JP5412438B2 - 強化弁座を持つバルブ組立体 - Google Patents

Description

本発明は、全体として、流れ制御バルブ及びその構造の分野に関する。更に詳細には、本発明は、バルブ構成要素用のシール面を提供するエラストマー製強化弁座を含むバルブの内部構成要素に関する。

プロセス媒体の流れを制御するため、例えばナイフゲートバルブやラインブラインドバルブ等の流れ制御バルブが使用されている。こうした流れ制御バルブは、例えば採鉱産業や製紙産業等で使用される研磨性又は腐蝕性のスラリーに関して使用するのに特に適している。当該技術分野で周知の一つの形態のゲートバルブはハウジングを有し、このハウジングは、二つの半部で形成されており、互いに連結されたとき、バルブハウジング及びこのバルブハウジングを貫通した通路を形成する。ハウジングの両側には、バルブをパイプラインに設置するための連結部が設けられており、例えば、ハウジングをパイプのフランジ端にボルト止めできる。バルブを通る流体の流れを制御するため、バルブはナイフゲートを含み、このナイフゲートは、二つのバルブ本体半部で形成されたバルブ本体内に配置される。作動中、ナイフゲートを持ち上げると、バルブが開放し、プロセス媒体が通路を通って流れる。ナイフゲートを下ろすと、バルブが閉鎖され、プロセス媒体が通路を通って流れないようにされる。

バルブ本体半部の各々に凹所が設けられており、これらの凹所には、ナイフゲートとバルブ本体との間に密封機能を提供する弁座が配置される。弁座は、ゲートが開放形体にあるとき、ゲートに対してシールし、プロセス媒体がバルブを通って流れることができるようにすると同時に、バルブハウジングからのプロセス漏れを実質的になくす。従来の弁座の水平方向上部分は、ゲートバルブを上下させるときにバルブ本体内で変位する。バルブ本体の凹所内でこのように移動することにより、プロセス媒体を媒体ハウジング内に漏らしてしまう。一つの従来の弁座は、弁座の水平部分内に一つ又はそれ以上の注入チャンバを含む。これらのチャンバは、バルブハウジングの外側からアクセスでき、ナイフゲートとシールを形成する注入可能なパッキングを受け入れるようになっている。しかしながら、注入可能なパッキングを使用しても、バルブ本体の凹所内での変位を阻止するのに十分な剛性を弁座に提供しない。かくして、バルブの開閉時にバルブハウジング内での変位を阻止するように形成されたナイフゲート用弁座が必要とされている。

本発明の好ましい実施例は、第１及び第２のバルブ本体半部によってバルブ本体が形成されたナイフゲートバルブに関する。これらのバルブ半部を組み立て、流路、ナイフゲートチャンネル、及び弁座チャンネルを形成する。ナイフゲートは本体半部間に配置され、ゲートチャンネルを横切るようになっている。ナイフゲートは、前記バルブを通してプロセス流を流すことができる開放位置及びバルブを通したプロセス流を阻止する閉鎖位置にあるように形成されている。ナイフゲートは、更に、下縁部を含む。弁座組立体がチャンネルガイド内に位置決めされる。弁座組立体は、水平セグメント、一対の垂直セグメント、及びナイフゲートの下縁部と対応する下セグメントによって形成される。弁座組立体は、第１及び第２のバルブ本体半部間で圧縮される。ナイフゲートが弁座組立体を横切るとき、水平セグメントがその剛性を維持するように、少なくとも一つの強化プレートが水平セグメントの一部内に配置されている。

図１は、本発明によるバルブスリーブを持つナイフゲートバルブの斜視図である。 図２は、図１に示すナイフゲートバルブの本体半部の内部を示す断面図である。 図３は、図１に示すナイフゲートバルブの弁座組立体の斜視図である。 図４は、図３に示す弁座組立体のＡ−Ａ線に沿った断面図である。 図５は、本発明によるバルブスリーブを持つナイフゲートバルブの別の実施例の斜視図である。 図６は、図５に示すナイフゲートバルブの一体のバルブ本体の斜視図である。 図７は、図５に示すナイフゲートバルブの弁座組立体の斜視図である。 図８は、図７に示す弁座組立体内に一体に形成された強化プレートを示す図である。

図１は、プロセスライン内に連結するための本発明によるナイフゲートバルブの一実施例の斜視図である。バルブ１０は、全体として、本体半部１ａ及び１ｂを含み、これらの半部がバルブハウジング１及びプロセス媒体が流通する通路即ちゲートチャンネル２を形成する。本体半部１ａ及び１ｂは、ゲート６を受け入れるゲートチャンネルを形成する。ゲートチャンネルを開放することによりプロセス流がバルブ１０を通って流れることができ、閉鎖することによってプロセス流がバルブ１０を通過しないようにする。本体半部１ａ及び１ｂは、これらの本体半部１ａ及び１ｂの周囲に間隔が隔てられた関係で配置されたねじ穴５に受け入れられた複数の本体ボルト４で連結されている。ヨークポスト１８の第１端が本体半部１ａ及び１ｂに連結されており、上端即ち第２端がヨークトッププレート１９に連結されている。ステム組立体１３がゲート６に締結具ブロック８で連結されている。締結具ブロック８は、例えば、締結具９ａ及び９ｂを含んでいてもよい。ハンドル２２がトッププレート１９の上に取り付けられており、このハンドル２２を回すとステムナット（図示せず）が回転し、ステムを上下に直線的に引っ張り、これによってゲート６を上下する。ハンドル作動式のバルブ１０を示したが、空気圧作動式アクチュエータ、液圧作動式アクチュエータ、及び電動式アクチュエータを含むがこれらに限定されないこの他の種類のアクチュエータを使用してゲートの開閉を行ってもよい。

図２は、本体ボルト４を受け入れるようになった複数のオリフィス２４を持つ本体半部１ａの内部を示す斜視図である。本体半部１ａの内面２１には、弁座組立体３０（図３参照）を受け入れる凹所をなしたチャンネルガイド２５が設けられている。チャンネルガイド２５は、実質的に水平なチャンネル部分２６と、実質的に垂直な一対のチャンネル部分２７と、湾曲したチャンネル部分２８とを含む。本体半部１ａは、更に、湾曲したチャンネル部分２８内に配置されたフランジ部分２９を含む。このフランジ部分２９は、弁座組立体３０をハウジング内に保持するのを補助する。本体半部１ａの内部のオーバーハング区分３０ａは、チャンネルガイド２５の一部並びに垂直チャンネル２７の区分を形成する。オーバーハング区分３０ａは、以下に説明するように、弁座組立体３０をハウジング１内に保持するのを補助する。本体半部１ｂは、本体半部１ａに関して鏡像対称をなしている。

図３は、水平セグメント３６、一対の垂直セグメント３７、及び湾曲下セグメント３８によって形成された弁座組立体３０の斜視図である。弁座組立体３０は、ゲート６がバルブ１０内で閉鎖位置にあるときにゲート６と弁座組立体３０との間にシールが形成されるようにチャンネルガイド２５内に位置決めされる。弁座組立体３０は、セグメント３６、３７、及び３８の各々が一体に形成されたエラストマー材料で形成されていてもよい。逆に、弁座組立体３０は、バルブ１０が開放位置にあるとき、ゲート６をハウジング１内で上方に移動できるように形成されている。弁座組立体３０の垂直セグメント３７及び湾曲下セグメント３８の内面４０に沿って、押縁４１が中央に配置されている。この押縁４１は、バルブ１０が閉鎖位置にあるとき、ゲート６の外周と接触する。湾曲下セグメント３８には、本体半部１ａのフランジ部分２９（図２参照）を受け入れるキャビティ４２が設けられている。同様に、湾曲下セグメント３８の反対側にも、本体半部１ｂのフランジ部分を受け入れる第２キャビティが設けられている。水平セグメント３６は、内壁３６ａ、３６ｂ、３６ｃ、及び３６ｄによって形成されたゲート開口部４３を含む。このゲート開口部４３を通してゲート６が位置決めされる。ゲート開口部４３は、ゲート６が閉鎖位置にあるとき、水平セグメント３６の内壁３６ａ、３６ｂ、３６ｃ、及び３６ｄがゲート６の周囲表面と十分なシールを形成するように、ゲート６の長さ寸法及び幅寸法と対応する長さ寸法及び幅寸法を有する。

図４は、線Ａ−Ａに沿った弁座組立体３０の断面図である。水平セグメント３６は強化プレート４５を含む。この強化プレート４５は、エラストマー材料と一体成形されており且つゲート開口部４３の各側に設けられている。強化プレート４５は、ゲート開口部４３と整合した開口部即ちスロットを含む。強化プレート４５は、例えば、金属製であってもよく、水平セグメント３６の全長に亘って延びていてもよく、又は水平セグメント３６の長さの一部に亘って延びていてもよい。強化プレート４５は、バルブ１０の開閉時にゲート６が開口部４３を通って移動するときにその構造を維持するように、弁座組立体３０に対して、及び特に水平セグメント３６に対して剛性を提供する。このように、凹所をなしたチャンネルガイド２５内での弁座組立体３０の変位が減少し、これによってナイフゲート６の開閉時にバルブハウジング１内で生じることがある漏れをなくす。更に、強化プレート４５は、ゲート６の周囲表面と接触したとき、開口部４３及び関連した内壁３６ａ、３６ｂ、３６ｃ、及び３６ｄが拡がらないようにする。図２を再び参照すると、水平セグメント３６を水平チャンネル部分２６内に位置決めした後、パッキング材料をセグメント３６上に充填し、パッキンググランド７を本体半部１ａ及び１ｂに取り付ける。使用されたパッキング材料は当該技術分野で周知の材料であり、これには、例えばアクリル、テフロン（テフロンは登録商標である）、テフロングラファイト、ケブラー（ケブラーは登録商標である）等の様々な糸が含まれる。これらの材料を編成して正方形のパッキング材料にしてもよく、主にテフロンで形成されたモーダブル(modable) 材料であってもよく、又はエラストマーコアの周囲に編成したパッキングであってもよい。

図５は、プロセスライン内に連結するための本発明によるナイフゲートバルブの別の実施例の斜視図である。このナイフゲートバルブは、一体のバルブ本体１０１を有する。詳細には、バルブ１００は、全体として、一体のバルブ本体１０１を有し、このバルブ本体１０１は、プロセス媒体が流通する通路即ちチャンネル１０２を形成する。一体のバルブ本体１０１は、ゲート１０６を受け入れるゲートチャンネルを含む。ゲートチャンネルを開放することにより、プロセス流がバルブ１００を通って流れることができ、閉鎖することにより、バルブ１００を通るプロセス流を阻止する。一体のバルブ本体１０１は、その周囲に間隔が隔てられた関係で配置された複数のねじ穴１０５を介してプロセスパイプラインに連結される。ヨークポスト１１８の第１端が一体のバルブ本体１０１に連結されており、上端即ち第２端がヨークトッププレート１１９に連結されている。ステム組立体１１３が締結具ブロック１０８でゲート１０６に連結されている。締結具ブロック１０８は、例えば、締結具１０９ａ及び１０９ｂを含んでいてもよい。ハンドル１２２がトッププレート１１９の上に取り付けられており、このハンドルを回すとステムナット（図示せず）が回転し、ゲート１０６を上下させる。この実施例でも、バルブ１００はハンドル作動式のバルブとして示したが、空気圧作動式アクチュエータ、液圧作動式アクチュエータ、及び電動式アクチュエータを含むがこれらに限定されないこの他の種類のアクチュエータを使用してゲート１０６の開閉を行ってもよい。

図６は、プロセス媒体が流通する通路即ちチャンネル１０２を形成する一体のバルブ本体１０１を示す斜視図である。一体のバルブ本体１０１は、図１及び図２に示す本体半部１ａ及び１ｂが形成するチャンネルと同様の弁座チャンネル１２６を含む。図７に示す弁座組立体１３０は、ゲート１０６がバルブ１００内で閉鎖位置にあるとき、ゲート１０６と弁座１３０との間にシールが形成されるように、一体のバルブ本体１０１の弁座チャンネル１２６に位置決めされる。詳細には、図７は、水平セグメント１３６、一対の垂直セグメント１３７、及び湾曲下セグメント１３８によって形成された弁座組立体１３０の斜視図である。弁座組立体１３０は、セグメント１３６、１３７、及び１３８の各々が一体に形成されたエラストマー材料で形成されていてもよい。ゲート開口部１４３の長さ寸法及び幅寸法は、ゲート１０６の長さ寸法及び幅寸法と対応し、ゲート１０６が閉鎖位置にあるとき、水平セグメント１３６の開口部１４３の内壁がゲート１０６の周囲表面と十分なシールを形成する。更に、押縁１４１が弁座組立体１３０の垂直セグメント１３７及び湾曲下セグメント１３８の内面に沿って中央に配置されている。この押縁１４１は、バルブ１００が閉鎖位置にあるとき、ゲート１０６の外周と接触する。

弁座組立体１３０が二つのバルブ本体半部間でなく一体のバルブ本体１０１に位置決めされるため、弁座を弁座チャンネル１２６に押し込む上で十分な剛性が必要とされる。図８は、弁座組立体の各セグメント１３６、１３７、及び１３８の各々に一体に形成された強化プレート１３６ａ、１３７ａ、１３７ｂ、及び１３８ａを示す。セグメント１３６内に位置決めされた強化プレートには、ゲート開口部１４３と整合する開口部又はスロット１５０が形成されている。強化プレート１３６ａ、１３７ａ、１３７ｂ、及び１３８ａは、金属、又は弁座組立体１３０をバルブ本体１０１の弁座チャンネル１２６に設置するときにその剛性を維持できるのに十分な剛性を持つ他の材料でできた単一のピースであってもよい。次いで、弁座組立体１３０の形成に使用されるエラストマー材料を強化プレート１３６ａ、１３７ａ、１３７ｂ、及び１３８ａの周囲に成形する。弁座チャンネル１２６に設置した後、パッキング材料をパッキンググランド１０７とともに弁座組立体１３０の上に配置し（図５参照）、弁座組立体１３０をバルブ本体１０１内に保持する。

本発明を特定の実施例を参照して開示したが、添付の特許請求の範囲に記載した本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、ここに説明した実施例に対する多くの変形や変更等を行うことができる。従って、本発明は、上述の実施例に限定されず、以下の特許請求の範囲及びその等価物の文言によって定義される全ての範囲を含もうとするものである。

１ バルブハウジング
１ａ及び１ｂ 本体半部
４ 本体ボルト
５ ねじ穴
６ ゲート
８ 締結具ブロック
９ａ及び９ｂ 締結具
１０ バルブ
１３ ステム組立体
１８ ヨークポスト
１９ ヨークトッププレート
２２ ハンドル
２４ オリフィス
２５ チャンネルガイド
２６ チャンネル部分
２７ チャンネル部分
２８ チャンネル部分
２９ フランジ部分
３０ 弁座組立体
３６ 水平セグメント
３７ 垂直セグメント
３８ 湾曲下セグメント

Claims (14)

1. ナイフゲートバルブにおいて、
   流路、ナイフゲートチャンネル、及び弁座チャンネルガイドを形成するバルブ本体と、
   前記ナイフゲートチャンネルを横切るようになったナイフゲートであって、下縁部を有し、開放位置において、前記バルブを通してプロセス流を流すことができ、閉鎖位置において、前記バルブを通るプロセス流を阻止するように形成されたナイフゲートと、
   前記弁座チャンネルガイド内に位置決めされ、水平セグメント、一対の垂直セグメント、及び前記ナイフゲートの前記下縁部と対応する下セグメントによって形成されており、前記バルブ本体内で圧縮される、弁座組立体と、
   前記ナイフゲートが前記弁座組立体を横切るとき、前記水平セグメントがその剛性を維持するように前記水平セグメントの一部内に配置された強化プレートとを備え、前記水平セグメントはゲート開口部を形成する一対の部材からなり、各部材はエラストマー材料からなり、強化プレートはこのエラストマー材料と一体成形されるとともに前記水平セグメントの全長に渡って延びている、バルブ。
2. 請求項１に記載のバルブにおいて、前記バルブ本体は、
   組み立てられて前記流路、前記ゲートチャンネル、及び前記弁座チャンネルを形成する第１及び第２の本体半部を含み、前記第１及び第２の本体半部は、各々前記流路の一部の周囲に配置された、前記弁座組立体を前記チャンネル座内に保持するように形成されたオーバーハング部分を有する、バルブ。
3. 請求項２に記載のバルブにおいて、
   前記第１本体半部および前記第２本体半部のうちの一方は、更に、前記チャンネル座から延びるフランジ部分を含み、
   前記弁座組立体の前記下セグメントは、好ましくは更に、前記一方の本体半部の前記フランジ部分を受け入れるようになったキャビティを含む、バルブ。
4. 請求項２に記載のバルブにおいて、
   前記第１本体半部は、更に、前記第１本体半部の周囲に間隔が隔てられた関係で配置された、前記第２本体半部に連結するため、締結具を受け入れるように形成された複数の穴を含む、バルブ。
5. 請求項２に記載のバルブにおいて、
   前記第２本体半部は、更に、前記第２本体半部の周囲に間隔が隔てられた関係で配置された、前記第１本体半部に連結するため、締結具を受け入れるように形成された複数の穴を含む、バルブ。
6. 請求項１に記載のバルブにおいて、更に、
   第１端が前記ナイフゲートに連結されており、前記ナイフゲートを上下させるアクチュエータに第２端が連結されたステム組立体を有する、バルブ。
7. 請求項１に記載のバルブにおいて、
   前記弁座組立体は、エラストマー材料により一体成形されている、バルブ。
8. 請求項１に記載のバルブにおいて、
   前記弁座組立体の前記水平セグメントは、更に、複数の内壁によって形成されたゲート開口部を含み、前記ゲート開口部は、前記ナイフゲートの寸法と対応する寸法を有する、バルブ。
9. 請求項１に記載のバルブにおいて、
   前記バルブ本体は一体のバルブ本体である、バルブ。
10. 請求項９に記載のバルブにおいて、
    前記少なくとも一つの強化プレートは第１強化プレートであり、前記弁座組立体は、更に、前記第１強化プレートに連結された第２強化プレートを含み、前記一対の垂直セグメントのうちの少なくとも一方に沿って下方に延びる、バルブ。
11. 請求項９に記載のバルブにおいて、
    前記少なくとも一つの強化プレートは第１強化プレートであり、前記ナイフゲートバルブは、更に、前記第１強化プレートに連結された、前記一対の垂直セグメントのうちの第１垂直セグメントに沿って下方に延びる第２強化プレートと、前記第１強化プレートに連結された、前記一対の垂直セグメントのうちの第２の垂直セグメントに沿って下方に延びる第３強化プレートとを含む、バルブ。
12. 請求項１０に記載のバルブにおいて、更に、
    前記第２強化プレートに連結された、前記弁座組立体の前記下セグメント内に形成された第３強化プレートを含む、バルブ。
13. 請求項１２に記載のバルブにおいて、更に、
    前記第２強化プレート及び前記第３強化プレートに連結された、前記弁座組立体の前記下セグメント内に形成された第４強化プレートを含む、バルブ。
14. 請求項９に記載のバルブにおいて、
    前記少なくとも一つの強化プレートは第１強化プレートであり、前記弁座組立体は、更に、前記第１強化プレートと一体成形された、前記一対の垂直セグメントの各々及び前記下セグメントに沿って下方に延びる第２強化プレートを含む、バルブ。

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