JP5390198B2 - 電気制御装置 - Google Patents

Description

本発明は、電動ウィンドウ、サンルーフ、電動開閉補助機構付きトランク、電動リアゲート、電動スライドドア等の、少なくとも１つの開閉パネルの開閉、あるいはそのいずれかのための電動機構（図示せず）用等の触知面を備える電気制御装置に関する。

近年、上記装置の制御に関して、ドライバが単に指を置いたことを検知可能な触知面を使用することが提案されている。検知された指の置かれた位置および置かれた指の表面上での動き、あるいはそのいずれかによって、車両部材のある種の動作または制御が開始される。例えば、フランス国特許第２７９８３２９号公報、フランス国特許第２８００８８５号公報、米国特許第６１５７３７２号公報を参照されたい。このような触知面は、種類を問わず、また様々な技術を、これに適用することができる。

例えば感圧抵抗器（ＦＳＲ（力感知抵抗器）センサとも呼ばれる）による技術が、その利用の容易さ、および強さが勝ることから、容量性またはその他の光学技術等の同様の技術と比較して、ますます多く使用されている。

このようなセンサは、例えば「デジタイザパッド」と呼ばれ、米国特許第４８１０９９２号公報、米国特許第５００８４９７号公報、フランス国特許第２６８３６４９号公報、ヨーロッパ特許第０５４１１０２号公報に従来例が挙げられている。

このようなセンサは、例えば導電層と抵抗層との間に挟まれた半導体層を備えている。ＦＳＲ層を加圧することにより、そのオーム抵抗は減少し、こうして適切な電圧を印加することにより、加えられた圧力および圧力点の位置、あるいはそのいずれかを測定することが可能になる。

上述のような触知面を使用することにより、当然、制御装置の使い勝手が向上し、かつその小型化を図ることができる一方で、意図していない誤制御のリスクが高まるという問題がある。

複数の隣接する有効領域を備える制御モジュールは、ウィンドウ、サンルーフ、トランク、およびリアゲート、あるいはそのいずれか等の電動開閉パネルについて、開閉パネルの開閉、あるいはロック等の特定の電気的機能の制御に使用されることが知られている。

これらのモジュールにおいて、触知式センサ（例えば各有効領域につき、１つのセンサを対応させて、複数のセンサを設けてもよい）は、各種有効領域を画定するように、領域の境界において凸部を呈する、シリコン製カバー等の上敷きで覆われている。

動作の信頼性に関する要件は厳しいが、本願出願人は、有効領域の凸部上の側方に指が置かれることに起因して、これを支える力が変形して伝わると、隣接領域の制御が誘発されるおそれがあることを、実験を通じて見出した。

自動車の運転中に、上記の装置をブラインド操作する必要性が高い場合、この問題を抑制する必要があることが理解されると思う。

本発明は、誤制御のリスクを低減する電気制御装置を提供することを目的としている。

上記の目的に鑑み、本発明に係る触知面を備える電気制御装置は、各有効領域において、特定の電気的機能を制御するための、少なくとも２つの隣接する有効領域と、触知面上に配置され、有効制御領域を画定するよう表面凸部を呈する上敷きとを備え、２つの隣接する有効領域を分離する凸部の下面が、触知面の有効領域の外側のみを支える２本の支柱の間で、張力を受けたアーチ状に設けられていることを特徴とする。

本発明の上記以外の利点および特徴は、添付図面を参照して、以下の説明を読むことで明らかとなると思う。

図１は、自動車用のウィンドウ、サンルーフ、車両のトランク、リアゲート、電動スライドドア等の開閉パネルの開閉、あるいはそのいずれかのための電動機構（図示せず）用の触知面を備える電気制御装置１の斜視図である。

この装置は、少なくとも２つ、本例では３つの有効領域３、５、７を備えている。この装置は、各領域によって、特定の電気的機能の制御が可能となるように構成されている。

領域３は、例えばいわゆる「マニュアル」モードにおいて、開閉パネルを閉じる制御に使用される。すなわち、この領域上に指が置かれている間、開閉パネルを動かすモータは作動させられ、完全な閉位置に当接するまで、開閉パネルを動かすものである。

領域７は、例えばいわゆる「マニュアル」モードにおいて、開閉パネルを開く制御に使用される。すなわち、この領域上に指が置かれている間、開閉パネルを動かすモータは作動させられ、完全な閉位置に当接するまで、開閉パネルを動かすものである。

領域５は、いわゆる有効「摺動」領域である。すなわち、ユーザの指が置かれていることだけでなく、その動き、特にユーザの指の動く方向を検知する。この領域５における動きの方向によって、開閉パネルを動かすモータは、開閉パネルを閉じる（領域３へ向かう指の動きの場合）か、あるいは開く（領域７へ向かう指の動きの場合）。

有効領域３および５、ならびに有効領域５および７の間は、上向凸部９、１１によって画定されている。これらの上向凸部によって、「触覚的に」ユーザに方向を示すことが可能であり、いわゆる「ブラインド」制御をおこなうことができる。あるいは、本発明の範囲から逸脱することなく、各領域を、このような表面の凸部で囲む設計とすることが可能である。

図２Ａは、図１に示す装置のＩＩ部を詳細に示す長手方向断面図である。

同図では、例えば弾性材料、好ましくはゴムまたはシリコン製であり、触知面１５上に配置された重合片１３が示されている。

触知面１５は、公知の技術により製造された触知式センサの一部を構成している。しかし、感圧抵抗器（ＦＳＲ（力感知抵抗器）センサとも呼ばれる）による触知式センサを使用することが好ましい。

各有効領域に対して、専用の触知式センサを設けることも可能であるが、電気制御装置１が、全有効領域用の触知面を有する１つの触知式センサを備え、このセンサが、指の置かれた位置（触知位置）の座標に対応する信号を発するようになっていることが好ましい。この場合、センサが発信した座標は、ユーザの指が触れた領域に対応する特定の電気的機能の制御を行うために使用される。

上向凸部９は、三角形の断面を有している。触知面１５に対向する上向凸部９の下面１８は、例えば触知面の有効領域の外側のみを支える２つの突起１７（詳細ＩＩ部の長手方向断面を示す図２Ｃを参照）の間に、張力を受けたアーチ２０（特に図２Ｃを参照）状に設けられている。

図２Ａおよび図２Ｃに示すように、突起１７は上向凸部９の両端部に設けられ、支持脚を形成している。

そのため、上向凸部９に対する横方向の力（例えば図２Ａ参照）が、装置の隣接する有効領域へ伝わることはない。

好ましくは、２つの隣接する有効領域３および５、ならびに有効領域５および７を画定する高さにおいて、触知面１５は、２つの非有効領域１９を備え、デッドゾーンとも呼ばれるこれらの非有効領域１９において、突起１７は触知面１５に接触している。

この構成により、本発明に係る装置の寸法を縮小することができる。

上述のように、特に例えば有効領域５上で指を滑らせ、２つの上向凸部１１、９のうち１つに当接させることにより、本発明の効果は発揮される。上向凸部９の下面１８の特定の構造によって、横方向に作用する指の力は、センサの非有効領域へそらされ、誤動作のいかなるリスクも避けることができる。

本発明に係る制御装置の斜視図である。 本発明に係る装置の詳細ＩＩ部を示す長手方向断面図である。 本発明に係る装置の触知式センサの詳細ＩＩ部を示す平面図である。 本発明に係る装置の図１におけるＩＩ部を詳細に示す断面図である。

符号の説明

１ 電気制御装置
３、５、７ 有効領域
９、１１ 上向凸部
１３ 重合片
１５ 触知面
１７ 突起
１８ 下面
１９ 非有効領域
２０ アーチ

Claims (6)

1. 各有効領域（３、５、７）において、特定の電気的機能を制御するための、少なくとも２つの隣接する有効領域（３、５、７）と、
   触知面（１５）上に配置され、有効制御領域（３、５、７）を画定するよう、表面凸部（９）を呈する上敷き（１３）とを備え、
   ２つの隣接する有効領域を分離する凸部（９）の下面（１８）が、触知面（１５）の有効領域以外の領域のみを支える支柱（１７）の間で、張力を受けたアーチ（２０）状に設けられていることを特徴とする触知面（１５）を備える電気制御装置。
2. 凸部（９）は、前記上敷き（１３）の長手方向において、全体的に上に凸の三角形の断面を有しており、支柱（１７）は、前記上敷き（１３）の短手方向における凸部（９）の前記下面（１８）側の端部に設けられ、中央支持脚を形成していることを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. ２つの隣接する有効領域（３、５、７）を画定する前記凸部（９）の前記下面（１８）側の前記端部に対向する前記触知面（１５）上に、触知面は２つの非有効領域（１９）を備えており、
   凸部（９）の支柱（１７）は、これらの非有効領域（１９）上に設けられていることを特徴とする請求項２に記載の装置。
4. 触知面（１５）は、触知による可変抵抗ＦＳＲセンサの一部を構成していることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の装置。
5. 上敷き（１３）は、弾性材料、好ましくはゴムまたはシリコン製であることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載の装置。
6. 装置は、触知位置の座標に対応する信号を発する１つの触知面（１５）を備えていることを特徴とする請求項１〜５のいずれか１項に記載の装置。

Images