JP5398237B2 - 高周波コイルユニット - Google Patents

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Description

本発明は、高周波信号の送信後に被検体で生じる磁気共鳴信号(MR信号)に基づいて被検体の画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)にて磁気共鳴信号を受信するために使用される高周波コイルユニットに関する。
磁気共鳴現象を利用した磁気共鳴イメージングにおいては、静磁場B0中に置かれた被検体に対し、撮影断面決定用の傾斜磁場とともに高周波磁場B1が印加される。この高周波磁場B1により励起された原子から発生するMR信号は、位置情報付加用の傾斜磁場を印加しながら収集される。高周波磁場の被検体への送信および被検体からのMR信号の受信には高周波コイル(RFコイル)が用いられる。
通常、全身用の送信RFコイルは、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルの内側に配置されており、装置カバーにて覆われている。受信RFコイルは、送信RFコイルの内側で、被検体のすぐ近傍に配置される。MR信号は、受信RFコイルによって電磁波から電気信号に変換される。電気信号とされたMR信号は、プリアンプで増幅されたのちに、MRI装置本体へと送られ、画像化のための周知の各種の処理が施される。
MR信号は高周波な信号であるため、受信RFコイルからプリアンプへの伝送や、プリアンプからMRI装置本体への伝送などには同軸ケーブルが使用される。受信RFコイルとプリアンプやMRI装置本体との間にグラウンド(GND)電位のズレがあると、不平衡電流が同軸ケーブルのGNDに流れ、受信RFコイルでのMR信号の受信に悪い影響を与える。
そこで、この不平衡電流を抑制するためにバランが用いられている。
図7は従来のバランの構造の一例を示す図である。
図7に示すバランは、同軸ケーブル65に対して電気的に接続されない状態で取り付けられる。
このバランは、内側円筒体67a、外側円筒体67b、誘電体67c、短絡線67dおよびトラップチューニングコンデンサ67eを含む。
内側円筒体67aおよび外側円筒体67bは、導電材料を用い、円筒状に形成されている。内側円筒体67aの内部空間に同軸ケーブル65が挿通される。外側円筒体67bの内部空間に内側円筒体67bが配置される。内側円筒体67aと外側円筒体67bとの間には誘電材料を用いた誘電体67cが配置され、内側円筒体67aと外側円筒体67bとは直接的には電気的に絶縁されている。
内側円筒体67aと外側円筒体67bとは、それぞれの一端が短絡線67dによってショートされている。また内側円筒体67aと外側円筒体67bとは、それぞれの他端の間にトラップチューニングコンデンサ67eが接続されている。
ただし、内側円筒体67aは同軸ケーブル65のGNDと電気的に接続されていても良い。
このような構造のバランにおいては、トラップチューニングコンデンサ67eによって共振をとることによって、不平衡電流を抑制できる。
特開平7−136145号公報
ところで、送信RFコイルから高周波磁場が送信される時に、受信RFコイルの周辺に高周波の電界が生成される。受信RFコイルの同軸ケーブルにその電界が乗ると起電力が発生し、電流が流れようとする。その場合、バランは共振回路であるため、バラン内部で大電流が流れることにより発熱を起こす。この発熱により、バランが破損したり、受信RFコイルのカバーの温度を上昇させてしまう恐れがある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、高周波磁場の送信に伴うバランの発熱を防止することにある。
本発明の第1の態様による高周波コイルユニットは、高周波信号の送信後に被検体で生じる磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置にて前記磁気共鳴信号を受信するために使用される高周波コイルユニットであって、前記被検体から電磁波として放射される前記磁気共鳴信号を電気信号に変換するコイルと、前記電気信号を伝送する同軸ケーブルと、バランとを備え、前記バランは、内部に前記同軸ケーブルが挿通された筒型の第1の導電体と、前記第1の導電体の外側に前記第1の導電体とは電気的に絶縁されて配置された筒型の第2の導電体と、前記第1の導電体と前記第2の導電体とに両端がそれぞれ接続されたコンデンサと、互いに逆向きで並列に接続された2つのダイオードを含み、前記高周波信号の送信時に前記コンデンサを無効化する無効化回路とを含む。
本発明の第2の態様による高周波コイルユニットは、高周波信号の送信後に被検体で生じる磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置にて前記磁気共鳴信号を受信するために使用される高周波コイルユニットであって、前記被検体から電磁波として放射される前記磁気共鳴信号を電気信号に変換するコイルと、一端の近傍でループ状に巻かれたループ部を有しており、前記電気信号を伝送する同軸ケーブルと、バランとを備え、前記バランは、前記同軸ケーブルの外側導体に前記ループ部の両端近傍にて両端がそれぞれ接続されたコンデンサと、互いに逆向きで並列に接続された2つのダイオードを含み、前記高周波信号の送信時に前記コンデンサを無効化する無効化回路とを含む。
本発明の第3の態様による高周波コイルユニットは、高周波信号の送信後に被検体で生じる磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置にて前記磁気共鳴信号を受信するために使用される高周波コイルユニットであって、前記被検体から電磁波として放射される前記磁気共鳴信号を電気信号に変換するコイルと、前記電気信号を伝送する同軸ケーブルと、バランとを備え、前記バランは、内部に前記同軸ケーブルが挿通された筒型をなすとともにその軸方向の長さが前記磁気共鳴信号の波長の1/4である導電体と、互いに逆向きで並列に接続された2つのダイオードを含み、前記高周波信号の送信時に前記同軸ケーブルの外側導体と前記導電体とをショートさせる無効化回路とを含む。
本発明によれば、高周波磁場の送信に伴うバランの発熱を防止できる。
以下、図面を参照して本発明の第1乃至第3の実施形態について説明する。
図1は第1乃至第3の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)100の構成を示す図である。MRI装置100は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、寝台4、寝台制御部5、高周波(RF)コイルユニット6a,6b,6c、送信部7、選択回路8、受信部9および計算機システム10を具備する。
静磁場磁石1は、中空の円筒形をなし、内部の空間に一様な静磁場を発生する。この静磁場磁石1としては、例えば永久磁石、超伝導磁石等が使用される。
傾斜磁場コイル2は、中空の円筒形をなし、静磁場磁石1の内側に配置される。傾斜磁場コイル2は、互いに直交するX,Y,Zの各軸に対応する3種のコイルが組み合わされている。傾斜磁場コイル2は、上記の3種のコイルが傾斜磁場電源3から個別に電流供給を受けて、磁場強度がX,Y,Zの各軸に沿って傾斜する傾斜磁場を発生する。なお、Z軸方向は、例えば静磁場方向と同方向とする。X,Y,Z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Geおよびリードアウト用傾斜磁場Grにそれぞれ対応される。スライス選択用傾斜磁場Gsは、任意に撮影断面を決めるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場Geは、空間的位置に応じてMR信号の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Grは、空間的位置に応じてMR信号の周波数を変化させるために利用される。
被検体200は、寝台4の天板4aに載置された状態で傾斜磁場コイル2の空洞(撮影空間)内に挿入される。寝台4は、寝台制御部5により駆動され、天板4aをその長手方向(図1中における左右方向)および上下方向に移動させる。通常、この長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように寝台4が設置される。
RFコイルユニット6aは、1つまたは複数のコイルを円筒状のケースに収容して構成される。RFコイルユニット6aは、傾斜磁場コイル2の内側に配置される。RFコイルユニット6aは、送信部7から高周波パルス(RFパルス)の供給を受けて、高周波磁場を発生する。
RFコイルユニット6b,6cは、天板4a上に載置されたり、天板4aに内蔵されたり、あるいは被検体200に装着される。そして撮影時には、被検体200とともに撮影空間内に挿入される。RFコイルユニット6b,6cとしては、アレイコイルが利用される。すなわちRFコイルユニット6b,6cは、それぞれ複数の要素コイルを備える。RFコイルユニット6b,6cに備えられた要素コイルはそれぞれ、被検体200から電磁波として放射されるMR信号を電気信号に変換する。要素コイルのそれぞれで電気信号に変換されたMR信号は、個別に選択回路8に入力される。受信用のRFコイルユニットは、RFコイルユニット6b,6cに限らず、様々なタイプのものが任意に装着可能である。また受信用のRFコイルユニットは、1つまたは3つ以上が装着されても良い。またRFコイルユニット6b,6cとしては、要素コイルを1つのみ備えたものが使用されても良い。
送信部7は、ラーモア周波数に対応するRFパルスをRFコイルユニット6aに供給する。
選択回路8は、RFコイルユニット6b,6cから出力される多数のMR信号のうちのいくつかを選択する。そして選択回路8は、選択したMR信号を受信部9へ与える。どのチャネルを選択するかは、計算機システム10から指示される。
受信部9は、前段増幅器、位相検波器およびアナログディジタル変換器を有する処理チャネルを複数備えている。これら複数の処理チャネルへは、選択回路8が選択するMR信号がそれぞれ入力される。前段増幅器は、MR信号を増幅する。位相検波器は、前置増幅器から出力されるMR信号の位相を検波する。アナログディジタル変換器は、位相検波器から出力されるアナログ状態のMR信号をディジタル信号に変換する。受信部9は、各処理系により得られるディジタル信号をそれぞれ出力する。
計算機システム10は、インタフェース部11、データ収集部12、再構成部13、記憶部14、表示部15、入力部16および主制御部17を有している。
インタフェース部11には、傾斜磁場電源3、寝台制御部5、送信部7、受信部9および選択回路8等が接続される。インタフェース部11は、これらの接続された各部と計算機システム10との間で授受される信号の入出力を行う。
データ収集部12は、受信部9から出力されるディジタル信号を収集する。データ収集部12は、収集したディジタル信号、すなわちMR信号データを、記憶部14に格納する。
再構成部13は、記憶部14に記憶されたMR信号データに対して、後処理、すなわちフーリエ変換等の再構成を実行し、被検体200内の所望核スピンのスペクトラムデータあるいは画像データを求める。
記憶部14は、MR信号データと、スペクトラムデータあるいは画像データとを、患者毎に記憶する。
表示部15は、スペクトラムデータあるいは画像データ等の各種の情報を主制御部17の制御の下に表示する。表示部15としては、液晶表示器などの表示デバイスを利用可能である。
入力部16は、オペレータからの各種指令や情報入力を受け付ける。入力部16としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスを適宜に利用可能である。
主制御部17は、CPUやメモリ等を有しており、MRI装置100を総括的に制御する。
図2はRFコイルユニット6b,6cにおける1つの要素コイルに関する具体的な構成を示す図である。
図2において、要素コイルは符号61を付して示される。要素コイル61には、トラップ回路62およびチューニング回路63が取り付けられている。要素コイル61によって電気信号に変換されたMR信号は、チューニング回路63を通ってプリアンプ64に入力される。チューニング回路63からプリアンプ64へは、同軸ケーブル65-1,65-2によってMR信号が伝送される。プリアンプ64から出力されたMR信号は、同軸ケーブル65-3,65-4を介してコネクタ66へと伝送される。
トラップ回路62は、高周波磁場の発生時に、要素コイル61のループを切断する。チューニング回路63は、MR信号の受信効率を上げるために、要素コイル61を共鳴周波数に共振をとり、かつプリアンプ64から見た要素コイル61のインピーダンスを50Ωに調整する。プリアンプ64は、MR信号を増幅する。コネクタ66は、MRI装置100の本体側に搭載されている選択回路8に接続される。
同軸ケーブル65-1,65-2,65-4には、バラン67-1,67-2,67-3がそれぞれ取り付けられている。バラン67-1は、同軸ケーブル65-1におけるチューニング回路63に接続される側の端部の近傍に取り付けられている。バラン67-2は、同軸ケーブル65-2における同軸ケーブル65-1と接続される側の端部の近傍に取り付けられている。バラン67-3は、同軸ケーブル65-4における同軸ケーブル65-3と接続される側の端部の近傍に取り付けられている。
なお以下において、同軸ケーブル65-1〜65-4およびバラン67-1〜67-3の個々を区別する必要がない場合には、同軸ケーブル65およびバラン67と記載する。
(第1の実施形態)
図3は第1の実施形態におけるバラン67の構造の一例を示す図である。なお、図7と同一部分には同一の符号を付している。
図3に示す構造のバラン67は、同軸ケーブル65に対して電気的に接続されない状態で取り付けられる。
このバラン67は、内側円筒体67a、外側円筒体67b、誘電体67c、短絡線67d、トラップチューニングコンデンサ67eおよびダイオード67f,67gを含む。
内側円筒体67aおよび外側円筒体67bは、銅などの導電材料を用い、円筒状に形成されている。内側円筒体67aの内径は、同軸ケーブル65の外径よりも大きい。内側円筒体67aの内部空間に、絶縁被覆がなされたままの同軸ケーブル65が挿通される。外側円筒体67bの内径は、内側円筒体67aの外径よりも大きい。外側円筒体67bの内部空間に内側円筒体67bが配置される。内側円筒体67aと外側円筒体67bとの間にはテフロン(登録商標)などの誘電材料を用いた誘電体67cが配置され、内側円筒体67aと外側円筒体67bとは直接的には電気的に絶縁されている。
内側円筒体67aと外側円筒体67bとは、それぞれの一端が短絡線67dによってショートされている。また内側円筒体67aと外側円筒体67bとは、それぞれの他端の間にトラップチューニングコンデンサ67eが接続されている。
ダイオード67f,67gは互いに逆向きで並列に接続されており、クロスダイオードを形成している。このダイオード67f,67gからなるクロスダイオードは、トラップチューニングコンデンサ67eに並列に接続されている。
次に以上のように構成されたMRI装置100の動作について説明する。
このMRI装置100における動作が従来よりあるMRI装置と異なるのは、RFコイルユニット6b,6cの動作である。そこでここでは、RFコイルユニット6b,6cの動作について詳しく説明し、その他の動作についての説明は省略する。
RFコイルユニット6aが高周波磁場を発生するとき、トラップ回路62により要素コイル61のループが切断され、高周波磁場により要素コイル61に電流が誘起されることがなくなる。この結果、高周波磁場を妨げる方向の磁場が要素コイル61により発生されることに起因して均一な高周波磁場を被検体200に印加できなくなることが防止される。
一方、RFコイルユニット6aが発生した高周波磁場を同軸ケーブル65が受けると、同軸ケーブル65に高電圧がかかり、同軸ケーブル65のGNDに電流が生じる。これに応じてバラン67においても大きな電流が生じるが、ダイオード67f,67gに大きな電圧がかかることによってダイオード67f,67gのいずれかがONし、トラップチューニングコンデンサ67eには電流が流れない。この結果、バラン67における発熱は生じず、バラン67が破損したり、RFコイルユニット6b,6cのカバーの温度が上昇してしまうことが防止される。ただしこのとき、トラップチューニングコンデンサ67eが無効化されることによりバラン67が機能を失うことになるため、同軸ケーブル65のGNDに生じる電流を抑制することができない。しかしながら、このときにはMR信号の受信を行っていないから、同軸ケーブル65のGNDに電流が生じても受信信号に影響を与えない。
さて、RFコイルユニット6aでの高周波磁場の発生を停止すると、被検体200からMR信号が放射されるので、これをRFコイルユニット6b,6cを介して受信することになる。そこで高周波磁場の発生が停止されたら、トラップ回路62により要素コイル61のループが形成される。これにより、MR信号が要素コイル61に到達すると、このMR信号は要素コイル61によって電磁波から電気信号に変換される。電気信号に変換されたMR信号は、チューニング回路63および同軸ケーブル67-1,67-2を介してプリアンプ64に入力されて、増幅される。プリアンプ64で増幅されたMR信号は、同軸ケーブル67-3,67-4およびコネクタ66を介して選択回路8へと伝送される。
さて、MR信号は微弱であるために、MR信号と同相の電流が同軸ケーブル65のGNDに生じても、この電流によってダイオード67f,67gがONすることはない。このため、トラップチューニングコンデンサ67eが有効となって、バラン67は共振回路として機能する。この結果、同軸ケーブル65のGNDに生じる電流はバラン67によって抑制されることとなり、受信RFコイルでのMR信号の受信に悪い影響を与えることがない。また、このときにトラップチューニングコンデンサ67eに流れる電流は微弱であるために、バラン67が破損する程の発熱や、RFコイルユニット6b,6cのカバーの温度が上昇する程の発熱がバラン67にて生じることはない。
(第2の実施形態)
図4は第2の実施形態におけるバラン67の構造の一例を示す図である。なお、図3と同一部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2の実施形態におけるバラン67は、同軸ケーブル65の一端の近傍をループ状に巻いて形成されたループ部65aを利用する。そしてこのループ部65aの両端近傍にて、同軸ケーブル65の外側導体にトラップチューニングコンデンサ67eの両端がそれぞれ接続されている。さらに第1の実施形態と同様に、ダイオード67f,67gからなるクロスダイオードがトラップチューニングコンデンサ67eに並列に接続されている。
かくしてこの第2の実施形態においても、ダイオード67f,67gからなるクロスダイオードが第1の実施形態の場合と同様に動作することによって、高周波磁場の発生時にはトラップチューニングコンデンサ67eが無効化され、MR信号の受信時にはトラップチューニングコンデンサ67eが有効化される。そして高周波磁場の発生時には、高周波磁場に応じて生じる電流がトラップチューニングコンデンサ67eに流れることがなく、バラン67における発熱は生じない。またMR信号の受信時には、ループ部65aとトラップチューニングコンデンサ67eとにより形成される共振回路によって、同軸ケーブル65のGNDに生じる電流が抑制される。
(第3の実施形態)
図5は第3の実施形態におけるバラン67の構造の一例を示す図である。なお、図3と同一部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第3の実施形態におけるバラン67は、短絡線67d、ダイオード67f,67g、内側円筒体67h、外側円筒体67iおよび誘電体67jを含む。すなわち第3の実施形態におけるバラン67は、第1の実施形態におけるバラン67における内側円筒体67a、外側円筒体67bおよび誘電体67cに代えて内側円筒体67h、外側円筒体67iおよび誘電体67jを備えるととも、トラップチューニングコンデンサ67eを備えていない。
内側円筒体67hおよび外側円筒体67iは、銅などの導電材料を用い、円筒状に形成されている。内側円筒体67hの内径は、同軸ケーブル65の外径よりも大きい。内側円筒体67hの内部空間に、絶縁被覆がなされたままの同軸ケーブル65が挿通される。外側円筒体67iの内径は、内側円筒体67hの外径よりも大きい。外側円筒体67iの内部空間に内側円筒体67bが配置される。さらに内側円筒体67hおよび外側円筒体67iは、その軸方向の長さがMR信号の波長λの1/4となっている。そして内側円筒体67hと外側円筒体67iとの間にはなどの誘電材料を用いた誘電体67jが配置され、内側円筒体67hと外側円筒体67iとは直接的には電気的に絶縁されている。
内側円筒体67hと外側円筒体67iとは、それぞれの一端が短絡線67dによってショートされている。また内側円筒体67hと外側円筒体67iとは、それぞれの他端の間にダイオード67f,67gからなるクロスダイオードが接続されている。
かくしてこの第3の実施形態においても、ダイオード67f,67gからなるクロスダイオードが第1の実施形態の場合と同様に動作することによって、MR信号の受信時には、内側円筒体67hおよび外側円筒体67iは一端が互いにショートされるとともに他端がオープンとなる。そして内側円筒体67hおよび外側円筒体67iは、その軸方向の長さがλ/4となっているから、波長λのMR信号に対して共振回路として機能し、同軸ケーブル65のGNDに生じる電流が抑制される。一方、高周波磁場の発生時には、内側円筒体67hおよび外側円筒体67iは両端のそれぞれにおいて互いにショートされることになる。このため、内側円筒体67hおよび外側円筒体67iは共振回路としては機能せず、バラン67における発熱は生じない。
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
トラップチューニングコンデンサ67eの無効/有効を切り替えたり、内側円筒体67hおよび外側円筒体67iのショート/オープンを切り替えるための手段は、クロスダイオードには限らない。例えば、クロスダイオードに代えて図6に示すような回路を用いることができる。図6に示す回路は、PINダイオード67k、チョークコイル67m,67nおよび制御回路67pを含む。PINダイオード67kは、第1または第2の実施形態においてはトラップチューニングコンデンサ67eに対して並列に接続され、第3の実施形態においては内側円筒体67hの一端と外側円筒体67iの一端とに両端がそれぞれ接続される。チョークコイル67m,67nは、それぞれの一端がPINダイオード67kの両端にそれぞれ接続される。チョークコイル67m,67nのそれぞれの他端は、いずれも制御回路67pに接続される。制御回路67pは、チョークコイル67m側の電位およびチョークコイル67n側の電位を、高周波磁場が発生されているときにはそれぞれ正、負とし、MR信号を受信すべきときにはそれぞれ負、正とする。これによりPINダイオード67kは、高周波磁場が発生されているときにはONとなり、MR信号を受信すべきときにはOFFとなるから、クロスダイオードと同様な機能を果たす。なお、制御回路67pは、高周波磁場の発生中であるか、MR信号を受信すべきときであるかは、例えば主制御部17から情報を得ることによって把握することができる。
図2では3つのバラン67-1〜67-3を備える構成を示しているが、バラン67の数は1以上の任意の数であって良い。例えば、プリアンプ64および同軸ケーブル65-2,65-3を省略してRFコイルユニットを構成することも可能であり、この場合にはバラン67-2も不要となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1乃至第3の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)100の構成を示す図。 RFコイルユニット6b,6cにおける1つの要素コイルに関する具体的な構成を示す図。 第1の実施形態におけるバラン67の構造の一例を示す図。 第2の実施形態におけるバラン67の構造の一例を示す図。 第3の実施形態におけるバラン67の構造の一例を示す図。 各実施形態においてクロスダイオードに代えて使用可能な回路の構成例を示す図。 従来のバランの構造の一例を示す図
符号の説明
1…静磁場磁石、2…傾斜磁場コイル、3…傾斜磁場電源、4…寝台、5…寝台制御部、6a,6b,6c…RFコイルユニット、7…送信部、8…選択回路、9…受信部、10…計算機システム、61…要素コイル、62…トラップ回路、63…チューニング回路、64…プリアンプ、65(65-1〜65-4)…同軸ケーブル、65a…ループ部、66…コネクタ、67(67-1〜67-3)…バラン、67a,67h…内側円筒体、67b,67i…内側円筒体、67c,67j…誘電体、67d…短絡線、67e…トラップチューニングコンデンサ、67f,67g…ダイオード、67k…ダイオード、67m,67n…チョークコイル、67p…制御回路、100…磁気共鳴イメージング(MRI)装置、200…被検体。

Claims (3)

  1. 高周波信号の送信後に被検体で生じる磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置にて前記磁気共鳴信号を受信するために使用される高周波コイルユニットであって、
    前記被検体から電磁波として放射される前記磁気共鳴信号を電気信号に変換するコイルと、
    前記電気信号を伝送する同軸ケーブルと、
    バランとを具備し、
    前記バランは、
    内部に前記同軸ケーブルが挿通された筒型の第1の導電体と、
    前記第1の導電体の外側に前記第1の導電体とは電気的に絶縁されて配置された筒型の第2の導電体と、
    前記第1の導電体と前記第2の導電体とに両端がそれぞれ接続されたコンデンサと、
    互いに逆向きで並列に接続された2つのダイオードを含み、前記高周波信号の送信時に前記コンデンサを無効化する無効化回路とを含むことを特徴とする高周波コイルユニット。
  2. 高周波信号の送信後に被検体で生じる磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置にて前記磁気共鳴信号を受信するために使用される高周波コイルユニットであって、
    前記被検体から電磁波として放射される前記磁気共鳴信号を電気信号に変換するコイルと、
    一端の近傍でループ状に巻かれたループ部を有しており、前記電気信号を伝送する同軸ケーブルと、
    バランとを具備し、
    前記バランは、
    前記同軸ケーブルの外側導体に前記ループ部の両端近傍にて両端がそれぞれ接続されたコンデンサと、
    互いに逆向きで並列に接続された2つのダイオードを含み、前記高周波信号の送信時に前記コンデンサを無効化する無効化回路とを含むことを特徴とする高周波コイルユニット。
  3. 高周波信号の送信後に被検体で生じる磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置にて前記磁気共鳴信号を受信するために使用される高周波コイルユニットであって、
    前記被検体から電磁波として放射される前記磁気共鳴信号を電気信号に変換するコイルと、
    前記電気信号を伝送する同軸ケーブルと、
    バランとを具備し、
    前記バランは、
    内部に前記同軸ケーブルが挿通された筒型をなすとともにその軸方向の長さが前記磁気共鳴信号の波長の1/4である導電体と、
    互いに逆向きで並列に接続された2つのダイオードを含み、前記高周波信号の送信時に前記同軸ケーブルの外側導体と前記導電体とをショートさせる無効化回路とを含むことを特徴とする高周波コイルユニット。
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