JP5372981B2 - 情報処理装置及び方法 - Google Patents

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本発明は、位置に基づいて情報を提供する技術に関する。
近年、ウェブ検索エンジンやカーナビゲーション装置など、情報を検索する技術が普及している。この種の技術では、出先など任意の場所で、キーワードや地名を指定して周辺施設など場所に関する情報を得ることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−235144号
ところで、外出先で遭遇した混雑や行列などについて、その目的や背景などの情報を知りたい場合が考えられる。この種の情報を上記のような技術で検索するには、飲食店情報を調べればいいのか、イベント情報なのか交通情報なのかといった情報の類型を特定したり、その情報に関するキーワードを予め特定するといった検索の手間がハードルとなる問題があった。
特に、突発的な出来事や期間限定イベントなど一時的な事柄の情報は、ウェブ上でも情報量が限られ、検索エンジンで検索しても表示順位の関係で発見し難いなど、情報入手が困難であった。
さらに、外出先での情報アクセスは、携帯電話端末装置、スマートフォン、タブレットPCなど、キーボードを持たないモバイル機器を用いることが多く、キーワード入力など検索の手間が負担となり易い問題もあり、その軽減も潜在的に期待されていた。
上記の課題に対し、本発明の目的は、検索の手間を軽減しつつ、イベントなど一時的な事柄も含めて動的に、場所に関する情報を得ることである。
上記の目的をふまえ、本発明の一態様(1)は、情報処理装置であって、識別対象となるユーザ端末から位置を取得する位置取得手段と、取得されたユーザ端末ごとの前記位置を記憶する位置記憶手段と、キーワードの指定を伴う情報検索の要求をユーザ端末から受け付ける要求受付手段と、前記要求の要求元となったユーザ端末である要求元端末の位置から所定範囲内に位置する他のユーザ端末を近隣端末として特定する端末特定手段と、特定された前記近隣端末のユーザから所定のウェブサービスで所定期間内に発信された情報から、前記キーワードに基づく検索を行う検索手段と、前記検索の結果を前記要求元端末へ送信する検索結果送信手段と、を有することを特徴とする。
本発明の他の態様(3)は、上記態様を方法のカテゴリで捉えたもので、情報処理方法であって、識別対象となるユーザ端末から位置を取得する位置取得処理と、取得されたユーザ端末ごとの前記位置を所定の位置記憶手段に記憶させる処理と、キーワードの指定を伴う情報検索の要求をユーザ端末から受け付ける要求受付処理と、前記要求の要求元となったユーザ端末である要求元端末の位置から所定範囲内に位置する他のユーザ端末を近隣端末として特定する端末特定処理と、特定された前記近隣端末のユーザから所定のウェブサービスで所定期間内に発信された情報から、前記キーワードに基づく検索を行う検索処理と、前記検索の結果を前記要求元端末へ送信する検索結果送信処理と、をコンピュータが実行することを特徴とする。
このように上記の態様では、情報の検索者と同じ場所に集まっている人々がウェブサービス上で最近発信した情報から、指定のキーワードで検索した結果を検索者に提供する。これにより、検索者は、キーワードで自分の検索意図を反映させることができると同時に、そのキーワード検索結果は同じ場所にいる人々が最近ウェブ上で話題にした情報に限定される。このため、検索者は、情報の類型やキーワードの組合せを工夫する検索の手間を軽減しつつ、イベントなど一時的な事柄も含めて動的に、かつキーワードで表した意図に沿って、場所に関する情報を得ることができる。
本発明の他の態様(2)は、上記いずれかの態様において、前記キーワードごとに前記情報検索の要求で指定された指定量をカウントしその指定量を、情報検索の要求元端末の前記位置を含む領域に対応させて、所定の指定量記憶手段に記憶させる指定量記録手段を有し、ユーザ端末に対し、そのユーザ端末の位置を含む領域に対応して前記指定量記憶手段に記憶されている指定量が所定以上であるキーワードを通知する頻出ワード通知手段と、を有することを特徴とする。
このように上記の態様では、情報検索要求で多く指定されたキーワードを要求元端末の領域ごとに記憶しておき、同じ領域のユーザ端末に通知することにより、ユーザは自分と同じ場所に居る他人がどのようなキーワードに関心を持っているかを、領域を単位として知ることができる。このため、視野を広げて多くの視点からさらなる情報にアクセスしたり、他人が関心を持つテーマの情報発信をウェブサービスで行うことが容易になる。
なお、以下の各態様は、上記各態様との組み合わせに適する追加の構成であり、そのような組み合わせに基づく相乗効果により、位置に基づく情報の提供をさらに充実させるものである。
追加の一態様(1)は、情報処理装置であって、識別対象となるユーザ端末から位置を取得する位置取得手段と、取得されたユーザ端末ごとの前記位置を記憶する位置記憶手段と、情報の要求をユーザ端末から受け付ける要求受付手段と、前記要求の要求元となったユーザ端末である要求元端末の位置から所定範囲内に位置する他のユーザ端末を近隣端末として特定する端末特定手段と、特定された前記近隣端末のユーザから所定のウェブサービスで所定期間内に発信された情報から、特徴語を抽出する特徴語抽出手段と、抽出された前記特徴語を前記要求元端末へ送信する特徴語送信手段と、を有することを特徴とする。
追加の態様(3)は、上記態様を方法のカテゴリで捉えたもので、情報処理方法であって、識別対象となるユーザ端末から位置を取得する位置取得処理と、取得されたユーザ端末ごとの前記位置を所定の位置記憶手段に記憶させる処理と、情報の要求をユーザ端末から受け付ける要求受付処理と、前記要求の要求元となったユーザ端末である要求元端末の位置から所定範囲内に位置する他のユーザ端末を近隣端末として特定する端末特定処理と、特定された前記近隣端末のユーザから所定のウェブサービスで所定期間内に発信された情報から、特徴語を抽出する特徴語抽出処理と、抽出された前記特徴語を前記要求元端末へ送信する特徴語送信処理と、をコンピュータが実行することを特徴とする。
このように上記の態様では、情報の要求者と同じ場所に集まっている人々がウェブサービス上で最近発信した情報から共通の単語群を抽出して要求者に送信する。これにより、要求者はキーワードや情報の類型を特定する検索の手間無しで、イベントなど一時的な事柄の情報も含めて動的に、場所に関しウェブサービス上で話題になっている情報を得ることができる。
追加の態様(2)は、上記いずれかの態様において、前記特徴語送信手段は、特徴語ごとにその特徴語に関連する情報へのハイパーリンクを付して前記要求元端末へ送信し、前記ハイパーリンクへの選択操作を検出しその数量を、選択操作をした前記要求元端末の前記位置を含む領域に対応させて、所定の選択量記憶手段に記憶させる選択量記録手段と、を有し、前記特徴語抽出手段は、前記情報の要求に対し、要求元端末の位置を含む領域に対応して前記選択量記憶手段に記憶されている選択操作の数量が所定以上である特徴語を優先して抽出することを特徴とする。
このように上記の態様では、抽出された特徴語を関連情報へのハイパーリンク付きで要求元端末に送信してそのクリック量を場所ごとに記録してゆき、多く選ばれる特徴語を同じ場所からの要求について優先して抽出する。これにより、ある場所からの情報要求に対し、同じ場所で他の要求者も多く選んだ特徴語が提供されるので、情報価値が高まる。
なお、上記の各態様とは異なるカテゴリ(装置に対し方法、方法に対しプログラムなど)や、以下に説明するさらに具体的な各態様も本発明に含まれる。異なるカテゴリについては、「手段」を「処理」又は「ステップ」のように適宜読み替えるものとする。また、処理やステップの実行順序は上記のものに限定されず、適宜変更したりまとめて処理するなど、変更可能である。さらに、各処理(ステップ)を実行する「コンピュータ」は共通でもよいし処理ごとに異なってもよい。
本発明によれば、検索の手間を軽減しつつ、イベントなど一時的な事柄も含めて動的に、場所に関する情報を得ることができる。
本発明の実施形態の構成を例示する機能ブロック図。 本発明の実施形態で用いる情報(データ)を例示する図。 本発明の実施形態における処理手順を例示するフローチャート。 本発明の実施形態における、位置に基づく情報提供を示す概念図。 本発明の実施形態において提供される情報の画面表示例。 本発明の実施形態における提供される情報の画面表示例。
次に、本発明の一例として、本発明を実施するための形態(「実施形態」と呼ぶ)について図に沿って説明する。なお、背景技術や課題などで既に述べた内容と共通の前提事項については適宜省略する。
〔1.構成〕
本実施形態は、本発明の情報処理装置を、図1(構成図)のように構成した情報提供サーバ1(以下「サーバ1」又は「サーバ」とも呼ぶ)として実現した例で、サーバ1は、群衆知識活用装置、群衆知識検索装置と呼ぶことができる。ここで、サーバ1は、コンピュータの構成として少なくとも、CPUなどの演算制御部6と、主メモリや補助記憶装置等の記憶装置7と、通信ネットワークN(例えば、インターネット、携帯電話網、PHS網、LANなど)との通信手段8(無線LANアダプタ、携帯電話網やPHS網との通信回路、通信ゲートウェイ装置など)と、を有する。
また、ユーザが用いるユーザ端末Mは、ウェブブラウザや電子メールクライアントの機能を持つスマートフォンや携帯電話端末、小型軽量(モバイル)タイプのPC(パーソナルコンピュータ)などの情報機器である。これらユーザ端末Mは、上記のようなコンピュータの構成に加え、液晶などの表示器やタッチパネルなどの入力装置を有し(図示省略)、図1では少数を示すが実際には多数のユーザがそれぞれ一又は二以上用いるので、多数存在する。
サーバ1では、記憶装置7に記憶(インストール)した所定のコンピュータ・プログラムが演算制御部6を制御することで、図1に示す各手段などの要素(10,20など)を実現する。それら各要素のうち、情報の記憶手段は、記憶装置7において各種のデータベース(「DB」とも表す)やファイル、配列等の変数、各種スタックやレジスタ、システム設定値など任意の形式で実現できる。
このような記憶手段のうち、位置記憶手段15は、識別対象となるユーザ端末Mの位置を、例えば緯度経度の数値データなどとして記憶する手段である(例えば図2(1))。ここで、識別対象となるユーザ端末Mは、サーバ1による情報提供サービスのユーザ(例えば登録会員など)の使用しているユーザ端末Mであり、各ユーザは、時により情報の提供側と要求側のいずれにもなり得る。また、発信情報記憶手段38は、ユーザから所定のウェブサービスで最近(例えば48時間以内、一週間以内など所定期間内の意であり、以下同じ)発信された情報(以下「発信データ」とも呼ぶこととする)を記憶する手段である(例えば図2(2))。
発信データは、ブログやミニブログなどのウェブサービスを提供するサーバをサーバ1が兼ねる場合は、ユーザが情報を発信した時点で発信情報記憶手段38に格納できるが、それ以外の場合は、例えばクロール等収集手段35がブログサーバ2などに定期的にアクセス(クロール)するなどして発信情報記憶手段38に記憶させる。
また、記憶手段以外の各手段は、以下のような情報処理の機能・作用を実現・実行する処理手段であるが、これらは説明のために整理した機能単位であり、実際のハードウェア要素やソフトウェアモジュールとの一致は問わない。
〔2.作用効果〕
上記のように構成した本実施形態において、サーバ1が実行する処理手順を図3のフローチャートに示す。
〔2−1.端末位置の取得と記憶〕
すなわち、位置取得手段10が、識別対象となるユーザ端末Mから随時、位置を取得し(ステップS11)、取得されたユーザ端末ごとの位置を位置記憶手段15に記憶させ(ステップS12)、これら位置を情報提供に活用する(ステップS13以降)。例えば、図4の例における端末A1,B2…のように、各端末の位置を緯度経度の情報として記憶させてゆく(図2(1))。
これら端末の位置は、GPS機能や、携帯電話基地局もしくは無線LAN基地局の位置情報などから取得できる。その取得のタイミングは、定周期でもよいし、ユーザが端末位置情報の送信に同意してウェブアクセスを行った場合など不定期に取得して位置の情報を更新してもよい。そして、取得した位置を活用した情報提供には、場所に基づく特徴語の抽出と、場所に基づくキーワード検索と、の二種があり、順次説明する。
〔2−2.場所に基づく特徴語の抽出〕
まず、場所に基づく特徴語の抽出は、要求受付手段20が、所定の情報の要求(例えば、特定のURLへのページリクエストなど)をユーザ端末Mから受け付けた場合(ステップS13:「情報の要求」)に行う。この場合、端末特定手段30が、この要求の要求元となったユーザ端末(「要求元端末」と呼ぶ)の位置(以下「基準位置」と呼ぶこととする)を基に、位置記憶手段15に記憶されている各ユーザ端末Mの位置と比較することにより、基準位置から所定範囲内に位置する他のユーザ端末を近隣端末として特定する(ステップS14)。
この近隣端末の特定は、位置記憶手段15に記憶されている各端末の位置の情報(例えば図2(1))を用いて行う。近隣端末の条件となる「要求元端末の位置(基準位置)から所定範囲内」の具体的基準は自由であるが、一例として、基準位置と同じ行政区画(区や市、丁目など)内、基準位置から所定の半径内のほか、地図データ上のメッシュで区切られた同じ区画内、「○○駅地区」「△△臨海エリア」など任意の幾何学形状でシステム上あらかじめ設定された地域内、などが挙げられる。例えば、図4の例において、要求元端末C3と同じ行政区画「○○町×丁目」に位置する端末A1とB2が近隣端末として特定される。
また、これら「所定範囲」は周囲に存在する端末の量などに応じて動的に変動してもよく、例えば、近隣端末が所定範囲の数(例えば3つ、10個、100個など)になるまで、基準位置を含む領域の隣接領域や、上位の行政区画や上位のメッシュなどに所定範囲を動的に拡大したり縮小するようにすれば、周囲の端末密度にかかわらず、一定量の端末から発信された情報を抽出の対象とすることができる。また、現在に限らず、過去所定期間内にその所定範囲内に位置していたユーザ端末を近隣端末として抽出すれば、抽出できる情報の範囲が拡大できる。
そして、特徴語抽出手段40は、図4において概念的に示すように、特定された近隣端末(例えばA1とB2)のユーザから所定のウェブサービスで最近発信された情報(例えば図2(2))から、特徴語(単語、フレーズ等)を抽出し(ステップS15)、特徴語送信手段50が、抽出された特徴語を、ウェブページなどの形で要求元端末(例えばC3)へ送信する(ステップS16)。
ここで、ウェブサービスで発信された情報(発信データ)としては、ブログ(ウェブログ)の記事やコメント、トラックバックの内容、プロフィールやリンクなどの更新、ミニブログの発言(いわゆる「つぶやき」)内容、ウェブサーバを用いたいわゆるオンラインブックマークの登録内容、ユーザが参加しているゲームでの発生事象などの他、具体的には自由であり、バイタリティ情報などとも呼ばれる。また、単語やフレーズといった特徴語の抽出は、tf−idfなどの言語処理技術を用いて行うことができる。
図5は、このように抽出され送信された特徴語を要求元端末で表示している画面を例示するもので、下線を伴う特徴語(「スケートリンク」「アイスクリーム」など)を操作するとハイパーリンクにより、その特徴語が抽出された基となった(典型的にはその特徴語を含む)ブログ記事やミニブログのつぶやきなどへのリンク集画面(図示省略)に遷移する。なお、図5のように複数の特徴語それぞれにハイパーリンクを設定した一覧画面や、前記のようなリンク集画面を経由することは必須ではなく、要求元端末へ特徴語を送信する一態様として、ハイパーリンク無しや単一の特徴語を送信したり、特徴語抽出の基礎となった記事やつぶやき等の画面へ直接遷移させるなどしてもよい。
このように本実施形態では、情報の要求者と同じ場所に集まっている人々がウェブサービス上で最近発信した情報(例えば図2(2))から共通の単語群を抽出して要求者に送信する(例えばステップS16、図5)。これにより、要求者はキーワードや情報の類型を特定する検索の手間無しで、イベントなど一時的な事柄の情報も含めて動的に、場所に関しウェブサービス上で話題になっている情報を得ることができる。
〔2−3.選択量による特徴語の抽出〕
上記ではハイパーリンクは必須でない旨述べたが、送信した特徴語ごとに要求元端末で選択された量を把握し、以降の特徴語の抽出へ反映させることもでき、この場合はハイパーリンクは有用となる。すなわち、この場合、特徴語送信手段50は、特徴語を送信する際(ステップS16)、図5に例示したように、特徴語ごとにその特徴語に関連する情報へのハイパーリンクを付して要求元端末へ送信する。
そして、選択量記録手段52は、前記ハイパーリンクへの選択操作を検出し(ステップS17:「YES」)、その数量(クリック回数や、CTRなどのクリック率などに代表されるクリック量であり、以下「選択量」とも呼ぶこととする)を、選択操作をした要求元端末の位置を含む領域に対応させて、所定の選択量記憶手段55に記憶させる(ステップS18)。どの特徴語のハイパーリンクが選択操作(いわゆるクリック)されたかの判断には、特徴語ごとのハイパーリンクの遷移先URLに特徴語を識別する情報を予め埋め込んでおいたり、リダイレクトサーバなどを用いる。また、「選択操作をした要求元端末の位置を含む領域」についても、既に述べた「要求元端末の位置(基準位置)から所定範囲内」と同様に、具体的基準については自由に定めてよい。
そして、特徴語抽出手段40は、前記情報の要求(ステップS13:「情報の要求」)に対し特徴語を抽出する際(ステップS15)、要求元端末の位置を含む領域に対応して選択量記憶手段55に記憶されている選択量が所定以上である特徴語を優先して抽出する。ここで「優先して」とは、その特徴語を必ず抽出することに限らず、tf−idfや、トラックバックもしくはレスポンスの多さなどに基いて判断する特徴語の価値ランキングといった優先順位に、選択量の多さを有利に影響させたうえ上位のいくつかを抽出するなど、あらゆる優先扱いの態様を含む。
このように本実施形態では、抽出された特徴語を関連情報へのハイパーリンク付きで要求元端末に送信して(例えばステップS16、図5)そのクリック量を場所ごとに記録してゆき(ステップS18)、多く選ばれる特徴語を同じ場所からの要求について優先して抽出する(ステップS15)。これにより、ある場所からの情報要求に対し、同じ場所で他の要求者も多く選んだ特徴語が提供されるので、情報価値が高まる。
〔2−4.場所に基づくキーワード検索〕
次に、場所に基づくキーワード検索は、要求受付手段20が、キーワードの指定を伴う情報検索の要求(「検索要求」とも呼ぶこととする)をユーザ端末から受け付けた場合に行う(ステップS13:「検索要求」)。このようなキーワードの指定を伴う検索要求は、一般に、要求元端末のウェブブラウザを用い、いわゆるウェブ検索エンジンに準じた所定のウェブページにおいて、入力欄に所望のキーワードを入力して「検索」などのボタン画像を選択操作するなどにより、ウェブサーバへ送られる。但し具体的な態様はAPIの利用など自由である。
上記のような検索要求があると(ステップS13:「検索要求」)、端末特定手段30が、この検索要求の要求元となったユーザ端末である要求元端末の位置から所定範囲内に位置する他のユーザ端末を近隣端末として特定する(ステップS24。ステップS14と同様)。そして、検索手段60が、特定された近隣端末のユーザから前記ウェブサービスで所定期間内に発信された情報である発信データから、指定されたキーワードに基づく検索を行い(ステップS25)、この検索の結果を検索結果送信手段70が要求元端末へ送信する(ステップS26)。
例えば、図6の画面表示例では、要求元端末に近い近隣端末のユーザから最近発信されたブログ記事、ミニブログのつぶやきなどの発信データのうち、指定されたキーワード「風船」に関する情報へのハイパーリンク(下線部)とその抜粋が含まれている。すなわち、ユーザがある複合商業施設で「ここで風船を持っている人が多いのは何だろう?」などと興味を持ったときに「風船」とキーワードを指定してサーバ1に検索要求を行うことで、その場所の近くにいる人が発信した情報に絞り込んだ検索結果を得られるので、その背景に関する情報(例えば新車展示会での配布)を得られる確率が改善する。
このように本実施形態では、情報の検索者と同じ場所に集まっている人々がウェブサービス上で最近発信した情報から(例えば図2(2))、指定のキーワードで検索した結果を検索者に提供する(ステップS26、図6)。これにより、検索者は、キーワードで自分の検索意図を反映させることができると同時に、そのキーワード検索結果は同じ場所にいる人々が最近ウェブ上で話題にした情報に限定される。このため、検索者は、情報の類型やキーワードの組合せを工夫する検索の手間を軽減しつつ、イベントなど一時的な事柄も含めて動的に、かつキーワードで表した意図に沿って、場所に関する情報を得ることができる。
〔2−5.指定量に基づく頻出ワードの通知〕
上記のように多く指定されたキーワード(例えば「風船」)をユーザ端末に通知することもでき、本実施形態はこれを含む例である。この場合、指定量記録手段72が、キーワードごとに情報検索の要求で指定された指定量をカウントしその指定量を、情報検索の要求元端末の位置を含む領域に対応させて、所定の指定量記憶手段75に記憶させる(ステップS27)。ここで、「指定量」は、前記「選択量」と整理のため用語を使い分けたもので、両者の内容(割合か回数かなど)は同じでも異なってもよいが、「指定量」の典型例としては、そのキーワードが情報検索で指定された回数が考えられる。
また、指定量を記憶させる際に対応させる、要求元端末の「位置を含む領域」の具体的基準については、近隣端末の条件となる(要求元端末の位置から)「所定範囲内」について既に説明したのと同様、具体的基準は自由であり、「所定範囲内」と同じでも異なってもよい。すなわち、要求元端末の位置(基準位置)と同じ行政区画(区や市、丁目など)、基準位置から所定の半径内のほか、地図データ上のメッシュで区切られた同じ区画、「○○駅地区」「△△臨海エリア」など任意の幾何学形状でシステム上あらかじめ設定された地域などが挙げられ、例えば基準位置を含む領域の隣接領域までを同一領域に含めて扱うなど具体的な基準については自由である。
そして、特定のURLの閲覧など所定の通知要求に応じて(ステップS28)、頻出ワード通知手段80が、ユーザ端末に対し、そのユーザ端末の位置を含む領域に対応して指定量記憶手段75に記憶されている指定量が所定以上であるキーワードを頻出ワードとして、画面上の一覧や通知メールなどの形で通知する。例えば、図4の例では、行政区画「○○町×丁目」に対応させて、その行政区画内の要求元端末から各キーワードが指定された指定量を記憶させ、多いものから所定数の上位(「風船」が多ければ「風船」)を頻出ワードとして通知する。
このように、情報検索要求で多く指定されたキーワードを要求元端末の領域ごとに記憶しておき(ステップS27)、同じ領域のユーザ端末に通知することにより(ステップS29)、ユーザは自分と同じ場所に居る他人がどのようなキーワードに関心を持っているかを、領域を単位として知ることができる。このため、視野を広げて多くの視点からさらなる情報にアクセスしたり、他人が関心を持つテーマの情報発信をウェブサービスで行うことが容易になる。
〔3.他の実施形態〕
なお、上記実施形態は例示に過ぎず、本発明は、以下に例示するものやそれ以外の他の実施態様も含むものである。例えば、各構成図、データの図、フローチャートなどは例示に過ぎず、各要素の有無、その配置や処理実行などの順序、具体的内容などは適宜変更可能である。一例として、上記実施形態では、ユーザ端末Mのウェブブラウザからアクセスする所定のウェブページを更新する形で特徴語(例えば図5)や検索結果(例えば図6)の提供を受ける例を説明したがウェブブラウザは必ずしも必須ではない。
すなわち、特徴語や検索結果を、電子メールやメッセンジャーサービスなどで伝達することもできる。また、スマートフォンなどのユーザ端末Mにインストールした専用のアプリケーション・プログラムで、以上のようなサーバ1の機能にアクセスするようにすれば、各種の標準に拘束されたウェブブラウザよりも多様なユーザインタフェースが採用でき、また、コンテンツの無断転用防止、広告配信や有料配信などビジネスモデルの実効性確保なども容易になる。
また、個々の手段を別個独立の装置やシステムで実現する構成も一般的であるし、装置の機能によっては、外部のプラットフォーム等をAPI(アプリケーション・プログラム・インタフェース)やネットワークコンピューティング(いわゆるクラウドなど)で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。さらに、本発明に関する手段などの各要素は、コンピュータの演算制御部に限らず物理的な電子回路など他の情報処理機構で実現してもよい。
1 情報提供サーバ
2 ブログサーバ
6 演算制御部
7 記憶装置
8 通信手段
10 位置取得手段
15 位置記憶手段
20 要求受付手段
30 端末特定手段
35 クロール等収集手段
38 発信情報記憶手段
40 特徴語抽出手段
50 特徴語送信手段
52 選択量記録手段
55 選択量記憶手段
60 検索手段
70 検索結果送信手段
72 指定量記録手段
75 指定量記憶手段
80 頻出ワード通知手段
M ユーザ端末
N 通信ネットワーク

Claims (3)

  1. 識別対象となるユーザ端末から位置を取得する位置取得手段と、
    取得されたユーザ端末ごとの前記位置を記憶する位置記憶手段と、
    キーワードの指定を伴う情報検索の要求をユーザ端末から受け付ける要求受付手段と、
    前記要求の要求元となったユーザ端末である要求元端末の位置から所定範囲内に位置する他のユーザ端末を近隣端末として特定する端末特定手段と、
    特定された前記近隣端末のユーザから所定のウェブサービスで所定期間内に発信された情報のなかから、前記キーワードを単語として含む情報の検索を行う検索手段と、
    前記検索の結果を前記要求元端末へ送信する検索結果送信手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記キーワードごとに前記情報検索の要求で指定された指定量をカウントしその指定量を、情報検索の要求元端末の前記位置を含む領域に対応させて、所定の指定量記憶手段に記憶させる指定量記録手段を有し、
    ユーザ端末に対し、そのユーザ端末の位置を含む領域に対応して前記指定量記憶手段に記憶されている指定量が所定以上であるキーワードを通知する頻出ワード通知手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 識別対象となるユーザ端末から位置を取得する位置取得処理と、
    取得されたユーザ端末ごとの前記位置を所定の位置記憶手段に記憶させる処理と、
    キーワードの指定を伴う情報検索の要求をユーザ端末から受け付ける要求受付処理と、
    前記要求の要求元となったユーザ端末である要求元端末の位置から所定範囲内に位置する他のユーザ端末を近隣端末として特定する端末特定処理と、
    特定された前記近隣端末のユーザから所定のウェブサービスで所定期間内に発信された情報のなかから、前記キーワードを単語として含む情報の検索を行う検索処理と、
    前記検索の結果を前記要求元端末へ送信する検索結果送信処理と、
    をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
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