JP5378714B2 - 遊技媒体及び遊技システム - Google Patents

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Description

本発明は、様々な遊技に使用することができる遊技媒体及び遊技システムに関する。
特許文献1,2には、X側送信アンテナ及びY側送信アンテナで電波を発信させると、XYのクロスポイントにおけるテーブルに垂直なフラックス(flux)により電波を発生させて、当該クロスポイント上のテーブルに載置されたチップに設けられた無線タグのIDを読み取り、この読取りはベット部ごとに順次行う技術について開示されている。
特許文献3には、遊技媒体内にバーコードが内蔵され、光学的に電子透かしを読み取ることにより、遊技媒体の載置面の変更を認識し、単体の遊技媒体であっても表面と裏面とで異なる動作を出力することを可能とした技術について開示されている。
特開2004‐105321号公報 特開2004‐102953号公報 特開2007‐050225号公報
無線タグを備えた遊技媒体の読み取りにおいて、遊技媒体の表面、裏面のうちどちらの面が上になっているのかまでも無線タグの読み取りによって識別するためには、遊技媒体の表面、裏面のそれぞれに対応して2つの無線タグを当該遊技媒体に設けることが考えられる。
しかしながら、2つの無線タグを内蔵する遊技媒体に対して磁気的に無線タグの情報を読み取ろうとすると、2つの無線タグを同時に読み取ってしまい、あるいは、いずれの無線タグも読み取れないという不具合が発生する。すなわち、遊技媒体に対して読取装置の磁界が作用すると、2つの無線タグのいずれにおいても起電されて2つの無線タグのいずれからも信号が返される場合がある。また、遊技媒体に対して読取装置の磁界が作用すると、2つの無線タグの各コイルにおいてインダクタンス変動、共振周波数変動が生じて、いずれの無線タグにおいても起電できずに信号が返されない場合がある。
そこで、本発明の目的は、複数の無線タグを設けることにより遊技媒体の各面のどちらが上になっているかまで読み取れるようにする場合に、この読み取りを的確に行なえるようにすることである。
(1)本発明は、遊技台上に設けられた複数のラインで仕切られた格子状の複数の領域の各々に載置され遊技中に一方面と他方面とを反転して当該遊技を行い、内部に空洞を有する円盤状の遊技媒体であって、前記一方面に対応して設けられ磁気的に情報の読み取りを行なえ、前記空洞の内周面との間に間隙をおいて配置される第1の無線タグと、前記他方面に対応して設けられ磁気的に情報の読み取りを行なえ、前記空洞の内周面との間に間隙をおいて配置される第2の無線タグと、前記第1の無線タグと第2の無線タグとの間に介装され、前記空洞の内周面に対して延在して接触しており、前記一方面側から前記第1の無線タグを読み取るときは前記第2の無線タグは読み取ることがないように当該第2の無線タグへの磁界の影響を除去し、前記他方面側から前記第2の無線タグを読み取るときは前記第1の無線タグは読み取ることがないように当該第1の無線タグへの磁界の影響を除去する高透磁率部材と、を備えていることを特徴とする遊技媒体である。
(2)この場合に、前記高透磁率部材は、前記一方面側の第1の高透磁率部材と、前記他方面側の第2の高透磁率部材と、からなり、前記第1の高透磁率部材と前記第2の高透磁率部材との間には金属材料が介装されている、ことを特徴とするようにしてもよい。
(3)さらに、前記金属材料は、鉄を含んでいることを特徴とするようにしてもよい。
(4)別の本発明は、遊技台上に設けられた複数のラインで仕切られた格子状の複数の領域の各々に載置され遊技中に一方面と他方面とを反転して当該遊技を行い、内部に空洞を有する円盤状の遊技媒体と、当該遊技台上に形成される載置領域上に載置されている前記遊技媒体を磁気的に読み取る読取手段とを備えている遊技システムであって、前記遊技媒体は、前記一方面に対応して設けられ磁気的に情報の読み取りを行なえ、前記空洞の内周面との間に間隙をおいて配置される第1の無線タグと、前記他方面に対応して設けられ磁気的に情報の読み取りを行なえ、前記空洞の内周面との間に間隙をおいて配置される第2の無線タグと、前記第1の無線タグと第2の無線タグとの間に介装され、前記空洞の内周面に対して延在して接触しており、前記一方面側から前記第1の無線タグを読み取るときは前記第2の無線タグは読み取ることがないように当該第2の無線タグへの磁界の影響を除去し、前記他方面側から前記第2の無線タグを読み取るときは前記第1の無線タグは読み取ることがないように当該第1の無線タグへの磁界の影響を除去する高透磁率部材と、をさらに備えていて、前記読取手段で磁気的に読み取った情報により前記載置領域上に載置されている前記遊技媒体の前記一方面と前記他方面とのうちどちらの面が上になっているかを識別する識別手段をさらに備えている、遊技システムである。
(5)この場合に、前記高透磁率部材は、前記一方面側の第1の高透磁率部材と、前記他方面側の第2の高透磁率部材と、からなり、前記第1の高透磁率部材と前記第2の高透磁率部材との間には金属材料が介装されている、ことを特徴とするようにしてもよい。
(6)さらに、前記金属材料は、鉄を含んでいることを特徴とするようにしてもよい。
(1)(4)の発明によれば、高透磁率部材により、一方面側から第1の無線タグを読み取るときは第2の無線タグは読み取ることがないように第2の無線タグへの磁界の影響を除去し、また、他方面側から第2の無線タグを読み取るときは第1の無線タグは読み取ることがないように第1の無線タグへの磁界の影響を除去することができるので、複数の無線タグを遊技媒体に搭載しても各無線タグを的確に読み取ることができる。
(2)(5)の発明によれば、第1、第2の高透磁率部材間に金属材料を介装することにより、無線タグを読み取る磁界が強い場合においても読み取りを行なわせたくない無線タグへの磁界の影響を除去することができ、複数の無線タグを遊技媒体に搭載しても各無線タグを的確に読み取ることができる。
(3)(6)の発明によれば、第1、第2の高透磁率部材間に鉄を介装することにより、無線タグを読み取る磁界が強い場合においても読み取りを行なわせたくない無線タグへの磁界の影響をさらに強力に除去することができ、複数の無線タグを遊技媒体に搭載しても各無線タグを的確に読み取ることができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施の形態にかかる遊技システムは、遊技台装置と、複数枚の遊技媒体とから構成される。以下では、本発明の遊技システムを、オセロゲームを遊技する遊技システムに適用した例について説明する。
図1は、この遊技システムの遊技台装置1の遊技台2の平面図である。
遊技台2上の面は縦横の複数のライン3で仕切られた格子状の複数個の領域4を備えている(便宜上、図1以下の例では3×3個、合計9個の領域4のみを示しているが、遊技台2上には実際は更に多くの領域4が設けられている)。遊技台2上には複数枚のオセロゲームの遊技媒体101が載置されて遊技が行われる。この遊技媒体101は、1つの領域4内に1枚のみ置かれる。
図2は、遊技媒体101の平面図(a)と、側面図(b)である。
遊技媒体101は、円盤状のチップであり、一方の面102は白色、他方の面103は黒色であり、遊技に際しては白色の面102又は黒色の面103を上にして領域4に置かれ、遊技の進行に伴って白色の面102が上であったものがひっくり返されて黒色の面103が上にされ、あるいは、黒色の面103が上であったものがひっくり返されて白色の面102が上にされる場合がある。
図3は、遊技媒体101の縦断面図である。
遊技媒体101内は空洞104が形成されている。空洞104内には2枚のインレイ(inlay)112,113が設けられている。この各インレイ112,113には、それぞれ無線タグの回路やコイル状のアンテナが形成されている。インレイ112は白色の面102に対応していて、空洞104内の白色の面102寄りの位置に設けられている。インレイ113は黒色の面103に対応していて、空洞104内の黒色の面103寄りの位置に設けられている。インレイ112と113との間には透磁率の高い材料で形成された板状の高透磁率部材114が介装されている。
同一の遊技媒体101に内蔵されているインレイ112の無線タグと、インレイ113の無線タグとには、共通して、遊技媒体101に関する情報として、当該遊技媒体101を特定する固有番号(遊技媒体101を識別する番号)が記憶されている。また、遊技の種類によっては、遊技媒体101の価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技媒体101を使用可能な場所(当該遊技媒体101が使用されるカジノやゲームセンターを識別する情報)、ゲーム進行データ等の情報がさらに含まれていてもよい。なお、無線タグには遊技媒体101の固有番号(ID)のみを記録し、他の情報はカジノやゲームセンター内の所定のサーバ装置に固有番号と関連付けて記憶しておき、遊技媒体101から読取ったIDに基づいて当該情報を検索するようにしても良い。
また、インレイ112の無線タグに記憶されているIDは、黒色の面103側の無線タグにおいては偶数の番号、白色の面102側の無線タグにおいては奇数の番号となっている。
図4に示すように、この高透磁率部材114を2枚の高透磁率部材121,122で形成し、この高透磁率部材121と122との間に金属材料で形成された金属板123を介装し、高透磁率部材121と122とで金属板123を挟み込むようにしてもよい。この金属板123を構成している金属材料としては鉄を用いるのが望ましい。
次に、遊技システムの遊技台装置1について詳細に説明する。
図5は、遊技台装置1の情報検出装置11が備えている読取装置12、及び制御装置14、並びにインレイ112,113に設けられている無線タグ72の電気的な接続のブロック図である。情報検出装置11は、遊技台2上の遊技媒体101(の無線タグ72)の読み取りを行なう装置である。
制御装置14は、読取装置12に対して、磁界を発生させて無線タグ72に起電させるように、また、無線タグ72の記録している情報を読み取って当該データを送信するように命令する。
読取装置12は、複数のアンテナ(ループアンテナ)21と、送受信部22と、切替部23と、制御部24とを備えている。
制御部24は、制御装置14からの命令を受け取り、これに応じて送受信部22と切替部23とを駆動する。
送受信部22は、アンテナ21に通電して無線タグ72において起電させるための磁界を発生させる。すなわち、各アンテナ21を順次切替え、各アンテナ21について順番に磁界を発生させる。この磁界の発生と同時に、切替部23は、負荷変調された電波信号を送受信部22で復調することにより、無線タグ72の情報を読取る。
無線タグ72は、いわゆる磁界型の無線タグであり、メモリ73と、制御部74と、送受信部75と、コイル状のアンテナ76とを備えている。メモリ73は、遊技媒体101を特定する固有番号(遊技媒体101を識別する番号)を記憶している記憶装置である。また、前述のとおり、価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技媒体101を使用可能な場所(当該遊技媒体101が使用されるカジノ、ゲームセンターを識別する情報)、ゲーム進行データ等の情報をさらに記憶していてもよい。制御部74は、読取装置12から受信したコマンド、リクエスト、命令などを解釈し、これに応答する動作を実行する。送受信部75は、変調部(図示せず)、復調部(図示せず)を有しており、読取装置12と交信を行うために信号の変調/復調を行う。アンテナ76は読取装置12からの磁界により送受信部75に給電すると共に、送受信部75からの変調された変調波を受け取り、これを読取装置12に受信させるよう、空中に放射する。
このように、情報検出装置11は、無線タグ72の起電と、無線タグ72の情報の読み取りとを読取装置12のアンテナ21で行うようにしているが、これらを別々のアンテナで行なうようにしても良い。
次に、充電装置12の切替部23について説明する。
図6〜図8は、切替部23の構成を説明する回路図である。切替部23は、X側スキャンドライバ41とY側スキャンドライバ42とを備えている。X側スキャンドライバ41からは互いに平行な複数本のX側送信ライン43が延びている。また、Y側スキャンドライバ42からは互いに平行な複数本のY側送信ライン44が延びている。この複数本のX側送信ライン43と複数本のY側送信ライン44とは一方が縦方向、他方が横方向に延びて各所で交差している。そして、この各クロスポイントにはリレー回路45が設けられている。各リレー回路45は、そのコイル46の一端側がX側送信ライン43、他端側がY側送信ライン44に接続されている。コイル46のX側送信ライン43側にはダイオード48がX側送信ライン43側をカソード側、コイル46側をアノード側として介装されている。通常、各リレー回路45をオフにしておく場合は、各X側送信ライン43をHレベルに維持しておき、各Y側送信ライン44をLレベルに維持しておく。そして、いずれかのリレー回路45のスイッチ47をオンにしたいときは、所望のリレー回路45がそのクロスポイントにおいて接続されているX側送信ライン43をLレベルに切り替え、同様にそのクロスポイントにおいて接続されているY側送信ライン44をHレベルに切り替える。これによりコイル46に通電してスイッチ47が閉じる。
このような各リレー回路45は、図8に示すように、各アンテナ21にリレー回路45がそれぞれ1つ設けられている。すなわち、各アンテナ21において、1つのアンテナ21は1つのリレー回路45と直列に接続されていて、あるリレー回路45がオフであれば当該リレー回路45と直列接続されたアンテナ21は駆動せず、リレー回路45がオンになれば当該リレー回路45と直列接続されたアンテナ21が駆動する。このようなリレー回路45は高周波リレーである。
図9は、遊技台2における各アンテナ21の配置の例を示す平面図である。
この例では、(11)番、(12)番、(13)番、…と番号が付されている縦長の領域91と、(51)番、(52)番、(53)番、…と番号が付されている横長の領域92とが存在し、縦長の各領域91と横長の各領域92とは互いに交差している。縦長の各領域91に沿ってそれぞれ1つのアンテナ21が対応して配置され、また、横長の各領域92に沿ってそれぞれ1つのアンテナ21が対応して配置されている。よって、ある領域91のアンテナ21を駆動することにより、当該領域91上に配置されている遊技媒体101の無線タグ72を読み取ることができ、ある領域92のアンテナ21を駆動することにより、当該領域92上に配置されている遊技媒体101の無線タグ72を読み取ることができる。
この例では、例えば、最初に(11)番、(12)番、(13)番、…の順に縦長の領域91のアンテナ21を順次駆動し、次に、(51)番、(52)番、(53)番、…の順に横長の各領域92のアンテナ21を順次駆動する。例えば、(11)番の領域91に遊技媒体101が置かれているときは、当該領域91全体の遊技媒体101の無線タグ72を読み取ることになるが、後で(51)番、(52)番、(53)番、…のすべての横長の領域92についても同様の読み取り動作を行うので、縦長の各領域91の読み取り結果と横長の各領域92の読み取り結果とのアンドをとることにより、ある領域91とある領域92とが交差する領域に置かれた遊技媒体101の無線ICタグ72の読み取り結果を明らかにすることができる。そして、この縦長の領域91と横長の領域92とが重なり合う領域が領域4となる。
図10は、遊技台装置1の電気的な接続のブロック図である。
遊技台装置1は、各種演算を行い、各部を集中的に制御するCPU201と、各種固定データや制御プログラムを格納したROM202と、CPU201の作業エリアとなるRAM203とがバス204で接続されている。また、バス204には、情報検出装置11と、カジノホテルやゲームセンター内の他のサーバ装置などと通信を行う通信インターフェイス(I/F)205とが接続されている。
次に、遊技台装置1と遊技媒体101とからなる遊技システムの動作について説明する。
遊技台2上には複数枚の遊技媒体101が順次置かれて遊技は進行する。そして、遊技の進行に伴い、遊技媒体101は白色の面102と黒色の面103とが表裏ひっくり返される場合がある。情報検出装置11は、遊技台2の各領域4に載置されている遊技媒体101の無線タグ72を遊技台2の底面側から読み取る。
このときの遊技媒体101の無線タグ72の読み取りについて説明する。
図11は、ループアンテナであるアンテナ21が作る磁界141を示している。図12は、この磁界141に無線タグ72を近づけた状態を示している。通常、ループアンテナであるアンテナ21が作る磁界141中に無線タグ72が入り、この磁束が無線タグ72内部に実装されたコイル状のアンテナ76を横切ることで、無線タグ72に起電力が発生し、メモリ73に記憶している情報に基づく変調信号を情報検出装置11に返すことができる。
図13は、この状態でさらにもうひとつの無線タグ72を、先に磁界141中にある無線タグ72に近づけた状態を示している。この場合はアンテナ21が作る磁界141が両方の無線タグ72を通過するため、この両方の無線タグ72が起電され、双方の干渉によって両方の無線タグ72の情報が読めなくなり、あるいは、両方とも読めてしまうという不具合が生じる。これは、遊技媒体101のインレイ112,113のそれぞれの無線タグ72,72間に高透磁率部材114が介装されていない場合である。
図14は、前述のとおり、遊技媒体101のインレイ112,113のそれぞれの無線タグ72,72間に高透磁率部材114が介装されている状態を示している。無線タグ72,72間に介装された高透磁率部材114は透磁率が高いため、磁界141は空気よりはるかに透磁率が高い高透磁率部材114に沿って流れ、高透磁率部材114より上側に位置している無線タグ72は通過しない。
これは、高透磁率部材114より下側の無線タグ72を通過した磁界141が空気よりはるかに透磁率の高い高透磁率部材114に沿って流れ、高透磁率部材114を抜けて上側に通過しないことを示しており、よって、高透磁率部材114より上側に位置している無線タグ72は起電されず、変調信号を情報検出装置11に返さない。
そのため、遊技台2上で遊技媒体101の白色面102が上であれば、黒色面103側のインレイ113の無線タグ72のみが読み取られ(よって、黒色面103であることを示す識別情報が読み取られ)、遊技台装置1側では遊技台2上で遊技媒体101の白色面102が上になっていることを認識することができる。また、遊技台2上で遊技媒体101の黒色面103が上であれば、白色面102側のインレイ112の無線タグ72のみが読み取られ(よって、白色面102であることを示す識別情報が読み取られ)、遊技台装置1側では遊技台2上で遊技媒体101の黒色面103が上になっていることを認識することができる。
したがって、高透磁率部材114の透磁率の値は、遊技台2上で遊技媒体101の白色面102が上であれば、黒色面103側のインレイ113の無線タグ72のみが読み取られ、両方の無線タグ72が起電されて、双方の干渉によって両方の無線タグ72の情報が読めなくなり、あるいは、両方とも読めてしまうという不具合が生じない程度の値であればよい。同様に、遊技台2上で遊技媒体101の黒色面103が上であれば、白色面102側のインレイ112の無線タグ72のみが読み取られ、両方の無線タグ72が起電されて、双方の干渉によって両方の無線タグ72の情報が読めなくなり、あるいは、両方とも読めてしまうという不具合が生じない程度の値であればよい。これらは情報検出装置11が発生させる磁界141の強さなどの諸条件により決まる。
また、情報検出装置11が発生させる磁界141が強いときには、図4に示すように、高透磁率部材114を2枚の高透磁率部材121,122で形成し、この高透磁率部材121と122との間に金属材料で形成された金属板123を介装し、高透磁率部材121と122とで金属板123を挟み込むようにすれば、磁界141の影響を一方の無線タグ72にのみとどめることができる。すなわち、金属板123を貫く磁束が時間的に増加すると、レンツの法則により、この磁束の流れを妨げ、減らすような向きにうず電流が流れ、磁界141の影響を一方の無線タグ72にのみとどめるように働く。
さらに、金属板123を構成する金属材料としては鉄を用いれば、磁界141の影響を一方の無線タグ72にのみとどめるようにするためにさらに効果的である。
次に、遊技台装置1のCPU201が実行する処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。
まず、CPU201は、所定の時間(例えば、1秒おきに取り込む場合は、1秒とするなど)が経過したか否かを判定する(ステップS1)。所定の時間が経過すると(ステップS2のY)、各アンテナ21を順次駆動して、全てのアンテナ21で遊技媒体101の無線タグ72の読み取りを行なう(ステップS3)。そして、この読み取りが終了すると(ステップS4のY)、各縦長の領域91の各アンテナ21での読み取り結果と、各横長の領域92の各アンテナ21での読み取り結果とのアンドをとることにより、各領域4にそれぞれ載置されている各遊技媒体101についてその固有番号(ID)を特定する(ステップS5)。この場合、白色面102側の無線タグ72が下側であれば当該白色面102側の無線タグ72のIDが読み取られ、黒色面103側の無線タグ72が下側であれば当該黒色面103側の無線タグ72のIDが読み取られる。そして、前述のとおり黒色の面103側の無線タグ72においてはIDは偶数の番号、白色の面102側の無線タグ72においてはIDは奇数の番号となっているので、偶数のIDを読み取ったときは遊技媒体101の黒色の面103が下側(白色の面102が上側)であり、奇数のIDを読み取ったときは遊技媒体101の白色の面102が下側(黒色の面103が上側)である。そこで、読み取った各無線タグ72について、そのIDが偶数であれば(ステップS6のY)、当該領域4の遊技媒体101は白色面102が上になっていると判断する(ステップS7)。また、IDが奇数であれば(ステップS6のN)、当該領域4の遊技媒体101は黒色面103が上になっていると判断する(ステップS8)。このような判断を全ての領域4について終了すると(ステップS9のY)、その判断の結果を所定のサーバ装置などに送信する(ステップS10)。
なお、この例では、遊技台装置1のCPU201において、無線タグ72のIDから各遊技媒体101について白色面102と黒色面103とのうちどちらの面が上になっているかを判断したが、遊技台装置1では各領域4で読み取った無線タグ72のIDを読み取るだけとして、当該各領域4の無線タグ72のIDをサーバ装置などに送信し、当該サーバ装置においてステップS6〜S8の判断を行うようにしてもよい。
なお、以上の説明ではオセロゲームに使用する遊技システムの例で説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。遊技に使用する遊技媒体が遊技台上で表裏反転して使用され、どちらの面が表面あるいは裏面とされるかに遊技上意味のある各種の遊技、例えば、将棋、トランプ、ゲームカードなどの遊技を行う遊技システムに本発明を適用することができる。また、本発明は、遊技媒体がダイスなどの多面体形状やルーレット球などの球形形状であっても適用することができる。
本発明の一実施形態である遊技システムの遊技台装置の遊技台の平面図である。 遊技媒体の平面図(a)と、側面図(b)である。 遊技媒体の縦断面図である。 高透磁率部材間に金属板を介装した状態の縦断面図である。 遊技台装置の情報検出装置が備えている読取装置、及び制御装置、並びにインレイに設けられている無線タグの電気的な接続のブロック図である。 切替部の構成を説明する回路図である。 切替部の構成を説明する回路図である。 切替部の構成を説明する回路図である。 遊技台における各アンテナの配置の例を示す平面図である。 遊技台装置の電気的な接続のブロック図である。 ループアンテナが作る磁界を示す説明図である。 遊技システムの動作を説明する説明図である。 遊技システムの動作を説明する説明図である。 遊技システムの動作を説明する説明図である。 遊技台装置の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 遊技台装置
2 遊技台
4 領域
11 情報検出装置
72 無線タグ
101 遊技媒体
102 一方の面
103 他方の面
114 高透磁率部材
121 高透磁率部材
122 高透磁率部材
123 金属板
141 磁界

Claims (6)

  1. 遊技台上に設けられた複数のラインで仕切られた格子状の複数の領域の各々に載置され遊技中に一方面と他方面とを反転して当該遊技を行い、内部に空洞を有する円盤状の遊技媒体であって、
    前記一方面に対応して設けられ磁気的に情報の読み取りを行なえ、前記空洞の内周面との間に間隙をおいて配置される第1の無線タグと、
    前記他方面に対応して設けられ磁気的に情報の読み取りを行なえ、前記空洞の内周面との間に間隙をおいて配置される第2の無線タグと、
    前記第1の無線タグと第2の無線タグとの間に介装され、前記空洞の内周面に対して延在して接触しており、前記一方面側から前記第1の無線タグを読み取るときは前記第2の無線タグは読み取ることがないように当該第2の無線タグへの磁界の影響を除去し、前記他方面側から前記第2の無線タグを読み取るときは前記第1の無線タグは読み取ることがないように当該第1の無線タグへの磁界の影響を除去する高透磁率部材と、
    を備えていることを特徴とする遊技媒体。
  2. 前記高透磁率部材は、
    前記一方面側の第1の高透磁率部材と、
    前記他方面側の第2の高透磁率部材と、
    からなり、
    前記第1の高透磁率部材と前記第2の高透磁率部材との間には金属材料が介装されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技媒体。
  3. 前記金属材料は、鉄を含んでいることを特徴とする請求項2に記載の遊技媒体。
  4. 遊技台上に設けられた複数のラインで仕切られた格子状の複数の領域の各々に載置され遊技中に一方面と他方面とを反転して当該遊技を行い、内部に空洞を有する円盤状の遊技媒体と、当該遊技台上に形成される載置領域上に載置されている前記遊技媒体を磁気的に読み取る読取手段とを備えている遊技システムであって、
    前記遊技媒体は、
    前記一方面に対応して設けられ磁気的に情報の読み取りを行なえ、前記空洞の内周面との間に間隙をおいて配置される第1の無線タグと、
    前記他方面に対応して設けられ磁気的に情報の読み取りを行なえ、前記空洞の内周面との間に間隙をおいて配置される第2の無線タグと、
    前記第1の無線タグと第2の無線タグとの間に介装され、前記空洞の内周面に対して延在して接触しており、前記一方面側から前記第1の無線タグを読み取るときは前記第2の無線タグは読み取ることがないように当該第2の無線タグへの磁界の影響を除去し、前記他方面側から前記第2の無線タグを読み取るときは前記第1の無線タグは読み取ることがないように当該第1の無線タグへの磁界の影響を除去する高透磁率部材と、
    をさらに備えていて、
    前記読取手段で磁気的に読み取った情報により前記載置領域上に載置されている前記遊技媒体の前記一方面と前記他方面とのうちどちらの面が上になっているかを識別する識別手段をさらに備えている、
    遊技システム。
  5. 前記高透磁率部材は、
    前記一方面側の第1の高透磁率部材と、
    前記他方面側の第2の高透磁率部材と、
    からなり、
    前記第1の高透磁率部材と前記第2の高透磁率部材との間には金属材料が介装されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の遊技システム。
  6. 前記金属材料は、鉄を含んでいることを特徴とする請求項5に記載の遊技システム。
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