JP5358942B2 - 赤外線撮像画像に対する太陽光クラッタ除去装置および方法 - Google Patents
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Description
や機器類を内蔵してそれらの発熱のために正の温度差を持つ人工物体を、そのコントラス
トの高さでより遠距離から早期に発見するという「目標探知」がある。
射・吸収する「選択放射体」(基本的に一部の気体と液体)を除いてPlanckの黒体
放射則で記述される、Wienの法則で算出される波長にピークを持つカーブを描く。
太陽光は0.5μm強にピークがあり、常温物体は10μm近傍にピークがある。例え
ばMWIR(Mid−Wave Infra−Red、中波長赤外、3〜5μm帯)とL
WIR(Long Wave Infra− Red、長波長赤外、10μm帯)とで放
射輝度を計測して比KML(=[放射輝度@MWIR]/[放射輝度@LWIR])を取れ
ば、太陽光や太陽光クラッタは>1となり、目標は<1となる。
KML=NM(中波長帯赤外の放射輝度)/NL(長波長帯赤外の放射輝度)>KMLTH
の算出が明記されている。
(実際の記述では上式の変形NM−KMLTH×NL>0で判定し、KMLTHは適宜与えられる「係数」となっている。)
れ補正手段、3は位置ずれ補正手段2にて生成した長波長帯、中波長帯の輝度画像に対し
てそれぞれのクラッタの低周波成分を抽出するLPF(Low−Pass−Filter
)処理手段である。
る輝度比算出手段、5は輝度比算出手段4にて算出された輝度比に対し、各行ごとに閾値αを設定し、クラッタ領域と非クラッタ領域とを弁別するクラッタ領域弁別手段、6は
長波長、中波長のLPF処理手段3による処理前の輝度画像で、非クラッタ領域の画素の
輝度の平均Nbar_nCL_LW,Nbar_nCL_MWを算出する非クラッタ領域
平均輝度算出手段である。
この変換式は、赤外線撮像装置への赤外入射の放射輝度に対して出力は線形関係にあるため、変換式は画像データの一次式となる。
PLW(x,y)=ALW×NLW(x,y)+BLW
PMW(x,y)=AMW×NMW(x,y)+BMW
となる。
NLW(x,y)=(PLW(x,y)−BLW)/ALW
NMW(x,y)=(PMW(x,y)−BMW)/AMW
となり、各々長波長と中波長の画像データを放射輝度へ変換する式となる。
位置ずれ補正手段2では、これらの補正を行う。
るため、その太陽光反射のある画素の密集した領域(「クラッタ領域」と定義)を殆どク
ラッタのない領域(「非クラッタ領域」と定義)と区別するための閾値の設定とそれによ
る分割処理を行なう。図4中のy=33行における輝度分布例は図10に示されており、図3中のy=33行における輝度分布例は図9に示されている。画像中には低周波成分と高周波成分が存在する。このうち高周波成分は太陽光反射成分や背景の放射成分のほかに、目標の放射成分の情報が含まれ、目標の探知識別はこの高周波成分を主に使用する(従来のHPF[High−Pass Filter、高周波通過フィルタ]処理は正にこの目標が含まれている高周波成分を抽出するための処理である)。また、海面の波の角度によって、時々刻々と輝度が変化する成分であり、後の処理(処理ブロック7および処理ブロック8)で長波長と中波長のクラッタ輝度平均成分の比を求める際に、その平均値が変化する可能性がある。したがって、除去したい太陽光クラッタの成分は特に低周波成分を除去することを目的とし、そのためのLPF処理手段3は、LPF(Low Pass Filter、低周波通過フィルタ)処理を図3と図4に示される長周波・中周波数の輝度画像に対して施す。
詳しくは、LPF処理手段3によるLPF処理後の画像における
長波長の輝度をNLW_LPF(x,y)、中波長の輝度をNMW_LPF(x,y)とした場合の比αを以下の式に従い算出する。
を求める。この処理の結果の輝度比画像を図5に示す。
図6は画像中のy=33行におけるαの分布を示したものである。クラッタ領域では常温背景の放射が支配的な場合に比べて、高温の太陽光反射光成分の輝度は中波長側の方が長波長側より大きくなる(αは放射物体が高温で中波長の放射輝度が高いほど小さくなる)。
中波長の輝度>>長波長の輝度、
一方、太陽光反射のない海面では、
長波長の輝度>中波長の輝度
となるため、長波長/中波長の輝度比を画像分布に表示するとクラッタ領域が黒ずんで見
えることになる。
れた長波長の輝度画像(図3)中の非クラッタ領域にある画素の輝度(NLW(x,y)
)をNnCL_LW(x,y)と定義し、中波長の輝度画像(図4)中の非クラッタ領域
にある画素の輝度(NMW(x,y))をNnCL_MW(x,y)と定義し、それらの
平均を各行毎に計算したNbar_nCL_LW(y)とNbar_nCL_MW(y)
を得る。(ステップ106)、
次に、クラッタ輝度算出手段7が、図3の長波長輝度画像中のクラッタ領域におけるク
ラッタ成分の輝度NL_C(x,y)を計算する。また図3の中波長輝度画像中のクラッ
タ領域におけるクラッタ成分の輝度NM_C(x,y)を計算する。
ここでの計算式は、
NL_C(x,y)=NLW(x,y)−Nbar_nCL_LW(y)
NM_C(x,y)=NMW(x,y)−Nbar_nCL_MW(y)
である。なお、この際の処理を図9、図10にy=33における長波長・中波長の算出例を示す。
)の各行毎の平均Nbar_CL_LW(y)とNbar_CL_MW(y)を求める。(ステップ107)
の画像データに対するクラッタ成分の輝度を規格化して差し引くため、クラッタ輝度算出
手段7が求めたNbar_CL_LW(y) とNbar_CL_MW(y)の比
β(y)=Nbar_CL_LW(y) / Nbar_CL_MW(y)
を各行について求める。(ステップ108)
LW(x,y)に対するクラッタ除去後の輝度NLW_CR(x,y)を求める。
NLW_CR(x,y)=NL_C(x,y)−β(y)×NM_C(x,y)+Nbar_nCL_LW(y)
である。また、この演算はクラッタ領域にある画素を対象に行なう。非クラッタ領域にある画素については、
NLW_CR(x,y)=NnCL_LW(x,y)
を適用する。(ステップ109)
図11に各記号が意味する輝度や輝度差を示す。(なお、(1)(2)(3)は、図3などに示される人工物が存在する位置であり、実線はクラッタ除去処理後、点線は処理前の輝度を示している。この図から見ても人工物に特にエッジが立っていることが分かる)
このようにしてクラッタ除去画像生成手段9によって出力された画像(「クラッタ除去画像」と称す)を図12に示す。
なお、参考までに、従来の画像処理による画像を図13に示す。
2 位置ずれ補正手段
3 LPF(Low−Pass−Filter)処理手段
4 輝度比算出手段
5 クラッタ領域弁別手段
6 非クラッタ領域平均輝度算出手段
7 クラッタ輝度算出手段
8 クラッタ輝度比算出手段
9 クラッタ除去画像生成手段
Claims (2)
- 撮像装置から得られる長波長及び中波長の赤外線画像を元に、撮像された画像中から太陽光クラッタを除去する太陽光クラッタ除去装置であって、
画像の行単位内において、設定した閾値に応じて、長波長の輝度画像と中波長の輝度画像それぞれについて、太陽光クラッタ領域と、非太陽光クラッタ領域を弁別する弁別手段と、
前記画像の行単位において、前記長波長の輝度画像における前記非太陽光クラッタ領域の画素について輝度の平均値を第1平均値として算出し、前記中波長の輝度画像における 前記非太陽光クラッタ領域の画素について輝度の平均値を第2平均値として算出する平均輝度算出手段と、
前記画像の行単位において、前記長波長の輝度画像における前記太陽光クラッタ領域の画素の第1のクラッタ輝度を、前記太陽光クラッタ領域の画素の輝度から前記第1平均値を差し引いて求め、前記第1のクラッタ輝度の平均値を求め、
前記中波長の輝度画像における前記太陽光クラッタ領域の画素の第2のクラッタ輝度を、前記太陽光クラッタ領域の画素の輝度から前記第2平均値を差し引いて求め、前記第2クラッタ輝度の平均値を求め、
前記第1クラッタ輝度の平均値と、前記第2クラッタ輝度の平均値の比に応じた係数を求める係数算出手段と、
前記画像の行単位内の前記太陽光クラッタ領域において、前記長波長の輝度画像についてクラッタ除去処理後の画素の輝度を、前記第1のクラッタ輝度と、前記第2のクラッタ輝度に前記係数を乗じたもの、及び、前記第1平均値とから求める除去画像生成手段と、
を有する事を特徴とする太陽光クラッタ除去装置。 - 撮像装置から得られる長波長及び中波長の赤外線画像を元に、撮像された画像中から太陽光クラッタを除去する太陽光クラッタ除去方法であって、
画像の行単位内において、設定した閾値に応じて、長波長の輝度画像と中波長の輝度画像それぞれについて、太陽光クラッタ領域と、非太陽光クラッタ領域を弁別し、
前記画像の行単位において、前記長波長の輝度画像における前記非太陽光クラッタ領域の画素について輝度の平均値を第1平均値として算出し、前記中波長の輝度画像における前記非太陽光クラッタ領域の画素について輝度の平均値を第2平均値として算出し、
前記画像の行単位において、前記長波長の輝度画像における前記太陽光クラッタ領域の画素の第1のクラッタ輝度を、前記太陽光クラッタ領域の画素の輝度から前記第1平均値を差し引いて求め、前記第1のクラッタ輝度の平均値を求め、
前記中波長の輝度画像における前記太陽光クラッタ領域の画素の第2のクラッタ輝度を、前記太陽光クラッタ領域の画素の輝度から前記第2平均値を差し引いて求め、前記第2クラッタ輝度の平均値を求め、
前記第1クラッタ輝度の平均値と、前記第2クラッタ輝度の平均値の比に応じた係数を求め、
前記画像の行単位内の前記太陽光クラッタ領域において、前記長波長の輝度画像についてクラッタ除去処理後の画素の輝度を、前記第1のクラッタ輝度と、前記第2のクラッタ輝度に前記係数を乗じたもの、及び、前記第1平均値とから求める、
事を特徴とする太陽光クラッタ除去方法。
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JP2007330460A JP5358942B2 (ja) | 2007-12-21 | 2007-12-21 | 赤外線撮像画像に対する太陽光クラッタ除去装置および方法 |
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Family Applications (1)
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