JP5417449B2 - アルキル芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
この出願は、2008年10月10日に出願された米国仮特許出願第61/104,447号、及び2009年1月16日に出願された欧州特許出願第09150689.9号の優先権を主張する。これらの出願内容は、参照によってその全体が援用される。
(分野)
本発明はアルキル芳香族化合物、特にエチルベンゼン及びクメンの製造方法に関する。
(背景)
エチルベンゼンはスチレンの製造の主要な原材料であり、酸触媒の存在下でエチレンとベンゼンの反応によって製造される。同様に、クメンはフェノールの製造で重要な前駆体であり、酸触媒の存在下でベンゼンをプロピレンでアルキル化することで製造される。
伝統的に、エチルベンゼンはゼオライト触媒の複数の固定床内で約380〜420℃の温度及び150〜250psig(1034〜8618kPa)の圧力にてベンゼンのエチレンによるエチル化が行なわれる気相反応器システム内で製造されていた。エチレンがベンゼンと発熱反応してエチルベンゼンを形成するが、望ましくない連鎖反応及び副反応も起こる。形成されたエチルベンゼンの約15%がさらにエチレンと反応してジエチルベンゼン異性体(DEB)、トリエチルベンゼン異性体(TEB)及びより重い芳香族生成物を形成する。これらの全ての連鎖反応生成物は、一般的にポリエチル化ベンゼン(PEB)と呼ばれる。エチル化反応に加え、副反応によって微量生成物としてキシレン異性体が生じる。気相プロセスにおけるこのキシレンの形成は約0.05〜0.2wt%のキシレンを含むエチルベンゼン生成物をもたらし得る。キシレンはその後のスチレン生成物中の不純物として現れ、一般的に望ましくないとみなされる。
PEBの形成を最小限にするため、プロセスの最適化に応じて、通過毎約400〜2000%化学量論的に過剰なベンゼンを適用する。エチル化反応器からの流出物は約70〜85wt%の未反応ベンゼン、約12〜20wt%のエチルベンゼン生成物及び約3〜4wt%のPEBを含む。収率の損失を回避するため、PEBは、普通は別のトランスアルキル化反応器内で追加のベンゼンによるトランスアルキル化によってエチルベンゼンに逆変換される。
例として、結晶性アルミノケイ酸塩ゼオライトZSM-5上のベンゼンの気相アルキル化が米国特許第3,751,504号(Keownら)、第3,751,506号(Burress)、及び第3,755,483号(Burress)で開示されている。
近年、業界の動向がエチルベンゼン気相反応器から液相反応器へシフトしてきた。液相反応器は、ベンゼンの臨界温度(約290℃)以下である約180〜270℃で作動する。液相反応器の一つの利点は、キシレン及び他の望ましくない副生物の形成が非常に少ないことである。エチル化反応の速度は一般的に気相に比べて遅いが、液相反応のより低い設計温度は、通常、より高い触媒体積に伴う欠点を経済的に補う。さらに、液相反応の温度が低いほど、PEBを形成する連鎖反応の速度を低減することができる。すなわち、気相反応では15〜20%変換されるのに対して、液相反応では約5〜8%のエチルベンゼンがPEBに変換される。従って、液相システム内で化学量論的に過剰なベンゼンは、気相内の400〜2000%に比し、典型的に150〜400%である。
触媒としてゼオライトβを使用するベンゼンの液相エチル化は、米国特許第4,891,458号及び欧州特許出願公開第0432814号及び第0629549号に開示されている。さらに最近、MCM-22とその構造類似体には、特にエチルベンゼン及びクメンを製造するためのアルキル化/トランスアルキル化反応で有用性があることが開示された。例えば、米国特許第4,992,606号(MCM-22)、米国特許第5,258,565(MCM-36)、米国特許第5,371,310号(MCM-49)、米国特許第5,453,554号(MCM-56)、米国特許第5,149,894号(SSZ-25);米国特許第6,077,498号(ITQ-1);及び米国特許第6,231,751号(ITQ-2)を参照されたい。
液相芳香族アルキル化プラントは、液相法がそれらの気相温度より低い温度で作動するので、気相法を超える有意な利点を提供する。しかし、このような液相プラントは、アルキル化及びトランスアルキル化触媒として使用するゼオライトに対して毒素として作用する供給不純物に対する感受性が高い傾向にある。結果としてほとんどの液相法は、高純度の供給原料の使用及び/又は該供給不純物、特に塩基性窒素化合物を除去するための供給原料の前処理の提供を必要とする。
供給不純物を除去するための液相アルキル化法と共に採用される1つの既知の配置は、主アルキル化反応器の上流に位置する反応性保護床の設置である。反応性保護床は、同一又は異なる触媒を含む1つ以上の触媒床を包含し、かつ主アルキル化装置が作動し続けながら、反応性保護床をいつでも操業中止して触媒を交換することができる。反応性保護床内では、アルキル化可能芳香族化合物とアルキル化剤が、主アルキル化反応器に入る前にアルキル化触媒の存在下で接触する。反応性保護床は、所望のアルキル化反応を達成するのに役立つのみならず、供給原料中のいずれの反応性不純物、例えば窒素化合物をも除去する。該不純物は、除去しなければアルキル化触媒の残りを不活性にするであろう。従って、反応性保護床触媒はアルキル化触媒の残りより頻繁な再生及び/又は交換を受ける。また、反応性保護床は、反応性保護床が操業中止しているときにアルキル化供給原料を直接アルキル化反応器に供給できるように、普通はバイパス回路を備えている。反応性保護床を含む芳香族アルキル化システムの一例は、その内容全体が参照によって本明細書に援用される米国特許第6,995,295号に開示されている。
液相アルキル化プロセスは気相システムよりずっと低レベルのポリアルキル化種を生成するが、プロセス経済がベンゼンの存在下でポリアルキル芳香族化合物を変換して追加のモノアルキル化生成物を生成するトランスアルキル化触媒を含有するトランスアルキル化反応器の設置を必要とする。トランスアルキル化反応器に供給されるベンゼンは典型的に、ベンゼンカラムで回収されるベンゼンの一部とともに新鮮な補給(make-up)ベンゼン(これもベンゼンカラムに供給される)である。ベンゼンカラムで回収される全ての残存ベンゼンが反応性保護床を通じてアルキル化触媒に供給される。
本発明により、改良された芳香族アルキル化法が開発された。この方法では、トランスアルキル化触媒を含有するトランスアルキル化反応器が、ベンゼンカラムオーバーヘッドからのスリップストリームのみに比し、実質的に全ての新鮮な補給ベンゼンを受け取る。トランスアルキル化反応器に全ての補給ベンゼンを供給すると、ベンゼン供給による不純物を除去するための反応性保護床としてトランスアルキル化反応器を使用できる。また、トランスアルキル化反応器内においてポリアルキル化芳香族化合物に対するベンゼンのモル比をずっと高く維持することを可能にする。このポリアルキル化芳香族副生物減少の結果が、通過毎のより高いポリアルキル化芳香族化合物の転化率及び所望のモノアルキル化生成物のより高い熱力学的収率を生じさせる。通過毎のより高いポリアルキル化芳香族化合物の転化率のため、再循環流速が減少し、かつ蒸留を必要とするポリアルキル化芳香族副生物の量も減少する。従って全体的なエネルギーコストが低減する。さらに、トランスアルキル化反応は熱的に中性であり、装置全体を相対的に低温で操作できるようにする。トランスアルキル化反応器内のトランスアルキル化触媒は一般的にアルキル化触媒よりアルミニウム含量が高く、かつ孔径が大きいゼオライトである。このことが、ベンゼン供給不純物を低減する際にトランスアルキル化触媒の効率を大いに高める。
米国特許第5,902,917号は、アルキル芳香族化合物、特にエチルベンゼン及びクメンの製造方法であって、供給原料がまずトランスアルキル化ゾーンに供給され、トランスアルキル化ゾーンからの流出物全体が次にオレフィンアルキル化剤、特にエチレン又はプロピレンと共に直接アルキル化ゾーンに流される方法を開示している。しかし、新鮮な補給ベンゼンは直接アルキル化ゾーンに供給され、反応性保護床としてトランスアルキル化ゾーンを使用することを何ら示唆していない。
この改良方法では、所望のモノアルキル化生成物がトランスアルキル化及びアルキル化反応器の流出物から回収され、かつ未反応アルキル化可能芳香族がアルキル化反応器に供給される。このようにして、アルキル化反応器内においてモノアルキル化生成物が例えばさらなるポリアルキル化種になって失われるのを回避する。
米国特許第6,096,935号は、トランスアルキル化反応ゾーンとアルキル化反応ゾーンを使用するアルキル芳香族化合物の製造方法であって、トランスアルキル化反応ゾーン流出物がアルキル化反応ゾーンに通され、そこでトランスアルキル化反応ゾーン流出物内の芳香族化合物が所望のアルキル芳香族化合物、特にエチルベンゼン及びクメンにアルキル化される方法を開示している。この場合もやはり、トランスアルキル化ゾーンを反応性保護床として使用することは示唆されておらず、新鮮な補給ベンゼンの少なくとも一部はトランスアルキル化反応ゾーンに供給されが、トランスアルキル化反応ゾーンの流出物全体が直接アルキル化ゾーンに流される。
米国特許出願公開第2007/0179329号は、アルキル化可能芳香族化合物、及び必要に応じてアルキル化剤の少なくとも一部を、それらがアルキル化ゾーンに入る前に、特定量の水の存在下で、アルキル化又はトランスアルキル化触媒を含有する反応性保護床に通す、芳香族アルキル化法を開示している。
米国特許第6,894,201号は、ベンゼン等のアルキル化基体から窒素化合物を除去するための方法及び装置を開示している。塩基性有機窒素化合物を吸着するためには粘土又は樹脂を含有する通常の吸着床を使用するが、亜硝酸塩などの弱塩基性窒素化合物を吸着するためには一般的に水の存在下で酸性分子ふるいの熱吸着床を使用する。トランスアルキル化触媒の上流のトランスアルキル化反応器内(図6)、又はアルキル化触媒の上流のアルキル化反応器内(図7)又は両方(図8)に熱吸着床を設けることができる。
(概要)
一態様では、本発明は、アルキル化可能芳香族化合物をアルキル化してモノアルキル化芳香族化合物を製造する方法に関する。この方法は、以下の工程:
(a)新鮮なアルキル化可能芳香族化合物を含む第1供給ストリームを、トランスアルキル化触媒を含む第1反応ゾーンに通す工程;
(b)ポリアルキル化芳香族化合物を含む第2供給ストリームを前記第1反応ゾーンに通す工程;
(c)前記ポリアルキル化芳香族化合物を前記アルキル化可能芳香族化合物でトランスアルキル化して前記モノアルキル化芳香族化合物を生成する条件下で、前記第1及び第2供給ストリームを前記第1反応ゾーン内の前記トランスアルキル化触媒と接触させる工程;
(d)未反応アルキル化可能芳香族化合物及び前記モノアルキル化芳香族化合物を含む第1流出物ストリームを前記第1反応ゾーンから除去する工程;
(e)前記第1流出物ストリームを分留システムに通して、前記第1流出物ストリームを、前記未反応アルキル化可能芳香族化合物を含む第1軽質留分と、前記モノアルキル化芳香族化合物を含む第1重質留分とに分離する工程;
(f)前記第1重質留分からモノアルキル化芳香族化合物を回収する工程;
(g)前記アルキル化可能芳香族化合物を含む前記第1軽質留分と、アルキル化剤を含む第3供給ストリームとを、アルキル化触媒を含む第2反応ゾーンに通す工程;
(h)前記アルキル化可能芳香族化合物を前記アルキル化剤でアルキル化して、前記モノアルキル化芳香族化合物、未反応アルキル化可能芳香族化合物及びポリアルキル化芳香族化合物を含む第2流出物ストリームを生成する条件下で、前記第1軽質留分及び第3供給ストリームを前記第2反応ゾーン内の前記アルキル化触媒と接触させる工程;及び
(i)前記第2流出物ストリームからモノアルキル化芳香族化合物を回収する工程
を含む。
いくつかの実施形態では、第1供給ストリームが1種以上の供給不純物を含む。前記供給不純物の少なくとも一部は、接触工程(c)の前記第1反応ゾーンで除去される。
いくつかの実施形態では、前記第1供給ストリーム内の供給不純物が、前記第1供給ストリームの重量で少なくとも0.02ppm、好ましくは少なくとも0.005ppmを構成する。該供給不純物は、下記元素:ハロゲン、酸素、イオウ、ヒ素、セレン、テルル、リン及び1族〜12族の金属の1つ以上を有する化合物から成る群より選択される。典型的に、前記供給不純物は、分子窒素以外の反応性窒素化合物を包含する。トランスアルキル化触媒は保護床として作用して、前記第1供給ストリーム内の前記反応性窒素化合物の少なくとも10wt%を除去する。
好都合には、本方法は、さらに下記工程:
(j)前記第2流出物ストリームを分留システムに通して、前記第2流出物ストリームを、未反応アルキル可能芳香族化合物を含む第2軽質留分と、前記モノアルキル化芳香族化合物及びポリアルキル化芳香化合物を含む第2重質留分とに分離する工程(前記モノアルキル化芳香族化合物は、工程(h)で前記第2重質留分から回収される)
を含む。
好都合には、未反応アルキル化可能芳香族化合物を含む前記第2軽質留分を前記第2反応ゾーンに通す。
一実施形態では、前記第1流出物ストリーム及び前記第2流出物ストリームを同一の分留システムに通す。
好都合には、本方法はさらに下記工程:
(k)前記第1及び第2重質留分を少なくとも1つのさらなる分留システムに通して、前記混合留分から前記モノアルキル化芳香族化合物を回収し、かつ前記ポリアルキル化芳香族化合物を含む第3留分を分離する工程;及び
(l)前記第3留分の少なくとも一部を前記第1反応ゾーンに再循環させる工程
を含む。
一実施形態では、本方法は、下記工程:
(m)前記第1及び第2供給ストリームを前記第1反応ゾーンに通すのをやめる工程;
(n)前記第1及び第2供給ストリームを、トランスアルキル化触媒を含む第3反応ゾーンに通す工程;
(o)前記第1供給ストリーム内の前記供給不純物の少なくとも一部を除去し、かつ前記ポリアルキル化芳香族化合物を前記アルキル化可能芳香族化合物でトランスアルキル化して前記モノアルキル化芳香族化合物を生成する条件下で、前記第1及び第2供給ストリームを前記第3反応ゾーン内の前記トランスアルキル化触媒と接触させる工程;及び
(p)前記第1反応ゾーン内のトランスアルキル化触媒を交換又は再生する工程
を時々行なう工程をさらに含む。
好都合には、トランスアルキル化触媒及びアルキル化触媒がアルミノケイ酸塩分子ふるいを含み、このときトランスアルキル化触媒のシリカ対アルミナのモル比はアルキル化触媒の当該モル比より小さい。
好都合には、トランスアルキル化触媒及びアルキル化触媒が異なるアルミノケイ酸塩分子ふるいを含み、このときトランスアルキル化触媒の孔径はアルキル化触媒の当該孔径より大きい。
好都合には、前記トランスアルキル化触媒が、2未満の拘束指数(Constraint Index)を有する分子ふるいを含む。典型的に、トランスアルキル化触媒は、ゼオライトβ、ゼオライトY、Ultrastable Y(USY)、Dealuminized Y(Deal Y)、Rare Earth Y(REY)、モルデナイト、ZSM-3、ZSM-4、ZSM-18、ZSM-20、及びその混合物から成る群より選択される分子ふるいを含む。
好都合には、前記トランスアルキル化触媒及び/又は前記アルキル化触媒は、ゼオライトβ、約2〜約12の拘束指数を有する分子ふるい、及びMCM-22ファミリーの分子ふるいから成る群より選択される分子ふるいを含む。典型的に、アルキル化触媒は、MCM-22、PSH-3、SSZ-25、ERB-1、ITQ-1、ITQ-2、ITQ-30、MCM-36、MCM-49、MCM-56、UZM-8及びその混合物から成る群より選択されるMCM-22ファミリーの分子ふるいを含む。
一実施形態では、前記接触工程(c)中の前記第1反応ゾーン内の条件は、前記ポリアルキル化芳香族化合物及び前記アルキル化可能芳香族化合物を実質的に液相内で維持するような条件であり、かつ好都合には、約50℃〜約300℃の温度及び約170kPa〜約10,000kPaの圧力を含む。
一実施形態では、前記接触工程(h)中の前記第2反応ゾーン内の条件は、前記アルキル化可能芳香族化合物を実質的に液相内で維持するような条件であり、かつ好都合には、約50℃〜約270℃の温度及び約1,000kPa〜約10,000kPaの圧力を含む。
一実施形態では、アルキル化可能芳香族化合物がベンゼン又はナフタレンを含み、アルキル化剤がエチレン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、及びイソブチレンの少なくとも1種を含む。
本発明の一実施形態に従う、エチルベンゼン等のモノアルキル芳香族化合物を製造するための方法の簡略化した流れ図である。 エチルベンゼン製造するための従来法の流れ図である。
(実施形態の詳細な説明)
本明細書では、アルキル化触媒の存在下でアルキル化剤を用いてアルキル化可能芳香族化合物のアルキル化によってモノアルキル芳香族化合物を製造した後、アルキル化工程で生成されたいずれのポリアルキル化芳香族化合物もさらなるアルキル化可能芳香族化合物を用いたトランスアルキル化によって追加のモノアルキル化芳香族生成物を製造する方法について述べる。トランスアルキル化工程は、別のトランスアルキル化触媒の存在下で行なわれ、本方法では、アルキル化可能芳香族を含有する新鮮な供給原料を最初にトランスアルキル化触媒と接触させるので、トランスアルキル化触媒が作用してポリアルキル化芳香族化合物をトランスアルキル化して追加のモノアルキル化芳香族生成物を生成するのみならず、トランスアルキル化触媒は反応性保護床としても作用して、アルキル化可能芳香族供給原料内に含まれる反応性窒素化合物等の不純物を除去する。アルキル化触媒より単位重量当たりのブレンステッド酸サイトが多く、かつ孔径が大きいトランスアルキル化触媒を選択し得るので、毒物を除去するための保護床として作用するのはアルキル化触媒よりトランスアルキル化触媒が適している。
さらに、全ての新鮮な芳香族供給原料をトランスアルキル化触媒に供給すると、トランスアルキル化工程でポリアルキル化芳香族化合物に対する芳香族基体のずっと高いモル比を維持することができる。このことが副生物を減少させ、所望のモノアルキル化生成物の通過毎のより高い転化率及びより高い熱力学的収率を生じさせる。同様にポリアルキル化芳香族化合物の通過毎のより高い転化率が、再循環率及び蒸留を必要とする副生物の量の両方を低減し、ひいてはエネルギーコストを下げる。さらに、トランスアルキル化反応は熱的に中性であり、装置全体を相対的に低い温度で操作できるようにする。
本明細書で使用する場合、用語「反応性窒素化合物」は、本方法で使用する条件下で相対的に不活性な分子窒素以外の窒素化合物を意味する。
(供給原料)
本方法で使用する供給原料は、アルキル化可能芳香族化合物及びアルキル化剤を含む。
本明細書で有用なアルキル化可能化合物に関連する用語「芳香族」は、その当該技術分野で承認されている範囲に従い、単核及び多核の両芳香族炭化水素を包含するものと解釈すべきである。ヘテロ原子を有する芳香族性の化合物も、選択された反応条件下でそれらが触媒毒として作用しないならば有用である。
適切な芳香族炭化水素には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、ペリレン、コロネン、及びフェナントレンが含まれ、ベンゼンが好ましい。
一般的に、本方法で使用する新鮮な芳香族供給原料は供給不純物を含むだろう。これを除去しなければ、アルキル化及び/又はトランスアルキル化触媒に有害であろう。該供給不純物の例として、反応性窒素化合物、ハロゲン並びに/又は1種以上の酸素、イオウ、ヒ素、セレン、テルル、リン及び金属(元素周期表の1族〜12族の金属など)を含む化合物が挙げられる。典型的に、これらの供給不純物は市販の供給原料中に通常の分析手段では検出できない量で存在する。このような場合、検出不能な供給不純物の除去は、処理後の触媒活性の回復及び生成物変換によって証明される。
いくつかの実施形態では、供給不純物は少なくとも0.02重量百万分率(ppm by weight)(wppm)、時には少なくとも1wppm〜5wppm、5wppm以上でさえの量で該供給原料中に存在する。さらに、供給されたままだと、ほとんどの市販の芳香族供給原料は水飽和しているので、それらは少なくとも50wppm、一般的に少なくとも200wppmの水を含む。本方法は、市販の芳香族供給原料中のこれらの供給不純物の量を許容できるレベルに減らすのに有利な方法を提供する。
本方法で有用なアルキル化剤は、一般的にアルキル化可能芳香族化合物と反応できる少なくとも1つの有効なアルキル化基を有するいずれの有機化合物をも包含し、アルキル化基は典型的に1〜5個の炭素原子を有する。好適なアルキル化剤の例は、オレフィン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン類及びペンテン類;アルコール類(モノアルコール類、ジアルコール類、トリアルコール類などを含む)、例えばメタノール、エタノール、プロパノール類、ブタノール類及びペンタノール類;アルデヒド類、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド及びn-バレルアルデヒド;並びにハロゲン化アルキル類、例えば塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル類、塩化ブチル類及び塩化ペンチル類などである。
好ましくは、本方法の供給原料はベンゼンとエチレンであり、所望の反応生成物はエチルベンゼンである。
(アルキル化反応)
アルキル化反応の第1工程は、アルキル化触媒の存在下でアルキル化可能芳香族化合物をアルキル化剤と、アルキル化剤がアルキル化可能芳香族化合物と反応して所望のモノアルキル芳香族化合物を選択的に生成するような条件下で接触させる工程を含む。アルキル化反応は気相内で起こり得るが、一般的にアルキル化可能芳香族化合物を実質的に液相内で維持するようにアルキル化条件を制御することが望ましい。例えば、アルキル化可能芳香族化合物がベンゼンを含む場合、アルケンがエチレンを含み、かつアルキル芳香族化合物がエチルベンゼンを含み、アルキル化条件が好都合には約50℃〜約270℃の温度及び約1,000kPa〜約10,000kPaの圧力を含む。
一実施形態では、アルキル化触媒が、2〜12の拘束指数を有する少なくとも1種の中細孔分子ふるいを含む(米国特許第4,013,218号の定義どおり)。好適な中細孔分子ふるいとして、ZSM-5、ZSM-11、ZSM-12、ZSM-22、ZSM-23、ZSM-35、及びZSM-48が挙げられる。ZSM-5は米国特許第3,702,886号及びRe.29,948号に詳述されている。ZSM-11は米国特許第3,709,979号に詳述されている。ZSM-12は米国特許第3,832,449号に記載されている。ZSM-22は米国特許第4,556,477号に記載されている。ZSM-23は米国特許第4,076,842号に記載されている。ZSM-35は米国特許第4,016,245号に記載されている。ZSM-48はさらに詳しく米国特許第4,234,231号に記載されている。
別の実施形態では、アルキル化触媒が、MCM-22ファミリーの少なくとも1種の分子ふるいを含む。本明細書で使用する場合、用語「MCM-22ファミリーの分子ふるい」(又は「MCM-22ファミリーの材料」又は「MCM-22ファミリー材料」若しくは「MCM-22ファミリーゼオライト」として、以下の1種以上が挙げられる。
・共通の第1度結晶構成要素単位胞(first degree crystalline building block unit cell)製の分子ふるいであり、単位胞はMWW骨格トポロジーを有する。(単位胞は、原子を三次元空間に敷き詰めた(tiled)場合に結晶構造を示す原子の空間配置である。このような結晶構造は、その内容全体が参考文献として援用される"Atlas of Zeolite Framework Types", Fifth edition, 2001で考察されている);
・該MWW骨格トポロジー単位胞の二次元タイリング(tiling)であり、1つの単位胞厚、好ましくは1つのc-単位胞厚の単層を形成する共通の第2度結晶構成要素製の分子ふるい;
・1つより多くの単位胞厚の層が、1つの単位胞厚の単層を少なくとも2つ積み重ね、詰め、又は結合することから作られる1つ又は1つより多くの単位胞厚の層である、共通の第2度構成要素製の分子ふるい。該第2度構成要素の積み重ねは規則様式、不規則様式、ランダム様式、又はそのいずれの組合せであってもよい;及び
MWW骨格トポロジーを有する単位胞のいずれかの規則的若しくはランダムな二次元又は三次元の組合せによって作られた分子ふるい。
MCM-22ファミリーの分子ふるいは、12.4±0.25、6.9±0.15、3.57±0.07及び3.42±0.07オングストロームでd-間隔極大(d-spacing maxima)を含むX線回折パターンを有する当該分子ふるいを包含する。材料を特徴づけるために使用するX線回折データは、入射放射線として銅のKα二重線及び収集システムとしてシンチレーションカウンターと連結コンピューターを備えた回折計を用いる標準技術によって得られる。
MCM-22ファミリーの分子ふるいとして、MCM-22(米国特許第4,954,325号に記載)、PSH-3(米国特許第4,439,409号に記載)、SSZ-25(米国特許第4,826,667号に記載)、ERB-1(欧州特許第0293032号に記載)、ITQ-1(米国特許第6,077,498号に記載)、ITQ-2(国際特許公開第WO97/17290号に記載)、MCM-36(米国特許第5,250,277号に記載)、MCM-49(米国特許第5,236,575号に記載)、MCM-56(米国特許第5,362,697号に記載)、UZM-8(米国特許第6,756,030号に記載)、及びその混合物が挙げられる。
さらなる実施形態では、アルキル化触媒が、2未満の拘束指数を有する1種以上の大細孔分子ふるいを含む。好適な大細孔分子ふるいとして、ゼオライトβ、ゼオライトY、Ultrastable Y(USY)、Dealuminized Y(Deal Y)、モルデナイト、ZSM-3、ZSM-4、ZSM-18、及びZSM-20が挙げられる。ゼオライトZSM-14は米国特許第3,923,636号に記載されている。ゼオライトZSM-20は米国特許第3,972,983号に記載されている。ゼオライトβは米国特許第3,308,069号、及びRe.第28,341号に記載されている。低ナトリウムUltrastable Y分子ふるい(USY)は米国特許第3,293,192号及び第3,449,070号に記載されている。Dealuminized Yゼオライト(Deal Y)は米国特許第3,442,795号で見つかる方法で調製され得る。ゼオライトUHP-Yは米国特許第4,401,556号に記載されている。モルデナイトは天然に存在する材料であるが、合成型、例えばTEA-モルデナイト(すなわち、テトラエチルアンモニウム指向剤を含む反応混合物から調製された合成モルデナイト)でも入手可能である。TEA-モルデナイトは米国特許第3,766,093号及び第3,894,10号で開示されている。
アルキル化反応にとって好ましい分子ふるいは、ゼオライトβ、ZSM-5、及びMCM-22ファミリーの分子ふるいを含む。
上記分子ふるいをいずれのバインダー又はマトリックスもなしで、すなわちいわゆる自己結合型でアルキル化触媒として使用してよい。或いは、分子ふるいを、アルキル化反応で使用する温度及び他の条件に耐性の別の材料と複合化してよい。このような材料には、活性及び不活性な材料並びに合成又は天然に存在するゼオライトのみならず、無機材料、例えば粘土及び/又は酸化物、例えばアルミナ、シリカ、アルミナ-シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア又はこれら及び他の酸化物の混合物が含まれる。無機材料は天然に存在するものでもよく、或いはシリカ及び金属酸化物の混合物を含むゼラチン質沈殿又はゲルの形であってよい。粘土を酸化物型バインダーと共に含めて、触媒の機械的性質を改変するか又はその製造を助けてもよい。それ自体触媒的に活性な材料を分子ふるいと共に使用すると、すなわちその合成中に分子ふるいと混ぜ合わせるか又は存在すると、触媒の転化率及び/又は選択性を変えることができる。不活性な材料は適宜希釈剤として働いて、反応速度を制御するための他の手段を利用せずに生成物が経済的かつ規則正しく得られるように変換量を制御する。これらの材料は、例えばベントナイト及びカオリン等の天然に存在する粘土に組み込まれて、商業的操作条件下における触媒の破砕強度を改善し、かつ触媒のバインダー又はマトリックスとして作用し得る。分子ふるい及び無機酸化物マトリックスの相対的比率は広範に変化し、分子ふるい含量は約1〜約90質量%の範囲であり、さらに普通は、特に、複合物がビーズの形で調製される場合、該複合物の約2〜約80質量%の範囲である。
アルキル化触媒をアルキル化反応器内に単触媒床、普通は固定床として設けることができる。しかし、反応のモノ選択性を高めるため、アルキル化触媒は一般的に多数の連続接続触媒床に分割され、実質的に全てのアルキル化可能芳香族化合物が第1触媒床に供給され、アルキル化剤供給原料は床間に分けられる。
(トランスアルキル化反応)
アルキル化反応からの流出物は、所望のモノアルキル化生成物及び未反応アルキル化可能芳香族化合物に加え、必然的にいくらかのポリアルキル化芳香族化合物を含むだろう。従って、アルキル化流出物は、未反応アルキル化芳香族化合物、及び所望のモノアルキル化生成物を分離するためのみならず、ポリアルキル化種をも分離するのに役立つ生成物分離システム、普通は一連の蒸留カラムに通される。次にトランスアルキル化反応の第1工程では、ポリアルキル化種が、アルキル化反応器とは離れたトランスアルキル化反応器に供給され、そこでトランスアルキル化触媒の存在下でポリアルキル化種を追加の芳香族化合物と反応させることによって追加のモノアルキル化生成物が生成される。典型的に、トランスアルキル化反応器は、ポリアルキル化芳香族化合物及びアルキル化可能芳香族化合物が液相内で少なくとも優勢であるような条件下で操作される。
例えば、ポリエチルベンゼンを用いたベンゼンの液相トランスアルキル化を行なうのに適した条件は、約150℃〜約260℃の温度、7000kPa以下の圧力、約0.5〜約100時間-1の反応ゾーンへの総液体供給原料の重量に基づいたWHSV及び約1:1〜約30:1のベンゼン対ポリエチルベンゼンのモル比を含み得る。
トランスアルキル化触媒は、アルキル化触媒について上述したいずれの分子ふるい、例えばMCM-22ファミリー材料の1種以上をも含んでよく、かつバインダー又はマトリックスと共に或いはそれらなしで使用し得る。しかし、普通は、トランスアルキル化触媒もアルキル化触媒も両方ともアルミノケイ酸塩分子ふるいを含むが、トランスアルキル化触媒はアルキル化触媒より小さいシリカ対アルミナのモル比を有する。さらに、トランスアルキル化触媒は普通はアルキル化触媒の孔径より大きい孔径を有する分子ふるいを利用する。
一般的に、トランスアルキル化触媒は、2未満の拘束指数を有する分子ふるい、特にゼオライトβ、ゼオライトY、Ultrastable Y(USY)、Dealuminized Y(Deal Y)、Rare Earth Y(REY)、モルデナイト、ZSM-3、ZSM-4、ZSM-5、ZSM-11、ZSM-18、ZSM-20、及びその混合物から成る群より選択される分子ふるいを含む。
(供給原料処理)
上述したように、本方法で使用する新鮮なアルキル化可能芳香族供給原料は普通は有意量の触媒毒、特に反応性窒素化合物及び非反応性窒素化合物、並びに水を含むだろう。従って、典型的に、芳香族供給原料を前処理工程に供して、その含水量を減らし、かつ触媒毒の少なくとも一部を除去する。このような前処理は、通常はアルキル化可能芳香族供給原料を粘土、樹脂又は分子ふるい等の吸着剤床の前又は後に、一般に周囲条件又はその近傍、例えば約25℃〜約250℃、好ましくは約25℃〜約150℃の温度、及び約50〜約10,000kPaの圧力で、脱水ゾーン、例えば軽量物除去装置に通す工程を含む。
次に、アルキル化可能芳香族供給原料を分留カラムに通してオーバーヘッドストリーム内の水相と炭化水素相を分離する。100ppm以下の水を含む底部ストリーム内で乾燥芳香族供給原料を分離する。水相と共にシステムから触媒毒の一部が除去されることが分かる。
しかし、吸着性前処理及び分留はアルキル化可能芳香族供給原料内の多くの有害不純物の除去に有効である一方で、該前処理後でさえ、特に反応性窒素化合物の不純物レベルは、さらに処理せずに芳香族供給原料を触媒に接触させたら、検出できない場合もあるが、特にアルキル化触媒の触媒寿命の有意な短縮をもたらすのに十分に高い。従って、本方法では、吸着性前処理をしてもしなくても、トランスアルキル化触媒が作用してポリアルキル化芳香族副生物のさらなるモノアルキル化生成物への変換を促進するのみならず、トランスアルキル化触媒が反応性保護床として作用して、供給原料内の不純物レベルを典型的に少なくとも10%だけ、例えば少なくとも20%だけ、例えば少なくとも30%だけ下げるように、新鮮なアルキル化可能芳香族供給原料全体をトランスアルキル化触媒に供給する。
反応性保護床としてのトランスアルキル化触媒の使用は、必然的にトランスアルキル化触媒のいくらかの被毒をもたらすが、アルキル化触媒より低いシリカ対アルミナのモル比及び大きい孔径を有するようにトランスアルキル化触媒を選択し得るので、例えば、保護床としてアルキル化触媒床を用いる既知の配置より、トランスアルキル化触媒は一般的に保護床として有効である。さらに、全ての新鮮な補給ベンゼンをトランスアルキル化触媒に供給すると、トランスアルキル化装置内でポリアルキル化芳香族化合物に対してずっと高いベンゼンのモル比を維持することができる。このことが副生物を減らし、より高い通過毎の転化率及び所望のモノアルキル化生成物のより高い熱力学的収率を生じさせる。ポリアルキル化芳香族化合物の通過毎の転化率が高いと、再循環率が減少し、かつ蒸留を必要とする副生物の量も減少する。従って、全体的にエネルギーコストが低減する。典型的に、本方法では、トランスアルキル化反応器に供給されるベンゼン対ポリアルキル化芳香族化合物のモル比が少なくとも1:1、例えば約1:1〜約30:1;1:1〜15:1;及び1:1〜10:1である。
一実施形態では、本方法は2つの別々のトランスアルキル化触媒床を使用し、それぞれ、触媒床がトランスアルキル化剤及び反応性保護床として機能している操作モードと、触媒を再生又は交換している非操作モードとの間で間欠的に切替可能である。このようにして、一方の触媒床が常に操作モードにあり、他方の触媒床が非操作モードにある。また、これらの触媒床を直列又は並列で操作し得る。
図1を参照すると、窒素不純物などの不純物を有する新鮮なベンゼン供給原料はライン11を介して供給され、分子ふるい吸着剤及び/又は他の処理材料、例えば、粘土及び/又は樹脂などを含む吸着装置12を通って供給不純物の少なくとも一部を除去する。処理された新鮮なベンゼン供給原料はトランスアルキル化反応器13を通過する。この反応器13は、PEB蒸留カラム15からオーバーヘッドストリーム14としてポリエチルベンゼン(PEB)をも受け取る。トランスアルキル化反応器13は、ゼオライトβ、ゼオライトY、Ultrastable Y(USY)、Dealuminized Y(Deal Y)、Rare Earth Y(REY)、モルデナイト、ZSM-3、ZSM-4、ZSM-18、ZSM-20、及びその混合物などのトランスアルキル化触媒の1つ以上の床を含み、かつ液相内でベンゼンとPEBが優勢であって、共に反応してエチルベンゼン(EB)を生成するような条件下で操作される。トランスアルキル化反応器13は保護床としても作用して、新鮮なベンゼン供給原料内の反応性窒素不純物及び他の不純物の少なくとも一部を除去する。
トランスアルキル化反応器13からの流出物は主に、不純物量が減少した未反応ベンゼン、EB生成物、PEB及び重質化合物で構成され、ライン16を通って反応器13から出る。ライン16の流出物がベンゼン蒸留カラム17に供給され、そこで未反応ベンゼンが流出物からオーバーヘッドストリーム18として分離される。次にベンゼンストリーム18がMCM-22ファミリーのゼオライト等のアルキル化触媒の多数の連続接続床を含むアルキル化反応器21にエチレン供給ストリーム19と共に供給される。アルキル化反応器は、液相内でベンゼンが優勢であって、ベンゼンがエチレン供給原料と反応して、いくらかのPEBと共にEBを生成するような条件下で操作される。
アルキル化反応器21からの流出物は主に未反応ベンゼン、EB生成物及びいくらかのPEBで構成される。アルキル化流出物は反応器21を出てライン22を通ってベンゼン蒸留カラム17に供給される。カラム17内のアルキル化流出物から未反応ベンゼンが除去され、オーバーヘッドストリーム18の一部として反応器21に戻り、主にEB生成物とPEBで構成される底部ストリーム23を残す。底部ストリームがEB蒸留カラム24を通過する。そこでEB生成物はオーバーヘッド25として回収され、一方、底部ストリーム26はPEBカラム15に供給される。PEBカラム15内では、PEBがオーバーヘッドストリーム14として重量物から除去され、重量物は廃棄ストリーム27として処分される。
対照的に、EBを製造するための典型的な従来法を図2に示す。図2では、図1の実施形態と共通の成分を示すためには同様の数字を使用する。従って、図2では、吸着装置12通過後の新鮮なベンゼンストリーム11及びトランスアルキル化装置からの未処理流出物16がベンゼンカラム17に供給される。まだ供給不純物(すなわち、反応性窒素不純物及び他の不純物)を含むベンゼンオーバーヘッドストリーム18の一部が、アルキル化触媒を含む反応性保護床31に供給される。ベンゼンカラム17からのベンゼンオーバーヘッドの残りがスリップストリーム32としてトランスアルキル化反応器13に供給される。
本発明を特定の実施形態に関連して記載及び説明したが、当業者は、必ずしも本明細書で説明していない変形に本発明が役立つことを認めるだろう。従って、この理由のため、本発明の真の範囲を決定する目的のためには添付の特許請求の範囲をもっぱら参照すべきである。

Claims (9)

  1. アルキル化可能芳香族化合物のアルキル化してモノアルキル化芳香族化合物を製造する方法であって、以下の工程:
    (a)新鮮なアルキル化可能芳香族化合物を含む第1供給ストリームを、トランスアルキル化触媒を含む第1反応ゾーンに通す工程;
    (b)ポリアルキル化芳香族化合物を含む第2供給ストリームを前記第1反応ゾーンに通す工程;
    (c)前記ポリアルキル化芳香族化合物を前記アルキル化可能芳香族化合物でトランスアルキル化して前記モノアルキル化芳香族化合物を生成する条件下で、前記第1及び第2供給ストリームを前記第1反応ゾーン内の前記トランスアルキル化触媒と接触させる工程;
    (d)未反応アルキル化可能芳香族化合物及び前記モノアルキル化芳香族化合物を含む第1流出物ストリームを前記第1反応ゾーンから除去する工程;
    (e)前記第1流出物ストリームを分留システムに通して、前記第1流出物ストリームを、前記未反応アルキル化可能芳香族化合物を含む第1軽質留分と、前記モノアルキル化芳香族化合物を含む第1重質留分とに分離する工程;
    (f)前記第1重質留分からモノアルキル化芳香族化合物を回収する工程;
    (g)前記アルキル化可能芳香族化合物を含む前記第1軽質留分と、アルキル化剤を含む第3供給ストリームとを、アルキル化触媒を含む第2反応ゾーンに通す工程;
    (h)前記アルキル化可能芳香族化合物を前記アルキル化剤でアルキル化して、前記モノアルキル化芳香族化合物、未反応アルキル化可能芳香族化合物及びポリアルキル化芳香族化合物を含む第2流出物ストリームを生成する条件下で、前記第1軽質留分及び第3供給ストリームを前記第2反応ゾーン内の前記アルキル化触媒と接触させる工程;及び
    (i)前記第2流出物ストリームからモノアルキル化芳香族化合物を回収する工程
    を含む方法であって、
    前記第1供給ストリームが、ハロゲン、酸素、イオウ、ヒ素、セレン、テルル、リン、反応性窒素化合物及び1族〜12族の金属の1つ以上を有する化合物から成る群より選択される1種以上の供給不純物を含み、かつ前記供給不純物の少なくとも一部が接触工程(c)の前記第1反応ゾーンで除去され、前記接触工程(c)中の前記第1反応ゾーン内の前記条件が、前記ポリアルキル化芳香族化合物及び前記アルキル化可能芳香族化合物を実質的に液相内で維持するような条件であるか又は前記接触工程(h)中の前記第2反応ゾーン内の前記条件が、前記アルキル化可能芳香族化合物を実質的に液相内で維持するような条件である、方法。
  2. さらに下記工程:
    (j)前記第2流出物ストリームを分留システムに通して、前記第2流出物ストリームを、未反応アルキル可能芳香族化合物を含む第2軽質留分と、前記モノアルキル化芳香族化合物及びポリアルキル化芳香化合物を含む第2重質留分とに分離する工程(前記モノアルキル化芳香族化合物は、工程(h)で前記第2重質留分から回収される)
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 未反応アルキル化可能芳香族化合物を含む前記第2軽質留分を前記第2反応ゾーンに通す、請求項2に記載の方法。
  4. さらに下記工程:
    (k)前記第1及び第2重質留分を少なくとも1つのさらなる分留システムに通して、前記混合留分から前記モノアルキル化芳香族化合物を回収し、かつ前記ポリアルキル化芳香族化合物を含む第3留分を分離する工程;及び
    (l)前記第3留分の少なくとも一部を前記第1反応ゾーンに再循環させる工程
    を含む、請求項2に記載の方法。
  5. さらに下記工程:
    (m)前記第1及び第2供給ストリームを前記第1反応ゾーンに通すのをやめる工程;
    (n)前記第1及び第2供給ストリームを、トランスアルキル化触媒を含む第3反応ゾーンに通す工程;
    (o)前記第1供給ストリーム内の前記供給不純物の少なくとも一部を除去し、かつ前記ポリアルキル化芳香族化合物を前記アルキル化可能芳香族化合物でトランスアルキル化して前記モノアルキル化芳香族化合物を生成する条件下で、前記第1及び第2供給ストリームを前記第3反応ゾーン内の前記トランスアルキル化触媒と接触させる工程;及び
    (p)前記第1反応ゾーン内の前記トランスアルキル化触媒を交換又は再生する工程
    を時々含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記トランスアルキル化触媒が、ゼオライトβ、ゼオライトY、Ultrastable Y(USY)、Dealuminized Y(Deal Y)、モルデナイト、ZSM-3、ZSM-4、ZSM-18、及びZSM-20から成る群より選択される分子ふるいを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記アルキル化触媒が、ゼオライトβ、2〜12の拘束指数を有する分子ふるい、及びMCM-22ファミリーの分子ふるいから成る群より選択される分子ふるいを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記アルキル化触媒が、MCM-22、PSH-3、SSZ-25、ERB-1、ITQ-1、ITQ-2、ITQ-30、MCM-36、MCM-49、MCM-56、UZM-8、及びその混合物から成る群より選択されるMCM-22ファミリーの分子ふるいを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記アルキル化可能芳香族化合物がベンゼン又はナフタレンを含み、
    前記アルキル化剤が、エチレン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、及びイソブチレンの少なくとも1種を含む、請求項1に記載の方法。
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