JP5409195B2 - 舗装体 - Google Patents

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本発明は、舗装体及びそれに用いる舗装材に関し、さらに詳しくは、従来あまり利用されていなかったチャートを骨材として用い、動的安定度及び熱伝導率に優れた舗装体及び舗装材に関する。
舗装体において、粗骨材同士がかみ合うように骨格を形成し、その隙間をアスファルトモルタルで埋める構造の舗装体が知られている。アスファルトモルタルはアスファルトにバインダー及び各種添加剤が添加されてなり、粗骨材間の間隙は砂分やフィラーで充填される。このような舗装体は、耐久性があり、水透過性も低いという特長がある。このため、道路の表層や基層等に広く普及している。
舗装体に用いられるアスファルトは、一般に暗色である。このため、日射により表層からエネルギーを吸収しやすく、夏期においては舗装の表面温度が60℃以上になることもある。このため、舗装体の表層のアスファルトが可塑化し、轍掘れが顕著となり、交通荷重への耐久性低下の原因となることもある。特に都会ではヒートアイランド現象による気温の上昇も加わり、交通荷重への耐久性低下傾向がさらに促進されるという問題を生じていいる。
上記問題を解決するため、舗装体の表面温度を水によって下げることが行われている。例えば、導水管路を舗装体に設け、これに冷却用水を流すことにより、車道に供給された熱を吸収するとともに、こうして得られる温水を利用するというシステム(いわゆる地中熱利用システム)や、水の気化熱として排出するシステム(いわゆる保水性舗装)等である。しかし、これらのシステムには、建設に多額の費用がかかり、特殊な地質的前提条件も必要とする。このため、広く普及するには至っていない。
また、舗装体の表面に近赤外線を高反射する特殊な塗装で表面処理を施す、遮熱性舗装の提案もなされている。しかし、このような遮熱性舗装は、交通負荷のもとでは耐摩耗性が乏しいという問題を有している。
さらに、車道表層に8〜10mm厚の骨材を被着するというチッピング舗装において、チッピングの骨材に明色骨材を用い、これによって日射光の反射率を高めることも知られている。しかし、チッピング舗装では伝熱が小さくなり、また下側層との付着結合が不十分となり易く、下側層との剛性差が大きいため剥離しやすいという問題がある。
このため、舗装体の表層中に明色骨材を入れ、舗装体への入射光エネルギーに対する反射光エネルギーの比率(すなわちアルベド数)を高めることにより、舗装体の吸熱を少なくしようという、いわゆる明色骨材舗装の提案がなされている(例えば特許文献1、2)。このような舗装体であれば、骨材単価は高いが、総合建設費用はそれほど高騰化することはなく、舗装の表面温度の高温化を防ぎ、ひいては舗装体の耐久性を高めることができる。
以上は、舗装体に熱を入れ難くするというアイデアに基づいたものであるが、これらとは異なり舗装の骨材に熱伝導の良い材料を使用し熱拡散を向上させるというアイデアも知られている(非特許文献1)。しかし、これらは、冬季の融雪舗装が主目的で夏季の舗装には実用的なものではなかった。(特許文献3)
こうした中、舗装体の轍掘れを低減する舗装体として骨材の粒度分布を連続粒度からギャップ粒度としたSMA舗装体が海外から紹介された。こうしたSMA舗装体を明色化したり、更に高熱伝導性を有する骨材を使用することにより、舗装体全体が保熱せず、夏期にも表面温度の上昇を少なくし轍掘れを低減する舗装体が提案された(特許文献4)。
特開2003−213609号公報 特開平8−91892号公報 特開2002−363909号公報、 特開2006−37702号公報 環境と舗装技術:中村俊行、ASPHALT、Vol37.No.180、1994
しかし、上記明色骨材舗装においては、重交通へ対応可能な動的安定度を得るためには明色骨材の種類も限られていた。例えば、石英(欧州産珪岩、インド産珪岩、日本産珪岩など)、明色花崗岩、明色花崗閃緑岩、焼結明色骨材などである。これらの明色骨材を使えば、重交通への対応可能な動的安定度を確保することができる。しかし、これらの明色骨材は、明色舗装にはなるものの夏季温度抑制効果が十分出でなく、本邦においては高価であったり、産出量が少なかったりして実用的とはいえず、日本で広く普及するには至っていなかった。
また、上記日特許文献4に記載のSMA舗装体では、使用骨材が結晶質石英であり、わが国には産出量が少なく実用化は困難であった。また、アスファルトの骨材に対する付着性が普通骨材と比較して悪いため、セルロースなどの繊維の添加するものの動的安定度が低くなるという欠点もあった。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、動的安定度及び熱伝導率に優れた舗装体を安価に提供することを解決すべき課題としている。
本発明者は、上記問題を解決するための手段として、舗装体の骨材にチャートを用いることを検討した。チャートはSiOからなり、成分的にはケイ砂や珪岩と同様であるが、ケイ砂や珪岩が結晶質であるのに対し、チャートは非晶質を含む微結晶質あるいは潜晶質である点で異なっている。日本においては採掘できる珪岩や石英よりもチャートの方がはるかに多くの埋蔵量を有しており、その多くが未利用資源とされている。このチャートを利用することができれば、安価な高熱伝導性骨材となる。しかも、発明者の試験結果によれば、微結晶質あるいは潜晶質であるチャートは結晶質である珪岩よりも高い熱伝導率を有しており、これを高熱伝導性骨材として舗装体に用いれば、舗装の表面の熱を迅速に逃がすことができ、アスファルトの可塑化を防止することができるはずである。
ところが、発明者の試験結果によると、チャートからなる岩石を細骨材とした場合、これを粗骨材とJIS A 5001のスクリーニングス粒度基準内でどのような割合に混ぜてみても、重交通に対しても充分な動的安定性を得ることはできないことが分かった。このため、さらに鋭意研究を行った結果、重交通に対しても充分な動的安定性を得るためには、従来の舗装体において技術指針とされていたJIS A 5001のスクリーニングス粒度の基準から大きく外れ、チャート細骨材の粒度をさらに2.5mmのふるいを通過させ0.6mm粒分を基準粒度より多くするような細い粒度に調製することが必要であるという、従来の技術からは考えられない予想外の事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の舗装材は、アスファルトにバインダーが添加されたアスファルトモルタルに、粗骨材と細骨材とが含まれている舗装材において、
前記粗骨材は1.2mmのふるいを通過せず20mmのふるいを通過する粗骨材からなり、前記細骨材は2.5mmのふるいを通過し0.6mmの加積通過百分率は60質量%以上のチャート砂からなることを特徴とする。
本発明の舗装材では、粗骨材として1.2mm(好ましくは1.2mm)のふるいを通過せず20mm(好ましくは13mm)のふるいを通過するものを用いる。また、細骨材としては2.5mmのふるいを通過し、0.6mmの加積通過百分率は60質量%以上のチャート砂を用いる。特に好ましいのは、0.6mmの加積通過百分率が65質量%以上のチャート砂のである。このようなチャート砂を得るためには、チャート岩石を通常砕石に用いられるジョークララッシャーによって砕いたのでは歩留まりが悪くて実用的ではないため、インパクイトクラッシャやロッドミル等の粉砕機を用いて細かくしたチャート砂を添加することが好ましい。本発明者らの試験結果によれば、このような特別な組み合わせの粗骨材及びチャート砂を採用することにより、重交通に対しても充分な動的安定性を得ることができる。なお、本明細書及び特許請求の範囲において記載する、ふるいの呼び寸法は、JIS Z 8801に規定する網ふるいの寸法のことをいう。
また、本発明の舗装材では、細骨材として埋蔵量が豊富で骨材としてあまり利用されていないチャート砂を用いるため、安価に製造することができる。さらに、チャートは熱伝導率が高く、舗装体表層の熱を迅速に逃がすことができる。また、チャートの表面色は明色のものが多いため、さらに明色化を高くするには明色フィラーの添加量を少なく出来、舗装体のアルベド数が高くなり、吸熱を少なくすることができる。
したがって、本発明の舗装材によれば、動的安定度及び熱伝導率に優れた舗装体を安価に提供することができる。
前記チャート砂は二酸化ケイ素の含有量が85質量%以上であって、熱伝導率が5〜10W/m・kであることが好ましい。二酸化ケイ素の含有量が85質量%以上であれば、明度が高くなることからアルベド数も大きくなる。また熱伝導率が5〜10W/m・kであれば、舗装体の表面から内部への伝熱が大きくなり、表面が高温化し難くなる。
さらに、前記バインダーは高分子改質瀝青を含有することが好ましい。一般的に骨材中に酸性成分であるSiO分が多くなるとアスファルトとの付着性が悪くなる。こうしたSiO分の多い骨材をアスファルト混合物に使用すると、雨水や繰り返し荷重によってアスファルトが剥離を起こし舗装の破壊に至る。このため、通常SiO分が多い骨材はアスファルト舗装用骨材としては好ましくないことが知られている。SiO分が多い骨材であるチャート骨材を使用する場合は、付着性を改善する添加材の添加が好ましい。本発明者らの試験結果によれば、重量交通にも耐えられ付着性を向上させる添加材として特に好ましいのはポリマー改質II型相当以上の高分子改質瀝青である。
また、粗骨材にはチャート及び珪石を用いることができる。こうであれば、さらに熱伝導率に優れた舗装体とすることができる。また、チャートは、未利用資源の資源化にもつながり、舗装材を安価に提供することもできる。
本発明の舗装材を用いて動的安定度及び熱伝導率に優れた舗装体を建設することができる。
また、本発明の舗装体では、表層が白色無機顔料を0.1〜3.0質量%含むことが好ましく、らに好ましのは0.5〜2.5質量%である。白色無機顔料を0.1質量%以上添加することにより、舗装体表面のアルベド数が大きくなり、舗装体への吸熱も小さくなる。ただし、白色無機顔料が3.0質量%を超えると、白色無機顔料とアスファルトモルタルとの密着性が悪いことから、動的安定度が低下するおそれがある。白色無機顔料としては、例えば二酸化チタンを用いることができる。
材料粒度と加積通過百分率との関係を示すグラフである。 細骨材0.6mm以下の質量%とDS値との関係を示すグラフである。
<アスファルト>
本発明の舗装体に用いるアスファルトについて、特に限定はないが、石油アスファルト、改質アスファルト、明色アスファルト、明色改質アスファルト等を用いることができる。
また、バインダーとしては、例えばプラント添加型アスファルトに添加する樹脂バインダーを使用することができる。一般にアスファルト混合物はバッチ毎に練るパグミルミキサー、連続ミキサーにて、全ての材料が同時混合される。バインダーの添加により、アスファルト混合物の特性を調整することができ、これによりチャート粗骨材やチャート砂等との結合力を高め付着性の向上を図り、施工作業性を向上させたりすることができる。
<骨 材>
一方、骨材としては、チャート等からなる粗骨材及びチャート砂を用いる。チャートの色は様々なものが知られているが、舗装体のアルベルト数を高めて吸熱を少なくするために、白色のものが好ましい。
チャートとその他の骨材の熱伝導率の測定結果を表1に示す。この表から、チャートは、砂岩や石灰岩や花崗岩よりも熱伝導率が高く、さらには、同じSiOを主成分とする珪石よりも熱伝導率が高いことが分かる。このため、チャートを舗装体の骨材に用いた場合、表面の熱が内部に拡散しやすいことが分かる。
Figure 0005409195
粗骨材は、岩石をジョークラッシャーなどの砕石機にかけて粉砕した後、ふるいにかけ、1.2mm(好ましくは5mm)のふるいを通過せず20mm(好ましくは13mm)のふるいを通過する区分を用いる。粗骨材が1.2mmのふるいを通過するものでは、骨材かみ合わせ強度が小さくなるため不適である。また、粗骨材が20mmのふるいを通過しない大きな粒子径のものでは、薄い厚みの舗装体の施工において、骨材が表面に突出してに施工不良となるためである。
一方、チャート砂は、2.5mmのふるいを通過する区分を用いる。さらには、0.6mmの加積通過百分率は60%以上のチャートからなることが必要である。このような細かい粒子径の割合が多いチャート砂は、通常のジョークラッシャーで粉砕した区分から得るのは歩留まりが悪くなるため、もっと細かい粒子径に粉砕するのにふさわしい粉砕機(例えば、インパクイトクラッシャやロッドミルなど)を用いて粉砕して得られた細かいチャート砂を混合して調製することが好ましい。このようにしてチャート砂を調製すれば、原料となるチャート岩石からの歩留まりが向上する。
<舗装材の調製>
粗骨材とチャート砂とを所定の割合となるように、アスファルトモルタル(例えば明色アスファルト改質剤と石粉と顔料の混合物)に加え混合することにより、舗装材を調製することができる。混合の方法としては、特に限定はないが、例えばパグミルミキサーなどを用いることができる。
<舗装体の施工方法>
上記のようにして得た舗装材をフィニッシャーで敷均し、ローラー転圧(マカダムローラー、タイヤローラー)することにより、舗装体とすることができる。
以下、本発明の舗装体をさらに具体化した実施例について、比較例と比較しつつ説明する
<実施例1>
実施例1では、以下のようにして舗装材を調製した
(粗骨材)
福井県南条郡越前町地区産の珪石をジョークラッシャーで粉砕し、篩い分けして5mm以上13mm未満の区分を粗骨材とした。
(チャート砂)
チャート(二酸化ケイ素の含有量:85.5〜92.6質量%、熱伝導率:8.25W/m・k)をジョークラッシャーで粉砕し、篩い分けして得た2.5mm未満の区分をクラッシャー粉として採取した。そして、そのクラッシャー粉をインパクトクラッシャーで破砕することによりさらに細かくしてチャート砂とした。このチャート砂の加積通過百分率をJIS A 1102骨材のふるい分け試験方法よって測定した結果、図1に示すように、0.6mmの加積通過百分率が65.7%であった。
(舗装材の調製)
180℃以上に加熱された上記粗骨材610kg及び上記チャート砂330kgを用意し、さらに石粉4.0重量%(40kg)及び白色無機顔料としての酸化チタン20kgを加え、最後に高分子改質瀝青の一種である明色改質アスファルト(改質II型相当)を55kg加え、180℃加熱下でパグミルミキサーで混合して実施例1の舗装材としての明色混合物を得た。
<比較例1>
比較例1では、以下のようにして舗装材を調製した
(粗骨材)
愛知県産の珪石をジョークラッシャーで粉砕し、篩い分けして5mm以上20mm未満の区分を粗骨材とした。
(チャート砂)
上記愛知県産のチャートをジョークラッシャー、インパクトクラッシャーで粉砕し、篩い分けして得た2.5mm未満の区分をスクリーニングスとして採取したチャート砂を細骨材として用いた。このチャート砂(細骨材)の加積通過百分率をJIS A 1102骨材のふるい分け試験方法によって測定した結果、図1に示すように、0.6mmの加積通過百分率が38.1%であった。
(舗装材の調製)
180℃以上に加熱された粗骨材595kg及びチャート砂315kgを用意し、さらに添加材として石粉70kg及び酸化チタン20kgを加え、最後に明色改質アスファルト(改質II型相当)を66kg添加し、180℃の加熱下でパグミルミキサーで混合して比較例1の舗装材としての明色混合物を得た。
<比較例2>
比較例2では、チャート砂として0.6mmの加積通過百分率が41.9%のものを使用した。その他の条件は比較例1と同様であり、説明を省略する。
<比較例3>
比較例3では、チャート砂として0.6mmの加積通過百分率が46.1%のものを使用した。その他の条件は比較例1と同様であり、説明を省略する。
<比較例4>
比較例4では、チャート砂として0.6mmの加積通過百分率が56.2%のものを使用した。その他の条件は比較例1と同様であり、説明を省略する。
<比較例5>
比較例5の舗装材は粗骨材および細骨材ともに硬質砂岩を用いたものであり、以下のようにして調製した
(粗骨材)
岐阜県産の硬質砂岩をジョークラッシャーで粉砕し、篩い分けして5mm以上20mm未満の区分を粗骨材とした。
(スクリーニングス)
上記岐阜県産の硬質砂岩をジョークラッシャー、インパクトクラッシャーで粉砕し、篩い分けして得た2.5mm未満の区分を採取したものをスクリーニングスとして用いた。このスクリーニングスの加積通過百分率をJIS A 1102骨材のふるい分け試験方法によって測定した結果、図1に示すように、0.6mmの加積通過百分率が40.2%であった。
(舗装材の調製)
180℃以上に加熱された粗骨材550kg及びスクリーニングス400kgを主骨材とし、次いで添加材として石粉を50kg添加し、さらにアスファルト改質材(改質II型相当)を50kg添加し、180℃加熱下でパグミルミキサーで混合して比較例5の舗装材としての普通骨材アスファルト混合物を得た。
[耐流動性の評価]
以上のようにして調製した実施例1及び比較例1〜4の舗装材について、耐流動性をDS値で評価した。その結果表2及び図2に示すように、実施例1のDS値は比較例1〜4のDS値と比べて、極めて大きな値となり、重交通に対する耐久性が向上することが分かった。実施例1で用いたチャートからなる細骨材は、0.6mmの加積通過百分率が65.7%であり、図2に示すように、JIS A 5001の規格から大きく外れており、このような粒度の細骨材を用いることにより、耐流動性を著しく高められることが分かった。
Figure 0005409195
<舗装道路の施工>
以上のようにして得た実施例1及び比較例5の舗装材を用い、実際に道路に舗装を施した。施工方法は以下のとおりである。
すなわち、舗装材を10tダンプカーにて施工現場に搬入し、フィニシャーを用いて敷き均した。転圧は舗装材が120℃〜110℃に低下した時点でマカダムローラを用い所定の厚さ、密度となるよう所定回数転圧した。さらにタイヤローラにて表面が均一になるよう転圧して高熱伝導性舗装が完成し、60℃となった時点で交通開放した。
<評 価>
以上のようにして建設した舗装道路について、動的安定度をホイルトラッキングイ試験によって測定した。すなわち、60℃の試験室内で輪荷重70kgのホイールをトラッキングし45分から60分の測定値を用いることによって動的安定性を求めた。その結果を表3に示すように、硬質砂岩骨材を用いた比較例5の舗装道路と同等の、優れた耐久性を得られることが分かった。
Figure 0005409195
上記実施例1〜4では、粗骨材として珪石を用いたが、これに替えてチャートを粗骨材として用いることもできることは、舗装分野の技術的常識から考え、当然可能なことである。また、チャートを粗骨材とすれば、さらに舗装体の熱伝導率を高めることができるため、さらに熱伝導率に優れた舗装体とすることができる。また、未利用資源であるチャートの資源化にもつながり、舗装材を安価に提供することもできる。
[熱伝導率の評価]
実施例1で用いたチャート細骨材及び比較例5で用いた硬質砂岩細骨材を使って、各種のバインダーを用いて舗装体を作成し、その熱伝導率を測定した。細骨材及び粗骨材およびバインダーの割合は、実施例1及び比較例5と同様であり、説明を省略する。結果を表4に示す。この表から分かるように、バインダーの種類に係らず、熱伝導率は骨材の種類によって、ほぼ決定され、チャート細骨材、およびチャート粗骨材、珪石骨材を用いれば、優れた熱伝導率が確保できることが分かる。チャートは前述の表1に示したように硬質砂岩等、骨材に良く用いられている骨材に比べて熱伝導率に優れているため、表面の熱を深さ方向に迅速に逃がすことができる。
Figure 0005409195
この発明は、上記発明の実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本発明の舗装体は、動的安定度及び熱伝導率に優れており、交通量の多い道路や橋の舗装に好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. アスファルトにバインダーが添加されたアスファルトモルタルに、粗骨材と細骨材とが含まれている舗装材において、
    前記粗骨材は1.2mmのふるいを通過せず20mmのふるいを通過する粗骨材からなり、前記細骨材は2.5mmのふるいを通過し0.6mmの加積通過百分率は60質量%以上のチャート砂からなることを特徴とする舗装材。
  2. 前記チャート砂の0.6mmの加積通過百分率は65質量%以上であることを特徴とする請求項1記載の舗装材。
  3. 前記チャート砂は二酸化ケイ素の含有量が85質量%以上であって、熱伝導率が5〜10W/m・kであることを特徴とする請求項1又は2に記載の舗装材。
  4. 前記バインダーは高分子改質瀝青を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の舗装材。
  5. 前記粗骨材は、チャート及び珪石からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の舗装材。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の舗装材を用いた舗装体。
  7. 表層が白色無機顔料を0.1〜3.0質量%含むことを特徴とする請求項6項記載の舗装体。
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