JP5408072B2 - 斜杭貫入システム、および杭芯の位置合わせ方法 - Google Patents

斜杭貫入システム、および杭芯の位置合わせ方法 Download PDF

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Description

本発明は、土木、建築用の基礎部材である杭を地盤に傾斜した姿勢で埋設する際に適用する斜杭貫入システム、および杭芯の位置合わせ方法に関する。
土木や建築の分野において、構造物の基礎として地盤に杭を埋設することが行われている。杭の種類や杭の埋設方法にはいくつもの種類があるが、例えばその中で、管状である鋼管杭を回転させながら地盤に貫入する回転貫入鋼管杭工法という方法がある。鋼管杭には、杭の本体である鋼管の先端部に所定の形状に形成された先端翼が取り付けられる。そして鋼管杭を回転させることにより地盤中で先端翼に推進力が発生し、地盤深くへ鋼管杭を貫入させていくことができる。
鋼管杭は地盤の深さ方向を長手方向として埋設されるのが基本であり、鉛直である他、鋼管杭に傾斜をつけて埋設させることもある。鉛直に埋設する鋼管杭を直杭、傾斜をつけて埋設する鋼管杭を斜杭と呼ぶこともある。斜杭は水平方向の変位を効果的に抑制することができ、例えば耐震構造物の基礎として採用される場合がある。
例えば特許文献1、2には、斜杭を施工する装置が開示されており、これにより斜杭を地面に貫入させ、埋設させることが可能とされている。
特開2004−278131号公報 特開2004−308249号公報
ところが、特許文献1、2をはじめとする従来の斜杭については、貫入最初の杭貫入位置合わせについて、次のような問題があった。すなわち、直杭の場合は、杭貫入位置を合わせるに際し、貫入装置の下に配置する位置合わせ板の杭挿通孔の中心を地面上にマーキングされた所定の杭芯位置に合わせればよい。しかしこれに対して、杭を斜めに貫入する斜杭の場合、位置合わせ板や位置合わせ架台の杭挿通孔中心を地面上の所定の杭芯位置に合わしても、施工の際、杭を斜めに貫入するため、杭の貫入位置が所定の位置よりずれてしまう。
このような問題に対しては特許文献1、2をはじめとする従来の技術では解決することができなかった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、斜杭の貫入を正確におこなうことができる斜杭貫入システム、および杭芯の位置合わせ方法を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。ここでは分かり易さのため、図面で示した参照符号を合わせて付記するが本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、杭(1)を地面に対して傾斜させた姿勢で、該杭を地盤に貫入する斜杭貫入システム(10、20)であって、杭を把持、回転、および貫入させる貫入装置(11)と、貫入装置が設置されるべき位置を決め、地面と貫入装置との間に配置される位置決め基礎部材(13、23)と、を備え、位置決め基礎部材には、杭が貫通可能に孔が設けられるとともに、平面視において孔の内側に交点を形成することができる位置表示手段(15、25)が備えられ、交点は、杭の傾斜角に基づいて得られた位置に移動可能とされている、斜杭貫入システムである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の斜杭貫入システム(10、20)において、位置表示手段(15、25)は、移動可能とされた直交する2本の水糸を具備することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、杭を地面に対して傾斜させた姿勢で、該杭を目標とする地面の位置に貫入する際の杭芯の位置合わせ方法であって、杭を把持、回転、および貫入させる貫入装置と、貫入装置の平面視設置位置を決め、地面と貫入装置との間に配置される位置決め基礎部材と、を備える杭貫入システムにおいて、杭を傾斜させないで目標とする地面の位置に杭を貫入するとしたときの位置決め基礎部材の設置位置に対して、杭を傾斜させた姿勢で杭を目標とする地面の位置に貫入するために位置決め基礎部材をずらす量をδ1(m)としたとき、傾斜させた貫入装置の傾斜した下面と杭芯との交点(B)から、下面の延長線と地面との交点(A)までの距離をL(m)、杭の傾斜角をθ(度)とすると、
δ1=(L/cosθ)−L
により、δ1を決めて、位置決め基礎部材が、目標とする地面の位置からδ1ずれた位置を表示することが可能な位置表示手段を備えており、該位置表示手段の直下が目標とする地面の位置となるように、位置決め基礎部材を設置する、杭芯の位置合わせ方法である。
請求項4に記載の発明は、杭を地面に対して傾斜させた姿勢で、該杭を目標とする地面の位置に貫入する際の杭芯の位置合わせ方法であって、杭を把持、回転、および貫入させる貫入装置と、貫入装置の平面視設置位置を決め、地面と貫入装置との間に配置される位置決め基礎部材と、を備える杭貫入システムにおいて、杭を傾斜させないで目標とする地面の位置に杭を貫入するとしたときの位置決め基礎部材の設置位置に対して、杭を傾斜させた姿勢で杭を目標とする地面の位置に貫入するために位置決め基礎部材をずらす量を決める際に、杭の傾斜角θに対応する傾斜面を有する位置決め基礎部材の傾斜面と杭芯との交点(D)から、傾斜面の延長線と地面との交点(C)までの距離をL’(m)、傾斜面に沿った距離をδ2(m)としたとき、
δ2=(L’/cosθ)−L’
により、δ2を決めて、位置決め基礎部材が、目標とする地面の位置から位置決め基礎部材の傾斜面に沿ってδ2ずれた位置を表示することが可能な位置表示手段を備えており、該位置表示手段の直下が目標とする地面の位置となるように、位置決め基礎部材を設置する、杭芯の位置合わせ方法である。
本発明により、斜杭の貫入位置を容易に、かつ精度よく設定することができる。
第一実施形態にかかる斜杭貫入システムの外観を示した図である。 位置合わせ板の平面図である。 δ1の算出を説明する図である。 杭芯の位置合わせを説明するための位置合わせ板の平面図である。 第二実施形態にかかる斜杭貫入システムの外観を示した図である。 位置合わせ板の平面図である。 δ2の算出を説明する図である。 杭芯の位置合わせを説明するための位置合わせ板の平面図である。 杭の上端が地中にまで埋設される場合におけるマーキング及びこのときの埋設方法を説明する図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
図1は、第一実施形態にかかる斜杭貫入システム10により鋼管杭1が斜めに埋設されようとする一場面を模式的に表わした図である。
鋼管杭1は概ね次のように貫入される。すなわち、鋼管杭1には本体である杭本体2およびその下端に配置される先端翼3を備えている。鋼管杭1は、傾けられるべき角度に傾けられた斜杭貫入システム10の貫入装置11に把持される。貫入装置11に把持された鋼管杭1は、回転力及び押込力を与えられて地盤中に貫入される。このとき、鋼管杭1の杭芯1aが地盤の点Pを通るように埋設されることが必要とされ、斜杭貫入システム10によりこれが実現されている。以下、詳しく斜杭貫入システム10について説明する。
斜杭貫入システム10は、貫入装置11および位置合わせ板13を備えている。
貫入装置11は鋼管杭1を把持し、回転させ、地盤に押し込む(貫入する)機能を有する装置である。貫入装置は、このような機能を有していれば、その型式等は特に限定されるものではなく、公知の貫入装置を用いることができる。本実施形態の貫入装置11は、脚12、12を備え、これが伸縮可能とされている。これにより、図1からわかるように貫入装置11の傾きを無段階に変更することが可能であり、斜杭の施工をする利便が図られている。
位置合わせ板13は、位置決め基礎部材として機能し、地面に載置され、その上に貫入装置11が置かれる板状の部材である。図2に位置合わせ板13の平面図(図1の上方から見下ろした方向から位置合わせ板13を見た図)を示した。
位置合わせ板13は板状の基板14を有し、ここには板厚方向に貫通する孔14aが設けられている。孔14aの大きさは少なくともここを鋼管杭1が通過することができる大きさとされる。鋼管杭1が鉛直で貫入される場合と傾斜して貫入される場合とでは、孔14aについて最低限必要とされる大きさ、形状が異なるが、いずれの場合にも貫通可能な大きさおよび形状であることが好ましい。
位置合わせ板13の厚さも特に限定されることはないが、貫入装置11を乗せる観点からその強度を確保する程度の厚さは必要である。
位置合わせ板13には、その一方の面側に位置表示手段15が備えられている。本実施形態の位置表示手段15は、第一表示手段16および第二表示手段17を有し、それぞれが引っ掛け部材16a、16a、17a、17a、と水糸16b、17bとを具備している。
第一表示手段16の引っ掛け部材16a、16aは、平面視で孔14aを挟んで対向して設けられ、引っ掛け部材16a、16a間に水糸16bが張られている。ここで、引っ掛け部材16a、16aは基板14の面上を一次元方向(図2にIIaで示した方向)に移動可能とされている。従って、水糸16bも図2にIIaで示した方向に移動可能である。
第二表示手段17の引っ掛け部材17a、17aも、平面視で孔14aを挟んで対向して設けられ、引っ掛け部材17a、17a間を水糸17bが張られている。ただし、第二表示手段17は、その水糸17bが第一表示手段16の水糸16bと平面視で直交するように配置されている。また、引っ掛け部材17a、17aも基板14の面上を一次元方向(図2にIIbで示した方向)に移動可能とされている。従って、水糸17bも図2にIIbで示した方向に移動可能である。ただし、方向IIbは上記した方向IIaに対して垂直となる方向である。
引っ掛け部材16a、17aが基板14の面上を移動可能とされる手段は特に限定されることはないが、例えば基板14上にレール状の部材を設け、引っ掛け部材がこれに沿って摺動して移動するように構成してもよい。
このような位置合わせ板13によれば、杭の傾斜角度により水糸16bと水糸17bとの交点の位置を設定し、その交点を地面の杭貫入位置に合わせることで、簡単に貫入装置11を地面上の所定の位置にセットすることができる。また、第一表示手段16、第二表示手段17を移動させれば交点を移動させることができ、斜杭の角度が変わっても容易に対応させることができる。
本実施形態では、水糸を移動させるための構成として引っ掛け部材を基板に沿って移動することができるようにした。しかしながら水糸の交点を適切に移動させることができればこれに限定されるものではない。これには例えば、所定の間隔を有して複数の引っ掛け部材が基板の面上に配列され、水糸を複数の引っ掛け部材から選択して引っ掛けて水糸を張る態様であっても良い。
また、本実施形態では位置合わせに用いる交点を水糸により形成する例を示したが、これに限定されることもない。例えば2つのレーザ光線を用いて平面視で交差させ、その交点を利用することもできる。
さらに、位置合わせ板13には、貫入装置保持部材18が備えられている。貫入装置保持部材18は貫入装置11の脚部12(図1参照)を保持できる形状を有している。従って、位置合わせ板13上における貫入装置11の位置は、貫入装置保持部材18により一義的に決まる。
次に斜杭貫入システム10により、鋼管杭1を角度θ(度)で貫入する方法について1つの例(以下「方法S1」と記載することがある。)を挙げて説明する。ここでは、地面Gにおいて杭芯が通過すべき位置をPとして説明する(図1、図3参照)。
方法S1では初めに位置合わせ板13を地面に設置する位置を決める。詳しくは、直杭を貫入させる際にその杭芯がPを通るように位置合わせ板13を設置する位置に対して、どの程度位置合わせ板13をずらして設置することが必要であるかを決定する。そのずらし量δ1(m)は次式(1)により求めることができる。図3に説明図を示す。
δ1=(L/cosθ)−L (1)
ここで、L(m)は、貫入装置11の傾斜した下面の延長線と地面とが交わる点をA、杭芯1aと当該下面との交わる点をBとしたときのAB間距離である。すなわち直杭であるとき(θ=0)では、δ1=0となり、これが基準となる。これに対して杭を鉛直に対してθ傾斜させたときに、その杭芯1aがPを通るためには、この基準に対して式(1)で表されるδ1だけ位置合わせ板13をずらして地面に設置する必要がある。この式(1)は図3に示した関係から次のように得ることができる。すなわち、三角形ABPでは、
cosθ=L/(L+δ1) (2)
が成立するので、これを変形して、
L+δ1=L/cosθ (3)
となり、左辺をδ1とすることで式(1)を導くことができる。
次に、位置合わせ板13の第一表示手段16を、図4に示したように上記計算したδ1だけ移動させる。そして水糸の交点を地面の点Pに合わせるように位置合わせ板13を地面上に設置する。
設置した位置合わせ板13上に地面に対してθ傾斜させた貫入装置11を設置する。またはまだ傾斜させていない貫入装置11を位置合わせ板13に設置し、設置後に傾斜させてもよい。
貫入装置11に鋼管杭1を把持させ、貫入を開始する。
以上のように、本発明によれば、自動的に杭芯1aが地面Gの点Pを通るように位置合わせ板13、および貫入装置11が設置されるので、斜杭を簡易に精度よく貫入させることができる。
図5は、第二実施形態にかかる斜杭貫入システム20により鋼管杭1が斜めに埋設されようとする一場面を模式的に表わした図である。
鋼管杭1は概ね次のように貫入される。すなわち、鋼管杭1には本体である杭本体2及びその下端に配置される先端翼3を備えている。鋼管杭1は、傾けられるべき角度に傾けられた斜杭貫入システム20の貫入装置11に把持される。貫入装置11に把持された鋼管杭1は、回転力及び押込力を与えられて地盤中に貫入される。このとき、鋼管杭1の杭芯1aが地面Gの点Qを通るように埋設されることが必要とされ、斜杭貫入システム20によりこれが実現されている。以下、詳しく斜杭貫入システム20について説明する。
斜杭貫入システム20は、貫入装置11および位置合わせ架台23を備えている。
貫入装置11は上記した斜杭貫入システム10の貫入装置11と共通するので、ここでは説明を省略する。ただし、本実施形態では貫入装置11の脚12はいずれも同じ長さとされ、貫入装置11自体によって杭を傾けるようには設定されていない。
位置合わせ架台23は、位置決め基礎部材として機能し、地面に載置され、その上に貫入装置11が置かれる部材である。図6に位置合わせ架台23の平面図(図5の上方から見下ろすように位置合わせ架台23を見た図)を示した。
位置合わせ架台23は基台24を有し、図5からわかるようにその上面側が傾けられている。この傾きは斜杭の傾斜角と同じである。また位置合わせ架台23には、傾斜を有する面とこれに対向する面間を貫通する孔24aが設けられている。孔24aの大きさは少なくともここを鋼管杭1が通過することができる大きさとされる。鋼管杭1が鉛直で貫入される場合と傾斜して貫入される場合とでは、孔24aについて最低限必要とされる大きさ、形状が異なるが、いずれの場合にも貫通可能な大きさおよび形状であることが好ましい。
位置合わせ架台23の構造も特に限定されることはないが、貫入装置11を乗せる観点からその強度を確保する程度の構造は必要である。
図6からわかるように、位置合わせ架台23には、一方の面側に位置表示手段25が備えられている。本実施形態の位置表示手段25は、第一表示手段26および第二表示手段27を有し、それぞれが引っ掛け部材26a、26a、27a、27a、と水糸26b、27bとを具備している。
第一表示手段26の引っ掛け部材26a、26aは、平面視で孔24aを挟んで対向して設けられ、引っ掛け部材26a、26a間に水糸26bが張られている。ここで、引っ掛け部材26a、26aは基台24の面上を図6にVIaで示した方向に移動可能とされている。従って、水糸26bも図6にVIaで示した方向に移動可能である。
第二表示手段27の引っ掛け部材27a、27aも、平面視で孔24aを挟んで対向して設けられ、引っ掛け部材27a、27a間に水糸27bが張られている。ただし、第二表示手段27は、その水糸27bが第一表示手段26の水糸26bと平面視で直交するように配置されている。また、引っ掛け部材27a、27aも基台24の面上を図6にVIbで示した方向に移動可能とされている。従って、水糸27bも図6にVIbで示した方向に移動可能である。ただし、方向VIbは上記した方向VIaに対して垂直となる方向である。
引っ掛け部材26a、27aが基台24の面上を移動可能とされる手段は特に限定されることはないが、例えば基台24上にレール状の部材を設け、引っ掛け部材がこれに沿って摺動して移動するように構成してもよい。
このような位置合わせ架台23によれば、杭の傾斜角度により水糸26bと水糸27bとの交点の位置を設定し、その交点を地面の杭貫入位置に合わせることで、簡単に貫入装置11を地面上の所定の位置にセットすることができる。また、第一表示手段26、第二表示手段27を移動させれば交点を移動させることができ、斜杭の角度が変わっても容易に対応させることができる。
本実施形態では、水糸を移動させるための構成として引っ掛け部材を基台の面に沿って移動することができるようにした。しかしながら水糸の交点を適切に移動させることができればこれに限定されるものではない。これには例えば、所定の間隔を有して複数の引っ掛け部材が基台の面上に配列され、水糸を複数の引っ掛け部材から選択して引っ掛けて水糸を張る態様であっても良い。
また、本実施形態では位置合わせに用いる交点を水糸により形成する例を示したが、これに限定されることもない。例えば2つのレーザ光線を用いて平面視で交差させ、その交点を利用することもできる。
さらに、位置合わせ架台23には、貫入装置保持部材28が備えられている。貫入装置保持部材28は貫入装置11の脚部12(図5参照)を保持できる形状を有している。従って、位置合わせ架台23上における貫入装置11の位置は、貫入装置保持部材28により一義的に決まる。
次に斜杭貫入システム20により、鋼管杭1を鉛直に対して角度θ(度)で貫入する方法について1つの例(以下「方法S2」と記載することがある。)を挙げて説明する。ここでは、地面Gにおいて杭芯1aが通過すべき位置をQとして説明する(図5、図7参照)。
方法S2では初めに位置合わせ架台23を地面に設置する位置を決める。詳しくは、直杭を貫入させる際にその杭芯がQを通るように位置合わせ架台23を設置する位置に対して、どの程度位置合わせ架台23をずらして設置することが必要であるかを決定する。その傾斜面に沿ったずらし量δ2(m)は次式(4)により求めることができる。図7に説明図を示す。
δ2=(L’/cosθ)−L’ (4)
ここで、L’(m)は、位置合わせ架台23の傾斜面の延長線と地面とが交わる点をC、杭芯1aと当該傾斜面との交わる点をDとしたときのCD間距離である。すなわち直杭であるとき(θ=0)では、δ2=0となり、これが基準となる。これに対して杭をθ傾斜させたときに、その杭芯1aがQを通るためには、この基準に対して式(4)で表される傾斜面上のδ2に基づく距離だけ位置合わせ架台23をずらして地面に設置する必要がある。この式(4)は図7に示した関係から次のように得ることができる。すなわち、
三角形CQD’では、
cosθ=x/(L’+δ2) (5)
が成立する。ここで、D’は位置合わせ架台23の傾斜面において該傾斜面に沿ってDからδ2移動した位置であり、Qを通る鉛直線と位置合わせ架台23の傾斜面との交点である。また、xはCQ間距離である。
一方、三角形CDQでは、
cosθ=L’/x (6)
が成り立つ。
式(6)は、
x=L’/cosθ (7)
と変形することができる。式(7)を式(5)のxに代入すると、
cosθ=(L’/cosθ)/(L’+δ2) (8)
なので、これを整理すると式(4)を得ることができる。
次に、位置合わせ架台23の第一表示手段26を、図8に示したように傾斜面に沿って上記計算したδ2だけ移動させる。そして平面視で水糸の交点を地面の点Qに合わせるように位置合わせ架台23を地面上に設置する。このとき下げ振りを利用してもよい。
設置した位置合わせ架台23上に貫入装置11を設置し、貫入装置11に鋼管杭1を把持させ、貫入を開始する。
以上のように、本発明によれば、自動に杭芯1aが地面Gの点Qを通るように位置合わせ架台23、および貫入装置11が設置されるので、斜杭を簡易に精度よく貫入させることができる。
なお、上記した杭の貫入方法(方法S1、方法S2)において、図9に示したように、貫入後の杭1(図9に点線で示した。)の上端が地面Gより下に配置される場合がある。このときには、上記したP、Qの代わりに、図9からわかるように、貫入後の杭1の上端の杭芯位置の鉛直上方の地面位置P’にマーキングして貫入をすることがある。
このときには、杭1の上端位置の鉛直深度をS、P’とPとの距離をTとし、
T=S・tanθ (9)
を算出し、Tを考慮して位置合わせ板13のずらし量を決定する。図9は方法S1によるものであるが、方法S2についても同様にQの代わりにQ’を得て位置合わせ架台23のずらし量を決定すればよい。
1 鋼管杭
2 杭本体
3 先端翼
10 斜杭貫入システム
11 貫入装置
13 位置合わせ板(位置決め基礎部材)
20 斜杭貫入システム
23 位置合わせ架台(位置決め基礎部材)

Claims (4)

  1. 杭を地面に対して傾斜させた姿勢で、該杭を地盤に貫入する斜杭貫入システムであって、
    前記杭を把持、回転、および貫入させる貫入装置と、
    前記貫入装置が設置されるべき位置を決め、地面と前記貫入装置との間に配置される位置決め基礎部材と、を備え、
    前記位置決め基礎部材には、前記杭が貫通可能に孔が設けられるとともに、平面視において前記孔の内側に交点を形成することができる位置表示手段が備えられ、
    前記交点は、前記杭の傾斜角に基づいて得られた位置に移動可能とされている、
    斜杭貫入システム。
  2. 前記位置表示手段は、移動可能とされた直交する2本の水糸を具備することを特徴とする請求項1に記載の斜杭貫入システム。
  3. 杭を地面に対して傾斜させた姿勢で、該杭を目標とする地面の位置に貫入する際の杭芯の位置合わせ方法であって、
    前記杭を把持、回転、および貫入させる貫入装置と、前記貫入装置の平面視設置位置を決め、地面と前記貫入装置との間に配置される位置決め基礎部材と、を備える杭貫入システムにおいて、
    前記杭を傾斜させないで前記目標とする地面の位置に杭を貫入するとしたときの前記位置決め基礎部材の設置位置に対して、前記杭を傾斜させた姿勢で前記杭を目標とする地面の位置に貫入するために前記位置決め基礎部材をずらす量をδ1(m)としたとき、
    傾斜させた前記貫入装置の傾斜した下面と杭芯との交点から、前記下面の延長線と地面との交点までの距離をL(m)、前記杭の傾斜角をθ(度)とすると、
    δ1=(L/cosθ)−L
    により、δ1を決めて、
    前記位置決め基礎部材が、前記目標とする地面の位置から前記δ1ずれた位置を表示することが可能な位置表示手段を備えており、該位置表示手段の直下が前記目標とする地面の位置となるように、前記位置決め基礎部材を設置する、杭芯の位置合わせ方法。
  4. 杭を地面に対して傾斜させた姿勢で、該杭を目標とする地面の位置に貫入する際の杭芯の位置合わせ方法であって、
    前記杭を把持、回転、および貫入させる貫入装置と、前記貫入装置の平面視設置位置を決め、地面と前記貫入装置との間に配置される位置決め基礎部材と、を備える杭貫入システムにおいて、
    前記杭を傾斜させないで前記目標とする地面の位置に前記杭を貫入するとしたときの前記位置決め基礎部材の設置位置に対して、前記杭を傾斜させた姿勢で前記杭を目標とする地面の位置に貫入するために前記位置決め基礎部材をずらす量を決める際に、
    前記杭の傾斜角θに対応する傾斜面を有する前記位置決め基礎部材の前記傾斜面と杭芯との交点から、前記傾斜面の延長線と地面との交点までの距離をL’(m)、前記傾斜面に沿った距離をδ2(m)としたとき、
    δ2=(L’/cosθ)−L’
    により、δ2を決めて、
    前記位置決め基礎部材が、前記目標とする地面の位置から前記位置決め基礎部材の前記傾斜面に沿って前記δ2ずれた位置を表示することが可能な位置表示手段を備えており、該位置表示手段の直下が前記目標とする地面の位置となるように、前記位置決め基礎部材を設置する、杭芯の位置合わせ方法。
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