるのに適した形態である配合物を意味する。当該配合物は、好ましくは、坐薬の形態であり、それらは本発明による有用な化合物を、適切な非刺激性ビヒクルまたは賦形剤(カカオバター、ポリエチレングリコールまたは坐薬用ワックスなど)と混合することによって調製でき、常温で固体であるが、体温で液体であり、したがって、直腸または膣腔で溶融され、活性成分を放出する。
経皮または経粘膜経路による投与では、配合物は、当技術分野で一般的に知られているように、局所用軟膏、バルサム、粉末、スプレーおよび吸入剤、ゲル(水またはアルコール系)、クリームの形態で提示可能で、あるいは、経皮バリアを経て化合物の放出コントロールを可能にするパッチでの用途にマトリックス基剤に組み入れ可能である。
「患者」は、ヒトおよび他の哺乳動物の両方を含む。
「医薬組成物」とは、投与法および剤型の性質に従って、式Iの化合物と、薬学的に許容可能なトランスポーター、希釈剤、アジュバント、賦形剤またはビヒクル、例えば、防腐剤、増量剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味剤、フレーバー剤、芳香剤、抗細菌剤、抗真菌剤、潤滑剤、および、分散剤などを含む群から選択される少なくとも1つの成分とを含む組成物を意味する。懸濁剤の例は、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、トラガカント、またはそれらの物質の混合物を含む。微生物の作用は、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などの各種の抗細菌剤および抗真菌剤によって防止可能である。例えば糖、塩化ナトリウムなどの等張化剤を含むことが望ましい場合もある。例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収遅延剤を使用することによって、注射剤型の持続吸収が達成可能である。適切なトランスポーター、希釈剤、溶媒またはビヒクルの例は、水、エタノール、ポリオール、それらの適切な混合物、植物油(オリーブ油など)およびオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルを含む。賦形剤の例は、ラクトース、乳糖、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウムを含む。崩壊剤の例は、デンプン、アルギン酸および特定の複合ケイ酸塩を含む。潤滑剤の例は、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルカムを含み、高分子量ポリエチレングリコールも含む。
「薬学的に許容可能な」とは、妥当な医学的見解の範囲内で、ヒトおよびヒトよりも下等な動物の細胞との、毒性、刺激、過度のアレルギー反応などを伴わない接触による使用に適し、長所/妥当なリスクの関係に見合うことを意味する。
活性成分は、遊離の形態で、または薬学的に許容可能なそれらの塩の形態で使用できる。
「薬学的に許容可能な塩」という表現は、本発明の化合物の比較的無毒の、無機および有機酸付加塩、および、塩基付加塩を指す。これらの塩は、化合物の最終単離および精製中に現場で調製できる。特に、酸付加塩は、精製された化合物をその精製形態で個別に有機酸および無機酸と反応させ、そのように形成された塩を単離することによって調製できる。酸付加塩の例は、次の塩を含む:ブロモハイドレート、クロロハイドレート、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチレート、メシレート、グルコヘプタネート、ラクトビオン酸塩、スルファミン酸塩、マロン酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、メチレンビス-b-ヒドロキシナフトエ酸塩、ゲンチシン酸、イセチオン酸塩、ジ-p-トルオイル酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、シクロへキシルスルファミン酸塩、キナ酸塩、ラウリル硫酸塩など(例えば参照により、本明細書に組み込まれているS.M. Bergeら、「Pharmaceutical Salts」、J. Pharm. Sci、66:1-19頁(1977年)を参照されたい。)。酸付加塩は、精製化合物を個別にその酸の形態で有機または無機塩基と反応させ、そのように形成された塩を単離することによっても調製できる。酸付加塩は、アミノおよび金属塩を含む。適切な金属塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウムおよびアルミニウムの各塩を含む。ナトリウムおよびカリウムの塩が好ましい。適切な無機塩基付加塩は、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛を含む金属塩基から調製される。適切な塩基アミノ付加塩は、安定な塩を形成するのに十分なアルカリ性を示すアミンから調製され、好ましくは、その低毒性とその医療用許容可能性によって医薬品化学でしばしば使用されるアミンを含み、アンモニア、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N'-ジベンジルエチ
レンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N-エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸(例えばリシンおよびアルギニン)、およびジシクロへキシルアミンなどである。
以下の実施例を、本発明の非限定的な例示により示す。
(実施例1)
毒性アルカロイドモノクロタリンの注射を受けたラットで認められているPAHモデルについて、ファシドトリルの長期効果を検討した(RosenbergおよびRabinovitch、Am. J. Physiol.、1988年、255、484頁)。毒素の単回注射(60mg/kg、皮下投与)後、肺動脈内皮が負傷し、動物は、重症肺動脈性肺高血圧症と右心室肥大とともに肺動脈平滑筋肥大を発症する。
1群50匹から成る体重約300gのWistar系ラットを使用し、そのうちの10匹を対照として使用し、一方、40匹は、1回量60mg/kgのモノクロタリンの皮下投与を受けた。後者を、20匹ずつ2群に分けた。第1群には、標準実験用飼料を与えたが、第2群には、ラットが約200mg/kg/日の用量を受けるような濃度のファシドトリルを含有する飼料を与えた。
1カ月後、死亡率は、「モノクロタリン単独」群が45%であったが、「モノクロタリン/ファシドトリル」群では20%にすぎなかった。さらに、モノクロタリンは、顕著な右心臓肥大を引き起こし、右心耳と右心室の重量がそれぞれ+140%と+74%と増加したが、「ファシドトリル」群の対応する数値は、+57%と+50%にすぎなかった。
したがって、これらのデータから、ファシドトリルでの治療は、このPAHモデルにおいて、前記疾患の発症率を約半分鈍化させることが明らかであると思われる。
(実施例2)
ファシドトリルは、PAHモデルにおいて活性を示すと考えられるホスホジエステラーゼ5阻害剤のシルデナフィルと配合する(Schermulyら、Amer. J. Resp. Crit. Care Med.、2004年、169、39頁)。
体重250〜275gのWistarラット群が皮下経路でモノクロタリンを受け(60mg/kg、皮下投与)、次いで、ファシドトリレート(fasidotrilate)(100mg/kg、1日2回)、シルデナフィル(5mg/kg、1日2回)、ファシドトリレートとシルデナフィルの配合物、またはビヒクルで(対照)を1カ月間治療する。治療の経過中、ラットの体重を測定し、次いで、治療終了時に屠殺する。右心肥大は、特に切離し重量を測定することによって評価する。
個々の治療薬は、それぞれ、対照と比較して明らかに肥大の発症を部分的に防止するが、それらの組み合わせは、ほぼ完全な保護をもたらす。これは、この配合物の相乗効果を初めて示すものである。

Claims (11)

  1. 肺動脈性肺高血圧症(PAH)の治療および/または予防のための医薬の調製のための、ファシドトリルの使用。
  2. 前記医薬が経口経路による投与に適している、請求項1に記載の使用。
  3. 前記医薬が10から200mgのファシドトリルの投与を可能にする、請求項1または2に記載の使用。
  4. ファシドトリルがホスホジエステラーゼ阻害剤と組み合わせて使用される、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
  5. PAHの治療および/または予防のための医薬の調製のための、ファシドトリルと、シルデナフィルまたはタダラフィルであるホスホジエステラーゼ阻害剤と、薬学的に許容可能なビヒクルの組み合わせの使用。
  6. 前記ホスホジエステラーゼ阻害剤がシルデナフィルである、請求項5に記載の使用
  7. ファシドトリルまたはその薬学的に許容可能な塩のひとつ、およびシルデナフィルを含む、請求項5または6に記載の使用
  8. 前記2つの活性成分を別個に同時投与し、または時間的に順次投与することを可能にする、請求項5から7のいずれか一項に記載の使用
  9. 10から200mgのファシドトリルおよび10から200mgのPDE-5阻害剤の投与を可能にする、請求項5から8のいずれか一項に記載の使用
  10. PAHの治療および/または予防のための、ファシドトリルを含む医薬組成物。
  11. さらにホスホジエステラーゼ阻害剤を含む、請求項10に記載の医薬組成物。
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