JP5384029B2 - MIS gate structure type HEMT device and method for manufacturing MIS gate structure type HEMT device - Google Patents
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Description
本発明は、MISゲート構造型のHEMT素子、特に、ノーマリオフ型のHEMT素子に関する。 The present invention relates to a MIS gate structure type HEMT device, and more particularly to a normally-off type HEMT device.
窒化物半導体は高い絶縁破壊電界および高い飽和電子速度を有することから次世代の高周波/ハイパワーデバイス用半導体材料として注目されている。特に、AlGaN/GaNやAlInN/GaNなどのIII族窒化物材料の積層構造は、窒化物材料特有の大きな分極効果(自発分極効果とピエゾ分極効果)により積層界面に高濃度の二次元電子ガスを蓄えることができる。これを利用した高電子移動度トランジスタ(HEMT)の開発が活発に行われている(非特許文献1および非特許文献2参照)。
Nitride semiconductors are attracting attention as semiconductor materials for next-generation high-frequency / high-power devices because they have a high breakdown electric field and a high saturation electron velocity. In particular, the layered structure of group III nitride materials such as AlGaN / GaN and AlInN / GaN generates a high concentration of two-dimensional electron gas at the layer interface due to the large polarization effect (spontaneous polarization effect and piezoelectric polarization effect) unique to nitride materials. Can be stored. Development of a high electron mobility transistor (HEMT) using this has been actively carried out (see Non-Patent
パワー用途に用いるトランジスタ素子(パワートランジスタ)においては、高耐圧と低オン抵抗を両立する事が望まれている。これに加え、フェールセーフならびに電源回路の簡素化・小型化のために、ゲート電圧を印加しない限り主電流が流れない、つまりは閾値電圧が正である、ノーマリオフ動作型のデバイスであることも一般には望まれている。 In transistor elements (power transistors) used for power applications, it is desired to achieve both high breakdown voltage and low on-resistance. In addition, in order to make fail-safe and power supply circuit simpler and more compact, it is generally a normally-off type device in which main current does not flow unless a gate voltage is applied, that is, the threshold voltage is positive. Is desired.
この閾値電圧の正側へのシフトを、AlGaN障壁層を薄層化することによって実現する技術はすでに公知である(非特許文献3および非特許文献4参照)。
A technique for realizing the shift of the threshold voltage to the positive side by thinning the AlGaN barrier layer is already known (see Non-Patent
例えばGaN系HEMTデバイスのようなnチャネルトランジスタをノーマリーオフ動作型のものとする場合、外部ノイズによる誤動作防止の観点から、ゲート電圧を0V近傍でなく3V以上印加しない限り、主電流が流れないことがより望ましい。つまりは、閾値電圧が+3V以上であることが望ましい。 For example, when an n-channel transistor such as a GaN-based HEMT device is of a normally-off operation type, the main current does not flow unless a gate voltage is applied in the vicinity of 3 V or more, not in the vicinity of 0 V, from the viewpoint of preventing malfunction due to external noise. It is more desirable. That is, it is desirable that the threshold voltage is + 3V or higher.
非特許文献1および非特許文献2には、ノーマリオン動作型で低いオン抵抗を示すGaN系HEMT素子が開示されているのみである。当然ながら、低オン抵抗で閾値電圧が+3V以上であるノーマリーオフ動作型のGaN系HEMT素子については、何らの開示も示唆もなされてはいない。
Non-Patent
また、非特許文献3および非特許文献4に開示されている手法でHEMT素子を形成する場合、AlGaN障壁層の薄層化のためにピエゾ効果が抑制されてしまい、十分に高い二次元電子ガス濃度が確保できず低オン抵抗にならないという問題がある。また、ゲート部にショットキー接合を用いるために、ショットキー障壁高さを超えるゲート電圧(高々+1.2V程度)を印加することができず、ノーマリオフデバイスの安全動作域といわれる+3V以上の閾値電圧を確保できないという問題もある。
Further, when the HEMT device is formed by the method disclosed in
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、特性の優れたノーマリーオフ動作型のHEMT素子を実現することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object thereof is to realize a normally-off operation type HEMT element having excellent characteristics.
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、ゲート電極と半導体層との間に絶縁層を備えるMISゲート構造型のHEMT素子であって、前記半導体層が、N型の導電型を有しかつ比抵抗が1×107Ωcm以上であるか、あるいはP型の導電型を有する、第1のIII族窒化物からなるベース層と、前記ベース層と前記絶縁層とに隣接形成されてなり、前記第1のIII族窒化物よりもバンドギャップが大きい第2のIII族窒化物からなる障壁層と、を備えることで、前記ベース層が前記障壁層との界面近傍に二次元電子ガス領域を有するとともに、ソース電極とドレイン電極とが前記障壁層の上に形成されてなり、前記半導体層においては、さらに、P型の導電型を有するP型化領域が、前記絶縁層の直下であって、前記ゲート電極を表面側から平面視した場合に前記ゲート電極に実質的に隠れる範囲内に、前記障壁層および前記二次元電子ガス領域を貫通するように備わり、前記P型化領域が、アクセプタとしてMgがドープされたGaNからなる主P型化領域と、前記主P型化領域に含まれるMgの拡散領域である副P型化領域とからなる、ことを特徴とする。
In order to solve the above problems, the invention of
請求項2の発明は、ゲート電極と半導体層との間に絶縁層を備えるMISゲート構造型のHEMT素子であって、前記半導体層が、N型の導電型を有しかつ比抵抗が1×107Ωcm以上であるか、あるいはP型の導電型を有する、第1のIII族窒化物からなるベース層と、前記ベース層と前記絶縁層とに隣接形成されてなり、前記第1のIII族窒化物よりもバンドギャップが大きい第2のIII族窒化物からなる障壁層と、を備えることで、前記ベース層が前記障壁層との界面近傍に二次元電子ガス領域を有するとともに、ソース電極とドレイン電極とが前記障壁層の上に形成されてなり、前記半導体層においては、さらに、P型の導電型を有するP型化領域が、前記絶縁層の直下であって、前記ゲート電極を表面側から平面視した場合に前記ゲート電極に実質的に隠れる範囲内に、前記障壁層よりも大きな厚みで備わり、前記P型化領域が、アクセプタとしてMgがドープされたGaNからなる主P型化領域と、前記主P型化領域に含まれるMgの拡散領域である副P型化領域とからなる、ことを特徴とする。
The invention of
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のMISゲート構造型のHEMT素子であって、前記絶縁層の膜厚をt(nm)とし、前記絶縁層を形成する物質の比誘電率をkとするときに、k/t≦0.85(nm−1)であることを特徴とする。 A third aspect of the present invention is the MIS gate structure type HEMT device according to the first or second aspect , wherein the thickness of the insulating layer is t (nm) and the ratio of the substances forming the insulating layer is When the dielectric constant is k, k / t ≦ 0.85 (nm −1 ).
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のMISゲート構造型のHEMT素子であって、前記第2のIII族窒化物がAlGaNであることを特徴とする。 A fourth aspect of the present invention is the MIS gate structure type HEMT device according to any one of the first to third aspects, wherein the second group III nitride is AlGaN.
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のMISゲート構造型のHEMT素子であって、前記ベース層は、前記第1のIII族窒化物としてGaNを用い、残留ドナーによる電子濃度が1×1012/cm3以下のN型の導電型を有する層として形成されてなる、ことを特徴とする。 A fifth aspect of the present invention is the MIS gate structure type HEMT device according to any one of the first to fourth aspects, wherein the base layer uses GaN as the first group III nitride and remains. It is formed as a layer having an N-type conductivity type with an electron concentration by donor of 1 × 10 12 / cm 3 or less.
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のMISゲート構造型のHEMT素子であって、前記ベース層と前記障壁層との間に、0.75nm以上1.5nm以下の厚みのAlNからなる層が挿入されてなる、ことを特徴とする。 A sixth aspect of the present invention is the MIS gate structure type HEMT device according to any one of the first to fifth aspects, wherein the base layer and the barrier layer are between 0.75 nm and 1.5 nm in length. A layer made of AlN having the following thickness is inserted.
請求項7の発明は、ゲート電極と半導体層との間に絶縁層を備えるMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法であって、a-1)所定の基板の上に、N型の導電型を有しかつ比抵抗が1×107Ωcm以上であるか、あるいはP型の導電型を有するベース層を、第1のIII族窒化物に所定のドーパントをドープさせることにより形成するベース層形成工程と、a-2)前記ベース層の上に、前記第1のIII族窒化物よりもバンドギャップが大きい第2のIII族窒化物を用いて障壁層を形成する障壁層形成工程と、を備えることにより、前記ベース層の前記障壁層との界面近傍に二次元電子ガス領域を形成する二次元電子ガス領域形成工程と、b-1)前記障壁層および前記ベース層の一部を除去したうえで、除去された部分を埋設するように、かつ上面が前記障壁層の上面と略連続するように、MgをドープさせつつGaNからなる主P型化領域を形成する主P型化領域形成工程と、b-2)主P型化領域にドープされたMgを活性化させる活性化処理を行う活性化工程と、を備え、前記主P型化領域と前記主P型化領域に含まれるMgの拡散領域である副P型化領域とからなるP型化領域を、前記ゲート電極を表面側から平面視した場合に前記ゲート電極に実質的に隠れることになる範囲内において形成するP型化領域形成工程と、c)前記半導体層の上面に前記絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、d)前記障壁層の上面の所定位置にソース電極とドレイン電極とを形成するとともに、前記絶縁層の上面の所定位置にゲート電極を形成する電極形成工程と、を備えることを特徴とする。
The invention of
請求項8の発明は、請求項7に記載のMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法であって、前記絶縁層形成工程においては、前記絶縁層の膜厚をtとし、前記絶縁層を形成する物質の比誘電率をkとするときに、ε/t≦0.85(nm−1)であるように前記絶縁層を形成することを特徴とする。
The invention according to
請求項9の発明は、請求項7または請求項8に記載のMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法であって、前記第2のIII族窒化物がAlGaNであることを特徴とする。 A ninth aspect of the invention is a method of manufacturing a MIS gate structure type HEMT device according to the seventh or eighth aspect of the invention, wherein the second group III nitride is AlGaN.
請求項10の発明は、請求項7ないし請求項9のいずれかに記載のMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法であって、前記ベース層形成工程においては、前記ベース層を、前記第1のIII族窒化物としてGaNを用い、残留ドナーによる電子濃度が1×1012/cm3以下のN型の導電型を有する層として形成する、ことを特徴とする。 A tenth aspect of the present invention is a method of manufacturing a MIS gate structure type HEMT device according to any one of the seventh to ninth aspects, wherein in the base layer forming step, the base layer is the first layer. GaN is used as the group III nitride, and is formed as a layer having an N-type conductivity type with an electron concentration of 1 × 10 12 / cm 3 or less due to a residual donor.
請求項11の発明は、請求項7ないし請求項10のいずれかに記載のMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法であって、前記ベース層形成工程と前記障壁層形成工程との間に、0.75nm以上1.5nm以下の厚みのAlNからなる層を形成するAlN層形成工程が挿入されてなる、ことを特徴とする。
The invention of
請求項12の発明は、MISゲート構造型のHEMT素子であって、請求項7ないし請求項11のいずれかの作製方法によって作製されたものである。
The invention of
請求項1ないし請求項12の発明によれば、ベース層と障壁層とのヘテロ接合界面近傍に二次元電子ガス領域を形成することで、アクセス部位、つまりはドレイン−ゲート間、ゲート−ソース間におけるアクセス抵抗が十分に小さいものとするとともに、ゲートの直下にP型化領域を形成して、いわゆる反転チャネル型のMISトランジスタ構造を有するようにすることで、低いオン抵抗を有するノーマリーオフ型のHEMT素子を実現することができる。 According to the first to twelfth aspects of the present invention, by forming a two-dimensional electron gas region in the vicinity of the heterojunction interface between the base layer and the barrier layer, an access site, that is, between the drain and the gate, between the gate and the source, is formed. The access resistance is sufficiently small, and a P-type region is formed immediately below the gate so as to have a so-called inversion channel type MIS transistor structure, thereby providing a normally-off type having a low on-resistance. The HEMT device can be realized.
特に、請求項3および請求項8の発明によれば、+3V以上という高い閾値電圧のノーマリーオフ型のHEMT素子を実現することができる。
In particular, according to the inventions of
<第1の実施の形態>
<HEMT素子の構成>
図1は、第1の実施の形態に係るHEMT素子10の構成を概略的に示す図である。図1(a)は、HEMT素子10の全体構成についての断面模式図である。図1(a)に示すように、本実施の形態に係るHEMT素子10は、概略的にみれば、基板1の上に、半導体層2と、絶縁層6と、ゲート電極7と、ソース電極8と、ドレイン電極9とを備える。すなわち、HEMT素子10は、半導体層2とゲート電極7との間に絶縁層6が形成されてなる、MISゲート構造を有する。また、半導体層2は、ベース層3と、障壁層4と、P型化領域5とを備える。
<First Embodiment>
<Configuration of HEMT element>
FIG. 1 is a diagram schematically showing the configuration of the
基板1としては、単結晶6H−SiC基板を用いるのが好適な一例であるが、結晶性の良好なベース層3や障壁層4などのIII窒化物半導体層を形成できるものであれば、材質に特に制限はない。すなわち、サファイア、SiC、Si、GaAs、スピネル、MgO、ZnO、フェライト等のなかから適宜に選択して用いればよい。
The
ベース層3と障壁層4とは、基板1の上にこの順に積層形成されてなる。ベース層3は、III族窒化物によって構成され、N型の導電型を有し、かつ1×107Ωcm以上という高い比抵抗を有する高抵抗層である。好ましくは、ベース層3は残留ドナーによる電子濃度が1×1012/cm3以下であるように形成されてなる。また、ベース層3は、数μm程度の厚みに、例えば3μm程度の厚みに形成されるのが好適な一例である。一方、障壁層4は、ベース層3を形成するIII族窒化物よりもバンドギャップが大きいIII族窒化物によって構成される、N型の導電型を有する層である。障壁層4は、数十nm程度の厚みに、例えば15〜25nm程度の厚みに形成されるのが好適な一例である。例えば、ベース層3がGaNによって構成され、障壁層4がAlxGa1-xN(0<x<1)によって構成されるのが好適な一例である。ただし、係る場合には、x≦0.5であるのが好ましい。x>0.5の場合には、障壁層4の表面状態が劣化するおそれがある。また、InpAlqGarN(0≦p≦1、0≦q≦1、0≦r<1、p+q+r=1)にて障壁層4を形成する態様であってもよい。
The
このようなベース層3と障壁層4とが積層形成されてなることで得られるヘテロ接合界面においては、自発分極およびピエゾ分極が生じ、これによってベース層3における両層の積層界面から数nm程度の範囲に、いわゆる二次元電子ガスが高濃度に蓄えられる。すなわち、二次元電子ガス領域3gが形成される。これにより、HEMT素子10においては、アクセス部位、つまりはドレイン−ゲート間、ゲート−ソース間におけるアクセス抵抗が十分に小さいものとなっている。
In the heterojunction interface obtained by laminating the
なお、半導体層2における良好な結晶性の確保を目的として、基板1と半導体層2(実際にはベース層3)との間に、数十nm程度の厚みのAlNからなるいわゆるバッファ層(図示せず)を設ける態様であってもよい。
For the purpose of ensuring good crystallinity in the
P型化領域5は、P型の導電型を有するように形成されてなる領域である。P型化領域5は、障壁層4および二次元電子ガス領域3gを貫通し、ベース層3にまで達するように、かつ、上面が障壁層4の上面と略連続するように、形成されてなる。別の見方をすれば、P型化領域5は、障壁層4よりも大きな厚みを有するように形成されてなるともいえる。
P-
また、P型化領域5は、ゲート電極7の下方であって、HEMT素子10を表面側(上面側)から平面視した場合に、P型化領域5の上面部分が実質的にゲート電極7に被覆されるように形成されてなる。
The P-
図1(b)は、図1(a)において円Pで囲んだ部分の近傍におけるHEMT素子10の断面模式図である。ただし、絶縁層6とゲート電極7の図示は省略している。P型化領域5は、図1(b)に示すように、主P型化領域5aと副P型化領域5bとから構成される。主P型化領域5aと副P型化領域5bとは、P型の導電型を有する点では共通するが、その成り立ちが異なっている。なお、図1(b)に示す主P型化領域5aと副P型化領域5bとのサイズの関係は、図示の都合上のものであって、実際の比率は異なる。
FIG. 1B is a schematic cross-sectional view of the
主P型化領域5aは、基板1の上にベース層3と障壁層4とが積層された積層構造部分の一部に、アクセプタとして作用させるべくMgを含んだGaNからなる領域を、障壁層4の上面側から埋設させるような態様で形成されてなる。これは、例えば、後述するように、いったん積層形成した障壁層4とベース層3の一部とをエッチングにより除去して凹部を形成したうえで、当該凹部において、アクセプタとして作用するMgをドープさせつつGaNからなる結晶を成長させることによって実現される。
The main P-
一方、副P型化領域5bは、主P型化領域5aの形成後、主P型化領域5aを構成するGaNに含有されたMgをアクセプタとして作用させるべく行われる活性化処理の過程で、主P型化領域5a内のMgが、周辺領域、つまりはベース層3および障壁層4としてN型の導電型を有するように形成されてなる領域に拡散することによって、該領域をP型化することで形成されてなる領域である。換言すれば、副P型化領域5bは、主P型化領域5aと周辺領域とのいわば実体構造上の界面(図1(a)にて矢印AR1にて示す箇所)よりも外周に存在する領域である。このように形成された副P型化領域5bとその外周領域との界面(図1(b)にて矢印AR2にて示す箇所)は、PN接合界面である。上述のように2つの界面が相異なる位置に存在することは、例えば図1に示すようなHEMT素子10の断面について、SEMやEDXもしくはToF−SIMSによる解析を行うことなどによって、確認することが可能である。
On the other hand, the sub-P-
P型化領域5は、Mg濃度が1×1018/cm3〜1×1020/cm3程度、例えば5×1019/cm3であり、ホール濃度が5×1017/cm3〜5×1018/cm3程度、例えば1×1018/cm3程度であるように形成されてなるのが好適である。
The P-
絶縁層6は、障壁層4およびP型化領域5の上面を被覆するように形成されてなる層である。絶縁層6は、例えばSiO2などの絶縁材料によって、数nm〜百nm程度の厚みに形成することができる。なお、後述するように、絶縁層6の膜厚と絶縁層6を形成する物質の比誘電率との関係によって、HEMT素子10における閾値電圧が定まることから、絶縁層6の膜厚および構成材料は、所望する閾値電圧が実現されるように選択されるのが好ましい。
The insulating
ゲート電極7は、絶縁層6の上面に形成されてなる。また、ソース電極8およびドレイン電極9は、絶縁層6の一部にコンタクトホールを設けたうえで、障壁層4に対してオーミック接触を有するように形成されてなる。ゲート電極7、ソース電極8、およびドレイン電極9は、Ti/Al/Ni/Auからなる多層電極として設けるのが好適な一例である。
The
<HEMT素子の動作および特性>
次に、上述のような構成を有するHEMT素子10の動作について説明する。図2は、HEMT素子10の動作状態を示す図である。
<Operation and characteristics of HEMT element>
Next, the operation of the
まず、図2(a)に示す、ゲート電圧VGおよびドレイン電圧VDが0のバイアスフリー状態(ソース電極8は接地(ソース電圧Vs=0))では、上述したように、ベース層3の障壁層4との界面近傍に二次元電子ガス領域3gが形成される。
First, in the bias free state (the
次に、ドレイン電極9にバイアス電圧を印加したとき(VD=+V)、図2(b)に示すようにゲート電圧VGが閾値電圧Vpよりも小さい場合(VG<Vp)は、P型化領域5から周辺へと空乏領域DRが広がり、ドレイン−ソース間に主電流は流れない。しかし、図2(c)に示すようにゲート電圧VGが閾値電圧Vp以上の場合(VG≧Vp)は、P型化領域5の表面近傍に厚みが10nm程度の反転チャネル領域5cが形成され、矢印AR3に示すように電子が移動することで、主電流IDが流れるようになる。
Next, when a bias voltage is applied to the drain electrode 9 (V D = + V), as shown in FIG. 2B, when the gate voltage V G is smaller than the threshold voltage V p (V G <V p ). The depletion region DR extends from the P-
すなわち、HEMT素子10においては、いわゆる反転チャネル型のMISトランジスタ構造が実現されてなる。
That is, the
図6および図7は、係るHEMT素子10について電気特性を評価した結果の一例を示す図である。図6に示す結果は、基板1として6H−SiC単結晶基板を用い、ベース層3として厚さ3μm、残留電子濃度が約5×1011/cm3で比抵抗が1×107Ωcm以上のGaN層を形成し、障壁層4として厚さ25nmのAl0.2Ga0.8N層を形成するとともに、絶縁層6としてのSiO2層の厚みを種々に違えて作製したHEMT素子10についてのもの(実施例1参照)である。また、図7に示す結果は、絶縁層6としてのSiO2層の厚みを5nmに定める一方で、ゲート長を種々に違えて作製したHEMT素子10についてのものである。図6および図7に示す結果は、低いオン抵抗を有し、かつ、高い閾値電圧を有するノーマリーオフ動作型のHEMT素子が実現されることを意味している。
6 and 7 are diagrams showing an example of the result of evaluating the electrical characteristics of the
特に、図6に示す結果からは、SiO2層の厚み(図6においてはSiO2膜厚と記載)を少なくとも5nm以上とした場合には、閾値電圧が+3V以上のHEMT素子10が実現されることがわかる。
In particular, from the results shown in FIG. 6, when the thickness of the SiO 2 layer (described as SiO 2 film thickness in FIG. 6) is at least 5 nm or more, the
なお、絶縁層6の膜厚をt(nm)とし、絶縁層6を形成する物質の比誘電率をkとするときに、
k/t≦0.85(nm-1) (式1)
なる関係をみたすようにすれば、+3V以上という高い閾値電圧Vpが実現されることが、本発明の発明者によって確認されている。例えば、絶縁層6に比誘電率が3.8〜4.0程度のSiO2を用いる場合であれば、約5nm以上の厚みに絶縁層6を形成することで、+3V以上という閾値電圧Vpが実現可能である。
When the thickness of the insulating
k / t ≦ 0.85 (nm −1 ) (Formula 1)
It is confirmed by the inventor of the present invention that a high threshold voltage V p of +3 V or higher is realized by satisfying this relationship. For example, when SiO 2 having a relative dielectric constant of about 3.8 to 4.0 is used for the insulating
しかも、図6および図7に示す結果によれば、係るHEMT素子10においては、HEMT素子の電気特性を特徴付ける、最大電流、最大相互コンダクタンス、オン抵抗、耐電圧、逆方向阻止時のリーク電流などについても、良好な値が得られている。このうち、オン抵抗は、4.5Ωmm〜5.3Ωmmであり、ノーマリーオン動作型のものと同程度に小さな値となっている。これは、十分な二次元電子ガス濃度の二次元電子ガス領域3gが形成されることで、アクセス部位におけるアクセス抵抗が充分に小さくなっていることによるものと解される。
Moreover, according to the results shown in FIGS. 6 and 7, in the
<HEMT素子の作製方法>
次に、上述のような優れた特性を実現する、本実施の形態に係るHEMT素子10の作製方法について説明する。なお、以下に示す作製方法は、あくまで例示であって、上述のような特性を有するHEMT素子10の作製方法は、これに限られるものではない。
<Method for Manufacturing HEMT Element>
Next, a manufacturing method of the
図3は、HEMT素子10の作製の流れを示す図である。以下、基板1として(0001)面方位の6HーSiC単結晶基板を用い、ベース層3としてGaN層を形成し、障壁層4としてAl0.2Ga0.8N層を形成し、絶縁層6としてSiO2層を形成する場合を例として説明する。また、以下においては、基板1を用いて多数個のHEMT素子10を同時に作製する場合を前提に説明する。
FIG. 3 is a diagram showing a flow of manufacturing the
図3に示す作製手順は、概略的に言えば、まず、ベース層3と障壁層4との積層によってヘテロ接合を形成した上で、該積層部分の一部を除去して代わりにP型化領域5を形成した上で、絶縁層および電極形成を行う、というものである。
The manufacturing procedure shown in FIG. 3 can be roughly described as follows. First, a heterojunction is formed by stacking the
まず、基板1の上に、公知の手法であるMOCVD(有機金属化学的気相成長)法によって、半導体層2を構成するベース層3と障壁層4とを順次にエピタキシャル形成する(ステップS1)。以下、これにより得られる積層構造体を、素子形成用基板と称する。
First, the
ベース層3は、例えば、MOCVD炉内のサセプタ上に基板1を載置した後、基板1を1000℃〜1200℃の間の所定温度、例えば1100℃にまで所定の雰囲気の下で昇温した状態で、TMGバブリングガスとNH3ガスをMOCVD炉内に導入することによって形成することができる。この際、基板1にベース層3を堆積する前に、数十nm〜数百nm程度の厚みのGaNもしくはAlNからなるいわゆるバッファ層(図示せず)を設けることもできる。なお、ここでは、基板1を載置するサセプタの温度(設定加熱温度)のことを、基板1の温度(基板温度)と称するものとする。
For example, after the
障壁層4は、上述のようにベース層3を形成した後、基板温度を保った状態で、TMA、TMG、NH3ガスをMOCVD炉内に導入することによって形成することができる。
The
素子形成用基板が得られると、まずは、個々のHEMT素子のサイズに応じてその表面を区画するための、素子分離処理を行う。係る処理は、本実施の形態に係るHEMT素子を実現するうえで原理的に必要とされる処理ではないので、その詳細な説明は省略するが、例えば、公知のフォトリソグラフィープロセスとRIE(反応性イオンエッチング)法とを用いて、各素子の境界位置に深さ400nm程度の溝部を形成すればよい。 When the element forming substrate is obtained, first, element separation processing is performed to partition the surface according to the size of each HEMT element. Such a process is not a process that is theoretically required for realizing the HEMT device according to the present embodiment, and therefore detailed description thereof is omitted. For example, a known photolithography process and RIE (reactivity) are omitted. A groove having a depth of about 400 nm may be formed at the boundary position of each element using an ion etching method.
次に、素子形成用基板の表面にP型化領域形成用のマスクパターンを形成すべく、マスク層11を成膜(ステップS2)する。マスク層11としては、厚さ数百nm程度のSiO2膜を形成するのが好適な一例である。マスク層11の成膜は、例えば、プラズマCVD法などの気相成長プロセスによって実現可能である。
Next, in order to form a mask pattern for forming a P-type region on the surface of the element formation substrate, a
そして、フォトリソグラフィープロセスを用いて、主P型化領域5aの上面部分となる箇所(ゲート電極7が形成された後に、ゲート電極7を表面側から平面視した場合にゲート電極7に実質的に隠れることになる範囲内)のみ、マスク層11を除去する(ステップS3)。これによって、P型化領域形成用のマスクパターンが得られたことになる。
Then, by using a photolithography process, a portion that becomes the upper surface portion of the main P-
次に、RIE法によって、マスク層11で被覆されていない箇所を対象とする除去加工(エッチング)を行うことで、凹部12を形成する(ステップS4)。凹部12は、少なくとも障壁層4および二次元電子ガス領域3gを貫通する程度の深さを有するものであることが必要である。上述したように、障壁層4は数十nm程度の厚みに形成されてなるものであり、二次元電子ガス領域3gはせいぜい数nm程度の厚みに形成されるものであるので、例えば、100nm前後の深さ(加工深さ)の加工を行えば十分であるといえる。
Next, a
このようにしてRIEによる加工が施されると、引き続き、P型化領域5を形成するための処理を行う(ステップS5)。
When processing by RIE is performed in this manner, processing for forming the P-
具体的には、まず、素子形成用基板を再びMOCVD炉内のサセプタに載置した後、1000℃〜1200℃の間の所定温度、例えば1100℃にまで所定の雰囲気の下で昇温した状態で、CP2Mg、TMGの各バブリングガスとNH3ガスをMOCVD炉内に導入する。ここで、RIE加工用のマスクとして用いたSiO2膜はそのまま選択エピタキシャル成長用のマスクとして作用する。すなわち、RIE加工によって形成されていた凹部12においてのみMgを含むGaNのエピタキシャル成長が起こる。これにより、主P型化領域5aが形成される。
Specifically, first, the element forming substrate is again placed on the susceptor in the MOCVD furnace, and then heated to a predetermined temperature between 1000 ° C. and 1200 ° C., for example, 1100 ° C. in a predetermined atmosphere. Then, each bubbling gas of CP 2 Mg and TMG and NH 3 gas are introduced into the MOCVD furnace. Here, the SiO 2 film used as a mask for RIE processing acts as a mask for selective epitaxial growth as it is. That is, epitaxial growth of GaN containing Mg occurs only in the
ただし、このままではMgがアクセプタとして十分に機能しないことから、Mgを活性化させるために、凹部12が埋められた後の素子形成用基板を500℃〜900℃の間の所定温度、例えば600℃にて、10分〜50分間、例えば、30分間加熱する熱処理(Mg活性化処理)を行う。係る主P型化領域5aの形成過程ならびにMg活性化処理の途中において、Mgが主P型化領域5aから周囲に拡散し、副P型化領域5bが形成されることになる。すなわち、主P型化領域5aと副P型化領域5bとからなるP型化領域5が形成されることになる。なお、図3においては、図示の都合上、主P型化領域5aと副P型化領域5bとは区別せず、単にP型化領域5のみを図示している。
However, since Mg does not function sufficiently as an acceptor as it is, the element forming substrate after the
P型化領域5を形成した後、ウェットエッチングによってマスク層11を除去する(ステップS6)。エッチャントとしては、例えば、バッファードフッ酸を用いるのが好適である。係るウェットエッチングによって、P型化領域5の上面と障壁層4の上面とが略連続した状態が得られる。
After forming the P-
次に、少なくともP型化領域5の上面を覆うように、P型化領域5と障壁層4との上に、絶縁層6としてのSiO2層を形成する(ステップS7)。SiO2層の形成は、例えば、プラズマCVD法などの気相成長プロセスによって実現可能である。
Next, an SiO 2 layer as an insulating
SiO2層を形成した後、フォトリソグラフィープロセスを用いて、SiO2層においてソース電極8、およびドレイン電極9の形成位置に、コンタクトホール13、14を形成する(ステップS8)。
After forming the SiO 2 layer, by a photolithography process, the
係るコンタクトホール13、14の形成後、ゲート電極7、ソース電極8、ドレイン電極9の形成を行う(ステップS9)。具体的には、まず、真空蒸着法とフォトリソグラフィープロセスとを用いて、各電極の形成位置にTi/Al/Ni/Au(膜厚はそれぞれ25/75/15/100nm)からなる金属パターンを形成する。次いで、ソース電極8および、ドレイン電極9のオーミック性を良好なものにするために、窒素雰囲気中で、600℃〜1000℃の間の所定の温度、例えば850℃にて、20秒〜120秒、例えば30秒間の熱処理を施す。
After the contact holes 13 and 14 are formed, the
以上のプロセスによって、本実施の形態に係るHEMT素子10が形成される。
Through the above process, the
なお、半導体層2の形成は、結晶性の良好な半導体層2を形成できる手法であれば、MOCVD法以外の手法で行う用にしてもよい。例えばMBE、HVPE、LPEなどの気相成長法や液相成長法の中から適宜に選択した形成手法を用いてもよいし、異なった成長法を組み合わせて用いてもよい。
The
以上、説明したように、本実施の形態によれば、高抵抗のベース層と障壁層とのヘテロ接合界面近傍に二次元電子ガス領域を形成することでアクセス部位、つまりはドレイン−ゲート間、ゲート−ソース間におけるアクセス抵抗が十分に小さいものとするとともに、ゲート直下にP型化領域を形成して、いわゆる反転チャネル型のMISトランジスタ構造を有するようにすることで、低いオン抵抗を有するノーマリーオフ型のHEMT素子を実現することができる。さらに、絶縁層の比誘電率と膜厚とが所定の関係をみたすようにすることで、+3V以上という高い閾値電圧のノーマリーオフ型のHEMT素子を実現することができる。 As described above, according to the present embodiment, by forming a two-dimensional electron gas region in the vicinity of the heterojunction interface between the high resistance base layer and the barrier layer, an access site, that is, between the drain and gate, The access resistance between the gate and the source is made sufficiently small, and a p-type region is formed immediately below the gate so as to have a so-called inversion channel type MIS transistor structure. A Mary-off type HEMT device can be realized. Furthermore, a normally-off HEMT element having a high threshold voltage of +3 V or higher can be realized by satisfying a predetermined relationship between the relative dielectric constant and the film thickness of the insulating layer.
<第2の実施の形態>
上述した第1の実施の形態においては、ベース層3をN型の導電型を有し、かつ1×107Ωcm以上という高い比抵抗を有する高抵抗層として形成する態様を示していたが、これに代わり、ベース層3をP型の導電型を有するIII族窒化物で構成するようにしてもよい。例えば、アクセプタとしてMgを含むGaNにてベース層3を構成するのがその一例である。この場合、室温での正孔濃度が1×1016/cm3〜1×1018/cm3程度で有るように、例えば2×1016/cm3程度であるように形成するのが好適である。
<Second Embodiment>
In the first embodiment described above, the
係るHEMT素子20は、全体構造としては、図1(a)に示した第1の実施の形態に係るHEMT素子10とほぼ同様の構造を有するので、各部位の詳細な説明は省略する。ただし、P型化領域5の構成態様は若干異なるものとなっている。
Since the
図4は、HEMT素子20におけるP型化領域の構成を模式的に示す図である。HEMT素子20においては、主P型化領域5aは第1の実施の形態に係るHEMT素子10と同様に形成されるものの、ベース層3がもともとP型の導電型を有するために、Mgの拡散領域としての副P型化領域5bは、主P型化領域5aと障壁層4との間にのみ形成されることになる。換言すれば、副P型化領域5bと障壁層4との間にのみ、PN接合界面が形成される(図4においては矢印AR4で示す)。
FIG. 4 is a diagram schematically showing the configuration of the P-type region in the
係るHEMT素子20の作製は、図3に示した第1の実施の形態に係るHEMT素子10の作製方法のステップS1におけるベース層3の形成に代えて、基板1を1000℃〜1200℃の間の所定温度、例えば1100℃にまで所定の雰囲気の下で昇温した状態で、CP2Mg、TMGの各バブリングガスとNH3ガスをMOCVD炉内に導入することによって形成することができる。
The
図12および図13は、HEMT素子20について電気特性を評価した結果の一例を示す図である。図12よび図13に示す結果はそれぞれ、ベース層3以外は図6および図7のそれぞれに特性を例示したHEMT素子10と同様に作製したHEMT素子についてのもの(実施例2参照)である。
12 and 13 are diagrams illustrating an example of the result of evaluating the electrical characteristics of the
図12に示す結果は、ベース層3がP型である場合でも、SiO2層の厚み(図12においてはSiO2膜厚と記載)を少なくとも5nm以上とした場合には、閾値電圧が+3V以上のHEMT素子が実現されることを意味している。また、図12および図13に示す結果によれば、HEMT素子20においても、HEMT素子の電気特性を特徴付ける、最大電流、最大相互コンダクタンス、オン抵抗、耐電圧、逆方向阻止時のリーク電流などの評価値についても、良好な値が得られている。これらの結果は、ベース層3がP型である場合でも、低いオン抵抗を有し、かつ、+3V以上という高い閾値電圧を有するノーマリーオフ動作型のHEMT素子が実現されることを示すものである。
The results shown in FIG. 12 show that even when the
従って、本実施の形態によれば、ベース層をP型の導電型を有するようにした場合であっても、ベース層と障壁層とのヘテロ接合界面近傍に二次元電子ガス領域を形成することでアクセス部位、つまりはドレイン−ゲート間、ゲート−ソース間におけるアクセス抵抗が十分に小さいものとするとともに、ゲート直下にP型化領域を形成して、いわゆる反転チャネル型のMISトランジスタ構造を有するようにすることで、低いオン抵抗を有するノーマリーオフ型のHEMT素子を実現することができる。さらに、絶縁層の比誘電率と膜厚とが所定の関係をみたすようにすることで、+3V以上という高い閾値電圧のノーマリーオフ型のHEMT素子を実現することができる。 Therefore, according to this embodiment, even when the base layer has a P-type conductivity type, the two-dimensional electron gas region is formed in the vicinity of the heterojunction interface between the base layer and the barrier layer. The access region, that is, the access resistance between the drain-gate and the gate-source is sufficiently small, and a P-type region is formed immediately below the gate so as to have a so-called inversion channel type MIS transistor structure. Thus, a normally-off type HEMT device having a low on-resistance can be realized. Furthermore, a normally-off HEMT element having a high threshold voltage of +3 V or higher can be realized by satisfying a predetermined relationship between the relative dielectric constant and the film thickness of the insulating layer.
<第3の実施の形態>
図5は、第3の実施の形態に係るHEMT素子30の構成を概略的に示す図である。なお、本実施の形態においては、第1の実施の形態に係るHEMT素子10の構成要素と同一の作用効果を奏する構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。HEMT素子30は、半導体層2とゲート電極7との間に絶縁層6を有するMISゲート構造を有してなる点においては、第1の実施の形態に係るHEMT素子10と同じであるが、ベース層3と障壁層4の間にAlNにて構成されるAlN層(AlNスペーサー層)31が挿入されてなる点で、相違する。
<Third Embodiment>
FIG. 5 is a diagram schematically showing the configuration of the
AlN層31は、二次元電子ガス領域3gが障壁層4へ部分的に浸漬することで生じる電子移動度の低下を抑制することを目的として挿入される層である。これにより、二次元電子ガス領域3gにおいてさらに高い移動度が得られ、アクセス抵抗のさらなる低減が実現される。係る目的を果たす観点から、AlN層31は、0.75nm以上1.5nm以下の厚みに形成されるのが好適である。
The
係るAlN層31の形成は、図3に示した第1の実施の形態に係るHEMT素子10の作製方法のステップS1におけるベース層3の形成と障壁層4の形成の間に、TMAのバブリングガスとNH3ガスをMOCVD炉内に導入することによって実現することができる。
The
図14および図15は、HEMT素子30について電気特性を評価した結果の一例を示す図である。図14よび図15に示す結果はそれぞれ、AlN層31を挿入形成した他は、図6および図7のそれぞれに特性を例示したHEMT素子10と同様に作製したHEMT素子についてのもの(実施例3参照)である。これらの結果は、AlN層31を形成することで、第1の実施の形態に係るHEMT素子10と同様に高い閾値電圧を有し、かつ、さらに特性の優れたHEMT素子が得られることを示している。
14 and 15 are diagrams illustrating an example of the result of evaluating the electrical characteristics of the
すなわち、本実施の形態によれば、ベース層と障壁層の間にAlN層を設けることで、高い閾値電圧を有し、より特性の優れたHEMT素子が得られることを示している。 That is, according to the present embodiment, it is shown that by providing an AlN layer between the base layer and the barrier layer, a HEMT element having a high threshold voltage and superior characteristics can be obtained.
(実施例1)
本実施例では、基板1として(0001)面方位の2インチ径6H−SiC基板を複数枚用意し、第1の実施の形態に係るHEMT素子10を、絶縁層6としてのSiO2膜の厚みとゲート長を種々に違えて作製した。SiO2膜の厚みは、2.5nm、5nm、7.5nm、10nmの4水準に設定した。そして、SiO2膜の厚みが5nmのものについては、ゲート長を0.1μm、0.2μm、0.5μm、1μmの4水準に設定した。他の厚みのものについては、ゲート長を0.2μmとした。また、いずれのHEMT素子10においても、ゲート幅は1mm、ソース−ゲート間隔は0.5μm、ゲート−ドレイン間隔は7.5μmとなるようにした。なお、半導体層2の形成は、あらかじめ行った予備実験にて定めた成長レート・組成等の条件に基づき行った。
Example 1
In this example, a plurality of 2 inch diameter 6H-SiC substrates having a (0001) plane orientation are prepared as the
まず、図3のステップS1に相当する処理として、MOCVD法により、半導体層2を構成するベース層3と障壁層4との形成を行った。
First, as a process corresponding to step S1 in FIG. 3, the
具体的には、はじめに基板1をMOCVD炉内に設置し、真空ガス置換した後、水素/窒素混合フロー状態の雰囲気を形成しサセプタ加熱によって1100℃まで昇温した。
Specifically, first, the
基板温度が1100℃に達すると、TMAバブリングガスとNH3ガスをMOCVD炉内に導入し、バッファ層としてのAlN層を200nmの厚みに形成した。 When the substrate temperature reached 1100 ° C., TMA bubbling gas and NH 3 gas were introduced into the MOCVD furnace, and an AlN layer as a buffer layer was formed to a thickness of 200 nm.
続いて、基板温度を1100℃に保ったまま、TMGバブリングガスとNH3ガスをMOCVD内に導入し、ベース層3としてのGaN層を3μmの厚みに形成した。なお、同条件で成長した単膜のGaN層を調べたところ、室温での残留電子濃度が約5×1011/cm3、比抵抗が1×107Ωcm以上のn型半導体層であることが確認された。
Subsequently, while maintaining the substrate temperature at 1100 ° C., TMG bubbling gas and NH 3 gas were introduced into the MOCVD, and a GaN layer as the
さらに、基板温度を1100℃保ったまま、TMA、TMG、NH3ガスをMOCVD炉内に導入し、障壁層4としてのAl0.2Ga0.8N層を25nmの厚みに形成した。
Further, while maintaining the substrate temperature at 1100 ° C., TMA, TMG, and NH 3 gas were introduced into the MOCVD furnace, and an Al 0.2 Ga 0.8 N layer as the
室温付近まで降温させた後、得られた素子形成用基板をNOCVD炉から取り出した。 After the temperature was lowered to around room temperature, the obtained element forming substrate was taken out from the NOCVD furnace.
この時点で、該素子形成用基板の一部を切断加工しホール測定を行った。その結果、シート抵抗が420Ω/□であり、電子移動度が1400cm2/Vs程度であった。 At this time, a part of the element forming substrate was cut and hole measurement was performed. As a result, the sheet resistance was 420 Ω / □, and the electron mobility was about 1400 cm 2 / Vs.
続いて、得られた素子形成用基板に対し、素子分離処理として、フォトリソグラフィープロセスとRIE法とによって各素子の境界位置に深さ400nm程度の溝部を形成した。 Subsequently, a groove portion having a depth of about 400 nm was formed at the boundary position of each element by photolithography process and RIE method as element separation processing on the obtained element formation substrate.
素子分離処理の後、ステップS2に相当する処理として、プラズマCVD法により、素子形成用基板上にマスク層11としてのSiO2膜を300nmの厚みに形成した。
After the element isolation process, as a process corresponding to step S2, a SiO 2 film as a
SiO2膜の形成後、フォトリソグラフィープロセスにより、ステップS3に相当する処理として、主P型化領域5aの上面部分となる箇所(ゲート電極7が形成された後に、ゲート電極7を表面側から平面視した場合にゲート電極7に実質的に隠れることになる範囲内)のみSiO2膜を除去した。これによって、P型化領域形成用のマスクパターンを得た。
After the formation of the SiO 2 film, a portion corresponding to the upper surface portion of the main P-
引き続き、ステップS4に相当する処理として、RIE法にてSiO2膜で被覆されていない箇所に凹部12の形成を行った。ここで、RIE加工深さは約100nmとした。
Subsequently, as a process corresponding to step S4, a
凹部12の形成後、ステップS5に相当する処理を行った。まず、素子形成用基板を再びMOCVD炉内のサセプタに載置し、真空ガス置換を行った後、水素/窒素フロー混合雰囲気を形成しつつサセプタ加熱によって基板を1100℃にまで昇温した。
After the formation of the
基板温度が1100℃に達すると、Cp2Mg、TMGの各バブリングガスとNH3ガスをリアクタ内に導入し、凹部12の部分にMgドープGaNからなる主P型化領域5aを形成した。室温付近まで降温させた後、素子形成用基板をMOCVD炉から取り出し、引き続いて、Mgの活性化処理として、窒素中600℃にて30分間の熱処理を施した。
When the substrate temperature reached 1100 ° C., Cp 2 Mg and TMG bubbling gases and NH 3 gas were introduced into the reactor, and the main P-
この時点において形成されてなるP型化領域5については、同条件で作製した素子形成用基板についてSIMS及びホール効果測定を行った結果から、Mg濃度が約5×1019/cm3、ホール濃度が1×1018/cm3程度であることがあらかじめ確認されている。
With respect to the P-
活性化処理の後、ステップS6に相当する処理として、マスク層11としてのSiO2膜をバッファードフッ酸を用いてエッチング除去した。
After the activation process, as a process corresponding to step S6, the SiO 2 film as the
さらに、ステップS7に相当する処理として、プラズマCVD法により絶縁層6としてのSiO2膜(比誘電率k=4)を形成した。
Further, as a process corresponding to step S7, an SiO 2 film (relative dielectric constant k = 4) as an insulating
SiO2膜を形成した後、ステップS8に相当する処理として、フォトリソグラフィープロセスを用いて、ソース電極8、ドレイン電極9の形成位置のSiO2膜をエッチング除去し、コンタクトホール13、14を形成した。
After the formation of the SiO 2 film, as a process corresponding to step S8, the SiO 2 film at the positions where the
コンタクトホール13、14の形成後、ステップS9に相当する電極形成処理を行った。まず、真空蒸着法とフォトリソグラフィープロセスを用いて、Ti/Al/Ni/Au(膜厚はそれぞれ25/75/15/100nm)からなる金属パターンをゲート電極7、ソース電極8、ドレイン電極9の各形成位置に形成し、その後、オーミック性を高めるために窒素中850℃にて30秒間の熱処理を施すことによって、各電極を得た。
After the contact holes 13 and 14 were formed, an electrode formation process corresponding to step S9 was performed. First, a metal pattern made of Ti / Al / Ni / Au (film thickness is 25/75/15/100 nm, respectively) is formed on the
以上によって、第1の実施の形態に係るHEMT素子10が得られた。また、作製したHEMT素子10について、ソース−ドレイン主電流経路に平行となるようへき開を施し、その破断面をSEM及びEDXにて観察したところ、主p型化領域5aの界面よりも外側に、pn接合界面が存在することが確認された。すなわち、Mgの拡散領域としての副P型化領域5bが形成されてなることが確認された。
As described above, the
さらに、係るHEMT素子10について電気特性の評価を可能とすべく、CVD法とフォトリソグラフィープロセスとを用いて、窒化シリコンのパッシベーション膜を形成後、各電極部にコンタクトホールを開け、ワイアボンディングを行った。
Further, in order to make it possible to evaluate the electrical characteristics of the
係る状態で、HEMT素子10の電気特性の評価を行った。具体的には、閾値電圧、最大電流、最大相互コンダクタンス、オン抵抗、耐電圧、逆方向阻止時のリーク電流を測定した。図6および図7は、係る電気特性の評価結果を一覧にして示す図である。これらの結果は、HEMT素子10が、低オン抵抗でかつ閾値電圧が正のノーマリーオフ動作型のHEMT素子として得られていることを示すものである。特に、図6より、SiO2膜を絶縁層として用いる場合、少なくとも絶縁層の厚みを5nm以上とすることで、+3V以上という高い閾値電圧を有するノーマリーオフ動作型のHEMT素子が実現されることがわかる。また、図7からは、ゲート長によらず、+3V以上という高い閾値電圧を有するノーマリーオフ動作型のHEMT素子が実現されることがわかる。
In this state, the electrical characteristics of the
(比較例1)
本比較例においては、ノーマリーオン動作型のHEMT素子を作製した。図8は、係るノーマリーオフ動作型のHEMT素子100の全体構成についての断面模式図である。HEMT素子100は、概略的にみれば、基板101の上に半導体層102を備え、該半導体層102の上に、ゲート電極107と、ソース電極108と、ドレイン電極109とを有する。また、半導体層102は、ベース層103と、障壁層104とを積層形成することで形成されてなる。半導体層102の上面の電極形成箇所以外の部分(アクセス領域部)には、保護層106が形成されてなる。
(Comparative Example 1)
In this comparative example, a normally-on operation type HEMT device was fabricated. FIG. 8 is a schematic cross-sectional view of the entire configuration of the normally-off operation
係るHEMT素子100の作製に際しては、ゲート長を0.1μm、0.2μm、0.5μm、1μmの4水準に設定した。また、いずれのHEMT素子においても、ゲート幅は1mm、ソース−ゲート間隔は0.5μm、ゲート−ドレイン間隔は7.5μmとなるようにした。
In manufacturing the
まず、素子形成用基板の作製およびその後の素子分離処理までは実施例1と同様に行った。すなわち、基板101として実施例1の基板1と同じ(0001)面方位の6H−SiC単結晶基板を用い、ベース層103および障壁層104をそれぞれ、実施例1のベース層3および障壁層4と同様に作製した。
First, the same processes as in Example 1 were performed until the fabrication of the element formation substrate and the subsequent element separation process. That is, a 6H—SiC single crystal substrate having the same (0001) plane orientation as that of the
その後、素子形成用基板の上にマスクとしてのSiO2膜を10nmの厚みに形成し、フォトリソグラフィープロセスによってゲート電極107、ソース電極108、ドレイン電極109の形成位置のSiO2膜をエッチングで除去することによってマスクパターンを形成した。
Thereafter, the SiO 2 film as a mask to form a thickness of 10nm on the substrate for device formation is removed the
マスクパターンの形成後、CVD法とフォトリソグラフィープロセスとを用いて、アクセス領域部にのみ、保護層106としてのSiN膜を300nmの厚みに形成した。
After the formation of the mask pattern, a SiN film as a
SiN膜の形成後、真空蒸着法とフォトリソグラフィープロセスとによって、Ti/Al/Ni/Au(膜厚はそれぞれ25/75/15/100nm)からなる金属パターンをソース電極108とドレイン電極109との形成位置に形成し、その後、ソース、ドレイン各電極のオーミック性を良好なものにするために窒素中850℃にて30秒間の熱処理を施すことによって、ソース電極108とドレイン電極109とを得た。
After the formation of the SiN film, a metal pattern made of Ti / Al / Ni / Au (film thickness is 25/75/15/100 nm, respectively) is formed between the
ソース電極108およびドレイン電極109の形成後、真空蒸着法とフォトリソグラフィープロセスとを用い、Pd/Au(膜厚はそれぞれ30/100nm)からなるショットキー性金属パターンをゲート電極107の形成位置に形成することで、ゲート電極107を得た。
After the
これにより、HEMT素子100が得られた。このHEMT素子100について、実施例1と同様に電気特性を評価した。図9は、係る電気特性の評価結果を一覧にして示す図である。図9に示す結果は、HEMT素子100がノーマリーオン動作型のHEMT素子として得られていることを示している。
Thereby, the
(実施例1と比較例1との対比)
図7に示す実施例1に係るHEMT素子10と、図9に示す比較例1に係るHEMT素子100とを、ゲート長が同じもの同士について対比すると、実施例1に係るHEMT素子10は、ノーマリーオン動作型のHEMT素子100と同程度の特性を有するとともに、+3.2Vという高い閾値電圧が実現されたものであるといえる。
(Contrast between Example 1 and Comparative Example 1)
When the
(比較例2)
本比較例においては、障壁層104の厚みを5、7.5、10nmの3水準に違えるとともに、障壁層104の厚みが5nmのものについてゲート長を実施例1と同様に4水準作製するようにした他は、比較例1と同様の手順にて、HEMT素子を作製した。
(Comparative Example 2)
In this comparative example, the thickness of the
なお、それぞれの作製条件によって素子形成用基板を作製した時点で、その一部を切断加工しホール測定を行った。その結果、障壁層104の厚みが5、7.5、10nmの場合のそれぞれのシート抵抗は順に1500、900、750Ω/□であり、それぞれの電子移動度は順に940、960、980cm2/Vs程度であった。
In addition, when the element formation substrate was manufactured according to each manufacturing condition, a part of the substrate was cut and hole measurement was performed. As a result, when the thickness of the
得られたHEMT素子について、実施例1と同様に電気特性を評価した。図10および図11は、係る電気特性の評価結果を一覧にして示す図である。図10および図11に示す結果は、障壁層の厚み(図10および図11においてはAlGaN膜厚として記載)が5nmのHEMT素子のみ、正の閾値電圧を有するノーマリーオフ動作型のHEMT素子として得られていることを示している。 The obtained HEMT device was evaluated for electric characteristics in the same manner as in Example 1. 10 and 11 are diagrams showing a list of evaluation results of the electrical characteristics. The results shown in FIGS. 10 and 11 show that only a HEMT device having a barrier layer thickness (described as an AlGaN film thickness in FIGS. 10 and 11) of 5 nm is a normally-off operation type HEMT device having a positive threshold voltage. It shows that it is obtained.
(実施例1と比較例2との対比)
図6および図7に示す実施例1に係るHEMT素子10と、図10および図11に示す比較例2に係るHEMT素子とを、ゲート長が同じもの同士について対比すると、実施例1に係るHEMT素子は、比較例2に係るHEMT素子よりも十分に高い閾値電圧を有するとともに、十分に低いオン抵抗を有してなることがわかる。また、最大電流や最大相互コンダクタンスについても実施例1に係るHEMT素子の方が高い値が得られていることもわかる。すなわち、実施例1に係るHEMT素子10は、障壁層を薄層化して作製するHEMT素子よりも良好な特性を有するノーマリーオフ動作型のHEMT素子であるといえる。
(Contrast between Example 1 and Comparative Example 2)
When the
(実施例2)
本実施例においては、ベース層3をP型の導電型を有するGaN層にて形成した他は、実施例1と同様の手順で、第2の実施の形態に係るHEMT素子20を作製した。
(Example 2)
In this example, the
本実施例におけるベース層3としてのGaN層の形成は、実施例1と同様に基板1を1100℃まで昇温させた後、Cp2Mg、TMGの各バブリングガスとNH3ガスをリアクタ内に導入することによって行った。GaN層の厚みは、1.5μmとした。なお、同条件で成長した単膜のGaN層を調べたところ、室温での正孔濃度が2×1016/cm3程度であることが確認された。
In the present embodiment, the GaN layer as the
なお、ベース層3および障壁層4を形成することによって得られた素子形成用基板について、後段の処理を実行する前にその一部を切断加工しホール測定を行った。シート抵抗が1500Ω/□であり、電子移動度が800cm2/Vs程度であった。
In addition, about the element formation board | substrate obtained by forming the
最終的に得られたHEMT素子20について、ソース−ドレイン主電流経路に平行となるようへき開を施し、その破断面をSEM及びEDXにて観察したところ、障壁層4の部分において、主p型化領域5aの界面よりも外側に、pn接合界面が存在することが確認された。すなわち、Mgの拡散領域としての副P型化領域5bが形成されてなることが確認された。
The finally obtained
また、得られたHEMT素子20について、実施例1と同様に電気特性を評価した。図12と図13とは、係る電気特性の評価結果を一覧にして示す図である。これらの結果は、HEMT素子20が、閾値電圧が正のノーマリーオフ動作型のHEMT素子として得られていることを示すものである。特に、図12より、ベース層3がP型の導電型を有してなる場合でも、実施例1の場合と同様に、SiO2膜を絶縁層として用いるのであれば少なくとも絶縁層の厚みを5nm以上とすることで、+3V以上という高い閾値電圧を有するノーマリーオフ動作型のHEMT素子が実現されることがわかる。また、図13からは、ゲート長によらず、+3V以上という高い閾値電圧を有するノーマリーオフ動作型のHEMT素子が実現されることがわかる。
The obtained
(実施例2と比較例2との対比)
図12および図13に示す実施例2に係るHEMT素子20と、図10および図11に示す比較例2に係るHEMT素子とを、ゲート長が同じもの同士について対比すると、実施例2に係るHEMT素子20の方が、最大電流や最大相互コンダクタンスについては劣っている。これは、電子移動度が小さいことに起因するものと解される。しかしながら、実施例2に係るHEMT素子は、比較例2に係るHEMT素子よりも十分に高い閾値電圧を有する。従って、動作の安定性、信頼性という観点からは、実施例2に係るHEMT素子20の方が、優れているものといえる。
(Contrast between Example 2 and Comparative Example 2)
When the
(実施例3)
ベース層3の形成と障壁層4の形成との間に、AlN層31の形成を行った他は、実施例1と同様の手順で、第3の実施の形態に係るHEMT素子30を作製した。AlN層31の形成は、ベース層3としてのGaN層の形成後、基板温度を1100℃保ったままで、TMAバブリングガスとNH3ガスをMOCVD炉内に導入することによって行った。AlN層31の厚みは1nmとした。
(Example 3)
A
また、ベース層3、AlN層31、および障壁層4を形成することによって得られた素子形成用基板について、後段の処理を実行する前にその一部を切断加工しホール測定を行った。その結果、シート抵抗が250Ω/□であり、電子移動度が2200cm2/Vs程度であった。
Moreover, about the element formation board | substrate obtained by forming the
得られたHEMT素子30について、ソース−ドレイン主電流経路に平行となるようへき開を施し、その破断面をSEM及びEDXにて観察したところ、主p型化領域5aの界面よりも外側に、pn接合界面が存在することが確認された。すなわち、Mgの拡散領域としての副P型化領域5bが形成されてなることが確認された。
The obtained
さらに、HEMT素子30について、実施例1と同様に電気特性を評価した。図14と図15とは、係る電気特性の評価結果を一覧にして示す図である。
Further, the electrical characteristics of the
係るHEMT素子30は、AlN層31を備えていない第1の実施の形態に係るHEMT素子10と同等の高い閾値電圧を有するとともに、オン抵抗がHEMT素子10よりも若干小さくなっている。また、最大電流や最大相互コンダクタンスは、HEMT素子10よりも若干大きくなっている。すなわち、本実施例に係るHEMT素子30は、第1の実施の形態に係るHEMT素子10よりも特性が優れているといえる。
The
(実施例4)
本実施例においては、障壁層4の組成およびその厚みを違えた他は、実施例1と同様の手順で、第1の実施の形態に係るHEMT素子10を作製した。ただし、絶縁層6としてのSiO2膜の厚みは5nmとし、ゲート長は0.2μmとした。その際には、ベース層3および障壁層4を形成することによって得られた素子形成用基板についてのシート抵抗の測定も併せて行っている。
Example 4
In this example, the
得られたHEMT素子10について、実施例1と同様に電気特性を評価した。図16は、係る電気特性の評価結果を、それぞれのHEMT素子10の障壁層4の組成、膜厚、シート抵抗と共に一覧にして示す図である。なお、図16には、実施例1で作製したHEMT素子10のうち、SiO2膜の厚みとゲート長とが同じものについての評価結果も併せて示している。
The obtained
図16からは、障壁層4をIII族窒化物にて形成するのであれば、その組成および膜厚を種々に違えても、実施例1と同様に、オン抵抗が小さく、かつ+3V以上という高い閾値電圧を有するHEMT素子10が実現されることがわかる。また、シート抵抗が小さいほど、最大電流や最大相互コンダクタンスが大きいことから、HEMT素子の特性はシート抵抗に依存するものであることもわかる。
From FIG. 16, if the
(実施例5)
本実施例においては、絶縁層6を構成する物質の種類(以下、絶縁膜種とも称する)およびその厚みを違えた他は、実施例1と同様にHEMT素子10を作製した。絶縁膜種は、SiO2膜と、SiNx膜と、Al2O3膜と、HfO2膜の4種である。なお、いずれの場合もゲート長は0.2μmとした。図17は、その際の絶縁膜種とその成膜方法、比誘電率、および、式1をみたすための最小の膜厚(小数第2位以下四捨五入)とを一覧にして示す図である。
(Example 5)
In this example, a
得られたHEMT素子10について、閾値電圧を評価した。図18は、それぞれの絶縁膜種にて絶縁層6を構成したHEMT素子10についての、絶縁層6の厚みと閾値電圧との関係を示す図である。
About the obtained
図18からは、絶縁膜種によらず、絶縁層6の厚みが大きくなるほど閾値電圧が大きくなることがわかる。そして、図17に示した最小膜厚以上の厚みに絶縁層6を形成することで、絶縁膜種によらず、+3V以上という高い閾値電圧を有するノーマリーオフ動作型のHEMT素子が実現されることがわかる。
FIG. 18 shows that the threshold voltage increases as the thickness of the insulating
1、101 基板
2、102 半導体層
3、103 ベース層
3g 二次元電子ガス領域
4、104 障壁層
5 P型化領域
5a 主P型化領域
5b 副P型化領域
5c 反転チャネル領域
6 絶縁層
7、107 ゲート電極
8、108 ソース電極
9、109 ドレイン電極
10、20、30、100 HEMT素子
11 マスク層
12 凹部
13、14 コンタクトホール
106 保護層
DR 空乏領域
1, 101
Claims (12)
前記半導体層が、
N型の導電型を有しかつ比抵抗が1×107Ωcm以上であるか、あるいはP型の導電型を有する、第1のIII族窒化物からなるベース層と、
前記ベース層と前記絶縁層とに隣接形成されてなり、前記第1のIII族窒化物よりもバンドギャップが大きい第2のIII族窒化物からなる障壁層と、
を備えることで、前記ベース層が前記障壁層との界面近傍に二次元電子ガス領域を有するとともに、
ソース電極とドレイン電極とが前記障壁層の上に形成されてなり、
前記半導体層においては、さらに、
P型の導電型を有するP型化領域が、前記絶縁層の直下であって、前記ゲート電極を表面側から平面視した場合に前記ゲート電極に実質的に隠れる範囲内に、前記障壁層および前記二次元電子ガス領域を貫通するように備わり、
前記P型化領域が、アクセプタとしてMgがドープされたGaNからなる主P型化領域と、前記主P型化領域に含まれるMgの拡散領域である副P型化領域とからなる、
ことを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子。 A MIS gate structure type HEMT device including an insulating layer between a gate electrode and a semiconductor layer,
The semiconductor layer is
A base layer made of a first group III nitride having an N-type conductivity type and a specific resistance of 1 × 10 7 Ωcm or more, or a P-type conductivity type;
A barrier layer made of a second group III nitride formed adjacent to the base layer and the insulating layer and having a larger band gap than the first group III nitride;
The base layer has a two-dimensional electron gas region in the vicinity of the interface with the barrier layer,
A source electrode and a drain electrode are formed on the barrier layer;
In the semiconductor layer,
A P-type region having a P-type conductivity is located immediately below the insulating layer and within a range substantially hidden by the gate electrode when the gate electrode is viewed from the surface side. Ri Sonawa to pass through the two-dimensional electron gas region,
The P-type region includes a main P-type region made of GaN doped with Mg as an acceptor, and a sub-P-type region that is a diffusion region of Mg contained in the main P-type region.
A MIS gate structure type HEMT device characterized by the above.
前記半導体層が、
N型の導電型を有しかつ比抵抗が1×107Ωcm以上であるか、あるいはP型の導電型を有する、第1のIII族窒化物からなるベース層と、
前記ベース層と前記絶縁層とに隣接形成されてなり、前記第1のIII族窒化物よりもバンドギャップが大きい第2のIII族窒化物からなる障壁層と、
を備えることで、前記ベース層が前記障壁層との界面近傍に二次元電子ガス領域を有するとともに、
ソース電極とドレイン電極とが前記障壁層の上に形成されてなり、
前記半導体層においては、さらに、
P型の導電型を有するP型化領域が、前記絶縁層の直下であって、前記ゲート電極を表面側から平面視した場合に前記ゲート電極に実質的に隠れる範囲内に、前記障壁層よりも大きな厚みで備わり、
前記P型化領域が、アクセプタとしてMgがドープされたGaNからなる主P型化領域と、前記主P型化領域に含まれるMgの拡散領域である副P型化領域とからなる、
ことを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子。 A MIS gate structure type HEMT device including an insulating layer between a gate electrode and a semiconductor layer,
The semiconductor layer is
A base layer made of a first group III nitride having an N-type conductivity type and a specific resistance of 1 × 10 7 Ωcm or more, or a P-type conductivity type;
A barrier layer made of a second group III nitride formed adjacent to the base layer and the insulating layer and having a larger band gap than the first group III nitride;
The base layer has a two-dimensional electron gas region in the vicinity of the interface with the barrier layer,
A source electrode and a drain electrode are formed on the barrier layer;
In the semiconductor layer,
A P-type region having a P-type conductivity is located immediately below the insulating layer and within a range that is substantially hidden by the gate electrode when the gate electrode is viewed from the surface side. also Ri Sonawa a large thickness,
The P-type region includes a main P-type region made of GaN doped with Mg as an acceptor, and a sub-P-type region that is a diffusion region of Mg contained in the main P-type region.
A MIS gate structure type HEMT device characterized by the above.
前記絶縁層の膜厚をt(nm)とし、前記絶縁層を形成する物質の比誘電率をkとするときに、
k/t≦0.85(nm −1 )
であることを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子。 A MIS gate structure type HEMT device according to claim 1 or 2,
When the thickness of the insulating layer is t (nm) and the relative dielectric constant of the material forming the insulating layer is k,
k / t ≦ 0.85 (nm −1 )
MIS gate structure type HEMT device, characterized in that at.
前記第2のIII族窒化物がAlGaNであることを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子。 A MIS gate structure type HEMT device according to any one of claims 1 to 3,
MIS gate structure type HEMT device, wherein the second group III nitride is AlGaN .
前記ベース層は、前記第1のIII族窒化物としてGaNを用い、残留ドナーによる電子濃度が1×10 12 /cm 3 以下のN型の導電型を有する層として形成されてなる、
ことを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子。 A MIS gate structure type HEMT device according to any one of claims 1 to 4,
The base layer is formed as a layer having an N-type conductivity type using GaN as the first group III nitride and having an electron concentration due to a residual donor of 1 × 10 12 / cm 3 or less.
A MIS gate structure type HEMT device characterized by the above.
前記ベース層と前記障壁層との間に、0.75nm以上1.5nm以下の厚みのAlNからなる層が挿入されてなる、
ことを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子。 A MIS gate structure type HEMT device according to any one of claims 1 to 5,
A layer made of AlN having a thickness of 0.75 nm or more and 1.5 nm or less is inserted between the base layer and the barrier layer.
A MIS gate structure type HEMT device characterized by the above.
a-1)所定の基板の上に、N型の導電型を有しかつ比抵抗が1×10 7 Ωcm以上であるか、あるいはP型の導電型を有するベース層を、第1のIII族窒化物に所定のドーパントをドープさせることにより形成するベース層形成工程と、
a-2)前記ベース層の上に、前記第1のIII族窒化物よりもバンドギャップが大きい第2のIII族窒化物を用いて障壁層を形成する障壁層形成工程と、
を備えることにより、前記ベース層の前記障壁層との界面近傍に二次元電子ガス領域を形成する二次元電子ガス領域形成工程と、
b-1)前記障壁層および前記ベース層の一部を除去したうえで、除去された部分を埋設するように、かつ上面が前記障壁層の上面と略連続するように、MgをドープさせつつGaNからなる主P型化領域を形成する主P型化領域形成工程と、
b-2)主P型化領域にドープされたMgを活性化させる活性化処理を行う活性化工程と、
を備え、前記主P型化領域と前記主P型化領域に含まれるMgの拡散領域である副P型化領域とからなるP型化領域を、前記ゲート電極を表面側から平面視した場合に前記ゲート電極に実質的に隠れることになる範囲内において形成するP型化領域形成工程と、
c)前記半導体層の上面に前記絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
d)前記障壁層の上面の所定位置にソース電極とドレイン電極とを形成するとともに、前記絶縁層の上面の所定位置にゲート電極を形成する電極形成工程と、
を備えることを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法。 A method of manufacturing a MIS gate structure type HEMT device including an insulating layer between a gate electrode and a semiconductor layer,
a-1) On a predetermined substrate, a base layer having an N-type conductivity and having a specific resistance of 1 × 10 7 Ωcm or more or having a P-type conductivity is formed on the first group III Forming a base layer by doping a nitride with a predetermined dopant; and
a-2) a barrier layer forming step of forming a barrier layer on the base layer using a second group III nitride having a band gap larger than that of the first group III nitride;
A two-dimensional electron gas region forming step of forming a two-dimensional electron gas region in the vicinity of the interface between the base layer and the barrier layer,
b-1) While removing part of the barrier layer and the base layer, while doping Mg so that the removed part is buried and the upper surface is substantially continuous with the upper surface of the barrier layer A main P-type region forming step for forming a main P-type region made of GaN;
b-2) an activation process for performing an activation treatment for activating Mg doped in the main P-type region;
A P-type region composed of the main P-type region and a sub-P-type region that is a diffusion region of Mg contained in the main P-type region when the gate electrode is viewed in plan from the surface side Forming a P-type region in a range that is substantially hidden by the gate electrode;
c) an insulating layer forming step of forming the insulating layer on the upper surface of the semiconductor layer;
d) an electrode forming step of forming a source electrode and a drain electrode at a predetermined position on the upper surface of the barrier layer, and forming a gate electrode at a predetermined position on the upper surface of the insulating layer;
A method of manufacturing a MIS gate structure type HEMT device characterized by comprising :
前記絶縁層形成工程においては、前記絶縁層の膜厚をtとし、前記絶縁層を形成する物質の比誘電率をkとするときに、
k/t≦0.85(nm −1 )
であるように前記絶縁層を形成することを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法。 A manufacturing method of a MIS gate structure type HEMT device according to claim 7 ,
In the insulating layer forming step, when the film thickness of the insulating layer is t and the relative dielectric constant of the material forming the insulating layer is k,
k / t ≦ 0.85 (nm −1 )
A method of manufacturing a MIS gate structure type HEMT device , wherein the insulating layer is formed as follows .
前記第2のIII族窒化物がAlGaNであることを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法。 A method for manufacturing a MIS gate structure type HEMT device according to claim 7 , wherein:
A method of manufacturing a MIS gate structure type HEMT device, wherein the second group III nitride is AlGaN .
前記ベース層形成工程においては、前記ベース層を、前記第1のIII族窒化物としてGaNを用い、残留ドナーによる電子濃度が1×10 12 /cm 3 以下のN型の導電型を有する層として形成する、
ことを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法。 We claim 7 A manufacturing method of a MIS gate structure type HEMT device according to any one of claims 9,
In the base layer forming step, the base layer is made of GaN as the first group III nitride, and has an N-type conductivity type with an electron concentration by a residual donor of 1 × 10 12 / cm 3 or less. Form,
A method of manufacturing a MIS gate structure type HEMT device characterized by the above.
前記ベース層形成工程と前記障壁層形成工程との間に、0.75nm以上1.5nm以下の厚みのAlNからなる層を形成するAlN層形成工程が挿入されてなる、
ことを特徴とするMISゲート構造型のHEMT素子の作製方法。 A method for manufacturing a MIS gate structure type HEMT device according to any one of claims 7 to 10,
Between the base layer forming step and the barrier layer forming step, an AlN layer forming step for forming a layer made of AlN having a thickness of 0.75 nm to 1.5 nm is inserted.
A method of manufacturing a MIS gate structure type HEMT device characterized by the above.
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