JP5384430B2 - スライド式移動機構及び電子機器 - Google Patents

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本発明は、電子機器などが備えるスライド式の移動機構に関する。
例えばスライド型の携帯電話機は、ユーザのスライド操作に応じて、一方のユニットが他方のユニットに対してスライド移動し、両ユニットの相対的な位置関係が変化する移動機構を有している。ユーザのスライド操作を助けるための技術として、例えば特許文献1〜3に開示されたものがある。特許文献1は、コイルばね及びカムフォロワをスライダに設けてハートカム機構を構成することを開示している。特許文献2は、スライド移動時に回転するローラを移動機構に設けることを開示している。特許文献3は、ガイド部材とガイド溝との摺動の繰り返しによって生じるガタツキを抑えるために、携帯電話機の筐体をABS樹脂とポリカーボネートとの合成樹脂で構成することを開示している。
特開2005−244592号公報 特開2006−20245号公報 特開2004−253480号公報
ところで、スライド式の移動機構(以下、「スライド機構」と称する。)の構造が複雑化することを抑制しつつ、ユーザがスライド操作をしやすくなるようにできると便利である。続いて、スライド機構が抱える課題について検討する。
図13は、スライド機構を有している携帯電話機100の外観を示す三面図である。
図13に示すように、携帯電話機100の構成は、下側ユニット110と上側ユニット120とに大別され、これら各ユニットを重ねたものである。以下では、図13(a),(b)の正面図に示される下側ユニット110及び上側ユニット120の面を「正面」と称し、その反対側の面を「背面」と称する。
携帯電話機100が、図13(a)に示す形態のときは、下側ユニット110の正面は外部に露出しない。携帯電話機100が、図13(b)に示す形態のときは、下側ユニット110の正面が外部に露出する。下側ユニット110の正面には、複数の操作ボタンからなる操作領域111が設けられている。上側ユニット120の正面には、各種の画像を表示する矩形の表示ディスプレイ121や操作ボタンが設けられている。
スライド操作時には、ユーザは、例えば下側ユニット110を握ったまま上側ユニット120をスライドさせる。図13(a)に示す形態から図13(b)に示す形態に変化させるときは、ユーザは上側ユニット120を矢印C1方向にスライドさせる。図13(b)に示す形態から図13(a)に示す形態に変化させるときは、ユーザは上側ユニット120を矢印C2方向にスライドさせる。
続いて、携帯電話機100のスライド機構について説明する。
図14は、図13中の矢印XIV-XIV方向から見たスライド機構の要部を示す断面図である。図15は、図14矢印XV-XV方向から見たスライド機構の要部を示す断面図である。
図14に示すように、下側ユニット110の正面には、操作領域111を挟んで一対のガイド溝112が形成されている。ガイド溝112は、ユーザによりスライド操作が行われる方向に沿って延びている。ガイド溝112は、例えば下側ユニット110の筐体と共通する材料として、樹脂材料などで構成される。一方、上側ユニット120の背面には、ガイド溝112に対応する位置に一対のガイド部材122が設けられている。ガイド部材122は、例えば金属や各種の樹脂材料などで構成される。ガイド部材122がガイド溝112に挿入された状態で、ガイド溝112に沿って上側ユニット120が下側ユニット110に対してスライド移動する。ここで、「スライド移動」とは、一方のユニット(ここでは、上側ユニット120)が他方のユニット(ここでは、下側ユニット110)の表面に沿って滑りながら移動することをいう。
なお、ユニットの筐体に対して突出するガイド部材は、ユニットの筐体に対して凹んだガイド溝に挿入されるが、その挿入された状態が維持されるように、例えばそれらの形状が工夫されている。一例として、図14に示す断面図において、ガイド部材の及びガイド溝の断面形状が「T」字を180度回転した形状であれば、これらの形状によってガイド部材をガイド溝に保持させたままにすることが可能である。この点は、以下の説明においても同じであるが、その説明については省略する。
また、図15に示すように、ガイド部材122は、ガイド溝112のガイド方向に直交する方向であってガイド溝112の幅に相当する方向(以下、「幅方向」という。)に対して、ガイド溝112の縁(へり)に対して若干の空間が確保されるように設けられる。かかる構成としているのは、ガイド部材122とガイド溝112との摩擦によって、滑らかなスライド移動が妨げられることを抑制するためである。
なお、「ガイド方向」とは、ガイド部材を有するユニットがスライド移動するときに、他方のユニットに形成されたガイド溝によって案内される(つまり、ガイドされる)方向をいう。換言すると、ガイド方向とは、ユーザのスライド操作に応じて、操作されたユニットが他方のユニットに対してスライド移動する方向をいう。
次に、スライド操作時のスライド機構の動作について、図16を参照しつつ説明する。
図16(a)〜(c)において、それぞれ左側に示す図は、ユーザによって行われるスライド操作を説明する図である。図16(a)〜(c)において、それぞれ右側に示す図は、各スライド操作時の図15と同じ方向の断面を表す図である。また、矢印C1,C2で表されるガイド方向を基準としたときに、図中左側のガイド部材122に作用する力の方向をθLで表し、図中右側に示すガイド部材122に作用する力の方向をθRで表す。
図16(a)に示すように、ユーザが、上側ユニット120の中心付近をガイド方向(矢印C1方向)に平行又はほぼ平行に押し出すスライド操作をした場合、θL=θR≒0となる。この場合、ガイド部材122のガイド溝112に対する相対的な姿勢はほとんど変化しない。このとき、ガイド部材122とガイド溝112の縁との間には摩擦力が生じないか、又は両者が接触したときでも両者の間に生じる摩擦力は比較的小さい。よって、このようなスライド操作がユーザによってなされたときは、携帯電話機100において滑らかスライド移動を実現可能である。
図16(b)に示すように、ガイド方向(矢印C1方向)に対して平行又はほぼ平行でない方向(つまり、θL=θR=θR1>0°)にスライド操作がユーザによってなされた場合、以下の作用によって、滑らかなスライド移動が妨げられることがある。
この場合、図16(b)の右側に示すように、ガイド部材122の姿勢がガイド溝112に対して相対的に傾く。この傾きにより、各ガイド部材122の前方側の一端が、それぞれ、接触点L1,R1にてガイド溝112の縁に接触する。この接触により、ガイド部材122とガイド溝112との間に、ガイド部材122のスライド移動を妨げる摩擦力が生じる。
より具体的には、図16(b)に示すスライド操作によって接触点L1に摩擦力が生じると、この接触点L1が支点となり、接触点L1を中心とする曲げモーメント(回転力)が発生する。このとき、接触点L1から離れた位置ほど荷重が大きくなり、例えば図16(c)に示す破線の位置に沿って、上側ユニット120に微小なたわみが発生する。これにより、当初はθL=θRであったものが、スライド操作によってθL<θRという関係に変化する。そして、θRが或る大きさ(ここでは、θ=θR2)に達すると、ガイド部材122は、それ以上スライド移動することができなくなる。
例えばユーザが何気なくスライド操作を行った場合には、上述した原因によって滑らかなスライド移動が妨げられることがある。また、スライド移動を滑らかにするために、スライド機構が巨大化させたり、その構造を複雑化させたりすることは、電子機器などに実装する上で好ましくない。
そこで、本発明の目的は、スライド式の移動機構の構造が複雑化することを抑えつつ、滑らかなスライド操作を実現するための技術を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明のスライド式移動機構は、第1ユニットと、当該第1ユニットに対して所定方向に重ねられる第2ユニットとを備え、前記第1ユニットにガイド溝が形成され、前記第2ユニットは、筐体から突出するガイド部材を有し、前記ガイド部材は、前記所定方向に対して前記第2ユニットの筐体に近づくほどヤング率が小さくなり、前記ガイド部材が前記ガイド溝に挿入された状態で、当該ガイド溝に沿って前記第2ユニットが前記第1ユニットに対してスライド移動することを特徴とする。
本発明の好ましい態様において、前記ガイド部材は、スライド移動するときに前記ガイド溝に接する部分と、当該部分よりも前記第2ユニットの筐体側に位置し、スライド移動するときに前記ガイド溝に接しない部分とを含み、前記ガイド溝に接する部分よりも接しない部分の方がヤング率が小さい。
本発明の別の好ましい態様において、前記ガイド部材は、スライド移動するときに前記ガイド溝に接し、前記ガイド溝のガイド方向に沿って互いに間隔を空けて設けられる第1及び第2ガイド部を有している。
本発明の別の好ましい態様において、前記ガイド部材は、前記ガイド溝のガイド方向に切断したときの断面の面積が、前記所定方向に対して前記第2ユニットの筐体に近づくほど小さくなるように構成される。
発明の別の好ましい態様において、前記第1ユニットには、一対の前記ガイド溝が形成され、前記第2ユニットは、前記スライド移動するときに前記ガイド溝に各々挿入される、一対の前記ガイド部材を有しているようにしてもよい。
発明の電子機器は、上記いずれかに記載のスライド式移動機構を備えることを特徴とする。
本発明によれば、スライド式の移動機構の構造が複雑化することを抑えつつ、滑らかなスライド操作を実現することができる。
携帯電話機の外観を示す三面図(第1形態) 携帯電話機の外観を示す三面図(第2形態) 図2中の矢印III-III方向から見たスライド機構の要部を示す断面図 図2中の矢印IV-IV方向から見たスライド機構の要部を示す断面図 同実施形態のガイド部材の挙動を説明する図 同実施形態のスライド機構のスライド操作時の動作を説明する図 第2実施形態のスライド機構を説明する図 同実施形態のガイド部材の挙動を説明する図 変形例1のスライド機構を説明する図 変形例2のスライド機構を説明する図 変形例3のスライド機構を説明する断面図 変形例3のスライド機構を説明する断面図 スライド型の携帯電話機の外観を示す三面図 図13中の矢印XIV-XIV方向から見たスライド機構の要部を示す断面図 図14矢印XV-XV方向から見たスライド機構の要部を示す断面図 従来のスライド機構のスライド操作時の動作を説明する図
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について説明する。以下では、本発明のスライド式移動機構(つまり、スライド機構)を、本発明の電子機器の一例である携帯電話機に適用した場合について説明する。
図1,2は、スライド型の携帯電話機1の外観を示す三面図である。
図1,2に示すように、携帯電話機1は、第1ユニット10と、第1ユニット10に対して所定方向に重ねられる第2ユニット20とに大別される構成である。以下では、第2ユニット20が第1ユニット10に重ねられる方向を、「ユニットの重なり方向」と称する。
図1,2に示す携帯電話機1は互いに形態が異なるが、矢印Cで示すガイド方向にユーザによりスライド操作が行われることで、各形態が相互に変化させられる。図1に示す携帯電話機1の形態を、以下では「第1形態」と称し、図2に示す携帯電話機1の形態を、以下では「第2形態」と称する。具体的には、第1形態のときは、第1ユニット10と第2ユニット20とが重なり合う領域が最大であり、第2形態のときは、第1ユニット10と第2ユニット20とが重なり合う領域が最小である。
なお、以下では、第2形態から第1形態に切り替えられるときのガイド方向を「前方」と称し、第1形態から第2形態に切り替えられるときのガイド方向を「後方」と称することがある。また、以下では、図1,2の正面図に示される第1ユニット10及び第2ユニット20の面を「正面」と称し、その反対側の面を「背面」と称する。また、ここでは、第1ユニット10と第2ユニット20とは、ほぼ直方体状の外観であり、互いにほぼ同一の形状・ほぼ同一寸法である。
なお、上述したユニットの重なり方向は、本発明の所定方向に対応する方向であり、第1ユニット10の正面の法線方向と換言することができる。
第1ユニット10は、略直方体状の筐体11を有するとともに、正面の一部に操作領域12を有している。筐体11は、各種の樹脂材料を用いて構成される。操作領域12は、例えばQWERTY配列のボタンを含む領域である。第1形態のときには、第1ユニット10の正面は第2ユニット20によって覆われ、操作領域12は外部に露出しない。一方、第2形態のときには、第1ユニット10の正面、つまり操作領域12は外部に露出する。
第2ユニット20は、略直方体状の筐体21を有するとともに、正面の一部に表示ディスプレイ22を有している。筐体21は、例えば筐体11と共通する樹脂材料を用いて構成される。表示ディスプレイ22は、各種の画像を表示する矩形の表示領域を有している。第1及び第2形態のいずれであっても、第2ユニット20の正面は外部に露出する。
なお、携帯電話機1は、上記構成以外にも、スライド型の携帯電話機が通常有している構成を備える。例えば、表示ディスプレイ22の周囲の領域には、各種の操作ボタンが設けられている。
次に、携帯電話機1が備えるスライド機構について、図2〜4を参照しつつ説明する。
図3は、携帯電話機1の正面の長辺に沿って(つまり、図2の切断線III−IIIで)携帯電話機1を切断したときの、スライド機構の要部の断面を示す図である。図4は、携帯電話機1の正面の短辺に沿って(つまり、図2の切断線IV−IV)で携帯電話機1を切断したときの、スライド機構の要部の断面を示す図である。
第1ユニット10の正面において、筐体11の操作領域12を挟んだ両側に、一対のガイド溝13が形成されている。ガイド溝13は、矢印Cで示すガイド方向に沿って線分状に伸張しており、筐体11の正面の他の部分に対して凹んだ形状である。ここでは、ガイド溝13は筐体11の他の部位と共通する材料で構成され、筐体11の正面の短辺に沿って伸びている。一方、第2ユニット20の筐体21の背面には、筐体21に対して突出する一対のガイド部材23が設けられている。ガイド部材23は、各々、ガイド溝13の位置に対応して設けられている。これにより、一対のガイド部材23が各々ガイド溝13に挿入された状態で、ガイド方向に沿って第2ユニット20が第1ユニット10に対してスライド移動する。
図3,4に示すように、ガイド部材23の構成は、第1ガイド部材231と第2ガイド部材232とに大別される。第1ガイド部材231は、筐体21によって支持され、ここではアルミ合金によって構成される。第1ガイド部材231は、第2ユニット20が第1ユニット10に対してスライド移動するときに、ガイド溝13には接しない。また、ガイド部材23は、第1ガイド部材231をガイド方向に沿って切断したときの断面の面積が、ユニットの重なり方向に対して筐体21に近づくほど小さくなるように構成される。
第2ガイド部材232は、第1ガイド部材231によって支持され、ここでは鋼によって構成される。すなわち、第2ガイド部材232は、第1ガイド部材231よりもヤング率が大きい(つまり、剛性が高い)。かかるヤング率とする理由は、携帯電話機1において円滑なスライド操作を実現させるためであるが、その作用について詳しくは後述する。
また、第2ガイド部材232は、第2ユニット20が第1ユニット10に対してスライド移動するときにガイド溝13に接するように、ガイド溝13に挿入される。換言すると、第2ガイド部材232はスライド移動時にガイド溝13の縁に接することがある部分であるが、第1ガイド部材231はガイド溝13の縁には接することがない部分である。
第2ガイド部材232の構成は、より詳細には、第1ガイド部2321と、第2ガイド部2322とに大別される。第1ガイド部2321と第2ガイド部2322とは、それぞれ第1ガイド部材231に支持され、ガイド方向に対して互いに間隔dを空けて設けられる。両ガイド部間に間隔dを設ける理由は、第1ユニット10に対する第2ユニット20の姿勢を安定させるためのほか、携帯電話機1において円滑なスライド操作を実現させるためのものでもあるが、その作用について詳しくは後述する。
なお、第1ガイド部2321は、本発明の第1ガイド部に相当し、第2ガイド部2322は、本発明の第2ガイド部に相当する。
続いて、携帯電話機1のスライド機構の作用について説明する。
上述したように、ガイド部材23は、第1ガイド部材231のヤング率が第2ガイド部材232よりも小さくなるように構成される。つまり、第1ガイド部材231の方が柔軟に構成され、外力に応じて変形しやすいという特徴を持つ。
続いて、ガイド部材23をかかる構成とする根拠について説明する。
図5は、携帯電話機100のように従来のガイド部材122を用いた場合(図5(a))と、この実施形態のようにガイド部材23を用いた場合(図5(b))とにおける、スライド移動時のガイド部材の挙動を説明する模式図である。図5(a),(b)において、ガイド方向は紙面垂直方向に対応し、ガイド溝13,112の幅方向は紙面左右方向に対応する。また、ガイド溝13,112の図中左側において高くなっている部分は、ガイド溝13,112の縁を表す。
まず、図5(a)を参照して、ガイド部材122の挙動について説明する。
時刻t=ta1において、スライド操作がガイド方向に対して傾いており、ガイド溝13の幅方向に対する操作荷重が与えられると、ガイド部材122はその方向に移動させられる。
時刻t=ta2において、ガイド部材122がガイド溝112の縁に接触すると、図16(b)に示すような現象が生じる。このとき、ガイド部材122のガイド溝112に近い側の部分はその縁によりそれ以上の移動が妨げられるが、それよりもガイド溝112から遠い側の部分はガイド溝112の縁に接しないので、ガイド溝112の幅方向に対して更にたわむ。
ガイド部材122は単一の部材で構成されており、ヤング率はほぼ全体で一様である。よって、時刻t=ta3において、ガイド部材122はたわんだ状態から元の形状に戻ろうとする(つまり、たわみ量が小さくなるようにする)。
時刻t=ta4において、ガイド部材122は元の形状に戻る。このとき、ガイド部材122はガイド溝112の縁に接したままであると考えられる。この接触により、ガイド部材122及びガイド溝112の縁との間に摩擦力が生じ、滑らかなスライド操作が妨げられる。
次に、図5(b)を参照して、ガイド部材23の挙動について説明する。
時刻t=tb1において、スライド操作の方向がガイド方向に対して傾いており、ガイド溝13の幅方向の操作荷重が与えられると、ガイド部材23もその方向に移動させられる。
時刻t=tb2において、第2ガイド部材232がガイド溝13の縁に接触すると、図16(b)に示す現象が生じる。第2ガイド部材232のヤング率が比較的大きく、且つ第1ガイド部材231のヤング率が第2ガイド部材232のそれよりも小さい。よって、この接触があったとき、ガイド部材122に比べて、ガイド部材23(具体的には、第1ガイド部材231)はガイド溝13の幅方向に対して更に大きくたわむ。
なお、第1ガイド部材231がガイド溝13に接しないようにしているのは、このたわみがガイド溝13の縁によって妨げられないようにするためである。
そして、第1ガイド部材231はたわんだ状態から元の形状に戻ろうとするが、上述したように、大きくたわんだ状態が起点となっている。よって、時刻t=tb3では、ガイド部材23(具体的には、第1ガイド部材231)は、ガイド溝13の幅方向に上述したたわみとは反対方向のたわみを生じさせる。この方向は、ガイド部材23を接触するガイド溝13の縁から引き離す方向であり、ガイド部材23にもこの方向の力が作用する。つまり、かかる方向の力は、上記スライド操作の操作荷重を打ち消すように作用するので、ガイド部材23全体、すなわち第2ユニット20も同方向に移動させられる。
そして、時刻t=tb4においては、ガイド部材23とガイド溝13の縁との間に空間が形成されて、ガイド部材23が静止する。この空間が生じることにより、ガイド部材23とガイド溝13の縁との間における、スライド操作を妨げる方向の摩擦力が減じられる。その結果、図16(b)に示したような現象が生じた場合であっても、ガイド部材23がガイド溝13から引き離されることにより、滑らかなスライド操作が実現される。
以上のように、発明者らは、第1ガイド部材231のヤング率を第2ガイド部材232のヤング率よりも小さくすることで、図5(b)に示した作用を奏するという知見を得た。
また、上述したように、第1ガイド部材231をガイド方向に切断したときの断面の面積は、ユニットの重なり方向に対して筐体21に近づくほど小さい。これは、第1ガイド部材231をよりたわみやすくすることを目的としたものである。これにより、その断面の面積が例えばユニットの重なり方向に対する各位置で一定である場合に比べて、時刻t=tb3におけるたわみ量が大きくなる。よって、ガイド部材23に作用する、ガイド溝13の縁から引き離される方向の力も大きくなり、スライド操作を更に滑らかにすることが期待できる。
図6は、スライド機構の動作を説明する図である。図6は、図3の切断線VI−VIで携帯電話機1を切断したときのスライド機構のうち、曲げモーメントに起因する回転力が作用する部分の断面を表す図である。具体的には、図6は、図16(c)の右側のガイド部材122及びガイド溝112に対応する図である。
図6(a)に示す状態から、ガイド方向に対して傾いたスライド操作が行われると、図6(b)に示すように、ガイド部材23の姿勢がガイド溝13に対して相対的に傾く。このとき、第1ガイド部2321の前方側の一端付近が接触点R1にてガイド溝13の縁に接触し、第2ガイド部2322の後方側の一端付近が接触点R2にてガイド溝13の縁に接触する。この接触が生じた場合、図5(b)に示した作用により、ガイド溝13の縁から引き離される方向の力がガイド部材23に作用する。これにより、第2ユニット20の第1ユニット10に対する相対的な位置が変化し、ガイド部材23とガイド溝13の縁との間の摩擦力が減じられる。つまり、θL及びθRが小さくなる方向にガイド部材23、つまり第2ユニット20に力が作用するから、従来構成のガイド部材122を用いる場合に比べて、ユーザにとっては滑らかなスライド操作が可能となる。
また、接触点R1とR2との距離が大きいほど、図16(c)を用いて説明したような曲げモーメントに起因するたわみは抑制される、という知見を発明者らは得た。その理由は、支点Lからの距離が大きくなるほど、曲げモーメントに起因する回転力が大きくなり、その場所で図5(b)のような作用を奏するからと考えられる。よって、第1ガイド部2321と第2ガイド部2322とを、ガイド方向に対して間隔を空けて設けることで、滑らかなスライド操作が可能となる。
なお、ユーザによって、上記曲げモーメントにより右回転の回転力が作用するようなスライド操作が行われたときであっても、上述したものと同等の作用を奏する。
また、この実施形態のガイド部材23に適用可能な材料は前掲のものに限らない。摩擦による熱や磨耗に対する耐性からは第2ガイド部材232は鋼であることが好ましいが、例えば、第2ガイド部材232を銅やチタンなどにし、第1ガイド部材231をゴムなどの樹脂材料としてもよい。要するに、第1ガイド部材231のヤング率が第2ガイド部材232よりも小さいという条件を満たしていればよい。
以上説明した第1実施形態の携帯電話機1のように、ユニットの重なり方向に対して、筐体21に近いほどヤング率が小さくなるようにガイド部材23を構成することで、滑らかなスライド移動を実現することができる。また、ガイド部材23の材料の選択やその形状などで上記作用を奏するので、例えばスライド機構に別部材を設ける必要がなく、装置の大型化を抑制することができるし、部品装置の挿入スペースを圧迫することもない。また、発明者らは、ガイド溝13については一対の構成とすれば十分であり、例えば3本以上のガイド溝と、各ガイド溝に対応するガイド部材を設けなくても、円滑なスライド操作を実現できることを確認した。
以上の理由により、スライド機構が複雑化することを抑えることができるので、携帯電話機1の製造工程の簡素化や製造コストの低減に寄与させることもできる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この実施形態の携帯電話機の外観の構成は、第1実施形態の携帯電話機1と同じものであり、その説明を省略する。また、この実施形態の携帯電話機の構成は、第1ユニット10aと、第1ユニット10aに対して重ねられる第2ユニット20aとに大別される。この実施形態の携帯電話機の構成は、スライド機構の構造においてのみ第1実施形態のものと相違する。つまり、この実施形態の携帯電話機は、第1実施形態のガイド部材23をガイド部材31に変更した構成である。よって、この実施形態の説明では、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付して表し、その説明を適宜省略する。
図7は、携帯電話機1の正面の短辺に沿って(つまり、図2の切断線IV−IVで)携帯電話機1を切断したときの断面の要部を示す図である。なお、携帯電話機1の正面の長辺に沿って(つまり、図2の切断線III−IIIで)携帯電話機1を切断したときの要部の断面は、図2に示した断面において、ガイド部材23を単一の部材で構成したものと同等である。
図7に示すように、第2ユニット20aの背面には、筐体21に対して突出するガイド部材31が構成されている。ガイド部材31は、ガイド方向に対して互いに間隔を空けて設けられる一対のガイド部材として、前方ガイド部材311と後方ガイド部材312とを含む。
前方ガイド部材311と後方ガイド部材312とは、ガイド方向に沿ってそれぞれ独立して筐体21から突出し、ユニットの重なり方向に対して伸縮可能な構成である。前方ガイド部材311と後方ガイド部材312とが各々独立して突出するということは、それらは筐体21に対して接しているが、前方ガイド部材311と後方ガイド部材312とが互いに接していない、ということである。これにより、前方ガイド部材311と後方ガイド部材312とは、或る外力が与えられて変形する場合に、相手方の変形の影響を直接的に受けることなく、それぞれ独立して自身の弾性により変形する。
前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312は、各々、例えばウレタンゴムにより構成される。前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312は、各々、少なくともガイド溝13よりも弾性率が高く、自身の弾性によりユニットの重なり方向に伸縮しやすい構成である。すなわち、前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312は、ユニットの重なり方向の或る外力が与えられると、その方向に振動するように構成される。この振動により、ユニットの重なり方向に対して、前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312がそれぞれ自身の弾性により伸張・圧縮を繰り返す。ここでは、前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312は、ユニットの重なり方向に対して圧縮方向に変位する外力が与えて振動することにより、その外力が与えられない場合に比べて、ユニットの重なり方向に伸張するように変位することがある。また、前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312において生じるこの振動による変位量の最大値は、これと同じ外力に応じてガイド溝13が自身の弾性により振動した場合の変位量の最大値よりも大きい。
以上の構成のスライド機構を有している携帯電話機1にあっては、ガイド部材31がガイド溝13に挿入された状態でユーザがスライド操作をすることにより、ガイド溝13のガイド方向に沿って第2ユニット20aが第1ユニット10aに対してスライド移動する。
次に、スライド操作時におけるガイド部材31の挙動について、図8を参照しつつ説明する。なお、図8では、ガイド部材31の挙動を分かりやすくするため、後述する伸張及び圧縮によるガイド部材31の変位を実際よりも大きくして示す。
まず、図8(a)に示すように、第2ユニット20aに対してスライド操作の方向の操作荷重がかかり、その操作方向がガイド方向に対して傾いていると、前方ガイド部材311がガイド溝13の縁に接触して停止する。この場合、図8(b)に示すように、前方ガイド部材311は後方ガイド部材312に対して独立しており、ユニットの重なり方向に対して圧縮して、その操作荷重を吸収する。
続いて、図8(c)に示すように、前方ガイド部材311は圧縮の反動により、ユニットの重なり方向に伸張する。この伸張が生じると、後方ガイド部材312は、矢印で図示するように、前方ガイド部材311の反動で戻った荷重を受けて、ユニットの重なり方向に圧縮する。かかる伸張・圧縮を含む振動の作用により、第2ユニット20aに対して操作荷重の向きとは反対方向(戻り方向)の力が作用し、第2ユニット20aは図中左方向に若干移動する。つまり、ガイド部材31(つまり、前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312)がガイド溝13から引き離される方向に移動する。このようにして、ガイド部材31は、矢印で図示するように操作荷重とは逆方向に荷重を発生させ、第2ユニット20aに対するスライド操作の操作荷重を打ち消す。
この後においては、前方ガイド部材311は伸張の反動で圧縮し、後方ガイド部材312が圧縮の反動で伸張することになり、それぞれ独立して、交互に伸張・圧縮を繰り返すように振動する。このようにして、図8(b),(c)に示される現象が繰り返される。そして、図8(d)に示すように、やがてガイド部材31の位置が安定すると、ユーザは第2ユニット20aを改めてスライド移動させることが可能となる。
この実施形態において、ガイド部材31をガイド溝13よりもより伸縮しやすい構成としているのは、図8で説明した作用によりガイド部材31とガイド溝13の縁との摩擦力を減じさせることができる、という発明者らの知見に基づくものである。
なお、ガイド部材31の伸縮性については、上記説明ではガイド溝13(つまり、筐体11)と対比させていたが、図8を用いて説明した作用を奏するようにスライド機構が構成されていればよい。
この第2実施形態の構成でも、スライド操作がガイド方向に対して傾いている場合に、ガイド溝13の縁から離れる方向にガイド部材31に力が作用する。また、この実施形態のスライド機構の構成においても、ガイド部材31の材料選択などにより上記作用を奏するので、スライド機構の複雑化を抑えつつ、滑らかなスライド操作を実現することができる。
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
[変形例1]
上述した第2実施形態では、第1ユニット10aにガイド溝13を設け、第2ユニット20aにガイド部材31を設けていたが、各ユニットにガイド溝及びガイド部材をそれぞれ設けてもよい。
図9は、この実施形態のスライド機構を説明する図である。図9(a)は、第2実施形態の構成での形態の切り替えの様子を説明する図である。図9(b)は、本変形例の構成での形態の切り替えの様子を説明する図である。
まず、図9(a)に示すように、前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312がともに第2ユニット20aに設けられている場合、そのスライド量と同じ長さのガイド溝13を確保する必要がある。また、第1形態及び第2形態のそれぞれにおいて、前方ガイド部材311と後方ガイド部材312との間の距離は、d1で一定に保たれる。
一方、本変形例では、図9(b)に示すように、一対のガイド部材のうち、前方ガイド部材311が第1ユニット10aに設けられ、後方ガイド部材312が第2ユニット20aに設けられる。また、ガイド溝にあっては、前方ガイド部材311が挿入されるガイド溝24が第2ユニット20aに設けられ、後方ガイド部材312が挿入されるガイド溝13が第1ユニット10aに設けられる。また、本変形例においては、ガイド溝13とガイド溝24とが、ユニットの重なり方向に対して互いに重なり合う期間が存在する。
以上の構成により、第1ユニット10aと第2ユニット20aとは、ガイド溝13,24のガイド方向に沿って互いにスライド移動する。すなわち、第1ユニット10aは、前方ガイド部材311がガイド溝24に挿入された状態で、ガイド溝24のガイド方向に沿って第2ユニット20aに対してスライド移動する。第2ユニット20aは、前方ガイド部材312がガイド溝13に挿入された状態で、ガイド溝13のガイド方向に沿って第1ユニット10aに対してスライド移動する。
本変形例においても、前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312は、各々、ユニットの重なり方向に与えられる外力に応じて自身の弾性によりその方向に振動する構成である。また、かかる振動による変位量は、前方ガイド部材311及び後方ガイド部材312の方が、ガイド溝13,24に比べて大きい。
図9(a),(b)を対比すると、スライド移動が可能な距離は両構成で同じであるが、確保すべきガイド溝のガイド方向の長さは、図9(b)の方が短くて済む。これにより、1つの筐体におけるスライド溝の領域を減らすことができ、例えば、部品の配置などにおいて有利な場合があると考えられる。また、図9(b)に示す第1形態にあっては、前方ガイド部材311と後方ガイド部材312との間の長さがd2であり、第2実施形態の場合のd1よりも大きくすることができる。これにより、第1ユニット10aに対する第2ユニット20aの相対的な姿勢をより一層安定させることが可能である。
なお、本変形例において、前方ガイド部材311を第2ユニット20aに設け、後方ガイド部材312を第1ユニット10aに設けてもよい。
[変形例2]
上述した第1実施形態では、第2ガイド部材232を、第1ガイド部2321と第2ガイド部2322からなる一対の構成としていたが、単一の構成としてもよい。この場合であっても、第1実施形態と同様の作用により、携帯電話機1におけるスライド操作を円滑にすることができる。
図10は、スライド操作時のスライド機構の動作を説明する断面図である。図10は、図6に示すものと同じ方向の断面を表す。この構成であっても、ガイド部材23の姿勢がガイド溝13に対して相対的に傾いて、各ガイド部材23の前方側の一端が接触点L1,R1にてガイド溝13の縁に接触し、後方側の一端が接触点L2,R2にてガイド溝13の縁に接触する。これにより、スライド操作を妨げる摩擦力が生じた場合でも、ガイド部材23に対して、各接触点においてガイド溝13の縁から引き離される方向の力が作用する。
よって、上述した第1実施形態と同様の作用により、ガイド部材23とガイド溝13の縁との間の摩擦力が軽減され、滑らかなスライド操作は可能となる。
また、上述した第1実施形態や本変形例において、第2ガイド部材232を、ガイド方向に対してそれぞれ間隔を空けて設けられた、3つ以上のガイド部からなるようにしてもよい。このようにすれば、ガイド部材とガイド溝との接触点の数が更に増えるので、曲げモーメントに起因する回転力が分散され、図16(c)で説明したようなたわみはさらに抑制される。よって、滑らかなスライド操作の実現において更に好適であると考えられる。
[変形例3]
上述した第1実施形態のガイド部材23の構成を、以下のように変形してもよい。
図11,12は、本変形例の携帯電話機のスライド機構を説明する断面図である。図11,12は、図4と同じ方向の断面を表す図である。
図11に示すガイド部材23bのように、ヤング率が連続的に変化する単一の部材でガイド部材を構成してもよい。例えばABS樹脂とポリカーボネートの合成樹脂でガイド部材を構成するなどすると、ヤング率が異なる単一の部材を得ることができる。これにより、ガイド溝13に接する部分から、ユニットの重なり方向に対して筐体21側に近づくにつれてヤング率を連続的に小さくしたガイド部材を構成することができる。このように、ガイド部材を構成する部材の数は、1又は複数のどちらでもよい。要するに、ユニットの重なり方向に対して、筐体21に近いほどヤング率が小さくなる構成であればよい。
また、図12に示すガイド部材23cのように、ガイド溝13にそれぞれ接し、ガイド方向に互いに間隔を空けて設けられた第1ガイド部2321d及び第2ガイド部2322dが、それぞれ筐体21によって支持されてもよい。
また、上述した第1実施形態の構成において、筐体11と第1ガイド部材231とが一体成形される構成であってもよい。
[変形例4]
上述した第2実施形態のガイド部材31の構成を、以下のように変形してもよい。
ガイド部材31は、ユニットの重なり方向に伸縮すればよいから、材料の性質のみならず、その伸縮を実現するための機構を採用してもよい。
例えば、ユニットの重なり方向に対して伸縮可能となるように、バネなどの弾性部材をガイド部材に適用してもよいし、油圧により伸縮させる機構をガイド部材に適用してもよい。また、ゴムなどの伸縮性に優れた部材を、例えば金属を用いてユニットの重なり方向に挟むなどしてガイド部材の一部に組み込んで、伸縮性を得られるようにしてもよい。要するに、上述した第2実施形態のガイド部材は、ユニットの重なり方向の外力が与えられた場合に、それに応じて振動する(つまり、伸縮・圧縮を繰り返す)構成であればよい。また、ガイド部材は、前方ガイド部材及び後方ガイド部材の2つのみからなる態様に限定されない。つまり、図8で説明したような、各ガイド部材がそれぞれ独立して伸張・圧縮するという挙動が実現されるのであれば、ユニットからそれぞれ独立して突出する3つ以上のガイド部材が設けられてもよいと考えられる。
[変形例5]
上述した各実施形態において、下側に位置する第1ユニットにガイド部材を設け、上側に位置する第2ユニットにガイド溝を設ける構成に変形してもよい。
また、ガイド溝が設けられるユニットの表面は平面状に限定されるものではなく、例えば曲面状の部分が含まれていてもよい。また、ガイド溝においては、例えばカーブする部分が含まれていてもよく、線分状のみからなる構成に限定されない。
上述した第1実施形態では、第1ユニット10の筐体11の正面にガイド溝を設けていたが、側面にガイド溝が設けられてもよい。筐体11の側面は、図1の側面図に示される面であり、正面と側面とは法線方向が互いに直交する。この場合、ガイド溝13は、筐体11の対向する2つの側面にそれぞれ設けられる。一方、第2ユニット20は、第1ユニット10を側面から覆う構成となる。そして、ガイド溝にガイド部材が挿入されるように、その筐体にガイド部材23が設けられる。この構成であっても、ガイド部材23がガイド溝13の側面に接触した際に、図5に示したような作用を奏すれば、ガイド部材23をガイド溝13から引き離す方向の力が作用し、滑らかなスライド操作が実現される。
上述した各実施形態では、本発明のスライド式移動機構を備える携帯電話機について説明したが、本発明のスライド式移動機構を他の電子機器に適用してもよい。例えば、本発明のスライド式移動機構は、スマートフォンやPDA(Personal Digital Assistance)、携帯ゲーム機などの携帯型の電子機器に適用することができる。また、携帯型でない電子機器や電子機器以外のものに、本発明のスライド式移動機構を適用してもよい。
また、本発明のスライド式移動機構は、携帯電話機1のように筐体の短手方向にスライド移動する端末に限らず、図13の携帯電話機100のように正面の長手方向にスライド移動する端末に適用してもよい。つまり、筐体の外観の形状とガイド方向との関係は、前掲のものに限定されない。
1…携帯電話機、10,10a…第1ユニット、11,21…筐体、12…操作領域、13,24…ガイド溝、20,20a…第2ユニット、22…表示ディスプレイ、23,23b,23c,31…ガイド部材、231…第1ガイド部材、232…第2ガイド部材、2321…第1ガイド部、2322…第2ガイド部、311…前方ガイド部材、312…後方ガイド部材。

Claims (6)

  1. 第1ユニットと、当該第1ユニットに対して所定方向に重ねられる第2ユニットとを備え、
    前記第1ユニットにガイド溝が形成され、
    前記第2ユニットは、筐体から突出するガイド部材を有し、
    前記ガイド部材は、前記所定方向に対して前記第2ユニットの筐体に近づくほどヤング率が小さくなり、
    前記ガイド部材が前記ガイド溝に挿入された状態で、当該ガイド溝に沿って前記第2ユニットが前記第1ユニットに対してスライド移動する
    ことを特徴とするスライド式移動機構。
  2. 前記ガイド部材は、
    スライド移動するときに前記ガイド溝に接する部分と、当該部分よりも前記第2ユニットの筐体側に位置し、スライド移動するときに前記ガイド溝に接しない部分とを含み、前記ガイド溝に接する部分よりも接しない部分の方がヤング率が小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載のスライド式移動機構。
  3. 前記ガイド部材は、
    スライド移動するときに前記ガイド溝に接し、前記ガイド溝のガイド方向に沿って互いに間隔を空けて設けられる第1及び第2ガイド部を有している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスライド式移動機構。
  4. 前記ガイド部材は、
    前記ガイド溝のガイド方向に切断したときの断面の面積が、前記所定方向に対して前記第2ユニットの筐体に近づくほど小さくなるように構成される
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のスライド式移動機構。
  5. 記第1ユニットには、一対の前記ガイド溝が形成され、
    前記第2ユニットは、スライド移動するときに前記ガイド溝に各々挿入される一対の前記ガイド部材を有している
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のスライド式移動機構。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載のスライド式移動機構を備えることを特徴とする電子機器。
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