JP5375923B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は光走査装置及び画像形成装置に係り、特に光源から発せられた光を像面上に結像する結像素子を有した光走査装置及び画像形成装置に関するものである。
近年、レーザープリンタ等のレーザ光学系を備えた機器においては、製品本体の高密度化・高速化の要求の高まりと共に、偏向手段としてのポリゴンモータの回転速度の高速化がなされ、ポリゴンモータ及び装置内部の温度上昇が問題になっている。
また、低コスト化のためレンズやハウジングのプラスチック化が行われている。その結果、プラスチックレンズの温度上昇により屈折率・形状等が変化し、またレンズ内で温度勾配を生じる場合があり、これにより像高毎に光学特性(走査速度・ビーム径等)に差が生じており、これが画像の劣化を招いている。
これを補正する方法として、下記の特許文献1〜4に示される提案がなされている。特許文献1(特開2003-287988号公報)には、光走査装置の蓋部材に断熱効果を持たせることによって、光走査装置全体の温度上昇による像面上での走査位置ずれ等の影響を抑制する技術が開示されている。また、特許文献2(特開2004-118122号公報)には、装置内の温度上昇等の環境変動に伴うfθレンズの温度勾配を抑制するため、ポリゴンスキャナユニットとfθレンズとの中間に熱伝達量補正手段を設けた技術が開示されている。
また、特許文献3(特開2000-258719号公報)には、駆動モータ5の上部に対応する蓋の位置に吸・放熱面積を増加させるためのビード加工を施し、駆動モータが高速で回転して駆動モータ近傍の空気の温度が上昇した場合、吸・放熱面積が大きいビード加工によりその熱が外部に放熱されるようにした技術が開示されている。
更に、引用文献4(特開平5-203889号公報)には、プラスチックfθレンズを用いた光書込装置において、fθレンズを光学ベースに接着剤によって固定する際に治具を用いて位置決めすることにより光学ベースにfθレンズにリブを持たせない構成とし、これにより熱膨張によるfθレンズ変形・破損及び接着剤のはがれを防止する構成が開示されている。尚、引用文献3の構成では、fθレンズを光学ベースに対し位置決めするため、治具を光学ベースに対し位置決めする必要があり、このため光学ベースには治具を位置決めするための手段(治具位置決め用凹部)が設けられている。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、光走査装置全体の温度上昇による像面上での走査位置ずれ等の影響を抑制することはできるが、熱伝導による光走査装置を構成する結像素子内部での温度分布の偏りに起因する、局所的なビームスポット形状や位置変動には対応することができない。
また、特許文献2に開示された技術では、ポリゴンスキャナと結像素子の設計レイアウトの関係から適切な放熱手段を設定できたとしても、ポリゴンスキャナの稼動状況は常に一定ではなく、また外的環境変化(温度や湿度等)とそれによる結像素子の特性(屈折率や線膨張の変動)が起きた場合にも対応することが難しいという問題点がある。また、結像素子の設置される光学箱部分の伝熱量の変動を抑制したとしても、結像素子と光学箱との接触部分から光学箱の熱は結像素子に熱伝導し、この熱伝導による結像素子の局所的な温度変化は抑制することは困難である。
また、特許文献3に開示された技術では、光走査装置内の発熱源であるポリゴンミラー上部をビード加工することによって外部に放熱しているが、駆動モータで発生した熱は熱伝導により光学箱に伝播されレンズに光学箱との接触部分から熱影響を及ぼすことになる。このため、レンズの光学箱との接触分部分は局所に温度部分を持ち、この温度の差異による光学特性(屈折率や透過率の変化等)の分布を持つことになるため、主走査方向又は副走査方向での像面でのビームスポット形状に変動をもたらしてしまう。
また、特許文献4に開示された技術では、例えば形状の異なるfθレンズを用いた異なる光走査装置を作成する場合、各fθレンズに対応した形状の治具を用意する必要がある。また、光学ベースには、使用する治具に対応した治具位置決め用凹部を設ける必要がある。このため、各fθレンズに対して光学ベースを共通使用することができず、光学ベース及びこれを製造するのに用いる金型の開発期間が長期化し、製造コストも上昇してしまう。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、構成部材の製造公差等の影響をなくすことができる光走査装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題は、第1の観点からは、
光源と、
前記光源から発せられた光を被走査面に結像する結像素子と、
前記結像素子を収容する光学箱と、を備え、
前記結像素子は、中間部材を介して前記光学箱に固定され、
前記中間部材は、前記結像素子と接触する第1の面と、前記光学箱に接触する第2の面とを非平行としたことを特徴とする光走査装置により解決することができる。
開示の発明によれば、光軸方向の結像素子の位置関係を変えることなく位置補正を行うことが可能となるため、光学走査装置を構成する各構成部材の製造公差等の影響をなくすことができる。
図1は、本発明の一実施例である画像形成装置の概略構成図である。 図2は、本発明の第1参考例である光学走査装置の概略構成を示す平面図である。 図3は、本発明の第1参考例である光学走査装置の概略構成を示す断面図である。 図4は、本発明の第2参考例である光学走査装置の要部拡大図である。 図5は、本発明の第3参考例である光学走査装置の要部拡大図である。 図6は、本発明の第3参考例である光学走査装置による結像面におけるビーム位置を示す図である。 図7は、ボス部を設けた光学走査装置における中間部材での熱の流れを説明するための図である。 図8は、ボス部を設けた光学走査装置による結像面におけるビーム位置を示す図である。 図9は、本発明の第4参考例である光学走査装置の要部拡大図である。 図10は、本発明の一実施例である光学走査装置の要部拡大図である。 図11は、本発明の第5参考例である光学走査装置の平面図である。 図12は、本発明の第5参考例である光学走査装置の要部拡大図である。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1は本発明の一実施例である画像形成装置100を示しており、図2及び図3は画像形成装置100に組み込まれる本発明の第1参考例である光学走査装置101を示している。光学走査装置101の説明に先立ち、先ず図1に基づき画像形成装置100について説明する。
画像形成装置100は、大略すると中間転写ベルト21、感光体6Y(イエロー),6M(マゼンタ),6C(シアン),6K(ブラック)、光学走査装置ユニット105、現像手段106Y,106M,106C,106K、給紙トレイ111、及び定着装置114等を有した構成とされている。光学走査装置ユニット105は、各感光体6Y,6M,6C,6Kに対してレーザ光L1〜L4を照射する光学走査装置101Y,101M,101C,101Kを設けた構成とされている。
感光体6Y,6M,6C,6Kはドラム形状を有しており、ローラ102a,102b,102c間に張設された中間転写ベルト21の展張面に沿って並設されている。感光体6Yの周囲には、反時計回り方向に順に、光学走査装置101Y、現像手段106Y、中間転写ベルト21の内側に設けられる図示しない1次転写ローラ、図示しないクリーニング手段、図示しない除電手段等が配置されている。また、他の感光体6M,6C,6Kにおいても同様である。
光学走査装置ユニット105は、4色(シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K))に対応した光学走査装置101Y,101M,101C,101Kを有し、各色に相当するレーザビームL1、L2、L3、L4が各感光体6Y、6M、6C、6Kに集光するよう構成されている。各色の画像情報に基づいて各々レーザビームL1、L2、L3、L4で各感光体6Y、6M、6C、6K上に各色成分画像の静電潜像が形成され、各現像手段106Y、106M、106C、106Kにより可視像化される。
各色のトナー像は中間転写ベルト21上に順次重ね合わせて転写される。重ね合わせ画像は、給紙カセット111から所定のタイミングで給紙される転写紙(記録媒体)に2次転写ローラ102dにより一括転写される。カラー画像転写後、中間転写ベルト21はクリーニング手段で清掃される。転写紙は定着装置114へ送られてここで熱と圧力によりカラー画像を定着される。定着を終えた転写紙は、装置本体を略垂直に搬送されて装置上面の排紙トレイ110に排出される。
続いて、光学走査装置ユニット105を構成する光学走査装置101Y,101M,101C,101Kについて説明する。尚、各光学走査装置101Y,101M,101C,101Kは同一構成であるため、以下の説明ではその内のひとつ(光学走査装置101と示す)についてのみ説明するものとする。
[第1参考例]
図2及び図3は、本発明の第1参考例である光学走査装置101を示している。光学走査装置101は、大略すると光学箱1,半導体レーザ光源2,ポリゴンスキャナユニット4,結像素子5,及び中間部材7等により構成されている。光学箱1はアルミニウム製のハウジングであり、その内部にポリゴンスキャナユニット4,結像素子5,及び中間部材7等が配設されている。
半導体レーザ光源2で発生したレーザ光は、シリンドリカルレンズ3によって線状の光束に集光された上でポリゴンスキャナユニット4に照射される。ポリゴンスキャナユニット4は偏向器であり、等角速度で半導体レーザ光源2から照射されたレーザ光を偏向する。そして、このポリゴンスキャナユニット4にて偏向されたレーザ光は、fθレンズ等の結像素子5により感光体6上に結像されかつ副走査方向に等速度で走査される。
本参考例では、結像素子5を光学箱1に保持するために、中間部材7を用いた構成としている。この中間部材7は光学箱1とは独立した部材であり、本参考例では中間部材7の略中央部に1個配設された構成とされている。
また、中間部材7は結像素子5の形状に対応し、結像素子5を光学箱1に確実に保持できる大きさ及び形状とされている。光学箱1と中間部材7とは接着剤(例えばUV硬化樹脂製の接着剤)で固定され、また結像素子5と中間部材7も接着剤により固定されている。更に、結像素子5の中間部材7との固定位置以外の部位は、光学箱1から離間した構成とされている(図3参照)。
上記のように本参考例では中間部材7により結像素子5を光学箱1に支持する構成としているため、大きさや形状の異なる結像素子5を同一の光学箱1に装着しようとした場合、中間部材7だけの変更により対応することが可能となる。このため、新たな光学箱1の設計開発期間及び金型の製造コストを削減でき、開発期間を短縮しコスト低減を図ることができる。
また、中間部材7は、中間部材7により支持されている部位を除き光学箱1から離間しているため、光学箱1からの熱が中間部材7に熱伝達する領域を狭くすることができる。これにより、中間部材7の温度が上昇することを防止でき、中間部材7に反りや歪み等の変形を軽減できる。
[第2参考例]
図4は、本発明の第2参考例である光学走査装置を示している。図4では、本参考例の特徴となる光学箱1と結像素子5との接合位置を拡大して示している。尚、以下述べる参考例及び実施例の説明に用いる図において、図1乃至図3に示した構成と対応する構成については同一符合を付してその説明を省略するものとする。
本参考例に係る光学走査装置は、結像素子5を光学箱1に保持固定するために接着剤13を用いたことを特徴とするものである。具体的には、光学箱1に底面から突出するボス部11を形成し、このボス部11に接着剤13を用いて結像素子5を固定した構成としている。この接着剤13としては、粘着性及び塑性を持つ材質である例えばエポキシ樹脂やUV接着剤等を用いることができる。
本参考例のように光学箱1にボス部11を一体的に形成し、このボス部11と結像素子5とを接着剤13で固定することにより、ボス部11に相当する部材(以下、ボス部材という)を光学箱1と別個に配設した構成に比べ、結像素子5と光学箱1とを近接させることができ、よって光学走査装置101の薄型化を図ることができる。
また、結像素子5を樹脂で形成した場合、光学箱1と結像素子5との熱膨張率違いによって、結像素子5に変形や歪み等が発生するおそれがある。この場合、接着剤13を用いて結像素子5を光学箱1に固定することにより、温度や湿度等の外部環境の変化による結像素子5の反りや歪み等は接着剤13(接着剤層)が可撓変形することにより吸収され、結像素子5に変形が発生することを抑制することができる。
[第3参考例]
次に、図5を主に参照して本発明の第3参考例である光学走査装置について説明する。図5は、本参考例に係る光学走査装置の特徴となる光学箱1と結像素子5との接合位置を拡大して示している。尚、図中符号10で示すハッチング部分は、ビーム光の有効走査範囲を示している。
本参考例では第1参考例と同様に結像素子5を光学箱1に固定するのに中間部材7を用いた構成としているが、本参考例では中間部材7の材質を光学箱1よりも熱伝導率が低い材料で形成したことを特徴している。この構成とすることにより、感光体6の結像面でのビーム位置が安定すると共に、結像素子5内の温度分布の偏差による結像素子5の光学特性(屈折率や透過率等)や熱膨張や湿度変化による形状変化に起因する画像劣化を軽減することができる。以下、この理由について説明する。
先ず、図2乃至4を参照し、光学走査装置101内における熱の伝達について説明する。アルミニウム製の光学箱1は熱伝導率が高いため,発熱源となるポリゴンスキャナユニット4で発生した熱は、光学箱1を熱伝導し、その後に中間部材7又はボス部11を介して結像素子5に熱伝導する。
受光素子5を光学箱1に保持固定する部分は必然的に接触せざるを得ず、接触個所から熱伝導によって受光素子5の接触部分の温度変動を招く。このとき、接触個所以外の受光素子5の部分は、光学箱1と乖離しているので熱伝導がないため、より接触個所との温度差が大きくなり結像面でのビーム位置の変動を招く。
また、光学箱1から結像素子5へ熱伝導する熱量が大きいと、結像素子5が熱の影響を受け易いプラスチックレンズである場合、熱による光学特性の変動や熱膨張による素子の変形が大きくなってしまう。そのため、結像素子5を通過する光ビームは、通常の場合と異なる光路を通ることになり、像面上で部分的な結像位置ずれが発生する。またビームスポット形状の変動による画像品質にむらが生じることになる。
具体例を図6及び図8を用いて説明する。各図は、横軸に結像素子5の主走査方向の位置(A,B,Cで示す)を示し、縦軸に感光体6の結像面におけるビーム位置を示している。また、各図において、位置Z0が適正なビーム位置であるとする。
従来のように結像素子がその全面において光学箱1と熱的に接続されていた構成では、結像素子の全面(位置A,B,Cの全て)において熱の影響を受ける。このため、図6及び図8に一点鎖線で示すように、従来の光学走査装置ではビーム位置は結像素子の全面において適正ビーム位置Z0よりもΔZずれてビーム位置Z1となってしまう。
また、図4に示した第2参考例において、接着剤13として熱伝導率の高いものをしようした場合には、図7に示すように、光学箱1を伝導する熱は、ボス部11及び接着剤13を介して結像素子5に熱伝導し、よって位置Bが熱の影響を受けてしまう。このためこの構成では、図8に実線で示すように、位置Bにおいてビーム位置が適正ビーム位置Z0よりもΔZずれてビーム位置Z1となってしまう。
これに対し、本参考例のように光学箱1よりも熱伝導率が低い材料で中間部材7を形成すると、光学箱1から結像素子5への熱伝導による熱の流れを抑制することができる。これにより、図5のB部分で発生していたビーム位置ずれをはじめとする局所的なビームスポットの変動を抑制することができる。これにより、結像素子5内の温度分布の偏差による結像素子5の光学特性(屈折率や透過率等)や熱膨張や湿度変化による形状変化を軽減することができ、よって図6に実線で示すように結像面の全ての位置(位置A,B,Cに対応する結像面の全て)でビーム位置を安定化させることができる。
また、先に述べた各特許文献に開示された発明では、光学箱に複雑な熱伝達量補正手段(放熱板や放熱フィン、ファンによる空冷装置当)を設ける必要があったが、本参考例では単に光学箱1よりも熱伝導率が低い材質の中間部材7を受光素子5と光学箱1の間に入れることにより熱伝導を抑制できるため、部品点数削減によるコストの削減と、それらの設計開発期間等を短縮が図れ、更にファン等が不要となることにより消費電力の削減を図ることができる。
また、図7に示したような光学箱1にボス部11を設け、このボス部11に結像素子5を接着剤13により固定した構成においても、接着剤13の材質を光学箱1よりも熱伝導率が低い材料で形成することにより、図5に示した構成(中間部材7の材質を光学箱1よりも熱伝導率が低い材料で形成した構成)と同等の効果を実現することができる。
即ち、接着剤13の材質を光学箱1よりも熱伝導率が低い材料で形成することにより、光学箱1から結像素子5への熱伝導による熱の流れを抑制することができ、ビームスポットの変動を抑制することができる。これにより、結像素子5内の温度分布の偏差による結像素子5の光学特性(屈折率や透過率等)や熱膨張や湿度変化による形状変化を軽減することができ、結像面の全ての位置でビーム位置の安定化を図ることができる。
また、接着剤13はその選定に際し、接着剤13と結像素子5及び光学箱1の素材特性を考慮に入れて、適切な種類の接着剤13の選択を行うことができる。また、各構成部品の加工精度のばらつきに合わせて、適切な接着条件(接着層の厚さや範囲や大きさ等)を個別に変えることによって、光学走査装置として適切な光学性能を発揮する位置関係で、各部品を位置決めした上で、保持固定することができる。
また、上記の中間部材7及び接着剤13の材質に要求される具体的な熱伝導率としては、0.1W・m-1・k-1以下(25℃)であることが望ましい。即ち、光学箱1の材料として使用されるアルミニウム(本参考例で使用)、鉄、セラミック、珪酸カルシウムの熱伝導率は、25℃においてアルミニウム:238W・m-1・k-1、鉄79.5W・m-1・k-1であり、セラミックや珪酸カルシウム等は0.1W・m-1・k-1以下である。また、結像素子5として用いられるPC(ポリカーボネイト)の熱伝導率は0.19W・m-1・k-1程度である。よって、中間部材7及び接着剤13の熱伝導率を0.1W・m-1・k-1以下とすると、光学箱1がアルミダイキャストや鉄等の金属で形成されたとの熱伝導の抑制効果は特に顕著となり、結像素子5を保持固定する接触個所での局所的な熱偏差を軽減することができる。
また、上記の中間部材7の具体的な材質としては、低熱伝導率である断熱材や高発泡材質を用いることが望ましい。具体的には、一般的な断熱材であるケミカルウールやロックウールは、熱伝導率は25℃において0.04W・m-1・k-1程度であり、内部に真空構造を有する高機能断熱材では熱伝導率は25℃において0.021W・m-1・k-1でありより効果的に熱の流れを抑制することができる。これにより、結像素子5内での温度変位の発生を軽減することができ、温度偏差による光学特性や結像素子自体の反り、歪みにより、結像素子内を通過するビームスポット形状や位置変動による画像品質の劣化を防ぐことができる。
[第4参考例]
次に、図9を参照して本発明の第4参考例である光学走査装置について説明する。図9は、本参考例に係る光学走査装置の特徴となる光学箱1と結像素子5との接合位置を拡大して示している。
本参考例では、中間部材7の結像素子5と接触する第1の面8Aと、中間部材7の光学箱1の接触する第2の面9Aとを平行にしたことを特徴としている。この構成とすることにより、受光箱1に中間部材7を用いて結像素子5を取り付けるとき、光学箱1と結像素子5との平行度を出すための位置決め処理が不要となり、位置決め設定や取り付け固定作業を容易に行うことができる。
また、中間部材7により、受光箱1と結像素子5の位置関係を一定に保つことができるので、取り付け用の治具等が不要となる。尚、第1の面8Aと第2の面9Aが0.1°の角度を持つとき、結像素子5が主走査方向に150mm長尺レンズであるとすると両端で0.13mm程度の誤差になるので、位置決め固定の時に容易に補正して取り付け作業を行うことができる。
[実施例]
次に、図10を参照して本発明の一実施例である光学走査装置について説明する。図10は、本実施例に係る光学走査装置の特徴となる光学箱1と結像素子5との接合位置を拡大して示している。
本実施例では、中間部材7の結像素子5と接触する第1の面8Bと、中間部材7の光学箱1の接触する第2の面9Bとが角度θを有するよう構成したことを特徴とする。また、光学箱1の中間部材7と接触する面も、角度θを有した傾斜面12とされている。この構成とすることにより、結像素子5に対する中間部材7の図中左右方向(光軸方向)に対する固定位置を変化させることにより、光学箱1に対する結像素子5の図中上下方向(副走査方向)の位置調整を行うことが可能となる。また、結像素子5に対する中間部材7の図の紙面に対する垂直方向に対する固定位置を変化させることにより、光学箱1に対する結像素子5の主走査方向の位置調整を行うことが可能となる。
即ち、本実施例の構成によれば、光軸方向(図の左右方向)の結像素子5の位置関係を変えることなく、主走査方向(図の紙面に対する垂直方向)、副走査方向(図の上下方向)の位置補正を行うことが可能となる。これにより、光学走査装置を構成する各構成部材(結像素子5,中間部材7等)の製造公差による位置ずれが発生した場合においても、結像素子5に対する第1の面8Bの固定位置、傾斜面12に対する第2の面9Bの固定位置を調整することにより、製造公差等の影響を吸収し、結像素子5の主走査及び副走査方向の調整を行うことができる。
また、この第1の面8Bと第2の面9Bとの角度θを45°とした場合、水平移動量(光軸方向の移動量)に対する垂直移動量(副走査方向の移動量)は1:1の関係にある。しかしながら、角度θが5°の場合、水平移動量に対する垂直移動量は1:12.5となる。加工公差や組付け公差として副走査方向に0.5mm程度の補正を必要としたときに、角度θが5°の場合には、光軸方向に6.25mm程度の移動量分の余裕を持った平行度を保った接触面の平面を確保していなければならない。
そこで、角度θを10°未満(10°<θ)の範囲とすれば、副走査方向0.5mmの補正には光軸方向に2.83mmの移動量であるので、光学箱1に形成する傾斜面12として3mm程度の面精度の保たれた平面を有すればよく、副走査方向の位置ずれを効果的に補正することができる。
また、角度θが85°の場合には、水平移動量に対する垂直移動量は0.0874:1となってしまい、副走査方向に0.5mm程度の補正が必要なときには、0.044mm程度水平方向に移動させなければならず、微少量過ぎて位置補正作業が困難になってしまう。そこで、角度θが80°であれば、0.088mm程度の移動量になるので、補正作業を容易にすることができる。よって、角度θを、10°<θ<80°とすることによって位置決め補正作業を円滑的に行うことができる。
尚、位置決め作業をより効率的に行うには、第1の面8Aと第2の面9Aとの角度θを、30°<θ<60°程度にすることによって、位置決め補正対象の移動量と調整幅の比率を適度な範囲とすることができ、よって位置決め作業の調整作業をより効率的に行うことが可能となる。
[第5参考例]
次に、図11及び図12を参照して本発明の第5参考例である光学走査装置について説明する。図11は本参考例に係る光学走査装置の平面図であり、図12は本参考例に係る光学走査装置の特徴となる光学箱1と結像素子5との接合位置を拡大して示している。
受光素子5が長尺になる場合や受光素子5が比較的大型である場合には、上記した参考例及び実施例のように中間部材7が単数であった場合には、受光素子5の自重等により中間部材7に変形が生じるおそれがある。中間部材7に変形が発生した場合には、結像素子5による結像が適正に行われず、ビームスポット形状や結像位置に変動が発生するおそれがある。
そこで、本参考例では図11及び図12に示すように、受光素子5が長尺になる場合や受光素子5が比較的大型な場合には、中間部材7を複数(本参考例では3個)用いることにより結像素子5の重さを各中間部材7に分散させる構成としている。これにより、中間部材7の変形を防止でき、ビームスポット形状や結像位置に変動が発生することを防止できる。
また、複数の中間部材7を用いて結像素子5を複数個所で固定することにより、結像素子自体に歪みや反り等の変形が発生することを抑制でき、よって結像素子5の面精度を高めることができる。このため、1点で固定されている場合に比べ、結像素子の自由端の変動を抑制することができ、また結像素子5の調整作業を容易に行うことができる。また、本参考例では中間部材7を複数個配設する構成を示したが、ボス部11を複数個設け、このボス部11と結像素子5を接着剤13により固定する構成としてもよい。
尚、上記した参考例及び実施例では示していないが、中間部材7の形状を変えることによって、位置補正可能な方向は、主走査方向、副走査方向、光軸方向を基準にして任意の方向に対して位置補正することができる。
1 光学箱
2 半導体レーザ光源
4 ポリゴンスキャナユニット
5 結像素子
6,6Y,6M,6C,6K 感光体
7 中間部材
13 接着剤
100 画像形成装置
101,101Y,101M,101C,101K 光学走査装置
105 光学走査装置ユニット
106Y,106M,106C,106K 現像手段
114 定着装置
特開2003−287988号公報 特開2004−118122号公報 特開2000−258719号公報 特開平05−203889号公報

Claims (9)

  1. 光源と、
    前記光源から発せられた光を被走査面に結像する結像素子と、
    前記結像素子を収容する光学箱と、を備え、
    前記結像素子は、中間部材を介して前記光学箱に固定され、
    前記中間部材は、前記結像素子と接触する第1の面と、前記光学箱に接触する第2の面とを非平行としたことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記中間部材は、前記結像素子に接触する第1の面と、前記光学箱に接触する第2の面とがなす角度をθとした場合、該角度θが下記式を満たすことを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
    10°<θ< 80°
  3. 前記中間部材を複数個設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記中間部材は、前記光学箱よりも熱伝導率が低い材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光走査装置。
  5. 前記中間部材は、高発泡材質からなることを特徴とする請求項4記載の光走査装置。
  6. 前記中間部材の熱伝導率が、0.1W・m-1・k-1以下(25℃)であることを特徴とする請求項4記載の光走査装置。
  7. 前記光源からの光を偏向する光偏向器を更に備え、
    前記結像素子は光偏向器からの光を被走査面上に結像することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光走査装置。
  8. 前記第2の面は副走査方向に傾斜していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光走査装置。
  9. 前記結像素子と前記光学箱とが離間している箇所を有する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光走査装置。
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