JP5409307B2 - 排ガス触媒装置の製造方法並びにこの方法によって製造された排ガス触媒装置 - Google Patents

排ガス触媒装置の製造方法並びにこの方法によって製造された排ガス触媒装置 Download PDF

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Description

本発明は、種々の内燃機関から排出される燃焼ガスを浄化するための装置に関するものであって、特にコアピースを一枚の単板から形成しながらも、広い表面積を獲得でき、なお且つ溶接加工を要することなくコアピースが固定できるようにした新規な排ガス触媒装置に係るものである。
一般に石油をシリンダ内で爆発燃焼させて機械的な動力を得るエンジンにあっては、排気ガス中にCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOX (窒素酸化物)等の有害物質が含まれるため、マフラーやエキゾーストパイプ等、排気ガスの放出経路には、この種の有害物質を低減させる触媒装置(浄化装置)が組み込まれる。
この触媒装置1′としては、例えば図10(a)に示すように、断面が蜂の巣状に形成されたコアピース3′を外筒体2′に嵌め込む、モノリスタイプのものがあり、このものは排気ガスをコアピース3′に沿って流す間に、流路壁面に予め付着形成した白金やロジウム等の触媒金属と接触させて排気ガスを浄化するものである。なおコアピース3′をハニカム状に形成するのは、排気ガスとの接触面積(表面積)を大きくし、浄化性能を高めるための構成である。
しかしながら、ハニカム状のコアピース3′を製造するにあたっては、以下のような問題があった。すなわち上記図10(a)のようなコアピース3′を製造するには、例えば平板と波板の金属板材を重ね合わせた後、これを適宜の大きさになるまでコイル状に巻回して所望のコアピース3′を得るものであるが、このような手法ではコアピース3′を製造するだけでも、複数の構成部材を要し、また部材が多い分、工程数も増える傾向にあり、これが排ガス触媒装置のコスト高や重量アップにつながることがあった。
このようなことから本出願人は、一例として図10(b)に示すように、パイプ状部材を出発素材とし、このものをプレス加工して複数のヒダ30′を有するヒダ付管Fに形成し、これをコアピース3′とする手法を開発し、特許取得に至っている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1では、主にパイプ状部材をコアピース3′の出発素材とすることから比較的簡単にコアピース3′が製造でき、また複数のヒダ付管Fを用いてコアピース3′を形成する場合であっても、同一径のパイプ状部材を出発素材とすることが可能であるため、コスト低減等において相応の効果が達成されている。
しかしながら、この種の自動車関連部品業界にあっては、コスト面や軽量化等に対する要求は、常に求められる現状があり、触媒装置にあっても高い浄化性能はもちろん、より一層、軽量化や低コスト化等を実現するための製造手法が日々鋭意研究されている。
このようなことから本出願人は、一例として図10(c)に示すように、複数のヒダ30′を有するコアピース3′を一枚の金属板材からプレス加工によって形成する手法を開発し、更なる特許出願に至っている(特願2008−211947号)。ここで、この特願2008−211947号は、その後に当該出願を基礎とする優先権主張の出願(国内優先)が成されており(特願2009−082542)、本明細書では、これらを総称して「先の出願」とする。また、先の出願は、本特許出願時には未だ出願公開されておらず、公知技術になっていないものである。
特開2003−113711号公報
本発明は、このような研究開発の一環としてなされたものであって、外筒体に収容するコアピースを一枚の単板から形成しながらも、できる限り広い表面積を獲得できるようにし、なお且つ溶接加工を要することなくコアピースの取り付けが行えるようにした新規な排ガス触媒装置の製造手法の開発を試みたものである。
まず請求項1記載の、排ガス触媒装置の製造方法は、排気ガスが送り込まれてくる外筒体の内部にコアピースを設けて成り、流路面に付着形成した触媒によって、排気ガスを浄化する排ガス触媒装置を製造する方法において、前記コアピースは、一枚の単板を出発素材とし、この単板に深さの異なるヒダを規則的に組み合わせて形成した後、このヒダ付板を円柱状に丸め、隣り合うヒダが互いにほぼ外接するように、外筒体の内部に挿着するものであり、また、挿着したコアピースを外筒体内で固定するにあたっては、外筒体の両端開口部を内側に狭めることにより形成した規制部によって、外筒体内のコアピースを両側から規制し、コアピースの固定を図るようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項2記載の、排ガス触媒装置の製造方法は、前記請求項1記載の要件に加え、前記外筒体に規制部を形成するにあたっては、両端開口部とも端部付近を部分的に内側につぶす押し込み加工により形成するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項3記載の、排ガス触媒装置の製造方法は、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記コアピースは、少なくとも深さの異なる三種以上のヒダの組み合わせによって形成されることを特徴として成るものである。
また請求項4記載の、排ガス触媒装置の製造方法は、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記コアピースは、出発素材となる一枚の単板の長さをLとし、外筒体に挿着される際の直径寸法をDとした場合のDL比(L/Dの値)が25〜35に設定されることを特徴として成るものである。
また請求項5記載の、排ガス触媒装置の製造方法は、前記請求項1、2、3または4記載の要件に加え、前記コアピースは、深さの異なるヒダの最小組み合わせパターンの繰り返しによって構成されるものであり、コアピースの出発素材である単板にヒダ付加工を施す際には、この最小組み合わせパターンを更に細かく分けたプレス加工によってヒダが形成されることを特徴として成るものである。
また請求項6記載の、排ガス触媒装置の製造方法は、前記請求項1、2、3、4または5記載の要件に加え、前記ヒダ付板が挿着される外筒体は、長尺状のパイプ状部材が適宜の長さにカットされた円管状部材が適用されることを特徴として成るものである。
また請求項7記載の排ガス触媒装置は、排気ガスが送り込まれてくる外筒体の内部にコアピースを設けて成り、流路面に付着形成した触媒によって、排気ガスを浄化する装置であって、前記コアピースは、外筒体の内部において、深さの異なるヒダが放射状に設けられて成り、且つ互いに隣り合うヒダが、ほぼ外接状態に設置されて成るものであり、装置の製造にあたっては、前記請求項1、2、3、4、5または6記載の製造方法によって製造されたことを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1記載の発明によれば、外筒体の開口端部を内側に狭めて、外筒体に内挿したコアピースの取付固定を図るため、通常、これら両部材を固定するために行っている溶接やろう付け等の接合を解消することができ、製造工程の簡略化や排ガス触媒装置のコストダウンが実現できる。また外筒体を内側に狭める加工は、コアピースの存在しない両端開口部に施すため当該加工が比較的容易に行える。
また請求項2記載の発明によれば、開口端部を狭める加工は、両側とも開口端部付近を部分的につぶす押し込み加工であるため、加工そのものが比較的容易でありながらも、コアピースを外筒体内で確実に且つ強固に固定することができる。
なお、開口端部を狭める加工としては、上記押し込み加工の他にも、開口端部の全周を巻き込み状に加工するカーリング加工も採り得るが、部分的に開口端部をつぶす押し込み加工であれば、カーリング加工のような巻き込み代を要しない分、材料(外筒体)の節約ができ、軽量化やコストダウンをより一層達成できるものである。また、カーリング加工を採用する場合には、両開口端のうちどちらか一方にすることが好ましいが(カーリング加工端側から排気ガスを導入することが望ましいため)、両端側とも押し込み加工であれば、このような向きを考慮せずに排ガス触媒装置の取り付けが行え、作業性向上につながるものである。
また請求項3記載の発明によれば、外筒体内に挿着されるコアピースは、少なくとも深さの異なる三種以上のヒダの組み合わせによって形成されるため、ヒダが密集化状態に形成でき、同じ大きさの排ガス触媒装置であっても、浄化性能を向上させることができる。またコアピースのヒダを密集化形成することは、挿着後のコアピースの剛性が高まり、外筒体との接点としても多くなるため、外筒体(開口端部)のみを内側に狭める加工が容易に行えるものである(コアピースとともに外筒体を変形させる加工は行い難いと考えられる)。
また請求項4記載の発明によれば、コアピースのヒダの密集化度合いが客観的に特定できるため、外筒体の大きさが変わった場合でも、コアピースのヒダの設定(仕様)が割り出し易く、コアピースの製作を規格化(標準化)することができる。
また請求項5記載の発明によれば、コアピースの出発素材である単板にヒダ付加工を施す際には、深さの異なるヒダの最小組み合わせパターンを更に細分化したプレス加工によりヒダを形成して行くため、ヒダの数が多い密集化状態のコアピースであっても、1ショットのプレス加工を行う際の負荷(加工負荷)が低減でき、精緻なプレス加工が確実に行い得るものである。
また請求項6記載の発明によれば、外筒体としては、長尺状のパイプ状部材から適宜の長さに切り出したものが適用されるため、外筒体内にコアピースを固定する際だけでなく、排ガス触媒装置を製造する全工程から、溶接を一切排除でき、より一層、製造工程の簡略化や排ガス触媒装置のコストダウンが達成できる。
また請求項7記載の発明によれば、外筒体に挿着するコアピースを一枚の単板から形成しながらも、できる限り広い表面積を確実に獲得できるため、コアピースひいては排ガス触媒装置の徹底したコスト削減や軽量化を達成し得る。
本発明の排ガス触媒装置を適用して成る排気消音ユニットを示す断面図(a)、並びにこの排ガス触媒装置を示す斜視図(b)及び説明図(c)である。 単板からヒダ付板を形成する加工段階、及びこのヒダ付板からコアピースを得る加工段階を順に示す説明図である。 深さの異なるヒダの最小組み合わせパターンを更に細かく分けてプレス加工する一実施例を段階的に示す説明図である。 プレス加工(ヒダ付加工)の他の実施例を示す説明図である。 1回のプレスアクションで隣り合う二つのヒダを順次形成して行く場合の実施例を示す説明図である。 深さの異なるヒダを有するヒダ付板を、円柱状に丸めた後、これを外筒体の内側に挿着する様子を示す説明図である。 コアピースを外筒体の内部で固定する際の作動態様を段階的に示す説明図である。 ヒダの深さ寸法を異ならせることに加え、ヒダの幅寸法も異ならせるようにしたコアピース(ヒダ付板)の実施例を示す説明図である。 外筒体の一方の開口端部に、カーリング加工によるカーリング部を形成するとともに、もう一方の開口端部に、押し込み加工によるくぼみを形成することによりコアピースの固定を図るようにした実施例を示す説明図である。 従来の排ガス触媒装置を示す断面図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法を含むものである。
なお、説明にあたっては、まず本発明において製造対象となる排ガス触媒装置1について説明し、その後、排ガス触媒装置1の製造方法について説明する。
排ガス触媒装置1は、一例として図1に示すように、排気消音ユニットUに組み込まれ、燃焼後エンジンから吐き出された排気ガスGを、大気中に放出する前に浄化するものであり、このため排ガス触媒装置1の流路壁面には、有害物質を低減させる触媒(キャタライザ物質)が付着形成されており、排気ガスGは排ガス触媒装置1の内部を通過する間に、このキャタライザ物質と接触し、浄化される。
このような排ガス触媒装置1は、前後が開口された外筒体2と、この内部に設けられるコアピース3とを具えて成るものである。ここで本発明では、コアピース3を外筒体2内で固定するにあたり、外筒体2の両端開口部を内側に狭めて規制部20を形成し、これによりコアピース3を両側から規制し、コアピース3の固定を図るものである。すなわち、外筒体2に内挿したコアピース3は、そのままでは外筒体2の長手方向に移動し得るため、両端開口付近に規制部20を形成してコアピース3の移動を両側から阻止し(くい止め)、コアピース3を外筒体2内に固定するものである。そして、このような固定手段により、溶接やろう付(以下、単に溶接と記載する)を一切用いることがなく、コアピース3の固定が行えるものである。
なお、外筒体2に規制部20を形成するにあたっては、例えば両端開口部とも端部付近を部分的に内側につぶす押し込み加工によって形成することが好ましく(押し込み加工による規制部20を、特にくぼみ21とする)、本実施例では図1(c)に示すように、両端開口部とも、対向する直径線上において内側に二カ所へこめるものである。
因みに、外筒体2としては、長尺状のパイプ状部材から適宜の長さにカットされた円管状部材が適用されることが好ましく、これも排ガス触媒装置1の全ての製造工程から極力、溶接を排除するためである。
コアピース3は、排気ガスGとの接触面積を極力大きく確保すべく、一例として図1、2に示すように、深さ(高さ/長さ)の異なるヒダ30が外筒体2の内部において放射状を成すように形成されるものであり、また隣り合うヒダ30同士が互いにほぼ外接する状態で挿着される。ここでヒダ30の深さとは、図2に示すLE方向の寸法であり、ヒダ長さもしくはヒダ高さとも言えるが、本明細書では、深さ(深さ寸法)という名称で統一する。因みに、同図に併せ示すWI方向の寸法は、ヒダ30の幅寸法と称するものであり、これについては後述する。
また、図1、2に示すコアピース3は、一例として深さの異なる三種類のヒダ30が規則的に配置されて成るものであり、これら各ヒダ30を区別して示す場合には、30a、30b、30c・・・と符すものである。すなわち、本実施例では、深底ヒダを30a、中底ヒダを30b、浅底ヒダを30cとしている。もちろん、ヒダ30は、必ずしも三種類に限定されるものではない。
ここで上記図1、2に示すコアピース3(ヒダ付板A1)は、深底ヒダ30a、浅底ヒダ30c、中底ヒダ30b、浅底ヒダ30cという順列を基本的なパターンPとし、このパターンPの繰り返しによって全てのヒダ30が形成されている。なお、上記「基本的なパターンP」とは、深さの異なるヒダ30の最小組み合わせパターンPとも言えるものである。
また、本実施例では、先の出願よりも、より一層ヒダ30を密集化状態に形成しており、例えば図1(c)では、上記パターンPを10回繰り返してヒダ30を形成している。従って外筒体2に挿着した状態では、内側を向く(内側に凸となる)ヒダ30の数が全部で40となる。また図2では、上記パターンPを12回繰り返してコアピース3を形成しており、従って外筒体2に挿着した状態では、内側を向くヒダ30の全数が48となる。一方、先の出願では、例えば図10(c)に示すように、外筒体2の内側を向くヒダ30′の全数は14である。
このように本実施例では、ヒダ30を密集化状態に形成するものであるが、この密集度合い(緻密度)をより客観的に示すものとして、例えば図2に示すように、「D」をコアピース3の外径(外筒体2の内径)とし、「L」をヒダ形成前の単板Aの長さ(ヒダ形成方向の長さ)とした場合のL/D値(これをDL比とする)が挙げられ、この値が大きい程、ヒダ30の緻密度が高い(より密集化状態に形成されている)と言える。因みに、図2に示すコアピース3では、例えばDがφ51mmで、Lが1410mmであるため、DL比としては約27.6となる。これに対し、先の出願では(例えば図10(c)では)、このDL比が約10.7程度であり、本実施例の方がはるかにヒダ30の緻密度が高いことが客観的に理解できる。
なお、上述したキャタライザ物質は、これら密集化形成された各ヒダ30の内外表面(すなわちコアピース3の内外表面)と、外筒体2の内側とに付着形成されるものである。
また、本実施例では、先の出願と同様に、このような深さの異なるヒダ30を有するコアピース3を、一枚の金属板材(これを単板Aとする)から形成するものであるが、ヒダ30が密集化形成されることに因み、単板Aにヒダ30を形成する際には、深さの異なるヒダ30の最小組み合わせパターンPを、更に細かく分けたプレス加工を行うものである。すなわち、本実施例では、例えば1ショットのプレスアクションで(一回のプレス加工を本明細書では「ショット」と称する)、一つもしくは二つのヒダ30を形成するものである。これは1ショットのプレスアクションで最小組み合わせパターンPのヒダ30を形成すると、一度に四つのヒダ30を形成することになり、プレス加工が極めて行い難いことが考えられるためである。
そして、このようなプレス加工(最小組み合わせパターンPを細分化したプレス加工)を繰り返し行うことで、単板Aに全てのヒダ30を形成するものであり(これをヒダ付板A1とする)、このヒダ付板A1を円柱状に丸めてコアピース3を得るものである。
以下、このようなプレス加工を行う装置(これをプレス加工機4とする)について説明する。プレス加工機4は、単板Aにヒダ付加工を施す装置であり、例えば1ショットのプレスアクションで、ヒダ30(図1、2のヒダ30)を一つずつ形成して行く場合には、一例として図3(a)〜図3(d)に示すように、四段階のプレスアクションによって最小組み合わせパターンPが形成されるものである。
ここで各段階のプレス加工機4を区別したい場合には、各々、第1プレス型41、第2プレス型42、第3プレス型43、第4プレス型44とするものであり、これらはいずれも、ほぼ単板Aの板厚分程度の間隔を隔てて嵌まり合う一対の型構造を採るものである。また、これに因み、各プレス型の上型を41U、42U、43U、44Uとし、下型を41D、42D、43D、44Dとするものである。
ここで上型41U〜44Uは、概ね凹陥状を成し、ヒダ30の内周表面を形成する(形作る)作用を担い、一方、下型41D〜44Dは概ね凸状を成し、ヒダ30の外周表面を形成する(形作る)作用を担うものとなる。因みに上記「ヒダ30の内周表面/外周表面」とは、ヒダ付板A1(単板A)がコアピース3となって外筒体2に挿着された状態において、外筒体2の中心側に面する方を内周表面とし、その反対側を外周表面としたものである。
また、上型41U〜44Uにおいてヒダ30の内周表面を形成する部位をヒダ加工部41a〜44aとし、下型41D〜44Dにおいてヒダ30の外周表面を形成する部位をヒダ加工部41b〜44bとするものである。また、各々の上型41U〜44Uには、ヒダ加工部41a〜44aの他に、逃げ部41c〜44cが形成されており、これは既に単板Aに形成されたヒダ30が、上型41U〜44Uと緩衝しないようにするための受け部であり、これにより各プレスアクションが円滑に行われるものである。
ここで上記図3の実施例では、1ショットのプレスアクション毎にヒダ30を一つずつ形成するため、型構造として観た場合に、上型41U〜44Uが全体的に凹んだイメージとなり、これに因み上記説明でも「上型41が凹陥状を成す」ように説明したが、1ショットのプレスアクションで複数のヒダ30を形成することも可能であり(例えば後述する図4、5参照)、そのような場合には、型部材の凹凸は必ずしも明確でなく、上型41が凹陥状に形成されないことも考えられる。
また、上記説明における「上型」/「下型」という名称も絶対的なものではなく、あくまでも一対の型部材を区別するためのものである。すなわち、上記説明における「上型」/「下型」という名称は、ヒダ付加工のプレス方向(型の分離方向)が上下方向であることに因んだ名称(言わば便宜上の名称)であって、プレス方向は水平方向に設定することも可能であり、その場合には、上記「上型」/「下型」は、例えば「右型」/「左型」に相当する。
以下、排ガス触媒装置1の製造方法について説明するものであり、まず図3に基づきコアピース3の製造態様(プレス態様)から説明する。
単板Aにヒダ30を形成するにあたっては、一例として図3(a)に示すように、単板Aを第1プレス型41で上下方向から挟み込み、まず深底ヒダ30aを一つだけ形成する。その後、第1プレス型41を離型させ(例えば下型41Dを上型41Uから離反させ)、1ショット目のプレス加工が終了した成形品A(単板Aと同じ符号を付す)をエジェクタピン等で上型41U(または下型41D)から突き出して取り出す。次に、この取り出した成形品Aを第2プレス型42に移送し(ここでは成形品Aを図3の左側に送っている)、2ショット目のプレス加工を行う。
2ショット目のプレス加工では、深底ヒダ30aが一つだけ形成された成形品Aを、図3(b)に示すように、例えば第2プレス型42の上型42Uに嵌め込む。この際、上型42Uには、逃げ部42cが形成されているため、1ショット目で形成された深底ヒダ30aが、上型42Uと緩衝することなく、上型42Uに収容されるものである(2ショット目のプレスアクションを阻害しないものである)。この状態で、成形品Aを第2プレス型42で上下方向から挟み込み、浅底ヒダ30cを一つだけ形成する。その後、第2プレス型42を離型させ、例えば上型42Uから成形品Aを突き出して取り出す。この段階で成形品Aには、深底ヒダ30aと浅底ヒダ30cとが一つずつ形成された状態となる。
その後、この成形品Aを図3(c)に示す第3プレス型43に送り、今度は中底ヒダ30bを一つだけ形成する。更に、その後は、三つのヒダ30が形成された成形品Aを、図3(d)に示す第4プレス型44に送り、ここで浅底ヒダ30cを一つだけ形成するものであり、この四段階のプレスアクションによって、成形品A(単板A)に、最小組み合わせパターンPである四つのヒダ30が形成されるものである。
その後は、四つのヒダ30が形成された成形品Aを、図3(e)に示すように、第1プレス型41に送り、深底ヒダ30aを一つだけ形成するものである。ここで図3(e)は、図3(a)と実質的に同一のプレス型41であり、図3(e)で再度示したのは、第1プレス型41の逃げ部41cが、その前に(ここでは4ショット目のプレスアクションで)形成された浅底ヒダ30cとの緩衝を避ける様子を明確に示すためである。
なお、第2プレス型42と第4プレス型44は、共に浅底ヒダ30cを一つだけ形成する型部材であり、逃げ部42c、44cの形状だけが異なるため、これが克服できれば(例えば第2プレス型42の逃げ42cでも第4プレス型44の逃げ44cとして流用できれば)、これらの型は共通して使用することができる。
ここで上記説明では、成形品A(単板A)に各段階のプレスアクションで一つずつヒダ30を形成し、形成した成形品Aを次の段階のプレス型に送る、という作動を繰り返すように説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、例えば第1プレス型41で、まず単板Aに全数の深底ヒダ30aを続けて形成してしまい(形成する深底ヒダ30a同士の間隔はヒダ30が三つ分形成できるように確保・設定しておく)、その後、第2プレス型42に送り、ここで次の浅底ヒダ30cを全数形成して行くというプレス形態(各プレス型で各ヒダ30を全数形成するプレス形態)を採ることも可能である。
更には、1ショットのプレスアクションでヒダ30を二つ以上、一挙に形成することも可能であり、以下、このような他のプレス形態について説明する。
図4に示す実施例は、1ショットのプレスアクションでヒダ30を二つずつ形成する実施例であり、この場合には、最小組み合わせパターンPのヒダ30を二段階のプレス加工で完了させることになる。
ここでは、まず単板Aを、図4(a)に示すように、第1プレス型51で上下方向から挟み込み、中底ヒダ30bと浅底ヒダ30cとを一つずつ、計二つのヒダ30を形成する。なお、ここでは4つのヒダ30のうち内側の二つを先に形成している。
その後、第1プレス型51を離型させ、例えば上型51Uから成形品Aを突き出して取り出した後、成形品Aを第2プレス型52に移送する。
次いで、内側2つのヒダ30が形成された成形品Aを、例えば図4(b)に示すように、第2プレス型52の上型52Uに嵌め込んだ後、第2プレス型52で上下方向から挟み込み、形成済の二つのヒダ30の両側に深底ヒダ30aと浅底ヒダ30cとを形成するものであり、これにより最小組み合わせパターンPである四つのヒダ30が形成される(図4(c)参照)。その後、成形品Aは、再度、第1プレス型51、第2プレス型52へと送られ、交互に各段階のプレス加工を受けるものである。
もちろん、このような第1プレス型51と第2プレス型52とによる交互のプレス形態だけでなく、上述したように例えば図4(a)に示す第1プレス型51で、連続的に全数の中底ヒダ30bと浅底ヒダ30cとをまず形成してしまうプレス形態も可能であり、図4(a)中、二点鎖線で示す中底ヒダ30bと浅底ヒダ30cとは、このような加工形態を採る場合の単板(プレス成形品)Aを示している。
因みに、先の出願では、少なくとも一回のプレス加工で、最小組み合わせパターンPを形成することが基本的な技術思想となっていた。
ここで、上記図4の実施例では、1ショット目のプレス加工で内側の二つのヒダ30から形成しており、以下、この理由について説明する。
2ショット目のプレス加工では、上述したように1ショット目のプレス加工で形成されたヒダ30(ここでは内側二つ)を第2プレス型52(上型52U)に嵌め込んでプレス加工を行うものである。このため、2ショット目のプレス加工で深底ヒダ30a(図4(b)の左側)を形成する際には、左側からの組成流動が期待できる一方、浅底ヒダ30c(図4(b)の右側)を形成する際には、逆側の右側からの組成流動が期待できることになり、全体的には2ショット目のプレス加工で形成する深底ヒダ30aと浅底ヒダ30cには組成流動(プレス加工)が行われ易いと考えられる(図4(b)中の矢印参照)。
これに対し、第1プレス型51で隣り合う深底ヒダ30aと浅底ヒダ30cとを形成した後、第2プレス型52で更に隣り合う中底ヒダ30bと浅底ヒダ30cとを順次形成して行く場合には(図5参照)、2ショット目のプレス加工では、第1プレス型51で形成した深底ヒダ30aと浅底ヒダ30cとを上型52Uに嵌め込んだプレスとなるため、円滑な組成流動が期待できず、専ら中底ヒダ30bのヒダ加工部52aには成形品A(素材)の肉が流動し難いと考えられる。すなわち、2ショット目のプレス加工を精緻に行うためには、奥側の中底ヒダ30b(ヒダ加工部52a)にも、図5の右側からの組成流動を円滑に実施しなければならないが、中底ヒダ30bの外側(右側)には浅底ヒダ30cが形成されるため、結果的に中底ヒダ30bのヒダ加工部52aまでにはスムーズな組成流動を生じさせ難いと考えられ、このため本実施例では、中央寄りの二つのヒダ30から形成したものである。
次に、このようなプレス加工によって得られたヒダ付板A1を、外筒体2に挿着(挿入)する態様について説明する。
(1)ヒダ付板の円柱状整形
本実施例では、上述したようにヒダ30を密集化形成しているため、単にヒダ付板A1を丸めても綺麗な円柱状になりにくいことが考えられる。そのため、このような場合には、コアピース3を外筒体2内に挿入し易くするために、例えば図6に示すように、まずヒダ付板A1を整形型7で上下方向から挟み込んで円形断面に整形することが可能であり、好ましいものである。
ここで図中符号71、72は、成形型7の一対の型部材を便宜的に示す上型と下型であり、また符号73は、対を成す接続具であり、これは上型71と下型72とを正確に且つ円滑に接近・離反させる(確実に平行移動させる)ための部材である。因みに、この接続具73の間隔は、コアピース3の外径寸法とほぼ同じ寸法に設定することが好ましく、これは整形型7による整形以前の段階(上型71と下型72とが離反した状態)でも、長円状断面に丸めたヒダ付板A1を左右から押さえ込み(通常は下型72も加わって三方向からの押さえ込みとなる)、整形前のヒダ付板A1を安定して保持することができるためである(確実なセッティング)。
(2)整形したヒダ付板の挿着
このようにして、ほぼ円柱状に整形されたヒダ付板A1は、その後、例えば同図6に併せ示すように、テーパ状の円孔81が開口されたガイド治具8を用いて、外筒体2内に挿入(挿着)されるものであり、これによりヒダ30が密集化形成されたコアピース3でも、確実且つ円滑に外筒体2に収容することができるものである。
なお、ここでは、外筒体2の上にガイド治具8を載せるように設置しており、この際、ガイド治具8の向きは、円孔81が下方に向かって徐々に狭まるようにし、また円孔81(小径側)を外筒体2の内径に合致させるようにガイド治具8をセットするものである。その後、ガイド治具8の上方から、円柱状に整形したヒダ付板A1を挿入する(圧入する)ものであり、ヒダ付板A1は、円孔81を通過する際に、外筒体2の内径寸法以下に狭められ、外筒体2への挿着がスムーズに行われるものである。
ここで上記説明では、外筒体2を縦置きし、その上方からヒダ付板A1を挿入するように説明したが、これは挿入途中のヒダ付板A1は、外側からの規制力を弱めれば、当然、外側に広がろうとする(戻ろうとする)と考えられ(いわゆるスプリングバック)、このため外側から押さえながらも、重力によってヒダ付板A1を極力容易に挿入(圧入)できるように意図したためである。もちろん、ヒダ付板A1を挿入するには、必ずしもこのような鉛直方向に嵌め込む形態だけでなく、挿入が円滑に行えるのであれば、水平方向等に嵌め込むようにしても構わない。
(3)コアピースの固定態様
また本発明では、上述したように溶接を一切行うことなく、外筒体2の両端開口部に施す規制部20によってコアピース3を固定するものである。このため、外筒体2については、コアピース3を挿入する前の段階から、当該固定のための予備加工(細工)を事前に施しておくものであり、以下このような予備加工を含めたコアピース3の固定態様について説明する。
まず、図7(a)に示すように、コアピース3を挿入する以前の段階で、外筒体2の一方の開口端部を、部分的に外周側に突出させるように変形させておく(予備加工)。これは、当該部位にくぼみ21を形成するための突出部であり、これを外突部21aとする。この外突部21aを形成するにあたっては、例えばカム型などを使用して外筒体2を内側から外側に押し込むことにより形成することができる。また、外突部21aを形成する際、例えば同図に併せ示すように、開口端部の円形状は極力変形させず(端面の円形状を維持しながら)、奥行き側に(外筒体2の長手方向に向かって)外周壁を張り出させるように形成することが好ましい。とりわけ、図7(a)では、外突部21aの周囲(端面側以外)に切込みを形成しながら、奥行き側に向けて徐々に外周に張り出すよう外突部21aを形成している。なお、この切込みは、その後に、くぼみ21を形成し易くするためのものであり、従ってこれをガイド切込み21bとする。また、当然だが、この段階で形成された外突部21aによって、外筒体2の内径サイズが狭められることはなく、コアピース3を挿入する際には、この開口端部側から挿入されるものである。
ここで外突部21aの形成にあたり、外筒体2の端面部を極力変形させないようにしたのは、排ガス触媒装置1を取り付ける際、外筒体2の端面部分が相手部材との嵌合部(接続部)になり、極力変形させないことが好ましいためである(相手部材は他社製造されることが多い)。
その後、外筒体2において、もう一方の開口端部に、図7(b)に示すように、くぼみ21を形成する。これには通常、外筒体2の内部に芯金(マンドレル)を嵌め込み、外周側から外筒体2の開口端部をつぶし(押し込んで)所望のくぼみ21を形成する。なお、ここでは、直径線上の対向二カ所に口締状のくぼみ21が形成されるものであり、ここでも外筒体2の端面形状は極力変形させないことが好ましい。
因みに、このくぼみ21は、外筒体2の内径サイズを狭めるものであり、ここで外筒体2内に挿入されたコアピース3の一端側を規制するものである。そのため上記図6で示した外筒体2(コアピース3が嵌め込まれる外筒体2)には、既に外筒体2の受け入れ開口端側に外突部21aが形成されるとももに、他方の開口端にくぼみ21が形成されているものである(図7(c)参照)。
ここで上記説明では、外筒体2の開口端部に外突部21aを形成した後、もう一方の開口端部にくぼみ21を形成するように説明したが、これは順序を入れ替えて行うことも可能である。
このような状態で外筒体2に挿入されたコアピース3は、上述したように、既に形成されているくぼみ21によって挿入方向の移動が阻止される。つまり、くぼみ21によってコアピース3を受け止め、コアピース3は位置決めされた状態となるものである。
その後、外筒体2は、図7(d)に示すように、外突部21aが形成されている開口端側において、外突部21aが外周側から内側に押し込まれ、くぼみ21(規制部20)が形成されるものである。ここで、本実施例では、芯金を用いずに外突部21aを押し込むだけでくぼみ21を形成するものであり、これは外突部21aの周りに既にガイド切込み21bが形成されているためである。言い換えれば、この段階では、既にコアピース3が外筒体2に挿入されており、通常、この種の押し込み加工に用いる芯金(マンドレル)が、外筒体2内に挿入し難いために、芯金を用いることなく(外側からの押し込みだけで)、くぼみ21が形成できるように、上記図7(a)に示す予備加工段階で、事前に外突部21a(ガイド切込み21b)を形成しておいたものである。
そして、この状態でコアピース3は、その両側がくぼみ21によって規制されることになり、従って本発明では一切溶接を要することなく、外筒体2内でコアピース3を強固に且つ確実に固定できるものである。
なお、上記説明では予備加工段階で外突部21aを形成することにより併せてガイド切込み21bを形成するように説明したが、例えばレーザーカッティング等によりガイド切込み21bだけを形成しておき、これをその後に外側から押し込むことによりくぼみ21が形成できれば、予備加工段階で、あえて外突部21aを形成する必要はない(必ずしも外突部21aの形成は必須でない)。
また、コアピース3を嵌め込む外筒体2としては、上述したように適宜の径寸法のパイプ材を出発素材とし、これを所定の長さにカットして適用することが好ましいが(溶接をなくすため)、例えばコアピース3の出発素材となる単板Aをそのまま、もしくは適宜の長さにカットして、外筒体2に流用することも可能である。ただし、この場合には、事前に一枚の単板を筒状に丸めておき、その端部同士を重ね合わせ、ここを溶接などで接合し、筒状の外筒体2を得るものである。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。すなわち上述した実施例では、ヒダ30は、主に深さ寸法LEを異ならせて密集化形成するものであったが、例えば図8に示すように、幅寸法WIも異ならせて、より一層、高密度状態に形成することも可能である。もちろん、ヒダ30は必ずしも三種の組み合わせに限定されるものではなく、形状(深さや幅の異形状)や配列等において多種多様なパターンPが採り得るものである。
また、上記図1(c)、図7では、規制部20として押し込み加工によるくぼみ21(開口端部付近を部分的につぶした部位)を示したが、規制部20としては、例えば図9に示すように、開口端部全周を内側に丸めるカーリング加工を採用することもできる(ここをカーリング部22とする)。
ただし、このようなカーリング部22は、排ガス触媒装置1としての取付状態から、両開口端のうちの一方のみとすることが好ましい。すなわち、排ガス触媒装置1を排気消音ユニットUに組み込む際には、図9に併せ示すように、排気ガスGの流れを極力乱さないようにすべく、カーリング加工端側から排気ガスGを導入し、押し込み加工端側から排気ガスGを排出するため、カーリング部22は一方のみとすることが好ましいものである。逆に言えば、外筒体2の両開口端側にカーリング加工を施した場合には、排ガス触媒装置1において排気ガスGを排出する際に排気ガスGの流れを乱してしまうことが懸念される。
また、上記図1(c)、図7では、開口端部を狭める加工が極力行い易いように、規制部20(くぼみ21)は、一方の開口端部において直径線上における対向二カ所に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば同図9に併せ示すように、120度ずつ三カ所にくぼみ21を形成しても構わない。
本発明は、種々の内燃機関から排出される燃焼ガスを浄化する排ガス触媒装置に利用することができる。
1 排ガス触媒装置
2 外筒体
3 コアピース
4 プレス加工機
7 整形型
8 ガイド治具

2 外筒体
20 規制部
21 くぼみ
21a 外突部
21b ガイド切込み
22 カーリング部

3 コアピース
30 ヒダ
30a 深底ヒダ
30b 中底ヒダ
30c 浅底ヒダ

4 プレス加工機
41 第1プレス型
41U 上型(第1プレス型)
41D 下型(第1プレス型)
41a ヒダ加工部(第1プレスの上型)
41b ヒダ加工部(第1プレスの下型)
41c 逃げ部(第1プレスの上型)

42 第2プレス型
42U 上型(第2プレス型)
42D 下型(第2プレス型)
42a ヒダ加工部(第2プレスの上型)
42b ヒダ加工部(第2プレスの下型)
42c 逃げ部(第2プレスの上型)

43 第3プレス型
43U 上型(第3プレス型)
43D 下型(第3プレス型)
43a ヒダ加工部(第3プレスの上型)
43b ヒダ加工部(第3プレスの下型)
43c 逃げ部(第3プレスの上型)

44 第4プレス型
44U 上型(第4プレス型)
44D 下型(第4プレス型)
44a ヒダ加工部(第4プレスの上型)
44b ヒダ加工部(第4プレスの下型)
44c 逃げ部(第4プレスの上型)

51 第1プレス型
51U 上型(第1プレス型)
51D 下型(第1プレス型)
52 第2プレス型
52U 上型(第2プレス型)
52D 下型(第2プレス型)
52a ヒダ加工部(第2プレスの上型)

7 整形型
71 上型
72 下型
73 接続具

8 ガイド治具
81 円孔

A 単板(プレス成形品)
A1 ヒダ付板
F ヒダ付管
G 排気ガス
P パターン(深さの異なるヒダの最小組み合わせパターン)
U 排気消音ユニット
L 単板の長さ(ヒダを全て伸ばした場合の長さ)
D コアピースの直径
LE 長さ方向(ヒダの)
WI 幅方向(ヒダの)

Claims (7)

  1. 排気ガスが送り込まれてくる外筒体の内部にコアピースを設けて成り、流路面に付着形成した触媒によって、排気ガスを浄化する排ガス触媒装置を製造する方法において、
    前記コアピースは、一枚の単板を出発素材とし、この単板に深さの異なるヒダを規則的に組み合わせて形成した後、
    このヒダ付板を円柱状に丸め、隣り合うヒダが互いにほぼ外接するように、外筒体の内部に挿着するものであり、
    また、挿着したコアピースを外筒体内で固定するにあたっては、外筒体の両端開口部を内側に狭めることにより形成した規制部によって、外筒体内のコアピースを両側から規制し、コアピースの固定を図るようにしたことを特徴とする排ガス触媒装置の製造方法。
  2. 前記外筒体に規制部を形成するにあたっては、両端開口部とも端部付近を部分的に内側につぶす押し込み加工により形成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の排ガス触媒装置の製造方法。
  3. 前記コアピースは、少なくとも深さの異なる三種以上のヒダの組み合わせによって形成されることを特徴とする請求項1または2記載の排ガス触媒装置の製造方法。
  4. 前記コアピースは、出発素材となる一枚の単板の長さをLとし、外筒体に挿着される際の直径寸法をDとした場合のDL比(L/Dの値)が25〜35に設定されることを特徴とする請求項1、2または3記載の排ガス触媒装置の製造方法。
  5. 前記コアピースは、深さの異なるヒダの最小組み合わせパターンの繰り返しによって構成されるものであり、
    コアピースの出発素材である単板にヒダ付加工を施す際には、この最小組み合わせパターンを更に細かく分けたプレス加工によってヒダが形成されることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の排ガス触媒装置の製造方法。
  6. 前記ヒダ付板が挿着される外筒体は、長尺状のパイプ状部材が適宜の長さにカットされた円管状部材が適用されることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の排ガス触媒装置の製造方法。
  7. 排気ガスが送り込まれてくる外筒体の内部にコアピースを設けて成り、流路面に付着形成した触媒によって、排気ガスを浄化する装置であって、
    前記コアピースは、外筒体の内部において、深さの異なるヒダが放射状に設けられて成り、且つ互いに隣り合うヒダが、ほぼ外接状態に設置されて成るものであり、
    装置の製造にあたっては、前記請求項1、2、3、4、5または6記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする排ガス触媒装置。
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