JP5373959B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
本発明は、例えば住宅や事務所ビルなどに設置される空気調和装置に係り、特に、冷媒が密度差により自然循環する自然循環式サイクルと、圧縮機により冷媒が強制循環する圧縮式サイクルとを併設し、それら2つの冷凍サイクルを使い分けることが可能な空気調和装置に関する。
自然循環式サイクルと圧縮式サイクルとの2つの冷凍サイクルを使い分ける従来技術として、例えば、特許文献1には、箱体内の空気を冷却するために、圧縮機、再熱用凝縮器、および冷却器を冷媒配管で順次接続して形成された冷凍サイクル(圧縮式サイクル)と、自然循環冷却用凝縮器と自然循環冷却用冷却器とを冷媒配管で接続して形成された自然循環冷却装置(自然循環式サイクル)とを併設した技術が開示されている。この特許文献1によると、自然循環冷却装置(自然循環式サイクル)によって箱体内の空気を冷却することができるため、冷凍サイクル(圧縮式サイクル)による冷却の負担は軽減される。よって、特許文献1に記載の技術によれば、消費電力を削減することができ、冷却システム全体の運転コストを低く抑えることができる。
また、特許文献2には、室内熱交換器と、室外熱交換器と、冷媒配管と、膨張弁と、別装置の圧縮冷凍機に相当する冷媒圧縮強制循環装置とを備えた冷媒自然循環冷却除湿装置が開示されている。この冷媒自然循環冷却除湿装置は、室外熱交換器と、この室外熱交換器より低い位置にある室内熱交換器と、膨張弁とを冷媒配管で環状に接続して形成された自然循環式サイクルと、冷媒圧縮強制循環装置による圧縮式サイクルとを有しており、自然循環式サイクルの室外熱交換器に対して圧縮式サイクルの蒸発熱交換器が密結合した構成となっている。この構成によれば、蒸発熱交換器は、室外熱交換器から熱を効率的に奪うことができるため、室内と室外との気温差が無くなり冷却除湿能力が低下したような場合であっても、冷媒圧縮強制循環装置を稼働することにより、冷媒自然循環冷却除湿装置の冷却除湿能力の低下を補うことができる。
さらに、特許文献2には、冷媒圧縮強制循環系を用いた冷媒圧縮強制循環冷暖房両用装置(圧縮式サイクル)に、冷媒自然循環を用いた冷媒自然循環冷却除湿装置(自然循環式サイクル)を併設した空気調和装置が開示されている。この空気調和装置によれば、冷媒自然循環冷却除湿装置により除湿を行いながら、冷媒圧縮強制循環冷暖房両用装置により暖房するような質の高いドライ運転モードを行うことができ、快適性を高めることができる。
しかしながら、上記従来の技術では、何れも自然循環式サイクルと圧縮式サイクルとが独立した冷凍サイクルを構成しているので、自然循環式サイクルの熱交換器を、冷暖房のピーク時などに圧縮式サイクルの熱交換器として利用することは不可能であった。そのため、自然循環式サイクルの熱交換器の熱交換機能が有効に活用されていないといった課題があった。
また、自然循環式サイクルは、2つの熱交換器間にヘッド差を設けておき、密度差により冷媒が自然に循環するサイクルであるため、外気温度が室内温度以下の場合であって、外気温度と室内温度の差が小さいときには、自然循環式サイクルを利用した冷房運転を行っても、除湿能力が得られないといった課題があった。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧縮式サイクルと自然循環式サイクルとを併設した空気調和装置において、自然循環式サイクルの熱交換器を圧縮式サイクルの熱交換器として利用して冷暖房能力を発揮させることにある。また、本発明は、外気温度が室内温度以下の場合に、自然循環式サイクルと圧縮式サイクルを併用することにより、外気温度と室内温度の差が小さいときでも除湿能力を高めることができる空気調和装置を提供することも目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の空気調和装置は、圧縮機と、熱源側の熱搬送媒体と冷媒とを熱交換させる第1および第2の熱源側熱交換器と、利用側の熱搬送媒体と冷媒とを熱交換させる第1および第2の利用側熱交換器と、冷媒の流路方向を切り替える流路切替弁と、第1および第2の膨張弁とを備えた空気調和装置であって、前記第1の熱源側熱交換器、前記第1の膨張弁および前記第1の熱源側熱交換器よりも低い位置に設置された前記第1の利用側熱交換器を順次冷媒配管で接続して環状に形成され、冷媒が密度差により自然循環する自然循環式サイクルと、前記圧縮機の吐出口、前記流路切替弁、前記第2の熱源側熱交換器、前記第2の膨張弁、前記第2の利用側熱交換器、および前記圧縮機の吸込口を順次冷媒配管で接続して環状に形成され、前記圧縮機により冷媒が強制循環する第1の圧縮式サイクルと、前記圧縮機の吐出口、前記流路切替弁、前記第2の熱源側熱交換器、前記第1の熱源側熱交換器、前記第1の膨張弁、前記第1の利用側熱交換器、前記第2の利用側熱交換器、および前記圧縮機の吸込口を順次冷媒配管で接続して環状に形成され、前記圧縮機により冷媒が強制循環する第2の圧縮式サイクルとの少なくとも3つの冷凍サイクルを形成可能であり、前記自然循環式サイクルと前記第1の圧縮式サイクルとが独立して形成される第1の状態と、前記第2の圧縮式サイクルが形成される第2の状態とに冷凍サイクルを切り替えるサイクル切替手段を備えている。
本発明によれば、サイクル切替手段を操作して第2の圧縮式サイクルに切り替えると、自然循環式サイクルの熱交換器を第2の圧縮式サイクルの熱交換器として利用できるため、冷暖房能力を高めることができ、特に、冷暖房ピーク時に大きな効果を発揮することとなる。
また、本発明は、上記構成において、前記第1の利用側熱交換器、前記第2の利用側熱交換器、および被冷却空間に設置された室内熱交換器を利用側熱搬送媒体用配管で順次接続して環状の利用側熱搬送媒体循環回路を形成し、前記利用側熱搬送媒体循環回路に、前記利用側の熱搬送媒体としての水またはブラインを強制循環させるようにしたことを特徴としている。
本発明によれば、利用側熱搬送媒体循環回路を設け、被冷却空間に設置された室内熱交換器を介して被冷却空間の空気を冷暖房等する構成となっているため、従来のように室内機と室外機をつなぐ冷媒配管が不要となるうえ、冷媒量が少なくて済む。また、従来のような室内機と室外機とを冷媒配管で接続する構成において自然循環式サイクルを形成する場合には、室外機を室内機よりも高い位置に設置する必要があり、レイアウトの制約があった。ところが、本発明によれば、利用側熱搬送媒体循環回路を設ける構成であるため、レイアウトの自由度が増すという利点がある。
また、本発明は、上記構成において、前記第2の利用側熱交換器を、第1の分割熱交換器と第2の分割熱交換器とに2分割し、前記第1の分割熱交換器と前記第2の分割熱交換器とを繋ぐ連結用冷媒配管に第3の膨張弁を設けたことを特徴としている。
本発明によれば、第1の分割熱交換器と第2の分割熱交換器と第3の膨張弁とにより、被冷却空間の空気を暖めながら除湿する再熱除湿運転を行うことができる。しかも、自然循環式サイクルと第1の圧縮式サイクルを併用することができるので、外気温度が室内温度以下の場合であって、外気温度と室内温度の差が小さいときでも除湿能力を高めることができる。加えて、温度、湿度の制御範囲が広くなるといった利点もある。
また、本発明は、上記構成において、前記第2の熱源側熱交換器および蓄熱タンクを熱源側熱搬送媒体用配管で接続して環状の熱源側熱搬送媒体循環回路を形成し、前記熱源側熱搬送媒体循環回路に、前記熱源側の熱搬送媒体としての水を強制循環させるようにしたことを特徴としている。
本発明によれば、熱源側熱交換器の排熱を利用して中間温水を作ることもできるため、この中間温水を給湯などに用いることにより、効率が向上する。さらに、本発明では、蓄熱タンクにより熱源側熱交換器の排熱を蓄熱できるため、例えば、空調負荷と給湯負荷の時間帯の相違を解消することも可能である。
また、本発明によれば、上記構成において、給湯用圧縮機、給湯用利用側熱交換器、給湯用膨張弁、および前記第2の熱源側熱交換器を順次給湯用冷媒配管で接続して環状の給湯サイクルを形成し、前記給湯サイクルに、前記熱源側の熱搬送媒体としての給湯用冷媒を前記給湯用圧縮機により強制循環させるようにしたことを特徴としている。
本発明によれば、中間温水よりも高温の温水を生成することができる。
また、本発明は、上記構成において、前記圧縮機の吸込口と吐出口とをバイパスするバイパス配管と、冷媒の流路を、前記圧縮機を経由する流路と前記バイパス配管を経由する流路との何れの流路にするかを切り替えるバイパス開閉手段とを設けたことを特徴としている。
本発明によれば、2つの熱源側熱交換器と2つの利用側熱交換器を用いた自然循環式サイクルを形成できるので、熱交換の効率の高い自然循環サイクルによる運転が可能となり、省エネを図ることができる。
本発明によれば、自然循環式サイクルの熱交換器を圧縮式サイクルの熱交換器として利用できるため、圧縮式サイクルの熱交換器のみを利用するのに比べて、熱交換器の伝熱面積が広くなり、熱交換効率が向上し、省エネを図ることができる。また、自然循環式サイクルと圧縮式サイクルとを併用できるため、外気温度が室内温度以下の場合であって、外気温度と室内温度の温度差が小さいときでも、除湿能力を高めることができる。
[本発明の第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る空気調和装置の構成、機能及び動作について、図1〜図5を用いて説明する。なお、図2〜図5中の熱交換器に付された矢印は、熱の流れを示している。図1において、1は冷媒用の容量可変型の圧縮機、2は圧縮式サイクル用四方弁(流路切替弁)、3はサイクル切替用四方弁(サイクル切替手段)、4は大気(熱源側の熱搬送媒体)と冷媒とを熱交換させる第1の熱源側熱交換器、5は第1の膨張弁、6は水(利用側の熱搬送媒体)と冷媒とを熱交換させる第1の利用側熱交換器、7は大気(熱源側の熱搬送媒体)と冷媒とを熱交換させる第2の熱源側熱交換器、8は水(利用側の熱搬送媒体)と冷媒とを熱交換させる第2の利用側熱交換器、9は第2の膨張弁、をそれぞれ表している。なお、第1の利用側熱交換器6は、第1の熱源側熱交換器4よりも低い位置に設置されている。つまり、第1の利用側熱交換器6と第1の熱源側熱交換器4とはヘッド差が設けられている。また、本実施形態において、冷媒としてR410Aが用いられている。
本発明の第1の実施形態に係る空気調和装置の構成、機能及び動作について、図1〜図5を用いて説明する。なお、図2〜図5中の熱交換器に付された矢印は、熱の流れを示している。図1において、1は冷媒用の容量可変型の圧縮機、2は圧縮式サイクル用四方弁(流路切替弁)、3はサイクル切替用四方弁(サイクル切替手段)、4は大気(熱源側の熱搬送媒体)と冷媒とを熱交換させる第1の熱源側熱交換器、5は第1の膨張弁、6は水(利用側の熱搬送媒体)と冷媒とを熱交換させる第1の利用側熱交換器、7は大気(熱源側の熱搬送媒体)と冷媒とを熱交換させる第2の熱源側熱交換器、8は水(利用側の熱搬送媒体)と冷媒とを熱交換させる第2の利用側熱交換器、9は第2の膨張弁、をそれぞれ表している。なお、第1の利用側熱交換器6は、第1の熱源側熱交換器4よりも低い位置に設置されている。つまり、第1の利用側熱交換器6と第1の熱源側熱交換器4とはヘッド差が設けられている。また、本実施形態において、冷媒としてR410Aが用いられている。
自然循環式サイクルTS1は、第1の熱源側熱交換器4と第1の膨張弁5を冷媒配管14で接続し、第1の膨張弁5と第1の利用側熱交換器6を冷媒配管15で接続し、第1の利用側熱交換器6とサイクル切替用四方弁3を冷媒配管16で接続し、サイクル切替用四方弁3と第1の熱源側熱交換器4を冷媒配管13で接続して環状に形成された冷凍サイクルである。そして、この自然循環式サイクル内を、冷媒が密度差により自然循環するようになっている。
第1の圧縮式サイクルPC1は、圧縮機1の吐出口1bと圧縮式サイクル用四方弁2を冷媒配管10で接続し、圧縮式サイクル用四方弁2と第2の熱源側熱交換器7を冷媒配管11で接続し、第2の熱源側熱交換器7とサイクル切替用四方弁3を冷媒配管12で接続し、サイクル切替用四方弁3と第2の膨張弁9を冷媒配管17で接続し、第2の膨張弁9と第2の利用側熱交換器8を冷媒配管18で接続し、第2の利用側熱交換器8と圧縮式サイクル用四方弁2を冷媒配管19で接続し、圧縮式サイクル用四方弁2と圧縮機1の吸込口1aを冷媒配管20で接続して環状に形成された冷凍サイクルである。そして、圧縮機1により、冷媒が第1の圧縮式サイクルPC1内を強制的に循環するようになっている。
第2の圧縮式サイクルPC2は、圧縮機1の吐出口1bと圧縮式サイクル用四方弁2を冷媒配管10で接続し、圧縮式サイクル用四方弁2と第2の熱源側熱交換器7を冷媒配管11で接続し、第2の熱源側熱交換器7とサイクル切替用四方弁3を冷媒配管12で接続し、サイクル切替用四方弁3と第1の熱源側熱交換器4を冷媒配管13で接続し、第1の熱源側熱交換器4と第1の膨張弁5を冷媒配管14で接続し、第1の膨張弁5と第1の利用側熱交換器6を冷媒配管15で接続し、第1の利用側熱交換器6とサイクル切替用四方弁3を冷媒配管16で接続し、サイクル切替用四方弁3と第2の膨張弁9を冷媒配管17で接続し、第2の膨張弁9と第2の利用側熱交換器8を冷媒配管18で接続し、第2の利用側熱交換器8と圧縮式サイクル用四方弁2を冷媒配管19で接続し、圧縮式サイクル用四方弁2と圧縮機1の吸込口1aを冷媒配管20で接続して環状に形成された冷凍サイクルである。そして、圧縮機1により、冷媒が第2の圧縮式サイクルPC2内を強制的に循環するようになっている。
自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1と第2の圧縮式サイクルPC2の間でのサイクルの切替えは、サイクル切替用四方弁3の操作によって行われる。より詳細に説明すると、サイクル切替用四方弁3を操作して、冷媒配管13と冷媒配管16とが連通し、かつ、冷媒配管12と冷媒配管17とが連通した第1の状態にすると、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1の2つの独立した冷凍サイクルが形成される。つまり、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1の2つの冷凍サイクルが同時に形成される。これに対して、サイクル切替用四方弁3を操作して、冷媒配管12と冷媒配管13とが連通し、かつ、冷媒配管16と冷媒配管17とが連通した第2の状態にすると、第2の圧縮式サイクルPC2のみが形成されることになる。このように、第1の実施の形態例に係る空気調和装置は、サイクル切替用四方弁4を操作することにより、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1とを同時に利用可能な状態と、第2の圧縮式サイクルPC2のみを利用可能な状態との2つの状態を作り出すことができるのである。
また、30は住宅、31は住宅の室内(被冷却空間)に設置された室内熱交換器、32は循環ポンプ、33は冷温水回路用四方弁をそれぞれ表している。冷温水循環回路(利用側熱搬送媒体循環回路)CWは、室内熱交換器31と循環ポンプ32を冷温水配管(利用側熱搬送媒体用配管)35で接続し、循環ポンプ32と冷温水回路用四方弁33を冷温水配管36で接続し、冷温水回路用四方弁33と第2の利用側熱交換器8を冷温水配管37で接続し、第2の利用側熱交換器8と第1の利用側熱交換器6を冷温水配管38で接続し、第1の利用側熱交換器6と冷温水回路用四方弁33を冷温水配管39で接続し、冷温水回路用四方弁33と室内熱交換器31を冷温水配管40で接続して環状に形成された回路である。そして、循環ポンプ32により、水が冷温水循環回路CW内を強制循環するようになっている。
次に、第1の実施の形態例に係る空気調和装置で行える運転モードについて説明する。第1の実施の形態例に係る空気調和装置では、以下に示すように、運転モードNo.1〜No.4の4つの運転モードを行うことができる。なお、以下の説明において、hsはheat source、appはapplication、HはHumidityの略語である。
「運転モードNo.1(図2)」
運転モードNo.1は、第2の圧縮式サイクルPC2を単独で利用した冷房運転のモードであり、夏場の昼間など、外気温度が高く、冷房負荷が大きい場合に用いられる運転モードである。この運転モードNo.1は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≧0」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」、例えば室外温度Ths=35℃で設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=27℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.1において、冷媒の循環経路は、図2の矢印の方向である。
運転モードNo.1は、第2の圧縮式サイクルPC2を単独で利用した冷房運転のモードであり、夏場の昼間など、外気温度が高く、冷房負荷が大きい場合に用いられる運転モードである。この運転モードNo.1は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≧0」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」、例えば室外温度Ths=35℃で設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=27℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.1において、冷媒の循環経路は、図2の矢印の方向である。
この運転モードでは、まず、圧縮式サイクル用四方弁2により、冷媒配管10と冷媒配管11とが連通し、冷媒配管19と冷媒配管20とが連通している。また、サイクル切替用四方弁3により、冷媒配管12と冷媒配管13が連通し、冷媒配管16と冷媒配管17が連通している。このように圧縮式サイクル用四方弁2とサイクル切替用四方弁3を切り替えることで、第2の圧縮式サイクルPC2が形成されている。ここで、運転モードNo.1において、第1の膨張弁5は所定の開度に調整されており、第2の膨張弁9は全開になっている。
圧縮機1の吐出口1bより吐出された高温高圧のガス冷媒は、圧縮式サイクル用四方弁2を通って第2の熱源側熱交換器7に流入し、この第2の熱源側熱交換器7を流れる間に大気へ放熱して凝縮する。さらに、第2の熱源側熱交換器7を出た冷媒は、サイクル切替用四方弁3を通って第1の熱源側熱交換器4に流入し、この第1の熱源側熱交換器4を流れる間に大気へ放熱して凝縮し、最終的に液化する。液化した冷媒は、所定の開度に調整された第1の膨張弁5で減圧、膨張し、低温低圧の気液二相の状態で第1の利用側熱交換器6へと流入する。
この気液二相状態の冷媒は、第1の利用側熱交換器6を流れる間に冷温水循環回路CW内を循環する水から吸熱して蒸発し、さらに、サイクル切替用四方弁3、第2の膨張弁9を順次通って、第2の利用側熱交換器8に流入する。そして、第2の利用側熱交換器8に流入した冷媒は、この第2の利用側熱交換器8を流れる間に冷温水循環回路CW内を循環する水から吸熱することにより蒸発し、最終的にガス化する。ガス化した冷媒は、圧縮式サイクル用四方弁2を通って圧縮機1の吸込口1aに流入し、圧縮機1により再び圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。
この運転モードNo.1では、第1の利用側熱交換器6および第2の利用側熱交換器8により、冷温水循環回路CW内の水が冷却されるため、住宅30内の空気は室内熱交換器31によって冷却されることとなる。つまり、運転モードNo.1は、冷房運転モードである。この運転モードNo.1では、冷媒は、2つの熱源側熱交換器4、7で熱を大気へ放出し、2つの利用側熱交換器6、8で水から熱を吸収するようになっているため、熱交換器を効果的に用いて冷房能力を高めることができるのである。
「運転モードNo.2(図3)」
運転モードNo.2は、第2の圧縮式サイクルPC2を単独で利用した暖房運転のモードであり、室内の暖房負荷の大きい場合、例えば冬場の夜間に用いる運転モードである。この運転モードNo.2は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦0」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」の場合、例えば室外温度Ths=7℃、設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=18℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.2における冷媒の循環経路は、図3の矢印の方向であり、図2と図3を比較すると明らかなように、運転モードNo.2の冷媒の循環経路は、運転モードNo.1の冷媒の循環経路と逆である。
運転モードNo.2は、第2の圧縮式サイクルPC2を単独で利用した暖房運転のモードであり、室内の暖房負荷の大きい場合、例えば冬場の夜間に用いる運転モードである。この運転モードNo.2は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦0」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」の場合、例えば室外温度Ths=7℃、設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=18℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.2における冷媒の循環経路は、図3の矢印の方向であり、図2と図3を比較すると明らかなように、運転モードNo.2の冷媒の循環経路は、運転モードNo.1の冷媒の循環経路と逆である。
この運転モードでは、まず、圧縮式サイクル用四方弁2により、冷媒配管10と冷媒配管19とが連通し、冷媒配管11と冷媒配管20とが連通している。また、サイクル切替用四方弁3により、冷媒配管12と冷媒配管13が連通し、冷媒配管16と冷媒配管17が連通している。このように圧縮式サイクル用四方弁2とサイクル切替用四方弁3を切り替えることで、第2の圧縮式サイクルPC2が形成されている。ここで、運転モードNo.2において、第1の膨張弁5は所定の開度に調整されており、第2の膨張弁9は全開になっている。
圧縮機1の吐出口1bより吐出された高温高圧のガス冷媒は、圧縮式サイクル用四方弁2を通って第2の利用側熱交換器8に流入し、この第2の利用側熱交換器8を流れる間に冷温水循環回路CW内を循環する水へ放熱して凝縮する。さらに、第2の利用側熱交換器8を出た冷媒は、第2の膨張弁9、サイクル切替用四方弁3を順次通って第1の利用側熱交換器6に流入し、この第1の利用側熱交換器6を流れる間に冷温水循環回路CW内を循環する水へ放熱して凝縮し、最終的に液化する。液化した冷媒は、所定の開度に調整された第1の膨張弁5で減圧、膨張し、低温低圧の気液二相の状態で第1の熱源側熱交換器4へと流入する。
この気液二相状態の冷媒は、第1の熱源側熱交換器4を流れる間に大気から吸熱して蒸発し、さらに、サイクル切替用四方弁3を通って第2の熱源側熱交換器7を流れる間に大気から吸熱することにより蒸発し、最終的にガス化する。ガス化した冷媒は、圧縮式サイクル用四方弁2を通って圧縮機1の吸込口1aに流入し、圧縮機1により再び圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。
この運転モードNo.2では、第1の利用側熱交換器6および第2の利用側熱交換器8により、冷温水循環回路CW内の水が加熱されるため、住宅30内の空気は室内熱交換器31によって加熱されることとなる。つまり、運転モードNo.2は、暖房運転モードである。この運転モードNo.2では、冷媒は、2つの熱源側熱交換器4、7で熱を大気から吸収し、2つの利用側熱交換器6、8で水へ熱を放熱するようになっているため、熱交換器を効果的に用いて暖房能力を高めることができるのである。
「運転モードNo.3(図4)」
運転モードNo.3は、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1を併用した冷房運転のモードであり、外気温度が室内温度よりもある程度低く冷房負荷が存在するような場合、特に除湿が必要となる場合(例えば、梅雨時の夜間など)に用いられるモードである。この運転モードNo.3は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−5」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」、例えば室外温度Ths=16℃で設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.3において、冷媒の循環経路は、図4の矢印の方向である。
運転モードNo.3は、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1を併用した冷房運転のモードであり、外気温度が室内温度よりもある程度低く冷房負荷が存在するような場合、特に除湿が必要となる場合(例えば、梅雨時の夜間など)に用いられるモードである。この運転モードNo.3は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−5」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」、例えば室外温度Ths=16℃で設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.3において、冷媒の循環経路は、図4の矢印の方向である。
この運転モードでは、まず、圧縮式サイクル用四方弁2により、冷媒配管10と冷媒配管11とが連通し、冷媒配管19と冷媒配管20とが連通している。また、サイクル切替用四方弁3により、冷媒配管12と冷媒配管17が連通し、冷媒配管13と冷媒配管16が連通している。このように圧縮式サイクル用四方弁2とサイクル切替用四方弁3を切り替えることで、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1がそれぞれ独立して形成されているのである。ここで、運転モードNo.3において、第1の膨張弁5は、第1の利用側熱交換器6で得たい交換熱量に応じて所定の開度に調整されており、第2の膨張弁9も所定の開度に調整されている。
第1の圧縮式サイクルPC1の側では、圧縮機1の吐出口1bより吐出された高温高圧のガス冷媒は、圧縮式サイクル用四方弁2を通って第2の熱源側熱交換器7に流入する。ガス冷媒は、第2の熱源側熱交換器7を流れる間に大気へ放熱して凝縮し、液化する。液化した冷媒は、所定の開度に調整された第2の膨張弁9で減圧、膨張し、低温低圧の気液二相の状態で第2の利用側熱交換器8へと流入する。この気液二相状態の冷媒は、第2の利用側熱交換器8を流れる間に冷温水循環回路CW内を循環する水から吸熱して蒸発し、ガス化する。ガス化した冷媒は、圧縮式サイクル用四方弁2を通って圧縮機1の吸込口1aに流入し、圧縮機1により再び圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。
一方、自然循環サイクルTS1の側では、第1の熱源側熱交換器4に滞留している冷媒は、大気へ放熱して凝縮し、液化する。密度の大きい液冷媒は、重力の影響を受けて下降していき、第1の膨張弁5を通り、第1の利用側熱交換器6を流れる間に冷温水循環回路CW内を循環する水から吸熱して蒸発し、ガス化する。このとき、冷媒の密度差による圧力勾配ができるため、蒸発した冷媒は、第1の熱源側熱交換器4に向かって流れていく。
この運転モードNo.3では、第1の利用側熱交換器6および第2の利用側熱交換器8により、冷温水循環回路CW内の水が冷却されるため、住宅30内の空気は室内熱交換器31によって冷却されることとなる。つまり、運転モードNo.3は、冷房運転モードである。この運転モードNo.3によれば、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1を併用しているため、第2の圧縮式サイクルPC2を利用する運転モード1に比べて消費電力を抑えることができる。
さらに、外気温度が住宅30の室内温度以下の場合であって、外気温度と室内温度の差が小さい場合には、自然循環式サイクルTS1を利用した冷媒の自然循環が困難となり、冷却能力を確保することが困難となる。また、外気温度が室内空気の露点温度以上である場合、自然循環式運転のみでは除湿を行うことが困難である。しかし、運転モードNo.3によれば、第1の圧縮式サイクルPC1を利用して強制的に冷房運転を行うため、冷温水循環回路CWを循環する水と第2の利用側熱交換器8を流れる冷媒とで熱交換が行われ、室内熱交換器31へ供給する冷温水を所望の温度とすることができ、室内空気の冷却や除湿を行うことが可能となる。このとき、冷温水循環回路CWの水は,室内熱交換器31を介して住宅30の室内空気と熱交換を行い、室内温度よりは低いが外気温度よりは高い温度の水となって、第一の利用側熱交換器6へと戻り、冷媒が蒸発することで熱を奪い、外気温度近くまで水の温度は低下する。外気温度近くまで温度の低下された水は、第二の利用側熱交換器2に送られ所望の温度まで冷却される。つまり、第1の圧縮式サイクルPCの運転が自然循環式サイクルTS1の冷却能力の不足分をアシストしていることになる。このように、運転モードNo.3は、特に外気温度と室内温度との差が小さい場合でも、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1とを併用して、効率の良い冷房運転を行うことができるのである。
「運転モードNo.4(図5)」
運転モードNo.4は、自然循環式サイクルTS1のみを利用した冷房運転のモードであり、外気温度が室内温度よりもかなり低く、また、除湿負荷の少ない場合(例えば冬場の昼間など日射や内部負荷によって室内温度が上昇した場合)に用いられるモードである。この運転モードNo.4は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−10」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」、例えば室外温度Ths=10℃で設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃の場合に採用されるモードである。この運転モードNo.4は、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1とが形成される点で運転モードNo.3と同じであるが、圧縮機1の運転を停止している点で運転モードNo.3と相違する。つまり、運転モードNo.3と運転モードNo.4との相違は、圧縮機1が運転されているか否かである。なお、この運転モードNo.4において、冷媒の循環経路は、図5の矢印の方向である。
運転モードNo.4は、自然循環式サイクルTS1のみを利用した冷房運転のモードであり、外気温度が室内温度よりもかなり低く、また、除湿負荷の少ない場合(例えば冬場の昼間など日射や内部負荷によって室内温度が上昇した場合)に用いられるモードである。この運転モードNo.4は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−10」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」、例えば室外温度Ths=10℃で設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃の場合に採用されるモードである。この運転モードNo.4は、自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1とが形成される点で運転モードNo.3と同じであるが、圧縮機1の運転を停止している点で運転モードNo.3と相違する。つまり、運転モードNo.3と運転モードNo.4との相違は、圧縮機1が運転されているか否かである。なお、この運転モードNo.4において、冷媒の循環経路は、図5の矢印の方向である。
この運転モードNo.4では、例えば、外気温度よりも室内温度が高い場合に、上述した自然循環式サイクルTS1のみで冷温水循環回路CW内の水を冷却し、その冷却した水と住宅30の室内空気とを室内熱交換器31で熱交換して室内を冷房することができる。このように、運転モードNo.4は圧縮機1を停止した状態でも室内を冷房することができるため、消費電力の大幅な削減を行うことができる。
ここで、上記した実施の形態例では、冷媒配管内の冷媒としてフロン系冷媒であるR410aを用いたが、この物質に代えて、R134a、HFO1234yf、HFO1234ze、CO2を用いることもできる。また、上記した実施の形態例では、冷温水循環回路CW内を循環させる熱搬送媒体として水を用いたが、この物質に代えて、エチレングリコールなどのブラインを用いても良い。また、上記した実施の形態例では、水を利用側の熱搬送媒体として用いて冷温水循環回路CWを設けた構成を採用したが、この構成に代えて、住宅30内の空気を利用側の熱搬送媒体として用い、直接、利用側熱交換器6、8と住宅30内の空気とを熱交換させるようにすることも可能である。
また、上記した実施の形態例では、サイクル切替手段としてサイクル切替用四方弁3を用いたが、この構成に代えて、三方弁を2つ組み合わせて四方弁と同じ機能を持たせた構成、および二方弁を4つ組み合わせて四方弁と同じ機能を持たせた構成を採用することもできる。ここで、サイクル切替手段としてサイクル切替用四方弁3を用いた場合には、1つのサイクル切替用四方弁3のみで自然循環式サイクルTS1と第1の圧縮式サイクルPC1とが独立して形成される第1の状態と、第2の圧縮式サイクルPC2が形成される第2の状態とに冷凍サイクルを切り替えることができるので、部品点数を削減できるという利点がある。三方弁を2つ組み合わせて四方弁と同じ機能を持たせた構成を採用すると、冷凍サイクルを切り替えるための制御が容易になるといった利点がある。また、二方弁を4つ組み合わせて四方弁と同じ機能を持たせた構成を採用すると、二方弁は安価であるため、コストを低減できるといった利点がある。
[本発明の第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施の形態例に係る空気調和装置について図6および図7を用いて説明するが、第1の実施の形態例に係る空気調和装置と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、図7において熱交換器に付された矢印は、熱の流れを示している。第2の実施の形態例に係る空気調和装置は、図6に示すように、圧縮式サイクル用四方弁2と第2の熱源側熱交換器7とを接続する冷媒配管11に第1のバイパス用三方弁(バイパス開閉手段)41を組み込み、第2の利用側熱交換器8と圧縮式サイクル用四方弁2とを接続する冷媒配管19に第2のバイパス用三方弁(バイパス開閉手段)42を組み込み、第1のバイパス用三方弁41と第2のバイパス用三方弁42とをバイパス用冷媒配管(バイパス配管)43で接続することにより、冷媒が圧縮機1を迂回する流路、つまり、バイパスルートを形成した構成となっている。このようにバイパスルートを設けた構成が、第1の実施の形態例と相違している。
次に、本発明の第2の実施の形態例に係る空気調和装置について図6および図7を用いて説明するが、第1の実施の形態例に係る空気調和装置と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、図7において熱交換器に付された矢印は、熱の流れを示している。第2の実施の形態例に係る空気調和装置は、図6に示すように、圧縮式サイクル用四方弁2と第2の熱源側熱交換器7とを接続する冷媒配管11に第1のバイパス用三方弁(バイパス開閉手段)41を組み込み、第2の利用側熱交換器8と圧縮式サイクル用四方弁2とを接続する冷媒配管19に第2のバイパス用三方弁(バイパス開閉手段)42を組み込み、第1のバイパス用三方弁41と第2のバイパス用三方弁42とをバイパス用冷媒配管(バイパス配管)43で接続することにより、冷媒が圧縮機1を迂回する流路、つまり、バイパスルートを形成した構成となっている。このようにバイパスルートを設けた構成が、第1の実施の形態例と相違している。
この相違により、第2の実施の形態例に係る空気調和装置では、2つの熱源側熱交換器4、7と2つの利用側熱交換器6、8とを用いた自然循環式サイクルTS2を形成することができ、以下に説明する運転モードNo.5による運転が可能となるのである。なお、自然循環式サイクルTS2を形成するために、第1の熱源側熱交換器4と第2の熱源側熱交換器7はほぼ同じ高さ位置、または第1の利用側熱交換器6を第2の利用側熱交換器より低い高さ位置に設置し、第1の利用側熱交換器6と第2の利用側熱交換器8はほぼ同じ高さ位置に設置するとともに、第1の熱源側熱交換器4と第2の熱源側熱交換器7は、第1の利用側熱交換器6と第2の利用側熱交換器8よりも高い位置に設置してヘッド差を設けるようにしている。
自然循環式サイクルTS2を形成するためには、サイクル切替用四方弁3を操作して、冷媒配管12と冷媒配管13を接続し、冷媒配管16と冷媒配管17を接続させる。さらに、第1のバイパス用三方弁41と第2のバイパス用三方弁42を操作して、冷媒が圧縮機1に流入することなくバイパス用冷媒配管43を流れるように冷媒の流路を切り替える。そうすると、第2の熱源側熱交換器7、サイクル切替用四方弁3、第1の熱源側熱交換器4、第1の膨張弁5、第1の利用側熱交換器6、サイクル切替用四方弁3、第2の膨張弁9、第2の利用側熱交換器8、第2のバイパス用三方弁42、バイパス用冷媒配管43、第1のバイパス用三方弁27が環状に繋がれた自然循環式サイクルTS2が完成することとなる。続いて、運転モードNo.5について説明する。
「運転モードNo.5(図7)」
運転モードNo.5は、自然循環式サイクルTS2のみを利用した冷房運転のモードであり、運転モードNo.4と同様に、外気温度が室内温度よりもかなり低く、また、除湿負荷の少ない場合(例えば、冬場の昼間など日射や内部負荷によって室内温度が上昇した場合)に用いられる。この運転モードNo.5は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−10」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」、例えばThs=10℃で設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃の場合に採用されるモードである。なお、運転モードNo.5において、冷媒の循環経路は、図7の矢印の方向である。
運転モードNo.5は、自然循環式サイクルTS2のみを利用した冷房運転のモードであり、運転モードNo.4と同様に、外気温度が室内温度よりもかなり低く、また、除湿負荷の少ない場合(例えば、冬場の昼間など日射や内部負荷によって室内温度が上昇した場合)に用いられる。この運転モードNo.5は、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−10」かつ「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」、例えばThs=10℃で設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃の場合に採用されるモードである。なお、運転モードNo.5において、冷媒の循環経路は、図7の矢印の方向である。
この運転モードでは、サイクル切替用四方弁3により、冷媒配管12と冷媒配管13が連通し、冷媒配管16と冷媒配管17が連通している。また、第1のバイパス用三方弁41と第2のバイパス用三方弁42とにより、冷媒が圧縮機1に流入することなくバイパス用冷媒配管43を流れるようになっている。運転モードNo.5では、第1の膨張弁5は、第1の利用側熱交換器6で得たい交換熱量に応じて所定の開度に調整されており、第2の膨張弁9は全開になっている。なお、運転モードNo.5において、圧縮機1は停止している。
第1の熱源側熱交換器4および第2の熱源側熱交換器7に滞留している冷媒は、大気へ放熱して、凝縮し液化する。密度の大きい液冷媒は、重力の影響を受けて第1の利用側熱交換器6および第2の利用側熱交換器8に向かって流れる。第1の利用側熱交換器6および第2の利用側熱交換器8へ流入した冷媒は、それぞれの利用側熱交換器6、8を流れる間に冷温水循環回路CW内を循環する水より吸熱して蒸発し、冷媒の密度差による圧力勾配により、第2の熱源側熱交換器7に向かって上昇していく。このようにして、冷媒は、自然循環式サイクルTS2を密度差により自然循環するのである。
この運転モードNo.5では、2つの熱源側熱交換器4、7と2つの利用側熱交換器6、8とを用いて自然循環式サイクルTS2を形成できるので、上記した自然循環式サイクルTS1に比べて冷却能力が向上する。圧縮機1による運転を必要としないため、電力を消費しない点において省エネ効果が高いことは言うまでもない。なお、第1の利用側熱交換器6および第2の利用側熱交換器8により、冷温水循環回路CW内の水が冷却されるため、住宅30内の空気は室内熱交換器31によって冷却されることとなる。つまり、運転モードNo.5は、冷房運転モードである。
なお、この運転モードNo.5において、サイクル切替用四方弁3を操作して、冷媒配管12と冷媒配管17とを接続し、冷媒配管13と冷媒配管16とを接続することにより、自然循環式サイクルTS1と、第2の熱源側熱交換器7と第2の利用側熱交換器8とを用いた自然循環式サイクルの2つの自然循環式サイクルを形成することもできる。この場合の利点として、第1の利用側熱交換器6と第1の熱源側熱交換器4によって形成される自然循環サイクルで外気と水の温度差を大きく取れるため、大循環方式(自然循環式サイクルTS2を用いる方式)で比べて冷却能力を確保できる可能性があること、あるいは、外気温度や負荷の変動に応じて運転モードNo.4との切替が容易になることなどが挙げられる。
[本発明の第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施の形態例に係る空気調和装置について、図8〜図14を用いて説明するが、第1の実施の形態例に係る空気調和装置と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、図9〜図14において熱交換器に付された矢印は、熱の流れを示している。第3の実施の形態例に係る空気調和装置は、住宅30内の空気を利用側の熱搬送媒体として用い、第2の利用側熱交換器58を第1の分割熱交換器58aと第2の分割熱交換器58bとに2分割し、第1の分割熱交換器58aと第2の分割熱交換器58bを繋ぐ連結用冷媒配管52aと連結用冷媒配管52bの間に除湿弁(第3の膨張弁)51を設けた構成としている。この構成が、第1の実施の形態例との主な相違点である。この構成により、第3の実施の形態例に係る空気調和装置は、住宅30内の空気を暖めながら除湿する再熱除湿運転モードによる運転を可能としている。なお、図示していないが、住宅30内の空気を第1の利用側熱交換器1および第2の利用側熱交換器58(第1の分割熱交換器58aおよび第2の分割熱交換器58b)に送り込むための送風機が設けられている。
次に、本発明の第3の実施の形態例に係る空気調和装置について、図8〜図14を用いて説明するが、第1の実施の形態例に係る空気調和装置と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、図9〜図14において熱交換器に付された矢印は、熱の流れを示している。第3の実施の形態例に係る空気調和装置は、住宅30内の空気を利用側の熱搬送媒体として用い、第2の利用側熱交換器58を第1の分割熱交換器58aと第2の分割熱交換器58bとに2分割し、第1の分割熱交換器58aと第2の分割熱交換器58bを繋ぐ連結用冷媒配管52aと連結用冷媒配管52bの間に除湿弁(第3の膨張弁)51を設けた構成としている。この構成が、第1の実施の形態例との主な相違点である。この構成により、第3の実施の形態例に係る空気調和装置は、住宅30内の空気を暖めながら除湿する再熱除湿運転モードによる運転を可能としている。なお、図示していないが、住宅30内の空気を第1の利用側熱交換器1および第2の利用側熱交換器58(第1の分割熱交換器58aおよび第2の分割熱交換器58b)に送り込むための送風機が設けられている。
第3の実施の形態例に係る空気調和装置は、第1の実施の形態例と同様に、以下に説明する自然循環式サイクルTS3、第1の圧縮式サイクルPC3を併用可能な第1の状態と、第2の圧縮式サイクルPC4を利用可能な第2の状態とにサイクル切替用四方弁3によって冷凍サイクルを切り替えることができるようになっている。
自然循環式サイクルTS3は、第1の熱源側熱交換器4と第1の膨張弁5を冷媒配管14で接続し、第1の膨張弁5と第1の利用側熱交換器6を冷媒配管15で接続し、第1の利用側熱交換器6とサイクル切替用四方弁3を冷媒配管16で接続し、サイクル切替用四方弁3と第1の熱源側熱交換器4を冷媒配管13で接続して環状に形成されたサイクルである。そして、この自然循環式サイクルTS3内を、冷媒が密度差により自然循環するようになっている。
第1の圧縮式サイクルPC3は、圧縮機1の吐出口1bと圧縮式サイクル用四方弁2を冷媒配管10で接続し、圧縮式サイクル用四方弁2と第2の熱源側熱交換器7を冷媒配管11で接続し、第2の熱源側熱交換器7とサイクル切替用四方弁3を冷媒配管12で接続し、サイクル切替用四方弁3と第2の膨張弁9を冷媒配管17で接続し、第2の膨張弁9と第1の分割熱交換器58aを冷媒配管18で接続し、第1の分割熱交換器58aと除湿弁51を連結用冷媒配管52aで接続し、除湿弁51と第2の分割熱交換器58bを連結用冷媒配管52bで接続し、第2の分割熱交換器58bと圧縮式サイクル用四方弁2を冷媒配管19で接続し、圧縮式サイクル用四方弁2と圧縮機1の吸込口1aを冷媒配管20で接続して環状に形成されたサイクルである。そして、圧縮機1により、冷媒が第1の圧縮式サイクルPC3内を強制的に循環するようになっている。
第2の圧縮式サイクルPC4は、圧縮機1の吐出口1bと圧縮式サイクル用四方弁2を冷媒配管10で接続し、圧縮式サイクル用四方弁2と第2の熱源側熱交換器7を冷媒配管11で接続し、第2の熱源側熱交換器7とサイクル切替用四方弁3を冷媒配管12で接続し、サイクル切替用四方弁3と第1の熱源側熱交換器4を冷媒配管13で接続し、第1の熱源側熱交換器4と第1の膨張弁5を冷媒配管14で接続し、第1の膨張弁5と第1の利用側熱交換器6を冷媒配管15で接続し、第1の利用側熱交換器6とサイクル切替用四方弁3を冷媒配管16で接続し、サイクル切替用四方弁3と第2の膨張弁9を冷媒配管17で接続し、第2の膨張弁9と第1の分割熱交換器58aを冷媒配管18で接続し、第1の分割熱交換器58aと除湿弁51を連結用冷媒配管52aで接続し、除湿弁51と第2の分割熱交換器58bを連結用冷媒配管52bで接続し、第2の分割熱交換器58bと圧縮式サイクル用四方弁2を冷媒配管19で接続し、圧縮式サイクル用四方弁2と圧縮機1の吸込口1aを冷媒配管20で接続して環状に形成されたサイクルである。そして、圧縮機1により、冷媒が第2の圧縮式サイクルPC4内を強制的に循環するようになっている。
次に、第3の実施の形態例に係る空気調和装置で行える運転モードについて説明する。第3の実施の形態例に係る空気調和装置では、以下に示すように、運転モードNo.6〜No.11の6つの運転モードを行うことができる。
「運転モードNo.6(図9)」
運転モードNo.6は、第2の圧縮式サイクルPC4を単独で利用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より高く、室内湿度が設定湿度よりわずかに高く、加熱と冷却除湿とが必要な負荷条件に用いられるモードである。この運転モードNo.6は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧0」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≧0」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=60%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃で、室外温度Ths=27℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.6において、冷媒の循環経路は、図9の矢印の方向である。
運転モードNo.6は、第2の圧縮式サイクルPC4を単独で利用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より高く、室内湿度が設定湿度よりわずかに高く、加熱と冷却除湿とが必要な負荷条件に用いられるモードである。この運転モードNo.6は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧0」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≧0」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=60%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃で、室外温度Ths=27℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.6において、冷媒の循環経路は、図9の矢印の方向である。
この運転モードでは、まず、圧縮式サイクル用四方弁2により、冷媒配管10と冷媒配管11とが連通し、冷媒配管19と冷媒配管20とが連通している。また、サイクル切替用四方弁3により、冷媒配管12と冷媒配管13が連通し、冷媒配管16と冷媒配管17が連通している。このように圧縮式サイクル用四方弁2とサイクル切替用四方弁3を切り替えることで、第2の圧縮式サイクルPC4が形成されている。ここで、運転モードNo.6において、第1の膨張弁5および第2の膨張弁9は全開になっており、除湿弁51は所定の開度に調整されている。
圧縮機1の吐出口1bより吐出された高温高圧のガス冷媒は、第2の熱源側熱交換器7、第1の熱源側熱交換器4を順に流れる間に、熱源側の熱搬送媒体である大気へ放熱して凝縮し、気液二相の状態で第1の利用側熱交換器6に流入する。この気液二相状態の冷媒は、第1の利用側熱交換器6を流れる間に、利用側の熱搬送媒体である住宅30内の空気へ放熱することで凝縮し、続いて、第1の分割熱交換器58aを流れる間に、同様に住宅30内の空気へ放熱してさらに凝縮して、液化する。液化した冷媒は、除湿弁51で減圧、膨張して気液二相状態となる。気液二相状態の冷媒は、第2の分割熱交換器52bを流れる間に、住宅30内の空気から吸熱することにより蒸発し、ガス化する。ガス化した冷媒は、圧縮機1の吸込口1aに流入し、圧縮機1により再び圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。
この運転モードNo.6では、第1の利用側熱交換器6および第1の分割熱交換器52aにより、住宅30内の空気は加熱され、第2の分割熱交換器52bにより、住宅30内の空気は冷却除湿されることとなる。
「運転モードNo.7(図10)」
運転モードNo.7は、第2の圧縮式サイクルPC4を単独で利用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より高く、室内湿度が設定湿度より高く、冷却除湿と加熱が必要な負荷条件に用いられるモードである。この運転モードNo.7は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧15」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≧0」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=70%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃で、室外温度Ths=27℃の場合に採用されるモードである。
運転モードNo.7は、第2の圧縮式サイクルPC4を単独で利用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より高く、室内湿度が設定湿度より高く、冷却除湿と加熱が必要な負荷条件に用いられるモードである。この運転モードNo.7は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≧0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧15」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≧0」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=70%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃で、室外温度Ths=27℃の場合に採用されるモードである。
この運転モードNo.7において、冷媒は、図9と図10を比較して明らかなように、運転モードNo.6と同じ循環経路を流れる。ただし、第2の膨張弁9と除湿弁51の開閉状態が運転モードNo.6と運転モードNo.7とで相違しており、運転モードNo.7では、第1の膨張弁5は全開であり、第2の膨張弁9は所定の開度に調整されており、除湿弁51は全開となっている。
圧縮機1の吐出口1bより吐出された高温高圧のガス冷媒は、第2の熱源側熱交換器7、第1の熱源側熱交換器4を順に流れる間に、熱源側の熱搬送媒体である大気へ放熱して凝縮し、気液二相の状態で第1の利用側熱交換器6に流入する。この気液二相状態の冷媒は、第1の利用側熱交換器6を流れる間に、利用側の熱搬送媒体である住宅30内の空気へ放熱することで凝縮し、液化する。液化した冷媒は、第2の膨張弁9により減圧、膨張して気液二相の状態となる。気液二相の状態となった冷媒は、第1の分割熱交換器58aを流れる間に、住宅30内の空気から吸熱することにより蒸発し、続いて、第2の分割熱交換器58bを流れる間に同様に住宅30内の空気から吸熱することによりさらに蒸発して、ガス化する。ガス化した冷媒は、圧縮機1の吸込口1aに流入し、圧縮機1により再び圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。
この運転モードNo.7では、第1の利用側熱交換器6により住宅30内の空気は加熱され、第1の分割熱交換器52aおよび第2の分割熱交換器52bにより、住宅30内の室空気は冷却除湿されることとなる。
「運転モードNo.8(図11)」
運転モードNo.8は、第2の圧縮式サイクルPC4を単独で利用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より低く、室内湿度が設定湿度より高く、加熱と冷却除湿が必要な負荷条件に用いられるモードである。この運転モードNo.8は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser>10」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦0」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=70%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=20℃で、室外温度Ths=18℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.8における冷媒の循環経路は、図11の矢印の方向であり、運転モードNo.6と逆向きの経路となっている。
運転モードNo.8は、第2の圧縮式サイクルPC4を単独で利用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より低く、室内湿度が設定湿度より高く、加熱と冷却除湿が必要な負荷条件に用いられるモードである。この運転モードNo.8は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser>10」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦0」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=70%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=20℃で、室外温度Ths=18℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.8における冷媒の循環経路は、図11の矢印の方向であり、運転モードNo.6と逆向きの経路となっている。
この運転モードでは、まず、圧縮式サイクル用四方弁2により、冷媒配管10と冷媒配管19とが連通し、冷媒配管11と冷媒配管20とが連通している。また、サイクル切替用四方弁3により、冷媒配管12と冷媒配管13が連通し、冷媒配管16と冷媒配管17が連通している。ここで、運転モードNo.8において、第1の膨張弁5および第2の膨張弁9は全開になっており、除湿弁51は所定の開度に調整されている。
圧縮機1の吐出口1bより吐出された高温高圧のガス冷媒は、第2の分割熱交換器58bを流れる間に、利用側の熱搬送媒体である住宅30内の空気へ放熱して凝縮し、液化する。液化した冷媒は、除湿弁51で減圧、膨張して蒸発し、気液二相の状態となる。気液二相状態の冷媒は、第1の分割熱交換器58aを流れる間に、住宅30内の空気から吸熱して蒸発し、続いて、第1の利用側熱交換器6を流れる間に、同様に住宅30内の空気から吸熱してさらに蒸発する。そして、第1の利用側熱交換器6を出た気液二相状態の冷媒は、第1の熱源側熱交換器4および第2の熱源側熱交換器7を流れながら熱源側の熱搬送媒体である大気から吸熱して蒸発し、ガス化する。ガス化した冷媒は、圧縮機1の吸込口1aに流入し、圧縮機1により再び圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。
この運転モードNo.8では、第1の利用側熱交換器6および第1の分割熱交換器52aにより、住宅30内の空気は冷却除湿され、第2の分割熱交換器52bにより、住宅30内の空気は加熱されることとなる。
「運転モードNo.9(図12)」
運転モードNo.9は、第2の圧縮式サイクルPC4を単独で利用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より低く、室内湿度が設定湿度よりわずかに高い、加熱と若干の除湿が必要な負荷条件に用いられるモードである。この運転モードNo.9は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧0」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦0」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=60%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=20℃で、室外温度Ths=18℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.9における冷媒の循環経路は、図12の矢印の方向であり、運転モードNo.7と逆向きの経路となっている。
運転モードNo.9は、第2の圧縮式サイクルPC4を単独で利用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より低く、室内湿度が設定湿度よりわずかに高い、加熱と若干の除湿が必要な負荷条件に用いられるモードである。この運転モードNo.9は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧0」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦0」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=60%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=20℃で、室外温度Ths=18℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.9における冷媒の循環経路は、図12の矢印の方向であり、運転モードNo.7と逆向きの経路となっている。
この運転モードでは、まず、圧縮式サイクル用四方弁2により、冷媒配管10と冷媒配管19とが連通し、冷媒配管11と冷媒配管20とが連通している。また、サイクル切替用四方弁3により、冷媒配管12と冷媒配管13が連通し、冷媒配管16と冷媒配管17が連通している。ここで、運転モードNo.9において、第1の膨張弁5は全開であり、第2の膨張弁9は所定の開度に調整されており、除湿弁51は全開となっている。
圧縮機1の吐出口1bより吐出された高温高圧のガス冷媒は、第2の分割熱交換器58bを流れる間に、利用側の熱搬送媒体である住宅30内の空気へ放熱して凝縮し、続いて、第1の分割熱交換器58aを流れる間に、同様に住宅30内の空気へ放熱して凝縮し、液化する。液化した冷媒は、第2の膨張弁9で減圧、膨張して蒸発し、気液二相の状態となる。気液二相状態の冷媒は、第1の利用側熱交換器6を流れる間に、住宅30内の空気から吸熱してさらに蒸発する。そして、第1の利用側熱交換器6を出た気液二相状態の冷媒は、第1の熱源側熱交換器4および第2の熱源側熱交換器7を流れながら熱源側の熱搬送媒体である大気から吸熱して蒸発し、ガス化する。ガス化した冷媒は、圧縮機1の吸込口1aに流入し、圧縮機1により再び圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。
この運転モードNo.9では、第1の利用側熱交換器6により、住宅30内の空気は冷却除湿され、第1の分割熱交換器58aおよび第2の分割熱交換器58bにより、住宅30内の空気は加熱されることとなる。
「運転モードNo.10(図13)」
運転モードNo.10は、自然循環式サイクルTS3と第1の圧縮式サイクルPC3を併用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度よりやや高く、室内湿度が設定湿度より高いため、冷却除湿と加熱が必要な負荷条件であって、外気温度が室内温度よりもかなり低い場合に用いられるモードである。この運転モードNo.10は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧0」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−10」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=70%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃で、室外温度Ths=10℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.10において、冷媒の循環経路は、図13の矢印の方向である。
運転モードNo.10は、自然循環式サイクルTS3と第1の圧縮式サイクルPC3を併用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度よりやや高く、室内湿度が設定湿度より高いため、冷却除湿と加熱が必要な負荷条件であって、外気温度が室内温度よりもかなり低い場合に用いられるモードである。この運転モードNo.10は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧0」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−10」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=70%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=25℃で、室外温度Ths=10℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.10において、冷媒の循環経路は、図13の矢印の方向である。
この運転モードでは、まず、圧縮式サイクル用四方弁2により、冷媒配管10と冷媒配管11とが連通し、冷媒配管19と冷媒配管20とが連通している。また、サイクル切替用四方弁3により、冷媒配管12と冷媒配管17が連通し、冷媒配管13と冷媒配管16が連通している。なお、運転モードNo.10において、第1の膨張弁5は、第1の利用側熱交換器6で得たい交換熱量に応じて所定の開度に調整されており、第2の膨張弁9は全開となっており、除湿弁51は所定の開度に調整されている。
第1の圧縮式サイクルPC3の側では、圧縮機1の吐出口1bより吐出された高温高圧のガス冷媒は、第2の熱源側熱交換器7を流れる間に、熱源側の熱搬送媒体である大気へ放熱して凝縮し、気液二相の状態で第1の分割熱交換器58aに流入する。この気液二相状態の冷媒は、第1の分割側熱交換器58aを流れる間に、利用側の熱搬送媒体である住宅30内の空気へ放熱することで凝縮し、液化する。液化した冷媒は、除湿弁51で減圧、膨張して気液二相状態となる。気液二相状態の冷媒は、第2の分割熱交換器52bを流れる間に、住宅30内の空気から吸熱することにより蒸発し、ガス化する。ガス化した冷媒は、圧縮機1の吸込口1aに流入し、圧縮機1により再び圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。
一方、自然循環サイクルTS3の側では、第1の熱源側熱交換器4に滞留している冷媒は、大気へ放熱して、凝縮し液化する。密度の大きい液冷媒は、重力の影響を受けて下降していき、第1の膨張弁5を通り、第1の利用側熱交換器6を流れる間に住宅30内の空気から吸熱して蒸発する。このとき、冷媒の密度差による圧力勾配ができるため、蒸発した冷媒は、第1の熱源側熱交換器4に向かって流れていく。
この運転モードNo.10では、住宅30内の空気を、第1の利用側熱交換器6により冷房し、第1の分割熱交換器58aにより再加熱し、第2の分割熱交換器58bにより冷却除湿している。よって、外気温度と住宅30の室内温度以下の場合であって、外気温度と室内温度の差が小さい場合であっても、自然循環式サイクルTS3と第1の圧縮式サイクルPC3を併用することにより、適切な冷却除湿と加熱を行うことが可能となり、所望の温湿度環境を得ることができる。よって、自然循環サイクルに比べて除湿能力を高めることができる。
「運転モードNo.11(図14)」
運転モードNo.11は、自然循環式サイクルTS3と第1の圧縮式サイクルPC3を併用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より低いが、室内湿度が設定湿度より高いため、加熱と除湿が必要な負荷条件であって、外気温度が室内温度よりもかなり低い場合に用いられるモードである。この運転モードNo.11は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧0」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−10」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=70%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=21℃で、室外温度Ths=10℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.11における冷媒の循環経路は、図14の矢印の方向であり、第1の圧縮式サイクルPC3での冷媒の循環経路の方向が、図13と図14を比較して明らかなように運転モードNo.10と逆向きとなっている。
運転モードNo.11は、自然循環式サイクルTS3と第1の圧縮式サイクルPC3を併用した再熱除湿運転のモードであり、室内温度が設定温度より低いが、室内湿度が設定湿度より高いため、加熱と除湿が必要な負荷条件であって、外気温度が室内温度よりもかなり低い場合に用いられるモードである。この運転モードNo.11は、「室内温度Tapp−設定温度Tuser≦0」かつ「室内湿度Happ−設定湿度Huser≧0」かつ、「室外温度Ths−設定温度Tuser≦−10」の場合、例えば設定湿度Huser=50%、室内湿度Happ=70%かつ設定温度Tuser=23℃、室内温度Tapp=21℃で、室外温度Ths=10℃の場合に採用されるモードである。なお、この運転モードNo.11における冷媒の循環経路は、図14の矢印の方向であり、第1の圧縮式サイクルPC3での冷媒の循環経路の方向が、図13と図14を比較して明らかなように運転モードNo.10と逆向きとなっている。
この運転モードでは、まず、圧縮式サイクル用四方弁2により、冷媒配管10と冷媒配管19とが連通し、冷媒配管11と冷媒配管20とが連通している。また、サイクル切替用四方弁3により、冷媒配管12と冷媒配管17が連通し、冷媒配管13と冷媒配管16が連通している。なお、運転モードNo.11において、第1の膨張弁5は、第1の利用側熱交換器6で得たい交換熱量に応じて所定の開度に調整されており、第2の膨張弁9は全開となっており、除湿弁51は所定の開度に調整されている。
第1の圧縮式サイクルPC3の側では、圧縮機1の吐出口1bより吐出された高温高圧のガス冷媒は、第2の分割熱交換器58bを流れる間に、利用側の熱搬送媒体である住宅30内の空気へ放熱して凝縮し、液化する。液化した冷媒は、除湿弁51で減圧、膨張し、気液二相の状態となる。気液二相状態の冷媒は、第1の分割熱交換器58aを流れる間に、住宅30内の空気から吸熱して蒸発し、さらに、第2の熱源側熱交換器7を流れる間に、熱源側の熱搬送媒体である大気から吸熱することにより蒸発し、ガス化する。ガス化した冷媒は、圧縮機1の吸込口1aに流入し、圧縮機1により再び圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。
一方、自然循環サイクルTS3の側では、第1の熱源側熱交換器4に滞留している冷媒は、大気へ放熱して、凝縮し液化する。密度の大きい液冷媒は、重力の影響を受けて下降していき、第1の膨張弁5を通り、第1の利用側熱交換器6を流れる間に住宅30内の空気から吸熱して蒸発する。このとき、冷媒の密度差による圧力勾配ができるため、蒸発した冷媒は、第1の熱源側熱交換器4に向かって流れていく。
この運転モードNo.11では、住宅30内の空気を、第1の利用側熱交換器6により冷房し、第1の分割熱交換器58aにより冷却除湿し、第2の分割熱交換器58bにより再加熱している。よって、外気温度と住宅30の室内温度以下の場合で、特に、外気温度と室内温度の差が小さい場合であっても、自然循環式サイクルTS3と第1の圧縮式サイクルPC3を併用することにより、適切な冷却除湿と加熱を行うことが可能となり,所望の温湿度環境を得ることができる。よって、自然循環サイクルに比べて除湿能力を高めることができる。
なお、第3の実施の形態例に係る空気調和装置では、運転モードNo.10、No.11において圧縮機1を停止させると、自然循環式サイクルTS3のみを利用した運転を行うことができることは言うまでもない。
[本発明の第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施の形態例に係る空気調和装置について、図15を用いて説明するが、第1の実施の形態例に係る空気調和装置と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。第4の実施の形態例に係る空気調和装置は、第2の熱源側熱交換器7を含む中間温水循環回路(熱源側熱搬送媒体循環回路)MWを形成し、この中間温水循環回路MW内に熱源側の熱搬送媒体として水を循環させる構成となっている点に特徴がある。
次に、本発明の第4の実施の形態例に係る空気調和装置について、図15を用いて説明するが、第1の実施の形態例に係る空気調和装置と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。第4の実施の形態例に係る空気調和装置は、第2の熱源側熱交換器7を含む中間温水循環回路(熱源側熱搬送媒体循環回路)MWを形成し、この中間温水循環回路MW内に熱源側の熱搬送媒体として水を循環させる構成となっている点に特徴がある。
中間温水循環回路MWは、第2の熱源側熱交換器7と蓄熱タンク61とを中間温水配管(熱源側熱搬送媒体用配管)62、63で接続して形成された環状の回路である。そして、図示しない循環ポンプにより、水が中間温水循環回路MW内を強制循環するようになっている。なお、蓄熱タンク61には、蓄熱材が充填されている。
このように構成された第4の実施の形態例に係る空気調和装置では、例えば、上記した運転モードNo.1およびNo.3による運転を行うと、第2の熱源側熱交換器7で冷媒の温熱が外部に放出され、中間温水循環回路MW内を流れる水は、第2の熱源側熱交換器7からその温熱を吸収する。水が吸収した温熱は、蓄熱タンク61によって蓄熱され、中間温水循環回路MW内を循環する水は中間温水となる。このように、第4の実施の形態例によれば、第2の熱源側熱交換器7の排熱を有効利用して中間温水を作ることができる。一般に、室内の冷房は昼間に需要が多いのに対して、給湯は夜間に需要が多いが、第4の実施の形態例に係る空気調和装置によれば、昼間に冷房運転を行った際の第2の熱源側熱交換器7の排熱を利用して蓄熱タンク61に中間温水を蓄熱できるので、夜間に蓄熱タンク61の中間温水を利用して給湯を行うといったことが可能となり、エネルギの有効利用が図られることとなる。なお、蓄熱タンク61に太陽熱集熱器を接続して、再生可能エネルギを利用できるようにしても良いことは言うまでもない。
また、給湯サイクルの蒸発器として第2の熱源側熱交換器7を使用することもできる。具体的には、図15に示すように、給湯用圧縮機71、給湯用凝縮器72、給湯用膨張弁73、第2の熱源側熱交換器7を順次給湯用冷媒配管74a〜74dで接続して環状の給湯サイクルを形成し、給湯用凝縮器72と貯湯タンク75とを給湯用配管76、77で接続して湯を供給するための給湯システムを構築する。給湯サイクルでは、給湯用膨張弁73により減圧、膨張した気液二相状態の給湯用冷媒は、第2の熱源側熱交換器7から吸熱して蒸発し、ガス化する。つまり、給湯サイクルにおいて、第2の熱源側熱交換器7は蒸発器として機能することとなる。なお、この例において、第2の熱源側熱交換器7と熱交換する熱源側の熱搬送媒体は、給湯用冷媒となる。この構成によれば、第2の熱源側熱交換器7を給湯システムと空調システムの両方に利用できるので、コストを低減することができる。なお、給湯用冷媒としては、R134a、HFO1234yf、HFO1234ze、CO2などを使用すれば良い。
以上、説明したように、上記した実施の形態例によれば、自然サイクルに用いる熱交換器を圧縮式サイクルの熱交換器として利用することができるので、熱交換の効率を高めることができる。たま、上記した実施の形態例では、自然循環式サイクルと圧縮式サイクルとを併用できるため、外気温度が室内温度以下の場合で、外気温度と室内温度の差が小さいときでも除湿能力を高めることができる。また、上記した実施の形態例では、給水あるいは給湯の設備に熱交換器の排熱を利用することができるので、エネルギを有効に利用することができる。
1…圧縮機、1a…吸込口、1b…吐出口、2…圧縮式サイクル用四方弁(流路切替弁)、3…サイクル切替用四方弁(サイクル切替手段)、4…第1の熱源側熱交換器、5…第1の膨張弁、6…第1の利用側熱交換器、7…第2の熱源側熱交換器、8…第2の利用側熱交換器、9…第2の膨張弁、10〜20…冷媒配管、30…住宅(被冷却空間)、31…室内熱交換器、32…循環ポンプ、33…冷温水回路用四方弁、35〜40…冷温水配管(利用側熱搬送媒体用配管)、41…第1のバイパス用三方弁(バイパス開閉手段)、42…第2のバイパス用三方弁(バイパス開閉手段)、43…バイパス用冷媒配管(バイパス配管)、51…除湿弁(第3の膨張弁)、52a、52b…連結用冷媒配管、58a…第1の分割熱交換器、58b…第2の分割熱交換器、61…蓄熱タンク、62、63…中間温水配管(熱源側熱搬送媒体用配管)、71…給湯用圧縮機、72…給湯用凝縮器、73…給湯用膨張弁、74a〜74d…給湯用冷媒配管、75…貯湯タンク、76、77…給湯用配管、TS1〜TS3…自然循環式サイクル、PC1、PC3…第1の圧縮式サイクル、PC2、PC4…第2の圧縮式サイクル、CW…冷温水循環回路(利用側熱搬送媒体循環回路)、MW…中間温水循環回路(熱源側熱搬送媒体循環回路)
Claims (6)
- 圧縮機と、熱源側の熱搬送媒体と冷媒とを熱交換させる第1および第2の熱源側熱交換器と、利用側の熱搬送媒体と冷媒とを熱交換させる第1および第2の利用側熱交換器と、冷媒の流路方向を切り替える流路切替弁と、第1および第2の膨張弁とを備えた空気調和装置であって、
前記第1の熱源側熱交換器、前記第1の膨張弁および前記第1の熱源側熱交換器よりも低い位置に設置された前記第1の利用側熱交換器を順次冷媒配管で接続して環状に形成され、冷媒が密度差により自然循環する自然循環式サイクルと、
前記圧縮機の吐出口、前記流路切替弁、前記第2の熱源側熱交換器、前記第2の膨張弁、前記第2の利用側熱交換器、および前記圧縮機の吸込口を順次冷媒配管で接続して環状に形成され、前記圧縮機により冷媒が強制循環する第1の圧縮式サイクルと、
前記圧縮機の吐出口、前記流路切替弁、前記第2の熱源側熱交換器、前記第1の熱源側熱交換器、前記第1の膨張弁、前記第1の利用側熱交換器、前記第2の利用側熱交換器、および前記圧縮機の吸込口を順次冷媒配管で接続して環状に形成され、前記圧縮機により冷媒が強制循環する第2の圧縮式サイクルと
の少なくとも3つの冷凍サイクルを形成可能であり、
前記自然循環式サイクルと前記第1の圧縮式サイクルとが独立して形成される第1の状態と、前記第2の圧縮式サイクルが形成される第2の状態とに冷凍サイクルを切り替えるサイクル切替手段を備えた空気調和装置。 - 請求項1の記載において、
前記第1の利用側熱交換器、前記第2の利用側熱交換器、および被冷却空間に設置された室内熱交換器を利用側熱搬送媒体用配管で順次接続して環状の利用側熱搬送媒体循環回路を形成し、
前記利用側熱搬送媒体循環回路に、前記利用側の熱搬送媒体としての水またはブラインを強制循環させるようにした
ことを特徴とする空気調和装置。 - 請求項1または2の記載において、
前記第2の利用側熱交換器を、第1の分割熱交換器と第2の分割熱交換器とに2分割し、前記第1の分割熱交換器と前記第2の分割熱交換器とを繋ぐ連結用冷媒配管に第3の膨張弁を設けた
ことを特徴とする空気調和装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項の記載において、
前記第2の熱源側熱交換器および蓄熱タンクを熱源側熱搬送媒体用配管で接続して環状の熱源側熱搬送媒体循環回路を形成し、
前記熱源側熱搬送媒体循環回路に、前記熱源側の熱搬送媒体としての水を強制循環させるようにした
ことを特徴とする空気調和装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項の記載において、
給湯用圧縮機、給湯用利用側熱交換器、給湯用膨張弁、および前記第2の熱源側熱交換器を順次給湯用冷媒配管で接続して環状の給湯サイクルを形成し、
前記給湯サイクルに、前記熱源側の熱搬送媒体としての給湯用冷媒を前記給湯用圧縮機により強制循環させるようにした
ことを特徴とする空気調和装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項の記載において、
前記圧縮機の吸込口と吐出口とをバイパスするバイパス配管と、冷媒の流路を、前記圧縮機を経由する流路と前記バイパス配管を経由する流路との何れの流路にするかを切り替えるバイパス開閉手段とを設けた
ことを特徴とする空気調和装置。
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