以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図2に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のそれぞれに対応して、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第1始動入賞口に対応した表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第2始動入賞口に対応した表示領域のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)が成立したときには、例えば第1始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つ(例えば青色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。また、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)が成立したときには、例えば第2始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つ(例えば赤色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、特図ゲームに対応した可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を、飾り図柄とは別個に特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した「◎」や「○」、「×」などを示す演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に対応して予め定められた「◎」や「○」、「×」などの演出画像を停止表示すればよい。例えば、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合には特別図柄可変表示エリアに「◎」を停止表示し、小当り図柄である場合には「○」を停止表示し、ハズレ図柄である場合には「×」を停止表示すればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。この操作ボタン30は、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっていてもよい。なお、操作ボタン30は、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン30に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン30は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン30に対してなされた遊技者の操作行為は、図2に示す操作検出スイッチ31によって検出される。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は15ラウンド大当り図柄となり、「1」の数字を示す特別図柄は2ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口60に遊技球が入賞するたびに15個の出玉(賞球)が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉(賞球)が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、2ラウンド大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。すなわち、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が多ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が多ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R非確変大当り」(「15R通常大当り」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時短制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)と称される。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示された後には、小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数(第2ラウンド数に等しい実行回数)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置7を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置7を第1状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。
確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われないものが含まれていてもよい。一例として、特図ゲームにおける可変表示結果が「15R確変大当り」となったことに基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態ともいう)に制御される。その後、特図表示結果が「大当り」となることなく、特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば100回)に達したときには、確変制御は継続して行われるものの、時短制御や高開放制御が終了して行われなくなる第2確変状態(高確低ベース状態ともいう)に制御されるようにしてもよい。また、通常状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第2確変状態へと移行して、確変制御のみが行われ、時短制御や高開放制御は行われないようにしてもよい。その一方で、確変状態や時短状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第1確変状態へと移行して、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるようにしてもよい。あるいは、「15R確変大当り」に基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、再び特図表示結果が「大当り」となるまで第1確変状態に制御される一方、「突確大当り」に基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第1確変状態に移行して、特図表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときに、第2確変状態へと移行するようにしてもよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(A)に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図3(A)などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、「15R確変大当り」となる可能性などが高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば演出用模型など)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。この実施の形態では、「演出画像表示」や「操作時予告」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「演出画像表示」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像のいずれかを表示させる演出表示が行われる。「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者による操作ボタン30に対する所定操作が検出されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。
一例として、「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、ボタン操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。ボタン操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示領域における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者による操作ボタン30の操作を促す演出動作であればよい。遊技者による操作ボタン30の操作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。こうしたボタン操作促進演出が行われるときには、遊技者による操作ボタン30の操作を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内に遊技者による操作ボタン30の操作が操作検出スイッチ31によって検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、ボタン操作促進演出の実行を停止するとともに、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。
こうした飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作による予告演出としては、「演出画像表示」や「操作時予告」の他にも、例えば「ステップアップ動作」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「ステップアップ動作」の予告演出では、一例として、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の予告演出となる他の一例として、飾り図柄の可変表示中に遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、演出用模型が1種類の動作態様で演出動作を行った後、2段階目の演出動作に切り替えられることなく、予告演出における演出動作を終了させることがあるようにしてもよい。このように、「ステップアップ動作」の予告演出は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口を1個の遊技球が通過したこと)に対応して実行される特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等)が複数段階に変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出である。一般的には変化する回数(ステップ数)が多い程信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、ステップアップ予告演出におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出態様に応じて、「15R確変大当り」や「2R確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されること、「15R非確変大当り」から「15R確変大当り」へと昇格することのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
また、複数回の特図ゲームなどに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性があることや、特定の変動パターン(例えばスーパーリーチを伴う変動パターン)による可変表示が実行される可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が、連続して実行されることがある。このような複数回の可変表示にわたり連続して実行される予告演出を、連続予告演出ともいう。これに対して、単一の可変表示に対応して実行される予告演出を、単独予告演出ともいう。連続予告演出が実行される複数回の可変表示のうちで最終の可変表示は、連続予告演出により可変表示結果が「大当り」となる可能性などが報知される対象となる可変表示であり、連続予告演出による予告対象となる可変表示ともいう。連続予告演出が実行される場合には、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、特図ゲームの保留記憶情報に基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する予告演出が開始される。この実施の形態では、2回〜4回の可変表示にわたり連続予告演出を実行することができるものとする。
連続予告演出が開始された後には、例えば飾り図柄の可変表示が実行されるごとに、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って選択的に表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われるようにしてもよい。このとき、変化する回数(ステップ数)が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性(信頼度)などが高くなるようにしてもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象が変化するようにしてもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
この実施の形態では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示などに対応して実行される飾り図柄の可変表示中において、連続予告演出とともに単独予告演出が実行されることがある。このときには、連続予告演出と単独予告演出との組合せに応じて、可変表示結果が「大当り」となる期待度などを異ならせることができればよい。ここでの連続予告演出と単独予告演出との組合せとしては、連続予告演出とともに単独予告演出が実行されるか否かという組合せや、連続予告演出と単独予告演出の各予告演出における演出内容(演出態様)の組合せなどが含まれていればよい。なお、連続予告演出とともに単独予告演出が実行されるときには、連続予告演出と単独予告演出とが可変表示中において同時に(並行して)実行されてもよいし、一回の可変表示において連続予告演出と単独予告演出のいずれか一方の予告演出が先に実行されてから、他方の予告演出に切り替えて実行されるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「非確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「非確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「非確変」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄や確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、まとめて大当り組合せ(特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。
非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が非確変大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合や、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図3(B)に示すような2回開放チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に突確モード開始演出が実行されてもよい。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始されてもよい。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2ラウンド大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。突確モードでは、例えば可変表示結果が「大当り」となって確変状態が終了するまで、突確モード中演出が行われる。突確モード中演出では、画像表示装置5の表示領域における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、突確モードであることを遊技者が認識できるように報知すればよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態や時短状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様(大当り種別)が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」、「大当り」及び「小当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態である場合に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第3遊技状態指定コマンドとすればよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、飾り図柄停止コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、飾り図柄停止コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態又は可変入賞動作における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。なお、2ラウンド大当り状態及び/又は小当り遊技状態に制御されるときには、当り開始指定コマンドや大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドの一部又は全部が伝送されず、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンにより、2ラウンド大当り状態中及び/又は小当り遊技状態中における演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB1XXHは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB2XXHは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
この実施の形態において、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。また、第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。
例えば図4(C)に示すように、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に、変動パターンを決定するために用いる所定の可変表示決定用数値(例えば変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ)が特図ゲームの保留記憶数(特図保留記憶数)にかかわらず特定の変動パターン(例えばスーパーリーチを伴う変動パターン)とする特定パターン共通範囲の範囲内であるか範囲外であるかに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB100HやコマンドB200Hは、特定パターン共通範囲外であることを通知する一方で、コマンドB101HやコマンドB201Hは、特定パターン共通範囲内であることを通知する。
また、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定するために用いる所定の特定表示結果決定用数値(例えば特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データ)に基づいて、特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定結果などに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB102HやコマンドB202Hは、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されると判定した入賞時当り判定を通知する。これに対して、コマンドB100HやコマンドB101H、コマンドB200HやコマンドB201Hでは、特図表示結果が「大当り」や「小当り」には決定されないと判定したことが通知される。なお、入賞時当り判定は、特図表示結果が「小当り」に決定されると判定した場合を含むものに限定されず、特図表示結果が「大当り」に決定されると判定した場合のみを含むものであってもよい。あるいは、入賞時当り判定は、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」に決定されて15ラウンド大当り状態に制御されると判定した場合のみを含むものであってもよい。
さらに、第1始動口入賞指定コマンドでは、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている大当り中に第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことや、確変状態あるいは時短状態において時短制御が行われている時短制御中に第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことを、特定可能とするEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB103Hは、大当り中や時短制御中に第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたという大当り中・時短中入賞を通知する。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する特図保留記憶数通知コマンドである。特図保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。特図保留記憶数通知コマンドでは、例えば図12に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「0」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された特図保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図6は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合と「突確」である場合、さらには、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した変動パターンは、当り変動パターンと称される。
図6に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−4が、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合や、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合にのみ対応した当り変動パターンとして、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、予め用意されている。
図7は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図6に示す各変動パターンは、図7に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数で分類(グループ化)して、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図7に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の可変表示態様(大当り種別)に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合や可変表示結果が「小当り」である場合に対応して、変動パターン種別CA4−1が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合のみに対応して、変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし」の変動パターン種別であり、「短縮なし」と予め対応付けられた変動パターンPA1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、例えば合計保留記憶数が「3」以上であることや、確変状態又は時短状態にて時間短縮制御が行われることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮あり」の変動パターン種別であり、「短縮あり」と予め対応付けられた変動パターンPA1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される「滑り、擬似連」の変動パターン種別であり、「滑り、擬似連」と予め対応付けられた変動パターンPA1−3及び変動パターンPA1−4を含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」と予め対応付けられた変動パターンPA2−1及び変動パターンPA2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回であり、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連変動2回」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連変動2回」と予め対応付けられた変動パターンPB2−2を含んでいる。
変動パターン種別CA2−3は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が1回であり、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連変動1回」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連変動1回」と予め対応付けられた変動パターンPB2−1を含んでいる。変動パターン種別CA2−4は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(ハズレ)」と予め対応付けられた変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2を含んでいる。
変動パターン種別CA3−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」と予め対応付けられた変動パターンPA4−1及び変動パターンPA4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」と予め対応付けられた変動パターンPB4−1及び変動パターンPB4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(大当り)」と予め対応付けられた変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2を含んでいる。
変動パターン種別CA4−1は、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を導出表示する「2回開放チャンス目停止」の変動パターン種別であり、「2回開放チャンス目停止」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図6に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、確定飾り図柄を2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−1に含まれることになる。変動パターン種別CA4−2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「2回開放時リーチハズレ」の変動パターン種別であり、「2回開放時リーチハズレ」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図6に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、確定飾り図柄をリーチ組合せとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−2に含まれることになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図6に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図8は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。
これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合とでは、「小当り」の特図表示結果に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。一例として、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合には、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合に比べて、「小当り」の特図表示結果に決定される割合が低くなるように、各特図表示結果に決定値が割り当てられるようにしてもよい。
このような設定により、第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特図を用いた特図ゲームに比べて、可変表示結果が「小当り」となる確率を低下させて、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、特図表示結果が「小当り」となって賞球がほとんど得られない小当り遊技状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により確変状態や時短状態(特に確変状態)から15ラウンド大当り状態となるまでの時間が短縮されて、遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合には、「小当り」の特図表示結果に決定されることがないように決定値が割り当てられるようにしてもよい。
図9は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図12に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」などの大当り種別に割り当てられている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「1」となり、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「2」となる。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図9に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、「確変」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「37」〜「72」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に「37」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる。「突確」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「73」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には決定値が割り当てられていない。
図9に示す設定例では、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがない。このような設定により、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」となって賞球がほとんど得られない2ラウンド大当り状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、このような設定とともに、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行されることで、確変状態や時短状態から15ラウンド大当り状態となる割合を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、例えば変動特図指定バッファ値が「1」であるときよりも少ない決定値が、「突確」の特図表示結果に対して割り当てられるようにしてもよい。また、遊技状態が時短状態であるときには、大当り種別が「突確」となって2ラウンド大当り状態の終了後に確変状態へと移行すれば、遊技者にとっての有利度合いが増大することになる。そこで、遊技状態が時短状態であるときには、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の特図表示結果に対して決定値が割り当てられるように、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを構成してもよい。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図10(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図10(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図10(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cと、図10(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて2ラウンド大当り状態に制御される場合には、15ラウンド大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てをことならせてもよい。これにより、いずれの変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が実行されるかに応じて、可変表示結果が「15R確変大当り」となる期待度を異ならせることができる。例えば、大当り種別が「確変」の場合に多くの決定値が割り当てられる一方、大当り種別が「非確変」の場合に少ない決定値が割り当てられる変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が行われたときには、可変表示結果が「15R確変大当り」となる期待度が高められる。
小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、特図表示結果を「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を決定するために参照されるテーブルである。小当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CA4−1に対して割り当てられている。ここで、変動パターン種別CA4−1には、図10(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにおいて、大当り種別が「突確」である場合に応じて決定値の一部が割り当てられている。このように、変動パターン種別CA4−1は、大当り種別が「突確」となる場合と、特図表示結果が「小当り」となる場合とで、共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。なお、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、大当り種別が「突確」である場合に決定可能な変動パターン種別とは異なる変動パターン種別に対しても、決定値が割り当てられるように設定されてもよい。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるとともに、それぞれに固有の変動パターン種別が含まれるように設定されてもよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cは、例えば遊技状態が通常状態で合計保留記憶数が「3」未満であるときといった、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されない場合に使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときや、通常状態でも合計保留記憶数が「3」以上であるときといった、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮される所定の変動時間短縮条件成立時に使用テーブルとして選択される。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態であるときと、遊技状態が通常状態で合計保留記憶数が「3」以上であるときとでは、異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。また、合計保留記憶数が「3」以外の所定数以上であるか否かに応じて、異なる決定テーブルを参照することで変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。あるいは、合計保留記憶数に代えて、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が所定数以上であるか否かに応じて、異なる決定テーブルを参照することで変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。この場合、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が所定数(例えば「3」など)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて可変表示時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別に決定される割合が高くなるように各変動パターン種別に対して決定値が割り当てられるようにすればよい。あるいは、遊技状態が確変状態や時短状態であるときにも、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」など)以上であるか否かを判定し、その判定結果に応じて異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。例えば、確変状態や時短状態であるときに合計保留記憶数が所定数未満であればハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cが使用テーブルとして選択される一方で、確変状態や時短状態であるときに合計保留記憶数が所定数以上であればハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dが使用テーブルとして選択されるようにしてもよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cやハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとでは、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとでは、変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されるか否かに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cでは、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられている。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dでは、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられている。これにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されるか否かに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、特図表示結果が「ハズレ」である場合に、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA2−4に決定される。すなわち、乱数回路104などから抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「251」のいずれかであるときには、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチを伴う飾り図柄の可変表示が実行されることになる。
なお、特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cやハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3は、図7に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cやハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
そして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dにおいて変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA1−3に対して割り当てられる決定値は、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cにおいて変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA1−2に対して割り当てられる決定値よりも多くなっている。このような設定により、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮される場合には、短縮されない場合よりも高い割合で、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としないことに決定される。そして、非リーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間がリーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数(具体的には「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができ、また、確変状態や時短状態であるときには、通常状態にて合計保留記憶数が所定数(具体的には「3」)未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図11(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル133Aと、図11(B)に示す当り変動パターン決定テーブル133Bとが、予め用意されている。
ハズレ変動パターン決定テーブル133Aは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル133Aでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(ハズレ変動パターン)に割り当てられている。
ハズレ変動パターン決定テーブル133Aでは、変動パターン種別CA1−3となる場合に対応して、変動パターンPA1−3に決定値が割り当てられている。図6に示すように、変動パターンPA1−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンである。このような設定により、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−3に決定されることにより「滑り」などの可変表示演出を実行することができる。また、ハズレ変動パターン決定テーブル133Aでは、変動パターン種別CA1−3となる場合に対応して、変動パターンPA1−4に決定値が割り当てられている。図6に示すように、変動パターンPA1−4は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合に「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)を1回実行する変動パターンである。このような設定により、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−4に決定されることにより「擬似連」の可変表示演出を実行することができる。
なお、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されるか否かに応じて、可変表示演出を実行する変動パターンに決定される割合が異なるようにしてもよい。一例として、図10(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dでは、図10(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cに比べて少ない決定値が、変動パターン種別CA1−3に対して割り当てられるようにすればよい。図6に示す変動パターンの設定例では、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない変動パターンPA1−1における特図変動時間(特別図柄の可変表示時間)が12000ms(ミリ秒)に、変動パターンPA1−2における特図変動時間が3000msに、それぞれ定められている。これに対して、「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−3における特図変動時間は16000msに、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−4における特図変動時間は24000msに、それぞれ定められている。すなわち、可変表示態様が「非リーチ」である場合に、「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−3における特図変動時間や、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−4における特図変動時間は、これらの可変表示演出を実行しない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。
そして、例えば合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上である場合には、所定数未満である場合に比べて「滑り」や「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが含まれる変動パターン種別CA1−3に決定される割合が低くなるように、各変動パターン種別に対して決定値を割り当てる。これにより、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。また、例えば確変状態や時短状態である場合には、通常状態にて合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)未満である場合に比べて変動パターン種別CA1−3に決定される割合が低くなるように、各変動パターン種別に対して決定値を割り当てる。これにより、確変状態や時短状態であるときには、通常状態にて合計保留記憶数が所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
当り変動パターン決定テーブル133Bは、特図表示結果を「大当り」や「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル133Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(当り変動パターン)に割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図19のステップS15や図20に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図19のステップS16に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「小当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、小当りフラグがクリアされてオフ状態となる。
確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態となり時間短縮制御などが開始されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態や時短状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1始動入賞判定カウンタ、第2始動入賞判定カウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1始動入賞判定カウンタは、第1始動口スイッチ22Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第1始動口スイッチ22Aからの第1始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第1始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第2始動入賞判定カウンタは、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第2始動口スイッチ22Bからの第2始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第2始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態であるときに、時短制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「100」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態を終了して通常状態へと移行する制御が行われる。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンド遊技が終了して次回のラウンド遊技が開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
始動口バッファには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに進入した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「1」が設定される。また、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「2」が設定される。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図9に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、操作検出スイッチ31から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図13は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、連続予告開始決定用の乱数値SR1−1や連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2、単独予告種別決定用の乱数値SR2−1、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
連続予告開始決定用の乱数値SR1−1は、連続予告演出の実行を開始するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「399」の範囲の値をとる。連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2は、連続予告演出が実行される場合における演出内容(演出態様)に対応した連続予告パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「400」の範囲の値をとる。
単独予告種別決定用の乱数値SR2−1は、単独予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における単独予告種別を予め用意された複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「499」の範囲の値をとる。単独予告パターン決定テーブルは、単独予告演出が実行される場合における演出内容(演出態様)に対応した予告パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「500」の範囲の値をとる。なお、各乱数値がとる値の範囲は一例として示したものであり、任意の範囲に設定可能である。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
例えば、ROM121が記憶する制御パターンテーブルには、図14(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル170や、図14(B)に示す予告演出制御パターンテーブル171などが、含まれていればよい。図柄変動制御パターンテーブル170は、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域での飾り図柄の可変表示動作などに関する制御内容を示すデータを、図柄変動制御パターンとして複数種類格納したものであればよい。予告演出制御パターンテーブル171は、例えば連続予告演出や単独予告演出といった、複数種類の予告演出における演出動作の制御内容を示すデータを、予告演出制御パターンとして複数種類格納したものであればよい。なお、ROM121に記憶される制御パターンテーブルは、複数種類の制御パターンを構成するパターンデータの記憶アドレスを管理するアドレス管理テーブルとしてもよい。この場合、ROM121において、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが所定の記憶領域に記憶され、この記憶領域とは別の領域に、個々の演出制御パターン等を構成するパターンデータが記憶されればよい。
図柄変動制御パターンテーブル170に格納される複数種類の図柄変動制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄となる確定飾り図柄や可変表示中に仮停止表示される仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。ここで、最終停止図柄や仮停止図柄などは、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンなどに基づいて、可変表示の開始時に決定されるものであればよい。
図14(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル170の設定例では、複数の変動パターンにそれぞれ対応して、図柄変動制御パターンが1つずつ用意されている。これに対し、1つの変動パターンに対応して、図柄変動制御パターンが複数種類用意されてもよい。一例として、1つの変動パターンに対応して、「擬似連」の可変表示演出を実行する場合の図柄変動制御パターンと、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合の図柄変動制御パターンとを、予め用意してもよい。そして、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが「擬似連」の可変表示演出を実行するものではない場合でも、演出制御基板12の側において「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かの決定を行い、その決定結果に応じて異なる図柄変動制御パターンを使用パターンとして選択することにより、「擬似連」の可変表示演出を実行する場合があるようにしてもよい。
予告演出制御パターンテーブル171に格納される複数種類の予告演出制御パターンはそれぞれ、連続予告演出や「演出画像表示」の単独予告演出を実行するために予め用意された予告パターンYPA1−1、予告パターンYPA1−2、予告パターンYPA2−1、予告パターンYPA3−1、予告パターンYPA4−1、及び、「操作時予告」の単独予告演出を実行するために予め用意された予告パターンYPB1〜予告パターンYPB4のいずれかに対応して、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順、操作ボタン30に対する操作行為を有効に検出する操作有効期間の設定、操作検出時における演出動作の切替設定などのタイムスケジュールを規定していればよい。この実施の形態では、「演出画像表示」の単独予告演出を実行するための予告演出制御パターンを複数組み合わせて(あるいは繰り返し)使用することで、連続予告演出の実行を可能にしている。なお、「演出画像表示」の単独予告演出を実行するための予告演出制御パターンとは別個に用意された予告演出制御パターンを使用することで、連続予告演出の実行を可能にしてもよい。
図柄変動制御パターンテーブル170に格納された図柄変動制御パターンや、予告演出制御パターンテーブル171に格納された予告演出制御パターンといった、各種の演出制御パターンは、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。各演出制御パターンには演出制御コードが付され、この演出制御コードを用いて演出制御パターンの決定や設定、指定などが行われるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、演出制御コードは各演出制御パターンを識別するための符号として示すが、例えば各演出制御パターンに固有の識別番号(16進数の固有値)あるいは文字列(パターン名称となるもの)を付してもよいし、各演出制御パターンのROM121における記憶アドレス(先頭アドレス)を演出制御コードとして用いてもよい。すなわち、演出制御コードは、各演出制御パターンを識別可能とするものであれば、その形式は任意である。
図14(C)は、予告演出制御パターンテーブル171に格納された各予告演出制御パターンに対応した演出内容を示している。このうち、演出制御コードSTC1−1、演出制御コードSTC1−2、演出制御コードSTC2−1、演出制御コードSTC3−1、演出制御コードSTC4−1が付された予告演出制御パターンは、予告パターンYPA1−1、予告パターンYPA1−2、予告パターンYPA2−1、予告パターンYPA3−1、予告パターンYPA4−1のそれぞれに対応して、連続予告演出や「演出画像表示」の単独予告演出において風船を出現させるような演出画像などを表示するためのプロセスデータから構成されている。これらの予告演出制御パターンでは、出現する風船の個数や風船の表示色などを互いに異ならせることにより、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性や、特定の変動パターン(スーパーリーチを伴う変動パターンなど)による可変表示が実行される可能性などを、異なる期待度で報知することができればよい。
演出制御コードSTB1−1、演出制御コードSTB1−2が付された予告演出制御パターンは、予告パターンYPB1に、演出制御コードSTB2−1、演出制御コードSTB2−2が付された予告演出制御パターンは、予告パターンYPB2に、演出制御コードSTB3−1、演出制御コードSTB3−2が付された予告演出制御パターンは、予告パターンYPB3に、演出制御コードSTB4−1、演出制御コードSTB4−2が付された予告演出制御パターンは、予告パターンYPB4に、それぞれ対応して、「操作時予告」の単独予告演出において操作ボタン30の操作時に弓矢が通過するシーンの演出画像などを表示するためのプロセスデータから構成されている。これらの予告演出制御パターンでは、通過する弓矢の本数や弓矢の表示色などを互いに異ならせることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを、異なる期待度で報知することができればよい。また、「操作時予告」の単独予告演出が実行される可変表示において連続予告演出が実行されていない時には、操作ボタン30の操作時に弓矢が通過するシーンの演出画像(演出制御コードSTB1−1〜STB4−1)のみが選択され、表示されるようにすればよい。これに対して、「操作時予告」の単独予告演出が実行される可変表示において連続予告演出が実行されている連続予告実行時には、例えば連続予告演出において風船を出現させるような演出画像(演出制御コードSTC1−1〜STC4−1)が選択されて表示され、これに続いて、単独予告演出に対応した演出画像(演出制御コードSTB1−2〜STB4−2)が選択されて表示が切り替えることなどにより、つなぎ演出となる演出動作が行われるようにすればよい。
一例として、演出制御コードSTB1−2又は演出制御コードSTB2−2が付された予告演出制御パターンでは、つなぎ演出E1又はつなぎ演出E2として、連続予告演出にて出現した風船が飛び去るような演出画像の表示を行うようにすればよい。これにより、操作有効期間内に操作ボタン30の操作が検出されなければ、弓矢が通過せずに風船が飛び去るような演出が実行される一方、操作有効期間内に操作ボタン30の操作が検出されても、弓矢が風船には当たらず通過するとともに風船が飛び去るような演出が実行されるようにすればよい。その一方で、演出制御コードSTB3−2又は演出制御コードSTB4−2が付された予告演出制御パターンでは、つなぎ演出E3又はつなぎ演出E4として、操作ボタン30の操作が検出されたときに、連続予告演出にて出現した風船を弓矢の通過に伴って破裂させるような演出画像の表示を行うようにすればよい。なお、操作有効期間内に操作ボタン30の操作が検出されなかったときには、つなぎ演出E1又はつなぎ演出E2の場合と同様に、連続予告演出にて出現した風船が飛び去るような演出画像の表示を行うようにすればよい。これにより、操作有効期間内に操作ボタン30の操作が検出されなければ、弓矢が通過せずに風船が飛び去るような演出が実行される一方、操作有効期間内に操作ボタン30の操作が検出されたときには、弓矢が風船に当たって風船が破裂するような演出が実行されるようにすればよい。
さらに、「操作時予告」の単独予告演出が実行される可変表示において連続予告演出が実行される連続予告実行時のうちで、連続予告演出における最終の予告演出が実行される場合には、つなぎ演出E1〜つなぎ演出E4の一部となる演出動作として、あるいは、つなぎ演出E1〜つなぎ演出E4の実行後に行われる別個の演出動作として、操作ボタン30の操作が検出されて弓矢が通過するシーンに続いて、所定のキャラクタ表示を行うとともに、表示されたキャラクタのセリフなどがメッセージとして報知されるようにしてもよい。
一例として、演出制御コードSTB1−2又は演出制御コードSTB2−2が付された予告演出制御パターンでは、つなぎ演出E1又はつなぎ演出E2において弓矢が通過するとともに風船が飛び去るシーンの終了後に、キャラクタの表示とともに「残念!!」のメッセージをセリフとして報知すればよい。その一方で、演出制御コードSTB3−2又は演出制御コードSTB4−2が付された予告演出制御パターンでは、つなぎ演出E3又はつなぎ演出E4において弓矢が通過するとともに風船が破裂するシーンの終了後に、キャラクタの表示とともに「やったね!!」のメッセージをセリフとして報知すればよい。
このように、連続予告演出と単独予告演出とが組み合わされた予告演出では、例えば風船が出現する演出画像の表示のように、連続予告演出のみが実行され単独予告演出が実行されない場合と共通の演出動作と、例えば操作ボタン30の操作検出に応じて弓矢が通過する演出画像の表示のように、単独予告演出のみが実行され連続予告演出が実行されない場合と共通の演出動作と、例えば風船が飛び去る演出画像の表示や風船が破裂する演出画像の表示やメッセージの報知を含むキャラクタの表示のように、連続予告演出と単独予告演出とが組み合わされた場合に特有の演出動作とが、順次あるいは並行して実行されるようにしてもよい。あるいは、連続予告演出のみが実行されるときと共通の演出動作と、単独予告演出のみが実行されるときと共通の演出動作とが、順次あるいは並行して実行される一方、連続予告演出と単独予告演出とが組み合わされた場合に特有の演出動作は実行されないようにしてもよい。
図14(B)に示す予告演出制御パターンテーブル171の設定例では、複数の予告パターンにそれぞれ対応して、予告演出制御パターンが1つずつ用意されている。これに対し、1つの予告パターンに対応して、予告演出制御パターンが複数種類用意されてもよい。一例として、「操作時予告」の単独予告演出を実行するための予告パターンYPB1〜予告パターンYPB4については、それぞれに対応して、つなぎ演出等の有無や、つなぎ演出等の内容(風船の表示個数、風船が飛び去るか破裂するか、キャラクタ表示やメッセージ報知の有無など)に応じて異なる演出動作を実行するために、複数種類の予告演出制御パターンが予め用意されてもよい。あるいは、「操作時予告」の単独予告演出を実行するための予告パターンYPB1〜予告パターンYPB4にそれぞれ対応する予告演出制御パターンとして、例えば操作ボタン30の操作検出に応じて弓矢が通過する演出画像の表示といった、単独予告演出のみが実行され連続予告演出が実行されない場合と連続予告演出及び単独予告演出が組み合わされて実行される場合とで共通の演出動作を実行するための予告演出制御パターンを用意して、さらに、例えば風船が飛び去る演出画像の表示や風船が破裂する演出画像の表示やメッセージを含むキャラクタの表示といった、連続予告演出及び単独予告演出が組み合わされて実行される場合に特有のつなぎ演出等を実行するための予告演出制御パターンを、別個に用意してもよい。
図15(A)は、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンといった各種の演出制御パターンの構成例を示している。図15(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図20に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30に対する操作を有効に検出する操作有効期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、操作ボタン30を用いた演出動作態様を示すデータが含まれている。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用模型が備える可動部材における動作態様を示す演出用模型制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図15(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にて操作ボタン30に対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図16は、ROM121に記憶される連続予告開始決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、連続予告開始決定テーブルとして、図16(A)に示す連続予告開始決定テーブル140Aと、図16(B)に示す連続予告開始決定テーブル140Bとが、予め用意されている。連続予告開始決定テーブル140Aは、始動入賞時に可変表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定される旨の入賞時当り判定や、特定の変動パターンに決定される旨の判定がなされた場合に対応して、連続予告開始決定用の乱数値SR1−1を示す数値データなどに基づき、連続予告演出を実行するか否かを決定するために参照されるテーブルである。連続予告開始決定テーブル140Bは、入賞時当り判定や特定の変動パターンに決定される旨の判定がなされていない場合に対応して、連続予告開始決定用の乱数値SR1−1などに基づき、連続予告演出を実行するか否かを決定するために参照されるテーブルである。
連続予告開始決定テーブル140Aでは、入賞時特定パターンフラグがオンであることや(入賞時特定パターンフラグオン)、入賞時当り判定フラグがオンであることといった(入賞時当り判定フラグオン)、各種のフラグ状態に応じて、連続予告演出の実行を開始する連続予告開始あり、あるいは、連続予告演出の実行を開始しない連続予告開始なしといった、連続予告演出の実行を開始するか否かの決定結果である連続予告開始有無に対し、連続予告開始決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここで、入賞時特定パターンフラグは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより、始動入賞時に特定の変動パターン(スーパーリーチを伴う変動パターン)に決定される旨の判定結果が通知されたときに、オン状態にセットされる。入賞時当り判定フラグは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより、始動入賞時に可変表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定される旨の判定結果が通知されたときに、オン状態にセットされる。
図16(A)に示す連続予告開始決定テーブル140Aの設定例では、入賞時特定パターンフラグがオンであるか、入賞時当り判定フラグがオンであるかに応じて、連続予告開始有無の決定結果に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、入賞時当り判定フラグがオンであるときには、入賞時特定パターンフラグがオンであるときよりも多くの決定値が、連続予告開始ありの決定結果に割り当てられている。これにより、入賞時当り判定がなされたときには、特定の変動パターンに決定される旨の判定がなされたときよりも高い割合で、連続予告演出の実行を開始させることができる。
なお、入賞時特定パターンフラグがオンであるか、入賞時当り判定フラグがオンであるかだけでなく、例えば演出制御バッファ設定部194(図20を参照)に設けられた連続予告判定バッファ値などに応じて、連続予告開始有無の決定結果に対する決定値の割当てが異なるようにしてもよい。ここで、連続予告判定バッファ値は、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定が通知されたときに、これらの判定がなされた保留記憶情報に基づく可変表示が実行される以前(当該保留記憶情報に基づく可変表示を含む)に実行される可変表示の回数が設定され、連続予告演出の実行を開始する旨の判定がなされるまで、あるいは、そのバッファ値が「0」となるまで、可変表示が開始されるごとに1減算されるように更新される。この実施の形態では、2回〜4回の可変表示にわたり連続予告演出を実行することができ、連続予告判定バッファ値が「2」〜「4」のいずれであるかに応じて異なる割合で、連続予告演出の実行を開始するか否かの決定が行われるようにすればよい。一例として、連続予告判定バッファ値が「2」であるときに比べて、連続予告判定バッファ値が「3」であるときの方が高い割合で連続予告開始ありに決定され、さらに、連続予告判定バッファ値が「3」であるときに比べて、連続予告判定バッファ値が「4」であるときの方が高い割合で連続予告開始ありに決定されるように、決定値が割り当てられていればよい。
連続予告開始決定テーブル140Bでは、特図保留記憶数が「1」、「2」、「3」以上のいずれであるかに応じて、連続予告開始有無に対し、連続予告開始決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここでの特図保留記憶数は、例えば特図ゲームにて可変表示が開始される第1特図又は第2特図に対応した保留記憶数(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数)であってもよいし、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した合計保留記憶数であってもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには合計保留記憶数とする一方、第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには第1特図保留記憶数としてもよい。
図16(B)に示す連続予告開始決定テーブル140Bの設定例では、特図保留記憶数に応じて連続予告開始有無の決定結果に対する決定値の割当てが異なってはいるが、連続予告開始ありの決定結果に対して割り当てられる決定値は、連続予告開始決定テーブル140Aにおける入賞時特定パターンフラグオンの場合や入賞時当り判定フラグオンの場合に比べて、大幅に少なくなるように設定されている。これにより、連続予告演出が実行されたときに、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる期待度や、特定の変動パターンによる可変表示が実行される期待度などを、高めることができる。
図16(B)に示す連続予告開始決定テーブル140Bの設定例では、特図保留記憶数が「2」であるときに、「3」以上であるときよりも多くの決定値が、連続予告開始ありの決定結果に対して割り当てられている。これに対して、特図保留記憶数が多くなるに従って、より多くの決定値が連続予告開始ありの決定結果に割り当てられるようにしてもよい。ただし、可変表示が開始されるごとに連続予告演出の実行を開始するか否かの判定を行う場合には、特図保留記憶数が所定数以上であれば、当該所定数に減少するまで、毎回の可変表示が開始されるときに連続予告演出の実行を開始するか否かの判定が行われることになる。一例として、図16(B)に示す連続予告開始決定テーブル140Bにおいて指定される特図保留記憶数を合計保留記憶数とした場合に、この実施の形態では2回〜4回の可変表示にわたり連続予告演出を実行できることから、合計保留記憶数が「3」〜「8」の範囲内であれば、可変表示が開始されるごとに「3」以上である場合に対応した決定割合で連続予告演出の実行を開始するか否かの判定が行われることになる。そのため、合計保留記憶数が「2」であるときに、「3」以上であるときよりも高い割合で連続予告演出の実行を開始する決定がなされるように設定されていても、「3」以上である場合を一括して比較すれば、「2」であるときよりも高い割合で連続予告演出の実行を開始する決定がなされるように設定できる。
図17は、ROM121に記憶される連続予告パターン決定テーブル141の構成例などを示している。図17(A)に示す連続予告パターン決定テーブル141は、複数回の可変表示にわたり実行される連続予告演出の演出内容(演出態様)を示す連続予告パターンを、連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2を示す数値データなどに基づいて決定するために参照されるテーブルである。連続予告パターン決定テーブル141では、入賞時当り判定フラグオンや入賞時特定パターンフラグオンなどのフラグ状態や、連続予告判定バッファ値に応じて、連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2と比較される数値(決定値)が、連続予告パターンに割り当てられている。
図17(B)は、図17(A)に示す連続予告パターン決定テーブル141を用いて決定される各連続予告パターンの構成例を示している。各連続予告パターンでは、連続予告残回数カウント値が「1」〜「4」のいずれかに応じた飾り図柄の可変表示中にて、予告パターンYP1−1、予告パターンYP1−2、予告パターンYP2−1、予告パターンYP3−1、予告パターンYP4−1のいずれかによる予告演出が実行されるように、予告パターンが組み合わされている。ここで、連続予告残回数カウント値は、複数回の可変表示にわたり実行される連続予告演出の残り回数を示し、1回の特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示が終了するごとに、1減算されるように更新される。
図17(A)に示す連続予告パターン決定テーブル141の設定例では、連続予告判定バッファ値により特定される可変表示の実行回数よりも多い可変表示回数に対応した連続予告パターンに決定されることがある。例えば、入賞時当り判定フラグがオンであり、連続予告判定バッファ値が「2」である場合に応じて、連続予告パターンYRA3−1に対し決定値が割り当てられている。図17(B)に示すように、連続予告パターンYRA3−1は、連続予告残回数カウント値が「1」〜「3」に対応した予告パターンが組み合わされており、3回の可変表示にわたり連続予告演出を実行することができる。その一方で、連続予告判定バッファ値が「2」である場合には、2回の可変表示にわたり連続予告演出を実行することが指定されている。
このように、連続予告判定バッファ値により特定される可変表示の実行回数よりも多い可変表示回数に対応した連続予告パターンに決定された場合には、例えば予告対象となる可変表示(連続予告判定バッファ値に対応した実行回数に達した可変表示)において、演出制御基板12の側で「擬似連」の可変表示演出を実行することに決定し、擬似連変動の前後において複数の予告パターンに対応した連続予告演出に含まれる演出動作が実行されるようにすればよい。例えば、連続予告判定バッファ値が「2」である場合に応じて、3回の可変表示にわたり連続予告演出を実行するための連続予告パターンYRA3−1に決定された場合には、2回目の可変表示において「擬似連」の可変表示演出を実行し、擬似連変動が実行されるより前の初回変動時に予告パターンYPA2−1(連続予告残回数カウント値が「2」に対応)の演出内容で予告演出を行った後、擬似連変動が実行されてからの変動表示中に予告パターンYPA1−1(連続予告残回数カウント値が「1」に対応)の演出内容で予告演出を行うようにすればよい。なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが「擬似連」の可変表示演出を実行するものであれば、変動パターンに従った擬似連変動を利用して、連続予告演出の残り回数に応じた予告パターンによる予告演出が実行されるようにすればよい。
図17(A)に示す連続予告パターン決定テーブル141の設定例では、連続予告判定バッファ値が同一であっても、フラグ状態に応じて各連続予告パターンに決定される割合が異なるように、決定値が各連続予告パターンに割り当てられている部分がある。例えば、入賞時当り判定フラグオンの場合には、入賞時特定パターンフラグオンの場合と比べて高い割合で、連続予告判定バッファ値が「2」であるときに連続予告パターンYRA2−1が使用パターンに決定されるように、決定値が割り当てられている。また、連続予告パターン決定テーブル141では、連続予告判定バッファ値が同一であっても、フラグ状態に応じて異なる連続予告パターンに決定値が割り当てられている部分がある。例えば、入賞時当り判定フラグオンの場合には、連続予告判定バッファ値が「2」であるときに、連続予告パターンYRA2−2や連続予告パターンYRA3−2に対して決定値が割り当てられておらず、これらの連続予告パターンに決定されることがない。これに対して、入賞時特定パターンフラグオンの場合には、連続予告判定バッファ値が「2」であるときに、連続予告パターンYRA2−2や連続予告パターンYRA3−2に対しても決定値が割り当てられており、これらの連続予告パターンに決定されることがある。これらの設定により、連続予告パターンに対応する連続予告演出の演出内容(演出態様)に応じて、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となる期待度や、特定の変動パターンによる可変表示が実行される期待度などを、異ならせることができる。
図17(A)に示す連続予告パターン決定テーブル141の設定例では、入賞時当り判定フラグオンの場合に、連続予告パターンYRA2−1、連続予告パターンYRA3−1、連続予告パターンYRA4−1のいずれかに決定される一方で、連続予告パターンYRA2−2、連続予告パターンYRA3−2、連続予告パターンYRA4−2には決定されることがない。これに対して、入賞時特定パターンフラグオンの場合には、いずれの連続予告パターンにも決定されることがある。また、入賞時当り判定フラグオンと入賞時特定パターンフラグオンのいずれにも該当せず、双方のフラグがオフである場合には、連続予告パターンYRA2−2、連続予告パターンYRA3−2、連続予告パターンYRA4−2のいずれかに決定される一方で、連続予告パターンYRA2−1、連続予告パターンYRA3−1、連続予告パターンYRA4−1には決定されることがない。したがって、連続予告パターンYRA2−1、連続予告パターンYRA3−1、連続予告パターンYRA4−1のいずれかによる連続予告演出が実行されたときには、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性があり、可変表示結果が「ハズレ」となる場合でも特定の変動パターンによる可変表示が実行されることになる。その一方で、連続予告パターンYRA2−2、連続予告パターンYRA3−2、連続予告パターンYRA4−2のいずれかによる連続予告演出が実行されたときには、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性がなく、特定の変動パターンによる可変表示が実行される可能性があるだけになる。
これに対して、連続予告パターンYRA2−2、連続予告パターンYRA3−2、連続予告パターンYRA4−2のいずれかによる連続予告演出が実行されたときでも、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性があるように、決定値が割り当てられるようにしてもよい。また、連続予告パターンYRA2−1、連続予告パターンYRA3−1、連続予告パターンYRA4−1のいずれかによる連続予告演出が実行されたときでも、可変表示結果が「ハズレ」で特定の変動パターンによる可変表示も実行されない場合があるように、決定値が割り当てられるようにしてもよい。
図18は、ROM121に記憶される単独予告種別決定テーブル142の構成例などを示している。図18(A)に示す単独予告種別決定テーブル142は、単独予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における予告パターン種別である単独予告種別を複数種別のうちいずれとするかを、単独予告種別決定用の乱数値SR2−1を示す数値データなどに基づいて決定するために参照されるテーブルである。単独予告種別決定テーブル142では、連続予告実行フラグがオンであるかオフであるかや、特図表示結果が「ハズレ」、「小当り」、「大当り」のいずれであるかに応じて、単独予告なし、単独予告CTY1あるいは単独予告CTY2などの単独予告種別に、単独予告種別決定用の乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。連続予告実行フラグは、連続予告演出の実行が開始されるときにオン状態にセットされ、連続予告演出の実行が終了することに対応してクリアされてオフ状態となる。
図18(B)は、単独予告CTY1及び単独予告CTY2の各単独予告種別に対応した単独予告演出での演出内容を示している。ここで、単独予告CTY1の単独予告種別には、「演出画像表示」の単独予告演出を実行するための予告パターンが含まれる一方、単独予告CTY2の単独予告種別には、「操作時予告」の単独予告演出を実行するための予告パターンが含まれる。
図18(A)に示す単独予告種別決定テーブル142の設定例では、連続予告実行フラグの状態(オフ/オン)が同一であっても、特図表示結果が「ハズレ」、「小当り」、「大当り」のうちいずれであるかに応じて、単独予告なしや各単独予告種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、特図表示結果が「大当り」である場合には、特図表示結果が「ハズレ」である場合と比べて高い割合で、連続予告実行フラグがオフであるときに単独予告CTY1又は単独予告CTY2の単独予告種別に決定されるように、決定値が割り当てられている。したがって、単独予告演出が実行されるか否かに応じて、特図表示結果が「大当り」となる期待感などを異ならせることができる。
また、単独予告種別決定テーブル142では、特図表示結果が同一であっても、連続予告実行フラグがオフであるかオンであるかに応じて、単独予告なしや各単独予告種別に対する決定値の割当てが異なっている部分がある。例えば、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれであっても、連続予告実行フラグがオンである場合に、連続予告実行フラグがオフである場合よりも単独予告なしに決定される割合が低くなるように、決定値が割り当てられている。この設定例では、連続予告演出が実行される可変表示において、連続予告演出が実行されない可変表示よりも単独予告演出が実行される可能性が高められ、単独予告演出が連続予告演出と組み合わせて実行されやすくなる。なお、例えば特図表示結果が「ハズレ」であるときには、連続予告実行フラグがオンである場合に、連続予告実行フラグがオフである場合よりも単独予告なしに決定される割合が高くなるように、決定値が割り当てられるようにしてもよい。この場合には、特図表示結果が「小当り」又は「大当り」であるときに限り、連続予告演出が実行される可変表示において単独予告演出が実行される可能性が高められる。したがって、連続予告演出と単独予告演出とが組み合わされて実行されたときには、連続予告演出のみが実行されたときに比べて特図表示結果が「小当り」又は「大当り」となる期待度(信頼度)が高められる。さらに、単独予告種別決定テーブル142では、特図表示結果が同一であっても、連続予告実行フラグがオフであるかオンであるかに応じて、異なる単独予告種別に決定値が割り当てられている部分がある。すなわち、連続予告実行フラグがオフである場合には、単独予告CTY1の単独予告種別に対しても決定値が割り当てられている一方で、連続予告実行フラグがオンである場合には、単独予告CTY1の単独予告種別に対して決定値が割り当てられていない。したがって、連続予告実行フラグがオンであるときには、単独予告なし、又は、単独予告CTY2の単独予告種別に決定されることになる。このような設定により、連続予告演出が実行される可変表示において単独予告演出を組み合わせて実行する場合には、「操作時予告」の単独予告演出のみが実行可能となり、「演出画像表示」の単独予告演出は実行されることがない。
図18(A)に示す単独予告種別決定テーブル142の設定例では、連続予告実行フラグの状態に応じて、単独予告種別の決定結果に対する決定値の割当てを異ならせている。これに対して、連続予告実行フラグがオンであるときには、使用されている連続予告パターンに応じて、単独予告種別の決定結果に対する決定値の割当てを異ならせ、単独予告演出が実行されるか否かの決定割合や各単独予告種別の決定割合を異ならせてもよい。この場合には、連続予告演出が実行されているときに、その演出内容(演出態様)に応じて、単独予告演出を組み合わせて実行する割合や、単独予告演出が実行される場合における単独予告種別の決定割合を、異ならせることができる。
あるいは、連続予告実行フラグがオンであるときには、連続予告残回数カウント値に応じて、単独予告種別の決定結果に対する決定値の割当てを異ならせ、単独予告演出が実行されるか否かの決定割合や各単独予告種別の決定割合を異ならせてもよい。この場合には、連続予告演出が実行されているときに、その連続予告演出が実行される可変表示の残り回数に応じて、単独予告演出を組み合わせて実行する割合や、単独予告演出が実行される場合における単独予告種別の決定割合を、異ならせることができる。
あるいは、連続予告実行フラグがオンであるときには、連続予告演出の実行が開始されたときのフラグ状態(入賞時当り判定フラグオンや入賞時特定パターンフラグオンなど)に応じて、単独予告種別の決定結果に対する決定値の割当てを異ならせ、単独予告演出が実行されるか否かの決定割合や各単独予告種別の決定割合を異ならせてもよい。この場合には、連続予告演出が実行されているときに、その連続予告演出による予告対象となる可変表示において可変表示結果が「小当り」又は「大当り」となるか否かや、特定の変動パターンによる可変表示が実行されるか否かに応じて、単独予告演出を組み合わせて実行する割合や、単独予告演出が実行される場合における単独予告種別の決定割合を、異ならせることができる。
また、図18(A)に示す単独予告種別決定テーブル142の設定例では、特図表示結果に応じて、単独予告種別の決定結果に対する決定値の割当てを異ならせている。これに対して、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、単独予告種別の決定結果に対する決定値の割当てを異ならせ、単独予告演出が実行されるか否かの決定割合や各単独予告種別の決定割合を異ならせてもよい。この場合には、変動パターンによる可変表示の表示内容(表示態様)に応じて、単独予告演出が実行される割合や、単独予告演出が実行される場合における単独予告種別の決定割合を、異ならせることができる。また、単独予告演出が実行されるか否かや、実行される場合における単独予告種別(予告演出の内容)に応じて、特定の変動パターンによる可変表示が実行される可能性などを変化させることができる。
図19は、ROM121に記憶される単独予告パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、単独予告パターン決定テーブルとして、図19(A)に示す単独予告パターン決定テーブル143Aと、図19(B)に示す単独予告パターン決定テーブル143Bとが、予め用意されている。単独予告パターン決定テーブル143Aは、単独予告CTY1の単独予告種別に決定された場合に、単独予告演出を実行するために使用する予告パターンを、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2を示す数値データなどに基づいて決定するために参照されるテーブルである。単独予告パターン決定テーブル143Bは、単独予告CTY2の単独予告種別に決定された場合に、単独予告演出を実行するために使用する予告パターンを、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2を示す数値データなどに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
単独予告パターン決定テーブル143Aでは、特図表示結果が「ハズレ」、「小当り」、「大当り」のいずれであるかに応じて、「演出画像表示」の単独予告種別に含まれる予告パターンYPA1−1、予告パターンYPA1−2、予告パターンYPA2−1、予告パターンYPA3−1、予告パターンYPA4−1に対し、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。単独予告パターン決定テーブル143Bでは、特図表示結果が「ハズレ」、「小当り」、「大当り」のいずれであるかに応じて、「操作時予告」の単独予告種別に含まれる予告パターンYPB1〜予告パターンYPB4に対し、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図19(A)及び(B)に示す単独予告パターン決定テーブル143A、143Bの設定例では、特図表示結果が「ハズレ」、「小当り」、「大当り」のうちいずれであるかに応じて、各予告パターンに対する決定値の割当てが異なっている。このような設定により、単独予告演出における演出内容(演出態様)に応じて、可変表示結果が「大当り」となる期待感などを、異ならせることができる。なお、単独予告パターン決定テーブル143Bでは、特図表示結果が同一であっても、連続予告実行フラグがオフであるかオンであるかに応じて、各予告パターンに対する決定値の割当てを異ならせて、各予告パターンに決定される割合を異ならせるようにしてもよい。これにより、単独予告演出の演出内容(演出態様)だけでなく、連続予告演出と組み合わせて実行されるか否かによっても、可変表示結果が「大当り」となる期待感などを、異ならせることができる。また、単独予告パターン決定テーブル143Bでは、連続予告実行フラグがオンである場合に、特図表示結果が同一であっても、連続予告残り回数カウント値に応じて、各予告パターンに対する決定値の割当てを異ならせて、各予告パターンに決定される割合を異ならせるようにしてもよい。これにより、連続予告演出が実行される可変表示の残り回数に応じて、その連続予告演出と組み合わせて実行される単独予告演出における演出内容(演出態様)の出現割合を変化させて、可変表示結果が「大当り」となる期待感などを段階的に高めることができる。
あるいは、単独予告パターン決定テーブル143Bでは、連続予告実行フラグがオンであり連続予告演出とともに単独予告演出が実行される場合に、使用されている連続予告パターンに応じて、各予告パターンに対する決定値の割当てを異ならせ、各予告パターンの決定割合を異ならせてもよい。この場合には、連続予告演出が実行されている場合に、その演出内容(演出態様)に応じて、連続予告演出とともに実行される単独予告演出における演出内容(演出態様)の決定割合を、異ならせることができる。あるいは、単独予告パターン決定テーブル143A、143Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、各予告パターンに対する決定値の割当てを異ならせ、各予告パターンの決定割合を異ならせてもよい。この場合には、変動パターンによる可変表示の表示内容(表示態様)に応じて、単独予告演出における演出内容(演出態様)の決定割合を、異ならせることができる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図20に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図20に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作検出スイッチ31から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図21のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図21に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図22は、特別図柄プロセス処理として、図21に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図23及び図24は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、所定の入力ポートレジスタに格納された入力ポートデータを読み出す(図23のステップS201)。ここで、入力ポートレジスタは、例えばI/O105に含まれる入力ポートにおける外部信号の入力状態を示すビット値などが、格納されるレジスタである。この実施の形態では、入力ポートレジスタのビット番号[0]に格納される入力ポートデータが、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号となる第1始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示し、入力ポートレジスタのビット番号[1]に格納される入力ポートデータが、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示している。
ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[1]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS202)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS202;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2始動入賞判定カウンタの格納値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[0]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS205;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1始動入賞判定カウンタの格納値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第1始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第1始動口スイッチ22Aにより検出されていないことに対応して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図24のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図23に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図23に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS217)。また、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS218)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS219にて乱数値を記憶した後には、入賞時特定パターン判定処理を実行する(ステップS220)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図21に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS223)、図23に示すステップS211の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS224)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図23に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図23に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図24に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS223の処理を実行してから、図23に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図21に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図24に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図25は、図24のステップS220にて実行される入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図22のステップS110、図27)において、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの決定や、大当り種別の決定が行われ、後述する変動パターン設定処理(図22のステップS111、図28)において、変動パターン種別の決定や、変動パターンの決定が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口又は第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS220の入賞時特定パターン判定処理を実行することにより、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となるか否かや、飾り図柄の変動パターンが少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンとなるか否かを、予め特定する。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となることや、スーパーリーチのリーチ演出が実行されることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより複数回の可変表示にわたり連続予告演出を実行するか否かを決定することができる。
図25に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS401)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS401;「1」)、パチンコ遊技機1における遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。例えば、ステップS402の処理において、CPU103は、特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」のいずれかであれば、大当り中であると判定すればよい。
ステップS402にて大当り中ではないと判定されたときには(ステップS402;No)、確変状態や時短状態において時短制御が行われている時短制御中であるか否かを判定する(ステップS403)。例えば、ステップS403の処理において、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグの状態を確認して、時短フラグがオンであれば時短制御中であると判定すればよい。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて時短制御中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、大当り中・時短中入賞を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB103H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS404)、入賞時乱数値判定処理を終了する。このような大当り中・時短中入賞を通知する第1始動口入賞指定コマンドにより、演出制御基板12の側では、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hにて第1特図保留記憶数を特定可能とする演出画像の表示を更新させることができ、また、第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留記憶情報のうちに、大当り中や時短制御中における始動入賞に基づくものが含まれると特定できる。
ステップS403にて時短制御中ではないと判定されたときには(ステップS403;No)、図24のステップS218にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS405)。例えば、ステップS405の処理では、図8に示す特図表示結果決定テーブル130を選択して、使用テーブルにセットする。ここで、使用テーブルにセットする際には、例えばRAM102の所定領域に設けられたテーブルポインタなどに、ROM101におけるテーブルデータの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。続いて、使用テーブルにセットした特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、ステップS218にて抽出された乱数値MR1に応じた特図表示結果が「大当り」であるか否かが判定される。より具体的には、乱数値MR1を示す数値データと、特図表示結果決定テーブル130に格納された決定値とを比較して、乱数値MR1と合致した決定値が割り当てられている特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する。ここでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であれば、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定し、確変状態であれば、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が確変状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する。なお、パチンコ遊技機1における遊技状態にかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定するようにしても良い。
ステップS405にて大当り判定範囲内ではないと判定されたときには(ステップS405;No)、その乱数値MR1が小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS406)。ステップS405にて乱数値MR1が大当り判定範囲内であると判定された場合や(ステップS405;Yes)、ステップS406にて乱数値MR1が小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS406;Yes)、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて入賞時当り判定がなされたことを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB102H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS407)、入賞時乱数値判定処理を終了する。このような入賞時当り判定を通知する第1始動口入賞指定コマンドにより、演出制御基板12の側では、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hにて第1特図保留記憶数を特定可能とする演出画像の表示を更新させることができ、また、第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留記憶情報のうちに、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されることを示すものが含まれると特定できる。
なお、第1始動口入賞指定コマンドに示される入賞時当り判定は、特図表示結果が「大当り」となる場合のみに通知され、特図表示結果が「小当り」となる場合には通知されないようにしてもよい。この場合、ステップS405にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合にはステップS407の処理に進む一方、ステップS406にて乱数値MR1が小当り判定範囲内であれば、後述するステップS410の処理などに進むようにすればよい。あるいは、第1始動口入賞指定コマンドに示される入賞時当り判定は、特図表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の大当り種別となる場合のみに通知され、「突確」の大当り種別となる場合や特図表示結果が「小当り」となる場合には通知されないようにしてもよい。この場合、ステップS405にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合には、さらに大当り種別決定用の乱数値MR2が「非確変」又は「確変」の判定範囲内であるか否かを判定し、この判定範囲内である場合にはステップS407の処理に進む一方、「突確」の判定範囲内である場合や、ステップS406にて乱数値MR1が小当り判定範囲内であれば、ステップS410の処理などに進むようにすればよい。
ステップS406にて乱数値MR1が小当り判定範囲内ではないと判定されたときには(ステップS406;No)、図24のステップS218にて抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データが特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS408)。ここで、図10(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cや図10(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dの設定例では、遊技状態や特図保留記憶数にかかわらず、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA2−4に決定されることになる。したがって、ステップS408の処理では、例えば図26に示すように、乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば特定パターン共通範囲の範囲内であると判定すればよい。
ステップS408にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲内であると判定されたときには(ステップS408;Yes)、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて特定パターン共通範囲内であることを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB101H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS409)、入賞時乱数値判定処理を終了する。これに対して、ステップS408にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲内ではないと判定されたときには(ステップS408;No)、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて特定パターン共通範囲外であることを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS410)、入賞時乱数値判定処理を終了する。こうした特定パターン共通範囲内であるか否かを通知する第1始動口入賞指定コマンドにより、演出制御基板12の側では、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hにて第1特図保留記憶数を特定可能とする演出画像の表示を更新させることができる。また、第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留記憶情報のうちに、特定の変動パターンに決定されることを示すものが含まれるか否かを特定できる。
ステップS401にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS401;「2」)、図24のステップS218にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS411)。このとき、大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS411;No)、その乱数値MR1が小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS412)。ステップS411にて大当り判定範囲内であると判定されたときや(ステップS411;Yes)、ステップS412にて小当り判定範囲内であると判定されたときには(ステップS412;Yes)、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて入賞時当り判定がなされたことを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB202H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。このような入賞時当り判定を通知する第2始動口入賞指定コマンドにより、演出制御基板12の側では、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hにて第2特図保留記憶数を特定可能とする演出画像の表示を更新させることができ、また、第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留記憶情報のうちに、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されることを示すものが含まれると特定できる。
なお、第2始動口入賞指定コマンドに示される入賞時当り判定は、特図表示結果が「大当り」となる場合のみに通知され、特図表示結果が「小当り」となる場合には通知されないようにしてもよい。この場合、ステップS411にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合にはステップS413の処理に進む一方、ステップS412にて乱数値MR1が小当り判定範囲内であれば、後述するステップS416の処理などに進むようにすればよい。あるいは、第2始動口入賞指定コマンドに示される入賞時当り判定は、特図表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の大当り種別となる場合のみに通知され、「突確」の大当り種別となる場合や特図表示結果が「小当り」となる場合には通知されないようにしてもよい。この場合、ステップS411にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合には、さらに大当り種別決定用の乱数値MR2が「非確変」又は「確変」の判定範囲内であるか否かを判定し、この判定範囲内である場合にはステップS413の処理に進む一方、「突確」の判定範囲内である場合や、ステップS412にて乱数値MR1が小当り判定範囲内であれば、ステップS416の処理などに進むようにすればよい。
ステップS412にて乱数値MR1が小当り判定範囲内ではないと判定されたときには(ステップS412;No)、図24のステップS218にて抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データが特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS414)。このときには、ステップS408の処理と同様に、乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば特定パターン共通範囲の範囲内であると判定すればよい。
ステップS414にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲内であると判定されたときには(ステップS414;Yes)、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて特定パターン共通範囲内であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB201H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS415)、入賞時乱数値判定処理を終了する。これに対して、ステップS414にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲内ではないと判定されたときには(ステップS414;No)、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて特定パターン共通範囲外であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS416)、入賞時乱数値判定処理を終了する。こうした特定パターン共通範囲内であるか否かを通知する第2始動口入賞指定コマンドにより、演出制御基板12の側では、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hにて第2特図保留記憶数を特定可能とする演出画像の表示を更新させることができる。また、第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留記憶情報のうちに、特定の変動パターンに決定されることを示すものが含まれるか否かを特定できる。
以上のような入賞時乱数値判定処理が実行されることにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された時点(第1始動入賞時又は第2始動入賞時)で、パチンコ遊技機1における遊技状態や特図ゲームの保留記憶数である特図保留記憶数にかかわらず、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されるか否かや、スーパーリーチを伴う特定の変動パターンに決定されるか否かを判定し、これらの判定結果に応じて異なる第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して伝送させることができる。
図22に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグや小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。さらに、大当りフラグ及び小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」であることに対応して15ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して2ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「2回」に設定する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、可変入賞動作における大入賞口の開放回数を「2回」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図27は、図22のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。このときには、変動特図指定バッファの値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第1特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このとき、第1特図保留記憶数が「0」であれば(ステップS235;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームが実行されるための第1始動条件が成立していないことから、特別図柄通常処理を終了する。このように、ステップS235の処理では、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。したがって、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。このときには、変動特図指定バッファの値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」や「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。ここで、ステップS234の処理にて変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、突確大当り図柄「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」である場合には、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図28は、図22のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、所定の変動時間短縮条件が成立したか否かを判定する(ステップS266)。ここで、変動時間短縮条件は、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであり確変状態や時短状態における時間短縮制御が実行中であること、合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であることなどといった、特図変動時間を通常時よりも短縮するために予め定められたものであればよい。また、時短フラグがオンであるときでも、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」)以上であれば変動時間短縮条件が成立する一方、所定数未満であれば変動時間短縮条件が成立しないようにしてもよい。
ステップS266にて変動時間短縮条件が成立していない場合には(ステップS266;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cを選択してセットする(ステップS267)。これに対して、変動時間短縮条件が成立している場合には(ステップS266;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dを選択してセットする(ステップS268)。なお、短縮用のハズレ変動パターン種別決定テーブルを複数種類設けて、複数種類の変動時間短縮条件のうちでいずれが成立したかに応じて、異なるテーブルが選択されるようにしてもよい。
ステップS263、S265、S267、S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。ここで、ステップS269の処理では、始動入賞時に乱数回路104などから抽出されて保留データとして第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶された変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づき、変動パターン種別が決定される。したがって、始動入賞時における特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かの判定結果と、ステップS269の処理による変動パターン種別の決定結果との整合をとることができ、始動入賞時に特定パターン共通範囲の範囲内であると判定されたにもかかわらず、スーパーリーチを伴う特定の変動パターンが含まれる変動パターン種別とは異なる変動パターン種別に決定されてしまうことを防止できる。また、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS269にて変動パターン種別を決定した後には、特図表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」又は「小当り」であるかに応じて、ハズレ変動パターン決定テーブル133Aと当り変動パターン決定テーブル133Bのいずれかを選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS270)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS270にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS271の処理では、ステップS269における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS271にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS272)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS273)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS273の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS274)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS274での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図21に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS275)、変動パターン設定処理を終了する。
図29は、図22のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;Yes)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、飾り図柄停止コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1000ms)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短状態において実行される特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS304)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS304;Yes)、小当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS305)。続いて、特図表示結果が「小当り」となったことに対応した当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS306)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS307)。また、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS308)。
ステップS304にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS304;No)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS309)。ステップS308、S309の処理のいずれかを実行した後には、時短状態を終了させるか否かの判定を行ってから(ステップS310)、特別図柄停止処理を終了する。例えば、ステップS310の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態における時間短縮制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS310の処理を終了すればよい。なお、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時間短縮制御が行われるようにすればよい。あるいは、確変状態でも時間短縮制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時間短縮制御を終了するようにしてもよい。こうして時間短縮制御を終了するときには、確変制御もあわせて終了することにより通常状態となるようにしてもよいし、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。
また、ステップS310の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変制御終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変制御中における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変制御を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS310の処理では、確変制御を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変制御を終了するか否かを判定する処理は、例えば図27に示すステップS240にて特図表示結果を決定(事前決定)する以前に、実行されるようにしてもよい。
図30は、図22のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図22に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「確変」又は「突確」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「確変」と判定された場合と、大当り種別が「突確」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「突確」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達するまで継続するように設定してもよい。あるいは、大当り種別が「突確」と判定された場合には、所定の時短中突確フラグがオンであれば、確変制御とともに時短制御を開始するための設定を行う一方、時短中突確フラグがオフであれば、確変制御のみを開始するための設定を行うようにしてもよい。ここで、時短中突確フラグは、例えば図29に示すステップS298にて大当りフラグがオンであると判定されたときに、大当り種別が「突確」であること、及び、時短フラグがオンであり時短制御が行われていることに対応して、オン状態にセットされればよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
図31は、普通図柄プロセス処理として、図21のステップS16にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS130)。例えば、ステップS130のゲート通過判定処理では、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ21がオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのままゲート通過判定処理を終了する。これに対して、ゲートスイッチ21がオンであるときには、普図保留記憶部151Cにおける保留データの記憶数である普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウント値が、普図保留上限値として予め定められた値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留上限値に達していれば、通過ゲートにおける今回の遊技球の通過を無効として、ゲート通過判定処理を終了する。その一方で、普図保留上限値に達していない場合には、例えば乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。このとき抽出した乱数値MR5を示す数値データが、保留データとして普図保留記憶部151Cにおける空きエントリの先頭にセットされることで、乱数値MR5が記憶される。この場合には、普図保留記憶数カウント値を1加算するように更新してから、ゲート通過判定処理を終了する。
ステップS130のゲート通過判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた普図プロセスフラグの値に応じて、図31に示すステップS140〜S143の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部151Cに格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部151Cに格納された保留データがある場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを決定する普図表示結果決定処理が実行してから、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
普図表示結果決定処理では、普図保留記憶部151Cから読み出した保留データに含まれる普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどに基づき、所定の普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を決定する。ここで、普図表示結果決定テーブルでは、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定がなされる割合が高くなるように決定値が普図表示結果に割り当てられている。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。
また、普図表示結果決定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも普図変動時間が短くなるように設定される。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。さらに、普図表示結果決定処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を拡大開放状態とする時間である傾動制御時間や拡大開放状態とする回数である傾動制御回数を設定してもよい。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するように設定される。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、第2始動入賞口が拡大開放状態となる時間や回数が増加することで、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。なお、第2始動入賞口を拡大開放状態とする設定は、ステップS142の普通図柄停止処理やステップS143の普通電動役物作動処理にて行うようにしてもよい。
ステップS141の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20において普通図柄を変動させるための設定が行われるとともに、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が所定の普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。
ステップS142の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普図変動時間が経過したことに基づき、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)させるための設定などを行う。ステップS143の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果(普図表示結果)が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に変化させるための設定などが行われる。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図32のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図32に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
ステップS74のコマンド解析処理内では、例えば図33のフローチャートに示すような始動入賞時コマンド処理が実行されればよい。この始動入賞時コマンド処理では、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを受信したときに、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内であることが通知されたか否かの判定などが行われる。
図33に示す始動入賞時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS151)。例えば演出制御基板12の側で受信した演出制御コマンドは演出制御コマンド受信用バッファに格納されており、演出制御用CPU120は、この演出制御コマンド受信用バッファに格納されているコマンドを読み出して内容を確認することにより、受信した演出制御コマンドを特定できればよい。
ステップS151にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS151;Yes)、第1始動口入賞時に対応した表示更新の設定を行う(ステップS152)。例えば、ステップS152の処理において、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hで非表示となっている第1始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出による第1始動条件の成立に応じて、青色表示に変化させるための表示設定などが行われればよい。
ステップS152の処理に続いて、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた連続予告判定バッファの格納値である連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かを判定する(ステップS153)。ここで、連続予告判定バッファには、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内であることが通知されたときに、始動入賞後の合計保留記憶数や第2特図保留記憶数が設定され、連続予告演出の実行が開始されなければ、そのバッファ値が「0」になるまで、特図ゲームの実行開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに1減算されるように更新される。したがって、連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときには、保留記憶情報のうちに入賞時当り判定がなされた可変表示あるいは特定パターン共通範囲内の判定がなされた可変表示が含まれている。
ステップS153にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときには(ステップS153;No)、先に発生した始動入賞に基づく保留記憶情報について入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされていることから、始動入賞時コマンド処理を終了する。ステップS153にて連続予告判定バッファ値が「0」であるときには(ステップS153;Yes)、例えば第1始動口入賞指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、入賞時当り判定が通知されたか否かを判定する(ステップS154)。このとき、入賞時当り判定が通知されていれば(ステップS154;Yes)、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた入賞時当り判定フラグをオン状態にセットする(ステップS155)。
ステップS154にて入賞時当り判定が通知されていない場合には(ステップS154;No)、特定パターン共通範囲内であることが通知されたか否かを判定する(ステップS156)。このとき、特定パターン共通範囲内であることが通知されていなければ(ステップS156;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。これに対して、特定パターン共通範囲内であることが通知されていれば(ステップS156;Yes)、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた入賞時特定パターンフラグをオン状態にセットする(ステップS157)。
ステップS155、S157の処理のいずれかを実行した後には、連続予告判定バッファ値として、始動入賞後の合計保留記憶数をセットしてから(ステップS158)、始動入賞時コマンド処理を終了する。ここで、この実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることから、ステップS158の処理では合計保留記憶数を連続予告判定バッファ値にセットすることで、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされた保留記憶情報に基づく可変表示が実行される以前に実行される可変表示回数を特定することができる。合計保留記憶数は、例えば主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、特定できればよい。
ステップS151にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定されたときには(ステップS151;No)、第2始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS159)。このとき、第2始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定されれば(ステップS159;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。これに対して、第2始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS159;Yes)、第2始動口入賞時に対応した表示更新の設定を行う(ステップS160)。例えば、ステップS160の処理において、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hで非表示となっている第2始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つを、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出による第2始動条件の成立に応じて、赤色表示に変化させるための表示設定などが行われればよい。
ステップS160の処理に続いて、連続予告判定バッファ値が「0」となっているか否か、すなわち、先に発生した始動入賞に基づく保留記憶情報について入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされているか否かを判定する(ステップS161)。このとき、連続予告判定バッファ値が「0」以外であれば(ステップS161;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。なお、この実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることから、連続予告演出による予告対象となる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるより前に、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームが実行されてしまうと、連続予告演出による予告対象となる可変表示にズレが生じることになる。そこで、ステップS161の処理にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときでも、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされた保留記憶情報が第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づくものである場合には、例えば連続予告判定バッファ値をクリアして「0」に初期化してから、ステップS162の処理に進むようにしてもよい。
ステップS161にて連続予告判定バッファ値が「0」であるときには(ステップS161;No)、例えば第2始動口入賞指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、入賞時当り判定が通知されたか否かを判定する(ステップSS162)。このとき、入賞時当り判定が通知されていれば(ステップS162;Yes)、入賞時当り判定フラグをオン状態にセットする(ステップS163)。これに対して、入賞時当り判定が通知されていなければ(ステップS162;No)、特定パターン共通範囲内であることが通知されたか否かを判定する(ステップS164)。そして、特定パターン共通範囲内であることが通知されていなければ(ステップS164;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。これに対して、特定パターン共通範囲内であることが通知されていれば(ステップS164;Yes)、入賞時特定パターンフラグをオン状態にセットする(ステップS165)。
ステップS163、S165の処理のいずれかを実行した後には、連続予告判定バッファ値として、始動入賞後の第2特図保留記憶数をセットしてから(ステップS166)、始動入賞時コマンド処理を終了する。ここで、この実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることから、ステップS166の処理では第2特図保留記憶数を連続予告判定バッファ値にセットすることで、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされた保留記憶情報に基づく可変表示が実行される以前に実行される可変表示回数を特定することができる。第2特図保留記憶数は、例えば主基板11から伝送された第2始動口入賞指定コマンドの受信数と、第2変動開始コマンドの受信数との差分などから、特定できればよい。より具体的には、演出制御カウンタ設定部193に設けられた第2特図保留特定カウンタの格納値である第2特図保留特定カウント値を、第2始動口入賞指定コマンドの受信ごとに1加算するように更新し、第2変動開始コマンドの受信ごとに1減算するように更新して、第2特図保留記憶数を特定できるようにすればよい。
図34は、演出制御プロセス処理として、図32のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示中演出設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示中演出設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声出力基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声出力基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声出力基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声出力基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図35は、図34のステップS171にて実行される可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す可変表示中演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS501;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS501にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS501;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS505)。このとき、大当り種別が「突確」又は特図表示結果が「小当り」であると判定されれば(ステップS505;Yes)、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかといった、大当り種別が「突確」の場合や特図表示結果が「小当り」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS504と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS505にて特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS505;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS507)。一例として、ステップS507の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS503、S504、S506、S507の処理のいずれかを実行した後には、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「擬似連」の可変表示演出を実行する「擬似連あり」であるか否かを判定する(ステップS508)。このとき、「擬似連あり」との判定がなされれば(ステップS508;Yes)、「擬似連」の可変表示演出において仮停止表示されて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄を決定する(ステップS509)。一例として、ステップS509の処理では、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される擬似連チャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の擬似連チャンス目決定テーブルを参照することなどにより、擬似連変動(再変動)が実行されるごとに仮停止表示されて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄を決定すればよい。
ステップS508にて「擬似連あり」ではないと判定された場合や(ステップS508;No)、ステップS509の処理を実行した後には、連続予告決定処理と(ステップS510)、連続予告中設定処理と(ステップS511)、単独予告設定処理とを(ステップS512)、順次に実行する。なお、これらの処理を実行する以前に、「滑り」の可変表示演出において仮停止表示される飾り図柄(滑り前仮停止図柄)を決定するための処理が実行されてもよい。この場合には、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「滑り」の可変表示演出を実行する「滑りあり」であるか否かを判定する。そして、「滑りあり」と判定されたときには、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される滑り前仮停止図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の滑り前仮停止図柄決定テーブルを参照することなどにより、滑り前仮停止図柄となる飾り図柄を決定すればよい。
ステップS512にて単独予告設定処理を実行した後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS513)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応して、複数用意された図柄変動制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップS511の連続予告中設定処理やステップS512の単独予告設定処理にて決定された予告パターンなどに対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS513の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS514)。そして、画像表示装置5における飾り図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS515)。このときには、例えばステップS514にて使用パターンとして決定された図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS516)、可変表示中演出設定処理を終了する。
図36は、図35のステップS510にて実行される連続予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す連続予告決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、連続予告実行フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS601)。ここで、連続予告実行フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられ、連続予告演出の実行を開始する旨の決定がなされたときにオン状態にセットされる一方、連続予告演出を実行する複数回の可変表示のうちで最終の可変表示が開始されるときなどにクリアされてオフ状態となる。ステップS601にて連続予告実行フラグがオンであるときには、既に連続予告演出を実行するための設定がなされていることから、連続予告決定処理を終了する。
ステップS601にて連続予告実行フラグがオフであるときには(ステップS601;No)、入賞時当り判定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS602)。このとき、入賞時当り判定フラグがオフであれば(ステップS602;No)、入賞時特定パターンフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS603)。
ステップS602にて入賞時当り判定フラグがオンであるときや(ステップS602;Yes)、ステップS603にて入賞時特定パターンフラグがオンであるときには(ステップS603;Yes)、連続予告判定バッファ値が予め定められた連続予告可能範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS604)。この実施の形態では、2回〜4回の可変表示にわたり連続予告演出を実行することができる。そこで、ステップS604の処理では、連続予告判定バッファ値が「2」〜「4」のいずれかであれば、連続予告可能範囲の範囲内であると判定すればよい。これに対して、連続予告判定バッファ値が「1」又は「5」以上であれば、連続予告可能範囲の範囲外であると判定すればよい。ここで、図33に示すステップS166にて連続予告判定バッファに第2特図保留記憶数が設定されるときには、第2特図保留記憶数の上限値が「4」であることから、連続予告判定バッファ値が「5」以上になることはない。その一方で、図33に示すステップS158にて連続予告判定バッファに合計保留記憶数が設定されるときには、合計保留記憶数の上限値が「8」になることから、連続予告判定バッファ値が「5」以上になることがある。なお、連続予告判定バッファ値が「0」であるときには、入賞時当り判定フラグと入賞時特定パターンフラグとの双方がオフになっている。
ここで、連続予告演出の実行が開始されてから、その連続予告演出による予告対象となる可変表示が実行されるまでに、余りに多くの可変表示が実行されてしまうと、演出に間延びが生じて連続予告演出による演出効果が低下するおそれがある。これに対して、この実施の形態では、2回〜4回の可変表示にわたり連続予告演出が実行されるものとし、入賞時当り判定フラグや入賞時特定パターンフラグがオンである場合に対応した連続予告可能範囲の上限値(例えば「4」)が、合計保留記憶数の上限値(例えば「8」)よりも小さい値に設定される。これにより、演出の間延びによる演出効果の低下を防止することができる。
ステップS604にて連続予告判定バッファ値が連続予告可能範囲の範囲内である場合には(ステップS604;Yes)、連続予告演出の実行を開始するか否かを決定するための使用テーブルとして、連続予告開始決定テーブル140Aを選択してセットする(ステップS605)。これに対して、ステップS604にて連続予告判定バッファ値が連続予告可能範囲の範囲外である場合には(ステップS604;No)、連続予告判定バッファ値を1減算するように更新する(ステップS606)。続いて、更新後の連続予告判定バッファ値が「0」となったか否かを判定する(ステップS607)。このとき、連続予告判定バッファ値が「0」以外であれば(ステップS607;No)、連続予告決定処理を終了する。その一方で、ステップS607にて連続予告判定バッファ値が「0」であるときには(ステップS607;Yes)、入賞時当り判定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS608)、入賞時特定パターンフラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS609)、連続予告決定処理を終了する。
ステップS603にて入賞時特定パターンフラグがオフであるときには(ステップS603;No)、特図保留記憶数が予め定められた連続予告可能範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS610)。ここで、ステップS603にて入賞時特定パターンフラグがオフであるときには、保留記憶情報のうちに、入賞時当り判定がなされたものがなく、かつ、特定パターン共通範囲内の判定がなされたものもないと判断される。この場合には、始動入賞時の判定で可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる判定と、特定の変動パターンに決定される旨の判定との双方がなされなかったことに応じた決定割合で、連続予告演出の実行を開始するか否かを決定する。そして、ステップS610の処理では、例えば合計保留記憶数といった所定の特図保留記憶数が「1」以上であれば、今回開始される可変表示を含めて少なくとも2回以上の可変表示にわたり連続予告演出を実行できると判断して、連続予告可能範囲の範囲内であると判定すればよい。これに対して、例えば合計保留記憶数が「0」であるときなどには、今回開始される可変表示より後には始動条件の成立した可変表示が未だ保留されていないことから、連続予告可能範囲の範囲外であると判定すればよい。
ステップS610にて連続予告可能範囲の範囲外である場合には(ステップS610;No)、連続予告演出の実行を開始することができないと判断して、連続予告決定処理を終了する。これに対して、ステップS610にて連続予告可能範囲の範囲内である場合には(ステップS610;Yes)、連続予告演出の実行を開始するか否かを決定するための使用テーブルとして、連続予告開始決定テーブル140Bを選択してセットする(ステップS611)。
ステップS605、S611の処理のいずれかを実行した後には、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、連続予告開始決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS612)。そして、ステップS612にて抽出した乱数値SR1−1に基づき、使用テーブルとして選択された連続予告開始決定テーブル140A、140Bのいずれかを参照することにより、連続予告開始有無を決定する(ステップS613)。このときには、ステップS613での決定結果が連続予告演出の実行を開始する連続予告開始ありか否かを判定する(ステップS614)。
ステップS614にて連続予告開始ありと判定されたときには(ステップS614;Yes)、連続予告開始設定処理を実行してから(ステップS615)、連続予告決定処理を終了する。これに対して、ステップS614にて連続予告開始なしと判定されたときには(ステップS614;No)、連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かを判定する(ステップS616)。ここで、ステップS603にて入賞時特定パターンフラグがオフと判定されたときには、入賞時当り判定フラグと入賞時特定パターンフラグとの双方がオフであることから、連続予告判定バッファ値が「0」になっている(図33のステップS154〜S158、ステップS162〜S166を参照)。その一方で、ステップS604にて連続予告判定バッファ値が連続予告可能範囲の範囲内であると判定されたときには、ステップS604の処理に関して前述したように、連続予告判定バッファ値が「2」〜「4」のいずれかになっている。
そこで、ステップS616にて連続予告判定バッファ値が「0」であるときには(ステップS616;Yes)、連続予告決定処理を終了する。これに対して、連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときには(ステップS616;No)、連続予告判定バッファ値を1減算するように更新してから(ステップS617)、連続予告決定処理を終了する。これにより、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされても連続予告演出の実行を開始しないと決定された場合には、連続予告判定バッファ値により、これらの判定がなされた保留記憶情報の記憶位置(保留番号等)を特定可能に保存しておき、次回の可変表示が開始されるときなどに、これらの判定結果に基づいて連続予告演出の実行を開始するか否かを決定することができる。
また、ステップS606にて連続予告判定バッファ値を1減算した後にステップS607にて連続予告判定バッファ値が「0」であると判定されたときには、ステップS608、S609にて入賞時当り判定フラグと入賞時特定パターンフラグをオフにしておく。これにより、今回の可変表示が開始されることで入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされた保留記憶情報がなくなることに対応して、新たな始動入賞の発生に基づく入賞時当り判定の有無や特定パターン共通範囲内の判定の有無を、特定することができるようになる(図33のステップS153〜158、ステップS161〜S166などを参照)。
図37は、図36のステップS615にて実行される連続予告開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す連続予告開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かを判定する(ステップS701)。ここで、図36に示すステップS603にて入賞時特定パターンフラグがオフであると判定された後、ステップS614にて連続予告開始ありと判定されたときには、連続予告判定バッファ値が「0」になっている。これに対して、ステップS604にて連続予告判定バッファ値が連続予告可能範囲の範囲内であると判定された後、ステップS614にて連続予告開始ありと判定されたときには、連続予告判定バッファ値が「2」〜「4」のいずれかになっている。
ステップS701にて連続予告判定バッファ値が「0」であるときには(ステップS701;Yes)、例えば特図保留記憶数などに基づいて、連続予告判定バッファ値を設定する(ステップS702)。ここで、図36に示すステップS610にて特図保留記憶数が連続予告可能範囲の範囲内であると判定されたときには、特図保留記憶数が「1」以上になっており、今回開始される可変表示も含めると、2回以上の可変表示において連続予告演出を実行することができる状態になっている。また、この実施の形態では、2回〜4回の可変表示にわたり連続予告演出が実行可能なものとしている。そこで、ステップS702の処理では、特図保留記憶数(例えば合計保留記憶数など)に「1」を加算した値を超えない範囲で、「2」〜「4」のいずれかの値を、連続予告判定バッファ値として設定すればよい。
ステップS701にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときや(ステップS701;No)、ステップS702の処理を実行した後には、連続予告パターンを決定するための使用テーブルとして、連続予告パターン決定テーブル141を選択してセットする(ステップS703)。続いて、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する(ステップS704)。そして、ステップS704にて抽出した乱数値SR1−2に基づき、連続予告パターン決定テーブル141を参照することにより、連続予告パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS705)。このときには、例えば決定された連続予告パターンを特定可能に示すデータをRAM122の所定領域に格納することなどにより、連続予告パターンを記憶しておく(ステップS706)。
ステップS706の処理に続いて、連続予告残回数カウント値の設定を行う(ステップS707)。このステップS707の処理では、ステップS705にて決定された連続予告パターンに対応して、連続予告演出が実行される可変表示の回数を示すカウント初期値が、連続予告残回数カウンタに設定されればよい。例えば、ステップS705にて連続予告パターンYRA2−1又は連続予告パターンYRA2−2に決定された場合には、ステップS707にて連続予告残回数カウント値を「2」に設定する。また、ステップS705にて連続予告パターンYRA3−1又は連続予告パターンYRA3−2に決定された場合には、ステップS707にて連続予告残回数カウント値を「3」に設定する。さらに、ステップS705にて連続予告パターンYRA4−1又は連続予告パターンYRA4−2に決定された場合には、ステップS707にて連続予告残回数カウント値を「4」に設定する。
ステップS707の処理を実行した後には、連続予告判定バッファをクリアして、そのバッファ値を「0」に初期化する(ステップS708)。このときには、入賞時当り判定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS709)、入賞時特定パターンフラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS710)。こうしてステップS708にて連続予告判定バッファ値が「0」に初期化されることなどにより、新たな始動入賞の発生に基づく入賞時当り判定の有無や特定パターン共通範囲内の判定の有無を、特定することができるようになる(図33のステップS153〜158、ステップS161〜S166などを参照)。その後、連続予告演出の実行が開始されることに対応して、連続予告実行フラグをオン状態にセットしてから(ステップS711)、連続予告開始設定処理を終了する。
図38は、図35のステップS511にて実行される連続予告中設定処理の一例を示すフローチャートである。図38に示す連続予告中設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、連続予告実行フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS631)。このとき、連続予告実行フラグがオフであれば、連続予告演出の実行が開始されていないことに対応して、そのまま連続予告中設定処理を終了する。
ステップS631にて連続予告実行フラグがオンであるときには(ステップS631;Yes)、連続予告残回数カウント値が「1」であるか否かを判定する(ステップS632)。ここで、連続予告残回数カウント値は、図37に示すステップS707にて連続予告演出が実行される可変表示の回数に対応したカウント初期値が設定された後、後述するステップS636の処理などにて1減算されるように更新される。したがって、連続予告演出による予告対象となる可変表示が開始されるときには、連続予告残回数カウント値が「1」となっている。
ステップS632にて連続予告残回数カウント値が「1」以外である場合には(ステップS632;No)、予め定められた連続予告終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS633)。ここで、連続予告終了条件は、連続予告演出による予告対象となる可変表示が実行されるより前に連続予告演出の実行を中止するための所定条件として、予め定められたものであればよい。連続予告演出の中止は、例えば連続予告演出による演出効果を低下させる所定演出が実行されることなどにより、発生するものであればよい。具体的な一例として、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されたことや、変動パターンがスーパーリーチを伴う特定の変動パターンに決定されたことなどが、連続予告終了条件として予め定められていればよい。
ステップS633にて連続予告終了条件が成立していないときには(ステップS633;No)、連続予告パターンの記憶を読み出す(ステップS634)。そして、連続予告パターンや連続予告残回数カウント値に基づき、今回開始される可変表示における使用パターンとなる予告パターンを決定する(ステップS635)。ここで、今回開始される可変表示における使用パターンとなる予告パターンは、例えば図17(B)に示すような設定により、連続予告パターンの決定結果と連続予告残回数カウント値とに対応して、決定することができる。その後、連続予告残回数カウント値を1減算するように更新してから(ステップS636)、連続予告中設定処理を終了する。
ステップS633にて連続予告終了条件が成立したときには(ステップS633;Yes)、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて、今回の可変表示において「擬似連」の可変表示演出を実行可能であるか否かを判定する(ステップS637)。ここで、「擬似連」の可変表示演出を実行可能な場合には、例えば図6に示す変動パターンPA1−4などのように、主基板11の側での決定に基づき「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定された場合だけでなく、例えば変動パターンPA2−2などのように、主基板11の側では「擬似連」の可変表示演出を実行する決定がなされなかったが、演出制御基板12の側で「擬似連」の可変表示演出を実行することに決定可能な変動パターンが指定された場合などが含まれていればよい。
ステップS637にて「擬似連」の可変表示演出を実行可能であると判定した場合には(ステップS637;Yes)、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合にあわせた連続予告演出の実行設定として、擬似連時連続予告実行設定を行う(ステップS638)。この擬似連時連続予告実行設定では、「擬似連」の可変表示演出にて実行される擬似連変動を利用して、複数回の可変表示にわたり実行される連続予告演出の一部又は全部を、開始条件が1回成立したことに基づく可変表示において実行するための設定が行われればよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出が実行される可変表示における初回変動や、擬似連変動が実行されてからの1回又は複数回の変動について、それぞれ通常の可変表示が1回ずつ実行される場合と同様に捉えて、各変動に対応した予告パターンを設定することにより、「擬似連」の可変表示演出における複数回の変動にわたり連続予告演出の一部又は全部が実行されるようにすればよい。なお、「擬似連」の可変表示演出による変動回数(初回変動及び擬似連変動後の変動を合計した変動回数)が連続予告演出を実行する可変表示の残り回数よりも多いときには、「擬似連」の可変表示演出における初回変動及び擬似連変動後の変動のいずれかにおいて、連続予告演出に含まれる所定の予告パターンによる予告演出が、複数回繰り返し実行されるように設定すればよい。その一方で、「擬似連」の可変表示演出による変動回数が連続予告演出を実行する可変表示の残り回数よりも少ないときには、「擬似連」の可変表示演出における初回変動及び擬似連変動後の変動において、連続予告演出に含まれる一部の予告演出が実行されるように設定すればよい。
ステップS632にて連続予告残回数カウント値が「1」であるときや(ステップS632;Yes)、ステップS637にて「擬似連」の可変表示演出を実行できないと判定したときには(ステップS637;No)、連続予告パターンの記憶を読み出し(ステップS639)、ステップS635と同様にして、今回開始される可変表示における使用パターンとなる予告パターンを決定する(ステップS640)。
ステップS638の処理を実行した後や、ステップS640の処理を実行した後には、今回の可変表示にあわせて連続予告演出の実行を終了するために、連続予告残回数カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化するとともに(ステップS641)、連続予告実行フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS642)、連続予告中設定処理を終了する。
図39は、図35のステップS512にて実行される単独予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す単独予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、単独予告種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、単独予告種別決定テーブル142を選択してセットする(ステップS651)。続いて、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、単独予告種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを抽出する(ステップS652)。そして、ステップS652にて抽出した乱数値SR2−1に基づき、単独予告種別決定テーブル142を参照することにより、単独予告種別を予め用意された複数種別のいずれかに決定する(ステップS653)。このときには、ステップS653での決定結果が単独予告演出を実行しない単独予告なしか否かを判定する(ステップS654)。
図18(A)に示す単独予告種別決定テーブル142の設定例では、連続予告実行フラグがオフであるかオンであるかや、特図表示結果が「ハズレ」、「小当り」、「大当り」のいずれであるかに応じて、単独予告なしの決定割合や、単独予告演出を実行する場合における各単独予告種別の決定割合が、異なるように決定値が割り当てられている。したがって、ステップS653にて単独予告種別を決定する際には、連続予告演出の実行が開始されているか否かや、可変表示結果通知コマンドにより指定された可変表示結果に応じて、単独予告なしに決定される確率が変化し、また、各単独予告種別に決定されて単独予告演出が実行される確率などが変化する。さらに、連続予告演出と単独予告演出とが組み合わされて実行されるか否かに応じて、特図表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)などが変化する。
ステップS654にて単独予告なしと判定されたときには(ステップS654;Yes)、単独予告設定処理を終了する。これに対して、ステップS654にて単独予告なし以外であると判定されたときには(ステップS654;No)、ステップS653にて決定された単独予告種別が単独予告CTY1であるか否かを判定する(ステップS655)。そして、単独予告CTY1に決定されたと判定した場合には(ステップS655;Yes)、単独予告演出を実行するための予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するための使用テーブルとして、単独予告パターン決定テーブル143Aを選択してセットする(ステップS656)。その一方で、単独予告CTY2に決定されたことにより、単独予告CTY1ではないと判定した場合には(ステップS655;No)、単独予告パターン決定テーブル143Bを選択してセットする(ステップS657)。
ステップS656、S657の処理のいずれかを実行した後には、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2を示す数値データを抽出する(ステップS658)。そして、ステップS658にて抽出した乱数値SR2−2に基づき、使用テーブルとして選択された単独予告パターン決定テーブル143A、143Bのいずれかを参照することにより、単独予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンを決定してから(ステップS659)、単独予告設定処理を終了する。
なお、ステップS653にて「操作時予告」の単独予告演出を実行するための単独予告種別である単独予告CTY2に決定された場合には、ステップS659にて決定された予告パターンなどに基づき、例えば図35に示すステップS513にて演出制御パターンを決定するときなどに、連続予告実行フラグがオンであるか否かを確認して連続予告演出との組合せの有無を判定し、連続予告演出との組合せの有無や、連続予告演出と組み合わせられる場合の演出内容などに応じて、複数種類の予告演出制御パターンのいずれかを選択して使用パターンとする処理が実行されてもよい。このときには、つなぎ演出等の有無や、つなぎ演出の内容を、連続予告演出を実行するための予告パターンや、ステップS659にて決定された予告パターンとの組合せなどに基づいて判定し、この判定結果に応じて異なる予告演出制御パターンが選択されるようにすればよい。具体的に、連続予告実行フラグがオフである場合において、ステップS659にて予告パターンYPB1に決定されたときには、演出制御コードSTB1−1が付された予告演出制御パターンが、予告パターンYPB2に決定されたときには、演出制御コードSTB2−1が付された予告演出制御パターンが、予告パターンYPB3に決定されたときには、演出制御コードSTB3−1が付された予告演出制御パターンが、予告パターンYPB4に決定されたときには、演出制御コードSTB4−1が付された予告演出制御パターンが、それぞれ選択されればよい。これに対して、連続予告実行フラグがオンである場合において、ステップS659にて予告パターンYPB1に決定されたときには、演出制御コードSTB1−2が付された予告演出制御パターンが、予告パターンYPB2に決定されたときには、演出制御コードSTB2−2が付された予告演出制御パターンが、予告パターンYPB3に決定されたときには、演出制御コードSTB3−2が付された予告演出制御パターンが、予告パターンYPB4に決定されたときには、演出制御コードSTB4−2が付された予告演出制御パターンが、それぞれ選択されればよい。
図40は、図34のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図40に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS531)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS532)。
ステップS532にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS532;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの一部又は全部)あるいは終了コードを読み出す(ステップS533)。ここで、ステップS532にて演出制御パターンで示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の演出制御実行データを、ステップS533にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS533にて終了コードが読み出されたか否かの判定を行う(ステップS534)。このとき、終了コードではないと判定された場合には(ステップS534;No)、ステップS533にて読み出された演出制御実行データに従った演出動作制御を実行してから(ステップS535)、可変表示中演出処理を終了する。
例えば、ステップS535の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。また、ステップS535の処理による演出動作制御では、ステップS533にて読み出した操作検出制御データなどに基づいて、操作ボタン30に対する遊技者等の操作行為を有効に検出する操作有効期間であるか否かを判定する。このとき、操作有効期間であれば、操作検出スイッチ31から伝送される検出信号に基づいて、操作ボタン30に対する遊技者等の操作が検出ありとなったか否かを判定する。そして、操作ボタン30に対する操作が検出されずに操作有効期間が終了した場合には、操作検出制御データに応じた演出動作制御を終了する。その一方で、操作有効期間内にて操作ボタン30に対する操作の検出があった場合には、例えば操作検出制御データにより指定された演出制御パターンへの変更を行うことなどにより、操作ボタン30に対する操作に応答して演出動作を変更するための制御や設定などが行われればよい。
ステップS534にて終了コードであると判定された場合には(ステップS534;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS536)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS537)、可変表示中演出処理を終了する。これにより、次回のタイマ割込み発生時には、特図当り待ち処理が実行され、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまでに当り開始指定コマンドの受信がなければ、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。その一方で、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまでに当り開始指定コマンドの受信があれば、特図表示結果が「小当り」であるか「大当り」であるかに応じて、演出制御プロセスフラグの値が“4”又は“6”に更新されることにより、小当り時や大当り時における演出動作の制御が行われるようにすればよい。
また、ステップS532にてタイマ判定値のいずれとも合致しなかったときにも(ステップS532;No)、可変表示中演出処理を終了する。ただし、ステップS532の処理を実行した後に、あるいは、ステップS532の処理を実行する以前に、主基板11から伝送された飾り図柄停止コマンドを受信したと判定された場合には、ステップS536の処理に進み、次回のタイマ割込み発生時には特図当り待ち処理が実行されるようにしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1において実行される連続予告演出や単独予告演出の具体例について説明する。パチンコ遊技機1では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されたときや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されたときに、図24のステップS218にて抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データに基づき、ステップS220にて入賞時乱数値判定処理が実行される。
入賞時乱数値判定処理では、図25のステップS405にて特図表示結果決定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である旨の判定がなされたときなどに(ステップS405;Yes)、ステップS407での送信設定に基づき、入賞時当り判定を通知する第1始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。また、図25のステップS411にて特図表示結果決定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である旨の判定がなされたときなどには(ステップS411;Yes)、ステップS413での送信設定に基づき、入賞時当り判定を通知する第2始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
演出制御基板12では、図33のステップS151にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定した後、ステップS154にて入賞時当り判定が通知されたと判定したときに、入賞時当り判定フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS155)、連続予告判定バッファの設定を行う(ステップS158)。また、ステップS159にて第2始動口入賞指定コマンドを受信したと判定した後、ステップS162にて入賞時当り判定が通知されたと判定したときにも、入賞時当り判定フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS163)、連続予告判定バッファの設定を行う(ステップS166)。こうして連続予告判定バッファの設定が行われることにより、乱数値MR1が大当り判定範囲内となったことなどにより可変表示結果が「大当り」などになる可変表示の保留位置(保留番号)を特定することができる。
その後、図36のステップS602にて入賞時当り判定フラグがオンであると判定したときに(ステップS602;Yes)、連続予告判定バッファ値が連続予告可能範囲内であれば(ステップS604;Yes)、連続予告演出の実行を開始するか否かを決定するために連続予告開始決定テーブル140Aが使用テーブルに選択され(ステップS605)、連続予告演出の実行を開始するか否かが決定される(ステップS612、S613)。この実施の形態では、例えば図16(A)及び(B)に示すような連続予告開始決定テーブル140A、140Bを使用することにより、入賞時当り判定フラグがオンであるときに、オフであるときよりも高い割合で、連続予告演出の実行を開始する決定を行うことができる。
連続予告演出の実行を開始すると決定されたときには(ステップS614;Yes)、例えば図37に示すような連続予告開始設定処理が実行される(ステップS615)。このときには、図37のステップS703にて使用テーブルに選択された連続予告パターン決定テーブル141を参照することにより、連続予告パターンが予め用意された複数パターンのいずれかに決定される(ステップS704、S705)。この実施の形態では、例えば図17(A)に示すような連続予告パターン決定テーブル141を使用することにより、入賞時当り判定フラグがオンであるか否かなどに応じて、連続予告パターンの決定割合を変化させることができる。
また、単独予告演出を実行するか否かなどを決定するために、図35のステップS512にて図39に示すような単独予告設定処理が実行される。このときには、図39のステップS651にて使用テーブルに選択された単独予告種別決定テーブル142を参照することにより、単独予告演出の有無や、単独予告演出を実行する場合における単独予告種別が、決定される(ステップS652、S653)。この実施の形態では、例えば図18(A)に示すような単独予告種別決定テーブル142を使用することにより、連続予告実行フラグがオンであるか否かや、特図表示結果に応じて、単独予告種別の決定割合を変化させることができる。ここで、連続予告実行フラグがオンであることに対応して連続予告演出が実行されているときには、単独予告演出を実行する場合に、「操作時予告」の単独予告演出となる単独予告CTY2の単独予告種別に決定されるように、決定値が割り当てられている。したがって、連続予告演出と組み合わせる単独予告演出として、操作ボタン30に対する遊技者等による操作に基づく予告演出を実行することができる。
単独予告演出を実行すると決定されたときには(ステップS654;No)、単独予告種別に応じて使用テーブルに選択された単独予告パターン決定テーブル143A、143Bのいずれかを参照することにより(ステップS655〜S657)、単独予告演出を実行するための予告パターンが決定される(ステップS658、S659)。この実施の形態では、例えば図19(A)及び(B)に示すような単独予告パターン決定テーブル143A、143Bを使用することにより、特図表示結果に応じて、予告パターンの決定割合を変化させることができる。
これらの各種テーブルの設定や各種処理の実行により、例えば図41に示すように、連続予告演出と単独予告演出との組合せに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性としての大当り信頼度を異ならせることができる。
図42は、連続予告演出による予告対象となる可変表示における表示結果(可変表示結果)が「大当り」となる場合に、連続予告演出と単独予告演出とを組み合わせて実行する演出動作例を示している。この演出動作例では、図42(A)に示すように、第1特図保留記憶数が「4」になったことに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにて4個の表示部位が青色表示となったときに、入賞時当り判定フラグがオン状態にセットされたものとする。このときには、始動入賞後の合計保留記憶数である「4」が、図33のステップS158にて連続予告判定バッファに設定される。そして、図37のステップS705では、連続予告パターンYRA4−1が使用パターンに決定されたものとする。
この場合、図37のステップS707にて連続予告残回数カウント値が「4」に設定された後、図38のステップS635にて、予告パターンYPA4−1が今回の可変表示における使用パターンに決定される。このときには、ステップS636にて連続予告残回数カウント値が1減算されて「3」に更新される。なお、主基板11の側では、特図ゲームにおける特別図柄の変動が開始されることに対応して、図27のステップS237にて第1特図保留記憶数が1減算されて「3」に更新されている。そして、図39のステップS653では、単独予告なしに決定されたものとする。その後、例えば図35のステップS515における設定などに基づき、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において、例えば図42(A)に示すように飾り図柄が停止表示されている状態から、例えば図42(B)に示すように飾り図柄の可変表示が開始される。この可変表示においては、連続予告パターンYRA4−1に基づく連続予告演出に含まれる1回目の予告パターンYPA4−1による予告演出として、青色の風船を1個出現させる演出画像の表示が行われる。
図42(B)に示すような飾り図柄の可変表示が行われた後、例えば図42(C)に示すような可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されたときには、第1特図保留記憶数が「3」であることから、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立し、特別図柄の変動が開始される。これに対応して、第1特図保留記憶数が「2」に更新される。このとき、図38のステップS635では、予告パターンYPA3−1が今回の可変表示における使用パターンに決定される。また、ステップS636にて連続予告残回数カウント値が1減算されて「2」に更新される。そして、図39のステップS653にて単独予告種別が単独予告種別CTY2に決定された後、ステップS659にて予告パターンYPB1に決定されたものとする。これらの決定結果などに基づき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において飾り図柄の可変表示が開始されるときには、例えば予告パターンYPB1に対応して演出制御コードSTB1−2が付された予告演出制御パターン(図14(C)を参照)における演出制御実行データの設定などにより、操作ボタン30に対する遊技者等の操作を促す演出画像の表示が行われる。
こうして飾り図柄の可変表示が開始された後には、例えば図42(D)に示すように、連続予告パターンYRA4−1に基づく連続予告演出に含まれる2回目の予告パターンYPA3−1による予告演出として、青色の風船を2個出現させる演出画像の表示が行われる。そして、操作有効期間内にて操作ボタン30に対する所定操作(例えば押下操作など)が検出されたときには、図42(D)及び(E)に示すように、予告パターンYPB1による予告演出として、茶色の弓矢が1本通過するとともに、風船が飛び去る演出画像の表示が行われる。風船が飛び去る演出画像の表示は、つなぎ演出E1(図14(C)を参照)として実行されるものであればよい。操作有効期間内にて操作ボタン30に対する所定操作が検出されなかった場合には、つなぎ演出E1として風船が飛び去る演出画像の表示のみが行われてもよいし、風船が飛び去ることなく演出画像の表示を消去してもよい。このように、操作ボタン30に対する所定操作が検出された場合にのみ弓矢が通過する演出画像の表示を行うことにより、遊技者が操作ボタン30を操作して遊技に参加する意欲を高めることができる。
図42(E)に示すような可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されたときには、第1特図保留記憶数が「2」であることから、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立し、特別図柄の変動が開始される。これに対応して、第1特図保留記憶数が「1」に更新される。このとき、図38のステップS635では、予告パターンYPA2−1が今回の可変表示における使用パターンに決定される。また、ステップS636にて連続予告残回数カウント値が1減算されて「1」に更新される。そして、図39のステップS653にて単独予告なしに決定されたものとする。これらの決定結果などに基づき、例えば図42(F)に示すように飾り図柄の可変表示が開始された後には、連続予告パターンYRA4−1に基づく連続予告演出に含まれる3回目の予告パターンYPA2−1による予告演出として、青色の風船を3個出現させる演出画像の表示が行われる。
その後、例えば図42(G)に示すような可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されたときには、第1特図保留記憶数が「1」であることから、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立し、特別図柄の変動が開始される。これに対応して、第1特図保留記憶数が「0」に更新される。このときには、図38のステップS632にて連続予告残回数カウント値が「1」であると判定されたことに基づき(ステップS632;Yes)、ステップS640にて予告パターンYPA1−1が今回の可変表示における使用パターンに決定される。そして、ステップS641にて連続予告残回数カウンタがクリアされて、そのカウント値が「0」に初期化される。また、図39のステップS653にて単独予告種別が単独予告種別CTY2に決定された後、ステップS659にて予告パターンYPB4に決定されたものとする。ここで、今回の特図ゲームでは特図表示結果が「大当り」に決定されたことから、図19(B)に示すような単独予告パターン決定テーブル143Bの設定例では、予告パターンYPB4に決定される割合が高くなる。これらの決定結果などに基づき、例えば図42(H)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるときには、例えば予告パターンYPB4に対応して演出制御コードSTB4−2が付された予告演出制御パターン(図14(C)を参照)における演出制御実行データの設定などにより、操作ボタン30に対する遊技者等の操作を促す演出画像の表示が行われる。
こうして飾り図柄の可変表示が開始された後には、例えば図42(H)に示すように、連続予告パターンYRA4−1に基づく連続予告演出に含まれる4回目の予告パターンYPA1−1による予告演出として、赤色の風船を4個出現させる演出画像の表示が行われる。そして、操作有効期間内にて操作ボタン30に対する所定操作が検出されたときには、図42(I)に示すように、予告パターンYPB4による予告演出として、金色の弓矢が2本通過する演出画像の表示が行われる。このときには、例えばつなぎ演出E4(図14(C)を参照)などとして、図42(J)に示すような風船が破裂する演出画像の表示や、図42(K)に示すようなキャラクタのセリフとなる「やったね!!」というメッセージの報知などが、実行されればよい。
操作有効期間内にて操作ボタン30に対する所定操作が検出されなかった場合には、つなぎ演出E4として風船が飛び去る演出画像の表示のみが行われてもよいし、風船が飛び去ることなく演出画像の表示を消去してもよい。このように、操作ボタン30に対する所定操作が検出された場合にのみ弓矢が通過する演出画像の表示や風船が破裂する演出画像の表示、キャラクタのセリフとなるメッセージの報知などを行うことにより、遊技者が操作ボタン30を操作して遊技に参加する意欲を高めることができる。その後、例えば図42(L)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃って停止表示されることなどにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。
図43は、連続予告演出による予告対象となる可変表示における表示結果(可変表示結果)が「ハズレ」となる場合に、連続予告演出と単独予告演出とを組み合わせて実行する演出動作例を示している。この演出動作例では、図43(A)に示すように、第1特図保留記憶数が「4」になったことに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにて4個の表示部位が青色表示となったときに、連続予告演出の実行を開始することに決定される。例えば、図33のステップS157にて入賞時特定パターンフラグがオン状態にセットされたときには、始動入賞後の合計保留記憶数である「4」が、図33のステップS158にて連続予告判定バッファに設定される。また、入賞時当り判定フラグや入賞時特定パターンフラグがオフであるときには、図37のステップS702にて連続予告判定バッファ値が「4」に設定されればよい。そして、ステップS705では、連続予告パターンYRA4−2が使用パターンに決定されたものとする。
この場合、図37のステップS707にて連続予告残回数カウント値が「4」に設定された後、図38のステップS635にて、予告パターンYPA4−1が今回の可変表示における使用パターンに決定される。このときには、連続予告残回数カウント値が「3」に更新される。主基板11の側では、特図ゲームにおける特別図柄の変動が開始されることに対応して、第1特図保留記憶数が「3」に更新されている。単独予告演出については、図39のステップS653にて単独予告なしに決定されたものとする。その後、例えば図43(A)に示すように飾り図柄が停止表示されている状態から、例えば図43(B)に示すように飾り図柄の可変表示が開始される。この可変表示においては、連続予告パターンYRA4−2に基づく連続予告演出に含まれる1回目の予告パターンYPA4−1による予告演出として、青色の風船を1個出現させる演出画像の表示が行われる。
図43(B)に示すような飾り図柄の可変表示が行われた後、例えば図43(C)に示すような可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されたときには、第1特図保留記憶数が「3」であることから、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立し、特別図柄の変動が開始される。これに対応して、第1特図保留記憶数が「2」に更新される。このとき、予告パターンYPA3−1が今回の可変表示における使用パターンに決定される。また、連続予告残回数カウント値が1減算されて「2」に更新される。そして、単独予告種別が単独予告種別CTY2に決定された後、予告パターンYPB1に決定されたものとする。これらの決定結果などに基づき、飾り図柄の可変表示が開始されるときには、例えば予告パターンYPB1に対応して演出制御コードSTB1−2が付された予告演出制御パターン(図14(C)を参照)における演出制御実行データの設定などにより、操作ボタン30に対する遊技者等の操作を促す演出画像の表示が行われる。
こうして飾り図柄の可変表示が開始された後には、例えば図43(D)に示すように、連続予告パターンYRA4−2に基づく連続予告演出に含まれる2回目の予告パターンYPA3−1による予告演出として、青色の風船を2個出現させる演出画像の表示が行われる。そして、操作有効期間内にて操作ボタン30に対する所定操作(例えば押下操作など)が検出されたときには、図43(D)及び(E)に示すように、予告パターンYPB1による予告演出として、茶色の弓矢が1本通過するとともに、風船が飛び去る演出画像の表示が行われる。風船が飛び去る演出画像の表示は、つなぎ演出E1(図14(C)を参照)として実行されるものであればよい。
図43(E)に示すような可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されたときには、第1特図保留記憶数が「2」であることから、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立し、特別図柄の変動が開始される。これに対応して、第1特図保留記憶数が「1」に更新される。このとき、予告パターンYPA2−1が今回の可変表示における使用パターンに決定される。また、連続予告残回数カウント値が1減算されて「1」に更新される。そして、単独予告なしに決定された場合には、例えば図43(F)に示すように飾り図柄の可変表示が開始された後、連続予告パターンYRA4−2に基づく連続予告演出に含まれる3回目の予告パターンYPA2−1による予告演出として、青色の風船を3個出現させる演出画像の表示が行われる。
その後、例えば図43(G)に示すような可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されたときには、第1特図保留記憶数が「1」であることから、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立し、特別図柄の変動が開始される。これに対応して、第1特図保留記憶数が「0」に更新される。このときには、予告パターンYPA1−2が今回の可変表示における使用パターンに決定される。そして、連続予告残回数カウンタがクリアされて、そのカウント値が「0」に初期化される。また、単独予告種別が単独予告種別CTY2に決定された後、予告パターンYPB1に決定されたものとする。ここで、今回の特図ゲームでは特図表示結果が「ハズレ」に決定されたことから、図19(B)に示すような単独予告パターン決定テーブル143Bの設定例では、予告パターンYPB1に決定される割合が高くなる。これらの決定結果などに基づき、例えば図43(H)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるときには、例えば予告パターンYPB1に対応して演出制御コードSTB1−2が付された予告演出制御パターンにおける演出制御実行データの設定などにより、操作ボタン30に対する遊技者等の操作を促す演出画像の表示が行われる。
こうして飾り図柄の可変表示が開始された後には、例えば図43(H)に示すように、連続予告パターンYRA4−2に基づく連続予告演出に含まれる4回目の予告パターンYPA1−2による予告演出として、青色の風船を4個出現させる演出画像の表示が行われる。そして、操作有効期間内にて操作ボタン30に対する所定操作が検出されたときには、図43(I)に示すように、予告パターンYPB1による予告演出として、茶色の弓矢が1本通過する演出画像の表示が行われる。このときには、例えばつなぎ演出E1(図14(C)を参照)などとして、図43(J)に示すような風船が飛び去る演出画像の表示や、図43(K)に示すようなキャラクタのセリフとなる「残念!!」というメッセージの報知などが、実行されればよい。その後、例えば図43(L)に示すような飾り図柄が停止表示されることなどにより、ハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。
図37のステップS705では、ステップS703にて選択される使用テーブルとして、図17(A)に示すような連続予告パターン決定テーブル141を参照することにより、連続予告パターンに対応して連続予告演出が実行される可変表示の回数が、連続予告判定バッファ値で示される可変表示回数よりも多くなることがある。例えば、入賞時当り判定フラグオンのフラグ状態であるときに、連続予告判定バッファ値が「2」である場合には、乱数値SR1−2が「351」〜「400」のいずれかであれば、連続予告パターンYRA3−1が使用パターンに決定される。図17(B)に示すように、連続予告パターンYRA3−1は、3回の可変表示にわたり連続予告演出を実行できるように予告パターンが設定されている。その一方で、入賞時当り判定フラグがオンで連続予告判定バッファ値が「2」である場合には、2回目の可変表示で可変表示結果が「小当り」又は「大当り」となることから、この2回目の可変表示が連続予告演出による予告対象の可変表示になる。この例では、2回目の可変表示が開始されるときに、図38のステップS632にて連続予告残回数カウント値が「2」であり「1」ではないと判定されることになる(ステップS632;No)。そして、連続予告終了条件として、可変表示結果が「小当り」又は「大当り」となることが予め定められていれば、2回目の可変表示が開始されるときに、図38のステップS633にて連続予告終了条件が成立したと判定されることになる(ステップS633)。このときには、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンなどに基づいて、あるいは、演出制御基板12の側における決定に基づいて、ステップS637にて「擬似連」の可変表示演出を実行可能であるか否かを判定し、実行可能である場合には、ステップS638にて、「擬似連」の可変表示演出で実行される擬似連変動を利用して、2回目及び3回目の可変表示における連続予告演出を、開始条件が1回成立したことに基づく可変表示において実行するための擬似連時連続予告実行設定が行われればよい。
こうして「擬似連」の可変表示演出で実行される擬似連変動を利用して連続予告演出の一部又は全部を実行する場合には、例えば図39のステップS659にて単独予告演出を実行するための予告パターンを決定するときなどに、擬似連変動を利用した各変動で実行される連続予告演出と組み合わせて実行される単独予告演出の予告パターンが、決定されるようにすればよい。上記の例では、「擬似連」の可変表示演出で実行される擬似連変動を利用して、2回目及び3回目の可変表示における連続予告演出が実行される場合に、それぞれの可変表示における連続予告演出と組み合わせて実行される単独予告演出の予告パターンが、ステップS659にて順次に決定されればよい。
このような擬似連時連続予告実行設定や、これに対応した予告パターンの設定が行われることにより、連続予告演出が実行される可変表示の回数よりも少ない回数の開始条件しか成立しない場合でも、「擬似連」の可変表示演出で実行される擬似連変動を利用して、連続予告演出を最後まで実行することができ、また、連続予告演出と単独予告演出とを組み合わせて実行することもできる。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した始動入賞の発生時に、図24のステップS218にて抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データに基づき、ステップS220にて図25に示すような入賞時乱数値判定処理が実行され、ステップS405やステップS411にて乱数値MR1が大当り判定範囲内であるか否かを判定して、特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定する。図36のステップS613では、始動入賞の発生時における判定結果などに基づいて、複数回の可変表示にわたり連続予告演出を実行するか否かの決定が行われ、実行すると決定されたときには、図37のステップS705にて連続予告パターンを決定した後、図38のステップS635、S640にて決定した予告パターンなどに基づいて図40のステップS535における演出動作制御が実行されることにより、複数回の可変表示において連続予告演出が実行される。また、特図ゲームの開始条件が成立したときには、図27のステップS232、S236にて読み出された乱数値MR1などに基づいて、ステップS240にて特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定などが行われる。図39のステップS653では、特図ゲームの開始条件成立時における決定結果などに基づいて、単独予告演出を実行するか否かの決定などが行われ、実行すると決定されたときには、ステップS659にて決定した予告パターンなどに基づいて図40のステップS535における演出動作制御が実行されることにより、開始条件が成立した特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示などにおいて単独予告演出が実行される。このときには、例えば図41に示したように、単独予告演出と連続予告演出との組合せに応じて、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される信頼度としての大当り信頼度などが異なる。これにより、単独予告演出と連続予告演出との双方に対する遊技者の注目を高めて遊技興趣を向上させることができる。
図22のステップS110では、図27に示すような特別図柄通常処理が実行されることにより、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに(ステップS231;No)、ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」であるか否かの判定が行われる。したがって、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることになる。加えて、特図表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了するときには、図30のステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定されたことに基づいて、ステップS324にて遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定が行われ、時短フラグがオン状態にセットされる。また、ステップS323にて大当り種別が「確変」又は「突確」であると判定された場合には、ステップS325にて遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定が行われ、時短フラグがオン状態にセットされることがある。こうして時短フラグがオン状態となることにより、時短状態や確変状態における時間短縮制御とともに高開放制御が開始されると、例えば普図ゲームにおける普図変動時間が短い時間に設定されることや、普図表示結果を「普図当り」とする決定がなされる割合が高くなること、普図表示結果を「普図当り」とする場合に第2始動入賞口を拡大開放状態とする傾動制御時間や傾動制御回数が増加すること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。そして、図25のステップS403にて時短制御中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、ステップS404にて大当り中・時短中入賞を通知する第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定が行われ、例えばステップS405における乱数値MR1に基づく判定などの実行を制限する。
時短状態や確変状態において高開放制御が行われているときには、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっており、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶情報に基づいて連続予告演出の実行を開始すると、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させて優先的に実行される第2特図を用いた特図ゲームを実行し続けることで、可変表示結果が「大当り」となる保留記憶情報を保持した状態で多数回の可変表示を継続して実行することができる。この場合、連続予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる保留記憶情報が保持されている状態を報知する演出となり、第2特図を用いた特図ゲームを実行することで可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態へと繰り返し制御されることになってパチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められるおそれがある。また、遊技者が第1特図を用いた特図ゲームで可変表示結果が「大当り」となることを認識しながら、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し通過(進入)させて第2特図を用いた特図ゲームを繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングを、遊技者の技量によって大きく変化させられるおそれがある。そこで、時短制御中であるときには、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく連続予告演出の実行が開始されないように設定して、第1特図を用いた特図ゲームで可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにして、健全な遊技性を確保することができる。
図39のステップS653にて単独予告種別を決定するときには、図18(A)に示すような単独予告種別決定テーブル142を参照することなどにより、連続予告演出が実行されていることに対応して連続予告実行フラグがオンである場合に、単独予告なし、又は、単独予告CTY2の単独予告種別に決定可能とし、連続予告演出と組み合わせる単独予告演出として、「操作時予告」の単独予告演出を実行させる。これにより、遊技者の遊技に対する参加意欲を高めて遊技興趣を向上させることができる。
第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した始動入賞の発生時には、図24のステップS218にて抽出された乱数値MR3を示す数値データに基づき、図25のステップS408やステップS414にて特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定して、特定の変動パターンに決定されるか否かを判定する。図36のステップS613では、特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かなどに応じて異なる割合で、連続予告演出を実行するか否かの決定が行われ、実行すると決定されたときには、特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かなどに応じて異なる割合で、図37のステップS705にて連続予告パターンを決定する。その後、図38のステップS635、S640にて決定した予告パターンなどに基づいて図40のステップS535における演出動作制御が実行されることにより、複数回の可変表示において連続予告演出が実行される。これにより、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したことに対応する可変表示が実行される以前に、特定の変動パターンによる可変表示が実行される可能性を報知することができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとでは、変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1に対する決定値の割当てが異なっている。さらに、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cでは、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられている。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dでは、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられている。こうしたハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cやハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dの設定により、スーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA2−4以外の変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3に対する決定値の割当ては、遊技状態や特図保留記憶数に応じて異なるものとなる。これにより、特図ゲームの保留記憶数に応じて変動パターンの決定割合を異ならせて、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間の調整を可能にすることにより、保留記憶数が多いときには可変表示の効率を高める一方、保留記憶数が少ないときには可変表示が途切れて遊技興趣が低下することを防止できる。
その一方で、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとでは、変動パターン種別CA2−4に対して共通の決定値「230」〜「251」が割り当てられている。これにより、遊技状態や特図保留記憶数にかかわらず、特定の変動パターンに決定されるか否かを確実に判定することができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、図36のステップS613にて連続予告演出の実行を開始する連続予告開始ありに決定された後、図35のステップS512にて図39に示すような単独予告設定処理を実行することにより、可変表示が開始されるごとに、連続予告演出と組み合わせる単独予告演出の有無や、組み合わせる場合における単独予告演出に対応した予告パターンなどを、決定するものとして説明した。これに対して、連続予告演出の実行を開始する旨の決定がなされたときに、連続予告演出が実行される複数回の可変表示に対応して、連続予告演出と組み合わせる単独予告演出の有無や、組み合わせる場合における単独予告演出に対応した予告パターンなどを、決定するようにしてもよい。
この場合には、連続予告演出と組み合わせる単独予告演出の有無や、組み合わせる場合における単独予告演出の予告パターンを決定するために参照するテーブルとして、例えば図44(A)に示すような単独予告パターン決定テーブル143Cを予め用意しておく。単独予告パターン決定テーブル143Cでは、例えば入賞時当り判定フラグオンや入賞時特定パターンフラグオンなどのフラグ状態や、変数Mの値に応じて、単独予告演出を実行しないことを示す予告なしの決定結果や、「操作時予告」の単独予告演出を実行するための予告パターンYPB1〜予告パターンYPB4に対して、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
そして、演出制御用CPU120は、図36のステップS615にて実行する連続予告開始設定処理として、図37に示すような処理に代えて図45に示すような処理を実行すればよい。図45に示す処理では、ステップS707にて連続予告残回数カウント値の設定を行った後に、連続予告時単独演出決定処理が実行される(ステップS707A)。図46(A)は、図45のステップS707Aにて実行される連続予告時単独予告決定処理の一例を示すフローチャートである。
図46(A)に示す連続予告時単独予告決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変数Mの初期値として、連続予告残回数カウント値をセットする(ステップS751)。そして、単独予告演出の有無や予告パターンを決定するための使用テーブルとして、単独予告パターン決定テーブル143Cを選択してセットする(ステップS752)。
その後、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2を示す数値データを抽出する(ステップS753)。そして、ステップS753にて抽出した乱数値SR2−2に基づき、単独予告パターン決定テーブル143Cを参照することにより、単独予告演出の有無や、単独予告演出を実行する場合における予告パターンなどを、決定する(ステップS754)。このときには、例えば変数Mの値と対応付けて、ステップS754における予告パターンの決定結果を記憶する(ステップS755)。
ステップS755の処理に続いて、変数Mの値が「1」であるか否かを判定し(ステップS756)、変数Mの値が「1」であれば(ステップS756;Yes)、連続予告時単独予告決定処理を終了する。これに対して、変数Mの値が「1」以外であるときには(ステップS756;No)、変数Mの値を1減算するように更新してから(ステップS757)、ステップS753の処理に戻り、更新後の変数Mに対応した単独予告演出の有無や予告パターンを決定する。
一例として、ステップS755の処理では、RAM122の所定領域にて、図46(B)に示すように、変数Mの値と対応付けて予告パターンの決定結果などを特定可能に記憶させればよい。こうして、連続予告演出の実行を開始すると決定されたときに、連続予告演出が実行される複数回の可変表示ごとに、連続予告演出と組み合わせる単独予告演出の有無や予告パターンを決定して、特定可能に記憶しておくことができる。
この場合、図35のステップS512にて実行される単独予告設定処理では、例えば連続予告実行フラグがオンであるかオフであるかを判定し、オフである場合には、図39に示すステップS651〜S659の処理が実行されればよい。これに対して、連続予告実行フラグがオンであるときには、連続予告残回数カウント値に対応した変数Mの値に応じて、RAM122の所定領域に記憶されている予告パターンの決定結果などを読み出し、読出結果が予告なしであれば、単独予告演出を実行しないようにすればよい。これに対して、読出結果が予告パターンYPB1〜予告パターンYPB4のいずれかであれば、読み出された予告パターンに対応した単独予告演出を実行すればよい。
或いは、連続予告演出と組み合わせる単独予告演出の有無や、組み合わせる場合における単独予告演出の予告パターンを決定するために参照するテーブルとして、例えば図44(B)に示すような単独予告パターン決定テーブル143Dを予め用意しておいてもよい。単独予告パターン決定テーブル143Dでは、例えば入賞時当り判定フラグオンや入賞時特定パターンフラグオンなどのフラグ状態に応じて、変数Mの値毎に、単独予告演出を実行しないことを示す予告なしの決定結果と、「操作時予告」の単独予告演出を実行するための予告パターンYPB1〜予告パターンYPB4と、のいずれかが設定された組合せパターンに対して、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。この場合、図46(A)に示す連続予告時単独予告決定処理においては、ステップS752にて、単独予告演出の有無や予告パターンを決定するための使用テーブルとして、単独予告パターン決定テーブル143Dを選択してセットし、ステップS753にて、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2を示す数値データを抽出する。そして、ステップS753にて抽出した乱数値SR2−2に基づき、単独予告パターン決定テーブル143Dを参照することにより、変数Mの値毎に、単独予告演出の有無と、単独予告演出を実行する場合における予告パターンと、のいずれかが設定された組合せパターンを決定し(ステップS754)、ステップS755及びS756の処理を実行することなく、連続予告時単独予告決定処理を終了すればよい。
上記実施の形態では、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドといった始動口入賞指定コマンドのEXTデータを用いて、入賞時当り判定や特定の変動パターンに決定されるか否かの判定結果などが通知されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことを通知するコマンドとは別個に、始動入賞の発生時における判定結果などを通知するコマンド(入賞時判定通知コマンド)を用意してもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかにかかわらず、入賞時当り判定などの判定結果を通知するコマンドとして、共通のコマンドを使用することにより、演出制御コマンドなどの種類数を減少できる場合がある。一例として、図4(C)に示すような構成例では、7種類の演出制御コマンドを用意する必要がある一方、始動口入賞指定コマンドと入賞時判定通知コマンドとを別個に用意した場合には、2種類の始動口入賞指定コマンドと4種類の入賞時判定通知コマンドとの合計6種類のコマンドですみ、コマンドの種類数を減少させることができる。特に、始動入賞の発生時における判定内容が多くなるに従って、始動口入賞指定コマンドと入賞時判定通知コマンドとを別個に設けることで、コマンドの種類数を大きく減少させることが可能になる。
始動入賞の発生時における判定内容の一例として、特図表示結果が「大当り」に決定される場合に、「確変」の大当り種別に決定されるか否かの判定を含んでいてもよい。そして、「確変」の大当り種別に決定されるとの判定結果に基づく連続予告演出では、その他の連続予告演出における演出内容(演出態様)とは異なる演出動作が行われるようにしてもよい。あるいは、「確変」の大当り種別に決定されるか否かの判定結果に応じて異なる割合で、連続予告演出を実行するか否かの決定や、連続予告演出における演出内容(演出態様)に対応した連続予告パターンの決定などが、行われるようにしてもよい。また、始動入賞の発生時における判定内容として特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」に決定される旨の判定結果が通知された場合には、連続予告演出と単独予告演出とが必ず組み合わせて実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り種別が「確変」に決定される旨の判定結果が通知された場合には、この判定結果が通知されない場合に比べて高い割合で、連続予告演出と単独予告演出とが組み合わせて実行されるようにしてもよい。
始動入賞の発生時における判定内容の他の一例として、可変表示態様が「非リーチ」に決定されるか否かの判定を含んでいてもよい。例えば、図25のステップS408やステップS414にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲の範囲外であると判定されたときには、その乱数値MR3が特図保留記憶数にかかわらず「非リーチ」の可変表示態様となる共通範囲の範囲内であるか否かを判定する。ここで、図10(C)及び(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル132C、132Dの設定例では、乱数値MR3が「1」〜「99」の範囲内であれば、特図保留記憶数などにかかわらず「非リーチ」の可変表示態様に決定されるので、この範囲内を「非リーチ」の可変表示態様となる共通範囲の範囲内とすればよい。そして、演出制御基板12の側では、連続予告演出の実行を開始する際に、その連続予告演出による予告対象となる可変表示よりも前に実行される可変表示が全て「非リーチ」の可変表示態様となる場合に、各回の可変表示において、演出制御基板12の側における決定に基づき、所定のチャンス目を構成する確定飾り図柄を導出表示する連続チャンス目表示や、「滑り」の可変表示演出を実行する連続滑り演出、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて確定飾り図柄を導出表示する順序を通常時とは異ならせる連続停止順変更(例えば通常時は「左」→「右」→「中」の停止順序を「右」→「中」→「左」の停止順序とすること)などを実行することにより、複数回の可変表示にわたり連続して所定の演出表示が行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図25に示すステップS402、S403の処理を、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が実行することにより、大当り中や時短制御中であるときには、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことに基づく保留記憶情報の判定を制限するものとして説明した。これに対して、主基板11の側では大当り中や時短制御中であるか否かにかかわらず保留記憶情報の判定を行う一方、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が所定の処理を実行することにより、大当り中や時短制御中に遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことに基づく連続予告演出の開始決定などを制限してもよい。この場合、例えば図33に示すステップS152の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が“6”及び“7”のいずれかであるか、これら以外の値であるかを判定することなどにより、大当り中であるか否かを判定する。また、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された遊技状態指定コマンドを読み取ることなどにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態であって時短制御中であるか否かを判定する。そして、大当り中であると判定されたときや、時短制御中であると判定されたときには、始動入賞時コマンド処理を終了することなどにより、ステップS154やステップS156における判定などが実行されないように制限すればよい。
上記実施の形態では、図33のステップS153にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であると判定されたときに、ステップS154〜S158の処理を実行せずに始動入賞時コマンド処理を終了し、また、ステップS161にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であると判定されたときに、ステップS162〜S166の処理を実行せずに始動入賞時コマンド処理を終了する。したがって、ステップS158やステップS166にて連続予告判定バッファ値の設定が行われた後には、例えば図36のステップS606にて連続予告判定バッファ値が1減算されて「0」となるまで、あるいは、図37のステップS708にて連続予告判定バッファがクリアされてバッファ値が「0」に初期化されるまで、新たな始動入賞の発生時に入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされたことは保存されずに、無効化されるものとなっている。これに対して、連続予告演出の実行が開始される以前であっても、始動入賞が複数回発生した場合に対応して、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定などの判定結果が保存されるようにしてもよい。一例として、始動入賞が複数回(例えば最大5回まで)発生した場合に対応して、入賞時当り判定フラグや入賞時特定パターンフラグ、連続予告判定バッファなどの設定内容を組み合わせた入賞時判定情報を作成し、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順序関係(先後)を特定可能に保存する入賞時判定記憶部を設けてもよい。入賞時判定記憶部は、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定が通知されたときに、始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に所定の保存番号(例えば「1」〜「5」のいずれかなど)と関連付けて、入賞時当り判定フラグや入賞時特定パターンフラグ、連続予告判定バッファの設定内容などを記憶すればよい。この場合、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定が通知される回数は、始動入賞の発生回数に比べて十分に少ないことから、入賞時判定記憶部における入賞時判定情報の上限記憶数(例えば「5」)は、合計保留記憶数の上限値(例えば「8」)に比べて少なくてもよい。
このような構成においては、始動入賞口を先に通過(進入)した遊技球の検出時に抽出された乱数値MR1〜MR3により入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされた後、これらの判定結果に基づく連続予告演出の実行が開始されない間に、始動入賞口を後に通過(進入)した遊技球の検出時に抽出された乱数値MR1〜MR3により入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされた場合には、先の始動入賞に基づく可変表示が終了するまで、後の始動入賞に基づく連続予告演出の実行が開始されないように制限してもよい。例えば、図36のステップS606やステップS617では、入賞時判定記憶部に記憶された各入賞時判定情報に示される連続予告判定バッファの設定内容のうちで、そのバッファ値が「0」以外のものについて、それぞれ1減算する処理を実行する。そして、ステップS607にて入賞時判定記憶部の先頭(保存番号が「1」)に記憶された入賞時判定情報に示される連続予告判定バッファ値が「0」になったと判定されたときには、この入賞時判定情報を消去するとともに、入賞時判定記憶部にて保存番号「1」より下位のエントリ(例えば保存番号「2」〜「5」に対応するエントリ)に記憶された入賞時判定情報を、1エントリずつ上位にシフトさせる。また、図36のステップS602〜S604では、入賞時判定記憶部の先頭(保存番号が「1」)に記憶された入賞時判定情報に示される入賞時当り判定フラグや入賞時特定パターンフラグ、連続予告判定バッファ値の設定内容に基づく判定を行って、始動入賞口を先に通過(進入)した遊技球に対応する入賞時判定情報に基づいて、連続予告演出の実行を開始するか否かの決定が行われるようにすればよい。
始動入賞が複数回発生した場合に対応して入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定などの判定結果を保存可能とする他の一例として、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口指定コマンドの受信順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、これらのコマンドにおけるEXTデータを格納するなどして、始動入賞の発生時に抽出された乱数値MR1〜MR3による判定結果を各可変表示につき特定可能に記憶する始動入賞情報保留記憶部を設けてもよい。この場合、始動入賞情報記憶部は、第1始動口入賞指定コマンドを受信した場合に対応してEXTデータを所定の保留番号(例えば「1」〜「4」のいずれか)と関連付けて記憶する領域と、第2始動口入賞指定コマンドを受信した場合に対応してEXTデータを所定の保留番号(例えば「1」〜「4」のいずれか)と関連付けて記憶する領域とを含むように構成されればよい。すなわち、始動入賞情報記憶部におけるEXTデータの上限記憶数(例えば「8」)は、合計保留記憶数の上限値(例えば「8」)と同一になるように設定されればよい。このような構成では、例えば図34に示すステップS170の可変表示開始待ち処理などにおいて、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したと判定されたときに、保留番号が小さいものから順に入賞時当り判定又は特定パターン共通範囲内の判定がなされた可変表示の有無を特定し、これらの判定がなされた可変表示があった場合には、その可変表示が開始される以前に実行される可変表示回数を、連続予告判定バッファ値として設定すればよい。始動入賞情報記憶部では、各可変表示に対応してコマンドのEXTデータを記憶しておくことで、連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かにかかわらず、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされた可変表示を特定することができる。また、保留番号が小さいものから順に判定結果を特定し、入賞時当り判定又は特定パターン共通範囲内の判定がなされた可変表示が見付かった時点で連続予告判定バッファ値の設定を行って、以後の判定結果は検討せずに処理を終了すればよい。これにより、始動入賞口を先に通過(進入)した遊技球の検出時に抽出された乱数値MR1〜MR3により入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされた後、これらの判定結果に基づく連続予告演出の実行が開始されない間に、始動入賞口を後に通過(進入)した遊技球の検出時に抽出された乱数値MR1〜MR3により入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内の判定がなされた場合でも、先の始動入賞に基づく可変表示が終了するまでは、後の始動入賞に基づく連続予告演出の実行が開始されないように制限することができる。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるのであれば、判定結果を特定する際には、第2始動口入賞指定コマンドにより通知された判定結果を先に読み取って特定してから、第1始動口入賞指定コマンドにより通知された判定結果を読み取って特定すればよい。
連続予告演出が実行される可変表示が開始されるときには、例えば図39に示すステップS659にて単独予告演出を実行するための予告パターンを決定した後、この予告パターンの決定結果をRAM122の所定領域に記憶しておき、連続予告演出が実行される最終の可変表示が実行されるまでは、前回の可変表示で実行された単独予告演出よりも信頼度が低い単独予告演出が実行されないように、予告パターンの決定を行うようにしてもよい。これにより、連続予告演出と単独予告演出とを組み合わせて実行する場合に、可変表示結果が「大当り」となる期待度などを段階的に高めて遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、2回〜4回の可変表示にわたり連続予告演出を実行することができるものとして説明したが、より多くの可変表示にわたり連続予告演出を実行することができるようにしてもよい。この場合には、連続予告演出を実行する可変表示の回数に対応して、より多くの連続予告パターンを用意して、多様な連続予告演出を実行可能とし、連続予告演出による演出効果を高めて遊技興趣を向上させることもできる。
上記実施の形態では、図36のステップS603にて入賞時特定パターンがオフであると判定されたときでも、ステップS610〜S615の処理を実行することなどにより、連続予告演出の実行を開始させることができるものとして説明した。これに対して、入賞時当り判定フラグがオンの場合と、入賞時特定パターンフラグがオンの場合に限り、連続予告演出の実行を開始させることができるようにして、入賞時当り判定フラグと入賞時特定パターンフラグとの双方がオフであるときには、連続予告演出の実行が開始されないように制限してもよい。これにより、連続予告演出が頻繁に実行されることを防止して、連続予告演出が実行されたときの期待感を高めて遊技興趣を向上させることができる。あるいは、入賞時当り判定フラグと入賞時特定パターンフラグとの双方がオフであるときには、特別図柄や飾り図柄の可変表示を所定回数(例えば「10」)実行するごとに、連続予告演出の実行を開始するか否かの決定が行われるようにしてもよい。このようにしても、連続予告演出が頻繁に実行されることを防止して、連続予告演出が実行されたときの期待感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、図25のステップS408、S414にて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データが特図ゲームの保留記憶数である特図保留記憶数にかかわらず少なくともスーパーリーチを伴う特定の変動パターンとなる特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定し、その判定結果に応じた決定割合で連続予告演出の有無や連続予告パターンなどが決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば乱数値MR3を示す数値データが特図保留記憶数にかかわらず「擬似連」の可変表示演出といった所定の演出動作を実行する共通範囲内であるか否かを判定して、その判定結果に応じて異なる割合で演出動作の有無や演出内容(演出態様)などが決定されるようにしてもよい。また、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを用いて、特定の演出などを実行する共通範囲内であるか否かを判定してもよい。
上記実施の形態では、図30のステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合、ステップS324にて遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定が行われ、ステップS323にて大当り種別が「確変」又は「突確」であると判定された場合、ステップS325にて遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別が「非確変」であると判定された場合には、遊技状態を通常状態とする制御を開始するための設定が行われ、大当り種別が「確変」又は「突確」であると判定された場合には、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定が行われるものであってもよい。或いは、大当り種別として「確変」及び「突確」に代えて「突然通常」となる場合を設けるようにし、大当り種別が「非確変」であると判定されたときには、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定が行われ、大当り種別が「突然通常」であると判定されたときには、遊技状態を通常状態とする制御を開始するための設定が行われるものであってもよい。さらには、大当り種別として「確変」及び「突確」に代えて「突然時短」となる場合を設けるようにし、大当り種別が「非確変」であると判定されたときには、遊技状態を通常状態とする制御を開始するための設定が行われ、大当り種別が「突然時短」であると判定されたときには、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定が行われるものであってもよい。
上記実施の形態では、主基板11の側において、CPU103が、図28のステップS269にて変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、変動パターン種別決定テーブルを参照して変動パターン種別を決定することにより、「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数を決定し、演出制御基板12の側において、演出制御用CPU120が、ステップS673にて変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて、今回の可変表示において「擬似連」の可変表示演出を実行可能であるか否かを判定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、演出制御基板12の側において、演出制御用CPU120が、ステップS673にて変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに関係なく、「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数を決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図39のステップS653にて、連続予告実行フラグがオフであるかオンであるか等に応じて異なる割合で、単独予告の有無や、単独予告種別が決定され、ステップS659にて、単独予告種別に応じて、単独予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンが決定されるものとして説明した。すなわち、単独予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンは、連続予告の有無に応じて異なる割合で決定されるものとして説明した。これに対して、今回開始される可変表示において連続予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンは、単独予告の有無や単独予告種別に関わらず、連続予告パターンの決定結果と連続予告残回数カウント値とに対応して、決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、単独予告の有無や、単独予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンを、連続予告の有無にかかわらず、決定するようにする一方で、今回開始される可変表示において連続予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンを、単独予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンの決定結果と、連続予告パターンの決定結果と、連続予告残回数カウント値と、に応じて異なる割合で決定するようにしてもよい。すなわち、今回開始される可変表示において連続予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンを、単独予告の有無や単独予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンなどの決定結果に合わせて決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図33のステップS151にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには、ステップS158にて連続予告判定バッファ値として、始動入賞後の合計保留記憶数がセットされ、ステップS705にて連続予告判定バッファ値と連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2とに基づき、連続予告パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定することにより、連続予告演出が実行される可変表示の回数が決定されるものとして説明した。しかしながら、上記実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されるため、連続予告演出の実行中に、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されると、ステップS705にて決定された連続予告演出が実行される可変表示の回数と、実際の連続予告演出が実行される可変表示の回数と、が合わなくなってしまうという問題が発生する。そこで、かかる問題を解決するため、以下の処理を実行するようにしてもよい。
すなわち、図33のステップS159にて第2始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには、連続予告実行フラグがオン状態であるか否かを判定するようにし、オン状態であれば、連続予告演出の実行中に第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出された数を示す連続予告中入賞カウンタの格納値に1加算するようにする。そして、図38のステップS631にて連続予告実行フラグがオン状態であるときには、連続予告中入賞カウンタの格納値を1減算して、そのまま連続予告中設定処理を終了すればよい。この場合、連続予告演出の実行中に第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されたことに基づく、飾り図柄の可変表示では、連続予告演出が実行されないこととなる。或いは、ステップS631にて連続予告中入賞カウンタの格納値を1減算した後、ステップS632〜ステップS635の処理を実行してから、連続予告中設定処理を終了してもよい。この場合、連続予告演出の実行中に第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されたことに基づく、飾り図柄の可変表示では、前回と同じ内容の連続予告演出が実行されることとなる。このようにすれば、第2特図を用いた特図ゲームが、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されるパチンコ遊技機1においても、ステップS705にて決定された連続予告演出が実行される可変表示の回数と、実際の連続予告演出が実行される可変表示の回数と、を一致させることができる。
上記実施の形態では、「操作時予告」の単独予告演出が実行される可変表示において連続予告演出が実行されている連続予告実行時には、例えば連続予告演出において風船を出現させるような演出画像の表示に続いて、単独予告演出に対応して弓矢が通過したり風船を破裂させたりするシーンの演出画像の表示に切り替える演出動作が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、「ステップアップ動作」の予告演出が単独予告演出として実行されるパチンコ遊技機1においては、「ステップアップ動作」の単独予告演出が実行される可変表示において連続予告演出が実行されている場合、例えば連続予告演出において風船を出現させるような演出画像の表示に続いて、キャラクタがステップアップしていって風船を破裂させるシーンの演出画像の表示に切り替える演出動作が行われるようにしてもよい。或いは、可動物を用いた予告演出が単独予告演出として実行されるパチンコ遊技機1においては、可動物を用いた単独予告演出が実行される可変表示において連続予告演出が実行されている場合、例えば連続予告演出において風船を出現させるような演出画像の表示に続いて、可動物が風船を破裂させるシーンの演出画像の表示に切り替える演出動作が行われるようにすればよい。さらに、キャラクタ画像を用いた予告演出が単独予告演出として実行されるパチンコ遊技機1においては、キャラクタ画像を用いた単独予告演出が実行される可変表示において連続予告演出が実行されている場合、例えば連続予告演出において風船を出現させるような演出画像の表示に続いて、ミニキャラクタが連動して風船を破裂させるシーンの演出画像の表示に切り替える演出動作が行われるようにすればよい。また、「ステップアップ動作」の単独予告演出と、可動物を用いた予告演出と、キャラクタ画像を用いた予告演出と、は、その一部が単独予告演出として実行されるものに限定されるものではなく、全部が単独予告演出として実行されるものであってもよい。この場合、図25に示すステップS405やステップS411にて乱数値MR1が大当り判定範囲内にあることにより、特図表示結果が「大当り」に決定されると判定されたときには、これらの予告演出のうち、いずれか一つが単独予告演出として実行される割合よりも、複数の予告演出が単独予告演出として同時に実行される割合の方を高くしてもよい。このようにすれば、単独予告演出として実行される予告演出の数により、大当り信頼度を異ならせることができる。また、「ステップアップ動作」の単独予告演出と、可動物を用いた予告演出と、キャラクタ画像を用いた予告演出と、のうち、いずれの予告演出が単独予告演出として実行されたかにより、大当り信頼度を異ならせてもよい。この場合、図25に示すステップS405やステップS411にて乱数値MR1が大当り判定範囲内にあることにより、特図表示結果が「大当り」に決定されると判定されたときには、例えばキャラクタ画像を用いた予告演出が最も選択されやすく、その次に可動物を用いた予告演出が選択されやすくし、「ステップアップ動作」の予告演出が最も選択されにくいようにすればよい。
上記実施の形態において、図17(A)に示す連続予告パターン決定テーブル141の設定例では、連続予告判定バッファ値により特定される可変表示の実行回数よりも多い可変表示回数に対応した連続予告パターンに決定されることがあるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば連続予告判定バッファ値により特定される可変表示の実行回数よりも少ない可変表示回数に対応した連続予告パターンに決定されることがあってもよい。例えば、入賞時当り判定フラグがオンであり、連続予告判定バッファ値が「4」である場合に応じて、連続予告パターンYRA2−1や連続予告パターンYRA3−1に対し決定値が割り当てられていてもよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1にも本発明を適用することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図35に示すステップS510の連続予告決定処理や、ステップS511の連続予告中設定処理、ステップS512の単独予告設定処理などを実行することにより、連続予告演出や単独予告演出となる各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図35に示すステップS510〜S512の処理のいずれかを実行してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
あるいは、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図35のステップS513にて決定した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われない。その一方で、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別決定テーブル131は、変動特図指定バッファ値に応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)を、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかにかかわらず、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。