JP5365714B2 - 有機薄膜太陽電池素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換材料を含有する層が積層された有機薄膜太陽電池素子に関するものである。
有機薄膜太陽電池は、2つの異種電極間に、電子供与性および電子受容性の機能を有する光電変換層を配置してなる太陽電池であり、シリコンなどに代表される無機太陽電池に比べ製造工程が容易であり、かつ低コストで大面積化が可能であるという利点を持つ。しかしながら、光電変換効率が低いことから実用に供することは困難であった。
無機太陽電池と比較して有機薄膜太陽電池の光電変換性能が低くなる原因の一つとして、光エネルギーを電気エネルギーへ変換する役割を担っている光電変換層と電極層との界面における抵抗障壁が大きいことが挙げられ、この界面における抵抗障壁が大きいと、光電変換層内部で発生した電荷を効率良く外部回路へ取出すことができない。
このような問題を解決するためには、光電変換層と電極層との間に電荷取出し層を設けることが有効であると考えられる。これにより、光電変換層と電極層との界面での抵抗障壁が低減され、電荷移動が促進されるからである。ここで、上記電荷取出し層としては、上記光電変換層により生じた電子や正孔を効率よく電極まで輸送することが可能なものが好ましく、例えば光電変換材料に用いられる材料や、類似の電気特性を有する材料が好適な材料として挙げられる。
しかしながら、上記光電変換層や電荷取出し層等に好適な導電性高分子材料のほとんどは、同じような性質の有機溶媒に溶解するものであることから、積層が難しいという問題があった。これは、複数の層を重ねて形成する場合、下層の構成成分が上層形成用塗工液中に溶出してしまい、膜厚にムラが生じたり、材料が混在してしまうこと等によるものであり、これにより例えば陽極と陰極での短絡や、発電性能の低下等が生じる場合があった。したがって、これらの層を電荷取出し層として用いることが難しかった。
そこで、光電変換層内部で発生した電荷を効率よく、安定して取り出すことが可能な有機薄膜太陽電池素子の提供が望まれている。
本発明は、光電変換層と、上記光電変換層上に形成され、少なくとも光電変換材料を含有する電荷取出し層とを有することを特徴とする有機薄膜太陽電池素子を提供する。
本発明においては、上記電荷取り出し層が形成されていることから、有機薄膜太陽電池に用いられた際、光電変換層と電極層との界面での抵抗障壁を低減することができる。したがって、本発明によれば、電荷取出し効率の高い有機薄膜太陽電池素子とすることができる。
上記発明においては、上記光電変換材料が、重量平均分子量10万以上の高分子材料であることが好ましい。これにより、安定して上記電荷取出し層と光電変換層とを積層することが可能となるからである。
また本発明は、第1光電変換層と、第2光電変換層と、上記第1光電変換層および上記第2光電変換層の間に挟まれ、光電変換材料を含有する電荷輸送層とを有することを特徴とする有機薄膜太陽電池素子を提供する。
有機薄膜太陽電池素子を有機薄膜太陽電池に用いた場合、光電変換層内部で発生した電子および正孔は、電極層に向かって、それぞれ逆方向に移動する。本発明によれば、上記第1光電変換層と第2光電変換層との間に、電荷輸送層が形成されていることから、第1光電変換層および第2光電変換層の界面での抵抗障壁を低減することができ、正孔取出し能や電子取出し能の高い、有機薄膜太陽電池素子とすることができるのである。
また、上記発明においては、上記第1光電変換層または上記第2光電変換層の、上記電荷輸送層が形成された側と反対側の面に形成され、少なくとも光電変換材料を含有する電荷取り出し層を有することが好ましい。これにより、有機薄膜太陽電池に用いられた際、光電変換層と電極層との界面での抵抗障壁を低減することができ、より電荷取出し効率の高い有機薄膜太陽電池素子とすることができるからである。
本発明によれば、有機薄膜太陽電池に用いられた際、光電変換層と電極層との界面での抵抗障壁が低く、電荷取出し効率の高い有機薄膜太陽電池素子とすることができるという効果を奏するものである。
本発明の有機薄膜太陽電池素子の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池素子を用いた有機薄膜太陽電池太陽電池の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池素子を用いた有機薄膜太陽電池太陽電池の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池素子の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池素子の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池素子を用いた有機薄膜太陽電池太陽電池の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池素子の他の例を示す概略断面図である。
本発明は、光電変換材料を含有する層が積層された有機薄膜太陽電池素子に関するものであり、その層構成の違いにより、2つの実施態様がある。以下、それぞれの実施態様ごとに詳しく説明する。
A.第1実施態様
まず、本発明の有機薄膜太陽電池素子の第1実施態様について説明する。本実施態様の有機薄膜太陽電池素子は、光電変換層と、上記光電変換層上に形成され、少なくとも光電変換材料を含有する電荷取出し層とを有することを特徴とするものである。
本実施態様の有機薄膜太陽電池素子は、例えば図1に示すように、光電変換層1と、その光電変換層上に形成された、光電変換材料を含有する電荷取出し層2とを有するものである。ここで、上記電荷取出し層は、光電変換層中で発生した電子を取り出すための電子取出し層であってもよく、また光電変換層中で発生した正孔を取り出すための正孔取出し層であってもよい。
上記有機薄膜太陽電池素子を、2つの電極層の間に挟んで有機薄膜太陽電池とした場合、光電変換層内部で発生した電子および正孔は、電極層に向かって、それぞれ逆方向に移動する。この際、本実施態様においては、上記光電変換層上に、上記電荷取出し層が形成されていることから、光電変換層と電極層との間での抵抗障壁を低減させることができ、効率よく電子または正孔を取り出すことが可能となるのである。
例えば図2に示すように、有機薄膜太陽電池素子10を2つの電極層11および12の間に挟んで有機薄膜太陽電池とする際、電荷取出し層(正孔取出し層)2を陽極11側に配置することによって、光電変換層1と電極層11との間での抵抗障壁を低減させることができる。これにより、光電変換層1内で発生した正孔は、陽極11側に移動しやすくなり、正孔取出し効率を向上させることができる。また、例えば図3に示すように、電荷取出し層(電子取出し層)2を陰極12側に形成することによって、光電変換層1と電極層12との間での抵抗障壁を低減させることができ、光電変換層1内で発生した電子が、陰極12側に移動しやすくなり、電子取出し効率を向上させることができるのである。
なお、本実施態様において上記電荷取出し層は、光電変換層上に少なくとも1層形成されていればよいが、上記光電変換層の両面に形成されていることが特に好ましい。これにより、電子取出し効率および正孔取出し効率の高い有機薄膜太陽電池素子とすることができるからである。なおこの場合、上記電荷取出し層のうち一方が正孔取出し層とされ、もう一方が電子取出し層とされる。
以下、本実施態様の有機薄膜太陽電池素子に用いられる各構成ごとに詳しく説明する。
1.電荷取出し層
まず、本実施態様に用いられる電荷取出し層について説明する。本実施態様に用いられる電荷取出し層は、上記光電変換層上に形成されているものであって、光電変換材料を含有しており、光電変換層と電極層との間の抵抗障壁を低減させることが可能なものであれば、特に限定されるものではない。ここで本実施態様でいう、「光電変換材料」とは、後述するような光電変換層に用いられるような電子供与性の導電性材料や電子受容性の導電性材料をいうこととする。本実施態様においては、上記光電変換材料が電荷取出し層中に含有されることから、電荷の取出し効率の高いものとすることができるのである。
なお、上述したように、上記電荷取出し層が電子の取出しに用いられる電子取出し層とされる場合には、上記光電変換材料として電子受容性の導電性材料が用いられる。また上記電荷取出し層が正孔の取出しに用いられる正孔取出し層とされる場合には、上記光電変換材料として電子供与性の導電性材料が用いられることとなる。
ここで、本実施態様においては、上記光電変換材料が、重量平均分子量10万以上、中でも30万以上、特に50万以上の高分子材料であることが好ましい。これにより、後述する「有機薄膜太陽電池素子の製造方法」の項で説明するように、安定して光電変換層と積層することが可能となるからである。また本実施態様において、上記高分子材料の重量平均分子量は、500万以下、中でも300万以下であることが好ましい。上記範囲より重量平均分子量が大きい場合には、電荷取出し層を形成するために用いられる電荷取出し層形成用塗工液の粘度が高くなり、均一な塗膜を形成しにくくなる場合があるからである。
このような電子供与性の導電性高分子材料としては、電子供与体としての機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えばポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリシラン、ポリチオフェン、ポリカルバゾール、ポリビニルカルバゾール、ポルフィリン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリフルオレン、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、およびこれらの誘導体、ならびにこれらの共重合体、あるいは、フタロシアニン含有ポリマー、カルバゾール含有ポリマー、有機金属ポリマー等を挙げることができる。
また、電子受容性の導電性高分子材料としては、電子受容体としての機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えばポリフェニレンビニレン、ポリフルオレン、およびこれらの誘導体、ならびにこれらの共重合体、あるいは、カーボンナノチューブ、フラーレン誘導体、CN基またはCF基含有ポリマーおよびそれらの−CF置換ポリマー等を挙げることができる。ポリフェニレンビニレン誘導体の具体例としては、CN−PPV(Poly[2-Methoxy-5-(2´-ethylhexyloxy)-1,4-(1-cyanovinylene)phenylene])、MEH−CN−PPV(Poly[2-Methoxy-5-(2´-ethylhexyloxy)-1,4-(1-cyanovinylene)phenylene])等が挙げられる。
またこのような電荷取出し層の膜厚は、特に限定されるものではないが、具体的には0.1nm〜1500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは1nm〜300nmの範囲内である。電荷取出し層の膜厚が上記範囲より厚いと、電荷取出し層における体積抵抗が高くなる可能性があり、電荷取出し層の膜厚が上記範囲より薄いと、電荷取出し性が低下する場合があるからである。
2.光電変換層
次に、本実施態様に用いられる光電変換層について説明する。本実施態様に用いられる光電変換層は、有機薄膜太陽電池の電荷分離に寄与し、生じた電子および正孔を各々反対方向の電極に向かって輸送する機能を有する部材であれば、特に限定されるものではない。本実施態様においては、光電変換層が、例えば電子供与性の導電性材料および電子受容性の導電性材料を含有する電子正孔輸送層であってもよく、また例えば電子供与性の導電性材料を含有する正孔輸送層と電子受容性の導電性材料を含有する電子輸送層との2層からなるものであってもよい。上記電子正孔輸送層は、電子供与性の導電性材料および電子受容性の導電性材料の両方を含有するものであるので、例えば図1に示すように、単層で光電変換層1として機能することとなる。一方、上記光電変換層が正孔輸送層と電子輸送層とからなる場合には、正孔輸送層と電子輸送層の界面においてpn接合が形成されて電荷分離が生じるため、例えば図4に示すように、正孔輸送層3および電子輸送層4の二層一組で、光電変換層1として機能することとなる。
本実施態様においては、特に光電変換層として、電子正孔輸送層が用いられることが好ましい。これにより、光電変換層を形成する際、複数層積層する必要がなく、製造効率やコスト等の面からも好ましい有機薄膜太陽電池素子とすることができるからである。
また、光の有効利用を実現するには、電子供与性の導電性材料または電子受容性の導電性材料の吸収波長領域を適宜選択すればよい。電子正孔輸送層は電子供与性の導電性材料と電子受容性の導電性材料とを含有するので、電子供与性の導電性材料または電子受容性の導電性材料のいずれか一方が、所定の吸収極大波長を有するものであればよい。また、正孔輸送層および電子輸送層では、正孔輸送層が電子供与性の導電性材料を含有し、電子輸送層が電子受容性の導電性材料を含有するので、正孔輸送層に用いる電子供与性の導電性材料または電子輸送層に用いる電子受容性の導電性材料のいずれか一方が、所定の吸収極大波長を有するものであればよい。
この際、電子供与性の導電性材料が所定の吸収極大波長を有するものである場合は、電子受容性の導電性材料は、上記電子供与性の導電性材料とpn接合を形成して電荷分離を生じさせるものであれば特に限定されるものではない。同様に、電子受容性の導電性材料が所定の吸収極大波長を有するものである場合は、電子供与性の導電性材料は、上記電子受容性の導電性材料とpn接合を形成して電荷分離を生じさせるものであれば特に限定されるものではない。
また本実施態様においては、上記光電変換層が複数層積層されていてもよい。これにより、例えば、より広い範囲の波長の光エネルギーを電気エネルギーに変換することが可能な有機薄膜太陽電池素子とすることや、吸光度の高い有機薄膜太陽電池素子とすることが可能となるからである。
以下、上記光電変換層に用いられる電子正孔輸送層、電子輸送層、および正孔輸送層についてわけて説明する。
(電子正孔輸送層)
本実施態様に用いられる電子正孔輸送層は、電子供与性の導電性材料および電子受容性の導電性材料を含有するものであれば、特に限定されるものではない。電子正孔輸送層は、電子受容性および電子供与性の両方の機能を有する層であり、電子正孔輸送層内で形成されるpn接合を利用して電荷分離が生じるため、単独で光電変換層として機能する。
効率良く電荷を発生させるためには、電子正孔輸送層内にて電子供与性の導電性材料および電子受容性の導電性材料が均一に分散されていることが好ましい。この際、電子供与性の導電性材料および電子受容性の導電性材料の混合比は、使用する導電性材料の種類により最適な混合比に適宜調整される。
上記電子供与性の導電性材料および電子受容性の導電性材料としては、一般的な電子正孔輸送層に用いられるものと同様とすることができるが、本実施態様においては、光電変換層が電荷取出し層と積層されることから、それぞれ導電性高分子材料が用いられることが好ましい。これにより、「有機薄膜太陽電池素子の製造方法」の項で説明するように、安定して電荷取出し層と積層することが可能となるからである。
電子供与性の導電性高分子材料や電子受容性の導電性高分子材料としては、上述した電荷取出し層に光電変換材料として用いられるものと同様とすることができる。また、電子供与性の導電性高分子材料および電子受容性の導電性高分子材料として、例えば電子供与性化合物がドープされた電子受容性の導電性高分子材料や、電子受容性化合物がドープされた電子供与性の導電性高分子材料等を用いることもできる。
電子供与性化合物がドープされる電子受容性の導電性高分子材料としては、上述した電子受容性の導電性高分子材料を挙げることができる。また、ドープされる電子供与性化合物としては、例えばLi、K、Ca、Cs等のアルカリ金属やアルカリ土類金属のようなルイス塩基を用いることができる。なお、ルイス塩基は電子供与体として作用する。
電子受容性化合物がドープされる電子供与性の導電性高分子材料としては、上述した電子供与性の導電性高分子材料を挙げることができる。また、ドープされる電子受容性化合物としては、例えばFeCl(III)、AlCl、AlBr、AsFやハロゲン化合物のようなルイス酸を用いることができる。なお、ルイス酸は電子受容体として作用する。
電子正孔輸送層の膜厚は、一般的にバルクヘテロ接合型有機薄膜太陽電池において採用されている膜厚であれば特に限定されるものではないが、具体的には0.2nm〜3000nmの範囲内で設定することができ、好ましくは1nm〜600nmの範囲内である。電子正孔輸送層の膜厚が上記範囲より厚いと、電子正孔輸送層における体積抵抗が高くなる可能性があり、電子正孔輸送層の膜厚が上記範囲より薄いと、電極層間で短絡が生じる可能性があるからである。
(正孔輸送層)
本実施態様に用いられる正孔輸送層は、電子供与性の導電性材料を含有するものであり、上記電子供与性の導電性材料としては、一般的な正孔輸送層に用いられる導電性材料と同様とすることができる。本実施態様において、正孔輸送層は、後述する電子輸送層や、上述した電荷取出し層等と積層されることから、特に電子供与性の導電性高分子材料が用いられることが好ましい。これにより、「有機薄膜太陽電池素子の製造方法」の項で説明するように、安定して電子輸送層や、電荷取出し層と積層することが可能となるからである。このような導電性高分子材料としては、上述した「1.電荷取出し層」の項で説明した電子供与性を有する導電性高分子材料を用いることができる。
また、正孔輸送層の膜厚は、特に限定されるものではないが、具体的には0.1nm〜1500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは1nm〜300nmの範囲内である。正孔輸送層の膜厚が上記範囲より厚いと、正孔輸送層における体積抵抗が高くなる可能性があり、正孔輸送層の膜厚が上記範囲より薄いと、電極層間で短絡が生じる可能性があるからである。
(電子輸送層)
本実施態様に用いられる電子孔輸送層は、電子受容性の導電性材料を含有するものであり、上記電子受容性の導電性材料としては、一般的な電子輸送層に用いられる導電性材料と同様とすることができる。本実施態様において、電子輸送層は、上述した正孔輸送層や、電荷取出し層等と積層されることから、特に電子受容性の導電性高分子材料が用いられることが好ましい。これにより、「有機薄膜太陽電池素子の製造方法」の項で説明するように、安定して正孔輸送層や電荷取出し層と積層することが可能となるからである。このような導電性高分子材料としては、上述した「1.電荷取出し層」の項で説明した電子受容性を有する導電性高分子材料を用いることができる。
電子輸送層の膜厚は、特に限定されるものではないが、具体的には0.1nm〜1500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは1nm〜300nmの範囲内である。電子輸送層の膜厚が上記範囲より厚いと、電子輸送層における体積抵抗が高くなる可能性があり、電子輸送層の膜厚が上記範囲より薄いと、電極層間で短絡が生じる可能性があるからである。
3.有機薄膜太陽電池素子
次に、本実施態様の有機薄膜太陽電池素子について説明する。本実施態様の有機薄膜太陽電池素子は、上記電荷取出し層および光電変換層を有するものであれば、特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜他の層を有していてもよい。
また、本実施態様の有機薄膜太陽電池素子を用いて、例えば図2や図3に示すように、2つの電極層間に有機薄膜太陽電池素子が挟持されてなる有機薄膜太陽電池とすることができる。
以下、上述したような有機薄膜太陽電池素子の製造方法について以下説明する。
(有機薄膜太陽電池素子の製造方法)
上記有機薄膜太陽電池素子の製造方法としては、上記光電変換層および電荷取り出し層を安定して積層することができ、所定の膜厚に均一に形成することができる方法であれば特に限定されるものではないが、塗布法が好適に用いられる。
本実施態様においては、上記光電変換層および電荷取出し層の形成順序は特に限定されるものではなく、光電変換層が先に形成されるものであってもよく、また電荷取出し層が形成されるものであってもよい。また例えば、上記光電変換層の両面に、電荷取出し層として電子取出し層および正孔取出し層が形成される場合には、まず光電変換層を形成し、その一方の面に正孔取出し層を形成した後、もう一方の面に電子取出し層を形成するもの等とすることもできる。また例えば、まず正孔取出し層を形成し、その正孔取出し層上に光電変換層を形成し、その後光電変換層上に電子取出し層を形成するもの等とすることもできる。
いずれの方法においても、下地となる層には、重量平均分子量が比較的高い高分子材料が含有されていることが好ましい。これにより、例えば2層目や3層目を形成するために用いられる上層形成用塗工液中の溶媒に、下地層の構成成分が溶出するのを抑制することができ2層目や3層目となる上層形成用塗工液に使用される溶媒が制限されることがないものとすることができるからである。したがって、このような方法を採ることにより、数多くの層を積層することが可能である。
高分子材料の重量平均分子量としては、10万以上であることが好ましく、より好ましくは30万以上、最も好ましくは50万以上であり、また500万以下であることが好ましく、より好ましくは300万以下である。高分子材料の重量平均分子量が小さすぎると、上層形成用塗工液中の溶媒に高分子材料が溶解してしまう可能性があるからである。逆に、高分子材料の重量平均分子量が大きすぎると、下地層形成用塗工液の粘度が高くなり、均一な塗膜を形成しにくい場合があるからである。
なお、上記重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値である。測定条件を下記に示す。
測定用カラム:Shodex社製 HF-2002 スチレン−ジビニルベンゼン共重合体
検出器:示差屈折率検出器(RI) 島津製作所社製 RID-6A
紫外吸収検出器 測定波長254nm 島津製作所社製 SPD-10A
測定条件:移動相 クロロホルム
流量 3ml/min
注入方法 2mlをシリンジにて注入
また、重量平均分子量が所定の範囲である高分子材料は、上述した光電変換層や、電荷取出し層等に用いられる電子供与性の導電性高分子材料または電子受容性の導電性高分子材料として用いるものであってもよく、電子供与性の導電性材料や電子受容性の導電性材料に加えて用いるものであってもよい。
上記高分子材料としては、上層形成用塗工液中の溶媒に溶解しないものであれば特に限定されるものではなく、上層形成用塗工液に使用する溶媒の種類によって適宜選択される。具体的には、上述した電子供与性の導電性高分子材料や電子受容性の導電性高分子材料等が挙げられる。
また、塗布法により光電変換層や電荷取出し層を形成する場合には、電子供与性の導電性高分子材料や電子受容性の導電性高分子材料を溶媒に分散させて塗工液を調製し、この塗工液を塗布することにより各層を形成することができる。
塗工液に用いられる溶媒としては、電子供与性の導電性高分子材料や電子受容性の導電性高分子材料を分散可能なものであれば特に限定されるものではない。
上記塗工液の塗布方法としては、例えばダイコート法、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、ビードコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等を挙げることができる。中でも、ダイコート法、スピンコート法が好ましく用いられる。これらの方法は、光電変換層や電荷取出し層等を所定の膜厚となるように精度良く形成することができるからである。
さらに、上記光電変換層や電荷取出し層を積層する際には、上記の方法とともに、溶媒に対する溶解度の差を利用する方法を部分的に併用してもよい。
B.第2実施態様
次に、本発明の有機薄膜太陽電池素子の第2実施態様について説明する。本実施態様の有機薄膜太陽電池素子は、第1光電変換層と、第2光電変換層と、上記第1光電変換層および上記第2光電変換層の間に挟まれた電荷輸送層とを有することを特徴とするものである。
本実施態様の有機薄膜太陽電池素子は、例えば図5に示すように、第1光電変換層1aおよび第2光電変換層1bと、その間に挟まれ、光電変換材料を含有する電荷輸送層5とを有するものである。
例えば図6に示すように、上記有機薄膜太陽電池素子10を、2つの電極層11および12の間に挟んで有機薄膜太陽電池とした場合、光電変換層1aおよび1b内部で発生した電子および正孔は、電極層に向かって、それぞれ逆方向(図中、aおよびbで示される方向)に移動する。この際、本実施態様においては、上記第1光電変換層1aと第2光電変換層1bとの間に電荷輸送層5が形成されていることから、光電変換層(1aまたは1b)で発生した電子または正孔を、効率よく電極層11および12側に移動させることができる。例えば第1光電変換層1aを陽極側、第2光電変換層1bを陰極側とし、上記電荷輸送層5を正孔輸送層とした場合には、第2光電変換層1bで発生した正孔が第1光電変換層1a側(すなわちb方向)に移動しやすいものとすることができる。また、例えば第1光電変換層1aを陽極側、第2光電変換層1bを陰極側とし、上記電荷輸送層5を電子輸送層とした場合には、第1光電変換層1aで発生した電子が第2光電変換層1b側(すなわちa方向)に移動しやすいものとすることができる。
したがって、本実施態様によれば、上記第1光電変換層および第2光電変換層の間で電子や正孔が効率よく移動するものとすることができ、電荷取出し効率の高い有機薄膜太陽電池素子とすることができるのである。
以下、本実施態様の各構成ごとに説明する。
1.電荷輸送層
まず、本実施態様に用いられる電荷輸送層について説明する。本実施態様に用いられる電荷輸送層は、第1光電変換層および第2光電変換層の間に形成されるものであって、光電変換材料を有しており、第1光電変換層と第2光電変換層との間の抵抗障壁を低減させることが可能なものであれば、特に限定されるものではない。本実施態様においては、上記光電変換材料が電荷輸送層中に含有されることから、第1光電変換層と第2光電変換層との間で電子や正孔が移動しやすいものとすることができるのである。
なお、本実施態様に用いられる、光電変換材料を含有する電荷輸送層としては、上述した「A.第1実施態様」で説明した電荷取出し層と同様とすることができる。
またこのような電荷輸送層の膜厚は、特に限定されるものではないが、具体的には0.1nm〜1500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは1nm〜300nmの範囲内である。電荷輸送層の膜厚が上記範囲より厚いと、電荷輸送層における体積抵抗が高くなる可能性があり、電荷輸送層の膜厚が上記範囲より薄いと、電荷輸送性が低下する場合があるからである。
2.第1光電変換層および第2光電変換層
次に、本実施態様に用いられる第1光電変換層および第2光電変換層について説明する。本実施態様に用いられる第1光電変換層および第2光電変換層としては、それぞれ有機薄膜太陽電池の電荷分離に寄与し、生じた電子および正孔を各々反対方向の電極に向かって輸送する機能を有する部材であれば、特に限定されるものではない。本実施態様において、第1光電変換層および第2光電変換層が、それぞれが電子正孔輸送層とされていてもよく、またそれぞれが電子輸送層と正孔輸送層との2層からなるものとされていてもよい。また例えば第1光電変換層が電子正孔輸送層であり、第2光電変換層が電子輸送層および正孔輸送層からなるもの等とされていてもよい。
このような第1光電変換層および第2光電変換層については、上述した「A.第1実施態様」の光電変換層の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また本実施態様においては、上記第1光電変換層や第2光電変換層は、上述した「A.第1実施態様」の光電変換層の項で説明したように、複数層積層されたものであってもよい。これにより、例えば、より広い範囲の波長の光エネルギーを電気エネルギーに変換することが可能な有機薄膜太陽電池素子とすることや、吸光度の高い有機薄膜太陽電池素子とすることが可能となる。
3.有機薄膜太陽電池素子
次に、本実施態様の有機薄膜太陽電池素子について説明する。本実施態様の有機薄膜太陽電池素子は、上記第1光電変換層、第2光電変換層、および電荷輸送層を有するものであれば、特に限定されるものではなく、必要に応じて、例えば第3光電変換層等、適宜他の層を有していてもよい。
本実施態様の有機薄膜太陽電池素子においては、例えば図7に示すように、上記第1光電変換層1aまたは第2光電変換層1bの、電荷輸送層5が形成された側と反対側の面に、電荷取出し層2が形成されていてもよい。これにより、第1光電変換層や第2光電変換層で発生した電子や正孔の取出し効率を、より良好なものとすることができる。なお、上記電荷取出し層は、第1光電変換層または第2光電変換層のうちの一方にのみ形成されているものであってもよく、上記第1光電変換層および第2光電変換層にそれぞれ形成されているものであってもよい。この場合、2つの電荷取出し層のうち、一方が電子取出し層、もう一方が正孔取出し層とされることとなる。このような電荷取出し層については、上述した「A.第1実施態様」で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明を省略する。
また、本実施態様の有機薄膜太陽電池素子の製造方法についても、上述した「A.第1実施態様」で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明を省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
(透明電極層の形成)
ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム基板(厚み:125μm)の表面にPVD法によりSiO薄膜を形成し、そのSiO薄膜の上面に透明電極であるITO膜(膜厚:150nm、シート抵抗:15Ω/□)を圧力勾配型プラズマガンを用いた反応性イオンプレーティング法(パワー:3.7kW、酸素部分圧:73%、製膜圧力:0.3Pa、製膜レート:150nm/min、基板温度:20℃)により製膜した後に、エッチングによりパターンニングした。次いで、ITOパターンが形成された基板をアセトン、基板洗浄液、IPAをそれぞれ用いて洗浄した。
(バッファ層の形成)
上記ITOパターンが形成された基板上に、バッファ層形成用塗工液(電性高分子ペースト;ポリ(3,4)−エチレンジオキシチオフェンの水分散体)をスピンコート法にて塗布し、150℃で30分間乾燥させてバッファ層(膜厚:100nm)を形成した。
(光電変換層の形成)
ポリチオフェン(P3HT;ポリ3−ヘキシルチオフェン−2,5−ジイル(レジオレギュラー))の0.3wt%クロロホルム溶液と、ポリフェニレンビニレン(MDMO−PPV;ポリ(2−メトキシ−5−(3´,7´−ジメチルオクチルオキシ)−1−4−フェニレンビニレン)(重量平均分子量100万)の0.3wt%クロロホルム溶液と、フラーレン(PCBM;1−(3−メトキシカルボニル)プロピル−1−フェニル(6,6)−C60)の0.1wt%クロロホルム溶液とを重量比3:5:2で混合し、光電変換層形成用塗工液を調製した。
この光電変換層形成用塗工液を上記バッファ層上にスピンコート法にて塗布し、110℃で10分間乾燥させて光電変換層(膜厚:100nm)を形成した。
(電子取出し層の形成)
ポリフルオレンを、0.1wt%となるようにクロロホルム溶媒に溶解させ、電子取出し層形成用塗工液を調製した。この電子取出し層形成用塗工液を上記光電変換層上にスピンコート法にて塗布し、110℃で10分間乾燥させて電子取出し層(膜厚:30nm)を形成した。
(金属電極の形成)
次に、上記電子取出し層上に、Ca薄膜(膜厚:100nm)、Al薄膜(膜厚:500nm)を順次蒸着法にて製膜し、金属電極とした。
(有機薄膜太陽電池の作製)
最後に、封止用ガラス材により金属電極の上から封止して、バルクヘテロ接合型の有機薄膜太陽電池を作製した。
[実施例2]
(透明電極層の形成)
実施例1と同様にして、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム基板上にSiO薄膜およびITOパターンを形成した。
(バッファ層の形成)
上記ITOパターンが形成された基板上に、バッファ層形成用塗工液(電性高分子ペースト;ポリ(3,4)−エチレンジオキシチオフェンの水分散体)をスピンコート法にて塗布し、150℃で30分間乾燥させてバッファ層(膜厚:100nm)を形成した。
(正孔取出し層の形成)
ポリフェニレンビニレン(MDMO−PPV;ポリ(2−メトキシ−5−(3´,7´−ジメチルオクチルオキシ)−1−4−フェニレンビニレン)(重量平均分子量100万)を、0.3wt%となるようにクロロホルム溶媒に溶解させ、正孔取出し層形成用塗工液を調製した。この正孔取出し層形成用塗工液を上記バッファ層上にスピンコート法にて塗布し、110℃で10分間乾燥させて正孔取出し層(膜厚:30nm)を形成した。
(光電変換層の形成)
ポリチオフェン(P3HT;ポリ3−ヘキシルチオフェン−2,5−ジイル(レジオレギュラー))の0.3wt%クロロホルム溶液と、フラーレン(PCBM;1−(3−メトキシカルボニル)プロピル−1−フェニル(6,6)−C60)の0.1wt%クロロホルム溶液とを重量比3:1で混合し、光電変換層形成用塗工液を調製した。
この光電変換層形成用塗工液を上記正孔取出し層上にスピンコート法にて塗布し、110℃で10分間乾燥させて光電変換層(膜厚:100nm)を形成した。
(金属電極の形成)
次に、上記光電変換層上に、Ca薄膜(膜厚:100nm)、Al薄膜(膜厚:500nm)を順次蒸着法にて製膜し、金属電極とした。
(有機薄膜太陽電池の作製)
最後に、封止用ガラス材により金属電極の上から封止して、バルクヘテロ接合型の有機薄膜太陽電池を作製した。
[実施例3]
(透明電極層の形成)
実施例1と同様にして、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム基板上にSiO薄膜およびITOパターンを形成した。
(バッファ層の形成)
上記ITOパターンが形成された基板上に、バッファ層形成用塗工液(電性高分子ペースト;ポリ(3,4)−エチレンジオキシチオフェンの水分散体)をスピンコート法にて塗布し、150℃で30分間乾燥させてバッファ層(膜厚:100nm)を形成した。
(第1光電変換層の形成)
ポリチオフェン(P3HT;ポリ3−ヘキシルチオフェン−2,5−ジイル(レジオレギュラー))の0.3wt%クロロホルム溶液と、ポリフェニレンビニレン(MDMO−PPV;ポリ(2−メトキシ−5−(3´,7´−ジメチルオクチルオキシ)−1−4−フェニレンビニレン)(重量平均分子量100万)の0.3wt%クロロホルム溶液と、フラーレン(PCBM;1−(3−メトキシカルボニル)プロピル−1−フェニル(6,6)−C60)の0.1wt%クロロホルム溶液とを重量比3:5:2で混合し、第1光電変換層形成用塗工液を調製した。
この第1光電変換層形成用塗工液を上記バッファ層上にスピンコート法にて塗布し、110℃で10分間乾燥させて第1光電変換層(膜厚:100nm)を形成した。
(正孔輸送層の形成)
ポリフェニレンビニレン(MDMO−PPV;ポリ(2−メトキシ−5−(3´,7´−ジメチルオクチルオキシ)−1−4−フェニレンビニレン)(重量平均分子量100万)を、0.3wt%となるようにクロロホルム溶媒に溶解させ、正孔輸送層形成用塗工液を調製した。この正孔輸送層形成用塗工液を上記第1光電変換層上にスピンコート法にて塗布し、110℃で10分間乾燥させて正孔輸送層(膜厚:30nm)を形成した。
(第2光電変換層の形成)
ポリフルオレンの0.1wt%クロロホルム溶液と、フラーレン(PCBM;1−(3−メトキシカルボニル)プロピル−1−フェニル(6,6)−C60)の0.1wt%クロロホルム溶液とを重量比1:1で混合し、第2光電変換層形成用塗工液を調製した。
この第2光電変換層形成用塗工液を上記正輸送層上にスピンコート法にて塗布し、110℃で10分間乾燥させて第2光電変換層(膜厚:100nm)を形成した。
(金属電極の形成)
次に、上記第2光電変換層上に、Ca薄膜(膜厚:100nm)、Al薄膜(膜厚:500nm)を順次蒸着法にて製膜し、金属電極とした。
(有機薄膜太陽電池の作製)
最後に、封止用ガラス材により金属電極の上から封止して、バルクヘテロ接合型の有機薄膜太陽電池を作製した。
1、1a、1b… 光電変換層
2 … 電荷取出し層
3 … 正孔輸送層
4 … 電子輸送層
5 … 電荷輸送層
10… 有機薄膜太陽電池素子
11、12 … 電極層

Claims (2)

  1. 第1光電変換層と、第2光電変換層と、前記第1光電変換層および前記第2光電変換層の間に挟まれ、光電変換材料を含有する電荷輸送層とを有し、
    前記光電変換材料が、重量平均分子量10万以上の高分子材料であることを特徴とする有機薄膜太陽電池素子。
  2. 前記第1光電変換層または前記第2光電変換層の、前記電荷輸送層が形成された側と反対側の面に形成され、少なくとも光電変換材料を含有する電荷取り出し層を有することを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜太陽電池素子。
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