JP5403832B2 - 発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板上にn型半導体層、活性層及びp型半導体層を積層した半導体発光層が形成された半導体発光素子を備える発光装置に関する。
従来、光源として用いられてきた蛍光灯又は白熱灯などに比べて、省電力かつ長寿命であるという理由で、発光ダイオードが光源として注目を浴びており、照明用の光源だけでなく、照明スイッチ、バックライト光源、イルミネーション光源、アミューズメント機器の装飾など、広い分野で使用されるようになった。
このような発光ダイオードは、用途に合わせて、青色、青緑色、緑色、赤色など所要の単色を発光することができるもの、あるいは1つのパッケージで赤色、緑色、青色のマルチカラーを発光するものもある。また、蛍光体との組み合わせにより白色を発光することができる発光ダイオードも製品化されている。
例えば、LEDチップ(半導体発光素子)を包囲する包囲部を備え、所定の波長光で励起されて発光する蛍光体を含み、良好な発光効率及び発光光度を有する白色の発光ダイオード(発光装置)が開示されている(特許文献1参照)。
特開2004−161789号公報
しかしながら、特許文献1の発光ダイオード(発光装置)にあっては、パッケージ内に1個のLEDチップ(半導体発光素子)を備えており、LEDチップ上の電極と外部電極との間をワイヤボンディングする構造をなしている。このため、パッケージの形状が比較的大きくなってしまう。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、薄型の発光装置を実現することができる半導体発光素子を備える発光装置を提供することを目的とする。
第1発明に係る発光装置は、基板の一面にn型半導体層、活性層及びp型半導体層を積層した半導体発光層が複数形成された半導体発光素子を備える発光装置において、一の半導体発光層のn型半導体層及びp型半導体層それぞれと、前記一の半導体発光層から離隔して形成された他の半導体発光層のp型半導体層及びn型半導体層それぞれとが接続された一組の半導体発光層を複数組離隔して形成してあり、前記基板の他面を光の取り出し面としてあり、各組の半導体発光層の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の一方に接続される外部接続用の第1の電極と、前記各組の半導体発光層の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の他方に接続される外部接続用の第2の電極と、前記各組の半導体発光層と前記第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方との間に接続されたn型半導体層で構成される抵抗層と、前記第1の電極及び第2の電極を半田付けして前記半導体発光素子を表面実装する実装用基板とを備えることを特徴とする。
第1発明にあっては、基板の一面側に半導体発光層のn型半導体層に接続された外部接続用の第1の電極と、半導体発光層のp型半導体層に接続された外部接続用の第2の電極とを備え、基板の他面を光の取り出し面としてある。これにより、例えば、半導体発光素子を実装する実装用基板に第1及び第2の電極を接続するための実装基板側電極を設けておき、半導体発光素子の基板の一面側を実装用基板に対向させて第1及び第2の電極を半田付け等により実装基板側電極に電気的に接続する。そして、実装用基板に実装された半導体発光素子の基板の他面側から光を取り出すことができるので、半導体発光素子をパッケージに実装する必要がなく、また半導体発光素子の電極にワイヤをボンディングする必要もなく、半導体発光素子の基板をそのまま実装用基板に実装することができるので、従来のパッケージに実装した発光装置に比べて非常に薄い発光装置を実現することができる。
また、一方の半導体発光層のn型半導体層及びp型半導体層それぞれと当該一方の半導体発光層から離隔して形成された他方の半導体発光層のp型半導体層及びn型半導体層それぞれとが接続された一組の半導体発光層を離隔して複数基板の一面に形成してある。そして、第1の電極を、各組の半導体発光層の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の一方に接続し、第2の電極を、各組の半導体発光層の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の他方に接続してある。すなわち、第1の電極と第2の電極との間には、逆並列に接続した半導体発光層(LED構造)を並列に複数接続してある。これにより、半導体発光素子の電圧特性は、無極性とすることができ、交流電圧で駆動することが可能となる。
また、半導体発光層と第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方との間に接続された抵抗層を備える。これにより、1つの半導体発光素子内に半導体発光層と抵抗層とを含むので、半導体発光素子に流れる電流を設定するための抵抗素子などの外部回路が不要になる。また、抵抗層の抵抗値を所要の値にすることにより、所定の電圧を印加するだけで所要の電流を流すことができる、いわゆる電圧駆動が可能な半導体発光素子を実現することができる。
また、半導体発光素子と、当該半導体発光素子の第1及び第2の電極を半田付けして半導体発光素子を表面実装した実装用基板とを備える。これにより、従来のパッケージに実装した発光装置に比べて非常に薄い発光装置を実現することができる。
本発明によれば、半導体発光素子をパッケージに実装する必要がなく、また半導体発光素子の電極にワイヤをボンディングする必要もなく、半導体発光素子の基板をそのまま実装用基板に実装することができるので、従来のパッケージに実装した発光装置に比べて非常に薄い発光装置を実現することができる。
実施の形態1の半導体発光素子の構成の配置例を示す模式図である。 実施の形態1の半導体発光素子の回路構成の一例を示す説明図である。 図1のIII−III線における断面構造の一例を示す断面図である。 図1のIV−IV線における断面構造の一例を示す断面図である。 実施の形態1の半導体発光素子の製造工程を示す説明図である。 実施の形態1の半導体発光素子の製造工程を示す説明図である。 実施の形態2の半導体発光素子の構成の配置例を示す模式図である。 実施の形態3の半導体発光素子の構成の配置例を示す模式図である。 本実施の形態の発光装置の構成の一例を示す模式図である。
(実施の形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は実施の形態1の半導体発光素子100の構成の配置例を示す模式図であり、図2は実施の形態1の半導体発光素子100の回路構成の一例を示す説明図であり、図3は図1のIII−III線における断面構造の一例を示す断面図であり、図4は図1のIV−IV線における断面構造の一例を示す断面図である。
本実施の形態の半導体発光素子100(以下、「LEDチップ」、「発光素子」ともいう。)は、複数の発光素子が形成されたウェハを所定の寸法で直方体状に切断して各発光素子を分離したものであり、例えば、LEDチップである。図1乃至図3において、1はサファイア基板である。サファイア基板1(以下、「基板」という。)は平面視が矩形状であって、縦、横及び厚み寸法は、例えば、300μm、600μm、200μmである。なお、寸法はこれに限定されるものではない。
図1に示すように、半導体発光素子100は、矩形状の基板1の一面に発光用のn型半導体層2、活性層(不図示)及びp型半導体層3を積層した半導体発光層(LED構造)を相互に離隔して4つ形成してある。それぞれのLED構造をLED1、LED2、LED3、LED4とも称する。
半導体発光層(LED1〜LED4)は、それぞれ、基板1上に、AlNバッファ層(不図示)、約1μmの厚みのアンドープGaN層(不図示)、n型半導体層2、活性層(不図示)、p型半導体層3がこの順に積層してある。n型半導体層2は、例えば、約1μm程度のn−GaN(窒化ガリウム)層、n−AlGaInNクラッド層などから成る。また、活性層は、GaN/InGaN−MQW(Multi-quantum Well、多重量子井戸層)型活性層などから成る。また、p型半導体層3は、p−AlGaInN層、約0.2μm程度のp−GaN層、コンタクト層としてのp−InGaN層などから成る。なお、アンドープGaN層を形成しない構成であってもよい。
基板1の長手方向の両側には、外部の実装用基板(不図示)の形成された電極に半田付け等で電気的に接続するための第1の電極51及び第2の電極52を形成してある。
また、基板1の長手方向の辺縁に沿って、半導体発光層のn型半導体層2とは離隔したn型半導体層により形成され、相互に離隔した4つの抵抗層(R1、R2、R3、R4とも称する)を形成してある。なお、図1の例では、4つの抵抗層(R1、R2、R3、R4)を備える構成であるが、抵抗層を具備しない構成でもよく、あるいは抵抗層(R1)、(R4)のいずれか一方のみを具備する構成でもよく、抵抗層(R2)、(R3)のいずれか一方のみを具備する構成でもよい。
図1に示すように、一方の半導体発光層(LED1)のn型半導体層及びp型半導体層それぞれと、当該一方の半導体発光層から離隔して形成された他方の半導体発光層(LED2)のp型半導体層及びn型半導体層それぞれとが接続された一組の半導体発光層(LED1、LED2)を基板1の一面に形成してある。また、一組の半導体発光層(LED1、LED2)と離隔して、一方の半導体発光層(LED3)のn型半導体層及びp型半導体層それぞれと、当該一方の半導体発光層から離隔して形成された他方の半導体発光層(LED4)のp型半導体層及びn型半導体層それぞれとが接続された一組の半導体発光層(LED3、LED4)を基板1の一面に形成してある。
第1の電極51は、抵抗層(R1)を介して1組の半導体発光層(LED1、LED2)の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の一方に接続してある。また、第2の電極52は、抵抗層(R4)を介して当該1組の半導体発光層(LED1、LED2)の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の他方に接続してある。
また、第1の電極51は、抵抗層(R2)を介して1組の半導体発光層(LED3、LED4)の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の一方に接続してある。また、第2の電極52は、抵抗層(R3)を介して当該1組の半導体発光層(LED3、LED4)の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の他方に接続してある。
すなわち、図2に示すように、第1の電極51と第2の電極52との間には、逆並列に接続したLED構造(LED1とLED2)と、当該LED構造(LED1とLED2)に直列に接続した抵抗R1及びR4が接続されてあるとともに、逆並列に接続したLED構造(LED3とLED4)と、当該LED構造(LED3とLED4)に直列に接続した抵抗R2及びR3が接続されてある。これにより、半導体発光素子100の電圧特性は、無極性とすることができ、交流電圧で駆動することが可能となる。
なお、抵抗R1乃至R4を省略した場合には、半導体発光素子100は、第1の電極51と第2の電極52との間に、逆並列に接続した半導体発光層(LED1とLED2、及びLED3とLED4)を並列に接続した構成となる。この場合も、半導体発光素子100の電圧特性は、無極性とすることができ、交流電圧で駆動することが可能となる。
図3及び図4に示すように、半導体発光層(LED構造)のp型半導体層3の表面には、電流拡散層4を形成してある。電流拡散層4は、例えば、導電性の透明膜であるITO膜(インジウム錫酸化膜)である。電流拡散層4の膜厚は、例えば、250nmであるが、これに限定されるものではない。
基板1上には、発光用の半導体発光層(LED構造)のn型半導体層2と分離させて抵抗層としてのn型半導体層2を形成してある。
半導体層(LED構造)のn型半導体層2の表面、電流拡散層4の表面、及び抵抗層としてのn型半導体層2の表面には、配線層5を形成してある。配線層5は、例えば、真空蒸着によりCr/Auを成膜し、リフトオフ法でパターニングを行うことで形成することができる。
配線層5は、第1の電極51と抵抗層(R1、R2)との間、抵抗層(R1)とLED構造(LED1)のp型半導体層との間、抵抗層(R1)とLED構造(LED2)のn型半導体層との間、抵抗層(R2)とLED構造(LED3)のp型半導体層との間、抵抗層(R2)とLED構造(LED4)のn型半導体層との間を接続する。
また、配線層5は、第2の電極52と抵抗層(R3、R4)との間、抵抗層(R4)とLED構造(LED1)のn型半導体層との間、抵抗層(R4)とLED構造(LED2)のp型半導体層との間、抵抗層(R3)とLED構造(LED3)のn型半導体層との間、抵抗層(R3)とLED構造(LED4)のp型半導体層との間を接続する。
n型半導体層2、p型半導体層3、電流拡散層4及び配線層5などの側面及び上面であって、電気的に接続されていない部分は、保護膜6を成膜してある。保護膜6は、例えば、SiO2 膜などである。
さらに、第1の電極51及び第2の電極52の部分のみ除外して、基板1の一面側全面にSiO2 膜10を成膜してある。
基板1の他面側には、蛍光体層15を形成してある。基板1の他面は、半導体発光層から発せられた光の取り出し面をなす。蛍光体層15は、例えば、黄色蛍光体を含む。黄色蛍光体は、酸化物蛍光体として、例えば、(Y、Gd)3 Al5 12:Ce構造のYAG系蛍光体でもよく、あるいは、(Ba、Sr、Ca)2 SiO4 :Eu、Sr4 Al14O:Eu、硫化物(ZnS)にEuをドープしたものでもよい。また、黄色蛍光体は、酸窒化物蛍光体として、例えば、α−Si3 4 と同一の結晶構造を有する一般式(α)で表される無機化合物にEu2+を付活したものであり、(α)は、MX (Si、Al)12(O、N)16である。但し、MはLi、Mg、Ca、Sr、Y又はランタノイド元素とする。この場合、黄色蛍光体は、例えば、450nm〜480nmの範囲の波長の光を吸収して540nm〜600nmの範囲にピークを有する黄色(黄緑色、及び黄色に近い橙色も含む)の光を発光する。これにより、演色性の優れた白色光源を実現することができる。なお、蛍光体は、黄色蛍光体に限定されるものではなく、他の蛍光体でもよく、所要の発光色を実現するために適宜異なる蛍光体を用いることができる。蛍光体の材質を変えることにより所望の発光色を得ることができる。
本実施の形態では、基板1の一面側に半導体発光層のn型半導体層に接続された外部接続用の第1の電極51と、半導体発光層のp型半導体層に接続された外部接続用の第2の電極52とを備え、基板1の他面を光の取り出し面としてある。これにより、例えば、半導体発光素子を実装する実装用基板に第1の電極51及び第2の電極52を接続するための実装基板側電極を設けておき、半導体発光素子の基板1の一面側を実装用基板に対向させて第1及び第2の電極51、52を半田付け等により実装基板側電極に電気的に接続する。そして、実装用基板に実装された半導体発光素子の基板1の他面側から光を取り出すことができるので、半導体発光素子をパッケージに実装する必要がなく、また半導体発光素子の電極にワイヤをボンディングする必要もなく、半導体発光素子の基板をそのまま実装用基板に実装することができるので、従来のパッケージに実装した発光装置に比べて非常に薄い発光装置を実現することができる。
また、本実施の形態では、半導体発光層と第1の電極51及び第2の電極52の少なくとも一方との間に接続された抵抗層を備える。これにより、1つの半導体発光素子内に半導体発光層と抵抗層とを含むので、半導体発光素子に流れる電流を設定するための抵抗素子などの外部回路が不要になる。また、抵抗層の抵抗値を所要の値にすることにより、所定の電圧を印加するだけで所要の電流を流すことができる、いわゆる電圧駆動が可能な半導体発光素子を実現することができる。
次に実施の形態1の半導体発光素子100の製造方法について説明する。図5及び図6は実施の形態1の半導体発光素子100の製造工程を示す説明図である。図5Aに示すように、有機金属化学気相成長法(MO−CVD法)により、基板(サファイア基板)1上に、最初に約400℃でAlNバッファ層(不図示)を成長させる。その後、約1μmのアンドープGaN層、約1μmのn−GaN層及びn−AlGaInNクラッド層などからなるn型半導体層2、GaN/InGaN−MQW型の活性層(不図示)、さらに、p−AlGaInN層、約0.2μm程度のp−GaN層及びコンタクト層としてのp−InGaN層などからなるp型半導体層3をこの順に形成したLED構造を生成する。MO−CVD装置から取り出した基板1に紫外線を照射しながら、約400℃に加熱し、p型半導体層3の活性化を行う。
図5Bに示すように、フォトリソグラフィとドライエッチングにより、フォトレジストをマスクとして、n型電極と接続するためのn型半導体層2(発光用の半導体発光層及び抵抗層を含む)を露出させる。なお、エッチングの深さは、抵抗層の所要の抵抗値を得るのに必要な値とすればよいが、例えば、500nmである。
図5Cに示すように、真空蒸着あるいはスパッタリング等の成膜法によりITO膜(インジウム錫酸化膜)の透明の電流拡散層4を約250nm成膜し、リフトオフ法によりパターニングする。この後、窒素及び酸素の混合雰囲気中でチューブ炉により約500℃に加熱し、電流拡散層4のアニールを行う。
次に、図6Dに示すように、任意の幅及び長さの抵抗層を形成するため、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、抵抗層を形成する周辺のn型半導体層2を基板1が露出するまでエッチングを行う。
次に、図6Eに示すように、プラズマCVDにより、SiO2 膜(保護膜)6を全面に成膜し、希釈フッ酸により、配線層5を設ける部分のSiO2 膜6を除去する。
次に、図6Fに示すように、真空蒸着によりCr/Auを成膜し、リフトオフ法でパターニングを行って配線層5を形成する。
次に、図6Gに示すように、プラズマCVDにより、SiO2 膜10を全面に成膜し、希釈フッ酸により、半田実装を行うための第1の電極51及び第2の電極52部分のSiO2 膜10を除去する。その後、基板1の他面(ウェハの裏面)を研磨・ポリッシュを行い、ウェハの厚みを200μmとする。その後、基板1の他面に蛍光体層15を塗布する。これにより、1つのLEDチップ(半導体発光素子)内に抵抗と、該抵抗に直列に接続され、逆並列に接続されたLED構造とで構成される回路が2つ並列に接続した構造の半導体発光素子が完成する。なお、蛍光体層15を塗布しない構成でもよい。
(実施の形態2)
図7は実施の形態2の半導体発光素子120の構成の配置例を示す模式図である。実施の形態1では、半導体発光素子100は、LED1〜LED4の4つのLED構造を備える構成であったが、実施の形態2では、半導体発光素子120は、逆並列に接続された1組のLED構造を3つ並列に接続した構造をなす。また、1組のLED構造(LED1、LED2)に直列に抵抗(R1、R4)を接続してあり、1組のLED構造(LED3、LED4)に直列に抵抗(R2、R5)を接続してあり、1組のLED構造(LED5、LED6)に直列に抵抗(R3、R6)を接続してある。なお、1組のLED構造に直列に接続される抵抗は1つでもよく、抵抗を具備しない構成でもよい。
(実施の形態3)
図8は実施の形態3の半導体発光素子140の構成の配置例を示す模式図である。実施の形態1との相違点は、抵抗層(R1、R4)の一部をレーザ等により切除する点である。すなわち、図8に示すように、抵抗層(R1、R4)の略L字状の領域20は、抵抗層の抵抗値を調整した後の調整痕であり、レーザ等により切除した箇所を表す。
ウェハプローバ等により半導体発光素子140の電気的特性の測定を行うと同時に、レーザ等により抵抗層の一部を切除する。抵抗層の形状を加工することにより、電流の流れるパス、あるいは断面積を変えることができ、抵抗値を所望の値に設定することができる。本実施の形態では、LED構造に直列に接続する抵抗の抵抗値を、例えば、0.01kΩから20kΩ程度の範囲で設定することができる。なお、レーザ等により抵抗層の形状を加工(切除)するタイミングは、素子分離前でもよく、素子分離後でもよい。
抵抗層の一部をレーザ等により切除することにより抵抗層の抵抗値を所望の値に設定することができ、半導体発光素子に所定の電圧を駆動(印加)した場合に流れる電流を調整することができるので、半導体発光素子の明るさを所望の明るさに制御することができる。
図9は本実施の形態の発光装置200の構成の一例を示す模式図である。発光装置200は、実装用基板201、実装用基板201に表面実装された半導体発光素子100などを備える。なお、図9の例では、半導体発光素子100が例示されているが、これに限定されるものではなく、半導体発光素子120でもよく、半導体発光素子140でもよい。
図9に示すように、半導体発光素子100の第1の電極51及び第2の電極52は、実装用基板201の電極(不図示)に半田202により電気的に接続してある。半導体発光素子100の厚みは、約200μmであり、半導体発光素子100の結晶成長を行った絶縁基板1をそのまま実装用基板201に実装することができるので、半導体発光素子をパッケージに実装する必要がなく、また半導体発光素子の電極にワイヤをボンディングする必要もなく、従来のパッケージに実装した発光装置に比べて非常に薄い発光装置を実現することができる。
上述の実施の形態1〜3では、GaN系の半導体発光層を用いる構成であったが、これに限定されるものではなく、AlGaInP等の半導体発光層を用いることもできる。
上述の実施の形態1〜3では、基板1の縦、横、厚み寸法が、300μm、600μm、200μmであったが、これに限定されるものではなく、例えば、基板1の縦、横、厚み寸法を、500μm、1000μm、200μmとしてもよい。
上述の実施の形態1〜3では、抵抗層としてn型半導体層を用いる構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、抵抗層として電流拡散層4、酸化膜などを用いることができる。
上述の実施の形態1〜3では、半導体発光層の発光色を青色としているが、これに限定されるものではなく、例えば、紫外等の波長で発光するエピ膜を利用することもできる。
上述の実施の形態3では、抵抗層の一部を切除して抵抗値を所望の値に設定する構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、抵抗層の異なる箇所それぞれに配線を複数形成しておき、いずれかの配線を切断することにより、電流の流れる箇所を変更して抵抗値を調整することもできる。
1 サファイア基板(基板)
2 n型半導体層
3 p型半導体層
4 電流拡散層
5 配線層
15 蛍光体層
51 第1の電極
52 第2の電極

Claims (1)

  1. 基板の一面にn型半導体層、活性層及びp型半導体層を積層した半導体発光層が複数形成された半導体発光素子を備える発光装置において、
    一の半導体発光層のn型半導体層及びp型半導体層それぞれと前記一の半導体発光層から離隔して形成された他の半導体発光層のp型半導体層及びn型半導体層それぞれとが接続された一組の半導体発光層を複数組離隔して形成してあり、
    前記基板の他面を光の取り出し面としてあり、
    各組の半導体発光層の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の一方に接続される外部接続用の第1の電極と、
    前記各組の半導体発光層の相互に接続されたn型半導体層及びp型半導体層の他方に接続される外部接続用の第2の電極と、
    前記各組の半導体発光層と前記第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方との間に接続されたn型半導体層で構成される抵抗層と、
    前記第1の電極及び第2の電極を半田付けして前記半導体発光素子を表面実装する実装用基板と
    を備えることを特徴とする発光装置
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