以下に添付図面を参照して、本発明に係る賞味期限読取装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1及び図2は、それぞれ本発明の実施の形態1である賞味期限読取装置が適用された自動販売機の構成を示すものであり、図1は正面図、図2は内部構造を示す斜視図である。ここで例示する自動販売機は、例えば缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を販売するためのもので、自動販売機本体である本体キャビネット1を備えている。
本体キャビネット1は、前面が開口した直方状の断熱筐体として形成されたものである。この本体キャビネット1の内部には、断熱仕切板2により仕切られて複数の独立した商品収容庫3が左右に並ぶ態様で画成してある。これら商品収容庫3は、缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を所望の温度に維持した状態で収容するためのものである。各商品収容庫3には、それぞれの上方部に、商品投入口4を通じて投入された商品を収容するための商品収納ラック5が配設してある一方、商品シュータ6によって区画される下方部に、図示せぬ熱交換器が配設してあり、この熱交換器の駆動により、商品収納ラック5に収納された商品を所望の冷却温度、あるいは加熱温度に維持することが可能である。
上記自動販売機には、本体キャビネット1の一側縁部に扉体7が設けてある。扉体7は、本体キャビネット1の前面開口を開閉するためのもので、内扉7a及び外扉7bを備えて構成してある。内扉7aは、本体キャビネット1に設けた商品収容庫3の前面を覆うのに充分な大きさを有した断熱扉である。この内扉7aには、図には明示していないが、商品収納ラック5に収納された商品が払い出される際に通過する商品払出口、並びにこの商品払出口を開閉する商品払出扉が設けてある。
外扉7bは、本体キャビネット1の前面開口を覆うのに充分な大きさを有したものである。この外扉7bには、その前面側にディスプレイウィンドウ8、商品選択ボタン9、硬貨投入口10、紙幣挿入口11、表示器12、硬貨返却口13及び商品取出口14が設けてある。一方、外扉7bの後面側には、制御ボックス15が設けてある。
ディスプレイウィンドウ8は、内部に配設してある商品サンプル16及び電照板17を利用者に視認させるための窓である。商品選択ボタン9は、利用者が購入商品を選択するための押ボタンスイッチであり、ディスプレイウィンドウ8を通じて視認される商品サンプル16毎に用意してある。硬貨投入口10は、利用者が硬貨を投入するための開口である。この硬貨投入口10を通じて投入された硬貨は、図示せぬ硬貨処理機においてその金種が識別され、その後、硬貨回収箱(図示せず)に収容されることになる。紙幣挿入口11は、利用者が紙幣を挿入するための開口である。この紙幣挿入口11を通じて挿入された紙幣は、図示せぬ紙幣処理機においてその金種が識別されることになる。また上記紙幣挿入口11は、紙幣処理機において識別できなかった紙幣を返却するための機能を有している。表示器12は、貨幣の投入金額、販売中であるか否か、釣銭があるか否か等、各種情報を利用者に表示するためのものである。硬貨返却口13は、硬貨処理機において識別できなかった硬貨、あるいは釣銭となる硬貨を利用者に返却するための開口である。商品取出口14は、商品収納ラック5から払い出された商品を利用者が受け取るための開口である。
上記自動販売機には、上記構成の他に賞味期限検出器(賞味期限読取装置)20が例えば制御ボックス15にケーブルを介して電気的に接続してある。図3〜図6は、それぞれ本発明の実施の形態1である賞味期限検出器(賞味期限読取装置)20を示すものであり、図3は平面図、図4は正面図、図5は背面図、図6は側面図である。ここで例示する賞味期限検出器(本発明の実施の形態1である賞味期限検出器)20は、検出器本体20aを備えている。
検出器本体20aは、横断面の外縁が矩形状を成し、かつ縦断面の外縁が半円状を成す半円柱状の筐体である。この検出器本体20aには、複数(図示の例では3つ)の凹部30、すなわち第1凹部31、第2凹部32及び第3凹部33が形成してある。
第1凹部31は、検出器本体20aの上面に開口して成り、正面から背面に向けて延在する半円柱状の中空部を有するものである。この第1凹部31は、その底面31aが、詳細は後述するが、例えば瓶入り飲料や缶入り飲料の商品を載置するための載置面としての役割を有しており、該商品の曲率(いわゆる太缶と称される商品の曲率)と略等しい大きさの曲率を有している。
第2凹部32は、第1凹部31の正面側において上方に開口して成り、上下方向に向けて延在する略半円柱状の中空部を有するもので、底面32aが略半円状の形態を成している。この第2凹部32は、その底面32aが、詳細は後述するが、例えば缶入り飲料の商品を載置するための載置面としての役割を有している。また、第2凹部32の壁面32bは、該商品の曲率(いわゆる太缶と称される商品の曲率)と略等しい大きさの曲率を有している。
第3凹部33は、第2凹部32の正面側において該第2凹部32の底面32aに開口して成り、正面から背面に向けて延在する半円柱状の中空部を有するものである。この第3凹部33は、その底面33aが、詳細は後述するが、例えばペットボトル入り飲料の商品のキャップ部分(蓋部分)を載置するための載置面としての役割を有しており、キャップ部分の曲率と略等しい大きさの曲率を有している。このように第1凹部31、第2凹部32及び第3凹部33は、互いに一部が重なり合うように設けてある。
このような検出器本体20aの内部には、撮像センサ(読出検出手段)S及び光源Lが設けてある。撮像センサSは、レンズを介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するための素子であり、第3凹部33の底面33aの下方域において第1凹部31、第2凹部32及び第3凹部33を臨む態様で設けてある。本実施の形態1においては、撮像センサSにCCD(Charge Coupled Devices)素子を用いているが、本発明ではこれに限られずCCD素子の代わりにCMOS(Complementarily Metal Oxide Semiconductor)素子を用いても良く、またその他のイメージセンサを用いても良い。ここで、CMOS素子は、CCD素子よりも高速に被写体の映像光を電気信号に変換できるので、被写体を撮影してから画像の合成処理を行うまでの時間を短縮することができるという利点がある。尚、本実施の形態1においては、1つの撮像センサSには1枚のレンズを組み合わせているが、本発明はこれに限られず、1つの撮像センサSに2枚以上のレンズを組み合わせても良い。
光源Lは、例えばLEDのようなものであり、本実施の形態1においては複数(図示の例では12個)用いられている。ここで光源Lの配置は特に限定されるものではないが、撮像センサSの近傍であることが好ましく、本実施の形態1においては、第3凹部33の底面33aの下方域に4個、第3凹部33の底面33aの上方域であって第2凹部32の底面32aの下方域となる個所に4個、第2凹部32の底面32aの上方域であって第1凹部31の底面31aの下方域となる個所に4個の光源Lを配置している。これら光源Lは、商品の賞味期限情報が示された部位、すなわち賞味期限印字部M(図19以降参照)を照らすためのものである。
以下に本実施の形態1における賞味期限検出器20による商品の賞味期限情報の読み取りについて説明する。図7〜図9は、それぞれ賞味期限検出器20による商品の賞味期限情報の読み取りを行う際の適用例を示しており、図7はペットボトル入り飲料の商品における賞味期限情報の読み取りを行う場合を示す斜視図、図8は缶入り飲料の商品における賞味期限情報の読み取りを行う場合を示す斜視図、図9は瓶入り飲料の商品における賞味期限情報の読み取りを行う場合を示す斜視図である。
まず商品がペットボトル入り飲料である場合について説明する。ペットボトル入り飲料の商品の場合、賞味期限印字部Mとして種々の場所が考えられるが、本実施の形態1ではキャップ部分Kに賞味期限印字部Mがあるものとする。この場合、図7に示すように、商品(ペットボトル入り飲料)を横倒し姿勢にしてキャップ部分Kが第3凹部33の底面33aに載置、すなわち商品の一部が第3凹部33に押し当てられて適合されることになる。このときキャップ部分Kのうち底面33aに載置される部分は複数の光源Lに照らされる。そして、かかる状態で商品が自身の軸心回りに回転されることにより、第3凹部33の底面33aの下方域にある撮像センサSが賞味期限印字部Mの画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。つまり第3凹部33は、自身に一部が適合する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容する位置規定手段を構成している。
次に商品が缶入り飲料である場合について説明する。缶入り飲料の商品の場合、賞味期限印字部Mとして種々の場所が考えられるが、本実施の形態1では底部分Bに賞味期限印字部Mがあるものとする。この場合、図8に示すように、商品(缶入り飲料)を起立姿勢にして底部分Bが第2凹部32の底面32aに載置、すなわち商品の一部が第2凹部32に押し当てられて適合されることになる。このとき底部分Bは複数の光源Lに照らされる。そして、かかる状態で第3凹部33の底面33aの下方域にある撮像センサSが賞味期限印字部Mの画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。つまり第2凹部32は、自身に一部が適合する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容する位置規定手段を構成している。
そして商品が瓶入り飲料である場合について説明する。瓶入り飲料の商品の場合、賞味期限印字部Mとして種々の場所が考えられるが、本実施の形態1では側周面を覆うラベル部Rの下部分に賞味期限印字部Mがあるものとする。この場合、図9に示すように、商品(瓶入り飲料)を横倒し姿勢にしてラベル部Rが第1凹部31の底面31aに載置、すなわち商品の一部が第1凹部31に押し当てられて適合されることになる。このときラベル部Rのうち下部分は複数の光源Lに照らされる。そして、かかる状態で商品が自身の軸心回りに回転されることにより、第3凹部33の底面33aの下方域にある撮像センサSが賞味期限印字部Mの画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。つまり第1凹部31は、自身に一部が適合する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容する位置規定手段を構成している。
以上説明したように、本発明の実施の形態1である賞味期限検出器20によれば、凹部30が、自身に一部が適合する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容するので、作業者の技術や感覚に囚われることなく、商品に示された賞味期限情報の読み取りを安定して行うことができる。
<実施の形態2>
図10は、本発明の実施の形態2である賞味期限検出器21の構成(制御系)を模式的に示すブロック図である。ここで例示する賞味期限検出器21は、上述した実施の形態1の賞味期限検出器20と同様の構造を有し、制御系に特徴があるもので、撮像部41、移動部42、距離計測部43、記憶部44及び制御部45を備えている。
撮像部41は、商品の賞味期限印字部Mを撮像するためのもので撮像センサS及びレンズ41aを備えている。撮像センサSは、レンズ41aを介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するためのものである。本実施の形態2においては、撮像センサSにCCD(Charge Coupled Devices)素子を用いているが、本発明ではこれに限られずCCD素子の代わりにCMOS(Complementarily Metal Oxide Semiconductor)素子を用いても良く、またその他のものを用いても良い。ここで、CMOS素子は、CCD素子よりも高速に被写体の映像光を電気信号に変換できるので、被写体を撮影してから画像の合成処理を行うまでの時間を短縮することができるという利点がある。尚、本実施の形態2においては、1つの撮像センサSには1枚のレンズ41aを組み合わせているが、本発明はこれに限られず、1つの撮像センサSに2枚以上のレンズ41aを組み合わせても良い。
移動部42は、例えば電磁モータ、圧電モータ、エアシリンダ等のようなものであり、撮像部41を商品(一部が凹部30に適合して相対的位置関係が規定された商品)に対して近接離反する態様で移動させるものである。ここで移動部42により移動されるものは、撮像センサSのみ、レンズ41aのみ、あるいは両方であってもよく、本実施の形態2においては撮像センサS及びレンズ41aが移動されるものとして説明する。
距離計測部43は、例えばレーザー距離計や超音波距離計等のようなものであり、待機状態において待機位置にある撮像部41と、一部が凹部30に適合された商品との距離を計測するためのものである。
記憶部44は、制御部45が後述する種々の処理を行うのに必要なデータやプログラムを記憶するもので、本実施の形態2において特徴的なものとして、商品特定情報441、撮像条件情報442、文字情報443及び賞味期限情報444を記憶している。
商品特定情報441は、距離計測部43により計測される距離の大きさに応じて商品の種類が関連づけられたものである。より詳細に説明すると、本実施の形態2の賞味期限検出器21の構造上、つまり上述した実施の形態1の賞味期限検出器20の構造上、撮像部41と、第3凹部33に一部が適合する商品との距離が最も小さく、撮像部41と、第1凹部31に一部が適合する商品との距離が最も大きくなる。そのため計測される距離の大きさに応じて、ペットボトル入り飲料、缶入り飲料、瓶入り飲料のいずれかの商品の種類を特定できるようにしてある。
撮像条件情報442は、商品の種類毎に応じた撮像条件に関するものである。より詳細には、撮像部41の移動量等に関するものである。文字情報443は、商品の種類毎に応じた、賞味期限印字部Mの文字に関するものである。賞味期限情報444は、賞味期限、投入個数、投入コラム等に関する情報である。
制御部45は、後述する種々の処理を統括的に制御するもので、入力処理部451、商品特定処理部452、移動処理部453、賞味期限認識部454及び出力処理部455を備えている。入力処理部451は、撮像部41や距離計測部43からの種々のデータ等を入力処理するものである。
商品特定処理部452は、入力処理部451を通じて距離計測部43から入力した距離データと、記憶部44から読み出した商品特定情報441とから商品の種類を特定する処理を行うものである。移動処理部453は、商品特定処理部452を通じて特定された商品の種類と、記憶部44から読み出した撮像条件情報442とから撮像部41の移動量を決定し、移動部42に対して駆動指令を与えるものである。
賞味期限認識部454は、入力処理部451を通じて撮像部41から入力した撮像データ(画像)と、記憶部44から読み出した文字情報443とを比較して賞味期限を認識するものである。ここで賞味期限認識部454は、賞味期限の認識に際して画像処理等の処理を実施する。
出力処理部455は、種々の構成機器に対して指令やデータを与えたり、必要に応じて自販機管理センターに対して信号を与えたりするものである。
図11は、上述した制御部45が実施する処理内容を示すフローチャートである。かかる制御部45が実施する処理を説明して、本実施の形態2である賞味期限検出器21の動作について説明する。
制御部45は、商品特定処理を実施する(ステップS100)。この商品特定処理において制御部45は、図12に示すように、入力処理部451を通じて距離計測部43から計測結果(距離データ)の入力待ちとなる。
計測結果の入力があった場合(ステップS101:Yes)、制御部45は、記憶部44より商品特定情報441を読み出す(ステップS102)。そして、制御部45は、商品特定処理部452を通じて、読み出した商品特定情報441と、入力した距離データ(計測結果)とから商品の種類を特定し(ステップS103)、その後に手順をリターンさせて今回の商品特定処理を終了する。
商品特定処理を実施した制御部45は、移動処理を実施する(ステップS200)。この移動処理において制御部45は、図13に示すように、上記商品特定処理において商品の種類が特定されたことを条件にして(ステップS201:Yes)、記憶部44から撮像条件情報442を読み出す(ステップS202)。そして、制御部45は、移動処理部453を通じて、読み出した撮像条件情報442と、特定された商品の種類とから撮像部41の移動量を決定し、移動部42に対して駆動指令を与える(ステップS203)、その後に手順をリターンさせて今回の移動処理を終了する。
移動処理を実施した制御部45は、賞味期限認識処理を実施する(ステップS300)。この賞味期限認識処理において制御部45は、図14に示すように、上記移動処理において移動指令が与えられたことを条件にして(ステップS301:Yes)、入力処理部451を通じて撮像部41から撮像画像情報の入力待ちとなる。
撮像画像情報の入力があった場合(ステップS302:Yes)、制御部45は、記憶部44から文字情報443を読み出す(ステップS303)。そして、制御部45は、賞味期限認識部454を通じて、読み出した文字情報443と、入力された撮像画像情報とを比較し、画像処理を行って賞味期限を認識する(ステップS304,ステップS305)。
賞味期限認識部454を通じて行う画像処理について説明する。図15は、制御部45が実施する画像処理の処理内容について示すフローチャートである。ここでは、例えば缶入り飲料の商品に対して行われる場合について説明するが、その他の商品に対しては該商品の特性に応じた画像処理が実施される。
ステップS302で入力した撮像部41からの画像にラプラシアンフィルタ処理を行い、その後に2値化処理を行って(ステップS401,ステップS402)、グレースケール画像を2値画像にする。その後、ラベリング処理を行い(ステップS403)、領域を設定する。
領域を設定後、かかる領域を膨張させる処理を行い(ステップS404)、ドット文字になっている文字(賞味期限の文字)を繋げる。その後、再度ラベリング処理を行い(ステップS405)、1文字を1領域に割り当てる。
割り当て後、ノイズを除去する処理を行って(ステップS406)、文字を切り出す処理を行う(ステップS407)。切り出す処理を行った後に、例えばOCR等の文字認識手段により賞味期限文字の認識処理を行って(ステップS408)、今回の画像処理を終了する。
上記ステップS305において賞味期限を認識した制御部45は、出力処理部455を通じて記憶部44に、認識した賞味期限を、投入個数、投入コラム等の諸情報とともに賞味期限情報444として格納し(ステップS306)、その後に手順をリターンさせて今回の賞味期限認識処理を終了する。
ここで記憶部44に記憶される賞味期限情報444は、在庫情報として在庫管理等に利用され、例えば、賞味期限切れ間際(賞味期限日から1ヶ月前)になると、賞味期限検出器21から自販機管理センター46に期限切れ直前の警告信号が与えられることになる。
以上説明したような本実施の形態2の賞味期限検出器21においては、距離計測部43及び制御部45(商品特定処理部452)が、撮像部41が待機状態にある場合に、該撮像部41から商品に至る距離を計測して該商品の種類を特定する商品特定部を構成し、制御部45(移動処理部453)が商品特定部による特定結果と予め記憶する商品の種類毎の撮像条件とに応じて、撮像部41を商品に対して近接離反させる態様で移動させ、かつ賞味期限情報444を撮像させる撮像制御部を構成している。
上記賞味期限検出器21によれば、撮像部41が凹部30に一部が適合された商品に対し近接離反する態様で移動可能に配設されており、距離計測部43による撮像部41から商品に至る距離の計測結果と、予め記憶する商品特定情報441とから商品の種類を特定し、その特定結果と予め記憶する商品の種類毎の撮像条件とに応じて、撮像部41を商品に対して近接離反させる態様で移動させて賞味期限印字部Mを撮像させるので、商品の種類に依存することなく、良好に賞味期限情報を読み取ることが可能になる。
特に、制御部45(賞味期限認識部454)が特定された商品の種類に適合した文字情報443を記憶部44から読み出し、読み出した文字情報443と、撮像部41により撮像された画像情報とから賞味期限を認識するので、賞味期限情報の読み取りを十分に高い精度で行うことができる。
<実施の形態3>
図16〜図19は、それぞれ本発明の実施の形態3である賞味期限検出器22を示すものであり、図16は背面図、図17は商品が相対的に進入する前の状態を示す平面図、図18は商品が進入した状態を示す平面図、図19は図18の要部を拡大して示す拡大平面図である。ここで例示する賞味期限検出器22は、上述した実施の形態1及び実施の形態2の賞味期限検出器22と同様に自動販売機に適用されるものであり、検出器本体22aを備えている。
検出器本体22aは、有底の円筒状が横倒し姿勢となった形態を成した筐体である。この検出器本体22aには、収容部51が形成してある。
収容部51は、正面に開口し、かつ円柱状の中空部を有するものである。この収容部51の内径は、例えば缶入り飲料(いわゆる太缶と称されるもの)の外径よりも僅かに大きいものである。この収容部51は、図17及び図18に示すように、正面側の開口から商品の一部が相対的に進入することを許容し、かつ進入した商品の一部を覆うものである。
このような検出器本体22aの内部には、撮像センサ(読出検出手段)S及び光源Lが設けてある。撮像センサSは、レンズを介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するための素子であり、背面側壁部22bにおいて収容部51の内部を臨む態様で設けてある。本実施の形態3においては、撮像センサSにCCD(Charge Coupled Devices)素子を用いているが、本発明ではこれに限られずCCD素子の代わりにCMOS(Complementarily Metal Oxide Semiconductor)素子を用いても良く、またその他のイメージセンサを用いても良い。ここで、CMOS素子は、CCD素子よりも高速に被写体の映像光を電気信号に変換できるので、被写体を撮影してから画像の合成処理を行うまでの時間を短縮することができるという利点がある。尚、本実施の形態3においては、1つの撮像センサSには1枚のレンズを組み合わせているが、本発明はこれに限られず、1つの撮像センサSに2枚以上のレンズを組み合わせても良い。
光源Lは、例えばLEDのようなものであり、本実施の形態3においては複数用いられている。ここで光源Lの配置は特に限定されるものではないが、撮像センサSの近傍であることが好ましく、本実施の形態3においては、背面側壁部22bにおいて撮像センサSの周囲に配置している。これら光源Lは、商品の賞味期限情報が示された部位、すなわち賞味期限印字部Mを照らすためのものである。
以下に本実施の形態3における賞味期限検出器22による商品の賞味期限情報の読み取りについて説明する。
缶入り飲料の商品である場合について説明する。缶入り飲料の商品の場合、賞味期限印字部Mとして種々の個所が考えられるが、本実施の形態3では底部分Bに賞味期限印字部Mがあるものとする。この場合、図17及び図18に示すように、商品(缶入り飲料)が、その底部分Bが検出器本体22aの背面側壁部22bの内面に対向する状態で、収容部51に相対的に進入される。これにより商品の一部、すなわち底部は収容部51に覆われた態様で該収容部51の内部に進入している。図19に示すように、このとき底部分Bは複数の光源Lに照らされ、かかる状態で撮像センサSが賞味期限印字部Mの画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。つまり収容部51は、自身に一部が相対的に進入する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容する位置規定手段を構成している。
以上説明したように、本発明の実施の形態3である賞味期限検出器22によれば、収容部51が、自身に一部が相対的に進入する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容するので、作業者の技術や感覚に囚われることなく、商品に示された賞味期限情報の読み取りを安定して行うことができる。
特に収容部51が商品の一部を覆う態様で収容するので、外乱光を遮断することが可能になり、光源Lによる照射により良好な精度で賞味期限情報の読み取りを行うことができる。
図20〜図25は、それぞれ本発明の実施の形態3の賞味期限検出器22の変形例を示すものであり、図20は商品が相対的に進入する前の状態を示した平面図、図21は商品が進入した状態を示す平面図、図22は図21の要部を拡大して示す拡大平面図、図23は商品が相対的に進入する前の状態を示した平面図、図24は商品が進入した状態を示す平面図、図25は図24の要部を拡大して示す拡大平面図である。
図20〜図22に示すように、賞味期限検出器23の収容部52は、ペットボトル入り飲料の商品の上部Jが進入可能な中空部を有した形態であり、該商品の上部Jを覆う態様で収容するものである。このような収容部52を有する検出器本体23aには、撮像センサS及び光源Lが配置してある。これら撮像センサS及び光源Lは、互いに反対側に位置するよう収容部52の内周面を構成する側壁部23bに収容部52の内部を臨む態様で配置してある。
このような賞味期限検出器23によれば、透明色のペットボトル入り飲料の商品であって、商品本体にレーザーマーキングにて賞味期限が記された賞味期限印字部Mを有するものに有用である。すなわち、図20及び図21に示すように、商品(ペットボトル入り飲料)が、その上部Jが収容部52に相対的に進入されると、該上部Jは収容部52に覆われる。そして、光源Lより照射された光が商品本体の賞味期限印字部Mの凹凸により散乱し、その散乱光を通じて賞味期限情報を撮像センサSで検出することにより、賞味期限情報の読み取りを行う。このような収容部52も、自身に一部が相対的に進入する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容する位置規定手段を構成している。
従って、かかる賞味期限検出器23によれば、収容部52が、自身に一部が相対的に進入する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容するので、作業者の技術や感覚に囚われることなく、商品に示された賞味期限情報の読み取りを安定して行うことができる。
特に収容部52が商品の一部を覆う態様で収容するので、外乱光を遮断することが可能になり、光源Lによる照射により良好な精度で賞味期限情報の読み取りを行うことができる。
図23〜図25に示すように、賞味期限検出器24の収容部53は、ペットボトル入り飲料の商品のキャップ部分Kが進入可能な中空部を有した形態であり、該商品のキャップ部分Kを覆う態様で収容するものである。このような収容部53を有する検出器本体24aには、撮像センサS及び光源Lが配置してある。これら撮像センサS及び光源Lは、収容部53の内周面を構成する側壁部24bに収容部53の内部を臨む態様で互いに近接配置してある。
このような賞味期限検出器24によれば、ペットボトル入り飲料の商品であって、キャップ部分Kに賞味期限印字部Mを有するものに有用である。すなわち、図23及び図24に示すように、商品(ペットボトル入り飲料)が、そのキャップ部分Kが収容部53に相対的に進入されると、該キャップ部分Kは収容部53に覆われる。そして、光源Lより照射された光がキャップ部分Kの賞味期限印字部Mを照らし、撮像センサSが賞味期限印字部Mの画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。このような収容部53も、自身に一部が相対的に進入する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容する位置規定手段を構成している。
従って、かかる賞味期限検出器24によれば、収容部53が、自身に一部が相対的に進入する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容するので、作業者の技術や感覚に囚われることなく、商品に示された賞味期限情報の読み取りを安定して行うことができる。
特に収容部53が商品の一部を覆う態様で収容するので、外乱光を遮断することが可能になり、光源Lによる照射により良好な精度で賞味期限情報の読み取りを行うことができる。
<実施の形態4>
図26は、本発明の実施の形態4である賞味期限検出器25を示すものであり、(a)は背面図、(b)は平面図である。ここで例示する賞味期限検出器25は、上述した実施の形態1〜3の賞味期限検出器20〜24と同様に自動販売機に適用されるものであり、検出器本体25aを備えている。
検出器本体25aは、円筒状が横倒し姿勢となった形態を成した筐体である。この検出器本体25aには、中空部により通路60が画成してある。通路60は、正面から背面に向けて延在し、内径は種々の商品が通過できる大きさを有している。
このような検出器本体25aの内部には、撮像センサ(読出検出手段)S及び光源Lが設けてある。撮像センサSは、レンズを介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するための素子であり、通路60の側方となる個所に通路60を臨む態様で設けてある。本実施の形態4においては、撮像センサSにCCD(Charge Coupled Devices)素子を用いているが、本発明ではこれに限られずCCD素子の代わりにCMOS(Complementarily Metal Oxide Semiconductor)素子を用いても良く、またその他のイメージセンサを用いても良い。ここで、CMOS素子は、CCD素子よりも高速に被写体の映像光を電気信号に変換できるので、被写体を撮影してから画像の合成処理を行うまでの時間を短縮することができるという利点がある。尚、本実施の形態4においては、1つの撮像センサSには1枚のレンズを組み合わせているが、本発明はこれに限られず、1つの撮像センサSに2枚以上のレンズを組み合わせても良い。
光源Lは、例えばLEDのようなものであり、本実施の形態4においては複数用いられている。ここで光源Lの配置は特に限定されるものではないが、本実施の形態4においては、通路60の周方向に沿って配置している。これら光源Lは、商品の賞味期限情報が示された部位、すなわち賞味期限印字部Mを照らすためのものである。
以下に本実施の形態4における賞味期限検出器25による商品の賞味期限情報の読み取りについて説明する。
まず缶入り飲料の商品である場合について説明する。缶入り飲料の商品の場合、賞味期限印字部Mとして種々の個所が考えられるが、本実施の形態4では底部分Bに賞味期限印字部Mがあるものとする。この場合、図26の(b)に示すように、商品(缶入り飲料)が、その底部分Bから通路60に相対的に進入されて通過することにより、底部分Bは複数の光源Lに照らされ、かかる状態で撮像センサSが賞味期限印字部Mの画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。つまり通路60は、通過する商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容する位置規定手段を構成している。
次に瓶入り飲料の商品である場合について説明する。瓶入り飲料の商品の場合、賞味期限印字部Mとして種々の個所が考えられるが、本実施の形態4ではラベル部Rに賞味期限印字部Mがあるものとする。この場合、図27に示すように、商品(瓶入り飲料)が、そのキャップ部分Kから通路60に相対的に進入されて通過することにより、ラベル部Rは複数の光源Lに照らされ、かかる状態で撮像センサSが賞味期限印字部Mの画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。
更にペットボトル入り飲料の商品である場合について説明する。ペットボトル入り飲料の商品の場合、賞味期限印字部Mとして種々の個所が考えられるが、本実施の形態4ではキャップ部分Kに賞味期限印字部Mがあるものとする。この場合、図28に示すように、商品(ペットボトル入り飲料)が、そのキャップ部分Kから通路60に相対的に進入されて通過することにより、キャップ部分Kは複数の光源Lに照らされ、かかる状態で撮像センサSが賞味期限印字部Mの画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。
また更にボトル缶入り飲料の商品である場合について説明する。ボトル缶入り飲料の商品の場合、賞味期限印字部Mとして種々の個所が考えられるが、本実施の形態4ではテーパー部Tに賞味期限印字部Mがあるものとする。この場合、図29に示すように、商品(ボトル缶入り飲料)が、そのキャップ部分Kから通路60に相対的に進入されて通過することにより、テーパー部Tは複数の光源Lに照らされ、かかる状態で撮像センサSが賞味期限印字部Mの画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。
以上説明したように、本発明の実施の形態4である賞味期限検出器25によれば、通路60が通過中の商品と撮像センサSとの相対的位置関係を規定し、かつ撮像センサSによる該商品の賞味期限情報の検出を許容するので、作業者の技術や感覚に囚われることなく、商品に示された賞味期限情報の読み取りを安定して行うことができる。
<実施の形態5>
図30は、本発明の実施の形態5である賞味期限検出器を模式的に示すもので、一部を断面で示す断面図である。ここで例示する賞味期限検出器26は、上述した実施の形態1〜4の賞味期限検出器20〜25と同様に自動販売機に適用されるものであり、検出器本体26aを備えている。
検出器本体26aは、略直方状を成した筐体であり、固定部71、平板部材72及び導光部73を備えて構成してある。
固定部71は、上面に開口し、かつ円柱状の中空部を有するものである。この固定部71の内径は、例えば缶入り飲料(いわゆる太缶と称されるもの)の外径よりも僅かに大きいものである。この固定部71は、図30に示すように、上面の開口から商品の底部、すなわち底部分Bを含む底部が相対的に進入することを許容し、かつ進入した商品を底壁部711に載置させて起立姿勢で配置させるもので、これにより該商品の底部を固定保持するものである。固定部71の底壁部711には、その中心領域に、商品の底部分Bよりも小径な開口を有する貫通孔712が形成してある。これにより固定部71に固定保持される商品は、底部分Bが貫通孔712を通じて下方を臨むことになる。
平板部材72は、固定部71の底壁部711から下方に離隔した位置において、固定部71に固定保持される商品の底部分Bに対向する態様で水平姿勢で配設してある。この平板部材72の中心域には、固定部71の上面開口、底壁部711の貫通孔712と同一中心軸上に中心を有する円形の観測孔721が形成してある。この平板部材72の下方には、収納域722が画成してあり、かかる収納域722には撮像センサ(読出検出手段)Sが配設してある。
撮像センサSは、レンズを介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するための素子であり、平板部材72の観測孔721を介して固定部71に固定保持される商品の底部分Bを臨む態様で設けてある。本実施の形態5においては、撮像センサSにCMOS(Complementarily Metal Oxide Semiconductor)素子を用いているが、本発明ではこれに限られずCMOS素子の代わりにCCD(Charge Coupled Devices)素子を用いても良く、またその他のイメージセンサを用いても良い。尚、本実施の形態5においては、1つの撮像センサSには1枚のレンズを組み合わせているが、本発明はこれに限られず、1つの撮像センサSに2枚以上のレンズを組み合わせても良い。
導光部73は、固定部71と平板部材72との間の中空領域において、固定部71に固定保持される商品の底部分Bと、平板部材72との間に密閉空間731を画成するものである。このような導光部73の周囲には、図31に示すように複数の光源Lが円弧上に沿って付設してある。ここで光源Lとしては、例えばLEDのようなものである。
このような密閉空間731の内面、つまり固定部71の底壁部711の下面、平板部材72の上面、上記中空領域を形成する内面には、光源Lからの光を反射拡散することが可能な塗料が塗布、あるいは反射拡散可能な板材が敷設してある。
以下に本実施の形態5における賞味期限検出器26による商品の賞味期限情報の読み取りについて説明する。
底部分B、すなわち底部分Bに賞味期限印字部がある缶入り飲料の商品を適用対象として説明する。商品(缶入り飲料)の底部が検出器本体26aの上面の開口から固定部71に相対的に進入される。これにより商品は、固定部71の底壁部711に載置されて起立姿勢となって配置されて、底部が固定部71に固定保持される。このとき、商品の底部分Bは、貫通孔712を通じて下方を臨んでおり、これにより賞味期限印字部も貫通孔712を通じて下方を臨むことになる。
そのような状態で導光部73に付設してある光源Lを照射させると、光源Lより射出された光は、導光部73における密閉空間731の内面で反射拡散し、貫通孔712を通じて固定部71に固定保持される商品の底部分Bを照らすことになる。かかる状態で撮像センサSが観測孔721を通じて賞味期限印字部の画像を取得し、これにより賞味期限情報の読み取りを行う。
以上説明したように、本発明の実施の形態5である賞味期限検出器26によれば、固定部71が、商品の底部分Bを含む底部が相対的に進入することを許容し、かつ相対的に進入した商品の底部を固定保持し、固定部71に固定保持された商品の底部分Bに対向する態様で配設された平板部材72が、自身に形成された観測孔721を介して撮像センサSによる底部分Bに示された賞味期限印字部の読み出し検出を許容し、導光部73が固定部71に固定保持された商品の底部分Bと、平板部材72との間に密閉空間731を画成し、付設した光源Lからの光を密閉空間731にて反射拡散させるので、外乱光を遮断することが可能になるとともに、部分的な暗視野が生ずる照明ムラの発生を抑制することができる。これにより照明ムラや外乱光の影響がなく、光源Lによる照射により良好な精度で賞味期限情報の読み取りを行うことができる。
以上、本発明の実施の形態5について説明したが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。上述した実施の形態5においては、光源Lは、円弧上に沿って付設してあったが、本発明では、光源Lは、矩形状の各辺に沿って所定間隔毎に付設してあっても良い。このように付設しても導光部73の密閉空間731にて光源Lからの光を反射拡散させることができ、同様の作用効果を奏することができる。
<実施の形態6>
図33は、本発明の実施の形態6である賞味期限検出器を模式的に示す模式図である。ここで例示する賞味期限検出器27は、上述した実施の形態1〜5の賞味期限検出器20〜26と同様に自動販売機に適用されるものであり、検出器本体27aを備えている。
検出器本体27aは、有底の円筒状が横倒し姿勢となった形態を成した筐体である。この検出器本体27aには、収容部81が形成してある。
収容部81は、正面に開口し、かつ円柱状の中空部を有するものである。この収容部81の内径は、例えば缶入り飲料(いわゆる太缶と称されるもの)の外径よりも僅かに大きいものである。この収容部81は、正面側の開口から商品の一部、より詳細には、底部分Bを含む底部が相対的に進入することを許容し、かつ進入した商品の底部を覆うものである。ここで、収容部81の底壁部811、すなわち検出器本体27aの底壁部は、透過性材料から構成されている。
このような賞味期限検出器27には、撮像センサS及び2種類の照明82,83が設けてある。撮像センサSは、レンズを介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するための素子であり、底壁部811を介して収容部81の内部を臨む態様で設けてある。本実施の形態6においては、撮像センサSにCMOS(Complementarily Metal Oxide Semiconductor)素子を用いているが、本発明ではこれに限られずCMOS素子の代わりにCCD(Charge Coupled Devices)素子を用いても良く、またその他のイメージセンサを用いても良い。尚、本実施の形態6においては、1つの撮像センサSには1枚のレンズを組み合わせているが、本発明はこれに限られず、1つの撮像センサSに2枚以上のレンズを組み合わせても良い。
2種類の照明82,83は、1つが可視光照明82であり、もう1つが赤外光照明83である。これら照明82,83は、撮像センサSの近傍に配設しており、収容部81の底壁部811を介して収容部81に収容される商品の底部分Bを可視光線で、あるいは赤外光線で照射するものである。
図34は、本発明の実施の形態6である賞味期限検出器を構成する読出検出手段の制御系を模式的に示すブロック図である。ここで例示する読出検出手段90は、上記撮像センサSの他に、読出制御部91を備えている。
読出制御部91は、記憶部92に記憶されるプログラムやデータにしたがって賞味期限情報の読出検出動作を統括的に制御するものであり、入力処理部911、差分画像出力部912、賞味期限読出部913及び出力処理部914を備えて構成してある。
入力処理部911は、撮像センサSからの種々のデータ等を入力処理するものである。差分画像出力部912は、収容部81に収容される商品の底部分Bに対して赤外光照明83より赤外光線のみを照射して撮像センサSにて撮像した赤外光画像G2(図36参照)と、該底部分Bに対して可視光照明82より可視光線のみを照射して撮像センサSにて撮像した可視光画像G1(図36参照)との差に基づいて差分画像G3(図36参照)を出力するものである。
賞味期限読出部913は、差分画像出力部912を通じて出力された差分画像G3から賞味期限を読み出すものである。出力処理部914は、種々の構成機器に対して指令やデータを与えるものである。
図35は、読出検出手段が実施する賞味期限読出処理の処理内容を示すフローチャートである。かかる賞味期限読出処理の処理内容を説明しながら、本実施の形態6である賞味期限検出器27の動作について説明する。
かかる賞味期限読出処理の説明の前提として、収容部81には商品の底部が収容されているものとする。また、可視光照明82により可視光線のみが商品の底部分Bに照射された状態で撮像センサSにより該底部分Bが撮像されて、図36の(a)に示すような可視光画像G1が得られており、かつ赤外光照明83により赤外光線のみが商品の底部分Bに照射された状態で撮像センサSにより該底部分Bが撮像されて、図36の(b)に示すような赤外光画像G2が得られているものとする。
賞味期限読出処理における読出制御部91は、入力処理部911を通じて撮像センサSより可視光画像G1及び赤外光画像G2の入力がある場合(ステップS501:Yes,ステップS502:Yes)、差分画像出力部912を通じて赤外光画像G2と可視光画像G1との差に基づいて、図36の(c)に示すような差分画像G3を出力する(ステップS503)。
ここで図36の(a)に示す可視光画像G1と、図36の(b)に示す赤外光画像G2との差から、図36の(c)に示す差分画像G3が出力されるのは、商品の賞味期限の印字は、可視光線を吸収し、赤外光線を透過する特性を有するためである。
差分画像G3を出力した読出制御部91は、賞味期限読出部913を通じて差分画像G3より賞味期限情報を読み出す(ステップS504)。賞味期限情報を読み出した読出制御部91は、出力処理部914を通じて記憶部92に読み出した賞味期限情報を格納し(ステップS505)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施の形態6である賞味期限検出器27によれば、商品の底部分Bに対して赤外光線のみを照射して撮像センサSにて撮像した赤外光画像G2と、該底部分Bに対して可視光線のみを照射して撮像センサSにて撮像した可視光画像G1との差から差分画像G3を出力し、かかる差分画像G3を用いて賞味期限情報を読み出しているので、賞味期限の印字のみから賞味期限情報を読み出すことができ、賞味期限を示す文字の検出を簡単に行うことができる。