JP5388130B2 - 方向検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、方向検出装置に関する。
レーザ光に代表される光ビームは、その直進性から高精度な形状測定や測量などにおいて広く用いられている。レーザ光を使用して方向などを測定する装置として、以下の特許文献1〜3に記載の技術が知られている。
特許文献1としての特開平11−23272号公報には、2点間を往復する光波の時間を測定して距離を求める光波測距儀などを有するトータルステーション(2)と、入射光を入射方向に反射する反射プリズム(3)と、レーザ光を射出する望遠鏡(4)とを有する測量器械(1)が記載されている。
特許文献1では、シールド機(33)によって掘削された横坑(32)内に、複数の測量器械(1)が配置されており、測量機械(1)間でレーザ光が射出、反射されて、測量機械(1)間の距離や基準に対する角度などが測定されている。
特許文献2としての特開平8−233535号公報には、レーザ光(1)の照射手段(16)と、レーザ光(1)の受光手段(17)とを、レーザ光(1)の通過可能な透明体の窓を有し且つ内部が同一の媒質(I)で満たされた密閉容器(35)内に配置して、照射手段(16)からのレーザ光(1)を窓を通じて、密閉容器(35)外の媒質(II)の空間に配置された対象物体(4)に照射し、対象物体(4)から反射したレーザ光(1)を窓を通じて受光手段(17)で受光することで、いわゆる、三角測量に基づいて装置本体と対象物体(4)との距離を計測する技術が記載されている。
特許文献2に記載の技術では、媒質(I,II)の屈折率(n,n)を装置に予め入力することにより、屈折率(n,n)の違いによるレーザ光(1)の光路を補正して、装置本体と対象物体(4)との距離を計測している。
特許文献3としての特開平8−166215号公報には、第1の真空槽(1)と、第1の真空槽(1)に接近離間可能な第2の真空槽(2)と、が真空室用ベローズ(3)で接続され、第1の真空槽(1)の発光干渉部(10)から発せられたレーザ光が、第2の真空槽(2)の反射鏡(11)で反射されて前記発光干渉部(10)に戻る光学式変位検出器が記載されている。
特許文献3では、レーザ光が、真空にされた真空槽(1,2)及び真空室用ベローズ(3)内を通過して、レーザ光の通る光路(12)の長さの変化が測定され、第1の真空槽(1)と第2の真空槽(2)との間の変位が検出されている。
特開平11−23272号公報(「0013」〜「0016」、図1〜図3) 特開平8−233535号公報(「0018」〜「0042」、図1〜図3) 特開平8−166215号公報(「0040」〜「0042」、「0055」〜「0075」、図1、図2)
特許文献1では、レーザ光が横杭内を進行しており、伝播媒体としての空気中をレーザ光が通過している。したがって、特許文献1では、空気中のレーザ光の直進性を前提に、測量機械間の距離や方向などが測定されている。
しかしながら、レーザ光に代表される光ビームは、実際には、光ビームの伝搬媒体の屈折率分布や屈折率分布の変化の影響を受ける。例えば、光ビームの伝搬路中に空気が存在する場合、空気の温度、湿度、組成などの不均一性に起因して空気中の屈折率が位置によって異なっており、空気の屈折率分布や屈折率分布の変化によって、光ビームが屈折しながら空気中を通過するため、空気中の光ビームの直進性が乱される。
このように伝播媒体に屈折率分布が存在する場合であっても、測定の精度が低精度で構わない場合や、測定間隔が近距離である場合には、屈折率分布を無視して、同一伝播媒体中における光ビームの直進性を前提とした構成でも、要求される精度の測定結果を得ることが可能である。しかしながら、高精度の測定や、測定間隔が長距離の測定を行う場合には、屈折率分布を無視して、同一伝播媒体中における光ビームの直進性を前提とした構成では、伝播媒体の屈折率分布によって生じる光ビームの直進性の乱れの影響が測定結果に大きく表れ易く、測定結果の誤差を無視することができない場合がある。
特許文献2では、伝播媒体としての媒質の屈折率を装置に予め入力することにより、屈折率の違いによるレーザ光の光路を補正して距離を測定している。しかしながら、特許文献2に記載の技術は、伝播媒体の屈折率分布の存在を前提とした技術ではなく、同一伝播媒体中の光ビームの直進性を前提とした技術である。したがって、特許文献2に記載の技術で、屈折率を補正しても、高精度の測定や測定間隔が長距離の測定を行う場合には、前述したように測定結果に誤差が生じる場合がある。
なお、仮に、特許文献2に記載のような装置において、伝播媒体の屈折率分布を入力可能であったとしても、屈折率分布を予め測定する必要が生じ、さらに、それに応じて測定結果を補正する必要が生じる。したがって、最終的な測定結果を得るための構成が全体として、複雑化、煩雑化するという問題が生じる。
特許文献3では、レーザ光が、真空にされた真空槽及び真空室用ベローズ内を通過して、真空槽間の変位が検出されており、伝播媒体の屈折率分布の影響を受けない。しかしながら、特許文献3のように、光ビームが通過する空間を全て真空にする構成では、特に、測定間隔が長距離の場合、装置全体が大型化してしまうと共に、高コスト化するという問題が生じる。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で光ビームの方向を精度良く検出することを技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の方向検出装置は、
内部空間を有する第1の容器と、
前記第1の容器内に配置されて光ビームを発する光源部材と、
前記第1の容器の内部空間に収容され、前記第1の容器の内部空間において屈折率が一定で前記光ビームが透過する第1の伝播媒体と、
前記第1の伝播媒体内に配置され、入射された前記光ビームを、前記光ビームの入射する方向に応じて定まる第1の方向及び第2の方向に、分離する光分離部材と、
前記第1の方向に分離された前記光ビームを第1の焦点位置に集光可能な第1の光学系と、
前記第1の焦点位置を通る第1の受光面を有し、前記第1の方向に分離された前記光ビームを前記第1の受光面で受光して、前記第1の方向に分離された前記光ビームの受光位置である第1の受光位置を検出する第1の受光検出部材と、
前記第2の方向に分離された前記光ビームが外部に放射される放射部を有する前記第1の容器と、
前記放射部に隣接する中間伝播媒体であって、前記放射部から放射された前記光ビームが入射されて透過する中間伝播媒体を、前記第1の容器との間に介して配置された第2の容器であって、内部空間を有し且つ前記中間伝播媒体を透過した前記光ビームが内部に入射される入射部を有する前記第2の容器と、
前記第2の容器の内部空間に収容され、前記第2の容器の内部空間において屈折率が一定で且つ前記第1の伝播媒体の屈折率と同一の屈折率の第2の伝播媒体であって、前記入射部から入射された前記光ビームが透過する前記第2の伝播媒体と、
前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを第2の焦点位置に集光可能な第2の光学系と、
前記第2の焦点位置を通る第2の受光面を有し、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを前記第2の受光面で受光して、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームの受光位置である第2の受光位置を検出する第2の受光検出部材と、
前記第1の焦点位置と前記第1の受光位置とのズレ量である第1の位置ズレ量と、第1の光学系の焦点距離と、に基づいて、前記第1の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面における前記第2の方向に分離された前記光ビームが、前記第1の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面の法線に対して為す角度である入射角を検出する第1の角度検出手段と、
前記第2の焦点位置と前記第2の受光位置とのズレ量である第2の位置ズレ量と、第2の光学系の焦点距離と、に基づいて、前記第2の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面における前記第2の伝播媒体を透過する前記光ビームが、前記第2の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面の法線に対して為す角度である出射角を検出する第2の角度検出手段と、
前記入射角と前記出射角との差分に基づいて、前記第1の伝播媒体を透過する前記光ビームの透過方向と前記第2の伝播媒体を透過する前記光ビームの透過方向とのズレ量である方向ズレ量を検出する方向ズレ量検出手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項2に記載の発明の方向検出装置は、
内部空間を有する第1の容器と、
光ビームを発する光源部材と、
前記光ビームが入射される第1の光学系であって、前記光源部材の光ビームの発光位置に第1の焦点位置が配置され、入射された前記光ビームが、予め設定された方向に平行な光ビームにされる前記第1の光学系と、
前記第1の容器の内部空間に収容され、前記第1の容器の内部空間において屈折率が一定で前記予め設定された方向に平行にされた前記光ビームが透過する第1の伝播媒体と、
前記第1の伝播媒体を透過した前記光ビームが、外部との境界面に予め設定された入射角で入射されて、外部に放射される放射部を有する前記第1の容器と、
前記放射部に隣接する中間伝播媒体であって、前記放射部から放射された前記光ビームが入射されて透過する中間伝播媒体を、前記第1の容器との間に介して配置された第2の容器であって、内部空間を有し且つ前記中間伝播媒体を透過した前記光ビームが内部に入射される入射部を有する前記第2の容器と、
前記第2の容器の内部空間に収容され、前記第2の容器の内部空間において屈折率が一定で且つ前記第1の伝播媒体の屈折率と同一の屈折率の第2の伝播媒体であって、前記入射部から入射された前記光ビームが透過する前記第2の伝播媒体と、
前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを第2の焦点位置に集光可能な第2の光学系と、
前記第2の焦点位置を通る受光面を有し、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを前記受光面で受光して、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームの受光位置を検出する受光検出部材と、
前記第2の焦点位置と前記受光位置とのズレ量である位置ズレ量と、第2の光学系の焦点距離と、に基づいて、前記第2の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面における前記第2の伝播媒体を透過する前記光ビームが、前記第2の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面の法線に対して為す角度である出射角を検出する角度検出手段と、
前記入射角と前記出射角との差分に基づいて、前記第1の伝播媒体を透過する前記光ビームの透過方向と前記第2の伝播媒体を透過する前記光ビームの透過方向とのズレ量である方向ズレ量を検出する方向ズレ量検出手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の方向検出装置において、
前記第1の容器に設けられた第1の光学系支持部に支持されて、前記第1の方向に分離された前記光ビームを、前記第1の容器の外部に設定された前記第1の焦点位置に集光可能な前記第1の光学系と、
前記第1の容器の外部の前記第1の焦点位置に配置された前記第1の受光検出部材と、
前記第2の容器に設けられた第2の光学系支持部に支持されて、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを、前記第2の容器の外部に設定された前記第2の焦点位置に集光可能な前記第2の光学系と、
前記第2の容器の外部の前記第2の焦点位置に配置された前記第2の受光検出部材と、
を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の方向検出装置において、
前記第2の容器に設けられた光学系支持部に支持されて、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを、前記第2の容器の外部に設定された前記第2の焦点位置に集光可能な前記第2の光学系と、
前記第2の容器の外部の第2の焦点位置に配置された前記受光検出部材と
を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の方向検出装置において、
真空である前記第1の伝播媒体と、
真空である前記第2の伝播媒体と、
を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の方向検出装置において、
固体である前記第1の伝播媒体と、
前記第1の伝播媒体により構成された前記第1の容器と、
固体である前記第2の伝播媒体と、
前記第2の伝播媒体により構成された前記第2の容器と、
を備えたことを特徴とする。
請求項1、2に記載の発明によれば、第1の容器内と第2の容器内とに同一の屈折率の伝播媒体が収容されない場合に比べて、簡易な構成で光ビームの方向を精度良く検出することができる。
請求項3、4に記載の発明によれば、受光検出部材の受光面が容器内に配置される場合に比べて、容器を小型化することができる。
請求項5に記載の発明によれば、真空によって、第1の伝播媒体と第2の伝播媒体とを構成することにより、簡易な構成で光ビームの方向を精度良く検出することができる。
請求項6に記載の発明によれば、同一の屈折率である固体の伝播媒体によって、第1の伝播媒体と第2の伝播媒体とを構成することにより、簡易な構成で光ビームの方向を精度良く検出することができる。
図1は本発明の実施例1の方向検出装置の全体説明図である。 図2は本発明の実施例1の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図2Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図2Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図2Cは第1凸レンズから第1光位置検出素子へのレーザ光の進行方向の説明図である。 図3は本発明の実施例1のクライアントパソコンの制御部が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。 図4は本発明の実施例1の角度ズレ量検出プログラムの角度ズレ量検出処理のフローチャートである。 図5は中間伝播媒体の説明図であり、図5Aは発光装置の窓材の境界面と受光装置の窓材の境界面とが平行である場合の説明図、図5Bは発光装置の窓材の境界面と受光装置の窓材の境界面とが平行でない場合の説明図である。 図6は本発明の実施例2の方向検出装置の全体説明図であり、実施例1の図1に対応する図である。 図7は本発明の実施例2の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図7Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図7Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図である。 図8は本発明の実施例2のクライアントパソコンの制御部が備えている各機能をブロック図で示した図である。 図9は本発明の実施例2の角度ズレ量検出プログラムの角度ズレ量検出処理のフローチャートであり、実施例1の図4に対応する図である。 図10は入射角が0°の場合の中間伝播媒体の説明図であり、図10Aは実施例1の図5Aに対応する図、図10Bは実施例1の図5Bに対応する図である。 図11は本発明の実施例3の方向検出装置の全体説明図であり、実施例1の図1に対応する図である。 図12は本発明の実施例3の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図12Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図12Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図である。 図13は本発明の実施例3のクライアントパソコンの制御部が備えている各機能をブロック図で示した図である。 図14は本発明の実施例3の角度ズレ量検出プログラムの角度ズレ量検出処理のフローチャートであり、実施例1の図4に対応する図である。 図15は本発明の実施例4の方向検出装置の全体説明図であり、実施例1の図1に対応する図である。 図16は本発明の実施例4の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図16Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図16Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図である。 図17は本発明の実施例5の方向検出装置の全体説明図であり、実施例1の図1に対応する図である。 図18は本発明の実施例5の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図18Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図18Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は実施例1の方向検出装置の全体説明図である。
図1において、実施例1の方向検出装置1は、発光装置2と、前記発光装置2から離間して配置された受光装置3と、前記発光装置2及び受光装置3からの情報が入力される情報処理装置の一例としてのクライアントパソコンPCとを有する。
前記発光装置2は、第1の支持部の一例としての発光側ブロック11を有する。前記発光側ブロック11は、測定対象物の一例として、左右に長い加速器管Tの一端に設置されている。前記発光側ブロック11には、第1の容器の一例としての発光側容器12が支持されている。
前記発光側容器12は、箱状に構成されており、左壁12aと、右壁12bと、前壁12cと、後壁12dと、下壁12eとを有している。前記各壁12a〜12eに囲まれた空間により、前記発光側容器12の内部空間12fが構成されている。
また、前記左壁12aには、孔状の光源部材支持部12a1が形成されている。前記右壁12bには、放射部の一例として、孔状の透明体支持部12b1が形成されている。前記後壁12dには、孔状の検出部材支持部12d1が形成されている。
前記光源部材支持部12b1には、光源部材の一例としてのレーザダイオード13が支持されている。前記レーザダイオード13の発光部13aは、前記内部空間12f内に配置されており、前記発光部13aから光ビームの一例としてのレーザ光14が右方に向かって出力される。
前記レーザダイオード13の右方で、検出部材支持部12d1の前方には、光分離部材の一例としてのビームスプリッタ16が支持されている。実施例1のビームスプリッタ16では、右方から入射されたレーザ光14は、第1の方向の一例としての後方と、第2の方向の一例としての右方とに分離される。
前記ビームスプリッタ16の後方には、第1の光学系の一例としての第1凸レンズ17が支持されている。実施例1の第1凸レンズ17は、内部空間12f内に焦点位置F1を有し、ビームスプリッタ16により後方に分離されたレーザ光14のうち、レンズの中心O1と、第1の焦点位置、すなわち、第1凸レンズ17の焦点位置F1とを結ぶ光軸P1に対して平行に入射されるレーザ光14を、前記焦点位置F1に集光する。
前記第1凸レンズ17の後方の検出部材支持部12d1には、第1の受光検出部材の一例としての第1光位置検出素子18が支持されている。前記第1光位置検出素子18は、前記焦点位置F1を通る受光面18aを有している。前記第1光位置検出素子18は、第1凸レンズ17を通過したレーザ光14を、前記受光面18aで受光して、第1の受光位置、すなわち、前記後方に分離されたレーザ光14の受光位置D1を検出する。
前記ビームスプリッタ16の右方の透明体支持部12b1には、第1の中間伝播媒体の一例として、左右面が平行に形成された板状でレーザ光14を透過する透明体により構成された窓材19が支持されている。前記窓材19には、ビームスプリッタ16により右方に分離された前記レーザ光14が入射されて、内部を透過し右方に出射される。
したがって、前記透明体支持部12b1を通過して、内部空間12f内のレーザ光14は外部に出射される。
図1において、前記受光装置3は、前記発光側ブロック11から右方に離間して配置された第2の支持部の一例としての受光側ブロック21を有する。前記受光側ブロック21は、前記加速器管Tの一端から離間した前記加速器管Tの他端側の測定対象の位置に設置される。
前記受光側ブロック21には、第2の容器の一例としての受光側容器22が支持されている。前記受光側容器22は、前記発光側容器12との間に、第2の中間伝播媒体の一例としての空気Aを介して配置されている。前記受光側容器22は、箱状に構成されており、左壁22aと、右壁22bと、前壁22cと、後壁22dと、下壁22eとを有している。前記各壁22a〜22eに囲まれた空間により、前記受光側容器22の内部空間22fが構成されている。
また、前記左壁22aには、入射部の一例として、孔状の透明体支持部22a1が形成されている。前記右壁22bには、孔状の検出部材支持部22b1が形成されている。
前記透明体支持部22a1には、第3の中間伝播媒体の一例として、左右面が平行に形成された板状でレーザ光14が透過する透明体により構成された窓材23が支持されている。前記窓材23には、空気Aを透過したレーザ光14が左方から入射されて、窓材23の内部をレーザ光14が透過し、右方の内部空間22f内にレーザ光14が入射される。
したがって、前記透明体支持部22a1を通過して、外部のレーザ光14が内部空間22fに入射される。なお、実施例1の窓材23は、前記窓材19に比べて左右両面が広く構成されている。
前記窓材23の右方には、第2の光学系の一例としての第2凸レンズ24が支持されている。実施例1の第2凸レンズ24は、内部空間22f内に焦点位置F2を有し、内部空間22fを通過するレーザ光14のうち、レンズの中心O2と、第2の焦点位置、すなわち、第2凸レンズ24の焦点位置F2とを結ぶ光軸P2に対して平行に入射されるレーザ光14を、前記焦点位置F2に集光する。
前記第2凸レンズ24の右方の検出部材支持部22b1には、第2の受光検出部材の一例としての第2光位置検出素子26が支持されている。前記第2光位置検出素子26は、前記焦点位置F2を通る受光面26aを有している。前記第2光位置検出素子26は、第2凸レンズ24を通過したレーザ光14を、前記受光面26aで受光して、第2の受光位置、すなわち、前記レーザ光14の受光位置D2を検出する。
なお、前記光位置検出素子18,26としては、2分割フォトダイオードや、4分割フォトダイオード、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、PSD(Position Sensitive Detector)等を用いることが可能である。
図1において、前記クライアントパソコンPCは、コンピュータ装置により構成されており、コンピュータ本体H1、ディスプレイH2、キーボードH3やマウスH4等の入力装置、図示しないHDドライブ(ハードディスクドライブ)、CDドライブ(コンパクトディスクドライブ)等により構成されている。
前記クライアントパソコンPCには、前記第1光位置検出素子18により検出された受光位置D1や、第2光位置検出素子26により検出された受光位置D2が、入力される。
図2は実施例1の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図2Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図2Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図2Cは第1凸レンズから第1光位置検出素子へのレーザ光の進行方向の説明図である。
図1、図2において、図示しない真空ポンプにより、発光側容器12の内部空間12fと、受光側容器22の内部空間22fとが、真空Bにされる。
これにより、前記内部空間12fは、内部空間12fにおいて屈折率が一定でレーザビーム14が透過する第1の伝播媒体の一例としての真空Bで満たされる。
また、前記内部空間22は、内部空間22fにおいて屈折率が一定で且つ前記第1の伝播媒体の屈折率と同一の屈折率の第2の伝播媒体の一例としての真空Bにより満たされて、前記透明体支持部22a1から入射されたレーザ光14は真空B中を透過する。
図2において、レーザダイオード13から出力されたレーザ光14は、内部空間12fに収容された真空B中を透過して、ビームスプリッタ16に入射される。ビームスプリッタ16に入射されて後方に分離されたレーザ光14aは、第1凸レンズ17を通過して、第1光位置検出素子18に入射されて、後方に分離されたレーザ光14aの受光位置D1が検出される。
一方、ビームスプリッタ16に入射されて右方に分離されたレーザ光14bは、透明体支持部12b1から窓材19に出射される。
窓材19に出射されたレーザ光14bは、窓材19中を透過して、窓材19から空気A中に出射され、空気A中を透過して、受光装置3の窓材23に入射される。
窓材23に入射されたレーザ光14bは、受光側容器22の透明体支持部22a1から内部空間22fに収容された真空Bに入射される。
真空Bに入射されたレーザ光14bは、真空B中を透過して、第2凸レンズ24を通過して、第2光位置検出素子26に入射されて、真空Bを透過した前記レーザ光14bの受光位置D2が検出される。
なお、前記窓材19、空気A、窓材23により、実施例1の中間伝播媒体19+A+23が構成される。
(実施例1のクライアントパソコンPCの制御部の説明)
図3は本発明の実施例1のクライアントパソコンの制御部が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
図3において、クライアントパソコンPCのコンピュータ本体H1は、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、ハードディスクやROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有している。
前記構成のクライアントパソコンPCは、前記ハードディスクやROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
前記クライアントパソコンPCの前記ハードディスクドライブには、クライアントパソコンの基本動作を制御する基本ソフト(オペレーティングシステム)OSや、アプリケーションプログラムとしての角度ズレ量検出プログラムAP1、その他の図示しないソフトウェア(文書作成ソフトウェアや製図ソフトウェア等)が記憶されている。
(角度ズレ量検出プログラムAP1)
方向ズレ量検出プログラムの一例としての角度ズレ量検出プログラムAP1は、下記の機能手段(プログラムモジュール)を有する。
C1:発光位置ズレ量検出手段
第1の位置ズレ量検出手段の一例としての発光位置ズレ量検出手段C1は、前記第1光位置検出素子18の検出結果に基づいて、前記発光装置2における焦点位置F1と受光位置D1とのズレ量である第1の位置ズレ量の一例としての発光位置ズレ量d1を検出する。
なお、実施例1では、図2Aにおいて、受光位置D1が焦点位置F1に対して右側にある場合を正とし、左側ある場合を負としている。
C2:入射角検出手段
第1の角度検出手段の一例としての入射角検出手段C1は、前記発光装置2における発光位置ズレ量d1と、第1凸レンズ17の焦点距離f1と、に基づいて、前記発光側容器12内の真空Bと窓材19との境界面S1における右方に分離されたレーザ光14bが、真空Bと窓材19との境界面S1の法線P5に対して為す角度である入射角θ1を検出する。
実施例1の入射角検出手段C2は以下のように前記入射角θ1を検出する。
図2Aにおいて、前記ビームスプリッタ16におけるレーザ光14の分離方向は、入射方向に応じて定まる。
すなわち、実施例1のレーザダイオード13の発光部13aからレーザ光14が、レーザの出射する角度の不安定性等により、左右方向に延びる直線P3に対して角度θ0傾斜して出力された場合、ビームスプリッタ16において右方に分離された前記レーザ光14bは、分離される前後で入射方向と同じ方向、すなわち、直線P3に対して角度θ0傾斜して真空B中を透過する。
一方、ビームスプリッタ16において後方に分離されたレーザ光14aは、前後方向に延びる直線P4に対して角度θ0傾斜して真空B中を透過して、第1凸レンズ17に入射する。
したがって、右方に分離されたレーザ光14bの直線P3に対して傾斜する角度θ0は、後方に分離されたレーザ光14aの直線P4に対して傾斜する角度θ0と一致する。
ここで、一般に、凸レンズに入射する平行光は、焦点距離において一点に集光される。すなわち、図2Cにおいて、光軸P1に対して角度θ0だけ傾斜して第1凸レンズ17に入射したレーザ光14aは、光軸P1に対して角度θ0だけ傾斜し且つレンズの中心O1を通るレーザ光14a′と、焦点距離f1で交差する。
また、レンズの中心O1を通るレーザ光14a′は、第1凸レンズ17で屈折されることなく直進するものとみなせるため、前記角度θ0を求めるには、レーザ光14aがレンズの中心O1を通ったものとみなして、レーザ光14aが光軸P1に対して傾斜する角度θ0を検出することができる。
よって、図2A、図2Cにおいて、レンズの中心O1と、焦点位置F1と、受光位置D1とで作られる三角形O1F1D1において、焦点距離f1と、発光位置ズレ量d1とに基づいて、以下の式(1)が成立する。
θ0=arctan(d1/f1) …式(1)
これにより、右方に分離されたレーザ光14bの直線P3に対して傾斜する角度θ0が求められる。また、実施例1では、直線P3と、境界面S1の法線P5とは平行であるから、前記角度θ0は、内部空間12fの真空Bと窓材19との境界面S1における前記レーザ光14の入射角θ1にも一致する。
したがって、実施例1の入射角度検出手段C1では、焦点距離f1と、発光位置ズレ量d1とに基づいて、前記式(1)により、前記真空Bと窓材19との境界面S1における前記レーザ光14bの入射角θ1を検出する。
C3:受光位置ズレ量検出手段
第2の位置ズレ量検出手段の一例としての受光位置ズレ量検出手段C3は、前記第2光位置検出素子26の検出結果に基づいて、前記受光装置3における焦点位置F2と受光位置D2とのズレ量である第2の位置ズレ量の一例としての受光位置ズレ量d2を検出する。
なお、実施例1では、図2Bにおいて、受光位置D2が焦点位置F2に対して上側にある場合を正とし、下側にある場合を負としている。
C4:出射角検出手段
第2の角度検出手段の一例としての出射角検出手段C4は、前記受光装置3における受光位置ズレ量d2と、第2凸レンズ24の焦点距離f2と、に基づいて、前記受光側容器22内の真空Bと窓材23との境界面S2における真空B中を透過する光ビーム14bが、真空Bと窓材23との境界面S2の法線P6に対して為す角度である出射角θ2を検出する。
実施例1の出射角検出手段C4は、以下のように前記出射角θ2を検出する。
図2Bにおいて、窓材23から入射されて、境界面S2から角度θ2で出射されるレーザ光14bは、境界面S2の法線P6と、第2凸レンズ24の光軸P2とが平行であるから、光軸P2に対して角度θ2傾斜して第2凸レンズ24に入射される。
よって、角度θ1を求めた場合と同様に、図2Bにおいて、レンズの中心O2と、焦点位置F2と、受光位置D2とで作られる三角形O2F2D2において、焦点距離f2と、受光位置ズレ量d2と、に基づいて、以下の式(2)が成立する。
θ2=arctan(d2/f2) …式(2)
したがって、実施例1の出射角度検出手段C4では、焦点距離f2と、発光位置ズレ量d2とに基づいて、前記式(2)により、前記真空Bと窓材23との境界面S2における前記レーザ光14bの出射角θ2を検出する。
C5:角度ズレ量検出手段
方向ズレ量検出手段の一例としての角度ズレ量検出手段C5は、前記入射角θ1と前記出射角θ2との差分に基づいて、前記発光側容器12の真空Bを透過する前記光ビーム14bの透過方向と、前記受光側容器22の真空Bを透過する前記光ビーム14bの透過方向とのズレ量である方向ズレ量の一例としての角度ズレ量Δθを検出する。
実施例1の角度ズレ量検出手段C5は、前記角度ズレ量Δθとして、前記入射角θ1に対する前記出射角θ2についての差分(θ2−θ1)を検出する。
これにより、前記角度ズレ量Δθが0°の場合には、前記発光側ブロック11に比べて、受光側ブロック21が傾斜していない、すなわち、方向が揃っていると検出される。
C6:表示手段
表示手段C6は、前記入射角θ1、出射角θ2及び差分ΔθをディスプレイH2に表示する。
(実施例1のフローチャートの説明)
次に、実施例1のクライアントパソコンPCの角度ズレ量検出プログラムAP1の処理の流れをフローチャートを使用して説明する。
(実施例1の角度ズレ量検出処理のフローチャートの説明)
図4は本発明の実施例1の角度ズレ量検出プログラムの角度ズレ量検出処理のフローチャートである。
図4のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記クライアントパソコンPCのROM等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は前記クライアントパソコンPCの他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
図4に示すフローチャートは前記角度ズレ量検出プログラムAP1の起動により開始される。
図4のST1において、次の(1),(2)の処理を実行し、ST2に移る。
(1)受光位置D1を取得する。
(2)受光位置D2を取得する。
ST2において、次の(1),(2)の処理を実行し、ST3に移る。
(1)受光位置D1と焦点位置F1とに基づいて、発光位置ズレ量d1を検出する。
(2)受光位置D2と焦点位置F2とに基づいて、受光位置ズレ量d2を検出する。
ST3において、次の(1),(2)の処理を実行し、ST4に移る。
(1)発光位置ズレ量d1と焦点距離f1とに基づいて、入射角θ1を検出する。
(2)受光位置ズレ量d2と焦点距離f2とに基づいて、出射角θ2を検出する。
ST4において、入射角θ1と出射角θ2とから角度ズレ量Δθを検出し、ST5に移る。
ST5において、入射角θ1、出射角θ2及び角度ズレ量ΔθをディスプレイH2に表示して、ST1に戻る。
(実施例1の作用)
図5は中間伝播媒体の説明図であり、図5Aは発光装置の窓材の境界面と受光装置の窓材の境界面とが平行である場合の説明図、図5Bは発光装置の窓材の境界面と受光装置の窓材の境界面とが平行でない場合の説明図である。
図1、図2、図5において、前記構成を備えた実施例1の方向検出装置1では、発光装置2が加速器管Tの一端に配置され、受光装置3が加速器管Tの他端に配置されて、分離されたレーザ光14a,14bが、真空Bや中間伝播媒体19+A+23を透過して、光位置検出素子18,26に受光されて、受光位置D1,D2が検出される。そして、角度ズレ量検出処理のST1〜ST4が実行されて、角度ズレ量Δθの測定が行われる。
この際に、空気Aの温度、湿度、圧力、組成などの不均一性に起因して、空気Aの屈折率が位置によって異なっているため、空気Aの屈折率分布や屈折率分布の変化によって、レーザ光14bが屈折しながら空気A中を透過する。
ここで、測定間隔の方向(図5におけるY軸方向)に対して、直交する方向(図5におけるX軸方向及びZ軸方向)については、レーザ光14bの伝搬方向の長さに対して、レーザ光14bが関与する長さは短いため、発光装置2と受光装置3の間の空気Aは、左右両面が平行で且つ屈折率が一様な空気層A1,A2,…,Amにより構成されているとみなすことができる。
したがって、各空気層A1〜Amにおける入射角をΦ1,Φ2,…,Φmとし、それぞれの屈折率をm1,m2,…,mmと置くと、スネルの法則により、図5において、以下の式(3)が成立する。
m1・sinΦ1=m2・sinΦ2=…=mm・sinΦm …式(3)
特に、発光装置2の窓材19の境界面S1と、受光装置3の窓材23の境界面S2とが平行である場合には、真空B、窓材19,23の屈折率をn0,n1,n2とし、窓材19,23の入射角をθ1′,θ2′と置くと、図5Aにおいて、以下の式(4)が成立する。
n0・sinθ1=n1・sinθ1′=m1・sinΦ1=m2・sinΦ2=…
=mm・sinΦm=n2・sinθ2′=n0・sinθ2 …式(4)
よって、この場合には、式(4)の最初の式と最後の式との関係から、以下の式(5)が成立する。
n0・sinθ1=n0・sinθ2 …式(5)
すなわち、以下の式(6)が成立する。
θ1=θ2 …式(6)
よって、前記方向検出装置1により角度ズレ量Δθとして0°が検出された場合、入射角θ1と出射角θ2が等しく、前記発光装置2の境界面S1と受光装置3の境界面S2とが平行であることが検出され、加速器管Tの両端における方向の一致が精度良く保証される。
これにより、例えば、加速器管Tの表面形状を測定する表面形状測定装置において、前記方向検出装置1により保証された前記方向の一致を基準として平行な基準軸を設定することが可能であり、加速器管Tの離間した2点間において、平行な基準軸により、傾斜誤差のない高精度の形状測定を行うことが可能となる。
ここで、従来の構成では、方向を測定する装置内が空気Aで満たされていたとしても、発光側の伝播媒体としての空気Aの屈折率と、受光側の伝播媒体としての空気Aの屈折率とは等しいとは限らないために、式(6)に相当する関係が成立するとは限らなかった。特に、加速器管Tのように、測定対象が、長距離となる場合、式(6)が成立し難く、加速器管Tの両端で誤差を有した状態で測定が行われることになった。
これに対して、実施例1の方向検出装置1では、発光側容器2の内部空間12fと受光側容器3の内部空間22fとを同一の屈折率を有する真空Bで満たすことで、式(5),(6)を成立させており、レーザ光14bの透過方向を精度良く検出することが可能となっている。また、実施例1の場合には、空気Aの屈折率Φ1〜Φm等を予め測定したり、屈折率Φ1〜Φmを用いて煩雑な演算処理を施すことなく、角度ズレ量Δθが0°の場合を検出可能となっており、従来の構成に比べて、簡易な構成でレーザ光14bの透過方向を精度良く検出することが可能となっている。
図6は本発明の実施例2の方向検出装置の全体説明図であり、実施例1の図1に対応する図である。
図7は本発明の実施例2の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図7Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図7Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図である。
次に本発明の実施例2の方向検出装置1′の説明を行うが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図6、図7において、実施例2の方向検出装置1′の光源部材支持部12a1′には、実施例1のレーザダイオード13に替えて、光源部材の一例として、レーザダイオード13′が、上下方向に延びる回転軸を中心として回転可能に支持されている。
実施例2のレーザダイオード13′は、実施例1の固定支持されたレーザダイオード13とは異なり、回転移動して、前記レーザ光14の透過方向が調節可能に構成されている。なお、実施例1の光源部材支持部12a1′とレーザダイオード13′との間は、図示しない形状変形可能な密閉部材により密閉されており、レーザダイオード13′が回転移動しても、内部空間12は真空B状態に保持される。
(実施例2のクライアントパソコンPCの制御部の説明)
図8は本発明の実施例2のクライアントパソコンの制御部が備えている各機能をブロック図で示した図である。
実施例2のクライアントパソコンPCは以下の制御を有している。
(角度ズレ量検出プログラムAP1′)
方向ズレ量検出プログラムの一例としての角度ズレ量検出プログラムAP1′は、実施例1の角度ズレ量検出プログラムAP1が有する機能手段C1〜C6に加えて、下記の機能手段を有する。
C11:入射角度判別手段
入射角度判別手段C11は、入射角θ1が予め設定された角度であるか否かを判別する。
実施例1では、予め設定された角度として、0°が定められている。したがって、実施例1の入射角度判別手段C11は、入射角θ1が0°か否かを判別する。
(実施例2のフローチャートの説明)
(実施例2の角度ズレ量検出処理のフローチャートの説明)
図9は本発明の実施例2の角度ズレ量検出プログラムの角度ズレ量検出処理のフローチャートであり、実施例1の図4に対応する図である。
図9のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記クライアントパソコンPCのROM等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は前記クライアントパソコンPCの他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
図9に示す実施例2のフローチャートでは、図4に示す実施例1のフローチャートのST3とST4との間に、ST11が追加されている点が、実施例1のフローチャートと異なっている。
以下では、ST11についてのみ説明し、他のST1〜ST5についての説明は省略する。
図9のST11において、入射角θ1が0°か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST4に移り、ノー(N)の場合はST1に戻る。
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の方向検出装置1′では、実施例1と同様に、発光側容器2の内部空間12fと受光側容器3の内部空間22fとが、同一の屈折率を有する真空Bで満たされた状態で、角度ズレ量Δθを検出可能である。したがって、実施例2でも、実施例1と同様に、簡易な構成でレーザ光14bの透過方向を精度良く検出することが可能となっている。
特に、実施例2では、方向ズレ量検出処理のST11が実行されて、レーザダイオード13′が回転されて、レーザ光14bの入射角θ1が0°の場合に、角度ズレ量Δθが検出される。
ここで、発光装置2から空気層Amまでにおいて、スネルの法則により、以下の式(7)が成立する。
n0・sinθ1=n1・sinθ1′=m1・sinΦ1=m2・sinΦ2=…
=mm・sinΦm …式(7)
図10は入射角が0°の場合の中間伝播媒体の説明図であり、図10Aは実施例1の図5Aに対応する図、図10Bは実施例1の図5Bに対応する図である。
前記式(7)において、θ1=0°の場合には、屈折率n0,n1,m1〜mmが0でないから、以下の式(8)が成立する。
θ1=θ1′=Φ1=Φ2=…=Φm=0° …式(8)
すなわち、θ1=0°の場合、図10に示すように、レーザ光14bの透過経路は直線とみなすことができる。
したがって、実施例2の方向検出装置1′では、角度ズレ量Δθが検出される場合に、レーザ光14bの透過経路を直線とみなすことができ、実施例1に対して、レーザ光14bの透過方向の傾斜する角度だけでなく、レーザ光14bの分散の影響も低減可能である。
次に本発明の実施例3の方向検出装置1″の説明を行うが、この実施例3の説明において、前記実施例1,2の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図11は本発明の実施例3の方向検出装置の全体説明図であり、実施例1の図1に対応する図である。
図12は本発明の実施例3の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図12Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図12Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図である。
図11,図12において、実施例3の方向検出装置1″では、実施例1の方向検出装置1における第1凸レンズ17及び第1光位置検出素子18が省略されている。また、実施例3の方向検出装置1″では、レーザダイオード13と窓材19との間に、前記ビームスプリッタ16に替えて、第1の光学系の一例としての第1凸レンズ31が配置されている。
実施例3の第1凸レンズ31は、焦点距離f1″を有している。また、前記第1の凸レンズ31は、前記レーザダイオード13のレーザ光14の発信位置、すなわち、発光部13aに焦点位置F1″が配置されている。また、実施例3の第1凸レンズ31は、焦点位置F1″とレンズの中心O1″とを結ぶ光軸P1″が、前記窓材19の表面、すなわち、真空Bと窓材19との境界面S1に、予め設定された角度の一例としての垂直に交わるように配置されている。
したがって、実施例3では、前記レーザダイオード13の発光部13aから右方にレーザ光14が出射されると、前記レーザ光14が光軸P1″に対して傾斜していても、第1凸レンズ31により、予め設定された方向の一例としての光軸P1″に平行なレーザ光14にされて、窓材19に入射角0°で入射される。
(実施例3のクライアントパソコンPCの制御部の説明)
図13は本発明の実施例3のクライアントパソコンの制御部が備えている各機能をブロック図で示した図である。
実施例3のクライアントパソコンPCは以下の制御を有している。
(角度ズレ量検出プログラムAP1″)
方向ズレ量検出プログラムの一例としての角度ズレ量検出プログラムAP1″では、実施例1の角度ズレ量検出プログラムAP1が有する機能手段C1,C2が省略されている。また、実施例3では、実施例1の角度ズレ量検出手段C5と表示手段C6とに替えて、角度ズレ量検出手段C5″と表示手段C6″とを有する。
C5″:角度ズレ量検出手段
方向ズレ量検出手段の一例としての角度ズレ量検出手段C5″は、予め設定された入射角θ1と、前記出射角θ2との差分に基づいて、前記発光側容器12の真空Bを透過する前記光ビーム14bの透過方向と、前記受光側容器22の真空Bを透過する前記光ビーム14bの透過方向とのズレ量である方向ズレ量の一例としての角度ズレ量Δθを検出する。
実施例3では、入射角θ1が0°になるように、第1凸レンズ31が配置されているため、実施例3の角度ズレ量検出手段C5″では、角度ズレ量Δθとして、入射角θ1に対する出射角θ2についての差分(θ2−θ1)、すなわち、θ2が検出される。
C6″:表示手段
表示手段C6″は、出射角θ2及び角度ズレ量ΔθをディスプレイH2に表示する。
(実施例3のフローチャートの説明)
(実施例3の角度ズレ量検出処理のフローチャートの説明)
図14は本発明の実施例3の角度ズレ量検出プログラムの角度ズレ量検出処理のフローチャートであり、実施例1の図4に対応する図である。
図14のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記クライアントパソコンPCのROM等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は前記クライアントパソコンPCの他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
図14に示す実施例3のフローチャートでは、図4に示す実施例1のフローチャートのST1〜ST5に替えて、ST1″〜ST5″が実行される。実施例3のST1″〜ST5″は、第1光位置検出素子18の受光位置D1に基づいて行われる処理が省略されている以外は、実施例1のST1〜ST5と同様の処理が行われるため、その詳細な説明は省略する。
(実施例3の作用)
前記構成を備えた実施例3の方向検出装置1″では、実施例1と同様に、発光側容器2の内部空間12fと受光側容器3の内部空間22fとが、同一の屈折率を有する真空Bで満たされた状態で、角度ズレ量Δθを検出可能である。したがって、実施例3でも、実施例1と同様に、簡易な構成でレーザ光14bの透過方向を精度良く検出することが可能となっている。
また、実施例3では、第1凸レンズ31により、レーザ光14が光軸P1″に平行にされて、窓材19に入射角が0°で入射される。したがって、実施例3でも、実施例2と同様に、レーザ光14の透過経路を直線とみなすことができて、レーザ光14bの透過方向の傾斜する角度だけでなく、レーザ光14bの分散の影響も低減可能である。特に、実施例3では、実施例2のように、レーザダイオード13′を回転させて、レーザ光14の方向を調節する必要が無い。また、実施例3では、レーザ光14の透過方向を検出する第1光位置検出素子18などの部材も省略されている。
したがって、実施例3では、実施例2に比べて、より簡易な構成になっている。
次に本発明の実施例4の方向検出装置41の説明を行うが、この実施例4の説明において、前記実施例1〜3の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例4は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図15は本発明の実施例4の方向検出装置の全体説明図であり、実施例1の図1に対応する図である。
図16は本発明の実施例4の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図16Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図16Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図である。
図15,図16において、実施例4の方向検出装置41では、実施例1の方向検出装置1における窓材19,23が省略されている。
実施例4の方向検出装置41において、発光側容器12の内部空間12fには、真空Bに替えて、第1の伝播媒体の一例として、内部空間12fにおいて屈折率が一定の固体であるガラスB2が収容されている。
また、実施例4の発光側容器12は、前記ガラスB2により構成されている。すなわち、実施例4では、レーザ光14の透過する伝播媒体が固体であるため、第1の伝播媒体を収容する発光側容器12は、実質的には、第1の伝播媒体と共通化されて省略されている。
実施例4では、レーザダイオード13から出射されたレーザ光14は、ガラスB2内を透過して、ビームスプリッタ16により分離される。そして、後方に分離されたレーザ光14aは第1光位置検出素子18により検出され、右方に分離されたレーザ光14bは、発光装置2のガラスB2の右壁12b′に設けられた放射部12b1′から外部の空気Aに出射される。
実施例4の方向検出装置41において、受光側容器22の内部空間22fには、真空Bに替えて、第2の伝播媒体の一例として、第1の伝播媒体と同一の屈折率で内部空間22fにおいて屈折率が一定の固体であるガラスB2が収容されている。
また、実施例4の受光側容器22は、前記ガラスB2により構成されている。すなわち、実施例4では、受光側容器22も、発光側容器12と同様に、実質的には、第2の伝播媒体と共通化されて省略されている。
実施例4では、空気Aを透過したレーザ光14bは、受光装置3のガラスB2の左壁22a′に設けられた入射部22a1′からガラスB2の内部に入射されて、ガラスB2内を透過しながら、第2光位置検出素子26に入射されて検知される。
したがって、実施例1〜3では、窓材19,23,空気Aにより中間伝播媒体19+A+23が構成されていたが、実施例4では、空気Aによって、中間伝播媒体Aが構成される。
(実施例4の作用)
前記構成を備えた実施例4の方向検出装置41では、発光装置2と、受光装置3とにおいて、同一の屈折率を有するガラスB2を、レーザ光14bが透過している。
すなわち、実施例1では、真空Bにより、発光装置2と受光装置3内の屈折率を同一の屈折率にしていたが、実施例4では、ガラスB2により、発光装置2と受光装置3内の屈折率を同一の屈折率にして、角度ズレ量Δθを検出している。
したがって、実施例4でも、実施例1と同様に、簡易な構成でレーザ光14bの透過方向を精度良く検出することが可能となっている。
次に本発明の実施例5の方向検出装置51の説明を行うが、この実施例5の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例5は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図17は本発明の実施例5の方向検出装置の全体説明図であり、実施例1の図1に対応する図である。
図18は本発明の実施例5の方向検出装置におけるレーザ光の進行方向の説明図であり、図18Aは発光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図、図18Bは受光装置におけるレーザ光の進行方向の説明図である。
図17、図18において、実施例5の方向検出装置51では、発光側容器12′の後壁12dに、実施例1の検出部材支持部12d1に替えて、第1の光学系支持部の一例として、孔状の発光側光学系支持部12d1′が形成されている。前記発光側光学系支持部12d1′には、第1の光学系の一例としての第1凸レンズ52が支持されている。実施例5の第1凸レンズ52は、内部空間12f′の外部に焦点位置F1′を有し、内部空間12f′を通過するレーザ光14aのうち、レンズの中心O1と、第1の焦点位置、すなわち、第1凸レンズ52の焦点位置F1′と、を結ぶ光軸P1に対して平行に入射されるレーザ光14aを、前記焦点位置F1′に集光する。
前記第1凸レンズ52の後方には、第1光位置検出素子18が支持されており、前記焦点位置F1′を通る受光面18aを有している。
実施例5の受光側容器22′の右壁22bには、実施例1の検出部材支持部22b1に替えて、第2の光学系支持部の一例として、孔状の受光側光学系支持部22b1′が形成されている。前記受光側光学系支持部22b1′には、第2の光学系の一例としての第2凸レンズ53が支持されている。実施例5の第2凸レンズ53は、内部空間22f外に焦点位置F2′を有し、内部空間22f′を通過するレーザ光14のうち、レンズの中心O2と、第2の焦点位置、すなわち、第2凸レンズ53の焦点位置F2′と、を結ぶ光軸P2に対して平行に入射されるレーザ光14を、前記焦点位置F2′に集光する。
前記第2凸レンズ53の右方には、第2光位置検出素子26が支持されており、前記焦点位置F2′を通る受光面26aを有している。
なお、実施例5では、各容器12′,22′の外部は空気で満たされているが、各凸レンズ52,53と各光位置検出素子18,26との間隔は、中間伝播媒体Aに比べて距離が極めて短く、各凸レンズ52,53と各光位置検出素子18,26との間の空気の屈折率の変動は無視できる。
(実施例5の作用)
前記構成を備えた実施例5の方向検出装置51では、実施例1と同様に、発光側容器12′の内部空間12f′と受光側容器22′の内部空間22f′とが、同一の屈折率を有する真空Bで満たされた状態で、角度ズレ量Δθを検出可能である。したがって、実施例5でも、実施例1と同様に、簡易な構成でレーザ光14bの透過方向を精度良く検出することが可能となっている。
特に、実施例5では、第1凸レンズ52が、発光側容器12′の後壁12dに支持されており、第1検出素子18は発光側容器12′の外部に配置されている。また、第2凸レンズ53が、受光側容器22′の右壁22bに支持されて、第2検出素子26は受光側容器22′の外部に配置されている。
したがって、実施例1に比べて、容器12′,22′を小型化して、内部空間12f,22fの容積を小さくすることができる。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H011)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、方向検出装置1〜51は、発光装置2と受光装置3とは別にクライアントパソコンPCを有していたが、これに限定されず、例えば、クライアントパソコンPCを省略し、発光装置2又は受光装置3に、クライアントパソコンPCの各手段C1〜C6″の機能を内蔵させる構成も可能である。
(H02)前記各実施例において、第1の光学系や第2の光学系の一例として、凸レンズ17,24,31,52,53を用いる構成を例示したが、これに限定されない。例えば、第1の光学系や第2の光学系の一例として、焦点位置に集光可能な凹面鏡を用いたり、焦点位置に集光可能に配置された複数の光学部材を組み合わせた光学系を用いることが可能である。
(H03)前記実施例2において、レーザダイオード13′は回転可能に支持されており、
手動で回転させて入射角θ1が0°になるように調節可能に構成されていたが、モータ等の駆動源によりレーザダイオード13′を回転させて、入射角θ1が0°になるように自動調整する構成にすることも可能である。
(H04)前記実施例3において、レーザダイオード13は真空B内に配置される構成が望ましいが、これに限定されず、レーザダイオード13を発光容器12の左側外部に配置し、且つ、左壁12aに第1凸レンズ31を支持させて、外部の焦点位置F1″からレーザ光14が第1凸レンズ31に入射されて真空B内の光軸P1″に平行にさせる構成も可能である。
(H05)前記実施例1〜3において、第1、第2の伝播媒体の一例として、真空Bによる構成を例示したが、これに限定されない。例えば、第1、第2の伝播媒体の一例としては、屈折率が同一であり且つ均一であれば、真空排気後に希ガスや窒素など任意の媒体を充填することが可能である。また、希ガスや窒素などの気体に限定されず、屈折率が同一であり且つ均一であれば、液体、固体、それらの混成体あらゆる物質が選定できる。なお、実施例2では、レーザダイオード13′が移動できるように、第1、第2の伝播媒体としては、気体や液体が望ましい。
(H06)前記実施例3では、第1の伝播媒体や第2の伝播媒体を真空Bにする構成を例示したが、実施例4のように、第1の伝播媒体や第2の伝播媒体をガラスB2により構成することも可能である。また、この場合、実施例4のように、窓材19,23を省略したり、さらに、各容器12,22を、実質的には、ガラスB2と共通化して省略したりする構成が可能である。
(H07)前記各実施例において、各部材13〜19,23〜26,13′,31の配置角度や形状角度は前記各実施例の構成に限定されず、第1の伝播媒体のレーザ光14の透過方向と第2の伝播媒体のレーザ光14の透過方向との角度関係が、予め設定された各部材の配置角度や形状角度の関係によって、計算可能であれば、任意の配置角度、形状角度が可能である。
(H08)前記実施例4において、固体である第1の伝播媒体と第2の伝播媒体の一例として、ガラスB2による構成を例示したが、これに限定されず、第1、第2の伝播媒体の屈折率が一定で、且つ、それらの屈折率が等しければ、合成樹脂など任意の固体の伝播媒体による構成が可能である。
(H09)前記各実施例におけるレーザ光14としては、赤外光、可視光、紫外光など任意の波長のレーザ光を用いることが可能である。また、伝播媒体や、光学系、窓材等レーザ光の透過する部材は、前記波長のレーザ光が透過可能であれば、任意の材質を用いることが可能であり、いわゆる、透明ではなくても、使用される波長のレーザ光が透過可能な材質であれば良い。
(H010)前記実施例5において、第1光位置検出素子18と第2光位置検出素子26が共に、容器12′,22′の外部に配置される構成を例示したが、これに限定されない。例えば、第1光位置検出素子18のみが発光側容器12′の外部に配置されて、第2光位置検出素子26は、実施例1のように、真空B内に受光面26が配置される構成も可能である。また、逆に、第2光位置検出素子26のみが受光側容器22′の外部に配置されて、第1光位置検出素子18は、実施例1のように、真空B内に受光面18aが配置される構成も可能である。
(H011)前記実施例1〜4において、光位置検出素子18,26の受光面18a,26aは容器12,22内に配置される構成を例示したが、実施例5や変更例(H09)のように容器12,22の外部に配置された構成も可能である。
1,1′,1″,41,51…方向検出装置、
12,12′…第1の容器、
12f,12f′…内部空間、
12b1…放射部、
12d1′…第1の光学系支持部、
13…光源部材、
14,14a,14b…光ビーム、
16…光分離部材、
17,31,52…第1の光学系、
18…第1の受光検出部材、
18a…第1の受光面、
19+A+23,A…中間伝播媒体、
22,22′…第2の容器、
22a1…入射部、
22b1′…第2の光学系支持部、光学系支持部
22f,22f′…内部空間、
24,53…第2の光学系、
26…第2の受光検出部材、受光検出部材、
26a…第2の受光面、
B,B2…第1の伝播媒体、第2の伝播媒体、
C2…第1の角度検出手段
C4…第2の角度検出手段
C5,C5″…方向ズレ量検出手段
d1…第1の位置ズレ量、
d2…第2の位置ズレ量、
D1…第1の受光位置、
D2…第2の受光位置、
F1,F1″,F1′…第1の焦点位置、
F2,F2′…第2の焦点位置、
f1…第1の光学系の焦点距離、
f2…第2の光学系の焦点距離、
n0…屈折率、
S1,S2…境界面、
θ1…入射角、
θ2…出射角、
Δθ…方向ズレ量。

Claims (6)

  1. 内部空間を有する第1の容器と、
    前記第1の容器内に配置されて光ビームを発する光源部材と、
    前記第1の容器の内部空間に収容され、前記第1の容器の内部空間において屈折率が一定で前記光ビームが透過する第1の伝播媒体と、
    前記第1の伝播媒体内に配置され、入射された前記光ビームを、前記光ビームの入射する方向に応じて定まる第1の方向及び第2の方向に、分離する光分離部材と、
    前記第1の方向に分離された前記光ビームを第1の焦点位置に集光可能な第1の光学系と、
    前記第1の焦点位置を通る第1の受光面を有し、前記第1の方向に分離された前記光ビームを前記第1の受光面で受光して、前記第1の方向に分離された前記光ビームの受光位置である第1の受光位置を検出する第1の受光検出部材と、
    前記第2の方向に分離された前記光ビームが外部に放射される放射部を有する前記第1の容器と、
    前記放射部に隣接する中間伝播媒体であって、前記放射部から放射された前記光ビームが入射されて透過する中間伝播媒体を、前記第1の容器との間に介して配置された第2の容器であって、内部空間を有し且つ前記中間伝播媒体を透過した前記光ビームが内部に入射される入射部を有する前記第2の容器と、
    前記第2の容器の内部空間に収容され、前記第2の容器の内部空間において屈折率が一定で且つ前記第1の伝播媒体の屈折率と同一の屈折率の第2の伝播媒体であって、前記入射部から入射された前記光ビームが透過する前記第2の伝播媒体と、
    前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを第2の焦点位置に集光可能な第2の光学系と、
    前記第2の焦点位置を通る第2の受光面を有し、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを前記第2の受光面で受光して、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームの受光位置である第2の受光位置を検出する第2の受光検出部材と、
    前記第1の焦点位置と前記第1の受光位置とのズレ量である第1の位置ズレ量と、第1の光学系の焦点距離と、に基づいて、前記第1の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面における前記第2の方向に分離された前記光ビームが、前記第1の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面の法線に対して為す角度である入射角を検出する第1の角度検出手段と、
    前記第2の焦点位置と前記第2の受光位置とのズレ量である第2の位置ズレ量と、第2の光学系の焦点距離と、に基づいて、前記第2の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面における前記第2の伝播媒体を透過する前記光ビームが、前記第2の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面の法線に対して為す角度である出射角を検出する第2の角度検出手段と、
    前記入射角と前記出射角との差分に基づいて、前記第1の伝播媒体を透過する前記光ビームの透過方向と前記第2の伝播媒体を透過する前記光ビームの透過方向とのズレ量である方向ズレ量を検出する方向ズレ量検出手段と、
    を備えたことを特徴とする方向検出装置。
  2. 内部空間を有する第1の容器と、
    光ビームを発する光源部材と、
    前記光ビームが入射される第1の光学系であって、前記光源部材の光ビームの発光位置に第1の焦点位置が配置され、入射された前記光ビームが、予め設定された方向に平行な光ビームにされる前記第1の光学系と、
    前記第1の容器の内部空間に収容され、前記第1の容器の内部空間において屈折率が一定で前記予め設定された方向に平行にされた前記光ビームが透過する第1の伝播媒体と、
    前記第1の伝播媒体を透過した前記光ビームが、外部との境界面に予め設定された入射角で入射されて、外部に放射される放射部を有する前記第1の容器と、
    前記放射部に隣接する中間伝播媒体であって、前記放射部から放射された前記光ビームが入射されて透過する中間伝播媒体を、前記第1の容器との間に介して配置された第2の容器であって、内部空間を有し且つ前記中間伝播媒体を透過した前記光ビームが内部に入射される入射部を有する前記第2の容器と、
    前記第2の容器の内部空間に収容され、前記第2の容器の内部空間において屈折率が一定で且つ前記第1の伝播媒体の屈折率と同一の屈折率の第2の伝播媒体であって、前記入射部から入射された前記光ビームが透過する前記第2の伝播媒体と、
    前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを第2の焦点位置に集光可能な第2の光学系と、
    前記第2の焦点位置を通る受光面を有し、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを前記受光面で受光して、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームの受光位置を検出する受光検出部材と、
    前記第2の焦点位置と前記受光位置とのズレ量である位置ズレ量と、第2の光学系の焦点距離と、に基づいて、前記第2の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面における前記第2の伝播媒体を透過する前記光ビームが、前記第2の伝播媒体と前記中間伝播媒体との境界面の法線に対して為す角度である出射角を検出する角度検出手段と、
    前記入射角と前記出射角との差分に基づいて、前記第1の伝播媒体を透過する前記光ビームの透過方向と前記第2の伝播媒体を透過する前記光ビームの透過方向とのズレ量である方向ズレ量を検出する方向ズレ量検出手段と、
    を備えたことを特徴とする方向検出装置。
  3. 前記第1の容器に設けられた第1の光学系支持部に支持されて、前記第1の方向に分離された前記光ビームを、前記第1の容器の外部に設定された前記第1の焦点位置に集光可能な前記第1の光学系と、
    前記第1の容器の外部の前記第1の焦点位置に配置された前記第1の受光検出部材と、
    前記第2の容器に設けられた第2の光学系支持部に支持されて、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを、前記第2の容器の外部に設定された前記第2の焦点位置に集光可能な前記第2の光学系と、
    前記第2の容器の外部の前記第2の焦点位置に配置された前記第2の受光検出部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の方向検出装置。
  4. 前記第2の容器に設けられた光学系支持部に支持されて、前記第2の伝播媒体を透過した前記光ビームを、前記第2の容器の外部に設定された前記第2の焦点位置に集光可能な前記第2の光学系と、
    前記第2の容器の外部の第2の焦点位置に配置された前記受光検出部材と
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の方向検出装置。
  5. 真空である前記第1の伝播媒体と、
    真空である前記第2の伝播媒体と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の方向検出装置。
  6. 固体である前記第1の伝播媒体と、
    前記第1の伝播媒体により構成された前記第1の容器と、
    固体である前記第2の伝播媒体と、
    前記第2の伝播媒体により構成された前記第2の容器と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の方向検出装置。
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