JP5376579B2 - 高周波加温バルーンカテーテルシステム - Google Patents

高周波加温バルーンカテーテルシステム Download PDF

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Description

本発明は、心臓疾患などを治療するために用いられる高周波加温バルーンカテーテルシステムに関する。
高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいては、バルーンの内液を撹拌してその温度を均一に保つために、バルーンの内部に振動波を与える振動発生器が用いられている。そして、従来の振動発生器としては、例えば、特許文献1に記載されているように、ローラー式のポンプを改造したものが知られている。
この特許文献1に記載の振動発生器は、連結チューブの弾性を利用したものであり、チューブをローラーで圧迫することで充填液を駆出し、チューブの圧迫を止めることでチューブをその弾性により復元させて充填液を吸引し、これを反復することにより振動波を送るように構成されている。
しかし、この構造では、振動波の振幅を自在に設定することができず、連結チューブがローラーでしごかれるので破損しやすいという欠点があった。また、チューブの弾性を充填液の吸引に利用しているため、力強い振動波を発生することができないという問題があった。
特開2005−185661号公報
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、振動波の振幅を自在に設定することができ、破損しにくく、力強い振動波を発生することのできる振動発生器を備えた高周波バルーンカテーテルシステムを提供することを目的とする。
本発明の高周波加温バルーンカテーテルシステムは、互いにスライド可能な外筒シャフトと内筒シャフトとから構成されたカテーテルシャフトと、前記外筒シャフトの先端部と前記内筒シャフトの先端部近傍との間に設けられたバルーンと、前記バルーンの中心部に設けられた高周波通電用電極と、前記高周波通電用電極に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置と、前記バルーンの内部に設けられた温度センサーと、前記温度センサーの温度を検知する外部温度計と、前記外筒シャフトと前記内筒シャフトとの間に形成され前記バルーンの内部に通じる送液路と、前記送液路を介して前記バルーンの内部に振動波を与える外部振動発生装置と、前記バルーンを標的部位に誘導するガイドワイアーとを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置は、シリンダーの内部に固定された注射器外筒とこの注射器外筒に挿入された注射器内筒とからなる注射器と、前記シリンダーの内部に固定されるとともに回転盤に連結するクランクにより駆動されて往復運動するダイアフラムとを備え、前記注射器内筒は前記ダイアフラムに固定されており、前記ダイアフラムの前方運動により前記注射器内筒が押されることによって前記注射器の充填液が前記送液路へ駆出されて前記バルーンが拡張し、前記ダイアフラムの後方運動により前記注射器内筒が引かれることによって前記送液路の充填液が前記注射器に吸引されて前記バルーンが収縮するように構成されるとともに、前記振動波の振幅と周期は、前記注射器の口径と前記回転盤の回転数により自在に調節可能に構成されたことを特徴とする。
また、互いにスライド可能な外筒シャフトと内筒シャフトとから構成されたカテーテルシャフトと、前記外筒シャフトの先端部と前記内筒シャフトの先端部近傍との間に設けられたバルーンと、前記バルーンの中心部に設けられた高周波通電用電極と、前記高周波通電用電極に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置と、前記バルーンの内部に設けられた温度センサーと、前記温度センサーの温度を検知する外部温度計と、前記外筒シャフトと前記内筒シャフトとの間に形成され前記バルーンの内部に通じる送液路と、前記送液路を介して前記バルーンの内部に振動波を与える外部振動発生装置と、前記バルーンを標的部位に誘導するガイドワイアーとを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置は、シリンダーの内部に固定された注射器外筒とこの注射器外筒に挿入された注射器内筒とからなる注射器と、前記シリンダーの内部に固定されるとともに回転盤に連結するクランクにより駆動されて往復運動するダイアフラムとを備え、前記注射器内筒は前記ダイアフラムに固定されておらず、前記注射器外筒と前記ダイアフラムとの距離は調整可能に構成されており、前記ダイアフラムの前方運動により前記注射器内筒が押されることによって前記注射器の充填液が前記送液路へ駆出されて前記バルーンが拡張し、前記ダイアフラムの後方運動に伴い前記バルーンが収縮することによって前記送液路の充填液が前記注射器へ流れるように構成されるとともに、前記振動波の振幅と周期は、前記注射器の口径と前記回転盤の回転数により自在に調節可能に構成され、前記注射器の充填液の駆出時間は、前記注射器外筒と前記ダイアフラムとの距離により自在に調節可能に構成されたことを特徴とする。
また、互いにスライド可能な外筒シャフトと内筒シャフトとから構成されたカテーテルシャフトと、前記外筒シャフトの先端部と前記内筒シャフトの先端部近傍との間に設けられたバルーンと、前記バルーンの中心部に設けられた高周波通電用電極と、前記高周波通電用電極に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置と、前記バルーンの内部に設けられた温度センサーと、前記温度センサーの温度を検知する外部温度計と、前記外筒シャフトと前記内筒シャフトとの間に形成され前記バルーンの内部に通じる送液路と、前記送液路を介して前記バルーンの内部に振動波を与える外部振動発生装置と、前記バルーンを標的部位に誘導するガイドワイアーとを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置は、シリンダーの内部に固定された注射器外筒とこの注射器外筒に挿入された注射器内筒とからなる注射器と、前記シリンダーの内部に摺動可能に設けられるとともに周期的に磁力を発生する電磁石の磁力により駆動されて往復運動するピストン型永久磁石とを備え、前記注射器内筒は前記ピストン型永久磁石に固定されており、前記振動波の振幅と周期及び前記注射器の充填液の駆出時間は、前記電磁石に印加する電流の大きさと周期と時間により自在に調節可能に構成されたことを特徴とする。
また、互いにスライド可能な外筒シャフトと内筒シャフトとから構成されたカテーテルシャフトと、前記外筒シャフトの先端部と前記内筒シャフトの先端部近傍との間に設けられたバルーンと、前記バルーンの中心部に設けられた高周波通電用電極と、前記高周波通電用電極に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置と、前記バルーンの内部に設けられた温度センサーと、前記温度センサーの温度を検知する外部温度計と、前記外筒シャフトと前記内筒シャフトとの間に形成され前記バルーンの内部に通じる送液路と、前記送液路を介して前記バルーンの内部に振動波を与える外部振動発生装置と、前記バルーンを標的部位に誘導するガイドワイアーとを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置は、シリンダーの内部に固定された注射器外筒とこの注射器外筒に挿入された注射器内筒とからなる注射器と、前記シリンダーの内部に摺動可能に設けられるとともに周期的に磁力を発生する電磁石の磁力により駆動されて往復運動するピストン型永久磁石とを備え、前記注射器外筒と前記ピストン型永久磁石との距離は調整可能に構成されており、前記振動波の振幅と周期及び前記注射器の充填液の駆出時間は、前記電磁石に印加する電流の大きさと周期と時間により自在に調節可能に構成されたことを特徴とする。
本発明の高周波加温バルーンカテーテルシステムによれば、外部振動発生装置は、注射器と、回転盤に連結するクランクにより駆動されて往復運動するダイアフラムとを備え、ダイアフラムにより注射器内筒を往復運動させ、振動波の振幅と周期を注射器の口径と回転盤の回転数により調節することにより、振動波の振幅を自在に設定することができ、破損しにくく、力強い振動波を発生することができる振動発生器を備えた高周波バルーンカテーテルシステムを提供することができる。
また、外部振動発生装置は、注射器と、電磁石の磁力により駆動されて往復運動するピストン型永久磁石とを備え、振動波の振幅と周期及び注射器の充填液の駆出時間を電磁石に印加する電流の大きさと周期と時間により調節することにより、振動波の振幅を自在に設定することができ、破損しにくく、力強い振動波を発生することができる振動発生器を備えた高周波バルーンカテーテルシステムを提供することができる。
本発明の実施例1の高周波加温バルーンカテーテルシステムの全体構成を示す模式図である。 本発明の実施例1の高周波加温バルーンカテーテルシステムの外部振動発生器を示す模式図である。 本発明の実施例1の高周波加温バルーンカテーテルシステムの外部振動発生器の動作を示す模式図である。 本発明の実施例1の高周波加温バルーンカテーテルシステムの外部振動波の振幅の経時変化を示すグラフである。 本発明の実施例2の高周波加温バルーンカテーテルシステムの外部振動発生器を示す模式図である。 本発明の実施例3の高周波加温バルーンカテーテルシステムの外部振動発生器を示す模式図である。 本発明の実施例3の高周波加温バルーンカテーテルシステムの外部振動発生器を示す模式図である。 本発明の高周波加温バルーンカテーテルシステムの使用状態を示す模式図である。
以下、本発明の高周波加温バルーンカテーテルシステムの実施例について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムを示す図1〜図3において、1はカテーテルシャフトであって、このカテーテルシャフト1は、互いにスライド可能に構成された外筒シャフト2と内筒シャフト3とから構成されている。そして、外筒シャフト2の先端部4と内筒シャフト3の先端部5近傍との間には、バルーン6が設けられている。バルーン6は、ポリウレタンなどの合成樹脂から形成されており、内部に液体が充填されることによって略球形に膨らむようになっている。
バルーン6の内部において、バルーン6の中心部には、バルーン6の内部を加熱するための高周波通電用電極7が内筒シャフト3にコイル状に巻回されて設けられている。高周波通電用電極7は単極構造であって、カテーテルシャフト1の外部に設けられた図示しない対極板との間で高周波通電を行うように構成されている。そして、高周波通電することによって、高周波通電用電極7が発熱するようになっている。なお、高周波通電用電極7を双極構造として、両極間にて高周波通電を行うように構成してもよい。
また、バルーン6の内部において、内筒シャフト3の先端部5近傍に、バルーン6の内部の温度を検知する温度センサー8が固定されている。そして、バルーン6の内部において、内筒シャフト3の基端部9側には、高周波通電用電極7に接して高周波通電用電極7の温度を検知するための電極温度センサー10が固定されている。
外筒シャフト2と内筒シャフト3との間には、バルーン6の内部に通じる送液路11が形成されている。また、バルーン6を標的部位に誘導するためのガイドワイアー12が内筒シャフト3を挿通して設けられている。
温度センサー8と高周波通電用電極7との間には、断熱材21が挿入されている。このようすることによって、温度センサー8が高周波通電用電極7により直接加熱されること防止して、バルーン6の内部の温度を正確に検知することができるようになっている。
内筒シャフト3の先端部5近傍には、バルーン6の外面に接してバルーン外部熱遮断用ノブ26が設けられている。これにより、バルーン6の内部における内筒シャフト3の先端部5近傍に設けられた温度センサー8が、バルーン6と接触する血液などの温度の影響を受けることを防止して、バルーン6の内部の温度を正確に検知することができるようになっている。なお、バルーン外部熱遮断用ノブ26の中心には内筒シャフト3が貫通しており、バルーン外部熱遮断用ノブ26は内筒シャフト3に固定されている。
カテーテルシャフト1の外部には、高周波通電用電極7にバルーン6を加温するための高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置31と、温度センサー8により検知された温度を表示する外部温度計32と、電極温度センサー10により検知された温度を表示する外部電極温度計33が設けられている。高周波通電用電極7と外部高周波発生装置31はリード線34により電気的に接続され、温度センサー8と外部温度計32、電極温度センサー10と外部電極温度計33は、それぞれリード線35,36により電気的に接続されている。そして、内筒シャフト3の先端部5と基端部9の間において、リード線34,35,36は内筒シャフト3に固定されている。
さらに、カテーテルシャフト1の外部には、送液路11を通じてバルーン6に液体を供給するシリンジ41と、送液路11を通じてバルーン6へ非対称の振動波Wを与えてバルーンの内部に定常的に渦Sを発生させる外部振動発生器42が設けられている。そして、シリンジ41によってバルーン6に供給される液体の圧力を変化させることにより、バルーン6の直径が変化するように構成されている。また、渦Sによって、バルーン6の内部の液体が撹拌されてバルーン6の内部の温度が均一に保たれるようになっている。
外部振動発生器42を詳細に示す図2において、外部振動発生装置42は、シリンダー51を備え、シリンダー51の内部には、固定装置52により注射器外筒53が固定されている。注射器外筒53には、注射器内筒54が挿入され、注射器外筒53と注射器内筒54により注射器55が構成されている。また、シリンダー51の内部には、摺動可能にピストン56が設けられており、ピストン56は、回転盤57に連結するクランク58により駆動されるようになっている。また、注射器55の先端は、三方活栓59、連結管60を介して、カテーテルシャフト1に接続している。
ここで、注射器内筒54は、ピストン56に固定されていてもよく、ピストン56に固定されていなくてもよい。
そして、注射器内筒54がピストン56に固定されている場合は、図3(A)に示すように、ピストン56の前方運動により注射器内筒54が押されることによって、注射器55の充填液が送液路11へ駆出されてバルーン6が拡張する。また、ピストン56の後方運動により注射器内筒54が引かれることによって、送液路11の充填液が注射器55に吸引されてバルーン6が収縮する。すなわち、ピストン56の後方運動が始まると、ピストン56の後方運動によって注射器55内は陰圧となり、送液路11内液とバルーン6内液とを吸引する力が加わる。そして、ピストン56の前後の往復運動により、振動波Wが発生する。
一方、注射器内筒54がピストン56に固定されていない場合は、注射器外筒53とピストン56との距離は調整可能に構成されている。そして、図3(B)に示すように、ピストン56の前方運動により注射器内筒54が押されることによって注射器55の充填液が送液路11へ駆出されてバルーン6が拡張する。また、ピストン56の後方運動に伴いバルーン6が収縮することによって、送液路11の充填液が注射器55へ流れる。すなわち、ピストン56の後方運動が始まると、バルーン6は収縮して送液路11を経て充填液を注射器55内に送る。このとき、バルーン6の収縮力のみによって充填液が動く。そして、ピストン56の前後の往復運動により、振動波Wが発生する。
注射器内筒54がピストン56に連結している場合と、注射器内筒54がピストン56から解離している場合における、それぞれの振動波Wの振幅の経時変化を図4に示す。ピストン56の前方運動によって注射器55内の充填液はバルーン6内へ向かって駆出され、大きく上昇するカーブを描く。続いて、ピストン56の後方運動によりバルーン6内液は吸引される。なお、注射器内筒54とピストン56が連結されている場合と連結されていない場合は、いずれの場合も振動波は発生するがその形状は異なる。前者では対称的振動波となり、後者では非対称的振動波となる。
なお、振動波Wの振幅は、注射器55の筒の直径、すなわち口径を変えることにより自在に調節することができる。振動波Wの周期は、回転盤57の回転数により自在に調節することができる。さらに、注射器内筒54がピストン56から解離している場合において、注射器55の充填液の駆出時間は、注射器外筒53とピストン56との距離により自在に調節することができる。
つぎに、本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムの使用方法について説明する。
はじめに、送液路11、バルーン6の内部は、生理食塩水や造影剤などの液体をシリンジ41から注入してエアー抜きを行う。そして、外筒シャフト2の先端部4と内筒シャフト3の先端部5の距離が最大になるように外筒シャフト2と内筒シャフト3を相互にスライドさせた状態で、バルーン6を収縮させる。
ガイドワイアー12を用いて、カテーテルシャフト1を導入するための鞘状のガイヂングシースを患者体内の標的部位の近くに挿入する。そして、ガイヂングシースの中に収縮したバルーン6を挿入し、バルーン6を標的部位近傍に留置する。
つぎに、シリンジ41より液体を注入してバルーン6を拡張させる。ここで、外筒シャフト2の先端部4と内筒シャフト3の先端部5との距離を調整することにより、バルーン6の長さを調整し、シリンジ41によってバルーン6に供給される液体の圧力を調整することにより、バルーン6の直径を調整する。そして、標的部位にバルーン6を押し当てる。
つづいて、内筒シャフト3の基端部9から高周波通電用電極7、温度センサー8、電極温度センサー10にそれぞれ接続されたリード線34、35、36を、それぞれ高周波発生器31、温度計32、電極温度計33に接続する。そして、温度計32と電極温度計33を見ながら高周波発生器31の出力を上げていく。また、振動発生器42を起動させると、回転盤57が回転し、クランク58によってピストン56の往復運動が始まり、これと接する注射器内筒54は前後に動き振動波Wを発生する。この振動波Wによってバルーン6内は撹拌され、バルーン温度は均一化する。そして、バルーン6の表面温度と通電時間を調整しながら、バルーン6が接触する標的部位をアブレーションする。
以上のように、本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムは、互いにスライド可能な外筒シャフト2と内筒シャフト3とから構成されたカテーテルシャフト1と、前記外筒シャフト2の先端部4と前記内筒シャフト3の先端部5近傍との間に設けられたバルーン6と、前記バルーン6の中心部に設けられた高周波通電用電極7と、前記高周波通電用電極7に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置31と、前記バルーン6の内部に設けられた温度センサー8と、前記温度センサー8の温度を検知する外部温度計32と、前記外筒シャフト2と前記内筒シャフト3との間に形成され前記バルーン6の内部に通じる送液路11と、前記送液路11を介して前記バルーン6の内部に振動波Wを与える外部振動発生装置42と、前記バルーン6を標的部位に誘導するガイドワイアー12とを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置42は、シリンダー51の内部に固定された注射器外筒53とこの注射器外筒53に挿入された注射器内筒54とからなる注射器55と、前記シリンダー51の内部に摺動可能に設けられるとともに回転盤57に連結するクランク58により駆動されて往復運動するピストン56とを備え、前記注射器内筒54は前記ピストン56に固定されており、前記ピストン56の前方運動により前記注射器内筒54が押されることによって前記注射器55の充填液が前記送液路11へ駆出されて前記バルーン6が拡張し、前記ピストン56の後方運動により前記注射器内筒54が引かれることによって前記送液路11の充填液が前記注射器55に吸引されて前記バルーン6が収縮するように構成されるとともに、前記振動波Wの振幅と周期は、前記注射器55の口径と前記回転盤57の回転数により自在に調節可能に構成されたものである。
或いは、互いにスライド可能な外筒シャフト2と内筒シャフト3とから構成されたカテーテルシャフト1と、前記外筒シャフト2の先端部4と前記内筒シャフト3の先端部5近傍との間に設けられたバルーン6と、前記バルーン6の中心部に設けられた高周波通電用電極7と、前記高周波通電用電極7に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置31と、前記バルーン6の内部に設けられた温度センサー8と、前記温度センサー8の温度を検知する外部温度計32と、前記外筒シャフト2と前記内筒シャフト3との間に形成され前記バルーン6の内部に通じる送液路11と、前記送液路11を介して前記バルーン6の内部に振動波Wを与える外部振動発生装置42と、前記バルーン6を標的部位に誘導するガイドワイアー12とを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置42は、シリンダー51の内部に固定された注射器外筒53とこの注射器外筒53に挿入された注射器内筒54とからなる注射器55と、前記シリンダー51の内部に摺動可能に設けられるとともに回転盤57に連結するクランク58により駆動されて往復運動するピストン56とを備え、前記注射器内筒54は前記ピストン56に固定されておらず、前記注射器外筒53と前記ピストン56との距離は調整可能に構成されており、前記ピストン56の前方運動により前記注射器内筒54が押されることによって前記注射器55の充填液が前記送液路11へ駆出されて前記バルーン6が拡張し、前記ピストン56の後方運動に伴い前記バルーン6が収縮することによって前記送液路11の充填液が前記注射器55へ流れるように構成されるとともに、前記振動波Wの振幅と周期は、前記注射器55の口径と前記回転盤57の回転数により自在に調節可能に構成され、前記注射器55の充填液の駆出時間は、前記注射器外筒53と前記ピストン56との距離により自在に調節可能に構成されたものである。
本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムによれば、外部振動発生装置42は、注射器55と、回転盤57に連結するクランク58により駆動されて往復運動するピストン56とを備え、ピストン56により注射器内筒54を往復運動させ、振動波Wの振幅と周期を注射器55の口径と回転盤57の回転数により調節することにより、振動波Wの振幅を自在に設定することができ、破損しにくく、力強い振動波Wを発生することができる振動発生器を備えた高周波バルーンカテーテルシステムを提供することができる。
また、注射器55として、新しい使い捨ての滅菌済み注射筒を使用することにより、破損の可能性は少なく破損しても交換が簡単である。また、直径の異なる注射筒を使用すれば、容易に振動波Wの振幅を変更できる。さらに、注射器内筒54をピストン56に連結することにより、駆出のみならず吸引も強い外力でおこなえるので、スムーズな力強い振動波Wの生成が可能である。
本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムは、外部振動発生器42の構成のみ実施例1と異なる。すなわち、ピストンの往復運動がダイアフラムの往復運動に変わっただけであり、原理は実施例1と同じである。以下、実施例1と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムの外部振動発生器42を詳細に示す図5において、外部振動発生装置42は、シリンダー51を備え、シリンダー51の内部には、固定装置52により注射器外筒53が固定されている。注射器外筒53には、注射器内筒54が挿入され、注射器外筒53と注射器内筒54により注射器55が構成されている。また、シリンダー51の内部には、ダイアフラム61が固定されて設けられており、ダイアフラム61は、回転盤57に連結するクランク58により駆動されるようになっている。また、注射器55の先端は、三方活栓59、連結管60を介して、カテーテルシャフト1に接続している。
ここで、注射器内筒54は、ダイアフラム61に固定されていてもよく、ダイアフラム61に固定されてなくてもよい。
そして、注射器内筒54がダイアフラム61に固定されている場合は、ダイアフラム61の前方運動により注射器内筒54が押されることによって、注射器55の充填液が送液路11へ駆出されてバルーン6が拡張する。また、ダイアフラム61の後方運動により注射器内筒54が引かれることによって、送液路11の充填液が注射器55に吸引されてバルーン6が収縮する。すなわち、ダイアフラム61の後方運動が始まると、ダイアフラム61の後方運動によって注射器55内は陰圧となり、送液路11内液とバルーン6内液とを吸引する力が加わる。そして、ダイアフラム61の前後の往復運動により、振動波Wが発生する。
一方、注射器内筒54がダイアフラム61に固定されていない場合は、注射器外筒53とダイアフラム61との距離は調整可能に構成されている。そして、ダイアフラム61の前方運動により注射器内筒54が押されることによって注射器55の充填液が送液路11へ駆出されてバルーン6が拡張する。また、ダイアフラム61の後方運動に伴いバルーン6が収縮することによって、送液路11の充填液が注射器55へ流れる。すなわち、ダイアフラム61の後方運動が始まると、バルーン6は収縮して送液路11を経て充填液を注射器55内に送る。このとき、バルーン6の収縮力のみによって充填液が動く。そして、ダイアフラム61の前後の往復運動により、振動波Wが発生する。
なお、振動波Wの振幅は、注射器55の筒の直径、すなわち口径を変えることにより自在に調節することができる。振動波Wの周期は、回転盤57の回転数により自在に調節することができる。さらに、注射器内筒54がダイアフラム61から解離している場合において、注射器55の充填液の駆出時間は、注射器外筒53とダイアフラム61との距離により自在に調節することができる。
以上のように、本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムは、互いにスライド可能な外筒シャフト2と内筒シャフト3とから構成されたカテーテルシャフト1と、前記外筒シャフト2の先端部4と前記内筒シャフト3の先端部5近傍との間に設けられたバルーン6と、前記バルーン6の中心部に設けられた高周波通電用電極7と、前記高周波通電用電極7に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置31と、前記バルーン6の内部に設けられた温度センサー8と、前記温度センサー8の温度を検知する外部温度計32と、前記外筒シャフト2と前記内筒シャフト3との間に形成され前記バルーン6の内部に通じる送液路11と、前記送液路11を介して前記バルーン6の内部に振動波Wを与える外部振動発生装置42と、前記バルーン6を標的部位に誘導するガイドワイアー12とを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置42は、シリンダー51の内部に固定された注射器外筒53とこの注射器外筒53に挿入された注射器内筒54とからなる注射器55と、前記シリンダー51の内部に固定されるとともに回転盤57に連結するクランク58により駆動されて往復運動するダイアフラム61とを備え、前記注射器内筒54は前記ダイアフラム61に固定されており、前記ダイアフラム61の前方運動により前記注射器内筒54が押されることによって前記注射器55の充填液が前記送液路11へ駆出されて前記バルーン6拡張し、前記ダイアフラム61の後方運動により前記注射器内筒54が引かれることによって前記送液路11の充填液が前記注射器55に吸引されて前記バルーン6が収縮するように構成されるとともに、前記振動波Wの振幅と周期は、前記注射器55の口径と前記回転盤57の回転数により自在に調節可能に構成されたものである。
或いは、互いにスライド可能な外筒シャフト2と内筒シャフト3とから構成されたカテーテルシャフト1と、前記外筒シャフト2の先端部4と前記内筒シャフト3の先端部5近傍との間に設けられたバルーン6と、前記バルーン6の中心部に設けられた高周波通電用電極7と、前記高周波通電用電極7に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置31と、前記バルーン6の内部に設けられた温度センサー8と、前記温度センサー8の温度を検知する外部温度計32と、前記外筒シャフト2と前記内筒シャフト3との間に形成され前記バルーン6の内部に通じる送液路11と、前記送液路11を介して前記バルーン6の内部に振動波Wを与える外部振動発生装置42と、前記バルーン6を標的部位に誘導するガイドワイアー12とを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置42は、シリンダー51の内部に固定された注射器外筒53とこの注射器外筒53に挿入された注射器内筒54とからなる注射器55と、前記シリンダー51の内部に固定されるとともに回転盤57に連結するクランク58により駆動されて往復運動するダイアフラム61とを備え、前記注射器内筒54は前記ダイアフラム61に固定されておらず、前記注射器外筒53と前記ダイアフラム61との距離は調整可能に構成されており、前記ダイアフラム61の前方運動により前記注射器内筒54が押されることによって前記注射器55の充填液が前記送液路11へ駆出されて前記バルーン6が拡張し、前記ダイアフラム61の後方運動に伴い前記バルーン6が収縮することによって前記送液路11の充填液が前記注射器55へ流れるように構成されるとともに、前記振動波Wの振幅と周期は、前記注射器55の口径と前記回転盤57の回転数により自在に調節可能に構成され、前記注射器55の充填液の駆出時間は、前記注射器外筒53と前記ダイアフラム61との距離により自在に調節可能に構成されたものである。
本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムによれば、外部振動発生装置42は、注射器55と、回転盤57に連結するクランク58により駆動されて往復運動するダイアフラム61とを備え、ダイアフラム61により注射器内筒54を往復運動させ、振動波Wの振幅と周期を注射器55の口径と回転盤57の回転数により調節することにより、振動波Wの振幅を自在に設定することができ、破損しにくく、力強い振動波Wを発生することができる振動発生器を備えた高周波バルーンカテーテルシステムを提供することができる。
本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムは、外部振動発生器42の構成のみ実施例1と異なる。以下、実施例1と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムの外部振動発生器42を詳細に示す図6、7において、外部振動発生装置42は、シリンダー51を備え、シリンダー51の内部には、注射器外筒53が固定されている。注射器外筒53には、注射器内筒54が挿入され、注射器外筒53と注射器内筒54により注射器55が構成されている。また、シリンダー51の内部には、ピストン型永久磁石71が摺動可能に設けられている。また、シリンダー51の内部には、電磁石72が固定されている。そして、ピストン型永久磁石71は、周期的に磁力を発生する電磁石72の磁力により駆動されて往復運動するように構成されている。電磁石72は、電源73、スイッチ盤74を備えており、スイッチ盤74により電源73からの電力供給をオン、オフ可能に構成されている。また、スイッチ盤74は、回転型のスイッチであり、電磁石72を一定周期でオン、オフ制御するように構成されている。そして、電磁石72がオン状態のときに、ピストン型永久磁石71が電磁石72と反発して前方に移動するようになっている。
そして、図6に示すように、電磁石72がオン状態になると、ピストン型永久磁石71の前方運動により注射器内筒54が押されることによって注射器55の充填液が送液路11へ駆出されてバルーン6が拡張する。また、図7に示すように、電磁石72がオフ状態になると、電磁石72は磁力を失い、電磁石72の心棒はただの鉄棒となるので、ピストン型永久磁石71とこの鉄棒は引きつけあい、ピストン型永久磁石71は後方に移動する。そして、ピストン型永久磁石71の後方運動に伴いバルーン6が収縮することによって、送液路11の充填液が注射器55へ流れる。すなわち、ピストン型永久磁石71の後方運動が始まると、バルーン6は収縮して送液路11を経て充填液を注射器55内に送る。このとき、バルーン6の収縮力のみによって充填液が動く。なお、注射器内筒54は、ピストン型永久磁石71に固定されていてもよく、その場合は、ピストン型永久磁石71の後方運動により注射器内筒54が引かれることによって、送液路11の充填液が注射器55に吸引されてバルーン6が収縮する。そして、ピストン型永久磁石71の前後の往復運動により、振動波Wが発生する。
なお、振動波Wの振幅と周期及び注射器55の充填液の駆出時間は、電磁石72に印加する電流の大きさと周期と時間により自在に調節することができる。
以上のように、本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムは、互いにスライド可能な外筒シャフト2と内筒シャフト3とから構成されたカテーテルシャフト1と、前記外筒シャフト2の先端部4と前記内筒シャフト3の先端部5近傍との間に設けられたバルーン6と、前記バルーン6の中心部に設けられた高周波通電用電極7と、前記高周波通電用電極7に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置31と、前記バルーン6の内部に設けられた温度センサー8と、前記温度センサー8の温度を検知する外部温度計32と、前記外筒シャフト2と前記内筒シャフト3との間に形成され前記バルーン6の内部に通じる送液路11と、前記送液路11を介して前記バルーン6の内部に振動波Wを与える外部振動発生装置42と、前記バルーン6を標的部位に誘導するガイドワイアー12とを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置42は、シリンダー51の内部に固定された注射器外筒53とこの注射器外筒53に挿入された注射器内筒54とからなる注射器55と、前記シリンダー51の内部に摺動可能に設けられるとともに周期的に磁力を発生する電磁石72の磁力により駆動されて往復運動するピストン型永久磁石71とを備え、前記注射器内筒54は前記ピストン型永久磁石71に固定されており、前記振動波Wの振幅と周期及び前記注射器55の充填液の駆出時間は、前記電磁石72に印加する電流の大きさと周期と時間により自在に調節可能に構成されたものである。
或いは、互いにスライド可能な外筒シャフト2と内筒シャフト3とから構成されたカテーテルシャフト1と、前記外筒シャフト2の先端部4と前記内筒シャフト3の先端部5近傍との間に設けられたバルーン6と、前記バルーン6の中心部に設けられた高周波通電用電極7と、前記高周波通電用電極7に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置31と、前記バルーン6の内部に設けられた温度センサー8と、前記温度センサー8の温度を検知する外部温度計32と、前記外筒シャフト2と前記内筒シャフト3との間に形成され前記バルーン6の内部に通じる送液路11と、前記送液路11を介して前記バルーン6の内部に振動波Wを与える外部振動発生装置42と、前記バルーン6を標的部位に誘導するガイドワイアー12とを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置42は、シリンダー51の内部に固定された注射器外筒53とこの注射器外筒53に挿入された注射器内筒54とからなる注射器55と、前記シリンダー51の内部に摺動可能に設けられるとともに周期的に磁力を発生する電磁石72の磁力により駆動されて往復運動するピストン型永久磁石71とを備え、前記注射器外筒53と前記ピストン型永久磁石71との距離は調整可能に構成されており、前記振動波Wの振幅と周期及び前記注射器55の充填液の駆出時間は、前記電磁石72に印加する電流の大きさと周期と時間により自在に調節可能に構成されたものである。
本実施例の高周波加温バルーンカテーテルシステムによれば、外部振動発生装置42は、注射器55と、電磁石72の磁力により駆動されて往復運動するピストン型永久磁石71とを備え、振動波Wの振幅と周期及び注射器55の充填液の駆出時間を電磁石72に印加する電流の大きさと周期と時間により調節することにより、振動波Wの振幅を自在に設定することができ、破損しにくく、力強い振動波Wを発生することができる振動発生器を備えた高周波バルーンカテーテルシステムを提供することができる。
本実施例においては、本発明の実施例1の高周波加温バルーンカテーテルシステムを心房細動(AF)アブレーションの治療に応用する例を示す。高周波加温バルーンカテーテルシステムによれば、従来の電極カテーテルを用いる点状焼灼と異なり面で焼灼するので、肺静脈隔離のみならず肺静脈前庭部や左心房後壁の隔離を同時に短時間でおこなうことができ、治療効果は良くなる。しかし広範囲アブレーションのための横隔膜神経麻痺や食道潰瘍などの隣接臓器への傷害が問題となるが、このときこのシステムにて外部振動発生器42を次のごとく用いて均一な焼灼をおこなうとこれを回避できる。
図8に示すように、薬剤抵抗性AFを有する患者にて、全身麻酔下で、挿管して人工呼吸を行いながら、本発明の高周波加温バルーンカテーテルシステムを用いて全肺静脈を含む左心房後壁の隔離を行った。予め、バルーン6内、送液路11、連結管60及び注射器55内に、生理食塩水と造影剤の混合溶液を充填し、注射器55は外部振動発生装置42のハウジング内に固定し、注射器内筒54近位端は外部振動発生装置42のピストン56に接触するようセットした。大腿静脈よりバルーン6を挿入し、全肺静脈の造影後、ICEを用いて肺静脈口の直径と壁厚を計測し、前庭部にバルーン6を楔入し、壁厚にあわせて通電時間を決定し(厚さ2mmでは2分間、厚さ3mmでは3分間)、バルーン6直径に応じて中心温度を65から75度に設定し、出力50〜150Wにて高周波通電を行いながら、外部振動発生装置42を作動させた。このとき、バルーン6内に重力に対して上下方向の渦Sが起こるように振動波Wの振幅と周期を調節した。肺静脈前庭部隔離し、バルーン6をドラッグしながら、天蓋部の上肺静脈間と左心房後壁底辺部の下肺静脈間にブロックラインを形成した。
このようにして、100症例に適用したところ、1年間追跡では発作性AF(63例)の94%、持続性AF(37例)の86%が薬剤フリーとなった。また、隣接臓器への傷害はおこらなかった。
高周波加温バルーンカテーテルシステムでは、高周波電流は直接組織には流れず、印加されるエネルギーの大部分はバルーン6内充填液を加熱するのに使われる。同時に外部振動発生装置42を用いて振動波Wの振幅と周期を調節し、バルーン6内に重力に対して上下方向の渦Sを発生させると、対流による温度格差が打ち消されて、バルーン6全体が均一に温まり、このバルーン6と接触する組織が熱伝導によって均一に焼灼される。このとき、バルーン6中心部から組織深部にかけてなだらかな負の温度勾配が成立する。バルーン6からの熱伝導による組織の焼灼深度は、バルーン接触温度と高周波通電時間とに比例し、バルーン接触温度が60度のとき通電時間2分では約2mmの焼灼深度となり、通電時間が3分では約3mmの焼灼深度となる。そこで、予め心内エコーを用いて標的部位の壁厚を計測し、温度と通電時間を設定すれば、標的組織のみを焼灼治療して、隣接臓器への障害はおこらない。
外部高周波発生装置31と外部振動発生装置42を併用した高周波加温バルーンカテーテルシステムによる全肺静脈を含む左心房後壁隔離術は、AFに対する安全で有用な治療法である。
1 カテーテルシャフト
2 外筒シャフト
3 内筒シャフト
4 先端部
5 先端部
6 バルーン
7 高周波通電用電極
8 温度センサー
11 送液路
12 ガイドワイアー
31 外部高周波発生装置
32 外部温度計
42 外部振動発生装置
51 シリンダー
53 注射器外筒
54 注射器内筒
55 注射器
56 ピストン
57 回転盤
58 クランク
61 ダイアフラム
71 ピストン型永久磁石
72 電磁石
W 振動波

Claims (4)

  1. 互いにスライド可能な外筒シャフトと内筒シャフトとから構成されたカテーテルシャフトと、前記外筒シャフトの先端部と前記内筒シャフトの先端部近傍との間に設けられたバルーンと、前記バルーンの中心部に設けられた高周波通電用電極と、前記高周波通電用電極に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置と、前記バルーンの内部に設けられた温度センサーと、前記温度センサーの温度を検知する外部温度計と、前記外筒シャフトと前記内筒シャフトとの間に形成され前記バルーンの内部に通じる送液路と、前記送液路を介して前記バルーンの内部に振動波を与える外部振動発生装置と、前記バルーンを標的部位に誘導するガイドワイアーとを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置は、シリンダーの内部に固定された注射器外筒とこの注射器外筒に挿入された注射器内筒とからなる注射器と、前記シリンダーの内部に固定されるとともに回転盤に連結するクランクにより駆動されて往復運動するダイアフラムとを備え、前記注射器内筒は前記ダイアフラムに固定されており、前記ダイアフラムの前方運動により前記注射器内筒が押されることによって前記注射器の充填液が前記送液路へ駆出されて前記バルーンが拡張し、前記ダイアフラムの後方運動により前記注射器内筒が引かれることによって前記送液路の充填液が前記注射器に吸引されて前記バルーンが収縮するように構成されるとともに、前記振動波の振幅と周期は、前記注射器の口径と前記回転盤の回転数により自在に調節可能に構成されたことを特徴とする高周波加温バルーンカテーテルシステム。
  2. 互いにスライド可能な外筒シャフトと内筒シャフトとから構成されたカテーテルシャフトと、前記外筒シャフトの先端部と前記内筒シャフトの先端部近傍との間に設けられたバルーンと、前記バルーンの中心部に設けられた高周波通電用電極と、前記高周波通電用電極に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置と、前記バルーンの内部に設けられた温度センサーと、前記温度センサーの温度を検知する外部温度計と、前記外筒シャフトと前記内筒シャフトとの間に形成され前記バルーンの内部に通じる送液路と、前記送液路を介して前記バルーンの内部に振動波を与える外部振動発生装置と、前記バルーンを標的部位に誘導するガイドワイアーとを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置は、シリンダーの内部に固定された注射器外筒とこの注射器外筒に挿入された注射器内筒とからなる注射器と、前記シリンダーの内部に固定されるとともに回転盤に連結するクランクにより駆動されて往復運動するダイアフラムとを備え、前記注射器内筒は前記ダイアフラムに固定されておらず、前記注射器外筒と前記ダイアフラムとの距離は調整可能に構成されており、前記ダイアフラムの前方運動により前記注射器内筒が押されることによって前記注射器の充填液が前記送液路へ駆出されて前記バルーンが拡張し、前記ダイアフラムの後方運動に伴い前記バルーンが収縮することによって前記送液路の充填液が前記注射器へ流れるように構成されるとともに、前記振動波の振幅と周期は、前記注射器の口径と前記回転盤の回転数により自在に調節可能に構成され、前記注射器の充填液の駆出時間は、前記注射器外筒と前記ダイアフラムとの距離により自在に調節可能に構成されたことを特徴とする高周波加温バルーンカテーテルシステム。
  3. 互いにスライド可能な外筒シャフトと内筒シャフトとから構成されたカテーテルシャフトと、前記外筒シャフトの先端部と前記内筒シャフトの先端部近傍との間に設けられたバルーンと、前記バルーンの中心部に設けられた高周波通電用電極と、前記高周波通電用電極に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置と、前記バルーンの内部に設けられた温度センサーと、前記温度センサーの温度を検知する外部温度計と、前記外筒シャフトと前記内筒シャフトとの間に形成され前記バルーンの内部に通じる送液路と、前記送液路を介して前記バルーンの内部に振動波を与える外部振動発生装置と、前記バルーンを標的部位に誘導するガイドワイアーとを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置は、シリンダーの内部に固定された注射器外筒とこの注射器外筒に挿入された注射器内筒とからなる注射器と、前記シリンダーの内部に摺動可能に設けられるとともに周期的に磁力を発生する電磁石の磁力により駆動されて往復運動するピストン型永久磁石とを備え、前記注射器内筒は前記ピストン型永久磁石に固定されており、前記振動波の振幅と周期及び前記注射器の充填液の駆出時間は、前記電磁石に印加する電流の大きさと周期と時間により自在に調節可能に構成されたことを特徴とする高周波加温バルーンカテーテルシステム。
  4. 互いにスライド可能な外筒シャフトと内筒シャフトとから構成されたカテーテルシャフトと、前記外筒シャフトの先端部と前記内筒シャフトの先端部近傍との間に設けられたバルーンと、前記バルーンの中心部に設けられた高周波通電用電極と、前記高周波通電用電極に高周波エネルギーを供給する外部高周波発生装置と、前記バルーンの内部に設けられた温度センサーと、前記温度センサーの温度を検知する外部温度計と、前記外筒シャフトと前記内筒シャフトとの間に形成され前記バルーンの内部に通じる送液路と、前記送液路を介して前記バルーンの内部に振動波を与える外部振動発生装置と、前記バルーンを標的部位に誘導するガイドワイアーとを備えた高周波加温バルーンカテーテルシステムにおいて、前記外部振動発生装置は、シリンダーの内部に固定された注射器外筒とこの注射器外筒に挿入された注射器内筒とからなる注射器と、前記シリンダーの内部に摺動可能に設けられるとともに周期的に磁力を発生する電磁石の磁力により駆動されて往復運動するピストン型永久磁石とを備え、前記注射器外筒と前記ピストン型永久磁石との距離は調整可能に構成されており、前記振動波の振幅と周期及び前記注射器の充填液の駆出時間は、前記電磁石に印加する電流の大きさと周期と時間により自在に調節可能に構成されたことを特徴とする高周波加温バルーンカテーテルシステム。
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