一例として示す作業エリア温度コントロールシステムの構成図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる作業エリア温度コントロールシステムの詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、CFD(Computational Fluid Dynamics)解析とSET*(Standard Effective Temperature)算出の一例を説明する図である。作業エリア温度コントロールシステム10は、大きな内部空間(作業場)を有する各種工場(建物)や各種ビル(建物)(図示せず)に施設され、工場やビルの内部空間の冷却が必要な場合に利用される。なお、工場やビルの内部空間は、図示がしていないが、各作業者11が作業を行う所定容積の複数の作業エリア12に区分されている。
作業エリア温度コントロールシステム10は、空調対象の各作業エリア12の温度を個別にコントロールし、それらエリア12を新標準有効温度(SET*)の快適範囲内にする。新標準有効温度(SET*)の快適範囲は、図2に示すように、その温度が22.2〜25.6℃である。このシステム10は、工場内やビル内の作業エリア12に設置されたスポット空調設備13と、温度センサ14および湿度センサ15と、コントローラ16とから形成されている。
工場は、図示はしていないが、その屋根に換気用の煙突が設置され、壁に換気窓が施設されている。ビルは、図示はしていないが、その天井に給排気口が設置されており、給気口から空気が供給され、排気口から空気が排気されている。工場やビルでは、各種複数の機械設備や事務設備、照明器具、製造品から発散する熱によって、夏期のみならず、冬期であってもその内部空間の温度が外気温度よりも大幅に上昇する場合がある。工場やビルの内部空間全域を空調装置によって冷却するには膨大な電力(エネルギー)を必要とする一方、工場内やビル内の各作業エリア12(各作業エリア)の温度を下げなければ、そこで作業する作業者11の作業効率が著しく低下する。そこで、作業エリア12のみの温度を個別に降下させる空調設備としてスポット空調設備13が有効に利用される。
スポット空調設備13は、空調装置17と、空調装置17から延びる送気ダクト18と、送気ダクト18につながるスポット空調用吹出口19(吹出口)とから形成されている。空調装置17は、送気ダクト18を介して空調空気(冷却空気)を各作業エリア12に送る。なお、空調装置17の種類に特に限定はない。スポット空調用吹出口19は、図1に示すように、作業エリア12の上方に設置され、空調装置17から送られた空調空気を作業エリア12に向かって送気する。吹出口19にはパンカルーバーが利用されているが、吹出口を図示のパンカルーバーに限定するものではなく、他のあらゆる形態の吹出口を利用することができる。
温度センサ14は、作業エリア12を除くエリア12近傍(エリア12の外側であってエリア12の近くの箇所)の工場やビルの内部空間に設置されている。温度センサ14は、インターフェイス(有線または無線)を介してコントローラ16に接続されている。温度センサ14は、システム10の稼働中に、エリア12を除くその近傍における工場やビルの内部空間の温度(実測温度)を測定し、測定した温度をコントローラ16に出力する。湿度センサ15は、作業エリア12を除くエリア12近傍(エリア12の外側であってエリア12の近くの箇所)の工場やビルの内部空間に設置されている。湿度センサ15は、インターフェイスを介してコントローラ16に接続されている。湿度センサ15は、システム10の稼働中に、作業エリア12を除くその近傍における工場やビルの内部空間の湿度(実測湿度)を測定し、測定した湿度をコントローラ16に出力する。
コントローラ16は、中央処理部(CPUまたはMPU)とメモリとを有するコンピュータであり、大容量ハードディスクを内蔵している。コントローラ16には、キーボード(図示せず)やテンキーユニット(図示せず)、ディスプレイ20、プリンタ(図示せず)等の入出力装置がインターフェイスを介して接続されている。コントローラ16のメモリには、後記する各種手段をコントローラ16に実行させるためのアプリケーションが格納されている。コントローラ16のハードディスクには、データベースが作られており、そのデータベースに適用条件データが格納されている。
コントローラ16の中央処理部は、オペレーティングシステムによる制御に基づいて、メモリからアプリケーションを起動し、起動したアプリケーションに従って、以下の各手段を実行する。コントローラ16の中央処理部は、作業エリア12を除くその近傍の任意に設定された周囲温度と、作業エリア12を除くその近傍の任意に設定された周囲絶対湿度(周囲湿度)と、吹出口19における任意に設定された風速と、吹出口19における任意に設定された送気温度と、吹出口19における任意に設定された絶対湿度とを使用し、吹出口19における送気温度を変更しつつCFD解析を行って吹出口19から任意の距離の温度、湿度、風速を求めるCFD解析手段を実行する。周囲温度や周囲絶対湿度は、工場やビルの内部空間における作業エリア12を除くその近傍において実際に測定した温度や湿度である。
コントローラ16の中央処理部は、CFD解析手段によって求めた温度、湿度、風速と、周囲温度と作業エリア12を除くその近傍の放射温度(グローブ温度)との差と、作業エリア12で作業する作業者11の着衣量と、作業エリア12で作業する作業者11の代謝量とを用いて吹出口19から任意の距離の新標準有効温度(SET*)を算出し、算出した新標準有効温度(SET*)が22.2〜25.6℃となる吹出口19から作業エリア12までの離間距離を決定する離間距離決定手段を実行する。放射温度は、工場やビルの内部空間における作業エリア12近傍において実際に測定した放射温度、または、経験的に想定した放射温度、あるいは、CFDで求めた放射温度である。
コントローラ16の中央処理部は、作業エリア12を除くその近傍の任意に設定された周囲温度と、作業エリア12を除くその近傍の任意に設定された周囲絶対湿度と、離間距離決定手段によって求めた吹出口19から作業エリア12までの離間距離と、吹出口19から送気される空調空気の送気温度との関連を示す複数の適用条件データを作成する適用条件データ作成手段を実行する。それら適用条件データは、作業エリア12を新標準有効温度(SET*)の快適範囲内にするために使用される。コントローラ16の中央処理部は、生成した適用条件データをファイル化してハードディスクのデータベースに格納(記憶)する適用条件データ記憶手段を実行する。
コントローラ16の中央処理部は、あらかじめ作成した適用条件データにおいて特定の周囲温度が欠落している場合(適用条件データの中で特定の周囲温度が抜けている場合)、その欠落した周囲温度に隣接する周囲温度を用いて線形補間を行い、その欠落した周囲温度に対応する離間距離を求める第1補間手段を実行する。コントローラ16の中央処理部は、欠落した周囲温度に対応する離間距離を第1補間手段によって求めた後、欠落した周囲温度とその周囲温度に対応する離間距離とを適用条件データに追加し、その周囲温度とその離間距離とをハードディスクのデータベースに格納(記憶)する第1補間データ記憶手段を実行する。
コントローラ16の中央処理部は、適用条件データにおいて特定の送気温度が欠落している場合(適用条件データの中で特定の送気温度が抜けている場合)、その欠落した送気温度に隣接する送気温度を用いて線形補間を行い、その欠落した送気温度に対応する離間距離を求める第2補間手段を実行する。コントローラ16の中央処理部は、欠落した送気温度に対応する離間距離を第2補間手段によって求めた後、欠落した送気温度とその送気温度に対応する離間距離とを適用条件データに追加し、その送気温度とその離間距離とをハードディスクのデータベースに格納(記憶)する第2補間データ記憶手段を実行する。
コントローラ16の中央処理部は、適用条件データにおいて特定の周囲絶対湿度が欠落している場合(適用条件データの中で特定の周囲絶対湿度が抜けている場合)、その欠落した周囲絶対湿度に隣接する周囲絶対湿度を用いて線形補間を行い、その欠落した周囲絶対湿度に対応する離間距離を求める第3補間手段を実行する。コントローラ16の中央処理部は、欠落した周囲絶対湿度に対応する離間距離を第3補間手段によって求めた後、欠落した周囲絶対湿度とその周囲絶対湿度に対応する離間距離とを適用条件データに追加し、その周囲絶対絶度とその離間距離とをハードディスクのデータベースに格納(記憶)する第3補間データ記憶手段を実行する。
コントローラ16の中央処理部は、温度センサ14から出力された温度と、湿度センサ15から出力された湿度(絶対湿度または相対湿度)と、吹出口19から作業エリア12までの実測離間距離とを適用条件データに当て嵌め、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を決定する最適送気温度決定手段を実行する。コントローラ16の中央処理部は、最適送気温度決定手段によって決定した最適送気温度の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御する送気温度制御手段を実行する。
最適送気温度決定手段では、欠落した周囲温度に対応する離間距離を第1補間手段によって求めたときに、欠落した周囲温度に対応する離間距離の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度を選択する。また、最適送気温度決定手段では、欠落した送気温度に対応する離間距離を第2補間手段によって求めたときに、欠落した送気温度に対応する離間距離の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度を選択する。さらに、最適送気温度決定手段では、欠落した周囲絶対湿度に対応する離間距離を第3補間手段によって求めたときに、欠落した周囲絶対湿度に対応する離間距離の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度を選択する。送気温度制御手段では、最適送気温度決定手段によって選択された最も高い温度の最適送気温度の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御する。
図3は、適用条件データの一例を示す図である。適用条件データには、吹出口サイズ(吹出口の口径)、吹出口風速(m/s)、着衣量(clo)、代謝量(met)、周囲温度と放射温度との差(℃)、周囲温度(℃)、周囲湿度(kg/kg(DA))、離間距離(m)、送気温度(℃)が含まれる。
吹出口サイズは、吹出口19の口径であり、吹出口の種類によって決定される。図3では、吹出口サイズとしてPK#14が表示されているが、それのみならず他の複数の口径サイズが適用条件データの構成要素としてデータベースに格納される。吹出口風速は、吹出口19から送気される空調空気の風速であり、吹出口サイズや空調装置17の出力によって決定される。図3では、吹出口風速として4(m/s)が表示されているが、それのみならず他の複数の吹出口風速が適用条件データの構成要素としてデータベースに格納される。
着衣量(clo)は、作業エリア12で作業する作業者11が装着する着衣の熱抵抗である。図3では、着衣量として0.6(clo)が表示されているが、それのみならず他の複数の着衣量が適用条件データの構成要素としてデータベースに格納される。代謝量(met)は、作業エリア12で作業する作業者11のエネルギー消費量である。図3では、代謝量として2.0(met)が表示されているが、それのみならず他の複数の代謝量が適用条件データの構成要素としてデータベースに格納される。
図3では、周囲温度として28,29,31(℃)が表示されているが、それのみならず他の複数の周囲温度が適用条件データの構成要素としてデータベースに格納される。また、周囲絶対湿度として0.019,0.025,0.030(kg/kg(DA))が表示されているが、それのみならず他の複数の周囲絶対湿度が適用条件データの構成要素としてデータベースに格納される。さらに、送気温度として16,20,24(℃)が表示されているが、それのみならず他の複数の送気温度が適用条件データの構成要素としてデータベースに格納される。
図4は、第1補間手段の説明図である。第1補間手段を説明すると、以下のとおりである。図3の適用条件データにおいて、たとえば、周囲温度28,29,31(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))、送気温度20(℃)の条件では、周囲温度30(℃)が欠落している。この場合、コントローラ16は、欠落した周囲温度30(℃)に隣接する(欠落した周囲温度の直近上位に位置する周囲温度および直近下位に位置する周囲温度)周囲温度29(℃)と周囲温度31(℃)とを用いて線形補間を行い(周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))、送気温度20(℃))、その欠落した周囲温度30(℃)に対応する離間距離を求める(第1補間手段)。
具体的には、以下のとおりである。コントローラ16は、周囲温度29(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離0.9〜1.2(m)、周囲温度31(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離0.8〜1.1(m)を抽出する。次に、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値0.8(m)を減算し、減算した値0.1(m)を2で除して離間距離0.05を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)から0.05(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値0.8(m)に0.05(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の下限値0.85(m)を算出する。
さらに、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値1.2(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値1.1(m)を減算し、減算した値0.1(m)を2で除して離間距離0.05(m)を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値1.2(m)から0.05(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値1.1(m)に0.05(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の上限値1.15(m)を算出する。それらの計算によって、周囲温度30(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離0.85〜1.15(m)を求める。
コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA)とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離0.85〜1.15(m)とを適用条件データに追加し、周囲温度30(℃)(周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))と送気温度20(℃)とを含む)と離間距離0.85〜1.15(m)とをデータベースに格納する(第1補間データ記憶手段)。なお、同様の手順により、他の周囲絶対湿度0.019、0.030(kg/kg(DA))や他の送気温度16,24(℃)における周囲温度30(℃)の離間距離を算出することができる。
図5は、第2補間手段の説明図である。第2補間手段を説明すると、以下のとおりである。図3の適用条件データにおいて、たとえば、周囲温度28(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))、送気温度20,24(℃)の条件では、送気温度21,22,23(℃)が欠落している。この場合、コントローラ16は、欠落した周囲温度21,22,23(℃)に隣接する(欠落した送気温度の直近上位に位置する送気温度および直近下位に位置する送気温度)送気温度20(℃)と送気温度24(℃)とを用いて線形補間を行い(周囲温度28(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA)))、その欠落した送気温度21,22,23(℃)に対応する離間距離を求める(第2補間手段)。
具体的には、以下のとおりである。コントローラ16は、周囲温度28(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離1.1〜1.6(m)、周囲温度28(℃)、送気温度24(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離0.6〜1.0(m)を抽出する。送気温度20(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)から送気温度24(℃)のときの離間距離の下限値0.6(m)を減算し、減算した値0.5(m)を4で除して離間距離0.125(m)を算出する。
コントローラ16は、送気温度20(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)から0.125(m)を減算し、送気温度21(℃)のときの離間距離の下限値0.975(m)を算出し、送気温度21(℃)のときの離間距離の下限値0.975(m)から0.125(m)を減算し、送気温度22(℃)のときの離間距離の下限値0.85(m)を算出するとともに、送気温度22(℃)のときの離間距離の下限値0.85(m)から0.125(m)を減算し、送気温度23(℃)のときの離間距離の下限値0.725(m)を算出する。
または、送気温度24(℃)のときの離間距離の下限値0.6(m)に0.125(m)を加算し、送気温度23(℃)のときの離間距離の下限値0.725(m)を算出し、送気温度23(℃)のときの離間距離の下限値0.725(m)に0.125(m)を加算し、送気温度22(℃)のときの離間距離の下限値0.85(m)を算出するとともに、送気温度22(℃)のときの離間距離の下限値0.85(m)に0.125(m)を加算し、送気温度21(℃)のときの離間距離の下限値0.975(m)を算出する。
コントローラ16は、送気温度20(℃)のときの離間距離の上限値1.6(m)から送気温度24(℃)のときの離間距離の上限値1.0(m)を減算し、減算した値0.6(m)を4で除して離間距離0.15を算出する。次に、送気温度20(℃)のときの離間距離の上限値1.6(m)から0.15(m)を減算し、送気温度21(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)を算出し、送気温度21(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)から0.15(m)を減算し、送気温度22(℃)のときの離間距離の上限値1.3(m)を算出するとともに、送気温度22(℃)のときの離間距離の上限値1.3(m)から0.15(m)を減算し、送気温度23(℃)のときの離間距離の上限値1.15(m)を算出する。
または、送気温度24(℃)のときの離間距離の上限値1.0(m)に0.15(m)を加算し、送気温度23(℃)のときの離間距離の上限値1.15(m)を算出し、送気温度23(℃)のときの離間距離の上限値1.15(m)に0.15(m)を加算し、送気温度22(℃)のときの離間距離の上限値1.3(m)を算出するとともに、送気温度22(℃)のときの離間距離の上限値1.3(m)に0.15(m)を加算し、送気温度21(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲温度28(℃)、送気温度21,22,23(℃)、周囲絶対湿度(0.025(kg/kg(DA)とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離0.975〜1.45(m),0.85〜1.3(m),0.725〜1.15(m)を適用条件データに追加し、送気温度21,22,23(℃)(周囲温度28(℃)と周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))とを含む)と離間距離0.975〜1.45(m)、離間距離0.85〜1.3(m)、離間距離0.725〜1.15(m)をデータベースに格納する(第2補間データ記憶手段)。
図6は、第3補間手段の説明図である。第3補間手段を説明すると、以下のとおりである。図3の適用条件データにおいて、たとえば、周囲温度28(℃)、周囲絶対湿度0.025,0.030(kg/kg(DA))、送気温度20(℃)の条件では、周囲絶対湿度0.026,0.027,0.028,0.029(kg/kg(DA))が欠落している。この場合、コントローラ16は、欠落した周囲絶対湿度0.026,0.027,0.028,0.029(kg/kg(DA))に隣接する(欠落した周囲絶対湿度の直近上位に位置する周囲絶対湿度および直近下位に位置する周囲絶対湿度)周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))と周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))とを用いて線形補間を行い、その欠落した周囲絶対湿度0.026,0.027,0.028,0.029(kg/kg(DA))に対応する離間距離を求める(第3補間手段)。
具体的には、以下のとおりである。コントローラ16は、周囲温度28(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離1.1〜1.6(m)、周囲温度28(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離1.0〜1.4(m)を抽出する。周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.1(m)から周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.0(m)を減算し、減算した値0.1(m)を5で除して離間距離0.02(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.1(m)から0.02(m)を減算し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.08(m)を算出し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.08(m)から0.02(m)を減算し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.06(m)を算出する。さらに、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.06(m)から0.02(m)を減算し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.04(m)を算出し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.04(m)から0.02(m)を減算し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.02(m)を算出する。
または、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.0(m)に0.02(m)を加算し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.02(m)を算出し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.02(m)に0.02(m)を加算し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.04(m)を算出する。さらに、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.04(m)に0.02(m)を加算し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.06(m)を算出し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.06(m)に0.02(m)を加算し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.08(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.6(m)から周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.4(m)を減算し、減算した値0.2(m)を5で除して離間距離0.04(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.6(m)から0.04(m)を減算し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.56(m)を算出し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.56(m)から0.04(m)を減算し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.52(m)を算出する。さらに、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.52(m)から0.04(m)を減算し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.48(m)を算出し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.48(m)から0.04(m)を減算し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.44(m)を算出する。
または、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.4(m)に0.04(m)を加算し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.44(m)を算出し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.44(m)に0.04(m)を加算し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.48(m)を算出する。さらに、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.48(m)に0.04(m)を加算し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.52(m)を算出し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.52(m)に0.04(m)を加算し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.56(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲温度28(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度(0.026(kg/kg(DA)とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.08〜1.56(m)、周囲温度28(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度(0.027(kg/kg(DA)とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.06〜1.52(m)、周囲温度28(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度(0.028(kg/kg(DA)とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.04〜1.48(m)、周囲温度28(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度(0.029(kg/kg(DA)とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.02〜1.44(m)を適用条件データに追加し、周囲絶対湿度0.025〜0.030(kg/kg(DA))(周囲温度28(℃)と送気温度20(℃)とを含む)と離間距離1.08〜1.56(m)、離間距離1.06〜1.52(m)、離間距離1.04〜1.48(m)、離間距離1.02〜1.44(m)をデータベースに格納する(第3補間データ記憶手段)。
図7は、第1および第2補間手段を同時に行う場合の説明図である。コントローラ16は、図4に示す手順により、周囲温度28,29,31(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))、送気温度16,20(℃)の条件において欠落した周囲温度30(℃)に対応する離間距離を求める。(第1補間手段)。それらを求めた後、コントローラ16は、図5に示す手順により、周囲温度30(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))、送気温度16,20(℃)の条件において欠落している送気温度17,18,19(℃)に対応する離間距離を求める(第2補間手段)。第1および第2補間手段を行うことにより、適用条件データにおいて周囲温度と送気温度とが部分的に欠落していたとしても、それら欠落した周囲温度や送気温度を求めることができるとともに、それら欠落した周囲温度と送気温度とに対応する離間距離を求めることができ、各データの漏れがない適用条件データを作ることができる。
具体的には、以下のとおりである。コントローラ16は、周囲温度29(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離1.6〜2.0(m)、周囲温度31(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離1.4〜1.8(m)を抽出する。次に、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値1.6(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値1.4(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値1.6(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値1.4(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の下限値1.5(m)を算出する。
さらに、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値2.0(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値1.8(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1(m)を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値2.0(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値1.8(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の上限値1.9(m)を算出する。それらの計算によって、周囲温度30(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離1.5〜1.9(m)を求める(図7の(1)参照)。
コントローラ16は、周囲温度29(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離0.8〜1.1(m)、周囲温度31(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離0.6〜0.9(m)を抽出する。次に、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値0.8(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値0.6(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値0.8(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値0.6(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の下限値0.7(m)を算出する。
さらに、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値1.1(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値0.9(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値1.1(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値0.9(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の上限値1.0(m)を算出する。それらの計算によって、周囲温度30(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離0.7〜1.0(m)を求める(図7の(2)参照)。
コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度16,20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.5〜1.9,0.7〜1.0(m)とを適用条件データに追加し、周囲温度30(℃)(周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))と送気温度16,20(℃)とを含む)と離間距離1.5〜1.9、離間距離0.7〜1.0(m)とをデータベースに格納する(第1補間データ記憶手段)。
第1補間データを格納した後、コントローラ16は、第2補間手段を実行する。コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離1.5〜1.9(m)、周囲温度30(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離0.7〜1.0(m)を抽出する。送気温度16(℃)のときの離間距離の下限値1.5(m)から送気温度20(℃)のときの離間距離の下限値0.7(m)を減算し、減算した値0.8(m)を4で除して離間距離0.2を算出する。
コントローラ16は、送気温度16(℃)のときの離間距離の下限値1.5(m)から0.2(m)を減算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の下限値1.3(m)を算出し、送気温度17(℃)のときの離間距離の下限値1.3(m)から0.25(m)を減算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)から0.2(m)を減算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)を算出する。
または、送気温度20(℃)のときの離間距離の下限値0.7(m)に0.2(m)を加算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)を算出し、送気温度19(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)に0.2(m)を加算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)に0.2(m)を加算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の下限値1.3(m)を算出する。
コントローラ16は、送気温度16(℃)のときの離間距離の上限値1.9(m)から送気温度20(℃)のときの離間距離の上限値1.0(m)を減算し、減算した値0.9(m)を4で除して離間距離0.225を算出する。次に、送気温度16(℃)のときの離間距離の上限値1.9(m)から0.225(m)を減算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の上限値1.675(m)を算出し、送気温度17(℃)のときの離間距離の上限値1.675(m)から0.225(m)を減算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)から0.225(m)を減算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の上限値1.225(m)を算出する。
または、送気温度20(℃)のときの離間距離の上限値1.0(m)に0.225(m)を加算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の上限値1.225(m)を算出し、送気温度19(℃)のときの離間距離の上限値1.225(m)に0.225(m)を加算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)に0.225(m)を加算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の上限値1.675(m)を算出する(図7の(3)参照)。
コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度17,18,19(℃)、周囲絶対湿度(0.030(kg/kg(DA))とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.3〜1.675,1.1〜1.45,0.9〜1.225(m)を適用条件データに追加し、送気温度17,18,19(℃)(周囲温度30(℃)と周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))とを含む)と離間距離1.3〜1.675(m)、離間距離1.1〜1.45(m)、離間距離0.9〜1.225(m)をデータベースに格納する(第2補間データ記憶手段)。
図8は、第1〜第3補間手段を同時に行う場合の説明図であり、図9は、第1〜第3補間手段を同時に行った場合の各結果を示す図である。図10は、図9から続く各結果を示す図である。コントローラ16は、図4に示す手順により、周囲温度28,29,31(℃)、周囲絶対湿度0.025,0.030(kg/kg(DA))、送気温度16,20(℃)の条件において欠落した周囲温度30(℃)に対応する離間距離を求める。(第1補間手段)。それらを求めた後、コントローラ16は、図5に示す手順により、周囲温度30(℃)、周囲絶対湿度0.025,0.030(kg/kg(DA))、送気温度16,20(℃)の条件において欠落している送気温度17,18,19(℃)に対応する離間距離を求める(第2補間手段)。さらに、図6に示す手順により、周囲温度30(℃)、周囲絶対湿度0.025,0.030(kg/kg(DA))、送気温度18(℃)の条件において欠落している周囲絶対湿度0.026,0.027,0.028,0.029(kg/kg(DA))に対応する離間距離を求める(第3補間手段)。第1〜第3補間手段を行うことにより、適用条件データにおいて周囲温度や送気温度、周囲絶対湿度が部分的に欠落していたとしても、それら欠落した周囲温度や送気温度、周囲絶対湿度を求めることができるとともに、それら欠落した周囲温度や送気温度、周囲絶対湿度に対応する離間距離を求めることができ、各データの漏れがない適用条件データを作ることができる。
具体的には、以下のとおりである(図8参照)。コントローラ16は、周囲温度29(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離1.8〜2.2(m)、周囲温度31(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離1.6〜2.0(m)を抽出する。次に、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値1.8(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値1.6(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値1.8(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値1.6(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の下限値1.7(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値2.2(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値2.0(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値2.2(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値2.0(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の上限値2.1(m)を算出する(図9の(1)参照)。
コントローラ16は、周囲温度29(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離0.9〜1.2(m)、周囲温度31(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離0.8〜1.1(m)を抽出する。次に、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値0.8(m)を減算し、減算した値0.1(m)を2で除して離間距離0.05を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)から0.05(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値0.8(m)に0.05(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の下限値0.85(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値1.2(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値1.1(m)を減算し、減算した値0.1(m)を2で除して離間距離0.05を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値1.2(m)から0.05(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値1.1(m)に0.05(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の上限値1.15(m)を算出する(図9の(2)参照)。
コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度16,20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.7〜2.1,0.85〜1.15(m)とを適用条件データに追加し、周囲温度30(℃)(周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))と送気温度16,20(℃)とを含む)と離間距離1.7〜2.1、離間距離0.85〜1.15(m)とをデータベースに格納する(第1補間データ記憶手段)。
コントローラ16は、周囲温度29(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離1.6〜2.0(m)、周囲温度31(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離1.4〜1.8(m)を抽出する。次に、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値1.6(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値1.4(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値1.6(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値1.4(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の下限値1.5(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値2.0(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値1.8(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値2.0(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値1.8(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の上限値1.9(m)を算出する(図9の(3)参照)。
コントローラ16は、周囲温度29(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離0.8〜1.1(m)、周囲温度31(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離0.6〜0.9(m)を抽出する。次に、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値0.8(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値0.6(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の下限値0.8(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の下限値0.6(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の下限値0.7(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値1.1(m)から周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値0.9(m)を減算し、減算した値0.2(m)を2で除して離間距離0.1を算出する。コントローラ16は、周囲温度29(℃)のときの離間距離の上限値1.1(m)から0.1(m)を減算(または、周囲温度31(℃)のときの離間距離の上限値0.9(m)に0.1(m)を加算)し、周囲温度30(℃)のときの離間距離の上限値1.0(m)を算出する(図9の(4)参照)。
コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度16,20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.5〜1.9,0.7〜1.0(m)とを適用条件データに追加し、周囲温度30(℃)(周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))と送気温度16,20(℃)とを含む)と離間距離1.5〜1.9、離間距離0.7〜1.0(m)とをデータベースに格納する(第1補間データ記憶手段)。
第1補間データを格納した後、コントローラ16は、第2補間手段を実行する。コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離1.7〜2.1(m)、周囲温度30(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離0.85〜1.15(m)を抽出する。送気温度16(℃)のときの離間距離の下限値1.7(m)から送気温度20(℃)のときの離間距離の下限値0.85(m)を減算し、減算した値0.85(m)を4で除して離間距離0.2125を算出する。
コントローラ16は、送気温度16(℃)のときの離間距離の下限値1.7(m)から0.2125(m)を減算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の下限値1.4875(m)を算出し、送気温度17(℃)のときの離間距離の下限値1.4875(m)から0.2125(m)を減算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.275(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.275(m)から0.2125(m)を減算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の下限値1.0625(m)を算出する。
または、送気温度20(℃)のときの離間距離の下限値0.85(m)に0.2125(m)を加算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の下限値1.0625(m)を算出し、送気温度19(℃)のときの離間距離の下限値1.0625(m)に0.2125(m)を加算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.275(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.275(m)に0.2125(m)を加算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の下限値1.4875(m)を算出する。
コントローラ16は、送気温度16(℃)のときの離間距離の上限値2.1(m)から送気温度20(℃)のときの離間距離の上限値1.15(m)を減算し、減算した値0.95(m)を4で除して離間距離0.2375を算出する。次に、送気温度16(℃)のときの離間距離の上限値2.1(m)から0.2375(m)を減算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の上限値1.8625(m)を算出し、送気温度17(℃)のときの離間距離の上限値1.8625(m)から0.2375(m)を減算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.625(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.625(m)から0.2375(m)を減算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の上限値1.8625(m)を算出する。
または、送気温度20(℃)のときの離間距離の上限値1.15(m)に0.2375(m)を加算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の上限値1.3875(m)を算出し、送気温度19(℃)のときの離間距離の上限値1.3875(m)に0.2375(m)を加算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.625(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.625(m)に0.2375(m)を加算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の上限値1.8625(m)を算出する(図10の(5)参照)。
コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度17,18,19(℃)、周囲絶対湿度(0.025(kg/kg(DA))とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.4875〜1.8625,1.275〜1.625,1.0625〜1.3875(m)を適用条件データに追加し、送気温度17,18,19(℃)(周囲温度30(℃)と周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))とを含む)と離間距離1.4875〜1.8625(m)、離間距離1.275〜1.625(m)、離間距離1.0625〜1.3875(m)をデータベースに格納する(第2補間データ記憶手段)。
コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度16(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離1.5〜1.9(m)、周囲温度30(℃)、送気温度20(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離0.7〜1.0(m)を抽出する。送気温度16(℃)のときの離間距離の下限値1.5(m)から送気温度20(℃)のときの離間距離の下限値0.7(m)を減算し、減算した値0.8(m)を4で除して離間距離0.2を算出する。
コントローラ16は、送気温度16(℃)のときの離間距離の下限値1.5(m)から0.2(m)を減算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の下限値1.3(m)を算出し、送気温度17(℃)のときの離間距離の下限値1.3(m)から0.25(m)を減算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)から0.2(m)を減算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)を算出する。
または、送気温度20(℃)のときの離間距離の下限値0.7(m)に0.2(m)を加算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)を算出し、送気温度19(℃)のときの離間距離の下限値0.9(m)に0.2(m)を加算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の下限値1.1(m)に0.2(m)を加算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の下限値1.3(m)を算出する。
コントローラ16は、送気温度16(℃)のときの離間距離の上限値1.9(m)から送気温度20(℃)のときの離間距離の上限値1.0(m)を減算し、減算した値0.9(m)を4で除して離間距離0.225を算出する。次に、送気温度16(℃)のときの離間距離の上限値1.9(m)から0.225(m)を減算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の上限値1.675(m)を算出し、送気温度17(℃)のときの離間距離の上限値1.675(m)から0.225(m)を減算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)から0.225(m)を減算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の上限値1.225(m)を算出する。
または、送気温度20(℃)のときの離間距離の上限値1.0(m)に0.225(m)を加算し、送気温度19(℃)のときの離間距離の上限値1.225(m)を算出し、送気温度19(℃)のときの離間距離の上限値1.225(m)に0.225(m)を加算し、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)を算出するとともに、送気温度18(℃)のときの離間距離の上限値1.45(m)に0.225(m)を加算し、送気温度17(℃)のときの離間距離の上限値1.675(m)を算出する(図10の(6)参照)。
コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度17,18,19(℃)、周囲絶対湿度(0.030(kg/kg(DA))とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.3〜1.675,1.1〜1.45,0.9〜1.225(m)を適用条件データに追加し、送気温度17,18,19(℃)(周囲温度30(℃)と周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))とを含む)と離間距離1.3〜1.675(m)、離間距離1.1〜1.45(m)、離間距離0.9〜1.225(m)をデータベースに格納する(第2補間データ記憶手段)。
第2補間データを格納した後、コントローラ16は、第3補間手段を実行する。コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度18(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離1.275〜1.625(m)、周囲温度30(℃)、送気温度18(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離1.1〜1.45(m)を抽出する。コントローラ16は、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.275(m)から周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.1(m)を減算し、減算した値0.175(m)を5で除して離間距離0.035を算出する。
コントローラ16は、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.275(m)から0.035(m)を減算し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.24(m)を算出し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.24(m)から0.035(m)を減算し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.205(m)を算出する。さらに、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.205(m)から0.035(m)を減算し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.17(m)を算出し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.17(m)から0.035(m)を減算し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.135(m)を算出する。
または、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.1(m)に0.035(m)を加算し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.135(m)を算出し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.135(m)に0.035(m)を加算し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.17(m)を算出する。さらに、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.17(m)に0.035(m)を加算し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.205(m)を算出し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.205(m)に0.035(m)を加算し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の下限値1.24(m)を算出する。
コントローラ16は、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.625(m)から周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.45(m)を減算し、減算した値0.175(m)を5で除して離間距離0.035を算出する。
コントローラ16は、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.625(m)から0.035(m)を減算し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.59(m)を算出し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.59(m)から0.035(m)を減算し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.555(m)を算出する。さらに、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.555(m)から0.035(m)を減算し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.52(m)を算出し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.52(m)から0.035(m)を減算し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.485(m)を算出する。
または、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.45(m)に0.035(m)を加算し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.485(m)を算出し、周囲絶対湿度0.029(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.485(m)に0.035(m)を加算し、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.52(m)を算出する。さらに、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.52(m)に0.035(m)を加算し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.555(m)を算出し、周囲絶対湿度0.027(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.555(m)に0.035(m)を加算し、周囲絶対湿度0.026(kg/kg(DA))のときの離間距離の上限値1.59(m)を算出する(図10の(7)参照)。
コントローラ16は、周囲温度30(℃)、送気温度18(℃)、周囲絶対湿度(0.026,0.027,0.028,0.029(kg/kg(DA))とその周囲温度、送気温度、周囲絶対湿度のときの離間距離1.24〜1.59,1.205〜1.555,1.17〜1.52,1.135〜1.485(m)を適用条件データに追加し、周囲絶対湿度(0.026,0.027,0.028,0.029(kg/kg(DA))(周囲温度30(℃)と送気温度18(℃)とを含む)と離間距離1.24〜1.59(m)、離間距離1.205〜1.555(m)、離間距離1.17〜1.52(m)、離間距離1.135〜1.485(m)をデータベースに格納する(第3補間データ記憶手段)。
図11は、適用条件データ作成画面の一例を示す図であり、図12は、設定条件入力画面の一例を示す図である。図13は、適用条件データ作成のための設定条件入力手順の一例を示すフローチャートであり、図14は、CFD解析・SET*算出手順の一例を示すフローチャートである。このシステム10では、作業エリア12の温度コントロールを実施する前提として、最初に適用条件データが作成される。適用条件データ作成では、初めにCFD解析の前提となる設定条件を入力する。コントローラ16を起動すると、コントローラ16は、メモリに格納されたアプリケーションを起動し、図示はしていないが、システム10の初期画面をディスプレイ20に表示する。初期画面には、適用条件データ作成ボタン、温度コントロールスタートボタン、ログアウトボタンが表示される。ログアウトボタンをクリックすると、システム10を閉じる。なお、すでに適用条件データが作成され、その適用条件データがハードディスクに格納されている場合、適用条件データ作成ボタンではなく、適用条件データ変更ボタンがディスプレイ20に表示される。適用条件データ作成ボタンをクリックすると、コントローラ16は、図11の適用条件データ作成画面をディスプレイ20に表示する。適用条件データ作成画面には、設定条件入力ボタン30a、CFD解析・SET*算出ボタン30b、適用条件データ表示ボタン30c、キャンセルボタン30d、終了ボタン30eが表示される。キャンセルボタン30dをクリックすると、初期画面に戻る。終了ボタン30eをクリックすると、システム10を閉じる。
設定条件入力ボタン30aをクリックすると、コントローラ16は、図12の設定条件入力画面をディスプレイ20に表示する。設定条件入力画面には、離間距離入力エリア31a、吹出口入力エリア31b、吹出口風速入力エリア31c、着衣量入力エリア31d、代謝量入力エリア31e、周囲温度と放射温度との温度差(周囲温度と放射温度との差)入力エリア31f、実行ボタン31g、クリアボタン31h、キャンセルボタン31iが表示される。
離間距離(吹出口から空調対象の作業エリアまでの距離)を決定し、決定した離間距離を離間距離入力エリア31aに入力(離間距離入力エリア31aのプルダウンリストから離間距離を選択)する(S−10)。吹出口を決定し、決定した吹出口を吹出口入力エリア31bに入力(吹出口入力エリア31bのプルダウンリストから吹出口サイズを選択)する(S−11)。吹出口風速(風量)を決定し、決定した吹出口風速を吹出口風速入力エリア31cに入力(吹出口風速入力エリア31cのプルダウンリストから吹出口風速を選択)する(S−12)。吹出口19から作業エリア12までの距離は、吹出口19から作業エリア12で作業する作業者11の上半身までの距離である。
さらに、作業エリア12で作業する作業者11の着衣量を決定し、決定した着衣量を着衣量入力エリア31dに入力(着衣量入力エリア31dのプルダウンリストから着衣量を選択)する(S−13)。作業エリア12で作業する作業者11の代謝量を決定し、決定した代謝量を代謝量入力エリア31eに入力(代謝量入力エリア31eのプルダウンリストから代謝量を選択)する(S−14)。周囲温度と放射温度との差を温度差入力エリア31fに入力(温度差入力エリア31fのプルダウンリストから温度差を選択)する(S−15)。
それら入力エリア31a〜31fに各設定条件を入力した後、実行ボタン31gをクリックすると、コントローラ16は、設定条件確認画面をディスプレイ20に表示する(図示せず)。設定条件確認画面には、各入力エリアに設定条件が表示されるとともに、設定条件確認ボタン、条件変更ボタンが表示される。設定条件に変更があれば、条件変更ボタンをクリックする。条件変更ボタンをクリックすると、図12の設定条件入力画面に戻り、設定条件を再入力する。
設定条件に変更がなければ、設定条件確認ボタンをクリックする。設定条件確認ボタンをクリックすると、コントローラ16は、入力されたそれら設定条件(格納日時、設定条件識別子を含む)をハードディスクのデータベースに格納する(S−16)。コントローラ16は、それら設定条件を格納すると、図11の適用条件データ作成画面をディスプレイ20に表示する。なお、図12の設定条件入力画面においてクリアボタン31hをクリックすると、入力エリア31a〜31fに入力された設定条件が消去され、条件を再入力する。キャンセルボタン31iをクリックすると、図11の適用条件データ作成画面に戻る。
設定条件を入力した後、図11の適用条件データ作成画面において、CFD解析・SET*算出ボタン30bをクリックする。CFD解析・SET*算出ボタン30bをクリックすると、コントローラ16は、図示はしていないが、周囲温度入力エリアや周囲湿度入力エリア、CFD解析・SET*算出開始ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンが表示されたCFD解析・SET*算出指示画面をディスプレイ20に表示する。任意の周囲温度を決定し、決定した周囲温度を周囲温度入力エリアに入力(周囲温度入力エリアのプルダウンリストから周囲温度を選択)する(S−20)。次に、任意の周囲絶対湿度を決定し、決定した周囲絶対湿度を周囲絶対湿度入力エリアに入力(周囲絶対湿度入力エリアのプルダウンリストから周囲絶対湿度を選択)する(S−21)。なお、クリアボタンをクリックすると、周囲温度入力エリアや周囲絶対湿度入力エリアに入力された周囲温度や周囲絶対湿度が消去され、それらを再入力する。キャンセルボタンをクリックすると、図11の適用条件データ作成画面に戻る。
周囲温度や周囲絶対湿度を入力した後、CFD解析・SET*算出開始ボタンをクリックすると、コントローラ16は、ハードディスクに格納した設定条件を読み込み(S−22)、送気温度を変更してCFD解析を行う(CFD解析手段)(S−23)。なお、CFD解析は、原則としてシステム起動後の最初に1回のみ行う。ただし、工場やビルの拡張工事や設備のレイアウト変更等があった場合は、CFD解析を再度行う場合がある。コントローラ16は、作業エリア12近傍の任意に設定された周囲温度と、作業エリア12近傍の任意に設定された周囲絶対湿度と、吹出口19における任意に設定された風速と、吹出口19における任意に設定された送気温度と、吹出口19における任意に設定された絶対湿度とを使用し、吹出口19における送気温度を変更しつつCFD解析を行って吹出口19から任意の距離の温度、湿度、風速を求める。
CFD解析を行った後、コントローラ16は、SET*の快適域の範囲に入るような吹出口19から作業エリア12までの離間距離を決定する(離間距離決定手段)(S−24)。コントローラ16は、CFD解析手段によって求めた温度、湿度、風速と、周囲温度と作業エリア12近傍の放射温度(グローブ温度)との差と、作業エリア12で作業する作業者11の着衣量と、作業エリア12で作業する作業者11の代謝量とを用いて吹出口19から任意の距離の新標準有効温度(SET*)を算出し、算出した新標準有効温度(SET*)が22.2〜25.6℃(快適域)となる吹出口19から作業エリア12までの離間距離を決定する。
離間距離を決定した後、コントローラ16は、作業エリア12を除くその近傍の任意に設定された周囲温度と、作業エリア12を除くその近傍の任意に設定された周囲絶対湿度と、離間距離決定手段によって求めた吹出口19から作業エリア12までの離間距離と、吹出口19から送気される空調空気の送気温度との関連を示す複数の適用条件データを作成する(適用条件データ作成手段)(S−25)。コントローラ16は、生成した適用条件データ(格納日時、任意の周囲温度、任意の周囲絶対湿度、適用条件データ識別子を含む)をファイル化してハードディスクのデータベースに格納(記憶)する(適用条件データ記憶手段)(S−26)。
図15は、実測離間距離入力画面の一例を示す図であり、図16は、このシステム10によって行われる温度コントロールの一例を示すフローチャートである。なお、図16に示す手順では、上述した第1〜第3補間手段を実行することなく、センサ14,15から出力された温度や湿度が適用条件データから欠落していた場合、その温度や湿度の直近の適用条件データに存在する温度や湿度をセンサ14,15から出力された温度や湿度と仮定し、仮定した温度や湿度を適用条件データに当て嵌め、そのときの送気温度を最適送気温度とする。また、このシステム10では、あらかじめ適用条件データを作成し、その適用条件データがハードディスクに格納された後、各作業エリア12の温度コントロールが実施される。各作業エリア12の温度コントロールを開始するには、初期画面において、温度コントロールスタートボタンをクリックする。温度コントロールスタートボタンをクリックすると、コントローラ16は、図15の実測離間距離入力画面をディスプレイ20に表示する。実測離間距離入力画面には、実測離間距離入力エリア32a、温度コントロール実行ボタン32b、キャンセルボタン32cが表示される。キャンセルボタン32cをクリックすると、初期画面に戻る。実測離間距離入力エリア32aに吹出口19から作業エリア12までの実際の離間距離を入力(実測離間距離入力エリア32aのプルダウンリストから実測離間距離を選択)し、温度コントロール実行ボタン32bをクリックする。
温度コントロール実行ボタン32bをクリックすると、コントローラ16は、各作業エリア12の温度制御を開始する。コントローラ16は、ハードディスクに格納した適用条件データを読み込むとともに(S−30)、温度センサ14に作業エリア12を除くその近傍の温度測定を指示し、湿度センサ15に作業エリア12を除くその近傍の湿度測定を指示する(S−31)。温度センサ14は、コントローラ16からの温度測定指示に従い、作業エリア12を除くその近傍の温度を測定し、測定した実測温度をコントローラ16に出力する。湿度センサ15は、コントローラ16からの湿度測定指示に従い、作業エリア12を除くその近傍の湿度を測定し、測定した実測湿度をコントローラ16に出力する。
コントローラ16は、温度センサ14から入力された実測温度(温度)と湿度センサ15から入力された実測湿度(湿度)とが適用条件データの中に存在するかを判断する(S−32)。実測温度と実測湿度とが適用条件データの中に存在すると判断した場合、コントローラ16は、その実測温度および実測湿度と入力された実測離間距離とを適用条件データに当て嵌め、実測温度や実測湿度、実測離間距離に対応する送気温度を最適送気温度と判断し、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を決定する(最適送気温度決定手段)(S−33)。たとえば、実測温度(周囲温度)が28(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)が0.025(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)が2.3(m)の場合、図3の適用条件データにそれら数値を当て嵌め、そのときの送気温度16(℃)を最適送気温度と決定する(図3参照)。
コントローラ16は、ステップ33(S−33)の最適送気温度決定手段によって決定した最適送気温度16(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように、温度制御信号を空調装置17に出力し、空調装置17を制御する(送気温度制御手段)(S−34)。コントローラ16は、空調装置17の出力を制御して吹出口19から送気する空調空気の温度を最適送気温度16(℃)にする。コントローラ16は、システム10の継続または停止を判断する(S−35)。システム停止指示によってシステム10を停止すると判断すると、コントローラ16は、システム10をOFFにしてシステム10の稼動を停止する。システム10を継続する場合、コントローラ16は、ステップ32(S−32)からの手続を繰り返す。
ステップ32(S−32)に戻って実測温度と実測湿度とのうちの少なくとも1つが適用条件データの中に存在しないと判断した場合、コントローラ16は、その実測温度や実測湿度に最も近似する値(適用条件データの中に存在する直近の温度や湿度)を適用条件データに当て嵌め、そのときの送気温度を最適送気温度と判断し、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を決定する(最適送気温度決定手段)(S−36)。たとえば、実測温度(周囲温度)が32(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)が0.026(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)が1.7(m)の場合、図3の適用条件データにそれら温度や湿度の近似値である温度(周囲温度)31(℃)、湿度(周囲絶対湿度)0.025(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)1.7(m)を当て嵌め、そのときの送気温度16(℃)を最適送気温度と決定する(図3参照)。
コントローラは、ステップ36(S−36)の最適送気温度決定手段によって決定した最適送気温度16(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように、温度制御信号を空調装置17に出力し、空調装置17を制御する(送気温度制御手段)(S−34)。コントローラ16は、空調装置17の出力を制御して吹出口19から送気する空調空気の温度を最適送気温度16(℃)にする。コントローラ16は、システム10の継続または停止を判断する(S−35)。システム停止指示によってシステム10を停止すると判断すると、コントローラ17は、システム10をOFFにしてシステム10の稼動を停止する。システム10を継続する場合、コントローラ16は、ステップ32(S−32)からの手続を繰り返す。
作業エリア温度コントロールシステム10は、作業エリア12を新標準有効温度(SET*)の快適範囲内にするための適用条件データに実測温度と実測湿度と実測離間距離とを当て嵌め、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を決定し、決定した最適送気温度の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御するから、工場やビル等の建物の内部空間に形成された作業エリア12の温度を新標準有効温度(SET*)の快適範囲内にすることができ、作業エリア12の体感温度を快適に保持することができる。このシステム10は、作業エリア12の温度を新標準有効温度(SET*)の快適範囲内にすることで、エリア12で作業する作業者11にとって快適な作業エリア12を作ることができ、作業エリア12の温度を作業者11の作業に適した温度に維持することができる。
作業エリア温度コントロールシステム10は、周囲温度と周囲絶対湿度と吹出口19における風速と吹出口19における送気温度と吹出口19における絶対湿度とを用いてCFD(Computational Fluid Dynamics)解析を行い、吹出口19から任意の距離の温度、湿度、風速を求めた後、CFD解析によって求めた温度、湿度、風速と、周囲温度と作業エリア12近傍の放射温度との差と、作業者11の着衣量と、作業者11の代謝量とを用いて吹出口19から任意の距離の新標準有効温度(SET*)を算出し、その新標準有効温度が22.2〜25.6℃となる吹出口19から作業エリア12までの離間距離を決定するから、作業エリア12を新標準有効温度(SET*)の快適範囲内にするための最適な適用条件データを作ることができる。
図17は、このシステム10によって行われる温度コントロールの他の一例を示すフローチャートである。なお、図17に示す手順では、センサ14,15から出力された温度や湿度が適用条件データから欠落していた場合、上述した第1〜第3補間手段を実行し、第1〜第3補間手段によって欠落した温度や湿度を補充し、センサ14,15から出力された温度や湿度を補充した温度や湿度に当て嵌め、そのときの送気温度を最適送気温度とする。図17に示す温度コントロールを実施するには、初期画面において、温度コントロールスタートボタンをクリックする。温度コントロールスタートボタンをクリックすると、コントローラ16は、実測離間距離入力画面をディスプレイ20に表示する(図15援用)。実測離間距離入力エリア32aに吹出口19から作業エリア12までの実際の離間距離を入力(実測離間距離入力エリア32aのプルダウンリストから実測離間距離を選択)し、温度コントロール実行ボタン32bをクリックする。温度コントロール実行ボタン32bをクリックすると、コントローラ16は、各作業エリア12の温度制御を開始する。コントローラ16は、ハードディスクに格納した適用条件データを読み込むとともに(S−40)、温度センサ14に作業エリア12を除くその近傍の温度測定を指示し、湿度センサ15に作業エリア12を除くその近傍の湿度測定を指示する(S−41)。温度センサ14は、作業エリア12を除くその近傍の温度を測定し、測定した実測温度をコントローラ16に出力する。湿度センサ15は、作業エリア12を除くその近傍の湿度を測定し、測定した実測湿度をコントローラ16に出力する。
コントローラ16は、実測温度(温度)と実測湿度(湿度)とが適用条件データの中に存在するかを判断する(S−42)。実測温度と実測湿度とが適用条件データの中に存在すると判断した場合、コントローラ16は、その実測温度や実測湿度を適用条件データに当て嵌めたときの送気温度を最適送気温度と判断し、吹出口から送気する空調空気の最適送気温度を決定する(最適送気温度決定手段)(S−43)。たとえば、実測温度(周囲温度)が29(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)が0.025(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)が1.0(m)の場合、図3の適用条件データにそれら数値を当て嵌め、そのときの送気温度20(℃)を最適送気温度と決定する(図3参照)。
コントローラ16は、ステップ43(S−43)の最適送気温度決定手段によって決定した最適送気温度20(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように、温度制御信号を空調装置17に出力し、空調装置17を制御する(送気温度制御手段)(S−44)。コントローラ16は、空調装置17の出力を制御して吹出口19から送気する空調空気の温度を最適送気温度20(℃)にする。コントローラ16は、システム10の継続または停止を判断する(S−45)。システム停止指示によってシステム10を停止すると判断すると、コントローラ16は、システム10をOFFにしてシステム10の稼動を停止する。システム10を継続する場合、コントローラ16は、ステップ42(S−42)からの手続を繰り返す。
ステップ42(S−42)に戻って実測温度と実測湿度とのうちの少なくとも1つが適用条件データの中に存在しないと判断した場合、コントローラ16は、その実測温度や実測湿度に基づいて第1〜第3補間手段のうちの少なくとも1つを実行する。第1〜第3補間手段の実行の一例は以下のとおりである。たとえば、実測温度(周囲温度)が30(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)が0.025(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)が1.15(m)である場合、コントローラ16は、第1補間手段を実行し(S−46)、図3において欠落した周囲温度30(℃)に隣接する周囲温度29(℃)と周囲温度31(℃)とを用いて線形補間を行い(周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))、送気温度20(℃))、その欠落した周囲温度30(℃)に対応する離間距離を求める(第1補間手段、図4参照)。
コントローラ16は、図4の手順によって求めた離間距離0.85〜1.15(m)(実測温度(周囲温度)30(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.025(kg/kg(DA))、適用条件データ識別子を含む)をハードディスクのデータベースに格納した後、実測温度(周囲温度)30(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.025(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)0.85(m)を第1補間手段によって求めた適用条件データに当て嵌め、そのときの送気温度20(℃)を最適送気温度と判断し、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度20(℃)を決定する(最適送気温度決定手段)(S−47)。コントローラ16は、ステップ47(S−47)の最適送気温度決定手段によって決定した最適送気温度20(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように、温度制御信号を空調装置17に出力し、空調装置17を制御する(送気温度制御手段)(S−44)。
なお、実測温度(周囲温度)29.5(℃)の実測データにおいて、コントローラ16は、周囲温度29(℃),30(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))、離間距離0.9〜1.2,0.85〜1.15(m)の適用条件データに実測データを当て嵌める。このとき、実測離間距離1.15(m)が周囲温度29および30(℃)の両方に当て嵌る(図4参照)。この場合、コントローラ16は、欠落した周囲温度30(℃)に対応する離間距離1.15(m)の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度20(℃)を選択する(最適送気温度決定手段)。したがって、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を20(℃)に決定する。コントローラ16は、最適送気温度決定手段によって選択された最も高い温度の最適送気温度20(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御する(送気温度制御手段)。
第1〜第3補間手段の実行の他の一例は以下のとおりである。たとえば、実測温度(周囲温度)が28(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)が0.025(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)が1.15(m)である場合、コントローラ16は、第2補間手段を実行し(S−46)、図3において欠落した送気温度21〜23(℃)に隣接する送気温度20(℃)と送気温度24(℃)とを用いて線形補間を行い(周囲温度28(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA)))、その欠落した送気温度21〜23(℃)に対応する離間距離を求める(第2補間手段、図5参照)。
コントローラ16は、図5の手順によって求めた離間距離0.975〜1.45(m)、0.85〜1.3(m)、0.725〜1.15(m)(実測温度(周囲温度)28(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.025(kg/kg(DA))、適用条件データ識別子を含む)をハードディスクのデータベースに格納した後、実測温度(周囲温度)28(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.025(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)1.15(m)を第2補間手段によって求めた適用条件データに当て嵌め、そのときの送気温度23(℃)を最適送気温度と判断し、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度23(℃)を決定する(最適送気温度決定手段)(S−47)。コントローラ16は、ステップ47(S−47)の最適送気温度決定手段によって決定した最適送気温度23(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように、温度制御信号を空調装置17に出力し、空調装置17を制御する(送気温度制御手段)(S−44)。
なお、実測温度(周囲温度)28(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.025(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)1.15(m)の実測データにおいて、コントローラ16は、周囲温度28(℃)、周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))、送気温度20,21,22,23(℃)、離間距離1.1〜1.6,0.975〜1.45,0.85〜1.3,0.725〜1.15(m)の適用条件データにそれら実測データを当て嵌める。このとき、実測離間距離1.15(m)が送気温度20,21,22,23(℃)に当て嵌る(図5参照)。この場合、コントローラ16は、送気温度20,21,22,23(℃)に対応する離間距離1.15(m)の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度23(℃)を選択する(最適送気温度決定手段)。したがって、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を23(℃)に決定する。コントローラ16は、最適送気温度決定手段によって選択された最も高い温度の最適送気温度23(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御する(送気温度制御手段)。
第1〜第3補間手段の実行の他の一例は以下のとおりである。たとえば、実測温度(周囲温度)が28(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)が0.029(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)が1.44(m)である場合、コントローラ16は、第3補間手段を実行し(S−46)、図3において欠落した周囲絶対湿度0.026〜0.029(kg/kg(DA))に隣接する周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))と周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))とを用いて線形補間を行い(周囲温度28(℃)、総気温度20(℃))、その欠落した周囲絶対湿度0.026〜0.029(kg/kg(DA))に対応する離間距離を求める(図6参照)。
コントローラ16は、図6の手順によって求めた離間距離1.08〜1.56(m),1.06〜1.52(m),1.04〜1.48(m),1.02〜1.44(m)(実測温度(周囲温度)28(℃)、総気温度20(℃)、適用条件データ識別子を含む)をハードディスクのデータベースに格納した後、実測温度(周囲温度)28(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.029(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)1.44(m)を第3補間手段によって求めた適用条件データに当て嵌め、そのときの送気温度20(℃)を最適送気温度と判断し、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度20(℃)を決定する(最適送気温度決定手段)(S−47)。コントローラ16は、ステップ47(S−47)の最適送気温度決定手段によって決定した最適送気温度20(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように、温度制御信号を空調装置17に出力し、空調装置17を制御する(送気温度制御手段)(S−44)。
なお、実測温度(周囲温度)28(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.029(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)1.44(m)の実測データにおいて、コントローラ16は、周囲温度28(℃)、周囲絶対湿度0.025〜0.029(kg/kg(DA))、離間距離1.1〜1.6,1.08〜1.56,1.06〜1.52,1.04〜1.48,1.02〜1.44(m)の適用条件データにそれら実測データを当て嵌める。このとき、実測離間距離1.44(m)が周囲絶対湿度0.025〜0.029(kg/kg(DA))に当て嵌る(図6参照)。この場合、コントローラ16は、欠落した周囲絶対湿度0.025〜0.029(kg/kg(DA))に対応する離間距離1.44(m)の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度20(℃)を選択する(最適送気温度決定手段)。したがって、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を20(℃)に決定する。コントローラ16は、最適送気温度決定手段によって選択された最も高い温度の最適送気温度20(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御する(送気温度制御手段)。
第1〜第3補間手段の実行の他の一例は以下のとおりである。たとえば、実測温度(周囲温度)が30(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)が0.030(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)が1.35(m)である場合、コントローラ17は、第1および第2補間手段を実行し(S−46)、図3において欠落した周囲温度30(℃)に隣接する周囲温度29(℃)と周囲温度31(℃)とを用いて線形補間を行うとともに、送気温度17〜19(℃)に隣接する送気温度16(℃)と送気温度20(℃)とを用いて線形補間を行い(周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA)))、その欠落した周囲温度30(℃)、送気温度17〜19(℃)に対応する離間距離を求める(図7参照)。
コントローラ16は、図7の手順によって求めた離間距離1.3〜1.675(m)、1.1〜1.45(m)、0.9〜1.225(m)(周囲温度30(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))、送気温度17〜19(℃)、適用条件データ識別子を含む)をハードディスクのデータベースに格納した後、実測温度(周囲温度)30(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.030(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)1.35(m)を第1および第2補間手段によって求めた適用条件データに当て嵌め、そのときの送気温度17(℃)を最適送気温度と判断し、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度23(℃)を決定する(最適送気温度決定手段)(S−47)。コントローラ16は、ステップ47(S−47)の最適送気温度決定手段によって決定した最適送気温度23(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように、温度制御信号を空調装置17に出力し、空調装置17を制御する(送気温度制御手段)(S−44)。
なお、実測温度(周囲温度)30(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.030(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)1.35(m)の実測データにおいて、コントローラ16は、周囲温度30(℃)、周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))、離間距離1.3〜1.675,1.1〜1.45,0.9〜1.225(m)の適用条件データにそれら実測データを当て嵌める。このとき、実測離間距離1.35(m)が送気温度17,18(℃)に当て嵌る(図7参照)。この場合、コントローラ16は、欠落した送気温度17,18(℃)に対応する離間距離1.35(m)の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度18(℃)を選択する(送気温度19(℃)では、SET*の最適域が離間距離からはみだしている(離間距離内に入っていない)から、最適送気温度として19(℃)を選択しない)(最適送気温度決定手段)。したがって、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を18(℃)に決定する。コントローラ16は、最適送気温度決定手段によって選択された最も高い温度の最適送気温度18(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御する(送気温度制御手段)。
第1〜第3補間手段の実行の他の一例は以下のとおりである。たとえば、実測温度(周囲温度)が30(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)が0.028(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)が1.46(m)である場合、コントローラ16は、第1〜第3補間手段を実行し(S−46)、図3において欠落した周囲温度30(℃)に隣接する周囲温度29(℃)と周囲温度31(℃)とを用いて線形補間を行うとともに、送気温度17〜19(℃)に隣接する送気温度16(℃)と送気温度20(℃)とを用いて線形補間を行い、さらに、周囲絶対湿度0.028(kg/kg(DA))に隣接する周囲絶対湿度0.025(kg/kg(DA))と周囲絶対湿度0.030(kg/kg(DA))とを用いて線形補間を行い、その欠落した周囲温度30(℃)、送気温度17〜19(℃)、周囲絶対湿度0.026〜0.030(kg/kg(DA))に対応する離間距離を求める(図8,9参照)。
コントローラ16は、図8,9の手順によって求めた離間距離1.24〜1.59(m)、1.205〜1.555(m)、1.17〜1.52(m)、1.135〜1.485(m)(周囲温度30(℃)、送気温度17〜19(℃)、周囲絶対湿度0.026〜0.030(kg/kg(DA))、適用条件データ識別子を含む)実測温度(周囲温度)30(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.028(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)1.46(m)を第1〜第3補間手段によって求めた適用条件データに当て嵌め、そのときの送気温度18(℃)を最適送気温度と判断し、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度18(℃)を決定する(最適送気温度決定手段)(S−47)。コントローラ16は、ステップ47(S−47)の最適送気温度決定手段によって決定した最適送気温度18(℃)の空調空気を吹出口19から送気し得るように、温度制御信号を空調装置17に出力し、空調装置17を制御する(送気温度制御手段)(S−44)。
なお、実測温度(周囲温度)30(℃)、実測湿度(周囲絶対湿度)0.028(kg/kg(DA))、実測離間距離(離間距離)1.46(m)の実測データにおいて、コントローラ16は、周囲温度30(℃)、周囲絶対湿度0.026〜0.029(kg/kg(DA))、離間距離1.24〜1.59、1.205〜1.555、1.17〜1.52、1.135〜1.485(m)の適用条件データにそれら実測データを当て嵌める。このとき、実測離間距離1.46(m)が送気温度17〜19(℃)に当て嵌る(図8,9参照)。この場合、コントローラ16は、欠落した送気温度17〜19(℃)に対応する離間距離1.46(m)の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度18(℃)を選択する(送気温度19(℃)では、SET*の最適域が離間距離からはみだしている(離間距離内に入っていない)から、最適送気温度として19(℃)を選択しない)(最適送気温度決定手段)。したがって、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を18(℃)に決定する。コントローラ16は、最適送気温度決定手段によって選択された最も高い温度の最適送気温度18(℃)の空調空気を吹出口16から送気し得るように空調装置17を制御する(送気温度制御手段)。
図17のフローチャートに示す温度コントロールを行うシステム10は、図16に示す温度コントロールを行うシステム10が有する効果に加え、以下の効果を有する。図17のフローチャートに示す温度コントロールを行うシステム10は、適用条件データにおいて特定の周囲温度が欠落している場合、その欠落した周囲温度に隣接する周囲温度を用いて線形補間を行い(第1補間手段)、その欠落した周囲温度に対応する離間距離を求めるから、適用条件データにおいてすべての周囲温度とそれに対応する離間距離とを網羅することができ、周囲温度やそれに対応する離間距離の欠落のない適用条件データを作ることができる。このシステム10は、周囲温度やそれに対応する離間距離の欠落のない適用条件データに実測温度と実測湿度と実測離間距離とを当て嵌め、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を決定し、決定した最適送気温度の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御するから、工場やビル等の建物の内部空間に形成された作業エリア12の温度を新標準有効温度(SET*)の最適範囲内にすることができ、作業エリア12の体感温度を快適に維持することができる。また、欠落した周囲温度に対応する離間距離を求めたときに、欠落した周囲温度に対応する離間距離の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度を選択し、選択した最も高い温度の最適送気温度の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御するから、最も低い温度の最適送気温度を採用する場合と比較し、空調装置17の出力を減少させることができ、システム10におけるエネルギーの消費を減少させることができる。
図17のフローチャートに示す温度コントロールを行うシステム10は、適用条件データにおいて特定の送気温度が欠落している場合、その欠落した送気温度に隣接する送気温度を用いて線形補間を行い(第2補間手段)、その欠落した送気温度に対応する離間距離を求めるから、適用条件データにおいてすべての送気温度とそれに対応する離間距離とを網羅することができ、送気温度やそれに対応する離間距離の欠落のない適用条件データを作ることができる。このシステム10は、送気温度やそれに対応する離間距離の欠落のない適用条件データに実測温度と実測湿度と実測離間距離とを当て嵌め、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を決定し、決定した最適送気温度の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御するから、建物の内部空間に形成された作業エリア12の温度を新標準有効温度(SET*)の最適範囲内にすることができ、作業エリア12の体感温度を快適に維持することができる。また、欠落した送気温度に対応する離間距離を求めたときに、欠落した送気温度に対応する離間距離の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度を選択し、選択した最も高い温度の最適送気温度の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御するから、最も低い温度の最適送気温度を採用する場合と比較し、空調装置17の出力を減少させることができ、システム10におけるエネルギーの消費を減少させることができる。
図17のフローチャートに示す温度コントロールを行うシステム10は、適用条件データにおいて特定の周囲絶対湿度が欠落している場合、その欠落した周囲絶対湿度に隣接する周囲絶対湿度を用いて線形補間を行い(第3補間手段)、その欠落した周囲絶対湿度に対応する離間距離を求めるから、適用条件データにおいてすべての周囲絶対湿度とそれに対応する離間距離とを網羅することができ、周囲絶対湿度やそれに対応する離間距離の欠落のない適用条件データを作ることができる。このシステム10は、周囲絶対湿度やそれに対応する離間距離の欠落のない適用条件データに実測温度と実測湿度と実測離間距離とを当て嵌め、吹出口19から送気する空調空気の最適送気温度を決定し、決定した最適送気温度の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御するから、建物の内部空間に形成された作業エリア12の温度を新標準有効温度(SET*)の最適範囲内にすることができ、作業エリア12の体感温度を快適に維持することができる。また、欠落した周囲絶対湿度に対応する離間距離を求めたときに、欠落した周囲絶対湿度に対応する離間距離の範囲内に最適送気温度が入っていると、それら最適送気温度のうちの最も高い温度の最適送気温度を選択し、選択した最も高い温度の最適送気温度の空調空気を吹出口19から送気し得るように空調装置17を制御するから、最も低い温度の最適送気温度を採用する場合と比較し、空調装置17の出力を減少させることができ、システム10におけるエネルギーの消費を減少させることができる。