JP5410077B2 - 転写シート - Google Patents

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Description

この発明は転写シートに関し、特に樹脂成形品の表面に絵柄を連続的に付与するときに使用する長尺状の転写シートに関する。
携帯電話などの通信機器や自動車外装パーツといった樹脂成形品の表面に装飾を加えた加飾成形品を作成する場合、その製造方法として成形同時転写装置を用いることがある。
以下に、成形同時転写装置で加飾成形品を作成する方法について説明する。
図17は、長尺状の転写シートをロール状に巻いたときの斜視図、図18は、図17で示した転写シートのXVII−XVIII線に沿って切断した場合の断面図、図19は、長尺状の転写シートを用いて加飾成形品を作成するときの成形同時転写装置の断面図、図20は、長尺状の転写シートをロール状に巻いて得られるロール状の転写シートが巻きずれを生じたときのロール状の転写シートの斜視図である。
図17、図18を参照して、長尺状の転写シート55は、基体シート21、図柄層23および接着層28から構成される。
基体シート21は、図柄層23や接着層28をシート上に保持するための基材であり、図柄層23は、成形樹脂の表面を装飾する層であり、接着層28は、転写シートと溶融樹脂とを一体化して、加飾成形品を得るとき、図柄層23と成形樹脂の表面とを接着する層である。
図19を参照して、成形同時転写装置50は、送り装置60、射出成形金型70、および巻取装置80から構成されている。
送り装置60は、送り出しローラ61と、任意の数のガイドローラ62、63から構成されており、その装置内においては、図17で示したようなロール状に巻き取られた長尺状の転写シート55が、送り出しローラ61に設置されている。
射出成形金型70は、固定型71と可動型72からなり、可動型72が固定型71と近接する方向、または、それと離反する方向に移動することによって型閉じ状態、型開き状態にできると共に、固定型71と可動型72とのキャビティ面とによって形成されるキャビティ空間に転写シート55を配置した後、溶融樹脂を射出できる構成となっている。
巻取装置80は、射出成形金型70内に溶融樹脂を射出したのち、転写シート55を巻き取る装置であり、巻取装置80内に送られてきた転写シート55を巻き取る巻取ローラ81と、複数のガイドローラ82、83、84、85、86とから構成されている。
上記からなる成形同時転写装置50を用いて、加飾成形品を作成する際には、送り出しローラ61から、ガイドローラ62、63を介して、転写シート55を射出成形金型70にまで移動させ、前記図柄層23と射出成形金型70とを所定の位置関係に位置合わせした後、射出成形金型70を型締めする。そして、射出成形金型70内に溶融樹脂を射出し、転写シート55と溶融樹脂とを一体化させて、一体化成形品を得たのち、射出成形金型70の固定型71と可動型72を型開きしながら、転写シート55の基体シート21部分のみを一体成形品から剥離させる。これにより、転写シート55の基体シート21部分以外が成形樹脂に転写された加飾成形品を得ることができる(たとえば、特許文献1参照)。
特開平4−158015号公報
しかし、ロール状の転写シート55を成形同時転写装置まで輸送するとき、または成形同時転写装置50にセッティングするとき、ロール状の転写シート55に衝撃が加わると、ロール状の転写シート55に巻きずれが生じる場合がある。図20を参照して、この巻きずれが生じると、ロール状の転写シート55を巻き解いて、転写シート55を送り装置60内から巻取装置80内まで送り出すときに、転写シート55は、本来の送り方向から傾いて送り出されてしまう。
そして、転写シート55が、本来の送り方向から傾いて送り出されると、転写シート55内に形成されている図柄層23も本来の送り方向から傾いて送り出されるため、転写シート55内に形成された図柄層23と射出成形金型70とを、所定の位置関係に正確に位置合わせすることが、難しくなり、成形同時転写装置50を使用して得られる加飾成形品において、その加飾成形品の形状と転写された絵柄が同調した審美性のある加飾成形品を得ることが困難となるといった問題があった。
また、図柄層23と射出成形金型70とを所定の位置関係に無理やり位置合わせしようとすると、転写シート55の一部にしわが生じ、このしわが生じた転写シート55と溶融樹脂とを一体化すると、その加飾成形品にも、しわが転写されてしまい、審美性のある加飾成形品を得ることができないといった問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、長尺状の転写シート55をロール状に巻いたロール状の転写シートにおいて、その軸方向に衝撃が加わっても、巻きずれの発生を抑制する転写シートを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、長尺状の転写シートにおいて、基体シートと、前記基体シートの長手方向に部分的に形成される巻きずれ防止層とを備え、前記巻きずれ防止層が形成される部分の厚さが、前記転写シート内で最も厚くなるよう構成されたものである。
このように構成すると、転写シートをロール状に巻いたとき、転写シートの巻きずれ防止層の形成された部分が、ロール状の転写シート内で最も厚くなる。その結果、転写シートをロール状に巻き取ったときに、転写シートに生じる巻き取りの力を、巻きずれ防止層の形成された部分に集中的に作用させることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1の発明において、巻きずれ防止層と並列して立設し、かつ巻きずれ防止層と同じ厚さで形成される図柄層を備えるよう構成されたものである。
このように構成すると、長尺状の転写シートをロール状に巻いたとき、転写シート内に生じる巻き取りの力を、巻きずれ防止層と図柄層とにバランスよく、かつ集中的に作用させることができる。
請求項3記載の発明は、請求項1から請求項2記載の発明において、巻きずれ防止層が図柄層と同一の材料からなるよう構成されたものである。
このように構成すると、基体シートの上に形成される巻きずれ防止層と図柄層とに使用するインクを同一のものとすることができる。
請求項4記載の発明は、長尺状の転写シートの製造方法において、前記基体シートの上に部分的に前記巻きずれ防止層を形成する第1工程と、前記基体シートと前記巻きずれ防止層の上に金属蒸着層を形成する第2工程と、を少なくとも備えるよう構成されている。
このように構成すると、巻きずれ防止層の形成された部分に巻き取りの力が集中的に作用したロール状の転写シートを、その金属蒸着層を形成する工程で使用することができる。
以上説明したように、請求項1の発明は、長尺上の転写シートをロール状に巻き取ったとき、転写シートに生じる巻き取りの力を巻きずれ防止層の形成された部分に集中的に作用させることができるので、ロール状の転写シートに衝撃が加わったときであっても、巻きずれを抑制することができるようになる。
請求項2の発明は、長尺状の転写シートをロール状に巻いたとき、転写シートに生じる巻き取りの力を、巻きずれ防止層と図柄層とにバランスよく、かつ集中的に作用させることができるので、ロール状の転写シートに非常に大きな衝撃が加わった場合であっても、ロール状の転写シートに巻きずれが発生するのを抑制することができる。
請求項3の発明は、請求項1から請求項2記載の発明の効果に加えて、基体シート上に形成される図柄層と、巻きずれ防止層とに使用するインクを同一のものとすることができるので、巻きずれ防止層と図柄層とを印刷法を用いて作成する場合、同一の版で一度に作成することができる。
請求項4の発明は、巻きずれ防止層の形成された部分に巻き取りの力を集中的に作用させることができるので、金属蒸着層を基体シート上に設けるとき、減圧条件下にロール状の転写シートを置いた場合であっても、ロール状の転写シートに巻きずれが生じるのを抑制できる
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本発明の実施例に記載した部材や部分の寸法、材質、形状、その相対位置などは、とくに特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、この発明の第1の実施の形態の転写シート20の製造方法の概略工程を示した図である。図1を参照して、長尺状の基体シート21は、搬送ローラ31に巻回されている。
基体シート21は、図柄層23や巻きずれ防止層22をシート上に支持するためのものであって合成樹脂等から構成される。基体シート21には、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔などの金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロース系シート、あるいは以上の各シートの複合体など、基体シート21として離型性を有するものを使用することができる。
基体シート21は、1つまたは複数の印刷機械30を経由して、巻取ローラ32に巻き取られる。この印刷機械30は、巻きずれ防止層22、図柄層23、離型層24、ハードコート層25、アンカー層26などの各層を構成する印刷インキを基体シート21の上に形成する版胴300と、印刷インキと基体シート21を完全に密着させる圧胴301とから構成される。基体シート21は、印刷インキの着肉した版胴300と、圧胴301との間を通過することによって、基体シート21の上に巻きずれ防止層や、必要に応じて、離型層24、図柄層23、ハードコート層25、アンカー層26などの層が形成される。そして、これらの層を形成した後に、第二工程に移行する。
巻きずれ防止層22に用いる材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキッド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。また、金属発色させる場合には、アルミニウム、チタン、ブロンズ等の金属粒子やマイカに酸化チタンをコーティングしたパール顔料を用いることもできる。巻きずれ防止層の形成方法には、オフセット印刷法、グラビア印刷法、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を用いることができる。
図柄層23は、基体シート21の長手方向に連続的または断続的に形成される。図柄層23に用いる材質は、特に限定されないが、巻きずれ防止層22と同一の材質から構成されることが好ましい。巻きずれ防止層22と図柄層23とが同一の材質から構成される場合、図柄層23と巻きずれ防止層に使用する印刷インクを同一のものとすることができる。その結果、巻きずれ防止層22と図柄層23とを同一の版で一度に作成することができるので、それぞれを別途、異なる印刷機械で作成する必要がなくなり、転写シート20を作成するときの生産性が向上するからである。
必要に応じて、基体シート21の剥離性を向上させるために、基体シート21の上に全面的に離型層24が設けられてもよい。離型層24は、成形同時転写後に、転写シート20から基体シート21を剥離する際、基体シート21とともにハードコート層25から離型する層である。離型層24の材質としては、メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース誘導体、尿素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、パラフィン系樹脂およびこれらの複合物などを用いることができる。離型層24の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法があげられる。
必要に応じて、離型層24が形成された基体シート21の上に、ハードコート層25が形成されていてもよい。ハードコート層25は、転写後、基体シート21を成形樹脂から剥離したときに、加飾成形品の表面に配置される層であり、図柄層23に加飾されたデザインを保護するために一定以上の硬度を有する層である。
ハードコート層25には、シアノアクリレート系やウレタンアクリレートなどの電離放射線硬化性樹脂や、アクリル系やウレタン系などの熱硬化性樹脂を用いることができるが、特に限定されない。
図2は、巻きずれ防止層22が形成された基体シート21上に金属蒸着層27を形成する工程を示した図である。図2を参照して、基体シート21は、炉40の中に設置された搬送ローラ41によって送り出されたのち、巻取ローラ42で巻き取られるように構成されている。
金属蒸着層27の形成方法は、まず炉40内を減圧条件下にした後、るつぼ45内に設置された金属塊46を熱し蒸発させて、蒸発させた金属を基体シート21の上に蒸着させることにより行う。金属蒸着層27の基体シート21上への形成が終了すると、次の工程に移行する。
この基体シート21には、第一工程で巻きずれ防止層22が形成されているため、金属蒸着層27を基体シート21に形成している間であっても、巻き取りの力は巻きずれ防止層22に集中的に作用している。そうすると、巻き取りの力が、基体シート21に作用しにくい減圧条件下であるこの工程において、ロール状の基体シート21に軸方向の力が作用しても、このロール状の基体シート21に、巻きずれが発生するのを抑制できる。その結果、巻きずれが生じにくくなり、基体シート21が、本来の位置から傾いて搬送ローラ31から、巻取ローラ32まで搬送されることが少なくなるので、基体シート21上に均一に金属蒸着層27を設けることができる。この他の金属蒸着層27の形成方法としては、パッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などが挙げられる。
金属蒸着層27には、表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用することができる。
また、金属蒸着層27を基体シート21の上に部分的に形成するには、シーライト法、またはパスター法を用いるとよい。
シーライト法とは、第一工程で水溶性樹脂層を部分的に形成し、蒸着後、水洗により水溶性樹脂層とその上に形成された不要な金属薄膜部位を除去し、部分的に金属薄膜を形成する方法である。ここで水溶性樹脂層の材質としては、たとえば、ポリビニルアルコール、デンプン、アルギド、エポキシ、ポリウレタンなどに代表される水溶性樹脂をバインダーとするインキが挙げられる。また形成方法としては、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法が挙げられる。
パスター法とは金属薄膜を形成した後、部分的に金属薄膜の上に耐アルカリ性樹脂層を形成し、その後のアルカリ洗浄により金属薄膜を部分的に形成する方法である。ここで耐アルカリ性樹脂層の材質としては塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が挙げられる。耐アルカリ性樹脂層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
図3は、巻きずれ防止層22と金属蒸着層27とが形成された基体シート21に接着層28を形成する工程を示した図である。
図3を参照して、基体シート21は、搬送ローラ31から印刷機械30を経由して、巻取ローラ32に巻き取られる。この印刷機械30は、構成は、第一工程で用いたものと同様であり、版胴300と圧胴301とから構成されている。すなわち、基体シート21が、この送り出しローラから版胴300と圧胴301との間を通過することによって、基体シート21の上に接着層28が形成される。この工程によって転写シート20が完成する。
接着層28は、基体シート21上に全面的または部分的に形成されるものである。すなわち、接着層28を形成したい箇所全面であれば、全面に接着層28を形成すればよいし、接着層28を形成したい箇所が局所的であれば、その箇所にのみ接着層28を形成すればよい。
接着層28には、被加飾の素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、被加飾の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。また、被加飾の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、被加飾の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用できる。
必要に応じて、金属蒸着層27の上にアンカー層26を形成してもよい。アンカー層2633は、各層の間の密着性を向上させる層である。アンカー層26の材質としては、二液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などを使用するとよい。アンカー層26の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある
ここで、上述した転写シート20の詳細について説明する。
図4(a)は、この発明の第一の実施形態の転写シート20の平面図であり、図4(b)は、図4(a)で示した転写シート20のIV−IV線に沿って切断した場合の断面図である。図4(a)、図4(b)を参照して、この発明の転写シート20は、基体シート21と、基体シート21の上に形成される離型層24と、離型層24の上に形成されるハードコート層25と、ハードコート層25の上に形成されるアンカー層26と、アンカー層26の上に部分的に形成される巻きずれ防止層22と、アンカー層26の上に部分的に形成され、巻きずれ防止層22とは独立して形成される図柄層23と、図柄層23の上に形成される金属蒸着層27と、巻きずれ防止層22と金属蒸着層27とアンカー層26に上に形成される接着層28とを備えている。
巻きずれ防止層22は、基体シート21の長手方向に部分的に形成され、巻きずれ防止層22が形成される部分の厚さが前記転写シート20内で最も厚くなるよう形成されている。
図5(a)は、図4(a)で示した転写シート20をロール状に巻いたときの斜視図であり、図5(b)は、図5(a)のV−V線に沿って切断した際の断面の拡大図である。図5(c)は、接着層28と、その上に巻き重ねられる転写シート20とが接する部分Aの拡大図である。
図5(a)を参照して、この発明の転写シート20は、基体シート21と、前記基体シート21の長手方向に部分的に形成される巻きずれ防止層22とを備え、前記巻きずれ防止層22が形成される部分の厚さが前記転写シート20内で最も厚くなるよう形成されているので、この発明の転写シート20をロール状に巻いたとき、巻きずれ防止層22の形成された部分が、ロール状に巻いた転写シート20内において最も分厚くなる。
そうすると、図5(b)を参照して、転写シート20をロール状に巻き重ねたときに生じる巻き取りの力Fが、転写シート20の他の部分に分散しないで、巻きずれ防止層22が形成された部分のみに集中的にかかるようになる。その結果、巻きずれ防止層22の形成された部分には、通常、転写シート20に作用する力と比べて、非常に大きな巻き取りの力が作用するようになる。
その結果、このロール状の転写シート20に対し、その軸方向に力fが作用した場合であっても、巻きずれする方向とは反対方向に巻き取りの力Fが、大きな摩擦力として作用するので、ロール状の転写シート20内に巻きずれが生じるのを抑制することができる。
すなわち、転写シート20が巻きずれ防止層22を有することによって、転写シート20をロール状に巻いたとき、巻き取りの力が集中的に巻きずれ防止層22に作用するので、ロール状の転写シート20の軸方向に外力が作用したときであっても、巻きずれが生じるのを抑制することができる。
図5(c)を参照して、転写シート20において、軸方向に力が作用しても、ロール状の転写シート20に巻きずれが生じないよう、基体シート21の巻きずれ防止層22が形成された面と反対側の表面210と、接着層28の表面280とは、互いに粗面であることが好ましい。
前記表面210と前記表面280との表面が互いに粗面であると、この発明の転写シート20をロール状に巻いたときに、前記表面210と前記表面280とが噛み合うので、ロール状の転写シート20に、軸方向の力が作用しても、転写シート20に生じる巻きずれを抑制できるからである。
図6は、第一の実施の形態の変形例の転写シート20の平面図であって、図4(b)に対応するものであり、図7は、第一の実施の形態の変形例の転写シート20をロール状に巻いたとき、その断面の拡大図であり、図5(b)に対応するものである。
図6を参照して、この発明の第一の実施の形態の転写シート20の変形例は、巻きずれ防止層22と図柄層23とが、基体シート21の長手方向に部分的に形成され、巻きずれ防止層22と、図柄層23、金属蒸着層27とが形成される部分の厚さが同一であって、かつ前記転写シート20内で最も厚くなるよう形成されている。
図7を参照して、この転写シート20をロール状に巻くと、図柄層23と金属蒸着層27とが形成された部分と、巻きずれ防止層22が形成された部分との厚さが、ロール状の転写シート20内において、最も厚くなる。そうすると、転写シート20をロール状に巻き重ねたときに生じる巻き取りの力が、図柄層23と金属蒸着層27が形成された部分と、巻きずれ防止層22が形成された部分とに作用するようになるので、巻きずれ防止層22の形成された部分に必要以上の力が作用し、その周辺部分にしわが生じるのを抑制することができる。
その結果、この発明の転写シート20を、成形同時転写装置に適用して得られる加飾成形品は、意匠性に優れたものとなる。
図8、図9、図10は、それぞれ第一の実施の形態の変形例の転写シート20の平面図である。
図8を参照して、巻きずれ防止層22の形状、形成位置は特に制限されない。すなわち、巻きずれ防止層22は、転写シート20の幅方向の端面付近に形成されていてもよいし、中央付近に形成されていてもよい。さらに、巻きずれ防止層22は、図柄層23と接するように形成されていてもよいし、図柄層23と離間して形成されていてもよい。
図9、図10をそれぞれ参照して、図柄層23は連続的に形成されていてもよい。
図11(a)は、この発明の第2の実施の形態による転写シート20の平面図である。図11(b)は、図11(a)で示した転写シート20をロール状に巻き重ねたときの断面図であり、図5(b)に対応するものである。この実施の形態による転写シート20の基本的な構成は、先の第1の実施の形態によるものと同様であるので、ここでは、相違点についてのみ説明する。
図11(b)を参照して、この発明の第2の実施の形態の転写シート20は、2つの巻きずれ防止層22が、独立して基体シート21の長手方向に連続的に形成され、前記2つの巻きずれ防止層22の間に、図柄層23が形成される。なお、巻きずれ防止層22の膜厚は、図柄層23より厚くなるよう形成されている。
図11(c)を参照して、このように構成すると、転写シート20をロール状に巻き重ねたとき、転写シート20の幅方向の両端に形成された巻きずれ防止層22部分の厚さは、ロール状に巻いた転写シート20内において最も厚くなる。
そうすると、転写シート20をロール状に巻き重ねたとき、巻き取りの力は、巻きずれ防止層22の形成された2つの部分に作用するようになるので、巻きずれ防止層22の形成された部分に必要以上の力が作用し、その周辺部分にしわが生じるのを抑制することができる。
さらに、巻きずれ防止層22の膜厚は、図柄層23より厚く形成されているので、転写シート20をロール状に巻いた場合、図柄層23の形成された部分と、その上に巻き重ねられる転写シート20とは接しない。そうすると、ロール状の転写シート20の軸方向に、力が作用し、転写シート20に巻きずれが生じた場合であっても、その上に巻き重ねられる転写シート20によって、図柄層23が擦られ、基体シート21から図柄層23が剥離されるのを防止することがきる。
さらに、この発明の転写シート20をロール状に巻いても、図柄層23の形成された部分と、その上に巻き重ねられる転写シート20とは、接しないので、ロール状に巻いたこの転写シート20を成形同時転写装置に設置し、巻き解いて使用するときに、接着層28とともに、図柄層23がその上に巻き重ねられていた転写シート20によって基体シート21から剥離されるのを防止することができる。
図12は、第2の実施の形態の変形例の転写シート20の平面図である。図12を参照して、図柄層23は連続的に形成されていてもよい
図13(a)は、この発明の第3の実施の形態による転写シート20の平面図であり、図13(b)は、図13(a)で示した転写シート20をロール状に巻き重ねたときの断面図であり、図5(b)に対応するものである。この実施の形態による転写シート20の基本的な先の第1の実施の形態によるものと同様であるので、ここでは、相違点についてのみ説明する。
図13(a)、図13(b)をそれぞれ参照して、この発明の第3の実施の形態の転写シート20は、巻きずれ防止層22が、独立して基体シート21の長手方向に断続的に形成され、巻きずれ防止層22が形成される部分の厚さが、転写シート20内で最も厚くなるよう形成されている。
この発明の転写シート20の巻きずれ防止層22は、断続的に基体シート21の上に形成されているので、第1の実施の形態の発明よりも、巻きずれ防止層22に使用するインキの量を低減でき、生産性よく転写シート20を作成することができる。また、巻きずれ防止層22は、基体シート21上に断続的に形成されているので、転写シート20をロール状に巻いたとき、巻きずれ防止層22が形成されていない部分と、その上に巻き重ねられる転写シート20の巻きずれ防止層22が形成されている部分とが、ファスナーのように噛み合い、ロール状に巻かれた転写シート20に軸方向の力が作用しても、巻きずれが生じるのを防止することができる。
図14は、第3の実施の形態の変形例の転写シート20の平面図である。図14を参照して、図柄層23は連続的に形成されていてもよい
図15(a)は、この発明の第4の実施の形態による転写シート20の平面図であり、図15(b)は、図15(a)で示した転写シート20をロール状に巻き重ねたときの断面図であり、図5(b)に対応するものである。この実施の形態による転写シート20の基本的な構成は、先の第1の実施の形態、第2の実施の形態、または第3の実施の形態によるものと同様であるので、ここでは、相違点についてのみ説明する。
図15(a)、図15(b)を参照して、この発明の第4の実施の形態の転写シート20は、2つの巻きずれ防止層22が独立して基体シート21の長手方向に断続的に形成され、前記2つの巻きずれ防止層22で形成される空間内に、図柄層23が形成され、巻きずれ防止層22の膜厚が、図柄層23より厚くなるよう形成されている。
この発明の転写シート20の巻きずれ防止層22は、断続的に基体シート21の上に形成されており、第2の実施の形態の発明よりも、巻きずれ防止層22に使用する材料の量を低減できるので、生産性よく転写シート20を作成することができる。
さらに、巻きずれ防止層22の膜厚は、巻きずれ防止層22の間に形成されている図柄層23より、厚く形成されているので、転写シート20をロール状に巻いた場合、巻きずれ防止層22のみが、その上に巻き重ねられる転写シート20と接する。その結果、当該図柄層23と、その上に巻き重ねられる転写シート20とは、接しないので、ロール状の転写シート20の軸方向に、力が作用し、転写シート20に巻きずれが生じた場合であっても、その上に巻き重ねられる転写シート20によって、図柄層23が擦られ、基体シート21から図柄層23が剥離されるのを防止することがきる。
さらに、この発明の転写シート20をロール状に巻いたとき、図柄層23の形成された部分と、その上に巻き重ねられる転写シート20とは、接しないので、ロール状に巻いたこの発明の転写シート20を成形同時転写装置に設置し、巻き解いて使用するときに、図柄層23がその上に形成された接着層28とともに、その上に巻き重ねられていた転写シート20によって基体シート21から剥離するのを防止することができる。
図16は、第4の実施の形態の変形例の転写シート20の平面図である。図16を参照して、図柄層23は連続的に形成されていてもよい
本発明は、携帯電話などの通信機器、自動車外装パーツ、自動車内部の情報機器、家電製品など、各種成形品において好適に用いることができ、産業上有用なものである。
本発明に係る転写シートの製造方法の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの製造方法の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの製造方法の一実施例を示す平面図と、その断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図とその断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す斜視図と断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図と、その断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図と、その断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図と、その断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 従来技術に係る転写シートの一実施例を示す斜視図である。 従来技術に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 従来技術に係る成形同時転写装置の一実施例を示す断面図である。 従来技術に係る転写シートの一実施例を示す斜視図である。
符号の説明
20 転写シート
21 基体シート
22 図柄層
23 巻きずれ防止層

Claims (3)

  1. 基体シートと、
    前記基体シートの上に積層される図柄層と、
    前記基体シートの前記図柄層が積層された面の長尺方向に前記図柄層とは間隔を空けて帯状に積層され、厚みが前記図柄層の厚みよりも厚く、幅の大きさが前記図柄層の幅よりも小さい巻きずれ防止層と、を備える転写シートであって、
    前記転写シートをロール状に巻き取ったときに
    前記巻きずれ防止層が積層された箇所には前記転写シートに生じる巻取りの力が集中的に作用する転写シート。
  2. 前記基体シートの前記巻きずれ防止層が積層された面とは反対側の面が粗面であり、
    前記巻きずれ防止層の上に表面が粗面である接着層が積層され、
    前記転写シートをロール状に巻き取ったときに、
    前記基体シートの前記粗面と前記接着層の前記粗面が噛み合い前記転写シートに生じる巻きずれを抑制する請求項に記載の転写シート。
  3. 前記巻きずれ防止層が、前記図柄層と同一の材料からなる請求項1からに記載の転写シート。
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