JP5359776B2 - 多センサー制御方法及び多センサー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のセンサーを制御する多センサー制御方法、及びこの多センサー制御方法を用いた多センサー装置に関するものである。
従来、人、動物及び物体の動きなどの移動物体における位置、向き、移動速度及び受けた衝撃などの検出には、GPS(Gloval Positioning Senser)、磁気方位センサー、ジャイロセンサー又は加速度センサーなどのセンサーが使用されている。これらのセンサーは、単独で用いられることもあるが、複数のセンサーを組み合わせて使用する場合がある。
しかしながら、上記したセンサーの各々は正確な動きの検出が可能となるものの、常時電力を供給し続けることが必要であり、センサーの数が多くなればなるほどより正確な状態検出が可能となる反面、消費する電力も多くなる。このため、連続した電力の供給が行えない場合は、使用時間の制限や常時使用するセンサーの数を減らすなどの工夫が行われている。
例えば、特許文献1では、常時通電の必要のない接点式振動検出手段と、電気的振動検出手段と、接点式振動検出手段の出力信号を監視する監視部と、監視部の監視結果に基づいて電気的振動検出手段の動作を可能にする動作制御手段とを有する振動検出装置が提案されている。
特開平11−118587号公報
しかしながら、特許文献1は、設置した傾斜状態の変化を検出して電気的振動検出手段の電源のオン、オフの制御を行うものの、電気的振動検出手段がオンになってから安定して作動するまでの時間に致命的となるような大きな振動があったとしても検出することができず、該大きな振動に対しての対応をすることができない。
本発明は、上述した課題における少なくともひとつの問題点を解決するためになされたものであり、以下の多センサー制御方法及び多センサー装置の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明に係るひとつの多センサー制御方法は、第1のセンサーと第2のセンサーとを用いる多センサー制御方法であって、前記第1のセンサーの出力値により予め定義された所定の状態を検出する第1の処理と、前記所定の状態の検出により前記第2のセンサーを起動させる第2の処理と、前記第2のセンサーが起動してから測定値の出力が可能となるまでの所定の時間において、前記第2のセンサーの測定値の代わりとなる補間データを前記第1のセンサーの出力値から生成する第3の処理と、を行うことを特徴とする。
この方法によれば、第1の処理において第1のセンサーの出力値により予め定義された所定の状態を検出し、所定の状態が検出された場合は第2の処理において第2のセンサーを起動し、第2のセンサーが起動してから測定結果の出力が可能となるまでの間は第2のセンサーの測定値の代わりとなる補間データを第1のセンサーの出力値を基にして第3の処理において生成することで、消費電力を抑えた応答性の高い多センサー装置を構成することができる。第1のセンサーには第2のセンサーよりも消費電力の小さなセンサーを用い、第2のセンサーには第1のセンサーよりも検出精度が高いセンサーを用いる。これにより、第2のセンサーを常時作動させることがなくなるため、消費電力を抑えることが可能となる。また、第2のセンサーが、起動してから測定値の出力が可能になるまでの所定の時間を要する場合、第1のセンサーの出力を基にした補間データを生成するため、本適用例に係る方法を用いた多センサー装置を用いるシステムは、この補間データを利用してより早く必要な処理を実行することができる。
[適用例2]
上記の適用例に係る多センサー制御方法において、前記第1のセンサーはオン又はオフのいずれかの状態を出力するセンサーであり、前記補間データは、前記所定の時間における前記第1のセンサーのオンの占める時間の割合を基に算出されることが好ましい。
この方法によれば、オン又はオフのいずれかの状態を出力するセンサーを第1のセンサーとして用いることで消費電力を小さくすることでき、また、所定の時間におけるオンの占める時間の割合から補間データを生成することができる。例えば、オンのときのみに電力を消費する消費電力の小さなセンサーとして、一対の対向する電極間に球状の導電体を有するボールセンサーが知られている。本適用例に係る多センサー制御方法を用いる装置において、ボールセンサーを使用することが可能となる。
[適用例3]
上記の適用例に係る多センサー制御方法において、前記所定の状態は、複数の前記第1のセンサーの出力値により定義されることが好ましい。
この方法によれば、第1のセンサーとして、複数のセンサーを用いることで所定の状態の定義をより細かく行うことができる。
[適用例4]
上記の適用例に係る多センサー制御方法において、前記第2の処理は、複数の前記第2のセンサーの少なくともひとつを起動させる処理であることが好ましい。
この方法によれば、第2のセンサーとして複数のセンサーを用いることで、所定の状態の検出結果に合わせて、使用するのに適したセンサーを選択することができる。複数のセンサーは、それぞれが異なる種類のセンサーであってよい。複数のセンサーを選択することができることから、選択したセンサーの測定値を組み合わせることで、より細かな状態の検出が可能となる。
[適用例5]
本発明に係るひとつの多センサー装置は、第1のセンサーと第2のセンサーとを有する多センサー装置であって、前記第1のセンサーの出力値により、予め定義された所定の状態の状態検出を行う第1の制御部と、前記第1の制御部における前記状態検出の結果に応じて前記第2のセンサーを起動させる第2の制御部と、前記第2のセンサーが起動してから測定値の出力が可能となるまでの所定の時間において、前記第2のセンサーの測定値の代わりとなる補間データを、前記複数の第1のセンサーの出力値から生成する第3の制御部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、第1の制御部において第1のセンサーの出力値により予め定義された所定の状態を検出し、所定の状態が検出された場合は第2の制御部において第2のセンサーを起動し、第2のセンサーが起動してから測定結果の出力が可能となるまでの間は第2のセンサーの測定値の代わりとなる補間データを第1のセンサーの出力値を基にして第3の制御部で生成することで、消費電力を抑えた応答性の高い多センサー装置を構成することができる。第1のセンサーには第2のセンサーよりも消費電力の小さなセンサーを用い、第2のセンサーには検出精度が高いセンサーを用いる。これにより、第2のセンサーを常時作動させることがなくなるため、消費電力を抑えることが可能となる。また、第2のセンサーが、起動してから測定値の出力が可能になるまでの所定の時間を要する場合、第1のセンサーの出力を基にした補間データを生成するため、本適用例に係る構成によるセンサーを用いるシステムは、この補間データを利用してより早く必要な処理を実行することができる。
第1実施形態を示すブロック図。 第1のセンサーと第2のセンサーの検出状態の例。 第1のセンサー及び第2のセンサーの検出状態、及び補間データの例。 第2実施形態を示すブロック図。 第1のセンサーの配置の例。 第1のセンサーの検出状態の例。 第2のセンサーの起動条件を示す一覧表。
以下、本発明の多センサー制御方法及び多センサー装置の実施形態について図を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1に本実施形態における多センサー装置10のブロック図を示す。図1に示すのは、第1のセンサー1、第1の制御部2、第2の制御部3、第2のセンサー4、第3の制御部5、第1のセンサーの出力信号6、第2のセンサー4を起動させたことを示す第2の制御部3からの制御信号7、第2のセンサー4の出力信号8、多センサー装置10の測定値90及び測定値90が補間データであることを示す制御信号9である。
第1のセンサー1は常時作動しているセンサーであり、必要なときのみ作動させる第2のセンサーよりも検出精度は低いものでかまわない。その代わりに第2のセンサーに比べて消費電力が小さいものである必要がある。第1のセンサー1は、第2のセンサーに比べて構造が簡易であり、多センサー装置10を取り付けた対象の動きに対して反応が早いものが好ましい。
第1の制御部2は、第1のセンサー1の出力信号6が予め定められた状態を示すかどうかを常時監視するものである。常時作動させておくものであるから、電力消費が少ない構造であることが好ましい。例えば出力信号6のオン、オフの境界条件となる電圧値を設定し、オンからオフ又はオフからオンのいずれかの変化を検出するようなものであってもよい。このようなものであれば、オンからオフ又はオフからオンのいずれの変化を検出対象とするかを設定するスイッチと複数の抵抗素子との組み合わせで構成することも可能となる。また、より複雑な状態検出を行う場合はマイコンなどを用いることでもかまわない。第1の制御部2においてなされた予め定められた状態の検出結果は第2の制御部3に伝えられる。
第2の制御部3は、第1の制御部2からの検出結果を受けて、第2のセンサー4を起動させるとともに、第2のセンサー4が起動されたことを制御信号7により第3の制御部5に伝える。これを受けて第3の制御部5は第1のセンサー1の出力信号6から補間データを作成し、多センサー装置10の測定値90として出力する。そして、所定の時間の経過後に、第2のセンサー4の出力信号8を補間データから切り替えて測定値90として出力する。ここで、所定の時間とは第2のセンサー4が安定した測定値を出力信号8として出力可能となるまでの時間である。
制御信号9は、測定値90が補間データであるか第2のセンサー4の測定結果(出力信号8)であるかを区別するための信号である。この信号は、多センサー装置10のホストとなる機器において区別が可能であるように設けたものである。
本実施例は、第1のセンサー1として上記したボールセンサーを用い、第2のセンサー4として加速度センサーを用いた例である。ボールセンサーは、所定の間隔で対向させた一対の電極により形成される空間内に可動する球状の導電体を入れたもので、球状の導電体の位置により一対の電極が通電の状態又は非通電の状態のいずれかの状態になり、この状態を出力とするセンサーである。このため、通電の状態となったときに電力を消費するため、消費電力を他の種類のセンサーに比べて小さくすることができる。ボールセンサーの形状は特に図示しない。本実施例では、静止した状態で非通電の状態となるように設定した。
第1の制御部2が第2のセンサー4を起動するための条件(予め定められた状態)は、第1のセンサー1の単位時間における通電時間が占める割合により算出する指標値で定義した。指標値は、通電の時間の占める割合が、0%の場合を指標値0とし、50%未満で0%でない場合を指標値1とし、50%以上100%未満の場合を指標値2とし、及び100%の場合を指標値3とした。この程度の条件であれば、出力信号6の微分回路、タイマー回路、カウンター回路及び比較回路などの回路があれば第1の制御部2を構成することが可能である。
本実施例に用いた加速度センサーは、起動してから測定値が出力されるまで約1秒を要し、更に使用可能な測定値が出力されるまで約1秒を要する。図2に示したのは、第1のセンサー1の指標値の変化と、制御信号9を用いて補間データの出力をマスクした場合(出力させない場合)の多センサー装置10の出力値の変化である。図2から分かるように、補間データを用いない場合、第1のセンサー1が状態の変化を検出してから約2秒の間は多センサー装置10の出力値を利用しての他の機器の制御は行えないことがわかる。尚、図2では同一時刻において指標値が複数存在してみえるが、横方向に圧縮して記載したことによるためであり、実際は同一時刻においてはひとつの指標値しか存在しない。
次に、図3に補間データを含む多センサー装置10の測定値90の変化の状態を示す。第1のセンサー1の出力信号6により第1の制御部2において指標値1を検出した結果、図3・Aにおいて第2の制御部3が第2のセンサー4を起動した。第2のセンサー4は、図3・Bにおいて出力を開始するものの、図3・Cまでは正確な測定結果を出力信号8として出力することができない。しかしながら、図3で示すように、本実施例では図3・Dから図3・Cまでは補間データを出力することで、多センサー装置10の測定値90の出力を行っている。これにより多センサー装置10の測定値を利用する機器は、より早く機器の制御を始めることができる。
補間データの生成は下記の数式により行った。まず、数式(1)により単位時間T0あたりのトータルの通電時間を算出し、上記した基準により指標値[L(T0)]を算出する。M(t)は第1のセンサーの出力信号6から得られる通電時間を示す。本実施例では、T0=2.5msとした。次に単位時間T1における加速度を数式(2)により算出した。kは比例定数である。T1=25msとした。すなわち、本実施例においては、加速度は10個の指標値[L(T0)]から算出している。
Figure 0005359776
Figure 0005359776
(第2実施形態)
図4に、本実施形態における多センサー装置100のブロック図を示す。本実施形態では、第1のセンサー110及び第2のセンサー140のそれぞれにおいて複数個のセンサーを用いている。第1のセンサー110に複数のセンサー用いることで、第2のセンサー140を起動させる条件を細かく設定することが可能となる。また、第2のセンサー140に複数のセンサーを用いることで、使用するのが適切と判断できるセンサーを起動することが可能となる。図4に示している第1のセンサー110は内部の球状の部分が異なる3つのセンサーを有しているが、センサー111、112及び113は異なる形式のセンサーであっても同じ形式のセンサーであってもよい。同じように、第2のセンサー140も、センサー141、142、143、144、145及び146が異なる形式のセンサーであっても同じ形式のセンサーであってもよい。いずれにおいても、同じ形式のセンサーを用いる場合は、それぞれのセンサーの設置向きを異ならせるか、それぞれのセンサーの精度が異なるものを使用するなどすれば、多センサー装置100の出力を利用するホスト装置が判断できる情報を多くすることができる。また、同じ形式及び同じ精度の複数個のセンサーを同じ設置向きとなるように配置した場合は、すべてが同時に作動しなくなる可能性は低いと考えられることから、故障に対しての信頼性を向上させることができる。尚、図4では第1のセンサー110としてセンサー111、112及び113の3個を、第2のセンサー140としてセンサー141、142、143、144、145及び146の6個を記載しているが、本実施形態はこの個数に限定するものではない。
本実施例は、第1のセンサーとして3個のボールセンサーを用いて、直交するX軸、Y軸及びZ軸の3軸のそれぞれの軸の傾斜の状態を検出し、これら3個のボールセンサーの出力の組み合わせで認識できる条件により複数の第2のセンサーの少なくともひとつを起動するようにしたものである。第2のセンサーとしては、GPS、ジャイロセンサー、加速度センサー、方位センサーを用いた。本実施例において多センサー装置100を取り付けたのは、3次元に移動し且つX軸周りに回転可能な自由度4の物体である。
図5に第1のセンサーとして用いた3個のボールセンサーの配置のイメージを示す。イメージしやすいように、図5は便宜上、直交した3軸の交点(原点)にひとつ(図5・ボールセンサーC)、原点から外れたX軸上にひとつ(図5・ボールセンサーA)、及び原点から外れたY軸上にひとつ(図5・ボールセンサーB)のボールセンサーを配置した図を示している。実際は、所定の軸に配置したボールセンサーの一対の電極の向い合う端部が所定の軸と垂直になるようになっていれば、所定の軸に平行な任意の軸上にあればよく、例えばそれぞれのボールセンサーが一直線上に配置されていてもかまわない。本実施例における多センサー装置100では、第1の制御部120、第2の制御部130及び第3の制御部150を実装した基板(図示せず)の空きエリアに3個のボールセンサーを配置した。
図6に第1のセンサーであるボールセンサーA、B及びCのオン及びオフの検出状態の例を示す。図6で示したのは、X軸周りに回転した場合のボールセンサーA、B及びCのものである。図6で0°のときが、X軸及びY軸を含む平面が水平であるときである。X軸周りに多センサー装置100を回転させた場合、ボールセンサーAは常にオンであり、ボールセンサーBは回転角が0°(360°)及び180°近辺でオンになり、ボールセンサーCは90°及び270°近辺でオンになる。回転に伴い各ボールセンサーがオンからオフになる角度及びオフからオンになる角度は、各ボールセンサーにおける一対の電極の向い合う端部の間の距離と可動するボールの直径とで決まる。
本実施例において使用したボールセンサーは、一対の電極の向い合う端部が垂直の状態から傾斜が約30°を越したときにオンからオフに移行し、傾斜が約30°以下となったときにオンとなるものである。従って、回転方向を図5及び図6におけるΩとした場合、ボールセンサーBがオンの場合の回転角(ケース1)は、0〜約30°、約150°〜約210°及び約330°〜360°のいずれかとなる。同様に、ボールセンサーCがオンの場合の回転角(ケース2)は、約60°〜約120°及び約240°〜約300°のいずれかであり、ボールセンサーB及びCが共にオフの場合の回転角は(ケース3)、約30°〜約60°、約120°〜約150°、約210°〜約240°及び約300°〜約330°のいずれかとなる。図5及び図6では説明の便宜上回転方向をΩとしたが、本実施例においては、回転方向はボールセンサーA、B及びCの出力信号160からは分からない。
第2のセンサー140を起動する条件は、ボールセンサーB及びCにより検出されるX軸周りに回転させた場合の回転角及びボールセンサーA、B及びCの各々が検出する単位時間T0における指標値とした。指標値の算出の仕方は実施例1と同じ数式(1)を用いた。
図7に本実施例における第2のセンサーの起動の条件と起動されるセンサーの一覧表を示す。第1の制御部120は図7の起動の条件を検出すると検出結果を第2の制御部130に出力し、第2の制御部130は図7の一覧表に従って第2のセンサーの起動を行う。ボールセンサーA、B及びCの出力信号160は、通電状態及び非通電状態しか示さない。従って、多センサー装置100が静止している状態において、ボールセンサーA、B及びCの出力信号160から生成される各々の指標値の組み合わせは、上記のケース1、2又は3のいずれかとなる。よって、多センサー装置100の測定期間は、多センサー装置100を装着した物体が静止している状態、すなわちケース1、2又は3のいずれかの状態から、静止している状態と異なる図7に示した起動の条件に変化したことを検出したときが第2のセンサーを起動する処理を開始するトリガーとなる。
また、第2のセンサーの作動を停止するトリガーは、多センサー装置100を装着した物体が再び静止の状態になったとき、すなわちケース1、2又は3のいずれかになったときである。しかしながら、ケース1、2又は3のいずれかになったとしても必ずしも物体が静止しているとは限らないことから、本実施例においては、ケース1、2又は3のいずれかの状態が所定の時間(センサーの種類により異なる時間を設定した)経過してから作動している第2のセンサーを非作動とする制御機能を第2の制御部130に持たせた。
以下、図7の内容について説明する。
本実施例においては、ボールセンサーA、B及びCの出力信号160を基にした指標値が変化しても、3又は0のいずれかの値しか取らないときは、X軸に対しての回転のみが起こっていると考えてよい。本実施例では、この場合はジャイロセンサーと方位センサーとを起動すればよいとした。尚、ジャイロセンサーと方位センサーは、いずれの起動の条件が成立しても起動されるセンサーである。
また、ケース1、2及び3以外でボールセンサーA、B及びCの少なくともひとつに指標値3がある場合は大きく位置がずれていることが想定できることからGPSを起動することにした。また、ケース1、2及び3以外で、ボールセンサーA、B及びCのいずれにも指標値2が存在しないときは加速度センサーの起動は行わないこととした。
第3の制御部150は、第2の制御部からの第2のセンサーの起動を意味する制御信号170の信号を受けて、起動したセンサーが加速度センサー及びジャイロセンサーである場合はそれぞれのセンサーが正確な測定結果を出力できるまでの所定の時間の間、加速度センサー及びジャイロセンサーの測定値として出力する補間データの生成を行う。補間データはボールセンサーA、B及びCの各々について上記の数式(2)より加速度を算出し、算出した加速度を測定値190として出力する間は、制御信号109をオンとする。制御信号109により、センサーの種類を示すタグとともに測定値が出力される。
本実施例においては、加速度センサーの補間データは、ボールセンサーA、B及びCの出力信号160から求めた加速度を加算した値とした。ジャイロセンサーの補間データは、ボールセンサーA、B及びCの出力信号160から求めた加速度の値をそのまま出力することにした。
以上、本発明に係るいくつかの実施形態の説明を行ったが、本発明の実施は上記の実施形態及び実施例に限られるものではない。また、数式(2)の比例係数などは実際の実験を行う上で定めるのが好ましく、測定値190の形式も測定値を使用するホスト機器に合わせて定義することが好ましい。
1…第1のセンサー、2…第1の制御部、3…第2の制御部、4…第2のセンサー、5…第3の制御部、6…第1のセンサーの出力信号、7…制御信号、8…第2のセンサーの出力信号、9…制御信号、10…多センサー装置、90…測定値、100…多センサー装置、109…制御信号、110…第1のセンサー、111、112、113…センサー、120…第1の制御部、130…第2の制御部、140…第2のセンサー、141、142、143、144、145、146…センサー、150…第3の制御部、160…ボールセンサーの出力信号、170…制御信号、190…測定値。

Claims (5)

  1. 第1のセンサーと第2のセンサーとを用いる多センサー制御方法であって、
    前記第1のセンサーの出力値により予め定義された所定の状態を検出する第1の処理と、
    前記所定の状態の検出により前記第2のセンサーを起動させる第2の処理と、
    前記第2のセンサーが起動してから測定値の出力が可能となるまでの所定の時間において、前記第2のセンサーの測定値の代わりとなる補間データを前記第1のセンサーの出力値から生成する第3の処理と、を行うことを特徴とする多センサー制御方法。
  2. 前記第1のセンサーはオン又はオフのいずれかの状態を出力するセンサーであり、
    前記補間データは、前記所定の時間における前記第1のセンサーのオンの占める時間の割合を基に算出されることを特徴とする請求項1に記載の多センサー制御方法。
  3. 前記所定の状態は、複数の前記第1のセンサーの出力値により定義されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の多センサー制御方法。
  4. 前記第2の処理は、複数の前記第2のセンサーの少なくともひとつを起動させる処理であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の多センサー制御方法。
  5. 第1のセンサーと第2のセンサーとを有する多センサー装置であって、
    前記第1のセンサーの出力値により予め定義された所定の状態の状態検出を行う第1の制御部と、
    前記第1の制御部における前記状態検出の結果に応じて前記第2のセンサーを起動させる第2の制御部と、
    前記第2のセンサーが起動してから測定値の出力が可能となるまでの所定の時間において、前記第2のセンサーの測定値の代わりとなる補間データを、前記複数の第1のセンサーの出力値から生成する第3の制御部と、
    を有することを特徴とする多センサー装置。
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