JP5382802B2 - 質量分析法を用いた生体分子の検出および定量 - Google Patents
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Description
多重化アッセイにおいて核酸を検出および定量するための現行の方法は、検出のために蛍光色素を利用するアッセイに特に限られている。例えば、Whiteは、TaqMAN(登録商標)アッセイを用いる多重化の問題を考察している(非特許文献1)。他の問題のなかでも、蛍光色素は、限られた多重化の選択肢しかもたらさず、プライマー伸長およびライゲーションベースのSNP分析、続いてユニバーサルPCRおよびチップ・アレイに対するハイブリダイゼーションを例えば用いることによって、これらの限界を克服しようとする現在利用可能な方法はしばしば、極めて時間を浪費するものである(例えば、1〜2日)。
本発明は一部は、核酸のような標的生体分子を特定および定量するため、ならびに標的生体分子配列、例えば、核酸配列またはヌクレオチド配列を検出するための方法を提供する。本発明の方法は、複数の標的核酸を、PCR後の酵素的処理を省いたままで、単一のサンプルまたは複数のサンプル中で同時に検出するために有益である。大セットの特有の、質量識別可能な生成物(MDP’s)を生成してもよく、これによって複数の標的核酸の同時の検出が可能になる。さらに本明細書で記載されるとおり、1つ以上の標的核酸を、標準的な増幅方法によって増幅して、ここでこの増幅プロセスがデテクター(detector)プローブを切断かつ分解し、これが質量分析法によって検出可能な特異的な質量識別可能な生成物を生じる。複数のMDPの検出によって、複数の標的核酸の特定および/または定量が可能になる。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
サンプル中の標的核酸配列を検出する方法であって、以下の工程:
(a)標的核酸を含むサンプルと、(i)3’末端および5’末端を備え、かつ該標的核酸の領域に相補的な配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー、ならびに(ii)3’末端および5’末端を備え、かつ該標的核酸配列の第二の領域に相補的な配列を含むデテクター・オリゴヌクレオチドとを接触させ、これによって(iii)ハイブリダイゼーション条件下で二重鎖の混合物であって、該オリゴヌクレオチドプライマーにおよび該デテクター・オリゴヌクレオチドにアニーリングされた該標的核酸を含む二重鎖混合物を形成し、その結果該オリゴヌクレオチドプライマーの3’末端が該デテクター・オリゴヌクレオチドの5’末端の上流である、工程と;
(b)工程(a)のサンプルを、該アニーリングされたデテクター・オリゴヌクレオチドまたはその少なくとも1つのフラグメントを切断および遊離するのに十分な条件下で切断剤に対して暴露させ、それによって1つ以上の質量識別可能な生成物を生成する工程と;(c)質量分析によって1つ以上の質量識別可能な生成物を検出し、それによって該サンプル中の該標的核酸配列の有無を検出する工程と、
を包含する、方法。
(項目2)
サンプル中の標的核酸配列を検出する増幅方法であって、以下の工程:
(a)該サンプルを含む増幅反応物に対して1セットのオリゴヌクレオチドプライマーを提供する工程であって、第一のプライマーが該標的核酸配列の一方の鎖における領域に相補的な配列を含み、第二のプライマーが該標的核酸配列の第二の鎖における領域に相補的な配列を含む、工程と
(b)該標的核酸配列の領域に相補的な配列を含む少なくとも1つのデテクター・オリゴヌクレオチドを提供する工程であって、ここで該デテクター・オリゴヌクレオチドが、工程(a)の該オリゴヌクレオチドプライマーによって結合される該標的核酸配列内でアニーリングし、それによって、アニーリングされた二重鎖を作製し、さらに、各々のオリゴヌクレオチドプライマーが、同じ核酸鎖にアニーリングされた任意のデテクター・オリゴヌクレオチドの上流の相補的なテンプレートに対してアニーリングするように選択される工程と;
(c)(i)該標的配列内に含まれるテンプレート核酸配列に対するオリゴヌクレオチドプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチドのアニーリング、ならびに(ii)該プライマーオリゴヌクレオチドの伸長、の増幅サイクル工程を可能にする条件下で、テンプレート依存性重合化剤として、5’→3’ヌクレアーゼ活性を有する酵素を使用して標的核酸配列を増幅する工程であって、該核酸増幅酵素がプライマー伸長生成物を合成し、一方で該核酸増幅酵素の該5’→3’ヌクレアーゼ活性が同時に、該デテクター・オリゴヌクレオチドおよびその相補的なテンプレート核酸配列を含むアニーリングされた二重鎖から質量識別可能な生成物を遊離させ、これによって1つ以上の質量識別可能な生成物を作製する工程と;
(d)質量分析法によって該1つ以上の質量識別可能な生成物を検出し、それによって該サンプル中の該標的配列の有無を検出する工程と、
を包含する、方法。
(項目3)
標的核酸を検出する方法であって、以下の工程:
(a)該標的核酸に対してオリゴヌクレオチドプライマーをアニーリングして、同じ標的核酸に対してデテクター・オリゴヌクレオチドをアニーリングする工程と;
(b)該デテクター・オリゴヌクレオチドの方向に該オリゴヌクレオチドプライマーを伸長するように酵素を導入する工程であって、該酵素が該デテクター・オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を切断しそれによってその少なくとも一部を遊離し、それによって1つ以上の質量識別可能な生成物を生成する工程と;
(c)質量分析計によって1つ以上の質量識別可能な生成物を検出する工程と;
を包含する、方法。
(項目4)
工程a)およびb)が単一の閉じた反応容器中で同時に行われる、項目1または3に記載の方法。
(項目5)
工程a)、b)およびc)が単一の閉じた反応容器中で同時に行われる、項目2に記載の方法。
(項目6)
上記デテクター・オリゴヌクレオチドが酵素によって伸長できない、項目2または3に記載の方法。
(項目7)
2つ以上の標的核酸が、単一の多重化反応で検出される、項目1、2または3に記載の方法。
(項目8)
2つ以上のデテクター・オリゴヌクレオチドが、多重化反応で2つ以上の標的核酸を検出するために用いられる、項目1、2または3に記載の方法。
(項目9)
上記標的核酸が、核酸の混合物を含む、項目1、2または3に記載の方法。
(項目10)
上記核酸の混合物が、母の核酸および胎児の核酸を含み、さらに核酸の該混合物が、妊娠雌性由来のサンプルから得られている、項目9に記載の方法。
(項目11)
上記第一のオリゴヌクレオチドの合成生成物に結合する第二のオリゴヌクレオチドが導入され、これによって引き続いて指数関数的増幅が生じ得る、項目3に記載の方法。
(項目12)
上記標的核酸が最初は一本鎖核酸分子である、項目11に記載の方法。
(項目13)
上記切断剤が5’→3’ヌクレアーゼ活性を有する、項目1に記載の方法。
(項目14)
上記酵素が5’→3’ヌクレアーゼ活性を有する、項目3に記載の方法。
(項目15)
上記酵素が標的核酸を増幅し得るポリメラーゼ活性を有する、項目3に記載の方法。
(項目16)
上記同じデテクター・オリゴヌクレオチド由来の2つ以上の質量識別可能な生成物が、質量分析法によって検出され、さらに該2つ以上の質量識別可能な生成物が、標的核酸に対応する質量特異的な検出サインを生じる、項目1、2または3に記載の方法。
(項目17)
上記デテクター・オリゴヌクレオチドが、上記標的核酸に非相補的であるヌクレオチドの配列を含む、項目1、2または3に記載の方法。
(項目18)
上記デテクター・オリゴヌクレオチドが、1つ以上のヌクレオシド修飾を含む、項目1、2または3に記載の方法。
(項目19)
上記ヌクレオシド修飾が1つ以上のロックド核酸(LNA)の組み込みである、項目18に記載の方法。
(項目20)
上記デテクター・オリゴヌクレオチドが検出部分を含む、項目1、2または3に記載の方法。
(項目21)
上記検出部分が、糖、タンパク質、抗体、化合物、質量タグ、蛍光タグ、チャージタグおよび疎水性タグからなる群より選択される、項目20に記載の方法。
(項目22)
上記1つ以上の質量識別可能な生成物が、遊離の際に固体支持体に結合し得る、項目1、2または3に記載の方法。
(項目23)
上記1つ以上の質量識別可能な生成物がその遊離後に増幅される、項目1、2または3に記載の方法。
(項目24)
上記デテクター・オリゴヌクレオチドが、上記標的核酸のメチル化状態に基づいてメチル化特異的配列に選択的に結合する、項目1、2または3に記載の方法。
(項目25)
上記検出が、MALDI−TOF MS、Tandem MS、ESI−TOF、ESI−イオントラップ、LC−MS、GC−MSおよびLOI−MSからなる群より選択される質量分析法によって行われる、項目1、2または3に記載の方法。
(項目26)
上記検出が、リアルタイムで行われる、項目1、2または3に記載の方法。
(項目27)
競合因子テンプレート核酸が導入され、さらに該競合因子テンプレート核酸が内部コントロールとして機能する、項目1、2または3に記載の方法。
(項目28)
上記サンプル中の上記標的核酸配列の量が決定される、項目1、2または3に記載の方法。
(項目29)
上記デテクター・オリゴヌクレオチドが、副溝結合部位を含む、項目1、2または3に記載の方法。
(項目30)
標的生体分子を検出するための方法であって、以下の工程:
(a)検出可能なプローブを、標的生体分子を含むサンプルに導入する工程であって、該検出可能なプローブが、標的生体分子に結合するか、そうでなければ接触し、さらに該検出可能なプローブが、テンプレート核酸として機能するオリゴヌクレオチドを含む工程と;
(b)該テンプレート核酸に対してオリゴヌクレオチドプライマーをアニーリングし、同じテンプレート核酸に対してデテクター・オリゴヌクレオチドをアニーリングする工程と;
(c)該デテクター・オリゴヌクレオチドの方向に該オリゴヌクレオチドプライマーを伸長するように酵素を導入する工程であって、該酵素が該デテクター・オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を切断しそれによってその少なくとも一部を遊離し、それによって1つ以上の質量識別可能な生成物を生成する工程と;
(d)質量分析計によって該1つ以上の質量識別可能な生成物を検出する工程と;
を包含する、方法。
(項目31)
2つ以上の検出可能プローブが、工程(a)に導入される、項目30に記載の方法。
(項目32)
上記検出可能なプローブが標的生体分子に特異的に結合される、項目30に記載の方法。
(項目33)
上記2つ以上の検出可能プローブが上記標的生体分子と接触するとき、該検出可能なプローブは、連結してテンプレート核酸を形成するオリゴヌクレオチドを含む、項目31に記載の方法。
(項目34)
標的核酸配列を検出する方法であって、質量識別可能な生成物を含む核酸サンプルを質量分析計によって分析する工程を包含し、ここで該質量識別可能な生成物は、(a)標的核酸に対してオリゴヌクレオチドプライマーをアニーリングし;(b)同じ標的核酸に対してデテクター・オリゴヌクレオチドをアニーリングし;そして(c)該標的核酸と、該オリゴヌクレオチドプライマーを該デテクター・オリゴヌクレオチドの方向に伸長する酵素とを接触させることによって生じ、ここで:
該デテクター・オリゴヌクレオチドまたはその一部は、該標的核酸配列に対して相補的であり、
該酵素は、該デテクター・オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を切断しそれによってその少なくとも一部を遊離し、それによって1つ以上の質量識別可能な生成物を生成し;
それによって該標的核酸配列が、質量識別可能な生成物を質量分析法によって特定することによって検出される、方法。
(項目35)
質量識別可能な生成物を含む核酸サンプルを質量分析法によって分析する工程を包含する、標的核酸配列を検出する方法であって、ここで該質量識別可能な生成物が、(a)標的生体分子と、検出可能なプローブが該標的生体分子に特異的に結合する条件下で、テンプレート核酸として機能するオリゴヌクレオチドを含む該検出可能なプローブとを接触させ;(b)該テンプレート核酸に対してオリゴヌクレオチドプライマーをアニーリングし;(c)該同じテンプレート核酸に対してデテクター・オリゴヌクレオチドをアニーリングし;そして(d)該テンプレート核酸と、該オリゴヌクレオチドプライマーを該デテクター・オリゴヌクレオチドの方向に伸長する酵素とを接触させることによって生じ、ここで:
該デテクター・オリゴヌクレオチドまたはその一部は、標的核酸配列に対して相補的であり、
該酵素は、該デテクター・オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を切断しそれによってその少なくとも一部を遊離し、それによって1つ以上の質量識別可能な生成物を生成し;
それによって該標的核酸配列が、質量識別可能な生成物を質量分析法によって特定することによって検出される、方法。
(項目36)
上記第一のオリゴヌクレオチドの合成生成物に対して結合する第二のオリゴヌクレオチドが導入され、これによって引き続いて指数関数的増幅が生じ得る、項目34または35に記載の方法。
本発明は、現行の核酸検出および定量方法を上回るいくつかの利点、例えば、多重化の増大、アッセイ簡便性、はやいサイクリング時間、およびPCR後処理なしなどをもたらす。現行の方法はしばしば、固相精製、移動および洗浄工程、ならびにPCR後の酵素反応を含む多段階の反応を要し、この全てが全体のアッセイ時間および費用を増大させ、それによって方法の適用性が制限される。例えば、TaqMan−ベースのQPCR方法は、それらが色素を用いることによって制限されるが、本発明の方法は各々のアッセイについて示される固有の検出特徴の数で制限されるだけである。これによって、有限な質量範囲にまたがるMDPの一義的な検出が可能になる。
「サンプル」という用語は、本明細書において用いる場合、核酸を含む試料または培養物(例えば、微生物培養物)を包含する。「サンプル」という用語はまた、生物学的サンプルおよび環境サンプルの両方を包含するものとする。サンプルは、合成由来の試料を含んでもよい。生物学的サンプルとしては、全血、血清、血漿、臍帯血、絨毛膜絨毛、羊水、脳脊髄液、脊髄液、洗浄液(例えば、気管支肺胞洗浄液、胃液、腹膜液、管洗浄液、耳洗浄液、関節鏡検査洗浄液)、生検サンプル、尿、便、喀痰、唾液、鼻粘膜、前立腺液、精液、リンパ液、胆汁、涙液、汗、母乳、乳汁、胚細胞、および胎児細胞が挙げられる。好ましい実施形態では、この生物学的サンプルは血液であり、さらに好ましくは血漿である。本明細書において用いる場合、「血液」という用語は、慣習的に規定されるとおり、全血または血液の任意の画分、例えば、血清および血漿を包含する。血漿とは、抗凝血剤で処置した血液の遠心分離から生じる全血の画分をいう。血清とは、血液サンプル凝固後に残る液体の水様の部分をいう。環境的サンプルとしては、環境物質、例えば、表面物質、土壌、水および工業的サンプル、ならびに食物および乳加工の機器、装置、装備、用具、破棄可能および破棄不能な物品から得られるサンプルが挙げられる。これらの例は本発明に適用可能なサンプルのタイプを制限すると解釈されるべきではない。
本発明は部分的には、質量分析法によって検出されるべきハイブリダイゼーションプローブを使用する定量的増幅プロセス、ならびに合成かつヌクレアーゼ活動し得る単一の酵素を含む反応に関連する。対照的に、いずれかに記載される特定の定量的増幅適用は、(a)質量分析以外の方法によって検出される検出標識、例えば、蛍光タグを含むハイブリダイゼーションプローブ(例えば、米国特許第5,210,015号を参照のこと)、または(b)非増幅ベースの方法において切断構造を切断するために使用される複数の切断剤(例えば、米国特許第5,719,028号を参照のこと)を要する。本明細書に記載される実施形態では、デテクター・オリゴヌクレオチドは、テンプレートを増幅するプライマーとともに増幅反応物中に含まれる。さらに、デテクター・オリゴヌクレオチドまたはそのフラグメントは、多重化の増強レベルを可能にする質量分析法によって検出される。ある実施形態では、このデテクター・オリゴヌクレオチドは、修飾されており、他の実施形態では、このデテクター・オリゴヌクレオチドは未修飾である。この増幅条件、酵素特性、デテクター・オリゴヌクレオチド特性、デテクター・オリゴヌクレオチド結合特性および質量識別可能な生成物検出方法は、本明細書において以降にさらに詳細に記載される。
一実施形態では、本明細書に記載の方法は、多重化方式で正確かつ鋭敏な核酸分析を可能にする、改変された定量的増幅方法を使用する。米国特許第4,683,195号、および同第4,683,202号(MullisおよびMullisら)に記載されるようなポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、クローニングも精製もなしに、ゲノムDNAの混合物中で標的配列のセグメントの濃度を増大するための方法を記載する。PCRを用いれば、標的の濃度を容易に検出可能なレベルまで直接増大し得る。この標的配列を増幅するためのプロセスは、二本鎖標的配列のそれぞれの鎖に相補的であるモル過剰の2つのオリゴヌクレオチドプライマーを、所望の標的配列を含むDNA混合物に対して導入する工程を包含する。この混合物は変性され、次いでハイブリダイズされる。ハイブリダイゼーション後、このプライマーは、ポリメラーゼで伸長されて、相補的な鎖が形成される。変性、ハイブリダイゼーション、およびポリメラーゼ伸長の工程を必要なたびに繰り返して、所望の標的配列の比較的高濃度のセグメントを得る。
オリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブは、任意の適切な方法、例えば、当業者に周知であるリン酸トリエステルおよびリン酸ジエステルを用いる方法などを用いて調製され得る。ある実施形態では、1つ以上の検出部分がデテクター・オリゴヌクレオチドに含まれる。このオリゴヌクレオチドはまた、塩基部分、糖部分、またはリン酸骨格で、例えば、副溝・バインダーまたはインターカレート剤を用いて修飾されてもよい。
本発明は、検出可能な質量識別可能な生成物を分解および遊離する切断剤の使用を組み込む。異なるタイプの核酸を切断するために用いられ得る、いくつかのヌクレアーゼが当該分野で公知である。例えば、二本鎖DNAを切断し得るヌクレアーゼ(例えば、DNAseIおよびエキソヌクレアーゼIII)、または一本鎖DNAを切断し得るヌクレアーゼ(例えば、ヌクレアーゼS1)が利用される。ヌクレアーゼとしては、単にヌクレアーゼとして機能する酵素、およびヌクレアーゼ活性を含む多機能酵素、例えば、5’ヌクレアーゼ活性を有するTaqポリメラーゼのようなDNAポリメラーゼなどが挙げられる。種々の細菌種由来の、または設計された変異体に由来するTaqポリメラーゼのいくつかの誘導体(核酸ハイブリッドの特定の構造を切断する)が公知である(Kaiserら、J.Biol.Chem.274:21387〜21394(1999);Lyamichevら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 96:6143〜6148(1999);Maら、J.Biol.Chem.275:24693〜24700(2000))。例えば、特異的な核酸構造でのみ切断するCleavase(商標)酵素(Third Wave Technologies)が開発されている。好ましい実施形態では、切断剤は、ポリメラーゼ活性およびヌクレアーゼ活性を有する酵素であり、ここでは質量識別可能な生成物が生成されながら標的核酸が指数関数的に増幅される。
本発明のデテクター・オリゴヌクレオチドは、任意の安定なサイズであってもよく、代表的には、約6〜約100ヌクレオチド、さらに好ましくは約6〜約80ヌクレオチド、それより頻繁には約10〜約40ヌクレオチドの範囲である。デテクター・オリゴヌクレオチドの正確な配列および長さは、部分的には、それが結合する標的ポリヌクレオチドの性質に依存する。この結合の位置および長さは、特定の実施形態について、適切なアニーリングおよび融解の物性を得るように変化されてもよい。このようなデザインの選択を行うための手引きは、多くの当該分野で認識される引用文献に見ることができる。デテクター・オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションを、標的核酸を増幅するためのプライマーを用いる標的配列の増幅と組み合わせれば、サンプル中の標的核酸配列の量の定量的な決定が得られる。好ましい実施形態では、このデテクター・オリゴヌクレオチドは、非延長性であり(例えば、3’ジデオキシヌクレオチドの導入を通じて)、それによって、増幅のアーチファクトの可能性が減る。
ある実施形態では、デテクター・オリゴヌクレオチドの分解を、構造中の核酸の1つ以上が標的から解離され得る条件下で行う。一実施形態では、デテクター・オリゴヌクレオチドの全体または部分的な解離によって、複数の質量識別可能な生成物の形成が可能になる。ある実施形態では、このような解離は、温度の上昇によって誘導され、その結果1つ以上のオリゴヌクレオチドは標的鎖に対してもはやハイブリダイズできない。他の実施形態では、このような解離が生じる。なぜなら、オリゴヌクレオチド生成物の切断は、反応条件下で標的鎖に結合できない切断生成物のみを生じるからである。好ましい実施形態では、切断にかかわらずオリゴヌクレオチドが標的鎖と会合し(すなわち、ハイブリダイズし)その標的鎖から解離し得る条件を選択する。特に好ましい実施形態では、二重鎖構造の一部のとき切断され得るデテクター・オリゴヌクレオチドのコピー数が標的核酸鎖のコピー数を、部分的に切断されるデテクター・オリゴヌクレオチドが解離するとき十分な量で超え、標的鎖がデテクター・オリゴヌクレオチドのインタクトなコピーと会合する可能性が、デテクター・オリゴヌクレオチドの切断されたコピーと会合する可能性より大きいように条件を選択する。
質量識別可能な生成物は、限定はしないが、長さ、質量、電荷または質量対電荷比を含む特定の物理的特質または検出特徴によって識別可能である。好ましい実施形態では、この検出特徴は質量である。別の関連の実施形態では、MDPは、限定はしないが、MALDI−TOF質量分析法での飛行時間質量を含む、物理的特質に関連する挙動によって識別可能であり得る。関連の実施形態では、1つ以上のデテクター・オリゴヌクレオチド由来のMDPを遊離して、質量スペクトルマトリックスから選択的に脱着させ、その結果非選択性のプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチド(すなわち、標的核酸が存在しない)は脱着しない。これらの実施形態については、MDPは、デテクター・オリゴヌクレオチドまたは反応混合物に存在する他の非MDPよりも質量スペクトルマトリックスからより効率的に脱着しなければならない。好ましい質量スペクトルマトリックスとしては、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、α−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸、3−ヒドロキシピコリン酸(3−HPA)、クエン酸二アンモニウム(ammoniumcitrate)(DAC)およびそれらの組み合わせが挙げられる。別の実施形態では、質量スペクトルマトリックスが、タンパク質の分析のために設計され得る。タンパク質分析のための例示的なマトリックスとしては、限定はしないが、DHBおよびCHCAが挙げられる。
別の局面では、本発明は、本発明の方法を行うためのキットを包含し、このようなキットは、1つ以上の標的核酸を検出または測定するための、プライマー(例えば、ユニバーサルプライマー)、およびデテクター・オリゴヌクレオチドを備える。このようなキットはさらに、検出のためにデテクター・オリゴヌクレオチドまたはそのフラグメントを切断して遊離する増幅反応を行うための酵素および適切な緩衝液を備える。特定の実施形態では、キットは、1つ以上の質量識別可能な生成物を生じ得る1つ以上のデテクター・オリゴヌクレオチド、および質量分析法と関連する1つ以上の試薬を備えてもよく、この後者は、例えば、1つ以上の質量標準(例えば、内部標準としての使用のため)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)質量分析法のためのマトリックス(例えば、3−ヒドロキシピコリン酸)、核酸結合樹脂(例えば、C18樹脂)、および/または核酸を調節するための溶液(例えば、塩溶液)であってもよい。
RhD遺伝子のエキソン10の検出
検出アッセイを行って、Rhesus D遺伝子のエキソン10領域を検出した。PCRプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチドの設計は、詳細な説明の節に従って行った。この特定のアッセイでは、デテクター・オリゴヌクレオチドは、6つのアデニンからなる非相補的な5’オーバーハングを担持する。標的配列(RhDのエキソン10)がサンプル中に存在するので、PCRプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチドは、標的にハイブリダイズした。増幅の間、デテクター・オリゴヌクレオチドは、上流PCRプライマーから伸長するDNAポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性によって分解された。分解の間、5’ポリAタグを含んでいる質量識別可能な生成物(MDP’s)を遊離して、質量分光分析によって明瞭に特定した(図8を参照のこと)。これらの質量シグナルの検出によって、標的核酸の存在を確認した。
以下のプライマーを、RhesusD(RhD)遺伝子のエキソン10内の部分的な配列の増幅のために用いた:
フォワードPCRプライマー:5’CCTCTCACTGTTGCCTGCATT3’
リバースPCRプライマー:5’AGTGCCTGCGCGAACATT3’
以下のデテクター・オリゴヌクレオチドは、標的にハイブリダイズして、分解され、MDP’sを生じ、これが質量分析法によって検出された:
デテクター・オリゴヌクレオチド:5’AAAAAAATTGCTGTCTGATCTTTATCCTCCGTTCCCT3’
PCRミックス:
PCRプライマーをPCRプライマーについては900nMという、デテクター・オリゴヌクレオチドについては200nMという最終濃度で用いた。
このPCRミックスを10分間、95℃で活性化し、次いで、95℃15秒間、および60℃1分間の40サイクルに供した。
10μlのPCR生成物を新規な96−ウェルマイクロタイタープレートに移し、15mgのアンモニウムをロードしたイオン交換樹脂(Clean Resin,SEQUENOM(登録商標))を含む20μlの水をこのPCR産物に加えた。この反応混合物を15分間インキュベートして、穏やかに回転させた。
データの獲得および分析は、卓上型、リニアMALDI−TOF質量分析計(Compact Analyzer, SEQUENOM(登録商標))を用いて行った。各々のスペクトルについて、少なくとも20のレーザーショットが蓄積された。標的核酸の存在(ここではRhD遺伝子のエキソン10)を、エキソン10特異的なデテクター・オリゴヌクレオチドの質量識別可能な生成物(MDP’s)によって特定した。MALDI−TOF MSスペクトルは、RhD遺伝子のエキソン10の検出を例示する(図8を参照のこと)。3つのMDPは、標的配列(RhD遺伝子のエキソン10)が、増幅の間に存在するとき、およびこのデテクター・オリゴヌクレオチドが増幅の間に標的核酸にハイブリダイズし得るときのみ生成され得る。
RhD遺伝子のエキソン5の検出
検出アッセイを行って、RhesusD遺伝子のエキソン5領域を検出した。PCRプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチドの設計は詳細な説明の節に従って行った。この特定のアッセイでは、このデテクター・オリゴヌクレオチドは、8つのアデニンからなる非相補的な5’オーバーハングを担持する。標的配列(RhDのエキソン5)がサンプルに存在したので、PCRプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチドは、標的にハイブリダイズした。増幅の間、デテクター・オリゴヌクレオチドは、上流PCRプライマーから伸長するDNAポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性によって分解された。分解の間、5’ポリAタグを含んでいる質量識別可能な生成物(MDP’s)を遊離して、質量分光分析によって明瞭に特定した(図9を参照のこと)。これらの質量シグナルの検出によって、標的核酸の存在を確認した。
以下のプライマーを、RhesusD(RhD)遺伝子のエキソン5内の部分的な配列の増幅のために用いた:
フォワードPCRプライマー:5’CGCCCTCTTCTTGTGGATG3’
リバースPCRプライマー:5’GAACACGGCATTCTTCCTTTC3’
以下のデテクター・オリゴヌクレオチドは、標的にハイブリダイズして、分解され、MDP’sを生じ、これが質量分析法によって検出された:
デテクター・オリゴヌクレオチド:5’AAAAAAAATCTGGCCAAGTTTCAACTCTGCTCGCT3’
PCRミックス:
PCRプライマーをPCRプライマーについては900nMという、デテクター・オリゴヌクレオチドについては200nMという最終濃度で用いた。
このPCRミックスを10分間、95℃で活性化し、次いで、95℃で15秒間、および60℃で1分間の40サイクルに供した。
10μlのPCR生成物を新規な96−ウェルマイクロタイタープレートに移し、15mgのアンモニウムをロードしたイオン交換樹脂(Clean Resin,SEQUENOM,Inc(登録商標))を含む20μlの水をこのPCR産物に加えた。この反応混合物を15分間インキュベートして、穏やかに回転させた。
データの獲得および分析は、卓上型、リニアMALDI−TOF質量分析計(Compact Analyzer,SEQUENOM,Inc(登録商標))を用いて行った。各々のスペクトルについて、少なくとも20のレーザーショットが蓄積された。標的核酸の存在(ここではRhD遺伝子のエキソン5)を、エキソン5特異的なデテクター・オリゴヌクレオチドの質量識別可能な生成物(MDP’s)によって特定した。MALDI−TOF MSスペクトルは、RhD遺伝子のエキソン5の検出を例示する(図9を参照のこと)。3つのMDPは、標的核酸配列(RhD遺伝子のエキソン5)が、増幅の間に存在するとき、およびこのデテクター・オリゴヌクレオチドが増幅の間に標的核酸にハイブリダイズし得るときのみ生成され得る。
LNAおよび3’伸長ブロッカーを含む修飾されたデテクター・オリゴヌクレオチドを用いる性の決定のためのY染色体マーカーの10−plexセット
検出アッセイを行って、Y染色体に特異的な10の領域を検出した。PCRプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチドは、当該分野で周知の方法を用いて本発明で記載される基準に合致するように設計した。例えば、デテクター・オリゴヌクレオチドは、PCRプライマーよりも約10℃高い融点を有するように設計した。さらにポリA/Gテールをこのデテクター・オリゴヌクレオチドの5’末端に付加して、ここで長さおよび配列は、MALDI−TOF MSで2000〜6000Da内の切断産物を、間隔を空けてかつ分離するために可変であった。
下に示されるデテクター・オリゴヌクレオチドは、標的にハイブリダイズして、分解され、質量分析法によって検出されるMDPを生じる。この配列は、「+」を含んでもよく、これは、ロックド核酸(LNA)、または「/3Phos/」および「/InvdT/」(これはそれぞれ、リン酸基および逆位デオキシチミンの導入を示す)を示している。
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGATATTCTAGACTCTTCCAAGCC−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAAAAAGAGGAGTGTCACTCTAC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド(複数のデテクター・オリゴヌクレオチドを異なるアッセイで個々に試験した):
5’−AAAAAAAAAAAAAT+T+TGCAAAGCCCAGCACTGA−3’
(ここで+はロックド核酸(LNA)である)
または
5’−AAAAAAAAAAAAAT+T+TGCAAAGCCCAGCACTGA/3Phos/−3’
または
5’−AAAAAAAAAAAAAT+T+TGCAAAGCCCAGCACTGA/3InvdT/−3’。
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGATGTTAGCCAGGATTGTCTCG−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGACACCTGTAATCCCAGCATTTT−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−AAAAAAAAAG+C+TGAGGTGCTTGGATCACGA−3’
または
5’−AAAAAAAAAG+C+TGAGGTGCTTGGATCACGA/3Phos/−3’
または
5’−AAAAAAAAAG+C+TGAGGTGCTTGGATCACGA/3InvdT/−3’
以下のプライマーを、CDY1遺伝子内の部分的配列の増幅のために用いた(CDY1−2アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGCAATCCCGTGTCTTTCCT−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGGAACCAAATACTGTGTATTCCC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−AAAAAAAAA+T+GGCTTCCCAGGAGTTTGAGG−3’
または
5’−AAAAAAAAA+T+GGCTTCCCAGGAGTTTGAGG/3Phos/−3’
または
5’−AAAAAAAAA+T+GGCTTCCCAGGAGTTTGAGG/3InvdT/−3’
以下のプライマーを、Y染色体のCYORF14領域内の部分的配列の増幅のために用いた(CYORF14−3アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTTTACATCAACAAACAAGGG−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGCTACTGGGTCTAGCCTTATAAT−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−AAAAGGAAAAAA+G+AGGTTGACATGAAGTCATTTGCT−3’
または
5’−AAAAGGAAAAAA+G+AGGTTGACATGAAGTCATTTGCT/3Phos/−3’
または
5’−AAAAGGAAAAAA+G+AGGTTGACATGAAGTCATTTGCT/3InvdT//−3’
PRY遺伝子内の部分的配列の増幅のために以下のプライマーを用いた(PRY−2アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTCACTGGGATCAGGACAGAC−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAGAGGAAACTGCTTCCCAAAC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−AAAAAAAAAAAAAAA+A+GCTGCCAGCAAGGAGCCT−3’
または
5’−AAAAAAAAAAAAAAA+A+GCTGCCAGCAAGGAGCCT/3Phos/−3’
または
5’−AAAAAAAAAAAAAAA+A+GCTGCCAGCAAGGAGCCT/3InvdT/−3’
RBMY1A1遺伝子内の部分的配列の増幅のために以下のプライマーを用いた(RBMY1A1−1アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGGATGGGTTTTCTATGTGTGGG−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTGAGTCTCTTAATAGCACTGAG−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−AAAAAAAAAAA+C+GGGAGGAGTCAGTGGGGA−3’
または
5’−AAAAAAAAAAA+C+GGGAGGAGTCAGTGGGGA/3Phos/−3’
または
5’−AAAAAAAAAAA+C+GGGAGGAGTCAGTGGGGA/3InvdT/−3’
RBMY1A1遺伝子内の二次的な部分的配列の増幅のために以下のプライマーを用いた(RBMY1A1−2アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAGCTAATTACTCATTTCCCCAG−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAGACTCAACAGGACAAGAGAC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−AAAAAAAAAAAAAAAT+G+AGGACTTGTTTTGATTGAACCAA−3’
または
5’−AAAAAAAAAAAAAAAT+G+AGGACTTGTTTTGATTGAACCAA/3Phos/−3’
または
5’−AAAAAAAAAAAAAAAT+G+AGGACTTGTTTTGATTGAACCAA/3InvdT/−3’
RBMY2遺伝子内の部分的配列の増幅のために以下のプライマーを用いた(RBMY2−1アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTGCAGAAAAGACCAAAGGAATC−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGATAGATGCCACATAACTTGAGC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−AAAAAAAAAAAA+C+GAGGATCAGGGAGCACCC−3’
または
5’−AAAAAAAAAAAA+C+GAGGATCAGGGAGCACCC/3Phos/−3’
または
5’−AAAAAAAAAAAA+C+GAGGATCAGGGAGCACCC/3InvdT/−3’
XKRY遺伝子内の部分的配列の増幅のために以下のプライマーを用いた(XKRY−1アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAACGTTTTACCGAAGTGTTGT−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAAGCCAAAGGCTAATATGTAGG−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−AAAAAAAAAAAAT+G+ATGAACTACACGGCAATTATTGA−3’
または
5’−AAAAAAAAAAAAT+G+ATGAACTACACGGCAATTATTGA/3Phos/−3’
または
5’−AAAAAAAAAAAAT+G+ATGAACTACACGGCAATTATTGA/3InvdT/−3’
XKRY遺伝子内の二次的な部分的配列の増幅のために以下のプライマーを用いた(XKRY−3アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAGGCAAAATGTACTATGCCTAC−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTCCTGTAGTCTCAACTATTCAG−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−AAAGGAAAAAA+T+GCTCACTTGGGCGAAGGAG−3’
または
5’−AAAGGAAAAAA+T+GCTCACTTGGGCGAAGGAG/3Phos/−3’
または
5’−AAAGGAAAAAA+T+GCTCACTTGGGCGAAGGAG/3InvdT/−3’。
PCRプライマーをPCRプライマーについては900nMという、デテクター・オリゴヌクレオチドについては250nMという最終濃度で用いた。
このPCRミックスを10分間、95℃で活性化し、次いで、95℃で30秒間、60℃で30秒間、および72℃で1分間の55サイクルに供した。
10μlのPCR生成物を新規な96−ウェルマイクロタイタープレートに移し、15mgのアンモニウムをロードしたイオン交換樹脂(Clean Resin,SEQUENOM,Inc(登録商標))を含む20μlの水をこのPCR産物に加えた。この反応混合物を15分間インキュベートして、穏やかに回転させた。
データの獲得および分析は、卓上型、リニアMALDI−TOF質量分析計(Compact Analyzer,SEQUENOM,Inc(登録商標))を用いて行った。各々のスペクトルについて、少なくとも20のレーザーショットが蓄積された。標的核酸の存在(ここではY染色体上に見出される10個の特定の領域のうち9つ)を、プライマーセットについて特異的なデテクター・オリゴヌクレオチドの質量識別可能な生成物(MDP’s)によって首尾よく特定した。MALDI−TOF MSスペクトルは、10−plex反応の90%検出速度を例示する。10個のMDPは、標的配列(Y染色体特異的領域)が、増幅の間に存在するとき、およびこのデテクター・オリゴヌクレオチドが増幅の間に標的核酸にハイブリダイズし得るとき、首尾よく生成される。
5’ビオチン化デテクター・オリゴヌクレオチドおよびストレプトアビジンでコーティングした磁気ビーズを精製のために用いる、性の決定のためのY染色体マーカーの10−plexセット
検出アッセイを行って、Y染色体に特異的な10の領域を検出した。このアッセイは、ビオチン化デテクター・オリゴヌクレオチドおよびストレプトアビジンでコーティングした磁気ビーズをMDP’sの捕捉のために用いた追加の浄化工程を包含した。PCRプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチドは、当該分野で周知の方法を用いて本発明で記載される基準に合致するように設計した。例えば、デテクター・オリゴヌクレオチドは、PCRプライマーよりも約10℃高い融点を有するように設計した。
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGATATTCTAGACTCTTCCAAGCC−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAAAAAGAGGAGTGTCACTCTAC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド(複数のデテクター・オリゴヌクレオチドを種々のアッセイで個々に試験した):
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAAAAT+T+TGCAAAGCCCAGCACTGA−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAAAAT+T+TGCAAAGCCCAGCACTGA/3Phos/−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAAAAT+T+TGCAAAGCCCAGCACTGA/3InvdT−3’。
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGATGTTAGCCAGGATTGTCTCG−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGACACCTGTAATCCCAGCATTTT−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−5Biosg/AAAAAAAAAG+C+TGAGGTGCTTGGATCACGA−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAG+C+TGAGGTGCTTGGATCACGA/3Phos/−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAG+C+TGAGGTGCTTGGATCACGA/3InvdT/−3’
以下のプライマーを、CDY1遺伝子内の部分的配列の増幅のために用いた(CDY1−2アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGCAATCCCGTGTCTTTCCT−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGGAACCAAATACTGTGTATTCCC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−5Biosg/AAAAAAAAA+T+GGCTTCCCAGGAGTTTGAGG−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAA+T+GGCTTCCCAGGAGTTTGAGG/3Phos/−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAA+T+GGCTTCCCAGGAGTTTGAGG/3InvdT/−3’
Y染色体のCYORF14領域内の部分的配列の増幅のために以下のプライマーを用いた(CYORF14−3アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTTTACATCAACAAACAAGGG −3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGCTACTGGGTCTAGCCTTATAAT−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−5Biosg/AAAAGGAAAAAA+G+AGGTTGACATGAAGTCATTTGCT−3’
または
5’−5Biosg/AAAAGGAAAAAA+G+AGGTTGACATGAAGTCATTTGCT/3Phos/−3’
または
5’−5Biosg/AAAAGGAAAAAA+G+AGGTTGACATGAAGTCATTTGCT/3InvdT/−3’。
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTCACTGGGATCAGGACAGAC−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAGAGGAAACTGCTTCCCAAAC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAAAAAA+A+GCTGCCAGCAAGGAGCCT−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAAAAAA+A+GCTGCCAGCAAGGAGCCT/3Phos/−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAAAAAA+A+GCTGCCAGCAAGGAGCCT/3InvdT/−3’。
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGGATGGGTTTTCTATGTGTGGG−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTGAGTCTCTTAATAGCACTGAG−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAA+C+GGGAGGAGTCAGTGGGGA−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAA+C+GGGAGGAGTCAGTGGGGA/3Phos/−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAA+C+GGGAGGAGTCAGTGGGGA/3InvdT/−3’。
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAGCTAATTACTCATTTCCCCAG−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAGACTCAACAGGACAAGAGAC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAAAAAAT+G+AGGACTTGTTTTGATTGAACCAA−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAAAAAAT+G+AGGACTTGTTTTGATTGAACCAA/3Phos/−3’
または
5’−5Biosg/AAAAAAAAAAAAAAAT+G+AGGACTTGTTTTGATTGAACCAA/3InvdT/−3’。
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTGCAGAAAAGACCAAAGGAATC−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGATAGATGCCACATAACTTGAGC−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−/5Biosg/AAAAAAAAAAAA+C+GAGGATCAGGGAGCACCC−3’
または
5’−/5Biosg/AAAAAAAAAAAA+C+GAGGATCAGGGAGCACCC/3Phos/−3’
または
5’−/5Biosg/AAAAAAAAAAAA+C+GAGGATCAGGGAGCACCC/3InvdT/−3’
以下のプライマーをXKRY遺伝子内の部分的配列の増幅のために用いた(XKRY−1アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAACGTTTTACCGAAGTGTTGT−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAAGCCAAAGGCTAATATGTAGG−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−/5Biosg/AAAAAAAAAAAAT+G+ATGAACTACACGGCAATTATTGA−3’
または
5’−/5Biosg/AAAAAAAAAAAAT+G+ATGAACTACACGGCAATTATTGA/3Phos/−3’
または
5’−/5Biosg/AAAAAAAAAAAAT+G+ATGAACTACACGGCAATTATTGA/3InvdT/−3’
XKRY遺伝子内の二次的な部分的配列の増幅のために以下のプライマーを用いた(XKRY−3アッセイ):
フォワードPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGAGGCAAAATGTACTATGCCTAC−3’
リバースPCRプライマー:5’−ACGTTGGATGTCCTGTAGTCTCAACTATTCAG−3’
デテクター・オリゴヌクレオチド:
5’−/5Biosg/AAAGGAAAAAA+T+GCTCACTTGGGCGAAGGAG−3’
または
5’−/5Biosg/AAAGGAAAAAA+T+GCTCACTTGGGCGAAGGAG/3Phos/−3’
または
5’−/5Biosg/AAAGGAAAAAA+T+GCTCACTTGGGCGAAGGAG/3InvdT/−3’。
PCRプライマーをPCRプライマーについては900nMという、デテクター・オリゴヌクレオチドについては250nMという最終濃度で用いた。
このPCRミックスを10分間、95℃で活性化し、次いで、95℃で30秒間、60℃で30秒間、および72℃で1分間の55サイクルに供した。
ビーズ調製:
1.ミックスして50μlのビーズ−スピンをアリコートして、スピンして上清を除く
2.75μlの洗浄緩衝液(提供される)−スピンを添加して上清を除く
ビーズ結合:
3.ビーズに25μlの結合緩衝液(提供される)を添加する。
ビーズ洗浄:
7.乾燥するまでスピンして上清を除去する
8.1×洗浄緩衝液(提供される)を用いて洗浄する
9.スピンして上清を除去する
ビーズからの生成物溶出
10.25μlの25%NH4OH(新鮮に調製)をビーズに添加する
11.60℃で10分間インキュベートする
12.スピンして上清を新しい試験管に取り出す(生成物を含む)
13.フタを空けて外界温度で60分間振盪する。
データの獲得および分析は、卓上型、リニアMALDI−TOF質量分析計(Compact Analyzer,SEQUENOM,Inc(登録商標))を用いて行った。各々のスペクトルについて、少なくとも20のレーザーショットが蓄積された。標的核酸の存在(ここではY染色体上に見出される10個の特定の領域のうち9つ)を、プライマーセットについて特異的なデテクター・オリゴヌクレオチドの質量識別可能な生成物(MDP’s)によって特定した。MALDI−TOF MSスペクトルは、10−plex反応の90%検出速度を例示する。標的配列(Y染色体特異的領域)が、増幅の間に存在するとき、およびこのデテクター・オリゴヌクレオチドが増幅の間に標的核酸にハイブリダイズし得るときのみ、9個のMDPが生成された。ユニプレックス増幅、その後の各々の反応物の5μlをプールすることによって、同様の結果が生じた。
本明細書に援用される各々の特許、特許出願、刊行物および書類の全体が参照によって援用される。上記の特許、特許出願、刊行物および書類の引用は、前述のいずれかが関連する先行技術であるという承認ではなく、これらの刊行物または書類の内容または日付に関して、いかなる承認を構成することもない。
Claims (26)
- サンプル中の標的核酸配列の有無を検出する方法であって、以下の工程:
(a)標的核酸を含むサンプルと、(i)3’末端と、5’末端と、該標的核酸の第一の領域に相補的な配列とを含むオリゴヌクレオチドプライマー、ならびに(ii)デテクター・オリゴヌクレオチドであって、3’末端と、5’末端と、5’末端に1つ以上の非切断性ヌクレオチドが組み込まれた該標的核酸配列の第二の領域に相補的なヌクレオチドの配列と、該標的核酸に相補的ではなくかつ該デテクター・オリゴヌクレオチドの5’末端に連結されたヌクレオチドの配列とを含むデテクター・オリゴヌクレオチドとを接触させ、これによってハイブリダイゼーション条件下で二重鎖の混合物であって、該オリゴヌクレオチドプライマーにおよび該デテクター・オリゴヌクレオチドにアニーリングされた該標的核酸を含む二重鎖の混合物を形成し、その結果該オリゴヌクレオチドプライマーの3’末端が該デテクター・オリゴヌクレオチドの5’末端の上流である、工程と;
(b)工程(a)のサンプルを、該アニーリングされたデテクター・オリゴヌクレオチドを切断するのに十分な条件下で切断剤に対して暴露させ、それによって該標的核酸に相補的ではないヌクレオチドの配列を含む単一の大きさの種の質量識別可能な生成物を遊離させる工程と;
(c)質量分析によって該単一の大きさの種の質量識別可能な生成物の有無を検出し、それによって該サンプル中の該標的核酸配列の有無を検出する工程と、
を包含する、方法。 - サンプル中の標的核酸配列の有無を検出する増幅方法であって、以下の工程:
(a)該サンプルを含む増幅反応物に対して1セットのオリゴヌクレオチドプライマーを提供する工程であって、第一のプライマーが該標的核酸配列の一方の鎖における第一の領域に相補的な配列を含み、第二のプライマーが該標的核酸配列の第二の鎖における第一の領域に相補的な配列を含む、工程と
(b)少なくとも1つのデテクター・オリゴヌクレオチドを提供する工程であって、ここで該デテクター・オリゴヌクレオチドは、5’末端に1つ以上の非切断性ヌクレオチドが組み込まれた該標的核酸の一方の鎖における第二の領域に相補的なヌクレオチドの配列と、該標的核酸に相補的ではなくかつ該デテクター・オリゴヌクレオチドの5’末端に連結されたヌクレオチドの配列とを含み、そして該デテクター・オリゴヌクレオチドは、工程(a)の該オリゴヌクレオチドプライマーによって結合される該標的核酸配列内でアニーリングし、それによって、アニーリングされた二重鎖を作製し、さらに、各々のオリゴヌクレオチドプライマーが、同じ核酸鎖にアニーリングされた任意のデテクター・オリゴヌクレオチドの上流の相補的なテンプレートに対してアニーリングするように選択される工程と;
(c)(i)該標的配列内に含まれるテンプレート核酸配列に対するオリゴヌクレオチドプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチドのアニーリング、ならびに(ii)該プライマーオリゴヌクレオチドの伸長、の増幅サイクル工程を可能にする条件下で、テンプレート依存性重合化剤として、5’→3’ヌクレアーゼ活性を有する酵素を使用して該標的核酸配列を増幅する工程であって、該核酸増幅酵素がプライマー伸長生成物を合成し、一方で該核酸増幅酵素の該5’→3’ヌクレアーゼ活性が同時に、該デテクター・オリゴヌクレオチドから該標的核酸に相補的ではないヌクレオチドの配列を含む単一の大きさの種の質量識別可能な生成物を遊離させる工程と;
(d)質量分析法によって該単一の大きさの種の質量識別可能な生成物の有無を検出し、それによって該サンプル中の該標的配列の有無を検出する工程と、
を包含する、方法。 - 標的核酸の有無を検出する方法であって、以下の工程:
(a)該標的核酸に対して、第一のオリゴヌクレオチドプライマーおよびデテクター・オリゴヌクレオチドをアニーリングさせる工程であって、該デテクター・オリゴヌクレオチドは、5’末端に1つ以上の非切断性ヌクレオチドが組み込まれた該標的核酸配列に相補的なヌクレオチドの配列と、該標的核酸に相補的ではなくかつ該デテクター・オリゴヌクレオチドの5’末端に連結されたヌクレオチドの配列とを含む、工程と;
(b)該デテクター・オリゴヌクレオチドの方向に該オリゴヌクレオチドプライマーを伸長するように酵素を導入する工程であって、該酵素が該デテクター・オリゴヌクレオチドを切断しそれによって該標的核酸に相補的ではないヌクレオチドの配列を含む単一の大きさの種の質量識別可能な生成物を遊離させる工程と;
(c)質量分析計によって該単一の大きさの種の質量識別可能な生成物の有無を検出する工程と;
を包含する、方法。 - 工程a)およびb)が単一の閉じた反応容器中で同時に行われる、請求項1または3に記載の方法。
- 工程a)、b)およびc)が単一の閉じた反応容器中で同時に行われる、請求項2に記載の方法。
- 前記デテクター・オリゴヌクレオチドが酵素によって伸長できない、請求項2または3に記載の方法。
- 2つ以上の標的核酸が、単一の多重化反応で検出される、請求項1、2または3に記載の方法。
- 2つ以上のデテクター・オリゴヌクレオチドが、多重化反応で2つ以上の標的核酸を検出するために用いられる、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記標的核酸が、核酸の混合物を含む、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記核酸の混合物が、母の核酸および胎児の核酸を含み、さらに核酸の該混合物が、妊娠雌性由来のサンプルから得られている、請求項9に記載の方法。
- 前記第一のオリゴヌクレオチドプライマーの合成生成物に結合する第二のオリゴヌクレオチドプライマーが導入され、これによって引き続いて指数関数的増幅が生じ得る、請求項3に記載の方法。
- 前記標的核酸が最初は一本鎖核酸分子である、請求項11に記載の方法。
- 前記切断剤が5’→3’ヌクレアーゼ活性を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記酵素が5’→3’ヌクレアーゼ活性を有する、請求項3に記載の方法。
- 前記酵素が標的核酸を増幅し得るポリメラーゼ活性を有する、請求項3に記載の方法。
- 前記非切断性ヌクレオチドがロックド核酸(LNA)である、請求項1に記載の方法。
- 前記デテクター・オリゴヌクレオチドが検出部分を含む、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記検出部分が、糖、タンパク質、抗体、化合物、質量タグ、蛍光タグ、チャージタグおよび疎水性タグからなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
- 前記単一の大きさの種の質量識別可能な生成物が、遊離の際に固体支持体に結合し得る、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記単一の大きさの種の質量識別可能な生成物が遊離後に増幅される、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記デテクター・オリゴヌクレオチドが、前記標的核酸のメチル化状態に基づいてメチル化特異的配列に選択的に結合する、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記検出が、MALDI−TOF MS、Tandem MS、ESI−TOF、ESI−イオントラップ、LC−MS、GC−MSおよびLOI−MSからなる群より選択される質量分析法によって行われる、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記検出が、リアルタイムで行われる、請求項1、2または3に記載の方法。
- 競合因子テンプレート核酸が導入され、さらに該競合因子テンプレート核酸が内部コントロールとして機能する、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記サンプル中の前記標的核酸配列の量が決定される、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記デテクター・オリゴヌクレオチドが、副溝結合部位を含む、請求項1、2または3に記載の方法。
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