JP5377688B2 - 曲率測定器 - Google Patents
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Description
しかし、発電所や変電所等の地表面に一時的に布設する電力ケーブル等の場合、保護管やピット等を利用することができないため、許容曲げ半径を満たしているか否かを厳格に管理することが困難であるという問題がある。例えば、長年の経験と勘から目視により許容曲げ半径を満たしているか否かを判断したり、或いは湾曲部分の中心と思われる箇所を通過するように物差しを当てて曲げ半径を測定し、許容曲げ半径を満たしているか否かを判断したりするというのが実情である。
上記問題を解決する発明として特許文献1には、扇状に開く5本の脚を備えた扇形曲線ゲージが記載されている。脚は、アリ溝の切られた本体と、アリ溝内を長手方向に進退移動する触子とから構成されている。本体からの触子の突出量を適宜設定することにより、任意の曲率半径に設定を測定することができる。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、複数の曲率半径を測定可能、且つ曲率半径の調整作業を簡略化できる曲率測定器を提供することを目的とする。
請求項1の発明では、ベース部材と測定片の双方に回動軸部材が挿通される。そして、測定片の長手方向における回動軸部材の位置を変更することにより、ベース部材に対する測定片の突出長を変更して複数の曲率半径に対応させる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記各測定片には、複数の前記挿通穴間を連通させるために該挿通穴の直径よりも小幅のスリットを備えており、前記回動軸部材は、前記挿通穴の内径よりも小さく、且つ前記スリットの巾よりも大きい直径を有した大径部と、前記スリットの巾よりも小さい直径を有した小径部と、を有していることを特徴とする。
請求項2の発明では、回動軸部材をベース部材と測定片の双方に挿通したまま、小径部をスリット内でスライド移動させて、測定片の長手方向における回動軸部材の位置を変更する。
請求項3の発明では、大径軸部材を軸方向に移動させることにより、小径軸部材を露出させることができる。小径軸部材は、スリット内を自在にスライド移動することができるので、測定片の長手方向における回動軸部材の位置を容易に変更することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2において、前記大径部の一端部に対して前記小径部の一端部を折り曲げ自在に連結したことを特徴とする。
請求項4の発明では、収納時又は曲率測定時には、大径部を軸穴及び挿通穴に挿通して、小径部を折り曲げた状態としておくことで、回動軸部材がベース部材や測定片の表面に必要以上に突出することを防止できる。また、小径部を回動させて大径部を一直線状にして軸方向に移動させれば、軸穴及び挿通穴に小径部を挿通することができる。この状態で、スリット内にて回動軸部材をスライド移動させれば、測定片の長手方向における回動軸部材の位置を変更することができる。
請求項5の発明では、回動軸部材を挿通穴に挿通したままスリットに沿って移動させることで、スリットが拡開して回動軸部材の通過を許容するので、測定片の長手方向における回動軸部材の位置を容易に変更することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項において、前記ベース部材に、各前記ベース部材間の最大拡開角度を制限する回動角度制限部材が取り付けられていることを特徴とする。
請求項6の発明では、ベース部材に回動角度制限部材を取り付けることで、ベース部材に支持された測定片間の最大拡開角度を曲率半径の測定に適した角度範囲内に維持することができる。
請求項7の発明では、大径部が軸穴又は挿通穴に挿通された状態のときに、ベース部材及び測定片の回動が禁止される。
本発明の第一の実施形態に係る曲率測定器について、図1乃至図3に基づいて説明する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る曲率測定器を表面側から見た斜視図である。図2は、曲率測定器を裏面側から見た斜視図である。図3は、曲率測定器の分解斜視図である。本発明に係る線材の曲率測定器は、扇状に開く複数の測定片の回動中心となる回動軸部材を、測定片の長手方向に移動させることにより、回動軸部材から測定片先端までの距離を変更可能に構成して、任意の曲率を測定することができるようにした点に特徴がある。
ベース部材10について説明する。図4は、ベース部材を示す図であり、(a)は単一のベース部材を示す斜視図であり、(b)は複数のベース部材の連結状況を示す平面図であり、(c)は各ベース部材を扇状に開いた様子を示す平面図である。
図4(a)に示すように、各ベース部材10は、各測定片20の一面と対向、或いは摺接するガイド面11aを備えたベース板11と、各ベース板11に設けられて測定片20を進退自在にガイドするガイド部13と、全てのベース板11の同じ位置に貫通形成された回動軸部材40挿通用の少なくとも一つの軸穴15と、を夫々備えている。また、ガイド部13先端側の外側側面には、各ベース部材10を一体的に連結することにより、各ベース部材10間の最大拡開角度を制限するサポートベルト17(回動角度制限部材)が取り付けられている。
ガイド部13は、測定片20を長手方向に進退自在にガイドする部材であり、ベース板11の短手方向両端縁に夫々形成されている。ガイド部13は、短手方向における断面がL字形のレール状部材であり、2つのガイド部13の一方は、ベース板11の短手方向一端縁からガイド面11a側に突設され、先端がベース部材の他方の端縁から他方のガイド部13(ベース板11の短手方向他端)に向けて屈曲されている。
図示するガイド部13の形状は一例であり、測定片20をその長手方向に進退移動自在にガイド可能であれば、その他の形状としてもよい。例えば、ガイド面11aの長手方向に伸びる凸形状のガイド部を形成し、このガイド部が嵌まる凹部をガイド面11aと対向する測定片20の表面に形成して、これら凹凸の組み合わせにより、測定片20を長手方向に進退自在にガイドするようにしてもよい。
サポートベルト17は、図4(b)、(c)に示すように、ベース部材10を互いに連結することにより、各ベース部材10を回動軸部材40廻りに回動させて扇状に開いたときに、隣接するベース部材10間の開度を所定角度に制限する。なお、重ね合わせたときに互いに上下位置関係となる(隣接する)ベース部材10同士が、サポートベルト17によって連結される。従って、ベース部材10に支持された測定片20間の最大拡開角度を、曲率半径の測定に適した角度範囲内に維持することができる。本実施形態においては、軸穴を中心として各ベース部材10を扇状に開いたときに、隣接するベース部材10同士間の拡開角度が45度になるように、サポートベルト17の長さが設定されている。また5つのベース部材10を備えているので、曲率測定器1全体の最大拡開角度は180度である。
図示するサポートベルト17は帯状であるが、この他にも紐、ロープ等の線材を用いることができる。また、線材ではなく、扇面のように面状に広がる部材を用いてもよい。なお、本実施形態に示したサポートベルトの取り付け箇所及び長さは一例である。また、サポートベルトの長さを任意に調整可能にして、最大拡開角度を適宜調整できるようにしてもよい。
本例に係る測定片20は、細巾帯状の平板状の部材であり、樹脂、金属の他、竹材や木材等から構成される。測定片20は、ベース部材10よりも長尺であり、ベース部材10に支持された状態にて、測定片20の先端側がベース部材10先端から突出する。測定片20は、ベース板11に沿って進退する過程でベース部材10の軸穴15と連通する挿通穴21を測定片20の長手方向に沿った所定の複数位置に備えている。つまり、各挿通穴21は、各測定片の長手方向に沿った直線上に所定の配置で形成されている。また、測定片20は、複数の挿通穴21間を連通させるスリット23を備えている。スリット23は、挿通穴21の直径よりも小巾である。
電力ケーブルの許容曲げ半径は、ケーブル種(単芯、又は複芯)、電力ケーブルの許容電圧(6kV、22kV等)、及び電力ケーブルの外径(φ)、に応じて予め定められている。例えば、ケーブルが単芯の場合は、一般的にケーブル外径の10倍の長さ(10D)が許容曲げ半径の最小値となる。本実施形態に係る曲率測定器1の対向面20aには、電力ケーブルの種類と許容曲げ半径との関係が一目で確認できるように目盛25が刻印されている。
図2に示す曲率測定器1は6kVの電力ケーブルに対応する測定器である。軸穴15と夫々の挿通穴21を連通させたときにベース部材10先端直近位置となる対向面20aの各部位には、軸穴15と連通する挿通穴21から測定片20先端までの長さと同一の最大許容曲げ半径を有する電力ケーブルの直径が記されている。図示する状態においては、軸穴15と連通する挿通穴21から測定片20先端までの長さが、6kV−10D−120φの電力ケーブルの最大許容曲げ半径と同一の長さであることを示している。
もちろん、目盛25は、挿通穴21から測定片20先端までの長さを直接的に表示するものであってもよい。また、対向面20aの反対面である測定片20の表面に目盛を表示してもよい。
ガイド紐29の長手方向両端部には、紐挿通穴27よりも大径であり、且つガイド紐29の任意の位置に固定されるストッパ31が取り付けられている。ストッパ31は、ガイド紐29が各測定片20の紐挿通穴27から抜け出すことを防止するとともに、各測定片20の紐挿通穴27間に張り渡されたガイド紐29の弛みを防止する。
回動軸部材40は、全ての測定片20の同一箇所に設けた各挿通穴21を軸穴15と連通させた状態で挿通穴21及び軸穴15に挿通されることにより、各ベース部材10に対する測定片20の突出長を一定に保持する部材である(図1乃至3参照)。また、全てのベース部材10及び測定片20を、軸穴15と何れかの挿通穴21を中心として回動させる手段である。
回動軸部材40は、挿通穴21内に整合し且つスリット23巾よりも大きな外径を有し、且つ軸方向一端部に開口41aを有した中空の大径軸部材41(大径部)と、大径軸部材41の一端開口からその内部に入れ子式に収納可能且つスリット23内をスライド移動可能な直径を有した小径軸部材43(小径部)と、を備えている。
小径軸部材43と大径軸部材41の他端には、挿通穴21及び軸穴15よりも大きな外径を有する摘部45が夫々取り付けられている。
小径軸部材43の中空部内他端部にはバネ部材47(弾性付勢部材)の一端が固定されている。バネ部材47の他端は小径軸部材43の中空部内を経由して小径軸部材43の一端開口から引き出され、大径軸部材41の開口41aから中空部内に挿通されて、大径軸部材41の中空部内他端部に固定される。
なお、以下に示す回動軸部材50のように、大径軸部材41及び小径軸部材43の中空部内に配置されたバネ部材47を省略した構成としてもよい。
さらに、図6(a)に示す短縮時には、小径軸部材43の雄ネジ部53と大径軸部材41の他端側の雌ネジ部51とを螺着させることにより、回動軸部材50の伸張を阻止することができる。また、夫々の摘部45との間で、ベース部材10及び測定片20を押さえつけることができるので、摩擦力によりベース部材10及び測定片20が回動軸部材50周りに回動することを防止することができる。
また、図6(b)に示す伸張時には、小径軸部材43の雄ネジ部53と大径軸部材41の他端側の雌ネジ部51とを螺着させて、回動軸部材50の軸方向長の短縮を阻止することができるので、測定片20を長手方向に進退移動させるときに、回動軸部材50の軸方向長が変化しない。
図7は、測定片の長手方向における回動軸部材の位置を変更する方法について説明するための側面図である。なおサポートベルトの記載は省略している。図8、及び図9は、曲率測定器を広げた状態を示す斜視図である。図8は、回動軸部材が測定片の最も基端部寄りの挿通穴に挿通された例を示している。また、図9は、回動軸部材が測定片の最も先端部寄りの挿通穴に挿通された例を示している。
この曲率測定器1を使用するにあたり、まず曲率を設定する。図7(a)に示すように、摘部45を把持して大径軸部材41を矢印Aで示す厚み方向に移動させて小径軸部材43を露出させる。そして(b)に示すように、軸穴15及び挿通穴21に小径軸部材43のみが挿通された状態とする。小径軸部材43はスリット23の巾よりも小径であるので、回動軸部材40をベース部材10と測定片20の双方に挿通したまま、測定片20のみを長手方向(図中矢印B方向)に移動させることができる。なお、ベース部材10は単一の軸穴を有しているため、測定片20のみが移動する。複数の挿通穴21のうちの所望の挿通穴21に小径軸部材43を挿通させた後、大径軸部材41を軸方向に移動させて小径軸部材43を被覆する(図7(a)、図5(a)参照)。
曲率測定器1においては、回動軸部材40が挿通される挿通穴21の位置を変更することにより、ベース部材10先端からの測定片20の突出量を変化させることができる。例えば、回動軸部材40を最も基端寄りの挿通穴21aに挿通した場合には、図8に示すようになる。また、回動軸部材40を最も先端寄りの挿通穴21bに挿通した場合には、図9に示すようになり、図8に比べて曲率半径が小さくなる。このように、曲率測定器1は、所望の曲率半径にて扇状に拡開させることができるので、複数の曲率半径を測定することができる。
なお、本実施形態に係る曲率測定器1を、電力ケーブルWを所定の曲げ半径にて収容するケーブルピットの曲率確認用に使用することも可能である。また、目盛25に、挿通穴21から測定片20先端までの長さが直接的に表示されている場合には、電力ケーブル以外の曲率を測定する器具として使用することもできる。
このように、本実施形態によれば、測定片の長手方向に回動軸部材を移動させて、曲率測定器により形成される扇形状の半径を変更する。ここで、回動軸部材と、ベース部材からの測定片の突出位置を決定するための部材とを兼用しているため、部品点数を減らすことができる。また、各測定片を単一の回動軸部材により固定するので、測定片毎に止めネジを調整する等の煩雑な作業が必要なく、曲率半径の調整作業を簡略化することができる。
ここで、第一の実施形態の変形実施形態について説明する。第一の実施形態においては、各ベース部材が単一の軸穴を備える構成であったが、各ベース部材に複数の軸穴を備える構成としてもよい。詳述すれば、各ベース部材の長手方向に沿った所定の複数位置に、複数の軸穴を貫通形成してもよい。さらに、各軸穴を測定片の挿通穴と同様に、軸穴の直径よりも小巾のスリットにて連通させてもよい。このようにすることで、回動軸部材が挿通されることにより回動中心となる軸穴からベース部材先端までの距離を自在に変更することができる。
ここで、サポートベルトの長さを一定(固定)とすれば、サポートベルトにより制限される各ベース部材間の回動角度が変更されることとなる。つまり、基端部側の軸穴に回動軸部材を挿通すれば、ベース部材間の最大開放角度を小さくすることができ、先端部寄りの軸穴に回動軸部材を挿通すれば、ベース部材間の最大開放角度を大きくすることができる。
以上のように、本実施形態によれば、各ベース部材に複数の軸穴を備えることで、サポートベルトにより制限されるベース部材間の最大開放角度を変更することができる。
本発明の第二の実施形態に係る曲率測定器について、図10、及び図11に基づいて説明する。図10は、本発明の第二の実施形態に係る曲率測定器の回動軸部材を示す図である。図11は、測定片の長手方向における回動軸部材の位置を変更する方法について説明するための側面図である。なおサポートベルトの記載は省略している。本実施形態に係る回動軸部材は、大径部の一端部に対して小径部の一端部を折り曲げ(回動)自在に連結した点に特徴がある。以下、第一の実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
回動軸部材60は、図1に示す挿通穴21の内径よりも小さく、且つスリット23の巾よりも大きい直径を有した大径部61と、スリット23の巾よりも小さい直径を有した小径部63と、を有している。小径部63は、大径部の一端部に回動軸65によって回動自在に軸支されており、回動軸部材60全体として折り曲げ可能な構成である。なお、大径部61と小径部63の他端には、挿通穴21及び軸穴よりも大径の摘部67が夫々設けられている。回動軸65には、ねじりコイルバネ(不図示)が設けられており、大径部61に対して小径部63を常時折り曲げる方向に弾性付勢している。
曲率測定器2の曲率半径を設定するには、図11(a)に示すように、摘部67を把持して小径部63を矢印C方向に回動させて小径部63を引き起こして、小径部63と大径部61とを一直線状にする。そして(b)に示すように、回動軸部材60を矢印D方向(軸方向)に移動させ、(c)に示すように軸穴15及び挿通穴21に小径部63のみが挿通された状態とする。小径部63はスリット23の巾よりも小径であるので、この状態にて測定片20のみを長手方向(図中矢印B方向)に移動させることができる。なお、各測定片20を所望の位置に移動させた後は、上記と逆の手順にて、回動軸部材60を移動させて大径部61に対して小径部63を折り曲げ、最上位の測定片20上に小径部63を添設した状態とする。
以上のように、本実施形態においても第一の実施形態と同様の効果を奏することができる。また、収納時又は曲率測定時には、大径部を軸穴及び挿通穴に挿通して、小径部を折り曲げた状態としておくことで、回動軸部材がベース部材や測定片の表面に必要以上に突出することを防止できる。
本発明の第三の実施形態に係る曲率測定器について、図12に基づいて説明する。図12は、本発明の第三の実施形態に係る曲率測定器の主要部を示す図であり、(a)は平面図(上面図)であり、(b)は側面図であり、(c)、(d)は測定片の移動過程を示す平面図(上面図)である。なおサポートベルトの記載は省略している。本実施形態に係る曲率測定器は、スリットを短手方向に拡開可能に構成した点に特徴がある。以下、第一及び第二の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付してその説明を省略する。
曲率測定器3のベース部材70は、第一の実施形態と同様に、ベース板71とガイド部73と軸穴75とを備えている。
ガイド部73は、ベース板71の基端部側を除いた短手方向両端部に形成されている。ベース板71の基端部側には、軸穴75が貫通形成されている。ベース板71の基端部側の軸穴75近傍において測定片20の短手方向側面が露出する構成である。
なお、回動軸部材として第一の実施形態や第二の実施形態に示した回動軸部材を利用してもよい。
以上のように本実施形態によれば、測定片に可撓性を持たせてスリットが短手方向に拡開するようにしたので、回動軸部材の蝶ナットを緩めて測定片を長手方向に移動させるだけで、測定片のベース部材からの突出量を調整することができる。また、回動軸部材を簡易な構成とすることができる。
本発明の第四の実施形態に係る曲率測定器について、図13に基づいて説明する。図13は、本発明の第四の実施形態に係る曲率測定器の主要部を示す平面図であり、(a)は曲率測定器の閉止状態を示す図であり、(b)は拡開状態を示す図である。なお、図13においては、ベース部材を省略して記載している。本実施形態に係る曲率測定器は、挿通穴を多角形状にすると共に、回動軸部材の大径部を挿通穴と整合する多角柱とした点に特徴がある。以下、第一及び第二の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付してその説明を省略する。
図示するように、本実施形態に係る曲率測定器4の各測定片90には、正八角形の挿通穴91が長手方向に沿った所定の位置に複数、貫通形成されている。また、本実施形態における回動軸部材の大径部95の外形は、挿通穴91の形状に整合する八角柱形状である。なお、回動軸部材として、図5、図6、図10に示すいずれの構造のものを使用してもよい。また、スリット93は、挿通穴91の対向する2辺の離隔距離よりも狭い巾に設定されている。つまり、スリット93の巾は、測定片90を変形させない限り回動軸部材の大径部が挿通不能な巾に設定されている。
ここで正八角形は、45度ずつ回転させたときに回転前の図形と重なり合う図形である。従って、測定片90を互いに45度ずつずらした状態で各挿通穴91がぴったりと重なるため、本実施形態の曲率測定器は、測定片90の開放角度が45度ずつずれた状態の扇形に開くことができる。
なお、挿通穴及び大径部として正八角形以外の正多角柱形状を採用してもよい。例えば、大径部を正六角柱とした場合には、測定片90が60度ごとに開く曲率測定器とすることができる。
また、挿通穴及び回動軸部材の大径部の外径として、多角形以外の形状を用いてもよい。この場合、少なくとも、曲率測定器が閉止している場合(各測定片の開放角度が0度の場合)と、各測定片が閉止状態から所定の角度に回動して扇形を形成する場合の双方に回動軸部材が挿通可能となるような形状に、挿通穴を開口する。このとき、挿通穴の形状が測定片ごとに異なっていても構わない。
なお、本実施形態においては、回動軸部材の大径部を多角柱状とし、挿通穴を多角形としたが、少なくとも挿通穴と軸穴の何れか一方が回動軸部材の大径部と整合する多角形状であればよい。この場合、ベース部材又は測定片の少なくとも一方の回動が禁止されることにより、他方の回動も禁止されることとなる。
以上、各実施形態に基づいて本発明を説明してきたが、本発明は上述の実施形態以外にも、その技術的思想の範囲内で種々の変形実施が可能である。
Claims (7)
- 複数のベース部材と、該各ベース部材によって夫々長手方向へ進退自在に支持された測定片と、回動軸部材と、を有した線材の曲率測定器であって、
前記各ベース部材は、前記各測定片の一面と対向するガイド面を備えたベース板と、該各ベース板に設けられて前記測定片を進退自在にガイドするガイド部と、全ての前記ベース板の同じ位置に貫通形成された前記回動軸部材挿通用の少なくとも一つの軸穴と、を夫々備え、
前記各測定片は、前記ベース板に沿って進退する過程で前記軸穴と連通する挿通穴を該測定片の長手方向に沿った所定の複数位置に備え、
前記回動軸部材は、全ての前記測定片の同一箇所に設けた各挿通穴を前記軸穴と連通させた状態で該挿通穴及び該軸穴に挿通されることにより、前記各ベース部材に対する前記測定片の突出長を一定に保持し、且つ該回動軸部材を中心として全ての測定片を回動自在とすることを特徴とする曲率測定器。 - 前記各測定片には、複数の前記挿通穴間を連通させるために該挿通穴の直径よりも小幅のスリットを備えており、
前記回動軸部材は、前記挿通穴の内径よりも小さく、且つ前記スリットの巾よりも大きい直径を有した大径部と、前記スリットの巾よりも小さい直径を有した小径部と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の曲率測定器。 - 前記回動軸部材は、前記挿通穴内に整合し且つ前記スリット巾よりも大きな外径を有し、且つ軸方向一端部に開口を有した中空の大径軸部材と、該大径軸部材の一端開口からその内部に入れ子式に収納可能で前記スリット内をスライド移動可能な直径を有した小径軸部材と、から構成されていることを特徴とする請求項2に記載の曲率測定器。
- 前記大径部の一端部に対して前記小径部の一端部を折り曲げ自在に連結したことを特徴とする請求項2に記載の曲率測定器。
- 前記各測定片には、複数の前記挿通穴間を連通させるために該挿通穴の直径よりも小幅のスリットを備えており、
前記回動軸部材は、前記挿通穴の内径よりも小さく、且つ前記スリットの巾よりも大きい直径の軸部を有し、
前記測定片は、前記回動軸部材を前記スリット内にてスライド移動させる過程で該スリットの巾が弾性的に変化するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の曲率測定器。 - 前記ベース部材に、各前記ベース部材間の最大拡開角度を制限する回動角度制限部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の曲率測定器。
- 前記挿通穴は多角形であり、前記回動軸部材の大径部は該挿通穴内に整合する多角柱であることを特徴する請求項2乃至5の何れか一項に記載の曲率測定器。
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JP2013160608A (ja) | 2013-08-19 |
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