JP5386947B2 - 繊維強化プラスチックパネル製造装置 - Google Patents

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Description

この発明は、繊維強化プラスチックパネル製造装置に係わり、更に詳しくは繊維補強基材の積層体に樹脂材料を含浸させる際、含浸状況を確実に把握できるようにした繊維強化プラスチックパネルの製造装置に関するものである。
近年、船舶の分野では大型船体の繊維強化プラスチック(FRP)パネル化が進み、これに伴って大型の繊維強化プラスチックパネルが必要になってきた。繊維強化プラスチックパネル等の樹脂成型物を製造する方法は種々知られているが、オートクレーブ法による樹脂成型方法では、オートクレーブの大きさの制約があるため、十分に大きな繊維強化プラスチックパネルを製造することができない。
そこで、設備として大きさの制約が少なく、品質の向上やコスト低減も期待できる樹脂トランスファー成形法(RTM)またはバキューム樹脂トランスファー成形法(VaRTM:Vacuum-assisted Resin Transfer Molding)による繊維強化プラスチックパネルの開発が進められている。このバキューム樹脂トランスファー成形法(VaRTM)は、常温プロセスで簡便に大型樹脂成型物を成型できる点で非常にメリットが大きく、風力発電機ブレード等の製造に適用されている(例えば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、この製造方法では、繊維補強基材を積層した積層体にモールド上で樹脂材料を含浸させる際に、積層体の内部や下部については目視では含浸状況を把握できないため、経験則等に基づいて含浸状況を判断しなければならないという問題があった。そのため、室温等の環境によっては含浸状況の判断を誤り、樹脂材料の含浸が不十分な状態で硬化させて製造不良になるという問題があった。
特表2000−501659号公報 特表2001−510748号公報
本発明は、かかる従来の問題点に着目して案出されたもので、その目的は、繊維補強基材の積層体に樹脂材料を含浸させる際、含浸状況を確実に把握できるようにした繊維強化プラスチックパネルの製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の繊維強化プラスチックパネルの製造装置は、繊維補強基材を積層した積層体を載置するモールドと、このモールド上の積層体を覆うカバー部材と、この積層体を覆うカバー部材の内側の空気を吸引する吸引手段と、この積層体を覆うカバー部材の内側に樹脂材料を供給する樹脂供給手段とを備えた繊維強化プラスチックパネルの製造装置において、前記積層体の所定の位置に配置される導体箔から成るセンサと、このセンサの検知データにより損失係数および電気容量を測定する測定器と、この測定された測定結果を表示するモニタリング装置とを設けたことを特徴とするものである。
ここで、例えば、前記センサを、前記積層体を覆うカバー部材の内側に樹脂材料を供給する前に互いが通電しない状態で間隔をあけて平行または格子状に配置する。また、前記モールドを導電材により形成するとともに、前記センサが、前記積層体を覆うカバー部材の内側に樹脂材料を供給する前に、前記モールドと通電しない状態で間隔をあけて配置され、導電材により形成されたモールドを一方のセンサとして用いることもできる。前記センサを、前記積層体とカバー部材との間に配置される樹脂流路媒体に配設することもできる。前記センサが金属材料からなり、その幅が5mm以上25mm以下、厚さが10μm〜100μmである仕様にすることもできる。
本発明によれば、樹脂材料を積層体に含浸させる際に、積層体の所定の位置において、樹脂材料の到達位置によって値が変化する電気容量および損失係数を、導体箔から成るセンサの検知データに基づいて測定器により測定し、この測定した測定結果をモニタリング装置に表示するので、この測定結果に基づいて樹脂材料の積層体に対する含浸状況を判断することができ、目視できない積層体の内部や下部での樹脂材料の含浸状況を確実に把握することが可能になる。
さらに、導体箔から成るセンサを用いることにより、含浸する樹脂材料を検知する面積が増大して、測定時の外乱ノイズに対して誤差が生じ難くなり安定した測定が可能になる。
これにより、樹脂材料の含浸が不十分な状態の積層体を硬化させることを防止でき、高精度で品質の優れた繊維強化プラスチックパネルを製造することができる。
以下、添付図面に基づき本発明の繊維強化プラスチックパネルの製造装置を説明する。
図1〜図3に例示するように、本発明の繊維強化プラスチックパネルの製造装置(以下、製造装置という)を構成するモールド1上には、ゴム状弾性シート2が敷設され、このゴム状弾性シート2上に離型フィルム3aを介して積層体4が載置されている。この積層体4は、ガラス繊維から成る繊維補強基材4aが複数枚積層されて形成されている。
モールド1は金属、或いはFRP、石膏等の非金属により形成される。ゴム状弾性シート2は任意に敷設することができるが、金属製のモールド1を用いる場合にはゴム状弾性シート2を敷設することにより断熱効果および絶縁効果を得ることができる。
積層体4上には、離型フィルム3b、樹脂流路媒体5及び樹脂材料W(主剤、硬化剤、促進剤)の供給チューブ6が順に配設され、これら全体を覆うカバー部材となるフィルム状のバキュームバッグ7が備わっている。このバキュームバッグ7の周縁部は、シールテープ8によりモールド1上に気密的に固定されている。樹脂流路媒体5とは、樹脂材料Wを積層体4に含浸させる際に、供給される樹脂材料Wの流れを円滑にする被覆部材であり、例えば、コンティニアスマット等を用いることができる。
バキュームバッグ7の内側に配置された供給チューブ6には、バキュームバッグ7の外側に配置された供給チューブ6がバキュームバッグ7を貫通して接続されている。これら供給チューブ6と樹脂材料Wの供給機構(例えば供給ポンプ)とにより、積層体4を覆うカバー部材の内側に樹脂材料Wを供給する樹脂供給手段が構成されている。
積層体4の下部近傍には、吸引機構(例えば吸引ポンプ)に接続された吸引パイプ9a、9bが配置されている。これら吸引パイプ9a、9bと吸引機構とにより、積層体4を覆うカバー部材の内側の空気を吸引する吸引手段が構成されている。
本発明では、繊維強化プラスチックパネルを製造する際、積層体4の上層から下層に至る全体に樹脂材料Wが均一に含浸されているか否かをモニタリングするために、積層体4の所定の位置に配置される導体箔から成るセンサ10a、10bを有している。このセンサ10a、10bは、バキュームバッグ7の外側まで延設されるリード線(導線)に接続されている。
センサ10a、10bの素材としては、銅、アルミニウム、鉄等の金属材料、炭素繊維を集束したもの等を例示することができ、電気抵抗が小さなものが好ましい。
センサ10a、10bの幅は、例えば、5mm以上25mm以下にする。幅が5mm未満では面積が過小となり測定時の外乱ノイズの悪影響を回避し難く、25mm超にしても幅の増大に見合うだけの外乱ノイズに対しての効果が期待できず、また、コストが増大する。
センサ10a、10bの厚さは、例えば、1mm以下にする。厚さが1mm超では積層体4の品質に悪影響が生じ易くなり、また、コストが増大する。センサ10a、10bの厚さは、導体箔の製造技術により制約を受けるが、入手容易性等を考慮すると、10μm〜100μmとするのが好ましい。
この導体箔から成るセンサ10a、10bは、樹脂材料Wをバキュームバッグ7の内側に供給する前に、互いが通電しない状態で間隔をあけて積層体4の層間に平行に配設される。センサ10a、10bは、リード線を介して測定器11(LCRメータ)に接続され、測定器11はモニタリング装置12に接続されている。
本発明では、このセンサ10a、10bを用いて積層体4の所定の位置における損失係数および電気容量(静電容量)を測定器11によって測定し、その測定結果がモニタリング装置12に表示されるように構成されている。
損失係数とはいわゆるtanδであり、測定部位のエネルギ散逸の多さを示し、以下(1)式により表わせる。(1)式から分かるように損失係数は抵抗に比例するので、樹脂材料Wの含浸により抵抗が変化することにより損失係数の値が変化する。
尚、損失係数と抵抗とは比例関係にあるので、積層体4の所定の位置における抵抗を測定器11によって測定し、その測定した抵抗値がモニタリング装置12に表示されるように構成してもよい。
損失係数D=Rs/|Xs|・・・(1)
Rs:測定部位のインピーダンスの実数部
Xs:測定部位のインピーダンスの虚数部
電気容量は、以下(2)式により表わせる。Sおよびdの値はセンサを配置した時点で決定することになる。したがって、樹脂材料Wの含浸により誘電率εが変化することにより電気容量の値が変化する。
電気容量C=ε(S/d)・・・(2)
ε:測定部位の誘電率
S:測定部位(対向するセンサ)の面積
d:測定部位(対向するセンサ)の間隔
次に、この製造装置を用いた繊維強化プラスチックパネルの製造方法について説明する。
まず、モールド1上に敷設したゴム状弾性シート2の上に、離型フィルム3aを介在させて繊維補強基材4aを積層した積層体4を載置する。この積層体4の所定の位置にセンサ10a、10bを互いが通電しないように配置する。例えば、センサ10a、10bは、積層体4の下層部(例えば、繊維補強基材4aの下から3層〜4層目)の層間に、互いを平行に30mm(20mm〜50mm)程度の間隔をあけて挿入する。
センサ10a、10bは、樹脂材料Wをバキュームバッグ7の内側に供給する前に互いを通電しない状態で配設できれば、積層体4の所定の位置となる任意の位置に配設することができる。例えば、積層体4とゴム状弾性シート2との間に配設することもできる。積層体4の全体に樹脂材料Wが含浸したことを把握するには、なるべく積層体4の下層部にセンサ10a、10bを配設することが好ましい。
次いで、積層体4上に、離型フィルム3b、樹脂流路媒体5及び樹脂材料W(主剤,硬化剤,促進剤)の供給チューブ6を順に配設し、これら全体をバキュームバッグ7によって覆い、積層体4を略密閉空間に配置した状態にする。
次いで、吸引ポンプを稼働して吸引パイプ9a、9bを通じてバキュームバッグ7の内側の空気を吸引しつつ、供給チューブ6を通じて樹脂材料Wをバキュームバッグ7の内側に供給する。これにより、吸引パイプ9a、9bを通じて空気とともに余剰の樹脂材料Wが、バキュームバッグ7の内側から外側に排出され、これと同時に積層体4に樹脂材料Wが含浸されてゆく。
このように樹脂材料Wを積層体4に含浸させる過程において、センサ10a、10bの検知データに基づいてセンサ10a、10b間の損失係数および電気容量を測定器11によって測定し、この測定した損失係数および電気容量値をモニタリング装置12に表示する。樹脂材料Wの含浸状況によってセンサ10a、10b間の損失係数や電気容量値が変化するので、モニタリング装置12に表示された測定結果損を監視することによって、樹脂材料Wの積層体4への含浸状況を把握することができる。
また、センサ10a、10bとして導線に比べて面積が大きい導体箔を用いているので、測定時の外乱ノイズ(例えば、モールドや成型品に接触することにより生じるノイズ)に対しても測定データに誤差が生じ難く安定した測定が可能になる。
損失係数の具体的な測定結果は、図4、図5に示すとおりである。このデータは、4層構造で長さ約1200mm、幅約300mmの積層体4を用いて、下から1層目と2層目の間に導体箔から成るセンサ10a、10bを配置して測定した際の結果である。センサ10a、10bは、長さ約1200mm、幅約20mm、厚さ約0.1mmの銅製の導体箔であり、互いを50mmの間隔をあけて対向させて配置し、長手方向一方側から他方側に樹脂材料Wを供給して含浸させた。計測周波数は100kHzである。図4には、樹脂材料Wの供給側となる積層体4の一端を基準にして、樹脂材料Wが長手方向に含浸した(到達した)距離を併せて記載している。
図4、図5に示すように、樹脂材料Wが含浸するに連れて損失係数が変化するので、測定した損失係数に基づいて樹脂材料Wの含浸状況を確実に把握することが可能になる。例えば、測定した損失係数が予め設定した基準値に達した場合に、積層体4におけるその所定の位置では、樹脂材料Wが積層体4に均一に含浸したと判断するようにする。しかも、図5に例示するように、損失係数は樹脂材料Wの含浸距離に対してほぼリニアに変化し、判断指標としてリニアリティに優れている。さらに、センサ10a、10bとして導体箔を用いることにより、図4、図5に示すように測定値のばらつきが少なくなっており、より高い精度で樹脂材料Wの含浸状況を把握することが可能になる。
したがって本発明では、目視することが不可能な積層体4の内部や下部であっても樹脂材料Wの含浸状況を確実に把握できるので、樹脂材料Wの含浸が不十分な状態の積層体を硬化させるような製造不良を防止できる。そのため、高精度で品質の優れた繊維強化プラスチックパネルを製造することができるようになる。
尚、センサ10a、10bは、2本の導体箔に限らず、3本以上の導体箔にしてもよい。センサとして3本以上の導体箔を配置した場合は、これら複数本の導体箔の中、選択した2本の導体箔間の損失係数を測定する。これにより、積層体4の所定の位置における樹脂材料Wの含浸状況を把握することができる。
センサ10a、10bに接続したリード線は、積層体4が硬化した後、積層体4の端面の位置で切断する。積層体4の内部にセンサ10a、10bが残存したままとなるが、過大なサイズでなければ繊維強化プラスチックパネルの性能、機能に特に影響を与えるものとはならない。
損失係数を測定する際の計測周波数としては、例えば、50kHz〜200kHzを用いる。この範囲の周波数では、損失係数が周波数特性の影響を受けずに精度のよい測定値を得ることができる。
上記のように損失係数のみを測定し、その損失係数を樹脂材料Wの積層体4への含浸状況を把握する判断指標として用いることもできるが、本発明では、損失係数に加えて電気容量を判断指標にする
図4および図5に示した損失係数と同時に、センサ10a、10bの検知データに基づいて測定した電気容量Cの測定結果を図6、図7に示す。図6には、樹脂材料Wの供給側となる積層体4の一端を基準にして、樹脂材料Wが長手方向に含浸した(到達した)距離を併せて記載している。
図5と図7を比較すると、判断指標として損失係数は電気容量に比べて含浸距離に対するリニアリティに優れていることが分かる。しかしながら、損失係数の値は図4に示すように、樹脂材料Wがゲル化してから硬化する間ではほとんど変化しない。
一方、電気容量の値は図6に示すように、樹脂材料Wがゲル化してから硬化する間において値が変化する(図6では値が低下している)ので、ゲル化から硬化する間においては電気容量を判断指標として用いることにより、樹脂材料Wの状態をより詳細に把握することが可能になる。
センサ10a、10bとして導体箔を用いることにより、電気容量の測定値についても図6、図7に示すように測定値のばらつきが少なくなっており、より高い精度で樹脂材料Wの含浸状況を把握することが可能になる。
したがって、損失係数と電気容量の両者を判断指標にすることによって、樹脂材料Wの含浸状況を一段と明確に把握することが可能になる。
図8に製造装置の別の実施形態を示す。この実施形態は、図1〜図3に例示した実施形態に対してセンサ10a、10bのみを替えたものなので、その相違点のみを説明する。
この製造装置では、積層体4を覆うバキュームバッグ7の内側に樹脂材料Wを供給する前に複数本の導体箔が、互いが通電しない状態で格子状に積層体4の所定の位置に配置されている。これら複数本の導体箔が、センサ10a〜10h(この実施形態では8本)になる。そして、樹脂材料Wを積層体4に含浸させる際に、これら複数本の導体箔の中、交差する2本の導体箔を順次選択し、その選択した2本の導体箔間の損失係数および電気容量を測定する。この測定した損失係数および電気容量値に基づいて、その交差する位置での樹脂材料Wの含浸状況を把握することができる。
この製造装置によれば、格子状に配置された導体箔の導体箔どうしが交差するすべての位置で損失係数および電気容量を測定し、その測定した損失係数および電気容量値に基づいて樹脂材料Wが含浸した部分(位置)、含浸していない部分(位置)を判断することができる。したがって、樹脂材料Wの含浸が不十分な部分(位置)を容易に特定することができる。
この実施形態では、格子状に配置された複数本の導体箔(センサ10a〜10h)の中、平行する2本の導体箔を順次選択し、その選択した2本の導線間の損失係数および電気容量を測定する。この測定結果に基づいて、その平行する導体箔間での樹脂材料Wの含浸状況を把握することができる。
図9に製造装置のさらに別の実施形態を示す。この実施形態も、図1〜図3に例示した実施形態に対してセンサ10a、10bのみを替えたものなので、その相違点のみを説明する。
この製造装置では、モールド1が金属等の導電材により形成され、モールド1と測定器11とはリード線13により接続されている。このモールド1は、一方のセンサとして用いられる。また、積層体4を覆うバキュームバッグ7の内側に樹脂材料Wを供給する前に、モールド1と通電しない状態で間隔をあけて積層体4の所定の位置に導体箔が配置されている。この導体箔が他方のセンサ10a、10b(この実施形態では2本)となる。
この実施形態では、モールド1を一方のセンサとして用いるので、他方のセンサ10a、10bとなる導体箔は、少なくも1本あればよい。センサとして複数本の導体箔を配置する場合は、樹脂材料Wを供給する前に互いが通電しない状態に配置する。
そして、樹脂材料Wを積層体4に含浸させる際に、積層体4の所定の位置に配置した導体箔から選択した1本の導体箔とモールド1との間の損失係数および電気容量を測定する。この測定結果に基づいて、その交差する位置での樹脂材料Wの含浸状況を把握することができる。
この実施形態においても、図8に例示したように樹脂材料Wを供給する前に複数本の導体箔を、互いが通電しない状態で格子状に積層体4の所定の位置に配置し、これら導体箔を他方のセンサとして用いることもできる。
図10に別の実施形態の製造装置を構成する樹脂流路媒体5を示す。この実施形態も、図1〜図3に例示した実施形態に対してセンサ10a、10bのみを替えたものなので、その相違点のみを説明する。
この製造装置では、図2に示したように積層体4とバキュームバッグ7との間に配置される樹脂流路媒体5に複数本の導体箔を、互いが通電しないように平行に或いは交差するように配設している。この複数本の導体箔がセンサ10a、10bとなる。そして、導体箔の間の損失係数および電気容量を測定して樹脂材料Wの含浸状況を把握する。
この実施形態によれば、樹脂流路媒体5を配置することでセンサの配置が完了するので、作業を簡素化することができる。また、樹脂流路媒体5は、樹脂材料Wを積層体4に含浸させた後は、積層体4と分離させて除去する副資材なので、積層体4の内部にセンサ10a、10bとして用いた導体箔が残存することもない。
図10に示すようなセンサ10a、10bを配設した樹脂流路媒体5は、図9に示したようにモールド1を金属等の導電材により形成した場合にも用いることができる。この場合は、樹脂流路媒体5に配設した導体箔とモールド1との間の損失係数または電気容量の少なくとも一方を測定して樹脂材料Wの含浸状況を把握する。尚、この場合には、樹脂流路媒体5にはセンサとなる導体箔を少なくとも1本配設すればよい。
また、上述したすべての実施形態において、損失係数に代えて抵抗を測定し、この測定した抵抗値に基づいて樹脂材料Wの含浸状況を把握することもできる。
本発明の繊維強化プラスチックパネルの製造装置の概略構成図である。 図1のA−A矢視断面図である。 図2の繊維補強基材を積層した積層体の拡大断面図である。 樹脂材料を積層体に含浸させる過程での積層体の所定の位置における損失係数Dの経時変化を示すグラフ図である。 積層体の所定の位置における樹脂材料の含浸距離と損失係数Dとの関係を示すグラフ図である。 樹脂材料を積層体に含浸させる過程での積層体の所定の位置における電気容量Cの経時変化を示すグラフ図である。 積層体の所定の位置における樹脂材料の含浸距離と電気容量Cとの関係を示すグラフ図である。 繊維強化プラスチックパネルの製造装置の別の実施形態を例示する概略構成図である。 繊維強化プラスチックパネルの製造装置の別の実施形態を例示する概略構成図である。 繊維強化プラスチックパネルの製造装置の別の実施形態を構成する樹脂流路媒体を例示する斜視図である。
符号の説明
1 モールド
2 ゴム状弾性シート
3a、3b 離型フィルム
4 積層体
4a 繊維補強基材
5 樹脂流路媒体
6 供給チューブ
7 バキュームバッグ
8 シールテープ
9a、9b 吸引パイプ
10a〜10h センサ
11 測定器(LCRメータ)
12 モニタリング装置
13 リード線
W 樹脂材料

Claims (5)

  1. 繊維補強基材を積層した積層体を載置するモールドと、このモールド上の積層体を覆うカバー部材と、この積層体を覆うカバー部材の内側の空気を吸引する吸引手段と、この積層体を覆うカバー部材の内側に樹脂材料を供給する樹脂供給手段とを備えた繊維強化プラスチックパネルの製造装置において、前記積層体の所定の位置に配置される導体箔から成るセンサと、このセンサの検知データにより損失係数および電気容量を測定する測定器と、この測定された測定結果を表示するモニタリング装置とを設けた繊維強化プラスチックパネルの製造装置。
  2. 前記センサが、前記積層体を覆うカバー部材の内側に樹脂材料を供給する前に互いが通電しない状態で間隔をあけて平行または格子状に配置される請求項1に記載の繊維強化プラスチックパネルの製造装置。
  3. 前記モールドを導電材により形成するとともに、前記センサが、前記積層体を覆うカバー部材の内側に樹脂材料を供給する前に、前記モールドと通電しない状態で間隔をあけて配置され、導電材により形成されたモールドを一方のセンサとして用いる請求項1または2に記載の繊維強化プラスチックパネルの製造装置。
  4. 前記センサが、前記積層体とカバー部材との間に配置される樹脂流路媒体に配設される請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化プラスチックパネルの製造装置。
  5. 前記センサが金属材料からなり、その幅が5mm以上25mm以下、厚さが10μm〜100μmである請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化プラスチックパネルの製造装置。
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