JP5382364B2 - 光ファイバ温度分布測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、後方ラマン散乱光を利用した光ファイバ温度分布測定装置に関し、詳しくは、温度補正の改善に関する。
光ファイバをセンサとして用いた分布型測定装置の一種に、光ファイバに沿った温度分布を測定するように構成された温度測定装置がある。この技術は光ファイバ内で発生する後方散乱光を利用している。
後方散乱光には、レイリー散乱光、ブリルアン散乱光、ラマン散乱光などがあるが、温度測定には温度依存性の高い後方ラマン散乱光が利用され、この後方ラマン散乱光を波長分波して測定を行う。後方ラマン散乱光には、入射光の波長に対して短い波長側に発生するアンチストークス光ASと、長い波長側に発生するストークス光STがある。
光ファイバ温度分布測定装置は、これらアンチストークス光の強度Iasとストースク光の強度Istとを測定してその強度比から温度を算出し、光ファイバに沿った温度分布を表示するものであり、プラント設備の温度管理、防災関連の調査・研究、発電所や大型建設物の空調関連などの分野で利用されている。
図7は、光ファイバ温度分布測定装置の基本構成例を示すブロック図である。図7において、光源1は光分波器2の入射端に接続され、光分波器2の入出射端には光ファイバ3が接続され、光分波器2の一方の出射端には光電変換器(以下O/E変換器という)4stが接続され、光分波器2の他方の出射端にはO/E変換器4asが接続されている。
O/E変換器4stの出力端子にはアンプ5stおよびA/D変換器6stを介して演算制御部7に接続され、O/E変換器4asの出力端子にはアンプ5asおよびA/D変換器6asを介して演算制御部7に接続されている。なお、演算制御部7は、パルス発生部8を介して光源1に接続されている。
光源1としてはたとえばレーザダイオードが用いられ、パルス発生部8を介して入力される演算制御部7からのタイミング信号に対応したパルス光を出射する。光分波器2は、その入射端に光源1から出射されたパルス光が入射され、その入出射端から出射されたパルス光を光ファイバ3に出射し、光ファイバ3内で発生した後方ラマン散乱光をその入出射端から入射してストークス光とアンチストークス光に波長分離する。光ファイバ3は、その入射端から光分波器2から出射されたパルス光を入射し、光ファイバ3内で発生した後方ラマン散乱光をその入射端から光分波器2に向けて出射する。
O/E変換器4stおよび4asとしてはたとえばフォトダイオードが用いられ、O/E変換器4stには光分波器2の一方の出射端から出射されたストークス光が入射され、O/E変換器4asには光分波器2の他方の出射端から出射されたアンチストークス光が入射されて、それぞれ入射光に対応する電気信号を出力する。
アンプ5stおよび5asは、O/E変換器4stおよび4asから出力された電気信号をそれぞれ増幅する。A/D変換器6stおよび6asは、アンプ5stおよび5asから出力された信号をそれぞれディジタル信号に変換する。
演算制御部7は、A/D変換器6stおよび6asから出力されたディジタル信号に基づいて後方散乱光の2成分、すなわち、ストークス光とアンチストークス光の強度比から温度を演算し、その時系列に基づいて光ファイバ3に沿った温度分布を表示手段(図示せず)に表示する。なお、演算制御部7にはあらかじめ、強度比と温度の関係がテーブルや式の形で記憶されている。また、演算制御部7は、光源1にタイミング信号を送り、光源1から出射される光パルスのタイミングを制御する。
次に温度分布測定の原理を説明する。ストークス光およびアンチストークス光の信号強度を光源1における発光タイミングを基準にした時間の関数として表すと、光ファイバ3中の光速が既知であるので、光源1を基準にして光ファイバ3に沿った距離の関数に置き換えることができる。すなわち、横軸を距離とし、光ファイバの各距離地点で発生したストークス光およびアンチストークス光の強度、つまり距離分布とみなすことができる。
一方、アンチストークス光強度Iasとストークス光強度Istはいずれも光ファイバ3の温度に依存し、さらに、両光の強度比Ias/Istも光ファイバ3の温度に依存する。したがって、強度比Ias/Istが分かればラマン散乱光が発生した箇所の温度を知ることができる。ここで、強度比Ias/Istは距離xの関数Ias(x)/Ist(x)であるから、この強度比Ias(x)/Ist(x)から光ファイバ3に沿った温度分布T(x)を求めることができる。
図8は従来の光ファイバ温度分布測定装置の一例を示すブロック図であり、図7と共通する部分には同一の符号を付けている。
図8において、光分波器2と光ファイバ3との間には数十m巻回された光ファイバよりなる温度基準部9がコネクタ接続部13を介して設けられていて、この温度基準部9には実際の温度を測定するためのたとえば白金測温抵抗体よりなる温度計10が設けられている。この温度計10の出力信号は、演算制御部7に入力されている。なお、温度センサとして用いる光ファイバ3の近傍にも、実際の温度を測定するためのたとえば白金測温抵抗体よりなる基準温度計11が設けられている。
このような構成において、光ファイバ3の温度がT(K)の時、アンチストークス光(AS)とストークス光(ST)との強度比は、(1)式で求められる。
as :アンチストークス(AS)とストークス(ST)系の利得の比
ω0 :光信号の周波数
ωr :ラマンシフト周波数
h :プランク定数(6.626×10-34 Js)
k :ボルツマン定数(1.38×10-23 JK-1
ここで、
とした場合、実際のシステムではLnは未知であるが、この値は、温度基準部9に設けられている温度計10の温度データから求めることができる。
温度基準部9に設けられている温度計10の温度をT0、その時の強度比Ias/IstをG0(T0)とすると、式(1)、(2)から、
となる。
この値を使い、ASとSTの光強度比(Ias/Ist)から温度Tを求める式は、式(1)、(3)から、
となる。
この式(4)は、ラマン散乱のスペクトラムが線スペクトラムであることを前提としている。ところが、実際のシステムにおけるラマン散乱は、たとえば図9に示すように広いスペクトラムを持っているため、線スペクトラムを前提とした(4)式で求めた温度には誤差が含まれている。
そこで、図9に示すようなラマン散乱のスペクトラムの広がりによる温度誤差を少なくするため、特許文献1では複数のラマンシフト周波数を用いて温度を計算し、その平均値を使うことが提案されている。
特開平11-337420号公報
しかし、ラマン散乱強度と温度との関係は非線形であるため、特許文献1に記載されているように複数のラマンシフト周波数で計算した温度の平均を求める方法でも、ラマン散乱のスペクトラムの広がりによる温度誤差を小さくするのには十分ではなかった。
本発明はこのような課題を解決するもので、その目的は、ラマン散乱のスペクトラムの広がりに起因する温度誤差を小さくできる光ファイバ温度分布測定装置を提供することにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
光ファイバをセンサとして用い、ラマン後方散乱光を利用して前記光ファイバに沿った温度分布を測定するように構成された光ファイバ温度分布測定装置において、
前記センサとして用いる光ファイバの近傍に設けた基準温度測定手段と、
この基準温度測定手段の温度測定データをパラメータとする補正式を用いて測定温度を補正する基準温度利用温度補正手段と、
ラマン散乱スペクトラムの広がりによる温度計算誤差を補正するスペクトラム広がり分布補正手段と、
前記基準温度利用温度補正手段で補正された温度値に対し、前記スペクトラム広がり分布補正手段によりあらかじめ求めておいたスペクトラム分布の広がりによる補正値による補正を行う温度誤差補正手段、
を設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、
請求項1記載の光ファイバ温度分布測定装置において、
前記温度補正手段の補正式は、パラメータとして、装置本体に設けられている温度基準部のラマンシフト周波数、前記センサとして用いる光ファイバのラマンシフト周波数および前記基準温度測定手段で測定した真の温度値を含むことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、
請求項1または2記載の光ファイバ温度分布測定装置において、
前記センサとして用いる光ファイバのラマンシフト周波数を、前記基準温度測定手段で測定した温度とその時点における温度計算値に基づき求めることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、
請求項1から3のいずれかに記載の光ファイバ温度分布測定装置において、
前記温度補正手段は、前記基準温度測定手段の温度測定データをリアルタイムに取り込むことを特徴とする。
これらにより、温度校正処理を簡略化するとともに、ラマン散乱のスペクトラムの広がりに起因する温度誤差を小さくできて、高精度の温度補正が行える。
本発明の一実施例を示すブロック図である。 25℃と300℃で温度校正を行った場合の誤差補正値例図である。 25℃と100℃で温度校正を行った場合の誤差補正値例図である。 ラマンスペクトラムの広がりによる誤差の補正例図である。 図1における演算制御部7と基準温度利用温度補正部122の具体例を示すブロック図である。 本発明の補正式による温度補正の効果例を示す説明図である。 光ファイバ温度分布測定装置の基本構成例を示すブロック図である。 従来の光ファイバ温度分布測定装置の一例を示すブロック図である。 ラマン散乱のスペクトラム例図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例を示すブロック図であり、図8と共通する部分には同一の記号を付して重複する説明は省略する。図1と図8の相違点は、図1では演算制御部7に温度補正部12が接続されていることである。
温度補正部12は、スペクトラム広がり分布補正部121と、基準温度利用温度補正部122と、温度誤差補正部123とで構成されている。
スペクトラム広がり分布補正部121は、スペクトラム分布の広がりによる誤差補正値を以下のようにして求める。
まず、ラマンスペクトラムの広がりがあるストークス光STを受光素子で受信したときの強度STP(T)を式(5)に基づいて計算する。
また、ラマンスペクトラムの広がりがあるアンチストークス光ASを受光素子で受信したときの強度ASP(T)を式(6)に基づいて計算する。
ST(ω) :ストークス光STのスペクトラム特性
ASP(ω):アンチストークス光ASのスペクトラム特性
ω0 :光信号の中心周波数
ω :ラマンシフト周波数
ω1,ω2:ストークス光ラマンシフト周波数の下限,上限
ω3,ω4:アンチストークス光ラマンシフト周波数の下限,上限
h :プランク定数(6.626×10-34 Js)
k :ボルツマン定数(1.38×10-23 JK-1
これらストークス光強度とアンチストークス強度の強度比を式(7)により各温度毎に計算する。
G(T)=ASP(T)/STP(T) (7)
温度校正点としてT1(k),T2(k)が選択された場合のその2点の強度比のデータから、温度計算に用いるラマンシフト周波数を式(8)により求める。なお式(8)は、式(1)を展開することにより求められる。
上記で求めたラマンシフト周波数と、式(7)で得られたストークス/アンチストークス強度比を使い、式(9)を使って温度値を計算する。式(9)はラマンスペクトラムが線スペクトラムであることを前提にしている式(3)が元になっている。
Tr(T)は実際の温度がTのときにラマン散乱スペクトラムが線スペクトラムであると仮定したときの温度計算値となり、ラマン散乱スペクトラム分布を考慮しないことによる温度計算誤差は、
ΔT(T)=Tr(T)−T
となる。これが温度Tのときの誤差補正値となる。
図2は25℃と300℃で温度校正を行った場合の誤差補正値例図、図3は25℃と100℃で温度校正を行った場合の誤差補正値例図である。広い温度範囲での測定を考えた場合、2点の温度校正点の差が小さいと誤差補正値は大きくなる。そこで、従来の構成では、このような影響を少なくするために、可能な限り2点の温度差を大きくして温度校正を行う必要があった。
図4は、ラマンスペクトラムの広がりによる誤差の補正例図である。図4の例では温度校正を25℃と100℃で行っている。ラマンスペクトラムの広がりによる誤差を補正する前は、温度校正点の外側である200℃付近で約1℃の温度誤差が出ていたが、補正により200℃付近の温度誤差は約0.2℃と小さくなっている。
これは、本来は温度測定誤差を小さくするために温度校正をできるだけ広い温度幅(たとえば25℃と200℃)で行う必要があったが、ラマンスペクトラムの広がりによる誤差の補正を行うことで、より温度校正が実施しやすい狭い温度幅(たとえば25℃と100℃)での温度校正でも高精度の温度測定ができることを示している。
基準温度利用温度補正部122は、温度センサとして用いる光ファイバ3の近傍に設けられた基準温度計11の温度測定データと以下に説明する補正式を用いて装置本体の演算制御部7で演算される温度値に対する補正を行い、高精度の温度測定結果を出力する。なお、図1の基準温度計11と基準温度利用温度補正部122を接続している破線は、オフラインで基準温度計11の温度測定データを基準温度利用温度補正部122に取り込むことを表している。
基準温度利用温度補正部122による温度補正は、以下の手順で行う。
まず、従来と同様に、アンチストークス光ASとストークス光STの強度比と装置本体に内蔵された温度基準部9に設けられている温度計10の測定データを用い、式(4)に基づき温度値Tを求める。
次に、式(4)により求めた温度値Tに対し、以下の補正式を用いて補正を行う。
ここで、ω1は温度センサとして用いる光ファイバ3のラマンシフト周波数に相当し、式(11)で演算される値を用いる。
ω1 :真のラマンシフト周波数
ωr :温度基準部9のラマンシフト周波数
T :補正前の装置で計算した温度(K)
1,T2 :基準温度計11で測定した基準温度値(K)
1',T2':基準温度がT1,T2の時の補正前の測定温度値(K)
上記式(11)は2点温度校正時に用いる式であるが、温度センサとして用いる光ファイバ3のラマンシフト周波数ω1があらかじめ分かっている場合は、(11)式によるω1の計算は不要となり、T1およびT1'のみを使用した1点温度での校正が可能となる。
式(10)を使って補正することで、シフト周波数の微調整や、係数、オフセットによる調整が不要となり、パラメータの追い込みも不要で、校正が短時間で行える。また校正による誤差も少なくなる。以下に、式(10)に基づく補正について説明する。
(1)式から、温度基準部9が内蔵されている装置本体から出力されるアンチストークス光(AS)とストークス光(ST)との強度比は、以下の式で表せる。
ここで、
Gr(T0):温度基準部9の温度T0 の時に温度基準部から出力されるAS/ST光の強度比
Gas :ASとST系の利得比
ω0 :光信号の周波数
ωr :温度基準部9のラマンシフト周波数
であり、Lrは式(13)で表される。
一方、演算制御部7でAS、STの光強度比{(Ias/Ist)=G}から温度Tを計算するのにあたっては、(14)式で計算される。
ここで、ωdは演算制御部7で温度計算パラメータとして使用したラマンシフト周波数である。
温度センサとして用いる光ファイバ3の温度がTrの時の光強度比{(Ias/Ist)=G1(Tr)}は(15)式のようになる。
ここで、(15)式におけるL1は(16)式で表される。
(16)式において、
ω1 :温度センサとして用いる光ファイバ3の真のラマンシフト周波数
ΔGc :装置本体と光ファイバ3を接続するコネクタのAS光とST光との損失比
である。
(14)、(15)式より、光ファイバ3の温度がTrの時に演算制御部7で計算される温度Tは、(17)式のように表せる。
(17)式から、本体内部のシフト周波数(ωr)と計算に用いるシフト周波数(ωd)が等しい場合、右辺のT0に関係する項は消えて、温度センサとして用いる光ファイバ3の温度計算値は本体の温度に依存しないことになる。従って、本体温度が変動した場合でも測定値が変動しないようにするには、温度計算に用いるシフト周波数として、本体温度基準部9に用いる光ファイバの真のシフト周波数の値を使う必要がある。
本体温度基準部9に用いる光ファイバのシフト周波数が既知で、温度計算に用いるシフト周波数と一致しているものとして、温度センサとして用いる光ファイバ3の温度校正について説明する。
(17)式において、ωd=ωrとすると、温度測定値Tは以下のようになる。
光ファイバ3のラマンシフト周波数ω1は、基準温度計11により同じ場所で2点の基準温度T1,T2を測定して演算制御部7で演算した値T1',T2'を用いることにより、(11)式にしたがって補正演算できる。
最初の温度計算は、次式(19)で行う。
ここで
r :実際の温度(基準温度計11で測定した温度)
1(Tr):光ファイバ3(温度Tr)で測定したAS/ST比
r(T0):温度基準部9(温度基準T0)で測定した温度基準部9のAS/ST比
ωr :温度計算に使うラマンシフト周波数(=温度基準部9のラマンシフト周波数)
(19)式で計算される温度(T)を(12)、(15)式を使って分解すると、(20)式のようになる。
(20)式からTとTrの関係を逆に求めると(21)式のようになる。
(21)式は、演算制御部7で計算された温度Tから真の温度Trを導き出す式となる。ここで、X=−log(L1)+log(Lr)−log(ΔGc)とすると、Xは光ファイバ3の近傍に設けられた基準温度計11の温度測定データから求めることができる。
光ファイバ3の実温度Trとそのときに演算制御部7で計算された温度Tとの関係は、式(18)を書き直すと(20)式のようになる。
基準温度計11で測定した基準温度T1が既知で、そのときの温度計算値がT1'であったとすると、Xは(22)式から(23)式のように求められる。
これら(21)式と(23)式を組み合わせることにより、(10)式に示した温度校正の演算式を(24)式に示すように導くことができる。
T:演算制御部7で計算した補正前の温度計算値(K)
1:基準温度計11で測定した基準温度値(K)
1':基準温度がT1の時の補正前の測定温度値(K)
ω1:光ファイバ3の真のラマンシフト周波数
ωr:温度基準部9のラマンシフト周波数
このように温度校正の(24)式を導く過程で、補正後の温度Trの計算がAS光、ST光の損失差ΔGcに無関係なことが明らかである。これは、補正によって、装置本体と温度センサとして用いる光ファイバ3の接続部分における損失の影響も補正されていることを示している。
(24)式は基本的に1点での温度校正の式であって、センサとして用いる光ファイバ3のラマンシフト周波数ω1があらかじめ分かっている場合に適用できる。ラマンシフト周波数ω1が分からない場合は、以下に説明するように、(11)式を使い2点温度校正によりω1を計算すればよい。
(1)式から、(25)式が得られる。
温度センサとして用いる光ファイバ3の真のラマンシフト周波数がω1で、真の温度T1の時に補正前の測定温度値としてT1'と計算されたとすると次式が成り立つ。
また、温度センサとして用いる光ファイバ3の真のラマンシフト周波数がω1で、真の温度T2の時に補正前の測定温度値としてT2'と計算されたとすると次式が成り立つ。
(26)式の両辺から(27)式の両辺を差し引くと、(28)式が得られる。
この(28)式から、2点温度校正時に用いる(11)式と同様な(29)式が得られる。
ω1 :センサ部3の真のラマンシフト周波数
ωr :温度基準部9のラマンシフト周波数
T :補正前の装置で計算した温度(K)
1,T2 :基準温度計11で測定した基準温度値(K)
1',T2':基準温度がT1,T2の時の補正前の装置で計算した温度(K)
図5は、演算制御部7と基準温度利用温度補正部122の具体例を示すブロック図である。
まず、演算制御部7は、式(4)で表される温度演算を行う温度演算部7aを中心に、プランク定数hおよびボルツマン定数kを格納する定数格納部7b、装置内部の基準温度部9のラマンシフト周波数ωr を格納する内部基準温度部ラマンシフト周波数格納部7c、装置内部の基準温度部9の温度測定値T0を格納する内部基準温度格納部7d、装置内部の基準温度部9における光強度比G0(T0)を演算する内部基準温度部光強度比演算部7e、温度センサとして用いる光ファイバ3の光強度比Ias/Istを演算するセンサ光強度比演算部7fなどで構成されている。
そして、基準温度利用温度補正部122は、式(10)および式(24)で表される温度補正演算を行う温度補正演算部122aを中心に、演算制御部7の温度演算部7aで演算された温度Tを格納する演算温度格納部122b、装置内部の基準温度部9のラマンシフト周波数ωr を格納する内部基準温度部ラマンシフト周波数格納部122c、温度センサとして用いる光ファイバ3の近傍に設けられた基準温度計11で測定した基準温度T1,T2を格納するセンサ基準温度格納部122d、基準温度がT1,T2の時の補正前の測定温度値T1',T2'を格納するセンサ基準温度部演算温度格納部122e、温度センサとして用いる光ファイバ3のラマンシフト周波数ω1を演算するセンサラマンシフト周波数演算部122fなどで構成されている。
図6は、本発明の補正式による温度補正の効果例を示す説明図である。この例で使用した補正式のパラメータは、以下のとおりである。
補正前の温度計算に用いたラマンシフト周波数ωr:72.4×1012 (rad/Hz)
実温度T1,T2: 295.85(K) (22.7(℃))、521.25(K) (248.1(℃))
温度補正前の温度計算値T1',T2': 298.15(K) (25.0(℃)), 540.25 ( 267.1(℃))
補正前の温度測定誤差は、実際の温度100℃で約6℃、250℃で約19℃と、大きくなっている。これは、装置本体と温度センサとして用いる光ファイバ3の接続損失による誤差および装置本体内部の温度基準部9に用いている光ファイバのラマンシフト周波数と温度センサとして用いる光ファイバ3のラマンシフト周波数との差によるものと考えられる。これに対し、本発明による補正式を用いた補正後の温度測定誤差は、実際の温度100℃で−0.1℃以下になって250℃ではほぼ0℃と小さくなり、大幅に改善されている。
なお、上記実施例では、温度センサとして用いる光ファイバ3の近傍に基準温度計11を配置し、その温度測定データをオフラインで取得して演算制御部7の計算パラメータとして使用する方法を示したが、装置本体と温度センサとして用いる光ファイバ3との接続損失が変動してしまうような場合には、基準温度計11のデータをリアルタイムに取り込み、温度補正式のパラメータをリアルタイムに変化させるようにしてもよい。
温度誤差補正部123は、基準温度利用温度補正部122で補正された温度値に対し、スペクトラム広がり分布補正部121によりあらかじめ求めておいたスペクトラム分布の広がりによる補正値による補正を行う。具体的には、基準温度利用温度補正部122で補正された温度値から、スペクトラム広がり分布補正部121により求めたスペクトラム分布の広がりによる誤差補正値を差し引くことにより、補正を行う。
このような構成によれば、基準温度利用温度補正部122において温度基準部の温度値をパラメータとした原理式から導かれた温度補正式による補正で温度が決定されるため、線形近似の場合に生じていた誤差は無くなり、校正作業は単純化されて短時間での校正が可能になるとともに、スペクトラム広がり分布補正部121で求められたラマンスペクトラム分布の広がりによる温度測定誤差補正値を用いて温度誤差補正部123で補正することにより、ラマンスペクトラム分布の広がりによる温度測定誤差を無くすことができ、高精度の温度分布測定結果を得ることができる。
そして、正確な温度測定を行うのにあたり、従来はラマンスペクトラム広がりによる誤差の影響を少なくするため温度校正を行う2点の温度差をできるだけ大きく取る必要があったが、本発明ではラマンスペクトラム広がりによる誤差を補正するため温度校正を行う2点の温度差を小さくすることができる。
以上説明したように、本発明は、光ファイバをセンサとして温度分布測定や故障検出などを行う光ファイバ温度分布測定装置の高精度化に好適である。
1 光源
2 光分波器
3 光ファイバ
4st,4as O/E変換器
6st,6as A/D変換器
7 演算制御部
7a 温度演算部
7b 定数格納部
7c 内部基準温度部ラマンシフト周波数格納部
7d 内部基準温度格納部
7e 内部基準温度部光強度比演算部
7f センサ光強度比演算部
8 パルス発生部
9 温度基準部
10 温度計
11 基準温度計
12 温度補正部
121 スペクトラム広がり分布補正部
122 基準温度利用温度補正部1
122a 温度補正演算部
122b 演算温度格納部
122c 内部基準温度部ラマンシフト周波数格納部
122d センサ基準温度格納部
122e センサ基準温度部演算温度格納部
122f センサラマンシフト周波数演算部
123 温度誤差補正部
13 コネクタ接続部

Claims (4)

  1. 光ファイバをセンサとして用い、ラマン後方散乱光を利用して前記光ファイバに沿った温度分布を測定するように構成された光ファイバ温度分布測定装置において、
    前記センサとして用いる光ファイバの近傍に設けた基準温度測定手段と、
    この基準温度測定手段の温度測定データをパラメータとする補正式を用いて測定温度を補正する基準温度利用温度補正手段と、
    ラマン散乱スペクトラムの広がりによる温度計算誤差を補正するスペクトラム広がり分布補正手段と、
    前記基準温度利用温度補正手段で補正された温度値に対し、前記スペクトラム広がり分布補正手段によりあらかじめ求めておいたスペクトラム分布の広がりによる補正値による補正を行う温度誤差補正手段、
    を設けたことを特徴とする光ファイバ温度分布測定装置。
  2. 前記温度補正手段の補正式は、パラメータとして、装置本体に設けられている温度基準部のラマンシフト周波数、前記センサとして用いる光ファイバのラマンシフト周波数および前記基準温度測定手段で測定した真の温度値を含むことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ温度分布測定装置。
  3. 前記センサとして用いる光ファイバのラマンシフト周波数を、前記基準温度測定手段で測定した温度とその時点における温度計算値に基づき求めることを特徴とする請求項1または2記載の光ファイバ温度分布測定装置。
  4. 前記温度補正手段は、前記基準温度測定手段の温度測定データをリアルタイムに取り込むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ファイバ温度分布測定装置。
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