JP5389197B2 - 地盤変位簡易測定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、地盤の微小な変位、特に傾斜地において生じた地割れの進行による水平方向及び鉛直方向での微小な変位を簡易な構造で簡単・確実に測定することが可能な装置に関する。
送電線等を架設するための鉄塔は、山中においては傾斜した土地に敷地を取ってこの敷地に設置する場合があり、地滑りで鉄塔が設置された敷地全体が大きく移動すると鉄塔の倒壊が発生するおそれがある。そして、地滑りの初期段階等において地割れが発生することがあり、この地割れの開口の短手方向寸法の増大や開口周縁部位の沈降の増大により地滑りの進行が分かるので、地割れを発見した場合には数回にわたって地割れの開口の短手方向寸法や地割れの開口周縁部位の沈降の度合いを測定し、これにより得られた複数の測定値を比較して地滑りの進行具合を調査することが望まれる。
地盤の変位を測定する装置としては、例えば特許文献1に記載された地表設置式地盤変位測定装置等が既に公知になっている。この特許文献1に記載の地表設置式地盤変位測定装置は、地盤の地表面又はその近傍の地中に敷設した伸縮可能な管体内に計測線を挿入すると共に、この計測線の一端を地盤の基準点に固定し、他端を変位計に接続して、計測線の長さの変化を変位計で計測することにより、地盤の変位を測定しようとするものとなっている。
また、地盤の変位を測定する装置の小型化、簡素化を図った装置としては、例えば特許文献2に記載された地すべり計等が既に公知になっている。この特許文献2に記載の地すべり計は、傾斜面の上方に固定杭を打ち込み、傾斜面の下方に移動杭を打ち込むと共に、固定杭の頂部に定荷重バネが収納されたケースを固定し、移動杭の頂部にインバール鋼線の一端を固定し、更にインバール鋼線の他端を定荷重バネの目盛りが配された鋼製薄板の引き出し方向の先端に固定して成り、定荷重バネの鋼製薄板の引き出し長さの測定値と測定前の初期値との差分で地盤の変位量を計測するものとなっている。
特開平11−72323号公報 特開平8−21750号公報
しかしながら、特許文献1に示される地表設置式地盤変位測定装置は、計測線の長さの変化を測定するために計測装置やモニタリング装置などを用いるものであるから、装置全体の規模が相対的に大きくなるので、鉄塔等が設置された敷地の部分的な変位を測定するのに好適とは認められないという不都合を有する。
この点、特許文献2に示される地すべり計は、相対的に簡素化された構成をなしているので、上記の特許文献1に示される地表設置式地盤変位測定装置が有する不具合を解消し得るものの、この地すべり計では地盤の鉛直方向における変位を測定することができないという新たな不具合を有する。
そこで、この発明は、簡易な構造で地盤の水平方向での微小な変位を測定することができ、更には地盤の鉛直方向での微小な変位も測定することが可能な地盤変位簡易測定装置を提供することを目的とする。
この発明に係る地盤変位簡易測定装置は、下端を地中に埋設することが可能な第1の立状体と、下端を地中に埋設することが可能な第2の立状体と、前記第1の立状体に当該第1の立状体から前記第2の立状体に向けて延びるように設けられた基板及びこの基板に回転自在に取り付けられた複数の回転体とで構成された載置機構と、前記第1の立状体と前記第2の立状体とに渡たるように横倒しの状態で配置されて、前記第2の立状体側の端部は当該第2の立状体に固定されると共に、前記第1の立状体側の端部は前記載置機構の回転体上に載置され、上面に計測用表示部が配されたプレート部材、及び前記第1の立状体の上端に設けられた基部から前記プレート部材の上方を当該プレート部材に沿って延びる棒状体に指標体を取り付けて成る指標部材により構成された第1の計測部材と、を有することを特徴としている(請求項1)。プレート部材の計測用表示部は、例えばプレート部材の横倒しの方向に沿って刻まれた目盛り等である。
このような構成の地盤変位簡易測定装置によれば、第1の立状体と第2の立状体とを地割れの開口等の計測目標を挟むように配置した後、第1の立状体と第2の立状体との間隔を、第1の計測部材が有する指標部材の指標体が計測目標を指すように調整する。次に、指標体が計測目標を指す状態を維持しつつ、プレート部材が水平となるように、第1の立状体の下端と第2の立状体の下端とを地中に埋設する。更に、前記指標体がプレート部材の計測表示部のどの位置を指しているかを記録する。これにより、地割れの開口の短手方向寸法の変化等の計測目標の変位を計測するための初期環境が整うこととなる。
そして、例えば地割れの開口の短手方向寸法が拡がる等の計測目標の変化があって、第2の立状体の埋設された領域が第1の立状体の埋設された領域から離れる方向に変位した場合には、プレート部材は、第1の立状体側の端部が載置機構の回転体の転動により地割れの開口等の計測目標に向かって移動する一方で、第1の立状体自体は動かないので、第1の計測表示部材の指標部材が備える指標体がプレート部材の計測用表示部を指す位置にずれが生ずる。しかるに、指標体が新たにプレート部材の計測表示部を指している位置を計測して記録し、この記録された位置と以前にこの指標体で計測し記録された位置と比較することで、地割れの開口の短手方向の大きさの変化等の計測目標の変位を計測することができる。
また、この発明に係る地盤変位簡易測定装置は、目盛りを有し内部を見ることが可能な2つの管状部とこれらの管状部の下側端同士を連結及び連通するためのもので軸方向に伸縮可能な素材から成る管状連結部とより成ると共にこれらの管状部、管状連結部内に液体が収納された第2の計測部材を更に有し、前記2つの管状部のうち一方の管状部は前記プレート部材の第1の立状体側の端部にその上側部分が連結されると共に他方の管状部は前記プレート部材の第2の立状体側の端部に上側部分が連結されていることを特徴としている(請求項2)。2つの管状部は例えばガラス又はプラスチック等の透明若しくは半透明な素材で形成されている。連結部は、例えばゴム、その他の樹脂材等の柔軟な素材で形成されている。第2の計測部材内に収納される液体は例えば水等である。
これにより、例えば第2の立状体が埋設された領域が相対的に低下した場合には、第2の計測部材を構成する管状連結部は全体として第1の管状部側より第2の管状部側の方が相対的に低くなり、これに伴い、第2の計測部材を構成する2つの管状部のうち第1の立状体側に設けられた一の管状部内の液体の液位が低くなり、第2の立状体側に設けられた他の管状部内の液体の液位が高くなるので、管状部の液体の液位を目盛りで計測して記録し、以前に計測し記録した値との高低差を確認することにより、地割れの進行等による地盤の鉛直方向での微小な変位も測定することが可能となる。
更に、この発明に係る地盤変位簡易測定装置では、前記第1の立状体及び前記第2の立状体は、上下方向に伸縮可能な伸縮部材と、地中にその一部又は全部を埋設する埋設部材と、前記伸縮部材と前記埋設部材とを連結する連結部材とでそれぞれ構成されていることを特徴としている(請求項3)。
これにより、地盤変位簡易測定装置を設置する工程でプレート部材を水平にする場合に、第1の立状体又は第2の立状体を埋設したときに、プレート部材が水平になっていなくても、第1の立状体又は第2の立状体を埋設する位置を変える必要がなく、第1の立状体及び第2の立状体の伸縮部材を伸縮させて、第1の立状体及び第2の立状体の全体の寸法を調整することで、プレート部材を水平にすることができる。
更にまた、この発明に係る地盤変位簡易測定装置では、前記第1の立状体及び前記第2の立状体の前記伸縮部材の全部又は一部は、前記プレート部材の横倒し方向に揺動させることが可能であることを特徴としている(請求項4)。
これにより、第1の立状体の埋設された領域と第2の立状体の埋設された領域とが相対的に離れる方向に地盤が変位したため、或いは第1の立状体及び第2の立状体の埋設作業に過誤等があったため、第1の立状体又は第2の立状体に傾きが生じても、伸縮部材の全部又は一部をプレート部材の長手方向に揺動させることにより、プレート部材を水平の状態に戻すことができる。
そして、この発明に係る地盤変位簡易測定装置では、前記第1の計測部材の指標部材の指標体は、前記棒状体の側面に設けられた軸部と、前記軸部が挿通する通孔を有する環状体と、前記環状体から前記通孔の径方向外側に突出した重り部位とで構成され、前記軸部に前記環状体の通孔を外挿することにより、前記軸部に揺動可能に装着されることを特徴としている(請求項5)。
これにより、指標部材は、環状体から突出した重り部位が常に鉛直方向の下方を向くようにすることができるので、指標部材の指標体は棒状体が水平方向になっていなくても、プレート部材の計測表示部上において計測目標の位置を的確に指すことができる。
以上のように、請求項1から請求項5に記載の発明によれば、第1の立状体と第2の立状体を地割れの開口等の計測目標を挟むように配置した後、第1の立状体と第2の立状体との間隔を、第1の計測部材が有する指標部材の指標体が計測目標を指すように調整し、次に、この指標体が計測目標を指す状態を維持しつつ、プレート部材が水平となるように、第1の立状体の下端と第2の立状体の下端とを地中に埋設し、更に、前記指標体がプレート部材の計測表示部のどの位置を指しているかを記録することにより、地割れの開口の短手方向の大きさの変化等の計測目標の変位を計測するための初期環境を整えることが可能となる。
そして、請求項1から請求項5に記載の発明によれば、上記の地割れの開口の短手方向の大きさの変化等の計測目標の変位を計測するための初期環境が整った後において、例えば地割れの開口の短手方向の大きさが拡がる等の計測目標の変化があり、第2の立状体の埋設された領域が第1の立状体の埋設された領域から離れる方向に変位した場合には、プレート部材は、第1の立状体側の端部が載置機構の回転体の転動により地割れの開口等の計測目標に向かって移動する一方で、第1の立状体自体は動かないため、第1の計測表示部材の指標部材が備える指標体がプレート部材の計測用表示部を指す位置にずれが生ずるので、指標体が新たにプレート部材の計測表示部を指している位置を計測して記録し、この記録された位置と以前にこの指標体で計測し記録された位置と比較することで、地割れの開口の短手方向の大きさの変化等の計測目標の変位を計測することが可能となることから、簡易な構造で地盤の水平方向での微小な変位を測定することができる。
特に請求項2に記載の発明によれば、例えば第2の立状体が埋設された領域が相対的に低下した場合には、第2の計測部材を構成する連結部は全体として第1の管状部側より第2の管状部側の方が相対的に低くなり、これに伴い、第2の計測部材を構成する2つの管状部のうち第1の立状体側に設けられた一の管状部内の液体の液位が低くなり、第2の立状体側に設けられた他の管状部内の液体の液位が高くなるので、管状部の液体の液位を目盛りで計測して記録し、以前に計測し記録した値との高低差を確認することにより、地割れの進行等による地盤の鉛直方向での微小な変位も測定することが可能となることから、簡易な構造で地盤の鉛直方向での微小な変位も測定することができる。
特に請求項3に記載の発明によれば、地盤変位簡易測定装置を設置する工程でプレート部材を水平にする場合に、第1の立状体又は第2の立状体を埋設したときに、プレート部材が水平になっていなくても、第1の立状体又は第2の立状体を埋設する位置を変更する必要がなく、第1の立状体及び第2の立状体の伸縮部材を伸縮させて、第1の立状体及び第2の立状体の全体の寸法を調整することで、プレート部材を水平にすることができる。
特に請求項4に記載の発明によれば、第1の立状体の埋設された領域と第2の立状体の埋設された領域とが相対的に離れる方向に地盤が変位したため、或いは第1の立状体及び第2の立状体の埋設作業に過誤等があったため、第1の立状体又は第2の立状体に傾きが生じても、伸縮部材の全部又は一部をプレート部材の長手方向に揺動させることにより、プレート部材を水平の状態に戻すことができる。
特に請求項5に記載の発明によれば、指標部材は、環状体から突出した重り部位が常に鉛直方向の下方を向くようにすることができるので、指標部材の指標体は棒状体が水平方向になくてもプレート部材の計測表示部に対して計測目標の位置を的確に指すことができる。
図1は、この発明に係る地盤変位簡易測定装置の構成を示す説明図であり、図1(a)はこの発明に係る地盤変位簡易測定装置の平面図、図1(b)はこの発明に係る地盤変位簡易測定装置の左側面図、図1(c)はこの発明に係る地盤変位簡易測定装置の右側面図、図1(d)はこの発明に係る地盤変位簡易測定装置の正面図である。 図2は、同上の地盤変位簡易測定装置の第1の計測部材の指標部材が棒状体に設けられた状態を示す説明図である。 図3は、同上の地盤変位簡易測定装置の第2の計測部材の管状部の上端部分の構成を示す説明図である。 図4は、同上の地盤変位簡易測定装置を地割れの開口の短手方向の両側に立状体を立てるかたちで設置した状態を示す説明図である。 図5は、地割れが図4に示された状態から進行し、これにより第1の計測部材の指標部材の位置にずれが生じ、第2の計測部材の管状部内の液体の液位の高低に変化が生じた状態を示す説明図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図4及び図5において、本発明に係る地盤変位簡易測定装置1の全体構成の一例が示されている。この地盤変位簡易測定装置1は、下端を地中に埋設することが可能な起点側立状体2と、下端を地中に埋設することが可能な変位側立状体3と、変位側立状体3が起点側立状体2に対して遠近する方向(水平方向)に変位する変位量を計測するための水平方向変位量計測部材4と、この計測部材4の後述するプレート部材41を載せるための載置機構5と、立状体2、3、特に変位側立状体3が元の位置から鉛直方向に変位する変位量を計測するための鉛直方向変位量計測部材6とを有して構成されている。
起点側立状体2、変位側立状体3は、それぞれ軸方向に沿って伸縮自在な伸縮部材21、31と、地中にその全部又は一部を埋設される埋設部材22、32と、伸縮部材21、31と埋設部材22、32とを連結するビスやボルト等の連結部材23、33とで構成されている。尚、伸縮部材21、31は、地盤変位簡易測定装置1のプレート部材41が水平状態で設置された後において、その伸縮がなされないように固定することができる。
そして、この実施例では、伸縮部材21、31は、埋設部材22、32側において、特に図1(b)、図1(c)に示されるように、水平方向変位量計測部材4に近い上側部材21a、31aと埋設部材22、32側に近い下側部材21b、31bとに分かれ、上側部材21a、31aの下端の二股部位で下側部材21b、31bの上端の突出部を挟み、これらを回転軸21c、31cで連結することで、伸縮部材21、31の上側部材21a、31aは回転軸21c、31cを軸心として下側部材21b、31bに対してプレート部材41の長手方向に揺動することが可能となっている。
尚、図示しないが、埋設部材22、32を伸縮部材21、31に近い上側部材と地面に近い下側部材とに分け、上側部材の下端の二股部位で下側部材の上端の突出部を挟み、これを回転軸で連結することで、埋設部材22、32が回転軸を軸心としてプレート部材41の長手方向に揺動するようにしても良い。
更に、この実施例では、伸縮部材21、31は、例えば三角形状の補強板24、34が設けられており、これにより、伸縮部材21、31を有する立状体2、3ひいては地盤変位簡易測定装置1の強度の向上が図られている。
載置機構5は、下記するプレート部材41が載せられた状態で変位側立状体3が変位した際に、変位側立状体3の変位量通りに略水平方向(横方向)に変位することが可能とするためのもので、一対の平行に延びる基板51と、各基板51に回転自在に取り付けられた複数(この実施例では4つ)の回転体52とで構成されている。基板51は、起点側立状体2の側方に設けられていると共に、プレート部材41の長手方向に沿って延びており、回転体52は、回転軸等を介して双方の基板51の外側面にプレート部材41の長手方向に沿ってそれぞれ並んで設置されている。
水平方向変位量計測部材4は、プレート部材41と、指標部材42とで基本的に構成されている。プレート部材41は、起点側立状体2と変位側立状体3とに渡るように横倒しの状態で配置された肉厚の薄い長尺の略直方体状のもので、長手方向(横倒し方向)の一方側の端部が変位側立状体3の伸縮部材31の上端の頂部に固定され、長手方向(横倒し方向)の他方側の端部は、間に切欠き空間41cを有するかたちで2つの部位41a、41bに枝分かれし、プレート部材41の各部位41a、41bは載置機構5の各基板51に設けられた複数の回転体52上にそれぞれ載置されている。そして、プレート部材41の上面には、このプレート部材41の長手方向に沿って刻まれた複数の目盛りから成る計測用表示部41dが設けられている。
指標部材42は、起点側立状体2のうちプレート部材41の切欠き空間41cから当該プレート部材41よりも上方に突出した部位の頂部に設けられた基部42aと、この基部42aからプレート部材41の上方を当該プレート部材41の長手方向に沿って延びる棒状体42bとを有して構成されており、この棒状体42bには指標体7が取り付けられている。
指標体7の構成の一例を図2により説明すると、棒状体42bの側面に設けられた軸部71と、この軸部71が挿通する通孔72aを有する環状体72と、この環状体72から通孔72aの径方向外側に突出した重り部位73とで構成されており、軸部71に環状体72の通孔72aを外挿することにより軸部71に揺動可能に装着されるので、指標体7の重り部位73は棒状体42bが水平かどうかにかかわらず鉛直方向の下方を指した状態になる。
鉛直方向変位量計測部材6は、2つの管状部61、62と、これらの管状部61、62の下側端同士を連結及び連通する管状連結部63とで構成されている。管状部61、62は、例えばガラス又はプラスチック等の内部を見ることが可能な透明若しくは半透明の素材で形成されたもので、この実施例では上下方向に延びる直線状の部位となっている。そして、管状部61、62の上側部分はプレート部材41の側面に取り付けた張出部64の通孔64aに挿入されることで、プレート部材41に固定されている。
管状連結部63は、ゴム、その他の樹脂等の柔軟でその長手方向に沿って延びることが可能な管状の部材となっており、管状部61、62間において張った状態ではなく少し弛んだ状態で各管状部61、62の下端に連結されている。そして、各管状部61、62には、図3から図4に示されるように、上下方向に沿って複数の目盛り61a、62aが刻まれている。
これらの鉛直方向変位量計測部材6を構成する管状部61、62及び管状連結部63は、1つの収納体となるように連通しており、これらの管状部61、62及び管状連結部63内には水が封入されている。封入された水は透明でも有色であっても良く、更には、水以外の流動性に優れた液体であっても良い。
次に、これまで説明してきた地盤変位簡易測定装置1を用いて、傾斜地Gにおいて生じた地割れRの開口の水平方向及び鉛直方向の双方での微小な変位を計測する方法の一例を、図4及び図5を用いて以下に説明する。
図4に示されるように、鉄塔等が設置される傾斜地Gにおいて地割れRを発見した場合には、地盤変位簡易測定装置1について、まず、地割れRの開口の短手方向のうち傾斜地Gの上側に起点側立状体2が位置し、地割れRの開口の短手方向のうち傾斜地Gの下側に変位側立状体3が位置するようにしつつ、プレート部材41が地割れGに跨がった状態に仮置きする。
次に、水平方向変位量計測部材4の指標部材42を構成する指標体7の重り部位73が地割れRの最深部r1を指すように、起点側立状体2と変位側立状体3との間隔を調整する。この起点側立状体2と変位側立状体3との間隔の調整は、プレート部材41が起点側立状体2に設けた載置機構5の回転体52上を滑るのを利用して、プレート部材41を起点側立状体2側に押したり、起点側立状体2側から離れる方向に引いたりすることで行われる。
更に、起点側立状体2及び変位側立状体3の位置決めができたら、その位置で起点側立状体2の埋設部材22と変位側立状体3の埋設部材32とを傾斜地Gの地中に埋設する。この場合、起点側立状体2の埋設部材22と変位側立状体3の埋設部材32とは鉛直方向に埋設するのが望まれる。
更にまた、指標体7の重り部位73が地割れRの最深部r1を指す状態を維持しつつプレート部材41が水平となるように、起点側立状体2の伸縮部材21と変位側立状体3の伸縮部材31とを適宜伸縮させて、伸縮部材21、31の上下方向幅を調整する。
これにより、指標部材42が有する指標体7の重り部位73が指す位置を計測し、この位置を位置A(図4の黒塗りの逆三角形の図の位置)として記録することで、地割れGの開口の水平方向及び鉛直方向の双方での微小な変位を計測するための初期環境が整うこととなる。
そして、このような例地割れGの開口の短手方向の大きさの変位を計測するための初期環境が整った後に、変位側立状体3が埋設された領域が変位し、地割れGの開口の短手方向の大きさが拡がった場合には、地盤変位簡易測定装置1は以下のようにこの変位量を計測することができる。
すなわち、地盤変位簡易測定装置1の変位側立状体3は起点側立状体2に対して図5の矢印方向に変位し、起点側立状体2は変位しないので、変位側立状体3に固定されたプレート部材41は、起点側立状体2に設けた載置機構5の回転体52上を滑って、プレート部材41の起点側立状体2側の端は地割れG側に移動する。これに伴い、起点側立状体2に設けられた水平方向変位量計測部材4も変位しないため、指標部材42が有する指標体7の重り部位73は、図5の白抜き矢印に示されるように、プレート部材41に対して、位置A(図5の黒塗りの逆三角形の図の位置で図4の位置Aと同じ位置)から起点側立状体2側に変位するから、このずれた位置を位置B(図5の白抜きの逆三角形の図の位置)として測定して記録する。そして、位置Aと位置Bとを対比することで、地割れGの開口の短手方向における拡がりの進み具合を計測することができる。よって、地割れGの進行等による地盤の水平方向での微小な変位を簡単、確実に計測することが可能となる。
また、傾斜地Gにおいて、変位側立状体3が埋設された領域が変位し、地割れGの開口の短手方向の大きさが拡がった場合には、図5に示される変位側立状体3の上下方向における位置も、図4に示される変位側立状体3の上下方向における位置よりも相対的に下がることとなる。これに伴い、鉛直方向変位量計測部材6の管状連結部63も起点側立状体2側より変位側立状体3側の方が相対的に下がり、鉛直方向変位量計測部材6の管状部61、62のうち管状部61内の液体の液位が相対的に低くなり、管状部62内の液体の液位が相対的に高くなるので、管状部61、62の液体の液位を目盛り61a、62aで計測して記録し、以前に計測し記録した値と対比することにより、地割れGの進行等による地盤の鉛直方向での微小な変位も簡単、確実に計測することが可能となる。
1 地盤変位簡易測定装置
2 起点側立状体(第1の立状体)
21 伸縮部材
22 埋設部材
23 連結部材
3 変位側立状体(第2の立状体)
31 伸縮部材
32 埋設部材
33 連結部材
4 水平方向変位量計測部材(第1の計測部材)
41 プレート部材
42 指標部材
5 載置機構
51 基板
52 回転体
6 鉛直方向変位量計測部材(第2の計測部材)
61 管状部
61a 目盛り
62 管状部
62a 目盛り
63 管状連結部
7 指標体
71 軸部
72 環状体
72a 通孔
73 重り部位
G 傾斜地
R 地割れ
r1 地割れの最深部(計測目標)

Claims (5)

  1. 下端を地中に埋設することが可能な第1の立状体と、
    下端を地中に埋設することが可能な第2の立状体と、
    前記第1の立状体に当該第1の立状体から前記第2の立状体に向けて延びるように設けられた基板及びこの基板に回転自在に取り付けられた複数の回転体とで構成された載置機構と、
    前記第1の立状体と前記第2の立状体とに渡たるように横倒しの状態で配置されて、前記第2の立状体側の端部は当該第2の立状体に固定されると共に、前記第1の立状体側の端部は前記載置機構の回転体上に載置され、上面に計測用表示部が配されたプレート部材、及び前記第1の立状体の上端に設けられた基部から前記プレート部材の上方を当該プレート部材に沿って延びる棒状体に指標体を取り付けて成る指標部材により構成された第1の計測部材と、
    を有することを特徴とする地盤変位簡易測定装置。
  2. 目盛りを有し内部を見ることが可能な2つの管状部とこれらの管状部の下側端同士を連結及び連通するためのもので軸方向に伸縮可能な素材から成る管状連結部とより成ると共にこれらの管状部、管状連結部内に液体が収納された第2の計測部材を更に有し、
    前記2つの管状部のうち一方の管状部は前記プレート部材の第1の立状体側の端部にその上側部分が連結されると共に他方の管状部は前記プレート部材の第2の立状体側の端部に上側部分が連結されていることを特徴とする請求項1に記載の地盤変位簡易測定装置。
  3. 前記第1の立状体及び前記第2の立状体は、上下方向に伸縮可能な伸縮部材と、地中にその一部又は全部を埋設する埋設部材と、前記伸縮部材と前記埋設部材とを連結する連結部材とでそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地盤変位簡易測定装置。
  4. 前記第1の立状体及び前記第2の立状体の前記伸縮部材の全部又は一部は、前記プレート部材の横倒し方向に揺動させることが可能であることを特徴とする請求項3に記載の地盤変位簡易測定装置。
  5. 前記第1の計測部材の指標部材の指標体は、前記棒状体の側面に設けられた軸部と、前記軸部が挿通する通孔を有する環状体と、前記環状体から前記通孔の径方向外側に突出した重り部位とで構成され、
    前記軸部に前記環状体の通孔を外挿することにより、前記軸部に揺動可能に装着されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の地盤変位簡易測定装置。
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