JP5372715B2 - 乳酸菌包含マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents

乳酸菌包含マイクロカプセルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、腸内有用細菌の安定化法などに関し、さらに詳しくは、腸内有用細菌を含有するカプセル、及びそれを含む食品、さらにはその製造方法などに関する。
腸内有用細菌には、ビフィズス菌、乳酸菌などがあるが、これらには代謝物として酢酸や乳酸などを産出して腸内のpHを下げ、その結果として腸内有害菌を抑制し、腸の運動を活発にする作用や、あるいはビタミンB群を産生する作用がある。このため、腸内有用細菌は食品分野や医薬品分野で広く利用されている。
このような腸内有用細菌の機能を利用する目的で、食品として乳飲料やヨーグルトに上記のような腸内有用細菌を含有させ、摂取することで腸内有用細菌を取り込むということがなされているが、腸内有用細菌は非常に酸に弱く、人体の胃を通過する際に、胃酸によってほぼ死滅してしまうため、腸内有用細菌の機能を十分に利用しているとは言いがたい。
そのため、腸内有用細菌を酸などの外環境から保護し、生きたまま腸まで到達させる方法の開発が検討されてきた。例えば、特許文献1には、生菌体を含有する水相と、親油性乳化剤を添加した油脂とを混合して生菌体を包含するW/O型エマルジョンを生成し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を添加した水相(外水相)に均一に混合してW/O/W型エマルジョンにすることを特徴とする生菌体の安定化方法が記載され、特許文献2には、生菌体を含有する水相と、親油性乳化剤を添加した油脂とを混合して生菌体を包含するW/O型エマルジョンを生成し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、多価金属塩溶液に均一に分散し、分散液と被膜形成溶液とを接触反応させて、ゲル状被膜を形成させることを特徴とする生菌体カプセルの製造方法が記載されている。また、特許文献3には、腸内有用細菌を含む芯物質としての粉状体と、該芯物質の全周囲表面を被覆する被覆剤としての融点40℃以上の脂質粉状体とを含む腸内有用細菌製剤であって、前記芯物質に前記被覆剤を接触・衝突させて芯物質を被覆してなる高安定性腸内有用細菌製剤が記載されている。また、特許文献4には、腸内有効物質又は熱感受性物質の粉末体を体温を超える融点を有する硬化油脂に分散させ、これをカプセル化した腸溶性カプセルが記載されている。さらに、特許文献5には、腸内有用細菌を内容物とし、該内容物が耐酸性および耐水性を有する可食性物質からなる内皮膜と、該内皮膜の外側に形成された腸溶性の外皮膜で被覆された平均直径4mm以下の三層構造カプセルが、pH4.0〜4.3に調整されたヨーグルト内に配合された、カプセル化された腸内有用細菌を含有するヨーグルトが記載されている。
特開昭62-220186号公報 特開平1-228456号公報 特開平2-142735(特公平6-49654号公報) 特開平4-82827号公報 特開平8-242763号公報
しかしながら本発明者らの検討によると、これまでの技術は、生体内、特に非常にpHの低い胃内環境において腸内有用細菌を保護するためには充分でないか、あるいは保護するためのカプセルのサイズが比較的大きいために、摂取する際にざらつき(粒子感覚)があるという不利益があった。
生きた腸内有用細菌を小腸まで届けるための、腸内有用細菌包含カプセルに求められる品質としては、(1)ヒト空腹時の酸性環境(pH1.2±0.1、日本薬局方第1試験による)の胃の中でも安定であること、(耐酸性)、(2)体温で(約40℃)では融解しないこと、(3)小腸で内容物を放出可能なこと(例えば、リパーゼにより分解されること)である。また、カプセルを食品として摂取する際には、飲用時のテクスチャーも重要である。したがって粒子径がマイクロオーダーであるカプセルが求められる。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、40〜50℃で液状化可能な油脂を基材とするカプセルを、溶融分散冷却法により調製することにより、所望のカプセルが得られることを見いだし、本発明を完成した。
本発明は、以下を提供する:
1) 腸内有用細菌を含有する水相、及び
食品として許容可能な乳化剤を含有し、食品として許容可能な油脂であって、40〜50℃で液状化可能なものを基材とする油相
を油脂の液状化温度以上の温度で混合して、W/O型エマルジョンを形成させ;そして
形成したエマルジョンを、油脂とは非相溶性である液にカプセル形成上有効な条件で混合して腸内有用細菌を包含するカプセルを形成させる
工程を含む、腸内有用細菌包含カプセルの製造方法。
2) 腸内有用細菌が、栄養細胞状態にある、1)記載の製造方法。
3) 油相が、基材油脂に対して1.0〜10.0重量%(好ましくは4.0〜8.0重量%、より好ましくは5.0〜7.0重量%)の25℃で液状である油脂を含有する、1)又は2)に記載の製造方法。
4) 乳化剤が、被膜に対して3〜45重量%(好ましくは4〜40重量%、より好ましくは5〜35重量%、さらに好ましくは11〜17重量%)で含有される、1)〜3)のいずれか1に記載の製造方法。
5) カプセル形成上有効な条件で混合することが、エマルジョンを30℃以下(好ましくは25℃以下、より好ましくは10℃以下)の非相溶性の液に、添加しながら混合することである、1)〜4)のいずれか1に記載の製造方法。
6) 栄養細胞状態にある腸内有用細菌を含有する水相を包含し、食品として許容可能な乳化剤を含有し、食品として許容可能な油脂であって、40〜50℃で液状化可能なものを基材とする被膜からなる、平均直径50〜500μmであるマイクロカプセル。
7) 6)に記載のマイクロカプセルを含む、食品又は飲料。
本発明の製造方法により、腸内有用細菌を包含する腸溶性カプセルが得られる。
本発明の製造方法により、マイクロオーダーサイズの腸溶性カプセルが得られる。
本発明のカプセルは、耐酸性に優れているので、生きた腸内有用細菌を包含させ、胃酸で菌の生存率が著しく損なわれることなく、小腸へ到達させることができる。
本発明のカプセルは、マイクロオーダーサイズであるので、経口摂取した場合のテクスチャーに優れる。
図1は、カプセル形成工程における温度(非相溶性液の温度)の、カプセル粒径への影響を示した写真である。 図2-1は、被膜におけるレシチン濃度と固体状油脂に対するレシチン濃度がカプセルの耐酸性に与える影響を表したグラフである。グラフ中の点線は、傾向を表したものである。 図2-2は、被膜におけるレシチン濃度と固体状油脂に対するレシチン濃度の、カプセル粒径への影響を示した写真である。 図3は、乳酸菌を包含したカプセルと乳酸菌を包含するエマルジョンとの耐酸性を比較したグラフである。
発明を実施するための態様
本発明により、腸内有用細菌を含有する水相を包含し、食品として許容可能な油脂であって、40〜50℃で液状化可能なものを基材とし、食品として許容可能な乳化剤を含有する被膜からなる、平均直径50〜500μmであるマイクロカプセルが得られる。
[カプセルの構成]
(腸内有用細菌)
本発明においては、カプセル内に腸内有用細菌を含む水相が包含される。
本発明で「腸内有用細菌」というときは、哺乳動物の腸内で生育可能な細菌を有用菌(善玉菌)、有害菌(悪玉菌)及び日和見(ひよりみ)菌に分類したときに、有用菌であると認められるものをいう。これにはLactobacillus属の細菌(乳酸桿菌ということもある。)、及びBifidobacterium属細菌が含まれる。Lactobacillus属の細菌には、L. casei、L. delbrueckii、L. acidophilus、L. fructivorans、L. hilgardii、L. paracasei、L. rhamnosus、L. plantarumが含まれる。Bifidobacterium属細菌には、B. bifidum及びB. adolescentisが含まれる。
本発明においては、腸内有用細菌は、代謝可能な栄養細胞である状態であることが好ましい。本発明においては、代謝可能な栄養細胞である状態を「生菌」ということがある。生菌は、乾燥菌体と比較して、温度の影響を受けやすく、また汚染されやすいためにハンドリングが難しい。また、生菌は、水分を含むため、乾燥菌体とは異なり、自由に成形することができないためにその剤形が限定されることから、生菌を用いて適切な粒子径のカプセルを調製することは通常困難である。
本発明においては、包含物及び被膜を含むカプセル1gあたり、〜1×1011cells/gの生菌を包含することができる。なお、本明細書において、腸内有用細菌に関し、菌数をいうときは、特に記載した場合を除き、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(昭和二十六年十二月二十七日厚生省令第五十二号、平成一九年一〇月三〇日厚生労働省令第一三二号に拠る改正)の別表二;乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準、(七);乳等の成分規格の試験法、(3);発酵乳及び乳酸菌飲料、3;乳酸菌数の測定法、又はそれに準じた方法で測定したものをいう。準じた方法とは、本質的でない改変を行った方法を指し、例えばこの省令規定の方法においては乳酸菌数は混釈法(ペトリー皿に試料と融解した培地を流しいれ混和した後、培地を冷却凝固させ、培養する方法。)によりカウントするが、混釈法を、それより手順が煩雑となるがコロニー数をカウントしやすい塗沫法(予めペトリ皿内で固化させておいた培地上に試料を添加し、試料を万遍なく塗り広げた後、培養する方法。)で代替したような方法を指す。より詳細な手順・条件は、本明細書の実施例に記載を参照することができる。
(水相の基材)
本発明においては、水相の基材として、水を用いることができる。腸内有用細菌を、場合によっては生きたまま維持するのに適した水性溶媒であれば、特に限定はなく、種々の水性溶媒を用いることができる。食品加工に通常使用される水、又は不純物が一切含まれていない純水を使用することもでき、必要に応じて、塩類等を添加し、pH緩衝能を持たせてもよい。
(油相の基材、油脂)
本発明においては、カプセルの基材として用いることのできる油脂は、食品として許容可能な油脂であって、体温では液状化しないが腸内有用細菌に著しい障害を与えるほどには高くない温度で液状化することのできる油脂である。カプセル被膜を成形している油脂が液状化すると、通常、カプセルの包含物が放出されてしまうので、腸内有用細菌を保護するとの観点からは、胃でカプセル被膜が液状化しないように、用いる油脂は、液状化温度が体温より高いものである。また、溶融分散冷却法により、生菌を含むカプセル成形を行うとの観点からは、用いる油脂は、液状化温度が腸内有用細菌に著しい障害を与えるほどには高くないものである。本発明においては、このような体温では液状化しない油脂を、「固体状油脂」と称することがある。
本発明において「液状化」とは、特別な場合を除き、固体の油脂が、カプセルを成形するための油相を形成可能な程度にまで軟化又は融解することをいう。また、本発明で「液状化温度」というときは、特別な場合を除き、固体の油脂が、カプセルを成形するための油相を形成可能な程度にまで軟化又は融解する温度のことをいう。液状化温度は、通常、油脂の融点付近である。
体温より高く、かつ腸内有用細菌に著しい障害を与えるほどには高くない温度は、用いる腸内有用細菌にも拠るが、通常、40〜50℃、より好ましくは40.5〜47℃である。本発明においては、液状化温度がこのような範囲にある固体状油脂をカプセルの基材として用いることが好ましい。
固体状油脂の具体例としては、トリラウリン(グリセロールトリラウレート)、トリミリスチン(グリセロールトリミリステート)、トリパルミチン(グリセロールトリパルミテート)、トリステアリン(グリセロールトリステアレート)、牛脂硬化油、豚脂硬化油、水素添加魚油、菜種硬化油、大豆硬化油、パーム硬化油などを例示できる。特に好ましい固体上油脂の例として、トリラウリンを例示できる。
カプセル基材として用いることのできる油脂は、複数の油脂の混合物であってもよい。
カプセル基材として用いることのできる油脂は、液状化温度以上で液状化され、腸内有用細菌を含む水相と混合される油相となる。
油相は、液体状油脂を含んでもよい。本発明で「液体状油脂」というときは、特別な場合を除き、常温(25℃)で液体状である油脂をいう。本発明に用いることのできる液体状油脂の具体例としては、コーン油、ヒマワリ油、ウォールナッツオイル(クルミオイル)、オリーブ油、キャスターオイル(ひまし油)、アーモンドオイル、サフラワー油(ベニバナ油)、アプリコットカーネルオイル、アボガドオイル、月見草オイル、小麦胚芽油、ククイナッツオイル、グレープシードオイル、ココアバター、ココナッツオイル、大豆油、菜種油、落花生油、米油、胡麻油、パーム核油、パームオイル、ホホバオイル、マカダミアナッツオイル、シアバター、マンゴーバター、コクムバター、鯨油、イワシ油、イカ油を例示できる。
本発明においては、液体状油脂は、油相基材の液状化温度を通常の乳酸菌に障害のない40℃より低くすることを主たる目的として使用されているのではない。実際には、液体状油脂は、基材の液状化温度を下げるが、本発明においては、エマルジョン形成が比較的低い温度(例えば基材として使用される固体状油脂の液状化温度付近)で行われるために、油相に生じるかもしれない穴や凹部を埋め、水相を充分に包含することが可能なように機能していると考えられる。一方で、液体状油脂は、油相に添加される下記の乳化剤を、予め溶解しておくためにも用いうる。
液体状油脂は、基材油脂に対して1.0〜10.0重量%、好ましくは4.0〜9.0重量%、より好ましくは5.0〜8.0重量%使用することができる。
(乳化剤)
本発明で「乳化剤」というときは、水と油等異なる性質の2つの物質が接する境界面(=界面)に吸着又は配列し、界面の性質を著しく変える働きを持つ物質をいう。本発明においては、食品上許容されるものであれば、このような作用を有する種々の物質を乳化剤として用いうる。
本発明においては、特に記載した場合を除き、乳化剤は油相に添加されるので、親油性である。本発明に用いることのできる親油性乳化剤は、例えばHLB(Hydrophile-lipophile Balance)として8.0以下のものである。本発明に用いることのできる乳化剤の好ましいHLBの範囲として、3.0〜8.0を例示でき、さらに好ましくは3.0〜6.0を例示できる。なお、本発明において、HLB値を示すときは、特に記載した場合を除いて次のように求めることができる。
HLBの算出方法としては、実験的に求める手法もあるが、非イオン性界面活性剤については、後述の(1)〜(4)に示す、いずれかの計算式から求めるのが一般的である。ただしHLBの算出方法は、公知の方法であれば特に限定されるものではなく、目的とする界面活性剤の化学構造や性質に応じ、適切な方法を選択すれば良い。
(1)Atlas式:界面活性剤が多価アルコールと脂肪酸エステルの場合
HLB=20×{1−(S/A)}
ここで、S:エステルのけん化価、A:脂肪酸の酸価である。なお、けん化価および酸価は、各々一般的な油脂分析方法により求めれば良く、例えば、「油脂化学便覧」(丸善株式会社 日本油化学協会編)などを参考とすることができる。
ただし明瞭なけん化価が求めにくい場合は、「HLB=(E+P)/5」の式から求めても良い。また、親水基としてポリオキシエチレン基のみを含む場合は、「HLB=E/5」の式で求めることができる。
ここで、E:オキシエチレン基の質量分率、P:多価アルコールの質量分率である。
(2)Griffin式:親水基を「ポリオキシエチレン基」、「多価アルコール」に限定した場合
HLB=20×(Mw/M)
ここで、Mw:親水基の式量の総和、M:界面活性剤の分子量である。
(3)Davies式
HLB=7+Σ(親水基の基数)+Σ(親油基の基数)
ここで用いる「親水基の基数」および「親油基の基数」は、公知のものを用いれば良く、例えば、「新版界面活性剤ハンドブック」、235頁、「表5−1−3 HLB基数」(工学図書株式会社、編者:吉田時行他、平成8年5月1日 第3版)などを参考とすることができる。
(4)川上式
HLB=7+11.7log(Mw/M0)
ここで、Mw:親水基の式量の総和、M0:親油基の式量の総和である。
また、上述の計算式とは別に、相転移温度(以下、PITと言う)から、HLBを求めることも可能である。
(5)相転移温度法(PIT法):ポリオキシエチレン系の非イオン性界面活性剤に適した方法
あらかじめHLB値が既知の界面活性剤の水溶液と、油を使用してPITを測定し、PITとHLB値の相関関係を求めておく。次に、目的の界面活性剤についてPITを測定し、先の相関関係からその界面活性剤のHLB値を算出する。
食品用途として使用されるものの大部分は、非イオン性界面活性剤であるが、イオン性界面活性剤のHLBを求める必要がある場合は、「有機概念図法」や「経験的な実測値法」から算出すればよい。その方法は、例えば「有機概念図」(三共出版株式会社 甲田善生著)や「シュガーエステル物語」(第一工業製薬株式会社編)を参考にすることができる。
また、本発明において用いることのできる好ましい乳化剤の例として、レシチン、モノアシルグリセロール及び/又はジアシルグリセロールを例示できる。レシチンは、HLB値が比較的低く、大豆等の天然物から製造可能であるとの観点からも、特に好ましい。本発明において、乳化剤としてレシチンを用いる場合、レシチンは、被膜(カプセル剤において包含物を含まない壁部分。)において7〜22重量%、より好ましくは9〜20重量%、さらに好ましくは11〜17重量%用いることができる。またレシチンは、固体状油脂に対して8〜31重量%、より好ましくは10〜25重量%、さらに好ましくは13〜22重量%用いることができる。
本発明において、乳化剤としてモノアシルグリセロール又はジアシルグリセロールを用いる場合、モノアシルグリセロール又はジアシルグリセロールを構成する脂肪酸の好ましい例として、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸を例示でき、特に好ましいものとして、パルミチン酸を例示できる。
本発明において、乳化剤としてレシチン以外のものを用いる場合、当業者であれば、用いる乳化剤のHLB値等に基づき、レシチンの場合を参考に必要な量を決定することができるが、乳化剤は、通常、被膜(カプセル剤において包含物を含まない壁部分。)に対して3〜45重量%、好ましくは4〜40重量%、より好ましくは5〜35重量%、さらに好ましくは11〜17重量%用いることができる。また乳化剤は、通常、固体状油脂に対して4〜62重量%、より好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは6〜44重量%用いることができる。
本発明には、1種又は複数種の乳化剤を用いることができる。
(非相溶性液)
本発明においては、上述した水相と油相とから形成されたW/O型エマルジョンは、カプセルを形成させるために、油相基材とは非相溶性である液に混合される。非相溶性とは、互いに溶け合わないことを意味する。本発明に用いることのできる非相溶性の液は、食品製造上用いることが許容される液であることが好ましく、このような例として、シリコーンオイルを挙げることができる。
本発明においては、エマルジョン1重量部に対し、非相溶性の液が2重量部以上あればよいが、好ましくは20重量部〜600重量部、好ましくは50重量部〜400重量部、より好ましくは100重量部〜200重量部である。
(カプセルサイズ)
本発明の腸内有用細菌を含有したカプセルの平均粒子径(平均直径)は50〜500μm、好ましくは100〜300μmである。一般に、飲食物を摂取した際に、粒子感覚があると「ざらつく」と評され、おいしさ低減の要因になることがある。本発明者らの知見から、粒子径が小さければ小さいほど「ざらつき」は軽減され、テクスチャーが向上する場合が多いと考えられる。したがって、腸内有用細菌を含有したカプセルの平均直径は、従来技術のミリサイズよりも、本発明のマイクロサイズのほうが好ましいと考えられる。ざらつきをより減じるとの観点からは、カプセルの平均粒子径は小さい方がよく、例えば300μm以下であることが好ましく、260μm以下であることがより好ましい。一方、腸内有用細菌を充分に包含させうるとの観点からは、本発明のカプセルの平均直径はある程度大きい方がよい場合があり、例えば、100μm以上であることが好ましい。
本発明においてカプセルの粒子径又は直径をいうときは、特に記載した場合を除き、顕微鏡下で適切なスケールとの比較により測定した(撮影した顕微鏡写真を用いて測定することも含む。)対象の直径をいう。
[カプセルの製造方法]
本発明の腸内有用細菌を包含カプセルは、以下の工程により調製される:
腸内有用細菌を含有する水相、及び
食品として許容可能な乳化剤を含有し、食品として許容可能な油脂であって、40〜50℃で液状化可能なものを基材とする油相
を油脂液状化温度以上の温度で混合して、W/O型エマルジョンを形成させ;そして
形成したエマルジョンを、油脂とは非相溶性である液にカプセル形成上有効な条件で混合して、腸内有用細菌を包含するカプセルを形成させる。
本発明の製造方法は、例えば、次の手順により実施することができる。
(1)水相の調製:有用腸内細菌を適切な水性溶媒に分散する。
(2)油相の調製:乳化剤を、液状化温度以上に加温し、液状化した基材油脂(固体状油脂)に添加して混合する。あるいは、液体状油脂を用いる場合は、乳化剤を液体状油脂に溶解してから、液状化した基材油脂(固体状油脂)に添加して混合する。
(3)エマルジョンの形成:油相と水相とを混合し、W/O型エマルジョンを形成させる。混合のための条件は、当業者であれば適宜設定することができる。温度は、油脂液状化温度以上であり、例えば46℃、回転速度は100〜1000rpm、例えば750rpm、時間は1〜60分、例えば10分とすることができる。またエマルジョンの形成工程は、従来技術の装置、例えば攪拌機、高速回転せん断攪拌機、コロイドミル、ホモジナイザー、フロージェットミキサー、超音波乳化機、又は真空乳化機を利用して実施することができる。
(4)カプセルの形成:W/O型エマルジョンを油脂とは非相溶性である液にカプセル形成上有効な条件で混合分散する。カプセル形成上有効な条件とは、エマルジョンを油脂の液状化温度以下で行うことである。
本発明者らの検討によると、冷却温度(冷却速度)は、マイクロカプセルの形状に影響を与えうる。冷却速度が速いほど、カプセル粒径は小さくなる傾向がある。したがって、より小さい粒子径のカプセルが得られるとの観点からは、温度は、好ましくは30℃以下、好ましくは25℃以下、より好ましくは10℃以下である。このような温度は、充分に低温とした非相溶性の液を用いることにより達成してもよい。この場合、充分に低温とした非相溶性の液を攪拌しながら、エマルジョンを適切な速度で滴下することにより、工程を実施することができる。
本工程を実施するための、温度以外の条件は、当業者であれば、適宜設定することができるが、回転速度は100〜1000rpm、例えば750rpm、時間は1〜60分、例えば10分とすることができる。また本工程は従来技術の装置、例えば攪拌機、高速回転せん断攪拌機、コロイドミル、ホモジナイザー、フロージェットミキサー、超音波乳化機、又は真空乳化機を利用して実施することができる、三枚以上の攪拌翼を用いた攪拌機や、じゃま板を有する槽を用いた攪拌機を、好適に用いることができる。
[カプセルの用途]
本発明の腸内有用細菌を含有したカプセルは、飲料や食品の添加剤として用いることができる。例えば、発酵乳(ヨーグルト)、乳飲料、乳酸菌飲料、各種清涼飲料(スポーツ飲料、機能性飲料、炭酸飲料、果汁飲料、野菜飲料、茶飲料、コーヒー飲料、ココア飲料等)、アルコール飲料に添加可能である。
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
カプセルの調製は、下記の手順で行った。
(1)A(乳化剤:レシチン(大豆由来)、HLB値:4.0)、B(液状油脂:コーン油)を混合した。C(固体状油脂:トリラウリン)を添加し、トリラウリンの融解点以上である46℃となるように加温しながら、ディスクタービン羽根を攪拌翼に用いた攪拌機で750rpm、15分間攪拌した。
(2)次いでD(水相)に分散したラクトバシラス属カゼイ菌タイプ株 生菌)を投入し、46℃、750rpm、10分間攪拌・乳化した。A〜Dの混合物はこのとき、液体であった。
(3)(2)で調製したA〜Dの混合物を、10℃、25℃又は37℃に冷却したE(シリコンオイル)に入れ、三枚刃プロペラ羽根を攪拌翼に用いた攪拌機で250rpm、10分間攪拌しながら冷却した。A〜Dの混合物はここで液体から固体に変化し、同時に微粒子化された。
なお、粒径の測定は実体顕微鏡にて粒子直径を計測し、その個数平均を求めることによって実施した。A〜Eの配合量を下表に示す。
結果を図1に示した。シリコンオイルの温度を変えるとカプセル粒径が変化した。冷却温度が低い(冷却速度が速い)ほうが、カプセル粒径が小さくなる傾向が認められた。また冷却温度(冷却速度)が、マイクロカプセルの形状に影響を与えうることが示唆された。
[実施例2:乳化剤(レシチン)濃度のカプセル品質への影響]
実施例1のA(乳化剤)とC(固体状油脂)の割合のみを変えて、あとは実施例1と同様の手順により、被膜(カプセルにおいて包含物を含まない壁部分。本実施例においては、液体状油脂、固体状油脂、及びレシチンからなる。)におけるレシチン濃度を変え、カプセル1gあたりの投入生菌数が1.1×109(cells/g)であるカプセルを調製した。
カプセルの耐酸性は、以下のように評価した。
(1)遠心分離し、カプセルからシリコンオイルを除去した。
(2)予め調製しておいた人工胃酸(日本薬局方58に示す第1液)35gにカプセル1gを浸漬し、37℃で1hr静置した。
(3)(2)のカプセル-人工胃酸混合液をろ紙に通し、人工胃酸を除去した。
(4)ストマッカーでカプセルを粉砕し、中の乳酸菌を摘出した。
(5)下記の方法によって乳酸菌生菌数を評価した。
各試料について、滅菌ペトリー皿(φ9〜10cm、深さ1.5cm)2枚以上を用意し、これにあらかじめ加温して溶かし43〜45℃に保持したB・C・P・加プレートカウント寒天培地(酵母エキス2.5g、ペプトン5g、ブドウ糖1g、ツイーン80 1g、L―システイン0.1g及び粉末寒天15gを水1,000mlに合して加熱して溶かし、PHを6.8から7.0までに修正し、これにB・C・P・を0.004〜0.006%の割合に加えて高圧滅菌したもの。)約15mlを入れ、冷却凝固させた。培養液が凝固した後、滅菌ピペットを用いて対応する滅菌ペトリー皿に当該試料1mlずつを正確に採り、塗沫し、倒置して35〜37℃までの温度で72±3時間培養した。検体の希釈に用いた滅菌生理食塩水1mlを対照とし、ペトリー皿、生理食塩水及び培養基が無菌であったこと並びに操作が完全であったことを確かめた。発生した集落のうち、黄変しているものを乳酸菌の集落として、一平板の乳酸菌の集落数が30〜300までのもの(一平板の乳酸菌の集落数が30〜300個のものがないときは、拡散集落の部分が平板の1/2以下で他の集落がよく分散していて算定に支障のないもの)の乳酸菌の集落数を集落計算器を用いて常に一定した光線の下で計測し、希釈倍率が同一の試料ごとに各平板の乳酸菌の集落数を平均した値に当該試料に係る希釈倍率を乗じて得た数値を加算し、有効であった平板の希釈倍率別による種類の数で除して得た値を乳酸菌数(cells)とした。
結果を下表及び図2-1、図2-2に示した。被膜におけるレシチン濃度を変えることにより、マイクロカプセルの耐酸性と形状に影響を与えることが示唆された。
被膜におけるレシチン濃度が17重量%及び11重量%のときに、高い耐酸性が得られた。また、固体状油脂に対するレシチン濃度が22重量%及び13重量%のときに、高い耐酸性が得られた。
[実施例3:固体状油脂を用いないカプセルとの比較]
以下の手順で、市販品のバターオイル(室温で固体)を基材とするカプセルを比較例として調製した。
(1)市販品のバターオイル18g(室温で固体)と親油性乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル HLB:4.3)0.54gを、ヒーターで60℃に加温し、スターラーで攪拌した。
(2)実施例1のD9.0gを投入し、46℃、1000rpm、5分間攪拌・乳化した。
(3)親水性乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル HLB:16.0)の2%水溶液90.0gに、(2)で調製した乳化物を投入し、37℃湯槽内でホモミキサーにより、350rpm、10分間攪拌した。
(4)氷水中に置き、攪拌を続け、約4℃まで冷却した。
実施例2に記載の方法で、耐酸性を評価した。
結果を下表及び図3に示した。
固体状油脂を用いることにより、高い耐酸性をもつカプセルを製造できることが分かった。

Claims (4)

  1. 腸内有用細菌を含有する水相、及び
    食品として許容可能なHLB値8.0以下である乳化剤と、食品として許容可能な油脂であって、40〜50℃で液状化可能な油脂と、当該油脂に対して1.0〜10.0重量%の25℃で液状である油脂とを含有する油相
    を油脂の液状化温度以上の温度で混合して、W/O型エマルジョンを形成させ;そして
    形成したエマルジョンを、30℃以下のシリコーンオイルに添加しながら混合して、腸内有用細菌を包含するカプセルを形成させる;
    工程を含み、ここで前記乳化剤が前記油相から構成される被膜に対して11〜17重量%で含有される、平均直径50〜500μmである腸内有用細菌包含マイクロカプセルの製造方法。
  2. 腸内有用細菌が、栄養細胞状態にある、請求項1記載の製造方法。
  3. 食品として許容可能なHLB値8.0以下である乳化剤と、食品として許容可能な油脂であって、40〜50℃で液状化可能な油脂と、当該油脂に対して1.0〜10.0重量%の25℃で液状である油脂とを含有する油相から構成される被膜で、栄養細胞状態にある腸内有用細菌を含有する水相を被覆し、ここで、前記乳化剤が前記被膜に対して11〜17重量%で含有されることを特徴とする、平均直径50〜500μmである腸内有用細菌包含マイクロカプセル。
  4. 請求項3に記載の腸内有用細菌包含マイクロカプセルを含む、食品又は飲料。
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