JP5398107B2 - 樹脂添加剤 - Google Patents

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本発明は、機械特性、耐熱性(熱分解温度)を同時に向上させることのできる樹脂添加剤、特にシリコーン樹脂用添加剤に関するものであり、詳しくは、従来の添加剤では成しえなかった、耐熱性の向上効果と機械的物性向上効果とを同時に著しく発揮する、樹脂添加剤、特にシリコーン樹脂用添加剤に関するものである。
また、本発明は、この樹脂添加剤を用いた、耐熱性及び機械的物性に優れたシリコーン樹脂組成物に関するものである。
従来より合成樹脂、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などの樹脂は各種の用途に使用されてきたが、その機械特性、耐熱性を改良するために添加剤が使用されてきた。
このような添加剤として、層状珪酸塩などの粘土鉱物が従来から使用されているが、樹脂への分散性が悪いことから、例えば、特許文献1のように、アルカリ金属イオンを有機オニウムイオンに置換して有機化することにより樹脂中への分散を容易にし、樹脂の機械特性を向上させることが行われている。
しかしながら、特許文献1記載の方法でも未だ十分とはいえず、更に機械特性を向上させ、同時に耐熱性を向上させることのできる樹脂添加剤が望まれていた。
一方、特許文献2にはシリル基が層状ポリケイ酸に結合した有機層状ケイ酸を添加した樹脂組成物が記載されている。しかし、特許文献2においては、ポリ乳酸にこの有機層状ケイ酸を添加することによってガスバリア性向上、剛性維持、生分解性向上をさせていることだけが記載されており、有機層状ケイ酸に合成樹脂、特にシリコーン樹脂の耐熱性及び機械的物性を向上させる効果があることについては開示も示唆もされていなかった。
特開2004−51817号公報 特開2005−154553号公報
従って、本発明の目的は、合成樹脂、特にシリコーン樹脂に対して、機械特性、耐熱性(熱分解温度)を同時に向上させることのできる樹脂添加剤、特にシリコーン樹脂用添加剤を提供することにある。
また本発明の他の目的は、機械特性、耐熱性(熱分解温度)を同時に向上させたシリコーン樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは上記に鑑み鋭意研究の結果本発明に到達した。即ち、本発明は、層状ポリケイ酸のシラノール基における水素原子を、有機シリル基で置換した構造の、層状ポリケイ酸有機シリル化物を有効成分とすることを特徴とする樹脂添加剤である。
また、本発明は、層状ポリケイ酸のシラノール基における水素原子を、有機シリル基で置換した構造の、層状ポリケイ酸有機シリル化物を有効成分とすることを特徴とするシリコーン樹脂用添加剤である。
さらに、本発明は、シリコーン樹脂と、層状ポリケイ酸のシラノール基における水素原子を、有機シリル基で置換した構造の、層状ポリケイ酸有機シリル化物と、を含有することを特徴とするシリコーン樹脂組成物である。
本発明の効果は、合成樹脂、特にシリコーン樹脂に対して、機械特性、耐熱性(熱分解温度)を同時に向上させることのできる樹脂添加剤を提供したことにある。
また、本発明の他の効果は、機械特性、耐熱性(熱分解温度)を同時に向上させた合成樹脂組成物、特にシリコーン樹脂組成物を提供したことにある。
本発明の樹脂添加剤、あるいはシリコーン樹脂用添加剤は、層状ポリケイ酸のシラノール基における水素原子を、有機シリル基で置換した構造の、層状ポリケイ酸有機シリル化物を有効成分とするものである。本発明の樹脂添加剤、あるいはシリコーン樹脂用添加剤は、層状ポリケイ酸のシラノール基における水素原子を、有機シリル基で置換した構造であればよいのであって、シラノール基を直接シリル化する必要は必ずしもなく、層状ポリケイ酸塩にあっては≡Si−O-基に対してシリル化すればよい。また、層状ポリケイ酸塩は複数のポリケイ酸の層がアルカリ金属イオンを介して複数積層しているが、最外層においてはシラノール基が存在しており、この場合はシラノール基の水素原子が直接シリル化されてもよい。
層状ポリケイ酸の有機シリル化は特に限定されるものではなく、常法によればよい。例えば、天然または合成の層状ポリケイ酸アルカリ金属塩(層状ポリケイ酸アルカリ金属塩はアルカリ金属を介して複数のポリケイ酸の層が強固に結着しているため、層状ポリケイ酸のアルカリ金属塩のままでは有機シリル化反応を十分に行うことができない)におけるアルカリ金属を長鎖アルキル基を有する4級アンモニウムイオンなどでイオン交換させることによりポリケイ酸の層間を開かせたうえで、有機シリル化剤を作用させればよい。
上記層状ポリケイ酸アルカリ金属塩としては特に限定されるものではなく、Si及びOが互いに結合することで形成され、SiO2の複数の層間に、≡Si−O-基並びにNa+及びK+から選択される対イオンを有する化合物であり、例えば、カネマイト(NaHSi25)、マカタイト(NaSi49・xH2O)、マガディアイト(Na2Si1429・xH2O)、及びケニヤアイト(K2Si2041・xH2O)などが挙げられる(xは、水和水の数である)。このうち、特に好適な層状ポリケイ酸塩は、マガディアイトである。これらは市販の層状ポリケイ酸塩、もしくは常法により合成した層状ポリケイ酸塩を用いることができる。
本発明の樹脂添加剤、あるいはシリコーン樹脂用添加剤は、上記のような層状ポリケイ酸の≡Si−OH基(シラノール基)の水素原子を、有機シリル基で置換した構造のものである。
有機シリル基としては、例えば以下の式(1)または(2)で表されるものを挙げることができる。2つのシラノール基水素原子に対して1つの有機シリル基が置換してもよく、式(2)はこの場合を表す。また式(1)あるいは式(2)における2つもしくは3つのRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
−Si−(R)3 (1)
>Si−(R)2 (2)
これら式中のRとしては直鎖でも分岐鎖でもよい炭素原子数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基であればよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、ミリスチル基、ステアリル基、オレイル基、ビニル基、プロペニル基、フェニル基、ナフチル基、シクロヘキシル基、及びこれらの基が更にRと同類の基で置換されていてもよい。なかでもRとして好ましいのは炭素原子数1〜14の基である。
これらのRは本発明の効果を阻害しない範囲内で所望により他の反応性置換基(添加剤を使用しようとするシリコーン樹脂との反応性を有する置換基)を有することができ、例えば、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、ビニル基、ビニルエーテル基、水酸基、アルコキシ基、イソシアネート基、チオール基、ヒドロシリル基などを挙げる事ができる。
本発明の樹脂添加剤、あるいはシリコーン樹脂用添加剤においては、樹脂と混合、特にシリコーン樹脂と混合された場合に、急激な粘度上昇を来たさず取り扱い性に優れるため、上記有機シリル基のこれらRの選択としてより好ましいのは、1つのSiに結合した複数あるRのうち少なくとも1つはメチル基であることが好ましく、より好ましくは過半数のRがメチル基であることが好ましい。
シラノール基の水素原子を上記の有機シリル基で置換する方法は特に限定されるものではなく、常法によればよく、例えば、上記式(1)または(2)で示される基の結合手に塩素などのハロゲン原子を配置して、塩化物などのハロゲン化物とした有機シリル化剤を層状ポリケイ酸塩の≡Si−O-基に反応させればよい。
本発明の樹脂添加剤は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などの合成樹脂の耐熱性及び機械特性を同時に向上させるのに適しており、特に、本発明のシリコーン樹脂用添加剤は、シリコーン樹脂の耐熱性及び機械特性を同時に向上させるのに適している。
上記シリコーン樹脂としては特に限定されるものではなく、どのようなシリコーン樹脂でもよく、例えば、熱硬化性シリコーン樹脂、シリコーンゴム、シリコーンレジン、シルセスキオキサン等いずれであっても良い。
本発明の樹脂添加剤、或いはシリコーン樹脂用添加剤は、上記のような合成樹脂100質量部に対して、或いはシリコーン樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上使用(溶剤に溶解ないし分散させて使用する場合は添加剤の固形分量として)することにより良好な機械特性向上、耐熱性向上を与えることができる。また、使用量の上限は特にないが、極端に多すぎると樹脂の他の物性に影響を与える場合があるので、好ましくは合成樹脂100質量部に対して、或いはシリコーン樹脂100質量部に対して70質量部以下、より好ましくは50質量部以下であればよい。尚、さらにコストなど産業化適正の点から更に好ましくは30質量部以下である。
本発明の樹脂添加剤、或いはシリコーン樹脂用添加剤は、合成樹脂、或いはシリコーン樹脂と混合するにあたって、その方法は特に限定されるものではなく、粉末状の添加剤を樹脂に混合してもよいが、添加剤の分散性を向上させ、添加剤の添加効果を充分に発揮するためには溶剤(例えばトルエンなどの有機溶剤が好ましい)に添加剤を溶解ないし分散させた後、この溶液ないしは分散液を樹脂と混合することが好ましい。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、シリコーン樹脂、及び、上記の本発明のシリコーン樹脂用添加剤を含有するものである。
上記シリコーン樹脂としては特に限定されるものではなく、どのようなシリコーン樹脂でもよく、例えば熱硬化性シリコーン樹脂、シリコーンゴム、シリコーンレジン、シルセスキオキサン等いずれであっても良い。
シリコーン樹脂用添加剤の配合量は特に限定されないが、好ましくはシリコーン樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上使用(溶剤に溶解ないし分散させて使用する場合は添加剤の固形分量として)することにより良好な機械特性向上、耐熱性向上を実現することができる。また、配合量の上限は特にないが、極端に多すぎるとシリコーン樹脂の他の物性に影響を与える場合があるので、より好ましくはシリコーン樹脂100質量部に対して70質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下であればよい。尚、さらにコストなど産業化適正の点から好ましくは30質量部以下である。
本発明のシリコーン樹脂組成物において、上記の本発明のシリコーン樹脂用添加剤をシリコーン樹脂と混合するにあたって、その方法は特に限定されるものではなく、粉末状の添加剤を樹脂に混合してもよいが、添加剤の分散性を向上させ、添加剤の添加効果を充分に発揮するためには溶剤(例えばトルエンなどの有機溶剤が好ましい)に添加剤を溶解ないし分散させた後、この溶液ないしは分散液を樹脂と混合することが好ましい。
以下に実施例を挙げ本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔製造例1〕
(マガディアイトの合成)
48gのSiO2(和光純薬製)、9.2gの水酸化ナトリウム、およびイオン交換水226gをオートクレーブ内に入れ、170℃で18時間、水熱合成を行って固形物を得た。得られた固形物を水洗し、60℃で減圧乾燥させてマガディアイト(Na2Si1429・xH2O)を得た。これを層状ケイ酸塩Aとする。
(アンモニウムイオンによる陽イオン交換)
上記で得た層状ケイ酸塩Aの30gを3Lの0.1規定ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液に分散させ、得られた分散液を室温で一昼夜攪拌してマガディアイトに含まれるNa+をドデシルトリメチルアンモニウムイオンでイオン交換した。得られた分散液より固体を分離させ、固体を水洗して乾燥させて粉末を得た。これを層状ケイ酸塩Bとする。
ここで、層状ケイ酸塩Aおよび、層状ケイ酸塩Bについて、各々結晶における(001)面の間隔(d001)を粉末X線構造回折(X線回折による構造解析)によって測定したところ、d001の値は、イオン交換前のマガディアイトである層状ケイ酸塩Aでは15Åであったものが、層状ケイ酸塩Bではイオン交換により28Åにまで増加したことが確認された。
(シラン化合物によるシリル化)
層状ケイ酸塩Bの10gを、80gのトルエンに分散させ、25gのトリメチルクロロシランを加えて、70℃で3時間保持してシリル化反応をさせた。その後、得られた固体を遠心分離機で分離し、洗浄して本発明の樹脂添加剤兼シリコーン樹脂用添加剤A(以下、単に添加剤Aという)を得た。得られた添加剤Aをトルエンに分散させて、添加剤Aの濃度が6.8質量%の分散液を得た。
〔製造例2〕
上記で得られた層状ケイ酸塩Bの粉末10gを、80gのトルエンに分散させ、25gのジメチルジクロロシランを加えて、70℃で3時間保持してシリル化反応をさせた。その後、得られた固体を遠心分離機で分離し、洗浄して本発明の樹脂添加剤兼シリコーン樹脂用添加剤B(以下、単に添加剤Bという)を得た。得られた添加剤Bをトルエンに分散させて、添加剤Bの濃度が5.3質量%の分散液を得た。
〔製造例3〕
上記で得られた層状ケイ酸塩Bの粉末10gを、80gのトルエンに分散させ、25gのトリエチルクロロシランを加えて、105℃で3時間保持してシリル化反応をさせた。その後、得られた固体を遠心分離機で分離し、洗浄して本発明の樹脂添加剤兼シリコーン樹脂用添加剤C(以下、単に添加剤Cという)を得た。得られた添加剤Cをトルエンに分散させて、添加剤Cの濃度が6.2質量%の分散液を得た。
〔製造例4〕
上記で得られた層状ケイ酸塩Bの粉末10gを、80gのトルエンに分散させ、25gのプロピルジメチルクロロシランを加えて、95℃で3時間保持してシリル化反応をさせた。その後、得られた固体を遠心分離機で分離し、洗浄して本発明の樹脂添加剤兼シリコーン樹脂用添加剤D(以下、単に添加剤Dという)を得た。得られた添加剤Dをトルエンに分散させて、添加剤Dの濃度が7.9質量%の分散液を得た。
〔製造例5〕
上記で得られた層状ケイ酸塩Bの粉末10gを、80gのトルエンに分散させ、25gのドデシルジメチルクロロシランを加えて、105℃で3時間保持してシリル化反応をさせた。その後、得られた固体を遠心分離機で分離し、洗浄して本発明の樹脂添加剤兼シリコーン樹脂用添加剤E(以下、単に添加剤Eという)を得た。得られた添加剤Eをトルエンに分散させて、添加剤Eの濃度が6.8質量%の分散液を得た。
〔製造例6〕
上記で得られた層状ケイ酸塩Bの粉末10gを、80gのトルエンに分散させ、25gのフェニルジメチルクロロシランを加えて、95℃で3時間保持してシリル化反応をさせた。その後、得られた固体を遠心分離機で分離し、洗浄して本発明の樹脂添加剤兼シリコーン樹脂用添加剤F(以下、単に添加剤Fという)を得た。得られた添加剤Fをトルエンに分散させて、添加剤Fの濃度が7.2質量%の分散液を得た。
〔実施例1〕
上記で得た本発明の添加剤Aの分散液2.7gを、熱硬化性シリコーン樹脂(商品名:Gelest OE41(Non−filter 2−Part Silicone Elastomers、Gelest(株)製)3.5gに加えて、攪拌、減圧下で溶媒を除き、樹脂:添加剤=95:5のシリコーン樹脂組成物を得た。
このシリコーン樹脂組成物の粘度をTV−20型粘度計(東機産業(株)製)で測定したところ、8.3Pa・sであった。このシリコーン樹脂組成物を150℃、1時間で熱硬化させて1mm厚のシートに成形した。このシートについて、JIS−K−6301に従い、伸び破断特性(破断点応力、破断点伸度)を評価した。破断点応力は3.7MPaであり、破断点伸度は219%であった。また、耐熱性を評価した。示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)によって窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で測定したときに重量が5%減少した温度(Td5)を熱分解温度として測定したところ、407℃であった。
〔実施例2〕
添加剤Aの分散液2.7gに替えて、上記で得た本発明の添加剤Bの分散液3.5gを用いた他は実施例1と同様にしてシートを成形し、同様に評価したところシリコーン樹脂組成物の粘度は13.3Pa・sであり、破断点応力は3.5MPa、破断点伸度は225%、熱分解温度は402℃であった。
参考例1
添加剤Aの分散液2.7gに替えて、上記で得た本発明の添加剤Cの分散液3.0gを用いた他は実施例1と同様にしてシートを成形し、同様に評価したところ シリコーン樹脂組成物の粘度は30.2Pa・sであり、破断点応力は3.9MPa、破断点伸度は248%、熱分解温度は407℃であった。
〔実施例4〕
添加剤Aの分散液2.7gに替えて、上記で得た本発明の添加剤Dの分散液2.3gを用いた他は実施例1と同様にしてシートを成形し、同様に評価したところシリコーン樹脂組成物の粘度は8.8Pa・sであり、破断点応力は3.5MPa、破断点伸度は215%、熱分解温度は407℃であった。
〔実施例5〕
添加剤Aの分散液2.7gに替えて、上記で得た本発明の添加剤Eの分散液2.7gを用いた他は実施例1と同様にしてシートを成形し、同様に評価したところシリコーン樹脂組成物の粘度は7.6Pa・sであり、破断点応力は3.4MPa、破断点伸度は224%、熱分解温度は408℃であった。
〔実施例6〕
添加剤Aの分散液2.7gに替えて、上記で得た本発明の添加剤Fの分散液2.6gを用いた他は実施例1と同様にしてシートを成形し、同様に評価したところシリコーン樹脂組成物の粘度は17.4Pa・sであり、破断点応力は3.8MPa、破断点伸度は254%、熱分解温度は404℃であった。
〔比較例1〕
本発明の添加剤Aを使用せず、実施例1で用いたのと同じ熱硬化性シリコーン樹脂だけの粘度は、実施例1と同様に測定したところ4.0Pa・sであった。この熱硬化性シリコーン樹脂を用いて実施例1と同様にしてシートを成形し、同様に評価したところ、破断点応力は3.0MPaであり、破断点伸度は158%であった。また、熱分解温度は377℃であった。
同じ熱硬化性シリコーン樹脂を使用した実施例1〜6と比較例1を比べてみると、明らかに本発明の上記添加剤を使用することで耐熱性と機械的物性が同時に向上していることがわかる。
〔比較例2〕
本発明の添加剤に替えて球状シリカ(商品名:SPF−20X、平均粒径0.8μm、デンカ(株)製)を添加剤として使用した。この球状シリカの0.18gを、実施例1で使用したのと同じ熱硬化性シリコーン樹脂3.5gへ加え、樹脂:シリカ=95:5のシリコーン樹脂組成物を得た。このシリコーン樹脂組成物の粘度は5.8Pa・sであった。この熱硬化性シリコーン樹脂を用いて実施例1と同様にしてシートを成形し、同様に評価したところ、破断点応力は3.1MPaであり、破断点伸度は154%であった。また、熱分解温度は388℃であり、耐熱性と機械的物性を同時に向上することはできなかった。
〔実施例7〕
上記で得た本発明の添加剤Aの分散液2.7gを、熱硬化性シリコーン樹脂(商品名:ナノテクレジン、(株)ADEKA製)3.5gに加えて、攪拌、減圧下で溶媒を除き、樹脂:添加剤=95:5のシリコーン樹脂組成物を得た。
このシリコーン樹脂組成物の粘度を実施例1と同様に測定したところ、20.0Pa・sであった。このシリコーン樹脂組成物を用い、実施例1と同様にしてシートを成形し、同様に評価したところ破断点応力は0.9MPaであり、破断点伸度は275%であった。また、熱分解温度は487℃であった。
〔比較例3〕
本発明の添加剤Aを使用せず、実施例7で用いたのと同じ熱硬化性シリコーン樹脂だけの粘度は、実施例1と同様に測定したところ4.1Pa・sであった。この熱硬化性シリコーン樹脂を用いて実施例1と同様にしてシートを成形し、同様に評価したところ、破断点応力は0.3MPaであり、破断点伸度は94%であった。また、熱分解温度は466℃であった。
同じ熱硬化性シリコーン樹脂を使用した実施例7と比較例2を比べてみると、明らかに本発明の上記添加剤を使用することで耐熱性と機械的物性が同時に向上していることがわかる。

Claims (4)

  1. 層状ポリケイ酸のシラノール基における水素原子を、有機シリル基で置換した構造の、層状ポリケイ酸有機シリル化物を有効成分とすることを特徴とするシリコーン樹脂用添加剤。
  2. 層状ポリケイ酸がマガディアイトであることを特徴とする請求項1記載のシリコーン樹脂用添加剤
  3. 前記有機シリル基中の置換基の過半数がメチル基であることを特徴とする請求項1又は2記載のシリコーン樹脂用添加剤
  4. シリコーン樹脂と、請求項1〜3のいずれか1項記載のシリコーン樹脂用添加剤とを含有することを特徴とするシリコーン樹脂組成物
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