(第一実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図17にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10と該パチンコ遊技機10が遊技場の遊技機設置設備(遊技島)に設置された際に並設される遊技媒体貸出用ユニットとしてのカードユニット装置11が略示されている。カードユニット装置11には、遊技者に貸し出される貸出用遊技媒体としての遊技球(貸し球)と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口11aが設けられている。カードユニット装置11は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっている。具体的に言えば、カードユニット装置11は、投入時にプリペイドカードの残金(価値)を読込むとともに、貸し球の払出しに伴ってプリペイドカードの残金(価値)を書き替える。
パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠13が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠13の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠13に重なるように組み付けられている。このため、中枠13は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口15を有するとともに、該窓口15の下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)16を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口15を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠13に装着される。また、前枠14には、窓口15のほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部17と、左側枠用ランプ部18と、右側枠用ランプ部19とが配置されている。各枠用ランプ部17,18,19は、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズ17a,18a,19aで覆って構成されている。
前枠14には、窓口15の左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ20と、右スピーカ21とが配置されている。左スピーカ20と右スピーカ21は、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ20及び右スピーカ21の装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠13の前面側であって前枠14の下部には、上皿16から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)23が装着されている。また、中枠13の前面側であって下皿23の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル24が装着されている。また、前枠14には、下皿23の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ25が配置されている。下スピーカ25は、中枠13に装着されている。
上皿16には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口16aが設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路16bが連設されており、さらに右方側に貯留通路16b内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿16に貯留された遊技球は、貯留通路16bにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル24の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿23には、上皿16から溢れ出て流下した遊技球の出口23aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部23bが遊技球の出口23aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル24の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール26が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール26によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路26aが形成されるとともに、誘導レール26の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール26の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)27が装着されている。表示枠体27の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口27aが形成されており、当該セット口27aに整合して表示枠体27には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示装置及び演出実行手段としての演出表示装置28が装着されている。演出表示装置28には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置28の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。また、表示枠体27には、発光により発光演出を行う盤用ランプ部27bが装着されている。
また、表示枠体27の左下方には、特別図柄表示装置30が設けられている。特別図柄表示装置30は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。そして、本実施形態では、特別図柄として、図3に示す100種類の大当り図柄と、1種類のはずれ図柄が用意されている。
演出表示装置28と特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置30では特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置28では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、演出表示装置28と特別図柄表示装置30には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄(大当り表示結果)又ははずれ図柄(はずれ表示結果)が確定的に停止表示される。このとき、特別図柄表示装置30と演出表示装置28では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定的に停止表示(確定停止表示)され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。
本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成されるとともに、例えば、大当り図柄は全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成される一方で、はずれ図柄は全列が同一の飾り図柄にならない組み合わせで構成される。本実施形態において演出表示装置28には、各列毎に、「1」〜「8」までの数字が飾り図柄として表示されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置28の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置30の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置28を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置30よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出や予告演出)が行われる演出表示装置28の表示内容に注目し、該演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
また、表示枠体27の右下方には、普通図柄表示装置31が設けられている。普通図柄表示装置31は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。普通図柄表示装置31では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う当りか否か(開閉羽根35の開動作により下始動入賞口34を開放するか否か)の内部抽選(当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示装置31では、当り抽選で当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで当り図柄が確定停止表示される一方で、当り抽選ではずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームではずれ図柄が確定停止表示される。
また、表示枠体27の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口33aを有する上始動入賞口33と遊技球の入球口34aを有する下始動入賞口34が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口33は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口33aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口34は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根35を備えており、開閉羽根35が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口34aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口34は、開閉羽根35が開動作して入球口34aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口33には、入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1(図4に示す)が配設されているとともに、下始動入賞口34には、入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2(図4に示す)が配設されている。上始動入賞口33と下始動入賞口34は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。従って、上始動入賞口33と下始動入賞口34は、入賞検知手段となる。また、下始動入賞口34は開閉羽根35が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根35が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。
また、表示枠体27であって、演出表示装置28(画像表示部GH)の上方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う上大入賞口扉38を備えた特別入賞手段としての上大入賞口(特別電動役物)39が配設されている。上大入賞口39には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図4に示す)が配設されている。上大入賞口39は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。また、下始動入賞口34の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う下大入賞口扉40を備えた特別入賞手段としての下大入賞口(特別電動役物)41が配設されている。下大入賞口41には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW4(図4に示す)が配設されている。下大入賞口41は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。本実施形態のパチンコ遊技機10は、2つの大入賞口を有し、遊技盤YBの上側と下側のそれぞれに各1つの大入賞口が配設されている。
そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉(上大入賞口扉38又は下大入賞口扉40)が開動作して大入賞口(上大入賞口39又は下大入賞口41)が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉の開動作により大入賞口が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過する、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球する、の何れか一方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。本実施形態において、表示枠体27の左下方であって、特別図柄表示装置30の左方には、今回付与される大当り遊技の規定ラウンド数、すなわち今回の大当り遊技で行われるラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド遊技回数報知装置RHが設けられている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、図3に示すように、規定ラウンド数を「2回」又は「16回」に設定した大当り遊技が付与されるようになっている。このため、ラウンド遊技回数報知装置RHでは、規定ラウンド数を「2回」又は「16回」に設定した大当り遊技が付与されることが報知される。なお、ラウンド遊技回数報知装置RHは、今回付与される大当り遊技の規定ラウンド数を、ランプの発光によって報知する。
また、表示枠体27の左方の遊技領域H1には、普通図柄作動ゲート42が配設されている。普通図柄作動ゲート42の奥方には、該普通図柄作動ゲート42へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW5(図4に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート42は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、図2に示すように、遊技盤YBの下部には、保留表示器Raが配設されている。保留表示器Raは、上始動入賞口33又は下始動入賞口34に遊技球が入賞検知されたことを契機に記憶され、実行が保留されている図柄変動ゲーム数を示す始動保留球を表示する表示器であり、保留表示器Raの表示内容によって保留されている図柄変動ゲームの回数が報知される。また、画像表示部GHは、実行が保留されている図柄変動ゲーム数を示す始動保留球を、その表示内容により示すことができるようになっている。
詳しく説明すると、前記始動保留球は、上始動入賞口33又は下始動入賞口34に遊技球が入賞検知されたことを契機に、1加算されて機内部(主制御用RAM45c)に記憶されるようになっている。また、前記始動保留球は、図柄変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)されるようになっている。そして、保留表示器Raは、7セグメントLED型の発光装置で構成されており、表示された数字により始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を表示するようになっている。例えば、保留表示器Raが、「1」と表示している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを報知している。また、画像表示部GHは、上始動入賞口33又は下始動入賞口34に遊技球が入賞検知されたことを契機に、記憶される始動保留球に基づく図柄変動ゲームが何番目に実行されるかを示す保留記憶数を保留表示画像Gaにより報知するようになっている。
保留表示画像Gaは、その表示位置により各保留記憶数とそれぞれ対応付けられており、どの表示位置に保留表示画像Gaが表示されているかにより、保留記憶数が認識できるようになっている。例えば、図2において、左端に表示される保留表示画像Ga1が、保留記憶数「1」に対応し、左から2番目に表示される保留表示画像Ga2が、保留記憶数「2」に対応し、左から3番目に表示される保留表示画像Ga3が、保留記憶数「3」に対応し、左から4番目(右端)に表示される保留表示画像Ga4が、保留記憶数「4」に対応する。そして、保留表示画像Ga1,Ga2(2つの保留表示画像Ga)が表示されている場合には2回の図柄変動ゲームが保留中であることを報知している。従って、遊技者は、図柄変動ゲームが実行されるときには、保留されている図柄変動ゲームの回数が減ることを認識できる。また、遊技者は、上始動入賞口33又は下始動入賞口34に遊技球が入賞検知されたことを契機に、記憶される始動保留球に基づく図柄変動ゲームが何番目に実行されるかを、表示される保留表示画像Gaの位置及び個数(すなわち、保留記憶数)により、認識することができる。なお、保留記憶数は所定の上限数(本実施形態では4)まで累積されるようになっている。すなわち、実行が保留される図柄変動ゲーム数には、所定の上限数(4)が存在するようになっている。また、図2に示すように、保留表示画像Gaは、画像表示部GHの表示領域のうち、下部に表示されるようになっている。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(下大入賞口41よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口43が形成されている。アウト球口43を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率から高確率に変動する確変状態を付与する機能である。また、確変状態が付与されると、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート42の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率(当り当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようになっている。下始動入賞口34の開閉羽根35は、入球率向上状態が付与されている場合と、入球率向上状態が付与されていない通常状態の場合とでは、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。入球率向上状態が付与されていないとき、普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根35が1回開放し、開放してから100ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。また、入球率向上状態が付与されているときに普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根35が開放する回数が増加(例えば、3回)するとともに、1回の開放において開放してから1400ms(通常状態に比較して長い時間)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根35は、入球率向上状態が付与されている場合、入球率向上状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、確変状態は、次の大当りが生起される迄の間又は予め決められた回数の図柄変動ゲームが実行されるまで、付与される。なお、本実施形態では、10000回の図柄変動ゲームが実行されるまで確変状態が付与されるため、実質的には、次の大当り遊技まで確変状態が付与されることとなる。すなわち、確変状態は、次に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「時短」と示す)機能を備えている。時短機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)として、入球率向上状態を特典として付与する機能である。また、時短状態が付与されると、大当りの抽選確率は低確率であるが、入球率向上状態が特典として付与されるようになっている。すなわち、開閉羽根35は、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。そして、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、時短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する(抽選確率が高確率である状態が付与される)大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(抽選確率が低確率である非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、飾り図柄による大当り図柄の種類から、大当りの種類を認識できないように構成されている。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10で付与される大当り遊技の種類について、図3をもとに詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、3種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技の種類が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、3種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技を付与するかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において100種類の特別図柄の大当り図柄は、図3に示すように、特別図柄A、特別図柄B、特別図柄Cの3種類に分類されている。
そして、特別図柄Aには70種類の大当り図柄が、特別図柄Bには10種類の大当り図柄が、特別図柄Cには20種類の大当り図柄がそれぞれ属している。このように特別図柄を振分けた場合、特別図柄Aに基づく大当り遊技は大当り全体の70%(100分の70)となり、特別図柄Bに基づく大当り遊技は大当り全体の10%(100分の10)となり、特別図柄Cに基づく大当り遊技は大当り全体の20%(100分の20)となる。
特別図柄Aに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「16回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口(本実施形態では下大入賞口41)を「1回」開放させることにより大当り遊技中に大入賞口を「16回(16ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。この大当り遊技は、下大入賞口41を開放させて行い、その大当り遊技終了後には確変状態(次の大当り遊技まで)及び入球率向上状態(次の大当り遊技まで)が付与れるようになっている。以下、特別図柄Aに基づく大当り遊技を「16R確変大当り遊技」と示す。そして、16R確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「8000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「11000(ms)」が設定されている。また、16R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「8球」に設定されている。
特別図柄Bに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「2回」とし、1回のラウンド遊技中に、大入賞口(本実施形態では上大入賞口39)を「1回」開放させることにより大当り遊技中に上大入賞口39を「2回」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Bに基づく大当り遊技を「2R確変大当り遊技」と示す。2R確変大当り遊技は、上大入賞口39を開放させて行い、その大当り遊技終了後には確変状態(次の大当り遊技まで)及び入球率向上状態(最大100回)が付与されるようになっている。そして、2R確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「40(ms)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「600(ms)」が、エンディング演出時間として「2902(ms)」が設定されている。また、2R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。
特別図柄Cに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「2回」とし、1回のラウンド遊技中に、大入賞口(本実施形態では上大入賞口39)を「1回」開放させることにより大当り遊技中に上大入賞口39を「2回」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Cに基づく大当り遊技を「2R非確変大当り遊技」と示す。2R非確変大当り遊技は、上大入賞口39を開放させて行い、その大当り遊技終了後には時短状態(最大100回)が付与されるようになっている。そして、2R非確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「40(ms)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「600(ms)」が、エンディング演出時間として「2902(ms)」が設定されている。また、2R非確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。このように2R非確変大当り遊技における上大入賞口39の開放態様は、2R確変大当り遊技における上大入賞口39の開放態様と同じであるため、上大入賞口39の開放態様から大当り遊技終了後、確変状態が付与されるか否かを判断できないようになっている。
次に、パチンコ遊技機10の構成について図4にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御装置としての主制御基板45が装着されている。主制御基板45は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板46と、演出表示制御基板47と、音声・ランプ制御基板48が装着されている。本実施形態では、サブ統括制御基板46と、演出表示制御基板47と、音声・ランプ制御基板48によって副制御装置が構成されている。
サブ統括制御基板46は、主制御基板45が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48を統括的に制御する。演出表示制御基板47は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置28の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板48は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部17〜19,27bの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ20,21,25の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板45には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU45aと、主制御用CPU45aの制御プログラムを格納する主制御用ROM45bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM45cが設けられている。主制御用CPU45aには、主制御用ROM45bと主制御用RAM45cが接続されている。また、主制御用CPU45aには、上始動入賞口33に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口34に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU45aには、上大入賞口39に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、下大入賞口41に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW4と、普通図柄作動ゲート42を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW5が接続されている。また、主制御用CPU45aには、図柄表示基板49を介して、特別図柄表示装置30と普通図柄表示装置31が接続されている。図柄表示基板49は、特別図柄表示装置30及び普通図柄表示装置31と対応する位置にそれぞれ装着されており、主制御基板45が出力する制御信号を入力し、特別図柄表示装置30及び普通図柄表示装置31の表示内容を制御する。また、主制御用CPU45aは、保留表示器Raと接続されており、保留表示器Raの表示内容を変更させることができるようになっている。
主制御用CPU45aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動パターン振分用乱数及びリーチ判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM45cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理を実行する。大当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、図柄変動ゲームの変動時間と演出内容(大当り演出、はずれ演出など)を特定する変動パターンを決定する際に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、図柄変動ゲームでリーチ演出を実行させるか否かのリーチ判定で用いる乱数である。大当り図柄用乱数は、大当りとする場合に特別図柄表示装置30に確定停止表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。そして、特別図柄の種類により、大当り遊技の種類及び大当り遊技終了後に確変状態が付与されるか否かを決定するため、大当り図柄用乱数が、確変判定用乱数となる。また、特別図柄A,Bを最終停止図柄として指定する大当り図柄用乱数が、確変判定値となる。また、本実施形態の主制御用CPU45aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
主制御用ROM45bには、前記制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値など)が記憶されている。変動パターンは、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間と演出内容を特定するためのパターンである。この変動パターンに基づき特別図柄表示装置30では、特別図柄の変動が開始してから、変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止表示される図柄変動ゲームが実行される。一方、変動パターンに基づき演出表示装置28では、飾り図柄の変動が開始してから、変動パターンで特定される演出内容で各種遊技演出が行われるとともに変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームが実行される。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。そして、各変動パターンには、変動パターン振分用乱数が1又は複数個振り分けられている。
変動パターンは、図5に示すように、大当り抽選に当選した際に選択される大当り演出用の変動パターンP1〜P4と、大当り抽選に当選しなかったはずれの場合に選択されるはずれ演出用の変動パターンP5〜P8とからなる。
より詳しく説明すると、本実施形態において大当り演出用の変動パターンには、16R確変大当り遊技が決定された際に選択される大当り演出用の変動パターンP1〜P3がある。また,大当り演出用の変動パターンには、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が決定された際に選択される変動パターンP4がある。また、はずれ演出用の変動パターンには、リーチの図柄組み合わせを形成し、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P7と、リーチを形成せずにはずれとするリーチなしはずれ演出(以下、これを単にはずれ演出と示す)用の変動パターンP8とがある。従って、変動パターンP4に基づく図柄変動ゲームの演出内容から、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技のうちいずれが付与されるかを判別することができないようになっている。
また、大当り演出では、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的に大当り図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれリーチ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。なお、特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。
また、本実施形態において、大当り演出用の変動パターンP1〜P4及びはずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P7に基づく図柄変動ゲームでは、リーチ演出R1〜R3のうち、いずれかのリーチ演出が行われるようになっている。前記リーチ演出は、飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
そして、本実施形態では、リーチ演出の種類に応じて、大当り遊技が付与される割合(大当り信頼度又は大当り期待度)を異ならせている。より詳しく言えば、リーチ演出R1→リーチ演出R2→リーチ演出R3(リーチ演出R3が一番高い)の順で、大当り遊技が付与される割合が高くなるように設定されている。これは、リーチ演出R1→リーチ演出R2→リーチ演出R3(リーチ演出R3が一番高い)の順番で、大当り遊技が付与される期待度(可能性)が高まることを示している。大当り遊技が付与される割合は、各リーチ演出が行われる変動パターンを大当り演出用とはずれリーチ演出用に振り分ける際の振り分け態様に応じて決定される。
即ち、リーチ演出の大当り遊技が付与される割合を高くするためには、当該リーチ演出が出現する割合(全体の割合)に対して、大当りの場合に当該リーチ演出が出現する割合を高めると共にはずれリーチの場合に当該リーチ演出が出現する割合を低める(又はいずれか一方を行う)ように変動パターンを振り分ければよい。このように大当り遊技が付与される割合を異ならせることにより、リーチの図柄組み合わせが表示され、リーチ演出が行われた場合には、当該リーチ演出の種類に応じて遊技者が抱く大当りへの期待感を変化させることができる。また、リーチ演出R3が実行されると、画像表示部GHの表示領域一杯にリーチ演出が実行されるようになっており、保留表示画像Gaがリーチ演出終了直前まで一旦表示されなくなっている。
主制御用ROM45bに記憶される大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。例えば、大当り判定用乱数の取り得る数値は、「0(零)」〜「599」までの全600通りの整数に設定されているため、その値の中から大当り判定値として2つの値を設定した場合、大当り判定が肯定判定される割合、すなわち大当りの当選確率は600分の2(300分の1)となる。なお、通常状態と、確変状態では、大当り判定値の数が異なり、確変状態の方が大当り判定値の数が多くなっている。例えば、本実施形態において、通常状態(非確変状態)では、大当り判定値として2個の値(7,307)を取り得るように設定されており、確変状態では、大当り判定値として10個の値(7,29,108,155,245,307,376,412,489,557)を取り得るように設定されている。これより、確変状態時、大当り判定における当選確率が高くなる。また、本実施形態の大当り判定値の中には、確変状態及び通常状態のいずれの状態であっても、大当り判定値となる共通大当り判定値(7,307)が設定されている。また、本実施形態の大当り判定値の中には、確変状態のとき、大当り判定値となる確変用大当り判定値(29,108,155,245,376,412,489,557)が設定されている。これにより、共通大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したときには、確変状態の有無にかかわらず、大当りとなる一方、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したときには、確変状態が付与されているときのみ、大当りとなる。
また、主制御用ROM45bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、図柄変動ゲームがはずれとなる場合に、リーチ演出を実行させるか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。なお、リーチ判定値は、図6に示すように、入球率向上状態の有無及び保留記憶数により、その数が異なっている。具体的には、図6に示すように、入球率向上状態が付与されていないとき、保留記憶数が「0」「1」の場合、リーチ判定値は、「0〜31」となっている。入球率向上状態が付与されていないとき、保留記憶数が「2」の場合、リーチ判定値は、「0〜15」となっている。入球率向上状態が付与されていないとき、保留記憶数が「3」以上の場合、リーチ判定値は、「0〜2」となっている。また、図6に示すように、入球率向上状態が付与されているとき、リーチ判定値は、「0〜2」となっている。
変動パターン振分用乱数は、図5に示すように、変動パターン毎に振り分けられている。また、変動パターン振分用乱数は、16R大当り演出、2R大当り演出、はずれリーチ演出、はずれ演出の演出内容毎に振分個数を異ならせている。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU46aと、統括制御用CPU46aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM46bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM46cが設けられている。統括制御用CPU46aには、統括制御用ROM46bと統括制御用RAM46cが接続されている。そして、統括制御用CPU46aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU47aと、表示制御用CPU47aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM47bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM47cが設けられている。表示制御用CPU47aには、演出表示装置28(画像表示部GH)が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU47aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。表示制御用ROM47bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47が実行する制御内容を説明する。最初に、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47が実行する制御内容として、図柄変動ゲームの実行に係る制御内容を説明する。まず、遊技球が入賞検知された際となる特別図柄入力処理について説明する。特別図柄入力処理は、所定周期(本実施形態では4ms)毎に実行されるようになっている。
主制御基板45の主制御用CPU45aは、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1,SW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM45cに記憶されている保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU45aは、保留記憶数を1加算(+1)し、保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU45aは、保留判定を肯定判定している場合、大当り判定用乱数の値と、大当り図柄用乱数の値と、リーチ判定用乱数の値と、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、その取得した乱数の値を加算後の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM45cの所定の記憶領域に格納する。また、主制御用CPU45aは、保留記憶数を1加算した際、1加算後の保留記憶数を表すように保留表示器Raの表示内容を変更させる。また、主制御用CPU45aは、保留記憶数を1加算した際、1加算後の保留記憶数を表すように画像表示部GHの表示内容を変更させるために、1加算後の保留記憶数を指定する保留コマンドを出力する。なお、主制御用CPU45aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える保留記憶数の書き換えを行わないとともに、各種乱数の値を取得しない。
次に、特別図柄開始処理について図7に基づき説明する。主制御用CPU45aは、所定周期毎に特別図柄開始処理を実行するようになっている。
主制御用CPU45aは、まず、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、保留記憶数を読み出し(ステップS12)、保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13の判定結果が否定の場合(保留記憶数=0の場合)、特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU45aは、保留記憶数の数を「1」減算(−1)する(ステップS14)。また、ステップS14の処理と共に、主制御用CPU45aは、当該保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM45cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、大当り図柄用乱数及び変動パターン振分用乱数の各値を取得する(ステップS15)。
ステップS14及びステップS15の処理について詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、最も早く記憶した(最先の)保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を読み出す。また、主制御用CPU45aは、乱数を読み出した後、保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU45aは、保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU45aは、保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶する。また、主制御用CPU45aは、保留記憶数を1減算した際、1減算後の保留記憶数を表すように画像表示部GHの表示内容を変更させるために、1減算後の保留記憶数を指定する保留コマンドを出力する。また、主制御用CPU45aは、1減算後の保留記憶数を表すように保留表示器Raの表示内容を変更させる。
次に、主制御用CPU45aは、取得した大当り判定用乱数の値が主制御用ROM45bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS16)。より詳しくは、ステップS16において、主制御用CPU45aは、遊技状態が通常状態(非確変状態)である場合、大当り判定用乱数の値が、共通大当り判定値(7,307)と一致するか否かを判定する。一方、ステップS16において、主制御用CPU45aは、遊技状態が確変状態である場合、大当り判定用乱数の値が、共通大当り判定値(7,307)又は確変用大当り判定値(29,108,155,245,376,412,489,557)と一致するか否かを判定する。
ステップS16の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU45aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS17)。そして、主制御用CPU45aは、取得した大当り図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から特別図柄表示装置30にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS18)。その後、主制御用CPU45aは、決定した最終停止図柄から大当り遊技の種類を特定し、大当り演出用の変動パターンP1〜P4の中から変動パターンを決定する(ステップS19)。より詳しくは、主制御用CPU45aは、特別図柄Aを決定した場合(16R確変大当り遊技を決定した場合)、変動パターンP1〜P3の中から、保留記憶数に対応付けられた変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを決定する。また、主制御用CPU45aは、特別図柄B,Cを決定した場合(2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技を決定した場合)、変動パターンP4を変動パターンとして決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU45aは、サブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に対し、出力処理にて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する為の処理等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS20)。
具体的に言えば、主制御用CPU45aは、決定された変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力処理において出力するために、演出制御用送信バッファに記憶(格納)させる。なお、演出制御用送信バッファは、主制御用RAM45cに設けられている。また、主制御用CPU45aは、最終停止図柄を指定する特別図柄指定コマンドを、変動パターン指定コマンドの後に出力するように、演出制御用送信バッファに記憶する。同時に、主制御用CPU45aは、特別図柄を変動開始させるように特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU45aは、特別図柄開始処理を終了する。
特別図柄開始処理終了後、主制御用CPU45aは、出力処理において、演出制御用送信バッファに記憶(格納)されている各種コマンドを記憶順(格納順)に通信線を介してサブ統括制御基板46に出力するようになっている。これにより、主制御用CPU45aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを出力することとなる。なお、演出制御用送信バッファには、変動パターン指定コマンドや特別図柄指定コマンドに限らず、遊技機を制御するための各種制御コマンドが記憶されるようになっている。制御コマンドとしては、例えば、エラー処理の結果に出力されるエラーコマンドや、賞球払い出しを指示する賞球コマンド、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンド、大当り遊技実行時に使用されるオープニングコマンド、エンディングコマンドなどが存在する。また、プログラムによって決定される処理順によって(処理によって決定された制御コマンドの順番によって)、制御コマンドの記憶順が予め決められている。また、演出制御用送信バッファは、専用の通信線が用意されており、当該通信線には、他のバッファからコマンドが入出力されることがないようになっている。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU45aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。また、主制御用CPU45aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力処理にて出力するように、演出制御用送信バッファに記憶するようになっている。これにより、その後、主制御用CPU45aは、出力処理にて全図柄停止コマンドを出力することとなる。
一方、ステップS16の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU45aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS21)。本実施形態では、主制御用CPU45aは、ステップS16の大当り判定時に使用した大当り判定用乱数と共に取得した(共に同じ保留記憶数に対応付けられて記憶されていた)リーチ判定用乱数が、リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。なお、リーチ判定値は、前述した図6に示すように、リーチ判定時の入球率向上状態の有無及び保留記憶数によりその値が変更されるようになっている。
そして、ステップS21の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU45aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置30にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS22)。次に、主制御用CPU45aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P7の中から変動パターンを決定する(ステップS23)。より詳しくは、主制御用CPU45aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P7の中から、保留記憶数に対応付けられた変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを決定する。
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU45aは、ステップS20の処理に移行し、サブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に対し、所定の制御コマンドを出力するために制御コマンドを演出制御用送信バッファに記憶する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。具体的に言えば、主制御用CPU45aは、決定された変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力処理において出力するために、演出制御用送信バッファに記憶(格納)させる。また、主制御用CPU45aは、最終停止図柄を指定する特別図柄指定コマンドを、変動パターン指定コマンドの後に出力するように、演出制御用送信バッファに記憶する。同時に、主制御用CPU45aは、特別図柄を変動開始させるように特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU45aは、特別図柄開始処理を終了する。特別図柄開始処理終了後、主制御用CPU45aは、出力処理において、演出制御用送信バッファに記憶(格納)されている各種コマンドを記憶順(格納順)に通信線を介してサブ統括制御基板46に出力するようになっている。これにより、主制御用CPU45aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを出力することとなる。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU45aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。また、主制御用CPU45aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力処理にて出力するように、演出制御用送信バッファに記憶するようになっている。これにより、その後、主制御用CPU45aは、出力処理にて全図柄停止コマンドを出力することとなる。
一方、ステップS21の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU45aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置30にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS24)。次に、主制御用CPU45aは、はずれ演出用の変動パターンP8を決定する(ステップS25)。
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU45aは、ステップS20の処理に移行し、サブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に対し、所定の制御コマンドを出力するために制御コマンドを演出制御用送信バッファに記憶する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。具体的に言えば、主制御用CPU45aは、決定された変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力処理において出力するために、演出制御用送信バッファに記憶(格納)させる。また、主制御用CPU45aは、最終停止図柄を指定する特別図柄指定コマンドを、変動パターン指定コマンドの後に出力するように、演出制御用送信バッファに記憶する。同時に、主制御用CPU45aは、特別図柄を変動開始させるように特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU45aは、特別図柄開始処理を終了する。特別図柄開始処理終了後、主制御用CPU45aは、出力処理において、演出制御用送信バッファに記憶(格納)されている各種コマンドを記憶順(格納順)に通信線を介してサブ統括制御基板46に出力するようになっている。これにより、主制御用CPU45aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを出力することとなる。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU45aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。また、主制御用CPU45aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力処理にて出力するように、演出制御用送信バッファに記憶するようになっている。これにより、その後、主制御用CPU45aは、出力処理にて全図柄停止コマンドを出力することとなる。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンを図柄変動ゲーム終了時まで統括制御用RAM46cに記憶する。また、統括制御用CPU46aは、その変動パターン指定コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、特別図柄指定コマンドを入力した際、当該特別図柄指定コマンドにより大当り図柄が指定されている場合には、その指定された特別図柄の大当り図柄を統括制御用RAM46cに記憶する。また、統括制御用CPU46aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。
また、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンの種類と特別図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)の種類から、演出表示装置28で実行される図柄変動ゲームにおいて導出する飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、統括制御用CPU46aは、大当り演出用の変動パターンが指定され、かつ指示された特別図柄が大当り図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとして大当り図柄を決定する。その際、統括制御用CPU46aは、特別図柄B,Cが指定された場合(2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が指定された場合)、飾り図柄による大当り図柄として、確変示唆の図柄組み合わせを決定するようになっている。本実施形態の確変示唆の図柄組み合わせは、[222][444]となっている。これにより、確変示唆の図柄組み合わせから、2ラウンドの大当り遊技終了後、確変状態が付与されるか否かを判断できないようになっている。一方、統括制御用CPU46aは、特別図柄Aが指定された場合(16R確変大当り遊技が指定された場合)、飾り図柄による大当り図柄として、確変状態が付与されることを報知する確変大当りの図柄組み合わせを決定するようになっている。本実施形態の確変大当りの図柄組み合わせは、[111][333][555][666][777][888]となっている。
また、統括制御用CPU46aは、はずれ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとしてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄の図柄組み合わせとしてリーチ図柄を含めずに(左右列の図柄が同一図柄とならないように)決定する。一方、統括制御用CPU46aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとしてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄の図柄組み合わせとしてリーチ図柄を含めて(左右列の図柄が同一図柄となるように)決定する。そして、飾り図柄を決定した統括制御用CPU46aは、飾り図柄を指示する飾り図柄指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM47bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。
そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲーム中に全図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄指定コマンドで指示された図柄を画像表示部GHに確定停止表示させるように画像表示部GHの表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。
次に、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47が実行する制御内容として、大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
主制御基板45の主制御用CPU45aは、大当り演出となる図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技を付与する。このとき、主制御用CPU45aは、大当り演出となる図柄変動ゲームの開始直前に決定した特別図柄(大当り図柄)の種類から、付与する大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に応じた制御を実行する。そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始直前に特別図柄として、16R確変大当り遊技に対応する特別図柄Aを決定している場合、16R確変大当り遊技処理を実行する。一方、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始直前に特別図柄として、2R確変大当り遊技に対応する特別図柄B又は2R非確変大当り遊技に対応する特別図柄Cの何れかを決定している場合、2R大当り遊技処理を実行する。
まず、16R確変大当り遊技に対応する特別図柄Aを決定している場合に実行される16R確変大当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU45aは、16R確変大当り遊技に対応する特別図柄Aが決定された場合、大当り遊技の開始に伴ってオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを統括制御用CPU46aに出力するように演出制御用送信バッファに記憶する。これにより、主制御用CPU45aは、出力処理にてオープニングコマンドを出力することとなり、オープニング演出を実行させることとなる。そして、オープニング演出の終了後、主制御用CPU45aは、16回のラウンド遊技を実行させる。これらの大当り遊技では、1回のラウンド遊技において大入賞口(本実施形態では下大入賞口41)が1回開放する。そして、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、すなわち下大入賞口41の開放時間は、図3に示すように、「25000(ms)」に設定されている。このため、主制御用CPU45aは、下大入賞口41を開放させてラウンド遊技を開始させると、ラウンド遊技時間が経過したか否かの判定と規定入球個数(本実施形態では8球)の遊技球が入球したか否かの判定を行う。また、主制御用CPU45aは、ラウンド遊技の開始時に、開始させたラウンド遊技の回数を示すラウンド開放指定コマンドを出力するように演出制御用送信バッファに記憶する。これにより、主制御用CPU45aは、出力処理にてラウンド開放指定コマンドをサブ統括制御基板46に出力することとなる。そして、主制御用CPU45aは、何れか一方を肯定判定すると、ラウンド遊技の終了条件が成立したことにより、下大入賞口41を閉鎖してラウンド遊技を終了させる。また、このとき、主制御用CPU45aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを出力するように演出制御用送信バッファに記憶する。これにより、主制御用CPU45aは、出力処理にてラウンド閉鎖指定コマンドを出力することとなる。なお、主制御用CPU45aは、下大入賞口41を開放させる場合には下大入賞口扉40を開動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力するとともに、下大入賞口41を閉鎖させる場合には下大入賞口扉40を閉動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(OFF信号)を出力する。
1回のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU45aは、ラウンド間インターバル時間(本実施形態では2100(ms))の経過後に、次のラウンド遊技を開始させるべく下大入賞口41を開放させる。そして、16回のラウンド遊技が終了したならば、主制御用CPU45aは、大当り遊技の終了に伴ってエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを出力するように演出制御用送信バッファに記憶する。これにより、主制御用CPU45aは、出力処理にてエンディングコマンドを出力することとなり、エンディング演出を実行させることとなる。
また、主制御用CPU45aは、特別図柄Aに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていないことを示している。また、各フラグは、主制御用RAM45cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。また、主制御用CPU45aは、特別図柄Aに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に、作動フラグに「1」を設定する。
次に、2R確変大当り遊技に対応する特別図柄B又は2R非確変大当り遊技に対応する特別図柄Cを決定している場合に実行される2R大当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU45aは、特別図柄B,Cが決定された場合、大当り遊技の開始に伴ってオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを出力するように演出制御用送信バッファに記憶する。これにより、主制御用CPU45aは、出力処理にてオープニングコマンドを出力することとなり、オープニング演出を実行させることとなる。そして、オープニング演出の終了後、主制御用CPU45aは、2回のラウンド遊技を実行させる。2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技において大入賞口(本実施形態では上大入賞口39)が1回開放する。そして、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、すなわち上大入賞口39の開放時間は、図3に示すように、「600(ms)」に設定されている。このため、主制御用CPU45aは、上大入賞口39を開放させてラウンド遊技を開始させると、ラウンド遊技時間が経過したか否かの判定と規定入球個数(本実施形態では9球)の遊技球が入球したか否かの判定を行う。また、主制御用CPU45aは、ラウンド遊技の開始時に、開始させたラウンド遊技の回数を示すラウンド開放指定コマンドを出力するように演出制御用送信バッファに記憶する。これにより、主制御用CPU45aは、出力処理にてラウンド開放指定コマンドを出力することとなる。そして、主制御用CPU45aは、何れか一方を肯定判定すると、ラウンド遊技の終了条件が成立したことにより、上大入賞口39を閉鎖してラウンド遊技を終了させる。また、このとき、主制御用CPU45aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを出力するように演出制御用送信バッファに記憶する。これにより、主制御用CPU45aは、出力処理にてラウンド閉鎖指定コマンドを出力することとなる。なお、主制御用CPU45aは、上大入賞口39を開放させる場合には上大入賞口扉38を開動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力するとともに、上大入賞口39を閉鎖させる場合には上大入賞口扉38を閉動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(OFF信号)を出力する。
1回のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU45aは、ラウンド間インターバル時間(本実施形態では1000(ms))の経過後に、次のラウンド遊技を開始させるべく上大入賞口39を開放させる。そして、2回のラウンド遊技が終了したならば、主制御用CPU45aは、大当り遊技の終了に伴ってエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを統括制御用CPU46aに出力するように演出制御用送信バッファに記憶する。これにより、主制御用CPU45aは、出力処理にてエンディングコマンドを出力することとなり、エンディング演出を実行させることとなる。エンディング演出が終了すると、主制御用CPU45aは、2R大当り遊技処理を終了する。
そして、主制御用CPU45aは、特別図柄Bに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。一方、主制御用CPU45aは、特別図柄Cに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に確変状態を付与することを示す確変フラグに「0」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。
また、主制御用CPU45aは、特別図柄Bに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に、作動フラグに「1」を設定するとともに、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。この作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。一方、主制御用CPU45aは、特別図柄Cに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に、作動フラグに「1」を設定するとともに、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。
そして、大当り遊技を終了させた主制御用CPU45aは、大当り終了時点における保留記憶数が「1」以上の場合、その始動保留球をもとに、図柄変動ゲームに係る処理を実行し、図柄変動ゲームを行わせる。一方、主制御用CPU45aは、大当り終了時点における保留記憶数が「0」の場合、上始動入賞口33又は下始動入賞口34に遊技球が入球する迄の間、図柄変動ゲームを実行させることなく、待機する。
以上のように、本実施形態の主制御用CPU45aが、大当り判定手段、乱数取得手段、確変判定手段、大当り付与手段、確変設定手段、変動パターン決定手段、図柄決定手段、リーチ判定手段、出力手段となる。また、主制御用RAM45cが、保留球記憶手段となる。また、主制御基板45が、演出指示手段となる。また、サブ統括制御基板46と演出表示制御基板47が、演出制御手段となる。
次に、サブ統括制御基板46の大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aは、オープニングコマンドを入力すると、大当り遊技の種類に応じてオープニング演出の演出内容を決定し、オープニング演出の演出内容を指示するオープニング演出コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、ラウンド開放指定コマンドを入力すると、大当り遊技の種類に応じたラウンド遊技中の演出を指示するために、ラウンド演出コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを入力すると、ラウンド閉鎖指定コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。そして、統括制御用CPU46aは、エンディングコマンドを入力すると、大当り遊技の種類に応じてエンディング演出の演出内容を決定し、エンディング演出の演出内容を指示するエンディング演出コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力し、大当り遊技の実行にかかる制御を終了する。なお、2R確変大当り遊技における遊技演出の演出内容と、2R非確変大当り遊技における遊技演出の演出内容は同一となっており、演出内容から確変状態が付与されるか否かを判定できないようになっている。
次に、演出表示制御基板47の大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するオープニング演出コマンドを入力すると、そのオープニング演出コマンドで指示された演出内容でオープニング演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するラウンド演出コマンドを入力すると、そのラウンド演出コマンドで指示された演出内容でラウンド演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。具体的には、大当り遊技におけるラウンド演出を実行させるように画像表示部GHの表示内容を制御する。なお、本実施形態では、ラウンド演出として、ラウンド数を報知する演出を行う。
また、表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するエンディング演出コマンドを入力すると、そのエンディング演出コマンドで指示された演出内容でエンディング演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。なお、音声・ランプ制御基板48は、オープニング演出コマンド、エンディング演出コマンド、ラウンド演出コマンドを入力すると、各種ランプ部17〜19,27bの発光態様及びスピーカ20,21,25の音声出力態様を制御する。すなわち、音声・ランプ制御基板48は、演出表示制御基板47と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。本実施形態においてサブ統括制御基板46、演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48は、ラウンド演出コマンドをもとに、大当り遊技中に実行する大当り中演出としてラウンド演出の演出内容を決定し、演出実行手段(演出表示装置28、各種ランプ部17〜19,27b、スピーカ20,21,25)に実行させる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が確変状態であることを遊技者に報知する確変報知モード演出(以下、「確変モード」と示す)を画像表示部GHで実行可能に構成されている。また、本実施形態では、遊技状態が確変状態であることに対して期待を持つことができることを遊技者に報知する確変示唆モード演出(以下、「確変示唆モード」)を画像表示部GHで実行可能に構成されている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、チャンスモード演出(以下、「CHモード」と示す)と、特別演出モード(以下、「特別モード」と示す)の2種類の確変示唆モードを実行可能に構成している。また、前記確変モード及び前記確変示唆モードのいずれでもない場合に、主に遊技状態が確変状態でないときに実行される確変状態でない可能性が高いことを遊技者に報知する通常モード演出(以下、「通常モード」と示す)を画像表示部GHで実行可能に構成されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において通常モード滞在中、実際には、確変状態であるか否かを遊技者に把握させていない秘匿状態であるので、遊技状態が確変状態である可能性が皆無であるというわけではないため、通常モードも確変示唆モードと定義付けることができる。
そして、本実施形態において、画像表示部GHでは、演出モードに応じて、図柄変動ゲーム中に表示される背景画像が変更されるようになっている。そして、遊技者は、画像表示部GHに表示される背景画像によりモード演出を認識させることができるようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10における背景画像は、図柄変動ゲームで表示される図柄を除いて構成し得る画像であり、図柄変動ゲームで変動表示される飾り図柄毎に対応付けて画像表示されるものとは異なっている。
なお、確変モードは、確変状態と入球率向上状態が共に次に大当り遊技が付与されるまでを上限として付与されている間に実行される演出(モード)となっている。また、CHモードは、入球率向上状態が付与されている場合であって100回を上限とする入球率向上状態が付与されている間に実行される演出(モード)となっている。また、特別モードと通常モードは、入球率向上状態が付与されていない間に実行される演出(モード)となっている。
次に、各演出モードの演出態様について説明する。通常モードの場合には、図8(a)に示すように、図柄変動ゲームを画像表示するための表示領域として単一の表示領域Qが形成され、その表示領域Qにおいて1つの図柄変動ゲームが画像表示されるようになっている。また、表示領域Qの下部に保留表示画像が表示されるようになっている。
また、確変モード及びCHモードの場合には、図8(b)に示すように、図柄変動ゲームを画像表示するための表示領域として単一の表示領域Qが形成され、その表示領域Qにおいて1つの図柄変動ゲームが画像表示されるようになっている。そして、確変モード及びCHモードの場合には、表示領域Qに保留表示画像が表示されないようになっている。
そして、特別モードでは、図8(c)に示すように、通常モードとは演出態様が異なり、図柄変動ゲームを画像表示するための表示領域として複数(本実施形態では4つ)の表示領域Q1,Q2,Q3,Q4が形成され、各表示領域Q1〜Q4において各1つの図柄変動ゲームが画像表示される。すなわち、特別モード時には、画像表示部GHの表示領域が4つの表示領域Q1〜Q4に等分割され、かつ各表示領域Q1〜Q4において独立した4つの図柄変動ゲームが行われる。
また、特別モード時の表示領域Q1〜Q4には、各表示領域Q1〜Q4の左右方向に延びる1本の有効ラインY(二点鎖線で示す)が形成されている。そして、各表示領域Q1〜Q4では、それぞれの有効ラインY上に各列の飾り図柄が停止表示され、その有効ラインYに形成された1つの図柄組み合わせが有効な図柄組み合わせとして認識されるようになっている。なお、通常モード、CHモード及び確変モード時の表示領域Qには、当該表示領域Qの左右方向に延びる1本の有効ラインY(二点鎖線で示す)が形成される。したがって、特別モードでは、4つの独立した図柄変動ゲームが行われることにより、通常モード時等に比して、見かけ上の大当り期待度が4倍に増加する。なお、通常モード、CHモード及び確変モード時に行われる1つの図柄変動ゲームと特別モード時に行われる4つの図柄変動ゲームは、何れも1球の始動保留球に対して行われる1回の図柄変動ゲームであり、表示演出として画像表示部GHに同時に画像表示されるゲームの数が相違している。そして、特別モード時において、統括制御用CPU46aは、表示領域の1つに最終停止図柄に応じた飾り図柄による図柄組み合わせ(表示結果)を表示させる一方、その他の表示領域には、任意のはずれ図柄を表示させるようになっている。また、見た目上の図柄変動ゲームの回数と、実際の実行回数について遊技者を混乱させないために、特別モード中には、表示領域Qに保留表示画像が表示されないようになっている。
次に、遊技の進行に伴う各種モードの移行態様について説明する。
16R確変大当り遊技に当選した場合には、いずれの演出モード(確変モード、CHモード、特別モード又は通常モード)に滞在していたとしても確変モードに移行するようになっている。また、確変モード滞在中において、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選した場合には、CHモードに移行するようになっている。なお、確変モード及びCHモードは、大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
また、CHモード滞在中において、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選した場合には、CHモードを継続させるようになっている。また、CHモードは、入球率向上状態が付与されている間、継続されるようになっており、入球率向上状態が付与されている状態から入球率向上状態が付与されていない状態に遊技状態が移行することを条件に、通常モードに移行するようになっている。
そして、通常モード又は特別モードの滞在中において、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選した場合、CHモードに移行するようになっている。また、通常モードの滞在中において、モード移行抽選に当選した場合には、原則として、特別モードに移行するようになっている。なお、モード移行抽選は、確変状態が付与されている場合には、付与されていない場合よりも当選しやすくなっている。一方、特別モードが設定されてから所定回数の図柄変動ゲームが実行された場合には、通常モードに移行するようになっている。また、後述する複数回の図柄変動ゲームに亘って、実行が保留されている図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆する予告演出が実行されているときには、通常モードから特別モードに移行しないようになっている。
以上により、遊技者は、背景画像により演出モードを認識することができる。また、演出モードにより、確変状態が付与されている可能性がどれくらいなのかを認識することができる。すなわち、CHモード又は特別モードが設定されているときには、遊技者は、確変状態が付与されているのではないかと期待することができる。また、確変モードが設定されているときには、遊技者は、確変状態が付与されていることを認識することができる。
また、本実施形態では、複数回の図柄変動ゲームに亘って、実行が保留されている図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆する予告演出を実行するように構成されている。より詳しく説明すると、本実施形態の予告演出には、複数回の図柄変動ゲームに亘って、所定の演出画像を表示させる連続予告演出と、保留表示画像の表示態様を変更させ、当該保留表示画像に対応付けられた保留記憶数が示す図柄変動ゲームにおける大当りの可能性を示唆する保留予告演出が用意されている。以下、予告演出を実行させるための制御について説明する。まず、主制御用CPU45aが所定周期(4ms)毎に実行する演出判定処理について図9、図10に基づいて説明する。
主制御用CPU45aは、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入賞検知されたか否かを判定する(ステップS101)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、演出判定処理を終了する。一方、ステップS101の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に実行された特別図柄入力処理において主制御用RAM45cに記憶された大当り判定用乱数の値が共通大当り判定値と一致するか否かを判定する(ステップS102)。すなわち、主制御用CPU45aは、ステップS101において入賞検知された遊技球に基づく図柄変動ゲームが、確変状態中か否かにかかわらず、大当りとなるか否かについて判定する。
ステップS102の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、前記大当り判定用乱数が対応付けられている保留記憶数に対応付けられている大当り図柄判定用乱数が特別図柄Aに対応するものであるか否かを判定する(ステップS103)。すなわち、主制御用CPU45aは、ステップS101において入賞検知された遊技球に基づく図柄変動ゲームの最終停止図柄として特別図柄Aが表示されるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に実行された特別図柄入力処理において主制御用RAM45cに記憶された変動パターン振分用乱数に対応する変動パターンを特定する(ステップS104)。すなわち、主制御用CPU45aは、ステップS101において入賞検知された遊技球に基づく図柄変動ゲームの演出内容を特定する。
そして、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を指定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS105)。その後、演出判定処理を終了する。保留指定コマンドは、図11、図12に示すように、大当り判定用乱数の属性、最終停止図柄となる特別図柄の種類、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容、及びステップS101において入賞検知された遊技球に基づく始動保留球の記憶数(保留記憶数)を指定するためのコマンドである。この保留指定コマンドは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、最終停止図柄の種類、保留記憶数によって決定されるようになっている。また、保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、最終停止図柄の種類、保留記憶数が、どのような値かを特定することができるようになっている。
大当り判定用乱数の属性とは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に記憶された大当り判定用乱数の値が、共通大当り判定値と一致するか否か、確変用大当り判定値と一致するか否か、及び大当り判定値と一致しないかを表している。本実施形態の図11,図12では、共通大当り判定値と一致する場合には、大当り判定用乱数の属性を低確率乱数と図示し、確変用大当り判定値と一致する場合には、大当り判定用乱数の属性を高確率乱数と図示し、共通大当り判定値又は確変用大当り判定値と一致しない場合には、大当り判定用乱数の属性をはずれと図示する。この大当り判定用乱数の属性により、遊技状態に応じた図柄変動ゲームの結果(確変状態時にのみ大当りとなること、確変状態の有無にかかわらず大当りとなること、確変状態の有無にかかわらずはずれとなること)を特定することができる。
また、図11、図12において、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容とは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に実行される図柄変動ゲームの演出内容のことである。具体的には、図11,図12に示すように、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容は、リーチ判定用乱数に基づくリーチ演出の実行可能性、及びリーチ演出実行時のリーチ演出の演出内容を示している。なお、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの演出内容において、「完全はずれ」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームで保留記憶数や確変状態の有無にかかわらず、リーチ演出なしのはずれとなることを示す。また、保留指定コマンドが示す演出内容において、「リーチ可」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームでリーチ演出となる可能性がある(リーチ演出が実行されない場合もある)ことを示す。また、保留指定コマンドが示す演出内容において、「R1、R2」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームでリーチ演出R1,R2が実行されることを示す。同様に、保留指定コマンドの演出内容において、「R3」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームでリーチ演出R3が実行されることを示す。
従って、ステップS105の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS102により共通大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したことを判定し、ステップS103により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定している。また、主制御用CPU45aは、ステップS104にて変動パターン振分用乱数に応じた変動パターンを特定し、当該変動パターンによりどのようなリーチ演出が実行されるかを特定している。これにより、ステップS105において、主制御用CPU45aは、保留記憶数及び特定したリーチ演出に応じて保留指定コマンドY1〜Y8の中から、保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「4」で、ステップS104にて特定した変動パターンが変動パターンP2である場合、主制御用CPU45aは、ステップS105において、保留指定コマンドY4を決定することとなる。
なお、主制御用CPU45aは、出力処理にて、予告演出用送信バッファに保留指定コマンドが記憶されている場合、演出制御用送信バッファに記憶された制御コマンドが出力される通信線とは異なる保留指定コマンド専用の通信線を使用して、保留指定コマンドをサブ統括制御基板46に出力するようになっている。これにより、変動パターン指定コマンドなどの制御コマンドが演出制御用送信バッファに記憶されていたとしても、それらの制御コマンドの出力順序に影響を受けることなく、保留指定コマンドを決定した制御周期(又は直後の制御周期)にて出力することができる。
一方、ステップS103の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を特定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS106)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS106の処理を詳しく説明する。主制御用CPU45aは、ステップS102により共通大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したことを判定しているので、ステップS103により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定しなかった場合、最終停止図柄及び保留記憶数に基づき保留指定コマンドY9〜Y16の中から保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「1」で、最終停止図柄が特別図柄Bである場合、主制御用CPU45aは、ステップS106の処理で保留指定コマンドY9を決定することとなる。
そして、ステップS102の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に実行された特別図柄入力処理において主制御用RAM45cに記憶された大当り判定用乱数の値が確変用大当り判定値と一致するか否かを判定する(ステップS107)。すなわち、主制御用CPU45aは、ステップS101において入賞検知された遊技球に基づく図柄変動ゲームが、非確変状態であるときにははずれとなり、且つ、確変状態であるときには大当りとなるか否かについて判定する。ステップS107の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、前記大当り判定用乱数が対応付けられている保留記憶数に対応付けられている大当り図柄判定用乱数が特別図柄Aに対応するものであるか否かを判定する(ステップS108)。すなわち、主制御用CPU45aは、確変状態が付与されているときに、保留される図柄変動ゲームが実行された場合に、特別図柄Aが最終停止図柄となるか否かを判定する。ステップS108の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に実行された特別図柄入力処理において主制御用RAM45cに記憶された変動パターン振分用乱数に対応する変動パターンを特定する(ステップS109)。なお、ステップS109では、主制御用CPU45aは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に実行される図柄変動ゲームが確変状態で実行されたときの変動パターンを特定するようになっている。すなわち、主制御用CPU45aは、大当り演出用の変動パターンの中から、変動パターン振分用乱数に対応する変動パターンを特定する。
そして、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を指定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS110)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS110の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS107により確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したことを判定し、ステップS108により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定している。また、主制御用CPU45aは、ステップS109にて変動パターン振分用乱数に応じた変動パターンを特定し、当該変動パターンによりどのようなリーチ演出が実行されるかを特定している。これにより、ステップS110において、主制御用CPU45aは、保留記憶数及び特定したリーチ演出に応じて保留指定コマンドY17〜Y24の中から、保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「4」で、ステップS109にて特定した変動パターンが変動パターンP2である場合、主制御用CPU45aは、ステップS110において、保留指定コマンドY20を決定することとなる。
一方、ステップS108の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を特定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS111)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS111の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS107により確変用大当り判定値と一致すると判定しているので、ステップS108により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定しなかった場合、最終停止図柄及び保留記憶数に基づき保留指定コマンドY25〜Y32の中から保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「1」で、最終停止図柄が特別図柄Bである場合、主制御用CPU45aは、ステップS111の処理で保留指定コマンドY25を決定することとなる。
また、ステップS107の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に実行された特別図柄入力処理において主制御用RAM45cに記憶されたリーチ判定用乱数が、「0〜31」であるか否かを判定する(ステップS112)。すなわち、リーチ判定時の保留記憶数がいくつであってもリーチ判定用乱数が「0〜31」でない場合には、リーチ演出が実行されないため(図6参照)、はずれ演出であることが確定する。従って、主制御用CPU45aは、リーチ判定用乱数が、「0〜31」であるか否かを判定することにより、確実にはずれ演出となるか否かを判定することができる。ステップS112の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を指定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS113)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS113の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS102及びステップS107により共通大当り判定値及び確変用大当り判定値と一致しない大当り判定用乱数を取得したことを判定し、ステップS112の処理で確実にはずれ演出となることを特定している。これにより、主制御用CPU45aは、ステップS113において、保留記憶数に基づき、保留指定コマンドY37〜Y40の中から保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「2」の場合、主制御用CPU45aは、ステップS113の処理で保留指定コマンドY38を決定することとなる。
一方、ステップS112の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に実行された特別図柄入力処理において主制御用RAM45cに記憶されたリーチ判定用乱数が、「0〜2」であるか否かを判定する(ステップS114)。すなわち、リーチ判定時の保留記憶数がいくつであってもリーチ判定用乱数が「0〜2」である場合には、リーチ演出が実行されることが確定する(図6参照)。従って、主制御用CPU45aは、リーチ判定用乱数が、「0〜2」であるか否かを判定することにより、確実にリーチ演出となるか否かを判定することができる。
ステップS114の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を指定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS115)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS115の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS102及びステップS107により共通大当り判定値及び確変用大当り判定値と一致しない大当り判定用乱数を取得したことを判定し、ステップS114の処理でゲーム実行時の保留記憶数によってはリーチ演出が実行される可能性があることを特定している。これにより、主制御用CPU45aは、ステップS115において、保留記憶数に基づき、保留指定コマンドY33〜Y36の中から保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「3」の場合、主制御用CPU45aは、ステップS115の処理で保留指定コマンドY35を決定することとなる。
そして、ステップS114の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS101における遊技球の入賞検知を契機に実行された特別図柄入力処理において主制御用RAM45cに記憶された変動パターン振分用乱数に対応する変動パターンを特定する(ステップS116)。なお、ステップS116では、主制御用CPU45aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P7の中から、変動パターン振分用乱数に対応する変動パターンを特定する。
その後、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を指定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS117)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS117の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS102及びステップS107により共通大当り判定値及び確変用大当り判定値と一致しない大当り判定用乱数を取得したことを判定し、ステップS114の処理でゲーム実行時の保留記憶数に係わらずリーチ演出が実行されることを特定している。そして、ステップS116にてはずれリーチ演出の演出内容を特定している。これにより、主制御用CPU45aは、ステップS117において、保留記憶数及び演出内容に基づき、保留指定コマンドY41〜Y48の中から保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「3」であって、はずれリーチ演出R3である(はずれ演出用の変動パターンP7に対応する変動パターン振分用乱数を取得した)場合、主制御用CPU45aは、保留指定コマンドY47を決定する。
以上のように、主制御用CPU45aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、大当り図柄判定用乱数、入賞検知時の保留記憶数に基づき、保留指定コマンドを決定し、出力する。そして、この保留指定コマンドに基づき、入賞検知時の保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行されるときの、確変状態の有無に応じた大当り判定の判定結果、保留記憶数に応じたリーチ演出の実行可否、リーチ演出の演出内容などが特定できるようになっている。
次に、統括制御用CPU46aが、遊技球の入賞検知時に出力された保留指定コマンドに基づき、保留予告演出を実行させるための保留予告演出実行処理について図13に従って説明する。この保留予告演出実行処理は、所定周期(4ms)毎に実行されるようになっている。
統括制御用CPU46aは、保留指定コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS201)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、保留予告演出実行処理を終了する。一方、ステップS201の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドを統括制御用RAM46cに記憶する(ステップS202)。ステップS202において、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより指定された保留記憶数に対応付けられた統括制御用RAM46cの記憶領域に、入力した保留指定コマンドを記憶する。また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより指定された保留記憶数に対応付けられる図柄種別フラグに、入力した保留指定コマンドに基づき、値を設定する(図11、図12参照)。前記図柄種別フラグは、大当り判定用乱数の属性、保留される図柄変動ゲームの演出内容、及び最終停止図柄の種類を表すものである。また、入力した保留指定コマンドにより指定された保留記憶数に対応付けられる予告種別フラグに、入力した保留指定コマンドに基づき、値を設定する(図11、図12参照)。前記予告種別フラグは、予告演出実行時の演出内容を示すものである。なお、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの設定方法については後ほど詳述する。
ステップS202の処理が終了すると、統括制御用CPU46aは、保留指定コマンドの入力時(遊技球の入賞検知時)の背景画像が、予め決められた特定背景画像であるか否かを判定する(ステップS203)。すなわち、特定の演出モードであるか否かを判定する。前記特定背景画像は、保留表示画像Gaが表示される背景となっており、保留表示画像の表示態様を変更させた場合に、遊技者はその表示態様を視認できる背景となっている。すなわち、ステップS203において、統括制御用CPU46aは、入賞検知時に、保留表示画像の表示態様を変更させたことを認識できる特定背景画像であるか否かを判定する。そして、本実施形態では、通常モードに対応する背景画像が特定背景画像となっている。これにより、確変モード中、CHモード中又は特別モード中は、保留予告演出が実行されなくなる。
ステップS203の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、保留予告演出を実行させることなく保留予告演出実行処理を終了する。また、ステップS203の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、保留予告演出が実行可能であるか否かを判定する図15に示す保留予告実行可否判定(後述)を実行する(ステップS204)。
ステップS204の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、保留予告演出を実行させることなく保留予告演出実行処理を終了する。一方、ステップS204の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、保留予告演出が実行中であることを示す保留予告フラグに「1」を設定する(ステップS205)。また、統括制御用CPU46aは、保留指定コマンドにより指定された保留記憶数を特定し、どの保留記憶数に対応する保留表示画像の表示態様を変更するか決定する(ステップS206)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留記憶数に基づき、何回の図柄変動ゲーム数に亘って保留予告演出を実行させるかを決定する。そして、統括制御用CPU46aは、ステップS206で決定した保留表示画像の表示態様を変更させ(ステップS207)、保留予告演出実行処理を終了する。例えば、遊技球が入賞検知されることにより、保留記憶数が4となるとき、保留予告演出を実行させると決定した場合、統括制御用CPU46aは、保留記憶数「4」に対応する保留表示画像Ga4の表示態様を変更する(例えば、「○」から「☆」等に変更する)。なお、保留予告演出が実行中であることを示す保留予告フラグが設定されている場合には、通常モードから他の演出モードに移行することがないようになっている。
次に、ステップS202において実行される図柄種別フラグの設定方法について図11、図12に基づき詳述する。統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Aであって、且つ、大当り判定用乱数の属性が低確率乱数であると判定した場合(共通大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得した場合)、図柄種別フラグに「1」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「1」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、確変状態の有無にかかわらず16R確変大当り遊技が付与されることとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Bであって、且つ、大当り判定用乱数の属性が低確率乱数であると判定した場合、図柄種別フラグに「2」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「2」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、確変状態の有無にかかわらず2R確変大当り遊技が付与されることとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Cであって、且つ、大当り判定用乱数の属性が低確率乱数であると判定した場合、図柄種別フラグに「3」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「3」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、確変状態の有無にかかわらず2R非確変大当り遊技が付与されることとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Aであって、且つ、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であると判定した場合(確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得した場合)、図柄種別フラグに「4」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「4」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには16R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければはずれとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Bであって、且つ、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であると判定した場合、図柄種別フラグに「5」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「5」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければはずれとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Cであって、且つ、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であると判定した場合、図柄種別フラグに「6」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「6」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R非確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければはずれとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性がはずれであって、保留記憶数にかかわらずリーチ演出が実行されないと判定した場合(すなわち、リーチ判定用乱数がリーチ判定値(0〜31)でない場合)、図柄種別フラグに「7」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「7」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、保留記憶数及び確変状態に関係なくはずれとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性がはずれであって、リーチ演出が実行される可能性があると判定した場合(すなわち、リーチ判定用乱数が保留記憶数「0」「1」時のリーチ判定値(0〜31)の範囲内である場合)、図柄種別フラグに「8」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「8」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、保留記憶数によっては、はずれリーチ演出が実行される可能性がある。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性がはずれであって、リーチ演出の演出内容が特定されている場合、図柄種別フラグに「9」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「9」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、はずれリーチ演出が確定となる。
次に、ステップS202において実行される予告種別フラグの設定方法について図11、図12に基づき詳述する。
統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、最終停止図柄が特別図柄B,Cである場合、予告演出を実行させないことを示すように、予告種別フラグに「0」を設定する。統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、リーチ演出R1,R2が実行されることが確定している場合、予告種別フラグに「1」を設定する。また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、リーチ演出R3が実行されることが確定している場合、予告種別フラグに「2」を設定する。また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、リーチ演出が実行されることが確定していない場合、予告種別フラグに「3」を設定する。なお、本実施形態では、予告種別フラグに「1」が設定されるときだけ、保留予告演出の対象となる。
次に、ステップS204の保留予告演出実行可否判定について図14に基づき、詳しく説明する。統括制御用CPU46aは、保留予告演出を実行させるか否かを乱数抽選により判定する(ステップS300)。このとき、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドの大当り判定用乱数の属性が、高確率乱数又は低確率乱数である場合には(図柄種別フラグが「1」〜「6」である場合には)、はずれである場合と比較して、高確率で当選するようになっている。ステップS300の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS302)。
一方、ステップS300の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドに基づき、保留指定コマンドが指定する保留記憶数に対応付けられる予告種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS301)。すなわち、統括制御用CPU46aは、予告種別フラグに「1」が設定されているかを判定することにより、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームにてリーチ演出R1,R2が実行されるか否かを判定している。なお、保留予告演出実行可否判定において、入力した保留指定コマンドが指定する保留記憶数を、単に、「判定対象の保留記憶数」と示す場合がある。
ステップS301の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS302)。一方、ステップS301の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられる図柄種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS303)。すなわち、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行される場合、確変状態の有無にかかわらず16R確変大当り遊技が付与されるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグ「1」が対応付けられている判定対象の保留記憶数よりも前の(よりも少ない)保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに全て「7」が設定されているか否かを判定する(ステップS304)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、すべて完全はずれ(保留記憶数にかかわらずリーチ演出なしのはずれ)となるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS305)。ステップS304の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS302)。
また、ステップS303の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応づけられる図柄種別フラグに「4」が設定されているか否かを判定する(ステップS306)。すなわち、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには16R確変大当り遊技となり、確変状態が付与されていなければはずれとなる図柄変動ゲームであるか否かを判定する。ステップS306の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、確変状態が設定されているか否かを判定する(ステップS307)。
ステップS307の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグ「4」が対応付けられている判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに全て「7」が設定されているか否かを判定する(ステップS308)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、すべて完全はずれ(保留記憶数にかかわらずリーチ演出なしのはずれ)となるか否かを判定する。このため、ステップS306〜S308の判定結果が全て肯定の場合、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームにて16R確変大当り遊技が付与されることを判定することができる。
ステップS308の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS305の処理を実行する。一方、ステップS307の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS302の処理を実行する。また、ステップS306の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応づけられる図柄種別フラグに「9」が設定されているか否かを判定する(ステップS309)。すなわち、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが、はずれとなり、また、はずれリーチ演出が確実に実行されるか否かを判定する。ステップS309の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS304の処理を実行する。一方、ステップS309の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS302の処理を実行する。
以上のように、統括制御用CPU46aは、保留予告演出実行処理を実行することにより、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームの確変状態の有無に基づいて、大当りとなるか否かを判定し、当該判定結果に基づき、保留予告演出を実行させることができる。このため、確変状態が付与されているときに、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したとき、保留予告演出を実行させることができる。逆に、通常状態(非確変状態)が付与されているときに、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したとき、保留予告演出を実行させないようにすることができる。また、保留予告演出の途中で、はずれリーチ演出又は大当り演出が実行されないようにすることができる。また、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームでリーチ演出または大当り演出を確実に実行させることができる。また、保留表示画像が表示される特定背景画像のとき(通常モードのとき)、保留予告演出を実行させるようにした。
次に、統括制御用CPU46aが図柄変動ゲーム開始時(すなわち、変動パターン指定コマンド入力時)に実行する予告演出に関する処理について説明する。
統括制御用CPU46aは、演出制御用送信バッファに記憶されている変動パターン指定コマンドを入力すると、統括制御用RAM46cの所定の記憶領域(本実施形態では、保留記憶数「0」に対応付けられる記憶領域)に記憶する。そして、統括制御用CPU46aは、入力した変動パターン指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。これにより、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始されることとなる。また、統括制御用CPU46aは、演出制御用送信バッファに記憶されている特別図柄指定コマンドを入力すると、統括制御用RAM46cの所定の記憶領域(本実施形態では、保留記憶数「0」に対応付けられる記憶領域)に記憶する。特別図柄指定コマンドを入力すると同時に(入力した制御周期において)、統括制御用CPU46aは、最も早く記憶した(最先の)保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶されている保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を読み出す。そして、統括制御用CPU46aは、読み出した保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を実行中の図柄変動ゲームに対応する保留記憶数「0」に対応付けて統括制御用RAM46cの所定の記憶領域に記憶する。
その後、統括制御用CPU46aは、保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、統括制御用CPU46aは、保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、統括制御用CPU46aは、保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶する。
次に、統括制御用CPU46aが図柄変動ゲーム開始時(すなわち、変動パターン指定コマンド入力時)に実行する連続予告演出実行処理について図15に基づき説明する。この連続予告演出実行処理は、最も早く記憶した(最先の)保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶されている保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を保留記憶数「0」に対応付けて記憶した後に実行される。
統括制御用CPU46aは、保留予告演出が実行中であることを示す保留予告フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS401)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、連続予告演出を実行させることなく連続予告演出実行処理を終了する。すなわち、保留予告演出中は、連続予告演出が実行されないようになっている。
一方、ステップS401の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、1回前に実行された図柄変動ゲームにおいて連続予告演出が実行されたことを示す前回連続予告フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS402)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、連続予告演出が実行中であることを示す連続予告フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS403)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、連続予告演出が実行可能であるか否かを判定するとともに、実行可能である場合には連続予告回数を設定する図16に示す連続予告実行可否判定(後述)を実行する(ステップS404)。ステップS404の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、連続予告演出を実行させることなく連続予告演出実行処理を終了する。
ステップS404の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、連続予告フラグに「1」を設定し(ステップS405)、連続予告演出実行中であることを示す。次に、統括制御用CPU46aは、保留記憶数に基づき、連続予告回数を設定し、設定した連続予告回数を統括制御用RAM46cに記憶する(ステップS406)。そして、統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲーム中に特定の(連続予告演出用の)遊技演出を実行させることにより、連続予告演出を実行させるように連続予告演出指定コマンドを出力する(ステップS407)。具体的には、統括制御用CPU46aは、予告種別フラグに「1」又は「3」が設定されている場合には、所定のキャラクタを表示させる連続予告演出指定コマンドを出力するようになっている。表示制御用CPU47aは、この連続予告演出指定コマンドを入力すると、所定のキャラクタを表示させる。また、統括制御用CPU46aは、予告種別フラグに「2」が設定されている場合には、確変モード設定時に表示される背景画像及びキャラクタを表示させる連続予告演出指定コマンドを出力するようになっている。表示制御用CPU47aは、この連続予告演出指定コマンドを入力すると、確変モード設定時に表示される背景画像及びキャラクタを表示させる。これにより、遊技者は、確変大当り遊技が付与されなくても、確変モード時の遊技演出を楽しむことができる。
一方、ステップS402の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、前回連続予告フラグに「0」を設定(クリア)して(ステップS408)、連続予告演出実行処理を終了する。また、ステップS403の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶されている連続予告回数から1減算して統括制御用RAM46cに記憶されている連続予告回数を更新する(ステップS409)。従って、統括制御用CPU46aは、特別図柄指定コマンドを入力したとき(入力した制御周期で)連続予告回数を1減算することとなる。
次に、統括制御用CPU46aは、更新後の連続予告回数が「0」であるか否かを判定する(ステップS410)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、連続予告フラグに「0」を設定(クリア)する(ステップS411)。そして、統括制御用CPU46aは、前回連続予告フラグに「1」を設定する(ステップS412)。その後、統括制御用CPU46aは、ステップS407の処理を実行する。また、統括制御用CPU46aは、ステップS410の判定結果が否定の場合、ステップS407の処理を実行する。
次に、ステップS404の連続予告演出実行可否判定について図16に基づき、詳しく説明する。
統括制御用CPU46aは、まず、連続予告演出を実行させるか否かを乱数抽選により判定する(ステップS500)。このとき、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドの大当り判定用乱数の属性が、高確率乱数又は低確率乱数である場合には(図柄種別フラグが「1」〜「6」である場合には)、はずれである場合と比較して、高確率で当選するようになっている。ステップS500の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS502)。
ステップS500の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、保留記憶数に対応付けられた予告種別フラグに、「0」が設定されていないか(つまり、「1」〜「3」のいずれかが設定されているか)否かを判定する(ステップS501)。すなわち、統括制御用CPU46aは、予告演出を実行させる図柄変動ゲームが存在するか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS502)。
また、ステップS501の判定結果が肯定の場合、「1」〜「3」のいずれかが設定されている予告種別フラグが対応付けられた保留記憶数のうち、一番記憶数が少ない保留記憶数を、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示す記憶数とする。以下、連続予告演出実行判定において、「1」〜「3」のいずれかが設定されている予告種別フラグが対応付けられた保留記憶数のうち、一番記憶数が少ない保留記憶数を、単に「判定対象の保留記憶数」と示す場合がある。
ステップS501の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS503)。すなわち、確変状態の有無にかかわらず、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム(連続予告演出が終了する図柄変動ゲーム)が大当りとなるか否かを判定する。
この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数よりも前の(数が少ない)保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに全て「7」が設定されているか否かを判定する(ステップS504)。すなわち、連続予告演出の途中で、はずれリーチ演出又は大当り演出が実行されないことを判定する。
この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS505)。ステップS504の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS502)。
また、ステップS503の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグに「4」が設定されているか否かを判定する(ステップS506)。すなわち、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには大当りとなり、確変状態が付与されていなければはずれとなる図柄変動ゲームであるか否かを判定する。ステップS506の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、確変状態が設定されているか否かを判定する(ステップS507)。
このステップS507の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに全て「7」が設定されているか否かを判定する(ステップS508)。すなわち、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまでの間に、確変状態の有無が変更されることがない(すべて完全はずれである)ため、保留指定コマンド入力時に確変状態が設定されている場合、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム実行時も確変状態が設定されることとなる。このため、ステップS506〜S508の判定結果が全て肯定の場合、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームにて大当りとなることを判定することができる。
ステップS508の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS505の処理を実行する。一方、ステップS508、S507の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS502の処理を実行する。また、ステップS506の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグに「9」が設定されているか否かを判定する(ステップS509)。すなわち、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが、はずれとなり、また、予告演出の対象となるゲームであるか判定する。ステップS509の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数が「1」以下である(「0」又は「1」である)か否かを判定する(ステップS510)。ステップS510の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS504の処理を実行する。
一方、ステップS510の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、予告種別フラグに「1」又は「2」が設定されているか否かを判定する(ステップS511)。すなわち、はずれとなるリーチ演出R1〜R3が実行されるか否かを判定する。ステップS511の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数が「2」以下である(「0」〜「2」である)か否かを判定する(ステップS512)。ステップS512の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS504の処理を実行する。ステップS512の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS502の処理を実行する。
ステップS510〜S512の処理により、連続予告演出が、3回以上の図柄変動ゲームに亘って実行される場合には、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームにて必ずリーチ演出が実行されることとなる。また、連続予告演出が、4回の図柄変動ゲームに亘って実行される場合には、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームにて必ず大当り演出が実行されることとなる。これにより、連続予告回数が多ければ多いほど、大当り信頼度が高くなり、遊技者は、連続予告演出が連続して実行される図柄変動ゲーム数について注目することとなる。また、統括制御用CPU46aは、連続予告演出実行処理を実行することにより、はずれリーチ演出又は大当り演出が連続予告演出の途中に実行されないようにすることができ、遊技者を待たせることがなく、連続予告回数を数えやすくなる。
また、統括制御用CPU46aは、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの確変状態の有無に基づいて、大当りとなるか否かを判定し、当該判定結果に基づき、連続予告演出を実行させることができる。このため、確変状態が付与されているときに、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したとき、連続予告演出を実行させることができる。逆に、通常状態(非確変状態)が付与されているときに、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したとき、連続予告演出を実行させないようにすることができる。
また、統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲーム毎に連続予告演出の実行可否を設定している。これにより、一旦、連続予告演出の途中にリーチ演出又は大当り演出が実行されると判定して、連続予告演出を実行させなかった場合であっても、当該リーチ演出又は大当り演出終了後に、改めて連続予告演出の実行可否を判定して、連続予告演出を実行させることができる場合がある。また、通常状態(非確変状態)時に、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得した場合であっても、その後に確変状態が付与された場合、連続予告演出を実行させることができる。これにより、連続予告演出の出現率を向上させることができる。
また、前回連続予告フラグを設定することにより、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム終了直後に、連続予告演出が開始されることを防止できる。これにより、連続予告演出が続けて実行されて、連続予告回数が分からなくなること防止できる。
以上により、本実施形態の主制御用CPU45aが、予告判定手段となる。また、統括制御用CPU46a及び表示制御用CPU47aが、ゲーム制御手段、予告演出制御手段となる。また、統括制御用CPU46aが、確変状態の有無を判定する状態判定手段となる。また、統括制御用RAM46cが、制御側記憶手段となる。
次に、保留指定コマンドの入力タイミングと、保留記憶数が減算するタイミングについてタイミングチャートを使用して図17(a)を使用して説明する。図17(a)の開始時点T0では、保留記憶数が「2」であって、図柄変動ゲーム中であるとする。また、図柄変動ゲーム終了時であって、次の図柄変動ゲーム開始時(時点T1)に遊技球が入賞検知され、保留指定コマンドが入力されたものとして説明する。また、図17(a)では、保留指定コマンドを入力したとき、保留予告演出の実行が決定されるものとして説明する。
時点T1において、統括制御用CPU46aは、前提より変動パターン指定コマンドを入力し、当該入力した変動パターン指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。これにより、図柄変動ゲームが開始される。また、時点T1において、前提より保留記憶数「2」から1加算された保留記憶数「3」を示す保留指定コマンドを入力するため、統括制御用CPU46aは、保留記憶数「3」に対応する記憶領域に入力した保留指定コマンド及び当該保留指定コマンドに基づき設定される図柄種別フラグの値などを記憶する。すなわち、サブ統括制御基板46側において、保留記憶数を「3」に設定することとなる。
ここで、保留予告演出実行処理にて保留予告演出を実行させると決定すると、統括制御用CPU46aは、保留記憶数「3」に対応付けられる保留表示画像Ga3の表示態様を変更することとなる。
また、統括制御用CPU46aは、特別図柄指定コマンドを入力すると(時点T2)、各保留記憶数に対応付けられる乱数を書き換えることとなる。統括制御用RAM46cの所定の記憶領域(本実施形態では、保留記憶数「0」に対応付けられる記憶領域)に特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄及び変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンを記憶する。また、特別図柄指定コマンドを入力すると同時に、統括制御用CPU46aは、最も早く記憶した(最先の)保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶されている保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を読み出す。そして、統括制御用CPU46aは、読み出した保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を実行中の図柄変動ゲームに対応する保留記憶数「0」に対応付けて統括制御用RAM46cの所定の記憶領域に記憶する。
その後、統括制御用CPU46aは、保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、統括制御用CPU46aは、保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている保留指定コマンド、図柄種別フラグ及び予告種別フラグの各値を保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。これに伴い、統括制御用CPU46aは、保留表示画像を2つにすると共に、2つ目の保留表示画像Ga2の表示態様を変更するように演出表示制御基板47に対して指示(制御)する。
以上のように、保留予告演出を正確に実行させることができる。詳しく説明すると、仮に、全ての制御コマンドを1つの通信線により入出力されている場合、遊技球の入賞検知時と、図柄変動ゲームの開始時とが同時であったにもかかわらず、特別図柄指定コマンドから遅れて保留指定コマンドを入力する場合がある。すなわち、制御処理は、予め順番が決められており、容易には処理順序を変更できないため、処理順によっては保留指定コマンドが特別図柄指定コマンドよりも遅く入力される場合がある。
具体的に、図17(b)にて、時点T12以降に保留指定コマンドが入力された場合について説明する。この場合、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、図柄変動ゲームを開始させると共に、保留記憶数を「2」から「1」に変化させる。そして、時点T13において、統括制御用CPU46aが、前提より保留指定コマンドが遅れて入力されると、主制御用RAM45cから保留指定コマンドにより指示された保留記憶数が「3」であるにも係わらず、統括制御用RAM46cに記憶されている保留記憶数が「1」となっていることとなる。これにより、統括制御用CPU46aは、予告演出における予告回数を特定することができなくなり(変化させる保留表示画像を特定できなくなり)、予告演出を正しく実行できなくなる。
そこで、本実施形態では、図17(a)に示すように、保留指定コマンド専用の送信バッファ及び通信線を設けた。これにより、保留指定コマンドが遅れることが無くなり、サブ統括制御基板46側に正確に保留記憶数を指定することができ、予告演出を確実に実行させることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)統括制御用CPU46aは、予告演出の対象となる(予告演出が終了する)図柄変動ゲームが実行されるときの確変状態の有無を判定する際、予告演出の対象となる図柄変動ゲームよりも前に実行される図柄変動ゲームが全てはずれとなるか否かを判定する(図14、図16参照)。そして、この判定結果が肯定であるとき、すなわち、判定対象の保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行されるまでに確変状態の有無が変更されないとき、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が対応付けられている場合には、予告演出を実行させる。すなわち、統括制御用CPU46aは、確変状態が対応付けられている判定対象となる保留記憶数と対応付けられた大当り判定用乱数が、確変用大当り判定値と一致した場合、当該記憶数に応じた回数の図柄変動ゲームに亘って予告演出(保留予告演出及び連続予告演出)を実行させる。
このように、予告演出中に、確変状態の有無が変更されることがないことが確認できるため、予告演出を実行させた場合に、予告演出開始時に予測した予告演出の対象となる図柄変動ゲームの結果と、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実際に実行されたときの結果が異なることがない。つまり、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得した場合であっても、予告演出が実行可能であるか否かを正確に判定することができる。これにより、確変用大当り判定用乱数と一致する大当り判定用乱数を取得した場合であっても予告演出を実行させることができるため、予告演出の出現率を向上させることができる。また、連続予告演出中に、確変状態の有無が変更されることがなく、図柄変動ゲームが大当りとなるか否かについて確変状態の有無に応じて先読みできているため、予告演出開始時における対象となる図柄変動ゲームの結果が、連続予告演出終了時において変更されることが無い。従って、予告演出の演出内容を途中で変更したり、中断したりする必要が無く、且つ、大当り結果に基づき、予告演出を実行させることができる。
(2)遊技者にとって、開放時間が長い16R確変大当り遊技、すなわち、遊技者にとって遊技者により有利な大当り遊技が付与される図柄変動ゲームが、予告演出の対象となっている。すなわち、2ラウンドの大当り遊技が付与される図柄変動ゲームが、予告演出の対象となることがない。このため、遊技者に、予告演出をより注目させることができる。
(3)演出モードには、特別図柄表示装置30において、特別図柄による図柄変動ゲームが1回実行されることに応じて、画像表示部GHで飾り図柄による図柄変動ゲームを1回実行させるようにした演出態様の通常モードがある。また、演出モードには、特別図柄表示装置30において、特別図柄による図柄変動ゲームが1回実行されることに応じて、画像表示部GHの表示領域が複数に分割された各表示領域においてそれぞれ飾り図柄による図柄変動ゲームが実行される特別モードがある。すなわち、特別モードでは、特別図柄による図柄変動ゲームが1回行われるのに応じて、飾り図柄による図柄変動ゲームが恰も複数回同時に実行されるように認識させることができる。そして、本実施形態では、このような特別モードが設定されているときには、保留予告演出を実行しないようにしたために、ゲームの実行回数について遊技者を混乱させることがない。すなわち、遊技者は、保留予告演出が実行されたとき、何回の特別図柄変動ゲームに亘って保留予告演出が実行されたかを認識することができ、遊技者を混乱させることがない。また、遊技者は、保留予告演出が実行されたとき、保留予告演出の対象となる(保留予告演出が終了する)図柄変動ゲームを間違えることがない。
(4)統括制御用CPU46aは、取得した大当り判定用乱数が大当り判定値と一致した場合、又はリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致した場合、当該大当り判定用乱数及びリーチ判定用乱数が記憶される保留記憶数に対応する保留表示画像の表示態様を通常態様とは異なる態様にて表示させることにより保留予告演出を実行させる。また、統括制御用CPU46aは、保留表示画像が表示態様を変更させることにより保留予告演出を開始してから、変更された保留表示画像に対応する保留記憶数に応じた回数の図柄変動ゲームが実行されるまで保留予告演出を実行させる。これにより、いつ、大当り演出又はリーチ演出が実行されるかをはっきりと認識することができる。
(5)予告演出中に特別モードが設定されないようにした。このようにすることで、予告演出の実行開始時において特別モードが設定されていない場合、連続予告演出の途中で特別モードが設定されて予告演出が伴う図柄変動ゲームの回数が分からなくなることを防ぐことができる。
(6)図16に示すように、連続予告演出を実行させる際、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームにてはずれ演出又ははずれリーチ演出が実行される場合には、4回の図柄変動ゲームに亘って連続予告演出を実行させないようにした(連続予告回数を3以下とした)。また、連続予告演出を実行させる際、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームがはずれ演出となる場合には、3回の図柄変動ゲームに亘って連続予告演出を実行させないようにした(連続予告回数を2以下とした)。このようにすることで、連続予告演出が連続して実行される回数が多いほど、大当り期待感を高めることができる。従って、連続予告演出が実行された場合、遊技者に、連続予告回数について注目させることができる。
(7)統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲーム開始毎に連続予告演出の実行可否を判定する。これにより、入賞検知時に連続予告演出を実行できなかった場合であっても、大当り遊技が付与されて確変状態の有無が変更されたことにより、確変用大当り判定値と一致する保留記憶数に対応する図柄変動ゲームで、連続予告演出を実行させることができる場合がある。また、図柄変動ゲーム開始毎に連続予告演出の実行可否を判定するため、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまでの途中ではずれリーチ演出がある場合、当該はずれリーチ演出が終了するのを待って連続予告演出を実行させることができる。これにより、連続予告演出の出現率を向上させることができる。また、信頼度も向上する。また、連続予告演出は、保留予告演出とは、別のタイミングで実行可否を判定している。これにより、保留予告演出が実行できなくても連続予告演出が実行される場合があり、逆に連続予告演出が実行できなくても保留予告演出が実行される場合がある。従って、予告演出の出現率を向上させることができる。
(8)図14,図16に示すように、統括制御用CPU46aは、判定対象となる保留記憶数よりも前の保留記憶数の図柄種別フラグがすべて「7」(完全はずれ)であるか否かを判定している。このため、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、リーチ演出が実行されることをなくすことができる。従って、予告演出の対象となる図柄変動ゲームの表示結果を早く見たいと考える遊技者を、はずれリーチ演出などを実行させて待たせることがなくなる。また、賞球を期待することができない2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が予告演出の途中で実行されないようにしている。このため、予告演出中、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技により図柄変動ゲームが途切れて、予告演出の結果を早く知りたいと考える遊技者を待たせることがない。
(9)統括制御用CPU46aは、保留予告演出の実行可否を判定する際、判定対象の保留記憶数に対応付けられた予告種別フラグに、「1」が設定されているとき、保留予告演出が実行可能であると判定した。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の実行可否を判定する際、判定対象の保留記憶数に対応付けられた変動パターン振分用乱数が、リーチ演出R1,R2を演出内容として含む変動パターンを特定する変動パターン振分用乱数と一致する場合に、保留予告演出が実行可能であると判定した。このため、予告演出の対象となる図柄変動ゲームにおいて所定の遊技演出を実行させることができる。
(10)統括制御用CPU46aが、予告演出の実行可否を決定しているため(ステップS300,S500)、主制御用CPU45aに制御負担をかけることがない。
(11)仮に、遊技球の入賞検知時と、図柄変動ゲーム開始時が同時であるにもかかわらず、保留指定コマンドが、特別図柄指定コマンドから遅れて入力された場合、保留指定コマンドが遅れて入力されることから、図柄変動ゲーム開始時に予告演出を実行できなくなる。また、統括制御用CPU46aは、遅れて入力された場合、統括制御用RAM46cが記憶している保留記憶数が先に減算されてしまう場合がある。これにより、保留指定コマンドが示す主制御基板45側の保留記憶数(予告回数)と、統括制御用RAM46cが記憶している保留記憶数がずれることとなり、予告演出の回数が多くなるという不都合がおきる。また、仮に、予告演出の実行開始時を保留指定コマンドの入力タイミングに合わせて遅らせた場合、図柄変動ゲーム開始と同時に予告演出を実行させることができなくなる。また、図柄変動ゲーム開始直後に出力された保留指定コマンドと開始時に出力された保留指定コマンドを区別できないため、予告演出が正しく実行されなくなる虞(予告演出の実行が2回指定されたにも係わらず、1回しか実行されない虞)がある。
そこで、本実施形態では、主制御用CPU45aは、保留指定コマンドを、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドとは異なる専用の通信線にて出力するようにした。このため、変動パターン指定コマンドの入力時と、予告指定コマンドの入力時がずれることをなくすことができる。これにより、統括制御用RAM46cは、図柄変動ゲームと予告演出とを同時に(同じ制御周期の処理にて)実行させると決定された場合、変動パターン指定コマンドと同時に入力した保留指定コマンドにより指定された保留記憶数(予告回数)から確実に1減算することができる。そして、それに伴い、図柄変動ゲームにおいて予告演出を実行させることができる。また、予告演出の回数が、記憶数とずれることを防止できる。
(第二実施形態)
次に、本発明を具体化した第二実施形態を説明する。なお、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
第二実施形態の演出判定処理について図18、図19に基づいて説明する。なお、ステップS1101〜S1104の処理までは、第一実施形態のステップS101〜S104と同様の処理である。
ステップS1104の処理が終了すると、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を指定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS1105)。その後、演出判定処理を終了する。第二実施形態の保留指定コマンドは、図20〜図22に示すように、大当り判定用乱数の属性、最終停止図柄となる特別図柄の種類、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容、及びステップS1101において入賞検知された遊技球に基づく始動保留球の記憶数(保留記憶数)を指定するためのコマンドである。この保留指定コマンドは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、最終停止図柄の種類、保留記憶数によって決定されるようになっている。
また、図20〜図22に示すように、第二実施形態において、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容は、確変状態が付与されているとき(高確時の演出内容)と、確変状態が付与されていないとき(低確時の演出内容)に分けて設定される。すなわち、高確時の演出内容には、確変状態時にリーチ演出が実行される可能性及び(実行可能であれば)確変状態時のリーチ演出内容が設定される。また、低確時の演出内容には、非確変状態時にリーチ演出が実行される可能性、及び(実行可能であれば)非確変状態時のリーチ演出内容が設定される。
具体的には、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの高確時の演出内容において、「リーチ可」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが確変状態であるならば、リーチ演出となる可能性があることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの高確時の演出内容において、「R1、R2」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが確変状態であるならば、リーチ演出R1,R2が実行されることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの高確時の演出内容において、「R3」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが確変状態であるならば、リーチ演出R3が実行されることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの高確時の演出内容において、「完全はずれ」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが確変状態であるならば、保留記憶数にかかわらず、リーチ演出なしのはずれとなることを示す。
また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの低確時の演出内容において、「完全はずれ」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが非確変状態であるならば、保留記憶数にかかわらず、リーチ演出なしのはずれとなることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの低確時の演出内容において、「リーチ可」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが非確変状態であるならば、リーチ演出となる可能性があることを示す。
従って、ステップS1105の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS1102により共通大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したことを判定し、ステップS1103により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定している。また、主制御用CPU45aは、ステップS1104にて変動パターン振分用乱数に応じた変動パターンを特定し、当該変動パターンによりどのようなリーチ演出が実行されるかを特定している。これにより、ステップS1105において、主制御用CPU45aは、保留記憶数及び特定したリーチ演出に応じて保留指定コマンドYa1〜Ya8の中から、保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「4」で、ステップS1104にて特定した変動パターンが変動パターンP2である場合、主制御用CPU45aは、ステップS1105において、保留指定コマンドYa4を決定することとなる。
一方、ステップS1103の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を特定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS1106)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS1107の処理を詳しく説明する。ステップS1106において、主制御用CPU45aは、ステップS1102により共通大当り判定値と一致すると判定しているので、ステップS1103により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定しなかった場合、最終停止図柄及び保留記憶数に基づき保留指定コマンドYa9〜Ya16の中から保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「1」で、最終停止図柄が特別図柄Bである場合、主制御用CPU45aは、ステップS1106の処理で保留指定コマンドYa9を決定することとなる。
そして、ステップS1102の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS1107の処理を実行する。ステップS1107〜ステップS1109までは、第一実施形態のステップS107〜S109と同様の処理である。
ステップS1109の処理を終了すると、主制御用CPU45aは、入賞検知時に取得したリーチ判定用乱数が保留記憶数「0」又は「1」であるときのリーチ判定値「0〜31」の範囲内であるか否かを特定する(ステップS1110)。なお、ステップS1110では、主制御用CPU45aは、ステップS1101における遊技球の入賞検知を契機に記憶される始動保留球に基づく図柄変動ゲームが通常状態(非確変状態)で実行されたとき、リーチ演出が実行されるか否かを判定している。つまり、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが、非確変状態で実施され、はずれとなるとき、リーチ演出が実行されるか否かを判定する。
そして、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を指定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS1111)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS1111の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS1107により確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したことを判定し、ステップS1108により確変状態が付与されているときの最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定している。また、主制御用CPU45aは、ステップS1109にて変動パターン振分用乱数に応じた確変状態時における変動パターンを特定し、当該変動パターンによりどのようなリーチ演出が実行されるかを特定している。その一方で、主制御用CPU45aは、ステップS1110において、非確変状態時でゲームが実行される場合、リーチ演出が実行される可能性があるか否かを判定している。これにより、ステップS1111において、主制御用CPU45aは、保留記憶数、確変状態時のリーチ演出内容、非確変状態時のリーチ演出の可能性に応じて、保留指定コマンドYa17〜Ya32の中から、保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「4」で、ステップS1109にて特定した変動パターンが変動パターンP2で、ステップS1110でリーチ判定値「0〜31」の範囲内でないと判定した場合、主制御用CPU45aは、ステップS1111において、保留指定コマンドYa20を決定し、出力することとなる。同様に、保留記憶数が「2」で、ステップS1109にて特定した変動パターンが変動パターンP3で、ステップS1110でリーチ判定値「0〜31」の範囲内であると判定した場合、主制御用CPU45aは、ステップS1113において、保留指定コマンドYa30を決定することとなる。
一方、ステップS1108の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、入賞検知時に取得したリーチ判定用乱数が保留記憶数「0」又は「1」であるときのリーチ判定値「0〜31」の範囲内であるか否かを特定する(ステップS1112)。なお、ステップS1112では、主制御用CPU45aは、ステップS1101における遊技球の入賞検知を契機に記憶される始動保留球に基づく図柄変動ゲームが通常状態(非確変状態)で実行されたとき、リーチ演出が実行されるか否かを判定している。
そして、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を特定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS1113)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS1113の処理を詳しく説明する。主制御用CPU45aは、ステップS1107により確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したことを判定しているので、ステップS1108により確変状態付与時の最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定しなかった場合、保留指定コマンドYa33〜Ya48の中から決定する。例えば、保留記憶数が「1」で、確変状態付与時の最終停止図柄が特別図柄Bで、ステップS1112でリーチ判定値「0〜31」の範囲内であると判定した場合、主制御用CPU45aは、ステップS1113の処理で保留指定コマンドYa37を決定することとなる。
また、ステップS1108の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS1114〜ステップS1119の処理を実行する。なお、ステップS1114〜ステップS1119の処理は、第一実施形態のステップS112〜ステップS117の処理と同様の処理である。
そして、統括制御用CPU46aは、保留指定コマンドを入力すると、入力した保留指定コマンドを記憶する。また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより指定された保留記憶数に対応付けられる図柄種別フラグに、入力した保留指定コマンドに基づき、値を設定する。以下、第二実施形態における図柄種別フラグの設定方法について図20〜図22に基づき説明する。なお、図柄種別フラグに「1」〜「3」、「7」〜「9」が設定される場合については、第一実施形態と同様であるため、省略する。
統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Aであり、低確時の演出内容として完全はずれである場合、図柄種別フラグに「4−1」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「4−1」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには16R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ演出内容がリーチ演出無しのはずれとなる。
統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Aであり、低確時の演出内容としてリーチ演出の可能性がある場合、図柄種別フラグに「4−2」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「4−2」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには16R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ図柄変動ゲームでリーチ演出の可能性がある。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Bであり、低確時の演出内容として完全はずれである場合、図柄種別フラグに「5―1」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「5―1」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ演出内容がリーチ演出無しのはずれとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Bであり、低確時の演出内容としてリーチ演出の可能性がある場合、図柄種別フラグに「5―2」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「5―2」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ図柄変動ゲームでリーチ演出の可能性がある。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Cであり、低確時の演出内容として完全はずれである場合、図柄種別フラグに「6―1」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「6―1」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R非確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ演出内容がリーチ演出無しのはずれとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Cであり、低確時の演出内容としてリーチ演出の可能性がある場合、図柄種別フラグに「6―2」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「6―2」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R非確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ図柄変動ゲームでリーチ演出の可能性がある。
次に、第二実施形態における予告種別フラグの設定方法について図20〜図22に基づき説明する。
統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、最終停止図柄が特別図柄B,Cである場合、予告演出を実行させないことを示すように、予告種別フラグに「0」を設定する。統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時の演出内容としてリーチ演出R1,R2が実行されることが確定している場合、予告種別フラグに「1」を設定する。また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時の演出内容としてリーチ演出R3が実行されることが確定している場合、予告種別フラグに「2」を設定する。また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時の演出内容としてリーチ演出が実行されることが確定していない場合、予告種別フラグに「3」を設定する。
次に、第二実施形態における保留予告演出実行可否判定(保留予告演出実行処理のステップS204)について図23、図24に基づき、詳しく説明する。
統括制御用CPU46aは、保留予告演出を実行させるか否かを乱数抽選により判定する(ステップS1300)。このとき、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドの大当り判定用乱数の属性が、高確率乱数又は低確率乱数である場合には(図柄種別フラグが「1」〜「6」である場合には)、はずれである場合と比較して、高確率で当選するようになっている。ステップS1300の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS1302)。
ステップS1300の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドに基づき、保留指定コマンドが指定する保留記憶数に対応付けられる予告種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS1301)。なお、保留予告演出実行可否判定において、入力した保留指定コマンドが指定する保留記憶数を、単に、「判定対象の保留記憶数」と示す場合がある。
ステップS1301の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS1302)。一方、ステップS1301の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられる図柄種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS1303)。すなわち、保留予告の対象となる図柄変動ゲームが実行される場合、確変状態の有無にかかわらず16R確変大当り遊技が付与されるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲーム開始時の遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップS1304)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグ「1」が対応付けられている判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに「7」、「4−1」、「5−1」又は「6−1」のいずれかが設定されているか否かを判定する(ステップS1305)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、非確変状態が継続して設定される場合、低確時の演出内容がすべて完全はずれ(非確変状態時には保留記憶数にかかわらずリーチ演出なしのはずれ)となるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS1306)。ステップS1305の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS1302)。
ステップS1304の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグ「1」が対応付けられている判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに「7」が設定されているか否かを判定する(ステップS1307)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、確変状態が継続して設定される場合、高確時の演出内容がすべて完全はずれとなるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS1306の処理を実行し、否定の場合、ステップS1302の処理を実行する。
また、ステップS1303の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応づけられる図柄種別フラグに「4―1」又は「4―2」が設定されているか否かを判定する(ステップS1308)。その後、統括制御用CPU46aは、ステップS1308〜ステップS1312の処理を実行する。なお、ステップS1308〜ステップS1312の処理は、第一実施形態のステップS306〜S310の処理と同様の処理を実行する。
以上のように、統括制御用CPU46aは、第二実施形態の保留予告演出実行処理を実行することにより、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームの確変状態の有無に基づいて、大当りとなるか否かを判定し、当該判定結果に基づき、保留予告演出を実行させることができる。また、入賞検知時の遊技状態が非確変状態であるとき、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームの前に実行される図柄変動ゲームの低確時の演出内容がすべて完全はずれであれば、保留予告演出を実行させるようにした。これにより、高確時の演出内容が大当りとなる図柄変動ゲームが途中に存在しても、保留予告演出が実行可能となり、保留予告演出の出現率を向上させることができる。
次に、第二実施形態の連続予告演出実行可否判定(ステップS404)について図25,図26に基づき、詳しく説明する。
統括制御用CPU46aは、まず、連続予告演出を実行させるか否かを乱数抽選により判定する(ステップS1500)。このとき、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドの大当り判定用乱数の属性が、高確率乱数又は低確率乱数である場合には(図柄種別フラグが「1」〜「6」である場合には)、はずれである場合と比較して、高確率で当選するようになっている。ステップ1S500の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS1502)。
ステップS1500の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、保留記憶数に対応付けられた予告種別フラグに、「1」〜「3」のいずれかが設定されているか否かを判定する(ステップS1501)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS1502)。
また、ステップS1501の判定結果が肯定の場合、「1」〜「3」のいずれかが設定されている予告種別フラグが対応付けられた保留記憶数のうち、一番記憶数が少ない保留記憶数を、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示す記憶数とする。以下、連続予告演出実行判定において、「1」〜「3」のいずれかが設定されている予告種別フラグが対応付けられた保留記憶数のうち、一番記憶数が少ない保留記憶数を、単に「判定対象の保留記憶数」と示す。
ステップS1501の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS1503)。すなわち、確変状態の有無にかかわらず、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム(連続予告演出が終了する図柄変動ゲーム)が大当りとなるか否かを判定する。
ステップS1503の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲーム開始時の遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップS1504)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグ「1」が対応付けられている保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに「7」、「4−1」、「5−1」又は「6−1」が設定されているか否かを判定する(ステップS1505)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、非確変状態が継続して設定される場合、低確時の演出内容がすべて完全はずれ(確変状態時には保留記憶数にかかわらずリーチ演出なしのはずれ)となるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS1506)。ステップS1505の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS1502)。
ステップS1504の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグ「1」が対応付けられている保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに「7」が設定されているか否かを判定する(ステップS1507)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS1506の処理を実行し、否定の場合、ステップS1502の処理を実行する。
また、ステップS1503の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグに「4―1」、「4−2」が設定されているか否かを判定する(ステップS1508)。以降、統括制御用CPU46aは、ステップS1508〜ステップS1514の処理を実行する。なお、ステップS1508〜ステップS1514の処理は、第一実施形態のステップS506〜S512の処理と同様の処理を実行する。
以上のように、統括制御用CPU46aは、第二実施形態の連続予告演出実行処理を実行することにより、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの確変状態の有無に基づいて、大当りとなるか否かを判定し、当該判定結果に基づき、連続予告演出を実行させることができる。また、入賞検知時の遊技状態が非確変状態であるとき、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームの前に実行される図柄変動ゲームの低確時の演出内容が完全はずれであれば、連続予告演出を実行させるようにした。これにより、高確時の演出内容が大当りとなる図柄変動ゲームが途中に存在しても、連続予告演出が実行可能となり、保留予告演出の出現率を向上させることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、第一実施形態の効果に加えて、以下の効果を有する。
(12)統括制御用CPU46aは、予告演出(保留予告演出又は連続予告演出)の実行可否を判定する際、判定対象の保留記憶数より少ない保留記憶数に確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が対応付けられていたとき、確変状態である場合には、予告演出を実行させないように判定する。一方、統括制御用CPU46aは、予告演出の実行可否を判定する際、判定対象の保留記憶数より少ない保留記憶数に確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が対応付けられていたとき、非確変状態である場合には、リーチ判定用乱数に基づき、リーチ演出が実行されるか否かを判定する。そして、保留記憶数にかかわらず、リーチ演出が実行されない場合には、予告演出を実行させるように判定する。
このため、確変状態が付与されている場合、予告演出中に、大当り遊技が付与されると判定される場合には、予告演出が実行されないようになっている。また、非確変状態が付与されている場合、予告演出中に、リーチ演出が実行される場合も予告演出が実行されないようになっている。一方、確変状態中に大当りとなる場合であっても、非確変状態が付与されている場合、予告演出中に、完全はずれとなると判定した場合には、予告演出を実行させるようにした。
これにより、第一実施形態では、予告演出の回数に応じた記憶数より少ない記憶数に確変用大当り判定値が対応付けられていた場合、予告演出中に大当り遊技が付与されるものとして連続予告演出を実行させなかったが、第二実施形態では、確変状態の有無及びリーチ演出の有無によっては、予告演出を実行できるようになった。これにより、連続予告演出の出現率を向上させることができる。また、確変状態の有無が変更された場合であっても、確変状態時の大当り遊技の有無、及び通常状態(非確変状態)時のリーチ演出の有無を判定しているため、予告演出中に、大当り遊技が付与されたり、リーチ演出が実行されたりすることを確実になくすことができる。
(第三実施形態)
次に、本発明を具体化した第三実施形態を説明する。なお、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
第三実施形態の演出判定処理について図27〜図29に基づいて説明する。なお、ステップS2101〜S2104の処理までは、第一実施形態のステップS101〜S104と同様の処理である。
ステップS2104の処理が終了すると、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を指定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS2105)。その後、演出判定処理を終了する。第三実施形態の保留指定コマンドは、図30〜図32に示すように、大当り判定用乱数の属性、最終停止図柄となる特別図柄の種類、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容、及びステップS2101において入賞検知された遊技球に基づく始動保留球の記憶数(保留記憶数)を指定するためのコマンドである。この保留指定コマンドは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、最終停止図柄の種類、保留記憶数によって決定されるようになっている。
また、図30〜図32に示すように、第三実施形態において、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容は、確変状態が付与されているとき(高確時の演出内容)と、確変状態が付与されていないとき(低確時の演出内容)に分けて設定される。すなわち、高確時の演出内容には、確変状態時にリーチ演出が実行される可能性及び(実行が確定している場合の)確変状態時のリーチ演出内容が設定される。また、低確時の演出内容には、非確変状態時にリーチ演出が実行される可能性、及び(実行が確定している場合の)非確変状態時のリーチ演出内容が設定される。
具体的には、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの高確時の演出内容において、「リーチ可」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが確変状態であるならば、リーチ演出となる可能性があることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの高確時の演出内容において、「R1、R2」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが確変状態であるならば、リーチ演出R1,R2が実行されることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの高確時の演出内容において、「R3」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが確変状態であるならば、リーチ演出R3が実行されることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの高確時の演出内容において、「完全はずれ」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが確変状態であるならば、保留記憶数にかかわらず、リーチ演出なしのはずれとなることを示す。
また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの低確時の演出内容において、「R1、R2」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが非確変状態であるならば、リーチ演出R1,R2が実行されることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの低確時の演出内容において、「R3」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが非確変状態であるならば、リーチ演出R3が実行されることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの低確時の演出内容において、「完全はずれ」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが非確変状態であるならば、保留記憶数にかかわらず、リーチ演出なしのはずれとなることを示す。また、保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの低確時の演出内容において、「リーチ可」と示されている場合には、実行が保留されている図柄変動ゲームが非確変状態であるならば、リーチ演出となる可能性があることを示す。
従って、ステップS2105の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS2102により共通大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したことを判定し、ステップS2103により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定している。また、主制御用CPU45aは、ステップS2104にて変動パターン振分用乱数に応じた変動パターンを特定し、当該変動パターンによりどのようなリーチ演出が実行されるかを特定している。これにより、ステップS2105において、主制御用CPU45aは、保留記憶数及び特定したリーチ演出に応じて保留指定コマンドYb1〜Yb8の中から、保留指定コマンドを決定する。
一方、ステップS2103の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を特定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS2106)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS2106の処理を詳しく説明する。ステップS2106において、主制御用CPU45aは、ステップS2102により共通大当り判定値と一致すると判定しているので、ステップS2103により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定しなかった場合、最終停止図柄及び保留記憶数に基づき保留指定コマンドYb9〜Yb16の中から保留指定コマンドを決定する。
そして、ステップS2102の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS2101における遊技球の入賞検知を契機に実行された特別図柄入力処理において主制御用RAM45cに記憶された大当り判定用乱数の値が確変用大当り判定値と一致するか否かを判定する(ステップS2107)。すなわち、主制御用CPU45aは、ステップS2101において入賞検知された遊技球に基づく図柄変動ゲームが、非確変状態であるときにははずれとなり、且つ、確変状態であるときには大当りとなるか否かについて判定する。
ステップS2107の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、最終停止図柄が特別図柄B,Cでないか否かを判定する(ステップS2108)。
ステップS2108の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、非確変状態において予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるときのリーチ演出の実行可否及び変動パターンを特定する(ステップS2109)。具体的には、主制御用CPU45aは、ステップS2101における遊技球の入賞検知を契機に記憶されたリーチ判定用乱数が、リーチ判定値「0〜2」であるか否かを判定する。すなわち、主制御用CPU45aは、リーチ判定時の保留記憶数に係わらずリーチ演出が実行されるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合には、主制御用CPU45aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P7のうち、ステップS2101における遊技球の入賞検知を契機に記憶された変動パターン振分用乱数に応じた変動パターンを特定し、当該変動パターンによりリーチ演出内容を特定する。そして、主制御用CPU45aは、特定したリーチ演出内容を低確時の演出内容として特定する。
一方、リーチ判定用乱数が、リーチ判定値「0〜2」でなかった場合、主制御用CPU45aは、当該リーチ判定値が、リーチ判定値「0〜31」であるか否かを判定する。すなわち、主制御用CPU45aは、リーチ判定時の保留記憶数によってはリーチ演出が実行される可能性があるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合には、主制御用CPU45aは、低確時の演出内容をリーチ可とする。また、リーチ判定用乱数が、リーチ判定値「0〜31」でなかった場合、主制御用CPU45aは、低確時の演出内容を完全はずれとする。
ステップS2108の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、非確変状態において予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるときのリーチ演出の実行可否を判定する(ステップS2110)。具体的には、主制御用CPU45aは、ステップS2101における遊技球の入賞検知を契機に記憶されたリーチ判定用乱数が、リーチ判定値「0〜31」であるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合には、主制御用CPU45aは、低確時の演出内容をリーチ可とする。また、リーチ判定用乱数が、リーチ判定値「0〜31」でなかった場合、主制御用CPU45aは、低確時の演出内容を完全はずれとする。
ステップS2109又はステップS2110の処理を終了すると、主制御用CPU45aは、ステップS2101における遊技球の入賞検知を契機に記憶された大当り図柄判定用乱数が特別図柄Aに対応するものであるか否かを判定する(ステップS2111)。すなわち、主制御用CPU45aは、確変状態が付与されているときに、保留される図柄変動ゲームが実行されたときに、特別図柄Aが最終停止図柄となるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS2101における遊技球の入賞検知を契機に実行された特別図柄入力処理において主制御用RAM45cに記憶された変動パターン振分用乱数に対応する変動パターンを特定する(ステップS2112)。なお、ステップS2112では、主制御用CPU45aは、ステップS2101における遊技球の入賞検知を契機に実行される図柄変動ゲームが確変状態で実行されたときの変動パターンを特定するようになっている。すなわち、主制御用CPU45aは、大当り演出用の変動パターンの中から、変動パターン振分用乱数に対応する変動パターンを特定する。そして、主制御用CPU45aは、特定した変動パターンの演出内容を、高確時の演出内容として特定する。
そして、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を指定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS2113)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS2113の処理を詳しく説明すると、主制御用CPU45aは、ステップS2108により確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したことを判定し、ステップS2112により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定している。また、主制御用CPU45aは、ステップS2112にて変動パターン振分用乱数に応じた高確時の変動パターンを特定し、当該変動パターンによりどのようなリーチ演出が実行されるかを特定している。これにより、ステップS2113において、主制御用CPU45aは、保留記憶数、高確時の演出内容、低確時の演出内容に基づき、保留指定コマンドYb17〜Yb48の中から、保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「4」、高確時の演出内容が「R3」、低確時の演出内容が「完全はずれ」の場合、主制御用CPU45aは、ステップS2115において、保留指定コマンドYb44を決定することとなる。
一方、ステップS2111の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、実行が保留されている図柄変動ゲームの演出内容等を特定するための保留指定コマンドを決定し、決定した保留指定コマンドを保留指定コマンド専用の予告演出用送信バッファに記憶する(ステップS2114)。その後、演出判定処理を終了する。ステップS2114の処理を詳しく説明する。主制御用CPU45aは、ステップS2107により確変用大当り判定値と一致すると判定しているので、ステップS2111により最終停止図柄が特別図柄Aであることを特定しなかった場合、最終停止図柄、低確時の演出内容及び保留記憶数に基づき保留指定コマンドYb49〜Yb64の中から保留指定コマンドを決定する。例えば、保留記憶数が「1」で、最終停止図柄が特別図柄Bで、低確時の演出内容がリーチ可である場合、主制御用CPU45aは、ステップS2114の処理で保留指定コマンドYb53を決定することとなる。
また、ステップS2107の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS2115〜ステップS2120の処理を実行する。なお、ステップS2115〜ステップS2120の処理は、第一実施形態のステップS112〜ステップS117の処理と同様の処理である。
そして、統括制御用CPU46aは、保留指定コマンドを入力すると、入力した保留指定コマンドを記憶する。また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより指定された保留記憶数に対応付けられる図柄種別フラグに、入力した保留指定コマンドに基づき、値を設定する。以下、第三実施形態における図柄種別フラグの設定方法について図30〜図32に基づき説明する。なお、図柄種別フラグに「1」〜「3」、「7」〜「9」が設定される場合については、第一実施形態と同様であるため、省略する。
統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Aであり、低確時の演出内容として完全はずれである場合、図柄種別フラグに「4−1」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「4−1」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには16R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ演出内容がリーチ演出無しのはずれとなる。
統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Aであり、低確時の演出内容としてリーチ演出の可能性がある場合、図柄種別フラグに「4−2」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「4−2」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには16R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ図柄変動ゲームでリーチ演出の可能性がある。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Bであり、低確時の演出内容として完全はずれである場合、図柄種別フラグに「5―1」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「5―1」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ演出内容がリーチ演出無しのはずれとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Bであり、低確時の演出内容としてリーチ演出の可能性がある場合、図柄種別フラグに「5―2」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「5―2」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ図柄変動ゲームでリーチ演出の可能性がある。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Cであり、低確時の演出内容として完全はずれである場合、図柄種別フラグに「6―1」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「6―1」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R非確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ演出内容がリーチ演出無しのはずれとなる。
また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、大当り判定用乱数の属性が高確率乱数であって、確変状態時の最終停止図柄が大当り図柄としての特別図柄Cであり、低確時の演出内容としてリーチ演出の可能性がある場合、図柄種別フラグに「6―2」を設定する。すなわち、図柄種別フラグ「6―2」が対応付けられている保留記憶数に対応する図柄変動ゲームが実行される場合、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには2R非確変大当り遊技が付与され、確変状態が付与されていなければ図柄変動ゲームでリーチ演出の可能性がある。
次に、第三実施形態における予告種別フラグの設定方法について図30〜図32に基づき説明する。
統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、最終停止図柄が特別図柄B,Cである場合、予告演出を実行させないことを示すように、予告種別フラグに「0」を設定する。統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時及び低確時の演出内容が「R1,R2」である場合、予告種別フラグに「1」を設定する。統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時の演出内容が「R1,R2」であり、低確時の演出内容が「R3」である場合、予告種別フラグに「1―2」を設定する。統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時の演出内容が「R1,R2」であり、低確時の演出内容が「完全はずれ」又は「リーチ可」である場合、予告種別フラグに「1―3」を設定する。
統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時の演出内容が「R3」であり、低確時の演出内容が「R1,R2」である場合、予告種別フラグに「2―1」を設定する。統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時の演出内容が「R3」であり、低確時の演出内容が「R3」である場合、予告種別フラグに「2」を設定する。統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時の演出内容が「R3」であり、低確時の演出内容が「完全はずれ」又は「リーチ可」である場合、予告種別フラグに「2―3」を設定する。また、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより、高確時及び低確時の演出内容としてリーチ演出が実行されることが確定していない場合、予告種別フラグに「3」を設定する。
次に、第三実施形態における保留予告演出実行可否判定(保留予告演出実行処理のステップS204)について図33、図34に基づき、詳しく説明する。統括制御用CPU46aは、保留予告演出を実行させるか否かを乱数抽選により判定する(ステップS2300)。このとき、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドの大当り判定用乱数の属性が、高確率乱数又は低確率乱数である場合には(図柄種別フラグが「1」〜「6」である場合には)、はずれである場合と比較して、高確率で当選するようになっている。ステップS2300の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS2302)。
一方、ステップS2300の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドに基づき、保留指定コマンドが指定する保留記憶数に対応付けられる予告種別フラグに「1」、「1―2」、「1―3」又は「2―1」が設定されているか否かを判定する(ステップS2301)。すなわち、統括制御用CPU46aは、予告種別フラグに「2」、「0」又は「3」が設定されているかを判定している。これにより、主制御用CPU45aが予告演出を実行させると決定しているか否かを判定している。また、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象とならない特定の演出内容の予告演出を実行させるか否かについて判定する。なお、保留予告演出実行可否判定において、入力した保留指定コマンドが指定する保留記憶数を、単に、「判定対象の保留記憶数」と示す場合がある。
ステップS2301の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS2302)。一方、ステップS2301の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応づけられる図柄種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS2303)。すなわち、保留予告の対象となる図柄変動ゲームが実行される場合、確変状態の有無にかかわらず16R確変大当り遊技が付与されるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲーム開始時の遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップS2304)。
ステップS2304の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられている予告種別フラグに「1」又は「2―1」が設定されているか否かを判定する(ステップS2305)。この判定により、統括制御用CPU46aは、確変状態が付与されていないとき、図柄変動ゲームにおいてリーチ演出R1,R2が実行されるか(リーチ演出R3が実行されないか)を判定するようになっている。
ステップS2305の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2302の処理を実行する。一方、ステップS2305の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに「7」、「4−1」、「5−1」又は「6−1」のいずれかが設定されているか否かを判定する(ステップS2306)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、非確変状態が継続して設定される場合、低確時の演出内容がすべて完全はずれ(非確変状態時には保留記憶数にかかわらずリーチ演出なしのはずれ)となるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS2307)。ステップS2306の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS2302)。
ステップS2304の判定結果が肯定の場合、判定対象の保留記憶数に対応付けられている予告種別フラグに「1」、「1―2」又は「1―3」が設定されているか否かを判定する(ステップS2308)。このステップS2308の処理により、確変状態が付与されているとき、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出R1,R2が実行されることを判定している。すなわち、リーチ演出R3であるときには、保留予告演出の対象とならないため、リーチ演出R3が実行されないことを確認している。
ステップS2308の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS2302)。一方、ステップS2308の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに「7」が設定されているか否かを判定する(ステップS2309)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、確変状態が継続して設定される場合、高確時の演出内容がすべて完全はずれとなるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2307の処理を実行し、否定の場合、ステップS2302の処理を実行する。
また、ステップS2303の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグに「4―1」又は「4―2」が設定されているか否かを判定する(ステップS2310)。すなわち、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには16R確変大当り遊技となり、確変状態が付与されていなければはずれとなる図柄変動ゲームであるか否かを判定する。ステップS2310の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、確変状態が付与されているか否かを判定する(ステップS2311)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2308の処理に移行する。一方、ステップS2311の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2302の処理を実行する。
また、ステップS2310の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグに「9」が設定されているか否かを判定する(ステップS2312)。すなわち、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが、はずれとなり、また、リーチ演出が確実に実行されるゲームであるか判定する。ステップS2312の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、予告種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS2313)。すなわち、統括制御用CPU46aは、リーチ演出R1,R2が確実に実行されるか否かを判定する。ステップS2313の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2304の処理を実行する。一方、ステップS2312又はステップS2313の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2302の処理を実行する。
以上のように、第三実施形態の保留予告演出実行処理を実行することにより、低確時の演出内容として、リーチ演出が確実に実行される場合には、リーチ演出の演出内容まで変動パターン振分用乱数に基づき特定した。これにより、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したときであっても、非確変状態が保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが付与されるまで付与され、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームでリーチ演出が実行されるか否か及び実行時のリーチ演出内容を判定するようにした。そして、統括制御用CPU46aは、リーチ演出R1,R2が実行される場合には、保留予告演出を実行させるようにした。従って、保留予告演出の出現率を向上させることができる。
次に、第三実施形態の連続予告演出実行可否判定(ステップS404)について図35,図36に基づき、詳しく説明する。統括制御用CPU46aは、まず、連続予告演出を実行させるか否かを乱数抽選により判定する(ステップS2500)。このとき、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドの大当り判定用乱数の属性が、高確率乱数又は低確率乱数である場合には(図柄種別フラグが「1」〜「6」である場合には)、はずれである場合と比較して、高確率で当選するようになっている。ステップS2500の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS2502)。
ステップS2500の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、保留記憶数に対応付けられた予告種別フラグに、「0」が設定されていないか否かを判定する(ステップS2501)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留記憶数に対応付けられた予告種別フラグに、「1」、「2」、「1―2」、「1―3」、「2−1」、「2―3」又は「3」のいずれかが設定されており、予告演出を実行させるか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS2502)。
また、ステップS2501の判定結果が肯定の場合、「1」、「2」、「1―2」、「1―3」、「2−1」、「2―3」又は「3」のいずれかが設定されている予告種別フラグが対応付けられた保留記憶数のうち、一番記憶数が少ない保留記憶数を、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示す記憶数とする。以下、連続予告演出実行判定において、「1」、「2」、「1―2」、「1―3」、「2−1」、「2―3」又は「3」のいずれかが設定されている予告種別フラグが対応付けられた保留記憶数のうち、一番記憶数が少ない保留記憶数を、単に「判定対象の保留記憶数」と示す。
ステップS2501の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS2503)。すなわち、確変状態の有無にかかわらず、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム(連続予告演出が終了する図柄変動ゲーム)が大当りとなるか否かを判定する。
ステップS2503の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲーム開始時の遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップS2504)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに「7」、「4−1」、「5−1」又は「6−1」のいずれかが設定されているか否かを判定する(ステップS2505)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、非確変状態が継続して設定される場合、すべて完全はずれ(非確変状態時には保留記憶数にかかわらずリーチ演出なしのはずれ)となるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS2506)。ステップS2305の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS2502)。
ステップS2504の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに「7」が設定されているか否かを判定する(ステップS2507)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2506の処理を実行し、否定の場合、ステップS2502の処理を実行する。
また、ステップS2503の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグに「4―1」、「4−2」が設定されているか否かを判定する(ステップS2508)。すなわち、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが、ゲーム開始時に確変状態が付与されているときには16R確変大当り遊技となり、確変状態が付与されていなければはずれとなる図柄変動ゲームであるか否かを判定する。ステップS2508の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、保留指定コマンド入力時に確変状態が設定されているか否かを判定する(ステップS2509)。
ステップS2509の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグ「4―1」又は「4―2」が対応付けられている判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに「7」が設定されているか否かを判定する(ステップS2510)。すなわち、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、すべて完全はずれ(保留記憶数にかかわらずリーチ演出なしのはずれ)となるか否かを判定する。
このため、ステップS2508〜S2510の判定結果が全て肯定の場合、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームにて16R確変大当り遊技が付与されることを判定することができる。また、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで大当り演出又ははずれリーチ演出が実行されることがないことを判定することができる。
ステップS2508の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグに「9」が設定されているか否かを判定する(ステップS2511)。すなわち、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが、はずれとなり、また、予告演出の対象となるゲームであるか判定する。ステップS2511の判定結果が肯定の場合又はステップS2509の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数が「1」以下である(「0」又は「1」である)か否かを判定する(ステップS2512)。ステップS2512の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2504の処理を実行する。
一方、ステップS2512の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、予告種別フラグに「1」、「1―2」、「2」又は「2―1」が設定されているか否かを判定する(ステップS2513)。すなわち、はずれとなるリーチ演出R1〜R3が実行されるか否かを判定する。ステップS2513の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数が「2」以下である(「0」〜「2」である)か否かを判定する(ステップS2514)。ステップS2514の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2504の処理を実行する。ステップS2514の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS2502の処理を実行する。
ステップS2512〜S2514の処理により、連続予告演出が、3回以上の図柄変動ゲームに亘って実行される場合には、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームにて必ずリーチ演出が実行されることとなる。また、連続予告演出が、4回の図柄変動ゲームに亘って実行される場合には、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームにて必ず大当り演出が実行されることとなる。これにより、連続予告回数が多ければ多いほど、大当り信頼度が高くなり、遊技者は、連続予告演出が連続して実行される図柄変動ゲーム数について注目することとなる。また、統括制御用CPU46aは、連続予告演出実行処理を実行することにより、はずれリーチ演出又は大当り演出が連続予告演出の途中に実行されないようにすることができ、遊技者を待たせることがなく、連続予告回数を数えやすくなる。
以上のように、第三実施形態の連続予告演出実行処理を実行することにより、低確時の演出内容として、リーチ演出が確実に実行される場合には、リーチ演出の演出内容まで変動パターン振分用乱数に基づき特定した。これにより、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したときであっても、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが付与されるまで非確変状態が付与され、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームでリーチ演出が実行されるか否かを判定するようにし、肯定判定の場合には、連続予告演出を実行させることができる。従って、連続予告演出の出現率を向上させることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、第一実施形態の効果に加えて、以下の効果を有する。
(13)予告種別フラグを設定する際、低確時の演出内容として、リーチ演出が確実に実行される場合には、リーチ演出の演出内容まで変動パターン振分用乱数に基づき特定した。これにより、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得したときであっても、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが付与されるまで非確変状態が付与される場合、予告演出の対象となる図柄変動ゲームでリーチ演出が実行されるか否かを判定するようにしている。そして、リーチ演出が実行される場合であって、連続予告回数が予め決められた回数以下である場合には、連続予告演出を実行させることができる。従って、連続予告演出の出現率を向上させることができる。
また、保留予告演出の実行可否を判定する際には、確変状態の有無を判定することにより、予告種別フラグに基づき、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームにおいてどのようなリーチ演出が実行されるかを判定することができるようになった。これにより、統括制御用CPU46aは、保留予告演出の実行可否を判定する際、判定対象の保留記憶数に対応付けられた変動パターン振分用乱数が、リーチ演出R1,R2を低確時の演出内容として含む変動パターンを特定する変動パターン振分用乱数と一致する場合に、保留予告演出が実行可能であると判定することができる。このため、予告演出の対象となる図柄変動ゲームにおいて所定の遊技演出を実行させることができる。また、保留予告演出の出現率を向上させることができる。
(第四実施形態)
次に、本発明を具体化した第四実施形態を説明する。なお、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
第四実施形態では、変動パターンP4に基づき図柄変動ゲームが実行される場合、リーチ演出が実行されないようになっている。それに伴い、統括制御用CPU46aは、飾り図柄による図柄組み合わせを決定する際、はずれの図柄組み合わせを決定するようになっている。すなわち、変動パターンP4に基づき図柄変動ゲームが実行された場合、見た目上、通常変動(はずれ演出)が実行されたかのように遊技者に思わせることができる。
また、本実施形態では、予告演出を開始してから終了するまでの間に、大当り遊技又ははずれリーチ演出が実行される場合であっても、予告演出を実行させるようになっている。
以下、第四実施形態において予告演出を実行させるための処理について説明する。
第四実施形態では、統括制御用CPU46aは、保留予告演出実行処理のステップS202の処理において、入力した保留指定コマンドを記憶する際、確変種別フラグに値を設定し、入力した保留指定コマンドにより指定された保留記憶数に対応付けて記憶するようになっている。前記確変種別フラグは、保留される図柄変動ゲームが実際に実行される時(大当り判定などのゲームに係わる判定をするとき)の確変状態の有無を示すものである。
以下、第四実施形態のステップS202において実行される確変種別フラグの設定方法について図37、図38に基づき詳述する。なお、図37、図38に基づく確変種別フラグの設定方法の説明において、入力した保留指定コマンドにより指定される保留記憶数を、単に、「設定対象の保留記憶数」と示す場合がある。また、図37、図38に基づく確変種別フラグの設定方法の説明において、入力した保留指定コマンドにより指定される保留記憶数よりも1つ前に保留記憶数を、単に、「1つ前の保留記憶数」と示す場合がある。
統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより指定される保留記憶数よりも1つ前に保留記憶数が存在するか否かを判定する(ステップS701)。ステップS701の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、1つ前の保留記憶数に対応付けられた確変種別フラグの値が、確変状態であることを示す値「1」であるか否かを判定する(ステップS702)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、1つ前の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグに「1」〜「6」が設定されているか否かを判定する(ステップS703)。ステップS703の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「1」を設定する(ステップS704)。すなわち、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの1回前に実行される図柄変動ゲーム実行時の遊技状態が確変状態であって、且つ、はずれとなる場合には、保留記憶数に確変状態を対応付ける。
一方、ステップS703の判定結果が肯定のとき、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドにより指定される保留記憶数よりも1つ前の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグの値が、「1」、「2」、「4」又は「5」であるか否かを判定する(ステップS705)。ステップS705の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「1」を設定する(ステップS704)。すなわち、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの1回前に実行される図柄変動ゲームにおいて、16R確変大当り遊技又は2R確変大当り遊技が付与される場合には、保留記憶数に確変状態を対応付ける。
一方、ステップS705の判定結果が否定の場合、すなわち、図柄種別フラグの値が、「3」又は「6」の場合には、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「0」を設定する(ステップS706)。すなわち、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの1回前に実行される図柄変動ゲームにおいて、2R通常大当り遊技が付与される場合には、設定対象の保留記憶数に通常状態(非確変状態)を対応付ける。
ステップS702の判定結果が否定の場合、すなわち、1つ前の保留記憶数に通常状態(非確変状態)が対応付けられている場合、統括制御用CPU46aは、1つ前の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグの値が、「4」〜「9」であるか否かを判定する(ステップS707)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「0」を設定する(ステップS706)。すなわち、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの1回前に実行される図柄変動ゲーム開始時の遊技状態が通常状態(非確変状態)であって、当該1回前の図柄変動ゲームで大当り遊技が付与されない場合には、保留記憶数に通常状態(非確変状態)を対応付ける。
ステップS707の判定結果が否定の場合、すなわち、図柄種別フラグの値が、「1」〜「3」である場合、統括制御用CPU46aは、当該図柄種別フラグの値が、「1」又は「2」であるか否かを判定する(ステップS708)。ステップS708の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「1」を設定する(ステップS704)。すなわち、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの1回前に実行される図柄変動ゲーム開始時の遊技状態が通常状態(非確変状態)であって、当該1回前の図柄変動ゲームで16R確変大当り遊技又は2R確変大当り遊技が付与される場合には、設定対象の保留記憶数に確変状態を対応付ける。
また、ステップS708の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「0」を設定する(ステップS706)。すなわち、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドが示す図柄変動ゲームの1回前に実行される図柄変動ゲーム開始時の遊技状態が通常状態(非確変状態)であって、当該1回前の図柄変動ゲームで2R通常大当り遊技が付与される場合には、設定対象の保留記憶数に通常状態(非確変状態)を対応付ける。
また、ステップS701の判定結果が否定の場合、すなわち、1回前の保留記憶数が存在しない場合(保留指定コマンドにより指定された保留記憶数が「1」である場合)、統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS709)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、確変フラグの値に基づき、確変状態が設定されているか否かを判定する(ステップS710)。ステップS710の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「1」を設定する(ステップS704)。ステップS710の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「0」を設定する(ステップS706)。すなわち、図柄変動ゲーム又は大当り遊技中でない場合、確変状態の有無が変更されることはないため、統括制御用CPU46aは、設定中の遊技状態を対応付ける。
また、ステップS709の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、16R確変大当り遊技又は2R確変大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS711)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「1」を設定する(ステップS704)。
なお、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを出力して、図柄変動ゲームを実行させる際、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンを図柄変動ゲーム終了時(全図柄停止コマンド出力時)まで、統括制御用RAM46cの保留記憶数「0」に対応付けて記憶するようになっている。このため、統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲームの実行中であるか否か、及び実行中の図柄変動ゲームの演出内容を、記憶されている変動パターンに基づき、判定することができるようになっている。また、統括制御用CPU46aは、大当りフラグに基づき、大当り遊技の実行有無を判定することができるようになっている。さらに、統括制御用CPU46aは、大当り遊技中、図柄変動ゲームの最終停止図柄が記憶されているため、最終停止図柄に基づき大当り遊技の種類を判定することができる。
ステップS711の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、2R通常大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS712)。ステップS712の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「0」を設定する(ステップS706)。
ステップS712の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、実行中の図柄変動ゲームの最終停止図柄が特別図柄A,Bであるか否かを判定する(ステップS713)。すなわち、統括制御用CPU46aは、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなり、16R確変大当り遊技又は2R確変大当り遊技が付与されるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「1」を設定する(ステップS704)。
ステップS713の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、実行中の図柄変動ゲームの最終停止図柄が特別図柄Cであるか否かを判定する(ステップS714)。すなわち、統括制御用CPU46aは、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなり、2R通常大当り遊技が付与されるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、設定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「0」を設定する(ステップS706)。ステップS714の判定結果が否定の場合、すなわち、実行中の図柄変動ゲームがはずれとなる場合、統括制御用CPU46aは、ステップS710の処理を実行する。すなわち、実行中の図柄変動ゲームがはずれとなる場合、確変状態の有無が変更されることはないため、統括制御用CPU46aは、設定中の遊技状態を対応付ける。
次に、第四実施形態における保留予告演出実行可否判定(ステップS204)の処理について図39に基づき説明する。統括制御用CPU46aは、保留予告演出を実行させるか否かを乱数抽選により判定する(ステップS800)。このとき、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドの大当り判定用乱数の属性が、高確率乱数又は低確率乱数である場合には(図柄種別フラグが「1」〜「6」である場合には)、はずれである場合と比較して、高確率で当選するようになっている。ステップS800の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS802)。
一方、ステップS800の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドに基づき、保留指定コマンドが指定する保留記憶数に対応付けられる予告種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(S801)。なお、保留予告演出実行可否判定において、入力した保留指定コマンドが指定する保留記憶数を、単に、「判定対象の保留記憶数」と示す場合がある。
ステップS801の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS802)。一方、ステップS801の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられる図柄種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS803)。すなわち、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行される場合、確変状態の有無にかかわらず16R確変大当り遊技が付与されるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS804)。
ステップS803の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられる図柄種別フラグに「4」が設定されているか否かを判定する(ステップS805)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS806)。すなわち、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるとき、確変状態が付与されているか否かを判定する。ステップS806の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS804)。一方、ステップS806の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS802)。
また、ステップS805の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられる図柄種別フラグに「9」が設定されているか否かを判定する(ステップS807)。ステップS807の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS804)。一方、ステップS807の判定結果が否定の場合、ステップS204の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS802)。
次に、第四実施形態における連続予告演出実行可否判定(ステップS404)の処理について図40に基づき説明する。統括制御用CPU46aは、まず、連続予告演出を実行させるか否かを乱数抽選により判定する(ステップS900)。このとき、統括制御用CPU46aは、入力した保留指定コマンドの大当り判定用乱数の属性が、高確率乱数又は低確率乱数である場合には(図柄種別フラグが「1」〜「6」である場合には)、はずれである場合と比較して、高確率で当選するようになっている。ステップS900の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の保留予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS902)。
ステップS900の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、保留記憶数に対応付けられた予告種別フラグに、「0」が設定されていないか(つまり、「1」〜「3」のいずれかが設定されているか)否かを判定する(ステップS901)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を否定とする(ステップS902)。
また、ステップS901の判定結果が肯定の場合、「1」〜「3」のいずれかが設定されている予告種別フラグが対応付けられた保留記憶数のうち、一番記憶数が少ない保留記憶数を、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示す記憶数とする。以下、連続予告演出実行判定において、「1」〜「3」のいずれかが設定されている予告種別フラグが対応付けられた保留記憶数のうち、一番記憶数が少ない保留記憶数を、単に「判定対象の保留記憶数」と示す場合がある。
ステップS901の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS903)。ステップS903の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS404の連続予告演出実行可否判定の判定結果を肯定とする(ステップS904)。
また、ステップS903の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられた図柄種別フラグに「4」が設定されているか否かを判定する(ステップS905)。ステップS905の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数に対応付けられた確変種別フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS906)。すなわち、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるとき、確変状態が付与されているか否かを判定する。ステップS906の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS904の処理を実行する。一方、ステップS906の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS902の処理を実行する。
また、ステップS905の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、図柄種別フラグに「9」が設定されているか否かを判定する(ステップS907)。ステップS907の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数が「1」以下である(「0」又は「1」である)か否かを判定する(ステップS908)。ステップS907の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS904の処理を実行する。
一方、ステップS908の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、予告種別フラグに「1」又は「2」が設定されているか否かを判定する(ステップS909)。すなわち、はずれとなるリーチ演出R1〜R3が実行されるか否かを判定する。ステップS909の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、判定対象の保留記憶数が「2」以下である(「0」〜「2」である)か否かを判定する(ステップS910)。ステップS910の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS904の処理を実行する。ステップS907,S909,S910の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU46aは、ステップS902の処理を実行する。
以上詳述したように、本実施形態は、第一実施形態の効果に加えて、以下の効果を有する。
(14)保留記憶数毎に、保留されている図柄変動ゲームの実行時の確変状態を示す確変種別フラグを保留指定コマンド入力時に設定するようにした。そして、確変用大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が記憶されている際には、当該確変種別フラグを参照して、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定して、予告演出を実行させるか否かを決定した。このようにすることにより、図柄変動ゲームが実行されていなくても、大当り図柄用乱数(確変判定用乱数)及び大当り判定用乱数の値に基づき、全ての記憶数に対して確変状態の有無を判定することができる。従って、予告演出の実行開始から終了するまでの間に、大当り遊技状態が付与され、確変状態の有無が変更されても、大当り判定の結果を正確に先読みすることができる。このため、確変状態の有無が変更されても、予告演出を途中で中断したり、演出内容を変更したりする必要が無くなる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、連続予告演出では、所定の演出画像を表示させたが、予め決められた特定の遊技演出を実行させるようにすればよい。
・上記実施形態では、保留表示画像の表示態様を変更させたが、大当りとなる可能性を示唆し、示唆の対象となる図柄変動ゲームがいつ(何番目に)実行されるかを示すような態様であるならば、演出態様を変更しても良い。
・上記第四実施形態における確変種別フラグを、第二実施形態又は第三実施形態においても採用し、予告演出の対象となる図柄変動ゲームの実行時の確変状態を判別できるようにしてもよい。このようにすれば、判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグの値に基づいて、予告演出の対象となる図柄変動ゲームの実行時の確変状態を判別する必要が無くなる。
・上記第四実施形態において、16R確変大当り遊技及びはずれリーチ演出が、予告演出の途中で出現することを規制しても良い。この場合、保留予告演出実行可否判定及び連続予告演出実行可否判定において、判定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「1」が設定され、且つ、判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに、「2」、「3」、「5」、「6」、「7」が設定されているか否かを判定する。また、保留予告演出実行可否判定及び連続予告演出実行可否判定において、判定対象の保留記憶数に対応付けられる確変種別フラグに「0」が設定され、且つ、判定対象の保留記憶数よりも前の保留記憶数に対応付けられている図柄種別フラグに、「2」、「3」、「7」が設定されているか否かを判定する。いずれかの判定結果が肯定の場合に、予告演出を実行させれば、16R確変大当り遊技及びはずれリーチ演出が、予告演出の途中で出現することを規制することとなる。
・上記実施形態では、保留予告演出及び連続予告演出を実行させるようにしたが、どちらか一方だけを実行させるようにしても良い。
・上記実施形態では、図柄変動ゲームにおいてリーチ演出R3が実行される際、保留予告演出の実行を規制したが、規制しなくても良い。
・上記実施形態では、図柄変動ゲームにおいて大当り演出が実行されると判定されなければ、連続予告回数を4回に設定されることがなかった。すなわち、連続予告演出が4回の図柄変動ゲームに亘って実行されたとき、大当り確定となっていた。この別例として、回数を任意に変更しても良く、3回でも5回でも良い。
・上記実施形態では、図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行されると判定されなければ、連続予告回数を3回以上に設定されることがなかった。すなわち、連続予告演出が3回の図柄変動ゲームに亘って実行されたとき、リーチ演出確定となっていた。この別例として、回数を任意に変更しても良く、2回でも4回でも良い。また、リーチ演出の演出内容によって、設定することができる連続予告回数を変更しても良い。
・上記実施形態において、大当り遊技の種類を増減させても良い。具体的には、ラウンド遊技数を変更したり、確変状態及び入球率向上状態の有無、付与回数を変更したりしてもよい。例えば、時短状態が付与される7ラウンドの大当り遊技を設けても良い。また、大入賞口39,41の開閉動作回数を変更しても良い。例えば、1回のラウンド遊技中に大入賞口39,41を4回、開閉動作させるようにしても良い。
・上記実施形態において、ラウンド遊技の規定ラウンド数、大入賞口39,41の1回の開閉動作に係る時間、ラウンド遊技時間を変更しても良い。
・上記実施形態では、演出表示装置28を液晶式としたが、ドットマトリクス式や8セグメントLED式の演出表示装置としても良いし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としても良い。
・上記実施形態において、演出モードを複数設けたが、通常モードのみでもよい。また、演出モードの数を増やしても良い。
・上記実施形態において、保留予告演出は、通常モード中以外実行されなかったが、実行しても良い。なお、この場合、背景画像に、保留表示画像を表示させる必要がある。
・上記実施形態において、リーチ判定値及びリーチ確率は、遊技状態(確変状態の有無、入球率向上状態の有無、保留記憶数、図柄変動ゲームの種類など)に応じて任意に変更しても良い。
・上記実施形態において、共通大当り判定値の個数及び値を任意に変更しても良い。同様に、確変用大当り判定値の個数及び値を任意に変更しても良い。
・上記実施形態において、変動パターン振分用乱数の振分を変更しても良い。また、変動パターンの数及び種類を任意に変更しても良い。
・上記実施形態では、大当りになる場合とはずれリーチとなる場合とでは、演出内容(リーチ演出の種類)に対する変動パターン振分用乱数の振り分けを異ならせていたが、同じにしても良い。このようにすれば、低確時の演出内容と、高確時の演出内容を同じにすることができ、制御が簡単となる。
・上記実施形態では、共通大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を取得した際、予告演出を実行させるようにしたが、実行させなくても良い。
・上記実施形態では、はずれリーチ演出、大当り演出を予告演出の途中で実行されないようにしたが、実行させても良い。
・上記実施形態において、予告演出を実行させている場合には、予告演出実行時専用の振り分けテーブルを参照して、変動パターンを決定するようにしても良い。このようにすれば、予告演出実行時には、所定の演出内容の遊技演出(リーチ演出等)を実行させやすくなる。なお、保留指定コマンドを決定する際や、演出内容を特定する際、主制御用CPU45aは、取得した変動パターン振分用乱数に基づき、予告演出実行時専用の振り分けテーブルを参照して、変動パターンを特定し、その変動パターンに基づき、演出内容等を特定することとなる。
・上記実施形態において、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが大当りとなるとき、予告回数が多い場合には、予告演出が少ない場合と比較して高確率で予告演出を実行させても良い。同様に、予告演出の対象となる図柄変動ゲームがはずれとなるとき、予告回数が少ない場合には、予告演出が多い場合と比較して高確率で予告演出を実行させても良い。このようにすれば、予告回数が多ければ多いほど、大当りの信頼度が高くなるようになる。
・上記実施形態において、特別モード中、連続予告演出の実行を規制しても良い。これにより、何回の図柄変動ゲームに亘って連続予告演出が実行されたかを認識させやすくなる。
・上記実施形態における統括制御用CPU46aは、特別図柄指定コマンドを入力したとき、統括制御用RAM46cに記憶されている保留記憶数から1減算すると共に、保留記憶数に対応付けられている各種乱数を書き換えていた。この別例として、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力したとき(入力した制御周期)において、統括制御用RAM46cに記憶されている保留記憶数から1減算すると共に、保留記憶数に対応付けられている各種乱数を書き換えてもよい。なお、変動パターン指定コマンドと同時(同じ制御周期)に保留指定コマンドを入力したときには、統括制御用CPU46aは、保留記憶数を1加算してから1減算するような処理を行う必要がある。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記予告演出制御手段は、確変状態が付与されているとき、前記制御側記憶手段を参照して、当該乱数指定コマンドにより指定される記憶数より少ない記憶数に対応付けられている大当り判定用乱数が、共通大当り判定値及び確変用大当り判定値と一致しない場合であって、当該乱数指定コマンドにより指定される記憶数に対応付けられる大当り判定用乱数が、共通大当り判定値又は確変用大当り判定値と一致する場合、予告演出を実行させるように構成されている。
(ロ)前記出力手段は、前記乱数指定コマンドを、前記変動パターン指定コマンド及び前記図柄指定コマンドとは異なる乱数指定コマンド専用の通信線にて出力する。
(ハ)前記出力手段は、遊技球の入賞検知直後に、前記乱数指定コマンドを、出力することを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ニ)遊技球の入賞を検知する入賞検知手段と、前記入賞検知手段による遊技球の入賞検知を契機に複数種類の図柄を変動させる図柄変動ゲームの実行を指示する演出指示手段と、前記演出指示手段の指示に従って演出実行手段に図柄変動ゲームを実行させる演出制御手段を備え、前記図柄変動ゲームにおいて予め定められた大当り表示結果が表示された場合には、特別入賞手段が開閉動作する大当り遊技が実行される遊技機において、前記演出指示手段は、前記入賞検知手段によって遊技球の入賞検知される毎に、実行が保留されている図柄変動ゲーム数を示す始動保留球を記憶することができる保留球記憶手段と、前記入賞検知手段による遊技球の入賞検知を契機に大当り判定用乱数及び確変判定用乱数の値を取得する乱数取得手段と、図柄変動ゲーム又は大当り遊技が実行されていないときであって、前記保留球記憶手段に始動保留球が記憶されているとき、前記乱数取得手段が取得した大当り判定用乱数に基づき、当該図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定を実行する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に基づき、図柄変動ゲームの演出時間を少なくとも特定する変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合、当該大当り判定に使用した大当り判定用乱数とともに取得した確変判定用乱数が、予め決められた確変判定値と一致するか否かを判定することにより、大当り遊技終了後に大当り判定の当選確率を通常状態よりも高確率に変更する確変状態を付与するか否かを判定する確変判定手段と、前記確変判定手段の判定結果が肯定である場合、確変状態が付与される確変大当り遊技を図柄変動ゲーム終了後に付与する一方、前記確変判定手段の判定結果が否定である場合、通常状態が付与される通常大当り遊技を図柄変動ゲーム終了後に付与する大当り付与手段と、前記確変判定手段の判定結果が肯定である場合、前記確変大当り遊技の終了後に確変状態を設定する一方、否定である場合、前記通常大当り遊技の終了後に通常状態を設定する確変設定手段と、前記変動パターン決定手段が変動パターンを決定した場合には、図柄変動ゲームの実行開始を指示すると共に決定された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを出力し、前記入賞検知手段により遊技球が入賞検知されたことに基づき始動保留球が記憶された場合には、前記保留球記憶手段に記憶された始動保留球の記憶数と、当該入賞検知時に取得された大当り判定用乱数及び確変判定用乱数を特定可能な乱数指定コマンドを出力する出力手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記変動パターン指定コマンド及び図柄指定コマンドを入力した際、入力した変動パターン指定コマンドに基づき、図柄変動ゲームを実行させるゲーム制御手段と、前記乱数指定コマンドの入力を契機に、実行が保留されている図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を複数回の図柄変動ゲームに亘って示唆する予告演出が実行可能であるか否かを判定する予告演出制御手段と、前記乱数指定コマンドを入力した際、入力した乱数指定コマンドにより指定された始動保留球の記憶数、大当り判定用乱数及び確変判定用乱数を記憶する制御側記憶手段と、実行が保留されている図柄変動ゲームが実行されるときの確変状態の有無を判定する状態判定手段と、を備え、前記保留球記憶手段は、前記入賞検知手段により遊技球が入賞検知されたことに基づき始動保留球を記憶する際、当該始動保留球に基づき保留される図柄変動ゲームが何番目に実行されるかを示す記憶数に対応付けられた記憶領域に前記乱数取得手段が取得した大当り判定用乱数及び確変判定用乱数を記憶する一方、前記変動パターン決定手段が変動パターンを決定した場合には、始動保留球の記憶数を1減算すると共に、大当り判定用乱数及び確変判定用乱数が記憶されている記憶領域に対応付けられた記憶数から1減算した記憶数に対応する記憶領域に、当該大当り判定用乱数及び確変判定用乱数を書き換えるように構成されており、前記大当り判定手段は、遊技状態が通常状態である場合、確変状態及び通常状態のいずれの遊技状態においても使用する共通大当り判定値と、最先の記憶数に対応付けられた大当り判定用乱数の値とが一致するか否かを判定することにより大当り判定を行う一方、遊技状態が確変状態である場合、前記共通大当り判定値又は確変状態時専用の確変用大当り判定値と、最先の記憶数に対応付けられた大当り判定用乱数の値とが一致するか否かを判定することにより大当り判定を行うように構成されており、前記制御側記憶手段は、入力した乱数指定コマンドにより指定された始動保留球の記憶数に対応付けられた記憶領域に当該乱数指定コマンドにより特定される大当り判定用乱数及び確変判定用乱数を記憶する一方、変動パターン指定コマンドを入力した場合には、始動保留球の記憶数を1減算するとともに、大当り判定用乱数及び確変判定用乱数が記憶されている記憶領域に対応付けられた記憶数から1減算した記憶数に対応する記憶領域に、当該大当り判定用乱数及び確変判定用乱数を書き換えるように構成されており、前記状態判定手段は、前記制御側記憶手段を参照して、保留されている図柄変動ゲームが何番目に実行されるかを示す記憶数に、当該保留されている図柄変動ゲームが実行されるときの確変状態の有無を判定する際、判定対象となる記憶数が示す図柄変動ゲームよりも1回前に実行される図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与される場合、又は当該1回前に実行される図柄変動ゲームが確変状態中に実行され、はずれ表示結果を導出する場合には、記憶数に確変状態を対応付ける一方、判定対象となる記憶数が示す図柄変動ゲームよりも1回前に実行される図柄変動ゲームにて通常大当り遊技が付与される場合、又は当該1回前に実行される図柄変動ゲームが通常状態中に実行され、はずれ表示結果を導出する場合には、記憶数に通常状態を対応付けるようにして、全ての記憶数に対して確変状態の有無を判定し、前記予告演出制御手段は、前記制御側記憶手段を参照して、確変状態が対応付けられている記憶数と対応付けられた大当り判定用乱数が、共通大当り判定値又は確変用大当り判定値と一致した場合、予告演出を実行させることを決定すると共に、入力した乱数指定コマンドにより指定された始動保留球の記憶数を、予告演出が実行される図柄変動ゲーム数を示す予告回数として前記制御側記憶手段に記憶するように構成され、前記制御側記憶手段は、予告回数が零でないとき、前記変動パターン指定コマンドを入力した場合には、予告回数を1減算し、前記予告演出制御手段は、予告回数から1減算後、図柄変動ゲーム中に予告演出を実行させ、前記出力手段は、前記予告指定コマンドを、前記変動パターン指定コマンドとは異なる通信線にて出力することを特徴とする遊技機。