JP5361827B2 - 送信機および送信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信やコヒーレント化光通信における送信技術に関する。
近年、携帯電話やFTTH(Fiber to the Home)等の発達により、インターネットを利用するユーザが増加している。この結果、インターネットを介して様々なサービスが提供され、動画像配信など高スループットが必要となるサービスも登場している。これらのサービスを利用するために、携帯電話や無線LAN(Local Area Network)等の無線通信システムの広帯域化への要求が高まっており、FTTHに匹敵する伝送速度を達成する次世代無線通信システムが検討されている。このようなインターネットの発展に伴い、バックボーンネットワークを流れるトラヒック量が爆発的に増加しており、バックボーンネットワークの広帯域化が必要となっている。バックボーンネットワークを構成する光通信においては、WDM(Wavelength Division Multiplexing)などの技術を用いてキャパシティを上げてきているが、さらなる広帯域化のため、1波長当たりのチャネルの広帯域化が検討されている。広帯域化を図るために、無線通信で用いられているデジタル信号処理を用いたコヒーレント送受信が有望視されており、現在盛んに研究されている。
ここで、無線通信やコヒーレント光通信では、周波数有効利用が可能となる位相変調が必須となっている。位相変調を行うためには、送信機では通信に利用する帯域において良好なIQバランス特性を有する必要がある。IQバランス特性は、振幅及び位相の面でのバランスであり、理想的な送信機では、同相チャネル(Iチャネル)と直交チャネル(Qチャネル)出力信号間の振幅(出力レベル)が等しく、位相差が90度である。しかしながら、送信機の広帯域化が進むにつれて、良好なIQバランス特性を広帯域に渡り達成するのは難しい。このようなIQバランス特性の悪化(IQインバランス)は、誤り率を増加させ、通信品質を劣化させる問題がある。
非特許文献1では、直交変調器における、同相チャネルと直交チャネル間の振幅誤差と位相誤差を補償する方式が提案されている。参照信号を用いて振幅誤差及び位相誤差を推定し、推定した誤差を用いて送信側でプリディストーションを行うことにより、IQバランス特性の改善を図る。この手法では、まず、3つの参照信号を直交変調器へ入力し、それぞれの出力信号の電力を測定し、測定した電力を用いてI/Q間の振幅比及び位相差を推定する。次に、推定した振幅比及び位相差を基に、送信する信号に対してプリディストーション処理を行い、直交変調器から出力される信号のIQインバランスを補償し、IQバランス特性を改善する。
非特許文献2には、IQインバランスが存在する場合の直交変調器の出力信号などが記載されている。
松井、他、「3つの参照信号を用いたソフトウェア無線用広帯域直交変調器における振幅・位相誤差推定方法」、電子情報通信学会総合大会、2005年 "DIGITAL COMPENSATION OF RF IMPERFECTIONS FOR BROADBAND WIRELESS SYSTEMS" Proc. of the 14th IEEE Symposium on Communications and Vehicular Technology in the Benelux (SCVT), Delft, The Netherlands, Nov. 2007, paper number 17 p., Lirias number: 180018.
しかしながら、非特許文献1の方法では、直交変調器のIQバランス特性が補償対象の周波数帯域内で一様であることを想定しているため、送信機内における補償対象の周波数帯内でのIQバランス特性が周波数に対して変化する場合は、該方法を用いることはできない。ここで、IQバランス特性には、周波数非選択性と周波数選択性の2種類がある。周波数非選択性のIQインバランスは、直交変調器へ入力されるI/Q信号がケーブル等の減衰によってそれぞれの信号の振幅に差が生じた場合や、I/Q信号に乗算されるローカル信号間の位相差が90°からずれた場合に発生する。非特許文献1は、周波数非選択性のIQバランスを対象としている。
一方、周波数選択性のIQインバランス特性は、デジタル・アナログ変換器やローパスフィルタ、直交変調器ICなどの周波数特性に起因し、広帯域化が進むほどIQバランス特性を良好に保つのは難しい。非特許文献2に記載されているように、IQインバランスが存在する場合、直交変調器の出力信号は以下式(1)のように記述できる。
Figure 0005361827
ここで、x(t)は時刻tにおける送信信号、y(t)は直交変調器の出力複素信号である。*は畳み込み演算、は複素共役を示す。また、g(t)及びg(t)は以下式(2)、(3)のように記述できる。
Figure 0005361827
Figure 0005361827
ここで、a及びθは周波数に依存しない(周波数非選択性)I/Q間の振幅及び位相のバランス差であり、理想の場合、a=1及びθ=0となる。また、h(t)及びh(t)は、ローパスフィルタやデジタル・アナログ変換器などに起因するI/Qそれぞれのインパルス応答であり、理想の場合、h(t)=h(t)となる。
フーリエ変換により上記式(1)を周波数領域の信号に変換すると、以下式(4)のように記述できる。
Figure 0005361827
ここで、G(f)およびG(f)は、g(t)及びg(t)のフーリエ変換後の信号である。したがって、中心周波数(ローカル信号の周波数)を中心として対称の周波数の信号(X(−f))が、IQバランス特性に依存する係数(G(f))と乗算され干渉信号となって所望信号に合成される。このイメージ図を図32に示す。この結果、誤り率が生じ、伝送品質が劣化する。非特許文献1の方法では、この伝送品質の劣化を抑止することはできない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、直交変調器において、補償対象の周波数帯域内でIQバランスが周波数に対して変化する場合でも、プリディストーションを行い、IQバランス特性を改善する送信機および送信方法を提供する。
上述した課題を解決するために、本発明は、同相チャネルと直交チャネルからなるベースバンド信号を高周波信号または光信号に変換する送信機であって、ランダムな既知信号を発生させる既知信号発生部と、既知信号に基づく高周波既知信号をベースバンド受信既知信号に変換するベースバンド信号変換部と、ベースバンド受信既知信号に基づいてプリディストーション用ウエイトを算出するウエイト算出部と、プリディストーション用ウエイトを用いて、所望送信信号に対して、周波数軸上で該所望送信信号とDCを挟んで対向する位置にある送信信号成分を合成することにより、プリディストーションを行うプリディストーション処理部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、ウエイト算出部は、所望受信信号と、周波数軸上で該所望受信信号とDCを挟んで対向する位置にある受信信号を用いて、適応アルゴリズムよりプリディストーション用ウエイトを算出することを特徴とする。
また、本発明は、送信機の周波数特性を推定する周波数特性推定用信号を発生させる周波数特性推定用信号伝送部と、周波数特性推定用信号を用いて送信機の周波数特性を推定する周波数特性推定部と、推定した周波数特性を用いてベースバンド受信既知信号の等化を行う等化処理部と、を備え、ウエイト算出部は、等化されたベースバンド受信既知信号に基づいてプリディストーション用ウエイトを算出することを特徴とする。
また、本発明は、周波数特性推定部によって推定された送信機の周波数特性に応じて信号の電力レベルを変化させるマッピング処理部を備えることを特徴とする。
また、本発明は、中心周波数の周波数から低周波側の帯域の周波数特性の推定と高周波側の帯域の周波数特性の推定を別々に行うことを特徴とする。
また、本発明は、同相チャネルと直交チャネルからなるベースバンド信号を高周波信号または光信号に変換する送信機の送信方法であって、既知信号発生部が、ランダムな既知信号を発生させるステップと、ベースバンド信号変換部が、既知信号に基づく高周波既知信号をベースバンド受信既知信号に変換するステップと、ウエイト算出部が、ベースバンド受信既知信号に基づいてプリディストーション用ウエイトを算出するステップと、プリディストーション処理部が、プリディストーション用ウエイトを用いて、所望送信信号に対して、周波数軸上で該所望送信信号とDCを挟んで対向する位置にある送信信号成分を合成することにより、プリディストーションを行うステップと、を備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、同相チャネルと直交チャネルからなるベースバンド信号を高周波信号または光信号に変換する送信機が、ランダムな既知信号を発生させ、既知信号をベースバンド受信既知信号に変換し、既知信号に基づく高周波既知信号をベースバンド受信既知信号に基づいてプリディストーション用ウエイトを算出し、プリディストーション用ウエイトに基づいてプリディストーションを行うようにしたので、補償対象の周波数帯域内でIQバランスが周波数に対して変化する場合でも、プリディストーションを行い、IQバランス特性を改善する送信機および送信方法を提供することができる。さらに、送信機の周波数特性が大きく変動する場合でも、推定した周波数特性を用いて信号を等化することにより、等化後の信号からプリディストーション用ウエイトを精度良く算出することができる。
本発明の一実施形態による無線通信システムの構成例を示す図である。 本発明の一実施形態による送信機の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による送信機の変調部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による送信機の復調部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による送信機の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態によるキャリブレーション処理の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による通常通信処理の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態によりデータを伝送するサブキャリアとパイロット信号を伝送するサブキャリアとの例を示す図である。 本発明の一実施形態によるプリアンブル付加後の信号フォーマットの例を示す図である。 本発明の一実施形態による復調部の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態による周波数領域でのプリアンブル信号の例を示す図である。 本発明の一実施形態による送信機の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による送信機の変調部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による送信機の復調部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態により推定した周波数特性の例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による周波数領域でのプリアンブルの例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による送信機の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による送信機の変調部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による送信機の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による送信機の復調部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による受信機の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による受信機の変調部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による受信機の復調部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による無線通信システムの動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による基地局の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による端末のキャリブレーション処理の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による基地局のキャリブレーション処理の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による端末のキャリブレーション処理の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による基地局のキャリブレーション処理の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による端末のキャリブレーション処理の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による基地局の通常通信処理の動作例を示すフローチャートである。 中心周波数を中心として対称の周波数の信号が、IQバランス特性に依存する係数と乗算され干渉信号となって所望信号に合成される概念を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態による無線通信システムの構成を示す図である。本実施形態では、2台の無線装置(基地局100、端末200)がOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)通信方式を用いて信号の送受信を行う無線通信システムを想定する。本実施形態における送信処理は、基地局100と端末200とのいずれにおける送信処理に適用して良いが、ここでは、端末200から基地局100へ信号を伝送するものとし、送信機である端末200の構成、処理例を具体的に説明する。
図2は、本実施形態による端末200の構成を示すブロック図である。端末200の折り返し段(スイッチ234からウエイト算出部260)は、Low−IF(Intermediate Frequency)受信構成である。すなわち、低周波のIF信号にダウンコンバートした後、デジタル化し、デジタル信号処理によって、ベースバンド信号に変換する。端末200は、既知信号発生部210、スイッチ211、変調部220、デジタル/アナログ信号変換器230(D/A230)(Iチャネルに対応するD/A230−1、Qチャネルに対応するD/A230−2)、ローパスフィルタ(Low Pass Filter : LPF)231(LPF231)(Iチャネルに対応するLPF231−1、Qチャネルに対応するLPF231−2)、直交変調器232、ローカル信号発生器233、スイッチ234、ダウンコンバータ235、ローカル信号発生器236、LPF237、アナログ/デジタル信号変換器238(A/D238)、デジタル直交復調器239、デジタルローカル信号発生器240、LPF241(LPF241−1、LPF241−2)、復調部250、ウエイト算出部260を備えている。
既知信号発生部210は、予め決められたパターン・長さの既知信号を発生させる。スイッチ211およびスイッチ234は、処理手順に応じてA側とB側への切り替えを行う。変調部220は、バイナリ信号を変調し、ベースバンドIQ信号に変換する。D/A230は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。LPF231、LPF237、LPF241は、所定の帯域の信号を通過させる。直交変調器232は、アナログのベースバンドIQ信号とローカル信号とをミキシングし、高周波無線信号に変換する。ローカル信号発生器233、ローカル信号発生器236は、ローカル信号を発生する。ダウンコンバータ235は、入力された高周波無線信号とローカル信号をミキシングし、低周波無線信号に変換する。A/D238は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。デジタル直交復調器239は、デジタル信号化された無線信号とデジタルのローカル信号をミキシングし、ベースバンドIQ信号に変換する。デジタルローカル信号発生器240は、デジタルのローカル信号を発生する。復調部250は、ベースバンド無線信号を復調する。ウエイト算出部260は、復調した信号からウエイトを算出する。
図3は、変調部220の詳細な構成を示すブロック図である。変調部220は、マッピング処理部221、シリアル・パラレル変換器222(S/P222)、パイロット信号付加部223、プリディストーション処理部224、逆フーリエ変換部225、パラレル・シリアル変換器226(P/S226)、GI(Guard Interval)付加部227、プリアンブル付加部228を備えている。
マッピング処理部221は、スイッチ211から入力されたバイナリ信号を、同相成分・直交成分からなるIQ信号に変換する。S/P222は、入力されたシリアルデータをパラレルに変換する。パイロット信号付加部223は、パイロット信号を付加する。プリディストーション処理部224は、ウエイト算出部260から入力されるウエイトを用いてIQ信号に対してプリディストーション処理を行う。逆フーリエ変換部225は、IQ信号に対して逆フーリエ変換演算処理を行う。P/S226は、入力されたパラレルデータをシリアルに変換する。GI付加部227は、GIを付加する。プリアンブル付加部228は、プリアンブルを付加する。
図4は、復調部250の詳細な構成を示すブロック図である。復調部250は、同期処理部251、GI除去部252、シリアル・パラレル変換器253(S/P253)、フーリエ変換部254を備えている。
同期処理部251は、付加したプリアンブルやパイロット信号を用いて、タイミング同期、周波数オフセット同期処理等を行い、処理タイミングや周波数ずれの補正を行う。GI除去部252は、GIを除去する。フーリエ変換部254は、フーリエ変換演算処理を行う。
次に、図面を参照して、本実施形態の端末200の動作例を説明する。図5〜図7は、端末200の動作例を示すフローチャートである。
図5に示すように、端末200は、端末起動時に、後述するようなキャリブレーション処理を行う(ステップS10)。キャリブレーション処理終了後、キャリブレーションタイマをセットし(ステップS20)、後述するような通常通信処理を行う(ステップS30)。キャリブレーションタイマが満了していない場合(ステップS40:no)、ステップS30の通常通信処理を繰り返し行う。キャリブレーションタイマが満了した場合(ステップS40:yes)、ステップS10のキャリブレーション処理に戻る。
図6を参照して、ステップS10におけるキャリブレーション処理を詳細に説明する。まず、スイッチ211とスイッチ234とが、スイッチをA側に切り替える(ステップS11)。そして、既知信号発生部210が既知信号を発生させ(ステップS12)、変調部220に入力する。変調部220は、既知信号を変調し、ベースバンドIQ信号へ変換する(ステップS13)。このベースバンドIQ信号は、D/A230とLPF231とを介して、直交変調器232に入力される(ステップS14)。そして、直交変調器232から出力された高周波無線信号を、スイッチ234を介してダウンコンバータ235に入力する。ダウンコンバータ235が、高周波無線信号を低周波無線信号に変換した後、デジタル直交復調器239は、低周波無線信号をベースバンドIQ信号に変換する(ステップS15)。復調部250が、ベースバンドIQ信号を復調し(ステップS16)、ウエイト算出部260は、復調したベースバンドIQ信号を基にウエイトを算出する(ステップS17)。ウエイト算出部260は、算出したウエイトを変調部220のプリディストーション処理部224へ伝達し(ステップS18)、スイッチ211およびスイッチ234をB側に切り替え(ステップS19)、処理を終了する。
図7を参照して、ステップS30における通常通信処理を詳細に説明する。まず、上位レイヤから送られたアプリケーション用のバイナリ信号が変調部220へ入力される。変調部220は、バイナリ信号に対してマッピング処理を行ってIQ信号に変換した後(ステップS31)、キャリブレーション処理において算出したウエイトを用いて、プリディストーションを行う(ステップS32)。以下、逆フーリエ変換処理などによってベースバンドIQ信号に変換する(ステップS33)。アナログのベースバンドIQ信号は、直交変調器232へ入力され、高周波無線信号に変換された後(ステップS34)、スイッチ234によってB側のアンテナへ出力される(ステップS35)。
次に、図5〜図7に示した処理の具体的な実施例を示す。ここでは、OFDM信号を生成するためのフーリエ変換のサイズを64とし、その内のデータを伝送するために用いるサブキャリア数を48とし、パイロット信号を伝送するためのサブキャリア数を4とする。本無線通信システムでは、5500MHzを中心とする、5490−5510MHzの帯域幅20MHzの周波数帯を使用する。
端末200は、起動時に、ステップS10に示したキャリブレーション処理を行う。キャリブレーション処理では、ステップS11に示したように、端末200の無線装置内の2つのスイッチ(スイッチ211およびスイッチ234)をA側に切り替え、ステップS12に示したように、既知信号発生部210が、長さ(48+4)2ビットのランダムなバイナリ信号を発生させ、変調部220へ入力する。変調部220は、QPSKに基づき既知信号に対してマッピング処理を行い、ステップS13に示したように、IQ信号に変換する。この結果、(48+4)N個のQPSKシンボルが生成される。
次に、変調部220のS/P222が、シリアルのIQ信号を52本のパラレルに変換し、図8に示すように、データを伝送するサブキャリアとパイロット信号を伝送するサブキャリアに上記のQPSKシンボルを割り当てる。これらの信号をパラレル変換した後、変調部220のパイロット信号付加部223に入力される。この時、パイロット信号付加部223においては、特に処理を行わず、そのまま出力する。次に、プリディストーション処理部224へ入力されるが、プリディストーション処理部224においても、特に処理を行なわず、そのまま出力する。
次に、逆フーリエ変換部225において、逆フーリエ変換を行い、OFDMシンボルを生成する。この結果、N個のOFDMシンボルが生成される。逆フーリエ変換後、P/S226によってデータをシリアル変換し、GI付加部227がOFDMシンボル毎にGIを付加する。最後に、プリアンブル付加部228がプリアンブルを付加する。プリアンブル付加後の信号フォーマットを図9に示す。これらの信号は変調部220から出力され、デジタル信号からD/A230によってアナログ信号に変換された後、通過帯域がDC−10MHzであるLPF231を経て、ステップS14に示したように直交変調器232へ入力される。直交変調器232は、ステップS15に示したように、入力されたアナログ信号と5500MHzの周波数のローカル信号とをミキシングし、5490−5510MHzの帯域の高周波無線信号に変換し出力する。
次に、この高周波無線信号はスイッチ234を通過してダウンコンバータ235へ入力された後、5400MHzの周波数のローカル信号とミキシングされ、90−110MHzの低周波無線信号に変換される。通過帯域がDC−150MHzであるLPF237を経て、A/D238によってアナログ信号からデジタル信号へ変換される。次に、デジタル直交復調器239が、基地局100MHzのデジタルローカル信号とミキシングし、ベースバンドのIQ信号へ変換した後、復調部250へ入力する。復調部250の同期処理部251は、プリアンブル・パイロット信号を用いて処理タイミングや周波数ずれ補正等の同期処理を行い、データ信号をGI除去部252へ伝達する。GI除去部252では、データ信号からGIを除去する。GI除去後、ステップS16に示したように、フーリエ変換部254においてフーリエ変換を行って復調する。フーリエ変換後、各サブキャリアにおいてN個のQPSKシンボルが得られる。その後、ウエイト算出部260へ伝達される。
ウエイト算出部260は、各サブキャリアにおいて、以下のようなLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いて、反復処理でウエイトを算出する。すなわち、図8に示したような時刻tにおいて、サブキャリアkで伝送した受信信号をR(k、t)、DCを挟んでkと対称の位置にあるサブキャリア−kにおける受信信号をR(−k、t)、サブキャリアkで伝送した既知信号をN(k、t)とすると、IQインバランス補償後の受信信号R(k、t)は、以下式(5)のように算出される。
Figure 0005361827
ここで、W(k、t)及びW(k、t)は、IQインバランス補償用のウエイトであり、それぞれ以下式(6)、(7)のように算出される。
Figure 0005361827
Figure 0005361827
ここで、μはステップサイズである。e(k、t)はエラー信号であり、以下式(8)のように算出される。
Figure 0005361827
ウエイト算出部260は、1≦t≦Nまで式(5)から(8)の処理を繰り返し、ステップS17に示したように、W(k、N+1)及びW(k、N+1)をサブキャリアkにおけるプリディストーション用ウエイトW (k)及びW (k)とする。なお、t=1におけるW(k、t)及びW(k、t)の初期値はどのような値でも良く、例えば0でも良い。以下同様に、各サブキャリアにおけるW (k)及びW (k)を算出する。ステップS18に示したように、算出したウエイトは変調部220のプリディストーション処理部224へ伝達される。
以上の処理が終了すると、ステップS19に示したように、端末の無線装置内の2つのスイッチをB側に切り替え、キャリブレーション処理を終了し、キャリブレーションタイマをセットする。タイマセット後、通常通信処理を行う。通常通信処理では、端末200は、アプリケーションからの通信が開始されるまで待機する。アプリケーションから通信が開始されると、入力信号が変調部220へ伝達される。変調部220のマッピング処理部221は、入力信号をマッピング処理によりIQ信号に変換し、S/P222によってパラレル変換された後に、パイロット信号付加部223によって、所定のサブキャリアにパイロット信号が付加される。次に、プリディストーション処理部224がプリディストーション処理を行う。ここで、プリディストーション処理部224は、時刻t、サブキャリアkにおけるIQ信号をX(k、t)とすると、プリディストーション後の送信信号X(k、t)は、以下式(9)のように算出する。
Figure 0005361827
各サブキャリアにおいて上記式(9)の処理を行った後、逆フーリエ変換部225へ出力され、逆フーリエ変換部225において逆フーリエ変換を行い、OFDMシンボルを生成する。GI付加部227によってGIが付加され、プリアンブル付加部228によってプリアンブルが付加された後、変調部220から出力される。これらの信号は、D/A230によってアナログ信号に変換された後、LPF231を経て、直交変調器232へ入力されて高周波無線信号に変換された後、スイッチ234を介してアンテナへ送られる。以下、アプリケーションの通信データが上位レイヤから無線装置へ入力されると上記の処理を行う。
ステップS40に示したように、キャリブレーションタイマが満了すると、通常通信処理を終了し、キャリブレーション処理へ移行する。
以上の処理により、送信機において、補償対象の周波数帯域内でIQバランスが周波数に対して変化する場合でも、プリディストーションを行うことが可能となり、IQバランス特性を改善することができる。
なお、本実施例では、LMSアルゴリズムを用いたが、この限りでは無く、例えば、RLS(Recursive Least Square Algorithm)などの適応アルゴリズムを用いても、同様に実施が可能である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態においては、フーリエ変換後の信号からウエイトを算出したが、送信機の周波数特性(振幅・位相)が周波数によって大きく変動する場合は、正確なウエイトが求められない場合があると考えられる。そこで、本実施形態では、等化処理を行って振幅・位相を補正することにより、正確なウエイトを算出する。
本実施形態では、第1の実施形態と同じく、2台の無線装置がOFDM通信方式を用いて信号の送受信を行う無線通信システムを想定し、送信機である端末200を例として説明する。本実施形態の端末200は、第1の実施形態において図2に示した構成と同様である。端末200が備える変調部220の構成についても、第1の実施形態において図3に示した構成と同様である。本実施形態の端末200が備える復調部250の構成を、図10に示す。ここでは、第1の実施形態において図4に示した構成に、周波数特性推定部255及び等化処理部256が付加されている。周波数特性推定部255は、プリアンブルから送信機の周波数特性を推定する。等化処理部256は、推定した送信機の周波数特性を用いて、受信信号の等化処理を行い、振幅・位相補正を行う。
処理フローは、第1の実施形態において図5に示した処理フローと同様である。端末200の具体的な実施例を以下に示す。第1の実施形態と同様に、OFDM信号を生成するためのフーリエ変換のサイズを64、その内のデータを伝送するために用いるサブキャリア数を48、パイロット信号を伝送するためのサブキャリア数を4として説明する。また、無線通信システムは、5500MHzを中心とする5490−5510MHzの帯域幅20MHzの周波数帯を使用する。
端末200は、起動時に、ステップS10に示したキャリブレーション処理を行う。第1の実施形態と同様に、ステップS11に示したように、端末の無線装置内の2つのスイッチ(スイッチ211およびスイッチ234)をA側に切り替え、既知信号発生部210が発生させたバイナリ信号を変調部220へ入力する。変調部220が、OFDMシンボルを生成してGIを付加した後、プリアンブルを付加する。周波数領域でのプリアンブル信号を図11に示す。ここでは、k=1〜26及びk=−1〜−26にプリアンブル用既知信号を配置した構成である。このプリアンブルをFFT(Fast Fourier Transform)演算処理によって時間領域に変換した信号をプリアンブルとして付加する。その後、変調部220から出力され、D/A230によってデジタル信号からアナログ信号に変換された後、LPF231を経て直交変調器232へ入力され、5500MHzの周波数のローカル信号とミキシングされ、5490−5510MHzの帯域の高周波無線信号に変換されて出力される。
この信号は、スイッチ234を通過し、ダウンコンバータ235へ入力され、低周波無線信号に変換される。LPF237を経て、A/D238によってアナログ信号からデジタル信号に変換された後、デジタル直交復調器239においてベースバンドのIQ信号へ変換され、復調部250に入力される。復調部250では、プリアンブル・パイロット信号を用いて処理タイミングや周波数ずれ補正等の同期処理を行い、周波数特性推定部255が、プリアンブルから送信機の周波数特性を推定する。すなわち、プリアンブルを用いて、k=1〜26及びk=−1〜−26のサブキャリアの周波数特性を推定する。また、プリアンブル除去後の信号からGIを除去した後、フーリエ変換を行う。
その後、等化処理部256が、これらの信号に対して推定した端末200の周波数特性の逆特性を乗算して等化を行い、振幅及び位相を補正する。その後、ウエイト算出部260へ伝達され、第1の実施形態で記述した処理と同様にウエイトを算出し、変調部220のプリディストーション処理部224へ伝達する。
以上の処理が終了すると、スイッチ211とスイッチ234とをB側に切り替え、キャリブレーション処理を終了し、キャリブレーションタイマをセットする。タイマセット後、通常通信処理を行う。通常通信処理では、第一実施形態と同様に、プリディストーション処理を行う。キャリブレーションタイマが満了すると、通常通信処理を終了し、キャリブレーション処理へ移行する。
以上の処理により、送信機において、補償対象の周波数帯域内でIQバランスが周波数に対して変化する場合でも、プリディストーションを行うことが可能となり、IQバランス特性を改善することができる。また、本実施例では、送信機の周波数特性が大きく変動する場合でも、推定した周波数特性を用いて信号を等化することにより、等化後の信号からプリディストーション用ウエイトを精度良く算出することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第2の実施形態における復調部250では、プリアンブルから送信機の周波数特性を推定し、推定した周波数特性を基に等化を行って信号の振幅及び位相を補正するが、振幅が小さい場合に振幅を補正すると雑音が強調されてSNRが低下し、ウエイト算出処理の精度が落ちることがあると考えられる。そこで、本実施形態では、周波数特性を基に、既知信号の電力レベルを可変にする。
本実施形態では、第2の実施形態と同じく、2台の無線装置がOFDM通信方式を用いて信号の送受信を行う無線通信システムを想定し、送信機である端末200を例として説明する。本実施形態の端末200は、第2の実施形態と同様であり、図12は、本実施形態の端末200の構成を示すブロック図である。ここでは、復調部250より、推定した周波数特性の情報が変調部220へ伝達される。本実施形態の変調部220を図13に示す。復調部250が推定した周波数特性の情報は、マッピング処理部221へ伝達される。本実施形態の復調部250を図14に示す。復調部250の周波数特性推定部255より、推定した周波数特性の情報が変調部220のマッピング処理部221へ伝達される。
処理フローは第2の実施形態と同様である。第2の実施形態と同様、端末200は、起動時に、キャリブレーション処理を行い、既知信号発生部210が既知信号を発生させて変調部220へ入力し、変調部220から出力された信号をダウンコンバータ235がダウンコンバートし、復調部250へ入力する。復調部250において、プリアンブルから送信機の周波数特性を推定し、推定した周波数特性の情報を変調部220のマッピング処理部221へ伝達する。この時の推定した周波数特性の例を図15に示す。DC付近の周波数の信号電力が低く、振幅のレベル値が小さい状態である。この時、等化によって振幅を元のレベル値まで補正すると、DC付近の周波数の雑音電力が増幅され、この周波数帯のサブキャリア当たりのSNRが低下する。この結果、DC付近の周波数帯に位置するサブキャリアにおけるウエイト算出精度が低下する。したがって、これを防ぐために、マッピング処理部221は、推定した周波数特性の情報を基に、各サブキャリアに割り当てられる既知信号の振幅のレベル値を可変にする。具体的には、推定した周波数特性において、振幅のレベル値が低いサブキャリアに割り当てられる既知信号の振幅レベル値を高くする。以後、第2の実施形態と同様な処理を行い、プリディストーション処理を行う。
以上の処理により、送信機において、補償対象の周波数帯域内でIQバランスが周波数に対して変化する場合でも、プリディストーションを行うことが可能となり、IQバランス特性を改善することができる。また、本実施例では、送信機に周波数特性がある場合でも、既知信号の振幅レベルを可変にすることにより、等化後の信号からプリディストーション用ウエイトを精度良く算出することができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第2の実施形態においては、復調部250が、プリアンブルから送信機の周波数特性を推定し、推定した周波数特性を基に等化を行って信号の振幅及び位相を補正する。しかしながら、IQインバランスが存在する場合、中心周波数(ローカル信号の周波数)を中心として対称の周波数の信号が干渉信号となって合成されるため、周波数特性の推定精度が低下することがあると考えられる。そこで、本実施形態では、プリアンブルを2シンボル構成とすることにより、推定精度の低下を回避する。すなわち、ここでは、中心周波数の周波数から低周波側の帯域の周波数特性の推定と高周波側の帯域の周波数特性の推定を別々に行う。
本実施形態では、第2の実施形態と同じく、2台の無線装置がOFDM通信方式を用いて信号の送受信を行う無線通信システムを想定し、送信機である端末200を例として説明する。端末200の装置構成、処理フローは、第2の実施形態において説明したものと同様である。第2の実施形態と同様に、端末200は、起動時に、キャリブレーション処理を行い、既知信号発生部210が既知信号を発生させる。次に、変調部220においてOFDMシンボルを生成してGIを付加した後、プリアンブルを付加する。このプリアンブルは、2つのOFDMシンボルから構成される。周波数領域でのプリアンブルの例を図16に示す。第1シンボルは、DCより高周波側のk=1〜26にプリアンブル用既知信号を配置し、他のサブキャリアには0を配置した構成である。第2シンボルは、DCより低周波側のk=−1〜k=−26にプリアンブル用既知信号を配置した構成である。これら2シンボルのプリアンブルをFFT演算処理によって時間領域に変換した信号をプリアンブルとして付加する。以下、直交変調器232へ入力し、直交変調器232から出力された信号をダウンコンバートし、復調部250へ入力する。
復調部250において、プリアンブルから送信機の周波数特性を推定する。この時、第1シンボルよりk=1〜26のサブキャリアの周波数特性を推定し、第2シンボルよりk=−1〜−26のサブキャリアの周波数特性を推定する。以後、第2の実施形態と同様に、GI除去、フーリエ変換を行った後、推定した周波数特性の情報を用いて等化処理を行う。その後、ウエイト算出部260へ伝達され、第2の実施形態と同様にウエイトを算出し、プリディストーション処理部224へ伝達する。以降の処理は、第2の実施形態と同様である。
以上の処理により、送信機において、補償対象の周波数帯域内でIQバランスが周波数に対して変化する場合でも、プリディストーションを行うことが可能となり、IQバランス特性を改善することができる。また、本実施例では、プリアンブルを2シンボル構成とすることによって精度良く周波数特性を推定し、推定した周波数特性を用いて信号を等化し、等化後の信号からプリディストーション用ウエイトを精度良く算出することができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
本実施形態では、光通信装置の送信機である2台の端末300が、OFDM通信方式を用いて信号の送受信を行う光通信システムを想定する。本実施形態の端末300の構成を図17に示す。端末300は、既知信号発生部310、スイッチ311、変調部320、デジタル/アナログ信号変換器330(D/A330)(Iチャネルに対応するD/A330−1、Qチャネルに対応するD/A330−2)、ローパスフィルタ(Low Pass Filter : LPF)331(LPF331)(Iチャネルに対応するLPF331−1、Qチャネルに対応するLPF331−2)、光変調器332、レーザ333、スイッチ334、偏波コントローラ(PC)335、偏波コントローラ(PC)336、光カプラ338、光−電気信号変換器339、LPF341(LPF341−1、LPF341−2)、A/D342(A/D342−1、A/D342−2)、復調部350、ウエイト算出部360を備えている。第1の実施形態の端末200と同名の機能部は、端末200と同様の構成である。
変調部320は、第1の実施形態において図3に示した変調部220と同様に、マッピング処理部321、S/P322、パイロット信号付加部323、プリディストーション処理部324、逆フーリエ変換部325、P/S326、GI付加部327、プリアンブル付加部328とを備えている。復調部350は、第1の実施形態において図4に示した復調部250と同様に、同期処理部351、GI除去部352、S/P353、フーリエ変換部354を備えている。
光変調器332は、アナログのベースバンドIQ信号とレーザ光をミキシングし、光信号に変換する。レーザ333は、レーザ光を発生する。PC335、PC336は、光信号の偏光状態を制御する。光カプラ338は、光信号とレーザ光を合波する。光−電気信号変換器339は、合波された光信号を電気信号に変換することによって、ベースバンドIQ信号を得る。
処理フローは、第1の実施形態において図5に示した処理フローと同様であり、図6及び図7に示した処理において、直交変調器232が光変調器332に、高周波無線信号が光信号に置き換わる。
端末300の実施例を以下に示す。ここでは、OFDM信号を生成するためのフーリエ変換のサイズを192、その内のデータを伝送するために用いるサブキャリア数を112、パイロット信号を伝送するためのサブキャリア数を16とする。本光通信システムでは、1.546nmの波長を使い、信号の帯域幅6GHzとする。
端末300は、起動時に、キャリブレーション処理を行う。キャリブレーション処理では、端末300内のスイッチ(スイッチ311、スイッチ334)をA側に切り替え、既知信号発生部310において、長さ(112+16)2ビットのランダムなバイナリ信号を発生させ、変調部320へ入力する。変調部320では、QPSKに基づき、既知信号に対してマッピング処理を行い、IQ信号に変換する。次に、IQ信号をパラレル変換し、データを伝送するサブキャリアとパイロット信号を伝送するサブキャリアに上記のQPSKシンボルを配置する。その後、パイロット信号付加部323、プリディストーション処理部324では特に処理は行わず、そのまま出力する。
次に、逆フーリエ変換部325において、逆フーリエ変換を行い、OFDMシンボルを生成する。この結果、N個のOFDMシンボルが生成される。逆フーリエ変換後、データをシリアル変換し、OFDMシンボル毎にGIを付加する。最後にプリアンブルを付加する。これらの信号は変調部320から出力され、デジタル信号からアナログ信号に変換された後、通過帯域がDC−3GHzのLPF331を経て、光変調器332へ入力される。光変調器332において、レーザ333が発生するレーザ光(1.546nmの波長)とミキシングされ、光信号に変換されて出力される。
光変調器332から出力された光信号は、スイッチ334を通過し、PC336へ入力されて偏光状態が調整された後、光カプラ338へ入力される。光カプラ338において、入力された光信号と偏光状態が合うように偏光状態が調整されたレーザ光とミキシングされる。その後、光−電気信号変換器339において、電気信号に変換され、ベースバンドのIQ信号が生成される。その後、復調部350において、プリアンブル・パイロット信号を用いて処理タイミングや周波数ずれ補正等の同期処理を行い、データ信号をGI除去部352へ伝達する。GI除去部352では、データ信号からGIを除去する。GI除去後、フーリエ変換部354においてフーリエ変換を行う。その後、ウエイト算出部360へ伝達される。ウエイト算出部360では、第1の実施形態で示した処理と同様にウエイトを算出する。
以上の処理が終了すると、端末300のスイッチ(スイッチ311、スイッチ334)をB側に切り替え、キャリブレーション処理を終了し、キャリブレーションタイマをセットする。タイマセット後、通常通信処理を行う。送信データが入力されると、変調部320へ伝達され、変調部320においてマッピング処理によりIQ信号に変換され、パラレル変換された後に、パイロット信号が付加される。次に、プリディストーション処理部324において、第1の実施形態で示した処理と同様にプリディストーションを行う。その後、逆フーリエ変換部325へ出力され、逆フーリエ変換部325において逆フーリエ変換を行い、OFDMシンボルを生成する。このように、信号にGI及び、プリアンブルが付加され、変調部320から出力される。これらの信号はアナログ信号に変換された後、LPF331を経て、光変調器332へ入力され、光信号に変換された後、伝送される。以下、送信データが端末300へ入力されると上記の処理を行う。なお、本実施形態の光通信システムにおいても、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態と同様の構成を適用するようにしても良い。
以上の処理により、送信機において、補償対象の周波数帯域内でIQバランスが周波数に対して変化する場合でも、プリディストーションを行うことが可能となり、IQバランス特性を改善することができる。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。第1から第5の実施形態は、OFDM通信方式を用いて信号の送受信を行う無線通信システムを想定したが、本実施形態では、シングルキャリア通信方式を用いた無線通信システムを想定する。
本実施形態による送信機である端末200は、第1の実施形態または第2の実施形態において示した端末200と同様である。
本実施形態における変調部220の構成を図18に示す。本実施形態の変調部220は、マッピング処理部221、S/P222、フーリエ変換部229−1、プリディストーション処理部224、逆フーリエ変換部225、P/S226、GI付加部227、プリアンブル付加部228、スイッチ229−2、スイッチ229−3を備えている。第1の実施形態における変調部220が備える機能部と同名の機能部は、第1の実施形態における変調部220と同様の構成である。フーリエ変換部229−1は、フーリエ変換演算処理を行う。スイッチ229−2およびスイッチ229−3は、処理手順に応じてA側とB側への切り替えを行う。動作例は、第1の実施形態において図5〜図7のフローチャートを用いて説明した処理と同様である。
次に、本実施形態の処理の端末200による具体的な実施例を示す。ここでは、フーリエ変換のサイズを64とする。本無線通信システムでは、5500MHzを中心とする、5490−5510MHzの帯域幅20MHzの周波数帯を使用する。
端末200は、起動時に、ステップS10に示したキャリブレーション処理を行う。キャリブレーション処理では、ステップS11に示したように、端末200の無線装置内の4つのスイッチ(スイッチ211、スイッチ234、スイッチ229−2、スイッチ229−3)をA側に切り替え、ステップS12に示したように、既知信号発生部210が、長さN2*64ビットのランダムなバイナリ信号を発生させ、変調部220へ入力する。変調部220は、QPSKに基づき既知信号に対してマッピング処理を行い、ステップS13に示したように、IQ信号に変換する。この結果、N*64個のQPSKシンボルが生成される。次に64個のシンボル毎にGIを付加し、プリアンブルを付加して出力する。
これらの信号は変調部220から出力され、D/A230によってデジタル信号からアナログ信号に変換された後、通過帯域がDC−10MHzであるLPF231を経て、ステップS14に示したように直交変調器232へ入力される。直交変調器232は、ステップS15に示したように、入力されたアナログ信号と5500MHzの周波数のローカル信号とをミキシングし、5490−5510MHzの帯域の高周波無線信号に変換し出力する。
次に、この高周波無線信号は、スイッチ234を通過してダウンコンバータ235へ入力された後、5400MHzの周波数のローカル信号とミキシングされ、90−110MHzの低周波無線信号に変換される。そして、通過帯域がDC−150MHzであるLPF237を経て、A/D238によってアナログ信号からデジタル信号へ変換される。次に、デジタル直交変調器239が、基地局100MHzのデジタルローカル信号とミキシングし、ベースバンドのIQ信号へ変換した後、復調部250へ入力する。
復調部250では、同期処理部251においてプリアンブル・パイロット信号を用いて処理タイミングや周波数ずれ補正等の同期処理を行い、データ信号をGI除去部252へ伝達する。GI除去部252では、データ信号からGIを除去する。GI除去後、ステップS16に示したように、フーリエ変換部254においてフーリエ変換が行われ、周波数領域の信号に変換される。フーリエ変換後、各周波数毎にN個の信号が得られる。その後、等化処理部256において、等化を行い、振幅及び位相を補正する。その後、ウエイト算出部260へ伝達される。ウエイト算出部260では、第1の実施形態で記述した処理と同様に、各周波数におけるウエイトを算出し、変調部220のプリディストーション処理部224へ伝達する。
以上の処理が終了すると、端末200は、スイッチ211とスイッチ234、スイッチ229−2、スイッチ229−3をB側に切り替え、キャリブレーション処理を終了し、キャリブレーションタイマをセットする。タイマセット後、通常通信処理を行う。アプリケーションからの通信が開始されると、入力信号が端末200の変調部220へ伝達される。変調部220のマッピング処理部221は、入力信号をマッピング処理によりIQ信号に変換し、S/P222によってパラレル変換された後に、フーリエ変換部229−1においてフーリエ変換を行い、周波数領域の信号に変換する。次に、プリディストーション処理部224が、第1の実施形態で記述した処理と同様に、プリディストーション処理を行う。
その後、逆フーリエ変換部225へ出力され、逆フーリエ変換部225において逆フーリエ変換を行い、時間領域の信号に変換する。GI付加部227によって64シンボル毎にGIが付加され、プリアンブル付加部228によってプリアンブルが付加された後、変調部220から出力される。これらの信号は、D/A230によってアナログ信号に変換された後、LPF231を経て、直交変調器232へ入力されて高周波無線信号に変換された後、スイッチ234を介してアンテナへ送られる。以下、アプリケーションの通信データが上位レイヤから端末200へ入力されると上記の処理を行う。
ステップS40に示したように、キャリブレーションタイマが満了すると、通常通信処理を終了し、キャリブレーション処理へ移行する。
以上の処理により、シングルキャリア通信方式を用いる無線通信システムでも、プリディストーションを行うことが可能となり、IQバランス特性を改善することができる。
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。第1から第6の実施形態では、送信機内で信号を折り返す構成であったが、本実施形態では、対向の受信機においてプリディストーション用ウエイトを算出し、送信機へフィードバックする構成をとる。本実施形態による無線通信システムの構成は第1の実施形態において図1に示した構成と同様であるが、第1の実施形態において送信機である端末200は、本実施形態において端末400であるとし、第1の実施形態において受信機である基地局100は、本実施形態において基地局500であるとして説明する。端末400及び基地局500は、ダイレクトコンバージョン受信構成である。すなわち、高周波無線信号をIF周波数に落とすことなく、直接ベースバンド信号に変換する。
本実施形態による送信機である端末400の構成を図19に示す。端末400は、既知信号発生部410、スイッチ411、変調部420、D/A430、LPF431、直交変調器432、ローカル信号発生器433、サーキュレータ434、直交復調器439、LPF440、A/D441、復調部450、パケット判別部460、ウエイト情報パケット復号部461、処理切替パケット生成部462を備えている。第1の実施形態における端末200が備える機能部と同名の機能部は、端末200と同様の構成である。サーキュレータ434は、直交変調器432から出力された送信信号をアンテナへ伝達し、アンテナで受信した信号を直交復調器439へ伝達する。復調部450が信号を復調した後、パケット判別部460は、復調部450によって復調されたパケットの種別を判別し、パケットがウエイト情報パケットであればウエイト情報パケット復号部461へ、パケットがアプリケーションパケットであれば上位レイヤへ伝達する。
ウエイト情報パケット復号部461は、ウエイト情報パケットからウエイト情報を抽出し、変調部420のプリディストーション処理部424へ伝達する。処理切替パケット生成部462は、処理切替パケットを生成する。ここで、復調部450の構成を図20に示す。復調部450は、同期処理部451、GI除去部452、S/P453、フーリエ変換部454、周波数特性推定部455、等化処理部456、P/S457、デマッピング処理部458を備えている。第1の実施形態または第2の実施形態において示した端末200と同名の機能部は、端末200と同様の構成である。デマッピング処理部458は、同相成分・直交成分からなるIQ信号を、バイナリ信号に変換する。
次に、本実施形態による基地局500の構成を図21に示す。基地局500は、スイッチ511、変調部520、D/A530、LPF531、直交変調器532、ローカル信号発生器533、サーキュレータ534、直交復調器539、LPF540、A/D541、復調部550、ウエイト算出部570、ウエイト情報パケット生成部571、パケット判別部560、処理切替パケット復号部572より構成される。ウエイト情報パケット生成部571は、ウエイト算出部570によって算出されたウエイト情報を格納したウエイト情報パケットを生成する。パケット判別部560は、端末400から送られたパケットの種別を判別し、パケットが処理切替パケットであれば処理切替パケット復号部572へ、アプリケーションパケットであれば上位レイヤへ伝達する。
処理切替パケット復号部572は、処理切替パケットを復号し、端末400から伝達された処理切替を認知する。変調部520の構成を図22に示す。変調部520の構成は、第1の実施形態において図3を用いて説明した構成から、プリディストーション処理部を除いた構成である。復調部550の構成を図23に示す。復調部550は、同期処理部551、GI除去部552、S/P553、フーリエ変換部554、周波数特性推定部555、等化処理部556、P/S557、デマッピング処理部558、スイッチ559より構成される。それぞれの処理部は、上述の復調部250、復調部450の構成と同様である。
次に、図面を参照して、本実施形態の端末400と基地局500との動作例を説明する。端末400の動作例を図24に示す。この動作は、基本的に第1の実施形態において図5を用いて説明した処理と同様であり、キャリブレーション処理と通常通信処理とが、タイマを用いて切り替わるものである。この処理の切替は、端末400と基地局500との両方で行われる。本実施形態では、端末400においてタイマを有し、処理の切替時に、端末400から基地局500へ処理切替パケットを伝達し、基地局500において該パケットを受信し、処理の切替を認識することにより、端末400と基地局500とにおいて処理の同期を行う。基地局500の動作例を図25に示す。基地局500は、端末400より送信されたパケットを復調して識別し、処理切替パケットであった場合は、パケットを解析してキャリブレーション処理、または通常通信処理への移行を行う。
次に、図26から図30を参照して、キャリブレーション処理の具体的な動作例を説明する。図26、図28、図30は、端末400のキャリブレーション処理の具体的な動作例を示すフローチャートである。図27、図29は、基地局500のキャリブレーション処理の具体的な動作例を示すフローチャートである。
まず、図26において、端末400は、スイッチ411をC側に切り替える(ステップS114−1)。次に、処理切替パケット生成部462が処理切替パケットを生成して(ステップS114−2)変調部420へ入力し、直交変調器432等を経て無線信号に変換し、サーキュレータ434を介して基地局500へ伝達する(ステップS114−3)。
図27に移り、基地局500は、端末400から処理切替パケットを受信し(ステップS114−4)、ベースバンドIQ信号を復調し(ステップS114−5)、キャリブレーション処理を行うことを認識し、スイッチ559をA側に切り替える(ステップS114−6)。図28に移り、端末400は、スイッチ411をA側に切り替える(ステップS114−7)。そして、既知信号発生部410が既知信号を発生させ(ステップS114−8)、変調部420に入力する。変調部420は、既知信号を変調し、ベースバンドIQ信号へ変換する(ステップS114−9)。このベースバンドIQ信号は、D/A430とLPF431とを介して、直交変調器432に入力される(ステップS114−10)。そして、直交変調器432から出力された高周波無線信号を、サーキュレータ434へ入力し(ステップS114−11)、アンテナへ送り、基地局500へ送信する。
図29に移り、基地局500は、端末400から送信された信号をアンテナで受信し(ステップS114−12)、復調部550等を経て復調し(ステップS114−13)、ウエイト算出部570がウエイトを算出する(ステップS114−14)。また、同時に、スイッチ559をB側に切り替える。ウエイト情報パケット生成部571が、ウエイト算出部570によって算出されたウエイト情報を格納したウエイト情報パケットを生成し(ステップS114−15)、スイッチ511をA側に切り替えて(ステップS114−16)、変調部520へ伝達する(ステップS114−17)。その後、直交変調器532等を経て(ステップS114−18)無線信号に変換し、端末へ送信する(ステップS114−19)。
図30に移り、端末400は、基地局500から送信された信号を受信して(ステップS114−20)、ウエイト情報パケットを受信・復号し(ステップS114−21)、ウエイト情報を抽出し(ステップS114−22)、変調部420内のプリディストーション処理部424へ伝達する。その後、スイッチ411をC側へ切り替え(ステップS114−23)、処理切り替えパケットを生成し、基地局500へ伝達する(ステップS114−24)。基地局500は、図27に示したフローに従って処理切替パケットを受信・復号し、通常通信処理が行われることを認識する。その後、スイッチ411をB側へ切り替える(ステップS114−25)。
端末400の通常通信処理は、第1の実施形態において図7を用いて説明した処理と同様である。
基地局500の通常通信処理を図31に示す。基地局500は、アンテナで受信した信号を直交復調器539や復調部550を介して復調した後、デマッピング処理部558によるデマッピング処理によりバイナリ信号を復元し、上位レイヤへ伝達する。
次に、本実施形態の処理の具体的な実施例を示す。ここでは、OFDM信号を生成するためのフーリエ変換のサイズを64とし、その内のデータを伝送するために用いるサブキャリア数を48とし、パイロット信号を伝送するためのサブキャリア数を4とする。本無線通信システムでは、5500MHzを中心とする、5490−5510MHzの帯域幅20MHzの周波数帯を使用する。基地局500のスイッチ559は、B側に切り替えられているとする。
端末400は、起動時に、キャリブレーション処理を行う。キャリブレーション処理を行う際に、端末400から基地局500へ処理切替パケットを送信する。このパケットには、これからキャリブレーション処理が行われることを示す情報が格納されている。端末400は、この処理切替パケットを生成すると、スイッチ411をC側に切り替え、変調部420においてOFDM信号化し、直交変調器432において5500MHzの周波数のローカル信号とミキシングして高周波無線信号に変換した後、アンテナに入力され、基地局500へ伝達される。
基地局500では、端末400から送信された処理切替パケットを受信し、直交復調器539において5500MHzの周波数のローカル信号とミキシングしてベースバンドIQ信号に変換した後、復調部550においてOFDM信号を復調し、デマッピング処理部558によるデマッピング処理によりバイナリ信号に変換されてパケットを復元する。パケット判別部560によるパケット判別後、処理切替パケット復号部572に伝達され、キャリブレーション処理が行われることを認識する。そして、スイッチ559をA側へ切り替える。
次に、端末400は、キャリブレーション処理を開始する。スイッチ411をAに切り替え、既知信号発生部410が、長さ(48+4)2ビットのランダムなバイナリ信号を発生させ、変調部420へ入力する。以降、第1の実施形態で示したように、変調部420においてOFDMシンボルを生成し、直交変調器432へ入力する。直交変調器432は、入力されたアナログ信号と5500MHzの周波数のローカル信号とをミキシングし、5490−5510MHzの帯域の高周波無線信号に変換しサーキュレータ434を介してアンテナへ出力する。この信号は、アンテナより基地局500へ送信される。
基地局500は、受信信号を直交復調器539へ入力し、5500MHzの周波数のローカル信号とミキシングし、ベースバンドIQ信号に変換する。LPF540、A/D541を経て復調部550へ入力し、フーリエ変換や等化処理等を行い、各サブキャリアにおいてN個のQPSKシンボルを得る。その後、第1の実施形態で示した処理と同様に、ウエイト算出部570がウエイトを算出する。ウエイト算出後、スイッチ559をB側へ切り替える。
次に、基地局500は、算出したウエイトをウエイト情報パケット生成部571へ入力し、ウエイト情報パケットを生成する。その後、スイッチ511をA側へ切り替え、ウエイト情報パケットを変調部520へ入力する。変調部520においてOFDM信号化され、直交変調器532において5500MHzの周波数のローカル信号とミキシングし高周波無線信号に変換された後、アンテナに入力され、端末400へ伝達される。
端末400は、基地局500から送信されたパケットを受信し、直交復調器439において5500MHzの周波数のローカル信号とミキシングしてベースバンドIQ信号に変換した後、復調部450においてOFDM信号を復調し、デマッピング処理によりバイナリ信号に変換されてパケットを復元する。パケット判別部460によるパケット判別後、ウエイト情報パケット復号部461に伝達され、ウエイト情報を抽出し、変調部420内のプリディストーション処理部424へ伝達する。そして、スイッチ411をC側へ切り替える。
その後、端末400は、プリディストーション処理を終了する。すなわち、キャリブレーションタイマをセットし、図26に示したフローのように、基地局500へ処理切替パケットを送信し、スイッチ411をB側へ切り替える。基地局500は、図27に示したフローのように、該パケットを受信し、通常通信処理が行われることを認識し、スイッチ511をB側へ切り替える。
通常通信処理では、アプリケーションが開始されると、変調部420へ入力されたアプリケーション通信データに対し、第1の実施形態と同様に、端末400はプリディストーション処理を行い、無線信号に変換した後、基地局500へ送信する。
基地局500では、受信信号を復調し、アプリケーション通信データを復元した後、上位レイヤへ伝達する。
キャリブレーションタイマが満了すると、通常通信処理を終了し、キャリブレーション処理へ移行する。
以上の処理により、対向の受信機においてプリディストーション用ウエイトを算出し、送信機へフィードバックする構成でもプリディストーションを行うことが可能となり、IQバランス特性を改善することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。本実施形態による各機能部は、専用の回路、ハードウェア(例えば、ワイヤードロジック等)により実現されるが、メモリおよびCPU(中央処理装置)により構成され、各部の機能を実現するためのプログラムをメモリからロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。また、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
100 基地局
200 端末
210 既知信号発生部
211 スイッチ
220 変調部
221 マッピング処理部
222 S/P
223 パイロット信号付加部
224 プリディストーション処理部
225 逆フーリエ変換部
226 P/S
227 GI付加部
228 プリアンブル付加部
230 D/A
231 LPF
232 直交変調器
233 ローカル信号発生器
234 スイッチ
235 ダウンコンバータ
236 ローカル信号発生器
237 LPF
238 A/D
239 デジタル直交復調器
240 デジタルローカル信号発生器
241 LPF
250 復調部
251 同期処理部
252 GI除去部
253 S/P
254 フーリエ変換部
255 周波数特性推定部
256 等化処理部
260 ウエイト算出部
300 端末
310 既知信号発生部
311 スイッチ
320 変調部
321 マッピング処理部
322 S/P
323 パイロット信号付加部
324 プリディストーション処理部
325 逆フーリエ変換部
326 P/S
327 GI付加部
328 プリアンブル付加部
330 D/A
331 LPF
332 光変調器
333 レーザ
334 スイッチ
335 PC
336 PC
338 光カプラ
339 光−電気信号変換器
341 LPF
342 A/D
350 復調部
351 同期処理部
352 GI除去部
353 S/P
354 フーリエ変換部
360 ウエイト算出部
400 端末
410 既知信号発生部
411 スイッチ
420 変調部
424 プリディストーション処理部
430 D/A
431 LPF
432 直交変調器
433 ローカル信号発生器
434 サーキュレータ
439 直交復調器
440 LPF
441 A/D
450 復調部
451 同期処理部
452 GI除去部
453 S/P
454 フーリエ変換部
455 周波数特性推定部
456 等化処理部
457 P/S
458 デマッピング処理部
460 パケット判別部
461 ウエイト情報パケット復号部
462 処理切替パケット生成部
500 基地局
510 既知信号発生部
511 スイッチ
520 変調部
521 マッピング処理部
522 S/P
523 パイロット信号付加部
525 逆フーリエ変換部
526 P/S
527 GI付加部
528 プリアンブル付加部
530 D/A
531 LPF
532 直交変調器
533 ローカル信号発生器
534 サーキュレータ
539 直交復調器
540 LPF
541 A/D
550 復調部
551 同期処理部
552 GI除去部
553 S/P
554 フーリエ変換部
555 周波数特性推定部
556 等化処理部
557 P/S
558 デマッピング処理部
559 スイッチ
560 パケット判別部
570 ウエイト算出部
571 ウエイト情報パケット生成部
572 処理切替パケット復号部

Claims (6)

  1. 同相チャネルと直交チャネルからなるベースバンド信号を高周波信号または光信号に変換する送信機であって、
    ランダムな既知信号を発生させる既知信号発生部と、
    前記既知信号に基づく高周波既知信号をベースバンド受信既知信号に変換するベースバンド信号変換部と、
    前記ベースバンド受信既知信号に基づいてプリディストーション用ウエイトを算出するウエイト算出部と、
    前記プリディストーション用ウエイトを用いて、所望送信信号に対して、周波数軸上で該所望送信信号とDCを挟んで対向する位置にある送信信号成分を合成することにより、プリディストーションを行うプリディストーション処理部と、
    を備えることを特徴とする送信機。
  2. 前記ウエイト算出部は、所望受信信号と、周波数軸上で該所望受信信号とDCを挟んで対向する位置にある受信信号を用いて、適応アルゴリズムよりプリディストーション用ウエイトを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の送信機。
  3. 送信機の周波数特性を推定する周波数特性推定用信号を発生させる周波数特性推定用信号伝送部と、
    前記周波数特性推定用信号を用いて送信機の周波数特性を推定する周波数特性推定部と、
    推定した前記周波数特性を用いて前記ベースバンド受信既知信号の等化を行う等化処理部と、を備え、
    前記ウエイト算出部は、等化された前記ベースバンド受信既知信号に基づいてプリディストーション用ウエイトを算出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の送信機。
  4. 前記周波数特性推定部によって推定された送信機の周波数特性に応じて信号の電力レベルを変化させるマッピング処理部
    を備えることを特徴とする請求項に記載の送信機。
  5. 中心周波数の周波数から低周波側の帯域の周波数特性の推定と高周波側の帯域の周波数特性の推定を別々に行う
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載の送信機。
  6. 同相チャネルと直交チャネルからなるベースバンド信号を高周波信号または光信号に変換する送信機の送信方法であって、
    既知信号発生部が、ンダムな既知信号を発生させるステップと、
    ベースバンド信号変換部が、前記既知信号に基づく高周波既知信号をベースバンド受信既知信号に変換するステップと、
    ウエイト算出部が、前記ベースバンド受信既知信号に基づいてプリディストーション用ウエイトを算出するステップと、
    プリディストーション処理部が、前記プリディストーション用ウエイトを用いて、所望送信信号に対して、周波数軸上で該所望送信信号とDCを挟んで対向する位置にある送信信号成分を合成することにより、プリディストーションを行うステップと、
    を備えることを特徴とする送信方法。
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