JP5387773B2 - ノイズキャンセル制御装置、ノイズキャンセル制御プログラムおよびノイズキャンセル制御方法 - Google Patents
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Description
本発明は、電子機器等の内部から発生したノイズをキャンセルするためのノイズキャンセル制御装置に関する。
近年、無線通信モジュールが搭載された電子機器が数多く製品化されている。例えば、無線LAN、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)またはワンセグ(携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービス)等に利用するための無線通信モジュールが、ノートパソコン、PDA(Personal Digital Assistant)または携帯電話等の各種電子機器に搭載されてきている。
このような電子機器の内部において発生した電波ノイズ等が、無線通信モジュールに接続された受信アンテナにおいて受信されることにより、通信品質が劣化するという問題が生じることがある(例えば、伝送帯域の劣化や通信途絶等。)。
この問題に対処する技術として、ノイズ発生源の近傍で取得した電波ノイズに基づいてその逆相(逆位相)の信号を生成し、生成した信号を無線機能モジュールの受信アンテナで受信された信号に加算することにより、電波ノイズを打ち消す技術(ノイズキャンセル技術)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、予め、無線通信モジュールにおける受信チャンネル番号等に応じてノイズキャプチャーアンテナおよびノイズ除去用パラメータの情報を保持しておき、使用する受信チャンネル番号等に適したノイズキャプチャーアンテナおよびノイズ除去用パラメータを用いてノイズキャンセル処理を行う技術(例えば、特許文献2参照。)等も知られている。
近年の無線通信モジュールが搭載された電子機器においては、通信品質を安定させるために複数の受信アンテナを備えておき、通信品質が高い受信アンテナを優先して使用する構成(ダイバーシティの構成)を採用している場合が多い。このような点を鑑みると、上記従来技術においては、次のような問題がある。
例えば、特許文献1に示される技術では、1つのアンテナに対して1つのノイズキャンセル機構を要するため、アンテナの個数が増えるにつれてコストが増大するという問題がある。また、特許文献2に示される技術では、通信機能モジュールに接続された受信アンテナが複数存在する場合を想定していないため、複数の受信アンテナを備える場合に、どの受信アンテナにどのようなキャンセル処理を行うかという条件を決定することが困難であるという問題がある。
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノイズキャンセル効果を得るための条件を迅速に決定することのできるノイズキャンセル制御装置の提供にある。
上記の目的を達成するために、以下に開示するノイズキャンセル制御装置は、受信アンテナを有する端末のためのノイズキャンセル制御装置であって、少なくとも、端末状態と、ノイズのキャンセル処理を実行するキャンセル処理部が端末内で発生したノイズに対してキャンセル処理を実行する場合に使用するキャンセル用パラメータと、前記キャンセル用パラメータを用いて前記キャンセル処理部がキャンセル処理を実行した場合におけるキャンセル効果の程度を示すデータとを対応付けて記録したキャンセル効果データ保持部にアクセス可能であり、前記端末の現在の通信品質に関する情報を取得する通信品質情報取得部と、前記キャンセル処理の対象となる端末についての端末状態を取得する端末状態取得部と、前記キャンセル効果データ保持部にアクセスして、取得した前記端末状態に対応するキャンセル用パラメータおよびキャンセル効果の程度を示すデータを取得するキャンセル効果データ取得部と、前記現在の通信品質に関する情報および前記キャンセル効果の程度を示すデータに基づいて、取得した前記キャンセル用パラメータを用いて前記端末に前記キャンセル処理を実行したと仮定した場合の通信品質を算出する通信品質算出部と、算出した前記通信品質が得られると予測されるキャンセル用パラメータを前記キャンセル処理部に出力するパラメータ出力部とを備える。
本願明細書の開示によれば、ノイズキャンセル効果を得るための条件を迅速に決定することが可能となる。
以下においては、本発明の実施形態について図面を用いて具体的に説明する。
[1.第1の実施形態]
[1−1.機能ブロックの例]
図1は、この発明の本実施形態による端末2が有するノイズキャンセル制御装置1の機能ブロック図の一例を示す図である。ノイズキャンセル制御装置1は、通信品質情報取得部10と、端末状態取得部11と、キャンセル効果データ取得部12と、通信品質算出部13と、受信アンテナ決定部14と、パラメータ出力部15とを備える。
[1−1.機能ブロックの例]
図1は、この発明の本実施形態による端末2が有するノイズキャンセル制御装置1の機能ブロック図の一例を示す図である。ノイズキャンセル制御装置1は、通信品質情報取得部10と、端末状態取得部11と、キャンセル効果データ取得部12と、通信品質算出部13と、受信アンテナ決定部14と、パラメータ出力部15とを備える。
ノイズキャンセル制御装置1は、端末2に組み込まれて使用される。端末2は、通信機能を実現する通信モジュール18を備えた電子機器等である。端末2は、通信モジュール18に接続された、複数の受信アンテナ(例えば、第1受信アンテナ19aおよび第2受信アンテナ19b。)を有している。通信モジュール18は、複数の受信アンテナの中から通信品質の最も高い受信アンテナを優先して使用する機能(ダイバーシティ)を有している。なお、図1において、受信アンテナ(19aおよび19b)は2つしか記載されていないが、3つ以上存在してもよい。
ノイズキャンセル制御装置1は、端末2が備えるキャンセル効果データ保持部16にアクセス可能である。このキャンセル効果データ保持部16は、少なくとも、端末2がどのような環境下において作動しているのかを示す端末状態と、ノイズキャンセル処理を実行するキャンセル処理部17が逆相のノイズ信号を発生させるために使用するキャンセル用パラメータ(例えば、I値およびQ値)と、前記キャンセル用パラメータを用いて前記キャンセル処理部がキャンセル処理を実行した場合におけるキャンセル効果の程度を示すデータとを、受信アンテナごとに対応付けて記録している。
例えば、逆相のノイズ信号は、キャンセル用パラメータであるI値およびQ値(あるいは位相および振幅)、対象周波数または、増幅率等に基づいて生成可能である。例えば、I値およびQ値から、信号波形の位相および振幅を導出可能であり、信号波形の位相および振幅からI値およびQ値を導出可能である。つまり、I値およびQ値、または、位相および振幅のいずれかのパラメータの組み合わせがあれば、逆相のノイズ信号を生成することができる。なお、以下においては、キャンセル用パラメータを生成するためにI値およびQ値を用いる例について説明するが、I値およびQ値以外に、信号波形の位相および振幅、対象周波数または、増幅率等を用いてキャンセル用パラメータを生成してもよい。
ノイズキャンセル制御装置1は、通信品質情報取得部10において、無線通信モジュール18から各種通信品質情報を取得する。例えば、各種通信品質情報には、受信アンテナ毎の、現在の通信中のデータに基づいて算出したSNR(Signal Noise Rate)、BER(Bit Error Rate)または、無線LANなどの無線通信において機器が受信する信号の強度を示すRSSI(Received Signal Strength Indication)等が含まれる。
ノイズキャンセル制御装置1は、端末状態取得部11において、キャンセル処理の対象となる端末2についての端末状態を取得する。ここで、端末状態とは、端末における作動環境を示すものであって、例えば、通信環境に影響を与える可能性のある使用状態や設定状態等をいう。具体的には、無線LANにおける受信チャネル、起動しているアプリケーションプログラムの種類、実行中の処理機能(例えば、ファイル転送機能。)または、端末2が可動部を有する場合における該可動部が接する部分の開閉角度(例えば、端末2がノート型PCの場合におけるディスプレイやアンテナの開閉角度)等が、この端末状態に含まれ得る。
ノイズキャンセル制御装置1は、キャンセル効果データ取得部12において、キャンセル効果データ保持部16を参照し、取得した前記端末状態に対応するキャンセル用パラメータおよびキャンセル効果の程度を示すデータを、前記受信アンテナごとに取得する。キャンセル用パラメータとは、例えば、後述する位相振幅調整ICが逆相のノイズ信号を生成する際に用いるI値およびQ値(あるいは位相および振幅)、対象周波数または増幅率等である。キャンセル効果の程度を示すデータとは、例えば、前記I値およびQ値を用いて生成した逆相のノイズ信号によってノイズキャンセル処理を行った場合に期待できるキャンセル効果の程度を示す値(例えば、SNRで評価を行う場合はデシベル(dB)値。)である。
ノイズキャンセル制御装置1は、通信品質算出部13において、取得した前記キャンセル効果の程度を示すデータに基づいて、取得した前記キャンセル用パラメータを用いて前記端末に前記キャンセル処理を実行したと仮定した場合の通信品質を、前記受信アンテナごとに算出する。例えば、キャンセル効果の程度を示す値に基づいて、ノイズがどのくらい低減するかを判断して、ノイズキャンセル後の通信品質を示す値を、受信アンテナごとに算出する。例えば、ノイズキャンセル後の通信品質を示す値として、SNR(Signal Noise Rate)、BER(Bit Error Rate)、CNR(搬送波対雑音比)または、CIR(搬送波対干渉比)等を用いることができる。
ノイズキャンセル制御装置1は、受信アンテナ決定部14において、算出した前記通信品質が現在の通信品質よりも高くなると予測できる受信アンテナを決定する。例えば、算出した、ノイズキャンセル後の通信品質を示す値(例えば、デシベル値。)に基づいて、通信品質が最も高品質と予測できる受信アンテナを決定する。
ノイズキャンセル制御装置1は、パラメータ出力部15において、決定した前記受信アンテナに対応付けてキャンセル効果データ保持部16に記録されているキャンセル用パラメータを、前記キャンセル処理部17に出力する。つまり、算出した前記通信品質が得られると予測されるキャンセル用パラメータを前記キャンセル処理部に出力する。例えば、逆相のノイズ信号によってノイズキャンセル処理を行った場合に期待できるキャンセル効果の程度を示す値が最も高品質を示す受信アンテナのI値およびQ値(あるいは位相および振幅)、対象周波数または、増幅率等を出力する。出力を受けてキャンセル処理部17は、I値およびQ値に基づいて逆相のノイズ信号を生成し、逆相のノイズ信号を受信アンテナ19aまたは19bのいずれかにおいて受信された受信信号に加算する。逆相のノイズ信号を受信信号に加算することにより、受信アンテナが受信した受信信号から電波ノイズが適切に除去され、通信品質が向上する。
これにより、本実施形態によるノイズキャンセル制御装置1は、ノイズキャンセル効果の高い受信アンテナを迅速かつ安全に決定することができる。
図1のノイズキャンセル制御装置1において示した各機能部(11〜15)は、それぞれプログラムによって実現されるCPUの機能を含むものである。ここで、プログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
[1−2.装置構成の例]
以下、本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置1を含む端末2を、ノート型のパーソナルコンピュータ装置を用いて構成する場合の例について説明する。なお、ノート型のパーソナルコンピュータ装置に代えて、携帯電話またはPDA(Personal Digital Assistance)等のような複数アンテナを使用した無線通信機能を有する電子機器を用いて、本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置1を含む端末2を構成してもよい。
以下、本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置1を含む端末2を、ノート型のパーソナルコンピュータ装置を用いて構成する場合の例について説明する。なお、ノート型のパーソナルコンピュータ装置に代えて、携帯電話またはPDA(Personal Digital Assistance)等のような複数アンテナを使用した無線通信機能を有する電子機器を用いて、本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置1を含む端末2を構成してもよい。
図2は、この発明の一実施形態によるノイズキャンセル制御装置1を含む端末2におけるシステム構成の一例を示す図である。端末2は、複数の受信アンテナ(19aおよび19b)を備えたダイバーシティの構成を採用する。なお、図2において、受信アンテナ(19aおよび19b)は2つしか記載されていないが、3つ以上存在してもよい。これらの受信アンテナを用いた通信時において、端末2の内部において発生したノイズ20を受信アンテナが受信することにより、通信品質の劣化が生じる。通信品質の劣化を防止するため、本実施形態にかかる端末2は、通信品質が現在の通信品質よりも高くなると予測した受信アンテナを決定して、決定した受信アンテナからの受信信号に対してノイズキャンセル処理を実行する。
図2において、ノイズキャプチャー用アンテナ21aは、ノイズ源となるLSI21からのノイズを受信し、このノイズの信号を位相振幅調整IC23に入力する(ノイズIN)。なお、ノイズ源は複数存在してもよい。ノイズ源が複数存在する場合には、ノイズ源毎またはいくつかのノイズ源毎に、ノイズキャプチャー用アンテナ21aを複数設ければよい。
起動アプリ情報判定部28は、端末2において起動された実行中のアプリケーションに関する情報を取得し、この取得した情報を、端末状態を示す情報として出力する。位相振幅制御コントローラ22は、起動アプリ情報判定部28から端末状態を示す情報を取得する。例えば、OSとしてウィンドウズ(登録商標)を用いている場合には、タスクマネージャから起動中のアプリケーションに関する情報を取得すればよい。
また、位相振幅制御コントローラ22は、無線通信モジュール18から、受信アンテナ毎の通信品質情報(例えば、SNRまたはBER等。)を取得する。位相振幅制御コントローラ22は、図1のノイズキャンセル制御装置1に相当する。位相振幅制御コントローラ22は、無線通信モジュール18から、受信チャンネル情報を取得する。例えば、無線通信モジュール18がIEEE802.11bの周波数チャンネルを用いる無線LANシステムの場合は、使用帯域に対応して定められている受信チャンネル情報を取得する。
位相振幅制御コントローラ22は、取得した端末状態を示す情報および、受信チャンネル情報に基づいてキャンセル効果データ保持部16を参照し、受信アンテナ毎のキャンセル効果を示す情報および、この場合のI値およびQ値の情報を取得する。
位相振幅制御コントローラ22は、キャンセル効果が最も高くなると予測できる受信アンテナがいずれであるのかを判断し、予測した受信アンテナを用いて、ノイズキャンセル処理を行うためのI値およびQ値を、DAC(Digital Analog Converter)24aおよび24bを介して、位相振幅調整IC23に出力する。また、位相振幅制御コントローラ22は、予測した受信アンテナからの受信信号に逆相のノイズ信号が加算されるように、スイッチ25を切り替える。
出力を受けて位相振幅調整IC23は、I値およびQ値に基づく逆相のノイズ信号を生成してスイッチ25に出力する(逆相ノイズOUT)。出力を受けてスイッチ25は、逆相のノイズ信号を、受信アンテナ19aまたは19bのいずれかにおいて受信された受信信号に加算する。逆相のノイズ信号が受信信号に加算されることにより、受信アンテナが受信した受信信号から電波ノイズが適切に除去され、受信アンテナ19aまたは19bのいずれかを用いた通信品質が向上する。無線通信モジュール18は、通信品質の高い受信アンテナからの信号を優先的に用いて通信処理を実行する。
これにより、キャンセル効果データのキャンセル効果を示す情報に基づいて、各受信アンテナにおけるキャンセル効果を事前に予測し、予測したキャンセル効果を得るためのI値およびQ値を容易に取得して出力することができる。このため、キャンセル効果を得るために必要なI値およびQ値を調整する必要がなくなり、ノイズキャンセル効果の高い受信アンテナを迅速かつ安全に決定して選択させることができる。
[1−3.ハードウェア構成の例]
図3は、図2に示した端末2を、コンピュータ装置を用いて実現したハードウェア構成の例を示す図である。この端末2は、ディスプレイ31、CPU32、メモリ33、キーボード/タッチパッド34、ノイズキャプチャー用アンテナ21a、ハードディスク35、DAC(Digital Analog Converter)24、位相振幅調整用IC23、スイッチ25、無線通信モジュール18、第1受信アンテナ19aおよび第2受信アンテナ19bを少なくとも備える。なお、CPU32に代えて、他のプロセッサ(例えば、MPU等。)やIC(例えば、ASIC等。)を用いて、端末2を構成してもよい。
図3は、図2に示した端末2を、コンピュータ装置を用いて実現したハードウェア構成の例を示す図である。この端末2は、ディスプレイ31、CPU32、メモリ33、キーボード/タッチパッド34、ノイズキャプチャー用アンテナ21a、ハードディスク35、DAC(Digital Analog Converter)24、位相振幅調整用IC23、スイッチ25、無線通信モジュール18、第1受信アンテナ19aおよび第2受信アンテナ19bを少なくとも備える。なお、CPU32に代えて、他のプロセッサ(例えば、MPU等。)やIC(例えば、ASIC等。)を用いて、端末2を構成してもよい。
ハードディスク35には、OS(オペレーティング・システム、図示せず。)の他、ノイズキャンセル制御プログラム35a、キャンセル効果データ35b等が記録される。なお、OS(オペレーティング・システム、図示せず。)、ノイズキャンセル制御プログラム35a、キャンセル効果データ35bのうちのいずれかまたはすべてを、メモリ33に記録してもよい。
CPU32は、OSおよびノイズキャンセル制御プログラム35a等に基づく処理を実行する。無線通信モジュール18は、例えば、無線LANやWiMAX等への接続を介して、端末2をインターネット等に接続可能にする。
図1に示したノイズキャンセル制御装置1を構成する、端末状態取得部11、キャンセル効果データ取得部12、通信品質算出部13、受信アンテナ決定部14およびパラメータ出力部15は、CPU32上においてノイズキャンセル制御プログラム35aを実行することによって実現される。
[1−4.ノイズキャンセル制御処理の内容]
上述の図1、図2および図3に加え、図4および図5を用いて、上記端末2におけるノイズキャンセル制御プログラム35aの処理内容を説明する。図4は、ノイズキャンセル制御プログラム35aに基づくノイズキャンセル制御処理のオペレーションチャートの一例を示す図である。また、図5は、キャンセル効果データ35bの一例を示す図である。
上述の図1、図2および図3に加え、図4および図5を用いて、上記端末2におけるノイズキャンセル制御プログラム35aの処理内容を説明する。図4は、ノイズキャンセル制御プログラム35aに基づくノイズキャンセル制御処理のオペレーションチャートの一例を示す図である。また、図5は、キャンセル効果データ35bの一例を示す図である。
図4のノイズキャンセル制御処理において、CPU32は、端末2の端末状態を示す情報を取得する(Op401)。例えば、CPU32は、端末状態を示す情報として、無線LANで使用中の受信チャネルの情報「1ch」および、起動中のアプリケーションプログラムの情報「ブラウザ」をそれぞれ取得する。
CPU32は、端末2の端末状態が変化したか否かを判断する(Op402)。例えば、CPU32は、前回に取得した端末状態をメモリ33に記憶しておき、今回Op401において取得した端末状態との比較に基づいて、端末状態が変化したか否かを判断する。具体的にいえば、CPU32は、無線LANで使用中の受信チャネルの情報および、実行中にあるアプリケーションプログラムの情報のうち、いずれかの情報が変更されていれば、端末状態が変化したと判断する。例えば、無線LANで使用中の受信チャネルの情報「1ch」が「2ch」から変更されていれば、CPU32は、端末状態が変化したと判断する。
CPU32は、端末2における現在の通信品質を取得する(Op403)。例えば、CPU32は、無線通信モジュール18から受信アンテナ(19aおよび19b)毎のSNR(Signal Noise Rate)を取得する。
CPU32は、端末状態に対応したキャンセル効果データを取得する(Op404)。例えば、CPU32は、図5に示すキャンセル効果データ35bのレコード51のデータを取得する。この場合、受信チャンネル番号は「2ch」であり、起動アプリケーションは「ブラウザ」である。
CPU32は、キャンセル後の通信品質を受信アンテナ毎に算出する(Op405)。つまり、CPU32は、キャンセル効果データ35bに基づいて、キャンセル後の通信品質の予測値を受信アンテナ毎に算出する。例えば、上記Op404において取得した、第1受信アンテナおよび第2受信アンテナの通信品質を示すSNRが、それぞれ「10dB」および「12dB」である場合、上記レコード51(図5)のキャンセル効果データが、第1受信アンテナ(RF1)「9dB」および、第2受信アンテナ(RF2)「5dB」であるので、第1受信アンテナおよび第2受信アンテナのキャンセル後の通信品質の予測値は、それぞれ「19dB(=10dB+9dB)」および「17dB(=12dB+5dB)」と算出される。
CPU32は、通信品質が最も向上すると予測できる受信アンテナを決定する(Op406)。例えば、上記Op405において算出した第1受信アンテナおよび第2受信アンテナのキャンセル後の通信品質の予測値は、それぞれ「19dB(=10dB+9dB)」および「17dB(=12dB+5dB)」であるので、CPU32は、予測値(dB)が高い方の第1受信アンテナ(19dB)を、通信品質が最も向上すると予測できる受信アンテナとして決定する。なお、一般的に、SNRは、その値が高いほど伝送における雑音の影響が小さいため通信品質は高くなる。
CPU32は、上記Op406において決定した受信アンテナの側にスイッチ25を切り替える(Op407)。スイッチ25を切り替えることにより、上記Op406において決定した受信アンテナで受信された受信信号に対して、位相振幅調整用IC23から出力された逆相のノイズ信号が加算されることになる。
CPU32は、I値およびQ値をDAC(Digital Analog Converter)24aおよび24bへ出力する(Op408)。例えば、出力されたI値およびQ値は、DAC24においてデジタル信号からアナログ信号に変換され、位相振幅調整用IC23に入力される。位相振幅調整用IC23は、入力されたI値およびQ値に基づいて、逆相のノイズ信号を生成し、スイッチ25に出力する。これにより、逆相のノイズ信号が、スイッチ25において切り替えられた側の受信アンテナで受信された受信信号に加算され、受信信号に対するノイズキャンセルが行われることになる。
CPU32は、ノイズキャンセル後の通信品質を取得する(Op409)。例えば、CPU32は、上記Op403と同様に各受信アンテナにて受信されている通信データに基づくSNRを取得する。
CPU32は、上記Op409において取得したノイズキャンセル後の通信品質および上記Op406において予測した第1受信アンテナの予測値に基づいて、キャンセル効果が想定通りか否かを判断する(Op410)。例えば、上記Op406において予測した、第1受信アンテナの予測値が「19dB」であれば、CPU32は、取得した第1受信アンテナの実際の通信品質と予測値「19dB」とを比較する。
CPU32は、比較の結果、取得した第1受信アンテナの実際の通信品質と予測値とが近似していれば(例えば、通信品質と予測値との差が、所定範囲以内である場合。)、ノイズキャンセル効果が想定通りであると判断し(Op410、Yes)、上記Op401に戻って同様の処理を繰り返す。一方、CPU32は、比較の結果、取得した第1受信アンテナの実際の通信品質と予測値とが近似していなければ(例えば、通信品質と予測値との差が、所定範囲外である場合。)、ノイズキャンセル効果が想定通りでないと判断し(Op410、No)、I値及びQ値を調整する(Op411)。
例えば、上記所定範囲が「1dB」と設定されている場合、第1受信アンテナの予測値が「19dB」であり、第1受信アンテナの実際の通信品質が「18dB」であれば、これらの差が「1dB」であることに基づいて所定範囲以内と判断される。一方、第1受信アンテナの予測値が「19dB」である場合に、第1受信アンテナの実際の通信品質が「17dB」であれば、これらの差が「2dB」であることに基づいて所定範囲外と判断される。
CPU32は、上記Op411においてI値及びQ値を調整する際には、従来技術のように、ノイズのキャンセル効果が高くなるようにI値およびQ値を調整して、適切なI値およびQ値を出力する。つまり、CPU32は、(1)スイッチ24を受信アンテナ19a(RF1)側に切り替え、I値およびQ値を調整して最適な通信品質を取得し、(2)スイッチ24を受信アンテナ19b(RF2)側に切り替え、I値およびQ値を調整して最適な通信品質を取得し、(3)受信アンテナ19a(RF1)および受信アンテナ19b(RF2)における、最適な通信品質を比較して、通信品質の高い方の受信アンテナからの受信信号に逆相のノイズ信号が加算されるようにスイッチ24を切り替えるとともに、通信品質の高い方の受信アンテナに適したI値およびQ値を位相振幅調整IC23に出力する。
CPU32は、上記Op411において調整した調整後のI値及びQ値を、端末状態に対応付けて、キャンセル効果データとして記録する(Op412)。この場合、CPU32は、同一の端末状態にかかるデータレコードのI値及びQ値を更新するようにしてもよいし、新たなデータレコードを追加するようにしてもよい。このように、調整後のI値及びQ値を、端末状態に対応付けて、キャンセル効果データとして記録することにより、キャンセル効果データのレコードに記録されたキャンセル用パラメータの精度を向上させることができる。つまり、キャンセル効果の高いキャンセル用パラメータ(I値及びQ値)を端末状態に対応づけて記録しておくことにより、CPU32は、次回以降のノイズキャンセル処理についても、迅速かつ安全に実行することができる。
[1−5.比較例]
ところで、図14は、電子機器である端末90が複数の受信アンテナを備えたダイバーシティの構成を採用している場合に、ノイズキャンセル効果の高い受信アンテナに対してノイズキャンセル処理を実行する場合の一例を示す図である。
ところで、図14は、電子機器である端末90が複数の受信アンテナを備えたダイバーシティの構成を採用している場合に、ノイズキャンセル効果の高い受信アンテナに対してノイズキャンセル処理を実行する場合の一例を示す図である。
図14に示した例において、ノイズキャプチャー用アンテナ91aは、ノイズ源となるLSI91からのノイズを受信し、このノイズの信号を位相振幅調整IC93に入力する。位相振幅制御コントローラ92は、DAC(Digital Analog Converter)94aおよび94bを介して、I値およびQ値を位相振幅調整IC93に出力する。出力を受けて位相振幅調整IC93は、I値およびQ値に基づく逆相のノイズ信号を生成してスイッチ95に出力する。出力を受けてスイッチ95は、逆相のノイズ信号を、受信アンテナ97aまたは97bのいずれかにおいて受信された受信信号に加算する。
つまり、図14の端末90は、無線通信モジュール96から出力される通信品質情報(例えば、SNR(Signal Noise Rate)またはBER(Bit Error Rate)等。)が最適となるような、逆相のノイズ信号を用いて、受信アンテナが受信した受信信号から電波ノイズを適切に除去しようとするものである。
上記の場合、位相振幅制御コントローラ92は、ノイズのキャンセル効果が高くなるようにI値およびQ値を調整して、適切なI値およびQ値を出力する必要がある。位相振幅制御コントローラ92は、例えば、以下のような方法で、適切なI値およびQ値を出力する。
(1)スイッチ95を受信アンテナ97a(RF1)側に切り替え、I値およびQ値を調整して最適な通信品質を取得する。
(2)スイッチ95を受信アンテナ97b(RF2)側に切り替え、I値およびQ値を調整して最適な通信品質を取得する。
(3)受信アンテナ97a(RF1)および受信アンテナ97b(RF2)における、最適な通信品質を比較して、通信品質の高い方の受信アンテナからの受信信号に逆相のノイズ信号が加算されるようにスイッチ95を切り替えるとともに、通信品質の高い方の受信アンテナに適したI値およびQ値を位相振幅調整IC93に出力する。
上記(1)および(2)においてI値およびQ値を調整する場合、I値およびQ値をそれぞれ適宜変更させながら実験的な方法(いわゆる総当たり的な方法)で、通信品質を判断する必要がある。このため、各アンテナを用いてキャンセル処理を行う場合には、I値およびQ値(キャンセル用パラメータ)の調整に時間がかかり、全体としてキャンセル処理が遅延してしまうという問題がある。また、I値およびQ値の調整中に通信品質が劣化して通信が途絶えるといった危険性もある。
この比較例に対して、上述した本実施形態によると、I値およびQ値(キャンセル用パラメータ)を調整することなく、ノイズキャンセル効果の高い受信アンテナを迅速かつ安全に決定することができる。
[1−6.変形例]
上記Op405においては、通信品質としてSNRを用いて、キャンセル後の通信品質の予測値を算出する例を説明したが、SNR以外の通信品質を用いて予測値を算出してもよい。例えば、BERを用いて予測値を算出する場合を以下に説明する。
上記Op405においては、通信品質としてSNRを用いて、キャンセル後の通信品質の予測値を算出する例を説明したが、SNR以外の通信品質を用いて予測値を算出してもよい。例えば、BERを用いて予測値を算出する場合を以下に説明する。
第1受信アンテナおよび第2受信アンテナについて、BERが1%となる場合における受信感度をそれぞれ「−100dbm」および「−95dbm」とする。また、キャンセル後の予測値としての受信感度が「−106dbm」および「−99dbm」と算出されたとする。この場合、第1受信アンテナおよび第2受信アンテナにおける現在の受信感度がそれぞれ「−85dbm」および「−88dbm」とすると、第1受信アンテナおよび第2受信アンテナにおける現在の受信感度のマージンが「15db」および「7db」であるのに対して、キャンセル後の受信感度のマージンは「21db」および「11db」と算出される。このため、受信感度のマージンが最も大きくなるキャンセル後の第1受信アンテナを、通信品質が最も向上すると予測できる受信アンテナとして決定する。
[1−7.まとめ]
以上に説明したとおり、上記のノイズキャンセル制御装置は、キャンセル効果データ35bに基づいて、キャンセル後の通信品質の予測値を受信アンテナ毎に算出し、通信品質が最も向上すると予測できる受信アンテナを決定し、決定した受信アンテナで受信された受信信号に対して逆相のノイズ信号が加算されるように、キャンセル用パラメータであるI値およびQ値を位相振幅調整用IC23に出力するようにして、ノイズキャンセル処理を制御する。これにより、逆相のノイズ信号を用いて、受信信号に対するノイズキャンセルを適切に行うことができる。このため、受信アンテナの増加によるコストの発生を抑制するとともに、ノイズキャンセル効果の高い受信アンテナを迅速かつ安全に決定することが可能となる。
以上に説明したとおり、上記のノイズキャンセル制御装置は、キャンセル効果データ35bに基づいて、キャンセル後の通信品質の予測値を受信アンテナ毎に算出し、通信品質が最も向上すると予測できる受信アンテナを決定し、決定した受信アンテナで受信された受信信号に対して逆相のノイズ信号が加算されるように、キャンセル用パラメータであるI値およびQ値を位相振幅調整用IC23に出力するようにして、ノイズキャンセル処理を制御する。これにより、逆相のノイズ信号を用いて、受信信号に対するノイズキャンセルを適切に行うことができる。このため、受信アンテナの増加によるコストの発生を抑制するとともに、ノイズキャンセル効果の高い受信アンテナを迅速かつ安全に決定することが可能となる。
この実施形態において、端末状態取得部11は、一例として、図4のOp401の処理機能を含む。キャンセル効果データ取得部12は、一例として、図4のOp404の処理機能を含む。通信品質算出部13は、一例として、図4のOp405の処理機能を含む。受信アンテナ決定部14は、一例として、図4のOp406の処理機能を含む。パラメータ出力部15は、一例として、図4のOp408の処理機能を含む。
[2.第2の実施形態]
上記実施形態においては、端末状態として、起動しているアプリケーションプログラムに関する情報を用いる例を説明したが、本実施形態においては、端末状態として、端末の可動部と固定部との相対的位置関係(例えば、ディスプレイ面とキーボード面とがなす開平角度)に関する情報を用いて、ノイズキャンセル処理を実行させる例について説明する。例えば、ノート型のパーソナルコンピュータ装置においては、可動部であるディスプレイの外縁部の異なる位置に複数の通信用アンテナが埋め込まれている。このため、ディスプレイの開閉状態によって、固定部である本体部の内部ノイズが、ディスプレイ側の各受信アンテナに及ぼす影響が変化する。
上記実施形態においては、端末状態として、起動しているアプリケーションプログラムに関する情報を用いる例を説明したが、本実施形態においては、端末状態として、端末の可動部と固定部との相対的位置関係(例えば、ディスプレイ面とキーボード面とがなす開平角度)に関する情報を用いて、ノイズキャンセル処理を実行させる例について説明する。例えば、ノート型のパーソナルコンピュータ装置においては、可動部であるディスプレイの外縁部の異なる位置に複数の通信用アンテナが埋め込まれている。このため、ディスプレイの開閉状態によって、固定部である本体部の内部ノイズが、ディスプレイ側の各受信アンテナに及ぼす影響が変化する。
本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置も、第1の実施形態と同様に、ノート型のパーソナルコンピュータ装置、携帯電話またはPDA等の電子機器を用いて構成可能である。
[2−1.機能ブロック、装置構成およびハードウェア構成]
本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置1の機能ブロック、装置構成およびハードウェア構成の一例は、図1、図2および図3を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。
本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置1の機能ブロック、装置構成およびハードウェア構成の一例は、図1、図2および図3を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。
図6は、この発明の一実施形態によるノイズキャンセル制御装置1を構成する端末2(ノート型のパーソナルコンピュータ装置)における装置構成の一例を示す図である。図6においては、図2に対して、画面状態判定部61が追加されている。画面状態判定部61は、端末2におけるディスプレイ面とキーボード面とがなす開閉角度に関する情報を取得し、取得した情報を位相振幅制御コントローラ22に、端末状態を示す情報の一部として出力する。
図7は、図6に示した端末2を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の例を示す図である。図7においては、図3に対して、画面開閉角度検出センサ71が追加されている。画面開閉角度検出センサ71は、ノート型のパーソナルコンピュータ装置の本体部分(固定部)とディスプレイ31(可動部)とを連結するヒンジ部分の物理的状態に基づいて、端末2におけるディスプレイ面とキーボード面とがなす開閉角度を検出する。
[2−2.ノイズキャンセル制御処理の内容]
本実施形態の端末2におけるノイズキャンセル制御プログラム35aの処理内容は、図4を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。つまり、第1の実施形態と本実施形態とは、CPU32が、端末2の端末状態を示す情報を取得し(Op401)、端末2の端末状態が変化したか否かを判断し(Op402)、端末状態が変化していれば、端末2における現在の通信品質を取得し(Op403)、端末状態に対応したキャンセル効果データを取得し(Op404)、キャンセル後の通信品質を受信アンテナ毎に算出し(Op405)、通信品質が最も向上すると予測できる受信アンテナを決定し、(Op406)、決定した受信アンテナの側にスイッチ25を切り替えて(Op407)、I値およびQ値をDAC24aおよび24bへ出力して(Op408)、ノイズキャンセル処理を制御する点において共通する。
本実施形態の端末2におけるノイズキャンセル制御プログラム35aの処理内容は、図4を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。つまり、第1の実施形態と本実施形態とは、CPU32が、端末2の端末状態を示す情報を取得し(Op401)、端末2の端末状態が変化したか否かを判断し(Op402)、端末状態が変化していれば、端末2における現在の通信品質を取得し(Op403)、端末状態に対応したキャンセル効果データを取得し(Op404)、キャンセル後の通信品質を受信アンテナ毎に算出し(Op405)、通信品質が最も向上すると予測できる受信アンテナを決定し、(Op406)、決定した受信アンテナの側にスイッチ25を切り替えて(Op407)、I値およびQ値をDAC24aおよび24bへ出力して(Op408)、ノイズキャンセル処理を制御する点において共通する。
但し、本実施形態では、Op401において取得される、端末状態を示す情報が異なる。本実施形態において、CPU32は、例えば、端末状態として、画面開閉角度検出センサ71において検出された、端末2におけるディスプレイ面とキーボード面とがなす開閉角度として「110度」を取得する。
図9は、本実施形態における、キャンセル効果データの一例を示す図である。図9に示すキャンセル効果データでは、受信チャンネルおよび画面開閉角度毎に、キャンセル効果データ、I値およびQ値が記録される。なお、画面開閉角度が「0度(Tablet)」の状態とは、タッチパネルディスプレイを採用したコンピュータ装置において、ディスプレイが表面に出るように180度回転させたうえで、ディスプレイをキーボード上部に重ね合わせ、キーボードを用いずにコンピュータ装置を使用する場合をいう。なお、画面開閉角度が「90度(Laptop)」または「110度(Laptop)」の状態とは、ディスプレイを見ながらキーボードを用いて通常に使用する場合をいう。なお、画面開閉角度の具体例は、上記の場合に限られない。
図4のOp402において、CPU32は、画面開閉角度が「110度」から「0度」に変化したことを検知すると、上記Op403〜Op412の処理に基づいて、ノイズキャンセル処理を実行する。これにより、ディスプレイの開閉状態によって、内部ノイズが各受信アンテナに及ぼす影響が変化する場合であっても、逆相のノイズ信号を用いて、受信信号に対するノイズキャンセルを適切に行うことができる。このため、ディスプレイの外縁部の異なる位置に複数の通信用アンテナが埋め込まれているノート型のパーソナルコンピュータ装置の場合であっても、ノイズキャンセル効果の高い受信アンテナを迅速かつ安全に決定することが可能となる。
[2−3.変形例]
上記においては、ノート型のパーソナルコンピュータ装置において、ディスプレイ(可動部)とキーボードを有する本体部(固定部)との相対的位置関係に関する情報として、ディスプレイ面とキーボード面とがなす開閉角度を用いる例について説明したが、ディスプレイ面とキーボード面とがなす開閉角度以外の情報を用いてもよい。
上記においては、ノート型のパーソナルコンピュータ装置において、ディスプレイ(可動部)とキーボードを有する本体部(固定部)との相対的位置関係に関する情報として、ディスプレイ面とキーボード面とがなす開閉角度を用いる例について説明したが、ディスプレイ面とキーボード面とがなす開閉角度以外の情報を用いてもよい。
例えば、端末が携帯電話や小型コンピュータ装置である場合において、ディスプレイが回転軸を中心に回転可能に構成されているときには、このディスプレイの回転角度を相対的位置関係に関する情報として用いて、上記ノイズキャンセル処理を実行するようにしてもよい。
また、例えば、ディスプレイ(可動部)が本体(固定部)に対して平行移動(スライド)可能に構成されている場合には、ディスプレイの平行移動量を相対的位置関係に関する情報として用いて、上記ノイズキャンセル処理を実行するようにしてもよい。この場合、ディスプレイの平行移動量は、例えば、本体またはディスプレイに設けられたセンサを用いればよい。
さらに、例えば、端末が地上デジタル波放送の受信アンテナを有している場合において、該受信アンテナが回転または開閉可能に構成されている場合には、受信アンテナの回転角度または開閉角度を相対的位置関係に関する情報として用いて、上記ノイズキャンセル処理を実行するようにしてもよい。
加えて、例えば、端末のディスプレイと本体とが物理的に分離する場合において、受信アンテナを有するディスプレイと本体との距離を計測可能に装置が構成されている場合には、ディスプレイと本体との距離を相対的位置関係に関する情報として用いて、上記ノイズキャンセル処理を実行するようにしてもよい。この場合、ディスプレイと本体との距離は、例えば、ディスプレイと本体との間で送受信する赤外線等に基づいて算出すればよい。
要するに、本実施形態のノイズキャンセル処理は、物理的な状態変化を伴う全ての装置に対して適用可能である。つまり、装置の一部についての物理的な状態変化を相対的位置関係に関する情報として取得することができれば、上記ノイズキャンセル処理を有効に実行することができる。
[3.第3の実施形態]
上記実施形態においては、ノイズキャンセル処理を常時実行できるように構成している。しかしながら、無線通信モジュール18における受信強度がある程度高い場合においては、ノイズキャンセル効果を示す1つの指標である通信速度は頭打ちになる。なぜなら、受信強度が強ければ、最大の通信速度で通信可能となるからである。
上記実施形態においては、ノイズキャンセル処理を常時実行できるように構成している。しかしながら、無線通信モジュール18における受信強度がある程度高い場合においては、ノイズキャンセル効果を示す1つの指標である通信速度は頭打ちになる。なぜなら、受信強度が強ければ、最大の通信速度で通信可能となるからである。
図12Aは、通信速度と受信強度との関係を示す図である。図12Aにおいて、受信強度が閾値2以上であれば、受信強度が増加しても通信速度は一定値となる。また、受信強度が閾値1以下であれば、通信不可能であるので通信速度は0となる。つまり、閾値1(下限閾値)から閾値2(上限閾値)の範囲で、ノイズキャンセラーをONにすることにより、ノイズキャンセル処理の効果を有効に得ることができる。
そこで、本実施形態においては、通信品質情報として取得した受信強度が閾値範囲にある場合に、ノイズキャンセル処理を実行するように制御する例について説明する。本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置も、第1の実施形態と同様に、ノート型のパーソナルコンピュータ装置、携帯電話またはPDA等の電子機器を用いて構成可能である。
[3−1.機能ブロック、装置構成およびハードウェア構成]
本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置1の機能ブロック、装置構成およびハードウェア構成の一例は、図1、図2および図3を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。
本実施形態にかかるノイズキャンセル制御装置1の機能ブロック、装置構成およびハードウェア構成の一例は、図1、図2および図3を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。
図9は、この発明の一実施形態によるノイズキャンセル制御装置1を構成する端末2(ノート型のパーソナルコンピュータ装置)における装置構成の一例を示す図である。図9においては、図2に対して、受信強度閾値データ保持部91が追加されている。受信強度閾値データ保持部91は、端末2におけるの無線通信モジュール18の受信強度が閾値範囲にあるか否かを判断するための閾値を記録する。
図10は、図9に示した端末2を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の例を示す図である。図10においては、図3に対して、ハードディスク35内に閾値データ35cが追加されている。閾値データ35cは、受信強度が閾値範囲にあるか否かを判断する場合の下限閾値および上限閾値をそれぞれ規定する。また、図13A、図13Bおよび図13Cは、閾値データ35cの一例を示す図である。
[3−2.ノイズキャンセル制御処理の内容]
本実施形態の端末2におけるノイズキャンセル制御プログラム35aの処理内容は、図4を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。つまり、第1の実施形態と本実施形態とは、CPU32が、端末2の端末状態を示す情報を取得し(Op401)、端末2の端末状態が変化したか否かを判断し(Op402)、端末状態が変化していれば、端末2における現在の通信品質を取得する(Op403)点で共通する。
本実施形態の端末2におけるノイズキャンセル制御プログラム35aの処理内容は、図4を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。つまり、第1の実施形態と本実施形態とは、CPU32が、端末2の端末状態を示す情報を取得し(Op401)、端末2の端末状態が変化したか否かを判断し(Op402)、端末状態が変化していれば、端末2における現在の通信品質を取得する(Op403)点で共通する。
但し、本実施形態では、CPU32は、Op403において、例えば、現在の通信品質として受信強度に関する情報をさらに取得する。例えば、CPU32は、無線通信モジュール18から、SNRに加えて、受信アンテナ(19aおよび19b)毎のRSSI(Received Signal Strength Indication)をさらに取得する。
また、本実施形態では、CPU32は、Op403で現在の通信品質を取得すると、閾値データを取得し(Op403a)、取得した閾値データを用いて受信強度が閾値範囲内にあるか否かを判断する(Op403b)。例えば、CPU32は、図13Aに示すテーブル形式の閾値データ35cのレコード131を取得する。この場合、CPU32は、受信強度の下限を示す下限閾値として閾値1「5dB」を取得するとともに、受信強度の上限を示す上限閾値として閾値2「15dB」を取得する。この場合、受信強度の閾値範囲は、「5dB〜15dB」となる。
CPU32は、Op403で取得した現在の通信品質に含まれる受信強度が、閾値範囲内でないと判断すると(Op403b、No)、上記Op401に戻って上記処理を繰り返す。一方、Op403で取得した現在の通信品質に含まれる受信強度が、閾値範囲内であると判断すると(Op403b、Yes)、ノイズキャンセラーである位相振幅調整ICの電源をONに設定する(Op403c)。これにより、第1の実施形態と同様に、Op404〜Op412の処理が可能となる。
上記Op410において、ノイズキャンセル効果が想定通りであると判断した後(Op410、Yes)または、上記Op412において、調整後のI値及びQ値を端末状態に対応付けてキャンセル効果データとして記録した後、CPU32は、ノイズキャンセル後における通信品質の1つとして受信強度を無線通信モジュール18から取得する(Op413)。
CPU32は、受信した受信強度が閾値範囲内か否かを判断し(Op414)、受信強度が閾値範囲内であれば上記Op413に戻って上記処理を繰り返し(Op414、Yes)、受信強度が閾値範囲内でなければ(Op414、No)、ノイズキャンセラーである位相振幅調整ICの電源をOFFに設定する。上記Op406において決定された受信アンテナ(19aまたは19b)のRSSIの値が、閾値範囲「5dBから15dB」になければ、位相振幅調整ICの電源をOFFに設定する。
本実施形態に示す構成により、ノイズキャンセルによる効果が期待できる状況にある場合に限ってノイズキャンセル処理を実行することができる。
[3−3.変形例1]
上記Op403aにおいては、受信強度が閾値範囲内にあるか否かを判断するために、図13Aに示す閾値データを取得するように構成したが、例えば、図13Bに示すような閾値データを取得するようにしてもよい。図13Bは、起動アプリケーションプログラム毎に閾値範囲を規定している。例えば、動画再生プログラム実行時の閾値範囲(レコード132)および、ブラウザプログラム実行時の閾値範囲(レコード133)を規定している。
上記Op403aにおいては、受信強度が閾値範囲内にあるか否かを判断するために、図13Aに示す閾値データを取得するように構成したが、例えば、図13Bに示すような閾値データを取得するようにしてもよい。図13Bは、起動アプリケーションプログラム毎に閾値範囲を規定している。例えば、動画再生プログラム実行時の閾値範囲(レコード132)および、ブラウザプログラム実行時の閾値範囲(レコード133)を規定している。
これにより、端末状態に応じた閾値範囲を用いて、ノイズキャンセル処理をきめ細かく制御することができる。例えば、動画再生プログラム実行時には、閾値範囲を広く設定して(例えば「5dB〜20dB」)、ノイズキャンセルの対象となる受信強度のレンジを広げ、ブラウザプログラム実行時には、閾値範囲を狭く設定して(例えば「5dB〜15dB」)、ノイズキャンセルの対象となる受信強度のレンジを狭めるように制御する。
なお、閾値範囲を起動アプリケーションプログラム以外の端末状態毎に規定してもよい。例えば、閾値範囲を、受信チャンネル番号や画面開閉角度毎に規定してもよいし、これらの組み合わせた形態で閾値範囲を規定してもよい。
[3−4.変形例2]
上記Op403aにおいては、受信強度が閾値範囲内にあるか否かを判断するために、図13Aに示す閾値データを取得するように構成したが、例えば、図13Cに示すような閾値データを取得するようにしてもよい。図13Cは、ノイズキャンセル時に優先させるべき事項毎に閾値範囲を規定している。例えば、通信速度を優先させる場合の閾値範囲「5dB〜20dB」(レコード134)および、省電力を優先させる場合の閾値範囲「5dB〜10dB」(レコード135)を規定している。
上記Op403aにおいては、受信強度が閾値範囲内にあるか否かを判断するために、図13Aに示す閾値データを取得するように構成したが、例えば、図13Cに示すような閾値データを取得するようにしてもよい。図13Cは、ノイズキャンセル時に優先させるべき事項毎に閾値範囲を規定している。例えば、通信速度を優先させる場合の閾値範囲「5dB〜20dB」(レコード134)および、省電力を優先させる場合の閾値範囲「5dB〜10dB」(レコード135)を規定している。
図12Bは、通信速度と受信強度との関係を示す図である。図12Bにおいて、受信強度が「閾値1〜閾値2’」の範囲であれば、キャンセル処理によって通信速度をPからQへと向上させることができる。一方、受信強度が「閾値1〜閾値2」の範囲であれば、キャンセル処理によって通信速度をPからRへと向上させることができる。この場合、閾値2’を閾値2に広げたとしても、通信速度QとRの差は小さい。
このため、閾値範囲を図13Cのレコード134のように「5dB〜20dB」と規定することにより、通信速度をRにまで向上させることができる。つまり、通信速度を優先させることができる。一方、閾値範囲を図13Cのレコード135のように「5dB〜10dB」と規定することにより、通信速度をQに保持させることができる。つまり、ノイズキャンセル処理を実行させる閾値範囲を狭めて、通信速度よりも装置の省電力を優先させることができる。
これにより、優先事項に応じた閾値範囲を用いて、ノイズキャンセル処理をきめ細かく制御することができる。なお、閾値範囲を、通信速度を優先させる場合および省電力を優先させる場合以外の優先事項毎に規定してもよい。
[4.その他の実施形態]
上記第1〜第3の実施形態において説明した構成の一部または全部を、2以上組み合わせた構成としてもよい。
上記第1〜第3の実施形態において説明した構成の一部または全部を、2以上組み合わせた構成としてもよい。
上記実施形態においては、アプリケーションプログラムにブラウザを用い、受信チャンネルに無線LANのチャンネル毎に作成されたキャンセル効果テーブルを用いる例を説明したが、アプリケーションプログラムが地上デジタル波放送受信プログラムである場合には、放送チャンネル毎に作成されたキャンセル効果テーブルを用いてもよい。
上記第1〜第3の実施形態においては、端末に受信アンテナが複数存在する構成について説明したが、各実施形態において、端末に受信アンテナが1つのみ存在する構成としてもよい。図15は、端末に受信アンテナが1つのみ存在する場合のノイズキャンセル制御装置1を構成する端末2(ノート型のパーソナルコンピュータ装置)における装置構成の一例を示す図である。図16は、この場合のノイズキャンセル制御プログラム35aに基づくノイズキャンセル制御処理のオペレーションチャートの一例を示す図である。図17は、この場合のキャンセル効果データの一例を示す図である。
この場合の図16に示す処理は、図4と基本的に同様である。しかし、図16の場合は、受信アンテナが1つしか存在しないので、Op405aにおいては、1つの受信アンテナについての通信品質を算出するだけでよい。
このように、受信アンテナが1つのみの場合であっても、キャンセル効果の得られるキャンセル効果パラメータを取得するので、ノイズキャンセル効果を得るための条件を迅速に決定することが可能となる。
上記実施形態においては、図1に示す各機能ブロックを、ソフトウェアを実行するCPUの処理によって実現している。しかし、その一部もしくは全てを、ロジック回路等のハードウェアによって実現してもよい。なお、プログラムの一部の処理をさらに、オペレーティング・システム(OS)にさせるようにしてもよい。
Claims (11)
- 受信アンテナを有する端末のためのノイズキャンセル制御装置であって、
少なくとも、端末状態と、ノイズのキャンセル処理を実行するキャンセル処理部が端末内で発生したノイズに対してキャンセル処理を実行する場合に使用するキャンセル用パラメータと、前記キャンセル用パラメータを用いて前記キャンセル処理部がキャンセル処理を実行した場合におけるキャンセル効果の程度を示すデータとを対応付けて記録したキャンセル効果データ保持部にアクセス可能であり、
前記端末の現在の通信品質に関する情報を取得する通信品質情報取得部と、
前記キャンセル処理の対象となる端末についての端末状態を取得する端末状態取得部と、
前記キャンセル効果データ保持部にアクセスして、取得した前記端末状態に対応するキャンセル用パラメータおよびキャンセル効果の程度を示すデータを取得するキャンセル効果データ取得部と、
前記現在の通信品質に関する情報および前記キャンセル効果の程度を示すデータに基づいて、取得した前記キャンセル用パラメータを用いて前記端末に前記キャンセル処理を実行したと仮定した場合の通信品質を算出する通信品質算出部と、
算出した前記通信品質が得られると予測されるキャンセル用パラメータを前記キャンセル処理部に出力するパラメータ出力部とを備える、ノイズキャンセル制御装置。 - 前記端末は、複数の受信アンテナを有するものであり、
前記キャンセル効果データ保持部は、前記端末状態と、前記キャンセル用パラメータと、前記キャンセル効果の程度を示すデータとを、受信アンテナごとに対応付けて記録しており、
前記キャンセル効果データ取得部は、前記キャンセル効果の程度を示すデータを、受信アンテナごとに取得し、
前記通信品質算出部は、前記通信品質を、受信アンテナごとに算出し、
算出した前記通信品質が現在の通信品質よりも高くなると予測できる受信アンテナを決定する受信アンテナ決定部をさらに備え、
前記パラメータ出力部は、決定した前記受信アンテナを用いて前記キャンセル用パラメータを前記キャンセル処理部に出力する、請求項1に記載のノイズキャンセル制御装置。 - 前記端末状態取得部は、前記端末状態として、前記端末が無線通信に使用している受信チャンネルに関する情報を取得する、請求項1に記載のノイズキャンセル制御装置。
- 前記端末状態取得部は、前記端末状態として、前記端末において起動しているプログラムに関する情報を取得する、請求項1または2に記載のノイズキャンセル制御装置。
- 前記通信品質に関する情報として、通信時のSNRを用いる請求項4に記載のノイズキャンセル制御装置。
- 前記端末は、固定部および可動部を有しており、
前記端末状態取得部は、前記端末状態として、前記可動部の前記固定部に対する相対的位置関係に関する情報を取得し、
前記キャンセル効果データ取得部は、取得した前記相対的位置関係に関する情報に基づいて、キャンセル用パラメータおよびキャンセル効果の程度を示すデータを取得する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のノイズキャンセル制御装置。 - 前記通信品質情報取得部は、前記端末の現在の通信品質に関する情報として、通信時の受信強度を取得し、
前記受信強度が閾値範囲内である場合に、前記キャンセル処理を実行するように、前記キャンセル用パラメータを、前記キャンセル処理部に出力する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のノイズキャンセル制御装置。 - 端末状態毎に閾値範囲を記録した閾値テーブルを用いて、前記受信強度が閾値範囲内であるか否かを判断する、請求項7に記載のノイズキャンセル制御装置。
- 通信速度を優先する場合の閾値範囲および省電力を優先する場合の閾値範囲を少なくとも記録した閾値テーブルを用いて、前記受信強度が閾値範囲内であるか否かを判断する、請求項7または8に記載のノイズキャンセル制御装置。
- 受信アンテナを有する端末のためのノイズキャンセル制御装置を、コンピュータを用いて実現するためのノイズキャンセル制御プログラムであって、
少なくとも、端末状態と、ノイズのキャンセル処理を実行するキャンセル処理部が端末内で発生したノイズに対してキャンセル処理を実行する場合に使用するキャンセル用パラメータと、前記キャンセル用パラメータを用いて前記キャンセル処理部がキャンセル処理を実行した場合におけるキャンセル効果の程度を示すデータとを対応付けて記録したキャンセル効果データ保持部にアクセスする処理と、
前記端末の現在の通信品質に関する情報を取得する通信品質情報取得処理と、
前記キャンセル処理の対象となる端末についての端末状態を取得する端末状態取得処理と、
前記キャンセル効果データ保持部にアクセスして、取得した前記端末状態に対応するキャンセル用パラメータおよびキャンセル効果の程度を示すデータを取得するキャンセル効果データ取得処理と、
前記現在の通信品質に関する情報および前記キャンセル効果の程度を示すデータに基づいて、取得した前記キャンセル用パラメータを用いて前記端末に前記キャンセル処理を実行したと仮定した場合の通信品質を算出する通信品質算出処理と、
算出した前記通信品質が得られると予測されるキャンセル用パラメータを前記キャンセル処理部に出力するパラメータ出力処理とを前記コンピュータに実行させる、ノイズキャンセル制御プログラム。 - 受信アンテナを有する端末のためのノイズキャンセル制御方法であって、
少なくとも、端末状態と、ノイズのキャンセル処理を実行するキャンセル処理部が端末内で発生したノイズに対してキャンセル処理を実行する場合に使用するキャンセル用パラメータと、前記キャンセル用パラメータを用いて前記キャンセル処理部がキャンセル処理を実行した場合におけるキャンセル効果の程度を示すデータとを対応付けて記録したキャンセル効果データ保持部にアクセスするステップと、
前記端末の現在の通信品質に関する情報を取得する通信品質情報取得ステップと、
前記キャンセル処理の対象となる端末についての端末状態を取得する端末状態取得ステップと、
前記キャンセル効果データ保持部にアクセスして、取得した前記端末状態に対応するキャンセル用パラメータおよびキャンセル効果の程度を示すデータを取得するキャンセル効果データ取得ステップと、
前記現在の通信品質に関する情報および前記キャンセル効果の程度を示すデータに基づいて、取得した前記キャンセル用パラメータを用いて前記端末に前記キャンセル処理を実行したと仮定した場合の通信品質を算出する通信品質算出ステップと、
算出した前記通信品質が得られると予測されるキャンセル用パラメータを前記キャンセル処理部に出力するパラメータ出力ステップとを含む、ノイズキャンセル制御方法。
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