JP5402721B2 - 検出装置及び検出方法 - Google Patents
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Description
エチレンオキサイドガス処理の方法としては、特に限定はないが、エチレンオキサイドガス濃度は10〜30%、温度45〜65℃、湿度35〜65%、滅菌時間は3〜5時間であることが好ましい。
保持部材12は、ポリエステル、パルプ不織布等の繊維基材と、IgE抗体と特異的に結合する標識試薬とを含む。この標識試薬は、IgE抗体を抗原とする抗体を、金コロイド(標識物質)により標識したものである。標識試薬は、涙液に溶出して涙液の移動と共に移動することができる状態で、繊維基材に保持されている。標識試薬は、保持部材12及び検出部材14中を涙液の移動と共に移動する過程で、涙液中のIgE抗体と結合し、IgE抗体と標識試薬との結合体を形成する。
また、検出試薬固定部14a及び対照試薬固定部14bの位置が示されていることにより、それぞれの位置における赤いラインの確認が容易になる。さらに、背景部材22が接着面を有することにより、その接着面で第1の支持体18a及び第2の支持体18bを接着し、検出装置1の構造を強化している。
(1)エチレンオキサイドガス処理を施したシート状のパルプ不織布の端部に標識試薬を保持させる(採取部材10及び保持部材12の形成)。
(2)シート状のPET(第1の支持体18a)上にニトロセルロース膜14cをラミネートにより形成する。
(3)ニトロセルロース膜14c上に検出試薬及び対照試薬を線状に塗布し、固定させる(検出部材14の形成)。
(4)採取部材10、保持部材12及び第1の支持体18aを、透明接着フィルム(第2の支持体18b)で接着する。さらに、採取部材10、保持部材12及びニトロセルロース膜14cを、紙製の接着テープ(第1の接着部材20a)により接着する。
(5)第1の支持体18aと、セルロースからなる吸収部材16とを、透明接着フィルム(第2の支持体18b)で接着する。さらに、その第2の支持体18b、吸収部材16及びニトロセルロース膜14cを、紙製の接着テープ(第2の接着部材20b)により接着する。
(6)第1の支持体18a、第2の支持体18b及び第2の接着部材20bに、事務用シール紙(背景部材22)を接着する。
(7)このようにして形成した多層構造カードを、幅1.5mmのストリップ状に切断する。
<被検者に与える負担>
図1に示す検出装置を用いて涙液の採取を行った。採取部材10及び保持部材12が共有する単一の繊維基材の下流側が、検出部材14の上流側と1mmの長さで重なり合っており、金コロイドで標識した抗体溶液(OD520=8)が22μL/cmの量で繊維基材の下流側の端部に約2.5mmの長さで塗布された検出装置を用意した。被検者がドライアイを患う場合には、検出に充分な量の涙液を採取する時間(涙が出てくるまでの時間)がかかったために、対照試薬固定部に赤いラインが現れるまでに5分程度要したが、被検者が負担を感じることなく、涙液を採取することができた。このことから、図1に示す検出装置を用いれば、被検者に負担を与えることなく、検出に充分な量の涙液を被検者から直接採取できることが明らかとなった。
上記の検出装置を一ヶ月放置した。その結果、検出装置は縒れたり曲がったりすることなく、構造を維持していた。このことから、図1に示す検出装置は、構造上の耐久性を充分に有することが明らかとなった。
上記の検出装置に、クリップ等を付加することにより、荷重を変えて涙液の採取を行った。その結果、クリップ等が付加された検出装置は、全体の荷重が0.8gを超えた場合に、被験者の下結膜円蓋から落下した。このことから、本実施例の検出装置の許容荷重は0.8g以下であることが明らかとなった。
生体に直接接触させる採取部材10及び保持部材12の衛生面、安全性を考慮し、繊維基材の滅菌処理を施した。上記繊維基材としては「キノクロスKS−40」と「KS−40圧縮品」(王子キノクロス社)を用い、滅菌処理方法としては、比較例1としてオートクレーブ処理(121℃、20分)を、実施例1としてエチレンオキサイドガス処理(エチレンオキサイドガス濃度20%、温度55℃、湿度30〜60%、滅菌時間4時間)を選択した。上記滅菌処理を施した繊維基材に、金コロイドで標識した抗体溶液(OD520=8)を5,10,20μLの量で滴下した際の、金コロイド溶液のしみ込み具合を観察し、さらに金コロイドで標識した抗体溶液(OD520=8)を22μL/cmの量で繊維基材の下流側の端部に塗布した際の、金コロイド溶液のしみ込み具合を観察した。結果を表1に示す。
採取部材10及び保持部材12が一体化した図1に示す検出装置において、採取部材10及び保持部材12が共有する単一の繊維基材の下流側が、検出部材14の上流側と1〜5mmの異なる長さで重なり合っている5種の検出装置を用意した。上記繊維基材としては、「キノクロスKS−40」と「KS−40圧縮品」(王子キノクロス社)を用い、比較例2として、エチレンオキサイドガス処理を施していない上記繊維基材を用い、実施例2として、エチレンオキサイドガス処理(エチレンオキサイドガス濃度20%、温度55℃、湿度30〜60%、滅菌時間4時間)を施した上記繊維基材を用いた。用意した上記繊維基材に、金コロイドで標識した抗体溶液(OD520=8)を22μL/cmの量で繊維基材の下流側の端部に塗布することにより、上記端部に約3mmの長さの保持部材12が形成された検出装置を用いた。
・試料1:生理食塩水(大塚製薬(株)製)、総IgE濃度0(IU/mL)
・試料2:総IgE濃度6.13(IU/mL)
・試料3:総IgE濃度22.16(IU/mL)
Claims (22)
- 液体試料中の被検出物質を検出するストリップ形状の検出装置であって、
生体から前記液体試料を直接採取する採取部材と、
前記被検出物質と特異的に結合する標識試薬を含み、該標識試薬が前記液体試料の移動と共に移動することができる状態で保持されている保持部材と、
前記被検出物質と特異的に結合することにより前記被検出物質と前記標識試薬との結合体を捕捉する検出試薬を含み、該検出試薬が固定されている検出部材と、
前記液体試料を吸収可能な吸収部材と、
液不透過性の支持部材と、を備え、
前記採取部材、前記保持部材、前記検出部材及び前記吸収部材は、これらの部材の中を前記液体試料が毛細管現象によりこの順序で移動するように、前記支持部材上で前記検出装置の長手方向に配列されており、
前記採取部材が、エチレンオキサイドガスで処理された繊維基材であり、
前記保持部材が前記検出部材の一部と重なり合う部分を有する、検出装置。 - 前記採取部材が、前記液体試料の移動方向における上流側に、前記支持部材からはみ出して突出する突出部分を含む、請求項1に記載の検出装置。
- 前記重なり合う部分の長手方向に沿った長さが、前記保持部材のうち前記標識試薬が保持されている部分の長手方向に沿った長さ以上である、請求項1又は2に記載の検出装置。
- 前記採取部材及び前記保持部材が単一の繊維基材を共有し、前記繊維基材の前記移動方向における下流側の端部に前記標識試薬が保持されることにより前記保持部材が形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記繊維基材が、不織布である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記繊維基材が、圧縮処理された不織布である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記重なり合う部分の長手方向に沿った長さが、前記保持部材のうち前記標識試薬が保持されている部分の長手方向に沿った長さより長い、請求項1〜6に記載の検出装置。
- 前記重なり合う部分の、長手方向に沿った長さが3〜5mmである、請求項1〜7に記載の検出装置。
- 前記採取部材、前記保持部材及び前記検出部材の、前記長手方向に直交する方向における最大幅が0.8mm〜3mmである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記検出部材が、前記標識試薬と特異的に結合する対照試薬を更に含み、前記対照試薬が前記検出試薬よりも前記下流側に固定されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記突出部分の長さが5mm以上である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記採取部材の前記下流側の端部、前記保持部材、及び前記検出部材の前記上流側の端部の、前記支持部材とは反対側の表面に接着する第1の接着部材を更に備え、その第1の接着部材は、前記表面に接着する接着面とは反対側に非接着面を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記検出部材の前記下流側の端部、前記吸収部材、及び前記支持部材の前記下流側の端部を挟み込むように接着する第2の接着部材を更に備え、その第2の接着部材は、前記各部材に接着する接着面とは反対側に非接着面を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記支持部材が、前記検出部材の裏打ちを兼ねる第1の支持体と、前記第1の支持体の前記検出部材とは反対側に設けられた第2の支持体と、を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記第2の支持体が、前記第1の支持体と重なる部分で前記長手方向に分離している、請求項14記載の検出装置。
- 前記支持部材が、前記標識試薬による捕捉発色を強調する機能を有する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記支持部材の前記検出部材とは反対側に、前記標識試薬による捕捉発色を強調する機能を有する背景部材を更に備える、請求項1〜16のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記背景部材が前記支持部材側に接着面を有する紙製のテープであって、
前記支持部材が前記背景部材よりも前記上流側に2mm以上延在する、請求項17記載の検出装置。 - 質量が0.8g以下である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記生体がヒトであり、前記液体試料が涙液である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の検出装置。
- 前記被検出物質がIgE抗体であり、前記標識試薬がIgE抗体を抗原とする抗体を標識物質により標識したものであり、前記検出試薬は前記標識試薬が有する抗体とは異なる認識部位を含む、IgE抗体を抗原とする抗体であり、前記対照試薬は前記標識試薬が有する抗体を抗原とする抗体である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の検出装置。
- 請求項1〜21のいずれか一項に記載の検出装置を用いて、液体試料中の被検出物質を検出する、検出方法。
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