JP5408605B2 - ナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法 - Google Patents

ナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶液中にプラズマを励起させてナノ粒子を生成するナノ粒子製造装置、及び、ナノ粒子の製造方法に関し、特に、電極の端部を円錐形状に形成し、その先端を溶液に接触させてプラズマを発生するナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法に関する。
一般に知られるナノ粒子の生成方法としては、例えば、気相法、液相法、破砕法あるいはレーザアブレーション法などがある。
それらのうち、気相法は、真空中あるいは気体中でナノ粒子を生成するため、高純度で高品質なナノ粒子が得られるが、生成速度が遅く、製造コストも高い。
液相法は、溶液中で金属塩を還元して、金属ナノ粒子などを作成する。ただし、還元剤などが不純物として混入するおそれがある。
破砕法は、大きな塊を工具や砥石など用いて砕き、ナノ粒子を得るが、砕く過程で工具の刃先などの不純物混入が避けられない。
レーザアブレーション法は、レーザ発振器が高価で寿命も短く、万が一レーザ光が外部に漏れると危険であり、視力低下、失明事故も起きている。
このように、各生成方法には一長一短があるが、ナノ粒子を高速に生成するとの観点からは、気相よりも液相でのプロセスが有利である。しかも、液相において、液中プラズマをエネルギー源とすれば、余計な薬品を添加せずに反応を進行させることが可能となるので、不純物の混入がない。
液中プラズマをエネルギー源とした場合、ナノ粒子を得るには二つの方法がある。
一つは、原子、分子レベルから、酸化あるいは還元反応により、金属原子を得て、それを結晶成長させてナノ粒子を得る方法である。
もう一つは、こうした方法あるいは、他のプロセスにより予め大きな粒子を生成しておき、それを液中プラズマのエネルギーにより粉砕してナノ粒子を得る方法である。液中プラズマによる粉砕は、工具や砥石を使う場合のような不純物混入のおそれはない。
なお、マイクロ波を与えて液中プラズマを発生させる技術については、種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
また、直流パルスを与えて液中プラズマを発生させる技術についても提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2006−179211号公報 再表2006/059808号公報 特開2008−013810号公報
しかしながら、液中プラズマを発生させる装置においては、電極及びその周囲における熱的劣化から寿命が短いという問題があった。
この問題を説明するために、ナノ粒子製造装置に用いる液中プラズマ源の構成を図12に示す。
同図に示すように、液中プラズマ源100は、端部が円錐形状の電極110と、この電極110を支持する支持体120とを備えている。
ここで、支持体120は、天板部121とスカート部122とを有するキャップ状に形成されており、天板部121の中央には小さな孔123が穿設されている。
電極110は、支持体120の中空部124に配置され、その先端が孔123から露出している。
そして、この中空部124の内面と電極110との間には、溶液の流入を防止するための封止部材130が埋め込まれている。
この封止部材130は、溶液が漏れないように中空部124の内面や電極110に密着させる必要がある。このため、変形可能な柔らかい材料、例えば、ゴム、ポリテトラフルオロエチレン(Poly Tetra Fluoro Ethylene。以下、「PTFE」と略す)、ポリアミドを含むプラスチックなどを用いていた。
ところが、これら材料は、一般に耐熱温度が低い。このため、それらを使用すると、プラズマからの輻射熱、表面を走る沿面放電、電極110の高温化などにより短時間で破壊され、水漏れや、ナノ粒子への不純物混入などが生じてしまう。
しかも、封止部材130の破壊により液中プラズマ源100そのものが使用できなくなる。このため、封止部材130の破壊を阻止して、液中プラズマ源100の長寿命化を実現する技術の提案が求められていた。
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、封止部材の熱による破壊を防止して、液中プラズマ源の長寿命化を可能とするナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法の提供を目的とする。
この目的を達成するため、本発明のナノ粒子製造装置は、プラズマの励起により溶液中にナノ粒子を生成するナノ粒子製造装置であって、溶液が収められた容器と、マイクロ波を、複数周期を一パルスとするパルス状で出力するマイクロ波発振器と、マイクロ波を溶液に与える電極とを備え、容器の側面であって溶液の水面よりも下方に、電極を通す孔を有し、電極と孔との間に、封止部材を配置し、この封止部材の溶液側に、絶縁部材を配置して、封止部材の熱的破壊を防ぐ構成としてある。
また、本発明のナノ粒子製造方法は、溶液中にプラズマを発生させてナノ粒子を生成するナノ粒子製造方法であって、溶液を収めるための容器の側面に形成された孔の内側に配置された環状の封止部材と、この封止部材の溶液側に配置されて封止部材の熱的破壊を防ぐ環状の絶縁部材と、これら封止部材と絶縁部材との内側に配置された電極とを備えたナノ粒子製造装置において容器に溶液を収め、電極に複数周期を一パルスとするパルス状のマイクロ波を供給し、溶液中に突出した電極の先端で、マイクロ波によりプラズマを励起させて、ナノ粒子を生成する方法としてある。
本発明のナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法によれば、封止部材と溶液との間に絶縁部材を配置したため、封止部材の熱的破壊を防ぐことができる。これにより、封止部材の延命を可能とし、液中プラズマ源の長寿命化を実現できる。
以下、本発明に係るナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明のナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法の第一実施形態について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施形態のナノ粒子製造装置の構成を示す正面図である。
(ナノ粒子製造装置)
同図に示すように、ナノ粒子製造装置1aは、マイクロ波発振器10と、導波管20と、容器30と、液中プラズマ源40とを有している。
ここで、マイクロ波発振器10は、マグネトロンボックス11と、マイクロ波電源12と、マイクロ波電源コントローラ13とを有している。
マグネトロンボックス11は、マイクロ波を生成して出力する。
マイクロ波電源12は、マグネトロンボックス11にマイクロ波生成用の電力を供給する。
マイクロ波電源コントローラ13は、マイクロ波電源12に信号を送って、マイクロ波の出力などを調整・制御する。
なお、図1においては、マグネトロンボックス11、マイクロ波電源12、マイクロ波電源コントローラ13をそれぞれ別構成で示したが、別構成に限るものではなく、これらを一体構成とすることができる。
導波管20は、マイクロ波発振器10から出力されたマイクロ波を容器30へ伝搬する。
導波管20には、アイソレータ21、パワーメータ22、チューナ23などの立体回路を取り付けることができる。
アイソレータ21は、負荷から反射してきたマイクロ波が再びマグネトロンへ戻らないように、ダミーロードで吸収し、熱に変換する。
パワーメータ22は、出射、反射それぞれのマイクロ波電力を測定する。
チューナ23は、負荷インピーダンスの整合を行なう。
チューナ23には、スリースタブチューナと、EHチューナがある。
スリースタブチューナは、三本のスタブを調整して、負荷の消費電力を最大にする。
EHチューナは、導波管のE分岐とH分岐にプランジャを設け、これを出し入れすることで、チューニングをとる。
なお、ナノ粒子製造装置1aを実施する場合は、スリースタブチューナとEHチューナのいずれを用いてもよい。
また、導波管20には、コーナ導波管24や終端プランジャ25などを用いることができる。
さらに、導波管20は、同軸導波管変換器26を有している。
この同軸導波管変換器26の構造については、後記の(液中プラズマ源)で詳述する。
容器30は、溶液を入れる器である。この容器30に収められた溶液の中でプラズマを発生させる。
この容器30の側面の一部には、液中プラズマ源40の支持体43(後述)を取り付けるための孔31が穿設されている。
支持体43は、後述するように、キャップ状に形成されており、スカート部43−1と天板部43−2とを有している。孔31は、天板部43−2とスカート部43−1の一部(天板部43−2の近傍)が嵌合可能な大きさに穿設されている。
この孔31に支持体43を嵌合すると、支持体43の内側に位置する電極42は、容器30の側面であって、この容器30に収められた溶液の水面よりも下方に位置するようになる。
この容器30は、例えば、アクリルで形成できる。溶液は、酸やアルカリ性であることも多く、その場合に容器を金属でつくると、電池になって電気分解を起こす可能性があるので、ガラスや樹脂製が望ましい。
なお、アクリル製の容器30の外側に、ステンレス容器を備えることもできる。これにより、マイクロ波の漏洩を防止できる。
(溶液への供給電力)
次に、溶液に供給される電力について、説明する。
溶液には、この液中にプラズマを励起してナノ粒子を生成するための電力が供給される。
この電力は、直流パルスではなく、2.45GHz、5.8GHz、9.5GHz帯などの周波数スペクトルが単一のマイクロ波である。このため、共振構造、伝送路インピーダンスの最適化などにより、高い電力供給効率が可能となる。
液中プラズマでは、従来技術として直流パルスによる放電の例がある。
直流パルスは、基本周波数およびその奇数倍のきわめて広範囲の周波数成分を含むので、伝送路および負荷(溶液のインピーダンス)との完全な整合が難しく、結果として反射電力が大きく、負荷への電力供給効率は低くなる。
一方、駆動電力をマイクロ波にすることで、電極42への負荷を小さくできる。
すなわち、マイクロ波は単周波数なので、極めて効率的に電力を供給すること、および電極を誘電体で覆うなど無電極化することが可能になる。
マイクロ波は、理論的には無反射にすることも可能であり、この場合の負荷への電力供給効率は、マグネトロンの発振効率のみが最も大きな損失となるだけなので、電力効率は、70%近くなる。この数値は、他の方法と比較して極めて高い効率である。
また、直流パルスにおいては、液体の導電率を制御する必要がある。これは、導電率が低い場合は液体に余計な電解質を混入する必要があること、あるいは、既に導電率が必要よりも高い場合にはプラズマを得ることができないことを意味する。
これに対して、マイクロ波は、水の大きな比誘電率(約80)と大きな誘電正接(約10)によりエネルギーを吸収させてプラズマを生じさせるので、このような導電率の制御は不要であり、よって、不純物を入れる必要もなく、多くの物質に適用できる。溶液として、水が適当であることも、他方式に対する特長となる。
マイクロ波電力は、図2に示すように、複数周期を一パルスとするパルス状であることが望ましい。
定常的にプラズマ放電可能なマイクロ波電力をプラズマ源に投入すると、その電力により激しい発熱が生じ、電極42が破壊する。しかるに、プラズマが生じるための電力は高く、試作機では、2kW以上のピークパワーを必要とした。この相反する要求を同時に実現するためには、電力供給はマイクロ波パルスであることが必要になる。
一方、マイクロ波パルスのパルス幅を1μ秒よりも短くすれば、プラズマは非熱平衡プラズマとなり、温度上昇が抑えられ、電極42の損耗は著しく少なくなる。しかし、溶液に与えられるエネルギーは小さくなるため、反応速度が遅くなるか、または条件によっては生成しない可能性がある。
いずれを採用しても、ナノ粒子の作成は可能であるが、条件によっては粒径分布、生成速度などが異なる。
マイクロ波電力は、プラズマが発生する電力であれば、いずれでも構わないが、プロセスに最適な電力は存在する。
マイクロ波電源12は、定常的に電力が得られるプラズマ用電源に限る必要はなく、パルス状に電力を発生させる電源でも構わない。
パルス状に電力を発生させる場合、パルス幅を極端に短く、すなわち、約1μ秒にすることにより、コロナ放電すなわち非熱平衡的なプラズマを得ることもできる。
(液中プラズマ源)
次に、液中プラズマ源の構成について、図3〜図5を参照して説明する。
図3は、液中プラズマ源の構成を示す断面図である。図4は、液中プラズマ源を構成する支持部材を示した斜視図である。図5は、液中プラズマ源を構成する電極及びその周囲を拡大した図である。
なお、本実施形態においては、同軸導波管変換器26の同軸管41が液中プラズマ源40に含まれるものとする。
液中プラズマ源40は、導波管20を伝搬してきたマイクロ波を溶液に供給するための装置である。
この液中プラズマ源40は、図3に示すように、同軸管41と、電極42と、支持体43と、封止部材44と、絶縁部材45とを有している。
同軸管41は、同軸導波管変換器26の一部を構成しており、導波管20からマイクロ波を受けて伝搬させる。
一般に、同軸導波管変換器26では、導波管(管体26−1)と同軸管41とが垂直に接続されている。このため、マイクロ波は、管体26−1から同軸管41に伝わると、その伝搬方向を垂直方向に変えて伝わっていく。
この同軸管41は、同軸管構造で形成されており、同軸管外部導体41−1と、同軸管内部導体41−2とを有している。
同軸管外部導体41−1は、同軸導波管変換器26の管体26−1の表面から外方に向かって突設された管状部材である。この同軸管外部導体41−1の中心軸方向は、同軸導波管変換器26の管体26−1の中心軸に対して垂直方向である。
この同軸管外部導体41−1の内径は、特性インピーダンスが50Ωとなるような寸法にしてある。
特性インピーダンスは、管の内外径比により変更できる。負荷(プラズマ)に整合するよう調整することも可能である。
同軸管内部導体41−2は、棒状又は筒状の部材であって、同軸管外部導体41−1の中空に、同軸管外部導体41−1と同軸で配置されている。
この同軸管内部導体41−2の一方の端部は、同軸導波管変換器26の管体26−1の内面(同軸管外部導体41−1が取り付けられている部分に対向する面)に当接している。また、他方の端部には電極42が延設されている。
なお、同軸管内部導体41−2の直径は、試作機においては10mmとしたが、必ずしも10mmが最適であるわけではなく、前述したように、適宜変更可能である。
同軸管内部導体41−2が管体26−1に当接している部分には、支持部材50が取り付けられている。
支持部材50は、図3及び図4に示すように、第一支持部材51と、第二支持部材52からなっている。
第一支持部材51は、頂部が截断された截頭錐体の形状に形成されており、底部51−1が管体26−1の孔26−2に嵌合している。また、底部51−1の中央から頂部截断面(截頭面51−2)の中央に向かって直線状に貫通孔51−3が穿設されている。この貫通孔51−3には、同軸管内部導体41−2の一方の端部が嵌合している。
この第一支持部材51が截頭錐体の形状に形成してあるのは、次の理由による。
方形導波管の伝送基本モードは、TEモードまたはTMモードである。一方、同軸線路の伝送基本モードは、TEMモードである。このように、方形導波管と同軸線路では、伝送モードが異なるが、同軸導波管変換器26は、それらの整合をとって、マイクロ波を伝搬可能にしている。
整合の手法には様々なものがあるが、本実施形態の同軸導波管変換器26は、第一支持部材51の形状により整合をとっている。
第一支持部材に関する公知の形状としてワイングラス形があるが、その曲線形状が複雑なために加工が困難であるという欠点がある。これに対し、本実施形態の第一支持部材51は、截頭錐体であり、加工が容易である。
また、ワイングラス形は、平均電力1MW、尖頭値電力1MWの大電力用変換器に用いられるが、そこまでの大電力を扱わない場合には、截頭錐体の形状でも発熱が生じず、実用的な整合をとることができる。これは、発明者が、平均電力500W〜1kW、尖頭値電力5kWにおいて電磁界シミュレーションを行なった結果、ワイングラス形と同等の電磁界分布が得られたことからわかった。
さらに、他の利点としては、第一支持部材51の表面にエッジがないことから、放電を防止できることが挙げられる。
しかも、スリースタブチューナ23を設けることで、さらに整合させることができる。
第二支持部材52は、截頭錐体部52−1と、ネジ部52−2とを有している。
截頭錐体部52−1は、頂部が截断された截頭錐体の形状に形成されており、底部52−3の中心から頂部截断面(截頭面)の中央に向かって直線状に貫通孔52−4が穿設されている。
また、截頭錐体部52−1には、傾斜(テーパ)に沿って複数のスリット52−5が形成されており、一種のコレットチャックとなっている。スリット間にある歯部52−6は、貫通孔52−4に嵌合された同軸管内部導体41−2を支持する。
ネジ部52−2は、截頭錐体部52−1の底部52−3から延設した円筒形状の部材であって、外周に雄ネジ52−7が形成されている。また、ネジ部52−2の中空52−8と円錐部52−1の貫通孔52−4が連通している。
一方、第一支持部材51の截頭面51−2の中央には貫通孔51−3が穿設されており、この貫通孔51−3には、雌ネジ51−4が形成されている。これにより、第二支持部材52の雄ネジ52−5が、第一支持部材51の雌ネジ51−4に螺入することができ、この螺入により、第二支持部材52の貫通孔52−4及び中空52−8と、第一支持部材51の貫通孔51−3が連通する。
なお、第一支持部材51の截頭面51−2の外縁の径は、第二支持部材52の底部52−3の外縁の径と同じである。これにより、第一支持部材51の雌ネジ51−4に第二支持部材52のネジ部52−2を螺入してもエッジが表れないので、放電を防止できる。
電極42は、図5に示すように、胴部が円柱形状に形成されるとともに、一方の端部が円錐形状に形成されており、他方の端部に同軸管内部導体41−2の他方の端部が取り付けられている。電極42の一端を円錐形状とするにより、この先端46に電界を集中させ、電界強度を上げることができる。
この電極42は、支持体43の中空部(孔)43−6に通される。このとき、電極42の先端46は、溶液中に露出し、この部分でプラズマが発生する。
この電極42は、金属などの導電体で形成されている。とくに、先端46は、プラズマの熱を受け損傷するおそれがあるので、タングステンなど耐熱性の材料(高融点材料)で形成する。ただし、必ずしも金属である必要はなく、誘電体を用いて作成することもできる。誘電体で電極42を作成すれば、金属が溶液中に露出しないので、金属不純物の混入を減少できる。
なお、誘電体を使用する場合は、液体の誘電率に注意する必要がある。例えば、水の比誘電率は80であるので、これよりも誘電率が大きく、かつ機械的熱的強度を併せ持った材料は、一般的ではない。
支持体43は、同軸管外部導体41−1の一端(同軸導波管変換器26の管体26−1に接続していない方の端部)を蓋するように取り付けられたキャップ状部材である。
この支持体43は、スカート部43−1と、天板部43−2とを有している。
スカート部43−1の裾部43−3は、同軸管外部導体41−1の一端に接続している。
スカート部43−1のうち天板部43−2の近傍は、容器30の孔31に嵌合されたときに、天板部43−2とともに容器30の内部に露出する。この露出したスカート部43−1の外周にはネジ溝43−4が形成されている。ここに止めリング43−5を螺合することで、支持体43が容器30の側面32に固定される。
この孔31から露出した天板部43−2及びスカート部43−1の一部は、溶液に浸される。
また、支持体43は、中空部43−6を有している。中空部43−6は、同軸管外部導体41−1の中空と連通している。
この中空部43−6は、スカート部43−1の内面から天板部43−2の中央に向かって次第に内径が小さくなるように、先細りのテーパ状に形成されている。そして、天板部43−2の中央には、小さい孔43−7が穿設されている。この孔43−7から電極42の先端46が少し突出する。
さらに、支持体43の天板部43−2の表面には、耐熱部材43−7が取り付けられている。
耐熱部材43−7は、プラズマ熱により支持体34が損耗し、孔43−7の径が大きくなるのを防ぐ。
封止部材44は、支持体43の内面(中空部43−6の側面)と電極43との間に設けられた環状の部材である。
この封止部材44は、電極43を支持するとともに、同軸管41の内部に溶液が流入するのを防止する。
絶縁部材45は、支持体43の中空部43−6の側面と電極42との間であって、封止部材44と天板部43−2の孔43−7との間(つまり、容器30に溶液を入れたときの封止部材44と溶液との間)に設けられた環状の部材である。
この絶縁部材45は、電極42を支持する機能と、溶液が同軸管41や導波管20に侵入しないように封止する機能と、封止部材44がプラズマに直接暴露するのを防止する機能とを有している。
ここで、封止部材44と絶縁部材45について、さらに説明する。
封止部材44の材質は、変形して周囲の金属と密着する程度の弾力性があり、かつマイクロ波によって発熱しないように誘電損が小さい材質を使う必要がある。また、プラズマからの熱を多少受けるためにある程度の耐熱性を有することが望ましい。
そこで、弾力性のある柔らかい材料として、例えば、ゴム、PTFEあるいは軟らかいプラスチック材料などが考えられる。しかし、これらの材料は一般に耐熱温度が低い。これらの耐熱温度が低い材料を本目的で使用すると、プラズマからの輻射熱、表面を走る沿面放電、中心電極の高温化などにより短時間で破壊され、水漏れ、ナノ粒子への不純物混入などが生じる。一方、耐熱温度が高い材料は、ガラス、セラミックなどを代表として、固い材料が多く、金属と密着させて、水を封止するのには不向きである。
また、絶縁部材45にセラミックなどを使い、ロー付けすることも考えられるが、本目的には適さない。
その理由として、中心電極42は、高温になるために熱膨張が大きく、通常のロー付けではひずみにより破壊してしまう。この熱膨張による形状変化を吸収するためには複雑な構造を必要とするが、中心電極42が消耗品となるために、これは本目的には適さない。
さらに、封止部材44としてPTFEを用い、これを放電部から導波管側へ後退させれば、熱の問題は緩和できる。ただし、マイクロ波は、表皮効果により電極42の表面を伝わり、結果的に水へも伝播するため、電極42の先端46に伝播する前に減衰してしまう。
そこで、発明者は、封止部材44としてプラスチックを用い、その溶液側を絶縁部材45としてのセラミックで覆い保護するという二重構造を創作した。
プラスチックは、PTFEを使用する。これは、マイクロ波帯における誘電損が少なく、過大な誘電率がなく、なるべく高い耐熱性があるからである。ただし、これらの条件を満たす材料であれば、PTFEに限るものではない。
セラミックは、アルミナ(Al203)を使用する。これは、PTFEと同様にマイクロ波帯における誘電損が少なく、過大な誘電率がなく、高い耐熱性と機械的強度があるからである。このような構造にすることによって、電極先端部のみが溶液に露出し、かつプラズマを長時間維持できる耐熱構造を実現することが可能となる。ただし、これらの条件を満たす材料であれば、アルミナに限るものではない。
(ナノ粒子製造方法)
次に、ナノ粒子の製造方法について、説明する。
マイクロ波電源12が、マグネトロンボックス11に電力を供給する。
マグネトロンボックス11が、マイクロ波電源12からの電力の供給を受けて、マイクロ波を生成し出力する。このマイクロ波は、マイクロ波電源コントローラ13で調整された値を示す。また、マイクロ波は、図2に示すように、複数周期を一パルスとするパルス状に形成されたものである。
導波管20が、マグネトロンボックス11から出力されたマイクロ波を搬送し、同軸導波管交換器26の内部に設けられた同軸管41へ送る。
同軸管内部導体41−2の端部に取り付けられた電極42の先端46に、マイクロ波の電界が集中する。これにより、容器30に収められた溶液中に液中プラズマが励起される。
この励起されたプラズマにより、溶液中にナノ粒子が生成される。
なお、ナノ粒子の生成原理には、次の二つがある。
一つは、プラズマにより、液中に水素ラジカル、水酸基ラジカル、電子などが発生し、イオン粒子を還元および酸化させる。これにより、ナノ粒子を生成する。
もう一つは、プラズマのエネルギー及び衝撃により比較的大きな粒子を粉砕してナノ粒子を生成する。多くの場合、この相互作用により粒径制御が可能である。
また、本願の発明者は、このナノ粒子製造方法にしたがってナノ粒子製造装置1aを動作させ、水中プラズマが発生する様子を観察した。この水中プラズマが発生している様子を図6に示す。
溶液(水)に対して1kWの電力を投入した場合、同図に示すように、投入直後から小さい気泡が出始め(同図(i))、非常に明るく青白い炎状の長さ約50mmのプラズマが水中に吹き出してきた(同図(ii)、投入開始から2秒後の様子)。
プラズマは、時間を経るにしたがい、次第に大きくなっていき、約4秒で一定の大きさとなった(同図(iii)、投入開始から4秒後の様子)。封止部材をプラスチックで形成し、また、絶縁部材をセラミックで形成したことで、1時間以上の連続放電が可能であった。
(実施例)
次に、ナノ粒子の製作例について、説明する。
ここでは、還元法によるナノ粒子の製作例を示す。
(第一実施例)金ナノ粒子の生成
「HAuC1 3.6HO」500mg、「ポリビニルピロリドン(PolyVinylPyrrolidone:PVP)K−30」5gをイオン交換水500mLに溶かし、容器30に入れた。
マイクロ波発振器10により、周波数2.45GHz、平均電力500〜1kW、尖頭値電力5kWの100Hzパルス出力のマイクロ波を供給し、容器30の中の溶液に液中プラズマを60〜90秒間照射した。
照射直後から、溶液の色が、無色に近い黄色から赤色に変化し始め、ほぼ30分後には、全体に赤色に変化した。金のナノ粒子の赤色は、プラズモン発光によるものである。
また、液中プラズマからは、泡が出ていた。そして、液体表面は、次第に泡に覆われてきた。この泡は、分散剤としてPVPを入れたために発生したものである。
この溶液から取り出した金のナノ粒子の電子顕微鏡(SEM)画像を図7(i)に示す。
(第二実施例)銀ナノ粒子の生成
「AgNO」1g、「ポリビニルピロリドン PVD K−30」5gをイオン交換水500mLに溶かし、容器30に入れた。
マイクロ波発振器10により、周波数2.45GHz、平均電力500〜1kW、尖頭値電力5kWの100Hzパルス出力のマイクロ波を供給し、容器30の中の溶液に液中プラズマを60〜90秒間照射した。
照射後から、液体の色が、無色から黄色に変化した。この溶液から取り出した銀のナノ粒子の電子顕微鏡(SEM)画像を図7(ii)に示す。
これら第一及び第二実施例では、各プロセスによる装置一台あたりのナノ粒子の収量は、1時間あたり20〜60gとなった。他の方法と比較して高速であり、大量生産も可能である。
以上説明したように、本実施形態のナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法によれば、封止部材と溶液との間に絶縁部材を設けたことで、封止部材の熱的損傷を防止できる。これにより、封止部材の寿命を延ばして、液中プラズマ源の延命を可能とする。
[第二実施形態]
次に、本発明のナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法の第二実施形態について、図8〜図10を参照して説明する。
同図は、本実施形態のナノ粒子製造装置の構成を示す図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、液中プラズマ源の構成が相違する。すなわち、第一実施形態では、通常の同軸管を用いたのに対し、本実施形態では、同軸管に冷却手段を備えた。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図8〜図10において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図8〜図10に示すように、ナノ粒子製造装置1b〜1dは、同軸管41に冷却手段60を備えている。
ここで、冷却手段60は、図8に示すように、例えば、放熱器(ヒートシンク)61を用いることができる。
放熱器61は、同軸管内部導体41−2の端部であって、同軸導波管変換器26の管体26−1から突出した部分に取り付けられている。
同軸管内部導体41−2は、例えば、銅などの熱伝導率が高い金属材料で形成されている。
これにより、同軸管内部導体41−2の熱伝導を用いて、電極42の熱を放熱器61から外気に放出できる。
なお、同図では、放熱器61からそのまま外気へ放熱する空冷式を示しているが、空冷式に限るものではなく、例えば、水冷ヒートシンクなどを用いることもできる。
また、冷却手段60は、図9に示すように、ヒートパイプ62を用いることができる。
ヒートパイプ62は、離れた場所に高速で熱を伝える熱伝達手段である。本実施形態では、同軸管内部導体41−2をヒートパイプ62として使用する。
ヒートパイプ62は、金属管、ウィック(毛細管作用を有する材料)、作動液を有している。動作原理としては、加熱部(電極42が接触している部分)で作動液の蒸発が起こり、作動液の蒸気が冷却部(放熱器61が取り付けられた部分)に移動し、凝縮する。ここで、蒸発潜熱の受け渡しが行なわれ、凝縮した作動液が管内のウィックの毛細管作用で加熱部に還流する。この繰り返しで、加熱部から冷却部へ熱の伝達が行なわれる。
なお、ヒートパイプ62は、図9に示すように、放熱器61と組み合わせて使用することもできる。これにより、放熱の効率をアップすることも可能である。
さらに、冷却手段60は、図10に示すように、例えば、冷媒63を用いることができる。
冷媒63は、管状の同軸管内部導体41−2の中空部に通される。これにより、電極42から伝わってきた熱を吸収し、温度上昇を抑制する。
冷媒63は、輸送する熱量が管径に比し大きいので、水などの熱容量の大きいものが望ましい。
マイクロ波は、水に吸収されるが、マイクロ波電流は表皮効果により同軸管内部導体41−2の外皮側にのみを流れるので、このように同軸管内部導体41−2の内部に水を通しても損失を生じることはない。
なお、冷媒63は、同軸管内部導体41−2の中空部を循環させてもよく、また、溜めた状態にしておいてもよい。
このように、同軸管41に冷却手段60を設けることで電極42の熱的破壊を防止できる。
なお、液中プラズマにおいては、液体との界面には気泡が生じその中にプラズマが生じるため、中心電極42が加熱され、また、液体による冷却は期待できず、結果的に高温となる。そのため、中心電極42は、タングステンなどの高温点金属を使う必要が生じるとともに、さらに大気側への積極的な冷却が必要となる。
また、同軸管内部導体の直径は10mmとしたが、内部導体の断面積を広くすることにより、発熱する先端からの放熱が良くなることは容易に類推できる。電極先端の角度は鈍角であるほうが、放熱にとっては好ましい。
[第三実施形態]
次に、本発明のナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法の第三実施形態について、図11を参照して説明する。
同図は、本実施形態のナノ粒子製造装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、溶液を収める装置の構成が相違する。すなわち、第一実施形態では、矩形の容器に溶液を収めて滞留させていたのに対し、本実施形態では、循環装置に溶液を収めて循環させる構成とした。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図11において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図11に示すように、ナノ粒子製造装置1eは、循環系70を備えている。
ここで、循環系70は、ナノ粒子生成容器71と、取出路72と、交換容器73と、原料投入バルブ74と、ナノ粒子取出バルブ75と、溶液供給路76と、ポンプ77とを有している。
ナノ粒子生成容器71は、第一実施形態における容器30に相当するものであって、溶液が収められており、液中プラズマ源40から与えられたマイクロ波により励起してプラズマを発生させてナノ粒子を生成する。
取出路72は、ナノ粒子生成容器71から溶液(ナノ粒子)を取り出して交換容器73へ送る。
交換容器73は、取出路72から送られてきた溶液(ナノ粒子)を受け取って溜めるとともに、新たな溶液をナノ粒子生成容器71へ供給するための貯留容器である。
原料投入バルブ74は、新たな溶液を交換容器73に供給するための供給路に取り付けられた弁である。
ナノ粒子取出バルブ75は、ナノ粒子を交換容器73から取り出す取出路に取り付けられた弁である。
溶液供給路76は、交換容器73からナノ粒子生成容器71へ新たな溶液を供給する。
ポンプ77は、溶液が循環系70を循環するように移動動力を与えるものであって、溶液供給路76や取出路72などに備えることができる。
以上説明したように、本実施形態のナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法によれば、溶液を循環系により循環させることができる。このため、溶液にまんべんなくプラズマを照射させることができる。
以上、本発明のナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係るナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、容器を一つのみ備えた構成としたが、容器は、一つに限るものではなく、二つ以上備えることもできる。
また、上述した実施形態では、導波管の構成は、図1に示した構成としたが、この構成に限るものではなく、溶液にマイクロ波を伝搬できるものであれば、任意の構成とすることができる。
なお、本発明のナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法は、第一実施形態,第二実施形態及び第三実施形態のそれぞれにおけるナノ粒子製造装置を任意に組み合わせたものであってもよい。
本発明は、マイクロ波によって励起された液中プラズマを用いて、溶液中にナノ粒子を生成する技術に関する発明であるため、液中プラズマを用いてナノ粒子を生成する装置や機器に利用可能である。
本発明の第一実施形態におけるナノ粒子製造装置の構成を示す概略側面図である。 マイクロ波電力の波形を示す波形図である。 同軸導波管と液中プラズマ源の構成を示す側面断面図である。 液中プラズマ源のうち支持部材の構成を示す斜視図である。 液中プラズマ源のうち電極付近の構成を示す側面断面図である。 水中プラズマが発生している様子を示す画像であって、(i)は、電力投入開始直後の様子、(ii)は、電力投入開始から2秒後の様子、(iii)は、電力投入開始から4秒後の様子を示す。 ナノ粒子を撮影した画像であって、(i)は、金ナノ粒子、(ii)は、銀ナノ粒子の画像である。 放熱器を備えた液中プラズマ源の形状を示す断面図である。 ヒートパイプを備えた液中プラズマ源の形状を示す断面図である。 冷媒を用いた液中プラズマ源の形状を示す断面図である。 循環系を備えたナノ粒子製造装置の構成を示す図である。 関連する液中プラズマ源の構成を示す断面図である。
符号の説明
1a〜1e ナノ粒子製造装置
10 マイクロ波発振器
20 導波管
30 容器
40 液中プラズマ源
41 同軸管
43 支持体
44 封止部材
45 絶縁部材
46 先端
50 支持部材
60 冷却手段
61 放熱器
62 ヒートパイプ
63 冷媒
70 循環系
71 ナノ粒子生成容器
72 取出路
73 交換容器
76 溶液供給路
77 ポンプ

Claims (8)

  1. プラズマの励起により溶液中にナノ粒子を生成するナノ粒子製造装置であって、
    前記溶液が収められた容器と、
    マイクロ波を、複数周期を一パルスとするパルス状で出力するマイクロ波発振器と、
    前記マイクロ波を前記溶液に与える電極とを備え、
    前記容器の側面であって前記溶液の水面よりも下方に、前記電極を通す孔を有し、
    前記電極と前記孔との間に、封止部材を配置し、
    この封止部材の前記溶液側に、絶縁部材を配置して、前記封止部材の熱的破壊を防ぐ
    ことを特徴とするナノ粒子製造装置。
  2. 前記封止部材が、プラスチックで形成され、前記絶縁部材が、セラミックで形成された
    ことを特徴とする請求項1記載のナノ粒子製造装置。
  3. 前記電極の温度上昇を抑える冷却手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のナノ粒子製造装置。
  4. 前記冷却手段が、熱伝導体、冷媒、放熱器、ヒートパイプのうちのいずれか一以上を含む
    ことを特徴とする請求項3記載のナノ粒子製造装置。
  5. 前記電極が、金属または誘電体を用いて形成された
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のナノ粒子製造装置。
  6. 前記電極が、耐熱性材料で形成された
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のナノ粒子製造装置。
  7. 前記容器から前記溶液を取り出す取出路と、
    この取出路から送られてきた前記溶液を溜める交換容器と、
    この交換容器から前記容器へ前記溶液を送る溶液供給路と、
    この溶液供給路及び/又は前記取出路を通って前記溶液を循環させるポンプとを有した
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のナノ粒子製造装置。
  8. 溶液中にプラズマを発生させてナノ粒子を生成するナノ粒子製造方法であって、
    前記溶液を収めるための容器の側面に形成された孔の内側に配置された環状の封止部材と、この封止部材の前記溶液側に配置されて前記封止部材の熱的破壊を防ぐ環状の絶縁部材と、これら封止部材と絶縁部材との内側に配置された電極とを備えたナノ粒子製造装置において、前記容器に前記溶液を収め、前記電極に複数周期を一パルスとするパルス状のマイクロ波を供給し、
    前記溶液中に突出した前記電極の先端で、前記マイクロ波によりプラズマを励起させて、前記ナノ粒子を生成する
    ことを特徴とするナノ粒子製造方法。
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