上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用等についても説明する。
手段1.遊技者の操作に応じて変化する遊技状況を検出する遊技状況検出手段と、前記遊技状況検出手段による検出結果に基づき、複数の識別情報を変動表示しうる可変表示装置と、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示されることを必要条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機であって、前記変動表示中において、第1の所定の演出内容を伴う第1の表示対象と、第2の所定の演出内容を伴う第2の表示対象とを、それぞれ表示可能とするとともに、所定条件が成立した場合に、前記第1の表示対象が表示された場合であっても、前記第2の演出内容に基づく演出が行われるよう表示制御することを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、遊技状況検出手段によって、遊技者の操作に応じて変化する遊技状況が検出され、その検出結果に基づき、可変表示装置において、複数の識別情報が変動表示されうる。そして、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示されることを必要条件に、特別遊技状態発生手段によって、遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられる。さて、上記手段では、前記変動表示中に、第1の表示対象が表示されると、第1の所定の演出内容が実行され、第2の表示対象が表示されると、第2の所定の演出内容が実行される。また、上記手段では、前記第1の表示対象が表示された場合であっても、前記第2の演出内容に基づく演出が行われることがある。このため、遊技者は、第1の表示対象が表示されて、第2の演出内容が実行された場合には、驚きを覚えるとともに、そのことを知っている遊技者にとっては、第1の表示対象が表示された場合、そのまま第1の演出内容が実行されるのか、はたまた、それ以外のどんな演出が行われるのか、興味をそそられることとなり、結果として、わくわく感が増す。
手段2.手段1において、前記第1の演出内容及び第2の演出内容は互いに独立した構成を成し、前記所定条件が成立していない場合には、前記各演出内容に基づく演出は、互いに従属することなく、別の時期に行われるものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、通常時には、第1の演出内容と第2の演出内容とは関連性がなく、かつ、連続して行われることはない。このため、遊技者は、通常時には全く関係のない前記各演出内容が、第1の表示対象が表示されて、第2の演出内容が実行された場合には、驚きを覚えることとなり、結果として、興趣の向上が図られる。
手段3.手段1又は2において、前記第1の表示対象及び第2の表示対象の少なくとも一方は、特定の表示態様で表示されることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、前記表示対象の少なくともどちらかが、特定の表示態様で表示されることにより、そのときどきに応じて主要な表示対象と、そうでない表示対象との違いを、表示態様によって遊技者に示唆することができる場合がある。このため、遊技者とっては、主要な表示対象を注視しやすく、結果として、興趣の向上が図られる。
手段4.手段3において、前記特定の表示態様は、表示された表示対象の中で、最も際立つ態様であることを特徴とする遊技機。
手段5.手段1〜4のいずれかにおいて、前記表示制御に際して、第1の表示対象が第2の表示対象に差換えられるようにしたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、前記変動表示中に、一旦は第1の表示対象が表示された場合においても、前記第1の表示対象が、第2の表示対象に差換えられ、第2の所定の演出内容が実行される。これにより、遊技者は、驚きを覚えることがある。そのことを知っている遊技者にとっては、第1の表示対象が表示された場合、そのまま第1の演出内容が実行されるのか、また、第2の表示対象に差換えられ、第2の演出内容が実行されるのか、興味をそそられることとなり、結果として、わくわく感が増す。
手段6.遊技者の操作に応じて変化する遊技状況を検出する遊技状況検出手段と、前記遊技状況検出手段による検出結果に基づき、複数の識別情報を変動表示しうる可変表示装置と、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示されることを必要条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機であって、前記変動表示中において、少なくとも今後の遊技状態の可能性を示唆可能な第1の表示対象と第2の表示対象とを、それぞれ表示可能とするとともに、所定条件成立時に、第1の表示対象が、第2の表示対象に差換えられるよう表示制御を行うようにしたことを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、遊技状況検出手段によって、遊技者の操作に応じて変化する遊技状況が検出され、その検出結果に基づき、可変表示装置において、複数の識別情報が変動表示されうる。そして、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示されることを必要条件に、特別遊技状態発生手段によって、遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられる。さて、上記手段では、前記変動表示中に、第1の表示対象と第2の表示対象とがそれぞれ表示されることにより、今後の遊技状態がそれぞれ示唆される。また、所定条件が成立したときには、第1の表示対象が一旦表示された場合であっても、前記第1の表示対象が、第2の表示対象に差換えられることがある。この場合、遊技者は、第1の表示対象が表示された時点では、次に行われる遊技状態は、前記第1の表示対象に関連したものになるであろうと考えるが、前記第1の表示対象が第2の表示対象に差換られることにより、続いて行われる遊技状態が、前記第2の表示対象に関連したものとなる。このため、遊技者は、前記表示対象の差換が行われた場合には、驚きを覚えることがある。また、第1の表示対象が表示された場合、そのまま第1の表示対象に関連した遊技状態となるのか、また、第2の表示対象に差換えられ、該第2の表示対象に関連した遊技状態となるのか、興味をそそられることとなり、結果として、わくわく感が増す。
手段7.手段5又は6において、前記差換表示が行われるに際し、差換前においては、第2の表示対象を表示せず、差換後においては、第1の表示対象を表示しないようにしたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、第1の表示対象が、当初、表示されていなかった第2の表示対象に差換えられることにより、遊技者にとっては、予期せぬ出来事が起こったように認識され、これから何が起こるのか興味をそそられることとなり、結果として、わくわく感が増す。
手段8.手段1〜7のいずれかにおいて、前記表示制御に際し、前記第1の表示対象と第2の表示対象とが同時に表示される時期を設けるようにしたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、第1の表示対象と第2の表示対象の差換が行われる以前の少なくとも一時期に、前記各表示対象が同時に表示される時期があるため、遊技者は、表示対象の差換等が行われるのではないかという期待感を持つ。このため、前記各表示対象が表示されることに、興味をそそられることとなり、結果として、わくわく感が増す。
手段9.手段1〜8のいずれかにおいて、前記各表示対象は、個々に異なる特徴を有していることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、各表示対象間で差換が行われるに際して、各表示対象に関連した個々の特徴も切換えられる。このため、遊技者は、前記表示対象の差換が行われる毎に、様々な特徴を持った各表示対象を見ることとなり、前記表示対象の差換が単調な差換表示になってしまうことが回避され、結果として、興趣の向上につながる。
手段10.手段9において、前記特徴は、表示対象に応じた演出内容を含むことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、前記表示対象の差換が行われると同時に、前記表示対象に関連した演出内容も切換えられるため、遊技者は、差換表示された表示対象が、いかなる演出内容に対応しているのか、興味をそそられることとなり、結果として、わくわく感が増す。
手段11.手段9又は10において、前記特徴は、表示対象に応じた前記識別情報の変動態様を含むことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、前記表示対象の差換が行われると同時に、識別情報の変動態様も変化するため、遊技者は、表示対象が差換えられたことで、次は、いかなる変動態様となるのか、興味をそそられることとなり、結果として、わくわく感が増す。
手段12.手段1〜11のいずれかにおいて、前記表示対象はキャラクタを含むことを特徴とする遊技機。
手段13.手段1〜12のいずれかにおいて、前記表示制御に際して、所定の表示対象が、自身の表示態様を変化させることに基づき、他の表示対象となるようにしたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、所定の表示対象の表示態様が変化することに基づき、他の表示対象となるため、遊技者には、所定の表示対象が別の表示対象に変身したかのように認識される。このため、単に前記表示対象が差換えられる場合とは異なった面白味を堪能することができる。
手段14.手段1〜13のいずれかにおいて、前記表示対象は、該表示対象に対応する演出内容を特徴づけるものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、前記演出内容は、前記表示対象に特徴づけられていることから、遊技者にとっては、前記表示対象が表示された場合に、いかなる演出が行われるのか想像しやすくなる。また、前記表示対象と演出内容との対応関係が明白でことから、前記演出に関して、より現実味を増すこととなり、結果として、興趣の向上を図ることができる。
手段15.手段1〜14のいずれかにおいて、前記表示対象による所定の動作に基づき、前記表示制御が行われるようにしたことを特徴とする遊技機。
手段16.手段15において、前記所定の動作は、前記第2の表示対象による動作であって、前記第1の表示対象が、移動を余儀なくされる動作であることを特徴とする遊技機。
手段17.手段16において、前記動作に基づき、前記第1の表示対象の表示位置が実際に移動表示されるようにしたことを特徴とする遊技機。
手段18.手段17において、前記動作に基づき、前記第1の表示対象が、表示部より消去されるようにしたことを特徴とする遊技機。
手段19.手段1〜18のいずれかにおいて、前記各表示対象は所定条件が満たされた場合に限って、表示されるようにしたことを特徴とする遊技機。
手段20.手段19において、少なくとも前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示される前段階に、リーチ遊技状態を演出表示しうるよう構成するとともに、該リーチ遊技状態演出表示中に、前記表示対象が表示されることを特徴とする遊技機。
手段21.手段1〜20のいずれかにおいて、前記表示対象が、前記表示制御が行われるときとは別の時期にも表示されるようにしたことを特徴とする遊技機。
手段22.手段21において、前記別の時期は、少なくともリーチ遊技状態時としたことを特徴とする遊技機。
手段23.手段1〜22のいずれかにおいて、前記表示対象の種類に応じて、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示される期待度を相違させたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示される期待度が、前記各表示対象の種類によって異なるため、遊技者は、どの表示対象が表示されるかわくわくしながら、表示部を注視することとなる。結果として、面白味が増す。
手段24.手段23において、前記第1の表示対象が表示されている場合は、第2の表示対象が表示されている場合に比べて、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示される期待度が低い(高い)ことを特徴とする遊技機。
手段25.手段24において、第1の表示対象が表示されているときの前記期待度は、前記識別情報の変動態様が通常時とほぼ変わらず、かつ、付加的な演出も行われることのないリーチ時の期待度よりも低い(高い)ことを特徴とする遊技機。
手段26.手段1〜25のいずれかにおいて、単に前記第2の表示対象による第2の演出内容が実行される場合と、第1の表示対象が表示された上で第2の演出内容が実行される場合とで、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示される期待度を相違させたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、1つの表示対象が、当該表示対象に関連した演出内容を実行する場合と、当該表示対象に関連した演出内容とは異なる演出内容を実行する場合とで、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示される期待度が異なる。このため、遊技者は、各表示対象がどの演出内容が実行されるかわくわくしながら、表示部を注視することとなる。結果として、面白味が増す。
手段27.手段26において、第1の表示対象が表示された上で第2の演出内容が実行される場合は、単に前記第2の表示対象による第2の演出内容が実行される場合に比べて、前記識別情報が特定表示態様となって最終的に停止表示される期待度が高く(低く)なることを特徴とする遊技機。
以下に、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、周知のように、パチンコ機1は、外枠と、該外枠の前部に設けられ外枠の一側部にて開閉可能に設けられた前面枠とを備えている。また、その前面枠の前面側にはガラス扉枠が開閉自在に設けられている。前面枠の後側(ガラス扉枠の奥、外枠の内側)には、遊技盤2が着脱可能に装着されている。この遊技盤2は内レール、外レール等を備え、これらのレールは、遊技球発射装置によって発射された遊技球5を、遊技盤2の上部に案内する。また、ガラス扉枠の下側において、前面枠には前飾枠が開閉可能に設けられ、前飾枠には、上受皿が設けられている。一方、前面枠の下部には、前記上受皿よりも下方位置にて下受皿が設けられているとともに、遊技球発射装置を構成するハンドルが設けられている。
図1に示すように、パチンコ機1の遊技盤2には、作動口3及び大入賞口4が設けられている。作動口3は、遊技球5の通路を備えており、その通路入口には羽根6が開閉可能に支持されている。大入賞口4の奥には、シーソー7が設けられており、その右側にはVゾーン8が、左側には入賞通路9が設けられている(左右逆でもよい)。そして、大入賞口4に入賞した遊技球5は、シーソー7上を転がって、Vゾーン8又は入賞通路9のいずれか一方を通って図示しない入賞球処理装置の方へと導かれる。また、大入賞口4の前には、シャッタ11が設けられている。このシャッタ11は、大入賞口4の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド12により作動させられ、大入賞口4を開閉する。詳しくは、当該ソレノイド12が励磁状態となることにより、シャッタ11が略水平に傾き、これにより大入賞口4が開かれる。また、ソレノイド12が非励磁状態となることにより、シャッタ11が略垂直状態となり、これにより大入賞口4は閉鎖される。
前記大入賞口4の一側部には、シーソー用ソレノイド10が設けられている。シーソー用ソレノイド10は通常、非励磁状態となっており、この状態においては、遊技球5がVゾーン8を通過するようにシーソー7を傾けている。また、シーソー用ソレノイド10が励磁状態となることにより、シーソー7は、遊技球5が入賞通路9を通過するように傾動させられる。本実施の形態では、シャッタ11が開状態において、遊技球5が1つでもVゾーン8を通過した場合には、シーソー用ソレノイド10が励磁される。そして、シャッタ11が閉じられることにより、シーソー用ソレノイド10が非励磁状態となる。
遊技盤2の中央部分には、特別図柄表示装置13が組込まれている。この特別図柄表示装置13は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部13aを備えており、ここに複数の図柄列が表示される。図2に示すように、本実施の形態では、これらの図柄列として左図柄列14、中図柄列15及び右図柄列16、並びに、第4図柄列40の合計4つの図柄列が表示される。左・右・中図柄列14〜16は、表示部13aの下部において、横方向に3つ並んだ状態で表示される。また、第4図柄列40は、表示部13aの右上部において、左・右・中図柄列14〜16とは離間した位置に表示される。
本実施の形態では、左・右図柄列14,16は、それぞれ複数個の図柄17A〜17Hによって構成されている。各図柄17A〜17Hは、それぞれ「1」〜「8」の数字と、「はちまき」、「金魚」、「太鼓」、「おかめ」、「獅子」等の絵との組み合わせによって構成され、これらの図柄17A〜17Hは順に配列されている。これらの図柄17A〜17Hは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになり得る。また、中図柄列15は、複数種類で複数個の図柄17A〜17Kによって構成されている。数字の付された前記図柄17A〜17Hは、大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになり得る。また、図柄17I及び17Kはそれぞれ「風車」、「とうもろこし」の絵によって構成されており、当該図柄17I及び17Kは、外れ図柄にのみなりうる。さらに、図柄17Jは、「おみくじ」の絵によって構成されており、当該図柄17Jは、大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになり得る。
併せて、第4図柄列40は、複数個の図柄E1,E2,E3又は図柄EO1,EO2,EO3又は図柄EZ1,EZ2,EZ3によって構成されている。図4に示すように、図柄E1,E2,E3は、それぞれ「大吉」、「牛の絵」、「竜の絵」の付された絵馬の絵によって構成されている。また、図5(a)に示すように、図柄EO1,EO2,EO3は、上記各絵馬の絵と、「超大当たり」、「はずれ」、「はずれ」の各文字との組み合わせによって構成されている。さらに、図5(b)に示すように、図柄EZ1,EZ2,EZ3は、上記各絵馬の絵と、「超大当たり」、「大当たり」、「大当たり」の各文字との組み合わせによって構成されている。
右・中・左の各図柄列14〜16においては、各図柄17A〜17Kが同領域内でスクロールすることにより変動表示される。また、第4図柄列40においては、各図柄E1,E2,E3(又は図柄EO1,EO2,EO3又は図柄EZ1,EZ2,EZ3)が同領域内で仮想の軸を中心に回転することにより変動表示される。なお、前記各図柄17A〜17K、E1〜E3、EO1〜EO3、EZ1〜EZ3は識別情報を構成している。
本実施の形態では、図2に示すように、基本的には、前記表示部13a下部の1本の横ラインによって大当たりラインが構成されている(1ラインと称される)。つまり、各図柄列14〜16に1つずつの図柄17A〜17Kが表示される態様となっている。また、図7(c)に示すように、左右の図柄列14,16が同一の図柄で停止し、かつ、中図柄列15が「おみくじ」の図柄17Jで停止した場合には、前記横ライン及び第4図柄40によって大当たりラインが構成される。
また、図1に示すように、特別図柄表示装置13の上部には普通図柄表示装置51が併設されている。普通図柄表示装置51は、発光ダイオード(LED)よりなる4つの保留ランプ52と、普通図柄表示部たるLEDよりなる7セグ表示部53とを有している。
さらに、前記特別図柄表示装置13の左右両側方には一対の通過ゲート54が配設されている。同通過ゲート54を遊技球5が通過すると前記普通図柄表示装置51が作動する。本実施の形態では、普通図柄表示装置51は、「0」から「9」までの数字を可変表示して7セグ表示部53にセグメント表示させ、その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止した場合に、作動口3の羽根6を所定秒数開放させる。この開放により、作動口3への入賞が比較的容易なものとなる。普通図柄表示装置51は、遊技球5の通過ゲート54の通過回数を4回まで記憶することができ、保留ランプ52でその保留数を表示する。従って、4つの保留ランプ52が点灯している状態で遊技球5が通過ゲート54を通過しても保留球としてカウントされず、保留ランプ52が点灯している限り、遊技球5が通過ゲート54を通過しなくとも保留数に応じた回数だけ普通図柄表示装置51は作動するようになっている。
特別図柄表示装置13の表示部13aでは、各図柄列14〜16及び第4図柄40の図柄変動(スクロール変動及び回転変動)が、遊技球5の作動口3への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列14〜16,40が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列14、右図柄列16、中図柄列15、第4図柄列40の順に停止させられるが、これはあくまでも1例にすぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。
大当たり図柄は、リーチ状態を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、図6(a)及び図7(c)に示すように、全ての図柄列14〜16,40の変動が停止させられたとき、表示されている図柄17A〜17H,17J,EO1,EZ1〜EZ3の組合せが、予め定められた大当たりの組合せとなる場合がある。すなわち、第1には、同一種類の図柄17A〜17Hが基本的な大当たりラインに沿って並んだときに、同一図柄17A〜17Hの組合せ(例えば、図6(a)では「7」、「7」、「7」の図柄17Gとなる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄(ゾロ目の大当たり図柄)」である。また、第2には、上述したように、左右の図柄列14,16が同一の図柄で、中図柄列15が「おみくじ」の図柄17Jの場合であって、第4図柄40が「大吉・超大当たり」の図柄EO1で停止する場合がある。このような組み合わせを構成する図柄も本実施の形態においては「大当たり図柄(おみくじの大当たり図柄)」である。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態が発生させられる。すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。
また、例えば図8(a)〜(d)に示すように、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう。リーチ状態には、まず、右図柄列16の図柄17A〜17Hが、基本的な大当たりライン上において左図柄列14の停止図柄と同一種類の図柄17A〜17Hで停止する状態が挙げられる。図7(a)〜(d)に示す例では、基本的な大当たりラインで停止している左・右両図柄列14,16の図柄17A〜17Hが共に「7」の付された図柄17Gとなっている。さらに、本実施の形態では、左右の図柄列14,16が同一の図柄で、中図柄列15が「おみくじ」の図柄17Jの場合であって、第4図柄40が「大吉・超大当たり」の図柄EO1で停止する場合にも大当たりとなることから、図7(a)に示すように、左右の図柄列14,16が同一の図柄で、中図柄列15が「おみくじ」の図柄17Jの場合であって、第4図柄40が変動中である場合も、リーチ状態に含まれる。
上記のリーチ状態には、中図柄列15の図柄変動が、左・右両図柄列14,16の停止図柄と同一種類の図柄(ゾロ目の大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、左右の図柄列14,16が同一の図柄で、中図柄列15が「おみくじ」の図柄17Jの場合であって、第4図柄40が「牛の絵・はずれ」又は「竜の絵・はずれ」で停止して、大当たり状態とならないものも含まれる(これも「外れリーチ状態」を構成する)。
上記リーチ状態においては、種々のリーチパターンが設定されている。まず、左・右図柄列14,16の図柄17A〜17Hが停止して中図柄列15の図柄17A〜17Kが変動状態であるときのリーチパターンとしては、「ノーマルリーチ」、「風神リーチ」、「福の神リーチ」、「みこしリーチ」、「貧乏神リーチ」、「貧乏神2段階リーチ」等の種々のリーチパターンが設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」「貧乏神リーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっている。
また、左右の図柄列14,16が同一の図柄で、中図柄列15が「おみくじ」の図柄17Jでそれぞれ停止して、第4図柄40の図柄EO1〜EO3が変動中であるときのリーチパターン(おみくじリーチパターン)としては、「ノーマルリーチ」、「女の子リーチ」、「反転リーチ」等の種々のリーチパターンが設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する(「大吉・超大当たり」の図柄EO1で停止する)期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。
なお、中図柄列15の図柄変動が、左・右両図柄列14,16の停止図柄と同一種類の図柄(ゾロ目の大当たり図柄)で停止して大当たり状態の発生が確定した場合であっても、第4図柄40の図柄変動及び上記リーチ演出(おみくじリーチパターンによる演出)が行われるようになっている。これは、第4図柄40の図柄EO1〜EO3又はEZ1〜EZ3の停止態様に応じて遊技モードが決定されることに起因している。本実施の形態における遊技モードとしては、大当たり確率が300分の1程度の通常モードと、通常モードよりも大当たり確率の高い(60分の1程度)確率変動モード(以下「確変モード」と称する)とが用意されている。そして、第4図柄40の図柄EO1〜EO3又はEZ1〜EZ3の停止態様に応じて次回の遊技において確変モードが付与されるか否かが決定されるのである。
すなわち、左・中・右の図柄列14〜16の図柄17A〜17Kが外れ図柄で停止した場合には、中図柄列15の変動停止後、すぐに第4図柄列40の図柄変動も停止させられる。このときには、図4に示すように、単なる絵馬の絵の付された図柄E1〜E3のいずれかで第4図柄列40の図柄変動が停止させられる。
また、左右の図柄列14,16が同一の図柄で、中図柄列15が「おみくじ」の図柄17Jでそれぞれ停止した場合には、第4図柄40において、それまでの図柄E1〜E3に代わって図柄EO1〜EO3が変動表示させられる(図5(a)参照)。そして、この場合にはリーチ状態が未だ継続していることとなり、第4図柄列40の図柄変動が停止した場合に、「牛の絵・はずれ」又は「竜の絵・はずれ」の図柄EO2,EO3で停止した場合には、大当たり状態は発生せずに外れ状態となる。これに対し、第4図柄列40の図柄変動が停止した場合に、「大吉・超大当たり」の図柄EO1で停止した場合には、大当たり状態が発生するとともに、大当たり状態終了後、次回の遊技に際し確変モードが付与される。
一方、中図柄列15の図柄変動が、左・右両図柄列14,16の停止図柄と同一種類の図柄(ゾロ目の大当たり図柄)で停止して大当たり状態の発生が確定した場合においては、それまでの図柄E1〜E3に代わって第4図柄40において、図柄EZ1〜EZ3が変動表示させられる(図5(b)参照)。そして、この場合にも上記リーチ演出が行われ(遊技モード決定演出)、第4図柄列40の図柄変動が停止した場合に、「大吉・超大当たり」の図柄EZ1で停止した場合には、大当たり状態が発生するとともに、大当たり状態終了後、次回の遊技に際し確変モードが付与される。これに対し、第4図柄列40の図柄変動が停止した場合に、「牛の絵・大当たり」又は「竜の絵・大当たり」の図柄EZ2,EZ3で停止した場合には、大当たり状態が発生するのみで、大当たり状態終了後、次回の遊技に際しては通常モードが付与される(確変モードが付与されない)。つまり、ゾロ目の大当たり図柄で停止した場合には、第4図柄列40において、確変モードが付与されるか否かの抽選表示が行われるのである。
さて、遊技球5の作動口3への入賞に基づいて各図柄列14〜16の図柄変動が開始させられることはすでに説明したが、この変動表示中にさらに遊技球5が作動口3に入賞した場合には、通過ゲート54を通過した場合と同様、その分の変動表示は、現在行われている変動表示の終了後に行われる。つまり、変動表示が待機(保留)される。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められている。本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されているが、これに限られるものではない。
図1に示すように、特別図柄表示装置13において、表示部13aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ18a,18b,18c,18dが組み込まれている。当該保留ランプ18a〜18dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)である。保留ランプ18a〜18dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。
なお、このほかにも、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための他の各種ランプや電飾部材が取付けられている。これらの電飾部材等は、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。さらに、パチンコ機1には、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するべく、本実施の形態では、遊技盤2には、スルースイッチ20、作動口用スイッチ21、Vゾーン用スイッチ22及びカウントスイッチ23等がそれぞれ取付けられている。スルースイッチ20は、遊技球の通過ゲート54の通過を検出し、作動口用スイッチ21は、遊技球5の作動口3への入賞を検出する。また、Vゾーン用スイッチ22は遊技球5の大入賞口4のうちのVゾーン8への入賞を検出し、カウントスイッチ23は、遊技球5の大入賞口4への入賞を検出する。
本実施の形態では、各スイッチ20〜23の検出結果に基づきソレノイド10,12、特別図柄表示装置13、各保留ランプ18a〜18d、普通図柄表示装置51(7セグ表示部53及び保留ランプ52)、羽根6等をそれぞれ駆動制御するために制御装置24が設けられている。制御装置24は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。これらの制御部品は基板に対し交換可能に取着されている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMは、CPUによる演算結果を、図10に示す図柄乱数バッファ31〜38、図11に示す図柄乱数エリア41(i)〜46(i)、図12に示す停止図柄エリア47〜50等に一時的に記憶する。
図10に示すように、図柄乱数バッファは、左・中・右の3つの外れ図柄乱数バッファ31,32,33と、第4図柄列40に関する第4外れ図柄乱数バッファ34と、左・中・右の3つの外れリーチ図柄乱数バッファ35,36,37と、第4外れリーチ図柄乱数バッファ38とによって構成されている。図11に示すように、図柄乱数エリアは、5つの内部乱数エリア41(i)と、5つの外れリーチ乱数エリア42(i)と、5つの第4外れ図柄乱数エリア43(i)と、5つの左外れ図柄乱数エリア44(i)と、5つの中外れ図柄乱数エリア45(i)と、5つの右外れ図柄乱数エリア46(i)とによって構成されている。iは、5つずつ存在する各図柄乱数エリアを区別するためのものであり、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の値をとる。iの各値は、保留されている変動表示の回数に対応している。また、図12に示すように、停止図柄エリアは、左・中・右の各停止図柄乱数エリア47,48,49及び第4停止図柄乱数エリア50によって構成されている。
ところで、本実施の形態では、パチンコ機1の電源投入時においては、遊技モードが、通常モードに設定される。また、その後は、大当たり遊技状態となった際に、確変モード又は通常モードのいずれかが選択されて、次回の大当たり遊技状態が発生するまでの間、当該選択されたモードが実行される。
なお、一般的に、確変モードの概念としては、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄の変動時間を短くすること、(5)大当たり期待値が通常モードに比べて高くなること等が挙げられるが、本実施の形態における確変モードにおいては、これら(1)〜(5)の全てが実行される。
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する。図14〜図20のフローチャートは、制御装置24によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの処理は、カウンタ群及び入賞判定フラグFE等に基づいて実行される。カウンタ群は、ラウンドカウンタCR、保留カウンタCH、入賞カウンタCE、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、第4図柄乱数カウンタCD4、リーチ種別決定カウンタCV、第4図柄リーチ種別決定カウンタCV4等よりなっている。
なお、ラウンドカウンタCRは、ラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタCEは大入賞口4への遊技球5の入賞個数をカウントするためのものである。また、保留カウンタCHは変動表示の保留回数をカウントするためのものであり、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとる。これらの値は、前述した図柄乱数エリア41(i)〜46(i)の「(i)」に対応している。従って、CH=0は、保留されていない状態を意味する。
図13(a)に示すように、内部乱数カウンタCIは、特別図柄表示装置13での大当たり状態を決定するためのものである。また、外れリーチ乱数カウンタCOは外れリーチ状態時の表示を行うか否かを決定するためのものである。さらに、大当たり図柄乱数カウンタCBは、大当たり図柄を決定するためのものである。なお、本実施の形態における大当たり図柄の種類としては、左・中・右の図柄列14〜16の図柄17A〜17Hがゾロ目で、かつ、第4図柄列40が「大吉・超大当たり」の図柄EZ1である場合(8種類)、左・中・右の図柄列14〜16の図柄17A〜17Hがゾロ目で、かつ、第4図柄列40が「牛の絵・大当たり」又は「竜の絵・大当たり」の図柄EZ2,EZ3である場合(16種類)、左右の図柄列14,16が同一の図柄で、中図柄列15が「おみくじ」の図柄17Jで、かつ、第4図柄列40が「大吉・超大当たり」の図柄EO1である場合(8種類)の合計32通りの大当たり図柄がある。
これらのカウンタCI,CO,CBはそれぞれ所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新する。各値は、所定の条件に従って乱数として読み出される。また、各カウンタCI,CO,CBは、各値がそれぞれ特定の値になった場合に、初期値に戻すようになっている。
左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRは、左・中・右図柄列14〜16での停止図柄等を決定するためのものであり、第4図柄乱数カウンタCD4は、第4図柄列40での停止図柄等を決定するためのものである。左図柄乱数カウンタCDLは、所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。中図柄乱数カウンタCDCは、左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。右図柄乱数カウンタCDRは、中図柄乱数カウンタCDCが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。さらに、第4図柄乱数カウンタCD4は、右図柄乱数カウンタCDRが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。
また、図13(b)及び図9(a)に示すリーチ種別決定カウンタCVは、上述した複数種類のリーチパターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、例えば左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。ただし、各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。また、本実施の形態においては、大当たりとなる場合(大当たり時)と、外れとなる場合(外れリーチ時)とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
さらに、図13(b)及び図9(b)に示す第4図柄リーチ種別決定カウンタCV4は、上述した3種類のおみくじリーチパターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、例えば左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。ただし、これらの各リーチパターンにも重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。また、同様に大当たりとなる場合(大当たり時)と、外れとなる場合(外れリーチ時)とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
なお、入賞判定フラグFEは、Vゾーンへの入賞の有無を判定するために用いられるものである。同フラグFEは、入賞なしの場合に「0」に設定され、入賞ありの場合に「1」に設定される。
さて、図14のフローチャートは、上述した各カウンタCI,CO,CB,CDL,CDC,CDR,CD4,CV,CV4の更新後に、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR,CD4の値(乱数)の組合せを分別し(振分け)、その振分けられた値を対応する図柄乱数バッファ31〜38に格納するための「乱数振分けルーチン」を示している。このルーチンは、パチンコ機1の電源投入後、所定時間(2ms)毎に実行される。このルーチンが開始されると、制御装置24はまずステップS1において、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCBにそれぞれ「1」を加算する(更新する)。
また、ステップS2において、左図柄乱数カウンタCDLに「1」を加算する。また、中・右図柄乱数カウンタCDC,CDRに関しては、それぞれ左・中図柄乱数カウンタCDL,CDCの値に応じて更新処理を行い、第4図柄乱数カウンタCD4に関しては、右図柄乱数カウンタCDRの値に応じて更新処理を行う。詳しくは、左図柄乱数カウンタCDLが初期値に戻されるタイミングであれば中図柄乱数カウンタCDCに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDCの値を維持する。また、中図柄乱数カウンタCDCが初期値に戻されるタイミングであれば右図柄乱数カウンタCDRに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDRの値を維持する。さらに、右図柄乱数カウンタCDRが初期値に戻されるタイミングであれば第4図柄乱数カウンタCD4に「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCD4の値を維持する。
次に、ステップS3において、制御装置24は、リーチ種別決定カウンタCV、第4図柄リーチ種別決定カウンタCV4をそれぞれ更新する。
次に、ステップS4において、左・右図柄乱数カウンタCDL,CDRの値の組合せが、同一図柄の組み合わせであるか否かを判定する。そして、この条件が満たされていない場合(左・右図柄乱数カウンタCDL,CDRの値の組合せが同一図柄の組み合わせでない場合)には、ステップS5において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR,CD4の値を、対応する外れ図柄乱数バッファ31,32,33,34に格納する。ここで、対応する外れ図柄乱数バッファ31〜34とは、具体的には左図柄乱数カウンタCDLに関しては左外れ図柄乱数バッファ31を指し、中図柄乱数カウンタCDCに関しては中外れ図柄乱数バッファ32を指し、右図柄乱数カウンタCDRに関しては右外れ図柄乱数バッファ33を指し、第4図柄乱数カウンタCD4に関しては第4右外れ図柄乱数バッファ34を指すものとする(後述するステップS9に関しても同様)。そして、制御装置24は、ステップS5の処理を実行した後、その後の処理を一旦終了する。
一方、前記ステップS4の条件が満たされている場合(左・右図柄乱数カウンタCDL,CDRの値の組合せが同一図柄の組み合わせの場合)には、ステップS6において、中図柄乱数カウンタCDCの値が右図柄乱数カウンタCDR(又は左図柄乱数カウンタCDL)の値の組合せが同一図柄の組み合わせであるか否かを判定する。そして、同一図柄の組み合わせの場合、いずれの処理をも行うことなく、「乱数振分けルーチン」を終了する。この場合とは、各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、外れ図柄、外れリーチ図柄のいずれの組合せでもない場合、すなわち、大当たり図柄(ゾロ目の大当たり図柄)の組合せの場合である。
また、上記ステップS6で否定判定された場合には、制御装置24はステップS7において、中図柄乱数カウンタCDCの値が「おみくじ」の図柄17Jに相当するものであるか否かを判定する。このステップS7で肯定判定された場合には、続くステップS8において、第4図柄乱数カウンタCD4の値が「大吉・超大当たり」の図柄EO1に相当する値であるか否かを判定する。そして、ステップS8で肯定判定された場合には、いずれの処理をも行うことなく、「乱数振分けルーチン」を終了する。この場合とは、各図柄乱数カウンタCDL,CDRの値の組合せが、同一図柄の組み合わせであり、中図柄乱数カウンタCDCの値が「おみくじ」の図柄17Jに相当するものであり、かつ、第4図柄乱数カウンタCD4の値が「大吉・超大当たり」の図柄EO1に相当する値である場合、すなわち、大当たり図柄(おみくじの大当たり図柄)の組合せの場合である。
一方、ステップS7で否定判定された場合、又はステップS8で否定判定された場合には、ステップS9へ移行する。ステップS9において、制御装置24は、各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR,CD4の値を、対応する外れリーチ図柄乱数バッファ35,36,37,38に格納し、その後の処理を一旦終了する。
このように、「乱数振分けルーチン」では、所定時間毎に4つの図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR,CD4の値の組合せがチェックされる。そして、外れ図柄の組合せの場合には、外れ図柄乱数バッファ31〜34に乱数が格納され、外れリーチ図柄の場合には、外れリーチ図柄乱数バッファ35〜38に乱数が格納される。また、大当たり図柄の組合せの場合には、乱数はどの図柄乱数バッファ31〜38にも格納されない。
次に、図15のフローチャートに示す「格納処理ルーチン」について説明する。このルーチンの主な機能は、遊技球5が作動口3に入賞する毎に、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDR,CD4の値を図柄乱数エリア41(i)〜46(i)に格納することである。
当該「格納処理ルーチン」が開始されると、制御装置24は、ステップS10において、作動口用スイッチ21の検出結果に基づき、遊技球5が作動口3に入賞したか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされていない場合には、その後の処理を一旦終了し、満たされている場合には、ステップS11において、保留カウンタCHの値が最大保留回数(この場合「4」)よりも小さいか否かを判定する。
保留カウンタCHの値が最大保留回数よりも小さい場合には、ステップS12において、保留カウンタCHに「1」を加算する。また、続くステップS13において、制御装置24は対応する保留ランプ(18aから18dのうちの1つ)を点灯させ、ステップS14へ移行する。一方、前記ステップS11の判定条件が満たされていない場合には、前述したステップS12以降の処理を行うことなくその後の処理を一旦終了する。従って、図柄変動表示は、4回までしか保留されず、それ以上の入賞があっても作動口入賞の保留は記憶されない。
ステップS14において、制御装置24は、内部乱数カウンタCIの値を内部乱数エリア41(i)に格納する。また、次のステップS15において、外れリーチ乱数カウンタCOの値を、外れリーチ乱数エリア42(i)に格納する。さらに、ステップS16において、制御装置24は、左・中・右・第4の各外れ図柄乱数バッファ31〜34の値(CDL,CDC,CDR,CD4)を、対応する左・中・右・第4の各外れ図柄乱数エリア43(i)〜46(i)に格納し、その後の処理を一旦終了する。
このように、「格納処理ルーチン」においては、乱数カウンタCI,CO,CD4,CDL,CDC,CDRの値が各図柄乱数エリア41(i)〜46(i)に格納される。なお、ステップS14〜ステップS16では、例えばステップS12での更新後の保留カウンタCHの値が「3」であれば、内部乱数エリア41(i=3)、外れリーチ乱数エリア42(i=3)、第4外れ図柄乱数エリア43(i=3)、左外れ図柄乱数エリア44(i=3)、中外れ図柄乱数エリア45(i=3)、右外れ図柄乱数エリア46(i=3)が、今回制御周期での格納場所となる。
次に、図16、図17のフローチャートに示す「特別電動役物制御ルーチン」について説明する。このルーチンは、前述した「乱数振分けルーチン」、「格納処理ルーチン」等の演算結果を用いて特別電動役物や、特別図柄表示装置13等を制御するためのものであり、パチンコ機1の電源投入後、所定時間毎に実行される。
この「特別電動役物制御ルーチン」が開始されると、制御装置24はまずステップS20において、保留カウンタCHの値が「0」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合、つまり、保留カウンタCHの値が「0」の場合には、その後の処理を一旦終了する。これに対し、前記判定条件が満たされている(CH=1,2,3,4)場合には、ステップS30において、「i」を「0」に設定し、次のステップS40において保留カウンタCHが「i」と同一でないか否かを判定する。
そして、この判定条件が満たされている場合(CH≠i)には、ステップS50において、内部乱数エリア41(i+1)、外れリーチ乱数エリア42(i+1)、外れ図柄乱数エリア43(i+1)〜46(i+1)の各データを、1つ前のエリア41(i)〜46(i)にそれぞれシフトする。次いで、ステップS60において、制御装置24は、「i」に「1」を加算し、ステップS40へ戻る。
一方、ステップS40の判定条件が満たされない場合(CH=i)には、ステップS70へ移行し、保留ランプ18a〜18dのうち前記保留カウンタCHに対応するものを消灯させる。また、次のステップS80において保留カウンタCHから「1」を減算する。
次に、制御装置24は、ステップS90において、図柄の変動開始処理を実行する。詳しくは、図18の「変動開始処理ルーチン」に示すように、ステップS901において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。そして、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、ステップS902において、大当たり値に対応する大当たり図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。その後、ステップS905へ移行する。
一方、ステップS901における判定条件が満たされていないと、ステップS903において、外れリーチ乱数カウンタCOの値が予め定められた外れリーチ値と同じであるか否かを判定する。そして、外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値と同一である場合には、ステップS904において、外れリーチ値に対応する図柄(外れリーチ図柄)を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS905へ移行する。
また、ステップS903の判定条件が満たされていない場合には、ステップS906において、ステップS16での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS907へ移行する。
さて、ステップS902又はステップS904から移行して、ステップS905においては、リーチパターンを取得する。すなわち、上述した「ノーマルリーチ」、「風神リーチ」、「福の神リーチ」、「貧乏神リーチ」、「貧乏神2段階リーチ」の種々のリーチパターンのうちのいずれかをリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定する。また、上述した「ノーマルリーチ」、「女の子リーチ」、「反転リーチ」の種々のリーチパターンのうちのいずれかを第4図柄リーチ種別決定カウンタCV4に基づいて決定する。
そして、ステップS905又はステップS906から移行して、ステップS907においては、特別図柄表示装置13の図柄変動を開始させ、「変動開始処理ルーチン」を終了する。
さて、上記のように、ステップS90(「変動開始処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、図16のステップS110において、左右両図柄列14,16(中図柄列15以外)における図柄17A〜17Hを、前記ステップS902,S904,S906のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。また、差替え後の図柄17A〜17Hが左右両図柄列14,16にて表示されるよう図柄変動を停止させる。
次に、ステップS120において、制御装置24は、リーチ動作処理を行う。より詳しくは、図19の「リーチ動作処理ルーチン」に示すように、ステップS1201において、ステップS905で取得したリーチパターンが、「ノーマルリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「ノーマルリーチ」の場合)には、当該ノーマルリーチ動作処理を行う。この場合においては、例えば背景画面の色をそれまでとは異ならせるとともに、単に中図柄列15の図柄17A〜17Kが低速でスクロール変動させる等の処理が行われる。
また、ステップS1201で肯定判定された場合には、ステップS1203に移行する。ステップS1203においては、ステップS905で取得したリーチパターンが、「風神リーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「風神リーチ」の場合)には、ステップS1204において、当該風神リーチ動作処理を行う。この場合においては、図8(a)に示すように、表示部13aに袋を持った風神のキャラクタを表示するとともに、当該風神が袋の中に図柄17A〜17Kを順に吸引させるかの如く見せる等の処理が行われる。
また、ステップS1203で肯定判定された場合には、ステップS1205に移行する。ステップS1205において、制御装置24はステップS905で取得したリーチパターンが、「福の神リーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「福の神リーチ」の場合)には、ステップS1206において、当該福の神リーチ動作処理を行う。この場合においては、図8(b)に示すように、表示部13aに小槌を持った福の神のキャラクタを表示するとともに、当該福の神が小槌を振り下ろすが如く見せ、その振り下ろしに対応して図柄17A〜17Kを切換表示する等の処理が行われる。
さて、前記ステップS1205で肯定判定された場合には、ステップS1207に移行する。ステップS1207においては、ステップS905で取得したリーチパターンが、「みこしリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「みこしリーチ」の場合)には、ステップS1208において、当該みこしリーチ動作処理を行う。この場合においては、図8(c)に示すように、表示部13aに複数の担ぎ手及び御輿を表示するとともに、担ぎ手の御輿を揺らす動作とともに、御輿の観音扉から図柄17A〜17Kが順に飛び出てくるかの如く見せる等の処理が行われる。
また、前記ステップS1207で肯定判定された場合には、ステップS1209に移行する。ステップS1209においては、ステップS905で取得したリーチパターンが、「貧乏神リーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「貧乏神リーチ」の場合)には、ステップS1210において、当該貧乏神リーチ動作処理を行う。
より詳しくは、図21の「貧乏神リーチ動作処理ルーチン」に示すように、ステップS1210aにおいて、制御装置24は、まず、表示部13aに両手に扇子を持った貧乏神キャラクタBCを表示させる〔図8(d)参照〕。ここで、本実施の形態では、貧乏神キャラクタBCは表示対象を構成している。
続いて、制御装置24は、貧乏神キャラクタBCが、両手に持った扇子を交互に上下に振り、踊っているかのような動作表示を行う。
そして、前記動作表示に合わせて、制御装置24は、中図柄列15の図柄17A〜17Kを通常変動時と同様にスクロール変動させる。
このとき、表示部13aの下部に表示された中図柄列15の図柄17A〜17Kは、「1」→「2」→「3」→・・・といった具合に、スクロール変動時と同様に、一図柄ずつ逐次的に切換表示される。
なお、一般的に、「スーパーリーチ」の演出が行われる場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べ、大当たり図柄で停止する確率が、高く設定されているのであるが、本実施の形態では、当該貧乏神キャラクタBCが表示された場合(貧乏神リーチの場合)には、大当たり図柄で停止する確率が、前記「ノーマルリーチ」の演出が行われた場合に比べ、低く設定されている。すなわち、「ノーマルリーチよりも特別遊技状態発生確率の低いリーチパターンを設けたこと」が特徴点となる。
さらに、前記表示対象(貧乏神キャラクタBC)の動作表示が行われるに際して、識別情報(図柄17A〜17K)を拡大、縮小、回転、変形等させることで、当該識別情報(図柄17A〜17K)が際立たされるような表示制御が行われることとしてもよい。
そして、上記一連の動作表示を行った後、制御装置24は「貧乏神リーチ動作処理ルーチン」を終了する。
一方、前記ステップS1209で肯定判定された場合には、ステップS1211に移行する。ステップS1211においては、ステップS905で取得したリーチパターンが、「貧乏神2段階リーチ」でないか否かを判定する。そして、ここで否定判定された場合(「貧乏神2段階リーチ」の場合)には、ステップS1212において、貧乏神2段階リーチ動作処理を行う。
この場合においては、途中まで、上述した「貧乏神リーチ」と同等の処理が行われるとともに、ある時点から、別のキャラクタ(例えば風神、福の神等)が配置表示される。そして、上述したスーパーリーチ(風神リーチ又は福の神リーチ)へと発展させられ、以降、上記各スーパーリーチと同様の処理が行われる。
より詳しくは、図22の「貧乏神2段階リーチ動作処理ルーチン」に示すように、ステップS1212aにおいて、上述した「貧乏神リーチ動作処理ルーチン」と同様の一連の動作処理が行われる。すなわち、制御装置24は、まず、表示対象として、表示部13aに両手に扇子を持った貧乏神キャラクタBCを表示させる。続いて、両手に持った扇子を交互に上下に振り、踊っているような動作表示を行い、中図柄列15の図柄17A〜17Kを、通常変動時と同様にスクロール変動させる。
そして、続くステップS1212bにおいて、制御装置24は、表示対象の差換表示を行う。
つまり、前記貧乏神キャラクタBCと別の表示対象とが差換えられ、かつ、差換後、該別の表示対象が表示部13aに表示される。本実施の形態では、別の表示対象として、前記風神キャラクタFC(ステップS1204参照)、又は、福の神キャラクタHC(ステップS1206参照)が用意されており、これらのうちどちらかが、次に表示されるべき表示対象として表示部13aに表示される。
そして、続くステップS1212cにおいて、制御装置24は、差換後のキャラクタ(風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHC)を用いて、各キャラクタに対応するリーチ動作処理(「風神リーチ動作処理」又は「福の神リーチ動作処理」)と同様の動作処理を当該貧乏神2段階リーチにおいて行う。
例えば、前記差換後に表示されるべき表示対象が風神キャラクタFCである場合には、ステップS1212bにおいて、制御装置24は、まず、前記風神キャラクタFCを表示部13aに表示させ、所定の動作を行わせる。
つまり、制御装置24は、前記「貧乏神リーチ」の演出表示が行われている最中において、前記風神キャラクタFCを表示部13aの左端部より出現するように表示させ、表示部13aの左端部から出現した前記風神キャラクタFCが、略中央部に表示されている貧乏神キャラクタBCに向かって、頭から突っ込んでいくかのように動作表示させる。
より詳しくは、図23に示すように、前記風神キャラクタFCが、貧乏神キャラクタBCに向かって、表示部13aの中央で踊っている貧乏神キャラクタBCに頭から体当たりするように動作表示され、体当たりされた貧乏神キャラクタBCは、表示部13aの中央部より移動を余儀なくされ、吹っ飛ばされるとともに、表示部13aの右端部より消え去っていくように表示制御される。
これとともに、貧乏神キャラクタBCに対し体当たりした風神キャラクタFCは、そのまま、元の貧乏神キャラクタBCが表示されていた中央位置に表示される。つまり、それまで貧乏神キャラクタBCであった表示対象が、風神キャラクタFCに差換表示されることとなる。
そして、続くステップS1212cにおいて、制御装置24は、差換後の風神キャラクタFCを用いて、前記「風神リーチ動作処理」と同様の動作処理を当該貧乏神2段階リーチにおいて行う。
すなわち、制御装置24は、まず大きさの異なる複数の輪状体を配列した絵模様が表示されるよう背景を変更するとともに、表示部13aに袋を持った風神キャラクタFCを表示させる(図24参照)。
続いて、中図柄列15の図柄17A〜17Kが変動するに際して、前記絵模様が奥行き方向へ流動しているように見せる等の処理が行われる〔図24(a)参照〕。
また、表示部13aの上部に表示された中図柄列15の図柄17A〜17Kを、あたかも風神キャラクタFCが引き付け、かつ、袋の中に吸い込むように動作表示される。また、キャラクタ「犬」DC、「葉っぱ」LC、「石」IC、「お爺さん」JC等の識別標識についても、適宜風神キャラクタFCの方へ引き付けられ、袋の中に吸い込まれるように動作表示される。
その後、所定のタイミングが到来したならば、制御装置24は、風神キャラクタFCの表情が険しくなるかのように表示制御を行い、かつ、図柄17A〜17Kが吸い込まれる速さが通常の場合に比べ遅くなるよう表示制御を行う〔図24(b)参照〕。
また、大当たり図柄が一旦吸い込まれてしまうと通常の図柄の移動表示態様(主として速度)に戻され、図柄17A〜17Kが風神キャラクタFCの持つ袋の中に次々に吸い込まれる動作が連続して繰り返される。
さらに、大当たりとなる図柄17A〜17Kを吸引するときはなかなか吸い込まれないといった演出が行われる。また、所定のタイミングが到来したならば、より一層表情を険しくするといった演出も行われる〔図24(c)参照〕。
また、前記差換後に表示されるべき表示対象が福の神キャラクタHCである場合は、ステップS1212bにおいて、前記風神キャラクタFCの場合と同様の差換表示が行われる。
この場合、続くステップS1212cにおいて、制御装置24は、差換後の福の神キャラクタHCを用いて、前記「福の神リーチ動作処理」と同様の動作処理を当該貧乏神2段階リーチにおいて行う。
より詳しくは、制御装置24は、中図柄列15の図柄17A〜17Kが変動するに際して、小槌TCを持った福の神キャラクタHCが当該小槌TCを振り下ろすかのように動作表示させる(図25参照)。
また、福の神キャラクタHCが小槌TCを振り下ろす動作に連動して、複数の星SCが、ある図柄17A〜17Kを被覆し、全体として環状をなすよう配置表示される〔図25(a)参照〕。
同時に、それまで表示されていた図柄17A〜17Kは、次の図柄17A〜17Kに切換えられるが、このとき、該図柄17A〜17Kは、該複数の星SCによって視認困難な状態となる。
次に、環状に配置表示された複数の星SCが図柄17A〜17Kの周囲に配置されるよう徐々に拡径表示されるようにする。これにより切換後の図柄17A〜17Kは容易に視認可能な状態となる〔図25(b)参照〕。
また、該複数の星SCが徐々に消滅していくように見せる等の制御が行われる〔図25(c)参照〕。そして、この動作が連続して繰り返される。つまり、福の神キャラクタHCが小槌TCを振り下ろす動作が複数回繰り返し行われ、その動作毎に図柄17A〜17Kが1コマずつ切換表示される。
続いて、所定のタイミング(例えば、大当たり図柄の2〜3コマ前)で、制御装置24は福の神キャラクタHCが小槌TCを振り下ろす動作に連動して、該小槌TCから振り出されるかのように「小判」KCを適宜表示させる。
その後、図柄17A〜17Kが次の図柄へ切換表示される直前に、前記「小判」KCが表示部13aより消え去るような表示制御が行われる。このとき、図柄17A〜17Kが切換表示される毎に、表示される「小判」KCの数が増減するよう表示制御が行われる。
また、本実施の形態では、あるタイミング(例えば大当たり図柄の1つ手前の図柄が表示されるタイミング)で表示される「小判」KCの数が多いほど大当たり状態の発生確率が高くなるようになっている。
そして、上記一連の動作処理を行った後、制御装置24は、「貧乏神2段階リーチ動作処理ルーチン」を終了する。
また、上記実施の形態に代えて又は加えて、以下に示す形態としてもよい。
まず、前記「貧乏神リーチ」と同様の表示制御を行う前記貧乏神キャラクタBCのみを表示させる。そして、当該貧乏神キャラクタBCが表示された後、前記風神キャラクタFC及び、福の神キャラクタHCを表示させる。例えば、貧乏神キャラクタBCが表示部13aの略中央部に表示された状態で前記貧乏神リーチと同様の演出が行われている最中に、風神キャラクタFCと福の神キャラクタHCとをそれぞれ表示部13aの左右上部に表示する。このとき、両キャラクタFC、HCは、前記貧乏神キャラクタBCよりも小さく表示される。
この場合、「前記差換表示に関連した複数の表示対象が、同時に表示部に表示されること」が特徴点となる。
続いて、表示部13a上に表示されていた前記風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHCの大きさを徐々に大きくしていき、前記貧乏神キャラクタBCの背後より、体当たりするかのように動作表示させる。また、体当たりされた貧乏神キャラクタBCは、移動を余儀なくされる。
このとき、貧乏神キャラクタBCは、消去れることなく、表示部13a上の他の場所に移動表示される。例えば、表示部13aの略中央部に表示されていた貧乏神キャラクタBCが、他の表示対象(風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHC)に体当たりされることにより、移動を余儀なくされ、その態様を変化させながら、徐々にその大きさが小さくなり、表示部13aの上部隅へ移動表示される。これとともに、他の表示対象がそれまでの貧乏神キャラクタBCに代わって中央位置に大きく表示される。このことにより、前記表示対象の差換表示が行われることとなる。このため、遊技者には、表示部13aの奥の方へ貧乏神キャラクタBCが飛ばされていくかのように視認され、演出効果が増す。
あるいは、前記移動表示が行われるに際して、複数の表示対象が、前記差換表示を繰り返して行うこととしてもよい。また、当該差換表示を繰り返し行うに際して、少なくとも1つの表示対象が、表示部13aより消去されることとしてもよい。例えば、前記3つの表示対象(貧乏神キャラクタBC、風神キャラクタFC、福の神キャラクタHC)の間で、上記のような差換表示が複数回行われた後、1つの表示対象(例えば、風神キャラクタFC)が他の表示対象によって突き飛ばされ、表示部13aから消去されることとする。続いて、残された2つの表示対象(貧乏神キャラクタBC、福の神キャラクタHC)により、差換表示が繰り返される。その後、別の1つの表示対象(例えば、貧乏神キャラクタBC)が残りの表示対象(例えば、福の神キャラクタHC)に体当たりされ、表示部13aより消去されることとする。そして、最後に残された表示対象(例えば、福の神キャラクタHC)が自らに関連したリーチ演出を行うようにしてもよい。
この場合、「差換表示は、複数回行われること」又は「移動を余儀なくされた表示対象が消去されず、その表示位置が移動表示されること」が特徴点となる。
さらに、前記差換表示を、表示対象の消去を行うことなく、複数回繰り返し行うこととしてもよい。例えば、前述したように、一度移動を余儀なくされた貧乏神キャラクタBCや、あるいは、表示部13aの上部に小さく表示された別の表示対象が、中央に表示された他の表示対象に体当たりして、再度、差換表示が行われることとしてもよい。この場合、どの表示対象に最終的に差換表示されるのかといった点で、遊技者にとっての興味が増すこととなる。
または、移動を余儀なくされた貧乏神キャラクタBC等が、表示部13aから一旦消去されることとし、かつ、一旦消去された貧乏神キャラクタBC等が、もう一度出現表示され、表示部13aに表示されている風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHC等に体当たりをすることにより、差換表示が行われることとしてもよい。この場合、「一旦消去された表示対象を、再度表示可能としたこと」が特徴点となる。
また、前記差換表示が行われている一時期において、体当たりをする側の表示対象が、表示部13a中央に表示されている表示対象により、逆に移動を余儀なくされてしまうこととしてもよい。例えば、風神キャラクタFCが、表示部13aの略中央部に表示された貧乏神キャラクタBCに対し、体当たりしようとするにもかかわらず、逆に、弾き飛ばされてしまい、表示部13aから消去されるようにしてもよい。この場合、「所定の動作を行う表示対象が、特定の表示状態で表示された表示対象により、移動を余儀なくされること」が特徴点となる。
なお、「貧乏神2段階リーチ」において、貧乏神キャラクタが表示された後、差換表示が行われ、風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHCが表示された状態でリーチ演出が行われた場合には、「風神リーチ」や「福の神リーチ」で風神キャラクタFCや福の神キャラクタHCが表示され、リーチ演出を行う場合に比べ、非常に高い確率で(例えば、100%の確率で)大当たり図柄で停止することとしてもよい。
さらに、前記表示対象の差換表示を行うに際し、以下のように行うこととしてもよい。
上記実施の形態では、1つの表示対象(例えば、貧乏神キャラクタBC)に対し、別の表示対象(例えば、風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHC)が体当たりをするという所定の動作を行うことにより、差換表示が行われることとしたが、表示対象自身の態様が変化することに基づき、差換表示が行われることとしてもよい。例えば、貧乏神キャラクタBCの態様が徐々に変化し、最終的に、風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHCの姿へと変身するといった処理を行うようにしてもよい。この場合、「所定の表示対象が、自身の表示態様を変化させることに基づき、他の表示対象となるようにしたこと」が特徴点となる。
また、上記実施の形態では、1つの表示対象全体が差換表示されているが、当該表示対象の一部のみを差換表示することとしてもよい。また、当該差換表示に際し、表示対象に関連した表示制御を行うこととしてもよい。例えば、貧乏神キャラクタBCの持っている扇子を、風神キャラクタFCの持っている袋、又は、福の神キャラクタHCの持っている小槌に差換表示し、袋を持った貧乏神キャラクタBCが、本来であれば風神キャラクタFCが風神リーチにおいて行う図柄17A〜17Kを吸引するといった動作表示を行う。あるいは、貧乏神キャラクタBCが小槌を持った場合には、本来であれば福の神キャラクタHCが福の神リーチにおいて行う図柄17A〜17Kを叩いて切換えるといった動作表示を行うようにしてもよい。この場合、「表示対象の一部分を差換表示可能とし、差換えられた各部分に対応した演出内容に基づき、リーチ演出を行うこと」、あるいは「表示対象は、該表示対象に対応する演出内容を特徴づけるものであること」が特徴点となる。
さらにまた、各表示対象の演出内容を利用して、前記差換表示を行うこととしてもよい。例えば、風神キャラクタFCが貧乏神キャラクタBCを袋の中に吸い込んだり、福の神キャラクタHCが貧乏神キャラクタBCを小槌で叩きつぶして、表示部13aより消去することにより差換表示を行うこととしてもよい。この場合、「前記所定の動作は各表示対象特有の演出内容による動作であること」が特徴点となる。
さらに加えて、貧乏神2段階リーチで表示される風神キャラクタFC及び福の神キャラクタHCは、前記風神リーチ又は福の神リーチで表示されるものと、その態様(例えば、風貌や表示態様)や色調を異なることとしてもよい。すなわち、そのときどきの遊技状態に応じて、表示対象の態様を変化させる態様変化制御手段を設けてもよい。
また、上記貧乏神2段階リーチにおいて、差換表示後、実施されるリーチ演出は、風神リーチ演出及び福の神リーチ演出としたが、他のリーチ演出を行うこととしてもよい。例えば、風神キャラクタFC及び福の神キャラクタHCと共に、「みこしリーチ」に登場する御輿を担いだ担ぎ手キャラクタを表示可能とし、前記差換表示及びみこしリーチ演出を当該差換表示後に行うこととしてもよい。
さらに、上記スーパーリーチ演出とは別の特有のスーパーリーチ演出を行うこととしてもよい。この場合、全く別のキャラクタによる演出を行ってもよいし、各リーチ演出を組み合わせたものとしてもよい。例えば、風神キャラクタFCと福の神キャラクタHCとがみこしリーチに登場する御輿を担いで、前記みこしリーチと同様のリーチ演出を行うようにしてもよい。あるいは、風神キャラクタが、小槌を持って表示され、前記福の神リーチ演出を行うようにしてもよい。この場合、「複数の表示対象の組み合わせにより、様々なリーチ遊技状態を演出可能としたこと」が特徴点となる。
併せて、上記実施の形態では、遊技モードとの関連に関して、特に言及していないが、例えば、背景の色調が変化し、通常時の色と異なっている場合には、確変モードの付与される図柄で大当たりとなる確率が高くなることとしてもよい。すなわち、この場合、「所定条件成立毎に、遊技モードを少なくとも2種類間で切換可能なモード切替手段を設けるとともに、前記識別情報及び表示対象のうちの少なくとも一つの態様によって、次回のモードを示唆可能とすること」が特徴点となる。
加えて、上記実施の形態では、音声に関して、特に言及していないが、前記各表示対象の動作、又は前記各表示対象の差換表示に関連した音声を発生させてもよい。例えば、前記表示対象としての貧乏神キャラクタBCが扇子を上下に振り上げながら、踊る動作を行うに際して、ダンスミュージック等の貧乏神キャラクタBCの動作に関連した音声を発生させてもよい。また、貧乏神キャラクタBCが風神キャラクタFCに差換表示されるに際し、衝突音等の風神キャラクタFCが貧乏神キャラクタBCを突き飛ばす動作に関連した音声を発生させてもよい。又、前記表示制御が行われるのに伴い、前記音声が異なったものに切換られるようにしてもよい。
このような表示制御を行うことで、遊技者は、貧乏神キャラクタBCが差換えられる動作に集中するとともに、どの図柄で停止するのかをわくわくどきどきしながら表示部13aを注目する。
さて、前記ステップS1211で肯定判定された場合には、いずれのリーチ動作処理をも行うことなく、当該「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。また、ステップS1202,1204,1206,1208,1210,1212の各リーチ処理動作処理を実行した後においても、当該「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。
上記のように、ステップS120(「リーチ動作処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、ステップS130(図16参照)において、中図柄列15での図柄変動を停止させる。
続いて、制御装置24は、ステップS140において、第4図柄列40についてのリーチ動作処理を実行する。詳しくは、図20の「第4図柄リーチ動作処理ルーチン」に示すように、制御装置24は、まずステップS1401において、左・中・右の図柄列14〜16が同一の図柄(ゾロ目)で停止しているか否かを判定する。そして、ゾロ目で停止している場合には、ステップS1402において、第4図柄列40に表示される図柄をそれまでの図柄E1〜E3に代えて、「大吉・超大当たり」、「牛の絵・大当たり」、「竜の絵・大当たり」の図柄EZ1〜EZ3に設定し、変動表示させる。
また、左・中・右の図柄列14〜16が同一の図柄(ゾロ目)で停止していない場合には、ステップS1403において、左右の図柄列14,16が同一の図柄で、中図柄列15が「おみくじ」の図柄17Jでそれぞれ停止している(いわゆるおみくじリーチ状態である)か否かを判定する。そして、おみくじリーチ状態の場合には、ステップS1404において、第4図柄列40に表示される図柄をそれまでの図柄E1〜E3に代えて、「大吉・超大当たり」、「牛の絵・はずれ」、「竜の絵・はずれ」の図柄EO1〜EO3に設定し、変動表示させる。
一方、ステップS1403において否定判定された場合には、何らの処理をも行うことなく、本ルーチンを一旦終了する。
さて、ステップS1402又はステップS1404から移行して、ステップS1405において、制御装置24は、ステップS905で取得した第4図柄列40についてのリーチパターンが、「ノーマルリーチ」でないか否かを判定する。そして、ここで否定判定された場合(「ノーマルリーチ」の場合)には、ステップS1406において、ノーマルリーチ動作処理を行う。この場合においては、遊技者が視認できるような速度で、第4図柄列40における図柄EO1〜EO3(又はEZ1〜EZ3)を徐々に拡大させながら回転表示させる(図5(a),(b)参照)。そして、その後の処理を一旦終了する。
また、ステップS1405で肯定判定された場合には、ステップS1407へ移行する。ステップS1407において、制御装置24は、ステップS905で取得した第4図柄列40についてのリーチパターンが、「女の子リーチ」でないか否かを判定する。そして、ここで否定判定された場合(「女の子リーチ」の場合)には、ステップS1406において、女の子リーチ動作処理を行う。この場合においては、遊技者が視認できない程度に高速で、第4図柄列40における図柄EO1〜EO3(又はEZ1〜EZ3)を徐々に拡大させながら回転表示させるとともに、表示部13aに女の子を表示し、第4図柄列40の図柄EO1〜EO3(又はEZ1〜EZ3)に向けて、該図柄の回転動作を停止させるべく、ボールを投げつけるかの如く表示を行う(図7(a),(b)参照)。そして、その後の処理を一旦終了する。
また、ステップS1407で肯定判定された場合には、ステップS1409へ移行する。ステップS1409において、制御装置24は、ステップS905で取得した第4図柄列40についてのリーチパターンが、「反転リーチ」であるものとして、当該反転リーチ動作処理を行う。この場合においては、遊技者が視認できるような速度で、第4図柄列40における図柄EO1〜EO3(又はEZ1〜EZ3)を徐々に拡大させながら回転表示させるとともに、ある時点に至った後、現在表示されている図柄と、それよりも1つ前に表示されていた図柄とを交互に反転表示する。詳しくは、選択された図柄EO1〜EO3(又はEZ1〜EZ3)と、その前又は後の図柄とを交互に反転させる。そして、その後の処理を一旦終了する。
さて、上記第4図柄列40についてのリーチ動作処理ルーチンを実行した後、制御装置24は、次に、ステップS150において、第4図柄列40の図柄E1〜E3(又はEO1〜EO3又はEZ1〜EZ3)の変動を停止させる。より詳しくは、上記ステップS1403で否定判定されたような場合(第4図柄列40に関するリーチ動作が事実上行われなかった場合)には、中図柄列15の図柄停止後すぐに第4図柄列40の図柄E1〜E3の変動を停止させる(図2参照)。また、第4図柄列40に関するリーチ動作が行われた場合には、例えば図7(c),(d)に示すように、第4図柄列40の図柄EO1〜EO3又はEZ1〜EZ3を最大限に拡大させた状態で、変動を停止させる。なお、上記「女の子リーチ」の場合には、投げつけられたボールが第4図柄列40の図柄に当たったときにピタッと変動が停止させられる。
次に、ステップS160において、制御装置24は、左・中・右・第4の各図柄列14〜16,40の各図柄の組合せが大当たりの組合せであるか否かを判定する。なお、この際には、停止図柄の差替えが正しく行われたか否かの確認も行われる。そして、この判定条件が満たされていない場合には、「特別電動役物制御ルーチン」を終了する。また、図柄の組合せが大当たりの組合せである場合には、ステップS170において、ラウンドカウンタCRを「0」にクリヤする。また、これとともに、図6(b),(c)に示すように、超大当たり・大当たりの報知表示を行う。
次に、制御装置24は、ステップS180(図17参照)において、入賞カウンタCEを「0」にクリヤするとともに、入賞判定フラグFEを「0」に設定する。また、続くステップS190においては、ラウンドカウンタCRを「1」ずつインクリメントする。さらに、ステップS200において、制御装置24は、表示部13aに表示されるラウンド数をラウンドカウンタCRに基づいて更新して表示するとともに、その他の表示事項(例えばカウント数)を初期化(「0」に初期化)して表示する。
さらに、ステップS210において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を励磁させる。すると、シャッタ11が倒れて略水平状態となり、大入賞口4が開放される。この開放により、遊技球5のVゾーン8及び入賞通路9への入賞が可能となる。
次に、ステップS220において、制御装置24は、入賞カウンタCEの値が予め定められた所定値CEmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされている場合には、ステップS230において、未だ大入賞口4の閉鎖予定時期が到来していないか否かを判定する。この閉鎖予定時期が到来していない場合には、処理をステップS220へ戻す。その結果、大入賞口4の開放開始後に所定値CEmax個よりも多くの遊技球5が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口4が開放され続ける。これに対し、ステップS220又はステップS230のいずれか一方が満たされていないと、ステップS240において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を消磁する。すると、シャッタ11が起こされて略垂直状態となり、大入賞口4が閉鎖される。
続いて、ステップS240において、制御装置24は、ラウンドカウンタCRの値が予め定められた所定値CRmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタCRの値が所定値CRmax未満の場合には、続くステップS260において入賞判定フラグFEが「1」であるか否かを判定する。入賞判定フラグFEが「1」の場合には、処理をステップS180へと戻す。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、遊技球5がVゾーン8に入賞することによる継続条件が、所定値CRmax回数満たされるまでは、大入賞口4が開閉のサイクルを繰り返す。例えば所定値CEmaxが「10」に設定され、大入賞口4の開放時間が「約29.5秒」に設定され、所定値CRmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口4の開放後、(1)遊技球5が大入賞口4へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口4が閉鎖される。この大入賞口4の開閉のサイクルが遊技球5のVゾーン8への入賞を条件に最大で16回(16ラウンド)繰り返されることとなる。
そして、ステップS220又はステップS230の判定条件のいずれか一方が満たされていない場合には、大当たり状態が終了したものとして、ステップS270においてその旨を表示部13aに表示する。また、ステップS280において、次回の遊技モードを報知する処理を実行する。例えば、第4図柄列40が「大吉・超大当たり」の図柄EO1,EZ1で停止した場合には、次回の遊技モードとして確変モードが付与された旨の報知が行われ、第4図柄列40がそれ以外の図柄EO2,EO3,EZ2,EZ3で停止した場合には、次回の遊技モードとして通常モードが付与された旨の報知が行われる。そして、制御装置24は、本ルーチンを終了する。
以上詳述したように、本実施の形態によれば、貧乏神リーチの動作処理及び貧乏神2段階リーチの動作処理において説明したとおり、リーチ状態となった後、中図柄列15の図柄17A〜17Kが変動表示されるとともに、まず、貧乏神キャラクタBCが表示される。なお、通常、スーパーリーチの演出が行われる場合には、ノーマルリーチに比べ、大当たり図柄で停止する確率が高くなっているのに対し、当該貧乏神リーチにおいては、前記図柄17A〜17Kが大当たり図柄で停止する確率が、ノーマルリーチに比べ低くなっている。
従って、遊技者にとって、貧乏神リーチの動作処理及び貧乏神2段階リーチの動作処理においての貧乏神キャラクタBCの表示は、ノーマルリーチや他のスーパーリーチに比べ、大当たり図柄で停止する確率が極端に低くなっていることを意味する。ここで、遊技者は、前記貧乏神キャラクタBCが表示された段階で、大当たりとなることは、まずないであろう考える。このため、前記貧乏神2段階リーチにおいて、他のスーパーリーチに変わった場合や、前記貧乏神リーチにおいて、貧乏神キャラクタBCが登場しても大当たりになった場合には、普段以上に喜びが増幅され、結果として、興趣を向上させる効果がある。
これとともに、貧乏神2段階リーチにおいては、貧乏神キャラクタBCが、一旦表示された後、別のキャラクタ(風神キャラクタFC、福の神キャラクタ)に差換表示される。このため、単に図柄17A〜17Kがスクロール変動するだけの場合に比べて、遊技者にとっては、スーパーリーチを演出するキャラクタが差換表示されるという意外なキャラクタの差換を視認することができ、面白味が増すこととなる。その結果、興趣の飛躍的な向上を図ることができる。
また、本実施の形態では、前記表示対象に、体当たりさせるという所定の動作を行わせることに基づき、前記差換表示が行われる。なお、本実施の形態において、前記所定の動作を、風神キャラクタFC及び福の神キャラクタHCに行わせることとしている。また、前記風神キャラクタFC及び福の神キャラクタが所定の動作を行うことにより、貧乏神キャラクタBCは、表示されている位置から移動を余儀なくされる。このため、遊技者にとっては、前記風神キャラクタFC及び福の神キャラクタHCが、恰も自らの意志によって、前記貧乏神キャラクタBCを移動させているように視認され、結果として、より一層面白味を増す。
加えて、前記移動を余儀なくされた貧乏神キャラクタBCは、表示部13aより消去される。このことにより、遊技者にとっては、明らかに前記差換表示が行われたことが、認識できると共に、表示部13a上において、差換表示された風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHCに関連した各動作処理を容易に行うことができる。また、その後の風神キャラクタFC、福の神キャラクタHCによる演出に際しても違和感が生じない。その結果、興趣の向上を図ることができる。
さらに、前記キャラクタの差換表示が行われるか否かで、図柄17A〜17Kが大当たり図柄で停止する確率が相違する。つまり、本実施の形態においては、貧乏神キャラクタBCが、風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHCに差換表示された場合には、前記確率が著しく高くなることとしている。このため、遊技者は、一旦、貧乏神キャラクタBCが表示された場合であっても、当該貧乏神キャラクタが前記風神キャラクタFC又は福の神キャラクタHCに差換えられ、大当たりとなる確率が高くなることを願い、わくわくどきどきして表示部13aを注視する。その結果、面白味が増幅される。
さらに、前記キャラクタの差換表示が行われた場合には、前記各キャラクタに関連してリーチ演出及び図柄の変動態様も切換えられる。このため、前記キャラクタの差換表示が行われるに際し、複数の異なったリーチ演出並びに図柄の変動態様を同時に見ることができ、結果として、より一層の興趣の向上を図ることができる。
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されないで、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、確変モードの概念として、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄17A〜17H,17Kの変動時間を短くすること、(5)大当たり期待値が通常モードに比べて高くなることのうち、(1)〜(5)の全てが実行されることとした。
これに対し、(5)のみ、すなわち、大当たり期待値が単に高められることのみが実行されることとしてもよい。また、(5)を含む(1)〜(4)のうちの少なくとも1つを満たすことを、確変モードとしてとらえてもよい。すなわち、(1)〜(4)の任意の組合せ(例えば(1)と(2)、(1)と(3)、(1)と(4)、(2)と(3)、(2)と(4)、(3)と(4)、(1)と(2)と(3)、(1)と(2)と(4)、(1)と(3)と(4)、(2)と(3)と(4))と(5)を組み合わせたものを確変モードとしてとらえてもよい。
(b)確変モードとしては、次回の大当たり時まで継続されるようにしてもよいし、各図柄列14〜16,40について予め定められた所定回転変動回数だけ継続され、その後通常モードに切り替えられるようにしてもよい。また、確変モードが選択された場合には、大当たり状態が2回又はそれ以上発生するまで、当該確変モードが継続されるようにしてもよい。さらに、ある入賞口に遊技球5が入賞するまで、或いは、所定の図柄が停止するまで(小当たり状態となるまで)当該確変モードが継続されるようにしてもよい。
(c)さらに、上記実施の形態では、確変モードが選択される確率については特に言及しなかったが、当該確率は任意に変更しうる。例えば一律に「50%」としてもよいし、「約33%」の確率で確変モードが選択されるようにしてもよい。
(d)また、確変モードに加えて、或いは確変モードに代えて、時間短縮モードを実行しうるパチンコ機にも適用してもよい。さらに、確変モードの付与されないタイプのパチンコ機にも適用してもよい。
(e)上記実施の形態では、特に言及しなかったが、いわゆるリミッタ制御を行いうるパチンコ機に具体化してもよい。このリミッタ制御は、遊技者にとっての射幸心を抑制するために実行されるものであって、予め定められた所定回数を超えて確変モードが継続しないように制御するものである。より詳しくは、制御装置24は、所定回数(例えば4回)続けて確変モードとなった場合には、5回目の大当たり時(リミッタ時)においては、確変モード以外のモード、つまり、通常モードとなるように制御するのである。すなわち、リミッタ時においては、通常モードが強制的に選択されるように制御するようにしてもよい。また、本実施の形態では、リミッタ時には、おみくじリーチパターンを表示しないようにしてもよい。かかる構成とすることで、遊技者に無用な期待感を抱かせずに済む。
(f)一旦停止されたように見える図柄について、再変動処理を行うこととしてもよい。
(g)特別図柄表示装置13としては、上述した液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示管、ドラム等を用いてもよい。
(h)上記実施の形態における普通図柄表示装置51を省略した構成としてもよい。また、普通図柄表示装置及び特別図柄表示装置の少なくとも一方が複数設けられているタイプのパチンコ機にも具体化できる。
(i)上記実施の形態では、左・右の図柄列14,16の図柄17A〜17Hが同一図柄で、中図柄列15がおみくじの図柄17Jで停止した場合で、かつ、第4図柄列40が特定の図柄EO1で停止した場合にも大当たり状態が発生させられることとした。これに対し、左・中・右の各図柄列14〜16の図柄17A〜17Hがゾロ目で停止した場合にのみ大当たり状態が発生させられることとし、第4図柄列40において、遊技モードの抽選表示のみを行うこととしてもよい。もちろん、第4図柄列40を省略しても何ら差し支えない。
(j)また、上記実施の形態では、乱数に関するカウンタ(内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、第4図柄乱数カウンタCD4、リーチ種別決定カウンタCV、第4図柄リーチ種別決定カウンタCV4等)を適宜変更してもよい。例えば、1つの乱数カウンタを用い、その値に基づき大当たり状態、外れリーチ状態等を決定してもよい。
(k)本発明は、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも適用できる。例えば、大当たり図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作等することで図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に確定図柄を表示する図柄表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間が経過することにより図柄変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となる。
(l)上記実施の形態では、大当たり状態の終了時にモードの表示を行うようにしたが(ステップS280)、このような表示を大当たり図柄が揃った直後に、或いは大当たり遊技中に行うこととしてもよい。また、モード表示を省略してもよい。