JP5406753B2 - Al基合金スパッタリングターゲットおよびその製造方法 - Google Patents
Al基合金スパッタリングターゲットおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5406753B2 JP5406753B2 JP2010025924A JP2010025924A JP5406753B2 JP 5406753 B2 JP5406753 B2 JP 5406753B2 JP 2010025924 A JP2010025924 A JP 2010025924A JP 2010025924 A JP2010025924 A JP 2010025924A JP 5406753 B2 JP5406753 B2 JP 5406753B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rolling
- sputtering target
- based alloy
- less
- target
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
Cu:0.25〜1.0質量%
CuはAlと金属間化合物(Al3Cu)を形成し、合金薄膜が絶縁膜の成膜等の後工程での熱履歴を受けた際に、この金属間化合物によってAlの拡散が抑制され、その結果としてヒロックの発生が防止される。このような効果を得るにはCuを0.25質量%以上含有させる必要がある。Cu含有量は好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.4質量%以上である。一方、Cu含有量が1.0質量%を超えるとAl中へのCuの固量が多くなり、合金薄膜における電気抵抗を増大させる。Cu含有量は好ましくは0.8質量%以下、より好ましくは0.6質量%以下である。
本発明のターゲットは、さらにTiおよび/またはBを合金元素として含有してもよい。これらはターゲット製造時における鋳造工程での割れを防止したり、結晶粒の微細化、均一化に寄与する元素であり、Tiおよび/またはBの添加により製造条件の幅(許容範囲)が広がる。ただし、過剰に添加すると合金薄膜の電気抵抗率が高くなってしまう。TiおよびBの好ましい含有量は、Ti:0.0005質量%以上0.01質量%以下、B:0.0001質量%以上0.01質量%以下であり、より好ましくは、Ti:0.0008質量%以上0.0040質量%以下、B:0.0002質量%以上0.0010質量%以下である。
Al基合金スパッタリングターゲットの測定面(圧延面に対して垂直な断面のうち、圧延方向と平行な面であり、上記スパッタリングターゲットの厚さtに対し、1/2×tの範囲)が出るように、スパッタリングターゲットを切断する。次いで、測定面を平滑にするため、エメリー紙での研磨やダイヤモンドペースト等で研磨を行った後、Barker氏液(HBF4(テトラフルオロホウ酸)と水を体積比で1:30の比で混合した水溶液)による電解エッチングを行い、偏光顕微鏡による組織観察を行なう。詳細には、組織撮影時の倍率を100倍とし、スパッタリングターゲットの板厚方向に向って表層側、1/4×t部、1/2×t部の合計3箇所において、2視野(1視野は縦650μm×横900μm)ずつ撮影し、組織画像を得る。このようにして得られた各組織画像について、合計長さが所定長さ(L1μm、後記する実施例では所定長さL1を900μmとする。)相当となる直線を、圧延方向に平行な方向にランダムに複数本(5〜10本程度)引く。そして、各組織画像を直線が横切る結晶粒数(N1個)を数え、画像上での直線長さ(L1μm)を結晶粒数(N1個)で除した値(L1/N1)を求める。測定視野全体に対して同様の操作を行い、これらの平均を、平均結晶粒径(μm)とする。
スパッタリングターゲットのビッカース硬度(Hv)は、ビッカース硬度計(株式会社明石製作所製、AVK−G2)を用いてターゲット表層、1/4×t、1/2×tの3箇所で各3点測定し、平均値を求めた。
スパッタリングターゲットを用い、Siウェーハ基板(サイズ:直径100.0mm×厚さ0.50mm)に対し、株式会社島津製作所製「スパッタリングシステムHSR−542S」のスパッタリング装置によってDCマグネトロンスパッタリングを行った。スパッタリング条件は、以下の通りである。
Arガス圧:2.25×10-3Torr
Arガス流量:30sccm
スパッタリングパワー:150W
極間距離:51.6mm
基板温度:室温
上記ヒロック耐性測定用サンプルの作製法と同様の方法で、線幅100μmのストライプパターン形状に加工した後、ウェットエッチングにより、線幅100μm、線長10mmの配線抵抗測定用パターン状に加工した。ウェットエッチングにはH3PO4:HNO3:H2O=75:5:20の混合液を用いた。これに熱履歴を与えるため、前記エッチング処理後に、ヒロック測定と同じくCVD装置内の減圧窒素雰囲気(圧力:1Pa)で、上記薄膜に270℃で15分、あるいは320℃で30分保持する熱処理を行なった。その後、4探針法により比抵抗値を室温にて測定し、4.0μΩcm以下を合格とした。
上記条件でスパッタリングを行なったときに発生するスプラッシュ(初期スプラッシュ)の個数を測定した。
表1に示す組成のCu含有Al基合金(残部Alおよび不可避不純物)を用意し、厚み100mmの鋳塊をDC鋳造法によって丸ビレットまたは角ビレットに造塊したものを、必要に応じて均熱処理、あるいは100℃または350℃の温度で鍛造した後、圧延、焼鈍、冷間圧延を行ってターゲット(厚さ17.5mmt)を得た。各試験片の製造条件を表1に示す。
Claims (4)
- Cuを0.25〜1.0質量%含有し、残部Alおよび不可避不純物からなり、平均結晶粒径が60μm以下であり、かつビッカース硬度が26Hv以上であることを特徴とするAl基合金スパッタリングターゲット。
- Tiを0.0005〜0.01質量%および/またはBを0.0001〜0.01質量%を含む請求項1に記載のAl基合金スパッタリングターゲット。
- 請求項1または2に記載のAl基合金スパッタリングターゲットの製造方法であって、
圧延加工と、冷間圧延との間に380℃以下の焼鈍を行なうものであり、
前記圧延加工は、室温以上200℃以下の温度にて圧下率60%以上で冷間圧延または熱間圧延を行い、
焼鈍後の前記冷間圧延は、圧下率10%以上で行なうことを特徴とするAl基合金スパッタリングターゲットの製造方法。 - 前記圧延加工の前に、350℃以下の温度で鍛造および/または350℃以下の温度で均熱を行う請求項3に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010025924A JP5406753B2 (ja) | 2010-02-08 | 2010-02-08 | Al基合金スパッタリングターゲットおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010025924A JP5406753B2 (ja) | 2010-02-08 | 2010-02-08 | Al基合金スパッタリングターゲットおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011162828A JP2011162828A (ja) | 2011-08-25 |
JP5406753B2 true JP5406753B2 (ja) | 2014-02-05 |
Family
ID=44593869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010025924A Expired - Fee Related JP5406753B2 (ja) | 2010-02-08 | 2010-02-08 | Al基合金スパッタリングターゲットおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5406753B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114000112B (zh) * | 2021-10-21 | 2024-03-22 | 苏州玖凌光宇科技有限公司 | 一种氮化铝覆铜amb方法 |
CN114717525B (zh) * | 2022-04-06 | 2024-01-30 | 宁波江丰电子材料股份有限公司 | 一种含铝靶材及其制备方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999034028A1 (en) * | 1997-12-24 | 1999-07-08 | Kabushiki Kaisha Toshiba | SPUTTERING TARGET, Al INTERCONNECTION FILM, AND ELECTRONIC COMPONENT |
JPH11335826A (ja) * | 1998-05-27 | 1999-12-07 | Ryoka Matthey Kk | Al合金製スパッタリングターゲット材の製造方法 |
JP2003073816A (ja) * | 2001-08-29 | 2003-03-12 | Mitsubishi Materials Corp | 微細な結晶粒を有するAlまたはAl合金スパッタリングターゲットの製造方法 |
JP5432550B2 (ja) * | 2008-03-31 | 2014-03-05 | 株式会社コベルコ科研 | Al基合金スパッタリングターゲットおよびその製造方法 |
-
2010
- 2010-02-08 JP JP2010025924A patent/JP5406753B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011162828A (ja) | 2011-08-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5681368B2 (ja) | Al基合金スパッタリングターゲット | |
JP5723171B2 (ja) | Al基合金スパッタリングターゲット | |
TWI444491B (zh) | Pure aluminum or aluminum alloy sputtering target | |
TWI534284B (zh) | Al-based alloy sputtering target and its manufacturing method | |
KR101621671B1 (ko) | Cu 합금 박막 형성용 스퍼터링 타깃 및 그 제조 방법 | |
JP6043413B1 (ja) | アルミニウムスパッタリングターゲット | |
JP5547574B2 (ja) | Al基合金スパッタリングターゲット | |
JP5406753B2 (ja) | Al基合金スパッタリングターゲットおよびその製造方法 | |
TWI585214B (zh) | Aluminum alloy sputtering target | |
JP5457794B2 (ja) | Al基合金スパッタリングターゲット | |
JP3711196B2 (ja) | スパッタリングターゲット用チタンの製造方法およびその製造に用いるチタンスラブ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120828 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130731 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130806 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131007 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131029 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131101 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5406753 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |