JP5384043B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5384043B2
JP5384043B2 JP2008164051A JP2008164051A JP5384043B2 JP 5384043 B2 JP5384043 B2 JP 5384043B2 JP 2008164051 A JP2008164051 A JP 2008164051A JP 2008164051 A JP2008164051 A JP 2008164051A JP 5384043 B2 JP5384043 B2 JP 5384043B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
magnetic field
coil
gradient magnetic
gradient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008164051A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010004910A5 (ja
JP2010004910A (ja
Inventor
孝之 小原
明 黒目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2008164051A priority Critical patent/JP5384043B2/ja
Publication of JP2010004910A publication Critical patent/JP2010004910A/ja
Publication of JP2010004910A5 publication Critical patent/JP2010004910A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5384043B2 publication Critical patent/JP5384043B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング(以下、MRIと称する)装置に係り、特に傾斜磁場の印加に伴う温度上昇を的確に予測することが可能なMRI装置に関する。
MRI装置は、撮影空間に均一な静磁場を発生するための静磁場発生装置と、撮影空間に傾斜磁場を発生するための傾斜磁場コイルと、撮影空間に高周波磁場を発生するための高周波コイルを備え、均一な静磁場空間に配置された被検者の検査部位へ高周波コイルから高周波磁場を印加し、検査部位から生じる核磁気共鳴(以下、NMRと称する)信号を検出し、それを画像化することで医用診断に有効な画像を得ている。傾斜磁場コイルは、NMR信号に位置情報を付与するため、直交する3軸方向に磁場強度を変化させた傾斜磁場を撮像空間に印加する。
例えば、MRI装置では、断層面(スライス)を特定する為のスライス選択用傾斜磁場、スライス内の二次元情報を得るための位相エンコード用傾斜磁場及び周波数エンコード用傾斜磁場の3つの傾斜磁場を印加する。これらの傾斜磁場は、傾斜磁場コイルに通電することにより発生するが、該通電によりコイル自身が発熱する。
特許文献1では、MRI装置における傾斜磁場コイルの発熱状態を予知し、発熱による故障を未然に防止する技術が開示されている。特に特許文献1記載の技術によれば、渦電流による発熱を、熱輸送に関する抵抗成分と、傾斜磁場波形を入力としてRFシールドの減衰時定数τにて規定された渦の強度の値を前記3軸の傾斜磁場それぞれについて計算し、その和として求めている。
特開2003−319919号公報
しかしながら、渦電流の発熱の計算のために、上記特許文献1では、X、Y、Zの3軸の傾斜磁場によって発生する渦電流を3軸それぞれ単独で計算して和と求めているが、実際にはX、Y、Zの3軸の傾斜磁場の内2以上を同時に印加する場合がある。そのような場合、場所によって2以上の傾斜磁場による渦電流の大きさが互いに強め合ったり、弱め合ったりする箇所があるが、特許文献1記載の従来技術ではそのような相互干渉は考慮されていない。
本発明の目的は、2方向以上の傾斜磁場を印加することによる渦電流の相互干渉に基づいて、より正確に傾斜磁場印加に伴う温度上昇を予測することが可能な磁気共鳴イメージング装置を提供することにある。
本発明によれば、撮影空間に、複数方向傾斜磁場を発生するための傾斜磁場コイルと、前記傾斜磁場の発生に伴う前記傾斜磁場コイルの温度変化を推定する温度変化推定手段と、備え前記温度変化推定手段は、2方向以上に発生された傾斜磁場がそれぞれ誘起する渦電流の間の相互干渉に基づいて、前記傾斜磁場の発生に伴う傾斜磁場コイルの温度変化を推定することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置が提供される。
本発明によれば、2方向以上の傾斜磁場を印加することによる渦電流の相互干渉に基づいて、より正確に傾斜磁場印加に伴う温度上昇を予測することが可能な磁気共鳴イメージング装置が提供される。
より具体的には、撮影前に精度良くコイルの到達温度を確認することができ、樹脂の変性温度付近に許容温度を設定することができる。よって、高い時間分解能を得るための高速撮像法において、より高い電力を供給することができると共に、傾斜磁場のスイッチング回数を単位時間に多くすることができるので、撮影時間を短くすることができる。また、複数の位置のうち、常にコイルの最高温度到達位置の温度を予測することができるので、傾斜磁場コイルの許容温度を超えず、温度超過による樹脂の変性を防止することができ、コイルの故障を防ぐことができる。
以下に、その具体的な構成及び方法を示す。
図1は実施例1に係るMRI装置のブロック図を示したものである。
MRI装置は、均一な静磁場空間を発生する磁石1により磁場の均一領域4を形成する。この静磁場に重ねて被検体の位置情報を与えるために、互いに直交する3軸方向に磁場
強度が線形に変化する傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル2が、磁石1よりも均一領域4
側に配置される。プロトンの共鳴周波数を持つ電磁波を送信するRFコイル3や、検査部位
のNMR信号を受信する受信コイル5が、傾斜磁場コイル2よりも均一空間側に配置される。また図に明示していないが、静磁場や傾斜磁場を補正するシムコイルを有する。
傾斜磁場コイル2には、それぞれX傾斜磁場電源6、Y傾斜磁場電源7、Z傾斜磁場電源8が接続されており、傾斜磁場コイル2と傾斜磁場電源6から8により傾斜磁場発生手段を構成している。また、RFコイル3には、高周波電力を供給する高周波送信器9が接続され、受信コイル5には受信した信号を増幅する高周波受信器10が接続されている。
傾斜磁場電源6から8、高周波送受信系9,10は、その動作を制御する為のPC11に接続されている。PC11は、高周波受信器によって増幅されたNMR信号に演算処理を施し、画像を構成する機能も有している。このPC11は、操作者が計測の条件、パルスシーケンスの選択等の設定画面を表示するモニタ12を備えている。
PC11には、傾斜磁場電源6から8、高周波送受信系9,10を制御しシーケンスなどの条件を格納している制御部100、と傾斜磁場コイルの温度を予測する温度予測部101と温度を計測する温度計測部102を有している。
PC11は、温度予測部101によって計算された予想到達温度Tと許容温度Tmaxを比較し、予想到達温度Tが許容温度Tmax以下であれば撮影を開始する。予想到達温度Tが許容温度Tmaxを超えているようであれば、条件の再設定の画面を表示するか、あとどれくらい待てば通電できるのか計算しその結果を表示する。
許容温度Tmaxは、樹脂の変性が起こらない温度に安全率を加味して設定する。もし、許容温度を超えた場合には、樹脂が変性することによって劣化し、傾斜磁場コイルの故障原因となる。そこで、温度予測部101によって計算される予想到達温度は、常に傾斜磁場コイルの最高温度位置を精度よく予測しなければならない。
次に、本発明において傾斜磁場コイルによる温度上昇を計算する際の一般的な考え方について説明する。
傾斜磁場コイルの温度上昇は、コイル発熱、冷却効率、渦電流発熱により決定される。コイル発熱は、コイル抵抗値とコイルに流れる電流等によって決定される。コイルは所
定の空間磁場分布を発生させるためにパターンを有しているが、X、Y、Z方向のどの傾斜磁場コイルでも、ほぼ軸対称に配置されている。よって、発熱分布も軸に対して対称に分布する。
冷却効率は、空冷の場合、空気の風量、温度などによって決定される。水冷の場合には、水量、水温、冷却管の配置、周囲の熱伝導率、表面放熱などによって決定される。冷却管の配置は、圧力損失や発熱分布等に基づいて設計するが、寸法の取り合い等からコイル全面に均等に配置することが難しいことが多い。そこで、Z軸傾斜磁場コイルに冷却機能を持たせる場合があり、その場合には軸対な冷却管配置となるが、水の流れる順番によって、軸対称な位置間でも温度に差が生じる。ただし、冷却効率の高い位置、もしくは低い位置は時間的には常に一定の場所になると考えられる。
渦電流による発熱は、傾斜磁場強度と傾斜磁場立ち上がり・立ち下がり時間、単位時間当たりのパルス数、傾斜磁場コイルやその周りに構成される導体の面積、導体抵抗によって決定される。ここで導体とは、傾斜磁場コイル自体のコイル導体の他、RFシールドなどの金属導体等がある。
渦電流は、傾斜磁場コイルによる傾斜磁場が導体位置に動磁場を発生させることにより生じる。特にコイル導体に渦電流が発生した場合には、図2に示すように、渦電流によって導体に流れる電流に偏りが生じる。ただし、図2において最も左側の図は、コイル導体に傾斜磁場を発生するために元々流れている電流、左から2番目の図は、コイル導体に誘起される渦電流、一番右側の図は、渦電流による効果を加えた結果、実際にコイル導体に流れる電流である。
この現象(渦電流が流れること)により、より少ない断面に高密度の電流を流さなければならなくなり、電流が流れる導体の断面面積があたかも少なくなったようになる。すなわち、コイルの抵抗値が増加した形となり、コイルが発熱しやすくなる。
更に、傾斜磁場のスイッチングが頻繁になった場合には、あたかも高周波電流を通電したようになり、表皮効果も発生し、コイルの発熱がさらに大きくなる。単軸に通電した場合は、コイルパターンに対応して渦電流分の発熱も分布するので、軸に対して対称な温度分布を示す。
しかし、X、Y、Zの内2軸以上に同時に通電した場合は、渦電流が強めあったり、弱めあったりする効果が加わる。例えば、X軸方向傾斜磁場コイルとY軸方向傾斜磁場コイルに同じタイミングで正のパルス電流を通電する場合の、立ち上がり過程を考える。それぞれは図3の示したような向きで磁場を発生する。すなわち、X軸方向傾斜磁場コイルでは、第1象限と第4象限で磁場の向きがプラスとなり、第2象限と第3象限が磁場の向きがマイナスになるのに対して、Y軸方向傾斜磁場コイルでは、第1象限と第2象限で磁場の向きがプラスとなり、第3象限と第4象限が磁場の向きがマイナスになる。
従って、第1象限と第3象限では、X軸方向傾斜磁場コイルとY軸方向傾斜磁場コイルで磁場の方向が同じなのに対し、第2象限と第4象限では、磁場の方向が異なっている。
よって、第1、3象限と第2、4象限では、渦電流の流れ方が異なっており、一方では渦電流の流れる方向が同じで強めあい、他方では渦電流の流れる向きが逆なので、弱めあう。
もし、コイル自身に流れる渦電流が相互作用をしないと考えた場合、ほぼ軸対称な温度分布を示す計算結果となる。しかしながら、実際には渦電流に相互作用が生じるため、軸対称な位置でも傾斜磁場コイルの温度に差が生じる。また、同じシーケンスであっても、通電軸の組み合わせが異なった場合には、最高温度位置が軸対称な他の位置に移動してしまう。さらに、シーケンスの種類によって、渦電流の相互作用の度合いが異なるので、それらに対応した温度予測を行う必要がある。
このためには、あらかじめ、渦電流の傾斜磁場軸間の干渉に対応したパラメータを設
定し、シーケンス毎にその値を変化させて温度予測を行うことが必要である。そのため、本発明に係るMRI装置は、撮影空間に均一な静磁場を発生するための静磁場発生装置と、撮影空間にX方向、Y方向、Z方向の3方向の傾斜磁場を発生するための傾斜磁場コイルと、撮影空間に高周波磁場を発生するための高周波コイルを備え、均一な静磁場空間に配置された被検者の検査部位へ高周波コイルから高周波磁場を印加し、検査部位から生じる核磁気共鳴(以下、NMRと称する)信号を検出し、それを画像化する信号処理部を備え、前記3方向の傾斜磁場の発生により生じる渦電流により発生する熱量を前記3方向それぞれについて推定する熱量推定手段を備えたMRI装置において、
前記熱量推定手段は、前記3方向のうち2方向以上の傾斜磁場を同時に発生した場合に、各方向間で生じる渦電流の相互干渉に基づいて、前記熱量を推定する。
また、前記MRI装置内に設定された複数の計算地点において、所望のシーケンスを実行した時に各計算地点において到達する到達温度を推定する到達温度推定手段と、前記複数の計測地点における到達温度が許容温度になるか判定する判定手段を備える。
また、前記到達温度推定手段は、前記所望のシーケンスを実行する前の各計算地点における初期温度に基づいて、前記到達温度を推定する。
以下、順に温度予測を実施するための具体的手順を説明する。
まず、設計・開発段階において、想定される通電条件に対して通電試験を行うことで各条件での最高温度を示す位置(以下、ヒートスポット)を特定する。前述したように傾斜磁場コイルの温度は、コイル発熱量、冷却量、渦電流発熱量により決定される。そこで、冷却水を流した状態で、傾斜磁場コイルに直流電流を通電し、コイル発熱量、および冷却量により決定される温度分布を測定する。これを傾斜磁場コイルのX、Y、Zの1軸ごとに行う。
続いて、冷却水を流した状態で、傾斜磁場コイルにパルス電流を通電し、渦電流発熱量、コイル発熱量、冷却量によって決定される温度分布を測定する。温度分布の測定には、たとえば、サーモグラフィーを用いることで広い面積を簡便に測定することができる。こちらも傾斜磁場コイルのX、Y、Zの1軸ごとに行う。
渦電流の発熱量は、電流の波高値と傾斜磁場の立ち上がり・立ち下がり時間、単位時間当たりのパルス数によって決定する。従って、直流電流とパルス電流通電時の通電量を同一にしておくことで渦電流のみの発熱を容易に確認することができる。すなわち、パルス電流通電時の温度測定結果から、直流電流通電時の温度測定結果を差し引く事により渦電流による発熱の温度分布を求めることができる。
次に、2軸同時にパルス電流を通電する。図2を使って説明したように軸対称な位置でも渦電流の影響により温度が異なってくる。そこで、通電条件(波高値、傾斜磁場立ち上がり・立ち下がり時間、単位時間あたりのパルス数、極性の組み合わせ、通電時間など)を変化させ下記に示す渦電流の相互作用のパラメータ(条件によって変化する)を決定する。
この場合の温度測定にもサーモグラフィーを用いることができる。しかし、より精度をあげるためにはヒートスポットに白金抵抗や熱電対等の温度センサーを貼り付けて測定することも可能である。その際には、高周波磁場の照射は行わない。
次に、渦電流の相互作用を考えて温度変化を予測するための温度予測式について説明する。コイル発熱による温度上昇(下降)ΔTcは、傾斜磁場コイルに供給された電力、熱抵抗などによって計算される飽和温度をTsat、コイルの熱時定数をkとすると下記(1)のように示すことができる。

ΔTc = Tsat (1 - exp(-t/k)) (1)

コイルの初期温度T0が周囲温度Taよりも高かった場合には、(1)式は下記(1)’のように示すことができる。

ΔTc = Tsat - (Tsat - (T0 - Ta))exp(-t/k) (1)'

コイルの発熱は、X、Y、Z軸それぞれ独立であると考えられるので、X軸通電による温度上昇(下降)ΔTx、Y軸通電による温度上昇ΔTy、Z軸通電位よる温度上昇(下降)ΔTzとすると下記(2)のように示すことができる。

ΔTc = ΔTx + ΔTy + ΔTz + (T0 - Ta)exp(-t/ki) (2)

kiは測定する場所もしくは、通電条件によって決定する。i=X,Y,Zのいずれかを選択する。
一方、渦電流発熱による温度上昇(下降)ΔTeは、波高値、立ち上がり・立ち下がり時間、導体抵抗、導体面積、導体の熱伝導値などから計算される飽和温度をTsate、導体に発生した渦電流の時定数をkeとすると、下記(3)のように示すことができる。
ΔTe = Tsate (1 - exp(-t/ke)) (3)

導体の初期温度T0eが周囲温度Taよりも高かった場合には、(3)式は下記(3)’のように示すことができる。

ΔTe = Tsate - (Tsate - (T0e - Ta))exp(-t/kei) (3)'

keiは測定する場所もしくは、通電条件によって決定する。i=X,Y,Zのいずれかを選択する。
渦電流発熱もXYZ軸の個々は独立であるが、強めあったり弱めあったりする。それらに基づいて、X軸通電による温度上昇(下降)ΔTxe、Y軸通電による温度上昇ΔTye、Z軸通電位よる温度上昇(下降)ΔTzeとすると下記(4)のように示すことができる。

ΔTe = αΔTxe + βΔTye + γΔTze (4)

(α、β、γは渦電流の相互作用に対応する数)
コイル発熱と渦電流発熱による発熱はそれぞれ独立であると考えられるので、到達予測温度Tは、下記(5)のように示すことができる。

T = ΔTc + ΔTe + Ta (5)
上記(1)から(5)式に温度データ、周囲温度、初期温度、波高値、傾斜磁場立ち上がり・立ち下がり時間などを代入し、各種条件を変えて、温度予測パラメータ(熱時定数、熱抵抗、導体の熱伝導、渦電流の時定数、渦電流の相互作用の定数など)を決定する。
この工程を、想定されるヒートスポットならびに各種条件ごとに行い、それぞれに対応した温度予測パラメータを決定する。
求めた温度予測パラメータは、温度予測式と共に温度予測部101に格納され、シーケンス、波高値、通電軸、傾斜磁場の立ち上がり・立ち下がり時間、単位時間あたりのパルス数、通電時間などの条件が入力された時点で、到達温度を計算することができる。
もし、連続して違うシーケンスを実行する場合には、前の通電条件から計算された到達温度を初期温度として、新たな到達温度を計算することができる。
実際の撮影における本発明のMRI装置の動作の一実施例について図4のフローチャートを用いて説明する。
フローチャートは、撮影における条件を入力されてから、温度予測計算を行い、撮影の判断を行い、撮影を実行する流れを示している。
(ステップ401)
まず、PCに、検査目的に適した撮影条件(パルスシーケンス)を入力する。
(ステップ402)
次に、温度予測部は、撮影条件が入力された時点で、各ヒートスポットにあらかじめ設置しておいた温度センサーでそれぞれ位置での温度を測定する。
(ステップ403)
測定した温度を初期温度として、ヒートスポット毎に到達温度Tを計算する。
(ステップ404)
この計算された到達温度Tと許容温度Tmaxを比較し、各地点において計算された到達温度Tのすべてが許容温度Tmaxを下回っている場合には、ステップ405へ移行する。1箇所でも上回っていれば、406へ移行する。
(ステップ405)
ステップ404において、各地点において計算された到達温度Tのすべてが許容温度Tmaxを下回っている場合には、撮影を開始する。
(ステップ406)
1箇所でも計算された到達温度Tが、許容温度Tmaxを上回っていた場合には、初期温度を周囲温度として、再度計算を実行する。すなわち、完全にコイルが冷えている場合でも、入力された条件が実行可能かを判定する。
(ステップ407)
その計算された到達温度T1と許容温度Tmaxを比較する。
(ステップ408)
到達温度T1のすべてが、許容温度Tmaxを下回っていた場合には、待ち時間を計算する。
(ステップ409)
計算した待ち時間を画面に表示する。
(ステップ410)
ステップ408で計算した待ち時間だけ待てるかを判断する。待てる場合には、待った後ステップ405へ移行し、撮影する。ステップ405では、待ち時間が0になった時点で、撮影を実行する。
(ステップ411)
一方、計算された到達温度T1が、許容温度Tmaxを超えていた場合、もしくは、待ち時間が長くそこまで待てない場合には、撮影条件の再設定を行う。再設定された条件から、ステップ403において温度予測部で再度到達温度を計算し、ステップ404において、許容温度Tmaxとの比較404を行う。この工程を繰り返し、通電できる状態であれば、実行する。
なお、温度予測が精度良く行うことができるので、402の温度計測をせずに初期温度そのものを計算等から求めても良い。また、410の条件の再設定画面では、奨励される通電条件を記載して操作者をアシストする機能を設けても良い。
以上、述べた形態に寄れば、通電条件によって、渦電流の相互作用に基づいて精度良く温度予測を行うことができるので、許容温度Tmaxに大きな安全率を設けなくとも、傾斜磁場コイルの温度が樹脂の変性を引き起こす温度まで上昇することはない。また、大きな安全率を設けた場合よりも、より高い時間分解能を持った高速撮像法を選択することができるので、撮影時間の短縮にもなる。
以上、本発明の具体的な実施形態について述べてきたが、上記の実施形態に限定されるものではなく、変形して実施する事ができる。
実施例1に係るMRI装置のブロック図。 渦電流によって導体に流れる電流に偏りが生じる偏り。 X軸方向傾斜磁場コイルとY軸方向傾斜磁場コイルに同じタイミングで正のパルス電流を通電する場合の、立ち上がり過程。 本発明のMRI装置の動作の一実施例についてのフローチャート。
符号の説明
100 制御部、101 温度予測部、102 温度計算部、401 パルスシーケンス入力、402 初期温度測定、403 到達温度T計算、405 撮影開始、408 待ち時間計算、409 待ち時間表示、411 条件再設定

Claims (5)

  1. 撮影空間に、複数方向傾斜磁場を発生するための傾斜磁場コイルと、
    前記傾斜磁場の発生に伴う前記傾斜磁場コイルの温度変化を推定する温度変化推定手段と、
    備え
    前記温度変化推定手段は、2方向以上に発生された傾斜磁場がそれぞれ誘起する渦電流の間の相互干渉に基づいて、前記傾斜磁場の発生に伴う傾斜磁場コイルの温度変化を推定することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記温度変化推定手段は、各方向の傾斜磁場が誘起する渦電流に基づく発熱によって生じる前記傾斜磁場コイルの温度変化を方向毎に推定し、該方向毎に推定した傾斜磁場コイルの温度変化に、前記渦電流の間の相互干渉の効果を反映して、前記傾斜磁場の発生に伴う傾斜磁場コイルの温度変化を推定することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記温度変化推定手段は、所望のシーケンスの実行によって、前記磁気共鳴イメージング装置内に設定された複数の計算地点の各々において到達する到達温度を推定し、
    前記複数の計算地点における到達温度が許容温度になるか判定する判定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記温度変化推定手段は、前記所望のシーケンスを実行する前の各計算地点における初期温度に基づいて、前記到達温度を推定することを特徴とする請求項3記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記複数の計算地点は、前記傾斜磁場コイル内部の複数の計算地点であることを特徴とする請求項3又は4記載の磁気共鳴イメージング装置。
JP2008164051A 2008-06-24 2008-06-24 磁気共鳴イメージング装置 Active JP5384043B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008164051A JP5384043B2 (ja) 2008-06-24 2008-06-24 磁気共鳴イメージング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008164051A JP5384043B2 (ja) 2008-06-24 2008-06-24 磁気共鳴イメージング装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010004910A JP2010004910A (ja) 2010-01-14
JP2010004910A5 JP2010004910A5 (ja) 2011-08-04
JP5384043B2 true JP5384043B2 (ja) 2014-01-08

Family

ID=41586091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008164051A Active JP5384043B2 (ja) 2008-06-24 2008-06-24 磁気共鳴イメージング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5384043B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6615530B2 (ja) * 2015-08-10 2019-12-04 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 磁気共鳴イメージング装置
JP6651330B2 (ja) * 2015-11-13 2020-02-19 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 磁気共鳴イメージング装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3343391B2 (ja) * 1993-04-12 2002-11-11 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 Mri装置
JP2000023939A (ja) * 1998-07-09 2000-01-25 Hitachi Medical Corp 磁気共鳴イメージング装置
JP3907182B2 (ja) * 2002-05-07 2007-04-18 株式会社東芝 磁気共鳴映像装置
JP4305736B2 (ja) * 2003-06-02 2009-07-29 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー 磁気共鳴撮影装置および温度情報生成方法
JP4469835B2 (ja) * 2006-12-11 2010-06-02 株式会社東芝 磁気共鳴映像装置
JP2009011476A (ja) * 2007-07-03 2009-01-22 Hitachi Medical Corp 磁気共鳴イメージング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010004910A (ja) 2010-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3907182B2 (ja) 磁気共鳴映像装置
JP5170540B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2012030051A (ja) 磁気共鳴イメージング装置、および、磁気共鳴イメージング方法
JP5096479B2 (ja) 磁気共鳴検査システムのクエンチの防止
JP5886024B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US20150123661A1 (en) Magnetic resonance imaging apparatus and imaging control method thereof
US9720066B2 (en) Magnetic resonance imaging apparatus and control method thereof
EP1482320A2 (en) Temperature stabilised shimming of an MRI system
JP5384043B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP6651330B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2009011476A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US20170160357A1 (en) Method and apparatus for eddy current field compensation in magnetic resonance tomography
JP2009034479A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4469835B2 (ja) 磁気共鳴映像装置
JP5060151B2 (ja) 磁場均一度調整装置、およびこれを用いた超伝導磁石装置、並びに磁気共鳴撮像装置
US9784810B2 (en) Magnetic resonance method and apparatus for quick detection of regions of modified temperature
US20220146607A1 (en) Magnetic resonance imaging apparatus and imaging management method
JP2008125928A (ja) シムトレイ温度制御装置を備えた磁気共鳴イメージング装置
JP3343391B2 (ja) Mri装置
JP2017192582A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH0856917A (ja) 勾配磁場発生方法及びmri装置
JP6181737B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2023067578A (ja) 磁気共鳴イメージング装置及びプログラム
JP2022076263A (ja) 磁気共鳴イメージング装置および撮像管理方法
JP4699744B2 (ja) Mri装置およびmri装置の画質改善方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110621

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130325

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131002

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5384043

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250