JP5398010B2 - 地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法 - Google Patents

地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5398010B2
JP5398010B2 JP2010064999A JP2010064999A JP5398010B2 JP 5398010 B2 JP5398010 B2 JP 5398010B2 JP 2010064999 A JP2010064999 A JP 2010064999A JP 2010064999 A JP2010064999 A JP 2010064999A JP 5398010 B2 JP5398010 B2 JP 5398010B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substation
cooling
common header
cooled
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010064999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011200039A (ja
Inventor
偉生 橋本
篤 滝本
晋吾 今井
誠司 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Plant Systems and Services Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Plant Systems and Services Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Plant Systems and Services Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2010064999A priority Critical patent/JP5398010B2/ja
Publication of JP2011200039A publication Critical patent/JP2011200039A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5398010B2 publication Critical patent/JP5398010B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Housings And Mounting Of Transformers (AREA)

Description

本発明は、変電設備の冷却システムに係り、特に、被冷却体の冷却系統が被冷却体と同数の(予備の冷却装置を持たない)地下変電所であっても、当該地下変電所を停止させることなく、冷却システムのメンテナンスを可能にする地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法に関する。
都市部の市街地に設置される変電所は、一般に、建物の地下部分に設置されることが多く、地下変電所と呼ばれている。この地下変電所は、都市部の送配電において重要な設備であって、最大のものでは500kV級の設備もある。このような地下変電所は、都市部の主要機関に電力を供給している関係から、設備停止は都市部の混乱を招く等の社会問題としてクローズアップされる傾向がある。従って、地下変電所の信頼性向上は大きな命題である。
上述した事情から、地下変電所を構成する機器(例えば、変圧器)について、高い信頼性が求められるのはもちろんのこと、その補機(例えば、変圧器の冷却システム)についても同様に高い信頼性が求められる。例えば、地下変電所を構成する変圧器の冷却システムは、冷却システムの停止が、変圧器の停止(熱による自損)に直結するため、やはり、高い信頼性が求められる。また、地下変電所は、建物の地下階に設置されていることから、変圧器等で大量に発生した熱が拡散しにくく、発生した熱を地下階から屋外(地上)へ強制的に放出することが必要なため、地下変電所の冷却設備は屋外に設置される変電所に比べて、大型化・複雑化する。
そのため、一般的な地下変電所では、変圧器(被冷却体)で発生した熱を、変圧器に設置される一次冷却器(冷却装置)において冷却水(吸熱前の循環水)が温水(吸熱後の循環水)となる過程で熱交換し、一次冷却器からの温水をポンプによって二次冷却器(冷却装置)へ送り、二次冷却器で温水(放熱前の循環水)が冷却水(放熱後の循環水)となる過程で熱交換することによって放熱する仕組である。
また、地下変電所の変電設備は、上述した事情から設備停止が許されないため、少なくとも一つの予備の冷却装置を備えており、一の冷却装置が停止しても予備の冷却装置を稼動させて冷却を継続することができる。
この様な変電設備の冷却システムの一例としては、例えば、特開2001−82770号公報に記載されるような冷却システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
尚、特許文献1に記載される冷却システムは、被冷却体側の循環水の経路であるパイプ(特許文献1において符号66)および冷却塔側の循環水の経路であるパイプ(特許文献1において符号68)が共通化されており、この共通化された循環水経路を接続した方式(共通ヘッダ方式)の冷却システムの一例である。
特開2001−82770号公報
しかしながら、上述した引用文献1に記載されるような変電設備の冷却システムでは、予備の冷却装置(引用文献1では冷却塔)を少なくとも一つ設置することになるため、予備の冷却装置を設置しない変電設備の冷却システムに対して、冷却塔(クーリングタワー)の設備費、設置費および維持費が余計に発生する。
また、予備の冷却装置および当該予備冷却装置と接続される配管系統(以下、まとめて「冷却系統」と称する。)も水を長期間に亘り滞留させておくと、予備の冷却系統を構成する配管等の腐食の要因となるため、定期的(例えば、1週間毎)に使用する冷却系統を切り替えて、何れの冷却系統においても水を長期間に亘り滞留させないようにしている。冷却系統の切り替えは、通常、冷却系統に設置される電動弁を開閉制御することによって行なわれるため、電動弁の開閉動作は比較的頻繁であり、電動弁の動作不良および故障発生のリスクも無視することができない。
一方、冷却塔の設備費、設置費および維持費を削減する観点から、予備の冷却塔を持たない地下変電所の変電設備を構築しようとした場合、従来の方式を採用したまま単純に冷却塔の設置数を減らすことをすれば、被冷却体の一例である変圧器本体の温度上昇リスク、すなわち、地下変電所の変電設備の停止リスクが高まってしまうため、単純に冷却塔の設置数を減らして予備冷却系統を持たない設備を設置することは事実上困難である。特に、共通ヘッダ方式の一部では、冷却に偏りが生じ易く、より地下変電所の変電設備の停止リスクが高まってしまう。
図7は、共通ヘッダ方式を採用した従来の地下変電所変電設備冷却システム(以下、「従来型冷却システム」と称する。)200および当該冷却システムで適用される冷却系統の一例を概略的に示した概略図である。
ここで、従来型冷却システム200は、特許文献1に示される冷却システムと同じ共通ヘッダ方式であるが、図7に示される従来型冷却システム200では、被冷却体11〜13側の循環水の経路である配管205と冷却塔側の循環水の経路である配管206とを配管205と配管206の中央付近で接続している点で特許文献1に示される冷却システムと相違する。
図7に示されるような共通ヘッダ方式を採用した従来型冷却システム200の場合、被冷却体11〜13で加熱された循環水の温度がそれぞれ異なることがあるが、このような場合において、各被冷却体11〜13から配管205に流入するそれぞれの循環水間で温度差が大きくなると、配管205内で高温側の循環水と低温側の循環水が十分に混合しない状態(温度が均一化されず温度ムラのある状態のまま)で配管206へ供給される現象が生じる。
この結果、配管206から各冷却塔21〜23に供給される循環水の温度は均一ではなく、一の冷却塔(例えば第1の冷却塔21)には高い温度の循環水が、他の冷却塔(例えば第3の冷却塔23)には低い温度の循環水が供給されるといった現象が生じるので、被冷却体11〜13に供給される循環水の温度にもムラができ、被冷却体11〜13の冷却に偏りが生じてしまう。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、地下変電所に設置される被冷却体の冷却系統として、被冷却体と同数、すなわち、予備冷却装置を持たない地下変電所であっても、当該地下変電所を停止させることなく、冷却システムのメンテナンスを可能にする地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法を提供することを目的とする。
本発明に係る地下変電所変電設備冷却システムは、前述した課題を解決するため、地下変電所に設置され、変電動作時に冷却対象となる複数の被冷却体と、この被冷却体と同数の冷却装置と、前記被冷却体と前記冷却装置との間で水を循環させるためのポンプ装置と、前記被冷却体の各々から送り出された水を合流させて前記冷却装置側へ送り出す共通の流路を形成する第1の共通ヘッダ配管と、前記冷却装置の各々から送り出された水を合流させて前記被冷却体側へ送り出す共通の流路を形成する第2の共通ヘッダ配管と、前記被冷却体の各々から前記第1の共通ヘッダ配管に水を合流させる被冷却体流出側配管と、前記第1の共通ヘッダ配管から前記冷却装置の各々に水を分岐させる冷却装置流入側配管と、前記冷却装置の各々から前記第2の共通ヘッダ配管に水を合流させる冷却装置流出側配管と、前記第2の共通ヘッダ配管から前記被冷却体の各々に水を分岐させる冷却装置流入側配管と、前記ポンプ装置とを接続し、前記被冷却体と前記冷却装置との間で水が循環する経路を構成する配管系統と、を具備し、前記配管系統は、前記地下変電所の通常運用時に同時に使用され、前記被冷却体と前記冷却装置との間で水を個別に循環させる第1の流路および第2の流路を備え、前記被冷却体流出側配管を前記第1の共通ヘッダ配管の端部周辺に集め、前記第1の流路および前記第2の流路は、前記地下変電所の通常運用時に前記被冷却体を冷却するのに必要とされる水量の50%以上100%未満の水を通水可能に構成されたことを特徴とする。
本発明に係る地下変電所変電設備冷却方法は、前述した課題を解決するため、上述したように構成された地下変電所変電設備冷却システムを用い、前記地下変電所の通常運用時に前記被冷却体を冷却するのに必要とされる水量の50%以上100%未満の水を通水可能に構成された地下変電所変電設備冷却システムにおいて、前記地下変電所の通常運用時に、前記第1の流路および前記第2の流路を同時に使用して前記第1の流路および前記第2の流路に水を循環させることを特徴とする。
本発明によれば、被冷却体を冷却する冷却系統として、予備の冷却装置を持たない地下変電所であっても、当該地下変電所の運用を停止させることなく、冷却システムのメンテナンスを可能にする地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る地下変電所変電設備冷却システムおよび当該冷却システムを備えた変電設備を概略的に示したシステム概略図。 本発明の実施形態に係る地下変電所変電設備冷却システムの運用方法を説明する図であり、(a)は地下変電所変電設備冷却システムの冷却系統の概略を示した構成図であり、(b)は従来方式と本発明の方式との運用状態を対比した説明図。 従来の地下変電所変電設備冷却システムで適用される冷却系統および配管接続の一例を概略的に示した概略図。 本発明の実施形態に係る地下変電所変電設備冷却システムで適用される冷却系統および配管接続の一例を概略的に示した概略図。 本発明の実施形態に係る地下変電所変電設備冷却システムおよび地下変電所変電設備冷却システムを備えた変電設備での1系統運用の一例を示した説明図。 本発明の実施形態に係る地下変電所変電設備冷却システムで適用される冷却系統の配管接続における異径継手(異径Tピース)の他の適用例を示す説明図。 従来の地下変電所変電設備冷却システムおよび当該冷却システムで適用される冷却系統の一例を概略的に示した概略図。
以下、本発明の実施形態に係る地下変電所の変電設備冷却システム(以下、「地下変電所変電設備冷却システム」と称する。)および変電設備冷却方法(以下、「地下変電所変電設備冷却方法」と称する。)、並びに当該冷却システムを備えた変電設備について添付図面を参照して説明する。尚、添付の図面では、図を簡略化する観点から、地下変電所変電設備冷却システムにおいて実在する構成要素のうち一部構成が省略されている場合もある。
図1は、本発明の実施形態に係る地下変電所変電設備冷却システムの一実施例である地下変電所変電設備冷却システム10および当該冷却システム10を備えた変電設備1を概略的に示したシステム概略図である。
図1に示される地下変電所変電設備冷却システム10は、地下変電所に設置される例えば、三つ等の複数の被冷却体11,12,13と、被冷却体11,12,13と同数の冷却塔21,22,23とを配管によって接続した冷却系統25に水(以下、「循環水」と称する。)をポンプ装置31,32,33で循環させることによって、被冷却体11,12,13を冷却するシステムである。
ここで、被冷却体11〜13とは、変電動作時に冷却対象となる機器であり、例えば、変圧器(トランス)や分路リアクトルの様に変電動作時に発熱する機器である。また、被冷却体11,12,13との熱交換を行なう熱交換器、循環水を補給する補給タンク、ポンプ装置31,32,33の上流側または下流側に設置される仕切弁、逆止弁等の弁等は図において省略されている。
また、冷却塔21,22,23は、地下変電所で適用される何れかの方式の熱交換器を有し、被冷却体11,12,13によって加熱された循環水を冷却する役割を果たす限りにおいて任意に選択できる。例えば、冷却塔21,22,23が有する熱交換器として、乾式熱交換器、湿式熱交換器、および、乾式熱交換器と湿式熱交換器とを組み合わせた熱交換器(必要に応じて乾式熱交換器または湿式熱交換器の一方に切り替え可能なものを含む)の何れかを採用することができる。
図1に示される地下変電所変電設備冷却システム10の冷却系統25は、被冷却体11,12,13および冷却塔21,22,23で循環水と熱交換を繰り返す系統であり、被冷却体11,12,13では熱交換器(図1において省略)を介して循環水が被冷却体11,12,13の熱を奪い、被冷却体11,12,13を冷却する。そして、被冷却体11,12,13の熱を奪って温度上昇した循環水は、冷却塔21,22,23へ送られ、冷却塔21,22,23では循環水から熱を奪うことによって冷却する水循環式の配管系統である。
図1に示される冷却系統25において循環水が循環する流路(配管)構成は、三つの被冷却体11,12,13と三つの冷却塔21,22,23とを接続して循環水を循環させるA系統およびB系統の二つの並列な循環水の循環経路が構成される。
冷却系統25において循環水が循環する流路は、三つの被冷却体11,12,13および三つの冷却塔21,22,23に対して共通の流路を構成する共通ヘッダ配管35,36を有し、共通ヘッダ配管35,36と被冷却体11,12,13とは、それぞれ配管(以下、「被冷却体流入側配管」と称する。)41,42,43および配管(以下、「被冷却体流出側配管」と称する。)51,52,53で接続される。
また、共通ヘッダ配管35,36と冷却塔21,22,23とは、それぞれ配管(以下、「冷却装置流入側配管」と称する。)71,72,73および配管(以下、「冷却装置流出側配管」と称する。)81,82,83で接続される。
また、被冷却体流入側配管41,42,43、被冷却体流出側配管51,52,53、冷却装置流入側配管71,72,73および冷却装置流出側配管81,82,83には、それぞれ、被冷却体流入側手動弁91,92,93、被冷却体流出側手動弁101,102,103、冷却装置流入側手動弁111,112,113および冷却装置流出側手動弁121,122,123がそれぞれ設置される。
このように、配管を接続して構成された冷却系統25のA系統の流路では、ポンプ装置31,32,33で吐出された循環水が、各被冷却体11,12,13に送られ、各被冷却体11,12,13で熱交換された後、被冷却体流出側配管51A,52A,53Aおよび被冷却体流出側手動弁101A,102A,103Aを経由して共通ヘッダ配管35Aへ導かれる。その後、循環水は、共通ヘッダ配管35Aから冷却装置流入側手動弁111A,112A,113A、冷却装置流入側配管71A,72A,73A、冷却塔21,22,23、冷却装置流出側配管81A,82A,83Aおよび冷却装置流出側手動弁121A,122A,123Aを経由して共通ヘッダ配管36Aへ導かれ、共通ヘッダ配管36Aからは、被冷却体流入側手動弁91A,92A,93Aおよび被冷却体流入側配管41A,42A,43Aを経由してポンプ装置31,32,33に吸入され、再び吐出される。
尚、冷却系統25において循環水が循環するもう一方の系統、すなわち、B系統の流路については、A系統と同様であり、上述のA系統についての説明において、AをBと読み替えれば良い。
すなわち、冷却系統25のB系統の流路では、ポンプ装置31,32,33で吐出された循環水が、各被冷却体11,12,13に送られ、各被冷却体11,12,13で熱交換された後、被冷却体流出側配管51B,52B,53Bおよび被冷却体流出側手動弁101B,102B,103Bを経由して共通ヘッダ配管35Bへ導かれる。その後、循環水は、共通ヘッダ配管35Bから冷却装置流入側手動弁111B,112B,113B、冷却装置流入側配管71B,72B,73B、冷却塔21,22,23、冷却装置流出側配管81B,82B,83Bおよび冷却装置流出側手動弁121B,122B,123Bを経由して共通ヘッダ配管36Bへ導かれ、共通ヘッダ配管36Bからは、被冷却体流入側手動弁91B,92B,93Bおよび被冷却体流入側配管41B,42B,43Bを経由してポンプ装置31,32,33に吸入され、再び吐出される。
尚、図1において、冷却系統25は二重化されているが、図1に示される冷却系統25は一例であり、必ずしも二重化の場合に限定されない。予算や場所が許すのであれば、二以上に多重化しても良い。
次に、地下変電所変電設備冷却システム10と従来の冷却方式を採用した地下変電所変電設備冷却システム(以下、「従来型冷却システム」と称する。)とを対比しつつ、地下変電所変電設備冷却システム10、地下変電所変電設備冷却方法および地下変電所変電設備冷却システムを備えた変電設備1の作用・効果について説明する。
図2は、地下変電所変電設備冷却システム10の運用方法を説明する図であり、図2(a)は地下変電所変電設備冷却システム10の冷却系統25の概略を示した構成図であり、(b)は従来方式と本発明の方式との運用状態を対比した説明図(比較テーブル)である。
尚、図2(a)では被冷却体11,12,13が、それぞれ、第1の変圧器11、第2の変圧器12および第3の変圧器13の場合の例を示す。また、図2(b)の流速の欄に示される二つの流速は、左側が実際に運用する場合の使用速度(実使用速度)であり、右側が日本工業規格(JIS)で定められた基準速度(JIS標準基準)である。例えば、本発明の方式における通常運用時のA系統の流速は、実使用速度が1.418m/s(秒速1.418メートル)、JIS標準基準が2.243m/sである。
地下変電所変電設備冷却システム10は、一見すると、並列な系統を二つ有する従来型冷却システムと同様の構成に見えるが、その冷却系統25の構成や運用方法については著しく相違する。
図2(b)に示されるように、地下変電所変電設備冷却システム10と従来の運用方式を採用した従来型冷却システムとを対比すると、従来の方式では、例えば管径125Aの配管によって、A系統およびB系統の二つの冷却系統が構成されており、通常の運用時には、A系統およびB系統の何れか一方のみが運用され、他の系統は停止した状態で運用される。
すなわち、従来型冷却システムでは、通常運用時は1系統によって100%の循環水を循環させて、メンテナンス時または非常時で1系統(例えばA系統)を停止させなくてはならない事態が生じた場合には、現在運用停止中の他の1系統(上記例ではB系統)を使用することによって循環水の循環を止めることなく変電所の運用継続を可能とする運用方式である。
これに対し、地下変電所変電設備冷却システム10では、例えば管径100Aの配管によって、A系統およびB系統の二つの冷却系統が構成されており、通常の運用時には、A系統およびB系統の両系統が運用状態となり、停止状態の系統は存在しない。
すなわち、通常運用時には2系統によって100%(1系統で50%)の循環水を循環させておき、メンテナンス時または非常時で1系統を停止させなくてはならない事態が生じた場合には、当該事態が生じた1系統(例えばA系統)を停止させ、残りの1系統(上記例ではB系統)によって循環水の循環を止めることなく変電所の運用継続を可能とする運用方式である。
従って、地下変電所変電設備冷却システム10では、冷却系統25に滞留水が存在せず、一般に使用されるステンレス(SUS)配管を適用した場合に問題となる滞留水の問題を解消することができる。すなわち、滞留水に起因する配管腐食を回避する観点から、従来型冷却システムでは一定期間(通常1週間以下)毎にA系統とB系統とを切り替える必要があるが、地下変電所変電設備冷却システム10では、配管腐食防止の観点からA系統およびB系統とを切り替える操作が不要となる。
また、地下変電所変電設備冷却システム10では、従来型冷却システムに対して1系統当たりの流量を理論的には半分(但し、実際には圧力損失や配管規格等の関係で6〜7割程度が望ましい)にできるので、従来型冷却システムを構成する配管径を少なくとも1サイズ小さくすることができ、配管および配管に取り付ける弁(開閉バルブ)等の付随機器のコストを下げることができる。
さらに、地下変電所変電設備冷却システム10では、例えば、週1回等の定期的なA系統およびB系統の切替操作が不要となるので、系統を切り替える弁を電動弁にする理由も無く手動弁を採用することができる。この結果、電動弁の制御装置の故障や誤操作等による冷却システム全体の信頼度低下を防止でき、電動弁と比べてメンテナンスコストを削減できる。すなわち、冷却システム全体の信頼度を向上させ、かつ、システムの設置および維持のコストを低減することができる。
地下変電所変電設備冷却システム10で1系統(例えばA系統)の運用を一時的に停止させる場合、一見すると、循環水の供給能力(通水能力)が50%に低下してしまう様に思われるため、被冷却体11,12,13の冷却能力も半減する様にも思われられる。
しかしながら、図2(b)に示されるように、現実には、圧力損失等の関係で、運用を継続する残りの1系統(上記例ではB系統)の流速が通常運用時の1.418m/s(秒速1.418メートル)から2.269m/s(計算値)と約60%増加するため、循環水の供給量は約80%確保することができる。
尚、図2(b)に示される例において、1系統運用(メンテナンス時又は非常時)に流速が増加した結果、JIS標準基準値を1%程度オーバーしている。この点については、JIS標準基準値は定常的な運用を想定した推奨値であること、腐食防止の観点から広く用いられるステンレス配管(100A)の場合、流速を上げた場合に問題となるエロージョンが発生し難く3m/s程度の流速で継続的に運用しても設計強度的には問題は無いと考えられること等の理由から短期間における一時的な運用であれば十分に耐え得る。
また、1系統運用の頻度についても、変電所の一般的な想定運用期間約30年の間で最大10回程度であり、それも、1回当たり1週間以下である。というのも、地下変電所変電設備冷却システム10で行なうとされるメンテナンスは、定期的なメンテナンスを想定したものではなく、地下変電所変電設備冷却システム10を適用した変電設備1等に異常が発生し必要となった場合にのみに行なわれるメンテナンスであり、より危機的な非常時の発生を含めても、その回数は極めて少なく、その期間も極めて短いといえる。
換言すれば、1系統運用を実施するのが、1週間程度の短期的にしかも数年に1回程度の頻度という限定的なものであれば、配管内の流速を最大3m/sまで加速させた状態で循環水を循環させる運用も十分に可能といえる。
地下変電所変電設備冷却システム10において、1系統運用時には、2系統運用時に比べて管内の流速が増加しているが、この現象は、特別な操作を行なった結果生じるものではなく、1系統の運用を停止させる操作のみに起因して生じる現象である。すなわち、当該現象は、地下変電所変電設備冷却システム10に何らかの構成要素を付加させることなく発生させることができ、A系統およびB系統の2系統運用からB系統のみの1系統(片側)運用に切り替える際に自動的にB系統を流れる循環水を加速させることができる。
また、2系統運用(通常時)から1系統運用(メンテナンス時又は非常時)に切り替える際に増加する流速は、配管径等に依存するため、ばらつきが存在するが、本件発明者は、概ね60%〜90%になるという知見を得た。この数値に基づけば、1系統運用時であっても、循環水の供給量は約80〜95%を確保することができる。そうすると、被冷却体11,12,13の冷却能力は、半減することはなく、せいぜい2割程度の低下に止めることができる。
地下変電所に設置される冷却システムは、通常、想定される最大負荷(100%容量)での運用を継続できる様に設計されており、さらに幾分かの設計余裕(例えばα%)を持たせている。従って、変圧器等を100%負荷で運転する時に発生する熱量を100とした場合、地下変電所に設置される冷却システムは、最大で、100+αの熱を冷却できる冷却能力を有するように設計される。
一方で、地下変電所においては、通常運用時は、変圧器等は80%程度の負荷で運転される。熱量は負荷の二乗で計算されるため、変圧器等を80%負荷で運転する時(通常想定される運用時)に発生する熱量は100%負荷で運転する時に発生する熱量の64%(理論値)となる。つまり、冷却システムの冷却能力100+αが8割程度に減少したとしても、地下変電所の変電設備を通常運用する際(80%負荷で変圧器等を運転する時)に生じる熱量64を冷却するのに十分な冷却能力80+0.8αを確保できる。
故に、地下変電所変電設備冷却システム10および地下変電所変電設備冷却システム10を備えた変電設備1によれば、A系統またはB系統の一方に異常が生じた場合であっても、残りの1系統で変圧器11,12,13の冷却を継続することができる。また、1系統運用時でも2系統運用時に対して冷却能力の低下を最小限度に抑え、変圧器11,12,13が冷却不足によって温度上昇する事態を食い止めることができるので、1系統運用時であっても変電設備を停止させることなく運用を継続できる。
尚、地下変電所変電設備冷却システム10および地下変電所変電設備冷却システム10を備えた変電設備1では、後述する図5に示されるように、被冷却体11,12,13の数(三つ)に対して一つ少ない(二つの)冷却塔22,23によって、全ての被冷却体11,12,13を冷却する事態も想定されるが、このような事態は、例えば後述する図3に示される従来型冷却システム200のように共通する流路(共通ヘッダ)を設けて構築される共通ヘッダ型の冷却システムでは、当然想定される事態であり、地下変電所変電設備冷却システム10に特有の事態ではない。
すなわち、共通ヘッダ型の冷却システムにおいては、冷却塔21,22,23が通常に設計される冷却能力を有してさえいれば、後述する図5に示されるような三つの被冷却体11,12,13よりも一つ少ない二つの冷却塔22,23によって、全て(三つ)の被冷却体11,12,13を冷却する事態となっても、変電設備を継続的に運用する上で問題は生じない。
図3は従来型冷却システムで適用される冷却系統および配管接続の一例を概略的に示した概略図であり、図4は地下変電所変電設備冷却システム10で適用される冷却系統25および配管接続の一例を概略的に示した概略図である。
尚、図3に示される従来型冷却システム200および図4に示される地下変電所変電設備冷却システム10で適用される冷却系統は、いずれも、変圧器11,12,13から循環水が冷却塔21,22,23へ向かう流路と、冷却塔21,22,23から循環水が変圧器11,12,13へ向かう流路とは実質的に相違しないので、後者の流路については省略する。
また、以下の説明では、図3に示される従来型冷却システム200および図4に示される地下変電所変電設備冷却システム10に適用される配管の管径として、被冷却体流出側配管101〜103,211〜213、冷却装置流入側配管71〜73,231〜233および共通ヘッダ配管221,227の管径は65A、共通ヘッダ配管223,226の管径は80A、共通ヘッダ配管35,225の管径は100Aである場合の例を示して説明する。
図3に示される従来型冷却システム200の冷却系統と、図4に示される地下変電所変電設備冷却システム10の冷却系統とを対比すると、(1)共通ヘッダの構成、(2)共通ヘッダ内での循環水の流速、および(3)被冷却体流出側配管と共通ヘッダ配管との接続部の構成の点で相違し、当該相違によって、地下変電所変電設備冷却システム10は、従来型冷却システム200に対して、有利で顕著な作用および効果を奏するものである。
(1)共通ヘッダの構成
従来型冷却システム200の共通ヘッダは、三種類の管径(図3に示される例では、65A、80A、100A)を有する五つの配管221,223,225,226,227を四つのレジューサ222,224で接続することによって構成される。すなわち、九つ部品を用いて構成される。これに対し、地下変電所変電設備冷却システム10の共通ヘッダを構成する共通ヘッダ配管35は一の配管(図4に示される例では、100A)、すなわち、単一部品で構成される。このため、部品調達コストで比較すると、地下変電所変電設備冷却システム10では、部品点数が削減される点および同一資材の大量発注による単価引き下げが可能となる点を鑑みると、従来型冷却システム200に対してコストダウンが実現でき、有利である。
また、図4等に示されるように、被冷却体流出側配管51,52,53からの循環水を順次合流させていった後に、共通ヘッダ配管35で十分な長さを流動させた後に共通ヘッダ配管35から冷却装置流入側配管71,72,73を順次分岐させる構成とすることで、循環水をより長い時間混合させることができるので、被冷却体流出側配管51,52,53からそれぞれ共通ヘッダ配管35へ流入する循環水の温度と共通ヘッダ配管35に存在する循環水の温度とが異なる場合であっても、循環水の温度のばらつき(温度ムラ)を小さく抑えることができる。
換言すれば、被冷却体流出側配管51,52,53を共通ヘッダ配管35A,35B,36A,36Bの一の端部周辺に集め、冷却装置流入側配管71,72,73を被冷却体流出側配管51,52,53が接続される端部とは反対側の端部(他の端部)周辺に集めることで、循環水をより長い時間混合させて循環水の温度ムラを小さく抑えることができる。すなわち、図7に示されるような従来型冷却システム200で招来し得る問題を抑制することができる。
(2)共通ヘッダ内での循環水の流速
循環水の流速は配管径に依存するので、図3および図4に示される配管径の場合を例にすると、図3に示される従来型冷却システム200では、被冷却体流出側配管211,212,213および共通ヘッダ配管221(配管径が65A)の箇所における循環水の流速は1.112m/sとなり、共通ヘッダ配管223(配管径が80A)の箇所における循環水の流速は1.624m/sとなり、共通ヘッダ配管225(配管径が100A)の箇所における循環水の流速は1.481m/sとなる。
一方、図4に示される地下変電所変電設備冷却システム10では、配管径65Aの箇所、すなわち、被冷却体流出側配管51,52,53における循環水の流速は従来型冷却システム200の配管径が65Aの箇所と同じ1.112m/sであるが、同規模に配管系統を構成しても配管径が100Aの箇所の配管長さが異なるため、共通ヘッダ配管35を流れる循環水の流速は大きく異なる。
具体的には、被冷却体流出側配管51と共通ヘッダ配管35とが接続する異型Tピース130と、被冷却体流出側配管52と共通ヘッダ配管35とが接続する異型Tピース130との間(図3に示される共通ヘッダ配管221に相当する箇所)の循環水の流速は0.473m/sとなり、被冷却体流出側配管52と共通ヘッダ配管35とが接続する異型Tピース130と、被冷却体流出側配管53と共通ヘッダ配管35とが接続する異型Tピース130との間(図3に示される共通ヘッダ配管223に相当する箇所)の循環水の流速は0.945m/sとなる。
従って、図4に示される地下変電所変電設備冷却システム10では、図3に示される従来型冷却システム200と対比して、図3に示される共通ヘッダ配管221に相当する箇所を端から端までに流動するのに要する時間は約2.35倍となり、共通ヘッダ配管223に相当する箇所を端から端までに流動するのに要する時間は約1.72倍となる。
すなわち、図4に示される地下変電所変電設備冷却システム10では、図3に示される従来型冷却システム200の共通ヘッダ(共通ヘッダ配管221,223,225,226,227をレジューサ222,224で接続した配管系統)の最大径である100Aに共通ヘッダ配管35の管径を統一することで、図3に示される従来型冷却システム200の共通ヘッダにおける100A以下の配管径を有する流路と相当する箇所においては、流速が大幅に減少するので、異なる温度の循環水がより長時間接触することができ、循環水の温度ムラをより小さくすることができる。
この結果、被冷却体流出側配管51,52,53からそれぞれ共通ヘッダ配管35へ流入する循環水の温度と共通ヘッダ配管35に存在する循環水の温度とが異なる場合であっても、従来型冷却システム200に対して、被冷却体流出側配管51,52,53からそれぞれ共通ヘッダ配管35へ流入する循環水と共通ヘッダ配管35に存在する循環水との間で接触による熱移動する時間がより長くなるので、循環水の温度ムラをより小さくすることができる。
尚、図4において省略される共通ヘッダ配管36についても、共通ヘッダ配管35と同様の構成を採用することができるが、共通ヘッダ配管36については、必ずしも共通ヘッダ配管35と同じ構成にしなければならないという訳ではない。すなわち、共通ヘッダ配管36については、図3に示されるような共通ヘッダ構成とすることを妨げない。
(3)被冷却体流出側配管と共通ヘッダ配管との接続部の構成
両端に設置される第1の変圧器(被冷却体)11を冷却する循環水が流れる被冷却体流出側配管51,211と共通ヘッダ配管35,221との接続部に着目すると、接続部の構成が従来型冷却システム200と地下変電所変電設備冷却システム10とでは異なる。
具体的には、従来型冷却システム200では、90度継手(以下、「エルボ」と称する。)220を用いて被冷却体流出側配管211と共通ヘッダ配管221とを接続しているが、地下変電所変電設備冷却システム10では、異径の配管をT字状に接続する異径Tピース130を用いて被冷却体流出側配管51と共通ヘッダ配管35とを接続している。尚、異径Tピース130の直管部(共通ヘッダ配管35と接続されるT字の直線部分)のうち、共通ヘッダ配管35と接続する接続部と対向する反対側の接続部(端部)は、キャップ131等の封止物によって封止される。
尚、図4に示されるように、異型Tピース130とキャップ131とは必ずしも分離されている必要はなく、一体的に形成されていても構わない。
エルボ220と異径Tピース130とで、その内部を流れる循環水の流れを概説すると、エルボ220の場合には、図3に示されるように、エルボ220の形状に沿って循環水が流動する一方、異径Tピース130の場合には、図4に示されるように、循環水の流れが乱れて流動する。
すなわち、従来型冷却システム200では、被冷却体流出側配管211と共通ヘッダ配管221との接続部であるエルボ220において、圧力損失は小さく、被冷却体流出側配管211内の循環水と共通ヘッダ配管221の循環水とは分離した状態で(ほとんど混合することなく)冷却塔21,22,23側へ送られることになるのに対し、異径Tピース130では循環水が流れの乱れた乱流状態となり、被冷却体流出側配管51の循環水と共通ヘッダ配管35の循環水とが合流時に良く攪拌された後、冷却塔21,22,23側へ送られる。
被冷却体流出側配管51,211側の循環水と共通ヘッダ配管35,221側の循環水とが良く混合(攪拌)されるか否かは、循環水温度の均一化の程度に影響を与える。循環水の温度が均一的でなく、高温部分と低温部分の両方を有している(温度ムラを生じている)と、配管が弓なりに変形するボーイング現象が生じる原因となるため、循環水が混合する時点で良く攪拌することは、異なる温度の循環水を混合する際に生じ得る温度ムラを解消し、ボーイング現象を回避する一つの有効な方策である。
故に、地下変電所変電設備冷却システム10では、従来型冷却システム200に対して、被冷却体流出側配管51の循環水と共通ヘッダ配管35の循環水とが合流時に良く攪拌されるので、被冷却体流出側配管51の循環水の温度と共通ヘッダ配管35の循環水の温度とが異なる場合であっても、合流後の循環水の温度ムラをより小さくでき、ボーイング現象の発生を抑制することができる。
また、従来型冷却システム200では、温度ムラのある循環水(高温側と低温側とが分離した二層の状態)が冷却塔21,22,23側へ送られる事態が生じた場合、循環水の低温側が第1の冷却塔21に集中して供給される一方、残りの高温側の循環水が第3の冷却塔23に集中して供給される等の事態が生じ得て、第1の変圧器11は必要以上に冷却される一方で第3の変圧器13では冷却が不十分となる結果、第3の変圧器13が熱で破損し変電設備が停止するリスクが高まる。
これに対し、地下変電所変電設備冷却システム10では、被冷却体流出側配管51の循環水の温度と共通ヘッダ配管35の循環水の温度とが異なる場合であっても、合流時により攪拌されるため、合流後の循環水の温度ムラをより小さくでき、従来型冷却システム200で発生し得る変電設備の停止のリスクをより低く抑えることができる。
循環水の温度ムラについては、被冷却体流出側配管51,211側の循環水と共通ヘッダ配管35,221側の循環水との温度差が大きくなる程、顕著に影響するため、被冷却体流出側配管51,211側の循環水と共通ヘッダ配管35,221側の循環水との温度差が大きくなった場合、地下変電所変電設備冷却システム10は、従来型冷却システム200に対し、ボーイング現象の発生リスクおよび変電設備の停止のリスクが大幅に低減できる。
尚、図4に示される地下変電所変電設備冷却システム10に適用される配管の管径は一例であって、共通ヘッダ配管35を、従来の共通ヘッダ配管225と同程度の管径を有する単一の配管とする基本的な概念は他の配管径の場合にも同様にして適用することができる。
次に、地下変電所変電設備冷却システム10において、1系統運用が必要になった場合について説明する。
図5は、地下変電所変電設備冷却システム10および地下変電所変電設備冷却システム10を備えた変電設備1での1系統運用の一例を示した説明図である。
図5に示される例は、冷却装置流出側手動弁121A,121Bのうち、121B(B系統側)をメンテナンスする場合における冷却系統25の稼動および停止を示したものであり、破線で示される箇所が停止箇所である。
地下変電所変電設備冷却システム10は、共通ヘッダ配管35,36を多重化(冗長化)してA系統の共通ヘッダ配管35A,36AとB系統の共通ヘッダ配管35B,36Bを設け、さらに、各被冷却体11,12,13および各冷却塔21,22,23と共通ヘッダ配管35A,35B,36A,36Bとを接続する配管径路をそれぞれ設けられている。
このように、地下変電所変電設備冷却システム10では、各被冷却体11,12,13と各冷却塔21,22,23とを接続する流路として、A系統側の流路と、B系統側の流路とを設け、さらに、メンテナンスの対象となり得る構成要素、すなわち、冷却系統25を構成する各配管、各手動弁および各冷却塔の一部を必要に応じて冷却系統25から自在に切り離しつつ、被冷却体11,12,13の冷却に必要な循環水の流路を確保することができる。
図5に示されるメンテナンスの例では、流出側手動弁121Bを閉じて、第1の冷却塔21を冷却系統25から切り離した状態とすることができる一方で、A系統では循環水の循環経路が確保され、被冷却体11,12,13の冷却を継続することができる。
尚、図5に示されるメンテナンスを実施する場合、二つの冷却塔22,23によって、三つの被冷却体11,12,13を冷却することになるが、上述したように、図3等に示される共通ヘッダ型の従来型冷却システム200では、被冷却体としての変圧器11,12,13の台数である三台よりも一台少ない二台の冷却塔22,23によって、全ての変圧器11,12,13を冷却する事態を見越して冷却塔21,22,23の冷却能力が設定されるため、冷却能力が不足することはない。
また、図5に示すメンテナンス例では、冷却装置流出側手動弁121B(B系統側)をメンテナンスする場合を示しているが、冷却系統25を構成する他の構成要素についても、同様に冷却系統25から切り離しつつ、循環水が循環して被冷却体11,12,13の冷却を継続可能な状態を確保することができる。すなわち、メンテナンスが必要になった場合においても、地下変電所変電設備冷却システム10を適用した変電設備1を一切停止させることなくメンテナンスを実施することができきる。
以上、地下変電所変電設備冷却システム10、地下変電所変電設備冷却システム10を用いて行なう地下変電所変電設備冷却方法および地下変電所変電設備冷却システム10を適用した変電設備1によれば、地下変電所における被冷却体11,12,13の冷却系統25が、被冷却体11,12,13を冷却するための予備の冷却系統を持たない場合であっても、地下変電所の運用を停止させることなく、地下変電所変電設備冷却システム10のメンテナンスをすることができる。また、予備の冷却塔が不要となることで、予備の冷却系統分のコスト(材料費、設置工事費および維持費)を削減することができる。
さらに、共通ヘッダを二重化(冗長化)し、機器・配管の故障時に起因した緊急のメンテナンス時や非常時においても、地下変電所変電設備冷却システム10での冷却動作、すなわち、冷却系統25での循環水の循環を停止させることがないので、地下変電所の運用を停止させることなく、必要なメンテナンスをすることができる。
地下変電所変電設備冷却システム10では、通常の運用時において、多重化した二つの系統を同時に使用するため、一の系統で使用される配管サイズを1サイズ以上のサイズダウンすることができる。また、共通ヘッダをそれぞれ単一の部品である共通ヘッダ配管35,36で構成することができるので、従来型冷却システム200の共通ヘッダに対して大幅に部品点数を減少させることができる。従って、地下変電所変電設備冷却システム10の共通ヘッダを構築するためのコスト(材料費および設置工事費)は、従来型冷却システム200の共通ヘッダを構築するためのコストと比べてより安くすることができる。
また、多重化した二つの系統を同時に使用するので、例えば、週1回等の定期的なA系統およびB系統の切替操作が不要となり、電動弁の制御装置の故障や誤操作等による冷却システム全体の信頼度低下を防止でき、メンテナンスコストを削減でき、さらに、滞留水による配管腐食の問題についても解消することができる。
すなわち、地下変電所変電設備冷却システム10では、共通ヘッダを多重化し、多重化した系統の運用方法を見直し、さらに、配管サイズ(通水可能容量)を合理化することで、コストの低減と冗長性の向上という二つの相反する課題を解決することができる。
さらに、地下変電所変電設備冷却システム10では、メンテナンス時や非常時に1系統運用へ切り替えると、特別な操作を行なうことなく、通常の2系統運用時に比べて管内の循環水の流速を増加させることができるので、循環水が循環する流路が半減したとしても、被冷却体11,12,13の冷却能力の低下を2割程度に止めることができる。
さらにまた、従来型冷却システム200においてエルボ220を適用していた接続部において、直管部の一端を封止した異径Tピース130を適用することによって、合流後の循環水をより攪拌することができる。また、共通ヘッダ配管35内の流速が、従来型冷却システム200の共通ヘッダ配管221,223,226,227での流速に比べて遅くなる結果、合流後の循環水がより長い時間をかけて冷却塔21,22,23へ送られるので、循環水の温度の均一化がより進行し、循環水の温度ムラをより小さくできる。
従って、地下変電所変電設備冷却システム10では、従来型冷却システム200に比べて、ボーイング現象の発生を抑制することができるとともに、変電設備の停止リスクをより小さくすることができる。
尚、地下変電所変電設備冷却システム10において、例えば、被冷却体流出側配管51,52,53と共通ヘッダ配管35等の配管接続箇所に異径Tピース130が用いられているが、異径Tピース130の代わりに、図6に示されるように十字状に構成された異径継手である異径クロスピース(変形型異径Tピース)140を採用しても良い。
ここで、異径クロスピース140とは、図4に示される異径Tピース130の分岐部(被冷却体流出側配管51と接続される部分であり、T字の縦線部分)を直管部(共通ヘッダ配管35と接続されるT字の横線部分)、すなわち、T字の交点部分を超えて突出させ、その先端をキャップ131で封止して構成された十字形状の継手(いわゆるクロス継手)である。異径クロスピース140を採用することによって、被冷却体流出側配管51,52,53から共通ヘッダ配管35へ合流した循環水が合流時に良く混合され循環水の温度を均一化する効果を高めることができる。
また、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化しても良い。さらに、一部の構成要素を削除して適用することもできる。
例えば、被冷却体11,12,13の数は必ずしも三つに限定されるものではなく任意である。また、配管径や配管の材質もシステムの機能を満足する限りにおいては任意である。さらに、上述した地下変電所変電設備冷却システム10では、共通ヘッダ配管35,36の部品単一化と、被冷却体流出側配管51と共通ヘッダ配管35等の接続部における一端を封止した異径Tピース130の採用とは同時に適用されているが、実施段階ではこのうちの一方のみを採用した地下変電所変電設備冷却システムを構築しても良い。
1 地下変電所変電設備冷却システムを備えた変電設備
10 地下変電所変電設備冷却システム
11 第1の被冷却体
12 第2の被冷却体
13 第3の被冷却体
21 第1の冷却塔
22 第2の冷却塔
23 第3の冷却塔
25 冷却系統
31,32,33 ポンプ装置
35(35A,35B) 共通ヘッダ配管
36(36A,36B) 共通ヘッダ配管
41(41A,41B) 被冷却体流入側配管
42(42A,42B) 被冷却体流入側配管
43(43A,43B) 被冷却体流入側配管
51(51A,51B) 被冷却体流出側配管
52(52A,52B) 被冷却体流出側配管
53(53A,53B) 被冷却体流出側配管
71(71A,71B) 冷却装置流入側配管
72(72A,72B) 冷却装置流入側配管
73(73A,73B) 冷却装置流入側配管
81(81A,81B) 冷却装置流出側配管
82(82A,82B) 冷却装置流出側配管
83(83A,83B) 冷却装置流出側配管
91(91A,91B) 被冷却体流入側手動弁
92(92A,92B) 被冷却体流入側手動弁
93(93A,93B) 被冷却体流入側手動弁
101(101A,101B) 被冷却体流出側手動弁
102(102A,102B) 被冷却体流出側手動弁
103(103A,103B) 被冷却体流出側手動弁
111(111A,111B) 冷却装置流入側手動弁
112(112A,112B) 冷却装置流入側手動弁
113(113A,113B) 冷却装置流入側手動弁
121(121A,121B) 冷却装置流出側手動弁
122(122A,122B) 冷却装置流出側手動弁
123(123A,123B) 冷却装置流出側手動弁
130 異径Tピース
131 キャップ
140 異径クロスピース
200 従来の地下変電所変電設備冷却システム
201,202,203 電動弁
205,206 配管
211,212,213 被冷却体流出側配管
220 エルボ
221 共通ヘッダ配管
222 レジューサ
223 共通ヘッダ配管
224 レジューサ
225 共通ヘッダ配管
226 共通ヘッダ配管
227 共通ヘッダ配管
231 232,233 冷却装置流入側配管
241,242,243 電動弁

Claims (10)

  1. 地下変電所に設置され、変電動作時に冷却対象となる複数の被冷却体と、
    この被冷却体と同数の冷却装置と、
    前記被冷却体と前記冷却装置との間で水を循環させるためのポンプ装置と、
    前記被冷却体の各々から送り出された水を合流させて前記冷却装置側へ送り出す共通の流路を形成する第1の共通ヘッダ配管と、前記冷却装置の各々から送り出された水を合流させて前記被冷却体側へ送り出す共通の流路を形成する第2の共通ヘッダ配管と、前記被冷却体の各々から前記第1の共通ヘッダ配管に水を合流させる被冷却体流出側配管と、前記第1の共通ヘッダ配管から前記冷却装置の各々に水を分岐させる冷却装置流入側配管と、前記冷却装置の各々から前記第2の共通ヘッダ配管に水を合流させる冷却装置流出側配管と、前記第2の共通ヘッダ配管から前記被冷却体の各々に水を分岐させる被冷却体流入側配管と、前記ポンプ装置とを接続し、前記被冷却体と前記冷却装置との間で水が循環する流路を構成する配管系統と、を具備し、
    前記配管系統は、前記地下変電所の通常運用時に同時に使用され、前記被冷却体と前記冷却装置との間で水を個別に循環させる第1の流路および第2の流路を備え、
    前記被冷却体流出側配管を前記第1の共通ヘッダ配管の端部周辺に集め、
    前記第1の流路および前記第2の流路は、前記地下変電所の通常運用時に前記被冷却体を冷却するのに必要とされる水量の50%以上100%未満の水を通水可能に構成されたことを特徴とする地下変電所変電設備冷却システム。
  2. 前記冷却装置流出側配管を前記第2の共通ヘッダ配管の端部周辺に集めたことを特徴とする請求項1記載の地下変電所変電設備冷却システム。
  3. 前記第1の共通ヘッダ配管、前記第2の共通ヘッダ配管、前記被冷却体流出側配管、前記冷却装置流入側配管、前記冷却装置流出側配管および前記冷却装置流入側配管のそれぞれが二重化される一方、
    前記被冷却体流出側配管の各々には、前記被冷却体流出側配管と前記第1の共通ヘッダ配管とを接続する流路を開閉する被冷却体流出側手動弁が、
    前記冷却装置流入側配管の各々には、前記冷却装置流入側配管と前記第1の共通ヘッダ配管とを接続する流路を開閉する冷却装置流入側手動弁が、
    前記冷却装置流出側配管の各々には、前記冷却装置流出側配管と前記第2の共通ヘッダ配管とを接続する流路を開閉する冷却装置流出側手動弁が、
    前記被冷却体流入側配管の各々には、前記被冷却体流入側配管と前記第2の共通ヘッダ配管とを接続する流路を開閉する被冷却体流入側手動弁が、それぞれ設置され、
    前記地下変電所の変電設備を停止させることなく、前記被冷却体のうち一台、前記冷却装置のうち一台、前記ポンプ装置のうち一台、前記二重化された第1の共通ヘッダ配管の一方、前記二重化された第2の共通ヘッダ配管の一方、前記二重化された被冷却体流出側配管の一方、前記二重化された冷却装置流入側配管の一方、前記二重化された冷却装置流出側配管の一方、および、前記二重化された被冷却体流入側配管の一方を前記配管系統から切り離し可能に構成されることを特徴とする請求項1または2記載の地下変電所変電設備冷却システム。
  4. 前記第1の共通ヘッダ配管は、同一管径の単一部品として構成されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の地下変電所変電設備冷却システム。
  5. 前記被冷却体流出側配管と前記第1の共通ヘッダとの接続箇所は、
    T字状に構成された異径Tピース、および
    T字の交点を突出させ、その先端を封止した異径クロスピース
    から選択されるいずれかの異径継手で構成され、
    このうち、前記第1の共通ヘッダ配管の一端で前記第1の共通ヘッダ配管と接続される異径継手は、前記第1の共通ヘッダと接続される接続部と対向する反対側の接続部を封止して構成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の地下変電所変電設備冷却システム。
  6. 前記被冷却体流出側配管のうち一の被冷却体流出側配管は、前記第1の共通ヘッダ配管の一端で前記第1の共通ヘッダ配管と接続される一方、前記冷却装置流入側配管のうち一の冷却装置流入側配管は、前記第1の共通ヘッダ配管の他端で前記第1の共通ヘッダ配管と接続されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の地下変電所変電設備冷却システム。
  7. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の地下変電所変電設備冷却システムを用い、
    前記地下変電所の通常運用時に、前記第1の流路および前記第2の流路を同時に使用して前記第1の流路および前記第2の流路に水を循環させることを特徴とする地下変電所変電設備冷却方法。
  8. 前記地下変電所の通常運用時には両方とも開いて水が循環している前記第1の流路および前記第2の流路の何れか一方を閉じ、残りの開いている流路によって、前記被冷却体と前記冷却装置との間での水の循環を継続させることを特徴とする請求項記載の地下変電所変電設備冷却方法。
  9. 前記第1の流路および前記第2の流路の何れか一方を閉じることによって、残った一の流路を流れる水の流速を自動的に加速させた状態で前記被冷却体の冷却を継続することを特徴とする請求項記載の地下変電所変電設備冷却方法。
  10. 前記第1の流路および前記第2の流路がステンレス配管で構成される場合、前記第1の流路および前記第2の流路の何れか一方を閉じて残った一の流路を流れる水の流速は、閉じる前の流速より速く、かつ、3m/s以下であることを特徴とする請求項9記載の地下変電所変電設備冷却方法
JP2010064999A 2010-03-19 2010-03-19 地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法 Active JP5398010B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010064999A JP5398010B2 (ja) 2010-03-19 2010-03-19 地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010064999A JP5398010B2 (ja) 2010-03-19 2010-03-19 地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011200039A JP2011200039A (ja) 2011-10-06
JP5398010B2 true JP5398010B2 (ja) 2014-01-29

Family

ID=44877550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010064999A Active JP5398010B2 (ja) 2010-03-19 2010-03-19 地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5398010B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5622452B2 (ja) * 2010-06-21 2014-11-12 東芝プラントシステム株式会社 地下変電所変電設備冷却システム取替方法
CN106159770A (zh) * 2016-08-25 2016-11-23 国网山东省电力公司阳信县供电公司 一种带应急报警装置的地埋式变电站
KR102127145B1 (ko) * 2019-11-26 2020-06-26 주식회사 에스와이피앤디 지하 매설 설비

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0460252A1 (de) * 1990-06-05 1991-12-11 Siemens Aktiengesellschaft Dampferzeuger und Verfahren zur Wärmeabfuhr aus einem Dampferzeuger
JP3154874B2 (ja) * 1993-08-04 2001-04-09 株式会社東芝 ガス絶縁変圧器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011200039A (ja) 2011-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5398010B2 (ja) 地下変電所変電設備冷却システム、および地下変電所変電設備冷却方法
KR101222119B1 (ko) 직렬식 난방 및 급탕시스템
CN110207523B (zh) 一种核电厂设备冷却水多级降温系统
JP6420040B2 (ja) 地下変電所の緊急時変圧器冷却システムおよび緊急時変圧器冷却方法
WO2019211905A1 (ja) 空気調和装置
CN209845599U (zh) 一种冷却装置及服务器机柜系统
JP2008224155A (ja) 氷蓄熱式熱源機装置及びその制御方法
JP4970072B2 (ja) 水冷配管システム及び水冷配管システムにおけるユニット交換方法
CN111491482A (zh) 一种冷却装置、服务器机柜系统及故障处理方法
CN110542270A (zh) 一种pcw系统专用冷却机组
JP6118065B2 (ja) 水冷式空調システム及びその運転制御方法
CN113783361B (zh) 冷却系统
JP5622452B2 (ja) 地下変電所変電設備冷却システム取替方法
CN115811862A (zh) 数据中心空调冷冻水集中分配模块
JP5247190B2 (ja) 貯湯式給湯システム
JP2008309347A (ja) 空調システム
CN216057970U (zh) 双循环冷却系统
WO2020034596A1 (zh) 一种减压系统的热力平衡系统
Kummert et al. Transient thermal analysis of a data centre cooling system under fault conditions
JP4260787B2 (ja) 地域熱供給システム及び地域熱供給システムの熱供給プラント切換え方法
CN206962723U (zh) 一种用于整流柜的气液热交换系统
KR101121027B1 (ko) 공유 증기공급계통을 갖는 다중 원자로 시스템
CN207166942U (zh) 冷冻水分配单元cdu
CN214800479U (zh) 双循环冷却系统
RU48031U1 (ru) Этажный узел отопления с возможностью аварийного сброса давления и отключения

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20111213

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5398010

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250