以下、本発明の各実施の形態について図面に基づいて説明する。
(第一の実施の形態)
本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視サーバは、ネットワーク内の全てのスイッチの全てのポートが単一のイーサネットネットワークに所属し、これらのポートに接続されたサーバ間でイーサネットフレームを送受信可能なネットワークを監視する。なお、本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視サーバは、ネットワーク内の全てのスイッチの全てのポートが、同一のVLAN(Virtual LAN)識別子で表される単一のVLANに所属するネットワークにも適用可能である。
図1は、本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視システム10の構成例を示す図である。このネットワーク監視システム10は、ネットワーク監視サーバ1、監視対象スイッチ(以下、単に「スイッチ」という。)201〜224、サーバ301、302、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network、以下、「WAN」という。)401〜403、管理端末5、管理網6を備える。
ネットワーク監視サーバ1は、管理網6を介して、ネットワーク20内のスイッチ201〜224に設定されたイーサネットOAMのMEP(管理端点)を管理する。
スイッチ201〜224は、スイッチ201を頂点としてツリー状に接続されたスイッチ群である。スイッチ201は、WAN401〜403を接続するコアスイッチである。スイッチ221〜224は、サーバ(ここではサーバ301、302)を接続するエッジスイッチである。スイッチ211、212は、コアスイッチとエッジスイッチを接続するミドルスイッチである。
これらスイッチ221〜224は、イーサネットOAMの機能を備える。すなわち、これらスイッチ221〜224のポートに設定されたMEPは、定期的にネットワーク20内に監視フレームを送信する。このMEPは、他のMEPから送信された監視フレームを受信し、ネットワーク20内の他のMEPとの間の疎通状態を管理する。
サーバ301は、スイッチ221のポート0/1に接続されたコンピュータ装置である。サーバ302は、スイッチ222のポート0/1に接続されたコンピュータ装置である。管理端末5は、ネットワーク監視サーバ1と管理網6を介して接続されたコンピュータ装置である。
管理網6は、ネットワーク監視サーバ1、スイッチ201〜224及び管理端末5を接続する。ネットワーク監視サーバ1、スイッチ201〜224及び管理端末5は、管理網6を介して互いに管理用フレームを送受信することができる。
図2は、本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視サーバ1の構成例を示す図である。このネットワーク監視サーバ1は、CPU101、入出力装置102、ネットワークI/F103、外部記憶装置104、システムバス105、メモリ106を備える。
メモリ106には、サーバ接続情報入力プログラム111、ネットワーク接続情報取得プログラム112、機器導入情報121、サーバ接続変更情報122、仮想マシン追加・移動情報123、ネットワーク接続情報124、ポート監視優先度算出プログラム131、MEP設定ポート選択プログラム132、MEP設定手順生成プログラム133、ポート監視優先度情報141、MEP設定管理情報142、MEP設定ポート計算情報143が格納される。
これらのプログラム及びデータは、ネットワーク監視サーバ1の起動時に、外部記憶装置104からメモリ106上に展開される。CPU101は、メモリ106上に展開されたプログラムを実行する。これらのプログラム及びデータの詳細については後述する。
サーバ接続情報入力プログラム111は、キーボード等の入出力装置102から、又は、ネットワークI/F103、管理網6を介して管理端末5(不図示)から、ネットワーク管理者の入力を受け付ける。このサーバ接続情報入力プログラム111は、ネットワーク管理者の入力内容に基づいて、機器導入情報121、サーバ接続変更情報122及び仮想マシン追加・移動情報123を更新する。
ネットワーク接続情報取得プログラム112は、サーバ接続情報入力プログラム111と同様に、ネットワーク管理者の入力を受け付ける。このネットワーク接続情報取得プログラム112は、ネットワークI/F103、管理網6を介してスイッチ201〜224(不図示)から、スイッチ201〜224の管理情報を直接収集する。このネットワーク接続情報取得プログラム112は、ネットワーク管理者の入力内容又はスイッチ201〜224から収集された管理情報に基づいて、ネットワーク接続情報124を更新する。
ネットワーク接続情報124は、代表的には、対向するスイッチ201〜224の組み合わせを表すリンク状態に関する情報の集合である。このリンク状態情報は、例えば以下の方法によって取得された情報に基づいて構築される。すなわち、まずネットワーク管理者は、IEEE802.1ABで規定されたLLDP(Link Layer Discovery Protocol)をスイッチ201〜224で動作させる。その後、それぞれのスイッチ201〜224が保持するLLDP MIB(Management Information Base)から、スイッチ201〜224のポート毎の対向スイッチ201〜224の情報を取得する。なお、ネットワーク管理者は、ネットワークのトポロジ情報を保持する外部のネットワーク管理サーバから、このリンク状態情報を直接又は間接的に取得してもよい。
ポート監視優先度算出プログラム131は、機器導入情報121、サーバ接続変更情報122、仮想マシン追加・移動情報123及びネットワーク接続情報124に基づき、スイッチ201〜224のポート毎の監視優先度を算出する。このポート監視優先度算出プログラム131は、この算出結果に基づいて、ポート監視優先度情報141を更新する。
MEP設定ポート選択プログラム132は、ポート監視優先度情報141及びMEP設定管理情報142に基づき、スイッチ201〜224のポートから、MEPを設定すべきポートを選択する。このMEP設定ポート選択プログラム132は、選択結果に基づいて、MEP設定ポート計算情報143を更新する。
MEP設定手順生成プログラム133は、MEP設定管理情報142及びMEP設定ポート計算情報143に基づき、どのポートにMEPを設定すべきかを算出し、ネットワーク管理者に提示する。
図3は、本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視システム10の制御ロジックを示すシーケンス図である。ここでは、ネットワーク監視サーバ1が、スイッチ201〜224の各ポートから、MEPを設定すべきポートを選択し、MEPを設定する際の処理シーケンスを説明する。
まず、サーバ管理者は、ネットワーク管理者にサーバを接続する予定を連絡する(S301)。ここでは、サーバ管理者は、ネットワーク管理者に、接続するサーバを一意に識別するための名称、このサーバの種別、このサーバの接続先のスイッチの識別子、接続先のポートの識別子及びこのサーバを接続する日時を連絡する。
次に、ネットワーク管理者は、サーバ管理者の連絡内容に従い、ネットワーク監視サーバ1に、新規にネットワークに接続するサーバに関する情報を入力する(S302)。その後、ネットワーク監視サーバ1は、ネットワーク管理者の入力内容に従い、機器導入情報121、サーバ接続変更情報122を更新し(S303)、ネットワーク管理者に更新結果を返す(S304)。
また、ネットワーク管理者は、S301のサーバ管理者の連絡内容に従い、ネットワーク監視サーバ1に、ネットワーク内で接続先が変更されたサーバの情報を入力する(S305)。その後、ネットワーク監視サーバ1は、ネットワーク管理者の入力内容に従い、サーバ接続変更情報122を更新し(S306)、ネットワーク管理者に更新結果を返す(S307)。
また、ネットワーク管理者は、S301のサーバ管理者の連絡内容に従い、ネットワーク監視サーバ1に、ネットワーク内の物理サーバへの仮想マシンの追加及びネットワーク内の物理サーバ間での仮想マシンの移動の情報を入力する(S308)。その後、ネットワーク監視サーバ1は、ネットワーク管理者の入力内容に従い、仮想マシン追加・移動情報123を更新し(S309)、ネットワーク管理者に更新結果を返す(S310)。
S302〜S310の処理が終了すると、ネットワーク管理者は、ネットワーク監視サーバ1に、所定の時点において、ネットワーク内でMEPを設定すべきポートの組み合わせを選択するよう指示する(S311)。そうすると、まずネットワーク監視サーバ1は、更新された機器導入情報121、サーバ接続変更情報122、仮想マシン追加・移動情報123、ネットワーク接続情報124に基づいて、ネットワーク内のスイッチのポート毎の監視優先度を算出する(S312)。その後、ネットワーク監視サーバ1は、算出されたポート毎の監視優先度に基づいて、ネットワーク内のポートのうち、MEPを設定すべきポートのリスト(集合)を選択する(S313)。その後、ネットワーク監視サーバ1は、選択されたポートのリストをネットワーク管理者に通知する(S314)。
S314で通知されたポートのリストの内容を確認すると、ネットワーク管理者は、ネットワーク監視サーバ1に、MEP設定変更手順(MEPの設定を変更する手順)の生成を指示する(S315)。そうすると、ネットワーク監視サーバ1は、選択されたポートのリストと、現にMEPが設定されているポート(MEP設定ポート)のリストとを比較し、これらの差分を算出する。そして、算出された両リストの差分に基づいて、MEP設定変更手順を生成し(S316)、生成されたMEP設定変更手順をネットワーク管理者に提示する(S317)。
S317で提示されたMEP設定変更手順の内容に問題がないことを確認すると、ネットワーク管理者は、ネットワーク監視サーバ1に設定変更を指示する(S318)。そうすると、ネットワーク監視サーバ1は、MEP設定変更手順に基づいて、MEP設定に変更が発生するスイッチ201〜224にMEP設定変更を指示する(S319)。スイッチ201〜224は、ネットワーク監視サーバ1からの指示を受けると、MEP設定を変更し、MEP設定変更結果(MEPの設定を変更した結果)をネットワーク監視サーバ1に返す(S320)。スイッチ201〜224からMEP設定変更結果を受信すると、ネットワーク監視サーバ1は、その結果をネットワーク管理者に提示する(S321)。その後、ネットワーク管理者は、ネットワーク監視サーバ1によって提示されたMEP設定変更結果をサーバ管理者に通知する(S322)。
図4は、図3のS302においてネットワーク監視サーバ1が表示するサーバ接続変更情報入力GUI(Graphical User Interface)71の一例を示す図である。このサーバ接続変更情報入力GUI71は、ネットワーク監視サーバ1のサーバ接続情報入力プログラム111が、ネットワーク管理者からサーバ接続変更情報の入力を受け付けるためのGUIである。
サーバ接続変更情報入力GUI71は、新規に接続するサーバの情報を入力するための接続サーバエリア711と、接続先の情報を入力するための接続先エリア712と、物理サーバを接続する又は既に接続した日時(稼働開始日)を入力するためのテキストボックス713とを含む。
接続サーバエリア711には、新規に接続するサーバの名称を入力するためのテキストボックスと、物理サーバ、仮想マシン及びWAN・外部ネットワークの3つからサーバの種別を指定するためのラジオボタンと、サーバの種別として仮想マシンが指定された場合に、仮想マシンを動作させるホストの物理サーバの名称を入力するためのテキストボックスとが表示される。
接続先エリア712には、サーバの接続先のスイッチ及びポートをそれぞれ選択するための2つのプルダウンボックスが表示される。これら2つのプルダウンボックスのそれぞれでは、ネットワーク内の全てのスイッチ、スイッチを表示するプルダウンボックスで選択されているスイッチが備える全てのポートが選択可能に表示される。
図4では、2006/01/01の時点で、名称"www1"の物理サーバを、識別子が"sw21"のスイッチ221のポート0/1に接続する例を示している。
ネットワーク監視サーバ1のサーバ接続情報入力プログラム111は、このサーバ接続変更情報入力GUI71で入力された情報に基づいて、機器導入情報121、サーバ接続変更情報122又は仮想マシン追加・移動情報123を更新する(図3のS303)。
図5は、図3のS305においてネットワーク監視サーバ1が表示する物理サーバ接続変更情報入力GUI72の一例を示す図である。この物理サーバ接続変更情報入力GUI72は、ネットワーク監視サーバ1のサーバ接続情報入力プログラム111が、ネットワーク管理者からサーバ接続変更情報の入力を受け付けるためのGUIである。
物理サーバ接続変更情報入力GUI72は、接続先を変更する物理サーバの情報を表示するための接続サーバエリア721と、新規接続先(変更後の接続先)の情報を入力するための新規接続先エリア722と、物理サーバの接続先を今後変更する又は既に変更した日時(構成変更日)を入力するためのテキストボックス723とを含む。
接続サーバエリア721には、接続先を変更する物理サーバの名称、この物理サーバが稼動を開始した日時、接続先変更前の接続先スイッチ及びポートの識別子が表示される。
新規接続先エリア722には、変更後の接続先のスイッチ及びポートをそれぞれ選択するための2つのプルダウンボックスが表示される。これらの2つのプルダウンボックスのそれぞれでは、ネットワーク内の全てのスイッチ、スイッチを表示するプルダウンボックスで選択されているスイッチの全てのポートが選択可能に表示される。
図5では、2008/01/01の時点で、名称"www1"の物理サーバを、識別子が"sw21"のスイッチ221のポート0/1からポート0/2に移動させる例を示している。
ネットワーク監視サーバ1のサーバ接続情報入力プログラム111は、この物理サーバ接続変更情報入力GUI72で入力された情報に基づいて、サーバ接続変更情報122を更新する(図3のS306)。
図6は、図3のS308においてネットワーク監視サーバ1が表示する仮想マシン接続変更情報入力GUI73の一例を示す図である。この仮想マシン接続変更情報入力GUI73は、ネットワーク監視サーバ1のサーバ接続情報入力プログラム111が、ネットワーク管理者から仮想マシン接続変更情報の入力を受け付けるためのGUIである。
仮想マシン接続変更情報入力GUI73は、稼動ホストを変更する仮想マシンの情報を表示するための仮想マシン情報エリア731と、移動先のホスト(変更後の稼働ホスト)を入力するための仮想マシン移動先エリア732と、仮想マシンの稼動ホストを変更する又は既に変更した日時(構成変更日)を入力するためのテキストボックス733とを含む。
仮想マシン情報エリア731には、稼動ホストを変更する仮想マシンの名称、仮想マシンが稼動を開始した日時、仮想マシンの元の稼動ホストの名称、仮想マシンの元の稼動ホストが接続されているスイッチ及びポートの識別子が表示される。
仮想マシン移動先エリア732には、変更後の稼動ホストを選択するためのプルダウンボックスが表示される。このプルダウンボックスでは、仮想マシンを動作させることができるネットワーク内の物理サーバの一覧が選択可能に表示される。
図6では、2009/11/30の時点で、識別子が"sw21"のスイッチのポート0/1に接続されている物理サーバ"www1"上で動作している仮想マシン"vwww1"を、物理サーバ"www2"上に移動させる例を示している。
ネットワーク監視サーバ1のサーバ接続情報入力プログラム111は、この仮想マシン接続変更情報入力GUI73で入力された情報に基づいて、仮想マシン追加・移動情報123を更新する(図3のS309)。
図7は、図3のS312においてネットワーク監視サーバ1が表示するポート監視優先度表示GUI74の一例を示す図である。このポート監視優先度表示GUI74は、ネットワーク監視サーバ1がネットワーク管理者から、MEP設定ポートを選択する要求を受けた際に表示される。このポート監視優先度表示GUI74は、ポート毎に監視優先度の情報を表示する。
ポート監視優先度表示GUI74は、表示対象のポートの情報を表示するためのポート情報エリア741と、表示対象のポートに設定されたMEPの情報を表示するためのMEP設定エリア742と、表示対象のポートについて算出されたポート監視優先度の時系列変化(時間変化)のグラフを表示するためのグラフエリア743とを含む。
ポート情報エリア741には、表示対象のポートを備えるスイッチの識別子、表示対象のポートの識別子及び表示対象のポートに接続されているサーバの識別子が表示される。
MEP設定エリア742には、表示対象のポートに設定されているMEPに対応するMEG(Maintenance Entity Group)のレベル、MEGの識別子及びMEPの識別子が表示される。ただし、表示対象のポートにMEPが設定されていない場合、MEP設定エリア742には情報が表示されない。
グラフエリア743には、横軸に時間、縦軸にポート監視優先度のポート監視優先度の時系列変化を示すグラフが表示される。ネットワーク管理者は、このグラフから、どの時点において表示対象のポートを優先的に監視すべきかを把握できる。
図7のグラフエリア743では、サーバ"www1"が接続されているスイッチ“sw21”のポート0/1の監視優先度の時系列変化の例を示すグラフが表示されている。このグラフは、2004年1月にスイッチ"sw21"を新規に導入し、2005年1月にスイッチ"sw21"の構成を変更し、2006年1月に物理サーバを新規に接続し、2008年1月と2009年1月に仮想マシンを追加した場合のポートの監視優先度の変化を表している。
縦軸のポート監視優先度は、2004年1月から緩やかに上昇している。この緩やかな上昇は、2004年1月に導入されたスイッチ"sw21"の磨耗故障率(時間経過に従い部品の摩耗が進むことによる故障率の上昇)に起因している。また、2006年1月から少し上昇の度合いを高めている。この上昇は、2006年1月に接続されたサーバの磨耗故障率に起因している。また、2005年1月、2006年1月、2008年1月、2009年1月付近では一時的に急上昇している。これは、各々の時点におけるスイッチ、物理サーバ、仮想マシン等の構成の変更に起因している。
本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視サーバ1では、グラフエリア743に示すように、ネットワークへスイッチ(又はサーバ)を導入してからの時間経過に伴い、そのスイッチのポート(又はサーバの接続先のポート)の監視を強めるよう、ポートの監視優先度が算出されている。
また、サーバの接続先を変更した場合に、一時的にポートの監視優先度を高めている。これは、サーバの接続先を変更するためのサーバ及びネットワークの設定に誤りがあり、システムが提供するサービスの障害が発生しやすくなることを反映するためである。
また、サーバが使用するネットワーク経路上のスイッチの追加、交換などの構成変更が実行された場合にも、そのスイッチを含むネットワーク経路を使用するサーバの接続先のポートの監視優先度を高めている。これは、サーバの接続先を変更した場合と同様に、スイッチを追加、交換するためのスイッチの設定に誤りがあり、ネットワーク接続に障害が発生しやすくなることを反映するためである。
このようにネットワーク監視サーバ1が、複数の要因を反映させた監視優先度をポート毎に算出して表示することによって、ネットワーク管理者はネットワーク内の複数のポートを優先付けすることができる。
なお、このためにネットワーク監視サーバ1は、ネットワーク内のスイッチのポート毎に故障率を算出し、算出された故障率に基づいて監視優先度を算出している(算出方法については図14を用いて後述)。故障率とは、このポートに接続されたサーバの累計稼働時間が長いほど増加するサーバ摩耗故障率Fwear(t)、このポートに接続されたサーバのポート接続時点からの経過時間又は仮想マシン作成および移動時からの経過時間が規定値に達するまでゼロ以上のある値をとる変更由来故障率Fchg(t)等から得られる。この故障率が高くなるほど監視優先度が高くなる。その後、ネットワーク監視サーバ1は、監視優先度の高い順にポートを一覧表示し、ネットワーク管理者にどのポートにMEPを設定すべきかを提示する。
図8は、図3のS313においてネットワーク監視サーバ1が表示するMEP設定ポート確認GUI75の一例を示す図である。このMEP設定ポート確認GUI75は、ネットワーク監視サーバ1がネットワーク管理者から、MEP設定ポートを選択する要求を受けた際に表示される。
MEP設定ポート確認GUI75は、ネットワークが備える各サーバをツリー状に一覧表示するためのサーバ一覧表示エリア751(ウィンドウ左側)と、ネットワークが備える各スイッチを表示するためのネットワーク表示エリア752(ウィンドウ右上側)と、ポート毎のMEPの設定に関する情報(例えばポートの監視優先度)を表示するためのポート情報表示エリア753(ウィンドウ右下側)と、を備える。
ネットワーク表示エリア752には、アイコンと直線の組み合わせによって、スイッチ間のリンク状態を把握できるネットワーク構造が表示される。また、ネットワーク表示エリア752では、MEP設定ポートを含むスイッチに対応するアイコンの枠線が太く表示される。このようにMEP設定ポートを含むスイッチを強調表示することにより、ネットワーク管理者は、ネットワーク内の多くのスイッチのうちどのスイッチにMEPを設定すれば良いかを視覚的に判断できる。
ポート情報表示エリア753には、ポート毎のMEPの設定に関する情報が表形式で表示される。この表の各エントリは、ネットワーク内で一意な識別番号(No.)、ポートの属しているスイッチの識別子(スイッチ)、ポートの識別子(ポート)、ポート毎に算出された監視優先度(優先度)、MEP設定ポートとして選択されたことを表すフラグ(MEP設定)、ポートに設定されたMEPの識別子(MEP_ID)、ポートに接続された機器の識別子(接続機器)、ポートに接続された機器の代表的な接続先の識別子(代表接続先)を含む。
図8では、スイッチ“sw01”をWANに接続し、スイッチ"sw21"、"sw22"、"sw23"をそれぞれ2台のサーバに接続し、ネットワーク内で設定可能なMEPが最大5個に制限されている場合の表示画面の例を示している。また図8では、ポート情報表示エリア753の表に表示されている7つのポートのうち、最も監視優先度の高いスイッチ“sw21”のポート0/2から、ポート監視優先度が10と算出されたスイッチ"sw01"のポート0/24までをMEP設定ポートとする場合を示している。
このMEP設定ポート確認GUI75により、ネットワーク管理者はどのポートをMEP設定ポートに選択すれば設定可能なMEPの最大数を超えないのかを容易に把握できる。これにより、スイッチへの制御負荷を抑えつつ、可能な限り多くのポートにMEPを設定することができる。
また図8では、MEP設定ポートに選択されていて、且つ、その時点でMEP_IDが割り当てられていないポートのエントリは、他のエントリと区別して表示される。例えばスイッチ"sw23"のポート0/1及びポート0/2に対応するエントリの表示色は、他のエントリと異なる。これにより、ネットワーク管理者は、どのポートにMEPの設定が不足しているかを容易に把握できる。
図9は、図3のS317においてネットワーク監視サーバ1が表示するMEP設定変更手順表示GUI76の一例を示す図である。このMEP設定変更手順表示GUI76は、ネットワーク監視サーバ1がネットワーク管理者から、MEP設定変更手順生成の要求を受けた際に表示される。
MEP設定変更手順表示GUI76は、MEPの設定を変更すべきポートをネットワーク管理者に指示するMEP設定変更指示テーブル761を含む。
MEP設定変更指示テーブル761の各エントリは、推奨されるMEP設定の操作種別の文字列(操作種別)、MEP設定の対象スイッチの識別子(対象スイッチ)及びMEP設定の対象ポートの識別子(対象ポート)を含む。操作種別には、「追加」又は「削除」のいずれかが格納される。
図9では、スイッチ"sw23"のポート0/1とポート0/2を新たにMEP設定ポートに追加する指示、及び、スイッチ"sw22"のポート0/1とポート0/2を既存のMEP設定ポートから削除する指示を示している。これらMEP設定変更指示テーブル761の各エントリは、ネットワーク監視サーバ1が、図8のMEP設定ポート確認GUI75において示されるMEP設定の対象ポートに選択されたポートの集合と、現時点でMEP設定ポートであるポートの集合とを比較し、これらの差分を求めることによって生成される。
このMEP設定変更指示テーブル761により、ネットワーク管理者は、既存のMEP設定の中で変更すべき項目のみを容易に把握できる。これにより、システム構成の変更に合わせて、早期にMEP設定ポートを切り替えることができる。
図10は、本発明の第一の実施の形態のMEP設定管理情報142の構成例を示す図である。このMEP設定管理情報142は、ポート毎のMEPの設定に関する情報を管理する。このMEP設定管理情報142は、テーブル形式のデータである。
MEP設定管理情報142の各エントリは、MEP設定対象スイッチの識別子(スイッチ)、MEP設定対象ポートの識別子(ポート)、MEPの設定方向(方向)、MEPに対応するMEGのレベル数(MEGレベル)、MEPに対応するMEGのID文字列(MEG_ID)及びMEPの識別子(MEP_ID)を含む。
ネットワーク監視サーバ1は、スイッチの設定管理I/Fを介して各スイッチ201〜224から取得したMEPの設定内容又はMEPの設定変更内容に基づいて、このMEP設定管理情報142を更新する。図10に示すMEP設定管理情報142は、図8のポート情報表示エリア753に表示されているMEPの設定内容に対応している。すなわち、スイッチ"sw01"のポート0/24、スイッチ"sw21"のポート0/1及びポート0/2、スイッチ"sw22"のポート0/1及びポート0/2にMEPが設定されている。これらMEP設定ポートには、それぞれ1から5まで順にMEP_IDが割り当てられている。
図11は、本発明の第一の実施の形態の機器導入情報121の構成例を示す図である。この機器導入情報121は、機器(スイッチ、サーバ、仮想マシン)の導入に関する情報を格納する。この機器導入情報121は、テーブル形式のデータである。
機器導入情報121の各エントリは、機器名の文字列(機器名)、機器種別を表す識別子(機器種別)及び機器を導入した日時(導入日時)を含む。機器種別には、スイッチ、サーバ及び仮想マシンのいずれかが指定される。
ネットワーク監視サーバ1のサーバ接続情報入力プログラム111が、この機器導入情報121を更新する。その際、サーバ接続情報入力プログラム111は、機器種別がサーバである場合、サーバ接続変更情報122とともに更新する。また、機器種別が仮想マシンである場合、仮想マシン追加・移動情報123とともに更新する。
図11では、2004年1月に3台のスイッチ"sw01"、"sw11"及び"sw12"を、2005年1月に2台のスイッチ“sw21”及び“sw22”を、2006年1月に2台のスイッチ“sw23”、“sw24”及び1台のサーバ“www1”を、2007年1月に1台のサーバ“app1”を、2009年1月に1台の仮想マシン“vwww1”の稼働を開始する例を示している。
図12は、本発明の第一の実施の形態のサーバ接続変更情報122の構成例を示す図である。このサーバ接続変更情報122は、サーバの接続先の変更に関する情報を格納する。このサーバ接続変更情報122は、テーブル形式のデータである。
サーバ接続変更情報122の各エントリは、サーバの接続変更が実行された日時(日時)、サーバの識別子(サーバID)、操作種別を表す識別子(操作種別)、接続先変更後の接続先スイッチの識別子(接続先スイッチ)、接続先変更後の接続先ポートの識別子(接続先ポート)、接続先変更前の接続先スイッチの識別子(移動元スイッチ)、接続先変更前の接続先ポートの識別子(移動元ポート)、サーバの代表接続先(代表接続先)を含む。
操作種別には、「追加」及び「移動」のいずれかが格納される。新規に接続されるサーバの場合、移動元スイッチ及び移動元ポートが空欄になる。ネットワーク監視サーバ1のサーバ接続情報入力プログラム111が、このサーバ接続変更情報122を更新する。
図12では、2006年1月にサーバ"www1"をスイッチ"sw21"のポート0/1に、代表接続先を"WAN"として接続し、2007年1月にサーバ"app1"をスイッチ"sw22"のポート0/1に代表接続先をサーバ"www1"として接続し、2008年1月にサーバ"www1"の接続先をスイッチ"sw21"のポート0/1から同じスイッチ“sw21”のポート0/2に変更する例を示している。
図13は、本発明の第一の実施の形態の仮想マシン追加・移動情報123の構成例を示す図である。この仮想マシン追加・移動情報123は、仮想マシンの追加又は移動に関する情報を格納する。この仮想マシン追加・移動情報123は、テーブル形式のデータである。
仮想マシン追加・移動情報123の各エントリは、仮想マシンを追加した又は移動した日時(日時)、サーバの識別子(サーバID)、作業種別を表す識別子(作業種別)、仮想マシンを動作させる物理サーバの識別子(稼働ホスト)、物理サーバのネットワークI/Fのうち仮想マシンのネットワークへの接続に使用するネットワークI/F(使用ポート)、仮想マシンの移動前にその仮想マシンが稼動していた物理サーバの識別子(移動元ホスト)、仮想マシンの移動前にその仮想マシンが稼働していた物理サーバのポートの識別子(使用ポート)を含む。
ネットワーク監視サーバ1のサーバ接続情報入力プログラム111が、この仮想マシン追加・移動情報123を更新する。
図13では、2009年1月に仮想マシン"vwww1"をネットワークへ新規に追加し、サーバ"www1"上で稼動させ、サーバ"www1"のネットワークI/F"eth0"を使用して外部ネットワークに接続させる例を示している。
図14は、本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視サーバ1のポート監視優先度算出プログラム131の制御ロジックを示すフローチャートである。ここでは、ポート監視優先度算出プログラム131が、ポート毎の監視優先度を算出する制御ロジックを説明する。
まず、ポート監視優先度算出プログラム131は、ネットワーク内のスイッチから未処理のスイッチを一つ選択する(S1401)。次に、ポート監視優先度算出プログラム131は、選択されたスイッチのポートから未処理のポートを一つ選択する(S1402)。その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、選択されたポートに該当するエントリをサーバ接続変更情報122から検索し、このポートに接続されているサーバが存在するか否かを調べる(S1403)。
接続サーバが存在しない場合(S1403でNO)、S1402に戻り、ポート監視優先度算出プログラム131は、次の未処理のポートを一つ選択して同様の処理を繰り返す。一方、接続サーバが存在する場合(S1403でYES)、ポート監視優先度算出プログラム131は、接続サーバに該当するエントリを機器導入情報121から検索し、接続サーバの導入日時t1を取得する。その後、取得された導入日時t1から、指定時刻tにおけるサーバの累計稼働時間t-t1を求め、求められた累計稼働時間t-t1からサーバ磨耗故障率Fwear(t)を算出する(S1404)。サーバ摩耗故障率Fwear(t)とは、時間経過に従いサーバ(の構成部品)の摩耗が進むことによる故障率である。サーバ磨耗故障率Fwear(t)は、例えば以下の指数分布の計算式(1)及び(2)によって算出される。
Fwear(t) = 1-exp(-λ(t-t1)) (t≧t1) ・・(1)
Fwear(t) = 0 (t<t1) ・・(2)
式(1)及び(2)において、t1はサーバの導入日時である。λはサーバの種別毎に決定される磨耗の速さを表すパラメータである。式(1)及び(2)では、サーバの累計稼働時間t-t1が増加するほど、サーバを構成する部品の磨耗が進んでサーバの故障率が上昇する状態を示している。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、指定時刻t及び接続サーバの導入日時t1から、サーバ初期故障率Finit(t)を算出する(S1405)。サーバ初期故障率Finit(t)とは、サーバの導入による初期の故障率であり、サーバを導入する際に最も高くなる。このサーバ初期故障率Finit(t)は、例えばt=t1を中心とした正規分布に基づいた式(3)によって算出される。
Finit(t) = 1/(√2π)[exp(-(t-t1)^2/(2σ^2))] ・・(3)
式(3)において、σはサーバ接続に伴うシステムの安定の速さを表すパラメータである。式(3)では、サーバの接続先を変更した時又はサーバに仮想マシンを追加した時から一定時間の間は、設定誤り又は作業誤りにより、システムが提供するサービスの障害が発生しやすい状態を示している。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、選択されたポートを移動先とし、且つ、その移動日時が指定時刻t以前のエントリがあるかを、サーバ接続変更情報122から調べる(S1406)。該当するエントリがある場合(S1406でYES)、ポート監視優先度算出プログラム131は、該当するエントリのそれぞれに対して、そのエントリにサーバが接続されてからの経過時間に基づいて、サーバ変更由来故障率Fchg(t)を算出する(S1407)。サーバ変更由来故障率Fchg(t)とは、サーバの全ての接続変更に起因する故障率を組み合わせた故障率である。このサーバ変更由来故障率Fchg(t)は、例えばt=tm(m=0,1,2・・)を中心とした正規分布に基づいて、サーバの個々の接続変更に起因する故障率を算出し、1から故障率を減算した確率の積和を、さらに1から減算する式(4)によって算出される。
Fchg(t) = 1-Π[1-1/(√2π)[exp(-(t-tm)^2/(2σ^2))]](m = 0,1,2…) ・・(4)
一方、該当するエントリがない場合(S1406でNO)、ポート監視優先度算出プログラム131は、S1407を経ずにS1408に進む。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、サーバ接続変更情報122からサーバの代表接続先を取得し、サーバと代表接続先との間の経路上に存在するスイッチの累計稼働時間に基づいて、スイッチ磨耗故障率Fsw(t)を算出する(S1408)。スイッチ摩耗故障率Fsw(t)とは、時間経過に従いスイッチ(の構成部品)の摩耗が進むことによる故障率である。このS1408の詳細については、図15を用いて後述する。このスイッチ磨耗故障率Fsw(t)は、例えば以下の式(5)によって算出される。
Fsw(t) = 1-Π[1-Fswn(t)](n = 0,1,2…) ・・(5)
ここでFswn(t)は、サーバと代表接続先との経路上に存在するn個目のスイッチ単体の故障率である。このFswn(t)は、例えば以下の式(6)によって算出される。
Fswn(t) = 1-exp(-λ(t-tn))(n = 0,1,2…) ・・(6)
式(6)においてtn(n=0,1,2・・)は、n個目のスイッチの導入日時である。式(6)では、スイッチの累計稼働時間が増加するほど、スイッチを構成する部品の磨耗が進んでスイッチの故障率が上昇する状態を示している。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、これらサーバ磨耗故障率Fwear(t)、サーバ初期故障率Finit(t)、サーバ変更由来故障率Fchg(t)、スイッチ磨耗故障率Fsw(t)から、ポートの監視優先度pを算出する(S1409)。ポート監視優先度pは例えば、以下の式(7)によって算出される。
p = 100[1-(1-Fwear(t))(1-Finit(t))(1-Fchg(t))(1-Fsw(t))] ・・(7)
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、未処理のポートがあるか否かを調べる(S1410)。未処理のポートがある場合(S1410でYES)、S1402に戻り、ポート監視優先度算出プログラム131は、次の未処理のポートを一つ選択して一連の処理を繰り返す。一方、未処理のポートがない場合(S1410でNO)、ポート監視優先度算出プログラム131は、未処理のスイッチがあるか否かを調べる(S1411)。未処理のスイッチがある場合(S1411でYES)、S1401に戻り、ポート監視優先度算出プログラム131は、次の未処理のスイッチを一つ選択して一連の処理を繰り返す。一方、未処理のスイッチがない場合(S1411でNO)、処理を終了する。
図15は、本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視サーバ1のポート監視優先度算出プログラム131のスイッチ磨耗故障率Fsw(t)の算出処理例を示すフローチャートである。ここでは、図14のS1408の処理を具体的に説明する。
まず、ポート監視優先度算出プログラム131は、ネットワーク接続情報124から、接続サーバとその代表接続先の間の経路上に存在するスイッチのリストを作成し、経路スイッチリストとして保持する(S1501)。次に、ポート監視優先度算出プログラム131は、この経路スイッチリストから未処理のスイッチを一つ選択する(S1502)。ここでは、ポート監視優先度算出プログラム131は、経路スイッチリストの先頭から順にスイッチを選択する。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、選択されたスイッチの累計稼働時間から、選択されたスイッチの摩耗故障率Fswn(t)を算出し、経路スイッチ監視優先度リストに追加する(S1503)。具体的には、ポート監視優先度算出プログラム131は、まず選択されたスイッチの導入日時を機器導入情報121から取得し、スイッチの累計稼働時間を算出する。次に、算出された累計稼働時間に基づき、スイッチ単体の磨耗故障率Fswn(t)を算出する。その後、各スイッチの摩耗故障率Fswn(t)のリストを作成し、経路スイッチ監視優先度リストとして保持する。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、経路スイッチリストに未処理のスイッチがあるか否かを調べる(S1504)。未処理のスイッチがある場合(S1504でYES)、ポート監視優先度算出プログラム131は、経路スイッチリストから未処理のスイッチを一つ選択して一連の処理を繰り返す。一方、未処理のスイッチがない場合(S1504でNO)、ポート監視優先度算出プログラム131は、経路スイッチ監視優先度リストの構成要素、すなわち各スイッチのスイッチ単体の磨耗故障率Fswn(t)に基づいて、経路上のスイッチ全体の故障率Fsw(t)を算出する(S1505)。
図16は、本発明の第一の実施の形態のポート監視優先度情報141の構成例を示す図である。このポート監視優先度情報141は、ポート毎の監視優先度に関する情報を格納する。このポート監視優先度情報141は、テーブル形式のデータである。このポート監視優先度情報141の各エントリは、ポート監視優先度が算出されるポート毎に作成される。
ポート監視優先度情報141の各エントリは、ポートを備えるスイッチの識別子(スイッチ)、ポートの識別子(ポート)、スイッチに接続される機器の識別子(接続機器)、算出された監視優先度の値(監視優先度)、監視優先度を算出するために使用されたスイッチ磨耗故障率Fsw(t)(スイッチ摩耗故障率)、サーバ磨耗故障率Fwear(t)(サーバ摩耗故障率)、サーバ初期故障率Finit(t)(サーバ初期故障率)、サーバ変更由来故障率Fchg(t)(サーバ変更由来故障率)を含む。
ネットワーク監視サーバ1のポート監視優先度算出プログラム131は、ポートの監視優先度を算出する際の途中経過及び算出結果を、このポート監視優先度情報141に格納する。
図16では、スイッチ“sw21”のポート0/2及びスイッチ“sw22”のポート0/1のそれぞれについて、2009年1月の時点でのポート監視優先度を算出した例を示している。スイッチ"sw21"のポート0/2にはサーバ"www1"が接続され、スイッチ"sw22"のポート0/1にはサーバ"app1"が接続されている。
なお、この例では、サーバ“www1”は、2006年1月に稼動を開始したものとする。また、このサーバ“www1”は、2008年1月に接続先ポートをスイッチ“sw21”のポート0/1からポート0/2に変更したものとする。さらに、このサーバ“www1”には、2009年1月に1台の仮想マシンが追加されたものとする。一方、サーバ“app1”は、2007年1月に稼動を開始したものとする。
これらの仮定のもと、図14の制御ロジックに基づいて算出されるスイッチ"sw21"のポート0/2の監視優先度は62.33となる。また、スイッチ"sw22"のポート0/1の監視優先度は31.95となる。これら2つの監視優先度の差は、スイッチ"sw21"のポート0/2のサーバ変更由来故障率が39.34%と大きい点に起因している。これは、2009年1月にサーバ"www1"に仮想マシンが追加されたことによる。
図17は、図14の制御ロジックに基づいて算出されるポート監視優先度pの一例を示す図である。ここでは、ポート監視優先度pを単純化して、スイッチ磨耗故障率Fsw(t)、サーバ磨耗故障率Fwear(t)、サーバ初期故障率Finit(t)、サーバ変更由来故障率Fchg(t)の総和とする。
スイッチ磨耗故障率Fsw(t)は、ポートに接続されたサーバとその代表接続先の間の経路上のスイッチの累計稼働時間に比例する値として算出される。サーバ磨耗故障率Fwear(t)は、スイッチ摩耗故障率Fsw(t)と同様に、ポートに接続されたサーバの累計稼働時間に比例する値として算出される。サーバ初期故障率Finit(t)は、サーバが稼動を開始してから一定時間の間一定値を取る。サーバ変更由来故障率Fchg(t)は、サーバ初期故障率Finit(t)と同様に、サーバの接続先変更及び物理サーバへの仮想マシンの追加から一定時間の間一定値を取る。
これらの各故障率の総和により算出されるポート監視優先度pを、横軸に時間、縦軸にポート監視優先度のグラフとして表すと、全て直線で構成される時系列変化のグラフとなる。
その結果、図17に示すように、スイッチが導入された時刻0から2006年1月まではポート監視優先度p=スイッチ摩耗故障率Fsw(t)になる。また、サーバが導入された以降の例えば2007年1月から2008年1月までは、ポート監視優先度p=スイッチ摩耗故障率Fsw(t)+サーバ摩耗故障率Fwear(t)になる。また、サーバが導入された2006年1月から一定時間は、ポート監視優先度p=スイッチ摩耗故障率Fsw(t)+サーバ摩耗故障率Fwear(t)+サーバ初期故障率Finit(t)になる。サーバが移動した2008年1月から一定時間及び仮想マシンが追加された2009年1月から一定時間は、ポート監視優先度p=スイッチ摩耗故障率Fsw(t)+サーバ摩耗故障率Fwear(t)+サーバ初期故障率Finit(t)+サーバ変更由来故障率Fchg(t)になる。
図18は、本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視サーバ1のMEP設定ポート選択プログラム132がMEP設定ポートを選択する制御ロジックを示すフローチャートである。
まず、MEP設定ポート選択プログラム132は、この処理内で使用する作業領域として候補ポートリストと候補スイッチリストを新規作成する(S1801)。候補ポートリストとは、MEPが設定されるポートの候補のリストである。候補スイッチリストとは、候補ポートリストに登録されたポートを備えるスイッチのリストである。
次に、MEP設定ポート選択プログラム132は、ポート監視優先度情報141から、後述するS1803〜S1805の処理を未処理のエントリのうち、最も監視優先度の値が大きいポートを含むエントリを選択する(S1802)。また、選択されたポートを、S1801で作成された候補ポートリストに追加する。
その後、MEP設定ポート選択プログラム132は、全てのスイッチの中から、候補ポートリストに登録されたポートを備えるスイッチの集合を選択する(S1803)。また、選択されたスイッチの集合を、S1801で作成された候補スイッチリストを初期化したものに登録する。
その後、MEP設定ポート選択プログラム132は、候補スイッチリストに登録された全てのスイッチの最大MEP数(各々のスイッチに設定可能なMEPの最大数)のうち、最小の値を求める(S1804)。なお、この最大MEP数の最小の値を、ネットワーク許容MEP数という。
その後、MEP設定ポート選択プログラム132は、求められたネットワーク許容MEP数と、候補ポートリストに登録されているポートの数とを比較する(S1805)。ネットワーク許容MEP数がポートの数より多い場合(S1805でYES)、MEP設定ポート選択プログラム132は、ポート監視優先度情報141に、S1803〜S1805の処理を未処理の他のエントリがあるか否かを調べる(S1806)。一方、ネットワーク許容MEP数がポートの数より少ない場合(S1805でNO)、S1807に進む。
S1806において未処理のエントリがある場合(S1806でYES)、S1802の処理に戻り、MEP設定ポート選択プログラム132は、一連の処理を繰り返す。一方、未処理のエントリがない場合(S1806でNO)、S1807に進む。
S1807に進むと、MEP設定ポート選択プログラム132は、この時点で候補ポートリストに登録されている全てのポートを、MEP設定ポートとして選択し、MEP設定ポート計算情報143を更新する(S1807)。
以上に示す制御ロジックでは、ネットワーク監視サーバ1は、まずポート毎に算出された監視優先度の高い順にポートを並べる。次に、最も監視優先度の高いポートを、本制御ロジックの処理対象のポートとする。その後、最も監視優先度の高いポートから処理対象のポートまでを、監視優先度の高い順に選択し、選択されたポートを備えるスイッチの最大MEP数のうちの最小の値(ネットワーク許容MEP数)と、選択されたポートの数とを比較する。選択されたポートの数がネットワーク許容MEP数よりも大きい又はネットワーク許容MEP数と等しい場合、選択されるポートの数を1増やして再度比較処理を実行する。選択されたポートの数がネットワーク許容MEP数よりも小さい場合、その前の段階で選択されていたポートの集合を、MEP設定ポートとして選択する。これにより、スイッチへの制御負荷を抑えつつ、可能な限り多くのポートにMEPを設定することができる。また、所定のサーバに障害が発生した場合に、このサーバが接続されたスイッチのポートにMEPが設定されている確率を高めることができる。
図19は、本発明の第一の実施の形態のMEP設定ポート計算情報143の一例を示す図である。このMEP設定ポート計算情報143は、MEP設定ポートを選択するための計算に用いられる情報を格納する。このMEP設定ポート計算情報143は、テーブル形式のデータである。このMEP設定ポート計算情報143の各エントリは、ポート単位で作成される。
MEP設定ポート計算情報143の各エントリは、ポートの監視優先度(監視優先度)、ポートの識別子(ポート)、ポートを備えるスイッチの識別子(スイッチ)、スイッチの機種の識別子(機種)、スイッチに設定可能なMEPの最大数を表すスイッチ許容MEP数(スイッチ許容MEP数)、ネットワーク許容MEP数(NW許容MEP数)及びMEPを設定する対象のポートであることを表すフラグ(MEP設定対象)を含む。
ポートの監視優先度、ポートの識別子及びスイッチの識別子の組み合わせは、ポート監視優先度情報141から取得される。スイッチ許容MEP数は、予めMEP設定ポート選択プログラム132によって保持される。なお、このスイッチ許容MEP数は、図18に示す制御ロジックが実行される度に、ネットワーク監視サーバ1がスイッチの運用管理I/Fを介して対象のスイッチから直接取得してもよい。
図19では、スイッチ"sw21"、"sw22"、"sw23"、"sw24"のそれぞれのポート0/1と0/2から、MEP設定ポートを選択する例を示している。ここでは、3種類の機種のスイッチが存在する。スイッチ"sw21"、"sw22"の最大設定可能MEP数は10である。スイッチ"sw23"の最大設定可能MEP数は5である。スイッチ"sw24"の最大設定可能MEP数は1000である。
MEP設定ポート選択プログラム132が図18に示す制御ロジックを実行する場合、リストの先頭に位置するスイッチ"sw21"のポート0/1から順にMEP設定ポートとして選択可能かを調べる。この例では、MEP設定ポート計算情報143の1番目から4番目のエントリのスイッチ許容MEP数は、全て10である。このため、これら1番目から4番目の各エントリのポートは、MEP設定ポートとして選択される。
また、5番目のエントリのスイッチ許容MEP数は5である。このため、MEP設定ポート計算情報143の1番目から5番目のエントリの各ポートに対するネットワーク許容MEP数は5となる。この場合、ネットワーク許容MEP数と候補ポートリストに登録されているポートの数は共に5で等しい。このため、この5番目のエントリのポートも、MEP設定ポートとして選択される。
一方、6番目のエントリのスイッチ許容MEP数は5である。このため、ネットワーク許容MEP数は5となる。この場合、ネットワーク許容MEP数が5であるのに対し、候補ポートリストに登録されているポートの数は6である。このため、この6番目のエントリのポートは、MEP設定ポートとして選択されない。同様に、7番目以降のエントリのポートも、ネットワーク許容MEP数が5より大きくならないため、MEP設定ポートとして選択されない。
このように、ネットワーク監視サーバ1が、ポート監視優先度情報141からポート毎の監視優先度を取得し、処理対象のポートを一つ増やす毎に、監視優先度の高い順に候補ポートリストに登録されているポートの数とネットワーク許容MEP数とを比較することによって、最適なMEP設定ポートの集合を選択できる。
図20は、本発明の第一の実施の形態のネットワーク監視サーバ1のMEP設定手順生成プログラム133がMEPの設定手順を生成する制御ロジックを示すフローチャートである。
まず、MEP設定手順生成プログラム133は、MEP設定管理情報142から、このプログラムを実行する時点のMEP設定ポートのリストNを取得する(S2001)。この処理は、現状のMEP設定の状態を取得するための処理である。次に、MEP設定手順生成プログラム133は、図18に示す制御ロジックに従って選択されたMEP設定ポートの情報が反映されたMEP設定ポート計算情報143から、MEP設定ポートとして選択されたポートのリストN'を取得する(S2002)。
その後、MEP設定手順生成プログラム133は、MEP設定ポートとして選択されたポートのリストN'に含まれ、且つ、現状のMEP設定ポートのリストNに含まれないポートを、MEP設定を追加するポートとして選択する(S2003)。また、MEP設定手順生成プログラム133は、MEP設定ポートとして選択されたポートのリストN'に含まれず、且つ、現状のMEP設定ポートのリストNに含まれるポートを、MEP設定を削除するポートとして選択する(S2004)。
その後、MEP設定手順生成プログラム133は、これらMEP設定を追加するポート及びMEP設定を削除するポートの一覧をネットワーク管理者に提示する(S2005)。ここでは、MEP設定手順生成プログラム133は、図9に示すMEP設定変更手順表示GUI76を、ネットワーク管理者に提示する。
以上に示す制御ロジックでは、ネットワーク監視サーバ1は、このMEP設定手順生成プログラム133を実行する時点(前の時点)のMEP設定ポートのリストNと、図18に示す制御ロジックに従って選択された(後の時点)のMEP設定ポートのリストN'とを比較する。その後、前後の時点のポートのリストN、N'の比較に基づいて、MEP設定を追加するポート及びMEP設定を削除するポートを選択する。その後、これらMEP設定を追加するポート及びMEP設定を削除するポートの一覧を、図9に示すMEP設定変更手順表示GUI76のようにネットワーク管理者に提示する。これにより、システム構成の変更に合わせて、早期にMEP設定ポートを切り替えることができる。
(第二の実施の形態)
本発明の第二の実施の形態のネットワーク監視サーバは、ネットワーク管理者からの指示に従い、MEP設定の変更手順を出力する。このネットワーク監視サーバは、ポート毎の監視優先度の時系列変化に基づいて、どの時点でどのポートをMEP設定ポートのリストに追加すべきか又はどの時点でどのポートをMEP設定ポートのリストから削除すべきかを指示する。
本発明の第二の実施の形態は、ネットワーク監視サーバ1にMEP設定予定情報144、MEP設定変更手順情報145を設けた点及びMEP設定手順生成プログラム133の動作が、前述の第一の実施の形態(図2、18参照)と異なる。このため、ネットワーク監視サーバ1の構成、及び、MEP設定手順生成プログラム133の動作を中心に説明し、共通の構成、動作については重複する説明を省略する。
図21は、本発明の第二の実施の形態のネットワーク監視サーバ1の構成例を示す図である。このネットワーク監視サーバ1のメモリ106には、MEP設定予定情報144及びMEP設定変更手順情報145が格納される。
MEP設定予定情報144は、MEPの設定予定に関する情報を管理する。具体的には、所定の時刻毎のMEP設定ポートのリストを管理する。詳細については図23を用いて後述する。
MEP設定変更手順情報145は、MEPの設定変更手順に関する情報を管理する。具体的には、所定の時刻毎のMEP設定変更手順に関する情報を管理する。詳細については図24を用いて後述する。
図22は、本発明の第二の実施の形態のネットワーク監視サーバ1のMEP設定手順生成プログラム133がMEPの設定手順を生成する制御ロジックを示すフローチャートである。
まず、MEP設定手順生成プログラム133は、ネットワーク管理者から指定された計算開始時刻の値を、計算対象時刻に設定する(S2101)。次に、MEP設定手順生成プログラム133は、MEP設定予定情報144から、最新の時刻のエントリのポートのリストNを取得する(S2102)。MEP設定予定情報144にデータが存在しない場合、Nは空集合となる。
その後、MEP設定手順生成プログラム133は、図14のS1401〜S1411に示す制御ロジックに従い、計算対象時刻における全てのポートの監視優先度を算出する(S2103)。
その後、MEP設定手順生成プログラム133は、このポート監視優先度の算出結果に基づいて、図18のS1801〜S1807に示す制御ロジックに従い、計算対象時刻におけるMEP設定ポートのリストN'を選択する(S2104)。
その後、MEP設定手順生成プログラム133は、MEP設定予定情報144に、S2101で設定された計算対象時刻と、S2104で選択されたMEP設定ポートのリストN'とを対応付けたエントリを新規に作成する(S2105)。
その後、MEP設定手順生成プログラム133は、ポートのリストN'に含まれ、且つ、ポートのリストNに含まれないポートを追加する手順を、MEP設定変更手順情報145に追加する(S2106)。具体的には、まずポートのリストN'に含まれ、且つ、ポートのリストNに含まれないポートのリストを求める。その後、求められたポートのリストにMEPを設定する旨を表すエントリを、MEP設定変更手順情報145に追加する。
また、MEP設定手順生成プログラム133は、ポートのリストN'に含まれず、且つ、ポートのリストNに含まれるポートを削除する手順を、MEP設定変更手順情報145に追加する(S2107)。具体的には、まずポートのリストN'に含まれず、且つ、ポートのリストNに含まれるポートのリストを求める。その後、求められたポートのリストに設定されたMEPを削除する旨を表すエントリを、MEP設定変更手順情報145に追加する。
その後、MEP設定手順生成プログラム133は、計算対象時刻を指定時間だけ進め(S2108)、計算対象時刻がネットワーク管理者に指定された計算終了時刻以前であるか否かを調べる(S2109)。計算対象時刻が指定終了時刻以前である場合(S2109でYES)、MEP設定手順生成プログラム133は、S2102に戻り、更新された計算対象時刻に対して一連の処理を繰り返す。一方、計算対象時刻が指定終了時刻に達した場合(S2109でNO)、処理を終了する。
以上に示す制御ロジックでは、ネットワーク監視サーバ1は、ユーザに指定された期間の指定された複数の時点ごとにポート毎のポート監視優先度を算出し、それぞれの時点でMEP設定ポートのリストを作成する。その後、前後の時点のポートのリストN、N'の比較に基づいて、MEP設定を追加するポート及びMEP設定を削除するポートを選択する。その後、これらMEP設定を追加するポート及びMEP設定を削除するポートの一覧を、図9に示すMEP設定変更手順表示GUI76のようにネットワーク管理者に提示する。これにより、ネットワーク管理者は、どの時点でスイッチのMEPの設定を変更(追加・削除)すればよいかを把握できる。これにより、システム構成の変更に合わせて、MEPの設定変更作業を予め計画することができる。
図23は、本発明の第二の実施の形態のMEP設定予定情報144の構成例を示す図である。このMEP設定予定情報144は、テーブル形式のデータである。このMEP設定予定情報144は、MEP設定手順生成プログラム133が図22に示す制御ロジックを実行する際に、作業領域として作成する。
MEP設定予定情報144の各エントリは、計算時刻と、その計算時刻におけるMEP設定ポートのリストとを含む。
図23では、前述の第一の実施の形態と同様に、2つのサーバ"www1"と"app1"がネットワークに接続された場合の例を示している。単純化のため、ネットワーク内で設定可能なMEPの数が最大2個であるとする。
この例では、以下のスケジュールに従って各サーバが配備されるものとする。すなわち、まずサーバ管理者は2006年1月にスイッチ"sw21"のポート0/1にサーバ"www1"を新規に接続する。次に、サーバ管理者は2007年1月にスイッチ"sw22"のポート0/1にサーバ"app1"を新規に接続する。その後、サーバ管理者は2008年1月にサーバ"www1"の接続先ポートをスイッチ"sw21"のポート0/1からポート0/2に変更する。さらに、サーバ管理者は2009年1月にサーバ"www1"上に仮想マシンを新規に作成する。
この仮定のもと、MEP設定手順生成プログラム133が図21に示す制御ロジックを実行する。そうすると、MEP設定予定情報144の2006年1月のエントリ1442には、スイッチ"sw21"のポート0/1が登録される。また、2007年1月のエントリ1443には、スイッチ"sw21"のポート0/1及びスイッチ"sw22"のポート0/1が登録される。また、2008年1月と2009年1月のエントリには、スイッチ"sw21"のポート0/2とスイッチ"sw22"のポート0/1が登録される。
図24は、本発明の第二の実施の形態のMEP設定変更手順情報145の構成例を示す図である。このMEP設定変更手順情報145は、テーブル形式のデータである。このMEP設定変更手順情報145は、MEP設定手順生成プログラム133が図21に示す制御ロジックを実行する際に作成する。
MEP設定変更手順情報145の各エントリは、設定変更を実行する日時(設定実施日時)、操作種別の識別子(操作種別)、設定変更の対象のポートを備えるスイッチの識別子(対象スイッチ)、設定変更の対象のポートの識別子(対象ポート)を含む。操作種別には、「追加」又は「削除」のいずれかが格納される。
図24の例に示すMEP設定変更手順情報145は、図23のMEP設定予定情報144に基づいて作成されるデータである。すなわち、MEP設定変更手順情報145には、2006年1月にスイッチ"sw21"のポート0/1にMEPを追加する旨のエントリ1451が登録される。また、2007年1月にスイッチ"sw22"のポート0/1にMEPを追加する旨のエントリ1452が登録される。また、2008年1月にスイッチ"sw21"のポート0/1からMEPを削除する旨のエントリ1453が登録される。また、2008年1月にスイッチ"sw21"のポート0/2にMEPを追加する旨のエントリ1454が登録される。
(第三の実施の形態)
本発明の第三の実施の形態のネットワーク監視サーバは、VLANによって複数の論理的なネットワークに分割されたネットワークを監視する。このネットワーク監視サーバは、VLANを使用するネットワークにおいて、スイッチの制御負荷を抑えつつ、設定可能な最大のMEPを選択する。
本発明の第三の実施の形態は、ネットワーク監視サーバ1の監視対象のネットワーク20の構成及びMEP設定ポート選択プログラム132の動作が、前述の第一の実施の形態(図1、18参照)と異なる。このため、ネットワーク20の構成及びMEP設定ポート選択プログラム132の動作を中心に説明し、共通の構成、動作については重複する説明を省略する。
図25は、本発明の第三の実施の形態のネットワーク監視サーバ1が監視するネットワーク20の構成例を示す図である。このネットワーク20は、VLANを使用したネットワークである。このネットワーク20は、前述の第一の実施の形態の場合と同様に、ツリー状に接続されたスイッチ201〜224を備える。また、スイッチ201のポート0/23とポート0/24には、それぞれWAN401、402が接続されている。
本発明の第三の実施の形態のネットワーク20内のスイッチ201〜224の各ポートは、識別子が"VLAN21"及び"VLAN21"のVLANいずれかに所属するよう設定されている。図25では、スイッチ211、スイッチ221、スイッチ222の全てのポート、及びスイッチ201のポート0/1とポート0/23が、VLAN21に所属している。また、スイッチ212、スイッチ223、スイッチ224の全てのポート、及びスイッチ201のポート0/1とポート0/24が、VLAN22に所属している。
図26は、本発明の第3の実施の形態のネットワーク監視サーバ1のMEP設定ポート選択プログラム132のMEP設定ポート選択処理の制御ロジックを示すフローチャートである。
まず、MEP設定ポート選択プログラム132は、ネットワークで使用されているVLANの一覧から未処理のVLANを一つ選択する(S2501)。次に、MEP設定ポート選択プログラム132は、ネットワーク内のポート毎の所属VLANの設定から、S2501で選択されたVLANに所属しているポートのリストを作成する(S2502)。
その後、MEP設定ポート選択プログラム132は、ポート監視優先度情報141の各エントリのうち、S2502で作成されたリストに登録されたポートに該当するエントリのみのポートを、MEP設定ポートとして選択する(S2503)。ここでは、MEP設定ポートは、前述した第一の実施の形態の図18の制御ロジックに従って選択される。
その後、MEP設定ポート選択プログラム132は、未処理のVLANがあるか否かを調べる(S2504)。未処理のVLANがある場合(S2504でYES)、MEP設定ポート選択プログラム132は、S2501に戻り、未処理のVLANを一つ選択して一連の処理を繰り返す。一方、未処理のVLANがない場合(S2504でNO)、処理を終了する。
以上に示す処理により、ネットワーク監視サーバ1は、VLANの設定に基づいて、MEP設定ポートの選択処理の対象のポートを絞り込む。このように本発明の第三の実施の形態は、VLANを使用したネットワークに適用できる。
(第四の実施の形態)
本発明の第四の実施の形態のネットワーク監視サーバは、イーサネットOAMの機能を備えないスイッチ、すなわちそのポートにMEPを設定できないイーサネットOAM非対応のスイッチを含むネットワークを監視する。
一般的なネットワークでは、ネットワーク内の全てのスイッチがイーサネットOAMに対応しているとは限らない。本発明の第四の実施の形態のネットワーク監視サーバは、イーサネットOAM対応のスイッチとイーサネットOAM非対応のスイッチが混在するネットワークにおいて、MEPが設定されるポートを優先付けすることができる。
本発明の第四の実施の形態は、ネットワーク監視サーバ1の監視対象のネットワーク20の構成、ネットワーク監視サーバ1の構成及びポート監視優先度算出プログラム131の動作が、前述の第一の実施の形態(図1、2、14参照)と異なる。このため、ネットワーク20の構成、ネットワーク監視サーバ1の構成及びポート監視優先度算出プログラム131の動作を中心に説明し、共通の構成、動作については重複する説明を省略する。
図27は、本発明の第四の実施の形態のネットワーク監視サーバ1が監視するネットワーク20の構成例を示す図である。
このネットワーク20は、それぞれ識別子が"sw01"、"sw11"、"sw12"であるイーサネットOAM対応のスイッチ201、211、212と、それぞれ識別子が"sw31"、"sw32"、"sw33"、"sw34"であるイーサネットOAM非対応のスイッチ231〜234と、を備える。
ここで、イーサネットOAM非対応のスイッチ231、232は、それぞれイーサネットOAM対応のスイッチ211のポート0/1、ポート0/2に接続されている。また、イーサネットOAM非対応のスイッチ233、234は、それぞれイーサネット対応のスイッチ212のポート0/1、ポート0/2に接続されている。また、スイッチ231のポート0/1、ポート0/2には、それぞれサーバ301、302が接続されている。また、スイッチ232のポート0/1、ポート0/2には、それぞれサーバ303、サーバ304が接続されている。
この例では、スイッチ231、232がイーサネットOAM非対応スイッチである。このため、ネットワーク監視サーバ1は、スイッチ211のポート0/1、0/2を、MEP設定ポートとして選択する。すなわち、スイッチ211のポート0/1にMEPを設定することによって、スイッチ231と、サーバ311と、サーバ312とを含むネットワーク部分を監視する。同様に、スイッチ211のポート0/2にMEPを設定することによって、スイッチ232と、サーバ313と、サーバ314とを含むネットワーク部分を監視する。
図28は、本発明の第四の実施の形態のネットワーク監視サーバ1の構成例を示す図である。このネットワーク監視サーバ1のメモリ106には、スイッチ種別管理情報146及びサーバ故障率情報147が格納される。
スイッチ種別管理情報146は、ネットワーク20内の各スイッチ201〜224の種別に関する情報を管理する。詳細については図29を用いて後述する。
サーバ故障率情報147は、ネットワーク20内の各サーバ301〜304の故障率に関する情報を管理する。詳細については図31を用いて後述する。
図29は、本発明の第四の実施の形態のスイッチ種別管理情報146の構成例を示す図である。このスイッチ種別管理情報146は、テーブル形式のデータである。
スイッチ種別管理情報146の各エントリは、スイッチの識別子、そのスイッチがイーサネットOAM対応か非対応かを示すフラグを含む。
この例では、スイッチ"sw01"、"sw11"、"sw12"が、イーサネットOAM対応のスイッチとして登録されている。また、スイッチ"sw31"、"sw32"、"sw33"、"sw34"が、イーサネットOAM非対応のスイッチとして登録されている。
図30は、本発明の第四の実施の形態のネットワーク監視サーバ1のポート監視優先度算出プログラム131の制御ロジックを示すフローチャートである。
まず、ポート監視優先度算出プログラム131は、ネットワーク内のサーバ一覧から未処理のサーバを一つ選択する(S2901)。次に、ポート監視優先度算出プログラム131は、機器導入情報121、サーバ接続変更情報122及び仮想マシン追加・移動情報123に基づいて、選択されたサーバの故障率を算出する(S2902)。ここでは、ポート監視優先度算出プログラム131は、まず各情報121〜123に基づいて、選択されたサーバの累計稼働時間と構成変更後の経過時間とを求める。その後、求められた時間の値に基づいて、このサーバの故障率を算出する(図14のS1404〜S1409と同様)。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、選択されたサーバとその代表接続先との間の経路上に存在するスイッチの各ポートの情報を、選択されたサーバに近い順に取得する(S2903)。また、取得されたポートの一覧を、選択サーバに近い順に並べた経路ポートリストとして保持する。なお、選択されたサーバの代表接続先の情報は、サーバ接続変更情報122から取得される。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、経路ポートリストから未処理のポートを一つ選択する(S2904)。その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、スイッチ種別管理情報146に基づき、選択されたポートを備えるスイッチがイーサネットOAMに対応しているか否かを調べる(S2905)。イーサネットOAMに対応していない場合(S2905でNO)、ポート監視優先度算出プログラム131は、経路ポートリスト上に未処理のポートがあるかを調べる(S2907)。未処理のポートがある場合(S2907でYES)、S2904に戻り、ポート監視優先度算出プログラム131は、未処理のポートを一つ選択し、そのポートを備えるスイッチがイーサネットOAM対応であるか否かを再度調べる。
経路ポートリストに登録されているポートを備えるスイッチのいずれかがイーサネットOAMに対応している場合(S2905でYES)、ポート監視優先度算出プログラム131は、選択されたポートの識別子と、このポートを備えるスイッチの識別子と、S2902で算出されたサーバ故障率とを対応付けたデータを、サーバ故障率情報147に新規エントリとして登録する(S2906)。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、ネットワーク内のサーバの中に未処理のサーバが存在するか否かを調べる(S2907)。未処理のサーバが存在する場合(S2907でYES)、S2901に戻り、ポート監視優先度算出プログラム131は、未処理のサーバを一つ選択してS2901〜S2907の一連の処理を繰り返す。一方、未処理のサーバが存在しない場合(S2907でNO)、S2909に進む。
以上のS2901〜S2907の処理により、ネットワーク監視サーバ1は、ネットワーク内の全てのサーバについて、そのサーバ故障率を、そのサーバとその代表接続先との間の経路上に存在する各ポートのうちの、そのサーバに最も近いイーサネットOAM対応のスイッチのポートに関連付けることができる。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、ネットワーク内の全てのポートから、未処理のポートを一つ選択する(S2909)。その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、選択されたポートのサーバ集約故障率Fagg(t)とポート監視優先度pを算出する(S2910)。具体的には、まず選択されたポートを含むエントリを、サーバ故障率情報147から検索する。次に、検索された各エントリのサーバ故障率を取得する。その後、取得されたサーバ毎の故障率に基づいて、サーバ集約故障率Fagg(t)を算出する。サーバ集約故障率Fagg(t)とは、接続先のスイッチ(ここではS2909で選択されたポートを備えるスイッチ)が収容する複数のサーバ、すなわち、接続先のスイッチのエッジスイッチ側の経路上に存在する全サーバ、の故障率を集約した故障率である。サーバ集約故障率Fagg(t)は、以下の式(8)によって算出される。その後、サーバ集約故障率Fagg(t)に比例する値として、ポート監視優先度pを算出する。
Fagg(t) = 1 - Π[1 - Fi(t)] (i = 0,1,2,…) ・・(8)
式(8)においてFi(t)は、監視優先度を算出する対象のポートの対向スイッチに接続されているサーバ毎に算出される故障率である。このFi(t)は、図17に示されるポート監視優先度pを算出する故障率F(t) = スイッチ摩耗故障率Fsw(t)+サーバ摩耗故障率Fwear(t)+サーバ初期故障率Finit(t)+サーバ変更由来故障率Fchg(t)に相当する。
その後、ポート監視優先度算出プログラム131は、未処理のポートがあるかを調べる(S2911)。未処理のポートがある場合(S2911でYES)、S2909に戻り、ポート監視優先度算出プログラム131は、全てのポートについて処理を終了するまで、S2909〜S2911の処理を繰り返す。
以上に示す処理により、ネットワーク監視サーバ1は、サーバ集約故障率Fagg(t)の増大に伴いポートの監視優先度pを増大させる。これにより、イーサネットOAM対応スイッチとイーサネットOAM非対応スイッチが混在するネットワークにおいて、MEPが設定されるポートを適切に優先付けすることができる。
図31は、本発明の第四の実施の形態のサーバ故障率情報147の構成例を示す図である。このサーバ故障率情報147は、テーブル形式のデータである。このサーバ故障率情報147は、ポート監視優先度算出プログラム131が図30に示す制御ロジックを実行する際に、作業領域として作成する。
サーバ故障率情報147の各エントリは、管理対象のサーバの識別子(サーバ)、管理対象のサーバの故障率(故障率)、管理対象のサーバを収容するスイッチの識別子(収容スイッチ)、管理対象のサーバを接続しているポートの識別子を含む。
図31では、図27に示すネットワーク20の構成に基づいて作成されたサーバ故障率情報147の例を示している。このサーバ故障率情報147の各エントリ1471〜1474は、それぞれサーバ301〜304に対応する。故障率の欄には、サーバ301〜304毎に算出されたそれぞれのサーバ故障率が格納される。エントリ1471、1472は、収容スイッチが"sw11"、収容ポートが"0/2"である点で共通する。また、エントリ1473、1474は、収容スイッチが"sw11"、収容ポートが"0/2"である点で共通する。
以上、本発明の第四の実施の形態のネットワーク監視サーバ1は、イーサネットOAM対応のスイッチとイーサネットOAM非対応のスイッチが混在するネットワークにおいて、サーバ集約故障率Fagg(t)を用いてポート監視優先度pを算出した。しかしながら、この算出方法には限らない。例えば、接続先のスイッチが収容する複数のサーバのサーバ故障率の和に基づいてポート監視優先度pを算出してもよい。この場合も、MEPが設定されるポートを適切に優先付けすることができる。
(第五の実施の形態)
本発明の第五の実施の形態のネットワーク監視システムは、ネットワーク監視サーバ、外部のサーバを備える形態である。このネットワーク監視システムでは、複数のサーバを連携して動作させることによって、ネットワーク構成の変更に合わせて、早期にMEP設定ポートの設定を変更する。
本発明の第五の実施の形態は、ネットワーク監視システム10の構成、動作が、前述の第一の実施の形態(図1、3参照)と異なる。このため、ネットワーク監視システム10の構成、動作を中心に説明し、共通の構成、動作については重複する説明を省略する。
図32は、本発明の第五の実施の形態のネットワーク監視システム10の構成例を示す図である。このネットワーク監視システム10は、システム管理サーバ8、仮想マシン管理サーバ9を備える。
システム管理サーバ8は、ネットワーク監視システム10内の物理サーバを管理するコンピュータ装置である。一方、仮想マシン管理サーバ9は、ネットワーク監視システム10内の仮想マシンを管理するコンピュータ装置である。これらシステム管理サーバ8及び仮想マシン管理サーバ9の動作については、図33を用いて後述する。
図33は、本発明の第五の実施の形態のネットワーク監視システム10の制御ロジックを示すシーケンス図である。ここでは、ネットワーク監視システム10において、MEPの設定を変更する処理を説明する。
まず、システム管理サーバ8又は仮想マシン管理サーバ9が、ネットワーク監視サーバ1に、ネットワーク監視システム10の構成変更を通知するための構成変更通知メッセージを送信する(S3101)。構成変更通知メッセージについては、図34、35を用いて後述する。
ネットワーク監視サーバ1は、この構成変更通知メッセージを受信すると、機器導入情報121、サーバ接続変更情報122、仮想マシン追加・移動情報123等の管理情報を更新する(S3102)。その後、ネットワーク監視サーバ1は、図14に示す制御ロジックに従い、ネットワーク内のスイッチのポート毎の監視優先度を算出する(S3103)。その後、ネットワーク監視サーバ1は、図18に示す制御ロジックに従い、MEP設定ポートを選択する(S3104)。その後、ネットワーク監視サーバ1は、図20に示す制御ロジックに従い、MEP設定変更手順を作成する(S3105)。
その後、ネットワーク監視サーバ1は、作成されたMEP設定手順の内容を含んだMEP設定変更メッセージを、ネットワーク管理者に通知する(S3106)。ネットワーク管理者は、MEP設定変更メッセージの内容を確認し、ネットワーク監視サーバ1にMEPの設定変更を指示する(S3107)。
その後、ネットワーク監視サーバ1は、この指示に基づいて、該当するスイッチにMEPの設定を指示する(S3108)。その後、ネットワーク監視サーバ1は、スイッチからMEPの設定結果を受信する(S3109)。
その後、ネットワーク監視サーバ1は、MEPの設定変更が完了した旨のメッセージを、ネットワーク管理者に通知する(S3110)。ネットワーク管理者は、このメッセージを確認し、ネットワーク監視サーバ1に確認メッセージを送信する(S3111)。ネットワーク監視サーバ1は、この確認メッセージを受信すると、システム管理サーバ8又は仮想マシン管理サーバ9に確認メッセージを送信する(S3112)。
以上のように、本発明の第五の実施の形態のネットワーク監視システム10では、システム管理サーバ8又は仮想マシン管理サーバ9が、ネットワーク監視システム10の構成変更を通知する機能を備えている。また、ネットワーク監視サーバ1は、システム管理サーバ8又は仮想マシン管理サーバ9から受信した構成変更の通知に基づいて、ポート監視優先度の算出、MEP設定ポートの選択、及び、MEP設定変更手順の作成の三つの処理を実行する機能を備えている。これにより、ネットワーク構成の変更に合わせて、早期に監視対象ポートの構成を変更することができる。
図34Aは、本発明の第五の実施の形態の構成変更通知メッセージの第1の例を示す図である。図34Bは、本発明の第五の実施の形態の構成変更通知メッセージの第2の例を示す図である。図34A及び図34Bでは、図33のS3101において用いられる構成変更通知メッセージの構成例を示している。
図34Aでは、物理サーバの新規導入を通知するためのメッセージである物理サーバ追加通知メッセージ3201を示す。一方、図34Bでは、物理サーバの移動を通知するためのメッセージである物理サーバ移動通知メッセージ3202を示す。
これらのメッセージ3201、3202は、いずれもXML形式のデータである。メッセージ3201、3202の最上位要素であるevent要素は、構成変更通知メッセージであることを表す。type要素は、構成変更通知メッセージのメッセージ種別を表す。occurred要素は、構成変更の発生日時を表す。server要素は、構成変更の対象サーバを表す要素である。server要素下のhostname要素は、ホスト名を表す。netif要素は、ネットワークI/Fを表す。targetport要素は、サーバの接続先のポートを表す。targetport要素(sourceport要素)下のswitch要素はスイッチを表す。port要素はスイッチのポートを表す。
物理サーバ追加通知メッセージ3201のdestination要素は、構成変更の対象サーバの代表接続先を表す。物理サーバ移動通知メッセージのsourceport要素は、構成変更の対象サーバの移動元のポートを表す。
図35Aは、本発明の第五の実施の形態の構成変更通知メッセージの第3の例を示す図である。図35Bは、本発明の第五の実施の形態の構成変更通知メッセージの第4の例を示す図である。図35A及び図35Bでは、図33のS3101において用いられる構成変更通知メッセージの構成例を示している。
図35Aでは、仮想マシンの新規導入を通知するための仮想マシン追加通知メッセージ3301を示す。図35Bでは、仮想マシンの移動を通知するための仮想マシン移動通知メッセージ3302を示す。
これらのメッセージ3301、3302は、いずれもXML形式のデータである。メッセージ3301、3302のevent要素、type要素、occurred要素は、図34A及び図34Bに示す構成変更通知メッセージ3201、3202と同様であるため、説明を省略する。
virtualmachine要素は一つの仮想マシンを表す。targetserver要素は、virtualmachine要素で指定された仮想マシンのホストとなる物理サーバを表す。これら三種類の要素の下位要素であるhostname要素はホスト名を、netif要素はネットワークI/Fを表す。
仮想マシン移動通知メッセージ3302のsourceserver要素は、仮想マシンの移動前にその仮想マシンのホストであった物理サーバを表す。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、上記各実施形態は本発明の適用例の一つを示したものであり、本発明の技術的範囲を上記各実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。