JP5375633B2 - 射出試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、航空機、特にジェットエンジンへのバードストライクなどの高速衝突現象の研究のため、飛翔体を標的に高速で衝突させて、その高速衝突現象を試験するための射出試験装置に関するものである。
航空機、特にジェットエンジンなどは、バードストライクなどによって損傷する可能性があるため、その耐衝撃性能を試験して十分な安全性評価が必要である。ジェットエンジンの部品であるファンブレードの設計においては、数ポンドの鳥が吸い込まれても安全に着陸できる性能を保持することが求められており、新しいエンジン開発時に鳥(及び模擬鳥)の打ち込み試験を含む詳細な強度評価を行っている(非特許文献1,2)。
この試験に用いられる射出試験装置は、圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギーを利用して飛翔体を加速し、標的に高速で衝突させる装置である。
射出試験装置は、一般に加速エネルギーを供給する加速エネルギー供給系と、飛翔体を加速するための加速管(直管部)と、飛翔体と標的との衝突部で構成される。目的とする試験により飛翔体の形状・寸法は異なることから、飛翔体をサボーと呼ばれる入れ物に入れ、これを加速し、標的との衝突直前にサボーストッパーにより分離し、飛翔体だけを標的に衝突させる方式が汎用的である。
ところで、鳥が高速で衝突する際の圧力がゼラチンなどの軟質物体の衝突圧力で近似できることが分かっており、鳥の代わりにゼラチン塊を打ち込む試験が行われることが多い。但し、軟質物体の衝突時の形状が衝突荷重に大きく影響することも分かっており(非特許文献3)、試験では想定する形状を確実に打ち込める射出技術が必要である。球形ゼラチンを飛翔体として用いることは、飛翔体が万一回転しても衝突形状に差異が無く、一つの理想形と言える。
特許第4038815号公報
[online]、[平成21年11月13日検索]、インターネット〈URL:http://www1.airweb.faa.gov/Regulatory_and_Guidance_Library/rgFAR.nsf/0/CF1866818A6B678486256E14006CAFE5?OpenDocument〉 [online]、[平成21年11月13日検索]、インターネット〈URL:http://www1.airweb.faa.gov/Regulatory_and_Guidance_Library/rgFAR.nsf/0/C76BEFB648F1CF318625696800572C1B?OpenDocument〉 S.A.Meguid et al., FE analysis of geometry effects of an artificial bird striking an aeroengine fan blade, International Journal of Impact Engineering 35 (2008) pp.487-498 K.Shimamura et al., Numerical Simulation of Bird Strike Damage on Jet Engine Fan Blade, 2004 ASME/JSEM Pressure Vessels and Piping Conference, 2004
しかしながら、図7に示すように、ゼラチン塊からなる飛翔体70は軟質物体であるが故に、例え、その形状が球形であったとしても、射出時の衝撃やサボー71がサボーストッパー72に衝突した際の衝撃により変形してしまう虞があった。飛翔体70が標的73に衝突する際の形状により衝突圧力が変化するため、飛翔体70の形状が変化してしまうと正確な試験を行うことができない。
本発明者は、この問題を解決すべく、図8に示すように、緩衝体80を介して軟質物体からなる飛翔体81を保持するサボー82を用いた方法を提案した(非特許文献4)。この方法は、飛翔体81の変形を抑制するのに効果的であったが、飛翔体81の形状を保持したまま射出できるのは直径約50mmの球形ゼラチンを速度110m/s強程度までであり、更なる高速度で軟質物体からなる飛翔体81を射出することができる射出試験装置の開発が望まれていた。
そこで、本発明の目的は、軟質物体からなる飛翔体を、その形状を維持したまま従来よりも高速度で射出することができる射出試験装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、衝突試験用の飛翔体を保持した円筒状のサボーを射出方向後端に収容し、該サボーを圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギーを利用して加速するための加速管と、該加速管の射出方向先端を収容すると共に、前記加速管内で加速された前記飛翔体を衝突させる標的が収容された真空チャンバーと、該真空チャンバー内に設けられ、加速された前記サボーを受けて前記サボーから前記飛翔体を分離させると共に前記飛翔体を前記標的に衝突させるためのサボーストッパーとを備えた射出試験装置において、前記サボーは、射出方向先端に開口した開口部を有するサボー本体と、該サボー本体の開口部に射出方向移動自在に収容されると共に射出方向先端で前記飛翔体を保持する緩衝体とからなり、且つ、前記サボー本体と前記緩衝体の射出方向先端位置がオフセットされて形成され、前記緩衝体の射出方向先端位置が、前記サボー本体の射出方向先端位置よりも射出方向後端側に位置するようにされる射出試験装置である。
記飛翔体は、球形の軟質物体からなり、前記緩衝体は、前記開口部の底部に設けられた円盤状の底板部と、該底板部の射出方向先端側に重ねて設けられ中央部に前記飛翔体の半球部を保持するための保持穴が形成されたリング部とからなり、前記底板部の厚さを変えることで、前記サボー本体と前記緩衝体の射出方向先端位置がオフセットされると良い
本発明によれば、軟質物体からなる飛翔体を、その形状を維持したまま従来よりも高速度で射出することができる。
本発明の一実施の形態を示す射出試験装置の概略図であり、(a)は概略側面図、(b)は真空チャンバー内の概略図である。 本発明に用いるサボーの一例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 本発明に用いるサボーの他の例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 図2のサボーを用いて図1の射出試験装置で飛翔体を射出する際の様子を示す図である。 図3のサボーを用いて図1の射出試験装置で飛翔体を射出する際の様子を示す図である。 本発明に好ましい形状のサボー本体を示す図である。 従来の射出試験装置で飛翔体を射出する際の様子を示す図である。 本発明者が過去に提案したサボーを示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係る射出試験装置を示す概略図あり、(a)は概略側面図、(b)は真空チャンバー内の概略図である。
図1に示すように、射出試験装置1は、衝突試験用の飛翔体2を保持した中実の円筒状のサボー3を射出方向後端(図示左側)に収容し、そのサボー3を圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギー(加速エネルギー)を利用して加速するための加速管4と、加速管4の射出方向先端(図示右側)を収容すると共に、加速管4内で加速された飛翔体2を衝突させる標的5が収容された真空チャンバー6と、真空チャンバー6内に設けられ、加速されたサボー3を受けてサボー3から飛翔体2を分離させると共に飛翔体2を標的5に衝突させるためのサボーストッパー7とを備える。本実施の形態では、加速エネルギーとして圧縮ガスを用いる場合を説明する。
試験対象である標的5とは、例えば、ジェットエンジンのファンブレードなどの耐衝撃設計が必要な材料である。飛翔体2としては、鳥を模した球形の軟質物体を用いる。球形の軟質物体とは、例えば、球形のゼラチン塊(球形ゼラチン)である。球形ゼラチンを用いた高速衝突現象の試験としては、例えば、ジェットエンジンに鳥が吸い込まれた際の耐衝撃性を確認するための試験がある。球形ゼラチンを用いることで、加速管4での加速時にサボー3が弾道軸回りに回転したとしても飛翔体2が標的5に衝突した際の衝突圧力が変化しないため、試験への影響を無くすことができる。
サボー3は、飛翔体2を保持し、飛翔体2の加速効率を向上させるためのものである。サボー3の詳細については、後述する。
加速管4は、その長手方向に沿って複数(図1では、3つ)のサポート柱Sに支持されており、その中心が略一直線上になるようにされる。加速管4の射出方向後端には、加速エネルギー供給系8が接続される。加速エネルギー供給系8は、ガスを蓄圧するための蓄圧容器9と、蓄圧容器9にガスを供給するガスボンベ10と、加速管4の射出方向後端に接続されるバルブ11とからなる。
蓄圧容器9に供給するガスとしては、例えばヘリウム(He)や窒素(N2)を用いる。不活性ガスでは分子量の小さいヘリウムが最も加速しやすいため好適である。
バルブ11は、例えば電磁バルブからなる。蓄圧容器9内にガスを蓄圧した後、電磁バルブを一気に開放することにより、加速管4の射出方向後端に収容されたサボー3が加速される。
加速エネルギー供給系8と加速管4とはフランジ部12を介して接続される。加速管4の射出方向後端に飛翔体2を保持したサボー3を設置する際には、フランジ部12を境に加速エネルギー供給系8と加速管4とを分離させ、加速管4の射出方向後端の飛翔体設置部13にサボー3を設置する。そのため、加速エネルギー供給系8は、図示左右方向に移動可能にされる。
加速管4内で加速された飛翔体2を衝突させる標的5は、加速管4の射出方向先端に接続された真空チャンバー6内に収容される。真空チャンバー6の外側にはレーザーや高速度カメラなど、高速衝突現象を捉えるための機器が設置されている。さらに、真空チャンバー6の側壁には、観測用の窓Wが設けられる。
また、加速管4の射出方向先端部にはシール部(例えば、パッキンなど)を有するシールフランジ14が形成されている。加速管4の射出方向先端を真空チャンバー6の側壁に形成された挿入孔に挿入すると共に、シールフランジ14を側壁にネジ止めすることにより、加速管4の射出方向先端は真空チャンバー6内に密閉されて収容される。これにより、加速管4内も真空引きされ、加速管4内で飛翔体2を保持したサボー3が十分に加速されるようになる。
加速されたサボー3を受けてサボー3から飛翔体2を分離させるサボーストッパー7には、サボー3よりも小さく飛翔体2のみを通過させる貫通孔15が形成される。例えば、貫通孔15の内径は、飛翔体2の直径に対して10mm程大きくされる。よって、加速されたサボー3は貫通孔15の外周部分に衝突して止められ、飛翔体2のみを標的5に衝突させるようになっている。言うまでもないが、サボーストッパー7は、サボー3の衝撃力に対し健全性を有する材料及び設計にて形成される。
さて、本実施の形態に係る射出試験装置1は、軟質物体からなる飛翔体2を、その形状を維持したまま従来よりも高速度で射出することができるものである。より具体的には、直径62mm程度までの種々の大きさの飛翔体2を400m/s程度の速度域まで、略球形を維持したまま射出することを可能とするものである。
そのため、射出試験装置1のサボー3は、図2,3に示すように、射出方向先端に開口した開口部16を有するカップ形状のサボー本体17と、サボー本体17の開口部16に射出方向移動自在に収容されると共に射出方向先端で飛翔体2を保持する緩衝体18とからなり、且つ、サボー本体17の射出方向先端位置P1と緩衝体18の射出方向先端位置P2が互いに射出方向にオフセットされて形成される。
サボー本体17は、例えばポリエチレンなどの高分子材料からなる。高分子材料は破断伸びが大きく、サボーストッパー7に衝突しても壊れにくいため、サボー本体17が破壊されてその破片が飛散してしまうのを防止することができる。また、開口部16の内径は、サボーストッパー7の貫通孔15の内径よりも大きくされる。
緩衝体18は、開口部16の底部に設けられた円盤状の底板部19と、底板部19の射出方向先端側に重ねて設けられ中央部に飛翔体2の射出方向後端側の半球部20を保持するための保持穴21が形成されたリング部22とからなる。この緩衝体18は、サボー本体17の開口部16内に隙間をほぼ生じさせずに係合するように、開口部16の内径と同程度の外径、即ちサボーストッパー7の貫通孔15の内径よりも大きく形成される。これにより、緩衝体18の大分部をサボーストッパー7において、遮断することができる。
底板部19は、サボー3の加速時に飛翔体2が射出方向後方へ押し付けられる力を和らげ、分離前の飛翔体2の変形(圧縮)を緩和するためのものであり、リング部22は、飛翔体2を保持すると共にサボー3から飛翔体2を分離する際に飛翔体2に加わる分離時の衝撃を緩和するためのものである。
底板部19の厚さを変えることで、サボー本体17の射出方向先端位置P1と緩衝体18の射出方向先端位置P2がオフセットされる。
緩衝体18は、例えば、発泡ポリスチレンや発泡スチロールなどの発泡樹脂体からなる。また、緩衝体18としては飛翔体2をしっかりと保持できるように、適度な硬さを有するものが好ましい。緩衝体18は、発泡樹脂体を熱線や研削により加工して形成するため、種々の大きさの飛翔体2に対応したものを容易に、且つ、安価に作製できる。
サボー本体17の射出方向先端位置P1と緩衝体18の射出方向先端位置P2のオフセット方向は、サボー本体17と飛翔体2の直径差の大小により決定される。
サボー本体17と飛翔体2の直径差が小さい場合には、図2に示すように、緩衝体18の射出方向先端位置P2が、サボー本体17の射出方向先端位置P1よりも射出方向先端側に位置するようにされる。
これに対し、サボー本体17と飛翔体2の直径差が大きい場合には、図3に示すように、緩衝体18の射出方向先端位置P2が、サボー本体17の射出方向先端位置P1よりも射出方向後端側に位置するようにされる。
詳しくは後述するが、サボー本体17の射出方向先端位置P1と緩衝体18の射出方向先端位置P2をオフセットさせるのは、サボー本体17と緩衝体18の分離のタイミングと、緩衝体18と飛翔体2の分離のタイミングとをずらすことで、飛翔体2の分離時にその変形を促すような余計な力が加わるのを防止するためである。
この射出試験装置1を用いた射出試験を説明する。
先ず、試験前に、フランジ部12を境に加速管4と加速エネルギー供給系8とを分離させ、加速管4の射出方向後端の飛翔体設置部13に飛翔体2を保持したサボー3を収容して設置する。
その後、真空チャンバー6内を所望の真空度に真空引きし、またガスボンベ10から蓄圧容器9にガスを供給する。真空引きにより、真空チャンバー6内及びバルブ11までの加速管4内が真空にされる。蓄圧容器9内にサボー3を所望の速度で加速するのに十分なガスが充填されたら、バルブ11を一気に開放して、充填された圧縮ガスにて加速管4の射出方向後端に収容されたサボー3を加速する。つまり、試験環境に応じて、蓄圧容器9内の圧力や、真空チャンバー6内及びバルブ11までの加速管4内の真空度などを適宜調整することにより、サボー3を所望の速度で加速することができる。
加速管4内で加速されたサボー3は、サボー3が貫通孔15の外周面に衝突するようにしてサボーストッパー7に衝突し、サボー3から飛翔体2が分離される。このとき、サボー本体17の射出方向先端位置P1と緩衝体18の射出方向先端位置P2のオフセット方向の違いにより飛翔体2の分離メカニズムが異なる。
緩衝体18の射出方向先端位置P2が、サボー本体17の射出方向先端位置P1よりも射出方向先端側に位置するようにした場合には、図4(a)に示すように、先ず緩衝体18がサボーストッパー7に衝突すると共に飛翔体2が緩衝体18から分離され、しかる後、図4(b)に示すように、サボー本体17がサボーストッパー7に衝突して、飛翔体2がサボー3から分離される。つまり、サボー本体17がサボーストッパー7に衝突して変形(高速では破壊も伴う)するときには、既に飛翔体2がサボー3から分離され、飛翔体2の半分以上がサボーストッパー7を通過していることになる。よって、サボー本体17がサボーストッパー7に衝突したときに、サボー本体7が変形などしても、その衝撃は飛翔体2に伝達されず、飛翔体2に変形を促すような余計な力が作用しない。なお、緩衝体18の一部は、サボーストッパー7の貫通孔15によりせん断されるが、柔らかいため飛翔体2に影響を及ぼさず、また、せん断された緩衝体18の一部が飛翔体2と共に多少飛行してきても、密度が極めて小さいため、標的5への影響はほとんどない。
また、緩衝体18の射出方向先端位置P2が、サボー本体17の射出方向先端位置P1よりも射出方向後端側に位置するようにした場合には、図5(a)に示すように、サボー本体17がサボーストッパー7に衝突すると共に飛翔体2と緩衝体18とがサボー本体17から分離され、しかる後、図5(b)に示すように、緩衝体18がサボーストッパー7に衝突すると共に飛翔体2が緩衝体18から分離されて、飛翔体2がサボー3から分離される。サボー本体17がサボーストッパー7に衝突したときに、サボー本体17は変形するが、サボー本体17と飛翔体2の直径差が大きいため、サボー本体17の変形の影響は飛翔体2に作用しにくい。この場合も、上述したように緩衝体18の一部がせん断されるが、同様に飛翔体2の射出には影響はほとんどない。
その後、サボー3から分離された飛翔体2は、真空チャンバー6内に予め収容しておいた標的5に衝突する。その衝突後の標的5及びレーザーや高速度カメラなどの各種機器から得られた情報を元に標的5の耐衝撃性能などを評価する。
繰り返し試験を行う場合には、真空チャンバー6内に残留したサボー3を除去し、再び加速管4と加速エネルギー供給系8とを分離させ、加速管4の射出方向後端の飛翔体設置部13に飛翔体2を保持したサボー3を収容した後、試験を行う。
このように、本実施の形態に係る射出試験装置1によれば、サボー3は、射出方向先端に開口した開口部16を有するサボー本体17と、サボー本体17の開口部16に射出方向移動自在に収容されると共に射出方向先端で飛翔体2を保持する緩衝体18とからなり、且つ、サボー本体17と緩衝体18の射出方向先端位置がオフセットされて形成されるため、サボー本体17と緩衝体18の分離のタイミングと、緩衝体18と飛翔体2の分離のタイミングとをずらすことができる。これにより、サボー本体17がサボーストッパー7に衝突した際の衝撃が飛翔体2に作用せず、飛翔体2にその変形を促すような余計な力が加わるのを防止できる。よって、軟質物体からなる飛翔体2を、その形状を維持したまま従来よりも高速度で射出することができる。
また、射出試験装置1では、サボー3の飛翔体2を保持する部分が別部材で形成されているため、容易かつ安価に作製できる緩衝体18以外の部分の形状を共通化でき、サボー3の加工コストを下げることができる。
なお、本発明においては、開口部16を有するカップ形状のサボー本体17を用いるため、高速度で射出するとサボーストッパー7への衝突時にサボー本体17が破壊され、その破片が飛散する虞がある。そのため、図6に示すように、サボー本体17の側壁部23の厚さを一部厚くした補強部24を形成したり、サボー本体17の側壁部23の射出方向の長さを長くしたりして、サボー本体17の強度を向上させるようにしてもよい。このように、サボー本体17の強度を向上させることで、例えば、300m/sを超える速度においてもカップ形状のサボー本体17が衝突により破壊され、その破壊された部分がサボーストッパー7の貫通孔15を通過して飛翔体2と共に飛んでくることを防止でき、正確な試験を行うことができる。
また、本発明の代替案として、サボーストッパー7の貫通孔15の外周部から円管を突き出し、サボー本体17がサボーストッパー7に衝突するより先に、飛翔体2とその周囲の緩衝体18が円管内に抜けるようにして、サボー3と飛翔体2の分離時に飛翔体2に余計な力を及ぼさないように構成することも考えられる。しかしながら、このような構成では、カップ形状のサボー本体17の底部が円管によってせん断され、貫通孔15を通過して飛翔体2と共に飛んでくる可能性があり、本発明のように飛翔体2を高速度で射出すると正確な試験を行うことはできない。
1 射出試験装置
2 飛翔体
3 サボー
4 加速管
5 標的
6 真空チャンバー
7 サボーストッパー
16 開口部
17 サボー本体
18 緩衝体
1 サボー本体の射出方向先端位置
2 緩衝体の射出方向先端位置

Claims (2)

  1. 衝突試験用の飛翔体を保持した円筒状のサボーを射出方向後端に収容し、該サボーを圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギーを利用して加速するための加速管と、該加速管の射出方向先端を収容すると共に、前記加速管内で加速された前記飛翔体を衝突させる標的が収容された真空チャンバーと、該真空チャンバー内に設けられ、加速された前記サボーを受けて前記サボーから前記飛翔体を分離させると共に前記飛翔体を前記標的に衝突させるためのサボーストッパーとを備えた射出試験装置において、
    前記サボーは、射出方向先端に開口した開口部を有するサボー本体と、該サボー本体の開口部に射出方向移動自在に収容されると共に射出方向先端で前記飛翔体を保持する緩衝体とからなり、且つ、前記サボー本体と前記緩衝体の射出方向先端位置がオフセットされて形成され
    前記緩衝体の射出方向先端位置が、前記サボー本体の射出方向先端位置よりも射出方向後端側に位置するようにされることを特徴とする射出試験装置。
  2. 前記飛翔体は、球形の軟質物体からなり、
    前記緩衝体は、前記開口部の底部に設けられた円盤状の底板部と、該底板部の射出方向先端側に重ねて設けられ中央部に前記飛翔体の半球部を保持するための保持穴が形成されたリング部とからなり、
    前記底板部の厚さを変えることで、前記サボー本体と前記緩衝体の射出方向先端位置がオフセットされる請求項に記載の射出試験装置。
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