JP5356454B2 - 同軸ケーブル - Google Patents
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Description
一方、特許文献2では、カーボンブラックではなく、酸化チタンを添加することで、YAGレーザによる損傷を低減させている。また、酸化チタンの他に、着色顔料を混練し、着色を可能としている。しかし、着色顔料には通常複数の金属を含有するため、レーザ光の吸収率・反射率が変化し、端末加工性や耐電圧性等の特性へ影響するが、詳細の記載はなく不明であった。
フッ素樹脂には、四フッ化パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を用いるのが好ましく、誘電体の被覆厚さを0.20mm以下とする。
以下、本発明について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の同軸ケーブルの断面図である。図1に示すように、内部導体2の外周に誘電体3、外部導体4、ジャケット5を順次形成した同軸ケーブル1である。
図2は、本発明の同軸ケーブルを複数本並列に並べた同軸ケーブル集合体の断面図である。図2に示すように、同軸ケーブル1を並列に配列させ、固定テープ7を施した同軸ケーブル集合体6である。
本発明の特徴は、誘電体3への顔料の含有量である。
誘電体3はフッ素樹脂と顔料から成り、該顔料は、「カーボンブラック」、「チタンの酸化物」、「銅‐マンガン‐コバルト‐アルミニウム系酸化物」のみからなり、該顔料は、カーボンブラックを1〜10wt%、チタンの酸化物を80〜95wt%、銅‐マンガン‐コバルト‐アルミニウム系酸化物を1〜10wt%含有する。
YAGレーザ光の波長は、1064nmである。この波長1064nmにおける、顔料に含有する各種の金属酸化物の吸収率・反射率・透過率について、非特許文献1より抜粋し、表1に示す。−印は、文献にデータの記載がないことを意味する。
酸化チタンはレーザ光を反射するため、誘電体3の損傷を抑えることができるが、わずかに透過もあり、内部導体への損傷が懸念される。また、含有量が多いと、上記と同じく、押出成型性や電気的特性への影響が懸念される。
反射率が高い金属酸化物としては、酸化チタンの他、アルミナが上げられる。一方、吸収率はカーボンブラックが格段に高く、酸化コバルトもやや高めである。
各種の金属酸化物の含有量を調整することで、YAGレーザ光の波長が誘電体へ吸収・反射・透過するバランスを調整し、被加工部である外部導体以外、例えば内部導体や誘電体への損傷を防止し、端末加工性と端末加工後の耐電圧性を改善することができる。
「実施例1〜3、比較例1〜11」
内部導体2として、銀メッキ錫入り銅合金線 7本/0.021mm(φ0.063mm)の外周に、誘電体3としてPFA厚さ0.03mmを施す。誘電体に入れる顔料の種類と含有量を表2に示す。さらに外部導体4として錫メッキ錫入り銅合金線φ0.025mmの横巻きを施し、ジャケット5としてPFA厚さ0.03mmを施す。
この結果、銅‐マンガン‐コバルト‐アルミニウム系酸化物を焼成顔料として用いた場合は、内部導体と誘電体の損傷や絶縁破壊が見られず、端末加工性に優れていることが確認できた(実施例1〜3)。これは、カーボンブラックのみ、酸化チタンのみを使用した場合と比較し、銅‐マンガン‐コバルト‐アルミニウム系酸化物を入れたことで、特に酸化コバルトによる吸収が寄与し、全体としてレーザー光の吸収・反射が互いに干渉し合い、誘電体への影響を低めに抑えられたためと推測する。
一方、カーボンブラックのみ、酸化チタンのみの場合は、特に損傷が大きいことが確認された(比較例1〜4)。原因としては、実施例のような極細同軸ケーブルの場合、カーボンブラックや酸化チタン単体では、レーザ光のわずかな吸収・反射が影響するため、内部導体や誘電体の損傷が発生したと考えられる。またカーボンブラックと酸化チタン、両方を含む場合は、損傷は少なくなったが、いまだ絶縁破壊は不合格であった(比較例5と6)。鉄‐チタン‐アルミニウム系酸化物の場合は、酸化チタンやアルミナ単体に見られるように、反射が大きいことによる影響を期待したが、改善効果は見られなかった(比較例7と8)。銅‐クロム‐マンガン系酸化物の場合も、同様に改善効果は見られなかった(比較例9と10)。銅‐マンガン‐コバルト‐アルミニウム系酸化物は、内部導体・誘電体の損傷がなく、絶縁破壊も起こらなかった(実施例1〜3)が、含有量を増やした場合は、誘電体に少し損傷が見られ、絶縁破壊も発生した(比較例11)。
2 内部導体
3 誘電体
4 外部導体
5 ジャケット
6 同軸ケーブル集合体
7 固定テープ
P 同軸ケーブル間距離
Claims (4)
- 内部導体の外周に誘電体、外部導体、ジャケットを順次形成した同軸ケーブルであって、該誘電体はフッ素樹脂及び顔料からなり、該顔料は、「カーボンブラック」、「チタンの酸化物」、「銅の酸化物、マンガンの酸化物、コバルトの酸化物及びアルミニウムの酸化物を混合した酸化物(銅‐マンガン‐コバルト‐アルミニウム系酸化物)」のみからなり、該顔料は、カーボンブラックを1〜10wt%、チタンの酸化物を80〜95wt%、銅‐マンガン‐コバルト‐アルミニウム系酸化物を1〜10wt%含有することを特徴とする同軸ケーブル。
- 該誘電体のフッ素樹脂には、四フッ化パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を用い、被覆厚さを0.20μm以下とする請求項1に記載の同軸ケーブル。
- 端末加工後の耐電圧がAC250V(1分間)以上の請求項1または2に記載の同軸ケーブル。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の同軸ケーブルを複数本並列に並べた同軸ケーブル集合体の加工品
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