JP5381412B2 - 電気掃除機の被掃除面判別方法及びこれを使用した電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機の被掃除面判別方法及びこれを使用した電気掃除機 Download PDF

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Description

本発明は、一般家庭用、もしくは業務用の電気掃除機の制御に関するものである。
図14に従来の電気掃除機の概略構成図を示す。
図14において、1は電気掃除機本体であり、2は本体1に内蔵し、吸気風を発生する電動送風機であり、3は電動送風機2の異なった入力(供給電力)での動作モードを操作する操作部4を有したホースであり、5は延長管であり、8は、被清掃面に接して塵埃等を吸い込む床用吸い込み具であり、6は吸引した塵埃を蓄積しておく集塵室であり、ホース3と集塵室6は、本体1に設けた吸気口7を介して接続され、集塵室6と吸気口7とホース3と延長管5と床用吸い込み具8で吸気流路を形成している。床用吸い込み具8には、床面に対向して、床面上の塵埃を掻き上げる回転ブラシ9と、回転ブラシ9を回転駆動するための電動機が内蔵されている。
上記のように構成された電気掃除機は、使用者が操作部4を操作して、制御手段により電動送風機2に電力が供給され、電動送風機2への電力供給が停止している停止モードから、動作モードへ移行すると、床用吸い込み具8から吸引された塵埃が、吸気流路を経由して集塵室6に蓄積される。また、制御手段が制御する電動送風機2への供給電力や電動機への供給電力は、使用者が操作部4を操作することにより切り替えられ、使用者は、フローリング等の比較的吸引力が弱く、また、回転ブラシ9による掻き上げ力が弱くても、床面上の塵埃の除去が可能な床面では、電動送風機2や電動機への供給電力を低めに、絨毯などの毛足の奥の塵埃を掻き出す力と吸引力が必要な床面では、電動送風機2や電動機への供給電力を高めに設定するよう、床面の種類に応じて操作部4を操作していた。
上記構成では、床面が変わる毎に、使用者が操作部4を操作しなければならず、使い勝手が悪いため、使い勝手を向上するため、例えば、下記特許文献1が開示されている。この特許文献1に記載の発明においては、回転ブラシがほとんど抵抗を受けないたたみなどの床面の時の電動機に流れる電流よりも絨毯などの毛足回転ブラシが抵抗を受ける時の電動機に流れる電流値の方が大きくなることに着目し、電動機に流れる電流を基準電流値と比較して、高ければ絨毯、低ければ畳などの床面と判断するものである。
しかしながら、上記構成においては、電動機に流れる電流値を絶対値で判断しているため、電源電圧の変動、電動機の巻き線温度変化による電流値変化や、使用者の操作力のバラツキ等に影響を受け、被清掃面の検出精度が良くないという課題を有している。
また、下記特許文献2に記載の発明は、床用吸い込み具を被掃除面に接して前後方向に操作した時の、回転ブラシを駆動する電動機に流れる電流値の平均値及び変動幅を演算し、被清掃面に応じた電動送風機と電動機への供給電力を制御しているが、電流値の平均値を設定値とすると上記特許文献1に記載の発明と同様の影響を受け、被清掃面の検出精度にも影響を受けるという課題を有している。
そこで、下記特許文献3に記載の発明のように、床用吸い込み具を前後に操作した時に発生する電動機に流れる電流値の変動の幅、つまり、絶対値を用いないで、変化量で被清掃面を検出する構成が開示されており、これは、上記特許文献1、特許文献2の課題を解決したものとなっている。
特許第2126811号公報 特許第2539532号公報 特開2007−29218号公報
しかしながら、上記従来の構成においては、特許文献3で、従来の電源電圧等の環境変化の影響や、電動機等の部品の特性変化に対しては精度を向上できてはいるが、使用者の動作については、床用吸い込み具の被清掃面へ接触する強さしか考慮されておらず、吸い込み具を前後操作した時に発生する電流の変動幅で被清掃面を検出する構成となっているため、使用者の床用吸い込み具を前後操作する速度によって、電流の変動が発生する時間が変わり、使用者によっては、被清掃面を検出するのに非常に時間がかかったり、使用者が、前後操作(往復操作)をせずに、片道だけを被清掃面に接触させて清掃を行った場合は、被清掃面を検出できないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、環境変化や部品の特性変化に影響を受けることなく、しかも、使用者の操作にも影響されず、短時間で被清掃面の負荷状態や種類を検出できる電気掃除機の被清掃面判別方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の電気掃除機は、被清掃面と接触して塵埃をかきあげる清掃体を有した回転ブラシと前記回転ブラシを駆動する電動機とを内蔵した吸い込み具と、前記電動機に供給される電流を検知する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出電流により、被清掃面の負荷状態、もしくは被清掃面の種類を判別する被清掃面判別手段とを有し、前記被清掃面判別手段は、前記回転ブラシが回転して前記清掃体が被清掃面に接触する時に被清掃面から受ける力によって発生する前記電流検出手段の検出する検出電流を所定回数サンプリングした、複数の電流値の最大値と最小値から変動幅を決定し、サンプリング周期より長い所定の確定処理周期内に決定される変動幅を平均化等の演算を行って確定変動幅とし、前記確定変動幅に基づいて判別を行うようにしたものである。
これによって、前記被清掃面判別手段は、前記電流検出手段の検出する電流値により、絨毯等の毛足が長く、前記清掃体が接触した時に機械的抵抗が大きい被清掃面で瞬間的に発生する大きな電流値変動と、フローリング等の硬質で機械的抵抗が小さい被清掃面で前記清掃体が接触した時に瞬間的に発生する小さな電流値変動を判別して、被清掃面の負荷状態、もしくは、種類を判別するので、変動幅による判別によって、環境や部品の特性変化に対して精度よく被清掃面を検出できるのみではなく、使用者による床用吸い込み具の操作力や往復操作、操作速度の影響を受けること無く、高精度に被清掃面を検出することができる。また、サンプリングされた電流値の変動幅を抽出して、瞬間的な電流値の変動を精度良く検出しながら、外乱による瞬間的な大きな電流値変動は演算の過程で確定変動幅に吸収され、より被清掃面の実態に適した確定変動幅を決定して、高精度な被清掃面の判別を行うことができる。
本発明の電気掃除機の被清掃面判別方法は、環境や部品の特性変化のみならず、使用者の操作の仕方の影響を受けることなく、高精度で、素早く、被清掃面の負荷状態、もしくは、被清掃面の種類を判別できるものである。
本発明の実施の形態1における電気掃除機の制御のブロック図 本発明の実施の形態1における電気掃除機の床面判別方法の回路構成図 本発明の実施の形態1における電気掃除機の床面判別方法を用いた床用吸い込み具のイメージ図 本発明の実施の形態1における電気掃除機の床面判別方法の第1の電流検出説明図 本発明の実施の形態1における電気掃除機の床面判別方法の第2の電流検出説明図 本発明の実施の形態1における電気掃除機の床面判別方法の第3の電流検出説明図 本発明の実施の形態3における電気掃除機の床面判別方法の確定変動幅算出説明図 本発明の実施の形態4における電気掃除機の床面判別方法の第1の被清掃面確定判断説明図 本発明の実施の形態4における電気掃除機の床面判別方法の第2の被清掃面確定判断説明図 本発明の実施の形態4における電気掃除機の床面判別方法の第3の被清掃面確定判断説明図 本発明の実施の形態5における電気掃除機の床面判別方法を用いた床用吸い込み具のイメージ図 本発明の実施の形態6における電気掃除機の制御のブロック図 本発明の実施の形態6における電気掃除機の供給電力制御の説明図 従来の電気掃除機の外観構成図
の発明は、被清掃面と接触して塵埃をかきあげる清掃体を有した回転ブラシと前記回転ブラシを駆動する電動機とを内蔵した吸い込み具と、前記電動機に供給される電流を検知する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出電流により、被清掃面の負荷状態、もしくは被清掃面の種類を判別する被清掃面判別手段とを有し、前記被清掃面判別手段は、前記回転ブラシが回転して前記清掃体が被清掃面に接触する時に被清掃面から受ける力によって発生する前記電流検出手段の検出する検出電流を所定回数サンプリングした、複数の電流値の最大値と最小値から変動幅を決定し、サンプリング周期より長い所定の確定処理周期内に決定される変動幅を平均化等の演算を行って確定変動幅とし、前記確定変動幅に基づいて判別を行う構成としたので、前記清掃体が被清掃面に接触した時に瞬間的に発生する電流値変動の変動幅により、被清掃面の負荷状態、もしくは、種類を判別するので、環境や部品の特性変化に対して精度よく被清掃面を検出できるのみではなく、使用者による床用吸い込み具の操作力や往復操作、操作速度の影響を受けること無く、被清掃面を検出することができる。また、サンプリングされた電流値の変動幅を抽出して、瞬間的な電流値の変動を精度良く検出しながら、外乱による瞬間的な大きな電流値変動は演算の過程で確定変動幅に吸収され、より被清掃面の実態に適した確定変動幅を決定して、高精度な被清掃面の判別を行うことができる。
の発明は、第の発明に加えて、複数の確定処理周期を有し、前記複数の確定処理周期の各々に対応して決定される複数の確定変動幅に基づいて判別を行う構成としたことにより、被清掃面の負荷の変動や使用者の操作の変化等により、回転ブラシの回転数が変化して、清掃体が被清掃面に接触する間隔が変化し、電流値の変動の間隔が変化した場合でも、複数の確定処理周期で確定変動幅を設定して、複数の確定変動幅で判断することにより、回転ブラシの回転数が変動しても、より精度良く被清掃面の判別を行うことができる。
の発明は、第1または第2の発明に加えて、一方向に回転する第1の回転ブラシと、前記第1の回転ブラシとは回転方向が逆の第2の回転ブラシを備え、前記第1の回転ブラシと前記第2の回転ブラシを駆動する電動機を備えた構成としたことにより、第1の回転ブラシと第2の回転ブラシが互いに反対方向に回転しているので、特に、絨毯等において、絨毯の目による清掃体への負荷抵抗による力のかかり方を、どちらか一方の回転ブラシで検出でき、被清掃面の状況変化に対しても、精度良く被清掃面の状態を判別できると共に、使用者が床用吸い込み具を往復操作した場合や、往路のみ被清掃面に接触させて清掃を行った場合、もしくは復路のみ行った場合の、いずれの場合も、絨毯に対しては、安定して負荷抵抗を検出でき、被清掃面の判別の精度を向上することができる。
の発明は、塵埃を吸引する電動送風機を内蔵する本体と、被清掃面と接触して塵埃をかきあげる清掃体を有した回転ブラシと前記回転ブラシを駆動する電動機とを内蔵した吸い込み具と、前記電動送風機と前記電動機への供給電力を制御する制御手段を有し、前記制御手段は、第1または第2の発明の被清掃面判別方法を用いて判別を行い、その判別結果に応じて、前記電動送風機と前記電動機のうち、少なくとも何れか一方への供給電力を制御する構成としたことにより、精度良く判別される被清掃面の判別結果に応じて、清掃を行う被清掃面に対して、必要な吸引力、もしくは、回転ブラシによる掻き上げ力を確保しながら、電動送風機、もしくは電動機に必要最低限の供給電力の供給で清掃を行うことができ、省エネルギーを実現した効率的な電気掃除機を提供することができる。
の発明は、第の発明に加えて、吸気流路を通過する塵埃を検出する塵埃検出手段を有し、制御手段は被清掃面判別手段の判別結果と前記塵埃検出手段の検出する塵埃情報に応じて、前記電動送風機と前記電動機のうち、少なくとも何れか一方への供給電力を制御する構成において、前記塵埃情報による供給電力の可変量、もしくは、供給電力を可変するための前記塵埃情報に対する判定値を、前記被清掃面判別手段の判別結果に応じて切り換える構成としたことにより、各被清掃面で、塵埃が無い時は、電動送風機、もしくは電動機への供給電力を下げることができ、塵埃が有る時のみ供給電力を上昇させればよいので、更に効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態について図1〜図6を用いて説明する。なお、従来と同一構成の部品については同一符号を付す。
図1は、本発明の実施の形態1における電気掃除機の制御のブロック構成図である。
図1において、2は電動送風機であり、10は回転ブラシ9を回転駆動するための電動機であり、11は電動送風機2の供給電力を制御する素子である第1の双方向性サイリスタであり、12は電動機10の供給電力を制御する素子である第2の双方向性サイリスタであり、13は電動送風機2と電動機10への供給電力制御を制御する制御手段であり、14は電動機10に流れる電流を検出する電流検出手段であり、15は電流検出手段14で検出される電流値によって、被清掃面の判別を行う被清掃面判別手段であり、17は被清掃面判別手段15が被清掃面を判別するための電流値の確定変動幅を決定した回数をカウントするカウント手段である。制御手段13と電流検出手段14と被清掃面判別手段とカウント手段17はマイクロコンピュータ16で構成される。(以下、まとめて、マイクロコンピュータとして説明する。)マイクロコンピュータ16は、商用電源のゼロクロスを検出しており、制御手段の動作として、ゼロクロスに同期して第1の双方向性サイリスタ11と第2の双方向性サイリスタ12を位相制御することにより、電動送風機2と電動機10への供給電力を制御している。
また、図2に特に、電動機10を制御するための経路についての回路構成図を示すが、電動機10への電力を供給する経路として、床用吸い込み具8、延長管5、ホース3には
、電力供給線18が配設されており、ホース3においては、操作部4の信号をマイクロコンピュータ16へと送信する信号経路の片側と、電力供給線18の片側を共通とする構成としている。操作部4には、3つのスイッチSW1、SW2、SW3を有しており、SW1は、電動送風機2と電動機10への電力供給を停止する「停止モード」へ移行させる「停止スイッチ」、SW3は、最大の吸引力と掻き上げ力を発揮するために電動送風機2と電動機10への供給電力を最大とするよう制御する「強モード」と、静かさを優先したい時に使用する供給電力を低くした「弱モード」とを、操作する毎に切り替える「強/弱スイッチ」、SW2は、被清掃面判別手段としての判別結果によって、電動送風機2と電動機10への供給電力を自動で切り替える「自動モード」へ移行させる「自動スイッチ」として設定している。SW1、SW2、SW3の前後には抵抗r1、r2、r3、r4があり、SW1、SW2、SW3を操作した時の合成抵抗の変化によって、V1が変化することにより、マイクロコンピュータ16は、どのスイッチが操作されたか認識し、操作されたスイッチに対応したモードに切り替え、供給電力の制御を行う。
図3に床用吸い込み具8に設けた回転ブラシ9の構成図を示すが、図3において、床用吸い込み具8に設けられた、被清掃面に対して開口して被清掃面の塵埃を吸引するための開口部20のスペースに回転ブラシ9が配設され、電動機10に電力が供給されると、図3中の矢印に示す方向に回転して動作する。回転ブラシ9には、回転部ブラシ9が回転することにより、回転に同期して定期的に被清掃面に接触し、被清掃面の塵埃を掻き上げる清掃体21を有している。清掃体21は、樹脂ブレード、もしくは、植毛など、軟質でありながら被清掃面の塵埃を掻き上げるのに適した材質のものを、回転ブラシの軸方向に直線、もしくは、螺旋状に配設している。また、本実施の形態においては、清掃体21を3条設けている。
以上のように構成された電気掃除機の床面判別方法及びそれを用いた電気掃除機についてその動作を説明が、本実施例においては、被清掃面をフローリングと絨毯の2段階の場合について説明する。
まず、電動機10に流れる電流をマイクロコンピュータ16がどのように検出するかについて説明する。
図2において、操作部4の信号はマイクロコンピュータ16に信号V1として入力され、SW1、SW2、SW3のいずれかを押されることにより、有効となる操作部4の抵抗r1、r2、r3、r4と、本体1側の抵抗RにてVddを分割した電圧が入力され、操作されたスイッチに対応した電圧に応じて、電動送風機2、電動機10の位相制御を行って、吸い込み能力の制御、又は掻き上げ力の制御を行っている。
例えば、SW2が押された場合は、V1の信号電圧は、
V1= Vdd × R/(R+r+r0+R1+r2) (式1)となる。ここで、V1の信号線上には、図2中に示すホース抵抗r0とrが存在するが、マイクロコンピュータ16は、図4に示すようなタイミングT1で第2の双方向性サイリスタ12のトリガオンを行って電動機10へ供給する電力を位相制御をしており、トリガオフの期間のタイミングT2にV1の信号電圧に対するスイッチの判断を行っている。このタイミングでは、信号経路に流れる電流は微少であり、r、r0<<R、r0、r1、r2となる関係で設定しているので、rとr0での電圧降下は無視できるレベルであり、r、r0=0Ωとでき、V1は、
V1= Vdd × R/(R+r1+r2) (式2)とでき、操作部4のスイッチの状態として、SW2が押されていることを判断できる。
また、操作部4が全く押されていないときの、V1は、
V1= Vdd×R/(R+r1+r2+r3+r4) (式3)となる。
また、図2に示すように、信号経路の片側は、電動機10へ電力供給するための電力供給線線18の片側と共通(図2中のコモンライン)となる構成としており、マイクロコンピュータ16は、電動機10がトリガオンした後のタイミングT3でもV1の電圧を判断している。
この時、第2の双方向性サイリスタ12は、電動機10に電力を供給している状態であり、電力供給線18には、数百mA〜数Aの電流Iが流れ、例えば、Vdd=5[V]、r=2Ω、I=0.5Aとした時、r×I=1[V]となり、コモンライン側のホース抵抗rの両端の電圧(r×I)に関しては、信号電圧の大きさに対して無視できないレベルとなっており、電動機10がトリガオンした後のV1の電圧は、マイクロコンピュータ16のGNDを基準とすると、操作部4を操作していない状態では、
V1= (Vdd−r×I)×R/(R+r0+r1+r2+r3+r4)(式4)となるが、電流Iが流れるのは、コモンライン側であり、信号経路のV1がマイクロコンピュータ16に入力される経路には流れないので、r0は前述のようにr0=0Ωとすることができ、
V1= (Vdd−r×I)×R/(R+r1+r2+r3+r4) (式5)となり、操作部4を操作していない状態では、V1には、AC電流Iに応じた電圧が、(式3)で表される信号に重畳した形で、図4に示すような波形があらわれる。電流Iは、AC電流であるので、電流IによるV1の変化成分としては、
V1= (r×I)×R/(R+r1+r2+r3+r4) (式6)となって、V1は電流Iの関数として表される関係となり、ホース5の抵抗成分を利用し、操作部4が操作されていない時のV1をゼロクロスに対するタイミングT3で判断することにより、マイクロコンピュータ16は、電動機10に流れる電流を検出することができる。この時、V1に現れる電流Iに対応する信号レベルは、AC波形として現れるので、T3を電流は形のピーク付近となるよう設定し、電動機10の電流値が変化した時の変化量を、最も精度良く検出できるようにしている。
V1は(式4)で表される電圧がVddに対してGND側に偏るように、R、r1、r2、r3、r4を設定しており、ACの片側では、(式6)による電流Iの信号電圧がVdd−GNDに収まるように設定しているので、ACの反対側では、レンジオーバーとなり、図4中に示すように、下限をクリップする構成とし、マイクロコンピュータ16は、AC周期の前者の時に電流値のサンプリングが可能となるので、商用電源周波数が50Hzの時は、20ms、60Hzの時は16.6msのサンプリング周期としている。
通常、回転ブラシ9の回転数は、被清掃面の負荷状態や種類によって異なるが、塵埃除去性能を確保するために、数百r/min〜数千r/minの回転数で回転しており、例えば、フローリングで2000r/min、絨毯上で1000r/minとすると、3条ある清掃体21が、被清掃面に接触する時間間隔は、絨毯では40ms、フローリングで20msとなり、清掃体21が被清掃面に接触した時に発生する瞬間的な電流変動を検出するのに純分な時間精度を有していることになる。
電動機10に電力が供給され、回転ブラシ9が回転すると、清掃体21が、被清掃面に接触し、被清掃面の塵埃を掻き上げる。この時、フローリングのような硬質の被清掃面であれば、清掃体21の接触時に、清掃体21が被清掃面から受ける機械的な負荷抵抗は、比較的小さく、絨毯のような毛足があり、床用吸い込み具8が毛足に沈み込みがちになり、清掃体21との接触面積が増えるような被清掃面では、負荷抵抗が大きくなる。このため、清掃体21が、被清掃面に接触した瞬間に被清掃面から清掃体21が受ける力も、フ
ローリングと絨毯では異なり、フローリングでは比較的小さく、絨毯では大きくなるため、電動機10に流れる電流Iの瞬間的な変動も、フローリングでは小さく、絨毯では大きくなる。床用吸い込み具8を被清掃面上を移動させた時に発生する電流変動の様子を図5に示す。
図5は、床用吸い込み具8を被清掃面上を素早く3往復させた時の電流値の変動を確認した結果を示しており、上が絨毯上を、下がフローリング上を操作した時の電流変化である、絶対値では、絨毯上の方が電流値が高い他、電流値の瞬間的な変動幅も、絨毯上を操作した時の方が高いことが分かる。本発明は、この、瞬間的に変動する電流値の変動幅が、被清掃面の負荷抵抗によって異なることに着目したものである。また、この結果から、絨毯上では、図5中の太実線で示すように、床用吸い込み具8を往復させる動作に同期して大きな周期で変動が発生しているのに対して、フローリングではその変動がほとんど見られないことが分かるが、特許文献2、特許文献3記載のものは、この大きな周期での電流値の変動に着目したものである。
信号電圧V1によって、どのように被清掃面がフローリングであるのか絨毯であるのかを判断するのか説明する。図6に変動する電流値を9回のサンプリングした場合の説明図を示す。また、説明上、9回のサンプリング値を、1つの例として数値化した表を表1に示す。
マイクロコンピュータ16は、所定回数のサンプリングしたサンプリング値の最大値と最小値から、一旦、変動幅を算出するが、本実施例においては、3回のサンプリングで算出を行うので、図6中に示す、9回のサンプリング値S1〜S9のうち、S1〜S3までを、1つのグループとしてグループ1、S4〜S6までをグループ2、S7〜S9までをグループ3として、それぞれのグループで、一旦、変動幅を算出する。9回のサンプリングが終了し、3つのグループの変動幅が全て算出されると、それぞれの変動幅を積算し、その積算値を確定変動幅とする。積算を行うのは、平均化と同じように、データのバラツキを均一化するものであり、積算することによりデータの大小があった場合は、積算値の中に吸収されてしまうというメリットがあると共に、被清掃面の負荷状況に応じて電流が連続的に変化する特性のものを閾値を有して段階的に判断するものにあっては、平均化するより積算した方が、例えば、絨毯とフローリングとの差が増幅され、精度を向上するこ
とができるというメリットもあるためである。
9回のサンプリングが終了した時点で、確定変動幅を算出するので、ここまでが、つまり、9回のサンプリングが終了するまでが、確定処理周期となり、商用電源周波数が50Hzの場合は180ms、60Hzの場合は約150msの確定処理周期となる。
ここで、本実施の形態においては、構成を簡略化できるメリットを出すためと電流値の変化をAC波形のピークでとらえて検出精度を向上するため、商用電源周波数を基準とした周期で電流Iをサンプリングしているため、図6にも示しているように、サンプリング周期でサンプリングする電流値が、必ずしも、電流変動のピークをとらえているとは限らない構成になっている。マイクロコンピュータ16では、図6中の点線で示すような電流値変動であると認識しているが、絨毯とフローリングでは、変動幅の大きさが明らかに異なり、また、使用者の操作や、被清掃面の状況によって回転ブラシ9の回転数は変動し、変動の周期も常に変化するため、確定変動幅としては、絨毯とフローリングの判別を行うことができるものである。
表1に示した、数値化した例においては、絨毯での確定変動幅は15、フローリングでの確定変動幅は6としているので、フローリングの段階と絨毯の段階の判別の閾値として、判定変動幅を、例えば9に設定しておくことにより、絨毯とフローリングの判別を行うことができる。
以上のように、本実施の形態においては、清掃体21が被清掃面に接触する時の、電動機10に流れる電流の瞬間的な変動の変動幅により、被清掃面の種類を判別するので、変動幅による判断により、環境や部品の特性の影響を受けることなく、また、床用吸い込み具8の操作速度等の使用者の操作の影響を受けることなく、被清掃面の判別を行うことができる。
この確定変動幅の算出方式においては、サンプリング値から、まず、変動幅を算出するので、絨毯とフローリングの確定変動幅の差が出やすい傾向にあり、判別の精度を向上することができる。
被清掃面が、フローリングでは、吸引力が低くても、十分な塵埃除去能力を有し、また、掻き上げ力も高いものは必要がないが、絨毯のように毛足の奥に塵埃が沈み込んでしまう被清掃面にあっては、毛足の奥の塵埃を吸引するための高い吸引力や、毛足の奥から塵埃を掻き出す高い掻き出し力が必要となる。
マイクロコンピュータ16は、被清掃面を判別した結果によって、フローリングであれば、電動送風機2への供給電力、もしくは、電動機10への供給電力を低下させ、絨毯であれば、電動送風機2への供給電力、もしくは、電動機10への供給電力を上昇させることにより、被清掃面の状況、種類に応じた必要最低限の電力で塵埃を除去できるので、省電力化を実現することができる。
また、本実施の形態においては、電流値波形のピークで判断する構成としたので、DCへ平滑するための回路等が必要なく、構成が簡素化できると共に、電流が変化した時に、最も変化が大きなタイミングでのサンプリングとなるため、電流値の変化の精度も向上することができる。
尚、本実施の形態において、電流のACのピークで検出するため電源周波数に同期してサンプリングする構成としたが、電流値をDCに変換した後の信号を更に高速でサンプリングを行い、電流値の瞬間的に変動の最大値と最小値を検出して、その差分から電流値の
変動を算出しても、同様に被清掃面の負荷状況を検出できることは言うもでもない。
(実施の形態2)
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、従来と同一構成の部品については同一符号を付す。
実施の形態1と異なるのは、被清掃面判別手段15としての動作として、確定変動幅の決定方法を異ならせた点である。以下、その動作について説明する。
実施の形態1と同様に、図6に示すように電流値に対して9回のサンプリングを行い、この周期を確定処理周期としているが、本実施の形態においては、表2に示すように、S1〜S3のグループ1では、3回のサンプリング値より、まず、積算値を算出する。
これは、実施の形態1で、変動幅を積算したのと同様で、これによって、平均化してデータの精度を向上すると共に、確定変動幅での差を出やすくして、判別精度を向上している。
定周期で電流値が変動する場合は、サンプリング値を先に平均化すると平均化された値の差が小さくなる可能性があるが、被清掃面の状況や使用者の操作により電流値の変動の周期も変動するので、グループ1〜グループ3までの積算値も変動するものであり、また、絨毯とフローリングでは、変動幅の大きさが明らかに異なることから、絨毯とフローリングでは、積算値(平均値)による変動幅にも差が発生してくる。
グループ1からグループ3までの積算値が算出されると、3つの積算値のうちの最大値と最小値の差を算出し、これを確定変動幅とし、実施の形態1と同様に判定変動幅を設定することにより、絨毯とフローリングを判別することができる。
この確定変動幅の算出方式においては、サンプリング値から、まず、平均化の意味あいを持ち合わせた積算値を算出するので、絨毯とフローリングのイレギュラー的な電流の変動や外乱による電流の変動の影響を抑制できる傾向にあり、判別の精度を安定させることができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の第3の実施の形態について図7を用いて説明する。なお、従来と同一構成の部品については同一符号を付す。
実施の形態1と異なるのは、被清掃面判別手段15としての動作として、確定処理周期を2つ有し、それぞれの確定処理周期で算出される確定変動幅を各1つ、計2つ有して被清掃面の判別を行う点である。
マイクロコンピュータ16は、確定処理周期T0で確定変動幅を算出する処理と、確定処理周期T1で確定変動幅を算出する処理を並行して行っており、図7に示すように、サンプリングされる18回のサンプリング値S1〜S18に対して、どちらの確定処理周期の処理においても、3つのサンプリング値を1つのグループとして、積算値、もしくは、変動幅を算出している。
確定処理周期T0の処理では、グループ1からグループ3までの3つのグループをサンプリングするまでの時間をT0とし、確定処理周期T1の処理では、グループ1からグループ6までの6つのグループをサンプリングするまでの時間をT1としている。従って、18回のサンプリングを行う間に、確定処理周期T0の処理では、確定変動幅No.1とNo.2の2つを算出しているが、確定処理周期T1の処理では、確定変動幅No.1の1つのみの算出となる。
電動機10への供給電力を固定している時であっても、被清掃面の負荷抵抗や、使用者の操作によって回転ブラシ9の回転数は変動してしまう。例えば、回転ブラシ9の回転が非常に遅く、電流変動の間隔が長く、絨毯であるにも関わらず、確定変動幅があまり大きく出ない場合でも、確定処理周期T1での判断では、グループ1〜グループ6までの、倍の数の値と時間で判断するので、回転ブラシ9の回転数が変動している場合でも、複数の確定処理周期で、高精度に判別することができる。
(実施の形態4)
以下、本発明の第4の実施の形態について図8から図10を用いて説明する。なお、従来と同一構成の部品については同一符号を付す。実施の形態1と異なるのは、被清掃面判別手段15としての動作として、カウント手段のカウントを被清掃面の判別に反映するよう動作する点である。
以下、本実施の形態について、被清掃面の負荷抵抗として、絨毯とフローリングの2段階での例について説明する。
マイクロコンピュータ16は、実施の形態1などに記載しているように、確定処理周期毎に確定変動幅を算出し、被清掃面の判別の確定変動幅に応じて、フローリングか絨毯かを判別しているが、これらは、一時的な判断結果とし、この一時判断結果と、カウント手段のカウントに基づいて、被清掃面の種類の判別を確定させるよう動作する。
マイクロコンピュータ16では、現在の段階がフローリングである時は、絨毯への移行を判断する絨毯への第1の判定変動幅と、第1の判定変動幅より大きな絨毯への第2の変動幅を有して絨毯への段階の切り換えを判断し、現在の段階が絨毯である時は、絨毯への第1の判定変動幅より小さなフローリングへの判定変動幅を有して、フローリングへの段階の切り換えを判断し、被清掃面の種類の判別を行う。
図8に現在フローリングの段階である時に、被清掃面が絨毯に変わり、それに応じて変
化する確定変動幅の動きの一例を示すが、図8においては、確定変動幅がD1からD7へと変化しており、マイクロコンピュータ16は、カウント手段18の動作として、それぞれを1カウントずつカウントアップしている。また、図8において、D1、D2は、フローリングで操作されており、D3で被清掃面が絨毯に変えられた時を示している。
マイクロコンピュータ16は、フローリングから絨毯への段階の切り換えの判断を行う時、まず、絨毯への第1の判定変動幅により、D1からD7までの確定変動幅に対して、一時的な判断結果を算出する。これによって、図8においては、D1、D2、D4、D6が、絨毯への第1の判定変動幅により、フローリングと判断されることになる。
マイクロコンピュータ16は、確定変動幅が算出される毎のカウントが、例えば3カウントになった時、一時的な判断結果から、被清掃面の種類の判別を確定させ、確定させる際、3カウントのうち、一時的な判断結果が2カウント以上、絨毯であった場合の動作について説明する。
マイクロコンピュータ16は、D1からD3までの3カウント、D2からD4までのカウント、D3からD5までの3カウントというように、確定変動幅が算出される毎に、3カウントをカウントする確定変動幅を更新しながら、被清掃面の種類を確定させるよう動作しており、図8においては、D3算出時点、D4算出時点では、フローリングであるが、D5算出時点では、D3とD5が、絨毯への第1の判定変動幅より大きく、2カウント以上が、絨毯との判断になっているので、被清掃面の種類として絨毯が確定し、このタイミングで、確定判断結果が、フローリングから絨毯へと切り替わる。
確定判断結果が、絨毯へ切り替わると、絨毯の段階とフローリングの段階の確定変動幅に対する判定の境界値を、絨毯への第1の判定変動幅から、それより小さなフローリングへの判定変動幅へ切り替える。D6は、絨毯への第1の判定変動幅に対しては、フローリング、フローリングへの判定変動幅に対しては絨毯という、一時的な判定結果になっているが、D6算出時点では、絨毯の段階が確定しており、境界の判定値がフローリングへの判定変動幅に切り替わっているので、D3からD7までの、被清掃面の確定判断結果としては、絨毯の段階が継続することになる。これにより、被清掃面に対して判別結果が切り替わった後、例えば、絨毯上に段差があったり、絨毯上においてあるものを乗り越したりして、瞬間的に電流値が変動しても、判別結果を安定させることができ、被清掃面の種類の判別の確定結果に応じて、電動送風機2の供給電力を制御する場合にあっては、頻繁な供給電力の切り替わりを抑制し、安定した供給電力制御を行うことができる。
また、同様に、絨毯の段階からフローリングの段階に確定結果が切り替わった時に、フローリングへの判定変動幅から、絨毯への第1の判定変動幅へ切り替えてやることにより、フローリングの状態を安定させることができる。
また、マイクロコンピュータ16は、図9に示すように、絨毯への段階切り換えの判定値として、絨毯への第1の判定変動幅より大きな、絨毯への第2の判定変動幅を有しており、前述した第1の判定変動幅とは並行して判断を行っている。第1の判定変動幅に対しては、3カウント中、2カウント以上が絨毯であると判断した時に、被清掃面の種類を絨毯であると確定させるよう判断したが、第2の判定変動幅に対しては、一例として設定した2カウントより小さな1カウント以上で設定しており、第2の判定変動幅に対しては、1カウント以上であれば、第1の判定変動幅による判別結果に関わらず、その時点で、絨毯の段階を確定するよう動作する。図9においては、D3で、床用吸い込み具8が操作される被清掃面が切り替わった時のイメージを示しているが、第1の判定変動幅による判断のみでは、絨毯の段階が確定するのは、D4算出時点出あるが、第2の判定変動幅による判断により、D3を算出した時点で、絨毯の段階が確定する。
被清掃面の負荷抵抗に対する段階を設定する際、被清掃面によっては、設定した段階の判定境界に対して余裕のあるものや、そうでないものが存在するため、余裕のあるものに対しては、第2の判定変動幅で、そうでないものに対しては、第1の判定変動幅で判断することにより、負荷が確実に絨毯であるもの、つまり、負荷が確実にその段階の範囲にある被清掃面では、短時間で、被清掃面の判別を確定させ、そうでないものは、時間をかけながらでも、誤判定しないよう、確実に判別を行うので、被清掃面の負荷の状況に応じて、素早く、高精度に被清掃面の判別を行うことができる。
次に、絨毯の段階が確定している時、フローリングの段階へ切り替わる時の判断について説明する。図10に、床用吸い込み具8が操作されている被清掃面が、絨毯からフローリングに切り替わった時の、確定変動幅の変化の一例を示す。マイクロコンピュータ16は、絨毯の段階からフローリングの段階への切り替わりに対しては、フローリングの段階から絨毯の段階への切り替わりで判断した、絨毯への第1の判定変動幅に対しての3カウント中2カウント以上の判断よりも、厳しい、3カウント中3カウント以上の判断を行う。つまり、フローリングの段階へ切り替わる時は、3つの確定変動幅が全てフローリングの段階であった時のみ、フローリングの段階を確定させるよう動作する。図10においては、D5からD7で、初めて3回全てがフローリングへの判定変動幅より、確定変動幅が小さくなっており、この時に初めてフローリングの段階が確定し、絨毯から切り替わる。
電動機10への供給電力を固定にしていても、被清掃面の負荷の大きさが異なり、負荷の大きな清掃面では、回転ブラシ9の回転数は低下し、負荷抵抗の小さな被清掃面では、回転数は増加する。回転数が低下すると、清掃体21が被清掃面に接触する時間間隔が長くなり、瞬間的な電流値の変動の周期も長くなり、回転数が高い時と比較して電流変動のサンプリングの精度が低下する傾向にある。そのため、床用吸い込み具8の操作が絨毯上での操作に切り替えられた時、確定変動値が絨毯への第1の判定変動幅側に偏ってしまい、比較的負荷の状態が安定しているフローリング上と同じ3カウント中3カウント以上という判断を行うと、実際は、絨毯の段階への確定がフローリングへの確定に比較して時間がかかってしまう可能性がある。そこで、絨毯の段階からフローリングの段階へ切り替わる時は、3カウント中3カウント以上、フローリングの段階から絨毯への段階へ切り替わる時は、3カウント中2カウント以上、というように、フローリングの段階への切り替わりがしにくくなるような設定にすることによって、実質の切り替わり易さの差を縮め、被清掃面に対する判別結果の偏りを無くし、精度を向上することがえきる。
また、実際に、近年の住宅環境は、フローリングの面積比率が6〜7割と、絨毯の比率の方が低く、比率が低い絨毯に対して、実際に素早く移行しやすい設定とし、比率の高いフローリングに対して移行しにくい設定とすることによって、面積比率が低く部分的に存在することが想定される絨毯上では、素早く絨毯と判別し、一旦絨毯の判別が確定すると、より絨毯の段階を維持し、面積比率が高くフローリングと判別する機会が多く期待できるフローリングでは、より、住宅環境に整合した判別動作を行うことができる。
以上のように、確定変動幅により、一時的な被清掃面の判定結果と、その複数の判定結果とにより、被清掃面の負荷状況、もしくは種類を確定させることにより、使用環境や、使用者の操作の仕方が変化することによる一時的な回転ブラシ9の負荷変動等に対しても安定した判別結果を得ることができる。
尚、本実施の形態においては、被清掃面として判別する段階を絨毯とフローリングの2段階としたが、被清掃面には、畳や、また、絨毯にも種類があり、負荷抵抗の大きさに応じて、3段階、4段階と段階を増やしても良いことは言うまでもない。
(実施の形態5)
以下、本発明の第5の実施の形態について図11を用いて説明する。なお、従来と同一構成の部品については同一符号を付す。
前述した実施の形態1〜4の構成と異なるのは、床用吸い込み具8の構成が異なることである。図11において、床用吸い込み具8は、各々、清掃体21を備えた第1の回転ブラシ22と第2の回転ブラシ23を有し、第1の回転ブラシ22と第2の回転ブラシ23は、開口部20に配置され、図11に示すように、互いに判定方向に回転するように設けられており、1つの電動機10によって、第1の回転ブラシ22、第2の回転ブラシ23共に駆動される構成としている。
実施の形態1において、回転ブラシ9が回転して清掃体21が瞬間的に受ける負荷抵抗によって、瞬間的な電流変動が発生することは説明したが、特に絨毯上で、絨毯の種類によっては、床用吸い込み具8を一箇所に停止したまま、回転ブラシ9を回転させると、絨毯の毛が清掃体によってかき分けられ、かき分けられた状態を維持すると、清掃体21の受ける負荷抵抗も減少し、電流変動の幅も小さくなってくる場合がある。
しかし、使用者によって操作され、床用吸い込み具8が絨毯上を移動すると、清掃体21が、常に、かき分けられていない部分に接触することにより、電動機10に流れる電流の瞬間的な変動は、継続して発生することになる。また、床用吸い込み具8の移動方向に対して受ける力により、清掃体21の受ける力はより大きくなり、電流変動の変動幅も大きくなる。図3記載の回転ブラシ9が1本のみの構成においては、回転ブラシ9の回転方向から、床用吸い込み具8が復路方向に移動する時にその現象が現れ、より、被清掃面を判別しやすくなる。
図11に記載の構成は、互いに回転方向の異なる、第1の回転ブラシ22と第2の回転ブラシ23により、第1の回転ブラシ22は復路方向移動時に、第2の回転ブラシ23は往路方向移動時に、移動方向に対して清掃体21がより抵抗を受け、第1の回転ブラシ22と第2の回転ブラシ23を共に駆動する電動機10に流れる電流の瞬間的な変動が、往路、復路共に大きく現れる構成としているので、被清掃面の識別精度をより向上することができる。
(実施の形態6)
以下、本発明の第6の実施の形態について図12〜13を用いて説明する。なお、従来構成の部品については同一符号を付す。
図12において、実施の形態1と異なるのは、電動送風機2の吸引風により、吸引する塵埃を検出する塵埃検出手段25を設け、マイクロコンピュータ16は、被清掃面の判別結果と、塵埃検出手段25の検出する塵埃の量に応じて電動送風機2への供給電力を制御する点である。
図12において、25は塵埃検出手段であり、電動送風機2が発生させる吸引風により、吸引され吸気流路を通過する塵埃を検出し、塵埃の量に応じたパルスを制御手段としてのマイクロコンピュータ16に出力するものである。
マイクロコンピュータ16は、塵埃検出手段25より入力されるパルスの数に応じて吸引している塵埃の量、すなわち、被清掃面にある塵埃の量を判断し、塵埃の量が多く、パルスの数が多い時には、電動送風機2への供給電力を上昇させ、塵埃が少ない時は、供給電力を低下させ、省エネルギー運転を行う。マイクロコンピュータ16は、図13に示すような、被清掃面がフローリングであると判別した時に、塵埃検出手段25の出力するパ
ルスの数に対して供給電力を、W_f0〜W_f3の4段階で供給電力制御を行うフローリング可変範囲と、被清掃面が絨毯であると判別した時に、塵埃検出手段25の出力するパルスの数に対して供給電力を、W_c0〜W_c3の4段階で供給電力制御を行う絨毯可変範囲とを有しており、被清掃面がフローリングと判断している時に、塵埃検出手段25の検出する塵埃がなければ、W_f0の供給電力で、塵埃が増えるに従って、塵埃の量に応じて、W_f3まで上昇させて段階的に切り替えるように制御を行う。被清掃面が絨毯と判断している時にも同様に、W_c0〜W_c4までを切り替えて制御を行う。
通常、被清掃面が、フローリングでは吸引力が低くても、十分な塵埃除去能力を有するが、絨毯のように毛足の奥に塵埃が沈み込んでしまう被清掃面にあっては、毛足の奥の塵埃を吸引するための高い吸引力が必要となる。W_f0とW_c0は、塵埃がない状態での電動送風機2への供給電力であるが、塵埃検出手段25は、吸気流路を通過する塵埃の量で、被清掃面に存在する塵埃の量を検出するものであり、その電力(吸引力)設定は、フローリングと絨毯では異なる。フローリングでは、比較的、低い供給電力で、低い吸引力でも、フローリング表面の塵埃を吸引することができ、塵埃検出手段25が吸引した塵埃を検出すれば、後は、塵埃の量に応じて、W_f1〜W_f3までの供給電力を切り替えて、塵埃量に応じた電力供給制御を行い、塵埃が無くなるとW_f0へともどるよう動作する。絨毯では、塵埃が、毛足の奥に沈み込んでいるので、塵埃を検出するためには、沈み込んでいる塵埃を吸引するための電力が必要となり、塵埃が無い状態であっても、絨毯上では、フローリング上に比較して高い電力が必要となる。しかし、吸引力を優先して、フローリング上を絨毯上と同じ供給電力設定とすると、フローリング上では、過剰な電力供給となってしまう。
そこで、マイクロコンピュータ16は、W_f0<W_c0の関係を有して、被清掃面の判別結果により、フローリングではフローリング可変範囲で、絨毯上では絨毯可変範囲で、被清掃面の塵埃の量に応じた、電動送風機2への供給電力制御を行い、被清掃面とそこにある塵埃の関係の特徴に応じた、電動送風機2への供給電力制御を行うことにより、様々な被清掃面に対応して、必要最低限の供給電力で、塵埃を完全に除去することができ、高効率の電気掃除機を提供することができる。
以上のように、本発明にかかる電気掃除機の床面判別方法は、被清掃面の負荷状況、もしくは種類に応じて、素早く、高精度で被清掃面の判別をできるものであり、被清掃面の種類の表示など、判別結果を用いて、様々な制御を行う清掃機器にも使用できる。
9 回転ブラシ
13 制御手段
14 電流検出手段
15 被清掃面判別手段
16 マイクロコンピュータ
18 カウント手段
21 清掃体
22 第1の回転ブラシ
23 第2の回転ブラシ
25 塵埃検出手段

Claims (5)

  1. 被清掃面と接触して塵埃をかきあげる清掃体を有した回転ブラシと前記回転ブラシを駆動する電動機とを内蔵した吸い込み具と、
    前記電動機に供給される電流を検知する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出電流により、被清掃面の負荷状態、もしくは被清掃面の種類を判別する被清掃面判別手段とを有し、
    前記被清掃面判別手段は、前記回転ブラシが回転して前記清掃体が被清掃面に接触するときに、被清掃面から受ける力によって発生する前記電流検出手段の検出する検出電流を所定回数サンプリングした、複数の電流値の最大値と最小値から変動幅を決定し、
    サンプリング周期より長い所定の確定処理周期内に決定される変動幅を平均化等の演算を行って確定変動幅とし、前記確定変動幅に基づいて判別を行う電気掃除機の被清掃面判別方法。
  2. 複数の確定処理周期を有し、前記複数の確定処理周期の各々に対応して決定される複数の確定変動幅に基づいて判別を行う請求項に記載の電気掃除機の被清掃面判別方法。
  3. 一方向に回転する第1の回転ブラシと、前記第1の回転ブラシとは回転方向が逆の第2の回転ブラシを備え、前記第1の回転ブラシと前記第2の回転ブラシを駆動する電動機を備えた請求項1または2に記載の電気掃除機の床面判別方法。
  4. 塵埃を吸引する電動送風機を内蔵する本体と、被清掃面と接触して塵埃をかきあげる清掃体を有した回転ブラシと前記回転ブラシを駆動する電動機とを内蔵した吸い込み具と、前記電動送風機と前記電動機への供給電力を制御する制御手段を有し、前記制御手段は、請求項1または2の発明の被清掃面判別方法を使用して判別を行い、その判別結果に応じて、前記電動送風機と前記電動機のうち、少なくとも何れか一方への供給電力を制御する電気掃除機。
  5. 吸気流路を通過する塵埃を検出する塵埃検出手段を有し、制御手段は被清掃面判別手段の判別結果と前記塵埃検出手段の検出する塵埃情報に応じて、前記電動送風機と前記電動機のうち、少なくとも何れか一方への供給電力を制御する構成において、前記塵埃情報による供給電力の可変量、もしくは、供給電力を可変するための前記塵埃情報に対する判定値を、前記被清掃面判別手段の判別結果に応じて切り換えることを特徴とした請求項記載の電気掃除機。
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