JP5384897B2 - 加工装置、容器への蓋の固定方法、金属製密閉容器および密閉型蓄電装置 - Google Patents
加工装置、容器への蓋の固定方法、金属製密閉容器および密閉型蓄電装置 Download PDFInfo
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Description
たとえば、アルミ外装缶と電極端子等の組み込まれた蓋部品の密閉は、一般的には、ロール加工での曲げか、ロールでの巻き込みによるかしめで行われる場合が多い
この場合には、ロールで僅かずつ形状を変えるため作業時間が長く、かつ、加工バリの発生するなどの弊害がある。
また、外装缶の厚みが厚く、かつ、この厚みに対して曲げ代が短いとより加工が困難となる。
前記容器を固定する固定手段と、当該固定手段に固定された前記容器の開口側端部に押し付けられて前記開口側端部を前記開口部の内側に向けて曲げる押し型とを備え、
前記押し型は、
前記容器の開口側端部の外周面に当接する内周面を有する雌型部を有し、前記雌型部の内周面が奥側に向かうにつれて径が湾曲した状態で細くなる形状とされ、前記雌型部の内周面を前記容器の開口側端部の外周面に押し付けることで、当該開口側端部を内側に湾曲した状態に折り曲げる押し型本体と、
当該押し型本体の前記雌型部の内周面の内側で、かつ、前記容器の開口側端部の内側に配置され、前記容器の前記押し型本体により内側に向けて曲げられる部分より押圧方向の先側となる当該容器の開口側端部の内周面に当接して、前記押し型により曲げられる前記容器の開口側端部の内周面側を支持する拡径状態と、前記容器の内側に曲げられた開口側端部の内径より径が小さくなる縮径状態との間で拡縮自在な裏当て部材と、
前記裏当て部材を前記押し型の押圧方向への移動に伴って拡径させ、当該押し型の押圧方向と逆の戻り方向の移動に伴なって縮径させる拡縮手段と、
を備えることを特徴とする。
例えば、本願発明は、容器の開口側端部を内側に逆U字状に折り返したり(折り返された部分と、それより下側の部分との間に間隔がある状態)、内側に折り返した部分をそれより下側の部分にほぼ接触するように折り返したり、これらのように折り返された部分をさらに折り返すことによりロール状(渦巻き状)に巻いたりすることで、容器の開口側端部で蓋を固定する場合に適用することができる。また、容器の開口側端部だけではなく、蓋の外周縁部を一体に折り返したり、巻いたりする場合も適用可能である。
そこで、容器の開口側端部を折り返す前に、容器の開口側端部の先端が内側に向くように曲げ、その後に容器の開口側端部を折り返すように曲げることで、容器の開口側端部を折り返すように曲げることが容易となる。なお、さらに、容器の開口側端部を折り返したり、折り返し部分をその下側に密着させたりする加工を行う場合もある。
これにより、例えば、容器の肉厚が厚い場合にも加工が可能となり、かつ、たとえば、丸や楕円でない角型の容器でも、容器の開口側端部の曲げ加工で容器への蓋の固定が可能となる。なお、角型の容器の場合に、少なくとも容器の開口の周囲の4つの角部が全て所定以上の曲率半径で概略円弧状にRが付けられた状態となっていることが好ましい。
それに対して、本発明では、裏当て部材を拡縮自在とし、押し型を押圧方向に移動して容器を変形させる際には、裏当て部材を拡径して容器の開口側端部の内周面に当接するようにし、加工が終了した後に押し型を戻す際には裏当て部材を縮径して容器の開口部から取り出せるようにしている。
前記裏当て部材は、互いの間隔を大きくすることで拡径され、互いの間隔を狭くすることで縮径されるとともに、拡径された状態で前記容器の開口側端部の内周面に当接するように複数に放射状に分割された分割駒を備え、
前記拡縮手段は、
当該分割駒を縮径方向に付勢する縮径付勢手段と、
前記分割駒を前記縮径付勢手段の付勢力に抗して拡径方向に移動させる拡径手段とを備えることを特徴とする。
前記拡径手段は、前記裏当て部材の複数の前記分割駒の内側に配置される拡径部材と、前記上下動手段に係合する係合部材と、所定の高さ位置で前記固定手段に当接可能な位置決め手段とを一体に移動可能に備え、
前記上下動手段は、前記押し型本体および裏当て部材を上下動自在に支持する支持部材を備え、
前記係合部材は、前記上下動手段の支持部材に離間可能に載った状態に係合し、前記位置決め手段が前記固定手段に当接した際に、前記支持部材とともに下方に移動する前記押し型本体および前記裏当て部材に対して前記固定手段側に位置が固定され、
前記拡径部材および前記分割駒の互いに対向して接触する二つの面のうちの少なくとも一方の面が斜面を含み、下側に向かって移動する前記分割駒に対して、相対的に拡径部材が上昇した際に、前記斜面によって前記分割駒が外側に押し出されることで、前記分割駒を備える前記裏当て部材が拡径することを特徴とする。
前記押し型により前記容器の開口側端部を当該容器の内側に向けて曲げる先端曲げ工程と、先端曲げ工程で曲げられた前記開口側端部をさらに曲げることにより容器に蓋を固定する固定工程とを備え、
前記押し型により前記容器の開口側端部を当該容器の内側に向けて曲げる際に、当該容器の開口側端部の内周面の曲げられる部分の直ぐ下側に拡径した前記裏当て部材を当接させ、
前記容器の開口側端部を内側に折り曲げた後に縮径する裏当て部材とともに押し型本体を容器から取り外すことを特徴とする。
図1〜図6は本発明の実施の形態における蓄電装置としてのEDLCの有底筒状の容器の開口部に蓋を密閉状態に固定する際に用いられる加工装置および蓋の固定方法を示す図であって、図1は蓄電装置と当該蓄電装置の外装缶となる容器に蓋を固定する際の工程の概略を示す斜視図である。図2は第1の押し型(先端折り曲げ型)により容器の開口側端部を内側に向けて曲げる際に用いられる第1の押し型(上型)と容器を固定する下型とを備えた加工装置の概略を示す斜視図である。図3、図4、図5は第1の押し型を用いた容器の開口側端部の折り曲げを説明するための断面図である。図6は第1の押し型の要部分解斜視図である。
すなわち、蓋4の周縁部の各辺となる部分が線状変形部6上に載った状態で、蓋4は容器2内に落下しない状態となる。
また、図3に示すように、蓋4の外周縁部4aには、蓋4の外周に沿って環状に溝4cが形成され、当該溝4cに環状(四角枠状)のシール材4dが挿入され、溝4cがシール材4dにより埋められた状態となっている。
そして、この状態で、加工装置(プレス加工装置)のベッド上の下型(固定手段)11に容器2を固定する。そして、第1の押し型30で容器2の開口側端部5を内側に向けて絞り込むように曲げる先端折り曲げ加工を行なう(先端曲げ加工工程)。この状態では、容器2の開口側端部5が垂直に上方を向いた状態から内側に向けて所定の曲率半径で横を向いた状態に湾曲した状態となる。この状態では、曲げられた容器2の開口側端部5の先端と、蓋4とは離間した状態で、また、蓋4を固定した状態とはなっていない。
なお、一つの押し型で半円状にカールさせる加工を行なうことは困難であり、上述のように、容器2の開口側端部5を湾曲した状態で内側に曲げる先端折り曲げ加工と、内側に湾曲した状態の容器2の開口側端部5をさらに曲げて半円状(逆U字状)で折り返した状態とさせるカール曲げ加工との2段階で行なわれる。
まず、加工装置(プレス加工装置)は、周知のベッド(図示略)とベッドに取り付けられる固定手段としての下型11と、ベッド上で上下動するスライド(図示略:上下動手段)と、スライドに取り付けられる上型としての第1の押し型(押し型)30とを備える。
また、固定部12はダイホルダ14を介してベッドに位置決め固定された状態となっている。
そして、固定部12に可動部13を当接させた状態で、それぞれの凹部12a,13aが合わさるようになっており、これら凹部12a,13aが合わされて容器2の上端部より下側が挿入される保持穴部15が形成されるようになっている。この保持穴部15は、基本的に容器2の上端部より下側とほぼ同様の形状となっている。なお、固定部12の上下長さに対して可動部13の上下長さがおよそ半分程度とされ、固定部12の凹部12aの上部は、可動部13の凹部13aと重なるが、固定部12の凹部12aの下部は、可動部13を閉めた状態としても開放された状態となっている。
また、この凹部12a内の平面部となる内面には、図3に示すように、容器2の溝状に凹んだ状態の線状変形部6に挿入される突条16が形成されている。
また、可動部13の凹部13aの内側面も一つの入隅の角部の左右に平面部を有する構造となっており、凹部13aの角部に容器2の角部2aが当接され、平面部に容器2の平面部が当接するようになっている。また、可動部13の凹部13aの内側面にも、容器2の線状変形部6に挿入される突条16が形成されている。
また、上述のように容器2の線状変形部6に挿入される突条16により、プレスに際して容器2の突条16より上の部分から容器2の突条16より下の部分に力が伝達されるのを阻止しているので、固定部12の凹部12aの内側面および可動部13の凹部13aの内側面において、突条16より下の部分では、容器2の形状を維持するために、これら内側面と容器2の外周面とが接している必要がなく、この例では、凹部12a、13aの内側面と、容器2の外周面との間に間隔(クリアランス)があいている。すなわち、凹部12a、13aからなる保持穴部15においては、前記突条16の上より下の方が内径が大きくなった状態となっており、保持穴部15に容器2をセットした際に、容器2の線状変形部6より上では、保持穴部15の内周面と容器2の外周面が当接した状態で、容器2の線状変形部6より下では、保持穴部15の内周面と容器2の外周面が離間した状態となっている。
なお、図3,4,5においては、僅かなクリアランスを無視して図示している。
また、可動部13には、可動部13を固定部12に閉めた状態にロックするためのロックレバー18が設けられており、このロックレバー18により、可動部13が開かないようにロックしている。
前記ガイドピン31は、パンチホルダ32の下面の左右端部から鉛直方向に延出した状態となっており、パンチホルダ32に一体に接合された状態となっている。
しかし、容器2の曲げられる板状部分の厚みに対して曲げ代が十分でないと、すなわち、厚みに対して曲率半径が余り長くないような場合に、必ずしも綺麗に円弧状に曲げることが困難であり、この例では、後述のように裏当て部材35で裏当てをして、曲げられる部分の基端側が内側に入り込んだ状態に歪んでしまうのを防止するようになっている。また、加工される側が四角形状の場合に、角部2aが比較的大きな曲率半径の円弧状に形成されていても、綺麗に曲げられないという問題があり、特に角部2aにおいて、角部2aの円弧状の曲面に対応した曲面を有する裏当て部材35を当てることで、角部2aも押し型本体34の雌型部34aの内周面に沿ってきれいに湾曲するようにしている。
また、押し型本体34の雌型部34aは、上述のように上に行くほど所定の曲率で絞り込まれた形状、すなわち、雌型部34aとなる部分の下端より上端の方が径が小さくなっている。なお、押し型本体34の雌型部34aの下端部は、内周面が垂直なっており、この垂直な内周面の上側が上述のように上下方向に所定の曲率半径で絞り込まれる湾曲面となっている。そして、押し型本体34の内周面の最下端部となる鉛直となった面の高さ位置で、裏当て部材35が容器2の開口側端部5の内周面に当接するようになっている。したがって、容器2の型穴の内周面に裏当て部材35が当接した場合に、容器2の裏当て部材35が当接された部分は、押し型本体34と裏当て部材35とにより表裏(内外)から挟まれた状態となる。
また、押し型本体34には、後述のように裏当て部材35を縮径するための縮径付勢手段37としての構造が設けられている。すなわち、四角筒状の押し型本体34の各角部は、それぞれ面取りされた形状となっており、当該各角部の面取り部分のそれぞれの上部に内側の型穴の角部と連通するように貫通孔37aが形成されている。なお、貫通孔37aの押し型本体34の型穴側に開口する部分を内側端部とし、貫通孔37aの押し型本体34の外周面側に開口する端部を外側端部とし、四角筒状の押し型本体34の対角線に沿って形成されている。
球37bは、その径が、貫通孔37aの内側端部の開口部の小さくされた内径より大きく、内側の開口部を除く貫通孔37aの内径より小さくされている。
なお、裏当て部材35は、上述の雌型部34aとなる押し型本体34の内周面の下部まで配置されるので、基本的に押し型本体34の型穴の中に当該押し型本体34の上端から下端まで配置される。また、裏当て部材35は、拡縮自在であるが、最も縮径した状態で、押し型本体34の型穴の雌型部34aの上端より上の空間の内に収まる断面積となっていれば、上述のように加工される容器2の開口側端部5を挿通可能な状態となる。
この段差面39は、裏当て部材35の後述の各分割駒40を支持するもので、各分割駒40は、押し型本体34の型穴の内周面に形成された上を向く段差面39に載った状態で移動可能に支持されている。
各分割駒40は、その表側がそれぞれ容器2に四つある角部2aと該角部2aを挟む2つの平面部に対応した形状となっている。すなわち、裏当て部材35は、各分割駒40を合わせた状態で、外周側が四角柱状となっており、この四角柱状の裏当て部材35の各分割駒40は、上述の概略四角柱の各平面部をその左右の中央で垂直に切り離した状態、すなわち、四角柱を各角部毎に十字に切り離した状態の形状(すなわち、放射状に切り離した形状)となっている。但し、各分割駒40同士が対向した状態となる各分割駒40の裏側には、各分割駒40を一体に合わせた状態で、下部が円錐台状で上部が円柱状の空間があくようになっている。
押し型本体34の内周面の上述の下端部より上の部分においては、上述のように段差面39が形成されている。
それに対して、各分割駒40の表の上部には、下を向く段差面41が形成され、押し型本体34の内周面の上を向く段差面39上に、各分割駒40の段差面41が載った状態となる。なお、各分割駒40においては、段差面41の上側の側面が、下側の側面より外側に突出した状態となっている。
また、各分割駒40を互いに接触した状態とすることにより、裏当て部材35を縮径状態とした場合に、押し型本体34の型穴の段差面39より下側の内径(段差面39の上側の内径より小さい)は、縮径状態の裏当て部材35の外径より小さくなっており、裏当て部材35の各分割駒40が押し型本体34の型穴から脱落しないようになっている。
また、各分割駒40の上面は、水平な平面となっており、支持板33の下面にほぼ当接した状態となっており、各分割駒40が傾くの防止している。言い換えると、分割駒40の段差面41より上の側部が、押し型本体34の型穴の段差面39と支持板33の下面との間の挟まれた状態で保持されることで、分割駒40が水平方向に移動可能に押し型本体34と支持板33とに支持されている。
そして、各分割駒40の上部は、その表側角部が、上述の縮径付勢手段37の球37bに常時接触した状態となっており、前記球37bにより縮径側に付勢され、後述のように、拡径手段36により拡径方向に動かされない限り、裏当て部材35は、縮径状態となっている。これにより、裏当て部材35の下端部においても、その径が、容器2の変形された開口側端部5の内径より小さくされ、裏当て部材35の下端部が容器2の変形された開口側端部5の当該開口を挿通可能な状態となる。
また、各分割駒40の下面には、蓋4の外周縁部4aと突出領域4bとの段差に対応して、段差が形成されており、分割駒40の表側の外周部が、突出領域4bより低い外周縁部4aまで下降可能となっている。
拡径支持部材36cは、矩形板状で、前記支持板33とパンチホルダ32との間に配置されており、パンチホルダ32が前記スライダの上下動の範囲に対応する移動範囲の上側に位置する際に、支持板33上に載置された状態となっている。この状態では、拡径支持部材36cに連結された拡径部材36bの円錐台部36dは、上述の押し型本体34内に配置された裏当て部材35の下部の円錐状の空間内に収納された状態で、裏当て部材35を拡径していない状態となっている。
同時に押し型本体34の内周面の下端が容器2の開口側端部5の外周面の高さ位置に達し、押し型本体34の内周面の最下端部と、容器2の開口側端部5の外周面の最上端部とが当接もしくは近接した状態となる。さらに、パンチホルダ32および支持板33が下降すると、裏当て部材35の最下端部が容器2の開口側端部5の内周面にほぼ当接した状態となり、押し型本体34の雌型部34aの内周面の上下に湾曲した部分に容器2の開口側端部5が達し、容器2の開口側端部5が内側に湾曲するように変形し始める。
そして、この状態で、容器2の開口側端部5が完全に変形させられるまで、押し型本体34の下端部の内周面が、容器2の開口側端部5に対して上から下に向かって移動するとともに、移動に伴なって開口側端部5が湾曲した状態に変形していき、裏当て部材35の下端部の外周面は、押し型本体34による容器2の開口側端部5の変形位置より僅かに下側の内周面に当接して、容器2の変形位置以外での変形を防止する。また、裏当て部材35は、下降するほど拡径するので、下降するほど、容器2の開口側端部5の内周面を強く押した状態となる。
また、加工後にスライダを上昇させると、支持板33の位置が拡径支持部材36cの位置まで上昇し、支持板33に拡径支持部材36cが載った状態となる。この状態でさらにスライダが上昇すると、支持板33が拡径支持部材36cを載せた状態で上昇し、拡径支持部材36cとそれに一体に接合された位置決めピン36aおよび拡径部材36bが上昇することになる。
また、位置決めピン36aを長くすると、裏当て第1の押し型30の下降開始から位置決めピン36aの下端が下型11に上面に当接するまでの時間が短くなり、裏当て部材35が拡径するタイミングが早くなる。したがって、位置決めピン36の長さを調整することで、裏当て部材35の拡径のタイミングを変更することが可能であり、例えば、容器2の加工に際し、裏当て部材35が拡径する最良のタイミングを実験的に求めることにより、位置決めピン36aの長さを決めることができる。
これにより、容器2に蓋4が固定された状態となるとともに、容器2が密閉された状態となる。
そして、容器2の開口側端部をプレス加工により、例えば逆U字状に折り返した状態にカールさせて曲げる際に、一度、容器2の開口側端部を先端が内側に向いた状態に加工し、次いで、先端が下を向くように加工する。
この例では、アルミニウム(アルミニウム合金)製の前記容器2がインパクトプレスにより成形される。
そして、成形された容器2に対して、上述の先端曲げ工程の前に焼鈍しを施す。この際に、焼鈍しを部分的に施すものとする。すなわち、上述のように曲げ加工される容器2の開口側端部5にだけ焼鈍しを施し、容器2の開口側端部5を除く部分には焼鈍しを施さないものとする。
なお、高周波加熱装置は、一般的に、例えば、高周波の交流電流を出力する高周波電源(高周波発振器)と、被加熱物の周囲(近傍)で交流電流に基づく磁界を発生させて被加熱物に渦電流を発生させて誘導加熱する加熱コイルと、当該加熱コイルと高周波加熱装置との間に配置されて、高周波電源から加熱コイルへ最適な電圧と電流を伝える整合盤と、高周波加熱装置の各部位を冷却するための冷却水を供給する冷却水ユニットと、高周波加熱の操作を行うための操作盤とを備える。
支持プレート52は、例えば、絶縁性で、かつ、加熱コイル51で発生する磁力を遮らない部材で、さらに、容器2の開口側端部5との接触が繰り返されても磨耗しずらい部材(例えば、フェノール樹脂等の合成樹脂板)で構成されている。
前記位置決めガイド53は、当該位置決めガイド53に容器2の開口側を向けて当該位置決めガイド53に容器2を被せることで、加熱コイル51に対する容器2の開口側端部5の左右前後の位置を決めるものである。
したがって、位置決めガイド53に対して容器2を容易に被せて当該容器2の開口内に位置決めガイド53を挿入した状態とすることができるとともに、熱処理が終了した後に容器に位置決めガイド53から容器2を外すことができる。
なお、加熱コイル51は、角型の容器2に対応する四角枠状に形成されており、四角枠状の加熱コイル51の各辺が、四角錐台状の位置決めガイド53の底部の各辺とそれぞれ平行となるように配置されている。
そして、側面位置決め部材55は、容器2の左右の側面の位置を決めるようになっている。これにより、位置決めガイド53に容器2をセットした際に、容器2が斜めになるのを防止することができる。
そして、押え付け部材56の位置決めガイド53に位置決めされた容器2側の面に押え付け駒57が取り付けられている。押え付け駒57は例えば弾性を有するゴム状の部材から構成されている。
押え付け部材56は、容器2を位置決めガイド53にセットする際に、取っ手部58を持って支持板54と略平行となるように立ち上げた状態として、当該押え付け部材56が容器2のセットの邪魔にならないようにし、容器2を位置決めガイド53にセットした後に、取っ手部58を支持板54に対してほぼ直角とした状態で取っ手部58から手を離した状態する。
これにより、容器2が支持プレート52と押え付け部材56とに挟まれた状態に固定される。また、押え付け部材56により容器2が支持プレート52側に押圧されることで、容器2の開口側端部5が確実に支持プレート52に当接した状態に保持される。
したがって、磁界と電流とにより、容器2に力が作用した際に容器2が移動してしまうのを阻止することができる。
以上のような容器加熱装置を備える高周波加熱装置を用いて、容器2の開口側端部5を焼鈍しすることになる。
上述のように押え付け部材56を操作して、位置決めガイド52に容器2を嵌めて、押え付け部材56と支持プレート52とに挟まれた状態に容器2を容器加熱装置にセットする。
すなわち、容器2の開口側端部5は、約4秒で室温から400〜500℃程度の範囲内の設定温度まで昇温させられる。そして、設定温度に達した段階で加熱コイル51への交流電流の出力を停止し、自然冷却する。
次に、上述の先端曲げ工程を行う前に、図8に示すように、型81,82を用いてプレス加工により、容器2の開口側端部5において、内径を僅かに広げるように成形するとともに、容器2の開口側端部5の外周側角部を面取りした形状に圧縮して、当該角部を斜めの面状に潰した状態とする。
なお、型81,82により、斜めの面60の形成と、容器2の開口の拡径が行われるが、型81,82は、容器2の外周側と内周側とに分割可能となっており、外周側の型81により面60が形成され、内周側の型82により開口の拡径が行われる。なお、型はプレス時に一体の状態で使用され、プレス終了後に分割して内周側の型82を上昇させて容器2から外した後に外周側の型81が上昇して容器2から外すようになっている。
焼鈍し工程と先端曲げ工程との間に上述のように容器2の開口側端部5の内径の拡径と面潰しとからなる拡径面潰し工程を行う。
なお、インパクトプレスで成形された容器2は、容器2の底部から開口端までの距離(高さ)や開口の内径や、開口側の側縁の形状などの開口側の形状にばらつきが生じる。そこで、インパクトプレス後にチリキリとして、容器2の開口側の先端部を切断して、容器2の高さを設定された規格高さに合わせるとともに開口側の側縁を直線状に修正している。
このチリキリにおいては、角型の容器2の四角の開口側先端の各辺に当たる部分をそれぞれ外周側から内周側に向かって切断するが、この際に容器2の開口側端部5の先端の内周側角部にバリが生じる。このバリも上述の拡径の際に除去される。
そして、図9(a)に示す先端曲げ工程で開口側端部5を内側に曲げた後に、図9(b)〜図9(d)に示すように、第2の押し型70により、容器2の開口側端部5が逆U字状にカール曲げ加工(固定工程)されることで、図10に示すように、蓋4が容器2の開口部に固定されるとともに容器2が蓋4により密閉した状態となる。
そして、蓋4の外周縁部4aに設けられた環状のシール材4dに上述のようにU字状に曲げられた容器2の開口側端部5の先端が食い込んだ状態となっている。
さらに、焼鈍しの後に、前記拡径面潰し工程で、容器2の開口側端部5の内径を広げて設定した形状とするとともに開口側端部5の先端の外周側角部を面取りした形状とすることにより、第1の押し型30により開口側端部5を内側に曲げる際(先端曲げ加工の際)に、より円滑に曲げることができる。
4 蓋
4a 外周縁部(蓋周縁部)
5 開口側端部
11 下型(固定手段)
30 第1の押し型
33 支持部材
34 押し型本体
34a 雌型部
35 裏当て部材
36 拡径手段(拡縮手段)
36a 位置決めピン(位置決め手段)
36b 拡径部材
36c 拡径支持部材(係合部材)
37 縮径付勢手段(拡縮手段)
40 分割駒
70 第2の押し型
Claims (7)
- 金属製の容器の開口部に、蓋を配置した状態で、少なくとも前記容器の開口側端部をプレス加工で曲げることにより前記蓋を前記容器に固定する際に、前記容器の開口側端部を完全に曲げる前の行程として前記容器の開口側端部の先端を前記開口部の内側に向けて曲げるための加工装置であって、
前記容器を固定する固定手段と、当該固定手段に固定された前記容器の開口側端部に押し付けられて前記開口側端部を前記開口部の内側に向けて曲げる押し型とを備え、
前記押し型は、
前記容器の開口側端部の外周面に当接する内周面を有する雌型部を有し、前記雌型部の内周面が奥側に向かうにつれて径が湾曲した状態で細くなる形状とされ、前記雌型部の内周面を前記容器の開口側端部の外周面に押し付けることで、当該開口側端部を内側に湾曲した状態に折り曲げる押し型本体と、
当該押し型本体の前記雌型部の内周面の内側で、かつ、前記容器の開口側端部の内側に配置され、前記容器の前記押し型本体により内側に向けて曲げられる部分より押圧方向の先側となる当該容器の開口側端部の内周面に当接して、前記押し型により曲げられる前記容器の開口側端部の内周面側を支持する拡径状態と、前記容器の内側に曲げられた開口側端部の内径より径が小さくなる縮径状態との間で拡縮自在な裏当て部材と、
前記裏当て部材を前記押し型の押圧方向への移動に伴って拡径させ、当該押し型の押圧方向と逆の戻り方向の移動に伴なって縮径させる拡縮手段と、
を備えることを特徴とする加工装置。 - 前記裏当て部材は、互いの間隔を大きくすることで拡径され、互いの間隔を狭くすることで縮径されるとともに、拡径された状態で前記容器の開口側端部の内周面に当接するように複数に放射状に分割された分割駒を備え、
前記拡縮手段は、
当該分割駒を縮径方向に付勢する縮径付勢手段と、
前記分割駒を前記縮径付勢手段の付勢力に抗して拡径方向に移動させる拡径手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の加工装置。 - 前記押し型本体および裏当て部材を一体に上下動させるとともに、前記押し型本体を前記固定手段に固定された前記容器の開口側端部に向かって下方に押圧する上下動手段を備え、
前記拡径手段は、前記裏当て部材の複数の前記分割駒の内側に配置される拡径部材と、前記上下動手段に係合する係合部材と、所定の高さ位置で前記固定手段に当接可能な位置決め手段とを一体に移動可能に備え、
前記上下動手段は、前記押し型本体および裏当て部材を上下動自在に支持する支持部材を備え、
前記係合部材は、前記上下動手段の支持部材に離間可能に載った状態に係合し、前記位置決め手段が前記固定手段に当接した際に、前記支持部材とともに下方に移動する前記押し型本体および前記裏当て部材に対して前記固定手段側に位置が固定され、
前記拡径部材および前記分割駒の互いに対向して接触する二つの面のうちの少なくとも一方の面が斜面を含み、下側に向かって移動する前記分割駒に対して、相対的に拡径部材が上昇した際に、前記斜面によって前記分割駒が外側に押し出されることで、前記分割駒を備える前記裏当て部材が拡径することを特徴とする請求項2に記載の加工装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の加工装置を用いた容器への蓋の固定方法であって、
前記押し型により前記容器の開口側端部を当該容器の内側に向けて曲げる先端曲げ工程と、先端曲げ工程で曲げられた前記開口側端部をさらに曲げることにより容器に蓋を固定する固定工程とを備え、
前記押し型により前記容器の開口側端部を当該容器の内側に向けて曲げる際に、当該容器の開口側端部の内周面の曲げられる部分の直ぐ下側に拡径した前記裏当て部材を当接させ、
前記容器の開口側端部を内側に折り曲げた後に縮径する裏当て部材とともに押し型本体を容器から取り外すことを特徴とする容器への蓋の固定方法。 - 前記先端曲げ工程の前に容器状に加工された前記容器の開口側端部を加熱して焼鈍しを施すことを特徴とする請求項4に記載の容器への蓋の固定方法。
- 請求項4または請求項5に記載の容器への蓋の固定方法を用いて製造されることを特徴とする金属製密閉容器。
- 請求項4または請求項5に記載の容器への蓋の固定方法を用いて製造されることを特徴とする密閉型蓄電装置。
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