JP5414580B2 - シリカ分散液の製造方法、及びインクジェット記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Description
これらの記録方法の中でも、インクジェット記録方法は、多種の被記録材料に記録可能なこと、ハード(装置)が比較的安価でコンパクトであること、静粛性に優れること等の利点から、オフィスは勿論、いわゆるホームユースにおいても広く用いられてきている。
このインクジェット記録用の記録シートに要求される特性としては、一般的に、(1)速乾性があること(インクの吸収速度が大きいこと)、(2)インクドットの径が適正で均一であること(ニジミのないこと)、(3)粒状性が良好であること、(4)ドットの真円性が高いこと、(5)色濃度が高いこと、(6)彩度が高いこと(くすみのないこと)、(7)印画部の耐水性や耐光性、耐オゾン性が良好なこと、(8)記録シートの白色度が高いこと、(9)記録シートの保存性が良好なこと(長期保存でも黄変着色を起こさないこと、長期保存で画像がにじまないこと(経時ニジミが良好な事))、(10)変形しにくく寸法安定性が良好であること(カールが十分小さいこと)、(11)ハード走行性が良好であること等が挙げられる。
更に、いわゆる写真ライクな高画質記録物を得る目的で用いられるフォト光沢紙の用途においては、上記諸特性に加えて、光沢性、表面平滑性、銀塩写真に類似した印画紙状の風合い等も要求される。
また、高光沢性を有し、インク吸収容量が大きく、塗布面に塗布すじ、ひび割れ等の故障がないとする、微粒子とバインダーと分散剤を含有し、分散剤の飽和吸着量に対して75〜125質量%の分散剤存在下で分散するインクジェット記録用紙の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
本発明は、インクジェット記録媒体のインク受容層用塗布液を調製した場合に、塗布適性に優れた該塗布液の製造が可能で、該塗布液が高粘度化しないシリカ分散液の製造方法を提供することを目的とし、該目的を解決することを課題とする。
また、本発明は、高い画像濃度の実現が可能なインクジェット記録媒体の製造方法を提供することを目的とし、該目的を解決することを課題とする。
気相法シリカ及び分散剤を含む液を予分散し、予分散して得られた前記分散液を25℃以下に冷却した後に、ジルコニウム化合物を添加する予分散工程と、
前記予分散により得られた分散液を、気相法シリカの飽和吸着量(質量)に対して40質量%以上74質量%以下の分散剤を含む液として微分散する微分散工程と、
前記微分散後の分散液を加熱処理する加熱処理工程と、
を有するシリカ分散液の製造方法。
<2>
前記加熱処理工程は、温度30〜80℃で、1時間以上加熱処理を行う<1>に記載のシリカ分散液の製造方法。
<3>
前記ジルコニウム化合物の添加量が、気相法シリカ全質量に対して、1〜10質量%である<1>又は<2>に記載のシリカ分散液の製造方法。
<4>
<1>〜<3>のいずれか1項に記載のシリカ分散液の製造方法により製造されたシリカ分散液と、水溶性樹脂とを混合して塗布液を調製する塗布液調製工程と、支持体上に前記塗布液を塗布してインク受容層を形成するインク受容層形成工程と、を含むインクジェット記録媒体の製造方法。
<5>
インク受容層形成工程は、(1)前記塗布液を塗布すると同時に、又は、(2)前記塗布液の塗布によって形成される塗布層の乾燥途中であって前記塗布層が減率乾燥を示す前、の何れかのときに、塩基性化合物を含む液を付与し、前記塗布層の架橋硬化を行なってインク受容層を形成する<4>に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
また、本発明によれば、高い画像濃度の実現が可能なインクジェット記録媒体の製造方法を提供することを目的とし、該目的を解決することを課題とする。
本発明のシリカ分散液の製造方法は、気相法シリカ及び分散剤を含む液を予分散し、予分散して得られた前記分散液を25℃以下に冷却した後に、ジルコニウム化合物を添加する予分散工程と、予分散により得られた分散液を、気相法シリカの飽和吸着量(質量)に対して40質量%以上74質量%以下の分散剤を含む液として微分散する微分散工程と、前記微分散した分散液を加熱する加熱処理工程と、を有して構成され、更に、必要に応じて、その他の工程を設けることができる。
本発明のシリカ分散液の製造方法は、特に、気相法シリカの飽和吸着量(質量)に対して40質量%以上74質量%以下の分散剤を含む液として微分散し、微分散した液を加熱処理する構成をとることにより、インクジェット記録媒体のインク受容層塗布液を調製した場合に、該塗布液が高粘度化しないシリカ分散液を得ることができる。
上記で得られたシリカ分散液は、後述の支持体上にインク受容層を有するインクジェット記録媒体の製造方法に用いることができる。
予分散工程は、気相法シリカを溶媒になじませるために微分散前の分散処理を行う工程である。該工程は気相法シリカを含む液(気相法シリカ分散液)をあらかじめ調製し、該分散液を分散剤を含む液(分散剤溶液)に添加してもよいし、分散剤溶液を気相法シリカ分散液に添加してもよいし、両液を同時に混合してもよいし、溶媒に気相法シリカ、分散剤を少量ずつ分割して混合して行ってもよい。中でも、溶媒に気相法シリカ、分散剤を少量ずつ分割して混合するのが特に好ましい。
予分散時の分散剤の添加量は、分散剤の全量を添加してもよいし、分散剤の一部のみを添加して残りの分散剤を後述の微分散時に添加してもよいが、分散剤の全量を添加することが好ましい。
予分散時の分散剤の添加量は、分散剤の全量を添加する場合は、気相法シリカの飽和吸着量(質量)に対して、40質量%以上74質量%以下とする。
更に、画像濃度向上の観点から、本発明のシリカ分散液の製造方法は、予分散液を25℃以下に冷却してからジルコニウム化合物を添加し、予分散液の冷却時間の観点から温度15℃〜25℃での添加がより好ましい。
分散処理時における回転又は撹拌速度や処理時間などの分散条件については、組成や使用する分散装置などにより適宜選択すればよい。
例えば、予分散するには、気相法シリカと分散剤を溶媒に添加して(例えば、水中のシリカ微粒子は10〜20質量%)、(株)シンマルエンタープライゼス製KDL−PILOTを用いて、分散させる方法等が挙げられる。
予分散する液は、気相法シリカの少なくとも1種を含有して構成される。
気相法は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が主流であり、「気相法シリカ」とは該気相法によって合成されたシリカ(無水シリカ微粒子)を意味する。
気相法シリカは、含水シリカと表面のシラノール基の密度、空孔の有無等に相違があり、異なった性質を示すが、空隙率が高い三次元構造を形成するのに適している。この理由は明らかではないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が5〜8個/nm2で多く、シリカ微粒子が密に凝集(アグリゲート)し易く、一方、気相法シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であり少ないことから疎な軟凝集(フロキュレート)となり、その結果、空隙率が高い構造になるものと推定される。
気相法シリカの含有量は、予分散液全質量に対して、10〜30質量%が好ましく、13〜25質量%がより好ましい。
気相法シリカの後述のインク受容層中における含有量としては、インク受容層の全固形分に対し、50〜90質量%が好ましく、60〜80質量%がより好ましい。
本発明においては、予分散する液には分散剤の少なくとも1種を含有する。
分散剤としては、シリカ分散液の経時変化、インク受容層形成用塗布液の高粘度化の抑制及び画像濃度の向上の観点から、カチオンポリマーが好ましい。
カチオンポリマーとしては、カチオン性基として、第1級〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好適に用いられる。
上記カチオンポリマーとしては、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(カチオンモノマー)の単独重合体や、該カチオンモノマーと他のモノマー(以下、「非カチオンモノマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマーは、水溶性ポリマー又は水分散性ラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N―ビニルイミダゾール、N―ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられる。
また、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどの単位を用い、重合後に加水分解によってビニルアミン単位とすること、及びこれを塩にしたものも利用できる。
上記非カチオンモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。
上記非カチオンモノマーも、一種単独で又は二種以上を組合せて使用できる。
また、本発明における分散剤としては、分散性向上、特に増粘防止の観点から、重量平均分子量が60000以下のカチオンポリマーであることが好ましく、特に40000以下のカチオンポリマーが特に好ましい。
本発明に用いられるジルコニウム化合物としては、特に限定されず種々の化合物が使用できる。
本発明に用いられるジルコニウム化合物としては、例えば、ヒドロキシ塩化ジルコニル、塩化ジルコニル、硝酸ジルコニル、酢酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム化合物等が挙げられる。
これらのジルコニウム化合物の中でも、シリカ分散液の増粘の抑制の観点から、ヒドロキシ塩化ジルコニル、塩化ジルコニル、硝酸ジルコニル、酢酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウムから選ばれる1種以上が好ましく、ヒドロキシ塩化ジルコニル、酢酸ジルコニルがより好ましく、ヒドロキシ塩化ジルコニル、酢酸ジルコニルが特に好ましい。
前記ジルコニウム化合物の添加量は、気相法シリカ全質量に対して、上記シリカ分散液の経時変化、インク受容層形成用塗布液の高粘度化の抑制、インクジェット記録媒体の画像濃度向上の観点から、1〜10質量%が好ましく、1〜7質量%がより好ましく、1〜5質量%が特に好ましい。
本発明における予分散液に用いることができる溶媒としては、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を挙げることができる。前記有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン等が挙げられる。
微分散工程は、前記予分散工程で予分散して得られた分散液を、気相法シリカの飽和吸着量(質量)に対して40質量%以上74質量%以下の分散剤を含む液として微分散する工程であり、前記予分散液を更に微粒化することができる。
本発明において、「微粒化」とは、予分散後の分散液を分散機により体積平均粒径が5μm以上の粗大粒子の割合が5%以下となるように微粒化することをいう。体積平均粒径は、微粒化後の液を粒径測定機(例えばHORIBA(株)製のLA910)により測定して求められる値である。
微分散時の分散剤の添加量は予分散時の分散剤の添加量を除いた量を添加することとなり、分散剤を含む液として分散剤の全量では、気相法シリカの飽和吸着量(質量)に対して、40質量%以上74質量%以下とし、40質量%未満であるとシリカ分散液を用いて得られたインク受容層形成用塗布液の粘度は高くなり、塗布適性が悪くなる。また、74質量%を超えると、シリカ微分散後のシリカ分散液を用いて製造されたインクジェット記録媒体の画像濃度は低く、また、時間経過ともに更に低下するという性能変化を起す。
分散剤を含む液として微分散時の分散剤全体の添加量は、上記シリカ分散液の経時変化、インク受容層形成用塗布液の高粘度化の抑制、インクジェット記録媒体の画像濃度向上の観点から、45質量%以上74質量%以下が好ましく、55質量%以上74質量%以下がより好ましく、55質量%以上70質量%以下が特に好ましい。
微分散は、気相法シリカの再凝集抑制の観点から予分散後7日以内に行なうことが好ましく、コスト、生産性の観点から2日以内がより好ましい。
微分散を行なう際の分散剤量は、予分散時に分散剤を分割添加した場合、残りの分散剤を添加して行う。
−微粒子−
本発明の効果を損なわない範囲で、気相法シリカ以外の微粒子を添加してもよい。
有機微粒子、無機微粒子のいずれでもよいが、インク吸収性及び画像安定性の点から、無機微粒子が好ましい。
また、アルミナ微粒子の中では気相法アルミナ微粒子が比表面積が大きく好ましい。該気相法アルミナの平均一次粒子径は50nm以下であり、20nm以下が更に好ましい。
更に、平均一次粒径が50nm以下のコロイダルシリカも好ましいものとして挙げられる。
すなわち、本発明に用いてもよい無機微粒子としては、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子、擬ベーマイトが好ましい。
加熱処理工程は、前記微分散した分散液を加熱する工程である。
加熱処理を行うことにより、シリカ分散液の増粘を効果的に抑制することができる。
微分散後の加熱処理は、再凝集や水の蒸発による粘度上昇を抑制する観点で、30℃〜80℃であることが好ましく、35℃〜60℃であることがより好ましい。加熱時間は加熱温度等に依存し、室温に近い温度では加熱時間を長くする必要がある。30℃〜80℃で加熱処理を行う場合、加熱時間は1〜40時間が好ましく、1〜20時間がより好ましく、5〜15時間が更に好ましい。35℃〜60℃で加熱処理を行う場合、加熱時間は1〜20時間が好ましく、5〜15時間がより好ましい。
加熱処理後、シリカ分散液の増粘抑制の観点から、インク受容層形成用塗布液を作製するまでの時間は、2日以内であることが好ましい。
次に、本発明のインクジェット記録媒体の製造方法について説明する。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、支持体上に少なくとも1層からなるインク受容層を有するインクジェット記録媒体の製造方法であって、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を形成するインク受容層形成工程を有している。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、本発明のシリカ分散液の製造方法により製造されたシリカ分散液と水溶性樹脂とを混合して塗布液を調製する工程(塗布液調製工程)と、支持体上に前記塗布液を塗布してインク受容層を形成する工程(インク受容層形成工程)と、を有する。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、上記構成とすることにより、高粘度化が抑制され、かつ、塗布適性に優れた塗布液を用いて、画像濃度に優れるインク受容層を有するインクジェット記録媒体を製造することができる。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、上記工程以外に、更に、必要に応じてその他の工程を設けてもよい。
以下、本発明のインクジェット記録用媒体の製造方法について説明する。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、本発明のシリカ分散液の製造方法により製造されたシリカ分散液と、水溶性樹脂とを混合して塗布液を調製する塗布液調製工程を含む。
塗布液は、水溶性樹脂を水溶液としてシリカ分散液に添加して調製することが塗布液の物性(粘度)の変化が少なく、経時安定性に優れる塗布液となる点で好ましい。
本発明のシリカ分散液の製造方法により得られたシリカ分散液に、水溶性樹脂の水溶液(例えば、上記気相法シリカの1/3程度の質量の水溶性樹脂となるように)を加えて調製することができる。
得られた塗布液は均一なゾル状態であり、これを下記塗布方法で支持体上に塗布し乾燥させることにより、三次元網目構造を有する多孔質性のインク受容層を形成することができる。
本発明における塗布液は、上記シリカ分散液に更に水溶性樹脂を少なくとも含み、必要に応じてその他の成分を含んで構成される。
塗布液に用いるシリカ分散液の構成成分は、シリカ分散液の製造方法に記載された成分と同じであり、好ましい例も同様である。
塗布液は、水溶性樹脂の少なくとも1種を含んで構成される。
水溶性樹脂としては、特に限定されず用いることができる。例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。
また、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等も挙げることができる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂以外の水溶性樹脂の例としては、特開平11−165461号公報の「0011」〜「0014」に記載の化合物なども挙げられる。
これら水溶性樹脂はそれぞれ単独で用いても良く、2種以上を併用して用いてもよい。
尚、透明性を保持する観点からは、気相法シリカに組み合わされる水溶性樹脂の種類が重要となる。前記気相法シリカにおいては、該水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、その中でも、鹸化度70〜100%のポリビニルアルコール系樹脂がより好ましく、鹸化度80〜99.5%のポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
インクジェット記録において、上述のようにして得られた多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みの発生しない真円性の良好なドットを形成することができる。
気相法シリカ(x)と水溶性樹脂(y)との質量含有比〔PB比(x/y)〕は、インク受容層の膜構造及び膜強度にも大きな影響を与える。即ち、質量含有比〔PB比〕が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなるが、密度や強度は低下する傾向にある。
本発明における塗布液は、前記水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤を含んでもよい。前記架橋剤の含有により、前記水溶性樹脂の架橋反応によって硬化された多孔質のインク受容層が得られる。
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;メラミン樹脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ樹脂;
該多価金属化合物としては、水溶性のものが好ましく、例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガン二水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)二水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、アルミニウムミョウバン、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、フェノールスルホン酸亜鉛、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネート、チタンアセチルアセトネート、乳酸チタン、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストリん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドリん酸n水和物、硝酸ガリウム、硝酸ゲルマニウム、硝酸ストロンチウム、酢酸イットリウム、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硝酸インジウム、硝酸ランタン、塩化ランタン、酢酸ランタン、安息香酸ランタン、塩化セリウム、硫酸セリウム、オクチル酸セリウム、硝酸プラセオジミウム、硝酸ネオジミウム、硝酸サマリウム、硝酸ユーロピウム、硝酸ガドリニウム、硝酸ジスプロシウム、硝酸エルビウム、硝酸イッテルビウム、塩化ハフニウム、硝酸ビスマス等が挙げられる。
塗布液に用いることができる溶媒としては、前記予分散液に記載された溶媒と同様である。
本発明における塗布液は、上記成分に加え、必要に応じてその他の添加剤、例えば、特開2003−335043号公報の段落番号[0062]〜[0079]に記載の界面活性剤、媒染剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、モノマー、重合開始剤、重合禁止剤、滲み防止剤、防腐剤、粘度安定剤、消泡剤、帯電防止剤、マット剤、カール防止剤、耐水化剤等を含んで構成することができる。
本発明において、塗布液は界面活性剤を含有しているものが好ましい。該界面活性剤としてはカチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、フッ素系、シリコン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
上記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよびポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリーコールジエチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)等が挙げられ、これらの中でもポリオキシアルキレンアルキルエーテル類が好ましい。該ノニオン系界面活性剤は、塗布液および溶液において使用することができる。また、上記ノニオン系界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、形成画像の耐水性及び耐経時ニジミの向上を図るために、インク受容層を形成する塗布液に媒染剤の少なくとも1種を含有することができる。
上記媒染剤としては有機媒染剤としてカチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)、又は無機媒染剤が好ましく、該媒染剤をインク受容層中に存在させることにより、アニオン性染料をインクとして有する液状インクとの間で相互作用しインクを安定化し、耐水性や耐経時ニジミを向上させることができる。有機媒染剤および無機媒染剤はそれぞれ単独種で使用しても良いし、有機媒染剤および無機媒染剤を併用してもよい。
本発明における有機媒染剤としては、特に経時滲みの防止の観点から、重量平均分子量が100000以下のポリアリルアミン及びその誘導体が好ましい。
特にアルミニウム含有化合物、ジルコニウム含有化合物が好ましい。さらに水溶性アルミニウム化合物(硫酸アルミニウム、アルミニウムミョウバン、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物ウムなど)、水溶性ジルコニウム化合物(酢酸ジルコニル、硫酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム、硝酸ジルコニル、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウムなど)が好ましい。特にポリ塩化アルミニウムが好ましい。
無機媒染剤は単独で使用しても併用してもよい。併用して用いる場合は、少なくともアルミニウム含有化合物またはジルコニウム含有化合物を含むのが好ましい。更にアルミニウム含有化合物及びジルコニウム含有化合物を併用するのが好ましい。
本発明でインク受容層に含まれる上記媒染剤量は、0.01g/m2〜5g/m2が好ましく、0.1g/m2〜3g/m2がより好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、支持体上に前記塗布液を塗布してインク受容層を形成する工程(以下、「インク受容層形成工程」ともいう。)を含む。前記インク受容層形成工程においては、支持体上に、前記塗布液を塗布するが、更に、必要に応じて、塗布液上に、その他の塗布液を塗布してもよい。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、前記インク受容層形成工程で形成された前記インク受容層を冷却する工程や、前記インク受容層を乾燥する工程(以下、「乾燥工程」ともいう。)を更に有してもよい。
前記インク受容層を冷却する方法としては、インク受容層が形成された支持体を、0〜10℃に保たれた冷却ゾーンで、5〜30秒冷却させて、インク受容層の冷却温度が0〜20℃となるようにする方法が好適である。
ここで、前記インク受容層の温度は、膜面の温度を測定することにより測定する。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、(1)前記塗布液を塗布すると同時に、又は、(2)前記塗布液塗布によって形成されるインク受容層の乾燥途中であって前記インク受容層が減率乾燥を示す前、の何れかのときに、塩基性化合物を含む液を付与し、前記インク受容層の架橋硬化を行なう工程(以下、「硬化工程」ともいう。)を、更に有することが好ましい。
前記同時塗布(重層塗布)は、例えば、エクストルージョンダイコーター、カーテンフローコーター等の公知の塗布装置を用いて行うことができる。
本発明においては、前記塗布液(更に、必要に応じてその他の塗布液)を、支持体側からこの順となるように、同時塗布(同時重層塗布)又は1層ずつ塗布してインク受容層を形成した後、形成されたインク受容層の乾燥途中であって該インク受容層が減率乾燥を示す前に、(i)該インク受容層上に更に「塩基性化合物を含む液」を塗布する方法、(ii)スプレー等により「塩基性化合物を含む液」を噴霧する方法、(iii)前記インク受容層が形成された支持体を「塩基性化合物を含む液」中に浸漬する方法、が挙げられる。
ここで、硬化工程における前記「塩基性化合物を含む液」について説明する。
〜塩基性化合物〜
本発明における「塩基性化合物を含む液」は、塩基性化合物を少なくとも1種含有する。
塩基性化合物としては、弱酸のアンモニウム塩、弱酸のアルカリ金属塩(例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなど)、弱酸のアルカリ土類金属塩(例えば、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸バリウムなど)、ヒドロキシアンモニウム、1〜3級アミン(例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリへキシルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミンなど)、1〜3級アニリン(例えば、ジエチルアニリン、ジブチルアニリン、エチルアニリン、アニリンなど)、置換基を有してもよいピリジン(例えば、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、4−(2−ヒドロキシエチル)−アミノピリジンなど)、等が挙げられる。
なお、塩基性化合物は、2種以上を併用することができる。
「塩基性化合物を含む液」は、アルカリ溶液として用いることで硬膜を促進でき、pH7.1以上に調製されるのが好ましく、より好ましくはpH8.0以上であり、特に好ましくはpH9.0以上である。前記pHが7.1以上であると、第2の塗布液及び/又は第3の塗布液に含まれることがあるバインダーの架橋反応をより進めることができ、ブロンジングやインク受容層のひび割れをより効果的に抑制できる。
支持体上にインク受容層を形成した後、該インク受容層は、例えば、スーパーカレンダ、グロスカレンダ等を用い、加熱加圧下にロールニップ間を通してカレンダー処理を施すことにより、表面平滑性、光沢度、透明性および塗膜強度を向上させることが可能である。しかし、該カレンダー処理は、空隙率を低下させる要因となることがあるため(即ち、インク吸収性が低下することがあるため)、空隙率の低下が少ない条件を設定しておこなう必要がある。
また、カレンダー処理時のロール間の線圧としては、50〜400kg/cmが好ましく、100〜200kg/cmがより好ましい。
この点を考慮すると、インクジェット記録の場合には、インク受容層の層厚としては、10〜50μmが好ましい。
上記空隙率および細孔メジアン径は、水銀ポロシメーター((株)島津製作所製の商品名「ボアサイザー9320−PC2」を用いて測定することができる。
上記ヘイズ値は、ヘイズメーター(HGM−2DP:スガ試験機(株))を用いて測定することができる。
本発明におけるインクジェット記録媒体の支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料からなる不透明支持体のいずれをも使用できる。インク受容層の透明性を生かす上では、透明支持体又は高光沢性の不透明支持体を用いることが好ましい。
上記透明支持体の厚みとしては、特に制限はないが、取り扱い易い点で、50〜200μmが好ましい。
<支持体の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネス(CSF)で300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5%添加し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿して支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。
上記ポリオレフィン樹脂被覆紙のオモテ面に高周波コロナ放電処理を施した後、水に下記組成となるように各成分を添加した下塗り層塗布液を、ゼラチン塗布量が50mg/m2(約0.05μm)となるように塗布乾燥して支持体を得た。
(1)石灰処理ゼラチン 100部
(2)スルホコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 2部
(3)クロム明ばん 10部
―シリカ予分散液Aの作製―
Conti−TDS(吸引式分散攪拌機、ダルトン(株)製)を用いて、下記組成の成分を混合して予分散を行った。そして予分散終了後の液を25℃に冷却して0.54部のZA―30(第一稀元素化学工業(株)製、酢酸ジルコニル、固形分濃度50質量%液)を添加して予分散液を得た。
(1)イオン交換水 39.87部
(2)アエロジル300(一次粒子径7nm) 10.00部
(エボニックデグッサ(株)製、気相法シリカ微粒子)
(3)シャロールDC−902P(51.5%溶液) 0.78部
(第一工業製薬(株)製、分散剤)
上記のシリカ予分散液を液液衝突型分散機(アルティマイザー、((株)スギノマシン製)を用いて微分散を行った(分散条件 圧力:100MPa)。このとき分散剤の量は気相法の飽和吸着量に対して73質量%であった。また微分散後の液を45℃の恒温恒湿槽(エスポック(株)製)に10時間保管して加熱処理を行い、微分散液を得た。
(1)PVA235 22部
(クラレ(株)製、鹸化度88.0モル%、重合度3500)
(2)イオン交換水 290部
(3)ジエチレングリコールモノブチルエーテル 3.4部
(協和発酵ケミカル(株)製、ブチセノール20P)
(4)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤) 0.4部
(花王(株)製、エマルゲン109P)
(インク受容層の形成)
上記で作製した支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、該オモテ面に、下記組成のインク受容層形成用塗布液の132g/m2に対して、下記組成からなるインライン液を9.1g/m2の速度でインライン混合した塗布液をエクストルージョンダイコーターを用いて塗布を行い、インク受容層を形成した。
(1)シリカ微分散液A 107部
(2)イオン交換水 11.4部
(3)ホウ酸(7.5%溶液) 10.2部
(4)SC−506(6.0%溶液) 0.16部
(ハイモ(株)製)
(5)ポリビニルアルコール溶解液A 60.5部
(6)スーパーフレックス650(25%溶液) 3.1部
(第一工業製薬(株)製、カチオン性ポリウレタン)
(7)エマルゲン109%(10%溶液) 1.3部
(花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、界面活性剤)
(8)エタノール(59%水溶液) 16.8部
(1)ポリ塩化アルミニウム水溶液 2.5部
(大明化学工業(株)製、固形分濃度23%、アルファイン83、塩基度83%)
(2)イオン交換水 7.5部
(1)ホウ酸 0.65部
(2)炭酸アンモニウム(1級:関東化学(株)製) 5.0部
(3)イオン交換水 88.35部
(4)エマルゲン109%(10%溶液) 6.0部
(花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、界面活性剤)
―分散剤の飽和吸着量測定―
分散剤の飽和吸着量は、分散剤の添加量を変えたシリカ分散液を作製し、それぞれ分散剤の吸着量を測定して飽和吸着量を測定した。分散剤吸着量の測定は25℃にて実施し、分散液を80000rpm、30分の条件で遠心分離(ベックマンコールター(株)製、Optima XL−100K Ultracentrifuge)し、上澄み液に含まれるシリカに未吸着の分散剤を分離し、それを24時間凍結乾燥(EYALA(株)製、フリーズドライヤーFDU−540)して水分を除去し、NMR測定(VARIAN(株)製、MERCURY)でN−メチルのピーク強度(3.2ppm)の測定を行った。分散剤を標準試料として、それとのN−メチルのピーク強度比較からシリカに吸着される分散剤の吸着量を算出した。
フロンティアドライミニラボDL410用インク(富士フイルム(株)製)を用いて、25℃、60%RHの環境下で最高濃度の黒ベタ画像を、上記で得られたインクジェット記録媒体に印画した。得られた画像の画像濃度測定は、分光光度計スペクトロリノ(グレタグマクベス社製)を用いて視野角2°、光源F8、フィルターなしの条件で行なった。実施例1の画像濃度を基準にして下記式に基づき評価を行った。数値が高いほど画像濃度が濃いほど、数値は大きくなる。
画像濃度(%)=(1−(検体の画像濃度)/(実施例1の画像濃度))×100
上記で作製してインク受容層形成用塗布液を、作製から24時間経過後に35℃の液温でB型粘度計を用いて粘度測定を行った。
上記で得られたシリカ微分散液を液温度30℃で7日間保管した後に、インク受容層形成用塗布液を作製し、上記記載の方法でインクジェット記録媒体を得た。シリカ微分散液の7日間保管前後のインクジェット記録媒体の画像濃度の差を評価した。
実施例1において、シリカ予分散液のシャロールDC−902P添加量を0.78部から0.73部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例2において、シリカをアエロジル300からアエロジル300SV(一次粒子径7nm、日本アエロジル(株)製、気相法シリカ微粒子)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例1において、シリカ分散液のシャロールDC−902P添加量を0.78部から0.57部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例1において、シリカ分散液のシャロールDC−902P添加量を0.78部から0.47部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例1において、45℃のシリカ予分散液に対してZA―30を添加した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例1において、15℃のシリカ予分散液に対してZA−30を添加した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例1において、30℃のシリカ予分散液に対してZA−30を添加した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例1において、ZA−30の添加量を気相法シリカに対して0.8質量%に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例1において、ZA−30の添加量を気相法シリカに対して5.4質量%に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例1において、ZA−30の添加量を気相法シリカに対して7.2質量%に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
実施例1において、ZA−30の添加量を気相法シリカに対して10.3質量%に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
参考例6において、シリカ分散液のシャロールDC−902P添加量を0.78部から0.98部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
参考例6において、シリカ分散液のシャロールDC−902P添加量を0.78部から0.39部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
参考例6において、微分散後の加熱処理を実施しない以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
比較例1において、微分散後の加熱処理を実施しない以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。
参考例6において、シリカ予分散液に対してZA−30を添加しなかった以外は、参考例6と同様に行い、評価した。
Claims (5)
- 気相法シリカ及び分散剤を含む液を予分散し、予分散して得られた前記分散液を25℃以下に冷却した後に、ジルコニウム化合物を添加する予分散工程と、前記予分散により得られた分散液を、気相法シリカの飽和吸着量(質量)に対して40質量%以上74質量%以下の分散剤を含む液として微分散する微分散工程と、前記微分散後の分散液を加熱処理する加熱処理工程と、を有するシリカ分散液の製造方法。
- 前記加熱処理工程は、温度30〜80℃で、1時間以上加熱処理を行う請求項1に記載のシリカ分散液の製造方法。
- 前記ジルコニウム化合物の添加量が、気相法シリカ全質量に対して、1〜10質量%である請求項1又は請求項2に記載のシリカ分散液の製造方法。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシリカ分散液の製造方法により製造されたシリカ分散液と、水溶性樹脂とを混合して塗布液を調製する塗布液調製工程と、支持体上に前記塗布液を塗布してインク受容層を形成するインク受容層形成工程と、を含むインクジェット記録媒体の製造方法。
- インク受容層形成工程は、(1)前記塗布液を塗布すると同時に、又は、(2)前記塗布液の塗布によって形成される塗布層の乾燥途中であって前記塗布層が減率乾燥を示す前、の何れかのときに、塩基性化合物を含む液を付与し、前記塗布層の架橋硬化を行なってインク受容層を形成する請求項4に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
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