JP5357233B2 - 操作エア用中間弁 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、操作用エアで単動式エアオペレートバルブの弁開度を制御するにあたり、操作用エアの吸排気源と単動式エアオペレートバルブとの間に配管され、単動式エアオペレートバルブに供給する、または、単動式エアオペレートバルブから排気された操作用エアを制御する操作エア用中間弁に関する。
従来、流体制御弁は、例えば、半導体製造装置において、薬液供給ユニットに供給する薬液の流量を制御する薬液弁や、薬液をサンプリングするときの薬液採取バルブ等として用いられている。流体制御弁は、弁体を弁座に当接または離間して弁開度を可変させて流体を制御する弁である。このような流体制御弁では、一般に、閉弁状態に近づくとウォータハンマ現象を引き起こす虞がある。
ここで、ウォータハンマ現象について簡単に説明する。
流体制御弁において、出力ポート側に向けて流体流路を流れている流体は、弁体を急激に閉弁させると、閉弁直後においても、流体の慣性力により、なおも弁体より出力ポート側の流体流路に流れようとする。すると、出力ポート側の流体流路では流体は負圧となり、正圧時になるときに衝撃音を発するウォータハンマ現象が生じる。
ウォータハンマ現象が起きると、流体制御弁と接続する配管等が振動して、当該流体制御弁自体や、この弁周辺の配管部材、配管上の計測機器類等に破損や不具合を引き起こす虞がある。
そこで、このようなウォータハンマ現象の発生を抑制または阻止するため、様々な工夫がなされた流体制御弁が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1には、弁座とダイヤフラム弁体とを特定形状に形成し、ダイヤフラム弁体を弁座に近付ける過程で、ダイヤフラム弁体の閉弁方向への動きと共に、弁座とダイヤフラム弁体との隙間を変化させて、ダイヤフラム弁体と弁座との最小流路面積を徐々に小さくした、流体制御弁が記載されている。
一方、特許文献2には、抽出孔940と抽入孔924との間に形成した減勢流路926において、減勢流路926の断面形状を小さくした絞部928を設け、液体を常に絞部928に流通させて液体の流速を低下し、ウォータハンマ現象が起きるときの流体の圧力上昇を阻止したパイロット弁が記載されている。
ここで、特許文献2に開示されたパイロット弁について、図25及び図26を用いて簡単に説明する。図25は、パイロット弁を断面で示す説明図であり、図26は、パイロット弁に構成された流路板を示す平面図である。
パイロット弁は、図25に示すように、排液部952に設けた弁座954、弁体944に固定したダイヤフラム912、ダイヤフラム板932及び流路板918等から構成されている。
抽入孔924は、弁室960の給液部956と連通すると共に、弁座954を開閉するダイヤフラム912の表裏を貫通している。抽出孔940は、弁室960の背圧部958と連通すると共に、ダイヤフラム912の背圧部958側に固定されたダイヤフラム板932に、抽入孔924と異なる位置で、ダイヤフラム板932の表裏を貫通している。流路板918は、ダイヤフラム912とダイヤフラム板932とで挟着され、図26に示す
ように、平面部に減勢流路926を形成し、減勢流路926に、その他の部分より断面積が小さくされた絞部928を備えている。抽出孔940と抽入孔924とは、減勢流路926を介して連通している。
特許文献2のパイロット弁では、給液部956から排液部952に向けて流れる液体の一部を、抽入孔924より背圧部958に供給して、この液体の背圧を弁体944にかけてダイヤフラム912を弁座954に当接させ、排液部952を閉弁させている。
閉弁にあたり、抽入孔924に流入した液体は、減勢流路926を流れて、その絞部928近傍で渦を発生して減速され、背圧部958で液体の圧力が急激に上昇するのを抑えることで、ウォータハンマ現象の発生が阻止できるとされている。
特開平5−187575号公報 特開2004−316679号公報
しかしながら、ウォータハンマ現象を抑制または阻止する工夫(以下、「ウォータハンマ防止策」という。)が施された従来の流体制御弁では、以下(1)及び(2)の問題があった。また、ウォータハンマ防止策を施していない、あるいは、施されているが十分でない単動式エアオペレートバルブにおいて、以下(3)の問題があった。
(1)特許文献1のような流体制御弁では、経年変化による弁体の変形に起因して、弁体と弁座との隙間が相対的に大きくなり、ウォータハンマ現象を効果的に抑制できなくなる問題がある。
その理由について説明する。弁体は一般に、ゴム等の柔軟材料で形成されたダイヤフラム弁であり、経年変化により変形することもある。このため、弁体及び弁座をそれぞれ特定形状に形成していても、弁体が変形すれば、弁座との間にできる隙間の大きさも変化して、弁体と弁座との流体流路の断面積も、変形前の状態に比べて大きくなることもあり得る。
弁体と弁座との間の流体流路の断面積が、変形前の状態に比べて大きくなっていると、変形した状態の弁体と弁座との流体流路の断面積を徐々に小さくしても、この流体流路を流れる流体の圧力(負圧)の上昇を十分に抑制できる流体流路の断面積になっていないことも考えられ、ウォータハンマ現象を効果的に抑制できなくなる問題が生じる。
(2)特許文献2のように、流路断面積が一定のオリフィスを流体が常時流れて閉弁する構造の流体制御弁では、閉弁させる動作信号を弁体に指令した後、閉弁するまでに時間が長くかかり、薬液等の流体を正確なタイミングで制御できない問題があった。
その理由について、特許文献2のパイロット弁を用いて説明する。
特許文献2のパイロット弁では、弁体944に動作信号を指令後、ダイヤフラム912が開弁状態から弁座954に当接するまで、液体は、一定の流路断面積の絞部928を常に一定流量で流れる。
ウォータハンマ現象は、流体の流速が大きい状態で急激に閉弁すると、弁体の閉弁直後に生じる。そこで、液体が速く流れている状態で急激に閉弁しないようにするため、オリフィスに相当する絞部928では、その液体流路の断面積は、パイロット弁の閉弁時において液体がウォータハンマ現象を引き起こし難くい流速となるまで減速し、流量を小さくして流通できる大きさに設定されている。
ところが、弁体944は、ウォータハンマ現象が発生しない状態、すなわち開弁位置から閉弁直前の位置まで移動する間も、液体の流速がウォータハンマ現象を抑えた遅い速度で移動する。
その結果、動作信号の指令時から閉弁完了時までに時間が長くかかり、動作信号の指令時と弁体の閉弁完了時との間に大きな時間差が生じる。
このような、オリフィスを流体が常時流れて閉弁する構造の流体制御弁には、例えば、半導体製造装置で使用される薬液を、主弁座と主弁体との弁開度を変えて制御する薬液制御弁がある。このような構造の薬液制御弁において、主弁体への動作信号の指令時と主弁体の閉弁完了時との間に時間差が大きくなると、薬液を正確なタイミングで制御できず、当該薬液制御弁で制御した薬液の流量に誤差が大きく生じる問題があった。
(3)ウォータハンマ防止策を施していない、あるいは、十分でない単動式エアオペレートバルブにおいて、閉弁時に、スピードコントローラを通じて操作用エアを吸気または排気しているため、開弁位置から閉弁するまでに時間が長くかかり、前述した(2)の問題と同様に、薬液等の流体を正確なタイミングで制御できない問題があった。
この問題は、以下の理由によって生じる。すなわち、単動式エアオペレートバルブの中には、ウォータハンマ防止策を施していないバルブや、ウォータハンマ防止策を施しているがウォータハンマ現象を十分に抑制できていないバルブもある。
このような単動式エアオペレートバルブを実際に使用している現場では、単動式エアオペレートバルブにおいてウォータハンマ現象の発生を回避したいため、単動式エアオペレートバルブに用いる操作用エアの配管上にスピードコントローラを配管している。単動式エアオペレートバルブを閉弁するときには、操作用エアを単動式エアオペレートバルブからスピードコントローラを通じて吸気または排気している。
スピードコントローラでは、そのエア流路の断面積は、単動式エアオペレートバルブにおいて、その閉弁時に、当該単動式エアオペレートバルブで制御する液体がウォータハンマ現象を引起し難くい流速となるまで低速に減速して流通できる大きさに設定されている。操作用エアは、スピードコントローラを流通することで、弁体が開弁位置から閉弁するまでの間、設定された断面積のエア流路を常に一定流量で排気される。これにより、単動式エアオペレートバルブにおいて弁体が急激に閉弁しないようにすることで、当該単動式エアオペレートバルブでは、入力ポート側の流体流路と出力ポート側の流体流路との間を流れる流体の流通量が徐々に減少する。
ところが、単動式エアオペレートバルブにおいて、弁体は、ウォータハンマ現象が発生しない状態、すなわち開弁位置から閉弁直前の位置まで移動する間も、ウォータハンマ現象を抑えた流速まで減速した遅い速度で移動する。このため、単動式エアオペレートバルブ内の加圧室から操作用エアを完全に排気して閉弁するまでに時間が長くかかり、単動式エアオペレートバルブが前述した薬液制御弁である場合、薬液を正確なタイミングで制御できず、当該薬液制御弁で制御した薬液の流量に誤差が大きく生じる問題があった。
一方で、閉弁するまでの時間を短縮する方法として、弁体が開弁位置から閉弁直前の位置まで移動する間、スピードコントローラにおいてエア流路の断面積を、ウォータハンマ現象を抑制できる断面積より大きく調節して、操作用エアの排気速度を速くすることも考えられる。
しかしながら、この方法は、単動式エアオペレートバルブで薬液等の流体を制御する度に、スピードコントローラで操作用エアの排気速度を調整しなければならず、単動式エアオペレートバルブを実際に使用する現場では、手間もかかり、排気速度の調整を適切なタイミングで行うことも困難である。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、操作用エアの吸排気源と単動式エアオペレートバルブとの間に配管される操作エア用中間弁において、単動式エアオペレートバルブの操作用エアを制御することにより、単動式エアオペレートバルブにおいてウォータハンマ現象の発生が確実に抑制できる操作エア用中間弁を提供することを目的とする。
その解決手段である本発明の操作エア用制御弁は、次のような構成を有している。
(1)操作用エアの吸排気源と単動式エアオペレートバルブとの間に配管される操作エア用中間弁であって、前記吸排気源と接続する入力ポートと、前記単動式エアオペレートバルブのエアポートと接続する出力ポートと、弁座に当接または離間すると共に、前記操作用エアのエア流路に連通する貫通孔を有する弁体と、前記弁体を挟んで、前記入力ポートと前記出力ポートとを繋ぐ主連通路及びオリフィス連通路と、前記弁体を前記弁座に向けて付勢する付勢部材と、前記貫通孔に設けられたチェック弁と、を備え、前記弁座は前記主連通路に形成され、前記弁体は、前記エア流路のうち、前記貫通孔内の貫通孔内エア流路を前記チェック弁で閉路した状態で、前記入力ポート側と前記出力ポート側との間で前記操作用エアの差圧が所定の圧力値以下になったときに、前記付勢部材の付勢力により前記弁座に当接して前記主連通路を閉路し、前記操作用エアの流れを、前記主連通路から前記オリフィス連通路のみに切替えること、前記オリフィス連通路は、出力側ボディに形成されていること、前記弁体が前記弁座に当接したとき、前記弁体と前記出力側ボディとの間に弁座周囲流路が形成されること、前記操作用エアの流れを、前記オリフィス連通路のみに切替えたとき、前記出力ポートから流入する前記操作用エアは、前記オリフィス連通路を介し、前記弁座周囲流路に流入し、前記入力ポートへ流出する、ことを特徴とする。
(2)(1)に記載された操作エア用中間弁において、前記弁座は、前記弁体より前記出力ポート側に配置され、前記チェック弁は、前記入力ポートから前記出力ポートに向けたエア供給方向に前記操作用エアが流れるときに、前記貫通孔内エア流路を開路する一方、前記エア供給方向とは逆方向に前記操作用エアが流れるときに、前記貫通孔内エア流路を閉路する、ことを特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載された操作エア用中間弁において、前記付勢部材の付勢力を可変する付勢力可変調整手段を備えている、ことを特徴とする。
(4)(2)または(3)に記載された操作エア用中間弁において、前記チェック弁は、前記操作用エアの圧力が所定値を超えたときに自動で開弁するリリーフ弁である、ことを特徴とする。
(5)(1)に記載された操作エア用中間弁において、前記弁座は、前記弁体より前記入力ポート側に配置され、前記チェック弁は、前記入力ポートから前記出力ポートに向けたエア供給方向に前記操作用エアが流れるときに、前記貫通孔内エア流路を閉路する一方、前記エア供給方向とは逆方向に前記操作用エアが流れるときに、前記貫通孔内エア流路を開路する、ことを特徴とする。
(6)(5)に記載された操作エア用中間弁において、前記付勢部材の付勢力を可変する付勢力可変調整手段を備えている、ことを特徴とする。
本発明の作用及び効果を説明するにあたり、はじめにウォータハンマ現象について説明する。
流体制御弁において、出力ポート側に向けて流体流路を流れている流体は、主弁体を急激に閉弁させると、閉弁直後においても、流体の慣性力により、なおも主弁体より出力ポート側の流体流路に流れようとする。すると、出力ポート側の流体流路では流体は負圧となり、正圧時になるときに衝撃音を発するウォータハンマ現象が生じる。
本発明は、その構成により以下の作用及び効果を有している。
ウォータハンマ防止策を施していない、あるいは、十分でない単動式エアオペレートバルブにおいて、閉弁時に、スピードコントローラを通じて操作用エアを吸気または排気しているため、開弁位置から閉弁するまでに時間が長くかかり、薬液等の流体を正確なタイミングで制御できない問題があった。
これに対し、(1)本発明の操作エア用中間弁は、吸排気源と接続する入力ポートと、単動式エアオペレートバルブのエアポートと接続する出力ポートと、弁座に当接または離間すると共に、操作用エアのエア流路に連通する貫通孔を有する弁体と、弁体を挟んで、入力ポートと出力ポートとを繋ぐ主連通路及びオリフィス連通路と、弁体を弁座に向けて付勢する付勢部材と、貫通孔に設けられたチェック弁と、を備えている。
そして、本発明の操作エア用中間弁は、弁座は主連通路に形成され、弁体は、エア流路のうち、貫通孔内の貫通孔内エア流路をチェック弁で閉路した状態で、入力ポート側と出力ポート側との間で操作用エアの差圧が所定の圧力値以下になったときに、付勢部材の付勢力により弁座に当接して主連通路を閉路し、操作用エアの流れを、主連通路からオリフィス連通路のみに切替えるので、流体流路の断面積が主連通路より小さいオリフィス連通路に操作用エアを流通させることで、操作用エアの流量を、主連通路を流通するときの流量より減少させる。これにより、単動式エアオペレートバルブにおいて、主弁体と主弁座とが当接して閉弁するにあたり、主弁体を、オリフィス連通路のみに切替える前の状態における主弁体の動作速度より低速で、主弁座に向けて移動させることができる。
ところで、単動式エアオペレートバルブにおいて、その主弁体が主弁座に当接して閉弁する構造は、一般に以下の2種の構造形態に大別される。
(1)操作用エアが単動式エアオペレートバルブのエアポートから排気されると、主弁体が主弁座に当接して閉弁するノーマルクローズ構造(NC構造)
(2)吸排気源から供給される操作用エアが、単動式エアオペレートバルブのエアポートに供給されると、主弁体が主弁座に当接して閉弁するノーマルオープン構造(NO構造)
単動式エアオペレートバルブでは、NC構造及びNO構造のいずれの構造においても、入力ポート側と出力ポート側との操作用エアの差圧は、主弁体が主弁座に近づくに従い、開弁時の状態から次第に小さくなり、主弁体と主弁座とが当接したときに、差圧値が零になる。
本発明の操作エア用中間弁と接続した単動式エアオペレートバルブでは、NC構造及びNO構造とも、主弁体の閉弁にあたり、オリフィス連通路のみに切替える前には、主弁体は、本発明の操作エア用中間弁において操作用エアが主連通路を流通する流量に応じた動作速度で、主弁座に向けて移動する。
そして、本発明の操作エア用中間弁において、入力ポート側と出力ポート側との間で操作用エアの差圧が所定の圧力値以下になったときに、付勢部材の付勢力により弁座に当接して主連通路を閉路し、操作用エアの流れを、主連通路からオリフィス連通路に切替える。
すなわち、NC構造の単動式エアオペレートバルブでは、その閉弁の際、主弁体と主弁座とが所定間隔で離間している状態にあるときに、当該単動式エアオペレートバルブのエアポートから本発明の操作エア用中間弁の出力ポートに向けて排気される操作用エアの流れを、主連通路からオリフィス連通路のみに切替える。
また、NO構造の単動式エアオペレートバルブでは、その閉弁の際、主弁体と主弁座とが所定間隔で離間している状態にあるときに、吸排気源から、本発明の操作エア用中間弁の入力ポート、出力ポートを通じて単動式エアオペレートバルブのエアポートに供給される操作用エアの流れを、主連通路からオリフィス連通路のみに切替える。
本発明の操作エア用中間弁において、操作用エアの流れを主連通路からオリフィス連通路のみに切替えて、主連通路を閉路した状態にすることにより、単動式エアオペレートバルブの主弁体は、本発明の操作エア用中間弁でオリフィス連通路のみに切替える前の状態のときの動作速度よりも減速した動作速度で移動して、主弁座に当接し閉弁するようになる。
これにより、単動式エアオペレートバルブでは、単動式エアオペレートバルブの流体流路を流れる流体の流量及び流速はいずれも、本発明の操作エア用中間弁において、操作用エアの流れを主連通路からオリフィス連通路のみに切替えるタイミングで、切替え前よりも減少し、主弁体より出力ポート側の流体流路に流れようとする流体の慣性力も小さくなる。
このことから、主弁体の閉弁直後において、出力ポート側の流体流路で流体の圧力がたとえ負圧になったとしても、例えば、0.1MP程度の比較的小さな圧力値以内に留まるため、負圧になった流体が正圧時になったときに生じるウォータハンマ現象をより小さく抑制することができる。
したがって、本発明の操作エア用中間弁を吸排気源と単動式エアオペレートバルブとの間に配管することにより、単動式エアオペレートバルブにおいて主弁体を閉弁しても、ウォータハンマ現象をより効果的に抑制することができる。
また、操作用エアの流れをオリフィス連通路のみに切替える前には、操作用エアは、流体流路の断面積がオリフィス連通路より大きい主連通路を流れるため、主弁座に向けた主弁体の動作速度は、オリフィス連通路のみに切替えた後の動作速度より速くなる。
このため、本発明の操作エア用中間弁を、単動式エアオペレートバルブと吸排気源との間に配管すれば、単動式エアオペレートバルブの主弁体を閉弁させるまでの時間(弁応答時間)を、断面積を可変させず、ウォータハンマ現象を引起し難いとされる遅い速度で一定に設定されたスピードコントローラを用いてウォータハンマ防止策を行った場合に比べて、大幅に短縮することができる。
単動式エアオペレートバルブは、例えば、半導体製造装置において、薬液供給ユニットに供給する薬液の流量を制御する薬液弁や、薬液をサンプリングするときの薬液採取バルブ等の薬液制御弁として用いられている場合がある。このような場合でも、本発明の操作エア用中間弁を、単動式エアオペレートバルブと吸排気源との間に配管すれば、薬液制御弁における弁応答時間をスピードコントローラを配管した従来の単動式エアオペレートバルブより短くなることから、薬液をより正確なタイミングで制御することができる。
(2)本発明の操作エア用中間弁は、(1)に記載された操作エア用中間弁において、弁座は、弁体より出力ポート側に配置され、チェック弁は、入力ポートから出力ポートに向けたエア供給方向に操作用エアが流れるときに、貫通孔内エア流路を開路する一方、エア供給方向とは逆方向に操作用エアがゼロ以上の流量で流れるときに、貫通孔内エア流路を閉路するので、本発明の操作エア用中間弁をNC構造の単動式エアオペレートバルブと接続すれば、吸排気源からの操作エアが、入力ポートから弁体の貫通孔内の流体流路を通じて出力ポートに流れ、単動式エアオペレートバルブのエアポートに供給されて、単動式エアオペレートバルブを開弁させる。
その一方、単動式エアオペレートバルブを閉弁するときには、単動式エアオペレートバルブのエアポートから本発明の操作エア用中間弁の出力ポートに向けて排気された操作用エアは、エア供給方向とは逆方向に流れる。このため、貫通孔内エア流路は、チェック弁によって閉路され、操作用エアは主連通路及びオリフィス連通路を通じて排気されて、単動式エアオペレートバルブを閉弁する。
(3)本発明の操作エア用中間弁は、(1)または(2)のいずれかに記載された操作エア用中間弁において、付勢部材の付勢力を可変する付勢力可変調整手段を備えているので、弁体が付勢部材により付勢して弁座に当接するときの、入力ポート側と出力ポート側との間で生じる操作用エアの差圧の大きさを、付勢部材の付勢力を可変することによって、調節できるようになる。すなわち、主連通路を閉路し、操作用エアの流れを主連通路からオリフィス連通路に切り替えるときの、操作用エアの差圧の圧力値を変えることができる。
(4)本発明の操作エア用中間弁は、(2)または(3)のいずれかに記載された操作エア用中間弁において、チェック弁は、操作用エアの圧力が所定値を超えたときに自動で開弁するリリーフ弁であるので、NC構造の単動式エアオペレートバルブにおいて、その閉弁時に、エアポートから排気される操作用エアが、本発明の操作エア用中間弁の出力ポートに流入し、オリフィス連通路を通じて入力ポートに流れるときに、たとえ操作用エアの圧力が異常に高くなったとしても、リリーフ弁が、自動で当該リリーフ弁を開弁して操作用エアを当該操作エア用中間弁の外部に排気する。
このため、操作用エアが異常に圧力上昇しても、弁座に当接した弁体が、付勢部材の付勢力に抗して弁座から離間して、操作用エアの流れがオリフィス連通路から再び主連通路に切り替わってしまうことは生じない。
したがって、単動式エアオペレートバルブの閉弁にあたり、本発明の操作エア用中間弁の流体流路において、たとえ操作用エアの圧力が異常に高くなったとしても、操作用エアをオリフィス連通路に安定した状態で流すことができる。
(5)本発明の操作エア用中間弁は、(1)に記載された操作エア用中間弁において、弁座は、弁体より入力ポート側に配置され、チェック弁は、入力ポートから出力ポートに向けたエア供給方向に操作用エアがゼロ以上の流量で流れるときに、貫通孔内エア流路を閉路する一方、エア供給方向とは逆方向に操作用エアがゼロ以上の流量で流れるときに、貫通孔内エア流路を開路するので、本発明の操作エア用中間弁をNO構造の単動式エアオペレートバルブと接続すれば、単動式エアオペレートバルブの開弁にあたり、単動式エアオペレートバルブ内の操作エアは、そのエアポートから、本発明の操作エア用中間弁に流入し、エア供給方向とは逆方向に流れる。この操作エアは、本発明の操作エア用中間弁において、弁体の貫通孔内の流体流路を通じて入力ポートに流れて排気され、単動式エアオペレートバルブを開弁させる。
その一方、単動式エアオペレートバルブを閉弁するときには、吸排気源からの操作エアが、本発明の操作エア用中間弁の入力ポートから、主連通路及びオリフィス連通路を通じて出力ポートに流れ、単動式エアオペレートバルブのエアポートに供給されて閉弁する。
(6)本発明の操作エア用中間弁は、(1)または(5)のいずれかに記載された操作エア用中間弁において、付勢部材の付勢力を可変する付勢力可変調整手段を備えているので、弁体が付勢部材で付勢して弁座に当接するときの、入力ポート側と出力ポート側との間で生じる操作用エアの差圧の大きさを、付勢部材の付勢力を可変することによって、調節できるようになる。すなわち、主連通路を閉路し、操作用エアの流れを主連通路からオリフィス連通路のみに切り替えるときの、操作用エアの差圧の圧力値を変えることができる。
また、本発明の操作エア用中間弁は、操作用エアの一方向の流れを遮断するチェック弁であるので、NO構造の単動式エアオペレートバルブにおいて、その閉弁時に、吸排気源から供給される操作用エアが、本発明の操作エア用中間弁の入力ポートに流入し、出力ポートから単動式エアオペレートバルブのエアポートに流れるときに、貫通孔内エア流路におけるエア供給方向の操作用エアの流れを、チェック弁によって遮断できる。
したがって、貫通孔内エア流路をチェック弁によって閉路することにより、操作用エアは、主連通路及びオリフィス連通路を通じて出力ポートに向けて流れるようになる。
参考例1に係る流体制御弁を示す断面図であり、主弁体が開弁した状態を示す説明図である。 図1中、A部を示す拡大図である。 参考例1に係る流体制御弁において、主連通路を閉路し、操作用エアの流れをオリフィス連通路に切替えた直後の状態を示す説明図である。 図3中、B部を示す拡大図である。 参考例1に係る流体制御弁において、主弁体が閉弁した状態を示す説明図である。 図5中、C部を示す拡大図である。 参考例2に係る流体制御弁を示す断面図であり、主弁体が開弁した状態を示す説明図である。 図7中、D部を示す拡大図である。 本実施施形態2に係る流体制御弁において、ピストンと第2弁体とが当接した直後の状態を示す説明図である。 図9中、E部を示す拡大図である。 参考例2に係る流体制御弁において、主弁体が閉弁した状態を示す説明図である。 図11中、F部を示す拡大図である。 調査結果を説明するチャート図である。 図13に続き、調査結果を説明するグラフである。 実施形態1に係る操作エア用中間弁を模式的に示した回路図であり、操作エア用中間弁の配管位置を説明する説明図である。 実施形態1の操作エア用中間弁において、操作用エアを、吸排気源から単動式エアオペレートバルブのエアポートに吸気している状態を示す説明図である。 実施形態1の操作エア用中間弁において、単動式エアオペレートバルブのエアポートから排気された操作用エアを、主連通路及びオリフィス連通路を通じて、吸排気源側に排気している状態を示す説明図である。 実施形態1の操作エア用中間弁において、単動式エアオペレートバルブのエアポートから排気された操作用エアを、オリフィス連通路を通じて、吸排気源側に排気している状態を示す説明図である。 実施形態1の操作エア用中間弁に関して、単動式エアオペレートバルブにおける主弁体と主弁座との間隔について模式的に示した図ある。 実施形態2に係る操作エア用中間弁を模式的に示した回路図であり、操作エア用中間弁の配管位置を説明する説明図である。 実施形態2の操作エア用中間弁において、操作用エアを、吸排気源から単動式エアオペレートバルブのエアポートに吸気している状態を示す説明図である。 実施形態2の操作エア用中間弁において、吸排気源から吸気された操作用エアを、主連通路及びオリフィス連通路を通じて、単動式エアオペレートバルブのエアポート側に吸気している状態を示す説明図である。 実施形態2の操作エア用中間弁において、操作用エアを、単動式エアオペレートバルブのエアポートから吸排気源側に排気している状態を示す説明図である。 実施形態2の操作エア用中間弁に関して、単動式エアオペレートバルブにおける主弁体と主弁座との間隔について模式的に示した図ある。 従来のパイロット弁を示す断面図である。 従来のパイロット弁に構成された流路板を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態1及び2を図面に基づいて詳細に説明する。
参考例1
図1は、本参考例1に係る流体制御弁を示す断面図であり、主弁体が開弁した状態を示す説明図である。図2は、図1中、A部を示す拡大図である。なお、以下の説明では、流体制御弁1において、図1中、上下方向をピストン40のストローク方向ST及び主弁座16に対する主弁体30の開閉方向VLとする。
参考例1の流体制御弁1は、例えば、半導体製造装置において、薬液供給ユニットに供給する薬液(流体)の流量を制御する薬液弁や、薬液をサンプリングするときの薬液採取バルブ等として用いる弁である。
この流体制御弁1は、第1ボディ10、第2ボディ20、主弁体30、ピストン40、第2弁体50及びカバー70等から構成されている。第1ボディ10、第2ボディ20、主弁体30、ピストン40、第2弁体50及びカバー70はいずれも、本参考例では、フッ素系樹脂等のような耐酸性(または耐アルカリ性)、耐油性を有する樹脂からなる。
第1ボディ10には、図1に示すように、第1ポート11を有した第1流路13及び第2ポート12を有した第2流路14が、それぞれ形成されている。この第1流路13と第2流路14との間には主弁座16が形成され、主弁座16の径内にある弁孔15Hは、第2流路14と連通している。
また、この主弁座16に当接または離間する主弁体30が設けられている。主弁体30が主弁座16から離間して開弁すると、第1流路13と第2流路14とが、主弁体30と主弁座16との間に形成された流路を通じて連通する。その一方、主弁体30が主弁座16に当接して閉弁すると、第1流路13と第2流路14とは遮断された状態になる。
主弁体30は、主弁座16と当接・離間する弁体部31、第1ボディ10と第2ボディ20との間に挟み込んで固定された環状の固定部33、及び、弁体部31と固定部33との間に位置する中間部32とからなる。
弁体部31は、ピストン40と一体に形成されたピストンロッド41の一端部と接続されており、このピストン40と共に、ストローク方向STに対し、中間部32を変形させながら移動する。
第2ボディ20は第1ボディ10と一体に取付けられている。この第2ボディ20内のシリンダ20aには、ピストン40が摺動可能に挿入されている。この第2ボディ20には、ピストン40下方(図1中、下方)に加圧室21が形成されている。
また、第2ボディ20の上部(図1中、上方)には、シリンダ20a内の開口を閉蓋するカバー70が第2ボディ20に気密に取り付けられている。このカバー70とピストン40との間に形成された閉空間には、第1スプリング61が装填され、この第1スプリング61は、ピストン40を開閉方向VLの閉弁側に付勢している。呼吸ポート71は、この閉空間と連通している。
また、第2ボディ20には、操作ポート22と加圧室21とを連通する操作用エア流路24が形成されている。さらに、この操作用エア流路24と加圧室21とを繋ぐ主連通路25において、第2ボディ20に第2弁座23が形成されている。操作用エアOAは、加圧室21と操作ポート22との間を操作用エア流路24を通じて流通できるようになっている。
一方、ピストン40には、図2に示すように、その受圧面41a側から延びる筒状のピストン保持部42が形成されている。このピストン保持部42の内部である収容部43には、第2弁体50及びコイル状の第2スプリング(付勢部材)62が装填されている。ピストン保持部42には、収容部43と連通する保持部孔42Hが穿孔されている。
第2弁体50は、円柱状の本体部51と、その周囲にあるフランジ部52とからなる。本体部51には、第2ボディ20に形成された操作用エア流路24と加圧室21とを連通して繋ぐオリフィス連通路55が形成されている。オリフィス連通路55は、その流路断面積が所定の大きさに形成された流路である。
第2スプリング62は、ピストン40の受圧面41aと第2弁体50のフランジ部52との間に配設されている。第2弁体50は、第2スプリング62により第2弁座23に向けて付勢され、当該第2弁体50のフランジ部52がピストン保持部42で保持された状態で、ピストン40のストローク方向STに移動可能に配設されている。この第2弁体50の本体部51は、第2弁座23と当接・離間可能となっている。
流体制御弁1は、主弁体30を第1スプリング61の付勢力で常に主弁座16に当接させて閉弁するノーマルクローズタイプの弁である。本参考例1では、主弁体30を主弁座16から離間させて開弁するときには、操作用エアOAが、操作ポート22から操作用エア流路24を通じて加圧室21内に供給される。そして、この操作用エアOAにより、加圧室21の圧力を上げてピストン40を上昇させ、主弁体30を開閉方向VL開弁側に移動させることで、主弁座16から離間して主弁体30の弁開度が制御される。
次に、流体制御弁1の作用について、図3乃至図6を用いて説明する。
図3は、本参考例1に係る流体制御弁において、主連通路を閉路し、操作用エアの流れをオリフィス連通路のみに切替えた直後の状態を示す説明図であり、図4は、図3中、B部を示す拡大図である。図5は、参考例1に係る流体制御弁において、主弁体が閉弁した状態を示す説明図であり、図6は、図5中、C部を示す拡大図である。
前述したように、流体制御弁1はノーマルクローズタイプの弁である。
したがって、主弁体30が主弁座16から離間して開弁している状態では、操作用エアOAが操作ポート22から操作用エア流路24を通じて加圧室21に吸気されて、加圧室21の内圧が所定圧力値になっている状態にある(図1及び図2参照)。
次に、主弁体30を主弁座16に当接して閉弁するにあたり、加圧室21内の操作用エアOAを排気させる操作を、操作用エアOAの配管上に配置された調節バルブ等によって行う。すると、加圧室21内の操作用エアOAは、図2に示す矢印方向に、主連通路25を通じて操作用エア流路24に流れて、操作ポート22から排気される。この操作用エアOAの排気により、ピストン40が下がり始めて、主弁体30が主弁座16に向けて開閉方向VLの閉弁側に移動する。
このとき、ピストン40が閉弁側に移動するため、加圧室21と操作用エア流路24とを繋ぐ主連通路25の流路断面積は、ピストン40の下方に移動に伴い次第に小さくなるが、操作用エアOAは、操作ポート22からこの主連通路25を通じて、比較的大流量で排気される。
その一方で、第2弁体50も、第2スプリング62で付勢され、当該第2弁体50のフランジ部52がピストン保持部42に保持されたままの状態で、ピストン40と共に第2弁座23に向けて移動する。
操作用エアOAの排気中、第2弁体50は、ピストン40がストローク方向STの所定位置になったときに、図3及び図4に示すように、主弁体30と主弁座16とが所定間隔L1(弁開度L=L1)離れた位置で、第2弁座23に当接する。第2弁体50が第2弁座23に当接することで、主連通路25は閉路され、操作用エアOAの流れが、主連通路25からオリフィス連通路55のみに切替わる。
すなわち、オリフィス連通路55のみに切替え後、加圧室21内の操作用エアOAは、ピストン保持部42の保持部孔42Hを流通して収容部43に流れ、この収容部43からオリフィス連通路55を通じて操作用エア流路24に流れる。そして、加圧室21内の内圧が大気圧近傍になり、第1スプリング61の付勢力が加圧室21内の操作用エアOAによる押圧力よりも大きくなったとき、図5及び図6に示すように、主弁体30と主弁座16とが当接して、流体制御弁1は閉弁する。
ところで、流体制御弁において、出力ポート側に向けて流体流路を流れている流体は、主弁体を急激に閉弁させると、閉弁直後においても、流体の慣性力により、なおも主弁体より出力ポート側の流体流路に流れようとする。すると、出力ポート側の流体流路では流体は負圧となり、正圧時になるときに衝撃音を発するウォータハンマ現象が生じる。
ここで、このようなウォータハンマ現象を抑制する工夫を施していないノーマルクローズタイプの流体制御弁において、ウォータハンマ現象の発生により、入力ポート側流路及び出力ポート側流路を流れる流体の圧力変動について調査した。その結果を、図13及び図14に示す。なお、図13は、主弁体を閉弁させる弁動作信号の操作タイミングを示すチャート図である。図14は、図13に示した弁動作信号に対応して変化する、主弁体のストローク、入力ポート側流路の圧力変動、出力ポート側流路の圧力変動、及び、主弁体を制御する操作用エアの操作圧力の関係について示したグラフである。
図13及び図14から容易に理解できるように、弁動作信号をONにすると操作圧力が下がり始める。操作圧力の変化を見ると、開弁位置の操作圧力値から閉弁位置の操作圧力値に変化するまでに、およそ1.5(sec)の時間がかかっている。
しかしながら、弁動作信号のON時から主弁体の閉弁完了時までにかかる時間(弁応答時間)は、およそ1(sec)程度であるものの、主弁体は、およそ0.5(sec)間で開弁位置から閉弁位置まで急激に移動して閉弁している。
このようなことに起因して、主弁体の閉弁直後では、入力ポート側流路及び出力ポート側流路のいずれにおいても、流体の圧力変動幅が、最も大きいときでおよそ1(MP)近くにも達している。
これに対し、本参考例1の流体制御弁1では、第2ボディ20に形成された操作用エア流路24を通じて加圧室21に供給される操作用エアOAにより、主弁体30を主弁座16に当接させて弁開度Vを制御する流体制御弁1であって、操作用エア流路24と加圧室21とを繋ぐ主連通路25に形成された第2弁座23と、操作用エア流路24と加圧室21とを連通して繋ぐオリフィス連通路55が形成された第2弁体50と、第2弁体50を付勢する第2スプリング62と、を備え、第2弁体50は、主弁体30が主弁座16に当接する前に、第2スプリング62の付勢力を伴って第2弁座23に当接して主連通路25を閉路し、操作用エアOAの流れを、主連通路25からオリフィス連通路55のみに切替えるので、主弁体30が主弁座16に当接する前に、流体流路の断面積が主連通路25より小さいオリフィス連通路55のみに操作用エアOAを流通させることで、操作用エアOAの流量を、主連通路25を流通するときの流量より減少させる。そして、流通しようとする操作用エアOAが圧縮された状態、いわゆる操作用エアのダンパ現象によって、主弁座16に向けた主弁体30の移動が阻まれながら、主弁体30を、オリフィス連通路55のみに切替える前の状態における主弁体30の動作速度より低速で、主弁座16に向けて移動させる。
すなわち、本参考例1の流体制御弁1では、主弁体30の閉弁にあたり、オリフィス連通路55のみに切替える前には、主弁体30は、操作用エアOAが主連通路25を流通する流量に応じた動作速度で主弁座16に向けて移動する。
そして、主弁体30が主弁座16に当接する前に、操作用エアOAの流れを主連通路25からオリフィス連通路55のみに切替える。すると、主弁体30は、第2弁体50と第2弁座23との当接により主連通路25を閉路した状態で、切替え前の動作速度よりも減速した動作速度で移動して、主弁座16に当接し閉弁する。
このため、主弁体30を閉弁しても、流体制御弁1において、第2ポート12側に向けて第1流路13及び第2流路14を流れる薬液等の流体の流量及び流速はいずれも、主弁体30が主弁座16に当接する前にオリフィス連通路50のみに切替えるタイミングで、切替え前よりも減少する。また、主弁体30より第2ポート12側の第2流路14に流れようとする薬液等の流体の慣性力も小さくなる。
このことから、主弁体30の閉弁直後においても、第2ポート12側の第2流路14で薬液等の流体の圧力がたとえ負圧になったとしても、例えば、0.1MP程度の比較的小さな圧力値以内に留まるため、負圧になった薬液等の流体が正圧時になったときに生じるウォータハンマ現象をより小さく抑制することができる。
したがって、本参考例1の流体制御弁1では、主弁体30を閉弁しても、主弁体30が主弁座16に当接する前に、主弁体30の動作速度を減速し、当該流体制御弁1で制御する薬液等の流体の流速を低下させるので、主弁体30を急激に閉弁させたことにより生じるウォータハンマ現象を、より確実に抑制することができる。
また、操作用エアOAの流れをオリフィス連通路55のみに切替える前には、操作用エアOAは、流体流路の断面積がほぼ常時オリフィス連通路55より大きい主連通路25を通じて、操作用エア流路24と加圧室21との間を流れる。このとき、主弁体30は、オリフィス連通路55のみに切替えた後の動作速度より速い動作速度で移動する。
このため、本参考例1の流体制御弁1では、主弁体30を閉弁させる動作信号の指令開始時から主弁体30の閉弁完了時までにかかる時間(弁応答時間)を、例えば1秒間程度にすることができ、断面積が一定のオリフィスを流体が常に流れて閉弁する構造で構成された従来の流体制御弁に比べて、大幅に短縮することができる。
したがって、本参考例1の流体制御弁1を、例えば、半導体製造装置において、薬液供給ユニットに供給する薬液の流量を制御する薬液弁や、薬液をサンプリングするときの薬液採取バルブ等として用いれば、本参考例1の流体制御弁1では、弁応答時間が従来の流体制御弁より短くなることから、薬液等の流体をより正確なタイミングで制御することができる。
しかも、本参考例1の流体制御弁1では、主弁体30が主弁座16に当接する前に、主連通路25を閉路して、操作用エアOAの流れをオリフィス連通路55のみに切替えることで、主弁体30の動作速度を減速して、第2ポート12側に向けて第2流路14を流れる薬液等の流体の流量を、切替え前よりも減少させている。
このため、主弁座及び主弁体をいずれも特定形状に形成し、主弁体を主弁座に近付ける過程で、主弁体の閉弁方向の動きと共に主弁座との隙間を変化させて、主弁体と主弁座との流路面積を徐々に小さくする従来の流体制御弁とは異なり、本参考例1の流体制御弁1では、主弁体30が経年変化により多少変形したとしても、主弁体30と主弁座16との隙間が相対的に大きくなって、ウォータハンマ現象が抑制できなくなることもない。
また、本参考例1の流体制御弁1は、第2弁体50は、主弁体30と主弁座16とが所定間隔L1離れた位置で、第2弁座23に当接するので、当該流体制御弁1において、薬液等の流体が、第1流路13及び第2流路14を第2ポート12側に向けて流れているときに、主連通路25を閉路して、操作用エアOAの流れをオリフィス連通路55のみに切替え、主弁座16に向けた主弁体30の動作速度を遅くする。このため、主弁体30の閉弁前に、薬液等の流体の流速を確実に減速させることができる。
また、本参考例1の流体制御弁1は、主弁体30と一体に形成されたピストン40の受圧面40a側から延びる筒状のピストン保持部42が形成され、ピストン保持部42の収容部43には、第2スプリング62が、ピストン40の受圧面40aと第2弁体50のフランジ部52との間に配設され、第2弁体50は、第2スプリング62により第2弁座23に向けて付勢され、当該第2弁体50のフランジ部52がピストン保持部42で保持された状態で、ピストン40のストローク方向STに移動可能に配設され、第2弁体50は、ピストン40がストローク方向STの所定位置になったときに、第2弁座23に当接するので、主弁体30が主弁座16に当接して閉弁するにあたり、ピストン40は、ストローク方向STに対し、主弁座26に向けて移動すると、第2弁体50もピストン40と共に第2弁座23に向けて移動する。
すなわち、主弁体30の閉弁にあたり、操作用エアOAは、はじめ主連通路25を通じて加圧室21と操作用エア流路24との間を流れるが、ピストン40がストローク方向STの所定位置になったときに、第2弁体50が第2弁座23に当接して主連通路25を閉路し、操作用エアOAの流れをオリフィス連通路55のみに切り替える。オリフィス連通路55を流れる操作用エアOAの流量は、主連通路25を流れる操作用エアOAの流量よりも少ない。このため、オリフィス連通路55のみに切り替え後、加圧室21と操作用エア流路24との間で流通する操作用エアOAは、主連通路25を通じて流れるときに比べて減少して、ピストン40と一体に形成された主弁体30は、第2弁体50と第2弁座23との当接後、主弁座16に当接するまで、第2弁体50と第2弁座23との当接前における主弁体30の動作速度よりも低速で移動するようになる。
参考例2
参考例2に係る流体制御弁100について、図7乃至図12を用いて説明する。
前述の参考例1に係る流体制御弁1では、第2弁体50及び第2スプリング62を、ピストン40のピストン保持部42の収容部43に収容した。
これに対し、本参考例2の流体制御弁100では、第2弁体50及び第2スプリング62を、第2ボディ20のうち、ボディ保持部127の収容部128に収容する構成としている。
しかしながら、本参考例2の流体制御弁100は、ノーマルクローズタイプの弁である点、主弁体30がピストン40と一体に形成されている点、第2ボディ20に操作用エア流路24が形成されている点のほか、第2弁体50及び主弁体30の構成等では、参考例1の流体制御弁1と同様である。
したがって、参考例1とは異なる部分を中心に説明し、同様な部分は参考例1と同じ符号を用いて、説明を省略または簡単に行う。
なお、図7は、本参考例2に係る流体制御弁を示す断面図であり、主弁体が開弁した状態を示す説明図であり、図8は、図7中、D部を示す拡大図である。
第2ボディ20には、操作ポート22と加圧室21とを連通する操作用エア流路24が形成されている。この操作用エア流路24と加圧室21とを繋ぐ主連通路25において、第2ボディ20に第2弁座23が形成されている。図7及び図8に示すように、第2弁座23の周囲にある第2弁座周囲面126から、主弁体30と一体に形成されたピストン140に向けて突出した筒状のボディ保持部126が形成されている。このボディ保持部126の内部である収容部128には、第2弁体50及びコイル状の第2スプリング62が装填されている。ボディ保持部126には、収容部128と連通する保持部孔127Hが穿孔されている。
第2スプリング62は、第2ボディ20の第2弁座周囲面126と第2弁体50のフランジ部52との間に配設されている。第2弁体50は、第2スプリング62により第2弁座23と離間する向き(開閉方向VLの開弁側)に付勢され、当該第2弁体50のフランジ部52がボディ保持部126で保持された状態で、ピストン140のストローク方向STに移動可能に配設されている。この第2弁体50の本体部51には、第2ボディ20に形成された操作用エア流路24と加圧室21とを連通して繋ぐオリフィス連通路55が形成されている。第2弁体50の本体部51は、第2弁座23と当接・離間可能となっている。
次に、流体制御弁100の作用について、図9乃至図12を用いて説明する。
図9は、本参考例2に係る流体制御弁において、ピストンと第2弁体とが当接した直後の状態を示す説明図であり、図10は、図9中、E部を示す拡大図である。図11は、参考例2に係る流体制御弁において、主弁体が閉弁した状態を示す説明図であり、図12は、図11中、F部を示す拡大図である。
前述したように、流体制御弁100はノーマルクローズタイプの弁である。
したがって、主弁体30が主弁座16から離間して開弁している状態では、操作用エアOAが操作ポート22から操作用エア流路24を通じて加圧室21に吸気されて、加圧室21の内圧が所定圧力値になっている状態にある(図7及び図8参照)。
次に、主弁体30を主弁座16に当接して閉弁するにあたり、加圧室21内の操作用エアOAを排気させる操作を、操作用エアOAの配管上に配置された調節バルブ等によって行う。これにより、加圧室21内の操作用エアOAは、図8に示す矢印方向に、ボディ保持部126の保持部孔127Hを流通し、主連通路25を通じて比較的大流量で操作用エア流路24に流れ、操作ポート22から排気される。操作用エアOAが排気されることで、ピストン140が下がり始めて、主弁体30が主弁座16に向けて開閉方向VLの閉弁側に移動する。
操作用エアOAの排気中、ピストン140がストローク方向STの所定位置になったときに、このピストン140は、図9及び図10に示すように、第2弁体50に当接する。当接後、このピストン140が下がり続けることで、第2弁体50は、ピストン140に当接したまま、このピストン140により第2弁座23に向けて押し出される。そして、この第2弁体50は、ピストン140の押圧により、主弁体30と主弁座16とが所定間隔L1(弁開度L=L1)離れた位置で、第2弁座23に当接する。
第2弁体50と第2弁座23とが当接することで、主連通路25は閉路され、操作用エアOAの流れが、主連通路25からオリフィス連通路55のみに切替わる。
すなわち、オリフィス連通路55のみに切替え後、加圧室21内の操作用エアOAは、第2弁体50のオリフィス連通路55を流通して操作用エア流路24に流れ、操作ポート22から排気される。そして、加圧室21内の内圧が大気圧近傍になり、第1スプリング61の付勢力が加圧室21内の操作用エアOAによる押圧力よりも大きくなったとき、図11及び図12に示すように、主弁体30と主弁座16とが当接して、流体制御弁100は閉弁する。
参考例2の流体制御弁100は、第2弁座23の周囲にある第2弁座周囲面126から、主弁体30と一体に形成されたピストン140に向けて突出した筒状のボディ保持部127が形成され、ボディ保持部127の収容部128には、第2スプリング62が、第2弁座周囲面126と第2弁体50のフランジ部52との間に配設され、第2弁体50は、第2スプリング62により第2弁座23と離間する向きに付勢され、当該第2弁体50のフランジ部52がボディ保持部127で保持された状態で、ピストン140のストローク方向STに移動可能に配設され、第2弁体50は、ピストン140がストローク方向STの所定位置になったときに、ピストン140と当接して、このピストン140により押出されることによって、第2弁座23と当接するので、主弁体30が主弁座16に当接して閉弁するにあたり、ピストン140は、ストローク方向STに対し、主弁座16に向けて移動し、操作用エアOAは、はじめ主連通路25を通じて加圧室21と操作用エア流路24との間を流れる。
そして、ピストン140がストローク方向STの所定位置になったときに、第2弁体50が第2弁座23に当接して、ピストン140によって押出された第2弁体50が、第2スプリング62の付勢力に抗して主連通路25を閉路し、操作用エアOAの流れをオリフィス連通路55のみに切り替える。オリフィス連通路55を流れる操作用エアOAの流量は、主連通路25を流れる操作用エアOAの流量よりも少ない。流体流路の断面積が主連通路25より小さいオリフィス連通路55に操作用エアOAを流通させることで、オリフィス連通路55のみに切り替え後、加圧室21と操作用エア流路24との間で流通する操作用エアOAの流量は、主連通路25を通じて流れるときに比べて減少する。そして、ピストン140と一体に形成された主弁体30は、第2弁体50と第2弁座23との当接後、主弁座16に当接するまで、第2弁体50と第2弁座23との当接前における主弁体30の動作速度よりも低速で移動するようになる。
実施形態1
実施形態1に係る操作エア用中間弁200について、図15乃至図19を用いて説明する。
前述の参考例1,2では、操作用エアOAにより主弁体30を主弁座16と当接または離間させて弁開度VLを制御する流体制御弁1,100について説明した。
実施形態1では、操作用エアOAの吸排気源280とNC構造の単動式エアオペレートバルブのエアポート291との間に配管される操作エア用中間弁200について説明する。
図15は、本実施形態1に係る操作エア用中間弁200を模式的に示した回路図であり、操作エア用中間弁200の配管位置を説明する説明図である。
実施形態1の操作エア用中間弁200は、図15に示すように、操作用エアOAの吸排気源280と、NC構造の単動式エアオペレートバルブのエアポート291との間に配管される。NC構造の単動式エアオペレートバルブは、吸排気源280から供給される操作用エアOAが単動式エアオペレートバルブのエアポート291に供給されると、主弁体が主弁座から離間して開弁する。すなわち、NC構造の単動式エアオペレートバルブは、操作用エアOAをエアポート291に吸気すると開弁し、エアポート291から操作用エアOAを排気すると閉弁する。
実施形態1の操作エア用中間弁200の構成について、図16を用いて説明する。図16は、本実施形態1の操作エア用中間弁において、操作用エアを、吸排気源から単動式エアオペレートバルブのエアポートに吸気している状態を示す説明図である。
操作エア用中間弁200は、図16に示すように、入力側ボディ210、出力側ボディ220、中間ボディ230、弁体250、リリーフ弁260、スプリング(付勢部材)270等から構成されている。
入力側ボディ210は、筒状に形成され、その内部は、当該操作エア用中間弁200において操作用エアOAが流通する操作用エア流路240の一部である入力側流路213となっている。この入力側ボディ210は、吸排気源280と接続する入力ポート211と、この入力ポート211とは反対側に位置するスプリング支持部214とを有している。入力側ボディ210の外周には、Oリング216を配設するOリング溝215及び雄ねじ部213が形成されている。入力側ボディ210と中間ボディ230とが、Oリング216で気密に接続している。
出力側ボディ220は、筒状に形成され、その内部は、操作用エア流路240の一部である出力側流路222となっている。この出力側ボディ220は、図示しない単動式エアオペレートバルブのエアポート291と接続する出力ポート221と、弁体250よりもこの出力ポート221側に配置された弁座223とを有している。出力側ボディ220には、後に詳述するオリフィス連通路224が形成されている。
入力側ボディ210と出力側ボディ220とを接続する中間ボディ230は、筒状に形成され、雌ねじ部231、弁体摺動部232及び出力側ボディ接続部233からなる。
雌ねじ部231は、入力側ボディ210の雄ねじ部113と螺合し、入力側ボディ210と中間ボディ230とが、当該操作エア用中間弁200の軸方向(図16中、左右方向)に相対移動可能となっている。また、中間ボディ230は、出力側ボディ接続部233で出力側ボディ220とOリングにより気密に接続されている。
弁体250は、環状の外周部251及びこの外周部251より径内側に延びる弁部252からなり、弁座223に当接または離間する。
この弁体250は、外周部251で中間ボディ230の弁体摺動部232と摺動し、入力ポート211と出力ポート221とを結ぶ方向に移動可能となっている。
弁部252の径方向中央には、操作用エアOAの操作用エア流路240に連通する弁部流通孔(貫通孔)250Hが形成され、この弁部流通孔250H内は、操作用エア流路240の一部である弁部流通孔内流路(貫通孔内エア流路)242となっている。
弁部流通孔250Hには、チェック弁が設けられている。このチェック弁は、本実施形態1では、操作用エアOAの圧力が所定値を超えたときに自動で開弁するリリーフ弁260である。このリリーフ弁260は、入力ポート211から出力ポート221に向けたエア供給方向AFに操作用エアOAが流れるときに、弁部流通孔内流路242を開路する一方、エア供給方向AFとは逆方向に操作用エアOAがゼロ以上の流量で流れるときに、弁部流通孔内流路242を閉路するように、配設されている。
また、弁部252には、弁部流通孔250Hの周囲に環状の弁座当接部253が配設され、この弁座当接部253が弁座223と当接するようになっている。弁座当接部253が弁座223に当接したとき、弁体250の弁部252と出力側ボディ220との間に形成された空間が、操作用エア流路240の一部である弁座周囲流路241となっている。弁座当接部253が弁座223に当接したときに、弁部流通孔内流路242とは別に、弁座周囲流路241と入力側流路212とを連通させる弁部流通孔252Hが弁部252に形成される。
弁体250の弁部252と入力側ボディ210のスプリング支持部214との間に、弁体250を弁座223に向けて付勢するスプリング270が配設されている。スプリング270は、コイルバネであり、その両端部を弁部252及びスプリング支持部214に固定されている。
スプリング270の付勢力は、本発明の付勢力可変調整手段である入力側ボディ210の雄ねじ部213及び中間ボディ230の雌ねじ部231によって可変できるようになっている。
すなわち、中間ボディ230の弁体摺動部232内に配置された弁体250の移動は、その弁座当接部253と弁座223との当接により規制される。一方、雌ねじ部113と雌ねじ部231との螺合位置を可変させることで、入力側ボディ210は、中間ボディ230と相対的に移動し、弁体250とも相対移動する。したがって、弁座当接部253と弁座223とが当接した状態で、雄ねじ部213と雌ねじ部231との螺合位置を可変させると、入力側ボディ210のスプリング支持部214と弁体250の弁部252との間隔も変化して、スプリング270の付勢力が可変できる。
操作エア用中間弁200には、弁体250を挟んで、入力ポート211と出力ポート221とを繋ぐ主連通路225及びオリフィス連通路224が形成されている。
具体的には、主連通路225及びオリフィス連通路224はいずれも、操作用エア流路240のうち、出力側流路222と弁座周囲流路241とを繋ぐ流路であって、主連通路225は、弁体250の弁座当接部253と弁座223との間を操作用エアOAが流通する流路である。また、オリフィス連通路224は、主連通路225とは別に、出力側ボディ220に形成された流路である。
次に、操作エア用中間弁200の作用について、図17乃至図19を用いて説明する。
図17は、本実施形態1の操作エア用中間弁において、単動式エアオペレートバルブのエアポートから排気された操作用エアを、主連通路及びオリフィス連通路を通じて、吸排気源側に排気している状態を示す説明図である。図18は、本実施形態1の操作エア用中間弁において、単動式エアオペレートバルブのエアポートから排気された操作用エアを、オリフィス連通路を通じて、吸排気源側に排気している状態を示す説明図である。図19は、単動式エアオペレートバルブにおける主弁体と主弁座との間隔について模式的に示した図である。
前述したように、操作エア用中間弁200は、NC構造の単動式エアオペレートバルブと吸排気源280との間に接続する操作エア用中間弁である。
単動式エアオペレートバルブにおいて、主弁体を主弁座から離間して開弁させるには、吸排気源から供給される操作用エアOAを、操作エア用中間弁200の入力ポート211から流入してエア供給方向AFに流す。操作エア用中間弁200では、弁部流通孔内流路242が開路しているので、入力側流路211に流入した操作用エアOAは、主に弁部流通孔内流路242を流通して、出力側流路222を通じて出力ポート221に流れ、単動式エアオペレートバルブのエアポート291に吸気される(図15及び図16参照)。
これにより、単動式エアオペレートバルブでは、操作用エアOAの圧力を上昇させて、主弁体が主弁座から離間して開弁する(図19中、I期参照)。
次に、主弁体を主弁座に当接して閉弁するにあたり、操作用エアOAをエアポート291から操作エア用中間弁200の出力ポート221に流し、操作エア用中間弁200において、操作用エアOAを出力側流路222からエア供給方向AFとは逆方向に流す。
具体的には、エア供給方向AFとは逆方向の操作用エアOAの流れにより、弁部流通孔内流路242はリリーフ弁260のリリーフ弁部261で閉路される。また、弁体250(弁部252)は、出力ポート221から流入した操作用エアOAによる押圧力により、スプリング270の付勢力に抗して弁座223から離間し、主連通路225が開路される。したがって、操作用エアOAは、図17に示すように、出力側流路222から、主連通路225を主として、主連通路225及びオリフィス連通路224を流れ、弁部流通孔252Hを通じて入力側流路212に流れ、吸排気源280側に排気される。
これにより、単動式エアオペレートバルブでは、操作用エアOAの圧力が下降して、主弁体が主弁座に近づく(図19中、II期参照)。
操作用エアOAの排気中、図18に示すように、操作エア用中間弁200において、入力ポート211側と出力ポート221側との間で操作用エアOAの差圧が所定の圧力値以下になったときに、弁体250がスプリング270の付勢力により弁座223に当接して主連通路225を閉路する。そして、操作用エアAの流れを、主とする主通路225からオリフィス連通路224のみに切替える(図19中、II期からIII期に変わるとき)。
その理由は次の通りである。すなわち、入力ポート211側の操作用エアOAは、外部に排気されているため、大気圧である。一方、出力ポート221側の操作用エアOAの圧力は、単動式エアオペレートバルブにおいて主弁座に向けて主弁体が移動しているときの操作用エアOAの圧力であり、大気圧よりも高くなっている。このため、主弁体の閉弁前、出力ポート221側の操作用エアOAの圧力値と大気圧値との差圧が所定の圧力値P1になったときに、オリフィス連通路224のみに切替える。
操作エア用中間弁200では、単動式エアオペレートバルブにおいて主弁体が主弁座に当接して閉弁するまで、オリフィス連通路224のみを通じて操作用エアOAを排気する(図19中、III期参照)。
ところで、従来、ウォータハンマ防止策を施していない、あるいは、十分でない単動式エアオペレートバルブにおいて、閉弁時に、スピードコントローラを通じて操作用エアを吸気または排気しているため、開弁位置から閉弁するまでに時間が長くかかり、薬液等の流体を正確なタイミングで制御できない問題があった。
これに対し、本実施形態1の操作エア用中間弁200は、吸排気源280と接続する入力ポート211と、単動式エアオペレートバルブのエアポート291と接続する出力ポート221と、弁座223に当接または離間すると共に、操作用エアOAの操作用エア流路240に連通する弁体貫通孔250Hを有する弁体250と、弁体250を挟んで、入力ポート211と出力ポート221とを繋ぐ主連通路225及びオリフィス連通路224と、弁体250を弁座223に向けて付勢するスプリング270と、弁体貫通孔250Hに設けられたリリーフ弁260と、を備えている。
そして、本実施形態1の操作エア用中間弁200は、弁座223は主連通路225に形成され、弁体250は、操作用エア流路240のうち、弁体貫通孔250H内の弁部流通孔内流路242をリリーフ弁260のリリーフ弁部261で閉路した状態で、入力ポート211側と出力ポート221側との間で操作用エアOAの差圧が所定の圧力値以下になったときに、スプリング270の付勢力により弁座223に当接して主連通路225を閉路し、操作用エアOAの流れを、主連通路225からオリフィス連通路224のみに切替えるので、流体流路の断面積が主連通路225より小さいオリフィス連通路224のみに操作用エアOAを流通させることで、操作用エアOAの流量を、主として主連通路225を流通するときの流量より減少させる。これにより、単動式エアオペレートバルブにおいて、主弁体と主弁座とが当接して閉弁するにあたり、主弁体を、オリフィス連通路224のみに切替える前の状態における主弁体の動作速度より低速で、主弁座に向けて移動させることができる。
ところで、単動式エアオペレートバルブにおいて、その主弁体が主弁座に当接して閉弁する構造は、一般に以下の2種の構造形態に大別される。
(1)操作用エアが単動式エアオペレートバルブのエアポートから排気されると、主弁体が主弁座に当接して閉弁するノーマルクローズ構造(NC構造)
(2)吸排気源から供給される操作用エアが、単動式エアオペレートバルブのエアポートに供給されると、主弁体が主弁座に当接して閉弁するノーマルオープン構造(NO構造)
単動式エアオペレートバルブでは、NC構造及びNO構造のいずれの構造においても、入力ポート211側と出力ポート221側との操作用エアOAの差圧は、主弁体が主弁座に近づくに従い、開弁時の状態から次第に小さくなり、主弁体と主弁座とが当接したときに、差圧値が零になる。
実施形態1の操作エア用中間弁200と接続したNC構造の単動式エアオペレートバルブでは、主弁体の閉弁にあたり、オリフィス連通路224のみに切替える前には、主弁体は、において操作用エアOAが主に主連通路225を流通する流速に応じた動作速度で、主弁座に向けて移動する。
そして、操作エア用中間弁200において、入力ポート211側と出力ポート221側との間で操作用エアOAの差圧が所定の圧力値以下になったときに、スプリング270の付勢力により弁座223に当接して主連通路225を閉路し、操作用エアOAの流れを、主連通路225からオリフィス連通路224のみに切替える。
すなわち、NC構造の単動式エアオペレートバルブでは、その閉弁の際、主弁体と主弁座とが所定間隔で離間している状態にあるときに、当該単動式エアオペレートバルブのエアポート291から操作エア用中間弁200の出力ポート221に向けて排気される操作用エアOAの流れを、主連通路225からオリフィス連通路224のみに切替える。
このオリフィス連通路224のみに切替えることにより、単動式エアオペレートバルブの主弁体は、操作エア用中間弁200でオリフィス連通路224のみに切替える前の状態のときの動作速度よりも減速した動作速度で移動して、主弁座に当接し閉弁するようになる。
これにより、単動式エアオペレートバルブでは、単動式エアオペレートバルブの流体流路を流れる流体の流量及び流速はいずれも、操作エア用中間弁200において操作用エアOAの流れを主連通路225からオリフィス連通路224のみに切替えるタイミングで、切替え前よりも減少し、主弁体より出力ポート側の流体流路に流れようとする流体の慣性力も小さくなる。
このことから、単動式エアオペレートバルブでは、主弁体の閉弁直後において、出力ポート側の流体流路で流体の圧力がたとえ負圧になったとしても、例えば、0.1MP程度の比較的小さな圧力値以内に留まるため、負圧になった流体が正圧時になったときに生じるウォータハンマ現象をより小さく抑制することができる。
したがって、本実施形態1の操作エア用中間弁200を吸排気源280と単動式エアオペレートバルブのエアポート291との間に配管することにより、単動式エアオペレートバルブにおいて主弁体を閉弁しても、ウォータハンマ現象をより効果的に抑制することができる。
また、操作用エアOAの流れをオリフィス連通路224のみに切替える前には、操作用エアOAは、流体流路の断面積がオリフィス連通路224より大きい主連通路225を流れるため、単動式エアオペレートバルブにおいて主弁座に向けた主弁体の動作速度は、オリフィス連通路224に切替えた後の動作速度より速くなる。
このため、本実施形態1の操作エア用中間弁200を、単動式エアオペレートバルブのエアポート291と吸排気源280との間に配管すれば、単動式エアオペレートバルブの主弁体を閉弁させるまでの時間(弁応答時間)を、断面積を可変させず、ウォータハンマ現象を引起し難くいとされる遅い速度で一定に設定されたスピードコントローラを用いてウォータハンマ防止策を行った場合に比べて、大幅に短縮することができる。
単動式エアオペレートバルブは、例えば、半導体製造装置において、薬液供給ユニットに供給する薬液の流量を制御する薬液弁や、薬液をサンプリングするときの薬液採取バルブ等の薬液制御弁として用いられている場合がある。このような場合でも、本実施形態1の操作エア用中間弁200を、単動式エアオペレートバルブと吸排気源280との間に配管すれば、薬液制御弁における弁応答時間をスピードコントローラを配管した従来の単動式エアオペレートバルブより短くなることから、薬液をより正確なタイミングで制御することができる。
また、本実施形態1の操作エア用中間弁200は、スプリング270の付勢力を可変する付勢力可変調整手段として、入力側ボディ210の雄ねじ部213と中間ボディ230の雌ねじ部231とを螺合させて、入力側ボディ210と中間ボディ230とを相対移動可能にしているので、弁体250がスプリング270により付勢して弁座223に当接するときの、入力ポート211側と出力ポート221側との間で生じる操作用エアOAの差圧の大きさを、スプリング270の付勢力を可変することによって、調節できるようになる。すなわち、主連通路225を閉路し、操作用エアOAの流れを主連通路225からオリフィス連通路224のみに切り替えるときの、操作用エアOAの差圧の圧力値を変えることができる。
また、本実施形態1の操作エア用中間弁200は、チェック弁は、操作用エアOAの圧力が所定値を超えたときに自動で開弁するリリーフ弁260であるので、NC構造の単動式エアオペレートバルブにおいて、その閉弁時に、エアポート291から排気される操作用エアOAが、本実施形態1の操作エア用中間弁200の出力ポート221に流入し、オリフィス連通路224を通じて入力ポートに流れるときに、たとえ操作用エアOAの圧力が異常に高くなったとしても、リリーフ弁が、自動で当該リリーフ弁を開弁して操作用エアOAを当該操作エア用中間弁200の外部に排気する。
このため、操作用エアOAが異常に圧力上昇しても、弁座223に当接した弁体250が、スプリング270の付勢力に抗して弁座223から離間して、操作用エアOAの流れがオリフィス連通路224から再び主連通路225に切り替わってしまうことは生じない。
したがって、単動式エアオペレートバルブの閉弁にあたり、本実施形態1の操作エア用中間弁200の操作用エア流路240において、たとえ操作用エアOAの圧力が異常に高くなったとしても、操作用エアOAをオリフィス連通路224のみに安定した状態で流すことができる。
実施形態2
実施形態2に係る操作エア用中間弁300について、図20乃至図24を用いて説明する。
前述の実施形態1では、操作用エアOAの吸排気源280と、NC構造の単動式エアオペレートバルブのエアポート291との間に配管する操作エア用中間弁200について説明した。これに対し、本実施形態2では、NO構造の単動式エアオペレートバルブのエアポート291との間に配管する操作エア用中間弁300について説明する。
しかしながら、本実施形態2の操作エア用中間弁300は、中間ボディ230、弁体250及びスプリング270等の構成のほか、弁体250の弁体貫通孔250H内に弁部流通孔内流路342を形成している点、弁座周囲流路241と同じ弁座周囲流路341を形成している点等、本実施形態1の操作エア用中間弁200と同様である。
したがって、実施形態1とは異なる部分を中心に説明し、同様な部分は実施形態1と同じ符号を用いて、説明を省略または簡単に行う。
図20は、本実施形態2に係る操作エア用中間弁300を模式的に示した回路図であり、操作エア用中間弁300の配管位置を説明する説明図である。
実施形態2の操作エア用中間弁300は、図20に示すように、操作用エアOAの吸排気源280と、NO構造の単動式エアオペレートバルブのエアポート291との間に配管される。NO構造の単動式エアオペレートバルブは、吸排気源280から供給される操作用エアOAが単動式エアオペレートバルブのエアポート291に供給されると、主弁体が主弁座に当接して閉弁する。すなわち、NO構造の単動式エアオペレートバルブは、操作用エアOAをエアポート291に吸気すると閉弁し、エアポート291から操作用エアOAを排気すると開弁する。
実施形態2の操作エア用中間弁300の構成について、図21を用いて説明する。図21は、本実施形態2の操作エア用中間弁において、操作用エアを、吸排気源から単動式エアオペレートバルブのエアポートに吸気している状態を示す説明図である。
操作エア用中間弁300は、図20に示すように、入力側ボディ320、出力側ボディ310、中間ボディ230、弁体250、逆止弁360、スプリング270等から構成されている。
入力側ボディ320は、筒状に形成され、その内部は、当該操作エア用中間弁300において操作用エアOAが流通する操作用エア流路340の一部である入力側流路312となっている。この入力側ボディ320は、吸排気源280と接続する入力ポート321と、弁体250よりもこの入力ポート321側に配置された弁座323とを有している。入力側ボディ320には、後に詳述するオリフィス連通路324が形成されている。
出力側ボディ310は、筒状に形成され、その内部は、操作用エア流路340の一部である出力側流路312となっている。この出力側ボディ310は、図示しない単動式エアオペレートバルブのエアポート291と接続する出力ポート311と、この出力ポート311とは反対側に位置するスプリング支持部314とを有している。出力側ボディ310の外周には、Oリングを配設するOリング溝及び雄ねじ部313が形成されている。出力側ボディ310と中間ボディ230とが、Oリングで気密に接続している。
中間ボディ230の雌ねじ部231は、出力側ボディ310の雄ねじ部313と螺合し、出力側ボディ310と中間ボディ230とが、当該操作エア用中間弁300の軸方向(図21中、左右方向)に相対移動可能となっている。また、中間ボディ230は、出力側ボディ接続部233で入力側ボディ320とOリングにより気密に接続されている。
弁部252の弁部流通孔250H内は、操作用エア流路340の一部である弁部流通孔内流路342となっている。弁部流通孔250Hには、チェック弁が設けられている。このチェック弁は、本実施形態2では、操作用エアOAの一方向の流れを遮断する逆止弁360である。この逆止弁360は、入力ポートから出力ポートに向けたエア供給方向AFに操作用エアOAが流れるときに、弁部流通孔内流路342を閉路する一方、エア供給方向AFとは逆方向に操作用エアOAがゼロ以上の流量で流れるときに、弁部流通孔内流路342を開路するように、配設されている。
弁体250の弁部252と出力側ボディ310のスプリング支持部314との間に、弁体250を弁座323に向けて付勢するスプリング270が配設されている。
スプリング270の付勢力は、本発明の付勢力可変調整手段である出力側ボディ310の雄ねじ部313及び中間ボディ230の雌ねじ部231によって可変できるようになっている。
操作エア用中間弁300には、弁体250を挟んで、入力ポート321と出力ポート311とを繋ぐ主連通路325及びオリフィス連通路324が形成されている。
具体的には、主連通路325及びオリフィス連通路324はいずれも、操作用エア流路340のうち、出力側流路312と弁座周囲流路341とを繋ぐ流路であって、主連通路325は、弁体250の弁座当接部253と弁座323との間を操作用エアOAが流通する流路である。また、オリフィス連通路324は、主連通路325とは別に、入力側ボディ320に形成された流路である。
次に、操作エア用中間弁300の作用について、図22乃至図24を用いて説明する。
図22は、本実施形態2の操作エア用中間弁において、吸排気源から吸気された操作用エアを、主連通路及びオリフィス連通路を通じて、単動式エアオペレートバルブのエアポート側に供給している状態を示す説明図である。図23は、本実施形態2の操作エア用中間弁において、操作用エアを、単動式エアオペレートバルブのエアポートから吸排気源側に排気している状態を示す説明図である。図24は、本実施形態2の操作エア用中間弁に関して、単動式エアオペレートバルブにおける主弁体と主弁座との間隔について模式的に示した図ある。
前述したように、操作エア用中間弁300は、NO構造の単動式エアオペレートバルブと吸排気源280との間に接続する操作エア用中間弁である。
単動式エアオペレートバルブにおいて、主弁体を主弁座から離間して閉弁させるには、吸排気源から供給される操作用エアOAを、操作エア用中間弁300の入力ポート321から流入してエア供給方向AFに流す。
具体的には、操作エア用中間弁300では、弁体250(弁部252)は、エア供給方向AFの操作用エアOAの流れにより、スプリング270の付勢力に抗して弁座323から離間し、主連通路325が開路される。操作用エアOAは、図21に示すように、入力側流路322から、主連通路325を主として、主連通路325及びオリフィス連通路324を流れ、弁部流通孔252Hを通じて出力側流路312に流れて、単動式エアオペレートバルブのエアポート291に吸気される。
これにより、単動式エアオペレートバルブでは、操作用エアOAの圧力が上昇して、主弁体が主弁座に近づく(図24中、IV期参照)。
操作用エアOAの吸気中、図22に示すように、操作エア用中間弁300において、入力ポート321側と出力ポート311側との間で操作用エアOAの差圧が所定の圧力値以下になったときに、弁体250がスプリング270の付勢力により弁座323に当接して主連通路325を閉路する。そして、操作用エアOAの流れを、主とする主通路325からオリフィス連通路324のみに切替える(図24中、IV期からV期に変わるとき)。
すなわち、主弁体の閉弁直前に、入力ポート321側の入力側流路322と出力ポート311側の出力側流路312との間で、操作用エアOAの差圧が所定の圧力値になったときに、オリフィス連通路224のみに切替える。
操作エア用中間弁200では、単動式エアオペレートバルブにおいて主弁体が主弁座に当接して閉弁するまで、オリフィス連通路224のみを通じて操作用エアOAを排気する(図24中、VI期参照)。
次に、主弁体を主弁座から離間して開弁するにあたり、操作エア用中間弁300の入力ポート321から排気される操作用エアOAを、操作エア用中間弁300の出力ポート311に流し、操作エア用中間弁300において、操作用エアOAを出力側流路312からエア供給方向AFとは逆方向に流す。操作エア用中間弁300では、弁部流通孔内流路342が開路しているので、出力側流路312に流入した操作用エアOAは、主に弁部流通孔内流路342を流通して、入力側流路322に流れ、吸排気源280側に排気される(図20及び図23参照)。
これにより、単動式エアオペレートバルブでは、操作用エアOAが大気圧になり、主弁体が主弁座から離間して開弁する(図24中、IV及びVI期参照)。
実施形態2の操作エア用中間弁300は、スプリング270の付勢力を可変する付勢力可変調整手段として、出力側ボディ310の雄ねじ部313と中間ボディ230の雌ねじ部231とを螺合させて、出力側ボディ310と中間ボディ230とを相対移動可能にしているので、弁体250がスプリング270により付勢して弁座223に当接するときの、入力ポート321側と出力ポート311側との間で生じる操作用エアOAの差圧の大きさを、スプリング270の付勢力を可変することによって、調節できるようになる。すなわち、主連通路325を閉路し、操作用エアOAの流れを主連通路325からオリフィス連通路324のみに切り替えるときの、操作用エアOAの差圧の圧力値を変えることができる。
また、本実施形態2の操作エア用中間弁300は、チェック弁は、操作用エアOAの一方向の流れを遮断する逆止弁360であるので、NO構造の単動式エアオペレートバルブにおいて、その閉弁時に、吸排気源280から供給される操作用エアAが、本実施形態2の操作エア用中間弁300の入力ポート321に流入し、出力ポート311から単動式エアオペレートバルブのエアポート291に流れるときに、弁部流通孔内流路342におけるエア供給方向AFの操作用エアOAの流れを、逆止弁360によって遮断できる。
したがって、弁部流通孔内流路342を逆止弁360によって閉路することにより、操作用エアOAは、主連通路325及びオリフィス連通路324のみを通じて出力ポート311に向けて流れるようになる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
(1)参考例1,2では、ノーマルクローズタイプの流体制御弁1,100を例示した。しかしながら、流体制御弁は、付勢手段により、主弁体を常に主弁座から離間させる方向に付勢して、主弁体を主弁座から離間させて開弁するノーマルオープンタイプに構成された弁でも良い。
(2)参考例1,2では、流体制御弁1,100のうち、第1ボディ10、第2ボディ20、主弁体30、ピストン40、第2弁体50及びカバー70の材質を、フッ素系樹脂等の樹脂とした。しかしながら、流体制御弁を構成する各部品の材質は、参考例1,2に限定されるものではなく、例えば、金属等、種々変更可能である。
参考例1
1 流体制御弁
10 第1ボディ
16 主弁座
20 第2ボディ(ボディ)
20a シリンダ
21 加圧室
23 第2弁座
25 主連通路
30 主弁体
40 ピストン
41a 受圧面
42 ピストン保持部
43 収容部(ピストン保持部の内部)
50 第2弁体
52 フランジ部
55 オリフィス連通路
62 第2スプリング(付勢部材)
ST ストローク方向
L 弁開度
L1 所定間隔
OA 操作用エア

参考例2
100 流体制御弁
126 第2弁座周囲面
127 ボディ保持部
127H 保持部孔
128 (ボディ保持部の)収容部
140 ピストン

実施形態1
200 操作エア用中間弁
210 入力側ボディ
211 入力ポート
213 雄ねじ部(付勢力可変調整手段)
220 出力側ボディ
221 出力ポート
223 弁座
224 オリフィス連通路
225 主連通路
231 雌ねじ部(付勢力可変調整手段)
240 操作用エア流路
250 弁体
250H 弁体貫通孔(貫通孔)
260 リリーフ弁
270 スプリング(付勢部材)
OA 操作用エア
280 吸排気源
291 (単動式エアオペレートバルブの)エアポート

実施形態2
300 操作エア用中間弁
310 出力側ボディ
311 出力ポート
313 雄ねじ部(付勢力可変調整手段)
320 入力側ボディ
321 入力ポート
323 弁座
324 オリフィス連通路
325 主連通路
340 操作用エア流路
360 逆止弁

Claims (6)

  1. 操作用エアの吸排気源と単動式エアオペレートバルブとの間に配管される操作エア用中間弁であって、
    前記吸排気源と接続する入力ポートと、
    前記単動式エアオペレートバルブのエアポートと接続する出力ポートと、
    弁座に当接または離間すると共に、前記操作用エアのエア流路に連通する貫通孔を有する弁体と、
    前記弁体を挟んで、前記入力ポートと前記出力ポートとを繋ぐ主連通路及びオリフィス連通路と、
    前記弁体を前記弁座に向けて付勢する付勢部材と、
    前記貫通孔に設けられたチェック弁と、を備え、
    前記弁座は前記主連通路に形成され、
    前記弁体は、前記エア流路のうち、前記貫通孔内の貫通孔内エア流路を前記チェック弁で閉路した状態で、前記入力ポート側と前記出力ポート側との間で前記操作用エアの差圧が所定の圧力値以下になったときに、前記付勢部材の付勢力により前記弁座に当接して前記主連通路を閉路し、前記操作用エアの流れを、前記主連通路から前記オリフィス連通路のみに切替えること、
    前記オリフィス連通路は、出力側ボディに形成されていること、
    前記弁体が前記弁座に当接したとき、前記弁体と前記出力側ボディとの間に弁座周囲流路が形成されること、
    前記操作用エアの流れを、前記オリフィス連通路のみに切替えたとき、前記出力ポートから流入する前記操作用エアは、前記オリフィス連通路を介し、前記弁座周囲流路に流入し、前記入力ポートへ流出する、
    ことを特徴とする操作エア用中間弁。
  2. 請求項1に記載された操作エア用中間弁において、
    前記弁座は、前記弁体より前記出力ポート側に配置され、
    前記チェック弁は、前記入力ポートから前記出力ポートに向けたエア供給方向に前記操作用エアが流れるときに、前記貫通孔内エア流路を開路する一方、前記エア供給方向とは逆方向に前記操作用エアが流れるときに、前記貫通孔内エア流路を閉路する、ことを特徴とする操作エア用中間弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載された操作エア用中間弁において、
    前記付勢部材の付勢力を可変する付勢力可変調整手段を備えている、ことを特徴とする操作エア用中間弁。
  4. 請求項2または請求項3に記載された操作エア用中間弁において、
    前記チェック弁は、前記操作用エアの圧力が所定値を超えたときに自動で開弁するリリーフ弁である、ことを特徴とする操作エア用中間弁。
  5. 請求項1に記載された操作エア用中間弁において、
    前記弁座は、前記弁体より前記入力ポート側に配置され、
    前記チェック弁は、前記入力ポートから前記出力ポートに向けたエア供給方向に前記操作用エアが流れるときに、前記貫通孔内エア流路を閉路する一方、前記エア供給方向とは逆方向に前記操作用エアが流れるときに、前記貫通孔内エア流路を開路する、ことを特徴とする操作エア用中間弁。
  6. 求項5に記載された操作エア用中間弁において、
    前記付勢部材の付勢力を可変する付勢力可変調整手段を備えている、ことを特徴とする操作エア用中間弁。
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